JP6777376B2 - 掘削機および回転ビット - Google Patents

掘削機および回転ビット Download PDF

Info

Publication number
JP6777376B2
JP6777376B2 JP2015063029A JP2015063029A JP6777376B2 JP 6777376 B2 JP6777376 B2 JP 6777376B2 JP 2015063029 A JP2015063029 A JP 2015063029A JP 2015063029 A JP2015063029 A JP 2015063029A JP 6777376 B2 JP6777376 B2 JP 6777376B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bit
rotation
wear
eddy current
rotating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015063029A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016183463A (ja
Inventor
野元 義一
義一 野元
孝裕 滝口
孝裕 滝口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Penta Ocean Construction Co Ltd
Original Assignee
Penta Ocean Construction Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Penta Ocean Construction Co Ltd filed Critical Penta Ocean Construction Co Ltd
Priority to JP2015063029A priority Critical patent/JP6777376B2/ja
Publication of JP2016183463A publication Critical patent/JP2016183463A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6777376B2 publication Critical patent/JP6777376B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Description

本発明は、回転するビットを備える掘削機の状態を管理する技術に関する。
トンネルや上下水道等の掘削工事において用いられるシールドマシンやトンネルボーリングマシン等の掘削機には、切削ヘッドに回転するビット(以下、本願において「回転ビット」という)を備えるものがある。
回転ビットは切羽地山との摩擦力により、切削ヘッドの回転に伴い回転する。従って、切羽地山の状態、掘削機の掘進力、切削ヘッドの回転速度等の諸条件によって、掘削中に回転ビットが回転を停止してしまう場合がある。
回転を停止した回転ビットは切羽地山に接している部分が急速に削られてゆき、偏摩耗、すなわち回転ビットの摩耗の程度が半径方向によって異なる状態が生じる。偏摩耗が進行した回転ビットはいったん停止すると回転を再開することが難しくなり、さらに偏摩耗が進行して礫破砕の役割を果たさなくなる。そのため、回転ビットが正常に回転しないと掘削効率が低下する。また、偏摩耗が進行すると、切削ヘッドの面盤や掘削機の本体が回転ビットを介さずに切羽地山に直接接してしまい、損傷を受けてしまう危険性がある。
従って、掘削機を保全しながら効率的に掘削を行うためには、掘削機のオペレータ等の作業員が回転ビットの回転状態と摩耗状態を把握し、摩耗の程度が限界に達した回転ビットを適切なタイミングで交換する必要がある。
回転ビットの状態を把握する方法として広く実施されているものは、作業員が直接回転ビットを目視する方法である。回転ビットを作業員が直接目視するためには、地盤改良を行ったり、立坑を掘ったりする必要があり、多大なコストを要する。また、掘削中に回転ビットを直接目視することはできないので、作業員は掘削中の回転ビットの状態をモニタリングすることはできない。
上記の問題を解消するために、センサを用いて回転ビットの回転状態と摩耗状態をモニタリングする技術が提案されている。例えば特許文献1には、カッター(回転ビットの一例)の回転部分に取り付けられた磁石の回転に伴う磁場の変化を検知する回転センサと、カッターの周縁の摩耗に伴う磁化物質の減少による磁場の変化を検知する摩耗センサとにより、カッターの回転状態と摩耗状態をモニタリングする仕組みが提案されている。
また、例えば特許文献2には、ローラーカッター(回転ビットの一例)の半径方向からローラーカッターの刃先に向かって磁界を形成する渦電流式センサにより、渦電流式センサの基準位置からローラーカッターの刃先までの距離を計測して、ローラーカッターの摩耗状態を検知する仕組みが提案されている。なお、特許文献2によれば、ローラーカッターの刃先外周における複数の位置での距離データを管理することにより、ローラーカッターの回転不良を早期発見することもできる、とされている。
特開2003−307095号公報 特開2003−082986号公報
特許文献1に提案されている仕組みによれば、掘削機のオペレータは回転ビットの回転状態と摩耗状態をモニタリングすることができる。ただし、特許文献1に提案されている仕組みにおいては、回転センサと摩耗センサを個別に設ける必要がある。
特許文献2に提案されている仕組みによれば、掘削機のオペレータは回転ビットの摩耗状態をモニタリングすることができる。ただし、特許文献2に提案されている仕組みによれば、回転ビットの回転状態をモニタリングするためには、回転ビットの刃先外周における複数の位置での距離データの管理が必要である。従って、回転ビットの刃先外周における複数の位置の各々に渦電流式センサを設ける必要がある。
上記のように、従来技術による場合、回転ビットの回転状態と摩耗状態をモニタリングするためには複数のセンサを設ける必要がある。センサの数が多ければ、導入コストが高くなるとともに、それらのセンサの保守作業が増加する。
本発明は、上記の事情に鑑み、掘削機が備える回転ビットの回転状態と摩耗状態をモニタリングする仕組みを従来技術と比較して簡易な構成で実現する手段を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、切削ヘッドに取り付けられた回転ビットの刃先から摩耗限界位置までを含む部分が前記回転ビットの回転に伴い通過する位置に、前記回転ビットの側面の法線方向に沿った方向に磁束を発生して磁界を形成するセンサコイルを有する渦電流式変位センサ転に伴い前記磁界を通過する部分の側面の、回転軸周りの全周における1箇所のみに凹部又は部を有する前記回転ビットとを備える掘削機を提案する。
上記の掘削機において、前記渦電流式変位センサが出力する信号に基づき、前記回転ビットの回転状態を特定する回転状態特定手段と、前記渦電流式変位センサが出力する信号に基づき、前記回転ビットの摩耗状態を特定する摩耗状態特定手段とを備える、という構成が採用されてもよい。
また、本発明は、側面の、摩耗限界位置より回転軸に近い側の前記摩耗限界位置に近接した位置に、回転軸周りの全周における1箇所のみに凹部を備える掘削機の切削ヘッドに取り付けられる回転ビットを提案する。
本発明によれば、1つの渦電流式変位センサの出力信号に基づき、回転ビットの回転状態と摩耗状態が特定される。その結果、従来技術と比較して簡易な構成で、回転ビットの回転状態と摩耗状態をモニタリングする仕組みが実現される。
一実施形態にかかる掘削機の全体構成を模式的に示した図である。 一実施形態にかかる切削ヘッドの外観図である。 一実施形態にかかる回転ビットの位置を示した図である。 一実施形態にかかる回転ビットと渦電流式変位センサの位置関係を示した図である。 一実施形態にかかる回転ビットと渦電流式変位センサの位置関係を示した図である。 一実施形態にかかる回転ビットと渦電流式変位センサの位置関係を示した図である。 一実施形態にかかる回転ビットの刃の摩耗量と渦電流式変位センサの計測値との関係を例示したグラフである。 一実施形態にかかる渦電流式変位センサの断面を側方から見た模式図である。 一実施形態にかかる回転ビットに設けられている凹部の配置および形状を例示した図である。 一実施形態にかかる回転ビットに設けられている凹部の配置および形状を例示した図である。 一実施形態にかかるデータ処理装置のハードウェアとして用いられるコンピュータの基本構成を示した図である。 一実施形態にかかるデータ処理装置の機能構成を示した図である。 一実施形態にかかるデータ処理装置に記憶されるデータの構成を例示した図である。 一実施形態にかかるデータ処理装置が取得する信号の経時変化を例示したグラフである。 一実施形態にかかるデータ処理装置が取得する信号の経時変化を例示したグラフである。 一実施形態にかかるデータ処理装置が表示する画面を例示した図である。 一実施形態にかかるデータ処理装置が表示する画面を例示した図である。 一実施形態にかかるデータ処理装置が表示する画面を例示した図である。 一変形例にかかる回転ビットに設けられる凹部の配置および形状を例示した図である。 一変形例にかかる回転ビットに設けられる凹部の配置および形状を例示した図である。 一変形例にかかる回転ビットに設けられる凹部の配置および形状を例示した図である。 一変形例にかかる回転ビットに設けられる凹部の配置および形状を例示した図である。 一変形例にかかる回転ビットに設けられる凸部の配置および形状を例示した図である。 一変形例にかかる回転ビットに設けられる凸部の配置および形状を例示した図である。
[実施形態]
図1は、本発明の一実施形態にかかる掘削機1の全体構成を模式的に示した図である。掘削機1は切羽地山に接する位置に配置された切削ヘッド11と、切削ヘッド11が備える複数の回転ビット111(図1において図示略)の各々の回転状態と摩耗状態を特定する計測装置12を備える。計測装置12は、複数の回転ビット111の各々に応じて1つずつ配置された渦電流式変位センサ121と、渦電流式変位センサ121が出力する信号に対し例えばノイズ除去等の必要な変換処理を施す変換装置122と、変換装置122が出力する信号に基づき回転ビット111の回転状態と摩耗状態を特定するデータ処理装置123を備える。なお、図1に例示の掘削機1はシールドマシンであるが、掘削機1の種別はシールドマシンに限られず、回転ビットを有する切削ヘッドを備える掘削機であれば、トンネルボーリングマシン等の他の種別の掘削機であってもよい。
本実施形態においては例として、渦電流式変位センサ121の各々と変換装置122、および変換装置122とデータ処理装置123は有線接続されている。ただし、渦電流式変位センサ121の各々と変換装置122、および変換装置122とデータ処理装置123の少なくとも1組が無線接続により信号の送受信を行ってもよい。
また、本実施形態においては例として、変換装置122が渦電流式変位センサ121およびデータ処理装置123から独立して設けられている。これに代えて、渦電流式変位センサ121もしくはデータ処理装置123が変換装置を内蔵していてもよい。なお、渦電流式変位センサ121から出力される信号がアナログ信号であり、データ処理装置123がデジタル信号の入力しか受け付けない場合、変換装置122がA/D変換処理を行う。
図2Aは切削ヘッド11を図1の矢印Aが示す方向から見た外観図である。図2Bは図2Aに示される切削ヘッド11が備える回転ビット111の位置を示している。回転ビット111の各々は、掘削機1の掘進に伴い切羽地山に押し付けられた状態で切削ヘッド11が回転すると、刃と切羽地山との間に生じる摩擦力により回転する。回転ビット111は回転しながら切羽地山を掘削する。
図3A〜図3Cは回転ビット111と渦電流式変位センサ121の位置関係を示した図である。図3Aは回転ビット111の回転軸の方向に見た回転ビット111と渦電流式変位センサ121の外観図である。図3Bは図3Aの矢印Bが示す方向から見た回転ビット111と渦電流式変位センサ121の外観図である。図3Cは図3Aの矢印Cが示す方向から見た回転ビット111と渦電流式変位センサ121の外観図である。ただし、図3Aおよび図3Bには、回転ビット111を保持するホルダ112も示されている。ホルダ112は切削ヘッド11の本体に固定され、回転ビット111を回転可能に保持する。
図3Cに示されるように、渦電流式変位センサ121は長手方向が回転ビット111の刃の側面の法線方向に沿った方向となるように配置されている。また、渦電流式変位センサ121のセンサヘッドは回転ビット111の刃に近接した位置に配置されている。渦電流式変位センサ121は切削ヘッド11の本体またはホルダ112に対し固定されているため、回転ビット111の回転に伴い回転することはない。
渦電流式変位センサ121は、センサヘッドの内部に設けられたコイルを流れる高周波電流により高周波磁界を発生し、当該高周波磁界に近接して配置されている回転ビット111の刃の表面に発生する渦電流によるコイルのインピーダンスの変化に伴う発振の振幅幅の変化を整流することにより、回転ビット111の刃の摩耗量に応じた直流電圧を計測値として出力する。図4は回転ビット111の刃の摩耗量(単位はmm)と、渦電流式変位センサ121の計測値(単位はV)との関係の一例を示したグラフである。図4に示されるように、渦電流式変位センサ121の計測値は回転ビット111の刃の摩耗量の増加関数である。なお、回転ビット111の刃の摩耗量と渦電流式変位センサ121の計測値の関係は、回転ビット111の形状や渦電流式変位センサ121の特性等に応じて変化する。従って、図4のグラフの形状はあくまで一例であって、例えば回転ビット111の刃の摩耗量と渦電流式変位センサ121の計測値の関係が線形であってもよい。
図5は概ね円柱形状の渦電流式変位センサ121の軸を含む平面で渦電流式変位センサ121を切断した場合の断面を側方から見た模式図である。渦電流式変位センサ121は本体1211と、センサヘッド1212と、ガード1213を備える。ガード1213は、本体1211およびセンサヘッド1212の側面を覆い、土砂等の衝撃から本体1211およびセンサヘッド1212を保護する。
回転ビット111の刃には、回転ビット111の回転軸から刃先に向かう或る半径方向において、渦電流式変位センサ121に対向する側面上に凹部が設けられている。この凹部は、データ処理装置123が渦電流式変位センサ121の計測値に基づき回転ビット111の回転状態を特定可能とするために設けられている。
図6Aおよび図6Bは回転ビット111に設けられている凹部1111の配置および形状の一例を示した図である。図6Aは回転軸に垂直な方向に見た回転ビット111を示し、図6Bは回転軸に沿った方向に見た回転ビット111を示している。図6Aおよび図6Bにおいて破線Lは回転ビット111の摩耗限界位置を示す。摩耗が摩耗限界位置に達するまで摩耗量が増加した場合、回転ビット111は交換を要する。
図6Aおよび図6Bに例示される凹部1111の形状は、回転ビット111の回転軸から刃先に向かう半径方向を長手方向とする溝形状である。凹部1111を長手方向に垂直な平面で切った場合の断面の形状は例えば「コ」の字であるが、「V」の字等の他の形状であってもよい。
また、凹部1111は回転ビット111の刃先から回転軸に向かう所定長の範囲内に配置されている。凹部1111の回転軸側の端部は、摩耗限界位置より回転軸側に突出している。従って、回転ビット111の刃が摩耗限界位置まで摩耗しても、凹部1111の一部は残存しデータ処理装置123は回転ビット111の回転状態を特定することができる。
データ処理装置123のハードウェアは、例えば一般的なコンピュータである。図7はデータ処理装置123のハードウェアとして用いられるコンピュータ10の基本構成を示した図である。コンピュータ10はメモリ101と、メモリ101に記憶されるプログラムに従い各種データ処理を行うプロセッサ102と、渦電流式変位センサ121から出力される計測値を示すデータを受信するためのIF(Interface)である通信IF103と、ユーザの操作を受け付けるキーボード等の操作装置104と、ユーザに対する各種情報を表示する液晶ディスプレイ等の表示装置105を備える。なお、操作装置104および表示装置105の少なくとも一方がコンピュータ10に対し接続される外部の装置として構成されてもよい。
図8はデータ処理装置123の機能構成を示した図である。すなわち、コンピュータ10は本実施形態にかかるデータ処理装置123用のプログラムに従うデータ処理を行うことにより、図8に示される構成を備える装置が実現される。以下にデータ処理装置123が備える機能構成部を説明する。信号取得手段1231は渦電流式変位センサ121が出力する計測値を示す信号を取得する。
記憶手段1232は渦電流式変位センサ121の計測値と回転ビット111の摩耗量との関係を示すデータを記憶する。図9は記憶手段1232に記憶されるデータを格納するテーブルの構成を例示した図である。図9に例示のテーブルは、渦電流式変位センサ121の計測値を示すデータを格納するフィールド[計測値]と、当該計測値に応じた回転ビット111の摩耗量を示すデータを格納するフィールド[摩耗量]を有している。なお、図4は図9のテーブルに格納されるデータの関係を示したグラフである。
図8に戻りデータ処理装置123の機能構成部の説明を続ける。回転状態特定手段1233は、信号取得手段1231が取得した信号に基づき回転ビット111の回転状態を特定する。図10は信号取得手段1231が取得した信号の経時変化を例示したグラフである。図10のグラフの横軸は掘削期間中における時刻であり、縦軸は渦電流式変位センサ121の計測値である。
図10のグラフによれば、時刻tk〜時刻tk+4の各々において、渦電流式変位センサ121の計測値が短期間の上昇(ピーク)を示している。これらのピークは回転ビット111に設けられた凹部1111が渦電流式変位センサ121のセンサヘッド1212付近を通過するタイミングで生じる。従って、回転状態特定手段1233は渦電流式変位センサ121の計測値のピークを検出し、検出したピークのタイミングが概ね一定の周期で発生している場合、回転ビット111が正常に回転していると判定する。
また、回転状態特定手段1233は、最後にピークを検出したタイミングの後、一定の周期に応じた所定時間T0の期間内に次のピークが検出できない場合、回転ビット111の回転に異常を生じていると判定する。図10に示される期間Eは、回転状態特定手段1233によって回転ビット111の回転に異常が生じていると判定される期間の例である。
なお、回転状態特定手段1233は所定時間T0を、例えば過去に回転ビット111が正常に回転していると判定した期間内における計測値のピーク間の時間長(例えば、時刻tkから時刻tk+1までの時間長、時刻tk+1から時刻tk+2までの時間長等)の平均値に、ピークの発生する周期の変動幅に応じた所定の比率(例えば、「1.2」等)を乗じて算出する。ただし、回転状態特定手段1233が所定時間T0を算出する方法はこれに限られず、例えば切削ヘッド11の回転速度を変数とする所定の算出式に従い所定時間T0を算出する等、他の方法が採用されてもよい。
再び図8に戻りデータ処理装置123の機能構成部の説明を続ける。摩耗状態特定手段1234は、信号取得手段1231が取得した信号に基づき回転ビット111の摩耗状態を特定する。図11は図10と同様に信号取得手段1231が取得した信号の経時変化を例示したグラフである。ただし、図10と図11の横軸のスケールは異なっており、図11は図10よりも長期間に渡る渦電流式変位センサ121の計測値の経時変化を示している。また、図11に示される計測値は、例えば過去の所定期間内における計測値の移動平均値であり、図10に示されるピークが平滑化されている。
図11に示されるように、掘削に伴う回転ビット111の摩耗量の増加に伴い渦電流式変位センサ121の計測値も増加する。摩耗状態特定手段1234は記憶手段1232に記憶されているテーブル(図9)を参照し、渦電流式変位センサ121の計測値に応じた回転ビット111の摩耗量を特定する。なお、図11に示される時刻tLは、回転ビット111の摩耗が摩耗限界位置に達した時刻を示す。
再び図8に戻りデータ処理装置123の機能構成部の説明を続ける。通知手段1235は、回転状態特定手段1233により特定された回転ビット111の回転状態と、摩耗状態特定手段1234により特定された回転ビット111の摩耗状態を、掘削機1のオペレータ等の作業員(データ処理装置123のユーザ)に対し通知する。
図12は回転ビット111の回転状態をユーザに通知するために通知手段1235が表示する画面(以下、「回転モニタリング画面」という)を例示した図である。回転モニタリング画面においては、正常に回転している回転ビット111と回転に異常を生じている回転ビット111の位置を示す図形(例えば矩形)が、例えば破線と実線のように異なる態様で図示される。ユーザは回転モニタリング画面により複数の回転ビット111の各々が正常に回転しているか否かを容易に知ることができる。
図13は回転モニタリング画面に表示される「履歴」ボタンがユーザにより操作された場合に通知手段1235が表示する画面(以下、「回転履歴表示画面」という)を例示した図である。回転履歴表示画面には、複数の回転ビット111の各々が過去に回転異常を示した期間がグラフ表示される。ユーザは回転履歴表示画面により複数の回転ビット111の各々に過去に生じた回転異常の有無や回転異常が生じた期間を容易に知ることができる。
図14は回転ビット111の摩耗状態をユーザに通知するために通知手段1235が表示する画面(以下、「摩耗モニタリング画面」という)を例示した図である。摩耗モニタリング画面においては、回転ビット111に応じた位置を示す図形(例えば矩形)が回転ビット111の摩耗量に応じて異なる態様(例えば摩耗量に応じた濃度や色)で図示される。また、摩耗モニタリング画面においては、摩耗限界に達していない回転ビット111と摩耗限界に達した回転ビット111の位置を示す図形が、例えば破線と実線のように異なる態様で図示される。ユーザは摩耗モニタリング画面により複数の回転ビット111の各々の摩耗量と、それらの回転ビット111の各々が摩耗限界に達しているか否かを容易に知ることができる。
[変形例]
上述の実施形態は本発明に一具体例であって、本発明の技術的思想の範囲内において様々に変形可能である。以下にそれらの変形の例を示す。
(1)図6Aおよび図6Bに示した凹部1111の形状および配置は一例であって、他の形状および配置の凹部1111が回転ビット111に設けられてもよい。例えば、図15Aおよび図15Bに示すように、概ね円柱形状(または概ね円錐形状)の凹部1111が回転ビット111に設けられてもよい。
図15Aおよび図15Bに示される変形例において、回転ビット111の回転軸から刃先に向かう方向における凹部1111の位置は、限界摩耗位置より回転軸に近い側の位置であり、かつ、渦電流式変位センサ121の計測範囲内の位置である。そのような位置に凹部1111が配置されると、凹部1111が渦電流式変位センサ121に近い位置を通過するとき、計測値に明確なピークが生じる。また、回転ビット111が摩耗限界に達しても凹部1111が残存するため、計測値にピークが生じる。
また、図16Aおよび図16Bに示すように、回転ビット111に複数の凹部1111が設けられてもよい。図16Aおよび図16Bに例示の回転ビット111には、回転軸から刃先に向かう直線上の異なる位置に2つの凹部1111(各々の形状は概ね円柱形状または円錐形状)が設けられている。これらの2つの凹部1111の一方は摩耗限界位置より回転軸に近い側に配置され、他方は摩耗限界位置に刃先側から接するように配置されている。
図16Aおよび図16Bに示される変形例において、回転ビット111が摩耗限界に達すると2つの凹部1111のうち刃先に近い方の凹部1111が無くなる。そのため、回転ビット111が摩耗限界に達すると、渦電流式変位センサ121の計測値のピークの高さ(図10に示すh)が低くなる。摩耗状態特定手段1234は、計測値のピークの高さの低下を検出することにより、回転ビット111が摩耗限界に達したことを検知する。
また、図17Aおよび図17Bに示すように、凹部1111に代えて凸部1112が切削ヘッド11に設けられてもよい。
また、凹部1111を埋めるように、回転ビット111の刃の素材と磁性の異なる素材が配置されてもよい。さらに、凹部1111または凸部1112を設ける代わりに、それらの位置における磁性を高める処理(着磁処理)が施されてもよい。これらの変形例においては、回転ビット111の刃が、磁性が不連続に変化する部分を有する。従って、回転ビット111が凹部1111や凸部1112を有する場合と同様に、回転ビット111の回転に伴い、渦電流式変位センサ121の計測値にピーク(または短期間における下落)が生じる。その結果、回転状態特定手段1233による回転状態の特定が可能となる。
(2)上述した実施形態において、データ処理装置123はコンピュータ10がプログラムに従ったデータ処理を実行することにより実現される。これに代えて、例えば図8に示される構成部がハードウェアにより実現される専用装置としてデータ処理装置123が構成されてもよい。
(3)図1において、データ処理装置123は掘削機1の本体内に配置されている。データ処理装置123が配置される位置は掘削機1の本体内に限られず、例えば地上に配置されてもよい。また、掘削機1の本体内に配置されるデータ処理装置123から、例えば地上に配置される外部の装置に対し、渦電流式変位センサ121の計測値を示すデータや、データ処理装置123において生成された各種データ(例えば、回転状態特定手段1233が特定した回転ビット111の回転状態を示すデータや、摩耗状態特定手段1234が特定した回転ビット111の摩耗状態を示すデータ等)が送信されてもよい。この変形例によれば、例えば掘削機1の管理者等のユーザが、掘削機1の外部において回転ビット111の回転状態や摩耗状態をモニタリングすることができる。
1…掘削機、10…コンピュータ、11…切削ヘッド、12…計測装置、101…メモリ、102…プロセッサ、103…通信IF、104…操作装置、105…表示装置、111…回転ビット、112…ホルダ、121…渦電流式変位センサ、122…変換装置、123…データ処理装置、1111…凹部、1112…凸部、1211…本体、1212…センサヘッド、1213…ガード、1231…信号取得手段、1232…記憶手段、1233…回転状態特定手段、1234…摩耗状態特定手段、1235…通知手段

Claims (3)

  1. 切削ヘッドに取り付けられた回転ビットの刃先から摩耗限界位置までを含む部分が前記回転ビットの回転に伴い通過する位置に、前記回転ビットの側面の法線方向に沿った方向に磁束を発生して磁界を形成するセンサコイルを有する渦電流式変位センサと、
    回転に伴い前記磁界を通過する部分の側面の、回転軸周りの全周における1箇所のみに凹部又は凸部を有する前記回転ビットと
    を備える掘削機。
  2. 前記渦電流式変位センサが出力する信号に基づき、前記回転ビットの回転状態を特定する回転状態特定手段と、
    前記渦電流式変位センサが出力する信号に基づき、前記回転ビットの摩耗状態を特定する摩耗状態特定手段と
    を備える請求項1に記載の掘削機。
  3. 側面の、摩耗限界位置より回転軸に近い側の前記摩耗限界位置に近接した位置に、回転軸周りの全周における1箇所のみに凹部を備える
    掘削機の切削ヘッドに取り付けられる回転ビット。
JP2015063029A 2015-03-25 2015-03-25 掘削機および回転ビット Active JP6777376B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015063029A JP6777376B2 (ja) 2015-03-25 2015-03-25 掘削機および回転ビット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015063029A JP6777376B2 (ja) 2015-03-25 2015-03-25 掘削機および回転ビット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016183463A JP2016183463A (ja) 2016-10-20
JP6777376B2 true JP6777376B2 (ja) 2020-10-28

Family

ID=57241673

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015063029A Active JP6777376B2 (ja) 2015-03-25 2015-03-25 掘削機および回転ビット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6777376B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109405708B (zh) * 2018-12-28 2023-12-15 中国矿业大学(北京) 盾构机刀盘、刀具磨损测量旋转尺、测量系统及测量方法

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0529273Y2 (ja) * 1989-02-07 1993-07-27
JP2953963B2 (ja) * 1994-10-13 1999-09-27 日立造船株式会社 シールド掘進機用カッタビット
JPH08246796A (ja) * 1995-03-07 1996-09-24 Komatsu Ltd ディスクカッタ監視装置およびそれに用いるディスクカッタ
JP3342800B2 (ja) * 1996-04-18 2002-11-11 日立造船株式会社 トンネル掘削機
JPH10311717A (ja) * 1997-05-09 1998-11-24 Fujita Corp トンネル掘削機械のローラビット摩耗検出装置
JP3332842B2 (ja) * 1998-02-16 2002-10-07 東芝タンガロイ株式会社 掘削用のカッタリング及び掘削用のディスクカッタ
JP2000002072A (ja) * 1998-06-18 2000-01-07 Lonseal Corp ダイヤモンドドリルビット
JP2003082986A (ja) * 2001-09-04 2003-03-19 Kawasaki Heavy Ind Ltd ローラーカッター摩耗検知装置
JP3544190B2 (ja) * 2001-09-04 2004-07-21 川崎重工業株式会社 ローラーカッター摩耗検知装置
JP3919172B2 (ja) * 2002-04-17 2007-05-23 株式会社スターロイ ディスクローラーカッター及びディスクローラーカッターモニタリングシステム
JP2005351713A (ja) * 2004-06-09 2005-12-22 Nsk Ltd 車輪摩耗検出装置及び車輪摩耗検出方法
JP5411084B2 (ja) * 2010-08-05 2014-02-12 株式会社東海理化電機製作所 回転角度検出装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016183463A (ja) 2016-10-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6266335B2 (ja) ローラーカッターの摩耗検知装置
EP2295705B1 (en) Abrasion detecting apparatus detecting abrasion of component of cutter head and tunnel boring machine including abrasion detecting apparatus
JP3919172B2 (ja) ディスクローラーカッター及びディスクローラーカッターモニタリングシステム
JP6273140B2 (ja) ローラーカッター機構
AU2013304355B2 (en) Method and device for detecting the presence of stone crushing tools on earthmoving machines
JP2019163689A (ja) 摩耗部品の監視
JP2017210820A (ja) 回転ビットの状態を特定する装置および掘削機
JP5877117B2 (ja) ビット摩耗検知装置
AU2019282289B2 (en) Tunnel boring machine and tunnelling method
JP6266336B2 (ja) ローラーカッターの摩耗検知装置
JP6777376B2 (ja) 掘削機および回転ビット
JP6911554B2 (ja) 摩耗検知装置
JPH1019853A (ja) 地盤判定装置
AU2023204013A1 (en) System for Fixing an Adapter for Earth-Moving Machines
JP6238432B2 (ja) シールド掘進機のカッタ盤およびそれを備えるシールド掘進機
JP2003082986A (ja) ローラーカッター摩耗検知装置
JP2017101486A (ja) 締固め評価方法及び締固め評価装置
JPH10266783A (ja) ディスクカッタの摩耗検出方法および摩耗検出装置
JP6494482B2 (ja) ビット摩耗低減方法およびビット摩耗低減構造
JPH08246796A (ja) ディスクカッタ監視装置およびそれに用いるディスクカッタ
JPH10311717A (ja) トンネル掘削機械のローラビット摩耗検出装置
JP7431410B1 (ja) 摩耗検出センサおよびこれを備えたローラーカッター
Mosavat A smart disc cutter monitoring system using cutter instrumentation technology
JP2576053B2 (ja) ディスクカッタの摩耗検出方法および回転検出装置,摩耗検出装置
CN111982201A (zh) 盾构机滚压刀参数监测方法、装置及系统

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171207

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180829

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181002

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181218

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190806

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190930

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200303

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200410

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201006

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201008

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6777376

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150