JP6804750B2 - 立体映像表示装置及びそのシート部材 - Google Patents

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Description

本発明は、立体映像表示装置及びそのシート部材に係り、特に、表示装置に表示される映像を、複数のミラーを用いて立体映像として観察することができる立体映像表示装置、及びその製作に用いられるシート部材に関する。
本発明者は、複数のミラーを備えるミラー組立体を用いて、表示装置に表示される映像を立体映像として観察することができる立体映像表示装置を種々提案している。例えば、特許文献1には、表示装置の画面に表示された映像(2次元映像)からハーフミラーとフルミラーによって生成された虚像を観賞者から見て奥行き位置の異なる複数の表示面に同時に表示することで立体映像を生成する立体映像表示装置の基本構成が開示されている。
また、特許文献2には、映像を反射する複数のミラーを折り畳んで収納することで、コンパクトな構造の3次元映像表示装置が開示されている。即ち、ハーフミラーとフルミラーを回転可能に実装したミラーケースを本体ケースの後部に回転可能に取り付けておき、立体映像を観賞する時は、本体ケースに収容された映像表示装置が表示する映像を、ミラーケース内の複数のミラーが反射して観賞者へ投影する。立体映像を観賞しない時は、本体ケースから映像表示装置を外した状態で、ミラーケースは軸を中心にして本体ケースと閉じる方向へ回転して、複数のミラーは回転して内部に折り畳まれた状態で収納される。
また、特許文献3には、映像表示装置の表示画面に表示される映像表示用のフォーマット画面と複数のミラーとのずれを調整する表示画面の位置調整の技術が開示されている。
特許4912773号公報 特許5341162号公報 特許5629284号公報
特許文献2に記載された3次元映像表示装置の本体ケースやミラーケースは、強度の必要上、プラスチックなどの材料で製作することが好ましい。そのため、これら構成品のモールド成型にかかる製造コストが高くなる。また、これら材料の重量のために、3次元映像表示装置の輸送コストも高くなりやすい。
本発明者は、複数のミラーを用いた3次元映像表示装置の製造コストを大幅に低減できないか検討した。その結果、複数のミラーを所定の精度でかつ十分な強度で固定できれば、厚紙や板状のプラスチックを用いて、本体ケースやミラーケースが作成できるとの着想を得た。
そこで、本発明の目的は、コストを低減することができる立体映像表示装置及びその製作に用いられるシート部材を提供することにある。
本発明に係る立体映像表示装置の好ましい実施形態によれば、表示装置の画面に表示される映像を、複数のミラーを用いて立体的に観察することができる立体映像表示装置であって、
前記複数のミラーを実装する、第1のシート部材で形成されたミラーケースと、
連続する複数の面を有する第2のシート部材で形成された立体であって、該立体の内部に該ミラーケースを収納する外箱と、を有し、
前記ミラーケースは、複数の連続する面であって、第1の開口部を有する第1の面と、複数のミラーを所定間隔に配置して装着する側面を有し、
前記外箱は、前記複数の面で形成される立体の面によって形成される空間に、前記表示装置を着脱自在に保持する収納部を有し、かつ
前記外箱を構成する複数の面は、該収納部に収納される該表示装置の画面に表示される映像を、前記複数のミラーに映すための第2の開口部を有する第2の面と、該複数のミラーによって反射される映像を外部から観察できる第3の開口部を有する第3の面とを含み、
前記第1の開口部及び前記第3の開口部を通して、該表示装置の画面に表示される映像を観察できることを特徴とする立体映像表示装置、として構成される。
また、本発明に係るシート部材は、好ましくは上記立体映像表示装置の製作に使用されるシート部材として構成される。
本発明によれば、所定の形状に作成された厚紙等のシート部材を用いて、立体映像表示装置を製作することが可能となる。これにより立体映像表示装置の製造コストを大幅に低減することができる。
実施形態1における立体映像表示装置の展開した構成を示す平面図である。 実施形態1における組立て前のミラーケースを示す斜視図である。 実施形態1における組立て途中のミラーケースを示す斜視図である。 実施形態1における組立て途中のミラーケースを示す斜視図である。 実施形態1における組立てが完了したミラーケースを示す斜視図である。 実施形態1における組立てが完了した立体映像表示装置を示す断面図である。 実施形態1における組立て前の外箱を示す斜視図である。 実施形態1における組立て途中の外箱を示す斜視図である。 実施形態1における組立てが完了した外箱を示す斜視図である。 実施形態1における組立てが完了した外箱を示す斜視図である。 実施形態1における組立て途中の立体映像表示装置を示す斜視図である。 実施形態1における組立てが完了した立体映像表示装置を示す斜視図である。 実施形態1における組立てが完了した立体映像表示装置を示す斜視図である。 実施形態1における組立てが完了した立体映像表示装置を示す斜視図である。 実施形態1におけるミラーとそれを保持する溝との関係を示す上面図である。 実施形態1における導電性部材と表示装置の画面の位置の関係を示す上面図である。 実施形態2における立体映像表示装置の展開した構成を示す平面図である。 実施形態2における組立て前のミラーケースを示す斜視図である。 実施形態2における組立てが完了したミラーケースを示す斜視図である。 実施形態2における組立て前の外箱を示す斜視図である。 実施形態2における組立て途中の外箱を示す斜視図である。 実施形態2における組立て途中の立体映像表示装置を示す斜視図である。 実施形態2における組立て途中の立体映像表示装置を示す斜視図である。 実施形態2における組立て途中の立体映像表示装置を示す斜視図である。 実施形態2における組立てが完了した立体映像表示装置を示す斜視図である。 実施形態2における組立てが完了した立体映像表示装置を示す斜視図である。 実施形態2における組立てが完了した立体映像表示装置を示す断面図である。 実施形態2における組立てが完了した立体映像表示装置を示す斜視図である。 実施形態3における立体映像表示装置の展開した構成を示す平面図である。 実施形態3における組立て前のミラーケースを示す斜視図である。 実施形態3における組立て途中のミラーケースを示す斜視図である。 実施形態3における組立て途中のミラーケースを示す斜視図である。 実施形態3における組立てが完了した立体映像表示装置を示す斜視図である。 実施形態3における組立てが完了した立体映像表示装置を示す斜視図である。 実施形態3における組立てが完了した立体映像表示装置を示す断面図である。 実施形態4における組立て前の外箱を示す平面図である。 実施形態4における組立て前の外箱を示す斜視図である。 実施形態5における立体映像表示装置の展開した構成を示す平面図である。 実施形態5における組立てが完了した立体映像表示装置を示す斜視図である。 実施形態5における組立てが完了した立体映像表示装置を示す斜視図である。 実施形態5における立体映像表示装置の使用状態を示す斜視図である。 実施形態5における表示装置の画面における基準位置の関係を示す上面図である。 実施形態5の他の例を示す外箱の展開した構成を示す平面図である。 実施形態5の他の例における導電性部材と画面の位置関係を示す上面図である。 実施形態5における組立て途中の立体映像表示装置を示す斜視図である。 実施形態5における組立て途中の立体映像表示装置を示す斜視図である。 実施形態5における立体映像表示装置を示す断面図である。
本発明の好ましい実施形態によれば、立体映像表示装置を構成するミラーケースや、ミラーケースを収容する外箱などの構成品を、厚紙や板状のプラスチックなどのシート部材(板状部材と言ってもよい)を用いて実現する。このシート部材は予めに切り抜かれて所定の形状に形成され、さらに必要な箇所には折目が付けられている。この折目に沿って折り曲げることで、立体的な構成品を組み立てることができる。シート部材の切り抜きや折目はトムソン型加工によって製造できる。この加工法は、ミラーケース等の構成品を、金型を用いてプラスチックをモールド成型する製造コストに比べてはるかに安価である。また、構成品の組み立て前は、厚紙や板状のプラスチックは平板状であるため、多量のシート部材を重ねて段ボール箱に収納して輸送できる。或いは利用者から注文のあった1枚のシート部材を封筒に入れて発送できる。シート状なので、梱包や輸送の容量がかさ張らず、比較的軽量なので、流通コストも低減できる。構成品の組立は、立体映像表示装置の利用者(観賞者)自身が簡単に行うことができる。このようにすることで、製造コスト及び流通コストを低減した安価な立体映像表示装置を提供できる。
以下、図面を参照して、立体映像表示装置の幾つかの好ましい実施形態について説明する。
実施形態1
図1乃至図16を参照して、実施形態1に係る立体映像表示装置及びそのシート部材について説明する。
図1は、立体映像表示装置の構成部品の展開した構成を示す平面図である。
これらの構成部品は、ミラーケース2、外箱3、スペーサ6、および複数のミラー(矩形のハーフミラー11,12及びフルミラー13)から構成される。これらの構成部品の部材は厚紙又は板状のプラスチックであり、それぞれ所定の外形形状に形成され、所定の箇所に折目、溝等が形成されたシート部材である。板状プラスチックの場合、折目の部分の厚さが薄く形成されている。これらの構成部品を組み立てると、図12乃至図13に示すような立体映像表示装置101が構成される。そして、図13に示すように、スマートフォンのような映像表示装置(以下単に表示装置という)70を外箱3に矢印Y2方向へ挿入すると、図14に示すような状態の立体映像表示装置となる。この状態で、観賞者は、窓2eまたは窓2p及び3pを通して、表示装置70の画面に表示される映像であってハーフミラー11,12、フルミラー13を通した虚像を観ることができる。
なお、ここで、符号2,3,6,11〜13は、ミラーケース2、外箱3、スペーサ6、および複数のミラー11〜13等を指すが、それらの部位を形成するシート部材を指す場合もある。実施形態2乃至5でも同様である。
まず、図1乃至図6を参照して、ミラーケース2の構成について説明する。
ミラーケース2は、複数のミラー(ハーフミラー11,12、フルミラー13)を実装する構成部品であり、長方形を成している。長方形の中央となる正面部21には、観賞者が覗くことができる矩形の開口部である窓2p(即ち部材が削除された部分2p)が形成される。その両側には、側面部221,222(左側面部22ということがある)と、側面部231,232(右側面部23ということがある)が設けられ、これらの側面部には縦方向(立体映像表示装置における奥行き方向)に複数の折目2wが形成される。さらに、左右の側面部221,231には、ミラー11,12,13を装着するための複数の並行な溝2a,2b,2cと溝2f,2g,2hが形成されている。
図2はミラーケース2の斜視図である。図2(A)は図1と同じ内側の面を示し、図2(B)は外側の面を示している。図2(B)に示すように、外側の面には、粘着テープ25が貼ってある。粘着テープ25は、ミラーを保持する溝2a、2b、2cおよび溝2f、2g、2hを全て覆い隠すように貼ってある。そのため、図2(A)の内側の面からは、溝2a、2b、2cおよび溝2f、2g、2h越しに粘着テープ25の粘着面が露出している。
図3乃至図5を参照して、ミラーケース2の組立てについて説明する。
まず図3に示すように、左側面部221,222の折目2wを山折りに、折目2vを谷折りに折る。これにより、溝2a、2b、2cが形成された左側面部221が起き上がる。この状態で、図4のように、ハーフミラー11,12およびフルミラー13をそれぞれ溝2a、2b,2cに差し込む。ハーフミラー11,12およびフルミラー13の端部は粘着テープ25の粘着面に接着して保持されるので、溝2a,2b,2cから容易に抜け落ちない。
これを断面図で示すと、図6(B)のようになる。図6(B)ではハーフミラー12が粘着テープ25の粘着面5aに接着した状態を示している。なお図6(B)は図6(A)のBB断面であり、図6(A)は図6(B)のAA断面である。図4の状態において仮に粘着テープ25が無い場合、ハーフミラー11,12およびフルミラー13は溝2f、2g、2hに差し込まれた後も安定せず、簡単に抜け落ちたり、位置がずれる可能性があり、その場合にはミラーケース2の組立てが面倒になる。粘着テープ25無しでハーフミラー11,12およびフルミラー13を溝2a、2b,2cから抜け落ちないようにするためには、ハーフミラー11,12およびフルミラー13を矩形ではない特殊な形状にすることも考えられるが、その場合には製造コストが高価になる可能性がある。つまり、粘着テープ25は、図4に示す組立ての途中の状態において矩形のハーフミラー11,12およびフルミラー13を仮止めする役割を担っており、コスト低減と組立ての容易性のため寄与している。
この状態からさらに、右側面部231,232の折目2wを山折りに、折目2vを谷折りにおる。すると、溝2f、2g、2hが形成された側面部231が起き上がる。この状態でハーフミラー11,12およびフルミラー13の端部をそれぞれ溝2f、2g、2hに差し込むことにより、ミラーケース2の組立てが完了する。図5に、組み立てが完了したミラーケース2を示す。
図5および図6(B)に示すように、左右の側面部22,23の折目2wは2本の折目が隣接する。このように側面部22,23を折り返し構造とすることによって、組立て後の折目2wの辺の強度が増す。ミラーケース2を構成するシート部材の厚さが薄い場合でも、側面部22,23を折り返し構造とすることで十分な強度を得ることができ、薄くて安価な部材を使うことができる。
組立てが完了したミラーケース2は、図6(B)の断面図に示すように、角部が直角の略コの字形状を形成する。ハーフミラー11,12およびフルミラー13の端部も粘着テープ25の粘着面によって固定されるので、溝2f、2g、2hからは容易に抜け落ちない。また図5の状態においては仮にミラーケース2の折目2vの折り曲げが不足して側面部221,231が外側に開こうとしても、ハーフミラー11,12およびフルミラー13の両端は粘着テープ25によって固定されているためミラーケース2は、コの字形状を維持できる。一方、仮に粘着テープ25が無い場合、ハーフミラー11,12およびフルミラー13は溝から抜ける可能性があるので、不安定となり、ミラーケース2は略コの字の形状を維持できない可能性がある。粘着テープ25は、図5に示すミラーケース2の組立て完了後も、その形状を維持する役割を担っており、組立て作業を容易にする重要な要素である。なお、粘着テープ25の代わりに溝2a,2b,2c,2f,2g,2h内に粘着性の物質を布塗することで、ミラー11,12,13を安定して保持することができる。
次に、図1(B)及び図7乃至図10を参照して、外箱3の構成について説明する。
図1(B)において、外箱3は主に、正面部311、底面部312、側面部321,322(総じて側面部32ということがある)と、上記各部に設けられた係合部331,3sから構成される。ここで、正面部311には、観賞者が覗くことができる矩形の開口部である窓3pが形成される。底面部312は表示装置70が収納される空間3zが形成される1つの面となる。また、側面部321,322には、外箱3のシート部材から箱形状を形成して係止するための、ロック爪3nと、ロック爪3nと係合する係止溝3mが設けられる。
図7は外箱3の斜視図である。外箱3を組立てる前に、底面部312にはスペーサ6a,6b(総じて符号6で示す)が貼り付けられる。スペーサ6の部材は例えば厚紙や板状のプラスチックであり、その貼付けには両面テープ或いは接着剤が用いられる。スペーサ6は、表示装置70が挿入、収容される空間3zを規定する位置決めガイドとして機能する。そのため、スペーサ6の高さは表示装置70の高さとほぼ等しく、スペーサ6bの間隔は表示装置の幅にほぼ等しい。また、最奥に位置するスペーサ6aは、表示装置の縦方向長さに対応し、挿入される表示装置70を係止するストッパの役目を果たす。
スペーサ6a,6bの貼り付け位置には、予め印刷によってマークや線が施されている。スペーサ6によって形成される空間3zに表示装置70を安定して正確に挿入、取り出しすることができる。なお、種々ある大きさの表示装置に対応させる場合、観賞者は自分が使用する表示装置70を底面部312に仮に配置して、その両側にスペーサ6bを、奥側にスペーサ6aを貼り付けることができる。このように、表示装置70の大きさに合わせてスペーサ6を配置することで、表示装置70のサイズの違いをスペーサ6の配置で吸収することができる。
底面部312にスペーサ6を固定した後、底面部312の両側の折目3vを折り、ロック爪3nを係止溝3mに差し込む。その結果、図8に示す状態になる。ロック爪3nと係止溝3mを用いることで、粘着テープや接着剤を用いずに外箱3を組立てることできる。そのため、外箱3の組立てが容易で、コストがより安価にできる。図8において外箱3のフラップ3sは箱の地獄底の形状を呈している。折目3vを折ることで、図9のように、簡単に地獄底を組立てることができる。これで外箱3の組立てが完了する。図9は組立てが完了した外箱3の背面を示す斜視図で、図10はその反対側である正面を示す斜視図である。
次に、図11乃至図13を参照して、ミラーケース2と外箱3の組立てについて説明する。
図11に示すように、ミラーケース2を矢印Y1の方向に外箱3に挿入すると、図12のような立体映像表示装置101が完成する。このとき、ミラーケース2と外箱3とは厚さWの隙間を保った状態で、ミラーケース2の折目に設けられた1対の爪2rが外箱3の穴3rとそれぞれ係合する。更に、図13に示すように、ミラーケース2の下端(挿入方向に対して最奥部)設けられた爪2tが、外箱3の端部に設けられた穴3tに係合する。これらの係合によりミラーケース2は外箱3の中においてずれること無く、厚さWを有する表示装置の収納部3zを形成することができる。厚さWは表示装置70の厚さよりもやや大きくすることが好ましい。図6は収納部3zに表示装置70が収納された状態の断面図で示している。
図13は、組立てが完了した立体映像表示装置に表示装置70を挿入する様子を示している。この状態では、ミラーケース2の窓2pと外箱3の窓3pは合致している(図14)。
観賞者が、表示装置70を矢印Y2方向へ立体映像表示装置101の外箱3に挿入する。表示装置70は、左右のスペーサ6bに案内されて挿入され、その先端部がスペーサ6aに当接して、収納部3z内に収容される。表示装置70が収納部3zに収納された状態を図14に示す。同様の状態の断面図が図6(A),(B)である。図14および図6(A)に示すように立体映像表示装置101には、表示装置70を出し入れするための窓2eが形成される。収納部3zへの表示装置70の挿入は、スペーサ6a,6bと表示装置70との摩擦抵抗があるが重力を利用すれば簡単にできる。スペーサ6a,6bに案内、支持されて表示装置70は正確な位置に安定して収納される。一方、表示装置70を抜き取るときには立体映像表示装置101を逆さまにして重力を利用すれば簡単に表示装置70が抜き出せる。このように、立体映像表示装置101への表示装置70の着脱は簡単、迅速、正確に行え、高い利便性を持つ。
図15は、ハーフミラー11の断面図と溝2aの形状の関係を示す。図15(B)の溝2a’の幅t1は図15(A)のハーフミラー11の厚さt0と一致させることが理想的である。これによって摩擦抵抗が得られミラーが抜け落ちないようにする効果がある。しかし、ハーフミラー11をプラスチック製とした場合、その厚さt0は薄くなり溝2a’の幅t1を厚さt0と一致させようとすると、トムソン刃の間隔が製造限界よりも短くなることがある。トムソン刃の間隔を一定以上広くするためには、図15(C)の溝2aように先端をt1の長さになるように細く絞り、中間の幅をトムソン刃の製造限界内の幅t2に広げることで、図15(D)に示すように、端部で固定された状態でハーフミラー11が溝2aに収容することができる。これにより溝2aはトムソン刃による製造が可能になる。ハーフミラー12、フルミラー13と溝2b,2c,2f,2g,2hについても同様である。
立体映像表示装置を構成する各部品の材料について説明する。
ミラーケース2の材料は一定以上の厚さを持つ厚紙、段ボール、板状のプラスチックが好ましい。また外箱3の材料は厚紙、板状のプラスチック等が好ましいが、少しでも安価にするためにミラーケース2よりは薄い方が好ましい。ミラーケース2は組み立てた後、ハーフミラー11,12およびフルミラー13と一体化した構造体を形成するため、一定以上の厚さを持つ材料が好ましいが、外箱3は組立て後のミラーケース2を外側から覆うことで、ミラーケース2が外側に開こうとする潜在応力に対して押さえつける役割を担っているため、引張り力だけに耐えればよく、薄くすることができる。
ハーフミラー11,12およびフルミラー13は材料費や運搬時の安全性を考慮すると、プラスチック製が好ましい。スペーサ6a,6b,6cの材料は表示装置70の位置を固定できる程度の圧縮力に耐えられるものであればよく、例えば厚手の厚紙、段ボール、プラスチック、木の角材などでもよい。またスポンジ等の軟質部材でも代用できる。
実施形態1における、立体映像の観賞(図6参照)の作用及び利点について説明する。
図6(A)において、表示装置70の画面71に表示された映像領域9b,9cはそれぞれハーフミラー12及びフルミラー13で屈折しさらにハーフミラー11で屈折した映像と、これとは別に映像領域9aがハーフミラー11と通過した映像とが、窓2p,3pを通して立体映像9として観賞者200に届き、立体映像として観える。また図6(A)において、表示装置70の画面71に表示された映像領域9a,9b,9cはそれぞれハーフミラー11、12及びフルミラー13で屈折した映像が窓2eを通して立体映像91として観賞者201に届き、立体映像として観える。
このように、表示装置の画面71に表示された同じ映像は、異なる2方向(窓2p,3pを通した観賞者200の方向と、これと直角な方向である窓2eを通した鑑賞者201の方向(即ち表示装置70の挿入及び取り出しの2方向)から同時に立体映像9と立体映像91を観ることができる。例えば2人が異なる方向から同じ立体映像を観賞することができるので、2人が共感しながらの立体映像の観賞が可能になる。また、展示用に使用される立体映像表示装置の場合、2方向からの観賞は同時により多くの人に観賞を可能とできるため、展示用として効果が大である。この効果は、実施形態2及び3も同様である(図27、図35)。
なお、同じ映像を同時に2方向から観賞できるようにするのは必ずしも必須ではなく、観賞者は少なくともいずれか1の方向を選択することができる。例えば、外箱3への表示装置70の挿入、取り出しは必要となるので、当初は表示装置の挿入取り出しのための開口部のある側(観賞者201の方向)のみから観賞可能とし、窓2p,3pは設けなくてもよい場合がある。観賞者の選択に任せる場合、ミラーケース2及び外箱3への窓2p,3pの枠を破線の切り込みとして設けておき、観賞者の好みに応じて、この破線を切断することで窓2p,3pを形成して、観賞者200の方向を形成することができる。
外箱3の利点について言えば次の通りである。すなわち、外箱3の表面にはイラストや写真などを印刷等により描くことが可能で、意匠性を高めることができる。またミラーケース2と外箱3とが部品として分離しているので、好みに応じて表面の図柄が異なる外箱3を容易に交換することができる。そのため、例えば図柄Aの商品から図柄Bの商品に切り替えるときも、外箱3のデザインを変更すればよく、ミラーケース2を作り直す必要がないため、商品戦略の切り替えにも安価なコストで対応できる。
立体映像表示装置の組立ても容易である。利用者は、配送されるシート状部材に同封される組立て説明書を参照しながら、あたかもプラモデルや箱を組み立てる要領で、図1に示すシート状部材から、ミラーケースや外箱を容易に組み立てて、立体映像表示装置を完成することができる。
上記した例において、表示装置70の画面(とりわけ複数のミラー対応に分割された複数の部分画面)とミラー11〜13の位置合わせをより高精度に行おうとするならば、次の手段が考えられる。ここでは、表示装置70の画面とミラー11〜13の位置合わせをより高精度で実現する例について、図1、図5及び図16を参照して説明する。
図1のミラーケース2には導電性部材4a,4bが設置されている。導電性部材4aは溝2a,2fの端部に対応した位置にあり、導電性部材4bは溝2c,2hの端部に対応した位置にある。つまり導電性部材4aと導電性部材4bの間隔Dはハーフミラー11とフルミラー13の間隔に等しい。
ミラーケース2を組立てると、導電性部材4a,4bは図5に示す位置になる。図14に示すように、立体映像表示装置が完成した後に表示装置70を挿入すると、表示装置70の画面71と導電性部材4a,4bは図16(A)に示す位置関係で接触した状態になる。
スマートフォンのような表示装置70の画面71が静電容量方式のタッチパネルの場合、導電性部材4a,4bの位置を検出することができる。導電性部材4a,4bの位置は溝2a,2f,2c,2gの位置に対応しているため、表示装置70はハーフミラー11とフルミラー12との間隔Dの情報を取得できる。表示装置70は間隔Dを基に映像領域9a,9b,9cの表示サイズと位置を調整し画面に表示する。つまり立体映像表示装置は表示装置70を収容した後、適正なサイズと位置の映像領域9a,9b,9cによる画面を自動的に表示することが可能となる。スマートフォンのような表示装置70が多機種存在するため、画面調整を自動化できることは使用上の大きな利点となる。
実施形態2
図17乃至図28を参照して、実施形態2に係る立体映像表示装置及びそのシート部材について説明する。
図17は立体映像表示装置の構成部品の展開した構成を示す平面図(シート部材)である。図17に示すように、立体映像表示装置の構成部品は、ミラーケース2、外箱7、スペーサ6、および矩形のハーフミラー11,12及びフルミラー13から構成される。実施形態1と比較すると外箱7の形状が相違するが、ミラーケース2、ハーフミラー11,12及びフルミラー13、スペーサ6は実施形態1の構成と実質的に同じである。ミラーケース2や外箱7の材料も実施形態1と同じである。また、溝2a,2b,2c,2f,2g,2hの形状も図15に示すように実施形態1と同じである。
図18はミラーケース2の斜視図である。図18(A)は図17と同じ内側の面を示し、図18(B)は外側の面を示している。実施形態2におけるミラーケース2の形状は、実施形態1の爪2r,2tに相当する部位が存在しないこと以外は全て実施形態1のミラーケース2と同じである。粘着テープ25の形状及びその機能も実施形態1と同じである。また組み立て方も図3、図4、図5と同じである。図19はミラーケース2の組立てが完了した状態である。
次に図20乃至図25を参照して、外箱7の組立てについて説明する。
図20は外箱7の斜視図である。外箱7を組立てる前に面7dにスペーサ6a,6bを貼り付ける。スペーサ6a,6bの貼付けの目的及びその貼付け方は実施形態1と同じである。図20の折目7vを折り、ロック爪7nを係止溝7mに差し込むと、図21の状態になる。ロック爪7nと係止溝7mの作用により、粘着テープや接着剤を用いずに外箱7を組立てることできるので、組立てが容易で、立体映像表示装置のコストを安価にできる。
図21の段階では外箱7の組立ては完了していない。この段階で、図22に示すように外箱7にミラーケース2を組込む。即ちミラーケース2を矢印Y3の方向に外箱7に挿入する。この状態を図23に示す。図23において折目7vを折り、フラップ7sを係止溝7tに差し込むと図24の状態になる。さらに折目7vを折ってフラップ7xを係止溝7yに差し込むと、図25の状態となり、立体映像表示装置102となる。
図27(A),(B)に示すように、組立てられた立体映像表示装置のミラーケース2は外箱7の中に隙間なくおさまっているので、内部でずれること無く安定して保持される。また、ミラーケース2と外箱7とは厚さWの隙間が保たれることで、表示装置70の収納部7zが形成される。この場合、厚さWは表示装置70の厚さよりもやや大きくするのが好ましい。
図26は、収納部7zに表示装置70が収納された状態を示し、図27(A),(B)はその断面図を示す。なお、図27(B)は図27(A)のBB断面であり、図27(A)は図27(B)のAA断面である。実施形態1と同様に、実施形態2においても収納部7zへの表示装置70の挿入及び取り出しが迅速かつ容易に行える。図26および図27(A)に示すように窓7eが形成される。
ここで、実施形態1と実施形態2の機能的な違いを述べる。図14、図6に示すように、実施形態1において収納部3zは表示装置70のほぼ全部を隠して収容する。これに対して、実施形態2においては、図26、図27、図28に示すように、収納部7zが小さくなっているため、表示装置70の一部が露出する。これは、観賞者が立体映像表示装置を手に持って観賞するときに、常に手が表示装置70に触れ、つかんでいる状態となるため、表示装置70の落下防止に効果的である。実施形態2は実施形態1に比べて、観賞者が立体映像表示装置を手で持って観賞する際の利用者の心理的な安心感が大きいと言える。
立体映像表示装置102における立体映像の観賞の仕組みは実施形態1と同じである。図27、図28に示すように、観賞者200は、ミラーケース2に形成された窓2p、及び外箱7に形成された窓7pを通して立体映像9を観賞することができる。また観賞者201も、窓7eを通して表示装置70の挿入方向から立体映像91を観賞できる。
また、実施形態1と同様に、導電性部材4a,4bを用いて画面71の画面を調整することができる。即ち、導電性部材4a,4bは図17の外箱7に設置する。組立てが完了すると図25のようになり、表示装置70を外箱の内部に収容すると、表示装置70の画面71と導電性部材4a,4bは図16(A)に示す位置関係で接触した状態になる。
実施形態3
図29乃至図35を参照して、実施形態3に係る立体映像表示装置について説明する。
図29は立体映像表示装置の構成部品の組立て前における平面図を示す。図29に示すように、立体映像表示装置の構成部品は、ミラーケース8、スペーサ6、矩形のハーフミラー11,12及びフルミラー13から構成される。実施形態1と比較すると、外箱3が存在せず、ミラーケース8を組立てるだけで立体映像表示装置を形成することができる。ハーフミラー11,12及びフルミラー13、スペーサ6は実施形態1と同じである。ミラーケース8の材料も実施形態1と同じである。また溝8a,8b,8c,8f,8g,8hの形状も図15に示すように実施形態1と同じである。
図30乃至図33を参照して、ミラーケース8の組立てについて説明する。図30はミラーケース8の斜視図で図30(A)は図29と同じ内側の面を示し、図30(B)は外側の面を示している。ミラーケース8の側面部82,83の外側の面には、粘着テープ25が貼ってある。この粘着テープ25の形状や貼り付ける目的は実施形態1と同じである。ミラーケース8を組立てる前に、底面部84にスペーサ6a,6bを貼り付けて、表示装置70の収納部を形成する。スペーサ6a,6bの目的や機能及び貼付け方は実施形態1と同じである。
次に、図30(A)の折目8wを山折りに折ることで側面部82を折り曲げると、図31に示すように、溝8a、8b、8cが形成された側面部82が起き上がる。この状態で図31のように、ハーフミラー11,12およびフルミラー13を溝8a、8b、8cにそれぞれ差し込む。このとき、実施形態1と同様にハーフミラー11,12およびフルミラー13の端部は粘着テープ25の粘着面に接着して保持されるので、溝8a,8b,8cから容易に抜け落ちない。
同様にして、折目8wを山折りに折ると、溝8f、8g、8hが形成された側面部83が起き上がる。このときハーフミラー11,12およびフルミラー13の端部を溝8f、8g、8hにそれぞれ差し込む。この後、側面部83と底面部84の境界にある爪8kを、側面部82と背面部85の境界にある穴8jにそれぞれ差し込む。その結果、図32に示す状態になる。
この状態からさらに折目8vを折って、背面部85を折ってロック爪8nを係止溝8mに差し込む。さらにフラップ8sを地獄底に組立てる。その結果、図33に示す状態となり、立体映像表示装置103となる。図34は、立体映像表示装置103に表示装置70を収容した状態を正面から見た斜視図であり、図35はその断面図を示す。なお、図35(B)は図35(A)のBB断面であり、図35(A)は図35(B)のAA断面である。
図29に示すように、折目8vと、溝8a,8b,8cの端点と面85と面82の境界との間隔をWとし、溝8f,8g,8hの端点と面84と面83の境界との間隔もWとすることで、図33、図34、図35に示すように、幅Wの収納部8zを形成することができる。これにより表示装置70を収納部8zに収容することができる。実施形態1と同様に、収納部8zへの表示装置70の着脱が簡単かつ迅速、正確に行え、高い利便性を持つ。
立体映像表示装置103における立体映像の観賞の仕組みは実施形態1と同じである。図34、図35に示すように、観賞者200はミラーケース8の正面部81に形成された窓8pを通して、立体映像9を観賞することができる。また観賞者201も、表示装置70の挿入方向から窓8eを通して同様の立体映像91を観賞できる。
実施形態3は実施形態1及び2と比べると、外箱が不要なため、大幅なコスト低減が図れる。また外箱の組立てが不要になるため、全体的に組立てが簡単になることで利用者の負担も軽減できる。一方、外箱が無いので、意匠を施すためにはミラーケース7の表面に直接イラストや写真などを印刷することになる。
実施形態4
実施形態4は、実施形態1〜3におけるスペーサ6a,6bを不要とする例である。
実施形態1〜3において、挿入及び取り外し可能な表示装置70の、外箱3に対する位置合わせは、実施形態1及び2では、表示装置の外形に合わせて外箱3の内側面にスペーサ6a,6bを接着することで行い、実施形態3ではミラーケース8の内側面にスペーサ6a,6bを接着することで、それぞれ行っている(図7、図20、図30のスペーサ6a,6b)。
実施形態4では、スペーサ6a,6bを用いないで実現する。実施形態1に対応する例について言えば、図36及び図37に示すように、外箱3の面312におけるスペーサの配置される位置に対応して、面312を構成する厚紙の一部を切り起こして、位置決めガイド36a,36bを形成することで位置決め手段を実現する。位置決めガイド36a,36bの実線部分が切除され、点線部分が折曲げ部36v,36wを形成する。面312の裏側(外箱3の外側)から位置決めガイド36a,36bを表側(外箱の内側)に向かって起こすと、図37に示すように、位置決めガイド36a,36bが起き上がって突出した状態になる。この突出した位置決めガイド36a,36bに案内されて、表示装置70が容易に挿入され又は取り出しされる。
なお、図36,37に示す例は、実施形態1に対応するものであるが、実施形態2及び3においても同様に実現できるであろう。このように、表示装置70の位置決めガイドを、外箱3を構成する厚紙の一部を用いて構成することにより、実施形態1〜3に示されるような別部品としてもスペーサ6a,6bを用いないので、一層のコスト低減が図れる。
実施形態5
図38乃至図44を参照して、実施形態5に係る立体映像表示装置及びそれに用いられるシート部材について説明する。実施形態5は、実施形態2を改良した例である。なお、実施形態2で参照される図面(図17乃至図28)における同一部分には同一符号を付してある。
実施形態5の主な特徴は、実施形態2に比較して言えば、(a)一層コスト低減を図り、コンパクトな構成にすること、(b)実用性を考慮して、表示装置(例えばスマートフォン)のスピーカや電源端子用の穴を外箱の底部に形成すること、(c)観賞者が表示装置の画面を操作する際の画面の位置検出の精度を向上させること、にある。以下、具体的に説明する。
図38(A)に示すように、ミラーケース2は実施形態2(図17)の構成と実質的に同じであるが、外側の面222,232(図2(A)のミラーケース2を参照)が削除されている。この理由は、ミラーケース2を形成するシート部材2が適度な厚さを有する厚紙であれば、複数のミラー11〜13を支持するには強度的に十分であるためである。これにより、実施形態1乃至2に比べてコスト低減を図ることができる。図38(C)に示すように、複数のミラー11〜13の構成は実施形態2と同じである。
図38(B)に示すように、外箱10は、側面と、底面と、上面から構成される。以下、側面、底面、上面の順にそれらの特徴を説明する。
側面は、それらを形成する実質的な4つの面1011,1012,1021,1022と、側面の固定に用いられる短辺部1031から構成される。短辺部1031にあるフラップ10nが、側面1022に形成された溝10mに係合して、4つの面1011,1012,1021,1022による立体が構成される。これら4つの側面によって形成される立体の内部にミラーケース2が収納される。ここで、面1011は観賞者に対して前面となり、面1011に形成された開口部である窓10pを通して観賞者は立体映像を観賞できる。
面1012は観賞者に対して背面となるもので、大きな開口部である窓1012q,1012rが形成される。この面に表示装置70の画面71が合わせられる。実施形態2では背面が大きな1つの窓7qが設けられているが、実施形態5では、帯状部10bによって大きな窓が、窓1012qと窓1012rに分けられている。これは、外箱10の外側になる面1012に画面71を位置合わせするためである。即ち、帯状部10bは連続したシート部材の一部であり、この帯状部10b(外箱の外側になる面1012)に細長い連続した形状の導電性部材401が設けられる。導電性部材401の端部44は観賞者が指で触ることで、画面の映像表示位置を調整することを想定している。
ここで、帯状部10bが形成される位置は、図42(D)に示すように、3つに分割された映像表示領域90a,90b,90cのうち、映像表示領域90aと映像表示領域90bの間の映像非表示領域90sである。映像非表示領域90sは元々映像が表示されない領域であり、この領域90sに導電性部材401を形成した帯状部10bがあっても、立体映像には影響を及ぼさない。なお、ここでは帯状部10bと称しているが、他の名称、例えば梁といってもよい。要するに、導電性部材401を施した帯状部10bは映像非表示領域90sに納まる形であればよい。なお、映像表示位置の調整とは3つに分割された映像表示領域90a,90b,90cと複数のミラー11〜13との位置を合わせることであり、これは例えば特許文献3に記載の画面の調整機能を適用するに際して、基準位置(本例では映像非表示領域90sの位置)を設定するために、導電性部材401の位置を画面に伝えることで実現している。
細長い導電性部材401は、例えば、電導性を持つ金属箔の片面に粘着剤を塗った細長の金属箔シートを、帯状部10bに貼り付けることにより形成できる。あるいは、導電性インクを印刷技術によって帯状部10bに印刷することにより形成してもよい。なお、外箱10を構成するシート部材が静電気を一定以上通す材質であれば、導電性部材401は外箱10内面でなく、裏面(面1012の裏側)に設けてもよい。
この導電性部材401によって画面上の位置を検出する原理は、要するに、静電容量方式のタッチパネルを静電的な導電性がある物体(例えば人の指)が導電性部材401を介して接触することで、その物体と導電膜の間での静電容量の変化を捉えてタッチパネル上の位置を検出するものである。この原理はよく知られているので詳細な説明は省略する。
導電性部材401は外箱10の片面に配置される。外箱10が組立てられ、立体映像表示装置110が形成された状態では、図39及び図40に示すように、導電性部材401は外箱10の表面から露出した状態となる。(ここで、図39は立体映像表示装置110を背後から見た斜視図、図40は立体映像表示装置110を正面(観賞者側)から見た斜視図である。)このように構成することで、図41に示すように、端部44が正面1011に露出して、観賞者の指F1で触れることができ、端部41も表示装置70の画面に接触することができる。また、導電性部材401が外箱10の表面に露出して形成されるため、観賞者によって容易に視認でき、画面の操作に不便を感じない。外箱10の端部44の付近に図柄等の目印を付けておくことで視認性を一層高められる。観賞者が、立体に組立てられた外箱10に表示装置70を装填するときには、外箱10に形成された導電性部材401の端部44に指F1が触れ、更に下側を支える指F2によって導電性部材401の端部41(図39)が画面71と接触する。端部44に指F1が触れると、人間の静電気が導電性部材401を通して、端部41から画面71に伝わる。
次に、図38に示す、外箱10の底面1041及び背面1051、上面1061の構成について説明する。
底面1041には、スマートフォンのような表示装置70のスピーカ用の穴10sと、電源端子用の穴10fが形成される。この底面1041は、表示装置70を支持する役割を持ち、その底面の矩形はミラーケース2の底面の大きさと、表示装置70の底面を収容するに足りる大きさを有する。底面1041には更に背面1051が接続される。背面1051の両側に設けられたフラップ10j、10xが、側面1021,1022に形成されたそれぞれの係止溝10y、10mに係合することで、背面1051と面1012との間に収納部10zの空間が形成され(図39、図40)、この収納部10zに表示装置70が装填されて保持される(図41)。ここで、実施形態5では、背面1051における、表示装置70の位置決め用のスペーサ6a,6b(実施形態2)を省略することで、一層の低コスト化を図っている。スペーサを省略できる理由は次の通りである。図40に示すように、外箱10を組み立てて収納部10zを形成した後に、この収納部10zに表示装置70を装填した状態で、外箱10のフラップ10jを係止溝10mに、フラップ10xを係止溝10yにそれぞれ十分に挿入して、粘着シール60をフラップ10jと面1022に貼って固定する(図41)。フラップ10xと面1021も粘着シール60によって同様に固定する。
このように、表示装置70をその背後から巻き込むようにして適度な位置で粘着シール60によりフラップ10j、10xを固定することで、表示装置70をしっかりと保持できる。また、大きさ(例えば厚さや幅)の異なる表示装置70が収納部10zに装填される場合でも、係止溝10mに対するフラップ10jの位置と、係止溝10yに対するフラップ10xの位置を適宜変えて、粘着シール60で固定することができる。このように、実施形態2におけるスペーサ6bが不要となる。また、画面71のy方向(奥行き方向)の映像表示位置調整は、特許文献3に記載のような、画面調整機能を適用することで、スペーサ6aを不要とできる。
上面1061は、上側の開口部(断面図で示した図47(A)の窓10e)を覆う蓋部10gと、側部を支持するフラップ10hが設けられる。通常、観賞者は窓10p(図40)を通して立体映像を観賞することができる。しかし、特に窓10eから立体映像を観賞する場合には、上面1061(即ち蓋部10gとフラップ10h)を開放するか、除去して、窓10eを形成することができる。外箱10は厚紙等のシート部材で製作されているため、一辺の面を除去するのは容易である。
次に、図42及び図38(B)を参照して、画面への映像の表示について説明する。
まず、立体映像表示装置110の物理的な寸法を定義する。図42(A)は、外箱10の組立て後の立体映像表示装置110を背面1012から見た図で、開口上辺301と開口下辺501は太線で表してある。ここで窓1012qの上辺(開口上辺301)と、窓1012rの下辺(開口下辺501)の物理的な距離を開口長さHとする。また、開口下辺501と導電性部材401の中心線cまでの物理的な距離を基準長さDとする。
映像を表示する画面71と基準位置との関係について説明する。
図42(E)に示すように、映像90は点線で示した矩形である。下辺95と上辺96も示してある。矩形比はWv:Hvで物理的な寸法を持たない。映像基準点900の位置も比例的な位置である。
図47(A)に示すように、ミラー11の端部11bと立体映像表示装置110の開口上部301とのy方向の位置を一致させてある。またミラー13の端部13aと開口下部501とのy方向の位置も一致させてある。そのため、映像90は、その下辺95が開口下辺501と一致し、映像上辺96が開口上辺301と一致すれば適正な立体映像を表示できる。
映像基準点900は、y方向はDv/Hvの位置にありx方向はWv/2の位置、すなわちx方向の中心とする。この時、
Hv:Dv=H:D
とする。つまりy方向の映像基準点900の位置は開口長さHと基準長さDに比例させる。
映像90を画面71に表示するときは、映像表示倍率rによって映像を拡大縮小する。つまり、映像90は映像基準点900を原点として映像表示倍率rによりサイズを調整してから表示される。この映像表示倍率rの取得について以下に説明する。
映像表示倍率rは表示装置の機種ごとにことなる。例えば図42(B)に示すような表示装置70aの場合、
r=H/Ha
となる。映像表示倍率rを取得するためには、画面の物理的な長さHaをあらかじめ表示装置のプログラムに入力する。開口長さHは定数であるため、映像表示倍率rはHaを一回入力するだけで取得することができる。
これ以外の方法としては、プログラム内に表示装置の機種ごとのrの値をリストとしてあらかじめ入力しておき、プログラムが表示装置の機種を認識することで、当該機種に対応するr値をリストから選び出すことで取得することができる。この方法であればHaの値の入力をする必要がなくなる。
次に、画面基準点700の取得と映像の表示について説明する。
図42(B)は表示装置70aを装着した時の画面71aと端部41の位置を示している。画面71aには端部41による検出点72が検出される。静電容量方式のタッチパネルの場合、検出点はパネルに接触している導電性部材の中心付近に検出される。図42(B)に示す画面71aに接触する端部41は矩形であるため、検出点72は端部41のx方向、y方向のほぼ中央となる。検出点72と下辺75のy方向の距離Baが画素値として取得できる。一方、画面71aの幅Waの半分の距離Wa/2も容易に画素値として取得できる。
そして画面71aにおける画面基準点700の座標は、
(Wa/2, Ba)となる。
この条件下で映像90を表示する場合、映像90の長さHvは、
Hv=Ha×r
Hv=H
となり、映像90の長さHvと開口長さHとが一致する。
また、Hv:Dv=H:D
であるため、Dv=D
となり、映像90の下辺95と開口下辺501の位置が一致する。
さらに、
Hv=H
であるため、映像90の上辺96と開口上辺301の位置も一致する。すなわち、適正な立体映像を投影することができる。
この構成によれば、例えば表示装置70aと立体映像表示装置110がy方向で多少ずれていても、観賞者が端部44に指で触れることで、プログラムが検出点72を取得し、映像90を適正な位置と大きさで再表示する。つまり観賞する前に、あるいは観賞中においても、いつでも映像90を適正な位置に合わせることができる。ミラーケース2および外箱10は厚紙で製作するとは言うものの、立体映像表示装置110の外箱10は装置の筐体としては剛性が低く、表示装置70aの固定には限界がある。そのため、その画面71aの位置が観賞中にずれることがある。本実施例によれば、上記のようにして、画面の位置ずれを補正することができるので、剛性が比較的低いシート状部材により外箱10を製作する場合でも非常に有効である。
このことは、画面の大きさが図42(B)とは異なる図42(C)に示す表示装置70bの場合でも成立する。この場合の映像表示倍率rは、
r=H/Hb
となり、画面71bにおける画面基準点700の座標は、
(Wb/2, Bb)
となる。
この状態で映像を表示する場合、映像90の長さHvは、
Hv=Hb×r
Hv=H
となり、映像90の長さHvと開口長さHとが一致する。
また、Hv:Dv=H:D
であるため、Dv=D
となり、映像の下辺95と開口下辺501の位置が一致する。
さらに、
Hv=H
であるため、映像の上辺96と開口上辺301の位置も一致する。すなわち、適正な立体映像を投影することができる。
このように、実施形態5では、導電性部材401を施した帯状部10bを設けることで、機種の違いによるサイズが異なる画面に対応でき、かつ観賞中の表示装置の画面のずれに対しても端部44を指で触れただけで、映像の表示位置を適切に調整することができる。
また、端部44に指で触れた際に、映像表示位置の自動調整だけでなく、同時に別の機能を実行させることもできる。例えば映像の再生、一時停止の機能などが好ましい。タッチパネルにおける一般的な映像の再生や一時停止操作は、画面上の特定の場所に指で触れる度に再生と一時停止が交互に実行される。そのため、端部44に指で触れるタイミングで、プログラムが検出点72を検出するたびに再生と一時停止が交互に実行させることもできる。またこれと併行して映像表示位置の調整を行うことができる。つまり、観賞者は映像の再生時に端部44に指で触れと、一時停止となり、同時に映像表示位置が調整される。つづいて端部44に触れると映像の再生が再開され、同時に映像表示位置が調整される。
表示装置70を立体映像表示装置110に装着中は、画面71に指で直接触れることができない。そのため、この機能がないと映像の再生や一時停止の操作は、いちいち表示装置70を取り外して画面71に触れ、再度装着して観賞するという煩雑な操作を観賞者に強いることになる。上記機能によりその煩雑さを解消することができるので、利便性が高い。
図43及び図44は、実施形態5の変形例を説明するための図である。
この例は、図43に示すように、導電性部材401(第1の導電性部材という)に加えて、第2の電導性部材402を帯状部10bに設けたものである。第2の電導性部材402は、帯状部10bにある端部45から面1031の端部46に至っている。この場合、端部41と端部45は接触していない。図44は、画面71aと、端部41及び端部45との位置関係を示している。静電容量方式のタッチパネルの場合、検出点はパネルに接触している導電性部材の中心付近で検出される。そのため、端部41の検出点72と、端部45の検出点73は、図44に示すような位置に検出される。端部41と端部45は接触していないため、検出点72はx方向の中心線xcよりも右側に検出される。検出点73は中心線xcよりも左側に検出される。そのため、検出点のx値によって、端部44に触れたときの検出点72か、端部46に触れたときの検出点73であるかを識別できる。
このように構成することで、端部44と端部46に別の機能を分けて与えるができる。例えば、端部44には映像表示位置調整機能を与え、端部46には映像の再生と一時停止の機能を与える。このようにすると、映像を再生した状態で端部44に触れても、一時停止することなく映像表示位置調整機能が実行できる。第1の導電性部材401のみの場合には、映像を再生したまま映像表示位置調整機能ができないが、他方の端部46に触れることで再生と一時停止を同時に実現することができる。
なお、端部44及び端部46は更に他の機能を付加するような応用が可能である。例えば、端部44に映像表示位置調整と音量大、端部46に映像表示位置調整と音量小を設定すれば、観賞中に映像表示位置調整と音量調節が可能になる。更に他の応用例として、端部44に映像表示位置調整とタイトルを次にスキップする機能を設定し、端部46に映像表示位置調整とタイトルを前にスキップする機能を設定すれば、観賞中に映像表示位置調整とタイトルのスキップが可能になる。
また他の変形例として、導電性部材402のみを設置してもよい。この場合、表示装置70と背面1012を密着させるためには、端子46に触れていない手の指で表示装置70と立体映像表示装置110をはさめばよい。
次に、図45乃至図47、及び図39乃至41を参照して、外箱10乃至立体映像表示装置110の組立てについて説明する。
実施形態5の外箱10の組立ては、実施形態2におけるスペーサ6a,6bが無い以外は、実施形態2で参照した図20乃至図25とほぼ同様である。以下、実施形態2と相違する部分について説明する。
図45は組立て途中の外箱10を背面から見た斜視図である。外箱10には既にミラーケース2が装填されており、上面1061の蓋部10gは閉じた状態である。この状態で、底面1041の溝10tを通して底面1042及びそのフラップ10kを挿入し、フラップ10kを底面1041の係止溝10uに挿入する。図46に示すように、フラップ10kが係止溝10uに挿入され後、図46に示すように、粘着シール60で底面部1042と底面部1041を固定する。このように組立てることで背面部1012と底面部1041がずれることなく固定できる。
次に、図46に示す折目10vによりフラップ10j、10xを折った後に、フラップ先端10xを係止溝10yに挿入し、フラップ先端10jを係止溝10mに挿入すると、図39乃至図40に示す状態になる。この状態の断面図を図47に示す。図47(A)は(B)のA−A断面であり、図47(B)は(A)のB−B断面である。この状態では、図47に示すように、外箱10の背面1012と背面1051との間に収納部10zが形成される。収納部10zに表示装置70を装着し、画面71を背面1012に密着させる。
次に、既に挿入されているフラップ先端10jと10xをさらに奥に挿入して、背面1051の先端1051aを表示装置70に密着させる。表示装置70の厚さはTkで、幅はWkである。また図47(B)に示すように、フラップ先端10jと10xの挿入する深さを調整して表示装置70を立体映像表示装置110のx方向のほぼ中央に調整する。この状態は図41のようであり、この状態を保ったまま粘着シール60でフラップ先端10jと10xをそれぞれ側面部に固定する。つまり表示装置70の大きさに合わせて収納部10zの大きさを調整して、表示装置70を保持することができる。
外箱10は厚紙などのシート部材であり、弾力性とある程度の伸縮性があるため、表示装置70が背面1012に完全に固定されるわけではない。しかし、観賞時には図41のように指F1と指F2で立体映像表示装置110と表示装置70をはさみながら保持するため、画面71が背面1012に密着した状態となり、立体映像の生成には実質的な問題は発生しにくい。
また、シート部材の弾力性、伸縮性により、収納部10zから容易に表示装置70を取り外すこともできる。図39と図40は表示装置70を取り外した状態の立体映像表示装置110で、粘着シール60の固定による効果で収納部10zはその形状を保持できる。そして表示装置70を収納部10zに再度装着する時もシート部材の弾力性、伸縮性により粘着シール60を剥がす必要はない。完成した立体映像表示装置110の断面は、図47になる。
以上のように、実施形態5によれば、表示装置の大きさに応じて、収納部10zを無段階に調整して形成することができ、表示装置70を立体映像表示装置110の中央に装着できる。立体映像の生成に関しては、x方向の映像は多少ずれても生成に影響がない。そのため、表示装置70は必ずしも正確に中央に位置する必要はなく、フラップ先端10jと10xの挿入深さを調整し、粘着シール60で固定することで十分に対応可能である。なお、y方向のずれは、導電部材401による基準点位置の伝達と、例えば特許文献3に記載の画面調整機能により実現できる。x方向とy方向における画面の表示は適正となり、立体映像が適正に生成される。
なお、図47に示すように、観賞者201の位置から立体映像を観賞する場合は、蓋10gとフラップ10hを開放又は切断することで窓10eを形成して、観賞することができる。
他の実施形態
以上、本発明の好ましい幾つかの実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることなく、更に種々変形して実施し得る。
例えば、上記実施形態において、複数のミラー11〜13をミラーケース2の側面部221,231に装着するために粘着テープ25を使用しているが、代替例によれば、粘着テープや接着剤を用いないで、複数のミラーを側面部221,231に係止することができる。一例として、側面部221,231に設けられた溝2a,2b,2c,2f,2g,2hの幅を、ミラーの厚さと同じか又はやや狭くし、さらにこれらの溝を非貫通穴とすることで、これらの溝とミラーとの摩擦力によりミラーを側面部221,231に一時的(ミラーケースの組立て中)に係止することができる。ミラーケース2が外箱3に収納されれば、複数のミラーは外箱3によっても十分に保持される。
また、ミラーケース2の部材が十分に厚い場合には強度が十分なので、側面部222,232は不要となる。
また、溝2a,2b,2c,2f,2g,2hの形状について言えば、お互いに並行な細長い連続形状の溝である必要はない。組立て作業中の複数のミラーが係止できれば、それぞれの溝は非連続形状の溝でもよい。また溝の深さについては貫通穴でも非貫通穴でもよい。
また、実施形態1〜5において、複数のミラー11〜13やミラーケース2は、当初は別々のシート部材である、と説明した。しかし、代替例においては、複数のミラー11〜13を、当初からシート部材であるミラーケース2の一方側の溝(実施形態1で言えば、図2の2a,2b,2c)の部位に接着して、接着部で複数のミラーを折畳んで、ミラーケース2のシート部材を一体的に取り扱うようにしてもよい。この場合、複数のミラー11〜13を固定するミラーケース2の一方側は溝2a,2b,2cである必要はない。このように構成すれば、製造コストは若干上がるが、利用者による複数のミラー11〜13をミラーケース2に組み立てる手間が簡単になる。
また、実施形態1〜5では、ミラーケース2に形成される開口部である窓2p,及び外箱10に形成される開口部である窓3p,7p,10pを通して、表示装置の画面に表示される映像を観賞できる、とした。しかし、外箱の上部の窓2e,7e,10eのみから映像を観賞したい場合は、ミラーケース2に形成される上記窓や外箱10に形成される上記窓は不要となる。
実施形態3における外箱3の代替例について言えば、4つの面部81〜84によって十分な強度で固定されてミラーケース8が構成できる場合には、背面部85は無くてもよい。
また、シート部材は予めに所定の形状に切り抜かれていなくてもよい。すなわち、1枚の矩形のシートに所定の形状をかたどった破線の切り込み(一般にミシン目とも呼ぶ)と、必要な箇所に折目が入れられた状態又は折目の線が分かる状態とし、利用者がシートの破線の切り込みを容易に切断して、折目を折って所定の形状のシート部材を得ることもできる。
2,8:ミラーケース 3,7,10:外箱 11,12:ハーフミラー
13:フルミラー 25:粘着テープ 6:スペーサ
70:表示装置
2p,3p,7p,8p,10p,2e,7e,8e,10e:窓
101,102,103,110:立体映像表示装置 10b:帯状部
401,402:導電性部材
41,44,45,46:端部 60:粘着シール

Claims (14)

  1. 表示装置の画面に表示される映像を、複数のミラーを用いて立体的に観察することができる立体映像表示装置であって、
    前記複数のミラーを実装する、第1のシート部材で形成されたミラーケースと、
    連続する複数の面を有する第2のシート部材で形成された立体であって、該立体の内部に該ミラーケースを収納する外箱と、を有し、
    前記ミラーケースは、複数の連続する面であって、第1の開口部を有する第1の面と、複数のミラーを所定間隔に配置して装着する側面を有し、
    前記外箱は、前記複数の面で形成される立体の面によって形成される空間に、前記表示装置を着脱自在に保持する収納部を有し、かつ
    前記外箱を構成する複数の面は、該収納部に収納される該表示装置の画面に表示される映像を、前記複数のミラーに映すための第2の開口部を有する第2の面と、該複数のミラーによって反射される映像を外部から観察できる第3の開口部を有する第3の面とを含み、
    前記第1の開口部及び前記第3の開口部を通して、該表示装置の画面に表示される映像を観察できる
    ことを特徴とする立体映像表示装置。
  2. 前記外箱は、該第2の面に接続する底面と、該底面に連続して該第2の面と対向する背面とを有し、該底面と該背面によって前記収納部を形成し、該底面によって前記表示装置を支える、
    請求項1に記載の立体映像表示装置。
  3. 前記背面の両側にはフラップが設けられ、該フラップは前記第2の面の両側の面に形成された係合溝に挿入し係止され、かつ係合溝から解除できる
    請求項2に記載の立体映像表示装置。
  4. 前記外箱を構成する前記第2の面と、該第2の面に連続する側面には、連続した導電性部材が配置される、
    請求項1に記載の立体映像表示装置。
  5. 前記外箱の前記第2の面には、前記第2の開口部を横切るように、該第2のシート部材による連続した帯状部が形成され、該帯状部に前記導電性部材が配置される、
    請求項4に記載の立体映像表示装置。
  6. 前記帯状部は、前記複数のミラーの位置に対応する、該表示装置の画面の複数に分割される複数の映像表示領域の間の映像非表示領域に対応する位置に形成される、
    請求項5に記載の立体映像表示装置。
  7. 前記外箱は、前記外箱を構成する4つの面の少なくとも1つに連続し、該4つの面によって形成される立体の上部を、開閉可能に覆う上面を有する
    請求項1乃至6のいずれかの項に記載の立体映像表示装置。
  8. 前記外箱を構成する前記第2のシート部材の前記上面を開放又は削除することができる、
    請求項7に記載の立体映像表示装置。
  9. 前記第1のシート部材の前記第1の面の両側で折り曲げられた前記側面に、シート部材から構成される前記複数のミラーを装着して形成した前記ミラーケースを、前記外箱の前記上面を開放した状態で前記外箱に挿入して前記外箱に収納する、
    請求項8に記載の立体映像表示装置。
  10. 前記外箱の前記底面には、該表示装置用のスピーカ用穴、及び又は該表示装置用の電源端子用穴が形成される、請求項2に記載の立体映像表示装置。
  11. 前記ミラーケースに形成された前記第1の開口部及び前記外箱に形成された前記第3の開口部を通して、該表示装置の画面に表示される映像を観察するか、又は
    前記外箱の前記上面を開放又は削除して第4の開口部を形成し、前記複数のミラーによって反射され透過された映像を、前記第4の開口部を通して観察する
    請求項8に記載の立体映像表示装置。
  12. 請求項1乃至11のいずれかの項に記載の立体映像表示装置を構成する、前記ミラーケースと、前記外箱と、前記複数のミラーを形成するシート部材。
  13. 表示装置の画面に表示される映像を、複数のミラーを用いて立体的に観察することができる立体映像表示装置であって、
    前記複数のミラーを所定間隔に配置して実装する、第1のシート部材で形成されたミラーケースと、
    連続する複数の面を有する第2のシート部材で形成された立体であって、該立体の内部に該ミラーケースを収納する外箱と、を有し、
    前記外箱は、前記複数の面で形成される立体によって形成される空間に、前記表示装置
    を着脱自在に保持する収納部を有し、かつ
    前記外箱を構成する該複数の面の1つには、該収納部に収納される該表示装置の画面に表示される映像を、前記複数のミラーに映すためのミラー用開口部と、
    前記外箱の上面には、該複数のミラーによって反射、透過される映像を外部から観察できる上部開口部を有し、
    前記上部開口部を通して、該表示装置の画面に表示される映像を観察する
    ことを特徴とする立体映像表示装置。
  14. 表示装置の画面に表示される映像を、複数のミラーを用いて立体的に観察することができる立体映像表示装置を構成するシート部材であって、
    前記複数のミラーを実装することができるミラーケースを形成する第1のシート部材と、前記表示装置を収納することができる外箱を形成する第2のシート部材とを有し、
    前記第1のシート部材は、第1の開口部を有する面と、複数のミラーを装着することができる、所定の間隔で配置された複数の装着部を有する面と有し、予め設けられた折目を折って該装着部に複数のミラーを装着して、立体形のミラーケースを形成することができ、
    前記第2のシート部材は、第2の開口部を有する面を含む複数の面を有し、予め設けられた折目を折って、該複数の面によって立体形の外箱を形成することができ、
    立体形に形成された該外箱に、立体形に形成された該ミラーケースが挿入されて、該ミラーケースの該第1の開口部と該外箱の該第2の開口部が位置合わせされ、
    該ミラーケースに配置された該複数のミラーに面して、該外箱に該表示装置が着脱自在に挿入されること、を特徴とする立体映像表示装置用シート部材。
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