JP6850249B2 - 自動バレーパーキングシミュレーション装置、自動バレーパーキングシミュレーション方法、プログラム - Google Patents
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Description
入場ゲート31は、駐車場の入場口として想定される仮想のエリアである。入場ゲート31には、第7のパラメータP7(後述)に基づいて時刻毎に仮想の入庫車両61が発生する。
車路41は、入場ゲート31と後述する降車エリア51とをつなぐ仮想の車路である。車路41の長さは第8のパラメータP8に基づいて決定される。本実施例の装置のユーザは、実際の駐車場の設計図や計画図などを参照し、車路41に該当する経路を特定し、当該経路の長さを第8のパラメータP8とし、予め設定すればよい。駐車場の広さや経路の長さを表す他のパラメータ(P2,P4,P5,P6,P9,P11,P12,P13)についても第8のパラメータP8と同様、実際の駐車場の設計図や計画図などを参照することで予め設定可能である。
降車エリア51は、ドライバー(および同乗者)が車両から降車し、車両を駐車場に預けるエリアとして想定される仮想のエリアである。このエリア以降、車両は手動運転から自動運転に(あるいは有人自動運転から無人自動運転に)切り替わる。降車エリア51のキャパシティ(同時に入場可能な車両の台数)は第9のパラメータP9に基づいて決定される。降車エリア51に入場した入庫車両61は、車両の平均停車時間を表す第10のパラメータP10に基づいて一旦停車したあと、車路42に進む。
車路42は、降車エリア51と後述する駐車エリア52とをつなぐ仮想の車路である。車路42の長さは第11のパラメータP11に基づいて決定される。
駐車エリア52は、車両を駐車するエリアとして想定される仮想のエリアである。駐車エリア52には、時刻毎に発生した仮想の入庫車両61が、車路41、降車エリア51、車路42を経由して入場してくる。駐車エリア52内では、入庫車両61は、自動運転制御されているものとする。
車路43は、駐車エリア52と後述する一時待機エリア53とをつなぐ仮想の車路である。車路43の長さは第6のパラメータP6に基づいて決定される。
一時待機エリア53は、ドライバーへの引き渡しのタイミングが近づいた車両を一時的に待機させておくエリアとして想定される仮想のエリアである。一時待機エリア53は、後述する乗車場54の近傍に設けられることが好ましい。ドライバーへの引き渡しのタイミングは、例えば任意の場所からドライバーが携帯端末などで所定の出庫指定手続きまたは所定の出庫予約手続きを行った場合、あるいはドライバーが駐車場の受付または駐車場専用の端末装置に出向いて、所定の出庫指定手続きまたは所定の出庫予約手続きを行った場合に、これらの情報を基準として決定することができる。
車路44は、一時待機エリア53と後述する乗車エリア54とをつなぐ仮想の車路である。車路44の長さは第4のパラメータP4に基づいて決定される。
乗車エリア54は、ドライバー(および同乗者)が自身の車両を受け取り、乗車するエリアとして想定される仮想のエリアである。乗車エリア54は、後述する出場ゲート32近傍に設けられることが好ましい。なお乗車エリア54のキャパシティ(同時に入場可能な車両の台数)は第5のパラメータP5に基づいて決定される。
車路45は、乗車エリア54と後述する出場ゲート32とをつなぐ仮想の車路である。車路45の長さは第13のパラメータP13に基づいて決定される。
出場ゲート32は、駐車場の出場口として想定される仮想のエリアである。出場ゲート32を通過した出庫車両62は、以降のシミュレーションに関係しないものとして消滅させてしまってもよい。また出場ゲート32における出庫車両62の一時停止時間を第15のパラメータP15として、考慮してもよい。第15のパラメータP15を決定するにあたり、ゲートの開閉に伴う一時停止、一般道への合流に伴う一時停止などを考慮する。
以下、図2を参照して第1のパラメータP1、第7のパラメータP7について説明する。図2はある駐車場の平日における時刻毎の入庫台数(同図の白い棒グラフ)および、時刻毎の出庫台数(同図のハッチングを施した棒グラフ)を表したグラフである。同図からは、入庫台数は午前中に最も多くなり、その後徐々に減少していくのに対し、出庫台数は夕方以降に最も多くなることが分かる。同図に示す出庫台数の分布を前述の第1のパラメータP1とし、同図に示す入庫台数の分布を前述の第7のパラメータP7として用いることができる。
以下、図3を参照して本実施例の自動バレーパーキングシミュレーション装置1の構成について説明する。図1に示すように本実施例の自動バレーパーキングシミュレーション装置1は、パラメータ取得部10と、パラメータ記憶部10aと、出庫車両発生部11と、一時待機エリア制御部12と、乗車エリア制御部13と、第1車路シミュレーション部14と、第2車路シミュレーション部15と、入庫車両発生部16と、第3車路シミュレーション部17と、第4車路シミュレーション部18と、描画部19を含む。
以下、図4を参照して出庫側のシミュレーション動作について説明する。まずパラメータ取得部10aは、ユーザ入力から前述のパラメータ(P1〜P15)を取得する(S10)。取得されたパラメータ(P1〜P15)は、パラメータ記憶部10aに記憶される。出庫車両発生部11は、時刻毎の出庫台数を表す第1のパラメータP1に基づいて、時刻毎に出庫車両62を駐車エリア52に発生させる(S11)。ステップS11において出庫車両発生部11は、第1のパラメータP1を平均とし、任意の値を分散とする正規分布を生成し、当該正規分布を確率分布として一時間あたりの出庫車両発生数を決定し、ランダムに出庫車両62を発生させてもよい。あるいは出庫車両発生部11は第1のパラメータP1を固定とし、一時間あたりの出庫車両発生数が第1のパラメータP1と等しくなるという制約条件の下、ランダムに出庫車両62を発生させてもよい。
以下、図5を参照して入庫側のシミュレーション動作について説明する。まずパラメータ取得部10は、ユーザ入力から前述のパラメータ(P1〜P15)を取得する(S10)。取得されたパラメータ(P1〜P15)は、パラメータ記憶部10aに記憶される。入庫車両発生部16は、時刻毎の入庫台数を表す第7のパラメータP7に基づいて、時刻毎に入庫車両61を入場ゲート31に発生させる(S16)。ステップS16において入庫車両発生部16は、第7のパラメータP7を平均とし、任意の値を分散とする正規分布を生成し、当該正規分布を確率分布として一時間あたりの入庫車両発生数を決定し、ランダムに入庫車両61を発生させてもよい。あるいは入庫車両発生部16は第7のパラメータP7を固定とし、一時間あたりの入庫車両発生数が第7のパラメータP7と等しくなるという制約条件の下、ランダムに入庫車両61を発生させてもよい。
図6は想定される駐車場の例を示す平面図(概略)である。自動バレーパーキングサービスを実施できる駐車場の設計例として、乗車エリアと降車エリアの何れにも利用可能なエリアを設け、このエリアの一部を乗車エリアに割り当て、残りを降車エリアに割り当て、割り当ての比率を時間帯に応じて変動させるという設計例がある。例えば同図には、降車エリアと乗車エリアの何れにも利用可能なエリア(全16レーン)があり、同図の例では降車エリア51として10レーン、乗車エリア54として6レーンが割り当てられている。同図の例においてシミュレーションをする場合には、常にP5+P9=16となる制約条件を加え、第5のパラメータP5、第9のパラメータP9を変動させればよい。第8のパラメータP8については、入場ゲート31から降車エリア51内の各レーンまでの距離の平均値を用いればよい。第13のパラメータP13についても同様に、乗車エリア54内の各レーンから出場ゲート32までの距離の平均値を用いればよい。
また計算コストを削減するための補正係数をパラメータとして導入してもよい。この補正係数は、一日の需要台数および駐車場のキャパシティに乗算される係数である。例えば計算コスト削減のために一日の需要台数を補正係数0.75で補正する場合、駐車場のキャパシティについても補正係数0.75で補正すればよい。
駐車時間毎の出庫確率の確率分布は入庫時間帯に応じて異なる性質に変化する。確率分布の例を図8に累積分布として示す。例えば、同図の累積分布の例では、早朝入庫(0時から5時59分59秒までに入庫、同図の二点鎖線で表すグラフ)の累積分布の上昇はなだらかになっており、駐車時間が長い傾向にある。早朝入庫の累積分布は、累積出庫確率が1に達するまでの駐車時間が20時間ほどとなっている。これは早朝の利用者は駐車場を出勤などに利用している可能性が高いこと、早朝から駐車する利用者に対し、駐車場側が割引料金を適用するなどの事情があるからである。
本発明の装置は、例えば単一のハードウェアエンティティとして、キーボードなどが接続可能な入力部、液晶ディスプレイなどが接続可能な出力部、ハードウェアエンティティの外部に通信可能な通信装置(例えば通信ケーブル)が接続可能な通信部、CPU(Central Processing Unit、キャッシュメモリやレジスタなどを備えていてもよい)、メモリであるRAMやROM、ハードディスクである外部記憶装置並びにこれらの入力部、出力部、通信部、CPU、RAM、ROM、外部記憶装置の間のデータのやり取りが可能なように接続するバスを有している。また必要に応じて、ハードウェアエンティティに、CD−ROMなどの記録媒体を読み書きできる装置(ドライブ)などを設けることとしてもよい。このようなハードウェア資源を備えた物理的実体としては、汎用コンピュータなどがある。
Claims (11)
- 時刻毎の出庫台数を表す第1のパラメータに基づいて、時刻毎に仮想の出庫車両を仮想の駐車エリアに発生させる出庫車両発生部と、
仮想の一時待機エリアに同時に入場可能な車両の台数を表す第2のパラメータに基づいて、前記仮想の出庫車両を仮想の駐車エリアから前記仮想の一時待機エリアに移動させる一時待機エリア制御部と、
仮想のドライバーの仮想の乗車エリア到着までの平均遅延時間を表す第3のパラメータに基づき、前記仮想の出庫車両を前記仮想の一時待機エリアから前記仮想の乗車エリアに移動させる乗車エリア制御部と、
前記仮想の一時待機エリアと前記仮想の乗車エリアとをつなぐ仮想の第1の車路の長さを表す第4のパラメータと、前記仮想の乗車エリアに同時に入場可能な車両の台数を表す第5のパラメータに基づいて、前記仮想の第1の車路の混雑状況または前記仮想の乗車エリアの空き状況をシミュレーションする第1車路シミュレーション部
を含む自動バレーパーキングシミュレーション装置。 - 時刻毎の入庫台数を表す第7のパラメータと、入庫時間帯に応じて異なる性質を有する駐車時間毎の出庫確率の確率分布に基づいて、時刻毎に仮想の出庫車両を仮想の駐車エリアに発生させる出庫車両発生部と、
仮想の一時待機エリアに同時に入場可能な車両の台数を表す第2のパラメータに基づいて、前記仮想の出庫車両を仮想の駐車エリアから前記仮想の一時待機エリアに移動させる一時待機エリア制御部と、
仮想のドライバーの仮想の乗車エリア到着までの平均遅延時間を表す第3のパラメータに基づき、前記仮想の出庫車両を前記仮想の一時待機エリアから前記仮想の乗車エリアに移動させる乗車エリア制御部と、
前記仮想の一時待機エリアと前記仮想の乗車エリアとをつなぐ仮想の第1の車路の長さを表す第4のパラメータと、前記仮想の乗車エリアに同時に入場可能な車両の台数を表す第5のパラメータに基づいて、前記仮想の第1の車路の混雑状況または前記仮想の乗車エリアの空き状況をシミュレーションする第1車路シミュレーション部
を含む自動バレーパーキングシミュレーション装置。 - 請求項1または2に記載の自動バレーパーキングシミュレーション装置であって、
前記仮想の駐車エリアと前記仮想の一時待機エリアとをつなぐ仮想の第2の車路の長さを表す第6のパラメータに基づいて、前記仮想の第2の車路の混雑状況または前記仮想の一時待機エリアの空き状況をシミュレーションする第2車路シミュレーション部
を含む自動バレーパーキングシミュレーション装置。 - 請求項1から3の何れかに記載の自動バレーパーキングシミュレーション装置であって、
時刻毎の入庫台数を表す第7のパラメータに基づいて、時刻毎に仮想の入庫車両を仮想の入場ゲートに発生させる入庫車両発生部と、
前記仮想の入場ゲートと仮想の降車エリアとをつなぐ仮想の第3の車路の長さを表す第8のパラメータと、前記仮想の降車エリアに同時に入場可能な車両の台数を表す第9のパラメータと、降車エリアにおける車両の平均停車時間を表す第10のパラメータに基づいて、前記仮想の第3の車路の混雑状況または前記仮想の降車エリアの空き状況をシミュレーションする第3車路シミュレーション部
を含む自動バレーパーキングシミュレーション装置。 - 請求項4に記載の自動バレーパーキングシミュレーション装置であって、
前記仮想の降車エリアと前記仮想の駐車エリアとをつなぐ仮想の第4の車路の長さを表す第11のパラメータに基づいて、前記仮想の第4の車路の混雑状況をシミュレーションする第4車路シミュレーション部
を含む自動バレーパーキングシミュレーション装置。 - 自動バレーパーキングシミュレーション装置が実行する自動バレーパーキングシミュレーション方法であって、
時刻毎の出庫台数を表す第1のパラメータに基づいて、時刻毎に仮想の出庫車両を仮想の駐車エリアに発生させるステップと、
仮想の一時待機エリアに同時に入場可能な車両の台数を表す第2のパラメータに基づいて、前記仮想の出庫車両を仮想の駐車エリアから前記仮想の一時待機エリアに移動させるステップと、
仮想のドライバーの仮想の乗車エリア到着までの平均遅延時間を表す第3のパラメータに基づき、前記仮想の出庫車両を前記仮想の一時待機エリアから前記仮想の乗車エリアに移動させるステップと、
前記仮想の一時待機エリアと前記仮想の乗車エリアとをつなぐ仮想の第1の車路の長さを表す第4のパラメータと、前記仮想の乗車エリアに同時に入場可能な車両の台数を表す第5のパラメータに基づいて、前記仮想の第1の車路の混雑状況または前記仮想の乗車エリアの空き状況をシミュレーションするステップ
を含む自動バレーパーキングシミュレーション方法。 - 自動バレーパーキングシミュレーション装置が実行する自動バレーパーキングシミュレーション方法であって、
時刻毎の入庫台数を表す第7のパラメータと、入庫時間帯に応じて異なる性質を有する駐車時間毎の出庫確率の確率分布に基づいて、時刻毎に仮想の出庫車両を仮想の駐車エリアに発生させるステップと、
仮想の一時待機エリアに同時に入場可能な車両の台数を表す第2のパラメータに基づいて、前記仮想の出庫車両を仮想の駐車エリアから前記仮想の一時待機エリアに移動させるステップと、
仮想のドライバーの仮想の乗車エリア到着までの平均遅延時間を表す第3のパラメータに基づき、前記仮想の出庫車両を前記仮想の一時待機エリアから前記仮想の乗車エリアに移動させるステップと、
前記仮想の一時待機エリアと前記仮想の乗車エリアとをつなぐ仮想の第1の車路の長さを表す第4のパラメータと、前記仮想の乗車エリアに同時に入場可能な車両の台数を表す第5のパラメータに基づいて、前記仮想の第1の車路の混雑状況または前記仮想の乗車エリアの空き状況をシミュレーションするステップ
を含む自動バレーパーキングシミュレーション方法。 - 請求項6または7に記載の自動バレーパーキングシミュレーション方法であって、
前記仮想の駐車エリアと前記仮想の一時待機エリアとをつなぐ仮想の第2の車路の長さを表す第6のパラメータに基づいて、前記仮想の第2の車路の混雑状況または前記仮想の一時待機エリアの空き状況をシミュレーションするステップ
を含む自動バレーパーキングシミュレーション方法。 - 請求項6から8の何れかに記載の自動バレーパーキングシミュレーション方法であって、
時刻毎の入庫台数を表す第7のパラメータに基づいて、時刻毎に仮想の入庫車両を仮想の入場ゲートに発生させるステップと、
前記仮想の入場ゲートと仮想の降車エリアとをつなぐ仮想の第3の車路の長さを表す第8のパラメータと、前記仮想の降車エリアに同時に入場可能な車両の台数を表す第9のパラメータと、降車エリアにおける車両の平均停車時間を表す第10のパラメータに基づいて、前記仮想の第3の車路の混雑状況または前記仮想の降車エリアの空き状況をシミュレーションするステップ
を含む自動バレーパーキングシミュレーション方法。 - 請求項9に記載の自動バレーパーキングシミュレーション方法であって、
前記仮想の降車エリアと前記仮想の駐車エリアとをつなぐ仮想の第4の車路の長さを表す第11のパラメータに基づいて、前記仮想の第4の車路の混雑状況をシミュレーションするステップ
を含む自動バレーパーキングシミュレーション方法。 - コンピュータを請求項1から5の何れかに記載の自動バレーパーキングシミュレーション装置として機能させるプログラム。
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