JP6687289B2 - レーダ装置及びレーダ装置の制御方法 - Google Patents

レーダ装置及びレーダ装置の制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6687289B2
JP6687289B2 JP2018127999A JP2018127999A JP6687289B2 JP 6687289 B2 JP6687289 B2 JP 6687289B2 JP 2018127999 A JP2018127999 A JP 2018127999A JP 2018127999 A JP2018127999 A JP 2018127999A JP 6687289 B2 JP6687289 B2 JP 6687289B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
priority
angle
processing
distance
value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018127999A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020008366A (ja
Inventor
雄一 合田
雄一 合田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2018127999A priority Critical patent/JP6687289B2/ja
Publication of JP2020008366A publication Critical patent/JP2020008366A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6687289B2 publication Critical patent/JP6687289B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Traffic Control Systems (AREA)
  • Radar Systems Or Details Thereof (AREA)

Description

本願は、レーダ装置及びレーダ装置の制御方法に関するものである。
超分解能測角処理(MUSIC(Multiple Signal Classification)、ESPRIT(Estimation of Signal Parameters via Rotational Invariance Techniques)等)を用いることにより、同じ距離に存在するあるいは相対速度のある物体等を角度方向に高い分解能で分離、検出することを可能とするレーダ装置が知られている。このようなレーダ装置が車両に搭載されていると、自車両の前方に存在する車両等の移動物あるいは車道の路側物及び建物等の静止物との距離、相対速度及び測角値を検出することができる。
しかし、超分解能測角処理は一般に演算負荷が大きくなることが知られており、演算負荷が大きくなると、高性能な演算装置をレーダに搭載する必要があり、レーダ装置のコストが高くなってしまう。
そのため、特許文献1では固有値の算出方法を工夫することで、低演算量化とロバスト性の向上を実現している
特開2013−152239号公報(段落0018)
特許文献1の方法では、到来波数推定処理を比較的簡易な処理で行うことで処理時間を削減しているので、到来波数推定処理を行うためには固有値展開を行う必要があり、行列のサイズが大きいほど演算量が多いという問題がある。
このように、すべての物体に対して超分解能測角処理等の処理負荷の重い処理を行うとマイコン及びDSP(Digital Signal Processor)などの演算処理装置の高性能化を招き、コストが高くなってしまう。
本願は、上記のような課題を解決するための技術を開示するものであり、分解能が高く処理負荷の重い測角処理を適用する場合においても、さらなる低演算量化を実現し、処理負荷を低減することを目的とする。
本願に開示されるレーダ装置は、
送信信号を送信アンテナから送信する送信部と、
単数又は複数の物体に反射された前記送信信号を受信アンテナにより受信する受信部と、
前記物体のそれぞれについて、自装置との距離、相対速度及び角度を算出する制御装置とを備えたレーダ装置であって、
前記制御装置は、
前記物体のそれぞれについて、第1の測角処理により前記角度の概算値を算出する角度概算部と、
前記第1の測角処理よりも分解能の高い第2の測角処理を行う前記物体の優先度を決定する処理優先度判定部と、
前記処理優先度判定部によって決定された前記物体の優先度に従い、かつ前記第2の測角処理による処理時間が所定の閾値未満の場合に、前記第2の測角処理を行い、前記角度を算出する角度算出部と、を備え
前記処理優先度判定部は、
前記物体の前記優先度に係る情報それぞれについて優先度係数を設定し、前記物体が有する前記優先度係数に基づき前記優先度を決定するとともに、
前記角度算出部で処理に要する時間を計測し、前記処理時間が所定の閾値を上回った場合、前記第2の測角処理を実行せず、
前記処理時間が所定の閾値を上回って前記第2の測角処理の行われなかった物体について、次回の処理での前記優先度係数を高く設定する、ものである。
本願に開示されるレーダ装置によれば、処理負荷の軽い処理(第1の測角処理)を用いて優先度を判定することにより、分解能が高く処理負荷の重い処理(第2の測角処理)を適用する対象を限定するので、処理負荷が低減する。
実施の形態1に係るレーダ装置の概略構成図である。 実施の形態1に係る測角処理部の機能構成図である。 実施の形態1に係る制御装置のハードウエア構成図である。 検出する物体とレーダ装置との位置関係を示す図である。 実施の形態1に係るレーダ装置の処理を説明するフローチャートである。 図5の測角処理のうち測角処理優先度判定処理の手順を説明するフローチャートである。 図5の測角処理本体の手順を説明するフローチャートである。
以下、実施の形態について図を参照して説明する。なお、本実施の形態では、レーダ装置1は車両に搭載され、他の車両、標識、ガードレール、歩行者等の車両の周囲に存在する物体の位置及び速度を検知する例について説明する。レーダ装置1は、検出した物体の情報を、車両の制御を行う車両制御装置等に伝達する。なお、レーダ装置1は、車両以外の装置(例えば、航空機などの移動体、監視装置等)に搭載されてもよい。
各図中、同一符号は、同一または相当部分を示すものとする。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係るレーダ装置1の概略構成図である。なお、レーダ装置1の動作については、ドップラー効果を利用したFMCW(Frequency Modulation Continuous Wave)方式を用いた例について説明する。
図において、レーダ装置1は、異なる複数種類の周波数変調信号を送信アンテナ5から送信する送信部10と、単数又は複数の物体に反射された複数種類の周波数変調信号を受信し、周波数変調信号の各種類について、送信した周波数変調信号と受信した周波数変調信号とを混合してビート信号を生成する受信部11と、周波数変調信号の各種類のビート信号を処理する制御装置20と、を備えている。
まず、送信部10では、制御装置の送信信号生成部22で生成されD/A変換器93で変換されたアナログ信号により、制御電圧発生器2に対して変調開始命令が出力されると、制御電圧発生器2から複数変調区間(例えば、三角状の上昇/下降(以下、UP/DOWNと記す))の制御電圧が発振器(VCO:Voltage Controlled Oscillator)3に印加される。VCO3からは、制御電圧にしたがってUP区間/DOWN区間に周波数変調された送信信号が出力される。
この送信信号は、分配器4を介して送信アンテナ5と6つのミキサ7とに分配され、送信アンテナ5からターゲットである物体に向けて出射される。
一方、物体で反射された反射信号は、複数の受信アンテナ6により、6チャネル分(本例では、第1チャネルCH1から第6チャネルCH6までの6つ)の受信信号として受信され、各ミキサ7により送信信号とミキシングされる。
これにより、ミキサ7からは、6チャネル分のビート信号が生成され、各ビート信号は、周波数が時間経過にともなって上昇するUP区間と、周波数が時間経過にともなって下降するDOWN区間とのそれぞれについて、A/D変換器92で各々デジタルデータに変換される。
A/D変換器92から生成されたデジタルデータは、FFT演算部21により、それぞれFFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)を用いた周波数解析が施される。FFT演算部21により算出された6チャネル分の周波数解析結果(ビート周波数スペクトラム)は、UP区間及びDOWN区間のそれぞれについて、物体検出部30に入力される。
物体検出部30は、ピーク検出部31、距離及び相対速度算出部32、測角処理部33、及び追尾処理部36を備える。
ピーク検出部31においてFFT演算部21からの複数チャネル分のビート信号の周波数解析結果(複数チャネル分のビート周波数スペクトラム)からピーク周波数を検出する。次に、距離及び相対速度算出部32ではピーク周波数に基づいてターゲットである物体のレーダ装置1との距離R及び相対速度Vを算出する。このとき、ありえない距離または相対速度の演算値は、物体の情報とは見なされずに除外される。
測角処理部33では、複数チャネル分のピーク周波数スペクトラム、距離R及び相対速度Vから物体の方向(角度)を算出するが、分解能が高い測角処理をする前に、測角処理優先度判定部34において、いずれの物体の処理を優先的に行うかの優先度を付す判定処理を行う。
図2は、測角処理部33の詳細な機能構成図を示す。測角処理部33は、測角処理優先度判定部34及び角度算出部35を備える。上述したとおり、測角処理優先度判定部34では、いずれの物体の処理を角度算出部35において優先的に処理を行うかの優先度を付す判定処理を行う。
測角処理優先度判定部34は、物体の方向(角度)の概算値を算出する角度概算部341、物体が移動物か否か判定する移動物判定部342、物体が予め設定された車線内に存在するか否か判定する車線内判定部343、物体が予め設定された覆域内に存在するか否か判定する覆域内判定部344及び物体の距離、角度概算値、各判定部342〜344等の結果から角度算出部35で処理すべき物体の優先度、処理不要の判定を行う処理優先度判定部345を備える。
角度算出部35は、処理時間判定部351を備える。角度算出部35で行われる測角算出処理は、角度概算部341における処理よりも分解能が高いため演算負荷が高い。そのため、処理時間判定部351は角度算出部35での実行時間に予め閾値が設定され、その閾値を超えた場合、角度算出部35での処理を打ち切るように判定する。
また、追尾処理部36では、時系列で相関のある物体を継続して検知するように処理を行う。
次に、制御装置20のハードウエア構成について説明する。制御装置20は、図3に示すように、処理回路として、DSP(Digital Signal Processor)等の演算処理装置90(コンピュータ)、演算処理装置90とデータのやり取りをする記憶装置91、演算処理装置90にビート信号を入力するA/D変換器92、演算処理装置90から外部に周波数変調信号の指令値を出力するD/A変換器93、及び通信回路94等を備えている。
演算処理装置90として、CPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、IC(Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、各種の論理回路、及び各種の信号処理回路等が備えられてもよい。また、演算処理装置90として、同じ種類のもの又は異なる種類のものが複数備えられ、各処理が分担して実行されてもよい。記憶装置91として、演算処理装置90からデータを読み出し及び書き込みが可能に構成されたRAM(Random Access Memory)、及び演算処理装置90からデータを読み出し可能に構成されたROM(Read Only Memory)等が備えられている。通信回路94は、車両制御装置等の外部の制御装置(図示せず)と、通信線を介して接続され、CAN(Controller Area Network)等の通信プロトコルに基づいて有線通信を行う。
レーダ装置1で処理され、記憶装置91に格納された結果は、CAN通信を介して通信回路94から外部へ出力され、例えばアダプティブクルーズコントロール等の車両制御アプリケーションの制御に用いられる。
そして、制御装置20が備えるFFT演算部21、送信信号生成部22、物体検出部30の各処理部31〜34等の各機能は、演算処理装置90が、ROM等の記憶装置91に記憶されたソフトウエア(プログラム)を実行し、記憶装置91、A/D変換器92、D/A変換器93、及び通信回路94等の制御装置20の他のハードウエアと協働することにより実現される。なお、各処理部31〜34等が用いる設定データは、ソフトウエア(プログラム)の一部として、ROM等の記憶装置91に記憶されている。
続いて、物体検出部30の具体的動作について説明するが、まず検出する物体とレーダ装置1との位置関係の例を図4に示す。図において、レーダ装置1は車両50に搭載され、レーダ装置1と物体51との距離をR(水平距離をx、垂直距離をyとする)、レーダで観測される相対速度をV、角度観測値をθとする。
図5は、実施の形態1に係るレーダ装置1の物体検出部30の動作を示すフローチャートである。
まず、ステップST101において、ピーク検出部31は6チャネル分のビート周波数スペクトラムの振幅に対して、ピーク周波数を検出する。
[ステップST101:ピーク検出]
6チャネル分のビート周波数スペクトラムの振幅に対して、予め検出閾値を設け、検出閾値以上かつ前後のビート周波数の振幅より大きい振幅であるものをピーク周波数と判定する。
なお、ピーク検出処理はどのような処理で実現しても良いが、たとえば公知のCFAR(Constant False Alarm Rate)方式などで算出しても良い。
[ステップST102:距離及び相対速度算出]
ステップST102において、距離及び相対速度算出部32はステップST101で得られたピーク周波数から、レーダ装置1と物体51との距離R及び相対速度Vを、FMCWレーダの原理に基づいて算出する。
算出された、距離R及び相対速度Vは、検知された物体毎に制御装置20の記憶装置91に格納される。
次に、測角処理のステップに移る。上述したとおり、測角処理を高分解能で行えば、高い精度で物体の測角値を得ることができ、また角度方向に物体の分離検出を行うことができるが、演算負荷が高くなる(処理負荷が重くなる)。本実施の形態では、まず演算負荷の比較的高くない測角処理を第1の測角処理として用いて角度概算値を求め、第2の測角処理である分解能が高く、処理負荷の重い測角処理を行うか否かの優先度を決定した後、第2の測角処理のステップに進むという2段階ステップを用いた。
[ステップST103:測角処理優先度判定処理]
図6は、ステップST103の詳細な処理手順を示すフローチャートである。ステップST103では、測角処理優先度判定部34において、N個(Nは自然数)の検知物体数について、以下に説明するステップST1031からステップST1035の処理を行い、1からNまでの優先度[k]を付す判定処理を行う。
[ステップST1031:第1の測角処理]
ステップST1031では、角度概算部341で、第1の測角処理を行う。第1の測角処理として位相モノパルス測角処理を行う例について説明する。
図4より、車両50と物体51とのなす角度がθであるので、車両50に搭載されたレーダ装置の6本の各受信アンテナ6と物体51とのなす角度もθと見做すことができる。例えば隣接する2つの受信アンテナ6に着目すると、2つの受信アンテナで受信される反射波の経路長の差はこの2つの受信アンテナの間隔に依存し、かつ2つの受信アンテナで受信される反射波は経路長の差に基づいて位相差が生じる。このことから、送信波の波長、隣接する2つの受信アンテナ6の間隔及び受信波の位相差より、車両50と物体51とのなす角度がθを求めることができる。
上述では、隣接する2本の受信アンテナ6が受信する反射波の情報を用いたが、本実施の形態では6本の受信アンテナを有しており、任意の2本の受信アンテナ6から角度θを求めてもよいし、任意の2本の受信アンテナ6から求めた角度θの平均値を利用してもよい。
以上より得られた角度θは角度概算値であり、検知物体毎に第1の測角処理で得られた概算値である情報とともにその値が制御装置20の記憶装置91に格納される。
[ステップST1032:移動物判定処理]
移動物判定処理は、移動物判定部342において対象物体が移動物か否かの判定を行い、移動物である場合は、移動物でない場合よりも優先度が高くなるように設定される。
まず、移動物か否かを判定する方法について説明する。
物体の対地速度が所定の閾値δVGより大であれば、その物体は移動していると見做せる。物体の対地速度は、例えばレーダ装置の搭載された自車両の速度(自車速度)と相対速度の和の絶対値で記すことができる。そのため、下記式(1)

仮対地速度=|自車速度VB+相対速度V| > δVG ・・・・(1)

を満たせば移動物と判定できる。
ただし、レーダ装置では、一般に方位方向の相対速度しか観測できないため、対象物体と自車両との角度が大きいほど、相対速度が小さく観測される。たとえば停止物の場合、その対象物体との角度をθとすると
相対速度V=−自車速度VB×cosθ ※ただし接近が負
となるので、上記移動物と判定するための閾値δVGは、対象の角度概算値を用いて補正するようにしても良いし、
仮対地速度=|自車速度VB×cosθ+相対速度V|として、方位方向の対地速度を算出するようにしても良い。
上述では、対地速度から判断する方法を示したが、この方法に限るものではない。ビート信号のスペクトルに対し、UP側あるいはDOWN側の少なくとも一方のスペクトルピークを所定周波数シフトさせて、両スペクトルの対応するスペクトル同士から物体の移動状態を検出する公知の手法を用いてもよい。また、物体の位置の時間変化から物体の移動状態を判定してもよい。
さらに、別途物体が移動体か否かの情報を入手し、その情報にもとづいて、ステップST1032の移動物判定処理のうち優先度付与処理のみを行うようにしても良い。
また、自車両の速度は、CAN通信等により入手して、レーダ装置1に入力してもその他の方法で入手してもよい。
以上の手法により、物体が移動物と判定されると、その物体の優先度は高くなるように設定され、その情報は検知された物体毎に制御装置20の記憶装置91に格納される。
上述したが、レーダ装置1で処理された結果は、CAN通信を介して通信回路94から、車両制御アプリケーションの制御等に用いられる。レーダ装置1ではガードレール等の静止物も多数検出するが、車両制御アプリケーション等の移動する先行車両に追従するような制御も行わなければならない。このため、移動物か否かの判定が無い場合と比較して、本ステップST1032により移動物を優先して分解能の高い測角処理を行うので、車両制御アプリケーション等の制御対象になりうるような対象を優先的に分解能の高い処理を行うことができる。
また、離反する物体及び対向車についても車両制御アプリケーションの制御対象とならない場合がある。物体の相対速度について予め閾値を決めておき、相対速度が自車速度に対して所定の閾値以上大きい離反する物体、相対速度が自車速度に対して所定の閾値以上小さい対向車は、「移動物」とは判定しないようにしても良い。
[ステップST1033:車線内判定処理]
車線内判定処理は、車線内判定部343において対象物体が予め設定された車線内か否か、例えば自車両の走行する車線(以下、自車線と称す)内か否かを判定行い、車線内に存在する場合は、車線外の場合よりも優先度が高くなるように設定される。
次に、物体が自車線内に存在するか否か判定する方法の例について説明する。
自車の進行方向をハンドル角センサ、ヨーレートセンサあるいは車速センサなどの観測結果から計算し、自車の未来の走行軌跡を描き、未来の走行軌跡とレーダで観測された物体の距離及び角度に基づいて算出された物体の位置との差を計算して、その差が、自車線と仮定する幅(たとえば±1.5mなど)よりも小さければ車線内と判定する
実際にはレーダで観測される距離及び角度には誤差が生じるので、自車線と仮定する幅は、実際の車線の幅よりも広く設定しても良い。
また、1回の距離及び角度の観測値で車線内判定をすると、観測値の誤差の影響を受けるため、過去の観測値(距離及び角度)を用いて判定しても良い。たとえば、レーダ装置が100ms周期で動作しているとすると、最新の観測値と、100ms前の観測値を用いて、2周期連続して車線内と判定されたら車線内と判定するようにしても良い。
なお、車線内判定処理は、上記に例示した方法に限るものではない。例えば、自車両を基準として左右5m、前方100mの暫定自車線領域を設定し、物体がこの領域に存在するか、さらに物体の相対横速度及び方向を考慮して、現在あるいは将来の物体の車線内存在予測を行う公知の手法を用い、その結果を用いて判定するようにしてもよい。
さらに、別途物体が車線内に存在するか否かの情報を入手し、その情報にもとづいて、ステップST1033の車線内判定処理のうち優先度付与処理のみを行うようにしても良い。
以上の手法により、物体が車線内に存在すると判定されると、その物体の優先度は高くなるように設定され、その情報は検知された物体毎に制御装置20の記憶装置91に格納される。
上述したが、レーダ装置1で処理された結果は、CAN通信を介して通信回路94から、車両制御アプリケーションの制御、緊急ブレーキシステムの制御等に用いられる。レーダ装置ではガードレール等の静止物も多数検出するが、車両制御アプリケーション、緊急ブレーキシステム等では車線内に存在する物体に対して制御を行わなければならない。このため、車線内に存在するか否かの判定が無い場合と比較して、本ステップST1033により車線内に存在する物体を優先して分解能の高い測角処理を行うので、車両制御アプリケーション等の制御対象になりうるような対象を優先的に分解能の高い処理を行うことができる。
上述では、車線内判定処理の対象の車線として、自車線を例にして説明したが、予め設定された車線を対象にして判定するようにしてもよい。例えば、割り込み車両に対する制御を行うようなアプリケーションの場合、自車線内だけでなく、隣車線までを優先的に処理したい場合もある。このような場合は、「自車線」、「隣車線」、「隣車線より外側」のように車線を段階的に区切って設定し、「自車線」、「隣車線」、「隣車線より外側」に対して異なる優先度を設定するようにしても良い。
[ステップST1034:覆域内判定処理]
覆域内判定処理は、覆域内判定部344において対象物体が予め設定された覆域内に存在するか否かを判定行い、覆域内に存在する場合は、覆域外の場合よりも優先度が高くなるように設定される。
覆域は、予め自車両に対する距離と角度範囲とを設定した領域とする。距離及び相対速度算出部32により算出された物体との距離と、角度概算部341により算出された物体との角度を記憶装置91より読み出し、物体が覆域内に存在するか判定する。
覆域は、車両制御アプリケーションなどから要求される領域とする。また覆域は、制御するアプリケーションによっても異なると考えられるため、どの車両制御アプリケーションを優先して制御したいか、などの情報も参照して設定することができる。
上述したが、レーダ装置1で処理された結果は、CAN通信を介して通信回路94から、車両制御アプリケーションの制御、緊急ブレーキシステムの制御等に用いられる。そのため、車両制御アプリケーションなどから要求される覆域を予め設定することで、車両制御アプリケーションの動作に支障ない範囲で測角処理負荷を低減することができる。車両制御アプリケーションなどから要求に基づく覆域設定であるから、覆域外に存在する場合、優先度なし(第2の測角処理不要)と判定することも可能となる。
[ステップST1035:測角処理優先度決定]
ステップST1035の測角処理優先度決定は、処理優先度判定部345において移動物判定部342、車線内判定部343、及び覆域内判定部344によりそれぞれの物体に付与された優先度と、以下に述べる距離、角度概算値、自車速度及びレーダ装置外のシステムからの指示を考慮して、第2の測角処理を行う優先度が付与される。なお、原則物体毎に重複しない優先度が付与されるが、同じ優先度が付与された場合には、その中のどれから順に測角処理を行っても良いこととなる。このような場合は、たとえば、前段の処理で記憶装置に登録された順番に処理される。
[距離による優先度判定]
まず、距離を考慮した優先度判定について説明する。
自車両(レーダ装置1)と物体との距離Rは、ステップST102においてFMCWレーダの原理に基づいて算出され、物体毎に記憶装置91に格納されている。この物体毎の距離Rに対し、Rが小さい程、優先度が高くなるように設定し、物体毎に距離に関する優先度として記憶装置に格納する。距離Rが小さい程、すなわち自車両に近い物体ほど車両制御アプリケーションの制御対象となりうる可能性が高いためである。
なお、上述では距離Rが小さい程、優先度が高くなるように設定する例を示したが、距離を一定の区間ごとに分けて、その区間ごとに優先度を付すようにしてもよい。例えば平均距離の小さい3つの区間、第1〜3の区間に振り分け、平均距離の一番小さい第1区間に属する物体の距離に関する優先度が1番高くなるようにし、かつ第1区間に属する物体については同じ優先度を付すようにしてもよい。すなわち、距離が小さい順になるような距離区間#1〜距離区間#NdistまでのNdist個(Ndistは2≦Ndist<N を満たす整数)の距離区間を設定し、レーダで測定された距離を用いて物体を距離区間#1〜距離区間#Ndistまでに振り分けて、距離区間#x(xは1≦x≦Ndist を満たす整数)のxが小さいほど優先度が高くなるように設定し、かつ同じ距離区間#xの物体に対しては同じ優先度に判定する。
さらに、同じ距離区間#xの物体に対しては、角度概算値の絶対値が小さいほど優先度が高くなるように優先度を設定する。
このように距離の区間を区切ることで、全ての物体を距離R順に並べるソート処理が不要となり、処理が簡略化できる。
[角度概算値による優先度判定]
次に、角度概算値を考慮した優先度判定について説明する。
自車両(レーダ装置1)と物体との角度θは、ステップST1031において位相モノパルス測角処理により角度概算値が算出され、物体毎に記憶装置91に格納されている。自車両との角度が小さいほど車両制御アプリケーションの制御対象となりうる可能性が高いため、この物体毎の角度概算値θに対し、θの絶対値が小さい程、優先度が高くなるように設定し、物体毎に距離に関する優先度として記憶装置91に格納する。
なお、上述では角度概算値θの絶対値が小さい程優先度が高くなるように設定する例を示したが、角度概算値の絶対値を一定の角度区間ごとに分けて、その区間ごとに優先度を付すようにしてもよい。例えば平均角度の小さい3つの角度区間、第1〜3の角度区間に振り分け、平均角度の一番小さい第1角度区間に属する物体の角度概算値に関する優先度が1番高くなるようにし、かつ第1角度区間に属する物体については同じ優先度を付すようにしてもよい。すなわち、角度概算値の絶対値が小さい順になるような角度区間#1〜距離区間#NangleまでのNangle個(Nangleは2≦Nangle<N を満たす整数)の角度区間を設定し、位相モノパルス測角処理により算出された角度概算値を用いて物体を角度区間#1〜角度区間#Nangleまでに振り分けて、角度区間#x(xは1≦x≦Nangle を満たす整数)のxが小さいほど優先度が高くなるように設定し、かつ同じ角度区間#xの物体に対しては同じ優先度に判定する。
さらに、同じ角度区間#xの物体に対しては、距離が小さいほど優先度が高くなるように優先度を設定する。
このように角度概算値の区間を区切ることで、全ての物体を角度概算値θの絶対値順に並べるソート処理が不要となり、処理が簡略化できる。
また、角度概算値をレーダ装置1からみた物体の横方向の位置(以下、横位置と称す)に換算して、横位置に応じて優先度を設定するようにしてもよい。横位置は例えば、距離R×sinθ により算出することができる。
[自車速度による優先度判定]
次に、自車速度を考慮した優先度判定について説明する。
自車速度が変わると、車両制御アプリケーションで制御対象となりうる距離及び角度範囲が変わる。そのため、自車速度に応じて測角処理優先度を変えることができるようにすることで、車両制御アプリケーションの要求にきめ細やかに対応することができる。
自車速度の閾値δVBを予め設定し、自車速度がこの所定の閾値δVBを下回った低速走行の場合と、自車速度が所定の閾値δVBを上回った高速走行の場合に分けて説明する。
まず、低速走行の場合について説明する。低速走行は、市街地及び一般道での走行を想定している。そのため、たとえば歩行者及び自転車が飛び出して来たりする可能性もある。このため、より近距離の物体で、角度範囲は限定せず広範囲の物体が車両アプリケーションの制御対象になりうる。そこで、自車速度が所定の閾値δVBを下回った場合は、物体の距離が近いほど優先度が高くなるように判定方法を切り替える。
この時、物体の距離Rの小さい順に並べるソート処理を行い、優先度を付すこともできるが、上述したように、距離の区間を区切ることで、全ての物体を距離R順に並べるソート処理が不要となり、処理が簡略化できる。
すなわち、距離が小さい順になるような距離区間#1〜距離区間#NdistまでのNdist個(Ndistは2≦Ndist<N を満たす整数)の距離区間を設定し、レーダで測定された距離を用いて物体を距離区間#1〜距離区間#Ndistまでに振り分けて、距離区間#x(xは1≦x≦Ndist を満たす整数)のxが小さいほど優先度が高くなるように設定し、かつ同じ距離区間#xの物体に対しては同じ優先度に判定するようにしてもよい。
さらに、同じ距離区間#xの物体に対しては、角度概算値の絶対値が小さいほど優先度が高くなるように優先度を設定すればよい。
次に、高速走行の場合について説明する。高速走行は、高速道路での走行を想定している。そのため、自車線内の物体への制御が多く、横方向に飛び出してくるような歩行者及び自転車等は存在しないと考えられ、より角度が小さい、自車両の正面に近い物体を優先して測角処理対象となるように優先度の判定方法を切り替える。
この時、物体との角度概算値θの絶対値の小さい順に並べるソート処理を行い、優先度を付すこともできるが、上述したように、角度の区間を区切ることで、全ての物体を角度概算値θの絶対値順に並べるソート処理が不要となり、処理が簡略化できる。
すなわち、角度概算値の絶対値が小さい順になるような角度区間#1〜距離区間#NangleまでのNangle個(Nangleは2≦Nangle<N を満たす整数)の角度区間を設定し、位相モノパルス測角処理により算出された角度概算値を用いて物体を角度区間#1〜角度区間#Nangleまでに振り分けて、角度区間#x(xは1≦x≦Nangle を満たす整数)のxが小さいほど優先度が高くなるように設定し、かつ同じ角度区間#xの物体に対しては同じ優先度に判定するようにしてもよい。
さらに、同じ角度区間#xの物体に対しては、距離が小さいほど優先度が高くなるように優先度を設定すればよい。
なお、自車速度は、CAN通信等により入手して、レーダ装置に入力してもその他の方法で入手してもよい。
閾値δVBは、例えば50〜80km/h程度の値を予め設定してもよいが、自車両に搭載したGPS(Global Positioning System)及び地図情報から、自車の走行している領域に応じて、設定するようにしてもよい。すなわち、自車の走行している道路の制限速度情報を入手し、それに基づいて閾値δVBを設定し、優先度の判定に距離または角度概算値のいずれを用いるのか決めるようにしてもよい。また、入手した走行道路情報から、低速走行領域か高速走行領域かを判断して、優先度の判定を切り替えるようにしてもよい。
[レーダ装置外のシステムからの指令による優先度判定]
次に、レーダ装置外のシステムからの指令を考慮した優先度判定について説明する。
アダプティブクルーズコントロール及び緊急ブレーキシステムなどのレーダ装置外のシステムである車両制御アプリケーションにおいては、車速、走行エリアなどによって制御対象が変化しうる。このため、時々刻々と変化する制御対象となる距離、角度、相対速度範囲等を車両制御アプリケーション側からレーダ装置1へCAN通信などを介して通信回路94にフィードバックし、その範囲を制御装置20の入力として、測角処理の優先順を切り替えるようにする。これにより、車両制御アプリケーションが必要とする距離、角度、相対速度の範囲内の物体等を確実に分解能の高い測角処理の対象とすることができる。
なお、上述では通信回路94からCAN通信などを介してレーダ装置1とレーダ装置1の外にあるシステムとして車両制御アプリケーションが連係する例を示したが、車両制御アプリケーションを実行する演算処理装置をレーダ装置1の制御装置20に実装することもできる。
上記を纏めると、ステップST1035の測角処理優先度決定に係る物体の情報は、移動物か否か、予め設定された車線内に存在するか否か、予め設定された覆域内に存在するか否か、距離、角度概算値、自車速度及び車両制御アプリケーション等のシステムからの指令の有無である。移動物か否かは物体との相対速度との関連性が高く移動物は静止物よりも優先度を高く、車線内に存在するものは車線内に存在しない物体よりも優先度を高く、覆域内に存在するものは優先度が高く設定する。また、覆域内に存在しないは後段の測角処理不要と判定することがある。物体との距離が小さい程優先度を高く、角度概算値の絶対値が小さい程優先度を高く、自車速度によって距離と角度概算値の優先度を切替え、車両制御アプリケーションからの指令は優先度を上げるように設定する。特に、車両制御アプリケーションからの指令は最優先となるように設定することができる。
検知対象であるN個(Nは自然数)の物体(T)それぞれの優先度を決めるには、物体の優先度係数T(k)を次式(2)で求める。
すなわち、各情報の持つ優先度を優先度係数として数値化し、物体毎に優先度係数を集計する。

(k)=S(k)×{M(k)+L(k)+C(k)
+R(k)+θ(k)}
ただし、C(k)=0の場合、T(k)=0
・・・(2)

ここで、S(k):物体Tの車両制御アプリケーション指令に基づく優先度係数
(k):物体Tの移動物であるか否かに基づく優先度係数
(k):物体Tが予め設定された車線内に存在するか否かに基づく優先度係数
(k):物体Tが予め設定された覆域内に存在するか否かに基づく優先度係数
(k):物体Tの距離に基づく優先度係数
θ(k):物体Tの角度概算値の絶対値に基づく優先度係数
検知物体が50個(N=50)である例で説明する。
[1]車両制御アプリケーション指令に基づく測角処理優先度が設定された距離、相対速度、角度範囲の物体である場合は優先度係数1(S(k)=1)、そうでない場合は優先度係数2(S(k)=2)、
[2]移動物である場合は優先度係数+10000(M(k)=10000)、移動物でない場合は優先度係数+20000(M(k)=20000)、
[3]予め設定された車線内に存在する場合は優先度係数+40000(L(k)=40000)、車線内でない場合は優先度係数+80000(L(k)=80000)、
[4]予め設定された覆域内に存在する場合は優先度係数+160000(C(k)=160000)、覆域内でない場合は優先度係数+320000(C(k)=320000)、
[5]距離が小さいほど優先したい場合は、距離が近い順に+1ずつ最大50まで優先度係数を加算、
[6]角度概算値の絶対値が小さいほど優先したい場合は、角度概算値の絶対値が小さい順に+100ずつ、最大+5000まで優先度係数を加算、
とする。
車両制御アプリケーション指令に基づく測角処理優先度が設定された距離、相対速度、角度範囲の移動物であって、予め設定された車線内及び覆域内に存在し、m番目(mは自然数で、1≦m≦N )に検知した優先度の非常に高い物体Tの優先度係数T(k)は、
(k)=1×(10000+40000+160000+1+1)
=250002
となる。
また、n番目(nは自然数で、1≦n≦N、n≠m)に検知した優先度の比較的低い物体Tの優先度係数T(k)は、
(k)=2×(20000+80000+320000+25+25)
=840100
と、算出することができる。
優先度係数T(k)は値が小さい程処理優先度が高く、重複しないように優先度係数T(k)を決定しておけば、優先度係数を用いてソートすることで、優先度(優先順)が付与され、所定の優先順で処理することができる。付与された優先度k(k=1,2・・・)は物体毎に記憶装置91に格納される。
また、覆域内判定で処理不要と判断されたものは、式(2)に記載のとおり、T(k)=0とし、処理不要とする。
上記各情報の優先度係数の値は、車両制御アプリケーションに応じて適宜決定すればよい。
また上述では、車両制御アプリケーション指令に基づいて、物体毎に優先度係数を付与したが、必ずしも車両制御アプリケーション指令の優先度が最も高くなるような重み付けにする必要はなく、優先度に係る情報毎に重みづけを付すようにしてもよい。
さらに、測角処理優先度決定に係る物体の情報として、移動物か否か、予め設定された車線内に存在するか否か、予め設定された覆域内に存在するか否か、距離、角度概算値、自車速度及び車両制御アプリケーション等のシステムからの指令の有無を示したが、これら全ての情報でなくても、一部であってもよい。
以上により、ステップST1035において各物体の優先度が決定し、測角処理優先度決定が終了し、図5のステップST103が終了する。
[ステップST104:測角処理本体]
次に図5のステップST104の測角処理本体に移る。
図7は、ステップST104の詳細な処理手順を示すフローチャートである。ステップST104の処理は、角度算出部35で実行される。
[ステップST1041:優先度ソート処理]
ステップST1041では、ステップST103により決定した優先度kの付与された物体の情報を記憶装置91から読み出し、優先度kの順にソートする。ステップST103で優先度kに従って、記憶装置91に格納されていれば、本ステップのソート処理は不要である。また、ステップST103で、測角処理不要と判定された物体についてはステップST1041の優先度ソート処理及びステップST1043の第2の測角処理(分解能の高い測角処理)の対象としない。
なお、優先度kに予め閾値を設定しておき、優先度の低いものは第2の測角処理を実施しないように設定してもよい。また、ステップST103で優先度kを決定する過程で算出した優先度係数T(k)に閾値を設けて、その閾値を超える処理優先度の低いものはT(k)=0として、本ステップST1041の優先度ソート処理及びステップST1043の第2の測角処理(分解能の高い測角処理)の対象としないように設定してもよい。

[ステップST1042:処理時間判定]
優先度kの順に、ステップST1043で第2の測角処理が行われるが、第2の測角処理の実行時間には予め閾値δtimeが設定されている。そのため、ステップST1042ではその閾値を超えた場合角度算出部35での処理を打ち切る判定を行う。
例えば、制御装置20内に内蔵されたタイマーを用い、優先度kの順に検知物体が角度算出部35で分解能の高い測角処理を行いながら、処理時間を計測する。処理時間が閾値δtime内であれば、順次処理対象検知物体の分解能の高い測角処理を行うが、処理時間が閾値δtimeを超えた場合、処理を打ち切る。
あるいは、第2の測角処理に要する時間を予め見積もっておき、ある物体の第2の測角処理が終了した時点で次の物体の第2の測角処理を行うと処理時間が閾値δtimeを超える可能性があれば次の物体以降は第2の測角処理を行わずに処理を打ち切る判定を行う。
ステップST1042で、処理時間が閾値δtime内で次の物体の第2の測角処理が可能と判定されれば、ステップST1043に移る。
[ステップST1043:第2の測角処理]
ここでは、ステップST1031で行った第1の測角処理よりも分解の高い測角処理を行う。第2の測角処理で実行される超分解測角処理の方式は、例えばMUSICまたはESPRIT(Estimation of Signal Parameters via Rotational Invariance Techniques)などの処理を用いればよい。
以上により、ステップST1043が終了し、分解能の高い測角処理により得られた測角値は、例えばMUSIC処理によるなど処理方法を併記して物体毎に高精度である情報とともに記憶装置91に格納する。
[ステップST1044:最終角度値の算出]
ステップST1044では、物体毎に最終角度値を算出する。
N個の物体は、角度概算値をそれぞれ有するが、
[1]ステップST1034の覆域内判定処理の結果処理不要の判定となった物体:
最終角度値は角度概算値である。
[2]ステップST1042の処理時間判定でNoとなったすなわち閾値δtimeを超え、第2の測角処理の実行されなかった物体:
最終角度値は角度概算値である。
[3]ステップST1043の分解能の高い測角処理により測角値が得られた物体:
最終角度値は測角値(分解能の高い測角処理による)となる。
すなわち、制御装置20は、N個の物体について、分解能の高い第2の測角処理よる処理の行われた物体については、第2の測角処理により算出された角度とともに前記角度の算出方法が前記第2の測角処理による(分解能が高く、精度が高い測角処理による、例えば本実施の形態では「MUSIC処理よる」)ことを、物体の最終角度値として出力及び記憶し、前記第2の測角処理による処理の行われなかった物体については、第1の測角処理により算出された角度概算値とともに前記角度概算値の算出方法が前記第1の測角処理による(精度が低い処理による、例えば本実施の形態では「位相モノパルス測角処理による」)ことを、前記物体の最終角度値として出力及び記憶することになる。
[ステップST1045:測角処理未処理物体の範囲確認]
ステップST1045では、ステップST1043のMUSIC処理の行われなかった物体の、距離、角度概算値、相対速度の情報を纏めて、それらの範囲を記憶装置91に格納する。この情報は、次回周期のステップST1035の測角処理優先度決定にフィードバックする。
具体的には、最終角度値が無効でない物体については、連続して分解能の高い測角処理が行われない状況を回避するために、次回以降の処理の優先度が高くなるように優先度判定を切り替えるようにする。
以上で、図5のステップST104である測角処理本体が終了する。
次に、ステップST105の追尾処理に移る。
[ステップST105:追尾処理]
追尾処理は、追尾処理部36で実行される。
追尾処理では、今回の処理周期の各々の反射物体の相対距離、相対速度、方位角度等の測定結果から、次回の処理周期の相対距離、相対速度、方位角度等を予測した予測値を算出する。
また、次回の信号処理周期では、物体検出部30で得られた各々の物体の測定結果と、予測値とを比較し、予測値に最も近い物体を同一の物体であると判断し、同一の物体であると判断されたものには、毎回の信号処理周期で同じ物体番号を割り当てる。
また、それ以降の信号処理周期でも、継続して同じ物体番号が割り当てられるようにすることで、前回信号処理周期と今回信号処理周期とで同じ物体であると考えられるものを同定し、時系列で相関のある物体のみを継続して検知し、それを追尾処理結果として記憶装置91に格納する。
一般に、レーダ装置の測定結果には、本来存在しないはずの物体を検知してしまう誤検知が含まれているので、上述した時系列相関処理を実施することで、レーダ装置の測定結果の信頼性が高くなる。
なお、追尾処理においては、時系列的な処理によって、カルマンフィルタなどの平滑化フィルタを用いて、観測値を平滑化して処理結果を出力することが多い。ステップST1043のMUSIC処理が行われず信頼度が低い角度概算値しか持たない物体については平滑化の係数を変えることが考えられる。
たとえば、
平滑化後の角度 = (1−A)×前周期の平滑化後の角度+A×観測された角度
という式で平滑化後の角度が導出されている場合は、観測された角度の信頼度が低いため、係数Aの係数を小さくして平滑化後の角度を算出することで、追尾処理結果を安定させることができる。
以上のように、実施の形態1によれば、処理負荷の軽い処理(第1の測角処理)を用いて優先度を判定することにより、分解能の高い測角処理で処理負荷の重い処理(第2の測角処理)を適用する対象を限定するので、処理負荷が低減される。
また、処理負荷が低減するので安価に制御装置を構成することが可能となり、すなわちレーダ装置の低コスト化に繋がり、本実施の形態によるレーダ装置は車載用に好適なものとなる。
最終測角値として、分解能の高い測角処理による信頼性の高い測角値が得られなくても、角度概算値を得ることができ、信頼性に応じた範囲で物体を検出することが可能となる。また、測角値は信頼性の情報が付加されているので、それを用いて算出された物体情報の信頼性及び優先度の把握が容易になる。
信頼性の低い角度概算値を持つ物体については、その情報を用いて車両制御アプリケーション等を動作させないようにすれば、車両の誤動作を防止することができる。
その他の実施の形態.
本願のその他の実施の形態について説明する。なお、以下に説明する各実施の形態の構成は、それぞれ単独で適用されるものに限られず、矛盾が生じない限り、他の実施の形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記実施の形態1においてはFMCWレーダ方式の例で説明したが、測角処理を行うようなレーダであれば、他のレーダ方式であってもよい。たとえば、パルスドップラーレーダ、FM(Frequency Modulation)パルスレーダ、FCM(Fast Chip Modulation)方式のレーダなどにも適用することができる。
また、実施の形態1では、1つの送信アンテナ、6つの受信アンテナを持つレーダ装置の例を示したが、複数の送信アンテナ、複数の受信アンテナをもつようなMIMO(Multiple Input Multiple Output)方式のレーダにも適用可能である。
さらに、アンテナの本数が限定されるものではなく、アンテナ本数が多ければ多いほど、分解能の高い測角処理に要する処理時間が多くなるため、事前に優先度を付与する本願に開示の技術は効果的である。
(2)上記実施の形態1においては、第1の測角処理として位相モノパルス測角処理を用いて説明したが、振幅モノパルス測角方式等他の処理方法を用いてもよい。
(3)上記実施の形態1においては、第2の測角処理としてMUSICまたはESPRITを用いることができることを示したが、他の分解能の高い処理方法、例えば最尤推定法等を用いてもよい。
さらに、第2の測角処理では精度の高い測角値(角度値)を取得することが目的であるので、分解能の高い単一の測角処理に限らず、複数の測角処理を組み合わせて精度を上げるようにした方式を用いてもよい。第1の測角処理による結果(角度概算値)よりも分解能の高い、精度の高い結果(角度値)が得られる処理となるように複数の処理方法を組み合わせる、算出計算を繰り返し実行する等を行ってもよい。
(4)上記実施の形態1における測角処理優先度判定処理ステップST103のうち、移動物判定処理のステップST1032、車線内判定処理のステップST1033、覆域内判定処理のステップST1034は、この順に限るものではない。
また、ステップST1035の測角処理優先度決定においては、複数の優先度に係る情報を例示したが、全ての優先度に係る情報を準備する必要はなく、本開示の主旨を逸脱しない範囲で適宜、入れ替り、省略することが可能である。
(5)上記実施の形態1における図5、6、7で示した処理手順は、本開示の主旨を逸脱しない範囲で適宜順番を入れ替え、省略することが可能である。
(6)上記実施の形態1では、車両にレーダ装置1が搭載された例について示したが、上述したとおり、航空機のような他の移動体、監視装置等に搭載されてもよい。その場合、レーダ装置外部のシステムである車両制御アプリケーションは、航空機において航空機制御アプリケーション、監視装置においては中央制御装置等、適宜読み替えることができる。
本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
1:レーダ装置、 2:制御電圧発生器、 3:発振器(VCO)回路、
4:分配器、 5:送信アンテナ、 6:受信アンテナ、 7:ミキサ、
10:送信部、 11:受信部、20:制御装置、21:FFT演算部、
22:送信信号生成部、 30:物体検出部、 31:ピーク検出部、
32:距離及び相対速度算出部、 33:測角処理部、
34:測角処理優先度判定部、 35:角度算出部、 36:追尾処理部、
50:車両、 51:物体、 90:演算処理装置、 91:記憶装置、
92:A/D変換器、 93:D/A変換器、 94:通信回路、
341:角度概算部、 342:移動物判定部、 343:車線内判定部、
344:覆域内判定部、 345:処理優先度判定部、 351:処理時間判定部。

Claims (18)

  1. 送信信号を送信アンテナから送信する送信部と、
    単数又は複数の物体に反射された前記送信信号を受信アンテナにより受信する受信部と、
    前記物体のそれぞれについて、自装置との距離、相対速度及び角度を算出する制御装置とを備えたレーダ装置であって、
    前記制御装置は、
    前記物体のそれぞれについて、第1の測角処理により前記角度の概算値を算出する角度概算部と、
    前記第1の測角処理よりも分解能の高い第2の測角処理を行う前記物体の優先度を決定する処理優先度判定部と、
    前記処理優先度判定部によって決定された前記物体の優先度に従い、かつ前記第2の測角処理による処理時間が所定の閾値未満の場合に、前記第2の測角処理を行い、前記角度を算出する角度算出部と、を備え
    前記処理優先度判定部は、
    前記物体の前記優先度に係る情報それぞれについて優先度係数を設定し、前記物体が有する前記優先度係数に基づき前記優先度を決定するとともに、
    前記角度算出部で処理に要する時間を計測し、前記処理時間が所定の閾値を上回った場合、前記第2の測角処理を実行せず、
    前記処理時間が所定の閾値を上回って前記第2の測角処理の行われなかった物体について、次回の処理での前記優先度係数を高く設定するレーダ装置。
  2. 前記制御装置は、
    予め自装置との距離及び角度範囲により設定された覆域に対し、算出された前記距離と前記角度概算値とを用いて前記物体のそれぞれが前記覆域内に存在する否かを判定し、前記優先度係数を設定する覆域内判定部を備え、
    前記覆域内判定部では
    前記覆域内の物体については前記優先度を高く、
    前記覆域外の物体については前記優先度を低くまたは前記第2の測角処理は不要となるように前記優先度係数を設定し、
    前記処理優先度判定部では前記覆域内判定部の結果を用いて前記優先度を決定する、
    請求項1に記載のレーダ装置。
  3. 前記制御装置は、
    前記物体のそれぞれについて、移動物であるか否かを判定し、前記優先度係数を設定する移動物判定部を備え、
    前記移動物判定部では、
    前記物体が移動物と判定された場合は、移動物でないと判定された場合よりも前記優先度が高くなるように前記優先度係数を付与し、
    前記処理優先度判定部では前記移動物判定部の結果を用いて前記優先度を決定する、
    請求項1または2に記載のレーダ装置。
  4. 前記制御装置は、
    前記物体のそれぞれについて、予め設定された車線内に存在するか否かを判定し、前記優先度係数を設定する車線内判定部を備え、
    前記車線内判定部では、
    前記物体が前記車線内に存在すると判定された場合は、車線内でないと判定された場合よりも前記優先度が高くなるように前記優先度係数を設定し、
    前記処理優先度判定部では前記車線内判定部の結果を用いて前記優先度を決定する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載のレーダ装置。
  5. 前記制御装置は、
    前記距離が小さい物体ほど、前記優先度が高くなるように前記優先度係数を設定し、
    前記処理優先度判定部で前記物体のそれぞれのもつ距離に関する優先度係数を用いて前記優先度を決定する、請求項1から4のいずれか1項に記載のレーダ装置。
  6. 前記制御装置は、
    前記距離の順に複数の距離区間を振り分け、前記距離区間の平均距離が小さいほど前記優先度が高くなるように前記優先度係数を設定し、かつ同じ前記距離区間に属する物体には同じ優先度係数を付与し、
    同じ前記距離区間に属する物体は、前記角度概算値の絶対値が小さいほど前記優先度が高くなるように前記優先度係数を設定する、請求項1から4のいずれか1項に記載のレーダ装置。
  7. 前記制御装置は、
    前記角度概算値の絶対値が小さい物体ほど、前記優先度が高くなるように前記優先度係数を設定し、
    前記処理優先度判定部で前記物体のそれぞれのもつ角度概算値に関する優先度係数を用いて前記優先度を決定する、請求項1から4のいずれか1項に記載のレーダ装置。
  8. 前記制御装置は、
    前記角度概算値の絶対値の順に複数の角度区間を振り分け、前記角度区間の平均角度が小さいほど前記優先度係数が高くなるように設定し、かつ同じ前記角度区間に属する物体には同じ優先度係数を付与し、
    同じ前記角度区間に属する物体は、前記距離が小さいほど前記優先度係数が高くなるように設定する、請求項1から4のいずれか1項に記載のレーダ装置。
  9. 車両に搭載されたレーダ装置であって、
    前記制御装置は、前記車両の速度に応じて、
    前記優先度の判定に前記物体の距離を用いるかまたは前記角度概算値を用いるかの優先順を切り替える、請求項1から4のいずれか1項に記載のレーダ装置。
  10. 前記車両の速度が所定の閾値を下回った場合は、
    前記距離が小さいほど前記優先度が高くなるように前記優先度係数が設定された請求項9に記載のレーダ装置。
  11. 前記車両の速度が所定の閾値を下回った場合は、
    前記制御装置は、
    前記距離の順に複数の距離区間を振り分け、前記距離区間の平均距離が小さいほど前記優先度が高くなるように前記優先度係数を設定し、かつ同じ前記距離区間に属する物体には同じ優先度係数を付与し、
    同じ前記距離区間に属する物体は、前記角度概算値の絶対値が小さいほど前記優先度が高くなるように前記優先度係数を設定する、請求項9に記載のレーダ装置。
  12. 前記車両の速度が所定の閾値を上回った場合は、
    前記角度概算値の絶対値が小さいほど前記優先度が高くなるように前記優先度係数が設定された請求項9に記載のレーダ装置。
  13. 前記車両の速度が所定の閾値を上回った場合は、
    前記制御装置は、
    前記物体の角度概算値の絶対値の順に複数の角度区間を振り分け、前記角度区間の平均角度が小さいほど前記優先度が高くなるように前記優先度係数を設定し、かつ同じ前記角度区間に属する物体には同じ優先度係数を付与し、
    同じ前記角度区間に属する物体は、前記距離が小さいほど前記優先度が高くなるように前記優先度係数を設定する、請求項9に記載のレーダ装置。
  14. 車両に搭載されたレーダ装置であって、
    前記制御装置は、地図情報を用い前記車両の走行する領域に応じて、
    前記優先度の判定に前記物体の距離を用いるかまたは前記角度概算値を用いるか切り替える、請求項1から4のいずれか1項に記載のレーダ装置。
  15. 車両に搭載されたレーダ装置であって、
    前記制御装置は、
    前記車両を制御する車両制御アプリケーションに基づく指令を受けた場合、
    前記指令に基づき前記優先度係数を付与する請求項1から14のいずれか1項に記載のレーダ装置。
  16. 前記車両制御アプリケーションに基づく指令を受けた場合、前記指令の優先度を最優先とする請求項15に記載のレーダ装置。
  17. 前記制御装置は、
    前記第2の測角処理の行われた物体については、前記第2の測角処理により算出された角度とともに前記角度の算出方法が前記第2の測角処理によることを、前記物体の最終角度値として出力及び記憶し、
    前記第2の測角処理の行われなかった物体については、前記第1の測角処理により算出された角度概算値とともに前記角度概算値の算出方法が前記第1の測角処理によることを、前記物体の最終角度値として出力及び記憶する請求項1に記載のレーダ装置。
  18. 送信信号を送信アンテナから送信し、
    単数又は複数の物体に反射された前記送信信号を受信アンテナにより受信し、
    前記物体のそれぞれについて、自装置との距離、相対速度及び角度を算出するレーダ装置の制御方法であって、
    前記物体のそれぞれについて、第1の測角処理により前記角度の概算値を算出する第1の測角処理ステップと、
    前記第1の測角処理よりも分解能の高い第2の測角処理を行う前記物体の優先度を決定する処理優先度判定ステップと、
    前記処理優先度判定ステップによって決定された前記物体の優先度に従い、前記第2の測角処理による処理時間が所定の閾値未満の間は前記第2の測角処理を実行し、前記角度を算出する第2の測角処理ステップと、
    前記第2の測角処理ステップにおいて、前記処理時間が所定の閾値を上回って前記第2の測角処理の行われなかった物体について、次回の処理での前記優先度係数を高く設定するステップと、を備えたレーダ装置の制御方法。
JP2018127999A 2018-07-05 2018-07-05 レーダ装置及びレーダ装置の制御方法 Active JP6687289B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018127999A JP6687289B2 (ja) 2018-07-05 2018-07-05 レーダ装置及びレーダ装置の制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018127999A JP6687289B2 (ja) 2018-07-05 2018-07-05 レーダ装置及びレーダ装置の制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020008366A JP2020008366A (ja) 2020-01-16
JP6687289B2 true JP6687289B2 (ja) 2020-04-22

Family

ID=69151254

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018127999A Active JP6687289B2 (ja) 2018-07-05 2018-07-05 レーダ装置及びレーダ装置の制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6687289B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20230152437A1 (en) * 2020-05-25 2023-05-18 Mitsubishi Electric Corporation Radar apparatus
CN114185038B (zh) * 2021-11-29 2022-08-12 珠海安自达科技有限公司 一种基于毫米波雷达网实现超高角度分辨力的方法及系统

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11142511A (ja) * 1997-11-11 1999-05-28 Mitsubishi Electric Corp レーダ装置
JP3821688B2 (ja) * 2001-10-30 2006-09-13 三菱電機株式会社 レーダ装置
JP2009036539A (ja) * 2007-07-31 2009-02-19 Mitsubishi Electric Corp レーダ信号処理装置およびレーダ信号処理方法
JP5653066B2 (ja) * 2010-04-26 2015-01-14 三菱電機株式会社 レーダ処理装置
JP6212880B2 (ja) * 2013-03-04 2017-10-18 株式会社デンソー 物標認識装置
JP6384534B2 (ja) * 2016-09-29 2018-09-05 マツダ株式会社 車両用物標検出システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020008366A (ja) 2020-01-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9971022B2 (en) Radar apparatus
JP5874824B2 (ja) レーダ装置、角度検証方法
US11208114B2 (en) Sensor control apparatus
JP5256223B2 (ja) レーダシステム、及び方位検出方法
CN108369271B (zh) 配置用于确定空闲域的车辆雷达系统
JP2010038705A (ja) 信号処理装置、レーダ装置、車両制御装置、及び信号処理方法
US10712429B2 (en) Radar device and signal processing method
JP5714075B2 (ja) 車載用レーダ装置およびターゲット検出方法
JP6993136B2 (ja) レーダ装置および物標検知方法
JP6429486B2 (ja) レーダ装置、及び、信号処理方法
WO2011070426A2 (en) Obstacle detection device
JP2016075558A (ja) レーダシステム、レーダ信号処理装置、車両走行制御装置および方法、ならびにコンピュータプログラム
US10698105B2 (en) Radar device and peak processing method
US10473760B2 (en) Radar device and vertical axis-misalignment detecting method
JP2009041981A (ja) 物体検出装置および方法、ならびに物体検出装置を備えた車両
JP2014227000A (ja) 車両制御装置、その方法およびそのプログラム
JP7103767B2 (ja) レーダ装置および物標検出方法
JP6687289B2 (ja) レーダ装置及びレーダ装置の制御方法
JP2010038706A (ja) 信号処理装置、及びレーダ装置
EP3690484B1 (en) Radar device and target detection method
JP2008064743A (ja) 車載レーダ装置
US10571563B2 (en) Radar device and signal processing method
US11841419B2 (en) Stationary and moving object recognition apparatus
JPH08105963A (ja) レーダ装置
JP2013257249A (ja) 物体検出装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180705

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190613

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190806

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190904

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200303

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200331

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6687289

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250