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エアゾールスプレー整髪剤

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康輝 稲田
康輝 稲田
亜紗子 津村
亜紗子 津村
敏郎 松村
敏郎 松村
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2021-01-27
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Description

本発明はエアゾールスプレー整髪剤に関する。
エアゾール容器内にエアゾールスプレー整髪剤組成物が充填されているエアゾール整髪剤が市販されている。エアゾール整髪剤としては、泡状に塗布されるフォーム整髪剤及び噴出されるスプレー整髪剤などの種々の形態がある。一般に、フォーム整髪剤及びスプレー整髪剤などの形態の違いによって、エアゾールスプレー整髪剤組成物の組成は異なる。
従来、整髪剤では、整髪成分として、固形油分又は皮膜形成ポリマーが用いられることが多い。しかしながら、固形油分を用いた整髪剤では、べたつきやすいという問題があり、また、皮膜形成ポリマーを用いた整髪剤では、整髪力が強すぎて、一旦整髪した後に整髪を再度行うことが困難であり、再整髪性に劣るという問題がある。
そこで、再整髪可能な整髪成分として、シリカなどのパウダーを用いたエアゾールスプレー整髪剤が提案されている(例えば、特許文献1及び2参照)。
特開2011−246352号公報 特開2014−133717号公報
シリカなどのパウダーを含有するエアゾール化粧料は、使用に際し、噴射された噴射物が舞い散りやすく、噴射対象への噴射物の付着率が低いという問題があった。また、特にエアゾールスプレー整髪剤は頭部に使用するため、舞い散ったパウダーを吸い込みやすく、むせて咳き込みやすいという問題が生じる。
前記問題が発生する一因として噴射の勢いが強すぎることが挙げられる。この問題を解決し得る手段として、内容物中の噴射剤比率を下げ、エアゾールスプレー整髪剤組成物比率を上げることで、噴射の勢いを弱くすることが考えられる。この手段により噴射物の舞い散りは抑制できるが、頭髪の局所に多量のパウダーが付着し、粉浮きが生じるという問題がある。また、エタノールを多く含有する場合は、局所に多量のエタノールも付着するため、速乾性という観点では充分ではない。
本発明は、前記問題を鑑みてなされたものであって、シリカを整髪成分として含有し、充分な整髪力及び整髪後の再整髪力を有するエアゾールスプレー整髪剤であり、噴射物の舞い散りが少なく、噴射対象への噴射物の付着率に優れ、噴射箇所での粉浮きが少なく、さらに速乾性に優れたエアゾールスプレー整髪剤の提供を目的とする。
すなわち、本発明は、
(1)内容物を収容した容器本体と、
前記容器本体の上部に取り付けられ押圧することにより前記内容物を噴口から噴射するアクチュエーターとを備えたエアゾールスプレー整髪剤であり、
前記内容物は、3〜25質量%のエアゾールスプレー整髪剤組成物と75〜97質量%の噴射剤とから構成され、
前記エアゾールスプレー整髪剤組成物は、下記成分X及び下記成分Yを含有し、
成分X:平均粒子径が5〜18μmのシリカ
成分Y:エステル油及び炭化水素油からなる群から選ばれる少なくとも1種の油剤
前記エアゾールスプレー整髪剤組成物中の成分Xの含有量が8〜25質量%であり、
前記エアゾールスプレー整髪剤組成物中の成分Yの含有量が75〜92質量%であり、
前記アクチュエーターが5以上の噴口を有するエアゾールスプレー整髪剤、
(2)前記シリカが親水性シリカである(1)記載のエアゾールスプレー整髪剤、
(3)前記成分Yが、エアゾールスプレー整髪剤組成物100質量%に対して15〜70質量%の軽質イソパラフィンを含む(1)又は(2)記載のエアゾールスプレー整髪剤、並びに
(4)前記エアゾールスプレー整髪剤組成物がエタノールを含有しない、又はエタノールを含有し且つ前記エアゾールスプレー整髪剤組成物中のエタノールの含有量が10質量%以下である(1)〜(3)の何れかに記載のエアゾールスプレー整髪剤
に関する。
本発明のエアゾールスプレー整髪剤は、充分な整髪力及び整髪後の再整髪力を有するエアゾールスプレー整髪剤であり、噴射物の舞い散りが少なく、噴射対象への噴射物の付着率に優れ、噴射箇所での粉浮きが少なく、さらに速乾性に優れる。
本発明のエアゾールスプレー整髪剤の構造を説明するための断面図である。 本発明のエアゾールスプレー整髪剤のバルブ周辺の断面図である。 本発明のエアゾールスプレー整髪剤のアクチュエーターの(a)正面図、(b)A−A断面図である。 本発明のエアゾールスプレー整髪剤のノズルの(a)正面図、(b)B−B断面図である。 本発明のエアゾールスプレー整髪剤の、第2実施形態のノズルのB−B断面図である。 本発明のエアゾールスプレー整髪剤の、第3実施形態のノズルの(a)正面図、(b)C−C断面図、(c)斜視図である。 本発明のエアゾールスプレー整髪剤の、第4実施形態のノズルの(a)正面図、(b)D−D断面図、(c)斜視図である。 本発明のエアゾールスプレー整髪剤のアクチュエーターの斜視図であって、(a)噴口が6穴の場合、(b)噴口が12穴の場合、(c)噴口が28穴の場合の斜視図である。 奥行方向に段差を有している噴口の開口面積を説明するための図であり、(a)その噴口の正面図、(b)その噴口のE−E断面図である。
以下、本発明に係るエアゾールスプレー整髪剤について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明のエアゾールスプレー整髪剤の構成を説明するための断面図であり、図2は、本発明のエアゾールスプレー整髪剤のバルブ周辺の断面図である。
本発明のエアゾールスプレー整髪剤(100)は、容器本体(A)と、噴射装置(B)と、容器本体(A)の中に収容された内容物とを必須の構成成分として構成される。
内容物
容器本体(A)の中には、内容物が収容されている。前記内容物は、エアゾールスプレー整髪剤組成物と噴射剤とから構成される。前記エアゾールスプレー整髪剤組成物と前記噴射剤とは、エアゾールスプレー整髪剤組成物中に噴射剤の一部が溶け込み完全に相溶して均一になった状態で存在していてもよいし、噴射剤がエアゾールスプレー整髪剤組成物に溶け込まず両者が不均一な状態で存在していてもよい。
図1は、内容物が容器内に収容されている一例を示す。一般的には、前記内容物は、容器本体(A)の中において、液相(C)と気相(D)に分離して存在している。気相(D)は噴射剤の気体成分から構成されている。また、液相(C)は、エアゾールスプレー整髪剤組成物のみから構成されているか、又は、噴射剤の液体成分とエアゾールスプレー整髪剤組成物とから構成されている。なお、液相(C)は、エアゾールスプレー整髪剤組成物中の成分であるシリカを含む。
前記エアゾールスプレー整髪剤組成物は、所定の平均粒子径を有するシリカ並びにエステル油及び炭化水素油からなる群から選ばれる少なくとも1種の油剤を所定量含有する。本明細書において、前記シリカは「成分X」と称する場合がある。また、前記エステル油及び炭化水素油からなる群から選ばれる少なくとも1種の油剤は「成分Y」と称する場合がある。
前記エアゾールスプレー整髪剤組成物は、前記成分X(シリカ)及び前記成分Y(エステル油及び炭化水素油からなる群から選ばれる少なくとも1種の油剤)を所定量含有することから、当該エアゾールスプレー整髪剤組成物を用いたエアゾールスプレー整髪剤の噴射物は、髪なじみ及び速乾性に優れる。これは、シリカを髪なじみに優れた油剤である成分Y中に分散させた状態で、頭髪に均一に付着させた後、成分Yが揮発することで達成される。成分Yが揮発した後の髪の表面には多数のシリカにより覆われた状態になり、整髪及び再整髪が可能となる。
前記成分Xはシリカである。シリカとしては、疎水処理が施された疎水性シリカ、疎水性処理が施されていない親水性シリカが挙げられる。なかでも、親水性シリカが、再整髪性に優れるという点及び洗い落ちに優れるという点から好ましい。なお、シリカは1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
前記成分Xの平均粒子径は、5μm以上であり、7μm以上が好ましい。成分Xの平均粒子径が5μm未満の場合は粉浮きが生じやすくなるおそれがある。また、成分Xの平均粒子径は、18μm以下であり、15μm以下が好ましい。成分Xの平均粒子径が18μmを超える場合は、噴射装置での目詰まりの原因となるおそれがある。なお、成分Xの平均粒子径(平均1次粒子径)は、体積平均粒子径であり、レーザー光回折による粒度分布測定装置を用いて測定可能な値である。前記粒度分布測定装置としては、株式会社堀場製作所製「LA−920」等が挙げられる。
前記成分Xの吸油量は、好ましくは100mL/100g以上、より好ましくは150mL/100g以上、更に好ましくは200mL/100g以上である。また、前記成分Xの吸油量は、好ましくは1000mL/100g以下、より好ましくは800mL/100g以下、更に好ましくは700mL/100g以下である。(A)親水性シリカの吸油量が前記下限以上及び前記上限以下であると、頭皮脂などの毛髪上の脂分による髪のボリュームダウン、整髪力の低下を抑制することができるため、整髪力(初期整髪力)及び再整髪力がより一層良好になる。なお、成分Xの吸油量は、JIS K5101に記載の方法に準拠して測定される。
前記成分Xの好ましい市販品としては、例えば、サイリシア470、780(商品名、いずれも富士シリシア化学株式会社製)、サンスフェアH−51、H−121、H−52、H−122、H−53(商品名、いずれもAGCエスアイテック株式会社製)等が挙げられる。これら以外の市販品を用いてもよい。
前記成分Xのエアゾールスプレー整髪剤組成物中の含有量は、8質量%以上であり、10質量%以上が好ましい。成分Xの含有量が8質量%未満の場合は、整髪性及び再整髪性に劣る傾向がある。また、前記成分Xのエアゾールスプレー整髪剤組成物中の含有量は、25質量%以下であり、20質量%以下が好ましい。成分Xの含有量が25質量%を超える場合は、容器本体内での沈降や噴射装置内での目詰まりが起こるおそれがある。
前記成分Yはエステル油及び炭化水素油からなる群から選ばれる少なくとも1種の油剤である。
前記エステル油としては、例えば、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、オレイン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソプロピル、2−エチルヘキサン酸セチル、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリトリット、テトライソステアリン酸ペンタエリトリット、オクタン酸イソセチル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、イソステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸オクチルドデシル、ジメチルオクタン酸オクチルドデシル、イソノナン酸イソノニル、コハク酸ジオクチル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルなどが挙げられる。なかでも、髪に塗布した際の手触りと、粉体の分散性向上という理由から、2−エチルヘキサン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸エチルヘキシル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリルが好ましい。
前記炭化水素油としては、としては、例えば、流動パラフィン、流動イソパラフィン、軽質イソパラフィン、スクワラン、α−オレフィンオリゴマーなどが挙げられる。なかでも、髪に塗布した際の手触りと、粉体の分散性向上という理由から、流動パラフィン、軽質イソパラフィンが好ましい。
前記成分Yのエアゾールスプレー整髪剤組成物中の含有量は、75質量%以上であり、80質量%以上が好ましい。成分Yの含有量が75質量%未満の場合は、速乾性又は整髪力が低下する傾向がある。また、前記成分Yのエアゾールスプレー整髪剤組成物中の含有量は、92質量%以下であり、90質量%以下が好ましい。成分Yの含有量が92質量%を超える場合は、成分Xの含有量が低下し、整髪力が低下する傾向がある。
前記成分Yは、頭髪に付着した後の揮発性の高さから、軽質イソパラフィンを含有することが好ましい。エアゾールスプレー整髪剤組成物100質量%に対する軽質イソパラフィンの含有量は、15〜70質量%が好ましく、より好ましくは30〜65質量%であり、さらに好ましくは40〜60質量%である。
前記エアゾールスプレー整髪剤組成物は、実質的にエタノールを含有しないことが好ましい。但し、前記エアゾールスプレー整髪剤組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲でエタノールを含んでいてもよい。また、エアゾールスプレー整髪剤組成物では、エタノールを積極的に配合しない場合であっても、配合原料に由来して少量のエタノールが含まれることがある。
前記エアゾールスプレー整髪剤組成物では、スプレー塗布に用いられるために、揮発性が低いエタノールの含有量は少ないほどよい。また、前記エアゾールスプレー整髪剤組成物中のエアゾールの含有量が少ないほど、整髪力及び速乾性がより一層良好になる。
前記エアゾールスプレー整髪剤組成物中のエタノールの含有量は少ないほどよい。前記エアゾールスプレー整髪剤組成物は、塗布時の濡れた感触を抑えるという理由から、エタノールを含有しない、又はエタノールを含有し且つ前記エアゾールスプレー整髪剤組成物中のエタノールの含有量が10質量%以下であることが好ましく、より好ましくは5質量%以下であり、さらに好ましくは1質量%以下である。
前記エアゾールスプレー整髪剤組成物は、実質的にエタノールを含まないことが好ましい。なお、「実質的にエタノールを含まない」とは、成分Xと、成分Yと、必要に応じて配合される他の成分とは別に、エタノールを含ませない(添加しない)ことを意味し、配合原料に含有されるエタノールに由来してエアゾールスプレー整髪剤組成物がエタノールを含有することは除外されないことを意味する。
本発明に係るエアゾールスプレー整髪剤組成物は、本発明の効果が阻害されない範囲で前記の成分以外の通常化粧品に用いられる成分、例えば、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤などの界面活性剤;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、イソプレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール、1,2−デカンジオール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリンなどの多価アルコール;ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体、ビニルピロリドン/メタクリルアミド/ビニルイミダゾール共重合体、(メタ)アクリル酸アルキル共重合体、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸アルキル共重合体、アクリル樹脂アルカノールアミン、ビニルピロリドン・N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体ジエチル硫酸塩、N−メタクリロイルオキシエチルN,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体、N,Nジメチル−N−(2−メタクリロイルオキシエチル)アミン=N−オキシド・メタクリル酸アルキルエステル共重合体などの皮膜形成剤;カルボキシビニルポリマー、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、キサンタンガムなどの水溶性増粘剤;ソルビトール、マルチトールなどの糖アルコール;ヒアルロン酸、コラーゲン、パントテニルアルコールなどの保湿剤;メチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、安息香酸塩などの防腐剤;エタノールなどの低級アルコール;リン酸およびその塩類、クエン酸およびその塩類、乳酸およびその塩類、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミンなどのpH調整剤、香料、紫外線吸収剤、色素などを目的に応じて適宜配合することができる。
前記エアゾールスプレー整髪剤組成物は、水を実質的に含有しないことが好ましく、非水系エアゾールスプレー整髪剤組成物であることが好ましい。実質的に水を含まないエアゾールスプレー整髪剤組成物は、非水系エアゾールスプレー整髪剤組成物である。なお、「実質的に水を含まない」とは、成分Xと、成分Yと、必要に応じて配合される他の成分とは別に、水を含ませない(添加しない)ことを意味し、配合原料に含有される水に由来してエアゾールスプレー整髪剤組成物に水が含まれることは除外されないことを意味する。
前記内容物中のエアゾールスプレー整髪剤組成物の含有量は、3質量%以上であり、5質量%以上が好ましい。内容物中のエアゾールスプレー整髪剤組成物の含有量が3質量%未満の場合は、整髪力及び再整髪力が不十分となる傾向がある。また、前記内容物中のエアゾールスプレー整髪剤組成物の含有量は、25質量%以下であり、20質量%以下が好ましい。内容物中のエアゾールスプレー整髪剤組成物の含有量が25質量%を超える場合は、速乾性が悪化する傾向、整髪力が悪化する傾向がある。
噴射剤
前記噴射剤としては、特に限定されないが、空気、窒素、炭酸ガス、亜酸化窒素等のガス(特に、圧縮ガスが好ましい);液化石油ガス(LPG:Liquefied Petroleum Gas)、ジメチルエーテル(DME:Dimethyl ether)、イソペンタン、フルオロカーボン等の液化ガスなどが挙げられる。前記噴射剤は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。また、例えば、液化ガスのみ、圧縮ガスのみを用いてもよいし、液化ガスと圧縮ガスを併用してもよい。
前記液化ガスとしては、中でも、噴射力、環境保全や生産性の観点から、LPG、DMEが好ましく、特にLPGはプロパンやブタンの比率により冷却能、噴射能を制御できるためより好ましい。前記LPGとしては、特に限定されないが、プロパンを0.1〜50質量%(より好ましくは1.0〜20質量%)、及びブタンを50〜99.9質量%(より好ましくは80〜99.0質量%)含むLPGが好ましい。
前記噴射剤として用いられる液化ガスの20℃における蒸気圧は、付着率をより向上させる観点から、0.45MPa以下(例えば、0.1〜0.45MPa)が好ましく、より好ましくは0.1〜0.25MPaである。前記蒸気圧が0.45MPa以下であることにより、容器から噴射された液化ガスが頭髪に接触する前に気化しにくく、液化ガスが頭髪に接触した後に気化することにより、内容物の頭髪への付着率が向上し、舞い散りが抑制され、エアゾール製品による整髪力等がより向上するため好ましい。
前記噴射剤として、圧縮ガス、または、圧縮ガスと液化ガスとの混合ガスを用いる場合においては、製品として最後まで使用できるという観点より、エアゾールスプレー整髪剤の初期内圧を、35℃において0.6〜0.8MPaに調整することが好ましく、0.6〜0.7MPaに調整することがより好ましい。エアゾールスプレー整髪剤の初期内圧が35℃で0.6MPa以上であることより、良好な噴射状態を維持しやすいため好ましい。
前記内容物中の噴射剤の含有量は、75質量%以上であり、80質量%以上が好ましい。内容物中の噴射剤の含有量が75質量%未満の場合は、速乾性が悪化する傾向、整髪力が悪化する傾向がある。また、前記内容物中の噴射剤の含有量は、97質量%以下であり、95質量%以下が好ましい。内容物中の噴射剤の含有量が97質量%を超える場合は、整髪力及び再整髪力が不十分となる傾向がある。
噴射装置
噴射装置(B)は、図1及び図2に示す如く、アクチュエーター(1)、エアゾール容器用バルブ(2)(以下、単にバルブ(2)と称すこともある)、マウンテンカップ(4)、ディップチューブ(3)等から構成され、バルブ(2)は、ハウジング(21)、ステム(22)等からなる。
具体的には、容器本体(A)の頭頂部に備えられたマウンテンカップ(4)のボス部(41)にバルブ(2)のハウジング(21)等が嵌着され、バルブ(2)上端部にアクチュエーター(1)が装着されている。また、バルブ(2)の下端部からはディップチューブ(3)が下方に延設されており、ディップチューブ(3)の下部は容器本体(A)の液相(C)内に浸漬されている。
バルブ(2)は、エアゾール容器本体の頭頂部に設けられたハウジング(21)と、ハウジング(21)上部から突出して設けられ且つ付勢手段(23)により上方向に付勢されたステム(22)を有する。また、ハウジング(21)の内部空間は、ステム基端部(22a)が挿入される上方空間(211)と、ディップチューブ(3)の内部空間と連通する下方空間(212)とを備えており、上方空間(211)と下方空間(212)は連通している。ディップチューブ(3)から吸い上げられた液相(C)は、下方空間(212)を通ってハウジング(21)内へ吸い上げられる。即ち、ハウジング(21)は、容器本体(A)に充填された内容物が流入孔から流入するように構成されている。また、ステム(22)は、該ステム(22)の内部流路に内容物を導入するためのステムオリフィス孔(221)を少なくとも有する。
なお、付勢手段(23)としてはコイルバネ等を用いることができる。
エアゾール容器における内容物の噴射操作について説明することにより、バルブ(2)についてより詳しく説明する。
図2において、左半分は不使用時(噴射時以外のとき)の状態を示し、右半分は使用時(噴射時)の状態を示している。
不使用時、ステム(22)は付勢手段(23)により上方向へと付勢されている(図2の左半分参照)。これにより、ステム(22)下部とハウジング(21)上部とがシールラバー(24)を介して密接した状態、即ちバルブ(2)が閉鎖した状態となっている。
そして、内容物を噴射する際は、付勢手段(23)の上方向の付勢力に抗してステム(22)を下動させることにより、バルブ(2)を開放する(図2の右半分参照)。具体的には、ステム(22)上に備えられたアクチュエーター(1)を押圧することによりステム(22)を押し下げる。ステム(22)を押し下げると、シールラバー(24)が下方へ撓みステムオリフィス孔(221)が開放される。そして、容器本体(A)内に充填された液相(C)の界面が気相(D)によって下方向に押され、内容物がディップチューブ(3)から吸い上げられる。ディップチューブ(3)から吸い上げられた内容物は、下方空間(212)、上方空間(211)、ステムオリフィス孔(221)、ステム(22)の内部流路(222)を順に通って、アクチュエーター(1)の噴口(111)から噴射される。
図3は、本発明のエアゾールスプレー整髪剤のアクチュエーター(1)の一例の(a)正面図、(b)A−A断面図である。
アクチュエーター(1)は、ステム(22)の上部に配置されている。アクチュエーター(1)は、内容物を外部に噴射するためのノズル(11)と、ステム(22)と接合するためのステム接合部(12)とを備えている。ノズル(11)はノズル内部流路(112)と噴口(111)を備えており、下方からステム(22)の内部流路(222)を通ってきた内容物は、流路(13)、ノズル内部流路(112)を順に通り、噴口(111)から噴射される。
尚、本発明においては、アクチュエーター(1)は必ずしもステム(22)に常に接触するように接合している必要はない。アクチュエーター(1)は、押圧時にステム(22)を押し下げることができるように取り付けられていればよく、例えばアクチュエーター(1)が非押圧時にはステム(22)と非接触状態にあるが、押圧時にステム(22)に接触してステムを押し下げるように構成されていてもよい。
図4は、本発明のエアゾールスプレー整髪剤のノズルの一例の(a)正面図、(b)B−B断面図である。
本発明において、ノズル(11)は5以上の噴口(111)を有している。本発明における噴口の数は、内容物の舞い散りを抑制し、かつ内容物を広範囲に均一に噴出するという観点から、5以上であり、好ましくは5〜28、さらに好ましくは5〜20である。噴口の数を5以上とすることにより、噴射の勢いが分散するので、内容物の舞い散りを抑制することができる。また、噴口の数を5以上とすることにより、内容物を広範囲に均一に噴出することができるので、噴射対象である頭髪に対する原液の均一付着性が向上する。噴口の数が4以下の場合、噴射の勢いが強くなり舞い散りが発生しやすくなる。舞い散った内容物が口腔から体内に入ると、「むせ」による咳き込みの原因となる。なお、図4は、噴口(111)が6穴の場合を示しているが、例えば、図8の(b)、(c)の如く、12穴、28穴であってもよく、その他の穴数であってもよい。
噴口(111)の総開口面積は、ステムオリフィス孔(221)の総開口面積との比で規定することができる。本発明において、5以上の噴口(111)の総開口面積とステムオリフィス孔(221)の総開口面積との比(噴口の総開口面積/ステムオリフィス孔の総開口面積)は1.0〜80であり、好ましくは1.5〜45、より好ましくは1.8〜30である。前記比率(噴口の総開口面積/ステムオリフィス孔の総開口面積)が1.0以上の場合、噴射される内容物の液滴が十分な大きさとなるため、舞い散りが減少して、むせにくくなるとともに、噴射対象である頭髪に対する原液の付着率が高くなる。原液の付着率の向上は整髪力の向上にも繋がる。一方、前記比率が1.0未満である場合、噴射される内容物の液滴が小さくなるため、これらの効果は得難くなる。なお、前記比率が80を超えると噴射の勢いが弱くなるため、スプレーの使用性が低下する。また、噴口の開口面積を大きくし、かつ前記比率を大きくして勢いを殺すと、噴射の中心部分にのみ原液が付着する状態となり均一付着性が低下し、速乾性が低下する。
ステムオリフィス孔(221)は、1つであってもよく複数形成されていてもよい。
なお、本明細書中において、「開口面積」とは最も狭いところの開口面積を意味する。図9は、奥行方向に段差を有している噴口(111)の「開口面積」を説明するための図であり、(a)はその噴口(111)の正面図、(b)はその噴口(111)のE−E断面図である。例えば、図9に示した噴口(111)においては、半径が最も小さい部分(図9(b)における(F)が噴口の最も狭いところであり、図9(a)中ドットで示した領域(G)の面積が「開口面積」である。また、「噴口の総開口面積」とは、全ての噴口の開口面積の合計を意味する。さらに、「ステムオリフィス孔の総開口面積」とは、全てのステムオリフィス孔の開口面積の合計を意味する。
噴口(111)の総開口面積は、特に限定されないが、十分な噴射の勢いを保ちつつ、広範囲に内容物を噴出するという観点から、0.5〜15mm2であることが好ましく、より好ましくは0.7〜10mm2である。0.5mm2未満である場合、噴射量が低下する場合がある。15mm2を超える場合は、噴射の勢いが弱くなり、頭髪に到達しにくい場合がある。
各噴口(111)の開口面積(即ち、噴口1つあたりの開口面積)は、特に限定されないが、各噴口から大きな液滴を広範囲に均一に噴出し、舞い散りを抑制するという観点から、それぞれ、0.05〜1.0mm2であることが好ましく、より好ましくは0.10〜0.6mm2である。0.05mm2未満である場合、液滴が小さくなり過ぎ内容物が舞い散ってしまうので、むせに繋がる恐れがある。1.0mm2を超える場合は、その噴口から内容物が多量に噴射され、他の穴からの噴射を妨げる場合がある。
図4に示す如く、ノズル(11)は、噴口(111)の内側の領域でノズル内部流路(112)に突出するボス(113)を備えることができる。ボス(113)があることにより、内容物を各噴口に案内しやすくなり好ましい。
しかし、本発明のエアゾールスプレー整髪剤の、第2実施形態のノズルの側面断面図である図5に示すように、ボス(113)は無くても構わない。
図6は、本発明のエアゾールスプレー整髪剤の、第3実施形態のノズルの(a)正面図、(b)C−C断面図、(c)斜視図である。
ステム(22)を通ってきた内容物は、ノズル内部流路(112)を通り、次いでノズル内部流路(112)及び各噴口(111)と連通する案内部(116)を通って、各噴口(111)から噴射される。
各噴口(111)の間隔は適宜決定することができる。
図7は、本発明のエアゾールスプレー整髪剤の、第4実施形態のノズルの(a)正面図、(b)D−D断面図、(c)斜視図である。
このノズル(11)は、第1凸部(114)と第2凸部(115)を有しており、第2凸部(115)に対し第1凸部(114)が高く形成されている。噴口(111)は、その中心付近が第1凸部(114)及び第2凸部(115)の円周上に形成されている。これにより、ノズル内部流路(112)、案内部(116)を通ってきた内容物の一部は噴口(111)の内壁に衝突し、半径方向外側に噴射されるので、より広範囲に内容物を噴射させることができる。
再び、図2を参照する。
図2におけるハウジング(21)は、側面に気相取込開口(VT)(213)と底面に液相取込開口(UT)(214)とを備えている。気相取込開口(VT)(213)から内容物の気相(D)を上方空間(211)に導入し、液相取込開口(UT)(214)から内容物の液相(C)を下方空間(212)に導入する。導入されたこの気相(D)と液相(C)は、ステム(22)の側面に設けられたステムオリフィス孔(221)から内部流路(222)に導入され、アクチュエーター(1)に吸い上げられる。なお、本発明においては、ハウジングは気相取込開口(VT)を備えていなくてもよい。
気相取込開口(VT)(213)の総開口面積と液相取込開口(UT)(214)の総開口面積との比率(VT/UT)は0.5以下(即ち、0〜0.5)であることが好ましく、より好ましくは0〜0.3である。この範囲とすることにより、噴射される霧における気相と液相との比率をより一層適正化することができる。前記比率(VT/UT)が0.5を超えると、噴射される霧の気体比率が高過ぎるため、頭髪に対する原液の付着率が低下し、整髪力が低下する場合がある。
液相取込開口(UT)(214)の総開口面積は、特に限定されないが、0.5mm2以上が好ましく、より好ましくは0.75〜4.0mm2ある。液相取込開口(UT)(214)の総開口面積をこの範囲とすることにより、十分な量の液相を噴射させることができ、より一層整髪力が向上するため好ましい。
エアゾールスプレー整髪剤
本発明のエアゾールスプレー整髪剤は、既知の方法により製造することができる。前記エアゾールスプレー整髪剤の製造方法としては、エアゾールスプレー整髪剤組成物に配合する各成分を容器本体内に充填して、エアゾール用バルブによりエアゾールスプレー容器をクリンチした後、噴射剤をステムより充填し、ステムに適した噴射ボタンを装着する方法等が挙げられる。
本発明のエアゾールスプレー整髪剤の噴射量は、特に限定されないが、0.3〜3.0g/秒が好ましく、より好ましくは0.5〜2.0g/秒である。
本発明のエアゾールスプレー整髪剤は、シリカを整髪成分として含有する内容物を噴射する整髪用エアゾール製品である。本発明のエアゾールスプレー整髪剤は、乾いた頭髪、半乾燥状態の頭髪などに噴口を向けて、アクチュエーターを押圧することにより使用する。
本発明のエアゾールスプレー整髪剤のアクチュエーターは、5以上の噴口を有しているため、前記内容物を広い範囲に均一に噴射(噴出)することができ、内容物の均一付着性が向上する。また、噴射の勢いが強くなり過ぎず、内容物の舞い散りを抑制できるため、舞い散った内容物を吸引することによる咳き込みなどの発生を防止し得る。さらに、前記5以上の噴口の総開口面積と前記ステムオリフィス孔の総開口面積との比(噴口の総開口面積/ステムオリフィス孔の総開口面積)が1.0〜80である場合は、内容物を比較的大きな液滴のまま噴射させることができる。このため、内容物の舞い散りをより効果的に抑制することができるので、舞い散った内容物を吸引することによる咳き込みなどの発生をさらに防止するという優れた効果を発揮し得る。
以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。尚、配合量は特記しない限り「質量%」を表し、配合成分は純分に換算した。
実施例及び比較例では、下記の成分を用いた。
シリカ
シリカ1:サイリシア470(富士シリシア化学株式会社製、平均粒子径7μm)
シリカ2:サイリシア780(富士シリシア化学株式会社製、平均粒子径14μm)
シリカ3:サイリシア320(富士シリシア化学株式会社製、平均粒子径3μm)
エステル油及び炭化水素油
2−エチルヘキサン酸セチル:サラコス 816T(日清オイリオグループ株式会社製)
イソノナン酸イソノニル:サラコス 99(日清オイリオグループ株式会社製)
流動パラフィン:CARNATION(Sonneborn Inc社製)
軽質イソパラフィン:マルカゾール R(丸善石油化学株式会社製)
その他
1,3−ブチレングリコール:1,3−ブチレングリコール(株式会社ダイセル化学工業製)
ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン:KF−56A(信越化学工業株式会社製)
エタノール:99度合成無変性アルコール(日本アルコール販売株式会社製)
噴射剤
液化石油ガス:ブタン99質量%、プロパン1質量%(小池化学株式会社製、20℃における蒸気圧0.15MPa)
実施例1〜7及び比較例1〜8
下記の表1に示す配合成分を配合し、各試験用エアゾールスプレー整髪剤組成物(原液)を調製した。得られた原液と液化石油ガス(噴射剤)とを下記の表1に示す質量比で、エアゾール容器(透明)内に充填することで各試験用エアゾール整髪剤を調整した。得られた各試験用エアゾール整髪剤を下記評価試験に供した。結果をそれぞれ表1に併記する。また、各試験用エアゾール整髪剤に用いたエアゾール容器の噴射装置の噴口数、噴口径、1噴口あたりの開口面積、噴口総開口面積、ステムオリフィス孔数、ステムオリフィス孔径及びステムオリフィス孔総開口面積を併記する。
粉浮きの無さの評価試験
ウィッグ(レッスンマネキン:ユーカリジャパン社製)に、15cm離れた位置から、各試験用エアゾール整髪剤を3秒間噴射した後、ドライヤーで3分間乾燥させた。乾燥後、噴射箇所の粉浮きについて確認し、下記の基準に基づいて評価した。
<評価基準>
○:粉浮きなし
×:粉浮きあり
速乾性評価試験
ウィッグ(レッスンマネキン:ユーカリジャパン社製)に、15cm離れた位置から、各試験用エアゾール整髪剤を3秒間噴射した後、指で全体になじませた。噴射箇所の濡れ感及び速乾性を下記の基準に基づいて評価した。
<評価基準>
○:濡れ感が無い、又は3秒以内に乾燥する
×:乾燥までに3秒超かかる
整髪力(使用感)評価試験
ウィッグ(レッスンマネキン:ユーカリジャパン社製)に、15cm離れた位置から、各試験用エアゾール整髪剤を3秒間噴射した後、指先で馴染ませるようにして整髪した。整髪力及び使用感(ベタつき、ごわつきの有無)を下記の基準に基づいて評価した。
<評価基準>
○:充分な整髪力があり、使用感がよい(ベタつき及びごわつきが無い)
×:整髪力不十分であり、使用感が悪い(ベタつく、ごわつく)
再整髪力評価
前記整髪力評価試験後の各ウィッグを室温で6時間放置し、再度、整髪(再整髪)を行った。再整髪力を下記の基準に基づいて評価した。
<評価基準>
○:再整髪可能
△:再整髪できるが、整髪力が低い
×:再整髪できない
付着率
縦380mm×横330mmのワイピングクロス(日本製紙クレシア株式会社製、商品名「キムタオル(品番:61000)」)を、地面に対して垂直に立てた板に張り付け、15cm離れた位置から、各試験用エアゾール整髪剤を5秒間噴射した。各試験用エアゾール整髪剤の噴射前後での質量変化量を「噴射量(g)」、ワイピングクロスの質量変化量をワイピングクロスへの「付着量(g)」とした。上記「噴射量」、「付着量」、及び各エアゾール製品の内容物中の「原液比率(質量%)」より、下記の計算式を用いて、付着率(質量%)を計算した。
付着率(質量%)=
付着量(g)/(噴射量(g)×原液比率(質量%)/100)×100
噴射状態
各試験用エアゾール整髪剤を噴射した際の噴出状態(勢い、霧の状態)を観察し、下記の基準に基づいて評価を実施した。
<評価基準>
◎:優れた噴出状態
○:使用可能な噴出状態
×:不良な噴出状態
Figure 0006821481
Figure 0006821481
表1の結果から、本発明のエアゾールスプレー整髪剤が、充分な整髪力及び整髪後の再整髪力を有するエアゾールスプレー整髪剤であり、噴射物の舞い散りが少なく、噴射対象への噴射物の付着率に優れ、噴射箇所での粉浮きが少なく、さらに速乾性に優れることがわかる。
以下に本発明のエアゾールスプレー整髪剤の処方例を示す。
処方例1
(原液)
シリカ 20.0質量%
ミリスチン酸イソプロピル 35.0質量%
2−エチルヘキサン酸セチル 40.0質量%
香料 0.1質量%
パントテニルアルコール 0.1質量%
エタノール 4.8質量%
(噴射剤)
LPG(プロパン1質量%/ブタン99質量%、20℃における蒸気圧0.15MPa)
100質量%
原液/噴射剤(質量比)=10/90
処方例2
(原液)
シリカ 15.0質量%
トリ2−エチルヘキサングリセリル 20.0質量%
2−エチルヘキサン酸セチル 30.0質量%
軽質イソパラフィン 34.65質量%
PPG−9グリセリル 0.3質量%
香料 0.05質量%
(噴射剤)
LPG(プロパン1質量%/ブタン99質量%、20℃における蒸気圧0.15MPa)
100質量%
原液/噴射剤(質量比)=15/85
処方例3
(原液)
シリカ 10.0質量%
イソノナン酸イソノニル 38.4質量%
流動パラフィン 50.0質量%
イソステアリン酸PEG−8グリセリル 1.5質量%
香料 0.1質量%
(噴射剤)
LPG(プロパン1質量%/ブタン99質量%、20℃における蒸気圧0.15MPa)
100質量%
原液/噴射剤(質量比)=20/80
1 アクチュエーター
11 ノズル
111 噴口
112 ノズル内部流路
113 ボス
114 第1凸部
115 第2凸部
116 案内部
12 ステム接合部
2 バルブ
21 ハウジング
211 上方空間
212 下方空間
213 気相取込開口(VT)
214 液相取込開口(UT)
22 ステム
221 ステムオリフィス孔
222 内部流路
23 付勢手段
24 シールラバー
3 ディップチューブ
4 マウンテンカップ
41 ボス部
100 エアゾール製品
A 容器本体
B 噴出装置
C 液相
D 気相

Claims (4)
Hide Dependent

  1. 内容物を収容した容器本体と、
    前記容器本体の上部に取り付けられ押圧することにより前記内容物を噴口から噴射するアクチュエーターとを備えたエアゾールスプレー整髪剤であり、
    前記内容物は、3〜25質量%のエアゾールスプレー整髪剤組成物と75〜97質量%の噴射剤とから構成され、
    前記エアゾールスプレー整髪剤組成物は、下記成分X及び下記成分Yを含有し、
    成分X:平均粒子径が5〜18μmの親水性シリカ
    成分Y:エアゾールスプレー整髪剤組成物100質量%に対して15〜70質量%の軽質イソパラフィンを含む油剤
    前記エアゾールスプレー整髪剤組成物中の成分Xの含有量が8〜25質量%であり、
    前記エアゾールスプレー整髪剤組成物中の成分Yの含有量が75〜92質量%であり、
    前記アクチュエーターが5以上の噴口を有するエアゾールスプレー整髪剤。
  2. 前記成分Xが、平均粒子径が7〜15μmの親水性シリカである請求項1記載のエアゾールスプレー整髪剤。
  3. 前記成分Yが、エアゾールスプレー整髪剤組成物100質量%に対して3065質量%の軽質イソパラフィンを含む油剤である請求項1又は2記載のエアゾールスプレー整髪剤。
  4. 前記エアゾールスプレー整髪剤組成物がエタノールを含有しない、又はエタノールを含有し且つ前記エアゾールスプレー整髪剤組成物中のエタノールの含有量が10質量%以下である請求項1〜3の何れか1項に記載のエアゾールスプレー整髪剤。