JP6799971B2 - 着色硬化性樹脂組成物、カラーフィルタ及び表示表置 - Google Patents

着色硬化性樹脂組成物、カラーフィルタ及び表示表置 Download PDF

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Description

本発明は、特定のポリメチン化合物を含む着色硬化性樹脂組成物に関する。
着色硬化性樹脂組成物は、液晶表示装置、エレクトロルミネッセンス表示装置及びプラズマディスプレイ等の表示装置に使用されるカラーフィルタの製造に用いられている。このような着色硬化性樹脂組成物としては、式(A−1)や(A−2)で表される着色剤、バインダー樹脂、及び重合性化合物を含むカラーフィルター用着色組成物が知られている(特許文献1)。
特開2016−001276号公報
従来から知られる上記組成物は、耐光性及び耐熱性が、必ずしも十分に満足できるものではなかった。本発明の目的は、カラーフィルタなどを製造するのに有用な着色硬化性樹脂組成物の耐光性及び耐熱性をさらに改善することにある。
本発明は、以下の発明を含む。
[1]
着色剤(A)と、樹脂(B)と、重合性化合物(C)と、重合開始剤(D)とを含み、
前記着色剤(A)が式(I)で表される化合物(A1)と、クロロホルム中における極大吸収波長が500nm以上である着色剤(A2)とを含む着色硬化性樹脂組成物。
(式中、R1、R2、R3、R4、R6及びR7は、それぞれ独立に、水素原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、カルボキシル基、スルホン酸基、スルホンアミド基、炭素原子数1〜30の炭化水素基、複素環を含有する炭素原子数2〜20の基又はメタロセニル基を表し、
5及びR9は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜30の炭化水素基、又は複素環を含有する炭素原子数2〜20の基を表し、
8は、炭素原子数1〜20のハロゲン化アルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基、又は、水酸基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、カルボキシル基、スルホン酸基、スルホンアミド基若しくはフッ化アルキル基で置換された炭素原子数6〜20のアリール基を表し、
Xは、>CR1011、酸素原子、硫黄原子又は>NR12を表し、
10及びR11は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜30の炭化水素基、複素環を含有する炭素原子数2〜20の基又はメタロセニル基を表し、
12は、水素原子、炭素原子数1〜30の炭化水素基、複素環を含有する炭素原子数2〜20の基を表し、
1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11及びR12で表される基中のメチレン基は、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−COS−、−OCS−、−SO2−、−SO3−、−NH−、−CONH−、−NHCO−、−SO2NH−、−NH−SO2−、−N=CH−、−CH=CH―、又はこれらを組み合わせた基によって、酸素原子が隣り合わない条件で、置き換わっている場合もあり、
1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11及びR12で表される基のアルキル部分は、分岐側鎖又は環状アルキルである場合があり、置換基を有する場合もあり、
1とR2、R2とR3、R3とR4、R4とR5、R10とR11及びR12とR1は、それぞれ結合して環を形成する場合があり、形成した環は置換基を有する場合もあり、
mは1〜6の整数であり、
m≧2の場合、複数存在するR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びXは、それぞれ同一である場合があり、異なる場合もあり、
m=1の場合、Aは、存在せず、m≧2のとき、Aは、直接結合、窒素原子、>NR13、酸素原子、硫黄原子、−SO2−、−SO−、リン原子、>PR13、Em+、Lm-又は下記(i)、(ii)、(iii)、(iv)若しくは(v)に示すいずれかの連結基を表し、
13は、水素原子、又は炭素原子数1〜30の炭化水素基を表し、
13で表される炭素原子数1〜30の炭化水素基中のメチレン基は、−COO−、−O−、−OCO−、−NHCO−、−NH−、−CONH−、又はこれらを組み合わせた基によって、酸素原子が隣り合わない条件で、置き換わっている場合もあり、
m+はm価の陽イオンを表し、Lm-はm価の陰イオンを表し、
m≧2でAがEm+又はLm-でない場合、Aは、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8又はR9で表される基の水素原子に置き換わる形で連結する。)
(i)m=2のとき、Aは、下記式(α)で表される連結基である場合がある。
(式中、X1は、>NR14、炭素原子数1〜30の炭化水素基、複素環を含有する炭素原子数2〜20の基又は下記(α−1)、(α−2)若しくは(α−3)で表される基を表し、
1及びZ2は、それぞれ独立に、直接結合、−O−、−S−、−SO2−、−SO−、>NR14、又は>PR15を表し、
14及びR15は、それぞれ独立に、水素原子、又は炭素原子数1〜30の炭化水素基を表し、
14及びR15で表される基中のメチレン基は、−COO−、−O−、−OCO−、−NHCO−、−NH−、−CONH−、又はこれらを組み合わせた基によって、酸素原子が隣り合わない条件で、置き換わっていてもよい。
但し、上記式(α)で表される基は炭素原子数1〜35の範囲内であり、式中の*は、*部分で、隣接する基と結合することを意味する。)
(式中、R21は、炭素原子数1〜30の炭化水素基又は炭素原子数1〜10のアルコキシ基により置換されたフェニル基を表し、R22は炭素原子数1〜10のアルコキシ基、炭素原子数1〜30の炭化水素基又はハロゲン原子を表し、
上記の炭素原子数1〜30の炭化水素基及び炭素原子数1〜10のアルコキシ基の水素原子はハロゲン原子で置き換わっている場合があり、
dは0〜4の整数であり、
式中の*は、*部分で、隣接する基と結合することを意味する。)
(式中の*は、*部分で、隣接する基と結合することを意味する。)
(式中、R23及びR24は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜30の炭化水素基、炭素原子数6〜20のアリールオキシ基、炭素原子数6〜20のアリールチオ基、複素環を含有する炭素原子数2〜20の基又はハロゲン原子を表し、
23及びR24で表される基中の水素原子は、ハロゲン原子で置き換わっている場合があり、
23及びR24で表される基中のメチレン基は、不飽和結合、−O−、−S−、又はこれらを組み合わせた基によって、酸素原子が隣り合わない条件で、置き換わっている場合があり、
23は、隣接するR23同士が結合して環を形成する場合があり、
eは0〜4の数を表し、fは0〜8の数を表し、gは0〜4の数を表し、hは0〜4の数を表し、gとhの数の合計は2〜4であり、
式中の*は、*部分で、隣接する基と結合することを意味する。)
(ii)m=3のとき、Aは、下記式(β)で表される連結基である場合がある。
(式中、X2は、炭素原子数1〜30の炭化水素基又は複素環を含有する炭素原子数2〜20の基を表し、
2で表される基中のメチレン基は、−COO−、−O−、−OCO−、−NHCO−、−NH−、−CONH−、−O−CONH−、−NHCO−O−、又はこれらを組み合わせた基によって、酸素原子が隣り合わない条件で、置き換わっている場合もあり、
1、Z2及びZ3は、それぞれ独立に、上記式(α)におけるZ1及びZ2で表される基と同じである。
但し、上記一般式(β)で表わされる基は炭素原子数1〜35の範囲内であり、式中の*は、*部分で、隣接する基と結合することを意味する。)
(iii)m=4のとき、Aは、下記式(γ)で表される連結基である。

(式中、X3は、炭素原子、炭素原子数1〜30の炭化水素基又は複素環を含有する炭素原子数2〜20の基を表し、
3で表される基中のメチレン基は、−COO−、−O−、−OCO−、−NHCO−、−NH−、−CONH−、−O−CONH−、−NHCO−O−、又はこれらを組み合わせた基によって、酸素原子が隣り合わない条件で、置き換わっている場合もあり、
1、Z2、Z3及びZ4は、それぞれ独立に、上記式(α)におけるZ1及びZ2で表される基と同じである。
但し、上記一般式(γ)で表される基は炭素原子数1〜35の範囲内であり、式中の*は、*部分で、隣接する基と結合することを意味する。)
(iv)m=5のとき、Aは、下記式(δ)で表される連結基である。

(式中、X4は、炭素原子数1〜30の炭化水素基又は複素環を含有する炭素原子数2〜20の基を表し、
4で表される基中のメチレン基は、−COO−、−O−、−OCO−、−NHCO−、−NH−、−CONH−、−O−CONH−、−NHCO−O−、又はこれらを組み合わせた基によって、酸素原子が隣り合わない条件で置き換わっている場合もあり、
1、Z2、Z3、Z4及びZ5は、それぞれ独立に、上記式(α)におけるZ1及びZ2で表される基と同じである。
但し、上記一般式(δ)で表される基は炭素原子数2〜35の範囲内であり、式中の*は、*部分で、隣接する基と結合することを意味する。)
(v)m=6のとき、Aは、下記式(ε)で表される連結基である。

(式中、X5は、炭素原子数1〜30の炭化水素基又は複素環を含有する炭素原子数2〜20の基を表し、
5で表される基中のメチレン基は、−COO−、−O−、−OCO−、−NHCO−、−NH−、−CONH−、−O−CONH−、−NHCO−O−、又はこれらを組み合わせた基によって、酸素原子が隣り合わない条件で、置き換わっている場合もあり、
1、Z2、Z3、Z4、Z5及びZ6は、それぞれ独立に、上記式(α)におけるZ1及びZ2で表される基と同じである。
但し、上記一般式(ε)で表される基は炭素原子数2〜35の範囲内であり、式中の*は、*部分で、隣接する基と結合することを意味する。)
[2]
前記化合物(A1)が式(II)で表される[1]に記載の着色硬化性樹脂組成物。

(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びXは、上記一般式(I)と同じである。)
[3]
前記化合物(A1)が式(III)で表される[1]又は[2]に記載の着色硬化性樹脂組成物。

(式中、R1、R2、R3、R4、R6、R7、R8、R9及びXは、上記一般式(I)と同じであり、X1、Z1及びZ2は、上記式(α)と同じである。)
[4]
一般式(I)、(II)及び(III)中のR9が下記式(ζ)で表される基である[1]〜[3]のいずれかに記載の着色硬化性樹脂組成物。
(式中、R31、R32、R33、R34及びR35は、それぞれ独立に、水素原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、カルボキシル基、スルホン酸基、−SO2NR3637、炭素原子数1〜30の炭化水素基、複素環を含有する炭素原子数2〜20の基又はメタロセニル基を表し、
31、R32、R33、R34及びR35のうち、一つ以上は、−SO2NR3637であり、
36及びR37は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜30の炭化水素基、複素環を含有する炭素原子数2〜20の基又はメタロセニル基を表し、
31、R32、R33、R34、R35、R36及びR37で表される基中のメチレン基は、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−COS−、−OCS−、−SO2−、−SO3−、−NH−、−CONH−、−NHCO−、−SO2NH−、−NH−SO2−、−N=CH−、−CH=CH―、又はこれらを組み合わせた基によって、酸素原子が隣り合わない条件で、置き換わっている場合もあり、
31、R32、R33、R34、R35、R36及びR37で表される基のアルキル部分は、分岐側鎖又は環状アルキルである場合があり、置換基を有する場合もあり、
31とR32、R32とR33、R33とR34、R34とR35及びR36とR37は、それぞれ結合して環を形成する場合があり、形成した環は置換基を有する場合もある。)
[5]
前記着色剤(A2)が、染料である[1]〜[4]のいずれかに記載の着色硬化性樹脂組成物。
[6]
前記染料が、キサンテン染料である[5]に記載の着色硬化性樹脂組成物。
[7]
前記キサンテン染料が下記式(1a)で表される[6]に記載の着色硬化性樹脂組成物。
(式(1a)中、
1a〜R4aは、互いに独立に、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の1価の飽和炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素数6〜10の1価の芳香族炭化水素基、または式(i)で表される基を表し、
*−R50a−Si(R29a3 (i)
(R29aは水素原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜4のアルキル基または炭素数1〜4のアルコキシ基を表し、複数のR29aは、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
50aは炭素数1〜10のアルカンジイル基を表し、該アルカンジイル基を構成する−CH2−は、−O−、−CO−、−N(R11a)−、−OCO−、−COO−、−OCONH−、−NHCOO−、−CONH−または−NHCO−により、酸素原子が隣り合わない条件で置換されていてもよい。
*は窒素原子との結合手を表す。)
1a〜R4aにおいて、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基(−CH2−)は、−O−、−CO−、−N(R11a)−、−OCO−、−COO−、−OCONH−、−NHCOO−、−CONH−または−NHCO−により、酸素原子が隣り合わない条件で置換されている場合もあり、R1a及びR2aは、一緒になって窒素原子を含む環を形成している場合もあり、R3a及びR4aは、一緒になって窒素原子を含む環を形成してもよい。
5aは、−OH、−SO3 -、−SO3H、−SO3 -+、−CO2H、−CO2 -+、−CO28a、−SO38a又は−SO2NR9a10aを表す。
6a及びR7aは、互いに独立に、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表す。
maは、0〜5の整数を表す。maが2以上のとき、複数のR5aは同一でも異なってもよい。
aは、0又は1の整数を表す。
Xaは、ハロゲン原子を表す。
+は、+N(R11a4、Na又はK+を表し、4つのR11aは同一でも異なってもよい。
8aは、炭素数1〜20の1価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子で置換されていてもよい。
9a及びR10aは、互いに独立に、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜20の1価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基(−CH2−)は、−O−、−CO−、−N(R11a)−、−OCO−、−COO−、−OCONH−、−NHCOO−、−CONH−または−NHCO−により、酸素原子が隣り合わない条件で置換されている場合もあり、R9a及びR10aは、互いに結合して窒素原子を含んだ3〜10員環の複素環を形成していてもよい。
11aは、水素原子、炭素数1〜20の1価の飽和炭化水素基又は炭素数7〜10のアラルキル基を表す。)
[8]
[1]〜[7]のいずれかに記載の着色硬化性樹脂組成物から形成されるカラーフィルタ。
[9]
[8]に記載のカラーフィルタを含む表示装置。
本発明によれば、耐光性及び耐熱性を改善できる。
以下、本発明の着色硬化性樹脂組成物について説明する。なお、本明細書において、各成分として例示する化合物は、特に断りのない限り、単独で又は複数種を組合せて使用することができる。
<着色剤(A)>
本発明の着色硬化性樹脂組成物は、着色剤(A)と、樹脂(B)と、重合性化合物(C)と、重合開始剤(D)とを含み、前記着色剤(A)は、以下の式(I)で表される化合物(A1)(本明細書では、便宜上、ポリメチン化合物(A1)という)と、クロロホルム中における極大吸収波長が500nm以上である着色剤(A2)とを含む。式(I)のポリメチン化合物は、耐光性及び耐熱性に優れている。
上記式(I)中、R1、R2、R3、R4、R6及びR7は、それぞれ独立に、水素原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、カルボキシル基、スルホン酸基、スルホンアミド基、炭素原子数1〜30の炭化水素基、複素環を含有する炭素原子数2〜20の基又はメタロセニル基を表し、
5及びR9は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜30の炭化水素基、又は複素環を含有する炭素原子数2〜20の基を表し、
8は、炭素原子数1〜20のハロゲン化アルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基、又は、水酸基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、カルボキシル基、スルホン酸基、スルホンアミド基若しくはフッ化アルキル基で置換された炭素原子数6〜20のアリール基を表し、
Xは、>CR1011、酸素原子、硫黄原子又は>NR12を表し、
10及びR11は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜30の炭化水素基、複素環を含有する炭素原子数2〜20の基又はメタロセニル基を表し、
12は、水素原子、炭素原子数1〜30の炭化水素基、複素環を含有する炭素原子数2〜20の基を表し、
1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11及びR12で表される基中のメチレン基は、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−COS−、−OCS−、−SO2−、−SO3−、−NH−、−CONH−、−NHCO−、−SO2NH−、−NH−SO2−、−N=CH−、−CH=CH―、又はこれらを組み合わせた基によって、酸素原子が隣り合わない条件で、置き換わっている場合もあり、
1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11及びR12で表される基のアルキル部分は、分岐側鎖又は環状アルキルである場合があり、置換基を有する場合もあり、
1とR2、R2とR3、R3とR4、R4とR5、R10とR11及びR12とR1は、それぞれ結合して環を形成する場合があり、形成した環は置換基を有する場合もあり、
mは1〜6の整数であり、
m≧2の場合、複数存在するR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びXは、それぞれ同一である場合があり、異なる場合もあり、
m=1の場合、Aは、存在せず、m≧2のとき、Aは、直接結合、窒素原子、>NR13、酸素原子、硫黄原子、−SO2−、−SO−、リン原子、>PR13、Em+、Lm-又は下記(i)、(ii)、(iii)、(iv)若しくは(v)に示すいずれかの連結基を表し、
13は、水素原子、又は炭素原子数1〜30の炭化水素基を表し、
13で表される炭素原子数1〜30の炭化水素基中のメチレン基は、−COO−、−O−、−OCO−、−NHCO−、−NH−、−CONH−、又はこれらを組み合わせた基によって、酸素原子が隣り合わない条件で、置き換わっている場合もあり、
m+はm価の陽イオンを表し、Lm-はm価の陰イオンを表し、
m≧2でAがEm+又はLm-でない場合、AはR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8又はR9で表される基の水素原子に置き換わる形で連結する。
(i)m=2のとき、Aは、下記式(α)で表される連結基である場合がある。
(式中、X1は、>NR14、炭素原子数1〜30の炭化水素基、複素環を含有する炭素原子数2〜20の基又は下記(α−1)、(α−2)若しくは(α−3)で表される基を表し、
1及びZ2は、それぞれ独立に、直接結合、−O−、−S−、−SO2−、−SO−、>NR14、又は>PR15を表し、
14及びR15は、それぞれ独立に、水素原子、又は炭素原子数1〜30の炭化水素基を表し、
14及びR15で表される基中のメチレン基は、−COO−、−O−、−OCO−、−NHCO−、−NH−、−CONH−、又はこれらを組み合わせた基によって、酸素原子が隣り合わない条件で、置き換わっていてもよい。
但し、上記式(α)で表される基は炭素原子数1〜35の範囲内であり、式中の*は、*部分で、隣接する基と結合することを意味する。)
(式中、R21は、炭素原子数1〜30の炭化水素基又は炭素原子数1〜10のアルコキシ基により置換されたフェニル基を表し、R22は炭素原子数1〜10のアルコキシ基、炭素原子数1〜30の炭化水素基又はハロゲン原子を表し、
上記の炭素原子数1〜30の炭化水素基及び炭素原子数1〜10のアルコキシ基の水素原子はハロゲン原子で置き換わっている場合があり、
dは0〜4の整数であり、
式中の*は、*部分で、隣接する基と結合することを意味する。)
(式中の*は、*部分で、隣接する基と結合することを意味する。)
(式中、R23及びR24は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜30の炭化水素基、炭素原子数6〜20のアリールオキシ基、炭素原子数6〜20のアリールチオ基、複素環を含有する炭素原子数2〜20の基又はハロゲン原子を表し、
23及びR24で表される基中の水素原子は、ハロゲン原子で置き換わっている場合があり、
23及びR24で表される基中のメチレン基は、不飽和結合、−O−、−S−、又はこれらを組み合わせた基によって、酸素原子が隣り合わない条件で、置き換わっている場合があり、
23は、隣接するR23同士が結合して環を形成する場合があり、
eは0〜4の数を表し、fは0〜8の数を表し、gは0〜4の数を表し、hは0〜4の数を表し、gとhの数の合計は2〜4であり、
式中の*は、*部分で、隣接する基と結合することを意味する。)
(ii)m=3のとき、Aは、下記式(β)で表される連結基である場合がある。

(式中、X2は、炭素原子数1〜30の炭化水素基又は複素環を含有する炭素原子数2〜20の基を表し、
2で表される基中のメチレン基は、−COO−、−O−、−OCO−、−NHCO−、−NH−、−CONH−、−O−CONH−、−NHCO−O−、又はこれらを組み合わせた基によって、酸素原子が隣り合わない条件で、置き換わっている場合もあり、
1、Z2及びZ3は、それぞれ独立に、上記式(α)におけるZ1及びZ2で表される基と同じである。
但し、上記一般式(β)で表わされる基は炭素原子数1〜35の範囲内であり、式中の*は、*部分で、隣接する基と結合することを意味する。)
(iii)m=4のとき、Aは、下記式(γ)で表される連結基である。
(式中、X3は、炭素原子、炭素原子数1〜30の炭化水素基又は複素環を含有する炭素原子数2〜20の基を表し、
3で表される基中のメチレン基は、−COO−、−O−、−OCO−、−NHCO−、−NH−、−CONH−、−O−CONH−、−NHCO−O−、又はこれらを組み合わせた基によって、酸素原子が隣り合わない条件で、置き換わっている場合もあり、
1、Z2、Z3及びZ4は、それぞれ独立に、上記式(α)におけるZ1及びZ2で表される基と同じである。
但し、上記一般式(γ)で表される基は炭素原子数1〜35の範囲内であり、式中の*は、*部分で、隣接する基と結合することを意味する。)
(iv)m=5のとき、Aは、下記式(δ)で表される連結基である。
(式中、X4は、炭素原子数1〜30の炭化水素基又は複素環を含有する炭素原子数2〜20の基を表し、
4で表される基中のメチレン基は、−COO−、−O−、−OCO−、−NHCO−、−NH−、−CONH−、−O−CONH−、−NHCO−O−、又はこれらを組み合わせた基によって、酸素原子が隣り合わない条件で置き換わっている場合もあり、
1、Z2、Z3、Z4及びZ5は、それぞれ独立に、上記式(α)におけるZ1及びZ2で表される基と同じである。
但し、上記一般式(δ)で表される基は炭素原子数2〜35の範囲内であり、式中の*は、*部分で、隣接する基と結合することを意味する。)
(v)m=6のとき、Aは、下記式(ε)で表される連結基である。
(式中、X5は、炭素原子数1〜30の炭化水素基又は複素環を含有する炭素原子数2〜20の基を表し、
5で表される基中のメチレン基は、−COO−、−O−、−OCO−、−NHCO−、−NH−、−CONH−、−O−CONH−、−NHCO−O−、又はこれらを組み合わせた基によって、酸素原子が隣り合わない条件で、置き換わっている場合もあり、
1、Z2、Z3、Z4、Z5及びZ6は、それぞれ独立に、上記式(α)におけるZ1及びZ2で表される基と同じである。
但し、上記一般式(ε)で表される基は炭素原子数2〜35の範囲内であり、式中の*は、*部分で、隣接する基と結合することを意味する。)
1、R2、R3、R4、R6、及びR7で表されるハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
1、R2、R3、R4、R6、R7で表される炭素原子数1〜30の炭化水素基は、特に限定されるものではないが、好ましくは炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数2〜20のアルケニル基、炭素原子数3〜20のシクロアルキル基、炭素原子数4〜20のシクロアルキルアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基、炭素原子数8〜30のアリールアルケニル基等を表し、吸光度が高いことから、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数2〜10のアルケニル基、炭素原子数3〜10のシクロアルキル基、炭素原子数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素原子数6〜10のアリール基、炭素原子数7〜20のアリールアルキル基、炭素原子数8〜20のアリールアルケニル基がより好ましい。
上記炭素原子数1〜20のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、アミル、イソアミル、t−アミル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、イソオクチル、2−エチルヘキシル、t−オクチル、ノニル、イソノニル、デシル、イソデシル、ウンデシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル及びイコシル等が挙げられ、上記炭素原子数1〜10のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、アミル、イソアミル、t−アミル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、イソオクチル、2−エチルヘキシル、t−オクチル、ノニル、イソノニル、デシル及びイソデシル等が挙げられる。
上記炭素原子数2〜20のアルケニル基としては、例えば、ビニル、2−プロペニル、3−ブテニル、2−ブテニル、4−ペンテニル、3−ペンテニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、5−ヘキセニル、2−ヘプテニル、3−ヘプテニル、4−ヘプテニル、3−オクテニル、3−ノネニル、4−デセニル、3−ウンデセニル、4−ドデセニル、3−シクロヘキセニル、2,5−シクロヘキサジエニル−1−メチル、及び4,8,12−テトラデカトリエニルアリル等が挙げられ、上記炭素原子数2〜10のアルケニル基としては、例えば、ビニル、2−プロペニル、3−ブテニル、2−ブテニル、4−ペンテニル、3−ペンテニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、5−ヘキセニル、2−ヘプテニル、3−ヘプテニル、4−ヘプテニル、3−オクテニル、3−ノネニル及び4−デセニル等が挙げられる。
上記炭素原子数3〜20のシクロアルキル基とは、全体で3〜20個の炭素原子を有する、飽和単環式又は飽和多環式アルキル基を意味する。例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、アダマンチル、デカハイドロナフチル、オクタヒドロペンタレン、ビシクロ[1.1.1]ペンタニル及びテトラデカヒドロアントラセニル等が挙げられ、上記炭素原子数3〜10のシクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、アダマンチル、デカハイドロナフチル、オクタヒドロペンタレン及びビシクロ[1.1.1]ペンタニル等が挙げられる。
上記炭素原子数4〜20のシクロアルキルアルキル基とは、アルキル基の水素原子がシクロアルキル基で置き換えられた、全体で4〜20個の炭素原子を有する基を意味する。例えば、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘプチルメチル、シクロオクチルメチル、シクロノニルメチル、シクロデシルメチル、2−シクロブチルエチル、2−シクロペンチルエチル、2−シクロヘキシルエチル、2−シクロヘプチルエチル、2−シクロオクチルエチル、2−シクロノニルエチル、2−シクロデシルエチル、3−シクロブチルプロピル、3−シクロペンチルプロピル、3−シクロヘキシルプロピル、3−シクロヘプチルプロピル、3−シクロオクチルプロピル、3−シクロノニルプロピル、3−シクロデシルプロピル、4−シクロブチルブチル、4−シクロペンチルブチル、4−シクロヘキシルブチル、4−シクロヘプチルブチル、4−シクロオクチルブチル、4−シクロノニルブチル、4−シクロデシルブチル、3−3−アダマンチルプロピル及びデカハイドロナフチルプロピル等が挙げられ、上記炭素原子数4〜10のシクロアルキルアルキル基としては、例えば、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘプチルメチル、シクロオクチルメチル、シクロノニルメチル、2−シクロブチルエチル、2−シクロペンチルエチル、2−シクロヘキシルエチル、2−シクロヘプチルエチル、2−シクロオクチルエチル、3−シクロブチルプロピル、3−シクロペンチルプロピル、3−シクロヘキシルプロピル、3−シクロヘプチルプロピル、4−シクロブチルブチル、4−シクロペンチルブチル、4−シクロヘキシルブチル、ビシクロ[1.1.0]ブチル、ビシクロ[1.1.1]ペンチル、ビシクロ[2.1.0]ペンチル、ビシクロ[3.1.0]ヘキシル、ビシクロ[2.1.1]ヘキシル、ビシクロ[2.2.0]ヘキシル、ビシクロ[4.1.0]ヘプチル、ビシクロ[3.2.0]ヘプチル、ビシクロ[3.1.1]ヘプチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[5.1.0]オクチル、ビシクロ[4.2.0]オクチル、ビシクロ[4.1.1]オクチル、ビシクロ[3.3.0]オクチル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、スピロ〔4,4〕ノナニル、スピロ〔4,5〕デカニル、デカリン、トリシクロデカニル、テトラシクロドデカニル及びセドロール、シクロドデカニル等が挙げられる。
上記炭素原子数6〜30のアリール基としては、例えば、フェニル、トリル、キシリル、エチルフェニル、ナフチル、アンスリル及びフェナントレニル等や、上記アルキル基、上記アルケニル基、カルボキシル基、ハロゲン原子等で1つ以上置換されたフェニル、ビフェニリル、ナフチル、アントリル、例えば、4−クロロフェニル、4−カルボキシルフェニル、4−ビニルフェニル、4−メチルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル等の単環又は縮環構造の芳香族系炭化水素環あるいはその連結構造が挙げられ、上記炭素原子数6〜10のアリール基としては、例えば、フェニル、トリル、キシリル、エチルフェニル及びナフチル等や、上記アルキル基、上記アルケニル基、カルボキシル基、ハロゲン原子等で1つ以上置換されたフェニル、ビフェニリル及びナフチル等、例えば、4−クロロフェニル、4−カルボキシルフェニル、4−ビニルフェニル、4−メチルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル等の単環又は縮環構造の芳香族系炭化水素環あるいはその連結構造が挙げられる。
上記炭素原子数7〜30のアリールアルキル基とは、アルキル基の水素原子がアリール基で置き換えられた、全体で7〜30個の炭素原子を有する基を意味し、例えば、ベンジル、α−メチルベンジル、α、α−ジメチルベンジル、2−フェニルエチル、2−フェニルプロピル、3−フェニルプロピル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、トリフェニルプロピル及びナフチルプロピル等が挙げられ、上記炭素原子数7〜20のアリールアルキル基とは、アルキル基の水素原子がアリール基で置き換えられた、全体で7〜20個の炭素原子を有する基を意味し、例えば、ベンジル、α−メチルベンジル、α、α−ジメチルベンジルジメチルベンジル、2−フェニルエチル、2−フェニルプロピル、3−フェニルプロピル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル及びナフチルプロピル等が挙げられる。
上記炭素原子数8〜30のアリールアルケニル基とは、アルケニル基の水素原子がアリール基で置き換えられた、全体で8〜30個の炭素原子を有する基を意味し、例えば、スチレニル、シンナミル、2−フェニル−2−プロペニル、3−フェニル−2−プロペニル、2−フェニル−4−ペンテニル、2−フェニル−4−ヘキセニル、2,2−ジフェニルエチレニル、3,3−フェニル−2−プロペニル、2−ナフチル−2−プロペニル、3−ナフチル−2−プロペニル、3−ナフチル−2−フェニル−2−プロペニル、5−アントラセニル−2−フェニル−4−ヘキセニル及び5−アントラセニル−2−ナフチル−4−ヘキセニル等が挙げられ、上記炭素原子数8〜20のアリールアルケニル基とは、アルケニル基の水素原子がアリール基で置き換えられた、全体で8〜20個の炭素原子を有する基を意味し、例えば、スチレニル、シンナミル、2−フェニル−2−プロペニル、3−フェニル−2−プロペニル、2−フェニル−4−ペンテニル、2−フェニル−4−ヘキセニル、2,2−ジフェニルエチレニル、3,3−フェニル−2−プロペニル、2−ナフチル−2−プロペニル、3−ナフチル−2−プロペニル及び3−ナフチル−2−フェニル−2−プロペニル等が挙げられる。
1、R2、R3、R4、R6、及びR7で表される複素環を含有する炭素原子数2〜20の基とは、少なくとも一つの複素環を含有する炭素原子数2〜20の基を意味し、炭素原子数は、基全体の炭素原子数を意味する。以下の説明において、複素環を含有する基の炭素原子数が規定されている場合は、全て、基全体の炭素原子数を意味する。上記複素環を含有する炭素原子数2〜20の基としては、例えば、ピリジル、ピリミジル、ピリダジル、ピペラジル、ピペリジル、ピラニル、ピラゾリル、トリアジル、ピロリジル、キノリル、イソキノリル、イミダゾリル、ベンゾイミダゾリル、トリアゾリル、フリル、フラニル、ベンゾフラニル、チエニル、チオフェニル、ベンゾチオフェニル、チアジアゾリル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、オキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、インドリル、ユロリジル、モルフォリニル、チオモルフォリニル、2−ピロリジノン−1−イル、2−ピペリドン−1−イル、2,4−ジオキシイミダゾリジン−3−イル、2,4−ジオキシオキサゾリジン−3−イル等の単環又は縮環構造の複素環あるいはその連結構造が挙げられる。
上記炭素原子数1〜30の炭化水素基又は上記複素環を含有する炭素原子数2〜20の基は、下記の置換基を有する場合がある。
上記炭素原子数1〜30の炭化水素基が炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数3〜20のシクロアルキル基又は炭素原子数4〜20のシクロアルキルアルキル基である場合、置換基としては、以下に例示の置換基のうち、アルキル基、アリールアルキル基以外の置換基が挙げられる。
上記炭素原子数1〜30の炭化水素基が炭素原子数6〜30のアリール基である場合、置換基としては、好ましくは単環若しくは縮環構造の芳香族系炭化水素環(環構造の部分のみをいう。以下、「芳香族系炭化水素環」において同じ。)又はその連結構造の置換基としては、以下に例示の置換基のうち、アリール基以外の置換基が挙げられる。
上記炭素原子数1〜30の炭化水素基が炭素原子数2〜20のアルケニル基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基又は炭素原子数8〜30のアリールアルケニル基である場合、好ましい置換基としては、下記に例示の中でも単環若しくは縮環構造の芳香族系炭化水素環又はその連結構造が結合したアルキル基が挙げられる。
但し、以下に例示の置換基のうち、アルキル基、アリールアルキル基、アリールアルケニル基は、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基又は炭素原子数8〜30のアリールアルケニル基の芳香族系炭化水素環に置換する。
複素環を含有する炭素原子数2〜20の置換基としては、以下に例示の置換基のうち、複素環を含有する基以外の置換基が挙げられる。
尚、上記炭素原子数1〜30の炭化水素基又は上記複素環を含有する炭素原子数2〜20の基が、以下の置換基の中でも、炭素原子を含有する置換基を有する場合は、該置換基を含めた全体の炭素原子数が、規定された範囲を満たすものとする。つまり、炭素原子数1〜30の炭化水素基が、炭素原子を含有する置換基を有する場合の炭素原子数の範囲は、置換基も含めた全体として1〜30であり、複素環を含有する炭素原子数2〜20の基が、炭素原子を含有する置換基を有する場合の炭素原子数の範囲は、置換基も含めた全体として2〜30であり、また、例えば、炭素原子数1〜20のアルキル基が、炭素原子を含有する置換基を有する場合の炭素原子数の範囲は、置換基も含めた全体として1〜20である。
上記置換基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、ブチル、第二ブチル、第三ブチル、イソブチル、アミル、イソアミル、第三アミル、シクロペンチル、ヘキシル、2−ヘキシル、2−エチルへキシル、3−へキシル(又はヘキサン−3−イル)、シクロヘキシル、ビシクロヘキシル、1−メチルシクロヘキシル、ヘプチル、2−ヘプチル、3−ヘプチル、イソヘプチル、第三ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、第三オクチル、ノニル、イソノニル、デシル、ラウリル等のアルキル基;メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、ブチルオキシ、第二ブチルオキシ、第三ブチルオキシ、イソブチルオキシ、アミルオキシ、イソアミルオキシ、第三アミルオキシ、ヘキシルオキシ、シクロヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、イソヘプチルオキシ、第三ヘプチルオキシ、n−オクチルオキシ、イソオクチルオキシ、第三オクチルオキシ、2−エチルヘキシルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ等のアルコキシ基;メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、第二ブチルチオ、第三ブチルチオ、イソブチルチオ、アミルチオ、イソアミルチオ、第三アミルチオ、ヘキシルチオ、シクロヘキシルチオ、ヘプチルチオ、イソヘプチルチオ、第三ヘプチルチオ、n−オクチルチオ、イソオクチルチオ、第三オクチルチオ、2−エチルヘキシルチオ等のアルキルチオ基;ビニル、1−メチルエテニル、2−メチルエテニル、2−プロペニル、1−メチル−3−プロペニル(又は1−メチル−2−プロペニル)、3−ブテニル、1−メチル−3−ブテニル、イソブテニル、3−ペンテニル、4−ヘキセニル、シクロヘキセニル、ビシクロヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、デセニル、ペンタデセニル、エイコセニル、トリコセニル等のアルケニル基;ベンジル、フェネチル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、スチリル、シンナミル等のアリールアルキル基;フェニル、ナフチル等のアリール基;フェノキシ、ナフチルオキシ等のアリールオキシ基;フェニルチオ、ナフチルチオ等のアリールチオ基;ピリジル、ピリミジル、ピリダジル、ピペリジル、ピラニル、ピラゾリル、トリアジル、ピロリル、キノリル、イソキノリル、イミダゾリル、ベンゾイミダゾリル、トリアゾリル、フリル、フラニル、ベンゾフラニル、チエニル、チオフェニル、ベンゾチオフェニル、チアジアゾリル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、オキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、インドリル、2−ピロリジノン−1−イル、2−ピペリドン−1−イル、2,4−ジオキシイミダゾリジン−3−イル、2,4−ジオキシオキサゾリジン−3−イル等の複素環を含有する基;フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子;アセチル、2−クロロアセチル、プロピオニル、オクタノイル、フェニルカルボニル(ベンゾイル)、フタロイル、4−トリフルオロメチルベンゾイル、ピバロイル、サリチロイル、オキザロイル、ステアロイル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、n−オクタデシルオキシカルボニル、カルバモイル等のアシル基;アセチルオキシ、ベンゾイルオキシ等のアシルオキシ基;アミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ブチルアミノ、シクロペンチルアミノ、2−エチルヘキシルアミノ、ドデシルアミノ、アニリノ、クロロフェニルアミノ、トルイジノ、アニシジノ、N−メチル−アニリノ、ジフェニルアミノ、ナフチルアミノ、2−ピリジルアミノ、メトキシカルボニルアミノ、フェノキシカルボニルアミノ、アセチルアミノ、ベンゾイルアミノ、ホルミルアミノ、ピバロイルアミノ、ラウロイルアミノ、カルバモイルアミノ、N,N−ジメチルアミノカルボニルアミノ、N,N−ジエチルアミノカルボニルアミノ、モルホリノカルボニルアミノ、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノ、n−オクタデシルオキシカルボニルアミノ、N−メチル−メトキシカルボニルアミノ、フェノキシカルボニルアミノ、スルファモイルアミノ、N,N−ジメチルアミノスルホニルアミノ、メチルスルホニルアミノ、ブチルスルホニルアミノ、フェニルスルホニルアミノ等の置換アミノ基;スルホンアミド基、スルホニル含有基、カルボン酸基、シアノ基、スルホン酸基、水酸基、ニトロ基、メルカプト基、イミド基、カルバモイル基、リン酸基等が挙げられ、これらの基は更に置換されていてもよい。
また、上記カルボン酸基、スルホン酸基及びリン酸基等の酸性基は、種々の陽イオンと塩を形成している場合もあり、上記置換アミノ基(例えば、ジエチルアミノ基、ジメチルアミノ基等)は、四級化した後、例えばメチル基、エチル基などの炭素数1〜10のアルキル基で四級化した後、種々の陰イオンと塩を形成している場合もある。上記陽イオンとしては、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、遷移金属カチオン、炭素原子数4以上のアンモニウム、アミジニウム、グアニジニウムカチオン等が挙げられ、陰イオンとしては、例えば、一価のものとして、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、フッ化物イオン等のハロゲン化物イオン;過塩素酸イオン、塩素酸イオン、チオシアン酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、ヘキサフルオロアンチモン酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン等の無機系陰イオン;メタンスルホン酸イオン、ドデシルスルホン酸イオン、ベンゼンスルホン酸イオン、トルエンスルホン酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、ペンタフルオロベンゼンスルホン酸イオン、ジフェニルアミン−4−スルホン酸イオン、2−アミノ−4−メチル−5−クロロベンゼンスルホン酸イオン、2−アミノ−5−ニトロベンゼンスルホン酸イオン、フタロシアニンスルホン酸イオン、パーフルオロ−4−エチルシクロヘキサンスルホン酸イオン、ナフタレンモノスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、ナフタレントリスルホン酸、ナフチルアミンモノスルホン酸、ナフチルアミンジスルホン酸、ナフチルアミントリスルホン酸、ナフトールモノスルホン酸、ナフトールジスルホン酸、ナフトールトリスルホン酸等の有機スルホン酸系陰イオン;チオシアン酸イオン、リンタングステンモリブデン酸イオン、リンタングステン酸イオン、リンモリブデン酸イオン、タンニン酸イオン、酒石酸イオン、パルミチン酸イオン、ステアリン酸イオン、オレイン酸イオン、リノール酸イオン、オクチルリン酸イオン、ドデシルリン酸イオン、オクタデシルリン酸イオン、フェニルリン酸イオン、ノニルフェニルリン酸イオン、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスホン酸イオン等の有機リン酸系陰イオン、ビストリフルオロメチルスルホニルイミドイオン、ビスパーフルオロブタンスルホニルイミドイオン、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸イオン、トリス(フルオロアルキルスルホニル)カルボアニオン、テトラキスペンタフルオロフェニルボレートアニオン等が挙げられる。
1、R2、R3、R4、R6及びR7で表されるメタロセニル基としては、フェロセニル、ニッケロセニル、コバルトニル、フェロセンアルキル、フェロセンアルコキシ等が挙げられる。
1、R2、R3、R4、R6及びR7としては、水素原子又は下記式で表される基が特に好ましい。

(式中の*は、*部分で、隣接する基と結合することを意味する。)
5及びR9で表される炭素原子数1〜30の炭化水素基及び複素環を含有する炭素原子数2〜20の基は、それぞれ、R1、R2、R3、R4、R6及びR7で表される炭素原子数1〜30の炭化水素基及び複素環を含有する炭素原子数2〜20の基と同様である。
5としては、下記式で表される基が特に好ましい。

(式中の*は、*部分で、隣接する基と結合することを意味する。)
9としては、下記式で表される基が特に好ましい。
(式中の*は、*部分で、隣接する基と結合することを意味する。)
8で表される炭素原子数1〜20のハロゲン化アルキル基とは、上記炭素原子数1〜20のアルキル基中の水素原子の一つ以上が、ハロゲン原子で置き換えられた基を意味し、例えば、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、4−トリフルオロメチルフェニル及び4−トリフルオロメチルベンゾイル等が挙げられる。
8で表される炭素原子数6〜20のアリール基は、炭素原子数1〜30の炭化水素基の例として述べた上記炭素原子数6〜20のアリール基と同様である。
8で表される炭素原子数6〜20のアリール基を置換し得るハロゲン原子は、R1、R2、R3、R4、R6及びR7で表されるハロゲン原子と同様である。
8で表される炭素原子数6〜20のアリール基を置換し得るフッ化アルキル基としては、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル等が挙げられる。
8としては、下記式で表される基が特に好ましい。

(式中の*は、*部分で、隣接する基と結合することを意味する。)
10及びR11で表される炭素原子数1〜30の炭化水素基、複素環を含有する炭素原子数2〜20の基及びメタロセニル基は、それぞれ、R1、R2、R3、R4、R6及びR7で表される炭素原子数1〜30の炭化水素基、複素環を含有する炭素原子数2〜20の基及びメタロセニル基と同様である。
>CR1011としては、下記式で表される基が特に好ましい。

(式中の*は、*部分で、隣接する基と結合することを意味する。)
12で表される炭素原子数1〜30の炭化水素基及び複素環を含有する炭素原子数2〜20の基は、それぞれ、R1、R2、R3、R4、R6及びR7で表される炭素原子数1〜30の炭化水素基及び複素環を含有する炭素原子数2〜20の基と同様である。
>NR12としては、>N−Meが特に好ましい。
1とR2、R2とR3、R3とR4、R4とR5、R10とR11、R12とR1が結合して形成する環構造としては、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロヘプタン環、ベンゼン環、ピペリジン環、ピペラジン環、ピロリジン環、モルフォリン環、チオモルフォリン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、トリアジン環、キノリン環、イソキノリン環、イミダゾール環、オキサゾール環、イミダゾリジン環、ピラゾリジン環、イソオキサゾリジン環、イミノオキサゾリジン環、イソチアゾリジン環、ロダニン環、チオオキサゾリドン環、チオヒダントイン環、インダンジオン環、チアナフテン環、ピラゾロン環、ピリドン環、ピラゾリジンジオン環、ローダニン環、バルビツール酸環、チオバルビツール酸環、オキサゾロン環、ヒダントイン環、チオヒダントイン環、スクシンイミド環、マレイミド環等が挙げられ、これらの環は他の環と縮合されている場合もあり、またR1、R2、R3、R4、R6及びR7で表される炭素原子数1〜30の炭化水素基等と同様の置換基を有する場合がある。
13で表される炭素原子数1〜30の炭化水素基は、R1、R2、R3、R4、R6及びR7で表される炭素原子数1〜30の炭化水素基と同様である。
式(α)において、X1で表される炭素原子数1〜30の炭化水素基及び複素環を含有する炭素原子数2〜20の基は、それぞれ、R1、R2、R3、R4、R6及びR7で表される炭素原子数1〜30の炭化水素基及び複素環を含有する炭素原子数2〜20の基から任意の水素原子を1個除くことにより誘導される2価の基である。
式(α)において、R14及びR15で表される炭素原子数1〜30の炭化水素基は、R1、R2、R3、R4、R6及びR7で表される炭素原子数1〜30の炭化水素基と同様である。
式(α−1)において、R21及びR22で表される炭素原子数1〜30の炭化水素基は、R1、R2、R3、R4、R6及びR7で表される炭素原子数1〜30の炭化水素基と同様である。
式(α−1)において、R21及びR22で表される炭素原子数1〜10のアルコキシ基としては、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、ブチルオキシ、第二ブチルオキシ、第三ブチルオキシ、イソブチルオキシ、アミルオキシ、イソアミルオキシ、第三アミルオキシ、ヘキシルオキシ、シクロヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、イソヘプチルオキシ、第三ヘプチルオキシ、n−オクチルオキシ、イソオクチルオキシ、第三オクチルオキシ、2−エチルヘキシルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ等が挙げられる。
式(α−1)におけるハロゲン原子は、R1、R2、R3、R4、R6及びR7で表されるハロゲン原子と同様である。
上記一般式(α−3)において、R23及びR24で表される炭素原子数1〜30の炭化水素基及び複素環を含有する炭素原子数2〜20の基は、それぞれ、R1、R2、R3、R4、R6及びR7で表される炭素原子数1〜30の炭化水素基、複素環を含有する炭素原子数2〜20の基と同様である。
上記一般式(α−3)におけるハロゲン原子はいずれも、R1、R2、R3、R4、R6及びR7で表されるハロゲン原子と同様である。
23及びR24で表される炭素原子数6〜20のアリールオキシ基としては、フェニルオキシ、ナフチルオキシ、2−メチルフェニルオキシ、3−メチルフェニルオキシ、4−メチルフェニルオキシ、4−ビニルフェニル二オキシ、3−iso−プロピルフェニルオキシ、4−iso−プロピルフェニルオキシ、4−ブチルフェニルオキシ、4−tert−ブチルフェニルオキシ、4−へキシルフェニルオキシ、4−シクロヘキシルフェニルオキシ、4−オクチルフェニルオキシ、4−(2−エチルヘキシル)フェニルオキシ、2,3−ジメチルフェニルオキシ、2,4−ジメチルフェニルオキシ、2,5−ジメチルフェニルオキシ、2.6−ジメチルフェニルオキシ、3.4−ジメチルフェニルオキシ、3.5−ジメチルフェニルオキシ、2,4−ジーtert−ブチルフェニルオキシ、2,5−ジーtert−ブチルフェニルオキシ、2,6−ジーtert−ブチルフェニルオキシ、2.4−ジーtert−ペンチルフェニルオキシ、2,5−tert−アミルフェニルオキシ、4−シクロへキシルフェニルオキシ、2,4,5−トリメチルフェニルオキシ、フェロセニルオキシ等の基及びこれらの基がハロゲン原子で置換された基が奉げられ、
炭素原子数6〜20のアリールチオ基としては、上記炭素原子数6〜20のアリールオキシ基の酸素原子を硫黄原子に置き換えた基等が奉げられる。
上記式(α−3)中のR23同士が結合して形成する環構造は、R1とR2、R2とR3、R3とR4、R4とR5、R10とR11、R12とR1が結合して形成する環構造と同様である。
式(α)としては、下記式で表される基が特に好ましい。

(式中の*は、*部分で、隣接する基と結合することを意味する。)
上記式(β)、(γ)、(δ)及び(ε)において、X2、X3、X4又はX5で表される炭素原子数1〜30の炭化水素基は、それぞれ、R1、R2、R3、R4、R6及びR7で表される炭素原子数1〜30の炭化水素基から任意の水素原子を2個、3個、4個又は5個除くことにより誘導される3価、4価、5価又は6価の炭化水素基である。同様に、X2、X3、X4又はX5で表される複素環を含有する炭素原子数2〜20の基は、それぞれ、R1、R2、R3、R4、R6及びR7で表される複素環を含有する炭素原子数2〜20の基から任意の水素原子を2個、3個、4個又は5個除くことにより誘導される3価、4価、5価又は6価の基である。
式(β)としては、下記式で表される基が特に好ましい。

(式中の*は、*部分で、隣接する基と結合することを意味する。)
式(γ)としては、下記式で表される基が特に好ましい。

(式中の*は、*部分で、隣接する基と結合することを意味する。)
前記ポリメチン化合物(A1)が下記式(II)で表される構造であることが好ましい。

(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びXは、上記一般式(I)と同じである。)
前記ポリメチン化合物(A1)が下記式(III)で表される構造であることが好ましい。

(式中、R1、R2、R3、R4、R6、R7、R8、R9及びXは、上記一般式(I)と同じであり、X1、Z1及びZ2は、上記式(α)と同じである。)
一般式(I)、(II)及び(III)中のR9が下記式(ζ)で表される基であることが好ましい。
式(ζ)中、R31、R32、R33、R34及びR35は、それぞれ独立に、水素原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、カルボキシル基、スルホン酸基、−SO2NR3637、炭素原子数1〜30の炭化水素基、複素環を含有する炭素原子数2〜20の基又はメタロセニル基を表す。
31、R32、R33、R34及びR35のうち、一つ以上は、−SO2NR3637である。
36及びR37は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜30の炭化水素基、複素環を含有する炭素原子数2〜20の基又はメタロセニル基を表す。
31、R32、R33、R34、R35、R36及びR37で表される基中のメチレン基は、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−COS−、−OCS−、−SO2−、−SO3−、−NH−、−CONH−、−NHCO−、−SO2NH−、−NH−SO2−、−N=CH−、−CH=CH―、又はこれらを組み合わせた基によって、酸素原子が隣り合わない条件で、置き換わっている場合もある。
31、R32、R33、R34、R35、R36及びR37で表される基のアルキル部分は、分岐側鎖又は環状アルキルである場合があり、置換基を有する場合もある。
31とR32、R32とR33、R33とR34、R34とR35及びR36とR37は、それぞれ結合して環を形成する場合があり、形成した環は置換基を有する場合もある。
式(ζ)において、R31、R32、R33、R34及びR35で表されるハロゲン原子は、R1、R2、R3、R4、R6及びR7で表されるハロゲン原子と同様である。
31、R32、R33、R34、R35、R36及びR37で表される炭素原子数1〜30の炭化水素基、複素環を含有する炭素原子数2〜20の基及びメタロセニル基は、それぞれ、R1、R2、R3、R4、R6及びR7で表される炭素原子数1〜30の炭化水素基、複素環を含有する炭素原子数2〜20の基及びメタロセニル基と同様である。
31とR32、R32とR33、R33とR34、R34とR35及びR36とR37が結合して形成する環構造は、R1とR2、R2とR3、R3とR4、R4とR5、R10とR11、R12とR1が結合して形成する環構造と同様である。
式(ζ)としては、下記式で表される基が特に好ましい。

(式中の*は、*部分で、隣接する基と結合することを意味する。)
上記一般式(I)又は式(ζ)において、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R9、R10、R11、R12又はR31、R32、R33、R34、R35、R36、R37で表される炭素原子数1〜30の炭化水素基としては、無置換のもの;フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子、置換アミノ基、スルホンアミド基、スルホニル基、カルボキシル基、シアノ基、スルホン酸基、水酸基、ニトロ基、メルカプト基、イミド基、カルバモイル基、リン酸基等で置換されたもの;アルキル基中のメチレン基が、−SO2NH−、−NHSO2−、−O−、−OCO−、−NHCO−又は−CONH−で置き換わったもの;以下に説明するアルキル基(置換基を有するアルキル基を含む)の末端メチル基が塩を形成したものが好ましい。
上記一般式(I)又は式(ζ)において、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R9、R10、R11、R12、R31、R32、R33、R34、R35、R36、R37で表される炭素原子数1〜30の炭化水素基の末端メチル基は、カルボキシル基、スルホン酸基及びリン酸基等の酸性基が種々の陽イオンと塩を形成した置換基を有している場合があり、或いは置換アミノ基を四級化した後種々の陰イオンと塩を形成した置換基を有する場合がある。
このような塩を形成した置換基のうち、酸性基と塩を形成する陽イオンとしては、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属イオン、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等のアルカリ土類金属イオン、アルミニウムなどの典型金属イオン、亜鉛、ニッケル、コバルト、銅、バナジウム等遷移金属カチオン、炭素原子数4以上のアンモニウム等が挙げられ、四級化した置換アミノ基と塩を形成する陰イオンとしては、一価のものとして、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、フッ化物イオン等のハロゲン化物イオン;過塩素酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、ヘキサフルオロアンチモン酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン等の無機系陰イオン;メタンスルホン酸イオン、ドデシルスルホン酸イオン等の有機スルホン酸系陰イオン;リンモリブデン酸イオンなどのヘテロポリ酸イオン、ビストリフルオロメチルスルホニルイミドイオン、ビスパーフルオロブタンスルホニルイミドイオン、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸イオン、トリス(フルオロアルキルスルホニル)カルボアニオン、テトラキスペンタフルオロフェニルボレートアニオン等が挙げられる。
上述の塩を形成した置換基は、酸性染料をレーキ化する沈殿剤、或いは塩基性染料をレーキ化する沈殿剤を用いて得ることができる。上記酸性染料をレーキ化する沈殿剤としては、例えば、塩化バリウム、塩化アルミニウム、アルカリ土類金属塩、マンガン塩、ナトリウム塩等を用いることができ、上記塩基性染料をレーキ化する沈殿剤としては、リンタングステンモリブデン酸、リンタングステン酸、リンモリブデン酸、ケイ素タングステンモリブデン酸、ケイ素モリブデン酸、タンニン酸、酒石酸、カオリン、緑土、高級脂肪酸等を用い、水溶液又は水分散液中で必要に応じて加熱、ろ過することにより得ることができる。
本発明で使用するポリメチン化合物は、上記一般式(I)におけるAがEm+である場合、m≧2であり、且つ一般式(I)におけるA以外の部分がm個の一価の陰イオンとなり、これらの陰イオンが、Em+であるm価の陽イオンと結合している状態となる。後述の例示化合物で言えば、No.64〜No.69が該当する。
m+で表わされるm価の陽イオンは、2価の陽イオンとしては、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等のアルカリ土類金属イオン;亜鉛、銅、ニッケル等の遷移金属カチオン等が挙げられ、3価の陽イオンとしては、アルミニウム等の典型金属イオン;コバルト、鉄等の遷移金属カチオン等が挙げられ、4価以上の陽イオンとしては、マンガン等の遷移金属カチオン等が挙げられる。
本発明で使用するポリメチン化合物は、上記一般式(I)におけるAがLm-である場合、m≧2かつ一般式(I)におけるA以外の部分がm個の一価の陽イオンとなり、これらの陽イオンが、Lm-であるm価の陰イオンと結合している状態となる。後述の例示化合物で言えば、化合物No.70〜No.75が該当する。
m-で表わされるm価の陰イオンは、2価の陰イオンとしては、タングステン酸イオン、モリブデン酸イオン(MoO4 2-)、クロム酸イオン等が挙げられ、3価の陰イオンとしては、リンモリブデン酸イオン、リンタングステン酸イオン、リンタングストモリブデン酸イオン、バナジン酸イオン等が挙げられ、4価の陰イオンとしては、ケイタングステン酸イオン等が挙げられ、5価以上の陰イオンとしては、リンバナドモリブデン酸イオン、モリブデン酸イオン(Mo724 6-)等が挙げられる。
なお、上記一般式(I)で表されるポリメチン化合物は、下記一般式に示されるような構造を取りうるが、どちらの構造式であってもよく、また、どちらの構造式で表される構造異性体を単離して用いても、或いはそれらの混合物として用いてもよい。さらには下記式は、NR5基とR6基とが二重結合に対してシス配置(Z配置)になっているが、これらがトランス配置(E配置)になるものも含まれる。式(I)はこれら炭素−炭素二重結合に起因する全ての幾何異性体を含む意味として定義される。

(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、及びXは、上記一般式(I−1)と同じである。)
また、上記一般式(II)〜(IV)においても、上記一般式(I)同様に二重結合に対してそれぞれ、シス配置(Z配置)又はトランス配置(E配置)をとる幾何異性体が存在するが、本発明で使用するポリメチン化合物は、これらを区別するものではなく、これら炭素−炭素二重結合に起因する全ての幾何異性体を含むものとして定義される。
上記一般式(I)で表されるポリメチン化合物の具体例としては、下記化合物No.1〜No.75が挙げられる。
本発明で使用するポリメチン化合物の中でも、上記一般式(II)で表されるポリメチン化合物は、溶剤への溶解性又は分散性に優れることから好ましい。
上記一般式(III)で表されるポリメチン化合物は、昇華性が低いことから好ましい。
また、下記一般式(IV)で表されるポリメチン化合物も、昇華性が低いことから好ましい。

(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8及びXは、上記一般式(I)と同じであり、X1、Z1及びZ2は、上記一般式(α)と同じである。)
上記一般式(I)〜(III)中のR9が上記式(ζ)で表される基であるポリメチン化合物は、適切な吸収波長域を示すことから赤色の補助着色剤として好ましい。吸収波長域が450〜550nmであるものが好ましく、更に好ましくは500〜550nmである。
上記一般式(I)〜(IV)中のR8がトリフルオロメチル基又は4−ニトロフェニル基であるものは、耐光性及び耐熱性にとりわけ優れることから好ましい。
上記一般式(I)〜(IV)中のXが、>CR1011又は硫黄原子であるものは、耐光性及び耐熱性に優れることから好ましく、特に>CR1011は、より好ましい。さらにCR1011中のR10及びR11がメチル基であるものは、特に耐熱性に優れることからより好ましい。
上記一般式(I)で表されるポリメチン化合物は、その製造方法によって特に限定されず、周知一般の反応を利用した方法で得ることができる。該化合物は、例えばm=1の場合、下記反応式1の如く、インドレニン四級塩とアミジン化合物との反応生成物に、活性メチレンを有する化合物を反応させる方法により合成することができる。
反応式1
(式中、R41、R42及びR43は、水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基又は炭素原子数8〜30のアリールアルケニル基を表し、Anq-はq価のアニオンを表し、qは1又は2であり、pは電荷を中性に保つ係数を表し、
1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びXは、上記一般式(I)と同じである。)
また、m=2であり、Aが上記一般式(α)で表される連結基でR5と連結する場合、下記反応式2の如く、アルキルジハライドと2等量のインドレニン四級塩を反応させ、続いて上記反応式1と同様にして合成することができる。
m=3以上のポリメチン化合物も、AがR5以外と連結する場合も、下記反応式2に示されるルートに準じて合成することができる。
反応式2

(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びXは、上記一般式(I)と同じであり、X1、Z1及びZ2は、上記式(α)と同じであり、R41、R42、R43、Anq-、q及びpは、上記反応式1と同じであり、X*は、ハロゲン原子である。)
前記ポリメチン化合物(A1)の量は、ポリメチン化合物(A1)と極大吸収波長が500nm以上である着色剤(A2)の合計100質量部に対して、例えば、1質量部以上、好ましくは3質量部以上、より好ましくは5質量部以上であり、例えば、99質量部以下、好ましくは60質量部以下、さらに好ましくは50質量部以下である。
<極大吸収波長が500nm以上である着色剤(A2)>
前記ポリメチン化合物(A1)は、極大吸収波長が500nm以上である着色剤(A2)と組み合わせて使用される。なお着色剤(A2)の極大吸収波長は、クロロホルム溶媒中で測定した結果を採用する。着色剤(A2)の極大吸収波長は、700nm以下の範囲にあることが好ましく、600nm以下の範囲にあることがより好ましい。
前記極大吸収波長が500nm以上である着色剤(A2)としては、例えば、キサンテン染料(a)が挙げられる。本発明で使用されるキサンテン染料(a)は、分子内にキサンテン骨格を有する化合物を含む染料であり、キサンテン染料(a)としては、式(1a)で表される化合物(以下、「化合物(1a)」という場合がある。)を含む染料が好ましい。化合物(1a)は、その互変異性体であってもよい。
[式(1a)中、
1a〜R4aは、互いに独立に、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の1価の飽和炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素数6〜10の1価の芳香族炭化水素基、または式(i)で表される基を表し、
*−R50a−Si(R29a3 (i)
(R29aは水素原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜4のアルキル基または炭素数1〜4のアルコキシ基を表し、複数のR29aは、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
50aは炭素数1〜10のアルカンジイル基を表し、該アルカンジイル基を構成する−CH2−は、−O−、−CO−、−N(R11a)−、−OCO−、−COO−、−OCONH−、−NHCOO−、−CONH−または−NHCO−で置換されていてもよい。
*は窒素原子との結合手を表す。)
1a〜R4aにおいて、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基(−CH2−)は、−O−、−CO−、−NR11a−、−OCO−、−COO−、−OCONH−、−NHCOO−、−CONH−または−NHCO−で置換されていてもよく、R1a及びR2aは、一緒になって窒素原子を含む環を形成してもよく、R3a及びR4aは、一緒になって窒素原子を含む環を形成してもよい。
5aは、−OH、−SO3 -、−SO3H、−SO3 -+、−CO2H、−CO2 -+、−CO28a、−SO38a又は−SO2NR9a10aを表す。
6a及びR7aは、互いに独立に、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表す。
maは、0〜5の整数を表す。mが2以上のとき、複数のR5は同一でも異なってもよい。
aは、0又は1の整数を表す。
Xaは、ハロゲン原子を表す。
+は、+N(R11a4、Na+又はK+を表し、4つのR11aは同一でも異なってもよい

8aは、炭素数1〜20の1価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子で置換されていてもよい。
9a及びR10aは、互いに独立に、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜20の1価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基(−CH2−)は、−O−、−CO−、−N(R11a)−、−OCO−、−COO−、−OCONH−、−NHCOO−、−CONH−または−NHCO−で置換されていてもよく、R9及びR10は、互いに結合して窒素原子を含んだ3〜10員環の複素環を形成していてもよい。
11aは、水素原子、炭素数1〜20の1価の飽和炭化水素基又は炭素数7〜10のアラルキル基を表す。]
式(1a)において、−SO3 -が存在する場合、その数は1個である。
1a〜R4aにおける炭素数6〜10の1価の芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、トルイル基、キシリル基、メシチル基、プロピルフェニル基及びブチルフェニル基等が挙げられる。
該炭素数6〜10の1価の芳香族炭化水素基は置換基を有していてもよい。該芳香族炭化水素基が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子、−R8a、−OH、−OR8a、−SO3 -、−SO3H、−SO3 -+、−CO2H、−CO28a、−SR8a、−SO28a、−SO38a又は−SO2NR9a10aが挙げられ、これらの置換基が芳香族炭化水素基に含まれる水素原子を置換していることが好ましい。これらの中でも、置換基としては、−R8a、−SO3 -、−SO3H、−SO3 -+及び−SO2NR9a10aが好ましく、−R8a、−SO3 -+及び−SO2NR9a10aがより好ましい。この場合の−R8aとしては、炭素数1〜10の1価の飽和炭化水素基がより好ましく、炭素数1〜5のアルキル基がさらに好ましい。またこの場合の−SO3 -+としては、−SO3 -+(R11a4が好ましい。
1a〜R4a及びR8a〜R11aにおける炭素数1〜20の1価の飽和炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、イコシル基等の直鎖状アルキル基;イソプロピル基、イソブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、2−エチルヘキシル基等の分岐鎖状アルキル基;シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、トリシクロデシル基等の炭素数3〜20の脂環式飽和炭化水素基が挙げられる。
該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基(−CH2−)は、−O−、−CO−、−N(R11a)−、−OCO−、−COO−、−OCONH−、−NHCOO−、−CONH−または−NHCO−で置換されていてもよい。
該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基(−CH2−)が、−O−で置換された基としては、例えば、以下のものが挙げられる(*は結合手を表す)。
該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基(−CH2−)が、−CO−で置換された基としては、例えば、以下のものが挙げられる(*は結合手を表す)。
該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基(−CH2−)が、−N(R11a)−で置換された基としては、例えば、以下のものが挙げられる(*は結合手を表す)。
該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基(−CH2−)が、−OCO−で置換された基としては、例えば、以下のものが挙げられる(*は結合手を表す)。
該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基(−CH2−)が、−COO−で置換された基としては、例えば、以下のものが挙げられる(*は結合手を表す)。
該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基(−CH2−)が、−OCONH−で置換された基としては、例えば、以下のものが挙げられる(*は結合手を表す)。
該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基(−CH2−)が、−NHCOO−で置換された基としては、例えば、以下のものが挙げられる(*は結合手を表す)。
該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基(−CH2−)が、−CONH−で置換された基としては、例えば、以下のものが挙げられる(*は結合手を表す)。
該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基(−CH2−)が、−NHCO−で置換された基としては、例えば、以下のものが挙げられる(*は結合手を表す)。
1a〜R4aにおける該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、例えば、置換基としての炭素数6〜10の芳香族炭化水素基又はハロゲン原子で置換されていてもよい。R1a〜R4aの飽和炭化水素基の水素原子を置換していてもよい炭素数6〜10の芳香族炭化水素基としては、R1a〜R4aにおける炭素数6〜10の芳香族炭化水素基として例示した基と同様の基が挙げられる。
9a及びR10aにおける該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、例えば、置換基としてのヒドロキシ基又はハロゲン原子で置換されていてもよい。
1a及びR2aが一緒になって形成する環、並びにR3a及びR4aが一緒になって形成する環としては、例えば、以下のものが挙げられる。
−OR8aとしては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基及びイコシルオキシ基等のアルキルオキシ基等が挙げられる。
−CO28としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基及びイコシルオキシカルボニル基等のアルキルオキシカルボニル等が挙げられる。
−SR8aとしては、例えば、メチルスルファニル基、エチルスルファニル基、ブチルスルファニル基、ヘキシルスルファニル基、デシルスルファニル基及びイコシルスルファニル基等のアルキルスルファニル基等が挙げられる。
−SO28aとしては、例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、ブチルスルホニル基、ヘキシルスルホニル基、デシルスルホニル基及びイコシルスルホニル基等のアルキルスルホニル基等が挙げられる。
−SO38aとしては、例えば、メトキシスルホニル基、エトキシスルホニル基、プロポキシスルホニル基、tert−ブトキシスルホニル基、ヘキシルオキシスルホニル基及びイコシルオキシスルホニル基等のアルキルオキシスルホニル基等が挙げられる。
−SO2NR9a10aとしては、例えば、スルファモイル基;
N−メチルスルファモイル基、N−エチルスルファモイル基、N−プロピルスルファモイル基、N−イソプロピルスルファモイル基、N−ブチルスルファモイル基、N−イソブチルスルファモイル基、N−sec−ブチルスルファモイル基、N−tert−ブチルスルファモイル基、N−ペンチルスルファモイル基、N−(1−エチルプロピル)スルファモイル基、N−(1,1−ジメチルプロピル)スルファモイル基、N−(1,2−ジメチルプロピル)スルファモイル基、N−(2,2−ジメチルプロピル)スルファモイル基、N−(1−メチルブチル)スルファモイル基、N−(2−メチルブチル)スルファモイル基、N−(3−メチルブチル)スルファモイル基、N−シクロペンチルスルファモイル基、N−ヘキシルスルファモイル基、N−(1,3−ジメチルブチル)スルファモイル基、N−(3,3−ジメチルブチル)スルファモイル基、N−ヘプチルスルファモイル基、N−(1−メチルヘキシル)スルファモイル基、N−(1,4−ジメチルペンチル)スルファモイル基、N−オクチルスルファモイル基、N−(2−エチルヘキシル)スルファモイル基、N−(1,5−ジメチルヘキシル)スルファモイル基、N−(1,1,2,2−テトラメチルブチル)スルファモイル基等のN−1置換スルファモイル基;
N,N−ジメチルスルファモイル基、N,N−エチルメチルスルファモイル基、N,N−ジエチルスルファモイル基、N,N−プロピルメチルスルファモイル基、N,N−イソプロピルメチルスルファモイル基、N,N−tert−ブチルメチルスルファモイル基、N,N−ブチルエチルスルファモイル基、N,N−ビス(1−メチルプロピル)スルファモイル基、N,N−ヘプチルメチルスルファモイル基等のN,N−2置換スルファモイル基等が挙げられる。
5aとしては、−CO2H、−CO2−Z+、−CO28a、−SO3 -、−SO3 -+、−SO3H又は−SO2NHR9aが好ましく、−SO3 -、−SO3 -+、−SO3H又は−SO2NHR9がより好ましい。
maは、1〜4が好ましく、1又は2がより好ましい。
化合物(1a)としては、式(1a)において、(R5ama基で置換されるフェニル基が、下記式(R5a−1)〜(R5a−37)のいずれかである化合物が好ましく、より好ましくは(R5a−1)〜(R5a−25)のいずれかであり、更に好ましくは(R5a−1)〜(R5a−5)であり、特に好ましくは(R5a−1)である。なお、下記式(R5a−1)〜(R5a−37)においてR40a及びR41aは、炭素数1〜20の1価の飽和炭化水素基を表し、好ましくは炭素数6〜12の分岐鎖状アルキル基であり、より好ましくは2−エチルヘキシル基である。
6a及びR7aにおける炭素数1〜6のアルキル基としては、上記で挙げたアルキル基のうち、炭素数1〜6のものが挙げられる。中でも、R6a、R7aとしては、水素原子が好ましい。
9a及びR10aは、窒素原子と一緒に3〜10員含窒素複素環を表してもよい。該複素環としては、例えば、以下のものが挙げられる。
11aにおける炭素数7〜10のアラルキル基としては、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルブチル基等が挙げられる。
+は、+N(R11a4、Na+又はK+であり、好ましくは+N(R11a4である。
前記+N(R11a4としては、4つのR11aのうち、少なくとも2つが炭素数5〜20の1価の飽和炭化水素基であることが好ましい。また、4つのR11aの合計炭素数は20〜80が好ましく、20〜60がより好ましい。化合物(1a)中に+N(R11a4が存在する場合、R11aがこれらの基であると、化合物(1a)を含む本発明の着色硬化性樹脂組成物から、異物が少ないカラーフィルタを形成できる。
Xaはフッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子などのハロゲン原子であり、塩素原子または臭素原子が好ましく、より好ましくは塩素原子である。
aは0または1であり、より好ましくは0である。
またR1a〜R4aは、下記式(i)で表される基を表していてもよい。
*−R50a−Si(R29a3 (i)
(R29aは水素原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜4のアルキル基または炭素数1〜4のアルコキシ基を表し、複数のR29aは、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
50aは炭素数1〜10のアルカンジイル基を表し、該アルカンジイル基を構成する−CH2−は、−O−、−CO−、−N(R11a)−、−OCO−、−COO−、−OCONH−、−NHCOO−、−CONH−または−NHCO−で置換されていてもよい。
*は窒素原子との結合手を表す。)
29aは水素原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜4のアルキル基または炭素数1〜4のアルコキシ基を表し、複数のR29aは、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
29aで表される炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基が挙げられる。
29aで表される炭素数1〜4のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、t−ブトキシ基等が挙げられる。
29aとしては、ヒドロキシ基または炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜4のアルコキシ基であり、更に好ましくはメチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基であり、特に好ましくはメトキシ基またはエトキシ基である。
50aで表される炭素数1〜10のアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、イソプロピレン基、イソブチレン基、2−メチルトリメチレン基、イソペンチレン基、イソヘキシレン基、イソオクチレン基、2−エチルへキシレン基等が挙げられ、中でも炭素数1〜6のアルカンジイル基が好ましく、炭素数1〜4のアルカンジイル基がより好ましい。
50aで表される該アルカンジイル基を構成するメチレン基(−CH2−)は、−O−、−CO−、−N(R11a)−、−OCO−、−COO−、−OCONH−、−NHCOO−、−CONH−または−NHCO−で置換されていてもよい。
式(i)で表される基としては、例えば、下記式(i−1)〜(i−24)で表される基が挙げられる。
式(i)中、R50aを構成するメチレン基(−CH2−)が−O−で置換された基としては、例えば、下記で表される基が挙げられる(*は結合手を表す)。
式(i)中、R50aを構成するメチレン基(−CH2−)が−CO−で置換された基としては、例えば、下記で表される基が挙げられる(*は結合手を表す)。
式(i)中、R50aを構成するメチレン基(−CH2−)が−N(R11a)−で置換された基としては、例えば、下記で表される基が挙げられる(*は結合手を表す)。
式(i)中、R50aを構成するメチレン基(−CH2−)が−OCO−で置換された基としては、例えば、下記で表される基が挙げられる(*は結合手を表す)。
式(i)中、R50aを構成するメチレン基(−CH2−)が−COO−で置換された基としては、例えば、下記で表される基が挙げられる(*は結合手を表す)。
式(i)中、R50aを構成するメチレン基(−CH2−)が−OCONH−で置換された基としては、例えば、下記で表される基が挙げられる(*は結合手を表す)。
式(i)中、R50aを構成するメチレン基(−CH2−)が−NHCOO−で置換された基としては、例えば、下記で表される基が挙げられる(*は結合手を表す)。
式(i)中、R50aを構成するメチレン基(−CH2−)が−CONH−で置換された基としては、例えば、下記で表される基が挙げられる(*は結合手を表す)。
式(i)中、R50aを構成するメチレン基(−CH2−)が−NHCO−で置換された基としては、例えば、下記で表される基が挙げられる(*は結合手を表す)。
化合物(1a)が式(i)で表される置換基を有する場合、式(i)としては、R29aがヒドロキシ基または炭素数1〜4のアルコキシ基であるものが好ましく、より好ましくはR29aがヒドロキシ基または炭素数1〜4のアルコキシ基であってR50aが炭素数1〜10のアルカンジイル基である置換基であり、更に好ましくは下記式(ii)で表される置換基である。
式(ii)中、
nは1〜8の整数を表し、
12aは水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表し、複数のOR12aは、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
*は窒素原子との結合手を表す。
nは好ましくは1〜6であり、より好ましくは1〜5であり、更に好ましくは1〜4である。
12aで表される炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基が挙げられる。
12aとしては、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基が好ましく、水素原子、メチル基、エチル基がより好ましい。
式(ii)で表される基としては、例えば、下記式(ii−1)〜(ii−12)で表される基が挙げられる。式(ii)で表される基としては、式(ii−2)で表される基、式(ii−3)で表される基、式(ii−5)で表される基、式(ii−6)で表される基が好ましく、より好ましくは式(ii−3)で表される基である。
上記のようなキサンテン染料(1a)として好ましい化合物は、例えば、下記式(I−1)〜(I−170)で表される化合物が挙げられる。なお式中、R40aは、炭素数1〜20の1価の飽和炭化水素基を表し、好ましくは炭素数6〜12の分岐鎖状アルキル基であり、より好ましくは2−エチルヘキシル基である。
中でもキサンテン染料(1a)としてより好ましくは、例えば、R1a〜R4aに式(i)で表される置換基が1つ存在し残りの基が置換基を有していてもよい炭素数1〜20の1価の飽和炭化水素基である化合物(例えば、化合物(I−1)〜(I−4)、(I−13)〜(I−16)、(I−25)〜(I−28)、(I−37)〜(I−40)、(I−55)〜(I−110)、(I−117)、(I−120)等)、R1a〜R4aに式(i)で表される置換基が2つ存在し残りの基が置換基を有していてもよい炭素数1〜20の1価の飽和炭化水素基である化合物(例えば、化合物(I−49)〜(I−54)、化合物(I−111)〜(I−116)、化合物(I−119)、(I−121)、(I−122))、R1a〜R4aに2つのキシリル基を有する化合物(例えば、化合物(I−124)〜(I−146)、(I−151)、(I−153)、(I−155)、(I−156)等)、R1a〜R4aに2つのトリル基を有する化合物(例えば、化合物(I−147)、(I−150)、(I−152)、(I−154)等)、R1a〜R4aが全て置換基を有していてもよい炭素数1〜20の1価の飽和炭化水素基である化合物(例えば、化合物(I−160)〜(I−170)等)である。
更に好ましくは、化合物(I−1)〜(I−4)、(I−13)〜(I−16)、(I−25)〜(I−28)、(I−124)〜(I−147)、(I−150)〜(I−156)、(I−160)〜(I−167)、(I−50)、(I−51)、(I−53)、(I−54)、(I−119)、(I−121)、(I−122)である。
キサンテン染料(a)は、市販されているキサンテン染料(例えば、中外化成(株)製の「Chugai Aminol Fast Pink R−H/C」、田岡化学工業(株)製の「Rhodamin 6G」)を用いることができる。また、市販されているキサンテン染料を出発原料として、特開2010−32999号公報を参考に合成することもできる。
このようなキサンテン染料(a)としては、例えば、C.I.アシッドレッド51(以下、C.I.アシッドレッドの記載を省略し、番号のみの記載とする。他も同様である。)、52、87、92、94、289、388等のC.I.アシッドレッド染料;C.I.アシッドバイオレット9、30、102等のC.I.アシッドバイオレット染料;C.I.ベーシックレッド1(ローダミン6G)、2、3、4、8、10(ローダミンB)、11等のC.I.ベーシックレッド染料;C.I.ベーシックバイオレット10、11、25等のC.I.ベーシックバイオレット染料;C.I.ソルベントレッド218等のC.I.ソルベントレッド染料;C.I.モルダントレッド27等のC.I.モルダントレッド染料;C.I.リアクティブレッド36(ローズベンガルB)等のC.I.リアクティブレッド染料;スルホローダミンG;特開2010−32999号公報に記載のキサンテン染料;及び特許第4492760号公報に記載のキサンテン染料;等が挙げられる。
極大吸収波長が500nm以上の着色剤(A2)全体100質量部に対して、キサンテン染料(a)の割合は、例えば、0質量部以上、好ましくは3質量部以上であり、5質量部以上、或いは7質量部以上であってもよく、例えば、100質量部以下、好ましくは50質量部以下、より好ましくは30質量部以下である。
また着色剤(A)の全体100質量部に対して、ポリメチン化合物(A1)と極大吸収波長が500nm以上の着色剤(A2)の合計量は、例えば、80質量部以上、好ましくは90質量部以上、より好ましくは95質量部以上であり、100質量部であってもよい。
<500nm以上の着色剤(b)と着色剤(A3)>
本発明では、極大吸収波長が500nm以上の着色剤(A2)として、前記キサンテン染料(a)以外の着色剤(以下、500nm以上着色剤(b)という)も使用できる。500nm以上着色剤(b)は、顔料及び染料のいずれでもよく、トリメチンインドリウム化合物、トリメチンベンゾオキサゾリウム化合物、トリメチンベンゾチアゾリウム化合物、インドリデントリメチンチアゾニウム化合物等のトリメチンシアニン色素;ペンタメチンオキサゾリウム化合物、ペンタメチンチアゾリウム化合物等のペンタメチンシアニン色素;スクアリリウム色素;アゾメチン色素;キサンテン色素;アントラキノン色素;ジケトピロロピロール色素;アゾ色素;ピロメテン色素;アゾ金属錯体:ローダミン色素;フタロシアニン色素;ナフタロシアニン色素;ポルフィリン色素;ジピロメテン金属キレート化合物等が挙げられる。好ましい500nm以上着色剤(b)は顔料である。
また本発明では、ポリメチン化合物(A1)及び極大吸収波長が500nm以上である着色剤(A2)以外の着色剤(以下、着色剤(A3)という)も使用可能である。
前記極大吸収波長500nm以上の着色剤(b)や着色剤(A3)を、顔料と染料に分けて合わせて例示すると、以下の通りである。下記例示のうち極大吸収波長が500nm以上のものが着色剤(b)に該当し、極大吸収波長が500nm未満のものが着色剤(A3)に該当する。
<着色剤(b)又は着色剤(A3)としての顔料>
500nm以上着色剤(b)又は着色剤(A3)として使用可能な顔料としては、例えば、
C.I.ピグメントイエロー1(以下、C.I.ピグメントイエローの記載を省略し、番号のみの記載とする。)、3、12、13、14、15、16、17、20、24、31、53、83、86、93、94、109、110、117、125、128、137、138、139、147、148、150、153、154、166、173、194、214などの黄色顔料;
C.I.ピグメントオレンジ13、31、36、38、40、42、43、51、55、59、61、64、65、71、73などのオレンジ色顔料;
C.I.ピグメントレッド9、97、105、122、123、144、149、166、168、175、176、177、180、192、209、215、216、224、242、254、255、264、265などの赤色顔料;
C.I.ピグメントブルー15、15:3、15:4、15:6、60、80などの青色顔料;
C.I.ピグメントバイオレット1、19、23、29、32、36、38などのバイオレット色顔料;
C.I.ピグメントグリーン7、36、58などの緑色顔料;等が挙げられる。
<着色剤(b)又は着色剤(A3)としての染料>
500nm以上着色剤(b)又は着色剤(A3)として使用可能な染料には、油溶性染料、酸性染料、塩基性染料、直接染料、媒染染料、酸性染料のアミン塩や酸性染料のスルホンアミド誘導体などの染料が含まれ、例えば、カラーインデックス(The Society of Dyers and Colourists出版)で染料に分類されている化合物や、染色ノート(色染社)に記載されている公知の染料が含まれる。また、化学構造によれば、アゾ染料、シアニン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料(ただし、極大吸収波長が500nm以上のものを除く)、フタロシアニン染料、ナフトキノン染料、キノンイミン染料、メチン染料、アゾメチン染料、スクワリリウム染料、アクリジン染料、スチリル染料、クマリン染料、キノリン染料及びニトロ染料等が挙げられる。これらのうち、有機溶剤可溶性染料が好ましい。
具体的には、C.I.ソルベントイエロー4、14、15、23、24、38、62、63、68、82、94、98、99、162;
C.I.ソルベントレッド45、49、125、130;
C.I.ソルベントオレンジ2、7、11、15、26、56;
C.I.ソルベントブルー4、5、37、67、70、90;
C.I.ソルベントグリーン1、4、5、7、34、35等のC.I.ソルベント染料、
C.I.アシッドイエロー1、3、7、9、11、17、23、25、29、34、36、38、40、42、54、65、72、73、76、79、98、99、111、112、113、114、116、119、123、128、134、135、138、139、140、144、150、155、157、160、161、163、168、169、172、177、178、179、184、190、193、196、197、199、202、203、204、205、207、212、214、220、221、228、230、232、235、238、240、242、243、251;
C.I.アシッドレッド1、4、8、14、17、18、26、27、29、31、34、35、37、42、44、50、57、66、73、88、91、97、103、111、114、129、133、134、138、143、145、150、151、158、176、182、183、195、198、206、211、215、216、217、227、228、249、252、257、258、260、261、266、268、270、274、277、280、281、308、312、315、316、339、341、345、346、349、382、383、394、401、412、417、418、422、426;
C.I.アシッドオレンジ6、7、8、10、12、26、50、51、52、56、62、63、64、74、75、94、95、107、108、169、173;
C.I.アシッドバイオレット6B、7、17、19;
C.I.アシッドブルー1、7、9、15、18、22、29、42、59、60、62、70、72、74、82、83、86、87、90、92、93、100、102、103、104、113、117、120、126、130、131、142、147、151、154、158、161、166、167、168、170、171、184、
187、192、199、210、229、234、236、242、243、256、259、267、285、296、315、335;
C.I.アシッドグリーン1、3、5、9、16、50、58、63、65、80、104、105、106、109等のC.I.アシッド染料、
C.I.ダイレクトイエロー2、33、34、35、38、39、43、47、50、54、58、68、69、70、71、86、93、94、95、98、102、108、109、129、136、138、141;
C.I.ダイレクトレッド79、82、83、84、91、92、96、97、98、99、105、106、107、172、173、176、177、179、181、182、184、204、207、211、213、218、220、221、222、232、233、234、241、243、246、250;
C.I.ダイレクトオレンジ26、34、39、41、46、50、52、56、57、61、64、65、68、70、96、97、106、107;
C.I.ダイレクトバイオレット47、52、54、59、60、65、66、79、80、81、82、84、89、90、93、95、96、103、104;
C.I.ダイレクトブルー1、2、6、8、15、22、25、41、57、71、76、78、80、81、84、85、86、90、93、94、95、97、98、99、100、101、106、107、108、109、113、114、115、117、119、120、137、149、150、153、155、156、158、159、160、161、162、163、164、165、166、167、168、170、171、172、173、188、189、190、192、193、194、195、196、198、199、200、201、202、203、207、209、210、212、213、214、222、225、226、228、229、236、237、238、242、243、244、245、246、247、248、249、250、251、252、256、257、259、260、268、274、275、293;
C.I.ダイレクトグリーン25、27、31、32、34、37、63、65、66、67、68、69、72、77、79、82等のC.I.ダイレクト染料、
C.I.ディスパースイエロー54,76等のC.I.ディスパース染料、
C.I.ベーシックブルー1、3、5、7、9、19、24、25、26、28、29、40、41、54、58、59、64、65、66、67、68;
C.I.ベーシックグリーン1;等のC.I.ベーシック染料、
C.I.リアクティブイエロー2,76,116;
C.I.リアクティブオレンジ16;等のC.I.リアクティブ染料、
C.I.モーダントイエロー5、8、10、16、20、26、30、31、33、42、43、45、56、61、62、65;
C.I.モーダントレッド1、2、4、9、12、14、17、18、19、22、23、24、25、26、30、32、33、36、37、38、39、41、43、45、46、48、53、56、63、71、74、85、86、88、90、94、95;
C.I.モーダントオレンジ3、4、5、8、12、13、14、20、21、23、24、28、29、32、34、35、36、37、42、43、47、48;
C.I.モーダントバイオレット1、2、4、5、7、14、22、24、30、31、32、37、40、41、44、45、47、48、53、58;
C.I.モーダントブルー1、2、3、7、9、12、13、15、16、19、20、21、22、26、30、31、39、40、41、43、44、49、53、61、74、77、83、84;
C.I.モーダントグリーン1、3、4、5、10、15、26、29、33、34、35、41、43、53等のC.I.モーダント染料、
C.I.バットグリーン1等のC.I.バット染料、等が挙げられる。
<分散性向上処理>
前記着色剤(A)は、溶解性が低かったり、分散性が低い場合、分散性向上処理を施してもよい。例えば、ポリメチン化合物(A1)や顔料は、必要に応じて、ロジン処理、酸性基又は塩基性基が導入された顔料誘導体等を用いた表面処理、高分子化合物等による着色剤表面へのグラフト処理、硫酸微粒化法等による微粒化処理、又は不純物を除去するための有機溶剤や水等による洗浄処理、イオン性不純物のイオン交換法等による除去処理等を施していてもよい。
また前記着色剤(A)は、必要に応じて、予め着色剤分散液にしてから樹脂(B)と、重合性化合物(C)、重合開始剤(D)などと混合して組成物にしてもよい。特にポリメチン化合物(A1)や顔料は、分散剤によって有機溶媒中に分散して、分散液にすることが好ましい。この分散液は、着色剤としてポリメチン化合物(A1)又は顔料だけを含有していてもよく、ポリメチン化合物(A1)又は顔料を、極大吸収波長500nm以上の着色剤(A2)及び/又は着色剤(A3)と共に含有していてもよい。ポリメチン化合物(A1)は1種類だけを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
着色剤(A)がポリメチン化合物(A1)及び顔料のいずれであっても、その分散に使用する分散剤は、公知の種々の顔料分散剤が使用できる。この顔料分散剤としては、カチオン系、アニオン系、ノニオン系及び両性の何れの分散剤であってもよく、ポリエステル系、ポリアミン系、アクリル系等の顔料分散剤等が挙げられる。
これらの顔料分散剤は、単独でも2種以上を組み合わせて用いてもよい。顔料分散剤としては、商品名でKP(信越化学工業(株)製)、フローレン(共栄社化学(株)製)、ソルスパース(ゼネカ(株)製)、EFKA(BASF社製)、アジスパー(味の素ファインテクノ(株)製)、Disperbyk(ビックケミー社製)等が挙げられる。
好ましい分散剤は、(1)アミン価が0〜200mgKOH/gである分散剤(a’)、(2)酸価が0〜200mgKOH/gである分散剤(b’)、又は(3)アミン価が0〜200mgKOH/gであって、かつ酸価が0〜200mgKOH/gである分散剤(c’)である。
分散剤(a’)のアミン価は、好ましくは1mgKOH/g以上、より好ましくは5mgKOH/g以上であり、また好ましくは100mgKOH/g以下、より好ましくは70mgKOH/g以下である。
分散剤(b’)の酸価は、好ましくは1mgKOH/g以上、より好ましくは10mgKOH/g以上であり、また好ましくは100mgKOH/g以下、より好ましくは50mgKOH/g以下である。
分散剤(c’)のアミン価は、好ましくは1mgKOH/g以上、より好ましくは5mgKOH/g以上であり、また好ましくは100mgKOH/g以下、より好ましくは70mgKOH/g以下である。分散剤(c’)の酸価は、好ましくは1mgKOH/g以上、より好ましくは10mgKOH/g以上であり、また好ましくは100mgKOH/g以下、より好ましくは50mgKOH/g以下である。
分散剤の量は、ポリメチン化合物(A1)及び顔料の合計100質量部に対して、分散剤固形分換算で、例えば、10質量部以上、好ましくは20質量部以上、より好ましくは30質量部以上であり、例えば、100質量部以下、好ましくは90質量部以下、より好ましくは80質量部以下である。
分散液を調製するのに使用する有機溶媒としては、例えば、エステル溶剤(分子内に−COO−を含み、−O−を含まない溶剤)、エーテル溶剤(分子内に−O−を含み、−COO−を含まない溶剤)、エーテルエステル溶剤(分子内に−COO−と−O−とを含む溶剤)、ケトン溶剤(分子内に−CO−を含み、−COO−を含まない溶剤)、アルコール溶剤(分子内にOHを含み、−O−、−CO−及び−COO−を含まない溶剤)、芳香族炭化水素溶剤、アミド溶剤、ハロゲン化アルキル溶剤、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。
エステル溶剤としては、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、2−ヒドロキシイソブタン酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸ペンチル、酢酸イソペンチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、シクロヘキサノールアセテート、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。
エーテル溶剤としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、3−メトキシ−1−ブタノール、3−メトキシ−3−メチルブタノール、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4−ジオキサン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、アニソール、フェネトール、メチルアニソール等が挙げられる。
エーテルエステル溶剤としては、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート等のカルボン酸モノアルコキシアルキルエステル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート等のアルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテートが挙げられ、好ましくはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のアルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテートであり、より好ましくはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートである。
ケトン溶剤としては、ジアセトンアルコール(4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン)、アセトン、2−ブタノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、4−メチル−2−ペンタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン基を有する脂肪族アルコールが挙げられ、好ましくはジアセトンアルコール(4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン)である。
アルコール溶剤としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキ
サノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等が挙げられる。
芳香族炭化水素溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等が挙げられる。
アミド溶剤としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等が挙げられる。
ハロゲン化アルキル溶剤としては、四塩化炭素、四臭化炭素、トリクロロブロモメタン、トリクロロメタン等が挙げられる。
これらの溶媒は、1種のみで用いてもよく、複数種を混合して用いてもよい。中でも、エーテルエステル溶剤、ケトン溶剤、アルコール溶剤、ハロゲン化アルキル溶剤またはこれらの混合溶媒の使用が好ましく、エーテルエステル溶剤、ケトン溶剤、ハロゲン化アルキル溶剤またはこれらの混合溶媒の使用がより好ましい。
特に好ましい溶媒は、エーテルエステル溶剤、例えばアルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、特にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを必ず含んでおり、その含有量は、溶剤の総量100質量部に対して、例えば、40質量部以上、好ましくは50質量部以上、より好ましくは60質量部以上であり、例えば、100質量部であってもよい。
着色剤分散液全体100質量部に対する溶剤の割合は、例えば、55質量部以上、好ましくは60質量部以上、より好ましくは65質量部以上であり、例えば、99質量部以下、好ましくは95質量部以下、より好ましくは90質量部以下である。
<樹脂(B)>
樹脂(B)は、特に限定されないが、アルカリ可溶性樹脂であることが好ましい。樹脂(B)としては、以下の樹脂[K1]〜[K6]等が挙げられる。
樹脂[K1];不飽和カルボン酸及び不飽和カルボン酸無水物からなる群から選ばれる少なくとも1種(x)(以下「(x)」という場合がある)に由来する構造単位と、炭素数2〜4の環状エーテル構造とエチレン性不飽和結合とを有する単量体(y)(以下「(y)」という場合がある)に由来する構造単位とを有する共重合体;
樹脂[K2];(x)に由来する構造単位と(y)に由来する構造単位と、(x)と共重合可能な単量体(z)(ただし、(x)及び(y)とは異なる。)(以下「(z)」という場合がある)に由来する構造単位とを有する共重合体;
樹脂[K3];(x)に由来する構造単位と(z)に由来する構造単位とを有する共重合体;
樹脂[K4];(x)に由来する構造単位に(y)を付加させた構造単位と(z)に由来する構造単位とを有する共重合体;
樹脂[K5];(y)に由来する構造単位に(x)を付加させた構造単位と(z)に由来する構造単位とを有する共重合体;
樹脂[K6];(y)に由来する構造単位に(x)を付加させ、カルボン酸無水物をさらに付加させた構造単位と(z)に由来する構造単位とを有する共重合体。
(x)としては、具体的には、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、o−、m−、p−ビニル安息香酸等の不飽和モノカルボン酸類;
マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸、3−ビニルフタル酸、4−ビニルフタル酸、3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸、1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸、ジメチルテトラヒドロフタル酸、1、4−シクロヘキセンジカルボン酸等の不飽和ジカルボン酸類;
メチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸、5−カルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−6−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−6−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン等のカルボキシ基を含有するビシクロ不飽和化合物類;
無水マレイン酸、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、3−ビニルフタル酸無水物、4−ビニルフタル酸無水物、3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸無水物、1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物、ジメチルテトラヒドロフタル酸無水物、5,6−ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン無水物等の不飽和ジカルボン酸類無水物;
こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕、フタル酸モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕等の2価以上の多価カルボン酸の不飽和モノ〔(メタ)アクリロイルオキシアルキル〕エステル類;
α−(ヒドロキシメチル)アクリル酸のような、同一分子中にヒドロキシ基及びカルボキシ基を含有する不飽和アクリレート類等が挙げられる。
これらのうち、共重合反応性の点や得られる樹脂のアルカリ水溶液への溶解性の点から、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸等が好ましい。
(y)は、例えば、炭素数2〜4の環状エーテル構造(例えば、オキシラン環、オキセタン環及びテトラヒドロフラン環からなる群から選ばれる少なくとも1種)とエチレン性不飽和結合とを有する重合性化合物をいう。(y)は、炭素数2〜4の環状エーテルと(メタ)アクリロイルオキシ基とを有する単量体が好ましい。
尚、本明細書において、「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸及びメタクリル酸よりなる群から選ばれる少なくとも1種を表す。「(メタ)アクリロイル」及び「(メタ)アクリレート」等の表記も、同様の意味を有する。
(y)としては、例えば、オキシラニル基とエチレン性不飽和結合とを有する単量体(y1)(以下「(y1)」という場合がある)、オキセタニル基とエチレン性不飽和結合とを有する単量体(y2)(以下「(y2)」という場合がある)、テトラヒドロフリル基とエチレン性不飽和結合とを有する単量体(y3)(以下「(y3)」という場合がある)等が挙げられる。
(y1)としては、例えば、直鎖状又は分枝鎖状の脂肪族不飽和炭化水素がエポキシ化された構造を有する単量体(y1−1)(以下「(y1−1)」という場合がある)、脂環式不飽和炭化水素がエポキシ化された構造を有する単量体(y1−2)(以下「(y1−2)」という場合がある)が挙げられる。
(y1−1)としては、グリシジル(メタ)アクリレート、β−メチルグリシジル(メタ)アクリレート、β−エチルグリシジル(メタ)アクリレート、グリシジルビニルエーテル、o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテル、α−メチル−o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、α−メチル−m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、α−メチル−p−ビニルベンジルグリシジルエーテル、2,3−ビス(グリシジルオキシメチル)スチレン、2,4−ビス(グリシジルオキシメチル)スチレン、2,5−ビス(グリシジルオキシメチル)スチレン、2,6−ビス(グリシジルオキシメチル)スチレン、2,3,4−トリス(グリシジルオキシメチル)スチレン、2,3,5−トリス(グリシジルオキシメチル)スチレン、2,3,6−トリス(グリシジルオキシメチル)スチレン、3,4,5−トリス(グリシジルオキシメチル)スチレン、2,4,6−トリス(グリシジルオキシメチル)スチレン等が挙げられる。
(y1−2)としては、ビニルシクロヘキセンモノオキサイド、1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサン(例えば、セロキサイド2000;(株)ダイセル製)、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート(例えば、サイクロマーA400;(株)ダイセル製)、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート(例えば、サイクロマーM100;(株)ダイセル製)、式(II)で表される化合物及び式(III)で表される化合物等が挙げられる。
[式(II)及び式(III)中、Ra及びRbは、水素原子、又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、該アルキル基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基で置換されていてもよい。
Xa及びXbは、単結合、−Rc−、*−Rc−O−、*−Rc−S−又は*−Rc−NH−を表す。
Rcは、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
*は、Oとの結合手を表す。]
式(II)で表される化合物としては、式(II−1)〜式(II−15)のいずれかで表される化合物等が挙げられる。中でも、式(II−1)、式(II−3)、式(II−5)、式(II−7)、式(II−9)又は式(II−11)〜式(II−15)で表される化合物が好ましく、式(II−1)、式(II−7)、式(II−9)又は式(II−15)で表される化合物がより好ましい。
式(III)で表される化合物としては、式(III−1)〜式(III−15)のいずれかで表される化合物等が挙げられる。中でも、式(III−1)、式(III−3)、式(III−5)、式(III−7)、式(III−9)又は式(III−11)〜式(III−15)で表される化合物が好ましく、式(III−1)、式(III−7)、式(III−9)又は式(III−15)で表される化合物がより好ましい。
式(II)で表される化合物及び式(III)で表される化合物は、それぞれ単独で用いても、式(II)で表される化合物と式(III)で表される化合物とを併用してもよい。これらを併用する場合、式(II)で表される化合物及び式(III)で表される化
合物の含有比率はモル基準で、好ましくは5:95〜95:5、より好ましくは10:90〜90:10、さらに好ましくは20:80〜80:20である。
(y2)としては、オキセタニル基と(メタ)アクリロイルオキシ基とを有する単量体がより好ましい。(y2)としては、3−メチル−3−メタクリルロイルオキシメチルオキセタン、3−メチル−3−アクリロイルオキシメチルオキセタン、3−エチル−3−メタクリロイルオキシメチルオキセタン、3−エチル−3−アクリロイルオキシメチルオキセタン、3−メチル−3−メタクリロイルオキシエチルオキセタン、3−メチル−3−アクリロイルオキシエチルオキセタン、3−エチル−3−メタクリロイルオキシエチルオキセタン、3−エチル−3−アクリロイルオキシエチルオキセタン等が挙げられる。
(y3)としては、テトラヒドロフリル基と(メタ)アクリロイルオキシ基とを有する単量体がより好ましい。(y3)としては、具体的には、テトラヒドロフルフリルアクリレート(例えば、ビスコートV#150、大阪有機化学工業(株)製)、テトラヒドロフルフリルメタクリレート等が挙げられる。
(y)としては、得られるカラーフィルタの耐熱性、耐薬品性等の信頼性をより高くすることができる点で、(y1)であることが好ましい。さらに、着色硬化性樹脂組成物の保存安定性が優れるという点で、(y1−2)がより好ましい。
(z)としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル(メタ)アクリレート(当該技術分野では、慣用名として「ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート」といわれている。また、「トリシクロデシル(メタ)アクリレート」という場合がある。)、トリシクロ[5.2.1.02,6]デセン−8−イル(メタ)アクリレート(当該技術分野では、慣用名として「ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート」といわれている。)、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、プロパルギル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ナフチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類;
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジエチル等のジカルボン酸ジエステル;
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン等のビシクロ不飽和化合物類;
N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド等のジカルボニルイミド誘導体類;
スチレン、α−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−メトキシスチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリルアミド、メタクリルアミド、酢酸ビニル、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン等が挙げられる。
これらのうち、共重合反応性及び耐熱性の点から、スチレン、ビニルトルエン、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン等が好ましい。
樹脂[K1]において、それぞれに由来する構造単位の比率は、樹脂[K1]を構成する全構造単位中、
(x)に由来する構造単位;2〜60モル%
(y)に由来する構造単位;40〜98モル%
であることが好ましく、
(x)に由来する構造単位;10〜50モル%
(y)に由来する構造単位;50〜90モル%
であることがより好ましい。
樹脂[K2]において、それぞれに由来する構造単位の比率は、樹脂[K2]を構成する全構造単位中、
(x)に由来する構造単位;2〜45モル%
(y)に由来する構造単位;2〜95モル%
(z)に由来する構造単位;1〜65モル%
であることが好ましく、
(x)に由来する構造単位;5〜40モル%
(y)に由来する構造単位;5〜80モル%
(z)に由来する構造単位;5〜60モル%
であることがより好ましい。
樹脂[K3]において、それぞれに由来する構造単位の比率は、樹脂[K3]を構成する全構造単位中、
(x)に由来する構造単位;2〜60モル%
(z)に由来する構造単位;40〜98モル%
であることが好ましく、
(x)に由来する構造単位;10〜50モル%
(z)に由来する構造単位;50〜90モル%
であることがより好ましい。
樹脂[K4]〜[K6]において、(x)、(y)、又は(z)それぞれに由来する構成単位の比率は、樹脂[K2]と同様である。
樹脂[K1]〜[K3]は、例えば、開始剤の存在下、重合体の構造単位を導く単量体を溶剤中で重合することにより製造できる。溶剤としては、各単量体を溶解するものであればよく、本発明の着色硬化性樹脂組成物の溶剤(E)として後述する溶剤等が挙げられる。
樹脂[K4]は、(x)を導く単量体と(z)を導く単量体との共重合体を得て、(y)が有する炭素数2〜4の環状エーテルを(x)が有するカルボン酸及び/又はカルボン酸無水物に付加させることにより製造することができる。
樹脂[K5]は、(y)を導く単量体と(z)を導く単量体との共重合体を得て、(x)が有するカルボン酸及び/又はカルボン酸無水物を(y)が有する炭素数2〜4の環状エーテルに付加させることにより製造することができる。
樹脂[K6]は、樹脂[K5]に、さらにカルボン酸無水物を反応させた樹脂である。環状エーテルとカルボン酸又はカルボン酸無水物との反応により発生するヒドロキシ基に、カルボン酸無水物を反応させる。カルボン酸無水物としては、(x)で挙げた酸無水物等が挙げられる。
樹脂(B)としては、具体的に、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02.6]デシルアクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体等の樹脂[K1];グリシジル(メタ)アクリレート/ベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体、グリシジル(メタ)アクリレート/スチレン/(メタ)アクリル酸共重合体、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02.6]デシルアクリレート/(メタ)アクリル酸/N−シクロヘキシルマレイミド共重合体、3−メチル−3−(メタ)アクリルロイルオキシメチルオキセタン/(メタ)アクリル酸/スチレン共重合体、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02.6]デシルアクリレート/(メタ)アクリル酸/ビニルトルエン共重合体等の樹脂[K2];ベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン/(メタ)アクリル酸共重合体等の樹脂[K3];ベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体にグリシジル(メタ)アクリレートを付加させた樹脂、トリシクロデシル(メタ)アクリレート/スチレン/(メタ)アクリル酸共重合体にグリシジル(メタ)アクリレートを付加させた樹脂、トリシクロデシル(メタ)アクリレート/ベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体にグリシジル(メタ)アクリレートを付加させた樹脂等の樹脂[K4];トリシクロデシル(メタ)アクリレート/グリシジル(メタ)アクリレートの共重合体に(メタ)アクリル酸を反応させた樹脂、トリシクロデシル(メタ)アクリレート/スチレン/グリシジル(メタ)アクリレートの共重合体に(メタ)アクリル酸を反応させた樹脂等の樹脂[K5];トリシクロデシル(メタ)アクリレート/グリシジル(メタ)アクリレートの共重合体に(メタ)アクリル酸を反応させた樹脂にさらにテトラヒドロフタル酸無水物を反応させた樹脂等の樹脂[K6]等が挙げられる。
中でも、樹脂(B)としては、樹脂[K1]及び樹脂[K2]からなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
樹脂(B)のポリスチレン換算の重量平均分子量は、好ましくは3,000〜100,000であり、より好ましくは5,000〜50,000であり、さらに好ましくは5,000〜30,000である。分子量が前記の範囲内にあると、カラーフィルタの硬度が向上し、残膜率が高く、未露光部の現像液に対する溶解性が良好で、着色パターンの解像度が向上する傾向がある。
樹脂(B)の分子量分布[重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)]は、好ましくは1.1〜6であり、より好ましくは1.2〜4である。
樹脂(B)の酸価は、好ましくは50〜170mg−KOH/gであり、より好ましくは60〜150mg−KOH/g、さらに好ましくは70〜135mg−KOH/gである。ここで酸価は樹脂(B)1gを中和するに必要な水酸化カリウムの量(mg)として測定される値であり、例えば水酸化カリウム水溶液を用いて滴定することにより求めることができる。
樹脂(B)の含有量は、固形分の総量に対して、好ましくは7〜65質量%であり、より好ましくは13〜60質量%であり、さらに好ましくは17〜55質量%である。樹脂(B)の含有量が、前記の範囲内にあると、着色パターンが形成でき、また着色パターンの解像度及び残膜率が向上する傾向がある。
<重合性化合物(C)>
重合性化合物(C)は、重合開始剤(D)から発生した活性ラジカル及び/又は酸によって重合しうる化合物であり、例えば、重合性のエチレン性不飽和結合を有する化合物等が挙げられ、好ましくは(メタ)アクリル酸エステル化合物である。
中でも、重合性化合物(C)は、エチレン性不飽和結合を3つ以上有する重合性化合物であることが好ましい。このような重合性化合物としては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、テトラペンタエリスリトールデカ(メタ)アクリレート、テトラペンタエリスリトールノナ(メタ)アクリレート、トリス(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、エチレングリコール変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エチレングリコール変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、プロピレングリコール変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、プロピレングリコール変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
中でも、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートが好ましい。
重合性化合物(C)の重量平均分子量は、好ましくは150以上2,900以下、より好ましくは250〜1,500である。
重合性化合物(C)の含有量は、固形分の総量に対して、7〜65質量%であることが好ましく、より好ましくは13〜60質量%であり、さらに好ましくは17〜55質量%である。重合性化合物(C)の含有量が、前記の範囲内にあると、着色パターン形成時の残膜率及びカラーフィルタの耐薬品性が向上する傾向がある。
<重合開始剤(D)>
重合開始剤(D)は、光や熱の作用により活性ラジカル、酸等を発生し、重合を開始しうる化合物であれば特に限定されることなく、公知の重合開始剤を用いることができる。活性ラジカルを発生する重合開始剤としては、例えば、アルキルフェノン化合物、トリアジン化合物、アシルホスフィンオキサイド化合物、O−アシルオキシム化合物及びビイミダゾール化合物が挙げられる。
前記O−アシルオキシム化合物は、式(d1)で表される部分構造を有する化合物である。以下、*は結合手を表す。
前記O−アシルオキシム化合物としては、例えば、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)ブタン−1−オン−2−イミン、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)−3−シクロペンチルプロパン−1−オン−2−イミン、N−アセトキシ−1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタン−1−イミン、N−アセトキシ−1−[9−エチル−6−{2−メチル−4−(3,3−ジメチル−2,4−ジオキサシクロペンタニルメチルオキシ)ベンゾイル}−9H−カルバゾール−3−イル]エタン−1−イミン、N−アセトキシ−1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−3−シクロペンチルプロパン−1−イミン、N−ベンゾイルオキシ−1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−3−シクロペンチルプロパン−1−オン−2−イミン等が挙げられる。イルガキュアOXE01、OXE02(以上、BASF社製)、N−1919(ADEKA社製)等の市販品を用いてもよい。中でも、O−アシルオキシム化合物は、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)ブタン−1−オン−2−イミン、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン及びN−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)−3−シクロペンチルプロパン−1−オン−2−イミンからなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミンがより好ましい。これらのO−アシルオキシム化合物であると、高明度なカラーフィルタが得られる傾向にある。
前記アルキルフェノン化合物は、式(d2)で表される部分構造又は式(d3)で表される部分構造を有する化合物である。これらの部分構造中、ベンゼン環は置換基を有していてもよい。
式(d2)で表される部分構造を有する化合物としては、例えば、2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルスルファニルフェニル)プロパン−1−オン、2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−2−ベンジルブタン−1−オン、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]ブタン−1−オン等が挙げられる。イルガキュア369、907、379(以上、BASF社製)等の市販品を用いてもよい。
式(d3)で表される部分構造を有する化合物としては、例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕プロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−イソプロペニルフェニル)プロパン−1−オンのオリゴマー、α,α−ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール等が挙げられる。感度の点で、アルキルフェノン化合物としては、式(d2)で表される部分構造を有する化合物が好ましい。
前記トリアジン化合物としては、例えば、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシナフチル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−ピペロニル−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシスチリル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(5−メチルフラン−2−イル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(フラン−2−イル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン等が挙げられる。
前記アシルホスフィンオキサイド化合物としては、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等が挙げられる。イルガキュア(登録商標)819(BASF社製)等の市販品を用いてもよい。
前記ビイミダゾール化合物としては、例えば、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,3−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール(例えば、特開平6−75372号公報、特開平6−75373号公報等参照。)、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(アルコキシフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(ジアルコキシフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(トリアルコキシフェニル)ビイミダゾール(例えば、特公昭48−38403号公報、特開昭62−174204号公報等参照。)、4,4’5,5’−位のフェニル基がカルボアルコキシ基により置換されているイミダゾール化合物(例えば、特開平7−10913号公報等参照)等が挙げられる。
さらに重合開始剤(D)としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン化合物;ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−テトラ(tert−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン等のベンゾフェノン化合物;9,10−フェナンスレンキノン、2−エチルアントラキノン、カンファーキノン等のキノン化合物;10−ブチル−2−クロロアクリドン、ベンジル、フェニルグリオキシル酸メチル、チタノセン化合物等が挙げられる。これらは、後述の重合開始助剤(D1)(特にアミン類)と組み合わせて用いることが好ましい。
酸発生剤としては、例えば、4−ヒドロキシフェニルジメチルスルホニウムp−トルエンスルホナート、4−ヒドロキシフェニルジメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−アセトキシフェニルジメチルスルホニウムp−トルエンスルホナート、4−アセトキシフェニル・メチル・ベンジルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムp−トルエンスルホナート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニルヨードニウムp−トルエンスルホナート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート等のオニウム塩類や、ニトロベンジルトシレート類、ベンゾイントシレート類等が挙げられる。
重合開始剤(D)としては、アルキルフェノン化合物、トリアジン化合物、アシルホスフィンオキサイド化合物、O−アシルオキシム化合物及びビイミダゾール化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む重合開始剤が好ましく、O−アシルオキシム化合物を含む重合開始剤がより好ましい。
重合開始剤(D)の含有量は、樹脂(B)及び重合性化合物(C)の合計量100質量部に対して、好ましくは0.1〜30質量部であり、より好ましくは1〜20質量部である。重合開始剤(D)の含有量が、前記の範囲内にあると、高感度化して露光時間が短縮される傾向があるためカラーフィルタの生産性が向上する。
<重合開始助剤(D1)>
重合開始助剤(D1)は、重合開始剤によって重合が開始された重合性化合物の重合を促進するために用いられる化合物、もしくは増感剤である。重合開始助剤(D1)を含む場合、通常、重合開始剤(D)と組み合わせて用いられる。
重合開始助剤(D1)としては、アミン化合物、アルコキシアントラセン化合物、チオキサントン化合物及びカルボン酸化合物等が挙げられる。
前記アミン化合物としては、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸2−ジメチルアミノエチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、N,N−ジメチルパラトルイジン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン(通称ミヒラーズケトン)、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(エチルメチルアミノ)ベンゾフェノン等が挙げられ、中でも4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンが好ましい。EAB−F(保土谷化学工業(株)製)等の市販品を用いてもよい。
前記アルコキシアントラセン化合物としては、9,10−ジメトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジメトキシアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジエトキシアントラセン、9,10−ジブトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジブトキシアントラセン等が挙げられる。
前記チオキサントン化合物としては、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン等が挙げられる。
前記カルボン酸化合物としては、フェニルスルファニル酢酸、メチルフェニルスルファニル酢酸、エチルフェニルスルファニル酢酸、メチルエチルフェニルスルファニル酢酸、ジメチルフェニルスルファニル酢酸、メトキシフェニルスルファニル酢酸、ジメトキシフェニルスルファニル酢酸、クロロフェニルスルファニル酢酸、ジクロロフェニルスルファニル酢酸、N−フェニルグリシン、フェノキシ酢酸、ナフチルチオ酢酸、N−ナフチルグリシン、ナフトキシ酢酸等が挙げられる。
これらの重合開始助剤(D1)を用いる場合、その含有量は、樹脂(B)及び重合性化合物(C)の合計量100質量部に対して、好ましくは0.1〜30質量部、より好ましくは1〜20質量部である。重合開始助剤(D1)の量がこの範囲内にあると、さらに高感度で着色パターンを形成することができ、カラーフィルタの生産性が向上する傾向にある。
<溶剤(E)>
溶剤(E)は、特に限定されず、当該分野で通常使用される溶剤を用いることができる。例えば、エステル溶剤(分子内に−COO−を含み、−O−を含まない溶剤)、エーテル溶剤(分子内に−O−を含み、−COO−を含まない溶剤)、エーテルエステル溶剤(分子内に−COO−と−O−とを含む溶剤)、ケトン溶剤(分子内に−CO−を含み、−COO−を含まない溶剤)、アルコール溶剤(分子内にOHを含み、−O−、−CO−及び−COO−を含まない溶剤)、芳香族炭化水素溶剤、アミド溶剤、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。
エステル溶剤としては、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、2−ヒドロキシイソブタン酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸ペンチル、酢酸イソペンチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、シクロヘキサノールアセテート及びγ−ブチロラクトンなどが挙げられる。
エーテル溶剤としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、3−メトキシ−1−ブタノール、3−メトキシ−3−メチルブタノール、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4−ジオキサン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、アニソール、フェネトール及びメチルアニソールなどが挙げられる。
エーテルエステル溶剤としては、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート及びジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートなどが挙げられる。
ケトン溶剤としては、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、アセトン、2−ブタノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、4−メチル−2−ペンタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン及びイソホロンなどが挙げられる。
アルコール溶剤としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール及びグリセリンなどが挙げられる。
芳香族炭化水素溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キシレン及びメシチレンなどが挙げられる。
アミド溶剤としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド及びN−メチルピロリドンなどが挙げられる。
上記の溶剤のうち、塗布性、乾燥性の点から、1atmにおける沸点が120℃以上180℃以下である有機溶剤が好ましい。溶剤としては、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン及びN,N−ジメチルホルムアミドが好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチル及び3−エトキシプロピオン酸エチルがより好ましい。
これらの溶剤は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。中でも、エーテルエステル溶剤、ケトン溶剤、またはこれらの混合溶媒の使用がより好ましい。エーテルエステル溶剤の割合は、全溶剤の合計100質量部に対して、例えば、10〜80質量部、好ましくは20〜60質量部である。ケトン溶剤の割合は、全溶剤の合計100質量部に対して、例えば、20〜90質量部、好ましくは40〜80質量部である。
溶剤(E)の含有量は、本発明の着色硬化性樹脂組成物の総量に対して、好ましくは70〜95質量%であり、より好ましくは75〜92質量%である。言い換えると、着色硬化性樹脂組成物の固形分の総量は、好ましくは5〜30質量%、より好ましくは8〜25質量%である。溶剤(E)の含有量が前記の範囲内にあると、塗布時の平坦性が良好になり、またカラーフィルタを形成した際に色濃度が不足しないために表示特性が良好となる傾向がある。
<レベリング剤(F)>
レベリング剤(F)としては、シリコーン系界面活性剤及びフッ素系界面活性剤が挙げられる。シリコーン系界面活性剤は、フッ素原子を有してもよい。これらは、側鎖に重合性基を有していてもよい。
シリコーン系界面活性剤としては、分子内にシロキサン結合を有する界面活性剤等が挙げられる。具体的には、トーレシリコーンDC3PA、同SH7PA、同DC11PA、同SH21PA、同SH28PA、同SH29PA、同SH30PA、同SH8400(商品名:東レ・ダウコーニング(株)製)、KP321、KP322、KP323、KP324、KP326、KP340、KP341(信越化学工業(株)製)、TSF400、TSF401、TSF410、TSF4300、TSF4440、TSF4445、TSF−4446、TSF4452及びTSF4460(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)等が挙げられる。
前記のフッ素系界面活性剤としては、分子内にフルオロカーボン鎖を有する界面活性剤等が挙げられる。具体的には、フロラード(登録商標)FC430、同FC431(住友スリーエム(株)製)、メガファック(登録商標)F142D、同F171、同F172、同F173、同F177、同F183、同F554、同R30、同RS−718−K(DIC(株)製)、エフトップ(登録商標)EF301、同EF303、同EF351、同EF352(三菱マテリアル電子化成(株)製)、サーフロン(登録商標)S381、同S382、同SC101、同SC105(旭硝子(株)製)及びE5844((株)ダイキンファインケミカル研究所製)等が挙げられる。
前記のフッ素原子を有するシリコーン系界面活性剤としては、分子内にシロキサン結合及びフルオロカーボン鎖を有する界面活性剤等が挙げられる。具体的には、メガファック(登録商標)R08、同BL20、同F475、同F477及び同F443(DIC(株)製)等が挙げられる。
レベリング剤(F)の含有量は、着色硬化性樹脂組成物の総量に対して、好ましくは0.001質量%以上0.2質量%以下であり、好ましくは0.002質量%以上0.1質量%以下、より好ましくは0.005質量%以上0.05質量%以下である。尚、この含有量に、前記顔料分散剤の含有量は含まれない。レベリング剤(F)の含有量が前記の範囲内にあると、カラーフィルタの平坦性を良好にすることができる。
<その他の成分>
本発明の着色硬化性樹脂組成物は、必要に応じて、充填剤、他の高分子化合物、密着促進剤、酸化防止剤、光安定剤、連鎖移動剤等、当該技術分野で公知の添加剤を含んでもよい。
本発明で使用するポリメチン化合物は、光吸収剤、増感剤、染料等として、光学フィルム、光学フィルタ、感光写真材料、染物、塗料、インク、電子写真感光体、トナー、感熱記録紙、転写リボン、光学記録色素、太陽電池、光電変換素子、半導体材料、臨床検査試薬、レーザー治療用色素、染色等の用途に用いることができる。本発明で使用するポリメチン化合物は、特に、光学フィルム又は光学フィルタに用いる光吸収剤として好適である。
<着色硬化性樹脂組成物の製造方法>
前記着色剤(A)は、そのまま、或いはその全部又は一部を必要に応じて着色剤分散液にした後、樹脂(B)、重合性化合物(C)、及び重合開始剤(D)と混合することで着色硬化性樹脂組成物を得ることができる。
着色剤(A)の量は、着色硬化性樹脂組成物の固形分全体100質量部に対して、例えば、10質量部以上、好ましくは20質量部以上、より好ましくは30質量部以上であり、例えば、60質量部以下、好ましくは50質量部以下、より好ましくは45質量部以下である。
着色剤(A2)を用いる場合の顔料は、予め溶剤(E)の一部又は全部と混合し、顔料の平均粒子径が0.2μm以下程度となるまで、ビーズミルなどを用いて分散させることが好ましい。この際、必要に応じて前記顔料分散剤、樹脂(B)の一部又は全部を配合してもよい。このようにして得られた顔料分散液に、残りの成分を、所定の濃度となるように混合することにより、目的の着色硬化性樹脂組成物を調製できる。
ポリメチン化合物(A1)は、予め溶剤(E)の一部又は全部にそれぞれ溶解させて溶液を調製してもよい。該溶液を、孔径0.01〜1μm程度のフィルタでろ過することが好ましい。
混合後の着色硬化性樹脂組成物を、孔径0.01〜10μm程度のフィルタでろ過することが好ましい。
<カラーフィルタの製造方法>
本発明の着色硬化性樹脂組成物から着色パターンを製造する方法としては、フォトリソグラフ法、インクジェット法、印刷法等が挙げられる。中でも、フォトリソグラフ法が好ましい。フォトリソグラフ法は、前記着色硬化性樹脂組成物を基板に塗布し、乾燥させて着色組成物層を形成し、フォトマスクを介して該着色組成物層を露光して、現像する方法である。フォトリソグラフ法において、露光の際にフォトマスクを用いないこと、及び/又は現像しないことにより、上記着色組成物層の硬化物である着色塗膜を形成することができる。このように形成した着色パターンや着色塗膜が本発明のカラーフィルタである。
作製するカラーフィルタの膜厚は、特に限定されず、目的や用途等に応じて適宜調整することができ、通常0.1〜30μm、好ましくは0.1〜20μm、さらに好ましくは0.5〜6μmである。
基板としては、ガラス板や、樹脂板、シリコン、前記基板上にアルミニウム、銀、銀/銅/パラジウム合金薄膜等を形成したものが用いられる。これらの基板上には、別のカラーフィルタ層、樹脂層、トランジスタ、回路等が形成されていてもよい。
フォトリソグラフ法による各色画素の形成は、公知又は慣用の装置や条件で行うことができる。例えば、下記のようにして作製することができる。
まず、着色硬化性樹脂組成物を基板上に塗布し、加熱乾燥(プリベーク)及び/又は減圧乾燥することにより溶剤等の揮発成分を除去して乾燥させ、平滑な着色組成物層を得る。
塗布方法としては、スピンコート法、スリットコート法、スリット アンド スピンコート法等が挙げられる。
次に、着色組成物層は、目的の着色パターンを形成するためのフォトマスクを介して露光される。該フォトマスク上のパターンは特に限定されず、目的とする用途に応じたパターンが用いられる。
露光に用いられる光源としては、250〜450nmの波長の光を発生する光源が好ましい。例えば、350nm未満の光を、この波長域をカットするフィルタを用いてカットしたり、436nm付近、408nm付近、365nm付近の光を、これらの波長域を取り出すバンドパスフィルタを用いて選択的に取り出したりしてもよい。具体的には、水銀灯、発光ダイオード、メタルハライドランプ、ハロゲンランプ等が挙げられる。
露光面全体に均一に平行光線を照射したり、フォトマスクと着色組成物層が形成された基板との正確な位置合わせを行うことができるため、マスクアライナ及びステッパ等の露光装置を使用することが好ましい。
露光後の着色組成物層を現像液に接触させて現像することにより、基板上に着色パターンが形成される。現像により、着色組成物層の未露光部が現像液に溶解して除去される。現像液としては、例えば、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化テトラメチルアンモニウム等のアルカリ性化合物の水溶液が好ましい。これらのアルカリ性化合物の水溶液中の濃度は、好ましくは0.01〜10質量%であり、より好ましくは0.03〜5質量%である。さらに、現像液は、界面活性剤を含んでいてもよい。
現像方法は、パドル法、ディッピング法及びスプレー法等のいずれでもよい。さらに現像時に基板を任意の角度に傾けてもよい。
現像後は、水洗することが好ましい。
さらに、得られた着色パターンに、ポストベークを行うことが好ましい。ポストベーク温度は、150〜250℃が好ましく、160〜235℃がより好ましい。ポストベーク時間は、1〜120分間が好ましく、10〜60分間がより好ましい。
本発明の着色硬化性樹脂組成物を用いることにより、特に高明度なカラーフィルタを製造できる。該カラーフィルタは、表示装置(例えば、液晶表示装置、有機EL装置、電子ペーパー等)及び固体撮像素子に用いられるカラーフィルタとして有用である。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例によって本発明で使用するポリメチン化合物及び本発明の着色硬化性樹脂組成物について、より詳細に説明する。実施例中の「%」及び「部」は、特記ない限り、質量%及び質量部である。
(1)ポリメチン化合物
〔参考例1〕化合物No.1の製造
化合物No.1及びその中間体の製造について下記に示す。
<ステップ1;中間体1Aの製造>
フラスコに(4−ニトロベンゾイル)酢酸エチル(156.6g、0.66mol)、4−ヒドラジノベンゼンスルホンアミド塩酸塩(147.63g、0.66mol)、ピリジン(475.60g)を入れ、100℃で2時間攪拌後、これにメタノールを滴下して析出した固体をろ別し、減圧下、120度で溶剤留去し、中間体1Aの180.60gを得た(収率75.9%)。
<ステップ2;中間体1Bの製造>
2Lフラスコに1,1,2,3−テトラメチル−1H−ベンズ[e]インドリウム=ヨージド(245.86g、0.7mol)、N,N’−ジフェニルホルムアミジン(164.85g、0.84mol)、BuOH(636.1g)を加え、内温85℃で3時間反応を行った。HPLCで反応完結を確認し、水(12.6g、0.7mol)を滴下し30分攪拌後、これに酢酸エチルを滴下して析出した固体をろ別し、減圧下、80℃で乾燥し、中間体1Bの262.1gを得た(収率82.4%)。
<ステップ3;化合物No.1の製造>
2Lフラスコに中間体1B(113.6g、0.25mol)とピリジン(736g)を仕込み攪拌後、これに無水酢酸(38g、0.375mol)を常温で滴下し、50℃で撹拌を1時間行った。これに中間体1A(90.1g、0.25mol)を加え3時間反応後、油水分離(クロロホルム/水)を行い、取り出した水層に塩酸を酸性になるまで滴下し、ろ過をし、目的物を80.7g得た(収率54.4%)。
〔参考例2〜11〕化合物No.2〜7及びNo.43〜46の製造
対応する中間体を用いて参考例1と同様の製造方法によって化合物No.2〜7及び43〜46を得た。
参考例1〜11でそれぞれ得られた化合物No.1〜No.7、No.43〜No.46、及び比較化合物No.1、No.2、No.3について、以下の分析を行った。尚、比較化合物No.1〜No.3の構造は、以下の通りである。
<最大吸収波長(λmax)及びモル吸光係数(ε)>
化合物No.1〜No.7又はNo.43〜No.46を10mg秤量し、100mlメスフラスコに入れ、これにクロロホルムを標線まで加え、超音波で10分震盪させ、均一化した溶液をホールピペットで2ml取り出し、空の100mlメスフラスコに入れた後、これにクロロホルムを標線まで加え、測定サンプルを調整した。
上記測定サンプルを日本分光製U−3900にて下記の測定を行った。即ちクロロホルムのベースラインを測定後、上記測定サンプルを光路長1cmのクォーツセルに入れ、800〜300nmの可視光領域を0.5nm間隔で300nm/minで吸光度測定し、600〜400nmで最大吸光度となる波長をλmaxとした。またλmaxの吸光度とその分子量からランベルトベールの法則を用い、モル吸光係数εを計算した。結果を[表1]に示す。
<分解温度>
セイコーインスツルメンツ製示差熱同時熱重量測定装置TG−DTA6200を用い、試料アルミパンに化合物No.1〜No.7又はNo.43〜No.46を2mg秤量し、窒素フロー200ml/min、昇温スピード10℃/min、測定温度範囲35℃〜550℃にて、測定を行い、得られたTG曲線の重量減少0%の接線と、10%重量減少時の接線の交点から分解温度を算出した。結果を[表1]に示す。
1H−NMR>
化合物を重溶媒(DMSO−d6)にそれぞれ溶解し、1H−NMRを測定した。結果を[表2]に示す。
〔評価例1〜2及び比較評価例1〕
化合物No.3、No.4及び比較化合物No.3の酸化電位を下記の方法に従い評価した。結果を[表3]に示す。
<酸化電位測定>
過塩素酸テトラブチルアンモニウム(ナカライテスク製ポーラログラフィー用試薬)を脱水ジクロロメタンに0.1Mの濃度で溶解し、この溶液に色素(化合物No.3、No.4又は比較化合物No.3)を1.0×10-3Mで溶解させた。この色素溶液を電気化学セルに5ml入れ、Ag/AgCl参照電極と白金ワイヤー型対極、白金作用極を取り付け、BAS製電気化学アナライザー600Cにて−0.4V〜1.5Vまで掃引し、酸化電位のピーク値を求めた。
[表3]より、評価例1〜2のポリメチン化合物(化合物No.3及びNo.4)は、一般式(I)中のR8に相当する基がメチル基である比較化合物(比較化合物No.3)と比較して、酸化電位が高いことは明らかである。
〔参考例12〜21並びに比較参考例1及び2〕
化合物No.2〜7若しくはNo.43〜46又は上記比較化合物No.1〜No.3の0.5質量%アセトン溶液0.4gと、ポリメチルメタクリレートの25質量%トルエン溶液3.0gを混合し、15分間超音波照射を行い、塗工液を調製した。詳細を[表4]に示す。
上記で得られた塗工液を、易密着処理した188μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルムに、バーコーター#30により塗布した後、70℃で15分間乾燥し、光学フィルタ(膜厚7〜8μm)を作製した。
〔評価例3〜12及び比較評価例2〜4〕
上記光学フィルタについて、以下の耐光性試験を行った。
光学フィルタに、キセノン耐光性試験機(ATLAS製SUNTEST CPS+)にて光を48時間照射した。光照射前後の光学フィルタの吸収極大波長における吸光度を測定し、初期値(光照射前)を100として光照射後の相対値(吸光度保持率)を算出した。吸光度保持率は高い方が好ましい。結果を[表5]に示す。
[表5]より、評価例3〜12の光学フィルタは耐光性に優れることが明らかである。
(2)着色硬化性樹脂組成物
以下の実施例において、化合物の構造は質量分析(LC;Agilent製1200型、MASS;Agilent製LC/MSD型)で同定した。
〔着色剤(A2)の合成例〕
式(VI)で表される化合物50部及びイソプロピルアルコール(和光純薬工業(株)製)350部を室温で混合した。得られた混合物に、ジエチルアミン(東京化成工業(株)製)18.1部を、20℃を超えない温度で滴下し、20℃で3時間攪拌した。得られた反応混合物を10%塩酸2100部に加え、固体を析出させた。析出物を濾過により取得し、得られた固体を、水で洗浄した後乾燥し、式(I−1−A)で表される化合物23.6部を得た。収率は43%であった。
式(I−1−A)で表される化合物の同定
式(I−1−A)で表される化合物の同定
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]+ 442.1
Exact Mass: 441.1
式(I−1−A)で表される化合物30部及び脱水クロロホルム(関東化学(株)製)150部を室温で混合した。得られた混合物に、トリメトキシ[3−(メチルアミノ)プロピル]シラン(東京化成工業(株)製)26.3部を、40℃を超えない温度で滴下し、70℃で3時間攪拌した。得られた反応混合物を室温まで冷却した。得られた混合物を酢酸エチル825部に加え、固体を析出させた。得られた析出物を濾過し、得られた固体を酢酸エチルで洗浄、乾燥し、式(I−1)で表される化合物35.5部を得た。収率は87%であった。
式(I−1)で表される化合物の同定
式(I−1)で表される化合物の同定
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]+ 599.2
Exact Mass: 598.2
式(I−1)で表される化合物0.35gをクロロホルムに溶解して体積を250cm3とし、そのうちの2cm3をイオン交換水で希釈して体積を100cm3として(濃度:0.028g/L)、分光光度計(石英セル、光路長;1cm)を用いて吸収スペクトルを測定した。この化合物は、λmax=546nmであった。
〔樹脂(B)の合成例〕
還流冷却器、滴下ロート及び攪拌機を備えたフラスコ内に窒素を適量流し窒素雰囲気に置換し、1−メトキシ−2−プロピルアセテート371部を入れ、攪拌しながら85℃まで加熱した。次いで、該フラスコ内に、アクリル酸54部、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8又は/及び9−イルアクリレートの混合物(商品名「E−DCPA」、株式会社ダイセル製)225部、ビニルトルエン(異性体混合物)81部、1−メトキシ−2−プロピルアセテート80部の混合溶液を4時間かけて滴下した。一方、重合開始剤2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)30部を1−メトキシ−2−プロピルアセテート160部に溶解した溶液を5時間かけて滴下した。開始剤溶液の滴下終了後、4時間同温度で保持した後、室温まで冷却して、B型粘度(23℃)で測定した粘度は246mPasであった。樹脂(B−1)溶液の固形分は37.5重量%、固形分換算の酸価は115mg−KOH/gであった。生成した共重合体の重量平均分子量Mwは10600、分子量分布[Mw/Mn]は2.01であった。樹脂(B−1)は、以下の構造単位を有する。
樹脂のポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)の測定は、GPC法により以下の条件で行った。
装置 ;HLC−8120GPC(東ソー(株)製)
カラム ;TSK−GELG2000HXL
カラム温度 ;40℃
溶媒 ;THF(テトラヒドロフラン)
流速 ;1.0mL/min
被検液固形分濃度;0.001〜0.01質量%
注入量 ;50μL
検出器 ;RI
校正用標準物質 ;TSK STANDARD POLYSTYRENE
F−40、F−4、F−288、A−2500、A−500
(東ソー(株)製)
上記で得られたポリスチレン換算の重量平均分子量及び数平均分子量の比(Mw/Mn)を分子量分布とした。
実施例1
〔メロシアニン分散液a1の調製〕
ポリメチン化合物(A1):ポリメチン化合物No.1 8.0部;
アクリル系顔料分散剤 6.4部;
樹脂(B):樹脂B−1(固形分換算) 3.2部;
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 143部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を十分に分散させてメロシアニン分散液a1を得た。ポリメチン化合物No.1の構造は以下のとおりである。
〔顔料分散液b1の調製〕
着色剤(A2):500nm以上の着色剤(b):C.1.ピグメントレッド254(顔料) 19.5部;
アクリル系顔料分散剤 6.9部;
樹脂(B):樹脂B−1(固形分換算) 9.9部;
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 145部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を十分に分散させて顔料分散液b1を得た。
顔料分散液b1のクロロホルム中における極大吸収波長(λmax)は551nmであった。
〔着色硬化性樹脂組成物の調製〕
下記成分を混合して着色硬化性樹脂組成物を得た。
ポリメチン化合物(A1):メロシアニン分散液a1 161部;
着色剤(A2):顔料分散液b1 597部;
着色剤(A2):キサンテン染料(a):式(I−1)で表される化合物 8部;
樹脂(B):樹脂B−1(固形分換算) 19.2部;
重合性化合物(C):ジペンタエリスリトールペンタアクリレート及びジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(KAYARAD(登録商標) DPHA;日本化薬(株)製) 45部;
重合開始剤(D):N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュア(登録商標)OXE−01;BASF社製;O−アシルオキシム化合物) 12部;
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 165部;
溶剤(E):4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン 337部;
レベリング剤(F):ポリエーテル変性シリコーンオイル
(トーレシリコーンSH8400;東レ・ダウコーニング(株)製) 0.1部;
比較例1
下記成分を混合し、着色硬化性樹脂組成物を調製した。
シアニン化合物:下記式で表される化合物(特開2009−235392号公報に記載のNK−9422、(株)林原生物化学研究所製) 8部;


着色剤(A2):顔料分散液b1 597部;
着色剤(A2):キサンテン染料(a):式(I−1)で表される化合物 8部;
樹脂(B):樹脂B−1(固形分換算) 22.4部;
重合性化合物(C):ジペンタエリスリトールペンタアクリレート及びジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(KAYARAD(登録商標) DPHA;日本化薬(株)製) 45部;
重合開始剤(D):N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュア(登録商標)OXE−01;BASF社製;O−アシルオキシム化合物) 12部;
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 286部;
溶剤(E):4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン 327部;
レベリング剤(F):ポリエーテル変性シリコーンオイル
(トーレシリコーンSH8400;東レダウコーニング(株)製) 0.1部;
<着色パターンの作製>
5cm角のガラス基板(イーグル2000;コーニング社製)上に、着色硬化性樹脂組成物をスピンコート法で塗布したのち、100℃で3分間プリベークして着色組成物層を得た。放冷後、着色組成物層が形成された基板と石英ガラス製フォトマスクとの間隔を100μmとして、露光機(TME−150RSK;トプコン(株)製)を用いて、大気雰囲気下、150mJ/cm2の露光量(365nm基準)で光照射した。フォトマスクとしては、100μmラインアンドスペースパターンが形成されたものを使用した。光照射後の着色組成物層を、非イオン系界面活性剤0.12%と水酸化カリウム0.04%を含む水系現像液に24℃で60秒間浸漬現像し、水洗後、オーブン中、230℃で20分間ポストベークを行い、着色パターンを得た。
<膜厚測定>
得られた着色パターンについて、膜厚を、膜厚測定装置(DEKTAK3;日本真空技術(株)製))を用いて測定した。
<色度評価>
得られた着色パターンについて、測色機(OSP−SP−200;オリンパス(株)製)を用いて分光を測定し、C光源の特性関数を用いてCIEのXYZ表色系におけるxy色度座標(x、y)と三刺激値Yとを測定した。
<耐熱性評価>
得られた着色塗膜をオーブン中、230℃で2時間加熱した。加熱前後でxy色度座標(x、y)及びYを測定し、該測定値からJIS Z 8730:2009(7.色差の計算方法)に記載される方法で色差△Eab*を計算した。比較例1で得られた着色硬化性組成物の△Eab*を基準とし、下記式に従って、耐熱性の改善率を計算した。結果を表6に示した。
改善率(%)={(比較例1の△Eab*−実施例1の△Eab*)/比較例1の△Eab*}×100
<耐光性評価>
得られた着色塗膜の上に紫外線カットフィルター(COLORED OPTICAL GLASS L38;ホヤ社製;380nm以下の光をカットする。)を配置し、耐光性試験機(サンテストCPS+:東洋精機社製)にて、キセノンランプ光を48時間照射した。
照射前後でxy色度座標(x、y)及びYを測定し、該測定値からJIS Z 8730:2009(7.色差の計算方法)に記載される方法で色差△Eab*を計算した。比較例1で得られた着色硬化性組成物の△Eab*を基準とし、下記式に従って、耐光性の改善率を計算した。結果を表6に示した。
改善率(%)={(比較例1の△Eab*−実施例1の△Eab*)/比較例1の△Eab*}×100
実施例2
〔顔料分散液b2の調製〕
着色剤(A2):500nm以上着色剤(b):C.I.ピグメントレッド177(顔料) 21.5部;
アクリル系顔料分散剤 11.4部;
樹脂(B):樹脂B−1(固形分換算) 6.1部;
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 156部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を十分に分散させて顔料分散液b2を得た。
顔料分散液b2のクロロホルム中における極大吸収波長(λmax)は562nmであった。
〔着色硬化性樹脂組成物の調製〕
下記成分を混合して着色硬化性樹脂組成物を得た。
ポリメチン化合物(A1):メロシアニン分散液a1 158部;
着色剤(A2):顔料分散液b1 293部;
着色剤(A2):顔料分散液b2 359部;
樹脂(B):樹脂B−1(固形分換算) 24.6部;
重合性化合物(C):ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD(登録商標) DPHA;日本化薬(株)製) 45部;
重合開始剤(D):N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュア(登録商標)OXE−01;BASF社製;O−アシルオキシム化合物) 8部;
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 109部;
溶剤(E):4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン 330部;
レベリング剤(F):ポリエーテル変性シリコーンオイル
(トーレシリコーンSH8400;東レダウコーニング(株)製) 0.1部;
比較例2
下記成分を混合し、着色硬化性樹脂組成物を調製した。
シアニン化合物:下記式で表される化合物(特開2009−235392号公報に記載のNK−9422、(株)林原生物化学研究所製) 8部;
着色剤(A2)顔料分散液b1 293部;
着色剤(A2):顔料分散液b2 359部;
樹脂(B):樹脂B−1(固形分換算) 55部;
重合性化合物(C):ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD(登録商標) DPHA;日本化薬(株)製) 45部;
重合開始剤(D):N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュア(登録商標)OXE−01;BASF社製;O−アシルオキシム化合物) 8部;
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 228部;
溶剤(E):4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン 321部;
レベリング剤(F):ポリエーテル変性シリコーンオイル
(トーレシリコーンSH8400;東レダウコーニング(株)製) 0.1部;
上記のように得られた実施例2および比較例2の着色硬化性樹脂組成物について、実施例1と同様の評価を行い、比較例2で得られた着色硬化性組成物の△Eab*を基準とし、下記式に従って、耐熱性および耐光性の改善率を計算した。結果を表7に示す。
改善率(%)={(比較例2の△Eab*−実施例2の△Eab*)/比較例2の△Eab*}×100
実施例3
〔顔料分散液b3の調製〕
着色剤(A2):500nm以上着色剤(b):C.I.ピグメントレッド242(顔料) 23.4部;
アクリル系顔料分散剤 11.9部;
樹脂(B):樹脂B−1(固形分換算) 5.2部;
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 154部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を十分に分散させて顔料分散液b3を得た。
顔料分散液b3のクロロホルム中における極大吸収波長(λmax)は502nmであった。
〔着色硬化性樹脂組成物の調製〕
下記成分を混合して着色硬化性樹脂組成物を得た。
ポリメチン化合物(A1):メロシアニン分散液a1 251部;
着色剤(A2):顔料分散液b2 380部;
着色剤(A2):顔料分散液b3 244部;
樹脂(B):樹脂B−1(固形分換算) 31.5部;
重合性化合物(C):ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD(登録商標) DPHA;日本化薬(株)製) 45部;
重合開始剤(D):N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュア(登録商標)OXE−01;BASF社製;O−アシルオキシム化合物) 8部;
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 109部;
溶剤(E):4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン 356部;
レベリング剤(F):ポリエーテル変性シリコーンオイル
(トーレシリコーンSH8400;東レダウコーニング(株)製) 0.1部;
比較例3
下記成分を混合し、着色硬化性樹脂組成物を調製した。
シアニン化合物:下記式で表される化合物(特開2009−235392号公報に記載のNK−9422、(株)林原生物化学研究所製) 13部;
着色剤(A2):顔料分散液b2 380部;
着色剤(A2):顔料分散液b3 244部;
樹脂(B):樹脂B−1(固形分換算) 36.5部;
重合性化合物(C):ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD(登録商標) DPHA;日本化薬(株)製) 45部;
重合開始剤(D):N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュア(登録商標)OXE−01;BASF社製;O−アシルオキシム化合物) 8部;
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 298部;
溶剤(E):4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン 341部;
レベリング剤(F):ポリエーテル変性シリコーンオイル
(トーレシリコーンSH8400;東レダウコーニング(株)製) 0.1部;
上記のように得られた実施例3及び比較例3の着色硬化性樹脂組成物について、実施例1と同様に評価を行い、比較例3で得られた着色硬化性組成物の△Eab*を基準とし、下記式に従って、耐熱性および耐光性の改善率を計算した。結果を表8に示す。
改善率(%)={(比較例3の△Eab*−実施例3の△Eab*)/比較例3の△Eab*}×100
上記の結果から、本発明の着色硬化性樹脂組成物から形成されたパターンは、耐熱性および耐光性に優れることが確認された。このことから、本発明の着色硬化性樹脂組成物によれば、耐熱性および耐光性に優れるカラーフィルタを製造することが可能であることがわかる。
本発明の着色硬化性樹脂組成物によれば、高い耐熱性かつ高い耐光性を持つカラーフィルタを形成できる。

Claims (8)

  1. 着色剤(A)と、樹脂(B)と、重合性化合物(C)と、重合開始剤(D)とを含み、
    前記着色剤(A)が式(I)で表される化合物(A1)と、クロロホルム中における極大吸収波長が500nm以上である着色剤(A2)とを含む着色硬化性樹脂組成物。
    (式中、R1、R2、R3、R4、R6及びR7は、それぞれ独立に、水素原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、カルボキシル基、スルホン酸基、スルホンアミド基、炭素原子数1〜30の炭化水素基、複素環を含有する炭素原子数2〜20の基又はメタロセニル基を表し、
    5 は、水素原子、炭素原子数1〜30の炭化水素基、又は複素環を含有する炭素原子数2〜20の基を表し、
    8は、炭素原子数1〜20のハロゲン化アルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基、又は、水酸基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、カルボキシル基、スルホン酸基、スルホンアミド基若しくはフッ化アルキル基で置換された炭素原子数6〜20のアリール基を表し、
    9 は、下記式(ζ)で表される基を表し、
    (式中、R 31 、R 32 、R 33 、R 34 及びR 35 は、それぞれ独立に、水素原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、カルボキシル基、スルホン酸基、−SO 2 NR 36 37 、炭素原子数1〜30の炭化水素基、複素環を含有する炭素原子数2〜20の基又はメタロセニル基を表し、
    31 、R 32 、R 33 、R 34 及びR 35 のうち、一つ以上は、−SO 2 NR 36 37 であり、
    36 及びR 37 は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜30の炭化水素基、複素環を含有する炭素原子数2〜20の基又はメタロセニル基を表し、
    31 、R 32 、R 33 、R 34 、R 35 、R 36 及びR 37 で表される基中のメチレン基は、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−COS−、−OCS−、−SO 2 −、−SO 3 −、−NH−、−CONH−、−NHCO−、−SO 2 NH−、−NH−SO 2 −、−N=CH−、−CH=CH−、又はこれらを組み合わせた基によって、酸素原子が隣り合わない条件で、置き換わっている場合もあり、
    31 、R 32 、R 33 、R 34 、R 35 、R 36 及びR 37 で表される基のアルキル部分は、分岐側鎖又は環状アルキルである場合があり、置換基を有する場合もあり、
    31 とR 32 、R 32 とR 33 、R 33 とR 34 、R 34 とR 35 及びR 36 とR 37 は、それぞれ結合して環を形成する場合があり、形成した環は置換基を有する場合もある。)
    Xは、>CR1011、酸素原子、硫黄原子又は>NR12を表し、
    10及びR11は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜30の炭化水素基、複素環を含有する炭素原子数2〜20の基又はメタロセニル基を表し、
    12は、水素原子、炭素原子数1〜30の炭化水素基、複素環を含有する炭素原子数2〜20の基を表し、
    1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11及びR12で表される基中のメチレン基は、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−COS−、−OCS−、−SO2−、−SO3−、−NH−、−CONH−、−NHCO−、−SO2NH−、−NH−SO2−、−N=CH−、−CH=CH−、又はこれらを組み合わせた基によって、酸素原子が隣り合わない条件で、置き換わっている場合もあり、
    1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11及びR12で表される基のアルキル部分は、分岐側鎖又は環状アルキルである場合があり、置換基を有する場合もあり、
    1とR2、R2とR3、R3とR4、R4とR5、R10とR11及びR12とR1は、それぞれ結合して環を形成する場合があり、形成した環は置換基を有する場合もあり、
    mは1〜の整数であり、
    2の場合、複数存在するR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びXは、それぞれ同一である場合があり、異なる場合もあり、
    m=1の場合、Aは、存在せず、m2のとき、Aは、直接結合、窒素原子、>NR13、酸素原子、硫黄原子、−SO2−、−SO−、リン原子、>PR13、Em+、Lm-又は下記(i)にされる連結基を表し、
    13は、水素原子、又は炭素原子数1〜30の炭化水素基を表し、
    13で表される炭素原子数1〜30の炭化水素基中のメチレン基は、−COO−、−O−、−OCO−、−NHCO−、−NH−、−CONH−、又はこれらを組み合わせた基によって、酸素原子が隣り合わない条件で、置き換わっている場合もあり、
    m+はm価の陽イオンを表し、Lm-はm価の陰イオンを表し、
    2でAがEm+又はLm-でない場合、Aは、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8又はR9で表される基の水素原子に置き換わる形で連結する。)
    (i)m=2のとき、Aは、下記式(α)で表される連結基である場合がある。
    (式中、X1は、>NR14、炭素原子数1〜30の炭化水素基、複素環を含有する炭素原子数2〜20の基又は下記(α−1)、(α−2)若しくは(α−3)で表される基を表し、
    1及びZ2は、それぞれ独立に、直接結合、−O−、−S−、−SO2−、−SO−、>NR14、又は>PR15を表し、
    14及びR15は、それぞれ独立に、水素原子、又は炭素原子数1〜30の炭化水素基を表し、
    14及びR15で表される基中のメチレン基は、−COO−、−O−、−OCO−、−NHCO−、−NH−、−CONH−、又はこれらを組み合わせた基によって、酸素原子が隣り合わない条件で、置き換わっていてもよい。
    但し、上記式(α)で表される基は炭素原子数1〜35の範囲内であり、式中の*は、*部分で、隣接する基と結合することを意味する。)
    (式中、R21は、炭素原子数1〜30の炭化水素基又は炭素原子数1〜10のアルコキシ基により置換されたフェニル基を表し、R22は炭素原子数1〜10のアルコキシ基、炭素原子数1〜30の炭化水素基又はハロゲン原子を表し、
    上記の炭素原子数1〜30の炭化水素基及び炭素原子数1〜10のアルコキシ基の水素原子はハロゲン原子で置き換わっている場合があり、
    dは0〜4の整数であり、
    式中の*は、*部分で、隣接する基と結合することを意味する。)
    (式中の*は、*部分で、隣接する基と結合することを意味する。)
    (式中、R23及びR24は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜30の炭化水素基、炭素原子数6〜20のアリールオキシ基、炭素原子数6〜20のアリールチオ基、複素環を含有する炭素原子数2〜20の基又はハロゲン原子を表し、
    23及びR24で表される基中の水素原子は、ハロゲン原子で置き換わっている場合があり、
    23及びR24で表される基中のメチレン基は、不飽和結合、−O−、−S−、又はこれらを組み合わせた基によって、酸素原子が隣り合わない条件で、置き換わっている場合があり、
    23は、隣接するR23同士が結合して環を形成する場合があり、
    eは0〜4の数を表し、fは0〜8の数を表し、gは0〜4の数を表し、hは0〜4の数を表し、gとhの数の合計は2〜4であり、
    式中の*は、*部分で、隣接する基と結合することを意味する。
  2. 前記化合物(A1)が式(II)で表される請求項1に記載の着色硬化性樹脂組成物。
    (式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びXは、上記一般式(I)と同じである。)
  3. 前記化合物(A1)が式(III)で表される請求項1に記載の着色硬化性樹脂組成物。
    (式中、R1、R2、R3、R4、R6、R7、R8、R9及びXは、上記一般式(I)と同じであり、X1、Z1及びZ2は、上記式(α)と同じである。)
  4. 前記着色剤(A2)が、染料である請求項1〜のいずれかに記載の着色硬化性樹脂組成物。
  5. 前記染料が、キサンテン染料である請求項に記載の着色硬化性樹脂組成物。
  6. 前記キサンテン染料が下記式(1a)で表される請求項に記載の着色硬化性樹脂組成物。
    (式(1a)中、
    1a〜R4aは、互いに独立に、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の1価の飽和炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素数6〜10の1価の芳香族炭化水素基、または式(i)で表される基を表し、
    *−R50a−Si(R29a3 (i)
    (R29aは水素原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜4のアルキル基または炭素数1〜4のアルコキシ基を表し、複数のR29aは、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
    50aは炭素数1〜10のアルカンジイル基を表し、該アルカンジイル基を構成する−CH2−は、−O−、−CO−、−N(R11a)−、−OCO−、−COO−、−OCONH−、−NHCOO−、−CONH−または−NHCO−により、酸素原子が隣り合わない条件で置換されていてもよい。
    *は窒素原子との結合手を表す。)
    1a〜R4aにおいて、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基(−CH2−)は、−O−、−CO−、−N(R11a)−、−OCO−、−COO−、−OCONH−、−NHCOO−、−CONH−または−NHCO−により、酸素原子が隣り合わない条件で置換されている場合もあり、R1a及びR2aは、一緒になって窒素原子を含む環を形成している場合もあり、R3a及びR4aは、一緒になって窒素原子を含む環を形成してもよい。
    5aは、−OH、−SO3 -、−SO3H、−SO3 -+、−CO2H、−CO2 -+、−CO28a、−SO38a又は−SO2NR9a10aを表す。
    6a及びR7aは、互いに独立に、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表す。
    maは、0〜5の整数を表す。maが2以上のとき、複数のR5aは同一でも異なってもよい。
    aは、0又は1の整数を表す。
    Xaは、ハロゲン原子を表す。
    +は、+N(R11a4、Na+又はK+を表し、4つのR11aは同一でも異なってもよい。
    8aは、炭素数1〜20の1価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子で置換されていてもよい。
    9a及びR10aは、互いに独立に、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜20の1価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基(−CH2−)は、−O−、−CO−、−N(R11a)−、−OCO−、−COO−、−OCONH−、−NHCOO−、−CONH−または−NHCO−により、酸素原子が隣り合わない条件で置換されている場合もあり、R9a及びR10aは、互いに結合して窒素原子を含んだ3〜10員環の複素環を形成していてもよい。
    11aは、水素原子、炭素数1〜20の1価の飽和炭化水素基又は炭素数7〜10のアラルキル基を表す。)
  7. 請求項1〜のいずれかに記載の着色硬化性樹脂組成物から形成されるカラーフィルタ。
  8. 請求項に記載のカラーフィルタを含む表示装置。
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