JP6854232B2 - 制震装置 - Google Patents

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Description

本発明は、下側梁部と上側梁部とを含む構造物に備えられた制震装置に関する。
従来、建物などの構造物には、その制震性を向上させるために、水平方向の震動を減衰する制震装置が設置される。例えば、建物の場合には、水平方向に延在している下側梁部とその上側梁部との間に制震装置が備えられる。
このような制震装置として、水平方向の震動を粘性力がある粘性流体を用いて減衰する粘性ダンパと、水平方向の震動を復元力がある鉛プラグ入り免震ゴムを用いて減衰する履歴型ダンパとを備えた複合式の制震装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1の制震装置は、粘性ダンパと、履歴型ダンパとから構成されている。粘性ダンパは、下側梁部上に設けられた粘性流体容器と、該粘性流体容器に貯留された粘性流体と、上側梁部から垂下されて粘性流体に浸漬されるとともに粘性流体容器に対し水平移動する抵抗板とを備えている。履歴型ダンパは、一端面が抵抗板に固定された鉛プラグ入り免震ゴムと、該鉛プラグ入り免震ゴムの他端面と粘性流体容器の外面とを固定する固定板とを備えている。
建物に水平方向の震動が作用すると、抵抗板に対して粘性流体容器が水平方向に震動する。粘性ダンパでは、粘性流体容器の内面と抵抗板との間にある粘性流体が、抵抗板に対する粘性流体容器の水平方向の震動を減衰させる。履歴ダンパでは、固定板を介して粘性流体容器の外面と抵抗板との間にある鉛プラグ入り免震ゴムが、抵抗板に対する粘性流体容器の水平方向の震動を減衰させる。
特開2001−248326号公報
上記特許文献1の制震装置によれば、粘性ダンパと履歴ダンパとが設けられている。しかしながら、粘性ダンパと比較して、履歴型ダンパは硬い(小さい変位でも荷重が大きい)ため、震動の変位が大きい(荷重が大きい)場合は減衰機能を発揮するが、微振動(小さい荷重)では変形せず震動を減衰できない。そのため、粘性ダンパと履歴ダンパとを並列に設けると、震動の変位が小さい場合に減衰性能が低下する。
本発明の目的は、かかる従来技術の課題に鑑み、震動の変位が大きい場合と小さい場合共に震動の減衰機能が有効に効く制震装置を提供することにある。
[1]上記目的を達成するため、本発明の制震装置は、
下側梁部と上側梁部とを含む構造物に備えられた制震装置であって、
前記下側梁部と前記上側梁部の水平方向の震動を粘性力で減衰する粘性ダンパと、該粘性ダンパに連結され前記下側梁部と前記上側梁部の水平方向の震動を摩擦力で減衰する摩擦ダンパと、前記粘性ダンパの単独による震動の減衰と前記粘性ダンパ及び前記摩擦ダンパの併用による震動の減衰とを切り替える切換機構と備え、
前記粘性ダンパは、前記下側梁部上に固定された粘性流体容器と、該粘性流体容器に貯留された粘性流体と、前記上側梁部に固定された状態で垂下されて前記粘性流体に浸漬されるとともに前記粘性流体容器に対し水平移動する抵抗板とを備え、
前記摩擦ダンパは、前記抵抗板に対し水平移動可能に設けられた摩擦伝達板と、該摩擦伝達板と前記粘性ダンパの前記抵抗板との間に設けられた摩擦力発生部とを備え、
前記切換機構は、前記粘性流体容器に設けられた第1部材と、該第1部材の水平移動方向に対向して前記摩擦伝達板に設けられた第2部材とを備え、前記摩擦伝達板に対する前記粘性流体容器の水平方向の変位が前記第1部材の水平方向の端部と該端部に対向する前記第2部材の端部の第1所定間隔を超えたときに前記第1部材に当接することで前記摩擦伝達板を前記粘性流体容器と共に前記抵抗板に対して相対的に水平方向に移動させること特徴とする。
かかる構成によれば、下側梁部と上側梁部の水平方向の震動は、粘性ダンパと摩擦ダンパとによって減衰することができる。具体的には、粘性ダンパ側では、下側梁部上に固定された粘性流体容器に対して、上側梁部に固定された状態で垂下された抵抗板が水平方向に移動すると、粘性流体容器に貯留された粘性流体によって、粘性流体容器に対する抵抗板の水平方向の震動が減衰される。また、摩擦ダンパ側では、抵抗板に対して摩擦伝達板が水平方向に移動すると、摩擦伝達板と抵抗板との間に設けられた摩擦力発生部によって、摩擦伝達板に対する抵抗板の水平方向の震動が減衰される。ここで、切換機構は、摩擦伝達板に対する粘性流体容器の水平方向の変位が第1部材の水平方向の端部と該端部に対向する第2部材の端部の第1所定間隔を超えたときに、粘性流体容器に設けられた第1部材が、摩擦伝達板に設けられた第2部材に当接し、粘性流体容器と共に摩擦伝達板が水平方向に移動する。このため、震動の変位が小さく、摩擦伝達板に対する粘性流体容器の水平方向の変位が第1所定間隔以下の場合は、第1部材が第2部材に当接せず摩擦伝達板が水平方向に移動しないので、摩擦ダンパは効かず、粘性ダンパのみ有効に効く。そして、震動の変位が大きくなり、摩擦伝達板に対する粘性流体容器の水平方向の変位が第1所定間隔を超えた場合は、第1部材が第2部材に当接して摩擦伝達板が水平方向に移動するので、摩擦ダンパも効き、結果、摩擦ダンパと粘性ダンパの両方が有効に効く。すなわち、震動の変位が小さい場合は粘性ダンパのみ効き、震動の変位が大きい場合は粘性ダンパと摩擦ダンパの両方が効く。このように、震動の変位が大きい場合と小さい場合共に震動の減衰機能を有効に効かせることができる。
[2]また、本発明の制震装置において、
前記切換機構では、
前記摩擦伝達板は、前記粘性流体容器の上方に配置され、
前記第1部材は、前記粘性流体容器の上部から前記摩擦伝達板に向かって突出する第1凸部であり、
前記第2部材は、前記摩擦伝達板の下部から前記粘性流体容器に向かって突出する第2凸部であり、
前記第1凸部と前記第2凸部は、前記第1凸部の水平移動方向に所定の間隔をおいて交互に複数配置されていることが好ましい。
かかる構成によれば、第1部材は粘性流体容器の上部からその上方に配置された摩擦伝達板に向かって突出する第1凸部であり、第2部材は摩擦伝達板の下部から粘性流体容器に向かって突出する第2凸部であり、第1凸部と第2凸部とが所定の間隔をおいて交互に複数配置されているので、第1凸部が水平方向に移動した際に第2凸部と複数個所で接触して粘性ダンパのみによる震度の減衰から摩擦ダンパも含めた震動の減衰への切換を確実に行うことができる。
[3]また、本発明の制震装置において、
前記切換機構は、前記第1凸部と前記第2凸部が当接する部分に、前記第1凸部と前記第2凸部の衝突を緩和する緩衝機構を備えていることが好ましい。
かかる構成によれば、緩衝機構によって第1凸部と第2凸部の当接を円滑に行うことができる。
[4]また、本発明の制震装置において、
下側梁部と上側梁部とを含む構造物に備えられた制震装置であって、
前記下側梁部と前記上側梁部の水平方向の震動を粘性力で減衰する粘性ダンパと、該粘性ダンパに連結され前記下側梁部と前記上側梁部の水平方向の震動を摩擦力で減衰する摩擦ダンパと、前記粘性ダンパの単独による震動の減衰と該摩擦ダンパの単独による震動の減衰とを切り替える切換機構と備え、
前記粘性ダンパは、前記下側梁部上に固定された粘性流体容器と、該粘性流体容器に貯留された粘性流体と、前記上側梁部に固定された状態で垂下された摩擦伝達板と、該摩擦伝達板から前記摩擦ダンパを介して垂下されて前記粘性流体に浸漬されるとともに前記粘性流体容器に対し水平移動する抵抗板とを備え、
前記摩擦ダンパは、前記摩擦伝達板と、該摩擦伝達板に対し水平移動可能に設けられた前記抵抗板と、前記抵抗板と該摩擦伝達板との間に設けられた摩擦力発生部とを備え、
前記切換機構は、前記抵抗板に貫通するように形成された貫通孔と、該貫通孔を通過して前記粘性流体容器に設けられ、前記抵抗板に対する前記粘性流体容器の水平方向の変位が第1所定間隔を超えたときに前記貫通孔の縁に当接することで前記抵抗板を前記粘性流体容器と共に前記摩擦伝達板に対して相対的に水平方向に移動させる通過部材とを備えていることが好ましい。
かかる構成によれば、下側梁部と上側梁部の水平方向の震動は、粘性ダンパと摩擦ダンパとによって減衰することができる。具体的には、粘性ダンパ側では、下側梁部上に固定された粘性流体容器に対して、上側梁部に摩擦ダンパを介して垂下された抵抗板が水平方向に移動すると、粘性流体容器に貯留された粘性流体によって、粘性流体容器に対する抵抗板の水平方向の震動が減衰される。また、摩擦ダンパ側では、抵抗板に対して摩擦伝達板が水平方向に移動すると、摩擦伝達板と抵抗板との間に設けられた摩擦力発生部によって、摩擦伝達板に対する抵抗板の水平方向の震動が減衰される。ここで、切換機構は、抵抗板に対する粘性流体容器の水平方向の変位が第1所定間隔を超えたときに、粘性流体容器に設けられた通過部材が、抵抗板に設けられた貫通孔の縁に当接し、粘性流体容器と共に抵抗板が水平方向に移動する。このため、震動の速度及び変位が小さく、抵抗板に対する粘性流体容器の水平方向の変位が第1所定間隔以下の場合は、通過部材が貫通孔の縁に当接せず抵抗板が粘性流体容器と共に水平方向に移動しないので、摩擦ダンパは効かず、粘性ダンパのみ有効に効く。そして、震動の速度及び変位が大きくなり、抵抗板に対する粘性流体容器の水平方向の変位が第1所定間隔を超えた場合は、通過部材部が貫通孔の縁に当接して抵抗板が粘性流体容器と共に水平方向に移動するので、粘性ダンパが効かずに摩擦ダンパのみが効く状態となる。すなわち、震動の速度及び変位が小さい場合は、速度及び変位が小さい震動に有効な粘性ダンパのみ効き、震動の速度及び変位が大きい場合は、速度及び変位が大きい震動に有効な摩擦ダンパが効く。このように、震動の速度及び変位が大きい場合と小さい場合共に震動の減衰機能を有効に効かせることができる。
[5]また、本発明の制震装置において、
前記切換機構では、
前記通過部材は、前記粘性流体容器の膨らみを防止する膨らみ防止用ボルトであり、
前記貫通孔は、前記膨らみ防止用ボルトの逃がし長孔であることが好ましい。
かかる構成によれば、切換機構は、粘性流体容器の膨らみを防止する膨らみ防止用ボルトと、該膨らみ防止用ボルトの逃がし長孔を利用するので、簡単な構成にすることができる。
[6]また、本発明の制震装置において、
前記切換機構は、前記通過部材と前記貫通孔の縁が当接する部分に、前記通過部材と前記貫通孔の縁の衝突を緩和する緩衝機構を備えていることが好ましい。
かかる構成によれば、緩衝機構によって通過部材と貫通孔の縁との当接を円滑に行うことができる。
本発明の第1実施形態に係る制震装置を概念的に示す正面図である。 図1の制震装置を模式的に示す図である。 図3Aは図1の制震装置における震動による変位がない状態の作用図である。図3Bは図1の制震装置における震動による変位が小さい状態の作用図である。図3Cは図1の制震装置における震動による変位が大きい状態の作用図である。 図4Aは図1の制震装置における震動による変位が小さい状態の減衰力と変位の関係を示す図である。図4Bは図1の制震装置における震動による変位が大きい状態の減衰力と変位の関係を示す図である。図4Cは図1の制震装置における震動による変位がより大きい状態の減衰力と変位の関係を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る制震装置を示す正面図である。 図5の制震装置を模式的に示す図である。 図7Aは図5の制震装置における震動による変位がない状態の作用図である。図7Bは図5の制震装置における震動による変位が小さい状態の作用図である。図7Cは図5の制震装置における震動による変位が大きい状態の作用図である。 図8Aは図5の制震装置における変動による変位が小さい状態の減衰力と変位の関係を示す図である。図8Bは図5の制震装置における変動による変位が大きい状態の減衰力と変位の関係を示す図である。図8Cは図5の制震装置における変動による変位がより大きい状態の減衰力と変位の関係を示す図である。
(第1実施形態)
以下、図面を用いて本発明の第1実施形態を説明する。図1に示すように、本発明の第1実施形態に係る制震装置10は、例えば建物等の構造物1に備えられている。構造物1は、水平方向に延びる下側梁部2と、当該下側梁部2から上方に延びる柱(不図示)と、下側梁部2よりも上方で柱に支持され水平方向に延びる上側梁部3とを含んでいる。
制震装置10は、下側梁部2と上側梁部3との水平方向の相対的な震動を粘性力で減衰する粘性ダンパ11と、該粘性ダンパ11に連結され下側梁部2と上側梁部3の水平方向の震動を摩擦力で減衰する摩擦ダンパ30と、粘性ダンパ11の単独による震動の減衰と粘性ダンパ11及び摩擦ダンパ30の併用による震動の減衰とを切り替える切換機構40と備えている。粘性ダンパ単独と併用との切り替え
次に粘性ダンパ11の構成について説明する。なお、便宜上、水平面のうち下側梁部2が延びる水平方向(左右方向)をX方向とし、水平面のうちX方向に対する垂直方向(図面の表裏方向)をY方向とし、鉛直方向(上下方向)をZ方向とする。
粘性ダンパ11は、下側梁部2の上面に底面が当接するように固定された有底矩形筒状の粘性流体容器12と、該粘性流体容器12に貯留された粘性流体13と、上側梁部3に固定された状態で垂下されて粘性流体13に浸漬されるとともに粘性流体容器12に対し水平移動する抵抗板14とを備えている。
粘性流体容器12は、X方向及びZ方向の寸法に比較してY方向の寸法が小さく設定され且つ上方が開放された箱形状であり、底部15と、該底部15から立ち上がる立壁部16と、該立壁部16の下端部に底部15をY方向に延長するように設けられ締結部材17を介して下側梁部2に締結された下部ガセット18とを備えている。また、粘性流体容器12には、正面及び背面の立壁部16を貫通して粘性流体容器12のY方向の膨らみを防止する膨らみ防止用ボルト19が設けられている。なお、底部15と下部ガセット18とを一体に形成しても差し支えない。
粘性流体13は、例えばシリコーンオイルや炭化水素化合物などの高粘度の高分子材料であり、難燃性、耐候性、耐久性を有し、粘性流体容器12に対する抵抗板14の変位による繰り返しの粘性流体13のせん断にも粘性の低下を起こさない材料で構成されている。
抵抗板14は、正面視で略矩形状に形成された板材であり、上端部のX方向全域に亘って締結部材21によって締結されYZ平面における断面L字状でX方向に延びる上部ガセット22と、中央部及び下部に水平方向に長く形成された貫通孔23とを備えている。該貫通孔23に、膨らみ防止用ボルト19が通されている。上部ガセット22は、締結部材24を介して上側梁部3に締結されている。
次に摩擦ダンパ30の構成について説明する。
摩擦ダンパ30は、粘性ダンパ11の抵抗板14に対し±X方向水平移動可能に設けられた摩擦伝達板31と、該摩擦伝達板31と抵抗板14とのY方向の間に挟持されるように設けられた摩擦力発生部32と、を備えている。
摩擦伝達板31は、正面視で水平方向に長く略矩形状に形成された板材であり、粘性流体容器12の上方に配置されると共に抵抗板14の両面に配置されている。
摩擦力発生部32は、摩擦伝達板31に設けられ所定の摩擦係数を有する摩擦材(不図示)と、抵抗板14に設けられた相手材としてのステンレス鋼など(不図示)とからなる。摩擦伝達板31には締結部材34を挿通させるための貫通孔(不図示)が形成されている。抵抗板14の上部には水平方向に長い貫通孔33が形成されており、摩擦伝達板31の貫通孔及び抵抗板14の貫通孔33にY方向に挿通される締結部材34によって、摩擦伝達板31が抵抗板14に締結されている。また、締結部材34は、PC鋼棒やボルトなどとナットとから構成されている。ナットと摩擦伝達板31との間に正面視矩形状で座金機能を有する支圧板など(不図示)が配置されている。
また、実施例では、一枚の抵抗板14の両側に摩擦伝達板31を配置したが、これに限定されず、一枚の摩擦伝達板31を2枚の抵抗板14で挟む構成としてもよく、摩擦伝達板31と抵抗板14との間に摩擦力発生部32が設けられ、締結部材34の軸力によって摩擦力発生部32に摩擦力が作用すれば摩擦伝達板31と抵抗板14の枚数が異なっても差し支えない。また、実施例では、摩擦力発生部32を、摩擦伝達板31と抵抗板14との間に別部材として設けたが、これに限定されず、摩擦伝達板31と抵抗板14とを直接摺動させて該摺動部分をそれぞれ摩擦力発生部32としても差し支えない。また、実施例では、抵抗板14を一枚の板で構成したが、これに限定されず、上側梁部3に固定された状態で垂下されて一体的に移動すれば、抵抗板14を摩擦発生部32の上下で2枚に分離して締結部材等で接続させてもよく、抵抗板14が全体として2枚、3枚以上で構成されても差し支えない。
次に切換機構40の構成について説明する。
切換機構40は、粘性流体容器12に設けられた複数の第1部材41と、該第1部材41の±X方向(水平方向)に対向して摩擦伝達板31に設けられ、摩擦伝達板31に対する粘性流体容器12の±X方向(水平方向)の変位が第1所定間隔L1を超えたときに第1部材41に当接するように配置された複数の第2部材42とを備えている。第1所定間隔L1は、第1部材41の水平方向の端部と該端部に対向する第2部材42の端部との間隔である。
詳細には、摩擦伝達板31が粘性流体容器12の上方に配置されている。複数の第1部材41は、粘性流体容器12の上部から摩擦伝達板31に向かって(又は+Z方向に)突出する第1凸部である。第2部材42は、摩擦伝達板31の下部から粘性流体容器12に向かって(又は−Z方向に)突出する第2凸部である。
複数の第1凸部41はX方向に相互に離間して配置されている。複数の第2凸部42はX方向に相互に離間して配置されている。隣り合う一対の第1凸部41の間に一の第2凸部42がX方向について当該一対の第1部材41と同一の第1所定間隔L1をおいて配置されている。複数の第1凸部41と第2凸部42は、水平方向に第1所定間隔L1をおいて交互に配置されている。複数の第1凸部41と第2凸部42とは、すべて第1所定間隔L1で等間隔に配置されている。また、第1凸部41の上端は、第2凸部42の下端よりも+Z方向に高い位置にある。
また、抵抗板14は、粘性流体容器12に対して水平方向に移動可能であるが、その第2所定間隔L2は、膨らみ防止用ボルト19が貫通孔23に当接するまでの範囲であり、第2所定間隔L2は第1所定間隔L1よりも大きい。なお、第2所定間隔L2は、粘性流体容器12に対する抵抗板14の変位がない状態で、X方向における膨らみ防止用ボルト19のねじ部の左端部から貫通孔23の左縁までの距離であり、X方向における膨らみ防止用ボルト19のねじ部の右端部から貫通孔23の右縁までの距離も第2所定間隔L2である。
また、切換機構40は、第1部材41と第2部材42が当接する部分に、第1部材41と第2部材42の衝突を緩和する緩衝機構43を備えている。緩衝機構43は、例えば弾性部材で構成される。
次に粘性ダンパ11の作用について説明する。
粘性ダンパ11では、粘性流体容器12と抵抗板14との間には隙間が形成されており、該隙間に粘性流体13が入り込んでいる。粘性ダンパ11は、下側梁部2に対して上側梁部3が水平方向に震動する際、粘性流体容器12に対する抵抗板14の水平方向の相対的な震動による粘性流体13の粘性せん断抵抗力を利用し、粘性流体容器12に対する抵抗板14の震動を粘性力で減衰するものである。
次に摩擦ダンパ30の作用について説明する。
摩擦ダンパ30は、摩擦力発生部32の摩擦抵抗力を利用した減衰装置であり、締結部材34を締め付けることによって、摩擦力発生部32の摩擦材に締結部材34の軸力又は締め付け力を伝達する。抵抗板14と摩擦伝達板31が水平方向に相対移動することにより、摩擦面に動摩擦力を発生させ摩擦抵抗力を得て、摩擦伝達板31に対する抵抗板14の震動を摩擦力で減衰するものである。
次に切換機構40の作用について説明する。
切換機構40は、下側梁部2に対する上側梁部3の震動による、摩擦伝達板31に対する粘性流体容器12の変位の大きさに応じて、粘性ダンパ11の単独による震動の減衰と、粘性ダンパ11と摩擦ダンパ30の併用による震動の減衰とを切換えるものである。摩擦伝達板31に対する粘性流体容器12の水平方向の変位が第1所定間隔L1以内では、第1部材41が第2部材に当接しない、又は当接しても第1部材41と共に第2部材が変位しないので、粘性ダンパ11のみが効く。
摩擦伝達板31に対する粘性流体容器12の水平方向の変位が第1所定間隔L1を超えた場合では、第1部材41が第2部材42に当接して第1部材41と共に第2部材42が変位する。このため、粘性ダンパ11と摩擦ダンパ30の両方が効く。このように切換機構40は、第1部材41に対する第2部材42の変位が第1所定間隔L1以内では粘性ダンパ11のみ効かせ、第1部材41に対する第2部材42の変位が第1所定間隔L1を超えた場合には粘性ダンパ11と摩擦ダンパ30の両方が効くように切換えるものである。
次に第1実施形態の制震装置10について模式図で説明する。
図2に示すように、下側梁部2と上側梁部3との間に制震装置10が配置されている。制震装置10では、粘性ダンパ11と摩擦ダンパ30とを並列に連結し、さらに切換機構40を連結している。
下側梁部2に対する上側梁部3の相対変位(震動)が小さいとき(切換機構40の第1所定間隔L1の範囲内のとき)は、切換機構40がガタ(第1所定間隔L1)により切り換わらないので、粘性ダンパ11のみで震動を減衰させる。
下側梁部2に対する上側梁部3の相対変位(震動)が大きいとき(切換機構40の第1所定間隔L1を超えたとき)は、切換機構40が切り換わるので、摩擦ダンパ30も作用し、粘性ダンパ11及び摩擦ダンパ30の両方で震動を減衰させる。
次に第1実施形態の制震装置10の作用を説明する。なお、便宜上、震動する際は下側梁部2に対して上側梁部3が変位するものとする。
図3Aに示すように、震動していない状態では、下側梁部2に対して上側梁部3が移動しない。
図3Bに示すように、震動が小さい状態(図3Aの第1所定間隔L1の範囲内)では、下側梁部2に対して上側梁部3が矢印(1)のように変位し、抵抗板14と共に摩擦伝達板31が矢印(2)のように変位し、粘性ダンパ11のみで震動を減衰させる。
図3Cに示すように、震動が大きい状態(図3Aの第1所定間隔L1を超える範囲)では、下側梁部2に対して上側梁部3が矢印(3)のようにさらに変位し、第1凸部41に第2凸部42が当接して切換機構40が切り換わる。抵抗板14は矢印(4)のようにさらに変位するが、切換機構40によって摩擦伝達板31はそれ以降変位しなくなる。そのため、摩擦抵抗板31は抵抗板14に対して矢印(5)のように相対変位する。結果、摩擦ダンパ30も作用し、粘性ダンパ11及び摩擦ダンパ30の両方で震動を減衰させる。
なお、図3Aにおける第2所定間隔L2よりも、X方向における抵抗板14の右端部から粘性流体容器12の内壁までの第3所定間隔L3が大きいので、図3Cにおいて膨らみ防止用ボルト19が貫通孔23のX方向端部に当接し、抵抗板14のX方向端部が粘性流体容器12の内壁に当接しない。
次に減衰力と変位の関係(履歴形状)について説明する。
図4Aに示すように、震動による変位が小さい状態では、切換機構40の変位が第1所定間隔L1以内(ガタ以内)であるため、減衰力として、粘性ダンパ11による粘性力のみ発生する。震動発生直後は、矢印(11)のように減衰力が大きくなり、次いで粘性力のみが作用し矢印(12)のように減衰力と変位が変化する。
図4Bに示すように、震動による変位が中位の状態では、切換機構40の変位が第1所定間隔L1を超える(ガタより大きくなる)ため、減衰力として、粘性ダンパ11による粘性力と摩擦ダンパ30による摩擦力が発生する。震動発生直後は、矢印(13)のように2段階の曲線となるようにして変位が中位の状態で減衰力が大きくなる。粘性ダンパ11の粘性力と摩擦ダンパ30の摩擦力とによる減衰力は、図4Aに示した粘性ダンパ11の粘性力のみによる減衰力よりも大きくなる。
次いで、粘性力及び摩擦力の両方が作用した状態で矢印(14)のように減衰力と変位が変化し、震動の変位方向が逆になり第1凸部41に対する第2凸部42の変位方向が逆方向になると切換機構40のガタの分だけ粘性力のみが作用した状態で矢印(15)のように変位が小さくなるように変化し、再び第1凸部41に第2凸部42が当接して切換機構40によって矢印(16)のように粘性力及び摩擦力が作用して減衰力が大きくなる。次いで、粘性力及び摩擦力の両方が作用した状態で矢印(17)のように減衰力と変位が変化する。
図4Cに示すように、震動による変位がより大きい状態では、切換機構40の変位が第1所定間隔L1を超える(ガタより大きくなる)ため、減衰力として、粘性ダンパ11による粘性力と摩擦ダンパ30による摩擦力が発生する。減衰力の変化については図4Bとほぼ同様となるが、図4Bの状態に比較し、変位が大きくなる。
以上に述べた第1実施形態の制震装置10の構成によって、下側梁部2と上側梁部3の水平方向の震動は、粘性ダンパ11と摩擦ダンパ30とによって減衰することができる。具体的には、粘性ダンパ11側では、下側梁部2上に設けられた粘性流体容器12に対して、上側梁部3から垂下された抵抗板14が水平方向に移動すると、粘性流体容器12に貯留された粘性流体13によって、粘性流体容器12に対する抵抗板14の水平方向の震動が減衰される。また、摩擦ダンパ30側では、抵抗板14に対して摩擦伝達板31が水平方向に移動すると、摩擦伝達板31と抵抗板14との間に設けられた摩擦力発生部32によって、摩擦伝達板31に対する抵抗板14の水平方向の震動が減衰される。ここで、切換機構40は、摩擦伝達板31に対する粘性流体容器12の水平方向の変位が第1所定間隔L1を超えたときに、粘性流体容器12に設けられた第1部材41が、摩擦伝達板31に設けられた第2部材42に当接し、粘性流体容器12と共に摩擦伝達板31が抵抗板14に対して相対的に水平方向に移動する。このため、震動の変位が小さく、摩擦伝達板31に対する粘性流体容器12の相対的な水平方向の変位が第1所定間隔L1以下の場合は、第1部材41が第2部材42に当接せず摩擦伝達板31が相対的に水平方向に移動しないので、摩擦ダンパ30は効かず、粘性ダンパ11のみ有効に効く。そして、震動の変位が大きくなり、摩擦伝達板31に対する粘性流体容器12の相対的な水平方向の変位が第1所定間隔L1を超えた場合は、第1部材41が第2部材42に当接して粘性流体容器12と共に摩擦伝達板31が抵抗板14に対して相対的に水平方向に移動するので、摩擦ダンパ30も効き、結果、摩擦ダンパ30と粘性ダンパ11の両方が有効に効く。すなわち、震動の変位が小さい場合は粘性ダンパ11のみ効き、震動の変位が大きい場合は粘性ダンパ11と摩擦ダンパ30の両方が効く。このように、震動の変位が大きい場合と小さい場合共に震動の減衰機能を有効に効かせることができる。
さらに、切換機構40において、第1部材41は粘性流体容器12の上部からその上方に配置された摩擦伝達板31に向かって突出する第1凸部41であり、第2部材42は摩擦伝達板31の下部から粘性流体容器12に向かって突出する第2凸部42であり、第1凸部41と第2凸部42とが所定の間隔L1をおいて交互に複数配置されているので、第1凸部41が水平方向に移動した際に第2凸部42と複数個所で接触して粘性ダンパ11のみによる震度の減衰から摩擦ダンパ30も含めた震動の減衰への切換を確実に行うことができる。
さらに、切換機構40は、緩衝機構43によって第1凸部41と第2凸部42の当接を円滑に行うことができる。
(第2実施形態)
次に本発明の第2実施形態を説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については、説明を省略し、符号を流用するものとする。
図5に示すように、本発明の第2実施形態に係る制震装置50は、例えば建物等の下側梁部2と上側梁部3とを含む構造物1に備えられている。
制震装置50は、下側梁部2と上側梁部3との水平方向の相対的な震動を粘性力で減衰する粘性ダンパ51と、該粘性ダンパ51に連結され下側梁部2と上側梁部3の水平方向の震動を摩擦力で減衰する摩擦ダンパ70と、粘性ダンパ51の単独による震動の減衰と該摩擦ダンパ70の単独による震動の減衰とを切り替える切換機構80と備えている。
次に粘性ダンパ51の構成について説明する。
粘性ダンパ51は、下側梁部2上面に底面が当接するように固定された有底矩形筒状の粘性流体容器52と、該粘性流体容器52に貯留された粘性流体53と、上側梁部3に固定された状態で垂下された摩擦伝達板71と、該摩擦伝達板71に摩擦ダンパ70を介して垂下されて粘性流体53に浸漬されるとともに粘性流体容器52に対し水平移動する抵抗板54とを備えている。
粘性流体容器52は、X方向及びZ方向の寸法に比較してY方向の寸法が小さく設定され且つ上方が開放された箱形状であり、底部55と、該底部55から立ち上がる立壁部56と、該立壁部56の下端部に底部55を延長するように設けられ締結部材57を介して下側梁部2に締結された下部ガセット58とを備えている。また、粘性流体容器52には、正面及び背面の立壁部56を貫通して粘性流体容器52のY方向の膨らみを防止する膨らみ防止用ボルト59が設けられている。なお、底部55と下部ガセット58とを一体に形成しても差し支えない。
粘性流体53は、例えばシリコーンオイルや炭化水素化合物などの高粘度の高分子材料であり、難燃性、耐候性、耐久性を有し、繰り返しのせん断にも粘性の低下を起こさない材料で構成されている。
摩擦伝達板71は、正面視で水平方向に長く略矩形状に形成された板材であり、上端部のX方向全域に亘って締結部材61によって締結されYZ平面における断面L字状でX方向に延びる上部ガセット62と、中央部に水平方向に長く形成された貫通孔73とを備えている。抵抗板54の上部に形成された貫通孔(不図示)から挿通された締結部材74が貫通孔73に通されている。上部ガセット62は、締結部材64を介して上側梁部3に締結されている。
抵抗板54は、正面視で矩形状に形成された板材であり、上部に形成され締結部材74を通す貫通孔(不図示)と、中央部及び下部に略矩形状に形成された貫通孔63とを備えている。抵抗板54の上部は、摩擦伝達板71にY方向に重ねられており、抵抗板54の貫通孔及び摩擦伝達板71の貫通孔73にY方向に挿通される締結部材74によって、抵抗板54が摩擦伝達板71に締結されている。貫通孔63に、膨らみ防止用ボルト59が通されている。
次に摩擦ダンパ70の構成について説明する。
摩擦ダンパ70は、上部ガセット62に締結部材61で締結された摩擦伝達板71と、該摩擦伝達板71に対し±X方向水平移動可能に設けられた抵抗板54と、抵抗板54と該摩擦伝達板71との間に設けられた摩擦力発生部72と、を備えている。摩擦伝達板71は、粘性流体容器52の上方に配置されている。
摩擦力発生部72は、摩擦伝達板71に設けられ粘性ダンパ51の粘性力よりも大きい摩擦力を発生させる所定の摩擦係数を有する摩擦材(不図示)と、抵抗板54に設けられた相手材としてのステンレス鋼(不図示)とからなる。摩擦伝達板71には締結部材74を挿通させるための貫通孔73が形成されている。抵抗板54の上部には貫通孔(不図示)が形成されており、抵抗板54の貫通孔及び摩擦伝達板71の貫通孔73にY方向に挿通される締結部材74によって、摩擦伝達板71に抵抗板54が締結されている。また、締結部材74は、ねじが形成された鋼棒(いわゆるPC鋼棒)とナットとから構成されている。ナットと摩擦伝達板71との間に正面視矩形状で座金機能を有する支圧板(不図示)が配置されている。
なお、締結部材74を、ボルトとナットとの構成としてもよい。また、実施例では、一枚の摩擦伝達板71に一枚の抵抗板54を配置したが、これに限定されず、一枚の摩擦伝達板71を2枚の抵抗板54で挟む構成としてもよく、摩擦伝達板71と抵抗板54との間に摩擦力発生部72が設けられ、締結部材74の軸力によって摩擦力発生部72に摩擦力が作用すれば摩擦伝達板71と抵抗板54の枚数が異なっても差し支えない。また、実施例では、摩擦力発生部72を、それぞれ摩擦伝達板71と抵抗板54との間に別部材として設けたが、これに限定されず、摩擦伝達板71と抵抗板54とを直接摺動させて該摺動部分をそれぞれ摩擦力発生部72としても差し支えない。
次に切換機構80の構成について説明する。
切換機構80は、抵抗板54に貫通するように形成された略矩形状の貫通孔63と、該貫通孔63を通過して粘性流体容器52に設けられ、抵抗板54に対する粘性流体容器52の±X方向(水平方向)の変位が第1所定間隔L1を超えたときに貫通孔63の縁に当接することで抵抗板54を粘性流体容器52と共に±X方向(水平方向)に移動させる通過部材81とを備え、貫通孔63の縁から通過部材81までの±X方向(水平方向)の第1所定間隔L1は、摩擦伝達板71に対する抵抗板54の±X方向(水平方向)の移動可能な第2所定間隔L2よりも小さく設定されている。
なお、実施例では、通過部材81に貫通孔(不図示)を形成して該貫通孔に膨らみ防止用ボルト59を挿通したが、これに限定されず、通過部材81を膨らみ防止用ボルト59と一体にして、膨らみ防止用ボルト59そのものとしてもよい。この場合、貫通孔63は、膨らみ防止用ボルト59の逃がし長孔としてもよい。
また、抵抗板54は、粘性流体容器52に対して水平方向に移動可能であるが、その第1所定間隔L1は、通過部材81又は膨らみ防止用ボルト59が貫通孔63に当接するまでの範囲であり、第2所定間隔L2は第1所定間隔L1よりも大きい。なお、第2所定間隔L2は、粘性流体容器52に対する抵抗板54の変位がない状態で、X方向における締結部材74のねじ部の左端部から貫通孔73の左縁までの距離であり、X方向における締結部材74のねじ部の右端部から貫通孔73の右縁までの距離も第2所定間隔L2である。
また、切換機構80は、通過部材81又は膨らみ防止用ボルト59が貫通孔63に当接する部分に、通過部材81又は膨らみ防止用ボルト59と貫通孔63の衝突を緩和する緩衝機構83を備えている。緩衝機構83は、例えば弾性部材で構成される。
次に粘性ダンパ51の作用について説明する。
粘性ダンパ51では、粘性流体容器52と抵抗板54との間には隙間が形成されており、該隙間に粘性流体53が入り込んでいる。粘性ダンパ51は、下側梁部2に対して上側梁部3が水平方向に震動する際、粘性流体容器52に対する抵抗板54の水平方向の相対的な震動による粘性流体53の粘性せん断抵抗力を利用し、粘性流体容器52に対する抵抗板54の震動を粘性力で減衰するものである。
次に摩擦ダンパ70の作用について説明する。
摩擦ダンパ70は、摩擦力発生部72の摩擦抵抗力を利用した減衰装置であり、締結部材74を締め付けることによって、摩擦力発生部72の摩擦材に締結部材74の軸力又は締め付け力を伝達する。抵抗板54と摩擦伝達板71が水平方向に相対移動することにより、摩擦面に動摩擦力を発生させ摩擦抵抗力を得て、摩擦伝達板71に対する抵抗板54の震動を摩擦力で減衰するものである。
次に切換機構80の作用について説明する。
切換機構80は、下側梁部2に対する上側梁部3の震動による、抵抗板54に対する粘性流体容器52の変位の大きさに応じて、粘性ダンパ51の単独による震動の減衰と、摩擦ダンパ70の単独による震動の減衰とを切換えるものである。抵抗板54に対する粘性流体容器52の水平方向の変位が第1所定間隔L1以内では、通過部材81が貫通孔63に当接しない、又は当接しても貫通孔63に対して通過部材81がそれよりも大きく変位しようとしないので、粘性ダンパ51のみが効く。抵抗板54に対する粘性流体容器52の水平方向の変位が第1所定間隔L1を超えた場合では、通過部材81が貫通孔63に当接して粘性流体容器52と抵抗板54と一体的になり共に変位する。このため、抵抗板54が摩擦伝達板71に対して変位し摩擦ダンパ70のみが効く。このように切換機構80は、抵抗板54に対する粘性流体容器52の水平方向の変位が第1所定間隔L1以内では粘性ダンパ51のみ効かせ、抵抗板54に対する粘性流体容器52の水平方向の変位が第1所定間隔L1を超えた場合には摩擦ダンパ70のみ効くように切換えるものである。
次に第2実施形態の制震装置50について模式図で説明する。
図6に示すように、下側梁部2と上側梁部3との間に制震装置50が配置されている。制震装置50では、粘性ダンパ51と摩擦ダンパ70とを直列に連結し、さらに切換機構80が連結されている。
下側梁部2に対する上側梁部3の相対変位(震動)が小さいとき(切換機構80の第1所定間隔L1の範囲内のとき)は、切換機構80がガタ(第1所定間隔L1)により切り換わらないので、粘性ダンパ51のみで震動を減衰させる。
下側梁部2に対する上側梁部3の相対変位(震動)が大きいとき(切換機構80の第1所定間隔L1を超えたとき)は、切換機構80が切り換わるので、粘性ダンパ51に代わり摩擦ダンパ70のみが作用し震動を減衰させる。
次に第2実施形態の制震装置50の作用を説明する。なお、便宜上、震動する際は下側梁部2に対して上側梁部3が変位するものとする。
図7Aに示すように、震動していない状態では、下側梁部2に対して上側梁部3が移動しない。
図7Bに示すように、震動が小さい状態(図7Aの第1所定間隔L1の範囲内)では、下側梁部2に対して上側梁部3が矢印(21)のように変位し、摩擦伝達板71と共に抵抗板54が矢印(22)のように変位し、粘性ダンパ51のみで震動を減衰させる。
図7Cに示すように、震動が大きい状態(図7Aの第1所定間隔L1を超える範囲)では、下側梁部2に対して上側梁部3が矢印(23)のようにさらに変位し、貫通孔63に通過部材81が当接して切換機構80が切り換わる。抵抗板54は粘性流体容器52に対して変位しなくなるが、切換機構80によって摩擦伝達板71は、抵抗板54に対して矢印(24)のように変位する。結果、摩擦ダンパ70が作用し、摩擦ダンパ70のみで震動を減衰させる。
なお、図7Cにおいて、震動による変位の速度が大きい場合には、粘性力が摩擦力を上回るため、切換機構80で貫通孔63に通過部材81が当接しなくても摩擦力が発生することがある。
次に減衰力と変位の関係(履歴形状)について説明する。
図8Aに示すように、震動による変位が小さい状態では、切換機構80の変位が第1所定間隔L1以内(ガタ以内)であるため、減衰力として、粘性ダンパ51による粘性力のみ発生する。震動発生直後は、矢印(31)のように変位が小さい状態で減衰力が大きくなり、次いで粘性力のみが作用し矢印(32)のように減衰力と変位が変化する。
図8Bに示すように、震動による変位が中位の状態では、切換機構80の変位が第1所定間隔L1を超える(ガタより大きくなる)と、減衰力として、摩擦ダンパ30による摩擦力のみ発生する。震動発生直後の切換機構80の変位が第1所定間隔L1より小さい範囲では、矢印(33)のように粘性力のみが作用して減衰力が大きくなり、次いで貫通孔63に通過部材81が当接して切換機構80によって矢印(34)のように摩擦力のみが作用して減衰力が大きくなる。
次いで、摩擦力のみが作用した状態で矢印(35)のように減衰力と変位が変化し、震動の変位方向が逆になり貫通孔63に対する通過部材81の変位方向が逆方向になると切換機構80のガタの分だけ粘性力のみが作用した状態で矢印(36)のように変位が小さくなるように変化し、再び貫通孔63に通過部材81が当接して切換機構80によって矢印(37)のように摩擦力のみが作用して減衰力が大きくなる。次いで、摩擦力のみが作用した状態で矢印(38)のように減衰力と変位が変化する。
なお、粘性力が摩擦力より大きい場合には、摩擦力が生じ始める。粘性体の速度依存性により、地震の速度が大きいと、粘性力が摩擦力を上回る。
図8Cに示すように、震動による変位がより大きい状態では、減衰力の変化については図8Bとほぼ同様となるが、図8Bの状態に比較し、変位が大きくなる。
なお、第1実施形態では、第1部材41を正面視矩形状の第1凸部とし、第2部材42を正面視矩形状の第2凸部としたがこれに限定されず、第1部材41を正面視で台形や半円形とし、第2部材42も台形や半円形とする構成や、第1部材41を+Y方向に突出するピンとし、第2部材をピンの受け部とする構成など、第1所定間隔L1を超えたときに抵抗板14に対して摩擦伝達板31が変位するように切り換われば他の構成であっても差し支えない。
また、第1実施形態では、第1部材41の右端から右方に隣り合う第2部材42の左端までの距離と、第1部材41の左端から左方に隣り合う第2部材42の右端までの距離との両方を第1所定距離L1として左右均等に変位するようにしたが、これに限定されず、第1部材41の右端から右方に隣り合う第2部材42の左端までの距離と、第1部材41の左端から左方に隣り合う第2部材42の右端までの距離とを非均等になるように設定しても差し支えない。
1…構造物
2…下側梁部
3…上側梁部
10、50…制震装置
11、51…粘性ダンパ
12、52…粘性流体容器
13、53…粘性流体
14、54…抵抗板
30、70…摩擦ダンパ
31、71…摩擦伝達板
32、72…摩擦力発生部
40、80…切換機構
41…第1部材(第1凸部)
42…第2部材(第2凸部)
43、83…緩衝機構
19、59…膨らみ防止用ボルト
63…貫通孔
81…通過部材
L1…第1所定間隔
L2…第2所定間隔
L3…第3所定間隔

Claims (6)

  1. 下側梁部と上側梁部とを含む構造物に備えられた制震装置であって、
    前記下側梁部と前記上側梁部の水平方向の震動を粘性力で減衰する粘性ダンパと、該粘性ダンパに連結され前記下側梁部と前記上側梁部の水平方向の震動を摩擦力で減衰する摩擦ダンパと、前記粘性ダンパの単独による震動の減衰と前記粘性ダンパ及び前記摩擦ダンパの併用による震動の減衰とを切り替える切換機構と備え、
    前記粘性ダンパは、前記下側梁部上に固定された粘性流体容器と、該粘性流体容器に貯留された粘性流体と、前記上側梁部に固定された状態で垂下されて前記粘性流体に浸漬されるとともに前記粘性流体容器に対し水平移動する抵抗板とを備え、
    前記摩擦ダンパは、前記抵抗板に対し水平移動可能に設けられた摩擦伝達板と、該摩擦伝達板と前記粘性ダンパの前記抵抗板との間に設けられた摩擦力発生部とを備え、
    前記切換機構は、前記粘性流体容器に設けられた第1部材と、該第1部材の水平移動方向に対向して前記摩擦伝達板に設けられた第2部材とを備え、前記摩擦伝達板に対する前記粘性流体容器の水平方向の変位が前記第1部材の水平方向の端部と該端部に対向する前記第2部材の端部の第1所定間隔を超えたときに前記第1部材に当接することで前記摩擦伝達板を前記粘性流体容器と共に前記抵抗板に対して相対的に水平方向に移動させること特徴とする制震装置。
  2. 請求項1に記載の制震装置であって、
    前記切換機構では、
    前記摩擦伝達板は、前記粘性流体容器の上方に配置され、
    前記第1部材は、前記粘性流体容器の上部から前記摩擦伝達板に向かって突出する第1凸部であり、
    前記第2部材は、前記摩擦伝達板の下部から前記粘性流体容器に向かって突出する第2凸部であり、
    前記第1凸部と前記第2凸部は、前記第1凸部の水平移動方向に所定の間隔をおいて交互に複数配置されていることを特徴とする制震装置。
  3. 請求項1又は請求項2記載の制震装置であって、
    前記切換機構は、前記第1部材と前記第2部材が当接する部分に、前記第1部材と前記第2部材の衝突を緩和する緩衝機構を備えていることを特徴とする制震装置。
  4. 下側梁部と上側梁部とを含む構造物に備えられた制震装置であって、
    前記下側梁部と前記上側梁部の水平方向の震動を粘性力で減衰する粘性ダンパと、該粘性ダンパに連結され前記下側梁部と前記上側梁部の水平方向の震動を摩擦力で減衰する摩擦ダンパと、前記粘性ダンパの単独による震動の減衰と該摩擦ダンパの単独による震動の減衰とを切り替える切換機構と備え、
    前記粘性ダンパは、前記下側梁部上に固定された粘性流体容器と、該粘性流体容器に貯留された粘性流体と、前記上側梁部に固定された状態で垂下された摩擦伝達板と、該摩擦伝達板から前記摩擦ダンパを介して垂下されて前記粘性流体に浸漬されるとともに前記粘性流体容器に対し水平移動する抵抗板とを備え、
    前記摩擦ダンパは、前記摩擦伝達板と、該摩擦伝達板に対し水平移動可能に設けられた前記抵抗板と、前記抵抗板と該摩擦伝達板との間に設けられた摩擦力発生部とを備え、
    前記切換機構は、前記抵抗板に貫通するように形成された貫通孔と、該貫通孔を通過して前記粘性流体容器に設けられ、前記抵抗板に対する前記粘性流体容器の水平方向の変位が第1所定間隔を超えたときに前記貫通孔の縁に当接することで前記抵抗板を前記粘性流体容器と共に前記摩擦伝達板に対して相対的に水平方向に移動させる通過部材とを備えていることを特徴とする制震装置。
  5. 請求項4に記載の制震装置であって、
    前記切換機構では、
    前記通過部材は、前記粘性流体容器の膨らみを防止する膨らみ防止用ボルトであり、
    前記貫通孔は、前記膨らみ防止用ボルトの逃がし長孔であることを特徴とする制震装置。
  6. 請求項4又は請求項5記載の制震装置であって、
    前記切換機構は、前記通過部材と前記貫通孔の縁が当接する部分に、前記通過部材と前記貫通孔の縁の衝突を緩和する緩衝機構を備えていることを特徴とする制震装置。
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