JP6854139B2 - 車体前部構造の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、車体前部構造の製造方法に関する。
自動車の車体前部構造には、サスペンション装置を支持するサスペンションタワーが含まれている。近年、自動車の軽量化のために、サスペンションタワーをアルミニウム合金で形成することが提案されている。例えば、特許文献1には、鋳造によって一体成形されたアルミニウム合金製のサスペンションタワー(ダンパハウジング)が開示されている。さらに、特許文献1には、サスペンションタワー(ダンパハウジング)の天板と周壁部を別々にプレス加工によって形成した後、天板と周壁部とをリベット等で結合することで形成されたアルミニウム合金製のサスペンションタワーも開示されている。
特許第5011265号公報
アルミニウム合金材は鋼材に比べて延性が低いため、プレス成形した部品同士を接合してサスペンションタワーを形成することで、サスペンションタワーの形状の自由度を高めることができる。しかしながら、サスペンションタワーを一体成形する場合に比べて、部品点数が多くなり、製造工程が増加する。
一方、鋳造によってサスペンションタワーを一体成形する場合、形状の自由度が高いと共に、部品点数の増加を抑えることができる。しかしながら、鋳造は、プレス加工のように従来の車体構造の製造に一般的に使用される手法ではないため、鋳造のために新たに設備を導入しなければならない場合がある。
アルミニウム合金材をプレスしたり曲げたりして、サスペンションタワーを一体成形すれば、鋳造のための新たな設備の導入は不要である。しかしながら、アルミニウム合金材に単なるプレス加工や曲げ加工を施してアルミニウム合金製のサスペンションタワーを作製すると、作製中に、アルミニウム合金材の一部部位が割れてしまう場合がある。
本発明の目的は、軽量化できると共に、新たな設備を導入することなく製造でき、且つ、一部割れといったサスペンションタワーの不良品の発生を防止することができる車体前部構造の製造方法を提供することである。
本発明に係る車体前部構造の製造方法は、アルミニウム合金板に絞り加工または曲げ加工を施して、当該アルミニウム合金板を、中空の縦長形状であるサスペンションタワーの第1中間形状体とする1次加工工程と、前記第1中間形状体に絞り加工を施して、前記第1中間形状体を、前記第1中間形状体よりも前記サスペンションタワーの形状に近い第2中間形状体とする2次加工工程と、前記第2中間形状体を前記サスペンションタワーの形状に仕上げ成形する3次加工工程と、前記3次加工工程により成形された前記サスペンションタワーを、車体前部において車両前後方向に延びるフロントサイドメンバ、および前記フロントサイドメンバよりも車両上方に配置されて車両前後方向に延びるアッパサイドメンバに接合する接合工程と、を備えることを特徴とする。
この構成によると、サスペンションタワーは、アルミニウム合金製であるため、車体前部構造を軽量化できる。また、サスペンションタワーはプレス加工等によって一体成形されるため、新たな設備を導入することなく車体前部構造を製造することができる。また、絞り加工→絞り加工、または、曲げ加工→絞り加工というように、少なくとも2段階の加工工程を経て完成品のサスペンションタワーの概略形状を得、その後、サスペンションタワーを仕上げ成形することで、一部割れといったサスペンションタワーの不良品の発生を防止することができる。
また本発明において、前記1次加工工程は、アルミニウム合金板に絞り加工を施して、当該アルミニウム合金板を前記第1中間形状体とする工程であり、前記第1中間形状体の天板部をプレス加工した後に、前記2次加工工程において、当該プレス加工した前記第1中間形状体に絞り加工を施すことが好ましい。
この構成によると、サスペンションタワーの天板部の外周曲がり部に割れが発生することをより防止することができる。
上記発明によれば、車体前部構造を、軽量化できると共に、新たな設備を導入することなく製造でき、且つ、一部割れといったサスペンションタワーの不良品の発生を防止することができる。
実施形態に係る車体前部構造の斜視図である。 図1の車体前部構造の部分拡大図である。 図1,2に示すサスペンションタワーの製造工程の一実施形態を説明するための2次元の模式図である。 図1,2に示すサスペンションタワーの製造工程の一実施形態を説明するための図3に対応する3次元の模式図である。 図1,2に示すサスペンションタワーの製造工程の他の実施形態を説明するための3次元の模式図である。 セルフピアスリベット接合の手順を示す図である。 ピアスメタル溶接接合の手順を示す図である。 変形例に係る車体前部構造の部分拡大斜視図である。
(車体前部構造の構成)
車体前部構造の構成の一例についてまず説明する。図1に示す一例としての車体前部構造は、例えばセダンタイプの自動車の車体前部の構造である。なお、各図に適宜記す矢印FR、矢印UP、および矢印INは、それぞれ、車両前方向、車両上方向、および車幅内側方向を示している。以下、単に前後、左右、上下の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、車両前後方向の前後、車両左右方向(車幅方向)の左右、車両上下方向の上下を示すものとする。
図1に示すように、車体前部構造1は、フロントサイドメンバ2と、アッパサイドメンバ3と、サスペンションタワー4とを含む。フロントサイドメンバ2、アッパサイドメンバ3、およびサスペンションタワー4は、車体の前部において、左右両側にそれぞれ設けられる。左右のフロントサイドメンバ2は、ほぼ左右対称に形成されている。左右のアッパサイドメンバ3は、ほぼ左右対称に形成されている。左右のサスペンションタワー4は、ほぼ左右対称に形成されている。
フロントサイドメンバ2およびアッパサイドメンバ3は、それぞれ、車体の骨格部材である。フロントサイドメンバ2は、前後方向に沿って延びている。アッパサイドメンバ3は、フロントサイドメンバ2の上方かつ車幅方向外側に配置されて、前後方向に延びている。アッパサイドメンバ3には、フロントインサイドパネル(図示せず)が接合されていてもよい。また、アッパサイドメンバ3は、フロントインサイドパネルと一体化されていてもよい。フロントサイドメンバ2は、複数の部材を接合することで形成されていてもよく、1つの部材で形成されていてもよい。アッパサイドメンバ3は、複数の部材を接合することで形成されていてもよく、1つの部材で形成されていてもよい。
フロントサイドメンバ2およびアッパサイドメンバ3には、サスペンションタワー4が架け渡されて接合されている。図2に示すように、フロントサイドメンバ2およびアッパサイドメンバ3は、少なくともサスペンションタワー4に接合される部分の断面形状が矩形状に形成されている。フロントサイドメンバ2およびアッパサイドメンバ3のサスペンションタワー4に接合される部分の断面形状はこれに限定されるものではなく、例えば、コの字状(U字状)であってもよい。フロントサイドメンバ2の車幅内側方向の壁部を、側壁部2aとする。アッパサイドメンバ3の車幅内側方向の壁部を、側壁部3aとする。フロントサイドメンバ2およびアッパサイドメンバ3は、鋼製であって、その引張強度は270MPa以上が好ましい。
サスペンションタワー4は、図示しないサスペンション装置を覆うように配置され、当該サスペンション装置を支持する。図2に示すように、サスペンションタワー4は、中空の縦長形状であり、天板部4aと、前壁部4bと、後壁部4cと、側壁部4dと、側壁部4eとを有する。前壁部4bおよび後壁部4cは、天板部4aの前端および後端からそれぞれ下方に延びている。側壁部4dは、天板部4aの車幅内側方向の端部から下方に延びている。側壁部4eは、天板部4aの車幅外側方向の端部から下方に延びている。天板部4aには、サスペンション装置を取り付けるための穴を有する環状の突起部4ahが形成されている。
サスペンションタワー4は、アルミニウム合金製である。サスペンションタワー4は、Al‐Mg系合金であるJIS5000系アルミニウム合金で形成されていることが好ましい。JIS5000系アルミニウム合金は、マグネシウムが含有されていることで、強度と成形性に優れている。なお、サスペンションタワー4は、JIS5000系アルミニウム合金以外のアルミニウム合金で形成されていてもよい。サスペンションタワー4は、プレス加工によって一体成形されている。言い換えると、サスペンションタワー4は、一体形状であって、プレス加工されてなるものである。サスペンションタワー4は、例えば板厚が3mm程度の熱延鋼板(厚鋼板)をプレス加工することで形成される。サスペンションタワー4の板厚は例えば2〜3mm程度である。また、サスペンションタワー4は、引張強度が例えば120MPa以上のアルミニウム合金で形成される。
(車体前部構造の製造方法)
車体前部構造1の製造方法について説明する。
<サスペンションタワーの製造方法>
(1)絞り加工→絞り加工によるサスペンションタワーの製造方法
まず、図3,4を参照しつつサスペンションタワー4の製造方法の一例について説明する。
サスペンションタワー4の素材であるアルミニウム合金板41は、前記したように例えば板厚が3mm程度の熱延鋼板(厚鋼板)であり、その形状は、図4に示したように、概略、円形である。まず、このアルミニウム合金板41に絞り加工を2回施すことで、形状42を経て、浅い筒形状の第1中間形状体43とする(1次加工工程)。ここでの2回の絞り加工は、いずれも、2.0以下の絞り比で行うことが好ましい。
なお、絞り比とは、素材であるアルミニウム合金板41の外径(円形でない場合は概略の外径)を、図示を省略する公知のプレス加工装置のパンチ径で割った値のことである。また、絞り加工は、プレス加工の一種である。絞り加工は、ドロー(DRAW)加工とも呼ばれる。
次に、サスペンションタワー4の天板部4aの突起部4ahの凸形状を得るために、第1中間形状体43の天板部43aにプレス加工を施して、突起部が形成された天板部44aを有する第1中間形状体44とする。
次に、上記第1中間形状体44に再度の絞り加工を施すことで、第1中間形状体44を、当該第1中間形状体44よりもサスペンションタワー4の形状に近い(第1中間形状体44よりも縦長の筒形状の)第2中間形状体45とする(2次加工工程)。
次に、第2中間形状体45のうちの余分な部分を切り取って、形状46とし、その後、仕上げのプレス加工を施して、形状46のものをサスペンションタワー4の形状に成形する(3次加工工程)。これにより、サスペンションタワー4が完成する。
(2)曲げ加工→絞り加工によるサスペンションタワーの製造方法
サスペンションタワー4を曲げ加工→絞り加工により製造する場合について図5を参照しつつ説明する。
サスペンションタワー4の素材であるアルミニウム合金板51は、前記したように例えば板厚が3mm程度の熱延鋼板(厚鋼板)であり、その形状は、図5に示したような長方形である。まず、このアルミニウム合金板51に曲げ加工を施して、くの字形状の第1中間形状体52とする(1次加工工程)。
次に、第1中間形状体52のうちの余分な部分を切り取って、形状53とした後、絞り加工を施すことで、第1中間形状体52よりもサスペンションタワー4の形状に近い第2中間形状体54とする(2次加工工程)。
次に、プレス加工し易いように第2中間形状体54のうちの余分な部分を切り取って、形状55とし、その後、2回のプレス加工を施して、形状56を経て、サスペンションタワー4に近い形状のタワー形状体57とする。タワー形状体57のうちの余分な部分を切り取って、形状58とし、その上部に形成されたフランジ部58aを曲げて、サスペンションタワー4が完成する(3次加工工程)。
<サスペンションタワーとサイドメンバとの接合方法>
その後、車体前部において車両前後方向に延びるフロントサイドメンバ2、およびフロントサイドメンバ2よりも車両上方に配置されて車両前後方向に延びるアッパサイドメンバ3に、サスペンションタワー4を接合する。
図2等を参照しつつ、フロントサイドメンバ2、およびアッパサイドメンバ3とサスペンションタワー4との接合方法について説明する。
サスペンションタワー4の側壁部4dとフロントサイドメンバ2の側壁部2aとは、複数の接合部10によって接合されている。サスペンションタワー4の側壁部4eとアッパサイドメンバ3の側壁部3aとは、複数の接合部11によって接合されている。複数の接合部10は、セルフピアスリベット接合、または、ピアスメタルを用いた接合方法(以下、ピアスメタル溶接接合と称する)によって接合されている。複数の接合部11は、セルフピアスリベット接合、または、ピアスメタル溶接接合によって接合されている。接合部10と接合部11の接合方法は、同じであっても異なっていてもよい。フロントサイドメンバ2が、引張強度590MPa以上の鋼製の場合には、接合部10の接合方法は、ピアスメタル溶接接合とする。フロントサイドメンバ2が、引張強度270MPa以上590MPa未満の鋼製の場合には、接合部10の接合方法は、セルフピアスリベット接合が好ましいが、ピアスメタル溶接接合であってもよい。アッパサイドメンバ3が、引張強度590MPa以上の鋼製の場合には、接合部11の接合方法は、ピアスメタル溶接接合とする。アッパサイドメンバ3が、引張強度270MPa以上590MPa未満の鋼製の場合には、接合部11の接合方法は、セルフピアスリベット接合が好ましいが、ピアスメタル溶接接合であってもよい。
以下、フロントサイドメンバ2とサスペンションタワー4とを接合する接合部10の接合方法が、セルフピアスリベット接合の場合を例に挙げて、セルフピアスリベット接合の手順について説明する。なお、説明は省略するが、アッパサイドメンバ3とサスペンションタワー4とをセルフピアスリベット接合する場合も同様の手順である。
まず、図6(a)に示すように、フロントサイドメンバ2の側壁部2aとサスペンションタワー4の側壁部4dとを重ね合わせて、ダイ20の上に載置する。ここで、異種金属の接触による電位差腐食を防止するため、側壁部2aと側壁部4dとの接触面に接着剤を塗布しておくことが好ましい。すなわち、アルミニウム合金製のサスペンションタワー4と、このサスペンションタワー4に接触する鋼製(鉄製)の周辺部品との接触面には接着剤が塗布されていることが好ましい。代表的な接着剤は、エポキシ系接着剤である。十分な強度を有するものであればウレタン系や、アクリル系の接着剤が用いられてもよい。
ダイ20の上面には、凹部20aが形成されている。続いて、サスペンションタワー4の側壁部4dの上に筒状ガイド部材21を配置して、ダイ20と筒状ガイド部材21とによって側壁部2a、4dを拘束する。その後、筒状ガイド部材21内にセルフピアスリベット12を挿入する。セルフピアスリベット12は、円板状の頭部12aと、円筒状の軸部12bとを有する。図6(a)では、頭部12aの径は、軸部12bの外径よりも大きいが、軸部12bの外径と同じであってもよい。セルフピアスリベット12の材質は、例えば鋼であるが、これに限定されるものではない。
次に、図6(b)に示すように、パンチ22によってセルフピアスリベット12の頭部12aを押圧して、セルフピアスリベット12をサスペンションタワー4の側壁側4dから側壁部2a、4dに打ち込む。なお、セルフピアスリベット12の打ち込みは、汎用のプレス装置を用いて行うことができる。打ち込み動作の進行に伴って、側壁部2a、4dは、ダイ20の凹部20a側に膨出するように塑性変形する。さらに打込み動作が進行すると、セルフピアスリベット12の軸部12bが先端側から拡がり始める。また、セルフピアスリベット12の軸部12bが、サスペンションタワー4の側壁部4dを切り込んでいく。
そして、最終的には、図6(c)に示すように、セルフピアスリベット12は、サスペンションタワー4の側壁部4dは貫通するもフロントサイドメンバ2の側壁部2aは貫通せず、セルフピアスリベット12の頭部12aが、側壁部4dとほぼ面一となる状態をもって、接合が完了する。セルフピアスリベット12の軸部12bは拡がって側壁部2a、4dに食い込むことで、かしめ効果により側壁部2a、4dに強固に固定される。以上の工程により、サスペンションタワー4の側壁部4dとフロントサイドメンバ2の側壁部2aとが接合される。
次に、フロントサイドメンバ2とサスペンションタワー4とを接合する接合部10の接合方法が、ピアスメタル溶接接合の場合を例に挙げて、ピアスメタル溶接接合の手順について説明する。なお、アッパサイドメンバ3とサスペンションタワー4とをピアスメタル溶接接合する場合も同様の手順である。ピアスメタル溶接接合のより詳細な手順は、例えば特許5629244号公報に開示された手順と同じであってもよい。
ピアスメタル溶接接合で使用するピアスメタル13は、図7(a)に示すように、円板状の頭部13aと、円柱状の軸部13bとを有する。頭部13aの径は、軸部13bの径よりも大きい。本実施形態では、ピアスメタル13の先端は、中央部が突出した形状となっているが、ピアスメタル13の軸部13bの先端の形状はこれに限定されるものではない。ピアスメタル13の軸部13bの長さは、サスペンションタワー4の側壁部4dの板厚以上とする。ピアスメタル13は、サスペンションタワー4と接合される対象(この場合はフロントサイドメンバ2)と溶接可能な材質で形成されている。ピアスメタル13は、鋼製であることが好ましい。
図7(a)に示すように、円筒状のダイ30の上に、サスペンションタワー4の側壁部4dを載置する。そして、ポンチ31によってピアスメタル13の頭部13aを押圧して、ピアスメタル13を側壁部4dに打ち込む。これにより、図7(b)に示すように、側壁部4dはピアスメタル13の軸部13bに対応する部分が打ち抜かれて、ピアスメタル13は側壁部4dを貫通した状態で埋め込まれる(嵌合される)。なお、ピアスメタル13の打ち込みは、汎用のプレス装置を用いて行うことができる。
次に、図7(c)に示すように、ピアスメタル13の軸部13bがフロントサイドメンバ2の側壁部2aに接するように、サスペンションタワー4の側壁部4dとフロントサイドメンバ2の側壁部2aとを重ね合わせる。そして、側壁部2aとピアスメタル13とを、1対のスポット電極32、33で挟み、スポット電極32、33に通電して、スポット溶接を行う。これにより、図7(d)に示すように、ピアスメタル13と、側壁部2aのピアスメタル13に接する部位とが溶融して、ピアスメタル13の軸部13bと側壁部2aとが溶接される。以上の工程により、サスペンションタワー4の側壁部4dとフロントサイドメンバ2の側壁部2aとが接合される。なお、前記したように、異種金属の接触による電位差腐食を防止するため、側壁部4dと側壁部2aとの接触面に接着剤を塗布しておくことが好ましい。
(作用および効果)
サスペンションタワー4は、アルミニウム合金製であるため、車体前部構造1を軽量化できる。また、サスペンションタワー4はプレス加工等によって一体成形されるため、新たな設備を導入することなく車体前部構造1を製造することができる。また、絞り加工→絞り加工、または、曲げ加工→絞り加工というように、少なくとも2段階の加工工程を経て完成品のサスペンションタワー4の概略形状を得、その後、サスペンションタワー4を仕上げ成形することで、一部割れといったサスペンションタワー4の不良品の発生を防止することができる。
また、絞り加工→絞り加工によるサスペンションタワー4の製造において、2次加工工程において再度の絞り加工を施す前に、第1中間形状体43の天板部43aをプレス加工することで、当該プレス加工に形成される天板部44aの厚みを確保することができる。言い換えれば、天板部44aが薄くなり過ぎることを防止できる。これにより、2次加工工程において絞り加工を施すことによる天板部の外周曲がり部45c(図3,4参照)に割れが発生することをより防止することができる。すなわち、完成品のサスペンションタワー4の天板部の外周曲がり部に割れが発生することをより防止することができる。
フロントサイドメンバ2およびアッパサイドメンバ3は、鋼で形成されており、アルミニウム合金製のサスペンションタワー4とは異種材料で形成されている。アルミニウムと鉄とは溶接することが困難である。一般的に、異種材料の接合には、機械的接合が用いられる。機械的接合には、下穴加工が必要なリベット接合や、かしめ接合や、ボルト締結などがある。
サスペンションタワー4と、フロントサイドメンバ2およびアッパサイドメンバ3の少なくとも一方とが、セルフピアスリベット接合されている場合、サスペンションタワー4と、フロントサイドメンバ2およびアッパサイドメンバ3の前記少なくとも一方とが異種材料で形成されていても、強固に接合することができる。
また、サスペンションタワー4と、フロントサイドメンバ2およびアッパサイドメンバ3の少なくとも一方とを、セルフピアスリベット12を用いて接合する場合、下穴加工が不要である。そのため、下穴加工が必要なリベット接合や、かしめ接合や、ボルト締結に比べて接合工程を簡素化できる。したがって、車体前部構造1の製造工程をより簡易化できる。
サスペンションタワー4とセルフピアスリベット接合されるフロントサイドメンバ2または/およびアッパサイドメンバ3は、引張強度が590MPa未満であることにより、セルフピアスリベットの打ち込みによって変形させることができ、強固にサスペンションタワー4に接合することができる。
また、サスペンションタワー4と、フロントサイドメンバ2およびアッパサイドメンバ3の少なくとも一方とが、ピアスメタル溶接接合されている場合、サスペンションタワー4と、フロントサイドメンバ2およびアッパサイドメンバ3の前記少なくとも一方とが異種材料で形成されていても、強固に接合することができる。
また、ピアスメタル13は、サスペンションタワー4に打ち込むことでサスペンションタワー4に貫通状態で埋め込むことができる。そのため、サスペンションタワー4と、フロントサイドメンバ2およびアッパサイドメンバ3の少なくとも一方とを、ピアスメタル13を用いて接合する場合、サスペンションタワー4には、接合のための下穴加工が不要である。そのため、下穴加工が必要なリベット接合や、かしめ接合や、ボルト締結に比べて接合工程を簡素化できる。したがって、車体前部構造1の製造工程をより簡易化できる。
セルフピアスリベット接合や、その他のリベット接合、かしめ接合によって、サスペンションタワー4と、フロントサイドメンバ2または/およびアッパサイドメンバ3とを接合する場合、フロントサイドメンバ2または/およびアッパサイドメンバ3を加圧変形させる必要がある。そのため、フロントサイドメンバ2または/およびアッパサイドメンバ3の強度は、変形させることができる強度の範囲内に抑えなければならない。
一方、ピアスメタル溶接接合によって、サスペンションタワー4と、フロントサイドメンバ2または/およびアッパサイドメンバ3とを接合する場合、フロントサイドメンバ2または/およびアッパサイドメンバ3は、サスペンションタワー4を貫通して埋め込まれた鋼製のピアスメタル13とスポット溶接されるため、接合のために変形させる必要がない。そのため、サスペンションタワー4とピアスメタル溶接接合されるフロントサイドメンバ2または/およびアッパサイドメンバ3は、高強度の鋼で形成することができる。それにより、車体前部構造1を高強度化できる。
サスペンションタワー4とピアスメタル溶接接合されるフロントサイドメンバ2または/およびアッパサイドメンバ3の引張強度が590MPa以上である場合、車体前部構造1をより高強度化できる。
JIS5000系アルミニウム合金は、強度と成形性に優れている。そのため、サスペンションンタワーをJIS5000系アルミニウム合金で形成することにより、サスペンションタワー4の形状がプレス方向に深い形状であっても、プレス加工によって一体成形することができる。
(変形例)
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成は、上記実施形態に限られるものではない。本発明の範囲は、上記実施形態の説明だけではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
サスペンションタワー4の製造に関し、絞り加工→絞り加工、または、曲げ加工→絞り加工という、少なくとも2段階の加工工程を経てサスペンションタワー4を製造することが、本発明の車体前部構造の製造方法におけるサスペンションタワーの製造工程に関する部分の特徴である。サスペンションタワー4の製造に関するこれら以外の様々な工程、例えば、天板部43aのプレス加工、中間形状体に対する余分な部分の切り取り、仕上げのプレス加工などの工程は、サスペンションタワーを製造する一連の工程の中で、適宜、その実施順序を入れ替えたりなどしてもよい。
上記実施形態では、サスペンションタワー4とフロントサイドメンバ2とは、サスペンションタワー4の側壁部4dとフロントサイドメンバ2の側壁部2aにおいて接合されているが、接合箇所はこれに限定されない。例えば図8に示すように、サスペンションタワー104の側壁部104dの下端部折れ曲がり部と、フロントサイドメンバ2の上壁部2bとが接合されていてもよい。
また、上記実施形態では、サスペンションタワー4とアッパサイドメンバ3とは、サスペンションタワー4の側壁部4eとアッパサイドメンバ3の側壁部3aにおいて接合されているが、接合箇所はこれに限定されない。例えば図8に示すように、サスペンションタワー104の天板部104aの端部と、アッパサイドメンバ3の上壁部3bとが接合されていてもよい。
上記実施形態では、サスペンションタワー4とフロントサイドメンバ2とを接合する接合部10の接合方法は、セルフピアスリベット接合またはピアスメタル溶接接合であるが、これら以外の接合方法であってもよい。サスペンションタワー4とアッパサイドメンバ3とを接合する接合部11の接合方法は、セルフピアスリベット接合またはピアスメタル溶接接合であるが、これら以外の接合方法であってもよい。
1 車体前部構造
2 フロントサイドメンバ
3 アッパサイドメンバ
4 サスペンションタワー
4a 天板部
41、51 アルミニウム合金板
43、52 第1中間形状体
43a 第1中間形状体の天板部
44 天板部がプレス加工された第1中間形状体
45、54 第2中間形状体

Claims (2)

  1. JIS5000系アルミニウム合金で形成されたアルミニウム合金板に絞り加工または曲げ加工を施して、当該アルミニウム合金板を、中空の縦長形状であるサスペンションタワーの第1中間形状体とする1次加工工程と、
    前記第1中間形状体に絞り加工を施して、前記第1中間形状体を、前記第1中間形状体よりも前記サスペンションタワーの形状に近い第2中間形状体とする2次加工工程と、
    前記第2中間形状体を前記サスペンションタワーの形状に仕上げ成形する3次加工工程と、
    前記3次加工工程により成形された前記サスペンションタワーを、車体前部において車両前後方向に延びるフロントサイドメンバ、および前記フロントサイドメンバよりも車両上方に配置されて車両前後方向に延びるアッパサイドメンバに接合する接合工程と、
    を備えることを特徴とする、車体前部構造の製造方法。
  2. 請求項1に記載の車体前部構造の製造方法において、
    前記1次加工工程は、前記アルミニウム合金板に絞り加工を施して、当該アルミニウム合金板を前記第1中間形状体とする工程であり、
    前記第1中間形状体の天板部をプレス加工した後に、前記2次加工工程において、当該プレス加工した前記第1中間形状体に絞り加工を施すことを特徴とする、車体前部構造の製造方法。
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