JP6796509B2 - 動力伝達装置 - Google Patents

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Description

本発明は、入力軸と出力軸との間に複数の中間軸が介装されて互いに歯車の噛み合いにより連結される動力伝達装置に関する。
例えば、特許文献1には、出力側に歯車減速装置を有する軸系において、入力軸と出力軸との間に外歯と内歯との噛み合いにより入力軸と出力軸との間で回転力を伝達する歯車軸継手が設けられた動力伝達装置が示されている。
特開2010−203471号公報
入力軸と出力軸との間に中間軸が複数設けられて、歯車の噛み合いにより入力軸からの動力を各中間軸に介して出力軸に伝達するような動力伝達装置では、入力軸と各中間軸との歯車の連結や、各中間軸と出力軸との歯車の連結に組み立て誤差が生じると、入力軸と各中間軸との間や、各中間軸と出力軸との間でのトルクの配分率が偏ってしまい、不等配が増加する問題がある。
本発明は、上述した課題を解決するものであり、入力軸と出力軸との間に複数の中間軸が介装されて互いに歯車の噛み合いにより連結される動力伝達装置において、トルクの分配率を均等にして荷重等配を保つことのできる動力伝達装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る動力伝達装置は、入力軸と、出力軸と、前記入力軸および前記出力軸に対して歯車の噛み合いにより連結される複数の中間軸と、を有する動力伝達装置において、前記入力軸と前記出力軸の少なくとも一方を中心線に交差する方向に移動を許容しつつ回転可能に支持する軸支持機構を有する。
また、本発明の一態様に係る動力伝達装置では、前記軸支持機構は、前記入力軸と前記出力軸の少なくとも一方を回転可能に支持するベアリングと、移動不能に設けられて前記ベアリングとの隙間に配置された弾性手段を介して前記ベアリングおよび前記入力軸を中心線と交差する方向に移動を許容するベアリング支持部と、を有することが好ましい。
また、本発明の一態様に係る動力伝達装置では、前記軸支持機構は、前記入力軸と前記出力軸の少なくとも一方を片持ちで支持しつつ回転力を付与する回転部と、前記回転軸を回転可能に支持する回転軸支持部と、を有することが好ましい。
また、本発明の一態様に係る動力伝達装置では、前記軸支持機構は、前記入力軸と前記出力軸の少なくとも一方の一端を片持ちで支持しつつ回転力を付与する回転軸と、前記回転軸を回転可能に支持する回転軸支持部と、前記入力軸と前記出力軸の少なくとも一方の他端を回転可能に支持するベアリングと、移動不能に設けられて前記ベアリングとの隙間に配置された弾性手段を介して前記ベアリングおよび前記入力軸を中心線と交差する方向に移動を許容するベアリング支持部と、を有することが好ましい。
また、本発明の一態様に係る動力伝達装置では、前記ベアリング支持部は、前記弾性手段が前記ベアリングとの隙間に供給される潤滑液からなることが好ましい。
また、本発明の一態様に係る動力伝達装置では、前記ベアリング支持部は、前記弾性手段が前記ベアリングとの隙間に供給される潤滑液と、前記隙間に前記潤滑液を貯留する態様で設けられた一対のOリングと、からなることが好ましい。
また、本発明の一態様に係る動力伝達装置では、前記ベアリング支持部は、前記弾性手段が前記ベアリングとの隙間に介在されるバネ部材からなることが好ましい。
また、本発明の一態様に係る動力伝達装置では、前記ベアリング支持部は、前記弾性手段が前記ベアリングとの隙間に介在されて弾性率の異なる複数のバネ部材からなることが好ましい。
また、本発明の一態様に係る動力伝達装置では、前記入力軸は歯数Z1の入力歯車が固定されて単一で構成され、前記出力軸は歯数Z3の出力歯車が固定されて単一で構成され、前記中間軸は歯数Z2aで前記入力歯車に噛み合う入力側歯車と歯数Z2bで前記出力歯車に噛み合う出力側歯車とが固定されて複数で構成され、前記入力歯車の歯数Z1および前記出力歯車の歯数Z3が前記中間軸の数で割りきれる0を除く自然数であり、前記入力側歯車の歯数Z2aおよび前記出力側歯車の歯数Z2bが互いに素になり、前記入力軸と各前記中間軸との中心間距離、および各前記中間軸と前記出力軸との中心間距離を等しく配置することが好ましい。
本発明によれば、組み立て誤差により、例えば、入力軸に軸支持機構を設けた場合、入力軸と中間軸との相関的な位置関係にずれが生じた場合であっても、軸支持機構により入力軸の径方向の支持剛性が柔軟となるため、各中間軸との噛み合いにおいてトルクの分配率を均等にすることができ、荷重等配を保つことが可能になる。
図1は、本発明の実施形態に係る動力伝達装置の斜視図である。 図2は、本発明の実施形態に係る動力伝達装置の入力軸側の正面図である。 図3は、本発明の実施形態に係る動力伝達装置の出力軸側の正面図である。 図4は、本発明の実施形態に係る動力伝達装置の側断面図である。 図5は、本発明の実施形態に係る動力伝達装置の軸支持機構の側断面図である。 図6は、本発明の実施形態に係る動力伝達装置の試験条件を示す概略図である。 図7は、本発明の実施形態に係る動力伝達装置の試験結果を示す図である。 図8は、本発明の実施形態に係る動力伝達装置の軸支持機構の他の例の側断面図である。 図9は、本発明の実施形態に係る動力伝達置の軸支持機構の他の例の側断面図である。 図10は、本発明の実施形態に係る動力伝達装置の軸支持機構におけるベアリング支持部の他の例の側断面図である。 図11は、本発明の実施形態に係る動力伝達装置の軸支持機構におけるベアリング支持部の他の例の側断面図である。 図12は、本発明の実施形態に係る動力伝達装置の軸支持機構におけるベアリング支持部の他の例の正面図である。 図13は、本発明の実施形態に係る動力伝達装置の軸支持機構におけるベアリング支持部の他の例の正面図である。 図14は、本発明の実施形態に係る動力伝達装置の他の例の斜視図である。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
図1は、本実施形態に係る動力伝達装置の斜視図である。図2は、本実施形態に係る動力伝達装置の入力軸側の正面図である。図3は、本実施形態に係る動力伝達装置の出力軸側の正面図である。図4は、本実施形態に係る動力伝達装置の側断面図である。図5は、本実施形態に係る動力伝達装置の軸支持機構の側断面図である。図6は、本実施形態に係る動力伝達装置の試験条件を示す概略図である。図7は、本実施形態に係る動力伝達装置の試験結果を示す図である。
本実施形態の動力伝達装置は、例えば、舶用タービン減速機や、水中航送体や、風力発電装置や、汎用減速装置などに適用されるものである。この動力伝達装置は、図1〜図4に示すように、動力を入力する入力軸1と、動力を出力する出力軸3と、入力軸1と出力軸3との間で動力を減速しつつ中継するための複数の中間軸5と、を有する。
入力軸1は、単一で構成された円柱部材であり外周に入力歯車1Aが焼嵌により固定されている。入力軸1は、図4に示すように、入力歯車1Aを間においた両端側がそれぞれベアリング7により支持され、中心線C1に沿って延在して配置されると共に中心線C1を回転中心として回転可能に設けられている。
出力軸3は、単一で構成された円柱部材であり外周に出力歯車3Aが焼嵌により固定されている。出力軸3は、図4に示すように、出力歯車3Aを間において両端側がそれぞれベアリング9により支持され、中心線C1に沿って延在して配置されると共に中心線C1を回転中心として回転可能に設けられている。即ち、本実施形態において、出力軸3は、入力軸1とは独立して回転可能に設けられているが、入力軸1と同じ中心線C1に沿って同軸上に配置されている。
各中間軸5は、本実施形態では3つ設けられており、円柱部材として形成された外周に入力側歯車5Aおよび出力側歯車5Bが焼嵌により固定されている。各中間軸5は、入力側歯車5Aおよび出力側歯車5Bを間においた両端側がそれぞれベアリング11により支持され、中心線C2に沿って延在して配置されると共に中心線C2を回転中心として回転可能に設けられている。各中間軸5の中心線C2は、互いに並行に配置され、かつ入力軸1および出力軸3の中心線C1とも並行に配置されている。そして、各中間軸5は、入力側歯車5Aが入力軸1の入力歯車1Aと噛み合っている。また、各中間軸5は、出力側歯車5Bが出力軸3の出力歯車3Aと噛み合っている。また、各中間軸5は、入力側歯車5Aの歯数Z2aがそれぞれ同じであり、出力側歯車5Bの歯数Z2bもそれぞれ同じである。
このような構成の動力伝達装置は、エンジンやモータなどの駆動源からの回転動力により入力軸1が回転駆動されると、入力軸1の回転が各中間軸5を介して出力軸3に伝わることで出力軸3が回転駆動される。
このような動力伝達装置において、軸支持機構13を有している。軸支持機構13は、入力軸1と出力軸3の少なくとも一方に設けられるもので、本実施形態では、図4および図5に示すように、入力軸1に設けられた形態を例に説明する。
軸支持機構13は、図5に示すように、入力軸1を支持するベアリング7と、ベアリング7を支持するベアリング支持部15と、を備える。ベアリング7は、入力軸1が固定される内輪7Aと、内輪7Aの外周に設けられて通常は固定側となる外輪7Bと、内輪7Aと外輪7Bとの間に介在されて、外輪7Bに対して内輪7Aを回転可能に支持する玉7Cと、を有したボールベアリングとして構成されている。内輪7Aは、入力軸1の外面に設けられた1対の突起1aの間に配置されることで中心線C1に沿う相対的な移動を規制されている。
ベアリング支持部15は、移動不能に設けられ、外輪7Bの外周を覆うようにしてベアリング7が内装される筒状部材として形成されている。外輪7Bは、ベアリング支持部15の径方向(中心線C1に直交する方向)内面に設けられた1対の突起15Aの間に配置されることで中心線C1に沿う相対的な移動を規制される。また、ベアリング支持部15は、その径方向の内面と外輪7Bの径方向の外面との間に隙間15Bが設けられるように形成されている。また、ベアリング支持部15は、外輪7Bとの隙間15Bに外側から連通する連通孔15Cが設けられている。そして、ベアリング支持部15は、連通孔15Cから供給された弾性手段としての潤滑液(潤滑油)が隙間15Bの内部に充填される。
従って、軸支持機構13は、潤滑液の粘弾性によりベアリング支持部15とベアリング7との隙間15Bにおいて、ベアリング7を介して入力軸1を、回転中心である中心線C1に交差する径方向に移動を可能とし、かつベアリング7を介して入力軸1を回転可能に支持する。このように、軸支持機構13は、入力軸1を中心線C1に交差する方向への移動を許容しつつ回転可能に支持している。
このような軸支持機構13を有する動力伝達装置によれば、組み立て誤差により、入力軸1と中間軸5との相関的な位置関係にずれが生じた場合であっても、軸支持機構13により入力軸1の径方向の支持剛性が柔軟となるため、各中間軸5との噛み合いにおいてトルクの分配率を均等にすることができ、荷重等配を保つことが可能になる。
ここで、図6に示すように、例えば、中心線C1を中心に配置された入力軸1に対して2つの中間軸5の中心線C2が設計値から例えば40μm外れた条件において、図7に示すように、入力軸1の支持剛性(kgf/mm)に対する各中間軸5でのトルクの不等配率を、入力軸1から各中間軸5に伝達する負荷10%(実線)と100%(破線)との場合で算出する試験を行った。かかる試験において、図7に示すように、軸支持機構13を有する場合は矢印Aの位置の支持剛性として換算し、軸支持機構13を有さない場合は(矢印Bの位置の支持剛性として換算した。そして、図7に示すように、軸支持機構13を有する場合では、各中間軸5でのトルクの不等配率が1.0から離れてトルクの分配率が均等でないことに対し、軸支持機構13を有する場合では、各中間軸5でのトルクの不等配率が1.0付近でトルクの分配率が均等になっていることが分かる。なお、不等配率は、3つの歯車に作用する荷重(各入力側歯車5Aの出力歯車3Aとの噛み合い部においてそれぞれ中間軸5の回転方向と逆方向に作用する荷重F,F,F)の最大値(Fmax=max{F,F,F})と、3つの歯車に作用する荷重の平均値(Fave=(F+F+F)/3)との比(Fmax/Fave)である。
以下、軸支持機構の他の例について説明する。図8は、本実施形態に係る動力伝達装置の軸支持機構の他の例の側断面図である。図9は、本実施形態に係る動力伝達置の軸支持機構の他の例の側断面図である。なお、図8および図9において、上述した説明と同等部分には同一の符号を付して説明を省略する。
図8に示すように、軸支持機構17は、回転軸19と、回転軸支持部21と、を有する。回転軸19は、入力軸1を支持して回転力を付与するものある。回転軸19は、中心線C1に沿って延在し、円筒形状に形成された内部に入力軸1が挿通されるように構成されている。回転軸19は、その内周面と入力軸1の外周面との間に隙間が設けられる。また、入力軸1は、その基端部の外面に中継歯車1Bが焼嵌により固定され、中継歯車1Bが設けられた基端部とは中心線C1上の反対側の先端部に入力歯車1Aが焼嵌により固定されている。そして、回転軸19は、その内周面に、入力軸1の基端部に固定された中継歯車1Bと噛み合う伝達歯車19Aが焼嵌により固定されている。
回転軸支持部21は、回転軸19の外周面に設けられた1対のベアリングである。従って、回転軸19は、回転軸支持部21により中心線C1を回転中心として回転可能に設けられている。
この動力伝達装置は、エンジンやモータなどの駆動源からの回転動力により回転軸19が回転駆動される。すると、回転軸19の伝達歯車19Aと入力軸1の中継歯車1Bとの噛み合いにより回転軸19と共に入力軸1が回転駆動され、入力軸1の回転が各中間軸5を介して出力軸3に伝わることで出力軸3が回転駆動される。
そして、軸支持機構17では、入力軸1は、回転軸19に対して基端部が中継歯車1Bにより回転軸19の伝達歯車19Aに噛み合っているだけであるため、回転軸19に基端部(一端)が片持ちで支持されつつ回転力を付与される。また、回転軸19は、回転軸支持部21により回転可能に支持されている。
このような軸支持機構17を有する動力伝達装置によれば、組み立て誤差により、入力軸1と中間軸5との相関的な位置関係にずれが生じた場合であっても、軸支持機構17における回転軸19の片持ち支持により入力軸1の径方向の支持剛性が柔軟となるため、各中間軸5との噛み合いにおいてトルクの分配率を均等にすることができ、荷重等配を保つことが可能になる。
図9に示すように、軸支持機構23は、上述した軸支持機構17に加え、入力軸1の入力歯車1Aからさらに延在する先端部に、上述した軸支持機構13が適用された形態である。
従って、軸支持機構23は、入力軸1の基端部(一端)を片持ちで支持しつつ回転力を付与する回転軸19と、回転軸19を回転可能に支持する回転軸支持部21と、入力軸1の先端部(他端)を回転可能に支持するベアリング7と、移動不能に設けられてベアリング7との隙間15Bに配置された弾性手段(潤滑液)を介してベアリング7および入力軸1を中心線C1と交差する方向に移動を許容するベアリング支持部15と、を有する。
このような軸支持機構23を有する動力伝達装置によれば、組み立て誤差により、入力軸1と中間軸5との相関的な位置関係にずれが生じた場合であっても、軸支持機構23における回転軸19の支持により入力軸1の径方向の支持剛性が柔軟となるため、各中間軸5との噛み合いにおいてトルクの分配率を均等にすることができ、荷重等配を保つことが可能になる。
なお、入力軸1の回転数が、入力軸1の基端部(一端)を片持ちで支持しつつ回転力を付与する回転軸19の固有振動数を超えて運転した場合は、入力軸1の降れ回りが過大になる傾向となる。この点、図9に示す軸支持機構23によれば、入力軸1の先端部(他端)をベアリング7およびベアリング支持部15で支持することにより、入力軸1の回転数が回転軸19の固有振動数を超えても荷重等配を保つことができる。
以下、上述した軸支持機構13におけるベアリング支持部15の他の例について説明する。図10は、本実施形態に係る動力伝達装置の軸支持機構におけるベアリング支持部の他の例の側断面図である。図11は、本実施形態に係る動力伝達装置の軸支持機構におけるベアリング支持部の他の例の側断面図である。図12は、本実施形態に係る動力伝達装置の軸支持機構におけるベアリング支持部の他の例の正面図である。図13は、本実施形態に係る動力伝達装置の軸支持機構におけるベアリング支持部の他の例の正面図である。なお、図10〜図13において、上述した説明と同等部分には同一の符号を付して説明を省略する。
図10に示す軸支持機構13におけるベアリング支持部15は、弾性手段が、ベアリング7との隙間15Bに供給される潤滑液と、隙間15Bに潤滑液を貯留する態様で設けられた1対のOリング15Dと、からなる。1対のOリング15Dは、図10に示すように、ベアリング7の外輪7Bの径方向(中心線C1に直交する方向)の外面に沿って環状に設けられて、ベアリング支持部15の径方向の内面と、ベアリング7の外輪7Bの径方向の外面との間に挟まれる。また、ベアリング支持部15は、1対のOリング15Dの間となる隙間15Bに外側から連通する連通孔15Cが設けられている。そして、ベアリング支持部15は、連通孔15Cから供給された弾性手段としての潤滑液(潤滑油)が、隙間15Bの内部であって、弾性手段としての1対のOリング15Dの間に充填される。
従って、軸支持機構13は、潤滑液の粘弾性および1対のOリング15Dの弾性によりベアリング支持部15とベアリング7との隙間15Bにおいて、ベアリング7を介して入力軸1を、回転中心である中心線C1に交差する径方向に移動を可能とし、かつベアリング7を介して入力軸1を回転可能に支持する。また、1対のOリング15Dは、潤滑油の漏れを低減することにも寄与する。
このような図10に示す軸支持機構13を有する動力伝達装置であっても、組み立て誤差により、入力軸1と中間軸5との相関的な位置関係にずれが生じた場合であっても、軸支持機構13により入力軸1の径方向の支持剛性が柔軟となるため、各中間軸5との噛み合いにおいてトルクの分配率を均等にすることができ、荷重等配を保つことが可能になる。
図11〜図13に示す軸支持機構13におけるベアリング支持部15は、弾性手段が、ベアリング7との隙間15Bに介在されるバネ部材15Eからなる。バネ部材15Eは、ベアリング7の外輪7Bの径方向の外面に沿って環状に設けられて、ベアリング支持部15の径方向の内面と、ベアリング7の外輪7Bの径方向の外面との間に挟まれている。また、ベアリング支持部15は、ここでは連通孔15Cは設けられていない。
図12に示すバネ部材15Eは、複数のバネ部材15Eaが周方向(入力軸1の回転方向)に沿って配置されると共に、径方向(中心線C1に直交する方向)で重なって設けられている。各バネ部材15Eaは、同じ大きさ・形状・弾性率のものである。
図13に示すバネ部材15Eは、弾性率の異なるバネ部材15Eb,15Ecが用いられている。バネ部材15Ebは、複数が周方向(入力軸1の回転方向)に沿って配置されると共に、径方向(中心線C1に直交する方向)で重なって設けられている。バネ部材15Ecは、複数が周方向に沿って波状に形成されていると共に、それぞれのバネ部材15Ebの径方向外側に配置されている。
このような図11〜図13に示す軸支持機構13を有する動力伝達装置であっても、組み立て誤差により、入力軸1と中間軸5との相関的な位置関係にずれが生じた場合であっても、軸支持機構13により入力軸1の径方向の支持剛性が柔軟となるため、各中間軸5との噛み合いにおいてトルクの分配率を均等にすることができ、荷重等配を保つことが可能になる。
特に、図12に示すように、複数が径方向(中心線C1に直交する方向)で重なって設けられているバネ部材15Eaが用いられている場合、数の変更により入力軸1の径方向の支持剛性の調整を行うことができる。
特に、図13に示すように、弾性率の異なるバネ部材15Eb,15Ecが用いられている場合、弾性率の異なるバネ部材15Eb,15Ecの組み合わせにより入力軸1の径方向の支持剛性の調整を行うことができる。
ところで、上述した実施形態の動力伝達装置は、入力軸1と出力軸3とが同じ中心線C1に沿って同軸上に配置されている。そして、入力軸1と出力軸3とを複数の中間軸5により各歯車1A,3A,5A,5Bの噛み合いにより連結している。即ち、入力軸1は歯数Z1の入力歯車1Aが焼嵌により固定されて単一で構成され、出力軸3は歯数Z3の出力歯車3Aが焼嵌により固定されて単一で構成され、中間軸5は歯数Z2aで入力歯車1Aに噛み合う入力側歯車5Aと歯数Z2bで出力歯車3Aに噛み合う出力側歯車5Bとが焼嵌により固定されて複数で構成されている。そして、入力歯車1Aの歯数Z1および出力歯車3Aの歯数Z3が中間軸5の数で割りきれる0を除く自然数であり、入力側歯車5Aの歯数Z2aおよび出力側歯車5Bの歯数Z2bが互いに素になり、入力軸1と各中間軸5との中心間距離(中心線C1,C2の距離)、および各中間軸5と出力軸3との中心間距離(中心線C1,C2の距離)を等しく配置することが好ましい。
このように歯数Z1,Z2a,Z2b,Z3や中心間距離を選択することにより、焼嵌によって中間軸5の入力歯車1Aと入力側歯車5Aとに回転方向の位相差が生じても、入力軸1と出力軸3とが同軸上に配置された動力伝達装置の噛み合わせを維持することが可能になる。
図14は、本実施形態に係る動力伝達装置の他の例の斜視図である。上述した実施形態の動力伝達装置は、入力軸1と出力軸3とが同じ中心線C1に沿って同軸上に配置され、入力軸1と出力軸3とを複数の中間軸5により各歯車1A,3A,5A,5Bの噛み合いにより連結した構成で説明した。この限りではなく、図14に示す動力伝達装置にも上述した軸支持機構13,17,23を適用することが可能である。
図14の動力伝達装置は、高圧側入力軸121および低圧側入力軸122の動力を、出力軸131に伝達するものである。この動力伝達装置は、高圧側動力分割装置111と、低圧側動力分割装置112と、高圧側動力伝達装置113と、低圧側動力伝達装置114とにより構成されている。
高圧側動力分割装置111は、高圧側入力軸121の回転動力を2つに独立して等分するものである。高圧側動力分割装置111は、高圧側入力軸121に設けられた高圧側第一小歯車121aにそれぞれ噛合する2つの高圧側第一大歯車111a,111bを有してなる。
低圧側動力分割装置112は、低圧側入力軸122の回転動力を2つに独立して等分するものである。低圧側動力分割装置112は、低圧側入力軸122に設けられた低圧側第一小歯車122aにそれぞれ噛合する2つの低圧側第一大歯車112a,112bを有してなる。
高圧側動力伝達装置113は、高圧側動力分割装置111により分割された2つの回転動力を併合して出力軸131に伝達するものである。高圧側動力伝達装置113は、一方の高圧側第一大歯車111aが設けられた高圧側回転軸113aと、出力軸131に設けられた第二大歯車131aに噛合しつつ高圧側回転軸113aに設けられた高圧側第二小歯車113bとを有してなる。また、高圧側動力伝達装置113は、他方の高圧側第一大歯車111bが設けられた高圧側回転軸113cと、出力軸131に設けられた第二大歯車131aに噛合しつつ高圧側回転軸113cに設けられた高圧側第二小歯車113dとを有してなる。
低圧側動力伝達装置114は、低圧側動力分割装置112により分割された2つの回転動力を併合して出力軸131に伝達するものである。低圧側動力伝達装置114は、一方の低圧側第一大歯車112aが設けられた低圧側回転軸114aと、第二大歯車131aに噛合しつつ低圧側回転軸114aに設けられた低圧側第二小歯車114bとを有してなる。また、低圧側動力伝達装置114は、他方の低圧側第一大歯車112bが設けられた低圧側回転軸114cと、第二大歯車131aに噛合しつつ低圧側回転軸114cに設けられた低圧側第二小歯車114dとを有してなる。
このような構成の動力伝達装置において、入力軸121,122や出力軸131に上述した軸支持機構13,17,23を適用することで、各回転軸113a,113cや各回転軸114a,114cとの噛み合いにおいてトルクの分配率を均等にすることができ、荷重等配を保つことが可能になる。
1 入力軸
1A 入力歯車
1B 中継歯車
1a 突起
3 出力軸
3A 出力歯車
5 中間軸
5A 入力側歯車
5B 出力側歯車
7 ベアリング
7A 内輪
7B 外輪
7C 玉
9 ベアリング
11 ベアリング
13 軸支持機構
15 ベアリング支持部
15A 突起
15B 隙間
15C 連通孔
15D Oリング
15E バネ部材
15Ea,15Eb,15Ec バネ部材
17 軸支持機構
19 回転軸
19A 伝達歯車
21 回転軸支持部
23 軸支持機構
C1 中心線

Claims (7)

  1. 入力軸と、出力軸と、前記入力軸および前記出力軸に対して歯車の噛み合いにより連結される複数の中間軸と、を有する動力伝達装置において、
    前記入力軸と前記出力軸の少なくとも一方を中心線に交差する方向に移動を許容しつつ回転可能に支持する軸支持機構を有し、
    前記軸支持機構は、
    前記入力軸と前記出力軸の少なくとも一方を片持ちで支持しつつ回転力を付与する回転軸と、
    前記回転軸を回転可能に支持する回転軸支持部と、
    を有する動力伝達装置。
  2. 入力軸と、出力軸と、前記入力軸および前記出力軸に対して歯車の噛み合いにより連結される複数の中間軸と、を有する動力伝達装置において、
    前記入力軸と前記出力軸の少なくとも一方を中心線に交差する方向に移動を許容しつつ回転可能に支持する軸支持機構を有し、
    前記軸支持機構は、
    前記入力軸と前記出力軸の少なくとも一方の一端を片持ちで支持しつつ回転力を付与する回転軸と、
    前記回転軸を回転可能に支持する回転軸支持部と、
    前記入力軸と前記出力軸の少なくとも一方の他端を回転可能に支持するベアリングと、
    移動不能に設けられて前記ベアリングとの隙間に配置された弾性手段を介して前記ベアリングおよび前記入力軸を中心線と交差する方向に移動を許容するベアリング支持部と、
    を有する動力伝達装置。
  3. 前記ベアリング支持部は、前記弾性手段が前記ベアリングとの隙間に供給される潤滑液からなる請求項2に記載の動力伝達装置。
  4. 前記ベアリング支持部は、前記弾性手段が前記ベアリングとの隙間に供給される潤滑液と、前記隙間に前記潤滑液を貯留する態様で設けられた一対のOリングと、からなる請求項2に記載の動力伝達装置。
  5. 前記ベアリング支持部は、前記弾性手段が前記ベアリングとの隙間に介在されるバネ部材からなる請求項2に記載の動力伝達装置。
  6. 前記ベアリング支持部は、前記弾性手段が前記ベアリングとの隙間に介在されて弾性率の異なる複数のバネ部材からなる請求項2に記載の動力伝達装置。
  7. 前記入力軸は歯数Z1の入力歯車が固定されて単一で構成され、
    前記出力軸は歯数Z3の出力歯車が固定されて単一で構成され、
    前記中間軸は歯数Z2aで前記入力歯車に噛み合う入力側歯車と歯数Z2bで前記出力歯車に噛み合う出力側歯車とが固定されて複数で構成され、
    前記入力歯車の歯数Z1および前記出力歯車の歯数Z3が前記中間軸の数で割りきれる0を除く自然数であり、前記入力側歯車の歯数Z2aおよび前記出力側歯車の歯数Z2bが互いに素になり、
    前記入力軸と各前記中間軸との中心間距離、および各前記中間軸と前記出力軸との中心間距離を等しく配置する、
    請求項1〜のいずれか1つに記載の動力伝達装置。
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