JP6693519B2 - 加飾用積層体 - Google Patents

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Description

本発明は加飾用積層体に関する。具体的には、本発明は、優れた成形性を有しながら、硬度及び耐薬品性等の物理的特性において優れた加飾用層積層体に関する。
本願は、2015年6月15日に出願された日本国特願2015−120338号に基づく優先権を主張し、その内容をここに援用する。
従来、自動車内外装部品、家電用部品、建材用部品などの表面を保護したり、装飾(加飾)をしたりする場合、射出成形又は真空成形等によって成形体を加工した後、成形体の表面にスプレー塗装などで塗料を塗布し、乾燥・加熱硬化させることが行われていた。しかし、この様な塗装は、揮発性有機溶剤の排出が作業環境を悪化させるという問題に加え、成形部品ごとの作業工程及び生産設備が必要となること、さらには、塗料の重ね塗りが必要となるため塗料の歩留りが悪く、生産性が低いという問題があった。
近年は、自動車内外装部品、家電用部品、建材用部品などを軽量化する目的で、成形体(被着体)として樹脂成形体の使用が進んでいる。樹脂成形体の装飾(加飾)には、スプレー塗装が適さない場合が多く、樹脂成形体(被着体)の表面を加飾するために、様々な手法が開発されている。中でも、成形体(被着体)の最表面を、加飾フィルムで加飾して加飾成形体を得る方法は、塗料等を使って表面に塗布又は印刷する方法よりも、意匠の自由度が高く、生産性も優れるといった利点を有する。また、加飾フィルムを用いた加飾方法は、三次元的な凹凸を有する成形体(被着体)の表面も加飾をすることできるため、様々な用途に用いられている。
三次元的な凹凸を有する成形体(被着体)の表面を加飾フィルムで加飾する方法としては、3次元被覆成形(TOM成形)がある(特許文献1)。TOM成形は真空条件下又は減圧条件下での成形工法であり、加飾フィルムと被着体とを圧着させて被着体を加飾する方法である。TOM成形においては、被着体の材質を問わず加飾することが可能である。また、被着体に真空孔を設けることなく、逆テーパ部、末端巻き込み部を被覆成形することができる。
TOM成形に用いられる加飾フィルムとしては、例えば、基材及び表面保護層等の樹脂層と、粘着層とを有するフィルムが好ましく用いられる。このようなフィルムをTOM成形に用いる場合は、樹脂層を溶融させる必要はなく、粘着層の粘着力を利用して、加飾フィルムと被着体とを貼着することができる。
日本国特許第3733564号公報
しかしながら、従来の加飾フィルムは、充分な成形性を有しておらず、複雑な形状を有する被着体に追従できないという問題があった。また、従来の加飾フィルムは、充分な成形性を有していても、硬度及び耐薬品性等の物理的特性が不充分であるという問題があった。すなわち、従来の加飾フィルムは、充分な成形性と優れた物理的特性とを両立できていないという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものである。本発明は、優れた成形性を有しながら、硬度及び耐薬品性等の物理的特性において優れた加飾用積層体、及びその加飾用積層体を被着体に積層させることによって得られる加飾成形体を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、紫外線硬化性樹脂により表面保護層を形成し、かつ、前記表面保護層の120℃における破壊伸び率が所定値以上であり、動摩擦係数が所定値以下であり、キシレンの接触角が所定範囲内である層を加飾用積層体の最外層として配置すること、及び/又は、紫外線硬化性樹脂により形成された表面保護層のJIS K 5600に基づく引っかき硬度(鉛筆法)を所定値以上とし、かつ、紫外線硬化性樹脂の重量平均分子量を所定範囲内にすること等により、複雑な形状に追従できる成形性と、充分な硬度及び耐薬品性等の優れた物理的特性とを同時に有する加飾用積層体が得られることを見いだし、本発明を完成させた。
本発明は、以下の態様を有する。
[1]少なくとも、基材層と、表面保護層とを有し、JIS K 5600に基づく引っかき硬度(鉛筆法)がF以上の加飾用積層体であって、前記表面保護層が紫外線硬化性樹脂により形成された最外層であり、前記表面保護層の120℃における破壊伸び率が50%以上であり、前記表面保護層のヘイズが5%以下であり、前記表面保護層の動摩擦係数が1.0以下であることを特徴とする加飾用積層体。
[2]前記表面保護層はキシレンの接触角が20°以上70°以下であることを特徴とする[1]に記載の加飾用積層体。
[3]前記紫外線硬化性樹脂の重量平均分子量が2万〜300万であることを特徴とする[1]又は[2]に記載の加飾用積層体。
[4]前記積層体が、さらに、前記基材層の前記表面保護層と反対面に、粘着層及びセパレーター層をこの順に有する、[1]〜[3]のいずれかに記載の加飾用積層体。
[5]真空条件下又は減圧条件下での成形に用いられる[1]〜[4]のいずれかに記載の加飾用積層体。
[6]前記積層体が、自動車部材、電子機器又は建材に用いられる[1]〜[5]のいずれかに記載の加飾用積層体。
[7]加飾用積層体が粘着層を介して被着体に貼着されてなる加飾構造体であって、前記加飾用積層体が、少なくとも、基材層と、表面保護層とを有し、JIS K 5600に基づく引っかき硬度(鉛筆法)がF以上であり、前記表面保護層が紫外線硬化性樹脂により形成された最外層であり、前記表面保護層の120℃における破壊伸び率が50%以上であり、前記表面保護層のヘイズが5%以下であり、前記表面保護層の動摩擦係数が1.0以下であることを特徴とする加飾構造体。
本発明は、以下の態様を有していてもよい。
[1A]少なくとも、基材層と、表面保護層とを有し、JIS K 5600に基づく引っかき硬度(鉛筆法)がF以上の加飾用積層体であって、前記表面保護層が紫外線硬化性樹脂により形成された最外層であり、前記紫外線硬化性樹脂の重量平均分子量が2万〜300万であることを特徴とする加飾用積層体。
[2A]前記表面保護層の120℃における破壊伸び率が50%以上であり、前記表面保護層のヘイズが5%以下であり、前記表面保護層の動摩擦係数が1.0以下であることを特徴とする[1A]に記載の加飾用積層体。
[3A]前記表面保護層はキシレンの接触角が20°以上70°以下であることを特徴とする[1A]又は[2A]に記載の加飾用積層体。
[4A]前記積層体が、さらに、前記基材層の前記表面保護層と反対面に、粘着層及びセパレーター層をこの順に有する、[1A]〜[3A]のいずれかに記載の加飾用積層体。
[5A]真空条件下又は減圧条件下での成形に用いられる[1A]〜[4A]のいずれかに記載の加飾用積層体。
[6A]前記積層体が、自動車部材、電子機器又は建材に用いられる[1A]〜[5A]のいずれかに記載の加飾用積層体。
[7A]加飾用積層体が粘着層を介して被着体に貼着されてなる加飾構造体であって、前記加飾用積層体が、少なくとも、基材層と、表面保護層とを有し、JIS K 5600に基づく引っかき硬度(鉛筆法)がF以上であり、前記表面保護層が紫外線硬化性樹脂により形成された最外層であり、前記表面保護層の120℃における破壊伸び率が50%以上であり、前記表面保護層のヘイズが5%以下であり、前記表面保護層の動摩擦係数が1.0以下であることを特徴とする加飾構造体。
本発明は、複雑な形状に追従できる成形性と、充分な硬度及び耐薬品性等の優れた物理的特性とを同時に有する加飾用積層体を提供する。
本発明の加飾用積層体の構成を示す概略図である。
以下において、本発明について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、代表的な実施形態及び具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施形態に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
(加飾用積層体)
図1は、本発明の加飾用積層体の構成の一例を示す断面図である。図1に示されているように、本発明の加飾用積層体1は、表面保護層11と、基材層10と、粘着層12と、セパレーター13とをこの順に有している。表面保護層11は、基材層10の一方の面に形成されている。粘着層12は、基材層10の他方の面に形成されている。セパレーター13は、粘着層12の粘着面に貼り付けられている。図1の加飾用積層体は、例えば、表面保護層11及び粘着層12の材料となる樹脂組成物を、基材層10の両側にそれぞれ塗布して乾燥及び/又は硬化させることにより得ることができる。
(表面保護層11)
表面保護層11は、加飾用積層体の最外層を構成する層であり、従って、加飾される被着体の最表面を構成することになる層である。特に、自動車内外装部品等の強度が求められる部材が被着体である場合には、表面保護層11は、傷のつきにくさ及び強度等を有していることが望ましい。すなわち、表面保護層11は、耐擦傷性を有する樹脂層又はいわゆるハードコート層であることが好ましい。表面保護層は、鉛筆硬度がF以上であることが好ましく、H以上であることがより好ましく、2H以上であることがさらに好ましい。
表面保護層11は、紫外線硬化性樹脂により形成される。表面保護層11は、紫外線硬化性樹脂組成物を硬化させることによって形成される層であることが好ましい。表面保護層11を形成するための紫外線硬化性樹脂組成物は、例えば、紫外線硬化性樹脂、溶媒、光開始剤、レベリング剤、及び界面活性剤等を含むことが好ましい。溶媒は、特に限定されず、公知のものを使用することができる。
紫外線硬化性樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、ウレタン系樹脂、オレフィン系樹脂、エステル系樹脂等が挙げられるが、取扱い及び加工のし易さから、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、及びエポキシ系樹脂が好ましい。耐久性を考慮すると、アクリル系樹脂が特に好ましい。アクリル系樹脂は、アクリルアクリレート、ウレタン系樹脂は、ウレタンアクリレート、エポキシ系樹脂は、エポキシアクリレートであることが好ましい。アクリルアクリレートとは、側鎖に(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレートポリマーである。
紫外線硬化性樹脂の重量平均分子量は、2万〜300万であることが好ましく、3万〜100万であることがより好ましく、5万〜20万であることが特に好ましい。紫外線硬化性樹脂の重量平均分子量を上記の好ましい範囲内とすることにより、真空条件下又は減圧条件下での成形(TOM成形)時に、被着体に対する追従性をさらに高めることができ、複雑な形状の被着体を加飾することが可能になる。なお、重量平均分子量測定には、GPC(ゲル透過クロマトグラフィー)を用い、スチレンジビニルベンゼン基材のカラムをTHF展開溶媒にて用い、ポリスチレン換算の分子量を測定・算出することが好ましい。
光開始剤としては、公知のもの又は市販品を用いることができる。市販品としては、例えば、イルガキュア−184、イルガキュア−651(チバ・スペシャリティケミカルズ株式会社製)、ダロキュア−1173(メルク社製)などの光開始剤を使用することができる。これらの中でも、イルガキュア−184が好ましい。光開始剤の含有量は、紫外線硬化性樹脂組成物の全質量100質量%としたとき、1〜10質量%であることが好ましい。
レベリング剤としては、例えば、フッ素系レベリング剤、シリコーン系レベリング剤、又は、アクリル系レベリング剤を好ましく使用することができる。これらの中でも、シリコーン系レベリング剤及び/又はフッソ系レベリング剤が特に好ましい。レベリング剤の含有量は、表面保護層11の動摩擦係数を所望の値とするように設定することが好ましい。レベリング剤の含有量は、例えば、紫外線硬化性樹脂組成物の全質量100質量%としたとき、0.1〜10質量%であってもよい。
表面保護層11の120℃における破壊伸び率が50%以上である。破壊伸び率が上記範囲内であることにより、複雑な形状を有する被着体に対しても、本発明の加飾用積層体が良好な追従性を発揮することができる。破壊伸び率は本願明細書の実施例に記載されている方法により測定することができる。積層体の破断倍率が50%以上とすることにより、破壊伸び率を50%以上とすることができる。この破壊伸び率は65%以上であることが好ましく、85%以上であることがより好ましく、100%以上であることが特に好ましい。
表面保護層11のヘイズは5%以下である。表面保護層11のヘイズが上記範囲内であることにより、基材層の色彩及び質感を加飾用積層体の外観として見せることができ、貼着させる被着体の意匠性を自在にコントロールすることができる。ここで言うヘイズとは、アクリルフィルム(三菱レイヨン社製、アクリプレンHBA001P、鉛筆硬度2H、厚さ125μm)に表面保護層を設けたものにて測定した値のことを示す。ヘイズは本願明細書の実施例に記載されている方法により測定することができる。なお、アクリルフィルム(三菱レイヨン社製、アクリプレンHBA001P、鉛筆硬度2H、厚さ125μm)単体でのヘイズは、0.6%であった。レベリング剤及び微粒子の添加量を減らすことにより、表面保護層11のヘイズを5%以下とすることができる。表面保護層11のヘイズは、5%以下であることが好ましく、3%以下であることがより好ましく、1%以下であることが特に好ましい。
表面保護層11の動摩擦係数は1.0以下である。動摩擦係数が上記範囲内であることにより、外気及び汚れに暴露される厳しい環境で用いられても充分な表面保護効果を発揮することができる。動摩擦係数は本願明細書の実施例に記載されている方法により測定することができる。表面保護層にレベリング剤を0.5部以上添加することにより、表面保護層の動摩擦係数を1.0以下とすることができる。表面保護層11の動摩擦係数は、1.0以下であることが好ましく、0.8以下であることがより好ましく、0.5以下であることが特に好ましい。
表面保護層11はキシレンの接触角が20°以上70°以下であることが好ましい。キシレンの接触角が上記範囲内であることにより、表面保護層11が好適な撥油性を有することになり、自動車外装部材のような厳しい環境に暴露される用途においても充分な耐薬品性を発揮できる。レベリング剤の増配又は紫外線硬化樹脂の選定により、表面保護層のキシレンの接触角を上記範囲内とすることができる。キシレンの接触角は本願明細書の実施例に記載されている方法により測定することができる。表面保護層のキシレンの接触角は、20°以上70°以下であることが好ましく、25°以上60°以下であることがより好ましく、30°以上50°以下であることが特に好ましい。本発明において、キシレンの接触角は実施例に記載の方法で得られる値である。
表面保護層11は、紫外線吸収剤を含有していてもよい。この場合、表面保護層11の380nm紫外線透過率を10%以下とすることが好ましい。表面保護層11が紫外線を吸収することにより、粘着層及び被着体が紫外線により経年劣化することを防ぐことができるため、本発明の加飾用積層体及び加飾用積層体を貼着した被着体の耐久性が向上する。紫外線吸収剤の含有量は、表面保護層11の乾燥重量を100質量%としたとき、1〜15質量%であることが好ましく、より好ましくは2〜12質量%である。紫外線吸収剤の種類としては、例えば、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、サリシレート系、シアノアクリレート系、ニッケル系、トリアジン系などが挙げられる。
表面保護層11の厚さは、0.5〜20μmであることが好ましく、1.0〜15μmであることがより好ましく、2.0〜10μmであることがさらに好ましい。表面保護層11の厚さが上記範囲内であることにより、成形性及び剛性等の物理的特性がバランスよく達成される。
(基材層)
基材層10は、表面保護層11及び粘着層12を形成して保持するための、いわゆる基材として機能する層である。また、基材層10は、加飾用積層体の外観に意匠性を与えるための加飾層としての機能を有していてもよい。基材層10は、複数の層で構成されていてもよく、例えば、色彩を有する加飾層と透明樹脂層とが積層されてなる2層構造(図示されていない)を有していてもよい。この場合、本発明の加飾用積層体は、表面保護層、透明樹脂層、加飾層、粘着層、セパレーターとをこの順に有することが好ましい。更に、表面保護層、透明樹脂層、加飾層、接着層あるいは粘着層、熱可塑性樹脂、粘着層、セパレーターとをこの順に有しても良い。
また、基材層10を構成する樹脂層は、意匠性等を付与することを目的として、金属蒸着されたものであってもよい。
基材層10を構成する層(加飾層及び透明樹脂層)の材料は、例えば、プラスチックであることが好ましい。プラスチックとしては、例えば、ABS樹脂(アクリロニトリル、ブタジエン、及び、スチレンの共重合体)、AS樹脂(アクリロニトニル、スチレンの共重合体)、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ナイロン、ポリアセタール、ポリフェニレンオキシド、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、液晶ポリマー、ポリテトラフロロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリアセタール、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ウレタン樹脂等が好ましい。これらの中でも、ABS樹脂又はアクリル系樹脂がより好ましい。加飾層は、これらの樹脂にカーボン(グラファイト)等が配合された有色の層であってもよい。
基材層10を構成する層を構成するアクリル系樹脂は、(メタ)アクリロイル基を有する単量体成分が主成分である樹脂組成物を重合させることによって得られる樹脂であることが好ましい。単量体成分の主成分は、(メタ)アクリル酸エステルであることが好ましく、メタクリル酸メチルであることが好ましい。そのような樹脂成分を用いて得られるプラスチックフィルムとしては、例えば、アクリプレンHBA001P、HBS010P、HBA002P等の市販品を用いることもできる。また、基材層10を構成する層は、樹脂成分を押出成形することによって得られるものであってもよい。
基材層10の厚さは、例えば、5〜500μmであることが好ましく、10〜400μmであることがより好ましく、20〜300μmであることがさらに好ましく、30〜250μmであることが特に好ましい。基材層10の厚さが上記の好ましい範囲内であることにより、成形性と剛性等の物理的特性とのバランスがさらに優れることとなる。
本発明の加飾用積層体は、基材層の表面保護層と反対面に、粘着層及びセパレーターをこの順に有することが好ましい。以下に粘着層及びセパレーターの好ましい形態を説明する。
(粘着層)
粘着層12を構成する粘着剤としては、公知の粘着剤を利用することができる。粘着剤としては、例えば、天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤などが挙げられる。粘着剤は、溶剤系、無溶剤系、エマルジョン系、水系のいずれであってもよい。これらのなかでも、透明度、耐候性、耐久性、コスト等の観点から、アクリル系粘着剤、特に溶剤系のものが好ましい。
粘着剤には、必要に応じて他の助剤が添加されてもよい。他の助剤としては、酸化防止剤、粘着付与剤、シランカップリング剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系化合物等の光安定剤、増粘剤、pH調整剤、バインダ、架橋剤、粘着性粒子、消泡剤、防腐防黴剤、顔料、無機充填剤、安定剤、濡れ剤、湿潤剤などが挙げられる。
粘着付与剤としては、例えば、脂肪族(C5)系石油樹脂、芳香族(C9)系石油樹脂、共重合(C5/C9)系石油樹脂、ジシクロペンタジエン(DCPD)系石油樹脂、クマロンインデン樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ロジン、ロジンエステル樹脂、テルペン系樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、及びこれらの水添型樹脂等が挙げられる。
粘着剤中の粘着付与剤の含有量は、粘着剤100質量部に対して、50質量部以下であることが好ましい。
粘着層12の厚みは、10〜100μmであることが好ましく、20〜80μmであることがより好ましい。粘着層12の厚みが上記範囲内であると、充分な粘着性と経済性とを両立することができる。
JIS Z 0237に基づいて測定する前記粘着層の粘着力は、10〜100N/25mmであることが好ましく、25〜75N/25mmであることが更に好ましい。
また粘着力向上のために、必要に応じて下記の成分を含有してもよい。例えば、カルボキシル基と有する成分、好ましくは、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、クロトン酸、クロトン酸、β−カルボキシエチルアクリレート、及び/又は水酸基を有する成分、好ましくは2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒトロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、クロロ−2−ヒロドキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8−ヒドロオクチル(メタ)アクリレート、及び/又は共重合可能な不飽和成分、好ましくはアクリルアミド、メタクリルアミド、酢酸ビニル、(メタ)アクリロニトニル、マクロマーを挙げることができる。
(セパレーター)
セパレーター13は、本発明の加飾用積層体を被着体に貼着するまで粘着層12を一時的に保護する層である。セパレーター13は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン、及びポリプロピレン等の樹脂フィルムの表面に、シリコーン等の剥離層を設けたものであることが好ましい。
本発明の加飾用積層体は、真空条件下又は減圧条件下での成形に用いられるものであることが好ましい。
本発明の加飾用積層体は、減圧された成形室において、該フィルムの片面側(粘着剤層が形成されていない面)を非接触方式で加圧することによって被着体に積層されることが好ましい。非接触方式で加圧するとは、加飾用積層体等に対して、金型等を物理的に接触させることなく、空気又はガス等の気体による圧力を加えることを意味する。本明細書において、減圧下とは、成形室の気圧が5kPa以下であることを意味する。また、成形室を略真空状態とした状態で加飾用積層体の片面側(粘着剤層が形成されていない面)に対して大気圧又は圧縮空気を適用することがより好ましい。
本発明において、加飾用積層体は、いわゆるTOM成形法により被着体に積層されることが好ましい。TOM成形法は、本明細書において異なるように記載されていない限り、日本国特開2002−079573号公報「真空成型装置」(布施真空株式会社)、日本国特開2002−067137号公報「真空成型装置」(布施真空株式会社)、日本国特開2012−116094号公報「真空成型方法」(布施真空株式会社)、及び、日本国特開2012−096416号公報「真空成型機、真空成型機用基板及び真空成型方法」(布施真空株式会社)に記載の方法に従って行うことが好ましい。
また、TOM成形法に用いる装置は、例えば、NGF成形機(布施真空株式会社製)が好ましい。
本発明の加飾用積層体は、自動車部材(内装及び外装)、電子機器又は建材に用いられることが好ましい。これらの中でも、優れた成形性及び優れた物理的特性の両者の恩恵を受けるため、自動車外装部材の用途が好ましい。
(被着体)
本発明において、被着体の形状、すなわち、加飾用積層体1を積層させる対象の形状は、非平面であることが好ましい。この形状は、例えば、略球面形状であってもよいし、又は、凸形状等の凹凸形状であってもよい。
以下、実施例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明は、これらの例に限定されるものではない。
<実施例1>
(積層体1)
基材としてアクリルフィルム(三菱レイヨン社製、アクリプレンHBA001P、鉛筆硬度2H、厚さ125μm)を用いた。この基材の片面側に、後述の紫外線硬化性樹脂組成物UV1を、硬化後の厚みが5μmとなるように、バーコーターを用いて塗工した。次に、塗工した紫外線硬化性樹脂組成物を100℃の熱風オーブン中にて、1分間乾燥させた。その後、高圧水銀ランプにて波長365nmの紫外線の照度が100mW/cm、積算光量が500mJ/cmとなるように紫外線を照射して、紫外線硬化性樹脂組成物を硬化させることにより表面保護層を形成した。このようにして、基材層及び表面保護層がこの順に積層された積層体1を得た。
上記の紫外線硬化性樹脂組成物UV1としては、以下のものを用いた。
(紫外線硬化性樹脂組成物UV1)
紫外線硬化性樹脂組成物UV1として、アクリルアクリレート(重量平均分子量:78000)と、トルエンと、酢酸エチルと、光開始剤である1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャリティケミカルズ株式会社製「イルガキュア184」)と、シリコーン系レベリング剤とを含み、これらの質量比が30:60:8.5:1:0.5である混合物を用いた。
<実施例2>
(積層体2)
紫外線硬化性樹脂組成物として後述のUV2を用いた以外は、実施例1と同様にして積層体2を得た。
上記の紫外線硬化性樹脂組成物UV2としては、以下のものを用いた。
(紫外線硬化性樹脂組成物UV2)
紫外線硬化性樹脂組成物UV2として、アクリルアクリレート(重量平均分子量:78000)と、トルエンと、酢酸エチルと、光開始剤である1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャリティケミカルズ株式会社製「イルガキュア184」)と、アクリル基含有シリコーン系レベリング剤とを含み、これらの質量比が30:60:8.5:1:0.5である混合物を用いた。
<実施例3>
(積層体3)
紫外線硬化性樹脂組成物として後述のUV3を用いた以外は、実施例1と同様にして積層体3を得た。
上記の紫外線硬化性樹脂組成物UV3としては、以下のものを用いた。
(紫外線硬化性樹脂組成物UV3)
紫外線硬化性樹脂組成物UV3として、アクリルアクリレート(重量平均分子量:78000)と、トルエンと、酢酸エチルと、光開始剤である1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャリティケミカルズ株式会社製「イルガキュア184」)と、フッ素系レベリング剤とを含み、これらの質量比が30:60:8.5:1:0.5である混合物を用いた。
<実施例4>
(積層体4)
紫外線硬化性樹脂組成物として後述のUV4を用いた以外は、実施例1と同様にして積層体4を得た。
上記の紫外線硬化性樹脂組成物UV4としては、以下のものを用いた。
(紫外線硬化性樹脂組成物UV4)
紫外線硬化性樹脂組成物UV4として、アクリルアクリレート(重量平均分子量:78000)と、ウレタンアクリレート(重量平均分子量:78000)と、トルエンと、酢酸エチルと、光開始剤である1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャリティケミカルズ株式会社製「イルガキュア184」)と、シリコーン系レベリング剤とを含み、これらの質量比が15:15:60:8.5:1:0.5である混合物を用いた。
<実施例5>
(積層体5)
紫外線硬化性樹脂組成物として後述のUV5を用いた以外は、実施例1と同様にして積層体5を得た。
上記の紫外線硬化性樹脂組成物UV5としては、以下のものを用いた。
(紫外線硬化性樹脂組成物UV5)
紫外線硬化性樹脂組成物UV5として、ウレタンアクリレート(重量平均分子量:78000)と、トルエンと、酢酸エチルと、光開始剤である1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャリティケミカルズ株式会社製「イルガキュア184」)と、シリコーン系レベリング剤とを含み、これらの質量比が30:56.5:8.5:1:4である混合物を用いた。
<実施例6>
(積層体6)
紫外線硬化性樹脂組成物として後述のUV6を用いた以外は、実施例1と同様にして積層体6を得た。
上記の紫外線硬化性樹脂組成物UV6としては、以下のものを用いた。
(紫外線硬化性樹脂組成物UV6)
紫外線硬化性樹脂組成物UV6として、アクリルアクリレート(重量平均分子量:78000)と、トルエンと、酢酸エチルと、光開始剤である1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャリティケミカルズ株式会社製「イルガキュア184」)と、シリコーン系レベリング剤とを含み、これらの質量比が30:60:6:1:3である混合物を用いた。
<実施例7>
(積層体7)
紫外線硬化性樹脂組成物として後述のUV7を用いた以外は、実施例1と同様にして積層体7を得た。
上記の紫外線硬化性樹脂組成物UV7としては、以下のものを用いた。
(紫外線硬化性樹脂組成物UV7)
紫外線硬化性樹脂組成物UV7として、アクリルアクリレート(重量平均分子量:78000)と、トルエンと、酢酸エチルと、光開始剤である1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャリティケミカルズ株式会社製「イルガキュア184」)と、アクリル基含有シリコーン系レベリング剤とを含み、これらの質量比が30:60:6:1:3である混合物を用いた。
<実施例8>
(積層体8)
紫外線硬化性樹脂組成物として後述のUV8を用いた以外は、実施例1と同様にして積層体8を得た。
上記の紫外線硬化性樹脂組成物UV8としては、以下のものを用いた。
(紫外線硬化性樹脂組成物UV8)
紫外線硬化性樹脂組成物UV8として、アクリルアクリレート(重量平均分子量:78000)と、トルエンと、酢酸エチルと、光開始剤である1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャリティケミカルズ株式会社製「イルガキュア184」)と、フッ素系レベリング剤とを含み、これらの質量比が30:60:6:1:3である混合物を用いた。
<比較例1>
(積層体11)
紫外線硬化性樹脂組成物として後述のUV11を用いた以外は、実施例1と同様にして積層体11を得た。
上記の紫外線硬化性樹脂組成物UV11として以下のものを用いた。
(紫外線硬化性樹脂組成物UV11)
紫外線硬化性樹脂組成物UV11として、アクリルアクリレート(重量平均分子量:78000)と、トルエンと、酢酸エチルと、光開始剤である1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャリティケミカルズ株式会社製「イルガキュア184」)とを含み、これらの質量比が30:60:9:1である混合物を用いた。
<比較例2>
(積層体12)
紫外線硬化性樹脂組成物として後述のUV12を用いた以外は、実施例1と同様にして積層体12を得た。
上記の紫外線硬化性樹脂組成物UV12としては、以下のものを用いた。
(紫外線硬化性樹脂組成物UV12)
紫外線硬化性樹脂組成物UV12として、アクリルアクリレート(重量平均分子量:15000)と、メチルイソブチルケトンと、光開始剤である1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャリティケミカルズ株式会社製「イルガキュア184」)と、シリコーン系レベリング剤とを含み、これらの質量比が60:38.5:1:0.5である混合物を用いた。
<比較例3>
(積層体13)
紫外線硬化性樹脂組成物をUV13のように変更し、塗膜硬化に電子線を使用した以外は、実施例1と同様にして積層体13を得た。
上記の電子線硬化性樹脂組成物UV13として以下のものを用いた。
(紫外線硬化性樹脂組成物UV13)
電子線硬化性樹脂組成物UV13として、アクリルアクリレート(重量平均分子量:78000)と、トルエンと、酢酸エチルと、シリコーン系レベリング剤とを含み、これらの質量比が30:60:9.5:0.5である混合物を用いた。
<比較例4>
(積層体14)
紫外線硬化性樹脂組成物として後述のUV14を用いた以外は、実施例1と同様にして積層体14を得た。
上記の紫外線硬化性樹脂組成物UV14としては、以下のものを用いた。
(紫外線硬化性樹脂組成物UV14)
紫外線硬化性樹脂組成物UV14として、ウレタンアクリレート(重量平均分子量:78000)と、トルエンと、酢酸エチルと、光開始剤である1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャリティケミカルズ株式会社製「イルガキュア184」)と、シリコーン系レベリング剤とを含み、これらの質量比が30:60:8.5:1:0.5である混合物を用いた。
<比較例5>
(積層体15)
紫外線硬化性樹脂組成物として後述のUV15を用いた以外は、実施例1と同様にして積層体15を得た。
上記の紫外線硬化性樹脂組成物UV15として以下のものを用いた。
(紫外線硬化性樹脂組成物UV15)
紫外線硬化性樹脂組成物UV15として、ウレタンアクリレート(重量平均分子量:78000)と、トルエンと、酢酸エチルと、光開始剤である1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャリティケミカルズ株式会社製「イルガキュア184」)とを含み、これらの質量比が30:60:9:1である混合物を用いた。
<比較例6>
(積層体16)
紫外線硬化性樹脂組成物として後述のUV16を用いた以外は、実施例1と同様にして積層体16を得た。
上記の紫外線硬化性樹脂組成物UV16としては、以下のものを用いた。
(紫外線硬化性樹脂組成物UV16)
紫外線硬化性樹脂組成物UV16として、ウレタンアクリレート(重量平均分子量:78000)と、トルエンと、酢酸エチルと、光開始剤である1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャリティケミカルズ株式会社製「イルガキュア184」)と、シリコーン系レベリング剤とを含み、これらの質量比が30:56.5:8.5:1:5である混合物を用いた。
(成形性評価試験)
上記実施例及び比較例の積層体の表面保護層について、TOM成形機(布施真空株式会社製、NGF成形機)を用いて、120℃下において積層体長手方向及び幅方向の延伸倍率が50%以上になる条件で成形し、成形体を得た。上記成形体について、以下の評価基準に従い成形性を評価した。
○:積層体の最大延伸部(積層体長手方向及び幅方向の延伸倍率50%以上)にて、積層体の表面保護層の破壊が見られなかった。
△:積層体の最大延伸部(積層体長手方向及び幅方向の延伸倍率50%以上)にて、積層体の表面保護層の破壊が一部見られたが、実用上の問題は無い。
×:積層体の最大延伸部(積層体長手方向及び幅方向の延伸倍率50%以上)にて、積層体の表面保護層の破壊が見られた。
(動摩擦係数評価試験)
上記実施例及び比較例においては、「JIS K 7125:1999 プラスチック−フィルム及びシート−摩擦係数試験方法」に準じ、オリエンテック社製引張試験機「テンシロンRTC−1210A」を用いて積層体の表面保護層の動摩擦係数を測定した。
(接触角評価試験)
上記実施例及び比較例の各積層体において、長さ40mm×幅15mmの矩形に切り出すことによってサンプルを得た。自動接触角計(協和界面科学(株)社製、DM501)とキシレンを用いて、積層体の表面保護層の接触角を測定した。なお、各サンプルについて5回ずつ測定を行い、その平均値を得た。その平均値で評価を行った。
(耐キシレン性評価試験)
上記実施例及び上記比較例の各積層体を、長さ40mm×幅15mmの矩形に切り出すことによって各サンプルを得た。これらのサンプルの表面に0.2mLのキシレンを滴下し、23℃、湿度50%にて30分間放置した。30分後、布にてキシレンを拭き取った。以下の評価基準に従い、これらのサンプルの表面の面感を評価した。
○:変化無し
△:一部変化有り
×:大きく変化
(耐擦傷性の評価)
4cmに切り出した軍手を、上記実施例及び上記比較例の各積層体の表面保護層上に置き、9.8Nの荷重下で、50mmの距離を50回往復させた後、以下の評価基準に従い、これらのサンプルの表面の面感を評価した。
○:傷無し
△:傷が1〜10本有り
×:傷が10本以上ある
(引っかき硬度の測定)
上記実施例及び上記比較例の各積層体の表面保護層をJIS K 5600に準じ、引っかき硬度(鉛筆法)を測定した。
(ヘイズの測定)
上記実施例及び上記比較例の各積層体をJIS K 7136に準じ、日本電色工業株式会社製ヘイズメーター「NDH−5000」により、ヘイズを測定した。
(重量平均分子量)
重量平均分子量測定にはGPC(ゲル透過クロマトグラフィー)を用い、スチレンジビニルベンゼン基材のカラムをTHF展開溶媒にて用い、ポリスチレン換算で得られる分子量を用いた。
Figure 0006693519
1…加飾用積層体、10…基材層、11…表面保護層、12…粘着層、13…セパレーター。

Claims (7)

  1. 少なくとも、基材層と、表面保護層とを有し、3次元被覆成形法に用いる加飾用積層体であって、
    前記表面保護層が紫外線硬化性樹脂の紫外線硬化により形成された最外層であり、
    前記表面保護層のJIS K 5600に基づく引っかき鉛筆硬度がF以上であり、
    前記表面保護層はシリコーン系レべリング剤を含有し、
    前記紫外線硬化性樹脂がアクリル系樹脂およびウレタン系樹脂の少なくともいずれか一方であり、
    前記表面保護層の120℃における破壊伸び率が50%以上であり、
    前記表面保護層のヘイズが5%以下であり、
    前記表面保護層の動摩擦係数が1.0以下であることを特徴とする加飾積層体。
  2. 前記表面保護層はキシレンの接触角が20°以上70°以下であることを特徴とする請求項1に記載の加飾用積層体。
  3. 前記紫外線硬化性樹脂の重量平均分子量が2万〜300万であることを特徴とする請求項1又は2に記載の加飾用積層体。
  4. 前記積層体が、前記基材層の前記表面保護層と反対面に、粘着層及びセパレーター層をこの順に有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の加飾用積層体。
  5. 真空条件下又は減圧条件下での成形に用いられる請求項1〜4のいずれか1項に記載の加飾用積層体。
  6. 前記積層体が、自動車部材、電子機器又は建材に用いられる請求項1〜5のいずれか1項に記載の加飾用積層体。
  7. 加飾用積層体が粘着層を介して被着体に貼着されてなり、3次元被覆成形法によって積層された加飾構造体であって、
    前記加飾用積層体が、少なくとも、基材層と、表面保護層とを有し、
    記表面保護層が紫外線硬化性樹脂の紫外線硬化により形成された最外層であり、
    前記表面保護層のJIS K 5600に基づく引っかき鉛筆硬度がF以上であり、
    前記表面保護層はシリコーン系レべリング剤を含有し、
    前記紫外線硬化性樹脂がアクリル系樹脂およびウレタン系樹脂の少なくともいずれか一方であり、
    前記表面保護層の120℃における破壊伸び率が50%以上であり、
    前記表面保護層のヘイズが5%以下であり、
    前記表面保護層の動摩擦係数が1.0以下であることを特徴とする加飾構造体。
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