JP6825844B2 - 希釈用容器詰紅茶飲料 - Google Patents

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Description

本発明は、希釈用容器詰紅茶飲料に関する。
従来より、希釈用液体飲料には、省スペース、経済性、自在性等様々なメリットが認められているが、その中でもストレート飲料に比べ可溶性固形分を高めることで水分活性が低く保たれ、その結果微生物の増殖防止や殺菌条件の緩和等、静菌性での優位性が認められている。
一方、容器詰紅茶飲料においては、内容物の特性から固形分のバランスが検討されてきた(特許文献1参照)。
特開2011−67124号公報
このような容器詰紅茶飲料においても、前述のとおり希釈用液体飲料として可溶性固形分を高めることが検討され、そのため糖等の固形原料の増量による対応がされていたが、希釈用容器詰紅茶飲料は、その内容物、特にポリフェノール類の特性から、甘味の強さ・質と、紅茶本来の風味とのバランスをとることが非常に難しいという課題があった。
本発明は、可溶性固形分を高めながらも、紅茶本来の風味を有する希釈用容器詰紅茶飲料を提供することを目的とする。
本発明者らは、甘味の原料であるショ糖、麦芽糖と、ポリフェノール類の中でも紅茶の風味を醸し出すテアフラビン類の量関係を特定の範囲に調整することにより、甘味の強さ・質と、紅茶本来の風味とのバランスが良好である希釈用容器詰紅茶飲料が得られることを見出した。
(1)本発明は、(A)ショ糖、(B)麦芽糖、(C)3mg/100g以上9mg/100g以下のテアフラビン類を含み、前記(A)ショ糖と前記(B)麦芽糖との質量比(A/B)が、0.5以上1.8以下であり、可溶性固形分が20質量%以上である、希釈用容器詰紅茶飲料である。
(2)本発明は、(D)エステル型カテキンを13mg/100g以上35mg/100g以下含む、(1)記載の希釈用容器詰紅茶飲料である。
(3)本発明は、前記(C)テアフラビン類と前記(D)エステル型カテキン類との質量比(C/D)が、0.2以上0.5以下である、(2)に記載の希釈用容器詰紅茶飲料である。
(4)本発明は、pHが2以上7未満である、(1)から(3)のいずれかに記載の希釈用容器詰紅茶飲料である。
(5)本発明は、果汁及び/又はハーブエキスを含む、(1)から(4)のいずれかに記載の希釈用容器詰紅茶飲料である。
本発明によれば、可溶性固形分を高めながらも、紅茶本来の風味を有する希釈用容器詰紅茶飲料を提供することができる。
以下、本発明の具体的な実施形態について詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
<希釈用容器詰紅茶飲料>
本発明の希釈用容器詰紅茶飲料は、紅茶葉からの抽出物を配合した紅茶風味を有する飲料である。
原料として利用できる紅茶葉は特に限定されず、例えばCamellia sinensisの中国種(var.sinensis)、アッサム種(var.assamica)又はそれらの雑種から得られる茶葉から発酵工程を経て製茶されたものが挙げられる。また、茶期、茶葉の形状、産地、品種、等級、及び発酵条件等も特に限定されず、当業者が適宜設定することができる。また、本明細書において紅茶葉からの抽出物には、紅茶葉からの抽出液それ自体や、その加工品類(例えば、紅茶葉抽出液を濃縮処理や粉末化処理等した紅茶抽出物エキス)等が含まれる。
本発明の希釈用容器詰紅茶飲料は、(A)ショ糖、(B)麦芽糖、(C)3mg/100g以上9mg/100g以下のテアフラビン類を含み、(A)ショ糖と(B)麦芽糖との質量比(A/B)が0.5以上1.8以下であり、可溶性固形分が20質量%以上である。また、本発明の希釈用容器詰紅茶飲料は、(D)13mg/100g以上35mg/100g以下のエステル型カテキンを含むことが好ましい。
本発明の希釈用容器詰紅茶飲料は、可溶性固形分が20質量%以上であることにより、水分活性を低く保ち、静菌性を優位に保ちながらも、(A)ショ糖と(B)麦芽糖との質量比(A/B)を所定の配合量で制御すると共に、(C)テアフラビン類の配合量も制御することで、甘味のべたつきが抑えられ、甘味の強さ・質と、紅茶本来の風味とのバランスが良好な紅茶飲料を提供することができる。特に、(D)エステル型カテキンの配合量も併せて制御することにより、紅茶本来の風味が良好な紅茶飲料を提供することができる。
本発明の希釈用容器詰紅茶飲料は、所望の倍率になるように希釈して飲用される。希釈後の紅茶飲料は、例えば、(A)ショ糖、(B)麦芽糖、(C)0.6mg/100g以上1.8mg/100g以下のテアフラビン類を含み、(A)ショ糖と(B)麦芽糖との質量比(A/B)が0.5以上1.8以下であり、可溶性固形分が4質量%以上であってもよい。また、希釈後の紅茶飲料は、(D)2.6mg/100g以上7mg/100g以下のエステル型カテキンを含んでいてもよい。このような紅茶飲料は、甘味のべたつきが抑えられ、甘味の強さ・質と、紅茶本来の風味とのバランスが良好である。
[可溶性固形分]
具体的に、本発明の希釈用容器詰紅茶飲料においては、可溶性固形分が20質量%以上であり、好ましくは30質量%以上60質量%以下、より好ましくは40質量%以上55質量%以下である。可溶性固形分が20質量%以上であることにより、水分活性を低く保つことができ、希釈用容器詰紅茶飲料として、飲用に長期間かかる場合であっても、静菌性の観点で優れている。甘味の強さ・質の点からは、60質量%以下であることが好ましい。
本発明において、「可溶性固形分」は、飲料組成物中の可溶性固形分全体の濃度を糖用屈折計で測定した値をいい、「Brix」を指す。具体的には、本発明において、可溶性固形分は、デジタル屈折計RX−5000α(株式会社アタゴ製)を用いて、20℃で測定したときの値をいうものとする。
[糖類]
本発明の希釈用容器詰紅茶飲料においては、糖類として、(A)ショ糖と(B)麦芽糖が配合され、その配合量は、質量比(A/B)で0.5以上1.8以下であり、好ましくは0.7以上1.7以下であり、さらに好ましくは1.0以上1.6以下である。(A)ショ糖と(B)麦芽糖との質量比(A/B)が上記範囲にあると、甘味のべたつきが抑えられ、甘味の強さ・質に優れ、紅茶本来の風味が活きる。(A)ショ糖と(B)麦芽糖との質量比(A/B)が過小である場合には、甘味が弱くなる傾向にある。(A)ショ糖と(B)麦芽糖との質量比(A/B)が過大である場合には、甘味のべたつきが大きくなり、甘味の質が低下する傾向にある。
[テアフラビン類]
本発明の希釈用容器詰紅茶飲料において、テアフラビン類の配合量は、3mg/100g以上9mg/100g以下であり、好ましくは3.5mg/100g以上6mg/100g以下である。テアフラビン類の配合量が上記範囲にあると、紅茶特有の生き生きとした渋味が得られ、紅茶本来の風味、本格感に優れる。テアフラビン類の配合量が過小であると、紅茶本体の風味に欠ける傾向にある。テアフラビン類の配合量が過大であると、渋味が強過ぎる傾向にある。
本明細書において「テアフラビン類」とは、茶の発酵過程でカテキン類が二量化して生成する赤色色素成分であって、テアフラビン、テアフラビン3−O−ガレート、テアフラビン3'−O−ガレート、テアフラビン3,3'−ジ−O−ガレートを併せての総称である。テアフラビン類の配合量は、上記4種の合計量に基づいて定義される。
[エステル型カテキン]
本発明の希釈用容器詰紅茶飲料において、(D)エステル型カテキンの配合量は、好ましくは13mg/100g以上35mg/100g以下であり、より好ましくは14mg/100g以上25mg/100g以下である。エステル型カテキンは、苦味及び渋味が強いものの不快感はなく、比較的さらりとしている強い苦味及び渋味を有している。よって、エステル型カテキンの配合量が上記範囲にあると、紅茶特有の生き生きとした苦味及び渋味が得られ、紅茶本来の風味、本格感に優れる。エステル型カテキンの配合量が過小であると、紅茶本体の風味に欠ける傾向にある。エステル型カテキンの配合量が過大であると、苦味及び渋味が強過ぎる傾向にある。
本発明において、エステル型カテキンとは、遊離型カテキンの水酸基と没食子酸のカルボキシル基とが脱水縮合し(エステル化)、結合した構造を有し、ガレート型カテキンとも称され、エステル結合した没食子酸側はガレート基と称される。具体的には、エピカテキンガレート(ECg)、エピガロカテキンガレート(EGCg)、カテキンガレート(Cg)、ガロカテキンガレート(GCg)の総称である。
(C)テアフラビン類と(D)エステル型カテキン類との質量比(C/D)は、好ましくは0.2以上0.5以下であり、より好ましくは0.2以上0.3以下である。(C)テアフラビン類と(D)エステル型カテキン類との質量比(C/D)が上記範囲にあると、紅茶本来の風味、本格感に優れる。(C)テアフラビン類と(D)エステル型カテキン類との質量比(C/D)が過小である場合には、苦味渋味が強くなり、緑茶飲料の風味に近くなり、紅茶飲料としては不適な傾向となる。(C)テアフラビン類と(D)エステル型カテキン類との質量比(C/D)が過大である場合には、苦味の要素がやや欠け、紅茶本来の風味に欠ける傾向にある。
[pH]
本発明の希釈用容器詰紅茶飲料のpHは、好ましくは2以上7未満であり、より好ましくは3以上4.0未満である。本発明の希釈用容器詰紅茶飲料は、可溶性固形分を20質量%以上とすることにより、幅広いpH範囲において、静菌性の観点で優れているため、pHを低く保つ必要はないが、酸味や苦味のバランス、果汁を加えた場合の香り立ちの良さからは、pH4.0未満がより好ましい。
従来より、一般に、希釈用容器詰紅茶飲料は、pH4以上の中酸性〜弱酸性(中性)領域であり、微生物汚染を防止するために保存料を使用していた。しかしながら、保存料自体が特有の呈味を有しており、使用すると紅茶本来の風味が損なわれてしまう問題がある。一部製品は、アセプティック充填等の製造環境制御により保存料を使用していないが、アセプティック充填は設備が高額・長大であり厳格な管理が求められ、高コストである。一方、微生物汚染を防止するために、pHを低く保つことが考えられるが、従来の希釈用容器詰紅茶飲料では、酸味とのバランスが悪くなり、紅茶本来の風味を出すことが難しかった。これに対し、本発明の希釈用容器詰紅茶飲料は、上述したように、(A)ショ糖、(B)麦芽糖、(C)テアフラビン類の配合量、及び可溶性固形分を上述した範囲に規定していることから、保存料やpHによらず、紅茶本来の風味を有する希釈用容器詰紅茶飲料を提供することができる。
[果汁・香料]
本発明の希釈用容器詰紅茶飲料は、嗜好性を高めるために、果汁(フルーツジュース)や香料(フレーバー)が配合されてもよい。これらは、フルーツジュース、フルーツフレーバー、植物フレーバー又はそれらの混合物から選択できる。好ましい果汁は、リンゴ、ナシ、レモン、ライム、マンダリン、グレープフルーツ、オレンジ、ピーチ、ラ・フランス、ブルーベリー、ラズベリー、クランベリー、ストロベリー、ブドウ、キゥイ、パイナップル、パッションフルーツ、マンゴ、グァバ、カシス、ザクロ、アプリコット、プルーン及びチェリーである。これらの中でも、紅茶飲料の風味とのバランスがよいことから、リンゴ、ピーチ及びレモン又はそれらの混合物が最も好ましい。
果汁の含有量は特に限定されず、当業者が適宜設定することができるが、例えば、果汁風味の観点から、紅茶飲料における果汁率が0.01%以上20%以下であることが好ましく、1%以上10%以下がより好ましい。
ここで、果汁率とは、果物の可食部分を搾汁して得られ、濃縮等の処理を行っていない搾汁(ストレート果汁)の糖度(Brix値)又は酸度を100%としたときの、相対濃度である。また、本明細書において糖度は、JAS規格に基づき、試料の温度(液温度)20℃における糖用屈折計の示度をいう。糖度の測定は、公知の方法、装置を用いて行うことができる。また、酸度は、100g中に含まれる有機酸量をクエン酸に換算した場合のグラム数(無水クエン酸g/100g)で表すことができる。酸度もまた、JAS規格の酸度測定法で定められた方法、具体的には0.1mol/L水酸化ナトリウム標準液をアルカリ溶液として使用した中和滴定法(定量式)により測定できる。
果汁率を糖度又は酸度のいずれに基づいて算出するかはJAS規格に基づき果物の種類ごとに定められている。また、果汁の果汁率をJAS規格の糖度に基づいて換算する場合、果汁に加えられた糖類、はちみつ等の糖度は除いて算出される。例えば、リンゴについては基準糖度(Brix10°)に基づいて算出することができ、糖度がBrix50°のりんご濃縮果汁を紅茶飲料中1質量%配合した場合、5%の果汁率の飲料を得ることができる。
[ハーブエキス]
また、本発明の希釈用容器詰紅茶飲料は、嗜好性を高めるために、ハーブエキスが配合されていてもよい。ハーブエキスとは、ハーブを抽出処理に供することにより得られる抽出物を意味する。ハーブエキスとしては、ハーブからの抽出液それ自体や、その加工品類(例えば、ハーブ抽出液を濃縮処理や粉末化処理等したハーブエキス)等が挙げられ、特に限定されない。好ましいハーブは、ローズヒップ、カモミール、レモングラス、ペパーミント、レモンバーム、ルイボス、ラベンダー、ジャスミン及びエルダーフラワーである。
[甘味成分]
本発明の希釈用容器詰紅茶飲料は、糖類としては、ショ糖及び麦芽糖以外にも、公知の紅茶飲料に用いられている甘味成分が配合されていてもよい。例えば、ブドウ糖、果糖、乳糖、オリゴ糖、ブドウ糖果糖液糖、果糖ブドウ糖液糖、はちみつ、ステビア、及び羅漢果等の天然甘味料であってもよく、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース、サッカリン(サッカリンナトリウム)、ズルチン、チクロ(サイクラミン酸)、ネオテーム等の人工甘味料であってもよい。または、それらを適宜に混合したものでもよい。なお、以上述べた甘味成分が配合される場合は、紅茶飲料の甘味度が以下の範囲内になるように配合されることが好ましい。
(甘味度)
本発明の希釈用容器詰紅茶飲料において、甘味度は、好ましくは20以上45以下、より好ましくは30以上40以下である。本発明において「甘味度」は、ショ糖1重量/容量%の甘味度を1とし、この甘味度と等しい甘さを導き出す濃度をその甘味料のショ糖換算甘味度1として、計算して導出される。
[酸味料]
本発明の希釈用容器詰紅茶飲料は、嗜好性を高めるために、酸味料が配合されていてもよい。酸味料としては、アスコルビン酸、クエン酸、グルコン酸、コハク酸、酒石酸、乳酸、フマル酸、リンゴ酸、フィチン酸、リン酸及びそれらの塩類から選ばれる1種以上が使用できる。これら酸単独でも長期の保存に対応可能なpHになるが、適度な酸味を得るには塩類との併用が好ましい。塩類としては、例えば、無機塩基との塩、有機塩基との塩が挙げられる。無機塩基との塩としては、例えば、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩)、アンモニウム塩等が挙げられる。有機塩基との塩としては、例えば、アミン塩(例えば、メチルアミン塩、ジエチルアミン塩、トリエチルアミン塩、エチレンジアミン塩)、アルカノールアミン塩(例えば、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩)等が挙げられる。これらの中で、アルカリ金属塩が好ましく、具体的には、クエン酸三ナトリウム、クエン酸一カリウム、クエン酸三カリウム、グルコン酸ナトリウム、グルコン酸カリウム、酒石酸ナトリウム、酒石酸三ナトリウム、酒石酸水素カリウム、乳酸ナトリウム、乳酸カリウム、フマル酸ナトリウム等が挙げられる。その他の酸味料としては、アジピン酸、天然成分から抽出した果汁類が挙げられる。
(酸度)
本発明の希釈用容器詰紅茶飲料において、酸度は、特に限定されないが、好ましくは0.2(w/w%)以上0.7(w/w%)以下、より好ましくは0.3(w/w%)以上0.6(w/w%)以下である。本発明において「酸度」は、紅茶飲料中の酸味付与物質による酸濃度をクエン酸濃度で換算して導き出される。
[その他]
本発明の希釈用容器詰紅茶飲料には、紅茶の風味や嗜好性、紅茶の色調を満たす限り、通常紅茶飲料に配合される成分がさらに含まれていてもよい。このような成分としては、糖酸、ミネラル(ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属の塩等)、ビタミン(ビタミンA、ビタミンC等)、タンパク質(コラーゲン等)、アミノ酸(カルニチン等)、乳素材、色素(カラメル等)が挙げられる。紅茶中のこれらの成分の量は適宜調整できる。
<容器詰紅茶飲料の製造方法>
本発明の希釈用容器詰紅茶飲料は、上記の成分を、水等と共に、飲料の製造方法として公知の方法で混合等することで得られる。得られた希釈用紅茶飲料は、容器充填や殺菌等を行って容器詰飲料とすることができる。
[容器]
本発明の希釈用紅茶飲料を封入する容器は、飲料業界で公知の密封容器であれば、適宜選択して用いることができ、流通形態や消費者ニーズに応じて適宜決定することができる。その具体例としては、ガラス、プラスチック(ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等)、紙、アルミ、スチール等の単体、又はこれらの複合材料又は積層材料からなる密封容器が挙げられる。また、容器形状は、特に限定されるものではないが、例えば、缶容器、ボトル容器、カップ容器、パウチ容器、袋容器、ポーション容器等が挙げられる。さらに、本発明の希釈用容器詰紅茶飲料は、5倍程度に希釈されて飲用されることを想定しているため、容器の容量は1回分の飲用に必要な量であってもよいし、複数回の飲用に必要な量であってもよく、一般的には、20mL以上1L以下程度である。
以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[実施例1〜5、比較例1〜7]
下記表1及び表2に示す配合に従って、飲料原料を混合して得られた紅茶飲料を65℃で10分相当以上で加熱殺菌した後、100ml瓶にホットパック充填することで、実施例1〜5、比較例1〜7の希釈用容器詰紅茶飲料を作製した。
具体的には、市販の紅茶エキス粉末である、セイロンエキスパウダー5365(佐藤食品工業社製)を水で希釈して紅茶エキスXを調製し、紅茶エキスパウダーStd652(James Finlay社製)を水で希釈して紅茶エキスYを調製した。得られた紅茶エキスX及び紅茶エキスYに、ショ糖としてグラニュー糖(ショ糖100%)、及び麦芽糖としてハイマルトース70(麦芽糖として53%、日本コーンスターチ社製)を添加混合した。次いで、得られた混合溶液に対して、無水クエン酸、クエン酸三ナトリウム、及び香料を添加し、下記表1及び表2に示す特性を示す希釈用紅茶飲料を得た。
Figure 0006825844
Figure 0006825844
このようにして得られた希釈用紅茶飲料を、5倍に希釈し(希釈用紅茶飲料:水=1:4)、専門的な訓練を受けた8名のパネルにより官能評価を行った。その結果を表3及び表4に示す。なお、表3及び表4における官能評価の評価基準は、表5に示すとおりである。
Figure 0006825844
Figure 0006825844
Figure 0006825844
表3及び表4の結果から、(A)ショ糖と(B)麦芽糖との質量比(A/B)が、0.5以上1.8以下であり、(C)3mg/100g以上9mg/100g以下のテアフラビン類を含み、可溶性固形分が20質量%以上である希釈用紅茶飲料から得られた、実施例1〜5の紅茶飲料は、いずれも、甘味の好ましさ、渋みの強さ、味の強さ、後味の強さ、苦味の強さのバランスに優れ、紅茶風味の好ましさの評価が5以上であった。これに対し、(A)ショ糖と(B)麦芽糖との質量比(A/B)が、0.5未満、又は1.8超である希釈用紅茶飲料から得られた、比較例1〜5の紅茶飲料は、甘味の好ましさ、渋みの強さ、味の強さ、後味の強さ、苦味の強さのバランスに欠け、紅茶風味の好ましさの評価が5未満と、満足する紅茶風味が得られなかった。また、テアフラビン類が少ない比較例6の紅茶飲料や、テアフラビン類が多くエステル型カテキンが多い比較例7の紅茶飲料では、甘味の好ましさ、渋みの強さ、味の強さ、後味の強さ、苦味の強さのバランスに欠け、紅茶風味の好ましさの評価が5未満と、満足する紅茶風味が得られなかった。

Claims (5)

  1. (A)ショ糖、(B)麦芽糖、(C)3mg/100g以上9mg/100g以下のテアフラビン類を含み、
    前記(A)ショ糖と前記(B)麦芽糖との質量比(A/B)が、0.5以上1.8以下であり、糖類として前記(A)ショ糖と前記(B)麦芽糖のみを含むものであって、
    可溶性固形分が20質量%以上である、希釈用容器詰紅茶飲料。
  2. (D)エステル型カテキンを13mg/100g以上35mg/100g以下含む、請求項1記載の希釈用容器詰紅茶飲料。
  3. 前記(C)テアフラビン類と前記(D)エステル型カテキン類との質量比(C/D)が、0.2以上0.5以下である、請求項2記載の希釈用容器詰紅茶飲料。
  4. pHが2以上7未満である、請求項1から3のいずれかに記載の希釈用容器詰紅茶飲料。
  5. ーブエキスを含む、請求項1から4のいずれかに記載の希釈用容器詰紅茶飲料。
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