JP6809718B2 - 情報処理装置 - Google Patents
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Description
その理由の1つとして、運送(例えば、物流業者)側が、荷主側の情報を入手したうえで、当該情報を商品の納品に関する計画(以下、「納品計画」と呼ぶ)に反映させる手法がなかったことが挙げられる。
また、商品を在庫として保有し得る拠点(以下、「在庫拠点」と呼ぶ)が複数存在する場合には、各在庫拠点の在庫を一括で管理することもできなかった。
拠点間の商品の運送に関する計画を運送計画として立案する情報処理装置において、
1以上の前記拠点の夫々における、商品の受け入れ及び払い出しに関する情報を、受発注情報として取得する第1取得手段と、
前記受発注情報を含む情報に基づいて、前記商品の在庫の滞りを解消させる前記運送計画を前記拠点毎に立案する立案手段と、
を備える。
前記立案手段は、取得された前記運送物流センター情報と、前記受発注情報に基づいて、前記拠点における前記商品の在庫の滞りを解消させる前記運送計画を立案することができる。
図1は、本発明の情報処理装置の一実施形態に係るサーバ1が実行する各種処理により実現できる本サービスの概要を示すイメージ図である。
ここで、在庫拠点は、顧客に対し、商品を効率良く配送するために、商品を在庫として保有し得る拠点である。在庫拠点は、顧客に対する効率的な配送を実現すべく、一定範囲の地域内に複数存在する。在庫拠点は、商品を長期的、短期的、又は一次的に在庫として保有し得る空間であればよい。例えば、倉庫Wや店舗M等の建物の内部、貨物運搬車両T等の車両の荷台等は、いずれも在庫拠点の一例である。
店舗Mが在庫として保有する商品が少なくなってくると、店舗Mは、荷主Sに対して、商品の注文を行う。本サービスでは、店舗Mから荷主Sに対する注文があると、その内容が「注文情報」として管理される。
なお、図1に示す荷主Sは、商品を在庫として保有せずに、ベンダーVから商品を発送する者を想定しているが、荷主S自身が商品を在庫として保有してもよい。このため、本サービスでは、荷主Sも在庫拠点の1つとして取り扱われる。
荷主Sからの発注を受けたベンダーVは、荷主Sからの注文の内容に基づいて、物流業者Lに対して、商品の配送を依頼する。本サービスでは、ベンダーVから物流業者Lに対する商品の配送の依頼があると、その依頼の内容が「依頼情報」として管理される。
ベンダーVからの依頼を受けた物流業者Lは、ベンダーVからの依頼の内容に基づいて、店舗Mに商品を配送する。
ここで、物流業者Lは、商品の配送を行うための設備等として、物流センター、倉庫、トラック等を使用する者である。このため、本サービスにおいて、物流業者Lが使用する物流センター、倉庫、トラック等は、商品を長期的、短期的、又は一時的に在庫として保有し得る在庫拠点として取り扱われる。
本サービスでは、物流業者Lから店舗Mに対する配送に関する情報は、「配送情報」として管理される。
即ち、本サービスによれば、物流業者Lが本来的に管理し得る情報(依頼情報、車両情報、配送情報、及び設備・人情報)と、荷主Sが本来的に管理し得る情報(在庫情報、注文情報、及び発注情報)とに基づく実効的な納品計画の立案が可能となる。つまり、物流業者側の情報と、荷主側の情報とに基づく実効的な納品計画の立案が可能となる。その結果、無駄のない効率的な運送を実現させることができる。
次に、本サービスを提供するための各種処理を実行するサーバ1を含む、情報処理システムの構成について説明する。
図2は、本発明の情報処理装置の一実施形態に係るサーバ1を含む、情報処理システムの構成を示す図である。
なお、以下、在庫拠点K1乃至Kn、拠点端末2−1乃至2−nの夫々を個々に区別する必要がない場合、これらをまとめて、「在庫拠点K」、「拠点端末2」の夫々と呼ぶ。
ここで、商品を「受け入れる」とは、商品を運送するために一次的に保管したり、商品を販売するために在庫として保有したりすることをいう。具体的には例えば、ベンダーVから商品の配送の依頼を受けた物流業者Lが、物流センター、倉庫、店舗の順で配送する場合、物流センター、倉庫、及び店舗は、いずれも商品を在庫として「受け入れる」こととなる。
また、商品を「払い出す」とは、在庫として保有する商品を、運送したり販売したりすることで手元から離すことをいう。
また、商品の「払い出しの見込み」とは、在庫拠点Kにおいて在庫として既に保有し、又は在庫として保有する予定となっている商品についての、将来における払い出しの見込みのことをいう。
なお、以下、顧客U1乃至Um、顧客端末3−1乃至3−mの夫々を個々に区別する必要がない場合、これらをまとめて、「顧客U」、「顧客端末3」の夫々と呼ぶ。
次に、本サービスを提供するための各種処理を実行するサーバ1のハードウェア構成について説明する。
図3は、図2のサーバ1のハードウェア構成を示すブロック図である。
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
入力部17は、各種ハードウェア鉛等で構成され、各種情報を入力する。
記憶部18は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。
通信部19は、インターネットを含むネットワークNを介して他の装置(例えば図2の拠点端末2−1乃至2−n)との間で行う通信を制御する。
次に、このようなハードウェア構成を持つサーバ1の機能について、図4を参照して説明する。
図4は、図3のサーバ1の機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
記憶部18の一領域には、受発注DB401と、運送DB402とが設けられている。
具体的には、受発注情報取得部101は、在庫拠点K1乃至Knの夫々における商品の受発注情報を取得する。受発注情報には、在庫拠点K1乃至Knの夫々における在庫情報及び見込情報も含まれる。
受発注情報取得部101により取得された、在庫拠点K1乃至Knの夫々における受発注情報は、受発注DB401に記憶されて管理される。
なお、受発注情報取得部101が受発注情報を取得する具体的手法は特に限定されない。例えば、拠点端末2に記憶されている情報を取得する手法を用いてもよいし、その他の手法を用いてもよい。
具体的には、運送物流センター情報取得部102は、後述する立案部103により立案される運送計画を遂行する際に必要となる情報として、物流業者Lが管理している情報を、運送物流センター情報として取得する。運送物流センター情報には、上述の依頼情報、車両情報、及び配送情報が含まれる。
運送物流センター情報取得部102により取得された運送物流センター情報は、運送DB402に記憶されて管理される。
なお、運送物流センター情報取得部102が運送物流センター情報を取得する具体的手法は特に限定されない。例えば、物流業者Lが操作する拠点端末2に記憶されている車両情報等を運送物流センター情報として取得する手法を用いてもよいし、その他の手法を用いてもよい。
具体的には、立案部103は、受発注情報取得部101により取得された受発注情報と、運送物流センター情報取得部102により取得された運送物流センター情報とに基づいて、商品の在庫の滞りを解消させる運送計画を、在庫拠点K1乃至Knの夫々について立案する。
これにより、物流業者Lが本来的に管理し得る物流業者側の情報に加え、店舗M、荷主S、及びベンダーVが本来的に管理し得る荷主側の情報に基づく実効的な納品計画の立案が可能となる。その結果、無駄のない効率的な運送を実現させることができる。
これにより、商品の納入を受ける店舗M1の財務的な事情が考慮された、実効的な運送計画による運送が実現可能となる。
なお、立案部103により立案される納品計画の具体例は、図5以降の図を参照して後述する。
具体的には、提示部104は、立案部103により立案された運送計画を、拠点端末2−1乃至2−nの夫々に送信する。これにより、各在庫拠点Kにおいて、サーバ1により立案された納品計画を容易に参照することができる。
また、提示部104は、立案された運送計画を顧客に提示する。
具体的には、提示部104は、立案部103により立案された運送計画を、顧客端末3−1乃至3−mの夫々に送信する。これにより、顧客U1乃至Umの夫々は、サーバ1により立案された納品計画を容易に参照することができる。
運送DB402には、運送物流センター情報が記憶されている。
次に、図5乃至図14を参照して、本サービスにより立案される納品計画の具体例について説明する。
図5は、本サービスにより立案された納品計画の具体例を示す図である。
表示領域F1のゲージGに示すように、タクシーは、1台で商品を1セットだけ運送することができる。軽自動車は、1台で商品を最大5セット運送することができる。2tトラックは、1台で商品を最大10セット運送することができる。4tトラックは、1台で商品を最大25セット運送することができる。10tトラックは、1台で商品を最大60セット運送することができる。
図5に示す例では、12月12日の運送数量(セット数)の予定値(予約数)が12セットであることがバーBで示されている。このため、拠点端末2を操作する者は、4tトラック1台を配車する必要があることを一見して把握することができる。
このうち、表示領域F2には、日毎の天気予報が示されている。即ち、12月12日の天気予報は「曇り」、12月13日の天気予報も「曇り」であることがわかる。なお、他の日の天気予報の内容については、図5の表示領域F2に示すとおりである。
これにより、拠点端末2を操作する者は、日毎の天気予報を一見して把握することができる。
なお、過去の実績は、拠点端末2を操作する者にとって参考となる情報であればよいので、図5の例のように昨年の値であってもよいし、過去数年の平均値であってもよい。
これにより、拠点端末2を操作する者は、運送数量に関する過去の実績を一見して把握することができる。
即ち、12月12日における、店舗M1への納品数量が「2セット」、店舗M3への納品数量が「3セット」、店舗M5への納品数量が「1セット」、店舗M8への納品数量が「2セット」、店舗M9への納品数量が「4セット」であり、店舗M2、M4、M6、M7、M10、及びM11への納品数量が「0セット(納品なし)」であり、合計の運送数量が「12セット」であることがわかる。
また、12月13日における、店舗M4への納品数量が「3セット」であり、店舗M1乃至M3、M5乃至M11への納品数量が「0セット(納品なし)」であり、合計の運送数量が「12セット」であることがわかる。
また、12月14日における、店舗M1への納品数量が「3セット」、店舗M2への納品数量が「3セット」、店舗M3への納品数量が「6セット」、店舗M5への納品数量が「3セット」、店舗M7への納品数量が「1セット」、店舗M11への納品数量が「4セット」であり、店舗M4、M6、及びM8乃至M10への納品数量が「0セット(納品なし)」であり、合計の運送数量が「20セット」であることがわかる。なお、他の日についての納品数量は、図5の表示領域F4に示すとおりである。
具体的には例えば、12月12日は、12セットの予約が入っているので、4tトラックを1台で運送されることがシミュレーションされている。しかしながら、4tトラック1台で最大25セット運送することができるので、あと13セット運送することができる。つまり、仮に13セットの追加予約が入れば、4tトラック1台で25セット運送することになるので、効率的に運送することができる。
このため、上述したように、各貨物運搬車両Tの最大積載量(例えば、軽自動車であれば5セット)に納品数量の予定値(予約数)を近付けるように調整することが好ましい。
さらに、拠点端末2を操作する店舗M1乃至M11の夫々の担当者に対し、アプリ等を介して、納品数量の予定値(予約数)の調整を積極的に勧めることもできる。
以下、図6乃至図10を参照して、店舗M1乃至M11の夫々の日毎の納品数量の予定値(予約数)を適宜修正する具体的手法について説明する。
例えば、図6の表示領域F4に示すように、店舗M8に対する納品の日を1日後ろ倒しにすることができれば、12月12日は2tトラック1台で10セットだけ運送すればよいので、効率的に運送することができる。
そこで、本サービスは、12月12日が納品日となっている店舗M1、M3、M5、M8、及びM9に対し、納品日を12月12日から12月13日に変更することを勧める案内を出す。具体的には、納品日を12月12日から12月13日に変更すると運賃が割引かれる等のメリットも含めた案内を拠点端末2に表示させる。
これに対し、仮に店舗M8から納品日を12月12日から12月13日に変更してもよい旨の回答があった場合には、12月12日は2tトラック1台で10セットだけ運送すればよい。また、12月13日も軽自動車1台で5セットを運送すればよいので、効率的な運送を実現させることができる。
図8は、店舗M9の日毎の納品数量の予定値(予約数)を新たに追加することで納品計画全体を調整する具体的手法を示す図である。
また、図7に示すように、12月14日の納品数量の予定値(予約数)の合計は20セットであるため、この変更に伴い3セット増えたとしても、4tトラックの最大積載量(25セット)まで、あと2セットの余裕がある。このため、2セットの追加予約があれば、12月14日は4tトラックの最大積載量(25セット)で運送することができるので効率的である。
具体的には、商品がスタッドレスタイヤのように、雪が降る前の時点で購入する必要がある商品である場合には、以下のような案内を出すと効果的である。即ち、昨年の12月16日から12月18日にかけて雪が降り続いたことで運送数量が飛躍的に多くなったが、今年も12月17日から12月18日にかけて雪が予報されていることを案内に含める。これにより、前倒しで12月14日に納品してもらいたいと申し出る店舗Mが出てくることが期待できる。
そして、仮に店舗M9から納品日を12月14日とする新たな注文(2セット)があった場合には、図8に示すように、12月14日は、4tトラックで最大積載量となる25セットを運送することができる。これにより、効率的な運送を実現させることができる。
即ち、図9には、店舗M1乃至M11のうち、一例として、店舗M8、M10、M7、及びM3に関する情報が表示されている。具体的には、店舗外観写真、顧客Uからの評価(星印の数)、店舗名、電話番号、所在地、顧客端末3からの距離、商品の最安値が表示されている。また、割引料金が適用される場合にはその旨を示すアイコン(「割引」と表示されたアイコン)が表示されている。図9に示すように、顧客端末3に一覧表示される店舗M1乃至M11の表示の順番は、「顧客端末3からの距離」、「商品の料金」、「顧客Uからの評判」を並び替え項目として昇順や降順に並び替えることができる。
具体的には例えば、商品がスタッドレスタイヤであり、顧客Uが12月14日の9時から10時の間に商品に交換する作業を予約する場合には、ボタンD2を押下する。また、図10に示すように、この時間帯は「−500円」の割引料金が適用される。
これにより、顧客Uは、商品を容易に購入することができるとともに、12月14日における店舗M8の新規予約を獲得することができるので、上述の図8に示すような効率的な運送を容易に実現させることができる。
図11は、本サービスの他の具体例を示す図である。
図11に示す地域Aには、物流センターC1と、倉庫Wと、店舗M1乃至M3と、貨物運搬車両T1乃至T3の夫々が存在する。なお、以下、店舗M1乃至M3、貨物運搬車両T1乃至T3の夫々を個々に区別する必要がない場合、これらをまとめて、「店舗M」、「貨物運搬車両T」の夫々と呼ぶ。
なお、図11における貨物運搬車両T1乃至T3は、説明の便宜上、夫々1台のみが表示されているが、いずれも1台に限定されず、様々な種類(積載量)のものが複数台稼働しているものとする。
即ち、物流業者Lは、商品名が「商品」、出発地が「倉庫W」、納品地が「店舗M1(受取人)」、出発日時が「7月21日 午後4:00」、納品日時が「7月21日 午後5:00」、使用トラックが「2t(トン)トラック 1台」といった納品計画を作成する。
即ち、商品名が「商品」、出発地が「物流センターC1」、経由地が「倉庫W」、納品地が「店舗M1(受取人)」、出発日時が「7月21日 午後1:00」、経由地への到着日時が「7月21日 午後2:00」、出発地から経由地までの使用トラックが「10tトラック 1台 混載便」、経由地の出発日時が「7月21日 午後4:00」、納品日時が「7月21日 午後5:00」、経由地から納品地までの使用トラックが「2tトラック 1台 チャーター便」といった納品計画を作成する。
このように、従来の手法を用いた場合、物流業者Lは、物流業者側の情報に基づいて、納品計画を作成していた。
例えば、上述の店舗M1は、7月20日の午後6:00の時点で、荷主Sに対し、翌日の7月21日の午後6:00までに40セット納品してもらう旨の注文を行っている。これは、翌日(7月21日)と翌々日(7月22日)の販売見込に基づいたものであるが、それ以降の販売見込が考慮されていない。即ち、7月20日から1週間、2週間、1ケ月、四半期、半年、1年といった継続的な販売見込に基づいた納品計画がなされていない。このため、作成される納品計画は、場当たり的で非効率的なものになってしまうことが多かった。
そこで、本サービスによれば、従来からある納品管理の手法では実現することができなかった、継続的な販売見込に基づいた納品計画を作成することが可能になる。
本サービスで立案された納品計画は、拠点端末2を介して各在庫拠点の担当者に提示される。具体的には、例えば拠点端末2にダウンロードされたアプリが起動させたり、Webブラウザを起動させたりすることで納品計画を表示させることができる。
図12は、納品計画が立案される際の根拠となる受発注情報のうち、在庫情報及び見込情報の具体例を示す図である。
図12(A)に示す在庫情報によれば、本日7月21日月曜日の開店前の午前8:00の時点で、店舗M1の在庫は180セットとなっている。
なお、図5(A)に示す例には、店舗M1の在庫情報についてのみ示されているが、店舗M2及びM3、倉庫W、及び物流センターC1の在庫情報も管理されている。
図12(B)に示す見込情報によれば、本日7月21日月曜日の午前8:00の時点で、7月21日月曜日から7月27日日曜日までの1週間の払出見込(即ち販売予定数)は、夫々20セット、100セット、20セット、10セット、40セット、200セット、250セットとなっている。払出見込は、受注量、過去の払出実績(例えば前年同期の実績、前月同期の実績、先週の実績)等に基づいて算出される。
また、これら4種類の貨物運搬車両Tの台数は、10tトラックについては、貨物運搬車両T1として5台、貨物運搬車両T2として4台、貨物運搬車両T3として3台の合計12台稼働している。4tトラックについては、貨物運搬車両T2として3台、貨物運搬車両T3として2台の合計5台稼働している。また、2tトラックについても、貨物運搬車両T2として3台、貨物運搬車両T3として2台の合計5台稼働している。軽トラックについては、貨物運搬車両T3として5台稼働している。即ち、地域Aにおいて商品Iの運送に用いられる貨物運搬車両Tは、合計で27台ということになる。
具体的には例えば、貨物運搬車両T1として配備されている5台の貨物運搬車両Tのうち、車両番号が「山梨100かXX−XX」の貨物運搬車両Tは、積載量が「10t」、車格が「10tウイング」となっている。また、この貨物運搬車両Tの運転手は、名前が「山田次郎」、年齢が「34歳」、今月の累計残業時間が「38時間」、今月残業できる時間が「1時間」となっている。なお、貨物運搬車両T1乃至T3として配備されている他の貨物運搬車両Tの車両情報は、図13に示すとおりである。
このように、納品計画が立案される際、貨物運搬車両Tの運転手の労働条件等が考慮されるので、コンプライアンスが遵守された納品計画が立案される。
また、例えば、労働、残業、出勤日数も管理して、スケジュールの管理をするようにしてもよい。
また、運転手本人の持病や体調で過剰労働できないという情報等も考慮して、スケジュールの管理をするようにしてもよい。体調については、運転手本人に手動で入力させてもよいが、運転手の端末(スマートフォン)にアプリケーション等をインストールさせて、ログイン時において、センシングして体調を測定するようにしてもよい。
納品予定数は、「納品パターン1」と「納品パターン2」との2種類のパターンが記載されている。
このうち、「納品パターン1」は、店舗M1の在庫数量と、その日の払出見込数量とに合わせて、略毎日納品される納品パターンを示している。即ち、納品パターン1とすることにより、店舗M1は、在庫を多く抱えるリスクを回避することができる。
また、「納品パターン2」は、1週間の払出見込数量から、可能な場合は複数日間分をまとめて1回で納品される納品パターンを示している。即ち、「納品パターン2」は、運送回数を減らすべく、サーバ1が、貨物運搬車両Tの空きスペースを効率良く利用できるような納品パターン(及び後述する配車パターン)を提示したものである。このような納品パターンとすることにより、店舗M1は、配送回数を減らすことができるので、運賃を減らすことが可能となる。
なお、図14に示す配車パターンには、使用するトラックの種類と台数のみが記載されているが、納品計画には、使用される貨物運搬車両Tの車両情報の具体的内容が含まれる。即ち、貨物運搬車両Tの運転手に関する情報も含めて配車パターンが立案されるので、貨物運搬車両Tの運転手の労働時間に関するコンプライアンスの遵守も含めた納品計画を立案することもできる。
その結果、物流業者側の情報のみならず荷主側の情報を考慮した効率的な運送を実現させることができる。
これに対して、上述の本実施形態を適用することで、店舗や個人等の荷物の発注又は発送先側のみならず、その間の荷主やベンダー側、物流側の3者の要求の夫々に応じて、適切かつ効率的なスケジューリングが可能になる。
また、スケジューリングの要素として、設備と人の夫々を考慮したスケジューリングが可能になる。換言すると、従来は、何れか一方の要素しか考慮されておらず、意味があまりないスケジューリングであったが、このようなことがなくなる。
また同様に、パターン1において、7月26日土曜日は、10tトラック3台により250セット納品される予定になっているが、「最も運送料金が安い配車パターン」としての配車パターン3(図示せず)が立案されてもよい。例えば、10tトラック2台と、4tトラック1台と、2tトラック1台とによって250セット納品されるという配車パターン3が立案されてもよい。ここで、10tトラックを使用した運送料金が1台10万円であり、4tトラックを使用した運送料金が1台7万円であり、2tトラック1台を使用した運送料金が3万円とした場合、運送料金は以下のとおりとなる。即ち、パターン1の料金は30万円(10万円×3台)となるが、パターン3の料金は29万円(10万円×2台+6万円×1台+3万円×1台)となりリーズナブルである。
また、物流業者Lの繁忙事情により、曜日によって運送料金が異なる場合には、例えば運送料金が比較的高い週末の運送よりも、平日の運送を勧める納品パターン(及び配車パターン)を立案することもできる。具体的には、図示はしないが、運送料金が比較的安い7月23日水曜日や7月24日木曜日の時点で、週末までに納品予定となっている470セットを一度に納品する納品パターン(及び配車パターン)を立案することもできる。
そして、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体との組み合わせで構成してもよい。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
即ち、本発明が適用される情報処理装置(例えば図4のサーバ1)は、
拠点(例えば店舗M1乃至M11)間の商品の運送に関する計画を運送計画(例えば納品計画)として立案する情報処理装置において、
1以上の前記拠点の夫々における、商品の受け入れ及び払い出しに関する情報を、受発注情報として取得する第1取得手段(例えば図4の受発注情報取得部101)と、
前記受発注情報を含む情報に基づいて、前記商品の在庫の滞りを解消させる前記運送計画を前記拠点毎に立案する立案手段(例えば図4の立案部103)と、
を備える。
前記立案手段は、取得された前記運送物流センター情報と、前記受発注情報に基づいて、前記拠点における前記商品の在庫の滞りを解消させる前記運送計画を立案することができる。
Claims (2)
- 拠点間の商品の運送に関する計画を運送計画として立案する情報処理装置において、
1以上の前記拠点の夫々における、商品の受け入れ及び払い出しに関する情報として、前記商品の払い出しの見込みに関する情報を少なくとも含む情報を、受発注情報として取得する第1取得手段と、
前記運送計画の遂行に必要となる、前記商品の運送を行う者が管理し得る運送に関する情報として、前記商品の過去の運送実績を少なくとも含む情報を、運送物流センター情報として取得する第2取得手段と、
前記第1取得手段により取得された前記受発注情報と、前記第2取得手段により取得された前記運送物流センター情報とに基づいて、前記1以上の拠点に1回で運送される、前記商品の合計数量と、前記1以上の拠点毎の数量とを調整して、前記商品の在庫の滞りを解消させ、かつ、運送費用の負担を最小化させ得る前記運送計画を前記拠点毎に立案する立案手段と、
前記第1取得手段により取得された前記受発注情報と、前記立案手段により立案された前記運送計画とに基づいて、前記運送計画を実現させるために必要となる、前記受発注情報の変更を勧める案内を、当該変更に伴うメリットとともに前記拠点毎に提示する提示手段と、
を備える情報処理装置。 - 前記運送物流センター情報には、前記商品の運送に使用される貨物運搬車両の運転手に関する情報が含まれ、
前記立案手段は、前記運転手の労働時間に関するコンプライアンスを考慮した前記運送計画を立案する、
請求項1に記載の情報処理装置。
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