JP6803292B2 - 腰掛昇降装置 - Google Patents

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Description

本発明は腰掛昇降装置に関する。
体力が低下した高齢者、身体障害者等の、入浴に介護・支援等の手助けや補助が必要な入浴者にとって、浴槽外から浴槽内に入り、浴槽に浸かって、再び、浴槽外に出るといった入浴の動作は大きな負担となる。そのため、入浴の動作の負担を軽減する昇降装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2016−049414号公報
この昇降装置は、背凭れとしても機能する持ち手が設けられているが、この持ち手は支柱に固定されているので、この昇降装置の座部に腰かけた着座者は、体を起こした状態で着座しなければならない。そのため、この昇降装置を用いた者に体力がある場合に、体を後方に倒してくつろいだ姿勢を取りたいときでも、そのような姿勢をとることができない。
本発明は、着座者に背凭れが必要な場合と、着座者が着座位置よりも後方に体を倒したい場合との両方の場合にも用いることができる腰掛昇降装置を提供することを目的とする。
本発明の腰掛昇降装置は、腰掛部材と、浴槽内に設置されて前記腰掛部材を昇降させる昇降機構と、浴槽の縁の上側から浴槽の下側へ延び、前記腰掛部材の昇降をガイドするガイド部材と、前記腰掛部材に後方側に亘って延びる背凭れ部材と、前記背凭れ部材を支持する支持部材と、前記背凭れ部材を前記支持部材に対して回転させる回転部材とを備えた腰掛昇降装置であって、前記背凭れ部材は、前記回転部材においての回転により、前記背凭れ部材を前記腰掛部材の後方の背凭れ位置から側方の腕置き位置へと移動し、前記腰掛昇降装置は、前記背凭れ部材が前記腕置き位置に位置するときに、前記腰掛部材に腰かけた人が前記腰掛昇降装置から離れる方向へ上半身を倒すことができる開空間を前記腰掛部材の後方に有する。
本発明の腰掛昇降装置によれば、着座者に背凭れが必要な場合と、着座者が着座位置よりも後方に体を倒したい場合との両方の場合にも用いることができる。
本発明の一実施形態の腰掛昇降装置が浴槽内に設置された状態を示す斜視図である。 図1の腰掛昇降装置を前方側から見た側面図である。 図2の腰掛昇降装置の駆動部が伸長し、腰掛部材が上昇した状態を示す側面図である。 図1の腰掛昇降装置の背凭れ部材および持ち手を支持部材に対して回転させた状態を示す斜視図である。 図1の腰掛昇降装置の上面図である。 支持部材と回転部材との係合状態の一例を示す概略断面図である。 図1の腰掛昇降装置の背凭れ部材が腕置き位置にある状態を示す斜視図である。 図7に示される腰掛昇降装置の側面図である。 背凭れ部材の背面側を示す図である。
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態の腰掛昇降装置を説明する。なお、以下に示す実施形態はあくまで一例であり、本発明の腰掛昇降装置は、以下の実施形態に限定されるものではない。
図1に示されるように、本実施形態の腰掛昇降装置(以下、単に昇降装置と呼ぶ)1は、腰掛部材2と、浴槽Ba内に設置されて腰掛部材2を昇降させる昇降機構3と、浴槽Baの縁Eの上側から浴槽Baの下側へ延び、腰掛部材2の昇降をガイドするガイド部材4と、腰掛部材2に後方側に亘って延びる背凭れ部材5と、背凭れ部材5を支持する支持部材6とを備えている。
昇降装置1は、浴槽Ba内に設置されて用いられ、図2および図3に示されるように、腰掛部材2を浴槽Baの上側と下側との間で昇降させることにより、入浴者の入浴の支援等を行う。本実施形態では、昇降装置1は、浴槽Baに取り付けられ、図3に示されるように、腰掛部材2を浴槽Baの縁Eの上側まで上昇させて、入浴者を腰掛部材2に乗せる。入浴者が腰掛部材2に乗った後は、腰掛部材2を、図2に示されるように、浴槽Baの底部Bに向かって降下させて、入浴者の入浴が行われる。入浴者の入浴が完了すると、再び腰掛部材2を上昇させて、入浴者を浴槽Baから出す。なお、本明細書において、「上側」という場合は、浴槽Baの縁Eの上側であり、「下側」という場合は、浴槽Baの底部B側である。また、本実施形態では、腰掛部材2の座面の中央部に対して背凭れ部材5が設けられている側を「後」、腰掛部材2の座面の中央部に対して背凭れ部材5が設けられている側とは反対の側を「前」と呼ぶ。一般に、入浴者は、昇降装置1が取り付けられる浴槽Baの1つの縁Eに入浴者の体の中心線(人体の正中線)が略平行となるように入浴する。この腰掛部材2の昇降時または入浴中の姿勢における人体の正面側が一般に「前」、背中側が「後」となる。また、昇降装置1において、「側方」とは、上述した「前」および「後」を結ぶ前後方向および上下方向の両方に垂直な方向側をいう。なお、上述した「上側」、「下側」、「前」、「後」、「側方」という用語は、基準となる部材に対する相対的な方向性示すために用いているに過ぎず、方向や角度を限定するものではない。
本実施形態では、昇降装置1は、図1〜図3に示されるように、浴槽Baの縁Eに取り付けられる取り付け部Aを有している。取り付け部Aは、昇降装置1を浴槽Baに取り付けることができれば、その構造は特に限定されない。本実施形態では、取り付け部Aは、図2および図3に示されるように、浴槽Baの縁Eを跨いで、浴槽Baの内面と外面とを挟み込むようにして浴槽Baに取り付けられる。
昇降機構3は、腰掛部材2を昇降させて、入浴者等の昇降対象を昇降させる機構である。昇降機構3の形状および構造は、腰掛部材2を昇降させることができれば、特に限定されない。昇降機構3は、たとえば、図1〜図3に示されるように、流体を充填する充填部を内部に有する駆動部31に流体を流入し、駆動部31から流体を排出することにより腰掛部材2を昇降させる流体式駆動機構とすることができる。また、昇降機構3は、腰掛部材2の下側に設けられたリンク機構などの動力伝達部を動作させて腰掛部材2を昇降させる機械式駆動機構であってもよい。また、昇降機構3は、流体と機械的な動力伝達部の両方を用いたものとしても構わない。
本実施形態では、昇降機構3は、図1〜図3に示されるように、水等の流体が充填される充填部を内部に有する駆動部31を備えている。駆動部31は、蛇口やポンプ等、流体を供給する流体供給源(図示せず)に、ホース、パイプ、チューブ等の供給路7(図2および図3参照)を介して接続され、駆動部31に流体が供給されることにより、駆動部31が伸長し、腰掛部材2を上昇させる。また、駆動部31は、ホース、パイプ、チューブ等の排出路8に接続され、排出路8から流体を排出することにより収縮して、腰掛部材2を降下させる。
本実施形態では、駆動部31は、図2および図3に示されるように、山部と谷部とを交互に有する蛇腹部を有している。また、本実施形態では、駆動部31は、駆動部31の軸X方向(図3参照)の両端が閉鎖され、駆動部31の内部空間である充填部を画定している。本実施形態では、図2および図3に示されるように、駆動部31への流体の充填および排出により、蛇腹部が伸縮し、駆動部31の軸X方向の長さが変動し、腰掛部材2を昇降移動させる。
ガイド部材4は、腰掛部材2の昇降をガイドする。本実施形態では、腰掛部材2は、図2および図3に示されるように、ガイド部材4に直接または間接的に接続され、腰掛部材2が昇降機構3により昇降する際に、ガイド部材4が延びる方向に沿って腰掛部材2が移動する。ガイド部材4は、本実施形態では、腰掛部材2の昇降方向に沿って延びるロッド状部材であるが、腰掛部材2を昇降方向に案内することができれば、ガイド部材4の形状は特に限定されない。たとえば、ガイド部材4は、腰掛部材2を案内可能な溝や突条を有する板状部材やレール状の部材などであってもよい。ガイド部材4の材料は特に限定されないが、ガイド部材4は、腰掛部材2や腰掛部材2に加わる荷重を支持するために所定の剛性を有していることが好ましい。本実施形態では、昇降装置1は、図1に示されるように、一対のガイド部材4を有し、一対のガイド部材4に腰掛部材2が案内されるように構成されているが、ガイド部材4の数は特に限定されない。
腰掛部材2は、人が着座可能な部材である。本実施形態では、浴槽Baに入る入浴者が腰掛部材2に着座する。腰掛部材2の形状および構造は、人が着座可能であれば特に限定されない。本実施形態では、腰掛部材2は、図1に示されるように、円形の着座面を有するように構成されているが、他の形状であってもよい。腰掛部材2は、腰掛部材2の座面に略垂直な軸周りに回転するように構成されてもよい。この場合、腰掛部材2を回転させることにより、入浴者が体の向きを容易に変更することができる。
本実施形態では、腰掛部材2は、図1〜図3に示されるように、腰掛部21と、ガイド部材4に沿って摺動し、腰掛部21の昇降移動を補助する補助部22と、腰掛部21と補助部22とを接続する接続部23とを有している。腰掛部21は、昇降機構3により昇降する部材であり、入浴者が座る座面を構成する。本実施形態では、腰掛部21は、駆動部31の上部に設けられている。
補助部22は、ガイド部材4に沿って摺動して、腰掛部21の昇降方向に沿った昇降移動を補助する。補助部22は、ガイド部材4に摺動可能に接続されるとともに、接続部23を介して腰掛部21に接続されている。補助部22は、昇降機構3による腰掛部21の昇降移動に伴って、腰掛部21とともに昇降移動する。補助部22は、補助部22が案内されるガイド部材4の形状および構造に応じた形状および構造とすることができる。本実施形態では、補助部22は、昇降方向に沿って延びるロッド状のガイド部材4を内側に挿通可能な略筒状に構成されている。
接続部23は、腰掛部21と補助部22とを直接または間接的に接続する。接続部23は、腰掛部21と補助部22とを接続することができれば、その形状や構造は特に限定されない。本実施形態では、接続部23は、図2および図3に示されるように、補助部22から浴槽Baの縁Eの内面に対して略垂直方向(水平方向)に延びるアーム状の部材であり、アーム状の接続部23の側面に腰掛部21が接続され、アーム状の接続部23の端部に補助部22が接続されている。
接続部23は、本実施形態では、昇降機構3による腰掛部21の昇降移動に伴って、腰掛部21および補助部22とともに昇降移動する。接続部23は、腰掛部21のガイド部材4に対する離間位置を規制する剛性を有している。これにより、腰掛部21はガイド部材4に対して、水平方向で所定の離間距離が維持された状態で昇降移動することができる。したがって、駆動される腰掛部21の昇降動作を安定させることができる。
支持部材6は背凭れ部材5を支持する。本実施形態では、支持部材6は、腰掛部材2に直接または間接的に接続され、腰掛部材2の昇降に伴って、腰掛部材2とともに昇降するように構成されている。本実施形態では、支持部材6は、接続部23を介して腰掛部材2に接続されている。
支持部材6は、本実施形態では、図1〜図3に示されるように、腰掛部材2から上方向に延びている。本実施形態では、支持部材6が腰掛部材2から上方向に延びていることにより、腰掛部材2の座面より上の位置に背凭れ部材5を位置させ、背凭れ部材5に入浴者が背中を凭れかけることができる。なお、「上方向に延びる」とは、支持部材6が入浴者の着座を妨げることなく、少なくともその一部が腰掛部材2の座面よりも高い位置に向かって延びることをいう。なお、本実施形態では、支持部材6は鉛直方向で上方向に延びているが、鉛直方向に対して傾斜した方向に延びていても構わない。なお、本実施形態では、支持部材6は腰掛部材2の側方側から上方向に延びているが、支持部材6が設けられる位置は、背凭れ部材5を支持することができる位置であれば特に限定されない。
支持部材6の形状は、背凭れ部材5を支持することができれば特に限定されない。本実施形態では、支持部材6は、図1に示されるように、腰掛部21の座面の中央部を挟んで、腰掛部21の前側および後側に互いに略平行に設けられた一対の接続部23(図5参照)に繋がって設けられ、腰掛部材2に対して上方向に延びる一対の支持部61、62を有している。本実施形態では、一方の支持部61は、接続部23との接続箇所から湾曲して上方に向かって延びる立設部61aと、立設部61aの上方において、後方側に向かって延びる延在部61bとを有している。延在部61bには、背凭れ部材5が直接または間接的に接続される。本実施形態では、後述する回転部材9(図1等参照)を介して背凭れ部材5が延在部61bに接続されている。同様に、他方の支持部62は、接続部23との接続箇所から湾曲して上方に向かって延びる立設部62aと、立設部62aの上方において、前方側に延びる延在部62bとを有している。延在部62bには後述する持ち手Hが直接または間接的に接続される。また、本実施形態では、支持部材6は、図1に示されるように、一対の支持部61、62を互いに連結する連結部63を有している。連結部63は、支持部材6の強度を向上させるとともに、浴槽Baの縁Eから入浴者が腰掛部21に着座する際の背凭れとしても機能する。
支持部材6は、背凭れ部材5を支持することができれば、特にその材料は限定されないが、背凭れ部材5に入浴者が凭れかかった場合など、背凭れ部材5を含む昇降装置1に加わる荷重を支持することができる剛性を有していることが好ましい。
背凭れ部材5は、たとえば、入浴者が昇降装置1により昇降されるときや、入浴中などに、入浴者が背中側から凭れかかったときに、入浴者の背中を支持する。背凭れ部材5は、図1に示されるように、腰掛部材2の後方側に亘って延びている。なお、腰掛部材2の後方側とは、腰掛部材2の座面の中央部に対して後方側であることをいう。背凭れ部材5は、入浴者が腰掛部材2に腰掛けることができ、背凭れとして機能する位置に設けられていればよい。また、背凭れ部材5は、背凭れとして機能する範囲に亘って延びていればよく、腰掛部材2の後方の全体に亘って延びている必要はない。背凭れ部材5は、人体と接触する接触面を有しても良い。
背凭れ部材5は、背凭れとして機能するだけでなく、後述するように支持部材6に対して回転し、腕置きとしても機能するように構成されている。背凭れ部材5の形状は、背凭れおよび腕置きとして機能することができれば、特に限定されない。本実施形態では、背凭れ部材5は、支持部材6から延びるロッド部材51と、ロッド部材51に設けられた板状支持体52とを有している。
ロッド部材51は、板状支持体52から加わる荷重に耐え得るような剛性を有し、板状支持体52を支えている。ロッド部材51は、本実施形態では、図1〜図3に示されるように、板状支持体52を背凭れ位置に位置させるために、支持部材6から水平方向に延びている。なお、水平方向に延びるとは、支持部材6から略水平に延びていることをいい、たとえば、ロッド部材51は直線状に延びるものの他、湾曲して延びていてもよい。本実施形態では、図1に示されるように、支持部材6は、浴槽Baの縁Eとの間で腰掛部材2を挟むように、腰掛部材2の側方位置に設けられている。ロッド部材51は、図2に示されるように、支持部材6の一対の支持部61、62のうち一方の支持部61から浴槽Baの縁E側に向かって水平方向に延びている。
板状支持体52は、背中や腕等、人体の一部と当接する当接面Sを有し、入浴者の背中と面で接触し、入浴者が背中や腕を載せた際に、板状支持体52から加わる負荷が分散され、入浴者の背凭れ部材5と接触したときの負担が小さい。板状支持体52は、背凭れとして用いられる場合に、当接面Sが昇降装置1の前方側を向くように配置される。本実施形態では、板状支持体52は、図1〜図3に示されるように、略台形状に構成されているが、板状支持体52の形状は特に限定されない。なお、背凭れ部材5の当接面Sは、板状支持体52以外の構造によって設けられていてもよい。たとえば、ロッド部材51の外周に、柔軟な材料により構成された支持体が設けられ、支持体に入浴者の背中や腕が接触するように構成してもよい。また、背凭れ部材5は、2つの異なる方向を向いた背中用の当接面と、腕用の当接面とを有していてもよい。
本実施形態では、図1に示されるように、支持部材6には、背凭れ部材5の他に、持ち手Hが接続されている。持ち手Hは、腰掛部材2の昇降時や入浴中に入浴者により把持される。本実施形態では、持ち手Hは、一対の支持部61、62のうち、他方の支持部62から延びている。持ち手Hは、背凭れ部材5と同様に、支持部材6に対して回転するように構成することができる。持ち手Hは、板状支持体52が無い以外は、背凭れ部材5と同様の構造とすることができ、図1〜図3に示されるように、持ち手Hはロッド部材H1を有している。なお、本実施形態では、図2および図3に示されるように、背凭れ部材5のロッド部材51は、持ち手Hのロッド部材H1よりも上下方向の高さが低くなるように構成されている。
また、本実施形態では、昇降装置1は、背凭れ部材5を支持部材6に対して回転させる回転部材9を備え、背凭れ部材5は、回転部材9においての回転により、背凭れ部材5を腰掛部材2の後方の背凭れ位置から側方の腕置き位置へと移動するように構成されている。
回転部材9は、図5に示されるように、背凭れ位置(図5の実線参照)と、腕置き位置(図5の二点鎖線参照)との間で背凭れ部材5を回転させる。背凭れ部材5の「背凭れ位置」は、入浴者が着座して背中側で凭れかかったときに背中を支えることができる位置である。また、「側方の腕置き位置」の「側方」とは、入浴者の一方の腕が位置する方向であり、背凭れ部材5の「腕置き位置」は、入浴者が着座したときに、入浴者の一方の腕を置くことができる位置である。なお、腕置き位置は、入浴者の上腕部が載る位置でもよいし、肘や前腕が載る位置でもよい。また、背凭れ位置および腕置き位置は、特定の2か所である必要はなく、複数の背凭れ位置、複数の腕置き位置を有していてもよい。
回転部材9は、背凭れ部材5を支持部材6に対して回転させるように、背凭れ部材5と支持部材6とを接続する。回転部材9は、背凭れ部材5を支持部材6に対して回転させることができれば、その構造は特に限定されない。本実施形態では、回転部材9が支持部材6に対して回転することにより、背凭れ部材5を回転させているが、背凭れ部材5を回転させることができれば、回転部材自体が回転しないものであってもよい。
本実施形態では、回転部材9は、図1〜図3に示されるように、支持部材6と背凭れ部材5との間に背凭れ部材5とは別体として設けられた湾曲した部材として示されている。回転部材9は、図5に示されるように、支持部材6の延在部61bに接続され、延在部61bに対して回転軸Ax周りに回転するように構成されている。回転部材9は、筒状に構成され、筒状の支持部材6(延在部61b)の内側に差し込まれている。本実施形態では、回転部材9は、図5に示されるように、背凭れ部材5のロッド部材51と接続された状態で略L字状に構成され、回転部材9とロッド部材51とが鈍角をなしている。また、支持部材6の延在部61bは、立設部61aの上端から延在部61bの先端に向かって内側に傾斜して延びており(図5参照)、回転軸Axが昇降装置1の前方側から後方側に向かうにつれて、内側に向かって傾斜している。回転部材9の形状や構造は、支持部材6に対して背凭れ部材5が回転するように背凭れ部材5と支持部材6とを接続するものであれば特に限定されない。なお、回転部材9は、背凭れ部材5と一体に構成されていてもよい。
本実施形態では、回転部材9により背凭れ部材5が背凭れ位置と腕置き位置との間で回転する際に、背凭れ部材5は、背凭れ位置と腕置き位置とで保持されるように構成されている。背凭れ部材5を背凭れ位置と腕置き位置で保持する構造は特に限定されない。たとえば、図6に示されるように、回転部材9に係合部91を設け、支持部材6に、回転部材9の係合部91と回転軸Ax(図5参照)周り方向で係合する被係合部64a、64bを設けることができる。この場合、回転部材9の回転が所定範囲に規制され、回転部材9の係合部91と、支持部材6の被係合部64a、64bとが係合することにより、背凭れ部材5が背凭れ位置と腕置き位置とで保持される。本実施形態では、回転部材9の係合部91は、回転部材9の外周から突出する突部であり、支持部材6の被係合部64a、64bは、支持部材6の周方向に所定の範囲設けられた長孔または案内溝(図5参照)の両端である。なお、背凭れ部材5を背凭れ位置と腕置き位置で保持する構造は、たとえば、筒状の回転部材9の内側に支持部材6が挿入され、回転部材9側に長孔や案内溝等を設け、支持部材6側に長孔や案内溝の両端と係合する突部等を設けてもよいし、他の係合機構を用いてもよい。
また、昇降装置1は、背凭れ部材5が腕置き位置に位置するときに、腰掛部材2に腰かけた人が昇降装置1から離れる方向へ上半身を倒すことができる開空間を腰掛部材2の後方に有している。「昇降装置1から離れる方向」とは、腰掛部材2から後方に向かう方向であり、「上半身を倒すことができる開空間」とは、背凭れ部材5が腕置き位置に移動した際に、入浴者の背中側、すなわち後方側に、上半身を倒した場合に、昇降装置1に入浴者の体の傾倒を遮る部材などがないことをいう。なお、本実施形態では、図5に示されるように、背凭れ部材5および持ち手Hの両方を回転可能にして、昇降装置1の前後方向に開空間を設け、腰掛部材2の前後方向に開空間が連通するようにしてもよい。背凭れ部材5は、背凭れ位置において、背凭れとして機能する着座者の背中との接触面を有する場合には、腕置き位置に位置するときには、当該接触面が着座者の腕と接触する接触面として機能することができる。
上述したように、昇降装置1は、背凭れ部材5が背凭れ位置から腕置き位置へ移動するように構成され、背凭れ部材5が腕置き位置に位置するときに、腰掛部材2の後方に開空間を有している。これにより、背凭れが必要な入浴者と、着座位置よりも後方に上半身を倒したい入浴者の両方に、同じ昇降装置1を用いることができる。また、腰掛部材2を昇降させる際には、入浴者は背凭れ位置にある背凭れ部材5に凭れて安定した状態で昇降することができ、腰掛部材2が降下した後、浴槽Ba内で入浴する際には、背凭れ部材5を腕置き位置へ移動させ、後方側へ上半身を倒して、リラックスして入浴することができる。また、背凭れ部材5が腕置きとなることにより、図7に示されるように、入浴者が後方側へ上半身を倒したときに、浴槽Baに浸かった状態で、一方の腕を背凭れ部材5に載せて上半身を倒したとしても姿勢が崩れにくく、力の無い者でも浴槽内でおぼれたりする事故を抑制することができる。また、入浴が終わり、昇降装置1を上昇させる際に、上半身を後方側に倒した状態から入浴者が起き上がるときに、腕置き位置にある背凭れ部材5を使って容易に上半身を起こすことができる。
また、本実施形態では、腕置き位置にある背凭れ部材5は、図5および図7に示されるように、背凭れ位置にある背凭れ部材5よりも後方かつ側方に位置するように構成されている。これにより、入浴者が上半身を後方に倒したときに、背凭れ部材5が腕の近くに位置するため、入浴者の腕を背凭れ部材5に載せやすい。この場合、たとえば、上述したように、回転部材9とロッド部材51とが略L字状に構成され、回転部材9の回転軸Axを前後方向に対して内側に傾斜させ、回転部材9の回転角度を所定の範囲にすればよい。
また、本実施形態では、図8に示されるように、腕置き位置にある背凭れ部材5の板状支持体52の高さが浴槽Baの縁Eの高さに対応する高さとなるように、背凭れ部材5が腕置き位置で保持される。これにより、浴槽Baの縁Eに載せた一方の腕と背凭れ部材5に載せた他方の腕の高さが同程度となり、入浴中の姿勢が安定し、入浴者は快適に入浴することができる。
また、本実施形態では、板状支持体52は、ロッド部材51に対して相対回転可能に設けられ、板状支持体52が、ロッド部材51に対して相対回転を規制する規制機構Rを有している。背凭れ部材5が背凭れ位置から腕置き位置に回転したときに、図4に示されるように、背凭れ部材5の回転に伴い当接面Sの向きが変わる。このとき、板状支持体52がロッド部材51に対して相対回転可能に構成されているので、図7に示されるように、腕を板状支持体52に載せるために当接面Sの向きを上向きに変更することができる。さらに、本実施形態では、板状支持体52は、ロッド部材51に対する相対回転を規制する規制機構Rを有しているため、腕を板状支持体52に載せて荷重を加えたとしても、板状支持体52は回転が規制される。したがって、入浴者は腕を板状支持体52に置いて、快適に入浴することができる。
板状支持体52をロッド部材51に対して相対回転可能にする構造は特に限定されない。本実施形態では、図9に示されるように、板状支持体52は、板状支持体52の当接面Sとは反対側の面に、ロッド部材51が挿通される挿通部52aを有し、ロッド部材51の軸周りに板状支持体52が回転するように構成されている。挿通部52aは、本実施形態では、筒状に形成され、板状支持体52の当接面Sとは反対側の面に2つ設けられているが、挿通部52aの数や形状は特に限定されない。
規制機構Rは、ロッド部材51に対する板状支持体52の相対回転を規制することができれば、特にその構造は限定されない。本実施形態では、図9に示されるように、規制機構Rは、板状支持体52に設けられた案内部Raと、ロッド部材51に設けられ、案内部Raに案内される係止部Rbとを有し、案内部Raは、係止部Rbと係合することにより板状支持体52のロッド部材51に対する相対回転を規制する規制部Rcを有している。
案内部Raは、所定の範囲内の荷重が板状支持体52に加わる場合には、規制部Rcにより係止部Rbの案内部Ra内での相対的な位置が変わらないように、板状支持体52のロッド部材51に対する相対回転を規制する。案内部Raは、たとえば、図9に示されるように、挿通部52aに設けられた、ロッド部材51の軸周り方向に所定の長さで設けられた長孔や案内溝などにより構成することができる。また、規制部Rcは、図9に示されるように、たとえば、案内部Raの長孔や案内溝の内側に突出する凸部とすることができる。また、係止部Rbは、たとえば、図9に示されるように、案内部Raに入ることができる大きさで、規制部Rcが設けられた位置の幅よりも大きい、ロッド部材51の外周から突出した突部とすることができる。
本実施形態では、板状支持体52が背凭れ位置と腕置き位置との間で移動する際に、板状支持体52に加わる操作力により、規制部Rcが変形しながら係止部Rbを乗り越えて、板状支持体52の向きを変えて、当接面Sの向きを変えることができる。また、板状支持体52が向きを変えた後は、所定の範囲内の力が板状支持体52に加わったとしても、規制部Rcにより、係止部Rbの案内部Ra内での相対位置の変化が規制される。したがって、たとえば、腕置き位置において、板状支持体52に腕の荷重により力が加わったとしても、板状支持体52の相対回転を規制して、当接面Sの向きを所定の方向に維持することができる。
なお、本実施形態では、背凭れ部材5が背凭れ位置にある場合に、図9に示されるように、板状支持体52の案内部Raは、ロッド部材51の軸周り方向に沿って、上下方向に延びている。板状支持体52の当接面Sが背凭れとして機能できる向きのときに、案内部Raの上端にロッド部材52の係止部Rbが位置し、案内部Raの上端と係止部Rbとが係合している。背中から板状支持体52に加わる力は腕から板状支持体52に加わる力に比べて大きいが、本実施形態では、案内部Raの上端と係止部Rbとが係合していることにより、背中から板状支持体52に大きな力が加わっても、案内部Raの上端が係止部Rbに押し付けられるだけであり、板状支持体52の相対回転が規制される。
なお、規制機構Rは上述した構造に限定されず、図6に示される回転部材9と支持部材6との間の係合部91と被係合部64a、64bのように、所定の角度で板状支持体52が回転したときに、板状支持体52がロッド部材51に対して回転が規制されるように構成してもよい。
1 昇降装置
2 腰掛部材
21 腰掛部
22 補助部
23 接続部
3 昇降機構
31 駆動部
4 ガイド部材
5 背凭れ部材
51 ロッド部材
52 板状支持体
52a 挿通部
6 支持部材
61、62 支持部
61a、62a 立設部
61b、62b 延在部
63 連結部
64a、64b 被係合部
7 供給路
8 排出路
9 回転部材
91 係合部
A 取り付け部
Ax 回転軸
B 浴槽の底部
Ba 浴槽
E 浴槽の縁
H 持ち手
H1 ロッド部材
R 規制機構
Ra 案内部
Rb 係止部
Rc 規制部
S 当接面
X 駆動部の軸

Claims (2)

  1. 腰掛部材と、
    浴槽内に設置されて前記腰掛部材を昇降させる昇降機構と、
    浴槽の縁の上側から浴槽の下側へ延び、前記腰掛部材の昇降をガイドするガイド部材と、
    前記腰掛部材に後方側に亘って延びる背凭れ部材と、
    前記背凭れ部材を支持する支持部材と、
    前記背凭れ部材を前記支持部材に対して回転させる回転部材と
    を備えた腰掛昇降装置であって、
    前記背凭れ部材は、前記回転部材においての回転により、前記背凭れ部材を前記腰掛部材の後方の背凭れ位置から側方の腕置き位置へと移動し、
    前記腰掛昇降装置は、
    前記背凭れ部材が前記腕置き位置に位置するときに、前記腰掛部材に腰かけた人が前記腰掛昇降装置から離れる方向へ上半身を倒すことができる開空間を前記腰掛部材の後方に有する
    腰掛昇降装置。
  2. 前記支持部材は前記腰掛部材から上方向に延び、
    前記背凭れ部材は、前記支持部材から水平方向へ延びるロッド部材と、前記ロッド部材に対して相対回転可能に設けられた板状支持体とを有し、
    前記板状支持体が、前記ロッド部材に対して相対回転を規制する規制機構を有する
    請求項1に記載の腰掛昇降装置。
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