JP6830741B2 - コンテナ荷役車両 - Google Patents

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Description

本発明は、コンテナを車台に対して積み込んだり下したりする荷役装置を備えたコンテナ荷役車両に関する。
コンテナ荷役車両(以下、コンテナ荷役車両を単に荷役車両と記載する)にはL字型の荷役アームを備えたものがある。この種の荷役車両は、荷役アームを車体後方に回動させて先端のフックをコンテナに掛け、荷役アームを前方に回動させることでコンテナを車台上に引き上げる。このコンテナを車台に引き上げる際に車台の後端にコンテナの重量が集中して掛かるため、先端にローラを備えたジャッキを車台後部において下方に延ばし、このジャッキで突っ張ることで車台後部の沈み込みを抑えるものがある(特許文献1参照)。
特許第5546167号公報
特許文献1に記載された荷役車両では、ジャッキは左右に延びる軸を介して上部が荷役装置のフレームに回動自在に連結されており、軸を中心に前方に回動することで格納姿勢に移行する。ジャッキの回動動作は油圧シリンダにより行われる構成である。具体的には、油圧シリンダは上記の軸とローラの間に延びるアームに連結されており、伸長するとジャッキが下り、収縮するとジャッキが格納される。
このとき、車台上にコンテナを引き上げる際、荷役アームでコンテナを前方に引っ張ると反作用により車両には後向きの引っ張り力が掛かる。この間、ローラが接地していればジャッキにはこれを前方に回動させようとするモーメントが掛かる。すると油圧シリンダがジャッキに押されて収縮方向へ押し戻そうとする力を受ける。この力は油圧シリンダの回路の保持圧により、油圧シリンダのストローク範囲内において油圧的に受け止められる。しかし、例えば接地状態のコンテナが地面に対して動かない等、コンテナを車台上に引き上げる際に主として車両が移動する場合にはジャッキにモーメントが作用し、油圧シリンダに対して収縮方向に押し戻す強い力が加わる可能性がある。この場合、回路の保持圧で力を受け切れず油圧シリンダが収縮してジャッキが前方に回動してしまい、ジャッキの作業姿勢を保てなくなることも考えられる。
本発明は、コンテナを引き上げる際にジャッキを前方に回動させるモーメントを機構的に受け止め、ジャッキの作業姿勢を保つことができるコンテナ荷役車両を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、コンテナを積載する車台、前記車台の上部に前後に回動自在に設けられ前記コンテナを対象とする荷役作業をするための荷役アーム、及び前記車台の下方に配置されて荷役作業時に前記車台の沈み込みを抑えるローラジャッキを備えたコンテナ荷役車両において、前記ローラジャッキが、油圧シリンダにより後方に延びる格納姿勢から下方に延びる作業姿勢に回動して移行するように構成されており、前記ローラジャッキが接地した状態で後退すると、前記作業姿勢の前記ローラジャッキに対して前記格納姿勢とは反対方向にモーメントが作用するように構成されているコンテナ荷役車両を提供する。
本発明によれば、コンテナを引き上げる際にジャッキを前方に回動させるモーメントを機構的に受け止め、ジャッキの作業姿勢を保つことができる。
本発明の一実施形態に係るコンテナ荷役車両の側面図 本発明の一実施形態に係るコンテナ荷役車両の平面図 本発明の一実施形態に係るコンテナ荷役車両の背面図 図1のコンテナ荷役車両に備えられた特装ユニットの斜視図 図1のコンテナ荷役車両に備えられたアダプタ(不使用時)の背面図 図1のコンテナ荷役車両に備えられたアダプタ(使用時)の背面図 図1のコンテナ荷役車両に備えられたアダプタを標準コンテナに装着した様子を表す斜視図 図7のVIII部の拡大図 図1のコンテナ荷役車両に備えられたジャッキ(不使用時)の側面図 図1のコンテナ荷役車両に備えられたジャッキ(使用時)の側面図 図1のコンテナ荷役車両に備えられたジャッキ(使用時)の斜視図 図1のコンテナ荷役車両による標準コンテナの積み込み作業の様子を表す図 図1のコンテナ荷役車両による標準コンテナの積み込み作業の様子を表す図 図1のコンテナ荷役車両による標準コンテナの積み込み作業の様子を表す図 図1のコンテナ荷役車両による標準コンテナの積み込み作業の様子を表す図 図1のコンテナ荷役車両による標準コンテナの積み込み作業の様子を表す図
以下に図面を用いて本発明の実施形態を説明する。
−コンテナ荷役車両−
図1は本発明の一実施形態に係るコンテナ荷役車両の側面図、図2は平面図、図3は背面図である。これらの図に示したコンテナ荷役車両(以下、コンテナ荷役車両を単に荷役車両と記載する)は、車両1と、特装ユニット10を備えている。本願明細書では、図2の図示状態における左側、右側、下側、上側をコンテナ荷役車両の前、後、左、右とする。また、車両の車台3に対してコンテナを積み込んだり下したりする作業を「荷役作業」と記載する。車両1は自走車両であり、前部に運転室2を備え、この運転室2の後側に車台3を備えている。
図4は特装ユニット10の斜視図である。同図では構成の視認性のため、他の図面と異なりダンプフレームA2(後述)が立ち上がったダンプ姿勢の特装ユニット10を図示している。特装ユニット10は荷役作業をするために車台3の上部に取り付けた特装ユニットであり、図1−図4に示したように荷役装置A、コンテナ案内装置B、ロック装置C、ジャッキD、アダプタE等を備えている。コンテナ案内装置BはアダプタEを用いた荷役作業の対象となる標準コンテナX(図7等)を支持しガイドする装置であり、特装ユニット10の後部に設けられている。ロック装置Cは積載した専用コンテナ(後述)を積載した際、積載した専用コンテナを固定する装置である。荷役装置A、アダプタE、ジャッキDの構成について次に説明する。
−荷役装置−
荷役装置Aはコンテナを車台3上に引き上げたり車台3から下したりする装置であり、ベースフレームA1、ダンプフレームA2(図2等)、荷役アームA3、駆動部A4、ガイドローラA5を備えている。
ベースフレームA1は水平な矩形状に構成されて前後に延びる荷役装置Aの基礎構造体であり、車台3の上部に重ねて固定してある。ダンプフレームA2は積載したコンテナの内容物をダンプ排出するために車台3上でコンテナをチルトアップさせるためのフレームであり、左右方向(車幅方向)に延びる軸A6を介してベースフレームA1の後端部に回動自在に連結されている。ダンプフレームA2はベースフレームA1よりも前後方向の長さが短く、ベースフレームA1の後部に配置されている。
荷役アームA3は文字通り荷役作業用のアームであり、基部アームA7及びフックアームA8を備えている。基部アームA7は直線的に前後に延びる筒状のアームであり、左右に延びる軸A9を介してダンプフレームA2の前部(先端部)に回動自在に連結され、車台3上で前後に回動する。フックアームA8は後部が前後に延び前部が立ち上がったL字型のアームであり、後部が基部アームA7にスライド自在に挿入されている。フックアームA8の先端(上端)には、標準コンテナX(図7等)に掛けるフックFが設けられている。特に図示していないがフックアームA8の起立部分の上部は下部に対して油圧シリンダ(不図示)により前後に回動自在に形成され、この回動軌跡上でフックFの高さや前後位置等が変えられるように構成される場合がある。本実施形態では基部アームA7に対してフックアームA8がスライドする構成を例示しているが、基部アームA7に対してフックアームA8がスライドする代わりに回動する構成とする場合もある。また、荷役アームA3は基部アームA7とフックアームA8に分割せずに一体のL字型のアームとして構成される場合もある。
なお、標準コンテナXはISO規格等の標準規格に沿って製作されたコンテナであり、例えば海上コンテナである。標準コンテナXは荷役車両による荷役作業を想定して製作されておらず、通常はクレーンやフォークリフト等の別体の荷役機械で船やトレーラ、鉄道等の輸送手段に積載される。直方体状に形成された標準コンテナXには、各面に凹部を備えた隅金具が8つの角部にそれぞれ設けられている。後の説明の便宜上、これら隅金具の各凹部のうち、標準コンテナXの上面の四隅の上向きの凹部を凹部X1(図7)、左右の側面の四隅の左右方向の外側を向いた凹部を凹部X2(図7)とする。
駆動部A4は荷役アームA3を駆動するものであり、基部アームA7を回動させる左右一対の油圧シリンダA10の他、図示していないがフックアームA8を基部アームA7に対してスライドさせる油圧シリンダやこれらシリンダを駆動する油圧装置を備えている。左右の油圧シリンダA10の基端はベースフレームA1に、先端は基部アームA7の後部にそれぞれ回動自在に連結されている。フックアームA8をスライドさせる油圧シリンダは基部アームA7の内部に収容されており、基端が基部アームA7に、先端がフックアームA8に連結されている。
上記のガイドローラA5は専用コンテナ(不図示)をガイドするためのローラであり、ダンプフレームA2を支持する軸A6の左右両端に設けられている。「専用コンテナ」とは、荷役車両による荷役作業を想定して製作されたコンテナであり、アダプタEを用いずに荷役作業ができるように構成されている。ガイドローラA5はコンテナ案内装置Bによる標準コンテナXの案内面(積載された標準コンテナXの下面)よりも低位置に配置されており、荷役作業時を含めて標準コンテナXに干渉しないようになっている。なお、専用コンテナについては、特許第3853051号公報等で参照できる。
なお、本実施形態に係る荷役車両においては、荷役作業時にはダンプフレームA2は水平姿勢のまま荷役アームA3のみが前後に回動し、ダンプ作業時には荷役アームA3と一体となってダンプフレームA2が回動する。この動作を可能とするために、ダンプフレームA2に対して荷役アームA3をロックしたりロックを解除したりするダンプロック装置(不図示)が設けられている。ダンプロック装置は、ロックピンやこれに係脱可能なロック用フック等からなる。ロックピンはダンプフレームA2の先端部に設けられており、ロック用フックは荷役アームA3の基部アームA7の両側面に回動自在に設けられている。ロックピンに対するロック用フックの係脱は基部アームA7に対するフックアームA8のスライド動作が利用される。例えばロック用フックはロックピンに係止される方向にバネ等の力を受けており、フックアームA8が後端付近までスライドするとフックアームA8に作動ロッドが押されてロック用フックがロックピンから外れる構成が例示できる。この場合、フックアームA8が後端付近まで後退すると荷役アームA3とダンプフレームA2とのロックが解除され、油圧シリンダA10の伸縮によってダンプフレームA2に対して荷役アームA3が前後に回動する。反対にフックアームA8が前進すると荷役アームA3とダンプフレームA2とがロックされ、この状態で油圧シリンダA10が伸縮すると、荷役アームA3と共にダンプフレームA2がチルトアップ及びチルトダウンする。このようなダンプロック装置の構成については特許第5284541号公報等に記載されている。
−アダプタ−
図5は不使用時のアダプタEの背面図、図6は使用時のアダプタEの背面図、図7は標準コンテナXにアダプタEを装着した様子を表す斜視図、図8は図7のVIII部の拡大図である。図6は図7に示した状態のアダプタEを抜き出し、標準コンテナXの表示を省略した図に等しい。これらの図に示したアダプタEは、標準コンテナXを車台3に積載するために標準コンテナXに装着する一種のアタッチメントである。このアダプタEは、本体フレームE1、バーE2、左右の伸縮機構E3、第1上部連結部材E4、第2上部連結部材E5、左右の下部連結部材E6等を備えている。このアダプタEは、不使用時にはベースフレームA1の前部に設けた支持ポストA11(図1等)に固定されている。
本体フレームE1は、フレームE11−E13でπ字型に構成されている。フレームE12は左右一対設けられており、上部が互いに一定距離を空けてフレームE11の下面に溶接等で連結されている。フレームE13も左右一対設けられており、それぞれ対応するフレームE12と伸縮機構E3とを連結している。バーE2は荷役装置AのフックFを掛けるために本体フレームE1に取り付けたもので、両端が本体フレームE1の左右のフレームE12の上部に溶接等で連結されている。
左右の伸縮機構E3は、中空部材E31、ロッドE32、ストッパE33をそれぞれ備えている。中空部材E31は上下に延びる姿勢で本体フレームE1に支持されている。ロッドE32は中空部材E31に昇降自在に挿入されている。ストッパE33は第1上部連結部材E4及び第2上部連結部材E5の昇降範囲の下限を規制するためのものであり、ロッドE32の外周面(本実施形態では前面及び背面)に突出して設けられている。ロッドE32に対するストッパE33の位置は、左右の伸縮機構E3で高さ方向に異なっている。
第1上部連結部材E4及び第2上部連結部材E5は標準コンテナXの上部に連結するものであり、下向きの凸部E41,E51を後部に備えている。本実施形態ではロッドE32の先端(上端)に第1上部連結部材E4及び第2上部連結部材E5が設けられており、標準コンテナXの前側の凹部X1に凸部E41,E51が嵌まる構成である。
下部連結部材E6は標準コンテナXの下部に連結するものであり、左右の中空部材E31の下部にそれぞれ設けられている。左右の下部連結部材E6はそれぞれ、図8に示したようにプレートE61及びピンE62を備えている。プレートE61は軸E63を介して中空部材E31に回転自在に取り付けられている。軸E63は中空部材E31に取り付けられた軸受E66(図5等)に支持されており、この軸受E66に対して回転自在であると共に軸方向にスライド可能である。プレートE61にはピン穴E64,E65が設けられている。中空部材E31の側面にはピンE34が設けられている。ピン穴E64にピンE34を通した状態からプレートE61を車幅方向の外側に引き出し、軸E63を中心に回転させてピン穴E65にピンE34を挿し込む(図8)。これにより、ピンE62が凹部X2に挿し込まれて下部連結部材E6が標準コンテナXに連結される。
−ジャッキ−
図9は不使用時のジャッキDの側面図、図10は使用時のジャッキDの側面図、図11は使用時のジャッキDの斜視図である。図9−図11ではジャッキDの構造を表すために左側のフレームA12を図示省略してある。これらの図に示したジャッキDは車台3の後部の沈み込みを抑制するための装置であり、ローラジャッキD10、油圧シリンダD20、ストッパD30を備えている。ローラジャッキD10は車台3の後部の下方に配置されており、アームD11、ローラD12及びリンクD13を備えている。
アームD11は軸受部D14と左右の側壁部D15を備えている。軸受部D14はボス等の軸受を内部に有する部材であり、中心軸を左右に延ばした円筒状の形状をしている。左右の側壁部D15はプレートバーであり、軸受部D14の両端面に溶接等で固定され、軸受部D14との連結部を基端として軸受部D14の径方向外側に向かって同一方向に延びている。このような構成のアームD11が、左右の側壁部D15を介して軸受部D14を左右に通る軸D16を介してフレームA12に回転自在に支持されている。フレームA12はベースフレームA1(図4等)の後部から下側に延びる支持構造体であって左右一対設けられており、上下方向の寸法が車幅方向の内側に向かって下方に広がる形状をしている。軸D16はアームD11を通した状態で両端が左右のフレームA12に支持されている。
ローラD12は左右に延びる円柱状の部材であり、アームD11の先端に左右に延びる軸D17を介して回転自在に設けられている。軸D17は両端がアームD11の左右の側壁部D15の先端に支持されており、従ってローラD12は左右の側壁部D15の間に介在している。上記のリンクD13は軸D16を挟んでローラD12と反対側に延びるようにアームD11に設けられている。本実施形態では、図11に示したようにアーム11の軸受部D14の左右方向の中央部において軸受部D14の外周面の上半側の部分から左右一対のリンクD13が同一方向に突出している。
油圧シリンダD20はローラジャッキD10を回動させて下方に延びる作業姿勢と前後に延びる格納姿勢の間で姿勢移行させるアクチュエータである。ここで言う「下方に延びる作業姿勢」とは、ローラジャッキD10が鉛直下方を向いた姿勢又はこれを僅かに越えて回動した姿勢を言う。具体的には、ローラD12の軸D17の中心が、図10に示したように左右から見てアームD11の軸D16の中心から下した鉛直線上又はこの鉛直線よりも若干前に位置する姿勢である。本実施形態における油圧シリンダD20は、ロッドを後に向けて前後に延びる姿勢でローラジャッキD10の前側に配置されている。油圧シリンダD20の一端(チューブの基端)は左右に延びる軸D21を介して支持部材D23に回動自在に支持されている。油圧シリンダD20の他端(ロッドの先端)は左右に延びる軸D22を介してローラジャッキD10の左右のリンクD13に回動自在に連結されている。また軸D21は支持部材D23を介してクロスメンバD24にも固定されている。クロスメンバD24は左右のフレームA12の間に渡した支持構造体である。支持部材D23は更にバーD25によっても左右のフレームA12に固定されている。これにより油圧シリンダD20の支持強度が向上している。
図10に示したように油圧シリンダD20が伸長すると、ローラジャッキD10が下側前方(左から見て時計回り)に回動し、軸D16を基準にしてローラD12を後方に向けた格納姿勢(図9)からローラD12を下方に向けた作業姿勢(図10)に移行する。本実施形態においては、油圧シリンダD20をストロークエンドまで最伸長させた状態(伸び側のストロークエンド)で、ローラジャッキD10が作業姿勢になる。ローラジャッキD10の前後位置については、格納姿勢にした場合でもローラD12が車両1の後部のバンパ4よりも前側に位置するように調整してある。またローラジャッキD10を格納姿勢にした場合には車両1の法定のデパーチャアングルも確保される。ローラジャッキD10を作業姿勢にすることで、ローラD12は接地する位置か僅かに(例えば数cm程度)地面から離れた位置に移動する。
例えば荷役作業時にコンテナが寄りかかることで車台3の後部が押し下げられると、ローラジャッキD10が接地する。ローラジャッキD10が地面に対して突っ張ることで、荷役作業時に車台3の後部沈み込みが抑えられる。ローラジャッキD10が接地した状態においては、荷役アームA3によるコンテナ引き上げ動作の間、この動作の反動によって車両1が後退すると、作業姿勢のローラジャッキD10には下側前方(格納姿勢とは反対方向)へ回転させようとするモーメントが作用する。ローラジャッキD10に作用するモーメントが、油圧シリンダD20に対して伸長方向に作用する力に変換される構成である。油圧シリンダD20の伸長方向とは、すなわちローラジャッキD10を格納姿勢から作業姿勢にさせる際の油圧シリンダD20の動作方向である。
上記のストッパD30はローラジャッキD10の回動範囲を制限する部材であり、ローラジャッキD10の作業姿勢から前方への回動を規制して回動不能とする役割を果たす。ストッパD30は左右一対設けられており、左右のストッパD30は間に油圧シリンダD20を挟んで油圧シリンダD20に沿って延びている。左右のストッパD30の長手方向の一方側(本例では前側)には油圧シリンダD20の伸縮方向に延びる長穴D31が設けられている。長穴D31には油圧シリンダD20の一端を支持する軸D21が通されている。左右のストッパD30の長手方向の他方側(本例では後側)の端部は、軸D22により油圧シリンダD20の他端と共に回動自在に支持されている。従って左右のストッパD30は、長穴D31を軸D21に対して摺動させつつ油圧シリンダD20のロッドに伴って動作する。
ローラジャッキD10が作業姿勢から上側後方に回動すると、図9に示したように長穴D31の後端に軸D21が当たり、ローラジャッキD10の回動範囲の上限が制限される。本実施形態ではこの状態を格納姿勢として設定してあるが、格納姿勢についてはストッパD30による制限が働かなくても、例えば油圧シリンダD20の最収縮位置(縮み側のストロークエンド)としても良い。油圧シリンダD20の最収縮位置とストッパD30による制限位置を一致させても良い。
また、ローラジャッキD10が格納姿勢から下側前方に回動すると、図10に示したように長穴D31の前端に軸D21が当たり、ローラジャッキD10の回動範囲の下限が制限される。本実施形態ではこの状態を作業姿勢として設定してある。つまり油圧シリンダD20の最伸長位置とストッパD30による制限位置を一致させてある。
なお、本実施形態ではストッパD30としてテンションリンクを採用した場合を例に挙げて説明したが、ローラジャッキD10の回動範囲を制限できる機構であれば特にテンションリンクに限定されるものではない。例えば上記のクロスメンバD24が作業姿勢のローラジャッキD10のアームD11の前面に当たる構成であっても良い。またローラジャッキD10が作業姿勢になるとリンクD13の後面に当たるようなクロスメンバ(不図示)を左右のフレームA12に渡す構成とすることもできる。
−荷役作業−
標準コンテナXを車台3に積み込む場合、荷役車両を標準コンテナXの前方の所定位置に停車させ、まず図1−図3の状態において手作業によりアダプタEと支持ポストA11との連結を解く。次にリモコン等の操作装置で所定の操作をしてローラジャッキD10を下すと共にフックアームA8を前進させ、図12に示したようにアダプタEのバーE2にフックFを掛ける。フックFがバーE2に掛かったら、アダプタEと共にフックアームA8を後退させ、図13に示したように油圧シリンダA10を延ばして荷役アームA3を後方に回動させる。このようにして車両後方に持ち出したアダプタEを図14に示したように標準コンテナXの前面に固定する。具体的には、荷役アームA3の回動に伴って車両後方でアダプタEが下降する過程で、まずアダプタEに備わった配置の低い第1上部連結部材E4を標準コンテナXの右肩の凹部X1に掛ける。第1上部連結部材E4が掛かったことを確認したら、更にアダプタEを下降させ、右側の伸縮機構E3を左側の伸縮機構E3と同程度の長さまで伸長させて、今度は高い方の第2上部連結部材E5を標準コンテナXの左肩の凹部X1に掛ける。そして更にアダプタEを下降させて接地させたら、左右の下部連結部材E6を手作業で標準コンテナXに連結する。
以上のアダプタEの移動及び装着の作業が完了したら、リモコン等の操作装置で所定の操作をして荷役アームA3を前方に回動させ、図15に示したように標準コンテナXを車台3上に引き上げる。荷役アームA3の動作に伴って標準コンテナXは後端下部を支点に前側が持ち上がり、更に荷役アームA3が前方に回動することで車両と標準コンテナXが相対的に近付く。その際、標準コンテナXは重量があり、下部にローラも付いておらず後端の下辺が直接接地するため、車両の方が後退して標準コンテナXの下側に入り込み、標準コンテナXの下面の左右がコンテナ案内装置Bで受けられる。これにより車台3の後部には大きな押し下げ荷重が作用するが、ローラジャッキD10を作業姿勢に下していることで車台3の後部の沈み込みが抑えられる。その後更に荷役アームA3が前方に回動することにより、標準コンテナXはコンテナ案内装置Bにガイドされながら車台3の上部に引き上げられる。荷役アームA3が水平に倒伏したらフックアームA8を前進させ、図16に示したように標準コンテナXを車台3上の所定位置まで前進させる。最後にコンテナ案内装置Bに備わったロック装置で標準コンテナXをコンテナ案内装置Bに対して固定して、ローラジャッキD10を格納姿勢にして標準コンテナXの積載作業を完了する。
標準コンテナXを荷台から下す荷下し作業は、以上のコンテナ積載作業と逆の手順で行うことができる。
−効果−
(1)標準コンテナXを車台3の上に引き上げる際、接地したローラジャッキD10に対し、車両1の後退に伴ってモーメントが作用する。ローラジャッキD10は後方に延びる姿勢を格納姿勢としており、荷役時に受けるモーメントは作業姿勢のローラジャッキD10に対して格納姿勢とは反対方向に作用する。このモーメントは油圧シリンダD20の伸縮方向への力に変換されるが、本実施形態の場合はローラジャッキD10を作業姿勢に移行させる際の油圧シリンダD20の動作方向(格納姿勢に押し戻す方向と反対方向)への力に変換される。例えば本実施形態においてはローラジャッキD10を作業姿勢に移行させる際に油圧シリンダD20が伸長するところ、油圧シリンダD20には荷役時にローラジャッキD10を介して同じ伸長方向への力が作用する。ローラジャッキD10が作業姿勢の状態では油圧シリンダD20は既に伸びた状態であるため、ローラジャッキD10に作用するモーメントを油圧シリンダD20で受け止めることができる。従って、コンテナを引き上げる際にローラジャッキD10を前方に回動させるモーメントを油圧シリンダD20により機構的に受け止め、ジャッキDの作業姿勢を保つことができる。
特に本実施形態のように油圧シリンダD20を最伸長させた状態でローラジャッキD10が作業姿勢になるように調整すれば、作業姿勢時には油圧シリンダD20のロッド側油室から作動油が排出される。従って油圧シリンダD20で力を受けても作動油に圧力が掛からないので、油圧回路の配管等への負担もない。但し、本実施形態においては油圧シリンダD20のストロークエンド又はその近くで力を受けることを趣旨とするため、作業姿勢時に油圧シリンダD20が厳密にストロークエンドとなるようにする必要は必ずしもない。多少の作動油のリークを伴っても荷役時にローラジャッキD10が過度に動かなければ良い。
また、本実施形態においては標準コンテナXを荷役対象の1つとしている。標準コンテナXは下部にローラを持たないため、前述した通り、接地した標準コンテナXを車台3に引き上げる際には標準コンテナXの重量も相俟って車両1側が後方に引っ張られる。従って、専用コンテナのように下部にローラを持つコンテナを荷役する場合に比べて、ローラジャッキD10を前方に倒そうとするモーメントは大きくなる傾向にある。よって標準コンテナXを荷役対象とする本実施形態のような荷役車両には、特に本実施形態のジャッキDは有効である。但し、専用コンテナを対象として荷役する場合においても、ジャッキDは上記の効果を発揮する。ジャッキDを適用する荷役車両が必ずしも標準コンテナXを荷役対象とする必要はない。この観点では、上記のコンテナ案内装置BやアダプタE等の標準コンテナXの荷役作業用の装置は必ずしも必要ない。反対に、専用コンテナを荷役対象としない場合には、ガイドローラA5やロック装置C等の専用コンテナの荷役作業用の装置は必ずしも必要ない。
(2)ストッパD30を設けたことにより、ローラジャッキD10の回動範囲を制限してローラジャッキD10の作業姿勢から前方への回動を規制することができる。仮に油圧シリンダD20がストロークエンドまでに少し余裕を残した状態でローラジャッキD10が作業姿勢になるような構成であっても、ストッパD30によりローラジャッキD10の作業姿勢を維持することができる。本実施形態のようにローラジャッキD10が作業姿勢になった状態でストッパD30が機能した状態とすると、油圧シリンダD20で力を受ける割合が減少し又は0(ゼロ)になる。この場合、油圧シリンダD20に要求される構造強度を下げることができ、油圧シリンダD20を小型化して安価なもので対応することができる。但し、上記効果(1)は得る上では、ストッパD30は省略可能である。
−変形例−
上記効果(1)を得る限りにおいては、ローラジャッキD10が後方に延びた格納姿勢から下側前方に回動して作業姿勢に移行し、かつ荷役時に車両1が後退するとローラジャッキD10に前方にモーメントが作用する構成であれば良い。この条件を満たす限りにおいては、例えばリンクD13をローラジャッキD10の軸受部D14の外周面の下半側、若しくは側壁部D15に移設し、油圧シリンダD20を延ばした状態でローラジャッキD10が後方に延びる格納姿勢になるようにしても良い。つまり油圧シリンダD20が収縮してローラジャッキD10が下側前方に回動することで作業姿勢に移行し、荷役時にローラジャッキD10に作用するモーメントが油圧シリンダD20の収縮方向の力に変換される構成である。このように上記の条件を満たす範囲で、油圧シリンダD20の配置や姿勢、伸縮動作とローラジャッキD10の動作との対応関係等は変更可能である。配置スペースの許す範囲であれば、例えば油圧シリンダD20を上下に延びる姿勢にしたり、油圧シリンダD20をローラジャッキD10の後側に配置したりしても良い。
1…車両、3…車台、A3…荷役アーム、D10…ローラジャッキ、D11…アーム、D12…ローラ、D13…リンク、D20…油圧シリンダ、D30…ストッパ、X…標準コンテナ(コンテナ)

Claims (3)

  1. コンテナを積載する車台、前記車台の上部に前後に回動自在に設けられ前記コンテナを対象とする荷役作業をするための荷役アーム、及び前記車台の下方に配置されて荷役作業時に前記車台の沈み込みを抑えるローラジャッキを備えたコンテナ荷役車両において、
    前記ローラジャッキが、油圧シリンダにより後方に延びる格納姿勢から下方に延びる作業姿勢に回動して移行するように構成されており、前記ローラジャッキが接地した状態で後退すると、前記作業姿勢の前記ローラジャッキに対して前記格納姿勢とは反対方向にモーメントが作用するように構成されているコンテナ荷役車両。
  2. 前記ローラジャッキが、左右に延びる軸で支持されたアーム、前記アームの先端に回転自在に設けたローラ、及び前記軸を挟んで前記ローラと反対側に延びるように前記アームに設けたリンクを備えており、
    前記油圧シリンダが前記ローラジャッキの前側に配置されて前記リンクに連結し、伸長すると前記ローラジャッキが前方に回動し前記格納姿勢から前記作業姿勢に移行するように構成されている請求項1のコンテナ荷役車両。
  3. 前記ローラジャッキの回動範囲を制限し、前記ローラジャッキの前記作業姿勢から前方への回動を規制するストッパを備えた請求項1又は2のコンテナ荷役車両。
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