JP6746894B2 - 軸出し装置および軸出し位置設定プログラム - Google Patents

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Description

本開示は、眼鏡レンズを挟み込んで保持するレンズ保持軸の、眼鏡レンズに対する取り付け位置を設定するための軸出し装置および軸出し位置設定プログラムに関する。
従来、レンズ保持軸によって保持された眼鏡レンズに穴を加工するための技術が知られている。例えば、特許文献1が開示する眼鏡レンズ加工装置では、レンズ回転軸が装着されるカップの、眼鏡レンズに対する固定位置が決められた後に、加工される穴の位置がタッチパネルによって指定される。
特開2007−7788号公報
レンズ保持軸によって保持された眼鏡レンズに穴を加工する際に、レンズ保持軸と穴開け加工具が干渉(例えば接触)する場合がある。この場合、眼鏡レンズのうちレンズ保持軸が取り付けられた位置の周辺では、例えば、穴を加工する予定の位置に穴開け加工具が到達しない不具合、または、眼鏡レンズに対する穴開け加工具の相対角度を適切な角度に調整することができない不具合等が生じ得る。つまり、眼鏡レンズのうちレンズ保持軸が取り付けられた位置の周辺は、適切な穴の加工が困難な加工不適領域となり得る。従来の技術では、加工不適領域の影響で穴が適切に加工されない場合があった。
本開示の典型的な目的は、眼鏡レンズに穴が適切に加工されない不具合の発生を抑制することが可能な軸出し装置および軸出し位置設定プログラムを提供することである。
本開示における典型的な実施形態が提供する軸出し装置の一つの態様は、眼鏡レンズの加工時に眼鏡レンズを挟み込んで保持するレンズ保持軸の、眼鏡レンズに対する取り付け位置である軸出し位置を設定する軸出し装置であって、前記軸出し装置の制御を司る制御部を備え、前記制御部は、レンズ面に穴が加工される眼鏡レンズに対して前記軸出し位置を設定する場合の少なくとも一部において、加工される玉型の幾何中心以外の軸出し位置であり、且つ、軸出し位置周辺における前記レンズ保持軸と穴開け加工具が干渉することによって穴加工が困難となる加工不適領域と穴を加工する位置とが重複しない軸出し位置を設定する。
本開示における典型的な実施形態が提供する軸出し装置の他の態様は、眼鏡レンズの加工時に眼鏡レンズを挟み込んで保持するレンズ保持軸の、眼鏡レンズに対する取り付け位置である軸出し位置を設定する軸出し装置であって、前記軸出し装置の制御を司る制御部を備え、前記制御部は、レンズ面に穴が加工される眼鏡レンズに対して前記軸出し位置を設定する場合に、前記眼鏡レンズに加工する穴の配置を示す穴配置情報を取得し、軸出し位置周辺における前記レンズ保持軸と穴開け加工具が干渉することによって穴加工が困難となる加工不適領域と穴を加工する位置とが重複しない軸出し位置を、前記穴配置情報に基づいて設定する。
本開示における典型的な実施形態が提供する軸出し位置設定プログラムの一つの態様は、眼鏡レンズの工時に眼鏡レンズを挟み込んで保持するレンズ保持軸の、眼鏡レンズに対する取り付け位置である軸出し位置を設定する装置によって実行される軸出し位置設定プログラムであって、前記装置のプロセッサによって実行されることで、レンズ面に穴が加工される眼鏡レンズに対して前記軸出し位置を設定する場合の少なくとも一部において、加工される玉型の幾何中心以外の軸出し位置であり、且つ、軸出し位置周辺における前記レンズ保持軸と穴開け加工具が干渉することによって穴加工が困難となる加工不適領域と穴を加工する位置とが重複しない軸出し位置を設定する軸出し位置設定ステップを前記装置に実行させる。
本開示における軸出し装置および軸出し位置設定プログラムによると、眼鏡レンズに穴が適切に加工されない不具合の発生が抑制される。
軸出し装置1の概略構成を示す図である。 軸出し装置1の電気的構成を示すブロック図である。 レンズ保持軸40A,40Bによって保持された眼鏡レンズLEが穴開け加工具41によって加工される状態を示す図である。 軸出し装置1が実行する軸出し位置設定処理のフローチャートである。 軸出し位置設定処理において実行される自動演算設定処理のフローチャートである。 玉型の幾何中心GCを軸出し位置45に設定して穴43が適切に加工される場合の一例を示す図である。 穴43が適切に加工される軸出し位置45が演算された場合の一例を示す図である。 軸出し位置設定処理において実行される手動設定処理のフローチャートである。 手動設定処理においてモニタ8に表示される画面の一例を示す図である。 軸出し位置設定処理において実行される既定位置設定処理のフローチャートである。 穴43の配置パターンと既定位置の関係の一例を示す図である。 穴43の配置パターンと既定位置の関係の一例を示す図である。
以下、本開示における典型的な実施形態の1つについて、図面を参照して説明する。本実施形態では、眼鏡レンズLEに対するレンズ保持軸40A,40B(図3参照)の取り付け位置(以下、「軸出し位置」という)を設定する軸出し装置1として、レンズ保持軸40A,40Bが装着されるカップCUを眼鏡レンズLEに取り付けるカップ取り付け装置を例示する。しかし、本実施形態で例示する技術の少なくとも一部は、カップ取り付け装置以外の装置にも適用できる。例えば、カップCUを介さずにレンズ保持軸40A,40Bを眼鏡レンズLEに直接取り付ける眼鏡レンズ加工装置、カップCUを取り付ける機能を有する眼鏡レンズ加工装置、軸出し位置に印点を付与する装置等にも、本実施形態で例示する技術の少なくとも一部を適用できる。カップCUまたはレンズ保持軸40a,40B等の取り付け動作を行わずに、決定した軸出し位置をモニタ等を用いてユーザに通知する装置にも、本実施形態で例示する技術を適用できる。また、本実施形態で例示する処理の少なくとも一部をパーソナルコンピュータ等において実行することも可能である。例えば、パーソナルコンピュータ等において設定された軸出し位置等の情報が、無線通信、有線通信、または着脱可能なメモリ等を介して、カップ取り付け装置または眼鏡レンズ加工装置等によって取得されてもよい。この場合、パーソナルコンピュータ等が軸出し装置として機能する。
<機械的構成>
図1を参照して、本実施形態における軸出し装置1の機械的構成について概略的に説明する。図1は、軸出し装置1の概略構成を右方から見た図である。図1における紙面前後方向を装置の左右方向(X方向)、紙面左右方向を装置の前後方向(Y方向)、紙面上下方向を装置の上下方向(Z方向)とする。
本実施形態の軸出し装置1は、本体2、下張出部3、および上張出部4を備える。本体2は、上下方向に延びる箱状の部材である。下張出部3は、本体2の下部から前方に張り出している。上張出部4は、本体2の上部から前方に張り出している。下張出部3の上部にはレンズ支持機構5が設けられている。レンズ支持機構5は、複数の支持ピンの上端で眼鏡レンズLEを保持する。
眼鏡レンズLEの屈折力および光学中心等を測定する光学系について説明する。軸出し装置1は、照明光源10、反射ミラー11、コリメータレンズ12、指標板13、および撮影素子15を備える。
照明光源10は、眼鏡レンズLEを照明するための照明光を発生させる。一例として、本実施形態の照明光源10は上張出部4の内部に設けられている。しかし、照明光源10の配置を変更することも可能である。反射ミラー11は、照明光源10が発生させた照明光を眼鏡レンズLEに向けて反射させる。コリメータレンズ12は、反射ミラー11によって反射された照明光を、眼鏡レンズLEよりも大きな径の平行光束とする。指標板13には、眼鏡レンズLEの光学中心等を検出するための視標(例えばリング視標等)が形成されている。本実施形態の指標板13は、照明光の光路のうち眼鏡レンズLEよりも上流側(本実施形態では上張出部4の内部)に設けられている。しかし、指標板13は、眼鏡レンズLEよりも下流側(撮影素子15側)の光路に設けられていてもよい。撮影素子15(例えばCCDセンサ等)は、眼鏡レンズ15を通過した照明光の光束を受光する。撮影素子15が撮影した画像によって、眼鏡レンズLEの屈折力および光学中心の位置等が測定される。
カップ取り付け機構6の構成について説明する。カップ取り付け機構6は、カップCUを保持する。カップ取り付け機構は、保持したカップCUと、レンズ支持機構5によって支持された眼鏡レンズLEの位置を相対的に変化させることで、眼鏡レンズLEのレンズ面における適切な位置にカップCUを取り付ける。その結果、眼鏡レンズLEにおける適切な位置に、眼鏡レンズ加工装置38のレンズ保持軸40A,40B(図3参照)が取り付けられる。
本実施形態のカップ取り付け機構6は、X方向移動機構17、Z方向移動機構18、Y方向移動機構19、およびアーム20を備える。X方向移動機構17は、本体2の下部に設けられており、X方向移動モータ25(図2参照)の動力によってX方向(左右方向)に移動する。Z方向移動機構18は、X方向移動機構17から上方に延びる。Z方向移動機構18は、Z方向移動モータ26(図2参照)の動力によって、X方向移動機構17に対してZ方向(上下方向)に移動する。Y方向移動機構19は、Z方向移動機構18に設けられている。Y方向移動機構19は、Y方向移動モータ27(図2参照)の動力によって、Z方向移動機構18に対してY方向(前後方向)に移動する。アーム20は、Y方向移動機構19から水平方向に延びる。アーム20の先端部分には、カップCUが装着される装着部21が設けられている。アーム20の内部には、装着部回転モータ28(図2参照)の動力を装着部21に伝達する動力伝達機構22が設けられている。装着部回転モータ28が回転すると、装着部21は、上下方向に延びるカップCUの取り付け中心軸を中心として回転する。なお、カップ取り付け機構6の構成を変更できることは言うまでもない。
本実施形態の軸出し装置1では、上張出部4の上部にモニタ8が設けられている。モニタ8には各種画像が表示される。また、軸出し装置1には、ユーザが各種指示を入力するために操作する操作部9が設けられている。軸出し装置1は、ユーザからの各種指示の入力を、指示受付部である操作部9を介して受け付けることができる。本実施形態では、モニタ8の表面に設けられたタッチパネルが操作部9として用いられている。しかし、タッチパネルのみならず、ボタン、マウス、リモコン等の少なくともいずれかを操作部9として採用できることは言うまでもない。
<電気的構成>
図2を参照して、本実施形態における軸出し装置1の電気的構成について説明する。軸出し装置1は、軸出し装置1の制御を司る制御部30を備える。制御部30は、CPU31、ROM32、RAM33、および不揮発性メモリ34を備える。CPU(プロセッサ)31は、軸出し装置1における各種処理を司る。ROM32には、各種プログラムおよび初期値等が記憶されている。RAM33は、各種情報を一時的に記憶する。不揮発性メモリ34は、電源の供給が遮断されても記憶内容を保持できる非一過性の記憶媒体(例えば、フラッシュROM、ハードディスクドライブ等)である。不揮発性メモリ34には、軸出し装置1の動作および処理を制御するための制御プログラム(例えば、図4に例示する軸出し位置設定処理を実行するための軸出し位置設定プログラム等)が記憶されていてもよい。
制御部30には、モニタ8、操作部9、照明光源10、撮影素子15、各種モータ25〜28、および外部通信I/F36等が、バスを介して接続されている。外部通信I/F36は、無線通信または有線通信によって軸出し装置1を外部機器に接続する。
軸出し装置1は、例えば、眼鏡レンズLEを加工する眼鏡レンズ加工装置38と接続されてもよい。この場合、軸出し装置1は、加工する眼鏡レンズLEに対して設定した軸出し位置の情報等を、眼鏡レンズ加工装置38に出力してもよい。眼鏡レンズ加工装置1は、軸出し位置の情報に基づいて加工動作を制御することで、眼鏡レンズLEにおいて設定された位置に、設定された形状の各種加工(例えば、玉型を形成する加工、穴を形成する加工等)を行ってもよい。
また、軸出し装置1は、眼鏡レンズLEに形成する玉型の形状を測定する玉型形状測定装置39と接続されてもよい。玉型形状測定装置39には種々の構成を採用できる。例えば、玉型形状測定装置39は、眼鏡フレームに装着されていたデモレンズの形状を、機械的または光学的に測定することで、玉型の形状を測定してもよい。また、玉型形状測定装置39は、加工された眼鏡レンズが装着される眼鏡フレームの形状を測定することで、玉型の形状を測定してもよい。なお、軸出し装置1または眼鏡レンズ加工装置38が、玉型の形状を測定する機能を備えていてもよい。この場合、軸出し装置1は、他の装置から玉型の形状の情報を取得しなくてもよい。また、玉型の形状が予め判明している場合には、軸出し装置1は、測定された玉型の形状の情報を取得せずに、予め判明している玉型の形状の情報を通信等によって取得してもよい。また、軸出し装置1は、ユーザによって選択された玉型の形状の情報を取得してもよい。
<加工不適領域>
図3を参照して、軸出し位置の周辺に表れる加工不適領域について説明する。図3は、眼鏡レンズ加工装置38において、レンズ保持軸40A,40Bによって保持された眼鏡レンズLEが穴開け加工具41によって加工されている状態を示す。図3の上の図は、レンズ保持軸40A,40Bに対して垂直な方向から眼鏡レンズLEを見た図である。図3の下の図は、レンズ保持軸40A,40Bの方向から眼鏡レンズLEを見た図である。
本実施形態における眼鏡レンズ加工装置38は、眼鏡レンズLEの前面側レンズ面および後面側レンズ面の各々からレンズ保持軸40A,40Bを取り付けることで、眼鏡レンズLEを挟み込んで保持する。2つのレンズ保持軸40A,40Bは同軸となっている。本実施形態では、眼鏡レンズLEのレンズ面における適切な位置に、軸出し装置1によってカップCUが予め取り付けられることで、レンズ保持軸40A,40Bの取り付け位置である軸出し位置45が設定されている。本実施形態では、眼鏡レンズLEに取り付けられているカップCUにレンズ保持軸40Aが装着されることで、軸出し位置45にレンズ保持軸40A,40Bが取り付けられる。ただし、眼鏡レンズ加工装置38は、カップCUを介さずに、レンズ保持軸40A,40Bを眼鏡レンズLEに直接取り付けてもよい。この場合、眼鏡レンズ加工装置38が眼鏡レンズLEにおける軸出し位置を設定してもよい。眼鏡レンズ加工装置38は、レンズ保持軸40A,40Bによって軸出し位置45で眼鏡レンズLEを保持した状態で、穴開け加工を含む種々の加工を眼鏡レンズLEに対して実行することができる。
図3の上の図に示すように、本実施形態の眼鏡レンズ加工装置38は、眼鏡レンズLEに穴43を加工する穴開け加工具41を備える。本実施形態の穴開け加工具41は、加工軸を中心として回転しながら軸方向に進むことで、眼鏡レンズLEを厚み方向に貫通する貫通穴、または、眼鏡レンズLEを貫通しない陥没穴を形成することができる。穴開け加工具41の加工軸は、眼鏡レンズLEのレンズ面に穴43を加工するために、レンズ保持軸40A,40Bに対する相対的な角度が一定の範囲内に位置できるように設置されている。一例として、本実施形態では、穴開け加工具41の加工軸とレンズ保持軸40A,40Bの相対的な角度は約3度である。なお、眼鏡レンズ加工装置38は、レンズ保持軸40A,40Bに対する穴開け加工具41の加工軸の相対的な角度を変化させる角度調整機構を備えていてもよい。
図3の上の図に示すように、レンズ保持軸40A,40Bに対して穴開け加工具41が近づくと、レンズ保持軸40A,40Bと穴開け加工具41が干渉(例えば接触)する場合がある。この場合、眼鏡レンズLEにおける軸出し位置45の周辺では、穴開け加工具41を到達させることができない場合がある。また、レンズ保持軸40A,40Bに対する穴開け加工具41の角度を変化させることで、軸出し位置45の周辺に穴開け加工具41の先端を到達させることができる場合もある。しかし、この場合、眼鏡レンズLEに形成される穴43の角度が適切な角度とならない可能性がある。従って、図3の下の図に示すように、眼鏡レンズLEにおける軸出し位置45の周辺は、穴開け加工具41による適切な穴43の加工が困難な加工不適領域50となり得る。
本実施形態の軸出し装置1(例えば、カップ取り付け装置、眼鏡レンズ加工装置、またはPC等)は、軸出し位置45を設定する際に、眼鏡レンズLEにおいて穴を加工する位置と、加工不適領域50とが重複しない軸出し位置を設定する。その結果、眼鏡レンズLEに穴が適切に加工されない不具合の発生が抑制される。この詳細について以下に説明する。
<軸出し位置設定処理>
図4から図12を参照して、軸出し装置1のCPU31が実行する軸出し位置設定処理について説明する。前述したように、不揮発性メモリ34には、図4に示す軸出し位置設定処理を実行するための軸出し位置設定プログラムが記憶されている。CPU31は、レンズ面に穴が加工される眼鏡レンズLEへの軸出し位置の設定を開始する指示が入力されると、軸出し位置設定プログラムに従って、図4に例示する軸出し位置設定処理を実行する。
まず、CPU31は、ユーザによる軸出し位置の設定方法の選択指示を受け付ける(S1)。本実施形態の軸出し装置1は、複数の方法のいずれかを用いて、眼鏡レンズLEに軸出し位置を設定することができる。一例として、本実施形態の軸出し装置1は、自動演算設定、手動設定、および既定位置設定の3つの方法で軸出し位置を設定できる。ユーザは、操作部9(図1,図2参照)を操作することで、所望の方法を選択することができる。ただし、軸出し装置1は1つの設定方法のみを実行できてもよい。
自動演算設定が選択されると(S2:YES)、CPU31は自動演算設定処理を実行する(S3)。手動設定が選択されると(S2:NO、S4:YES)、CPU31は手動設定処理を実行する(S5)。既定位置設定が選択されると(S4:NO)、CPU31は既定位置設定処理を実行する(S6)。以下、各設定処理について詳細に説明する。
図5から図7を参照して、自動演算設定処理について説明する。自動演算設定処理では、CPU31は、眼鏡レンズLEに穴が適切に加工される軸出し位置を、演算によって自動的に設定することができる。
まず、CPU31は、未加工の眼鏡レンズLEの周縁を加工することで形成する玉型の形状の情報(以下、「玉型情報」という場合もある)を取得する(S10)。例えば、CPU31は、デモレンズの形状から測定された玉型の形状の情報を取得してもよいし、ユーザによって選択された玉型の形状の情報を取得してもよい。
CPU31は、玉型の幾何中心(枠心と言われる場合もある)の位置を示す情報を取得する(S11)。例えば、CPU31は、S10で取得した玉型情報に基づいて、玉型における幾何中心の位置を演算によって求めることで、幾何中心の位置情報を取得してもよい。例えば、CPU31は、玉型の左右方向の中心、且つ上下方向の中心を幾何中心として求めてもよい。例えば、玉型を四角のボックスで囲んだ場合のボックスの中心(ボクシング中心)を幾何中心として求めることも可能である。また、玉型の幾何中心の位置が予め判明している場合には、CPU31は、予め判明している幾何中心の位置の情報をそのまま取得してもよい。
CPU31は、未加工の眼鏡レンズLEの光学中心の位置を示す情報を取得する(S12)。一例として、本実施形態の軸出し装置1は、照明光源10および撮影素子15等を用いて光学中心の位置を検出し、取得することができる。しかし、光学中心の位置を検出する方法を変更することも可能である。例えば、CPU31は、他の装置によって検出された光学中心の位置を、外部通信I/F36等を介して取得してもよい。
CPU31は、眼鏡レンズLEに加工する穴の配置を示す穴配置情報を取得する(S13)。例えば、CPU31は、玉型形状およびフレームの少なくともいずれかに応じて穴の配置が予め定められている場合には、予め定められている穴の配置を示す情報を取得してもよい。また、CPU31は、ユーザに操作部9を操作させることで、眼鏡レンズLEに加工する穴の配置をユーザに指定させてもよい。
CPU31は、未加工の眼鏡レンズLE上に、加工する玉型と穴の位置を設定する(S14)。図6に示すように、CPU31は、眼鏡レンズLEの光学中心OC、玉型の幾何中心GC、玉型60、および穴43の位置の情報に基づいて、これらの位置を眼鏡レンズLE上に設定する。例えば、CPU31は、予め取得された装用者の瞳孔間距離等に基づいて、眼鏡レンズLE上に設定する玉型60の位置を決定してもよい。
CPU31は、加工不適領域50の情報を取得する(S15)。前述したように、加工不適領域50は、軸出し位置45の周辺に位置する領域である。加工不適領域50では、穴開け加工具41による適切な穴43の加工が困難となり得る。一般的に、加工不適領域50の形状および大きさは、眼鏡レンズ加工装置の構成に応じて変化する。例えば、CPU31は、眼鏡レンズLEを加工する眼鏡レンズ加工装置38から加工不適領域50の情報を取得してもよい。また、加工不適領域50の形状および大きさが予め定められている場合には、CPU31は、予め定められている加工不適領域50の形状および大きさの情報をそのまま取得してもよい。複数種類の眼鏡レンズ加工装置の各々に対応する加工不適領域50の情報が、予め定められていても良い。また、CPU31は、ユーザが操作部9等を介して指定した加工不適領域50の形状および大きさを取得してもよい。
CPU31は、玉型60の幾何中心GCを軸出し位置45とした場合に穴43が適切に加工されるか否かを判断する(S17)。詳細には、本実施形態のCPU31は、幾何中心GCを軸出し位置45とした場合に加工不適領域50と穴43を加工する位置とが重複するか否かを、穴配置情報および加工不適領域50の情報を含む各種情報に基づいて判断する。例えば、CPU31は、加工する玉型60と穴43の位置が設定された未加工の眼鏡レンズLE上に、幾何中心GCを軸出し位置45と仮定した場合の加工不適領域50を設定してもよい(図6参照)。図6に示すように、いずれの穴43の位置も加工不適領域50と重複していない場合には、CPU31は、幾何中心GCを軸出し位置45とすることが可能と判断してもよい。
幾何中心GCを軸出し位置45とすることが可能と判断した場合(S17:YES)、本実施形態のCPU31は、幾何中心GCを軸出し位置45として設定する(S18)。幾何中心GCを軸出し位置45として設定すると、眼鏡レンズLEの少なくとも一部にヤゲンを形成する場合のヤゲン角度、平加工を行う場合の加工面の角度、眼鏡レンズLEに形成される穴の角度等が良好となり易い。
一方で、図7に示す例では、幾何中心GCを軸出し位置45と仮定した場合の加工不適領域50G(図7では点線で示す)は、穴43Gと重複する。この場合、穴43Gは適切に加工されない可能性がある。自動演算設定処理では、CPU31は、少なくともいずれかの穴43が適切に加工されない(つまり、幾何中心GCを軸出し位置45とすることが不可能)と判断すると(S17:NO)、加工不適領域50がいずれの穴43とも重複しない軸出し位置45を演算する(S19)。
図7を参照して、軸出し位置45の演算方法の一例について説明する。本実施形態のCPU31は、穴43を加工する位置と加工不適領域50とが重複しない軸出し位置のうち、幾何中心GCに最も近い軸出し位置45を演算する。この場合、軸出し位置45を幾何中心GCからずらすことによって生じ得る影響が低下する。例えば、図7に示す例では、幾何中心GCを軸出し位置45と仮定すると、加工不適領域50Gは穴43Gと重複する。この場合、CPU31は、穴43Gが加工不適領域50の外側となるまで(詳細には、穴43Gの外周と加工不適領域50の外周が接するまで)、幾何中心GCと穴43Gを結ぶ方向に沿って、軸出し位置45を幾何中心GCからずらす。
軸出し位置45の演算方法を変更することも可能である。例えば、CPU31は、幾何中心GCを中心とする直交座標系において、それぞれの座標象限毎に複数の穴43の位置を考慮してもよい。この場合、CPU31は、それぞれの象限で幾何中心GCに最も近い穴43を代表穴とし、全ての代表穴43からの距離が等しくなる位置を、軸出し位置45として演算してもよい。CPU31は、複数の軸出し位置45を演算し、ユーザによって入力される操作指示等に基づいて、演算した複数の軸出し位置45のうちの1つを採用してもよい。
なお、穴43の配置等によっては、全ての穴43が加工不適領域50の外側となる軸出し位置45が存在しない場合もある。また、演算によって求められた軸出し位置45では眼鏡レンズLEが適切に保持されない場合(例えば、カップCUが玉型60よりも外側にはみ出す場合等)もあり得る。これらの場合には、CPU31は、穴43を適切に加工できないことを示すエラーをユーザに通知し、処理を終了してもよい。また、CPU31は、穴43の位置を変更する処理を行ってもよい。
図8および図9を参照して、手動設定処理について説明する。手動設定処理では、ユーザは、眼鏡レンズLEに穴43が適切に加工される軸出し位置45を、自ら手動で設定することができる。なお、図8で例示する手動設定処理の一部には、図5で例示した自動演算設定処理の一部と同じ処理を採用できる。従って、図5で例示した処理と同じ処理を採用できるステップについては、図5と同じステップ番号を付して説明を簡略化する。
図8に示すように、CPU31は、各種情報を取得すると共に、眼鏡レンズLE上に玉型60と穴43の位置を設定する(S10〜S15)。CPU31は、幾何中心GCを軸出し位置45とすることが可能であるか否かを判断する(S17)。可能と判断した場合(S17:YES)、CPU31は、幾何中心GCを軸出し位置45として設定する(S18)。不可能と判断した場合(S17:NO)、CPU31は、ユーザからの指示に応じて軸出し位置45を設定するための処理を実行する(S21〜S26)。
図9に示すように、CPU31は、幾何中心GCを基準とする加工不適領域50G(つまり、幾何中心GCを軸出し位置45と仮定した場合の加工不適領域50G)と、加工する穴43の位置を、表示部であるモニタ8に表示させる。一例として、本実施形態の手動設定処理では、眼鏡レンズLE及び玉型60と共に、加工不適領域50、穴43、幾何中心GC、および光学中心OCがモニタ8に表示される。また、本実施形態の手動設定処理では、移動ボタン81、玉型変更ボタン82、および穴位置変更ボタン83がモニタ8に表示される。ユーザは、移動ボタン81をタッチすることで、軸出し位置45を指定する指示(本実施形態では、軸出し位置45を移動させる指示)を軸出し装置1に対して入力することができる。玉型変更ボタン82が操作されると、CPU31は、玉型60の形状または大きさを変更する。穴位置変更ボタン83が操作されると、CPU31は、眼鏡レンズLEに形成される穴43の位置を変更する。
なお、加工不適領域50と穴43の情報の表示方法を変更することも可能である。例えば、CPU31は、加工不適領域50と穴43の距離および方向等の少なくともいずれかを、加工不適領域50および穴43の画像の代わりに、または画像と共に、モニタ8に表示させてもよい。
CPU31は、軸出し位置45が指定されたか否かを判断する(S22)。つまり、CPU31は、軸出し位置45の移動指示が入力されたか否かを判断する。移動指示が入力されていなければ(S22:NO)、処理はそのままS25へ移行する。軸出し位置45の移動指示が入力されて、新たな軸出し位置45が指定されると(S22:YES)、CPU31は、軸出し位置45と加工不適領域50のモニタ8における表示位置を、入力された指示に応じて移動させる(S23)。従って、ユーザは、軸出し位置45に応じて移動する加工不適領域50を、穴43の位置と比較しながら、適切な軸出し位置45を設定することができる。
CPU31は、全ての穴43が適切に加工できる軸出し位置45が指定されているか否かを判断する(S25)。S25では、CPU31は、その時点で指定されている軸出し位置45に基づいて、加工不適領域50と穴43の位置が重複しているか否かを判断してもよい。少なくともいずれかの穴43の加工が不可能な場合には(S25:NO)、処理はS22に戻る。
全ての穴43が適切に加工できる場合には(S25:YES)、CPU31は、指定した軸出し位置45を確定させる指示が入力されたか否かを判断する(S26)。入力されていなければ(S26:NO)、処理はS22に戻る。確定させる指示が入力されると(S26:YES)、CPU31は、指定された位置を軸出し位置45として設定する。
図10から図12を参照して、既定位置設定処理について説明する。既定位置設定処理では、予め定められた適切な軸出し位置45が設定される。なお、以下の説明においても、図5および図8で例示した処理と同じ処理を採用できるステップについては同じステップ番号を付し、説明を簡略化する。
図10に示すように、CPU31は、玉型60の情報、幾何中心GCの位置情報、光学中心OCの位置情報、および穴配置情報を取得する(S10〜S13)。CPU31は、眼鏡レンズLE上に玉型60と穴43の位置を設定する(S14)。次いで、CPU31は、予め定められた適切な位置を軸出し位置45として設定する(S31)。本実施形態では、加工不適領域50と穴43を加工する位置とが重複しない軸出し位置45(以下、「既定位置」という)が、予め定められている。既定位置設定処理では、既定位置が軸出し位置45として設定されることで、適切な軸出し位置45が容易に設定される。
詳細には、本実施形態では、穴43の配置パターンに応じて複数の既定位置が予め定められている。本実施形態のCPU31は、S31において、穴配置情報が示す穴43の配置パターンに対応する既定位置を、軸出し位置45として設定する。従って、穴の配置パターンに応じた適切な軸出し位置45が容易に設定される。
例えば、図11に示す例では、玉型60の右側の一部に切欠きが形成される影響で、穴43L,43Mの位置が幾何中心GCに近くなる。この場合、幾何中心GCを軸出し位置45として設定すると、加工不適領域50Gと穴43Lの位置が重複する。本実施形態では、図11に示す穴43の配置パターンに対応する既定位置として、幾何中心GCよりも左方に所定距離ずれた位置が予め定められている。
また、図12に示す例では、玉型60の上部に4つの穴43P,43Q,43R,43Sが形成される。この場合、幾何中心GCを軸出し位置45として設定すると、穴43Qと穴43Rの位置が加工不適領域50Gと重複する。本実施形態では、図12に示す穴43の配置パターンに対応する既定位置として、幾何中心GCよりも下方に所定距離ずれた位置が予め定められている。
当然ながら、図11および図12に示す穴43の配置パターンおよび既定位置は一例にすぎず、他の配置パターンおよび既定位置が定められていてもよい。また、図11および図12で例示した既定位置は、いずれも幾何中心GC以外の位置である。しかし、複数の既定位置の中に、幾何中心GCと一致する既定位置が含まれていてもよい。
図4の説明に戻る。軸出し位置45を設定する処理(S3,S5,S6)が終了すると、CPU31は、設定した軸出し位置45にカップCUを取り付ける処理を実行する(S8)。次いで、CPU31は、設定した軸出し位置45を基準とする加工データを生成し、眼鏡レンズ加工装置38に出力する(S9)。加工データとは、眼鏡レンズ加工装置38が眼鏡レンズLEを加工する際に、各駆動部(例えば、レンズ保持軸40A,40Bの駆動部、および、穴開け加工具41の駆動部等)を制御するために参照するデータである。眼鏡レンズ加工装置38は、設定された軸出し位置45を基準とする加工データを参照して加工動作を制御することで、設定された軸出し位置45に関わらず適切に眼鏡レンズLEを加工することができる。例えば、予め用意されている加工データが、光学中心OCまたは幾何中心GCを座標中心として生成されている場合もある。この場合、CPU31は、設定された軸出し位置45に座標中心の位置を補正することで、新たに加工データを生成してもよい。なお、CPU31は、設定した軸出し位置45の情報を眼鏡レンズ加工装置38に出力してもよい。この場合、眼鏡レンズ加工装置38は、軸出し装置1から取得した軸出し位置45の情報に基づいて加工データを生成することができる。
以上説明したように、本実施形態の軸出し装置1は、穴開けが行われる眼鏡レンズLEに対して軸出し位置45を設定する場合の少なくとも一部において、軸出し位置45周辺の加工不適領域50と穴43を加工する位置とが重複しない位置を、軸出し位置45として設定する。この場合、レンズ保持軸40A,40Bと穴開け加工具41が干渉することの影響が抑制される。その結果、眼鏡レンズLEに穴43が適切に加工されない不具合の発生が抑制される。
本実施形態の軸出し装置1は、加工する穴43の配置を示す穴配置情報に基づいて軸出し位置45を設定する。この場合、加工する穴43の配置に応じてより適切に軸出し位置45が設定される。
本実施形態の軸出し装置1は、穴配置情報と、軸出し位置45の周辺に存在する加工不適領域50の情報とに基づいて軸出し位置45を設定する。この場合、レンズ保持軸40A,40Bと穴開け加工具41が干渉することの影響が、より適切に抑制される。
本実施形態の軸出し装置1は、玉型60の幾何中心GCを軸出し位置45とした場合に加工不適領域50Gと穴43の位置が重複するか否かを判断する。重複しないと判断した場合、軸出し装置1は、幾何中心GCを軸出し位置45として設定する。重複すると判断した場合、軸出し装置1は、幾何中心GC以外の位置を軸出し位置45として設定する。幾何中心GCを軸出し位置45として設定すると、幾何中心GC以外の位置を軸出し位置45として設定する場合に比べて、例えば、眼鏡レンズLEにヤゲンを形成する場合のヤゲン角度、平加工を行う場合の加工面の角度、眼鏡レンズLEに形成される穴43の角度等が良好となり易い。本実施形態では、幾何中心GCを軸出し位置45としても穴43が適切に形成される場合には、幾何中心GCが軸出し位置45に設定されるので、より適切に眼鏡レンズLEが加工され易い。
本実施形態の軸出し装置1は、幾何中心GC以外の位置を軸出し位置45として設定する場合に、穴配置情報と加工不適領域50の情報とを用いて、加工不適領域50と穴43を加工する位置とが重複しない軸出し位置45を演算する。この場合、軸出し装置45は、幾何中心GC以外の軸出し位置45を自動的且つ適切に設定することができる。詳細には、本実施形態の軸出し装置1は、加工不適領域50と穴43を加工する位置とが重複しない軸出し位置45のうち、幾何中心GCに最も近い軸出し位置45を演算する。この場合、軸出し位置45を幾何中心GCからずらすことによって生じ得る影響が低下する。
本実施形態の軸出し装置1は、軸出し位置45に応じて移動する加工不適領域50と穴43を加工する位置の情報をモニタ8に表示させて、ユーザによって指定された位置を軸出し位置45として設定する。従って、ユーザは、穴43が適切に加工される軸出し位置45を、モニタ8の表示を見ながら容易に指定することができる。
本実施形態では、加工不適領域50と穴43を加工する位置とが重複しない幾何中心GC以外の軸出し位置45が、予め少なくとも1つ定められている。軸出し装置1は、予め定められた位置を軸出し位置45として設定する。この場合、軸出し装置1は、適切に穴43が加工される軸出し位置45を容易に設定することができる。
本実施形態では、加工不適領域50と穴43を加工する位置とが重複しない軸出し位置45が、穴43の配置パターンに応じて予め複数定められている。軸出し装置1は、予め定められた複数の軸出し位置45のうち、加工する穴43の配置のパターンに対応する位置を、軸出し位置45として設定する。この場合、軸出し装置1は、穴43の配置のパターンに応じた軸出し位置45を、容易に設定することができる。
上記実施形態で開示された技術は一例に過ぎない。従って、上記実施形態で例示された技術を変更することも可能である。例えば、上記実施形態における軸出し装置1はカップ取り付け装置である。しかし、前述したように、上記実施形態で例示した処理の少なくとも一部を、カップ取り付け装置以外の装置(例えば、眼鏡レンズ加工装置またはPC等)が実行してもよい。また、上記実施形態で例示した軸出し位置設定処理は、1つの軸出し装置1のCPU31によって実行される。しかし、複数の装置の制御部が協同して軸出し位置設定処理を実行してもよい。
上記実施形態では、幾何中心GCを軸出し位置45とした場合に穴43を適切に加工できないと判断されると、幾何中心GC以外の軸出し位置45が設定される。この処理を変更することも可能である。例えば、CPU31は、幾何中心GCを軸出し位置45とすることが不適切と判断した場合に、光学中心OCを軸出し位置45とすることが適切であるか否かを、上記実施形態と同様の方法で判断してもよい。光学中心OCを軸出し位置45とすることが適切と判断した場合、CPU31は、光学中心OCを軸出し位置45として設定してもよい。この場合、CPU31は、光学中心OCを軸出し位置45とすることが適切であれば、光学中心OCを軸出し位置45に設定してもよい。光学中心OCを軸出し位置45とすると、例えば、眼鏡レンズLEに対するレンズ保持軸40A,40Bの装着が容易になる場合、または、ヤゲン等の角度が適切になり易い場合等がある。従って、軸出し装置1は、幾何中心GCおよび光学中心OCを優先して軸出し位置45とすることで、加工精度を向上させることができる。
上記実施形態では、眼鏡レンズLEに形成する穴43の位置が予め設定された後で、穴43を適切に加工するための軸出し位置45が設定される。しかし、軸出し位置45が設定された後で、加工不適領域50と重複しないように穴43の位置が設定されてもよい。この場合、穴43の位置を設定する装置は、加工不適領域50の情報に基づいて、玉型60の内側のうち加工不適領域50と重複しない位置に、穴43の位置を自動的に設定してもよい。また、装置は、玉型60の形状と加工不適領域50をモニタ8に表示させた状態で、ユーザに操作部9を操作させることで、加工不適領域50の外側において穴43の位置をユーザに指定させてもよい。この装置は以下のように表現することも可能である。眼鏡レンズに加工する穴の位置を設定する穴加工位置設定装置であって、眼鏡レンズの加工時に眼鏡レンズを挟み込んで保持するレンズ保持軸の、眼鏡レンズに対する取り付け位置である軸出し位置の情報を取得する手段と、軸出し位置周辺の加工不適領域の情報を取得する手段と、眼鏡レンズに形成する玉型の情報を取得する手段と、前記軸出し位置の情報、前記加工不適領域の情報、および前記玉型の情報に基づいて、眼鏡レンズのうち前記玉型が形成される領域の内側であり、且つ、前記加工不適領域の外側に穴の位置を設定する手段と、を備える。
上記実施形態の既定位置設定処理では、予め定められた複数の既定位置のうち、穴43の配置パターンに対応する既定位置が軸出し位置45として設定される。しかし、この処理も変更可能である。例えば、穴開けを行う場合の軸出し位置45として、幾何中心GC以外の一か所の位置(例えば、幾何中心GCから所定方向に所定距離ずれた位置等)が、既定位置として一義的に定められていてもよい。
1 軸出し装置
8 モニタ
9 操作部
30 制御部
31 CPU
38 眼鏡レンズ加工装置
40A,40B レンズ保持軸
41 穴開け加工具
43 穴
45 軸出し位置
50 加工不適領域
60 玉型
LE 眼鏡レンズ
OC 光学中心
GC 幾何中心

Claims (4)

  1. 眼鏡レンズの加工時に眼鏡レンズを挟み込んで保持するレンズ保持軸の、眼鏡レンズに対する取り付け位置である軸出し位置を設定する軸出し装置であって、
    前記軸出し装置の制御を司る制御部を備え、
    前記制御部は、
    レンズ面に穴が加工される眼鏡レンズに対して前記軸出し位置を設定する場合の少なくとも一部において、加工される玉型の幾何中心以外の軸出し位置であり、且つ、軸出し位置周辺における前記レンズ保持軸と穴開け加工具が干渉することによって穴加工が困難となる加工不適領域と穴を加工する位置とが重複しない軸出し位置を設定することを特徴とする軸出し装置。
  2. 請求項1の軸出し装置であって、
    前記制御部は、
    前記眼鏡レンズに加工する穴の配置を示す穴配置情報を取得し、
    取得した前記穴配置情報に基づいて軸出し位置を設定することを特徴とする軸出し装置。
  3. 眼鏡レンズの穴加工時に眼鏡レンズを挟み込んで保持するレンズ保持軸の、眼鏡レンズに対する取り付け位置である軸出し位置を設定する軸出し装置であって、
    前記軸出し装置の制御を司る制御部を備え、
    前記制御部は、
    レンズ面に穴が加工される眼鏡レンズに対して前記軸出し位置を設定する場合に、前記眼鏡レンズに加工する穴の配置を示す穴配置情報を取得し、
    軸出し位置周辺における前記レンズ保持軸と穴開け加工具が干渉することによって穴加工が困難となる加工不適領域と穴を加工する位置とが重複しない軸出し位置を、前記穴配置情報に基づいて設定することを特徴とする軸出し装置。
  4. 眼鏡レンズの穴工時に眼鏡レンズを挟み込んで保持するレンズ保持軸の、眼鏡レンズに対する取り付け位置である軸出し位置を設定する装置によって実行される軸出し位置設定プログラムであって、
    前記装置のプロセッサによって実行されることで、
    レンズ面に穴が加工される眼鏡レンズに対して前記軸出し位置を設定する場合の少なくとも一部において、加工される玉型の幾何中心以外の軸出し位置であり、且つ、軸出し位置周辺における前記レンズ保持軸と穴開け加工具が干渉することによって穴加工が困難となる加工不適領域と穴を加工する位置とが重複しない軸出し位置を設定する軸出し位置設定ステップ
    を前記装置に実行させることを特徴とする軸出し位置設定プログラム。
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