JP6684672B2 - トルクリミッタおよび開閉部材駆動装置 - Google Patents

トルクリミッタおよび開閉部材駆動装置 Download PDF

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Description

本発明は、歯車機構の途中に配置されるトルクリミッタ、および、歯車機構によって駆動力を伝達して蓋や扉などの開閉部材を駆動する開閉部材駆動装置に関する。
蓋や扉などの開閉部材を開閉する開閉部材駆動装置は特許文献1に記載されている。同文献の開閉部材駆動機構は、開状態の炊飯器の蓋を閉じるものであり、モータと、モータの駆動力を蓋体が連結された出力軸に伝達する歯車機構とを備える。
特許第3076722号公報
蓋や扉などの開閉部材は人によって操作されることがある。例えば、開閉部材駆動装置によって開閉部材が閉方向に駆動されているときに、人によって開閉部材が開方向に操作されることがある。このような場合には、歯車機構に外部から過度な負荷が入力される。従って、歯車機構にトリクリミッタを備えていなければ、歯車機構を構成する各歯車やモータを破損させる可能性がある。また、開閉部材が人によって操作される機会は頻繁に発生する可能性があるので、歯車機構が備えるトルクリミッタには、耐久性が要求される。
本発明の課題は、かかる点に鑑みて、歯車機構の途中に配置することが容易で耐久性を備えるトルクリミッタを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のトルクリミッタは、第1歯部を備える第1歯車と、第2歯部を備え前記第1歯車に同軸に連結された第2歯車と、前記第1歯車と前記第2歯車との間で回転を伝達する回転伝達機構と、を有し、前記第2歯部は、前記第1歯部に対して前記第1歯車および前記第2歯車の軸線方向の第1方向の側に位置し、前記第2歯車は、外周面に前記第2歯部を備える筒部と、前記筒部の内周側で当該筒部の軸線と交差する方向に延びる板部と、前記板部から前記筒部の内周側を前記第1方向とは反対の第2方向に突出する環状壁部とを備え、前記第1歯車は、前記第1歯部の前記第1方向の側に前記環状壁部の内周側に挿入される挿入部を備え、前記回転伝達機構は、前記環状壁部の前記第2方向の端から当該環状壁部を前記軸線方向に延びるスリットと、前記スリットに挿入されて前記軸線方向に延びるシャフトと、前記挿入部の外周面を前記軸線方向に延びて前記シャフトの内周側部分が挿入された溝部と、前記環状壁部を囲んで当該環状壁部と前記筒部との間に挿入されて前記シャフトが前記環状壁部から外周側へ突出したときに当該シャフトを内周側に付勢する付勢力を発揮するコイルバネと、前記環状壁部における前記第2方向の端の外周側への変位を規制する規制部材と、を備えることを特徴とする。
本発明では、同軸に配置された第1歯車および第2歯車の一方の歯車を、歯車機構の輪列を構成する一つの歯車に噛合させ、他方の歯車を、第1歯車および第2歯車の一方の歯車を噛合させた歯車よりも駆動力伝達方向の下流側に位置する歯車に噛合させることにより、歯車機構の途中にトルクリミッタを配置できる。ここで、トルクリミッタは、通常は、第2歯車の環状壁部のスリットに挿入されたシャフトの内周側部分が、環状壁部の内周側に位置する第1歯車の挿入部の外周面の溝部に挿入されて当該溝部に係止した状態とな
っている。従って、第1歯車と第2歯車とは一体に回転する。一方、第1歯車または第2歯車に過度な負荷が伝達された場合には、第1歯車と第2歯車との相対回転が許容される。すなわち、外部から伝達された過度な負荷によって第1歯車と第2歯車とが相対回転を開始すると、シャフトは溝部から外れて挿入部の外周面に乗り上げ、コイルバネの付勢力に抗して外周側に移動する。これにより、第1歯車と第2歯車との相対回転が許容されるので、第1歯車および第2歯車のいずれか一方に伝達された過度な負荷が、他方に伝達されることを防止できる。よって、外部からの過度の負荷により歯車機構を構成する歯車などを破損させることがない。
ここで、シャフトが溝部から外れて挿入部の外周面に乗り上げる際には、シャフトは環状壁部におけるスリットの開口縁に当接して、開口縁を周方向に押し広げようとする。これにより、環状壁部における板部の側の端に応力が発生するので、外部からの過大な負荷の入力が頻繁にあると、環状壁部が破損しやすいという問題がある。かかる問題に対して、本発明では、回転伝達機構が、環状壁部における第2方向の端の外周側への変位を規制する規制部材を備える。これにより、シャフトが環状壁部の開口縁を周方向に押し広げようとしたときに環状壁部の変位が規制される。従って、環状壁部の板部の側の端部分に応力が発生することを抑制できる。よって、環状壁部の破損を防止でき、トルクリミッタの耐久性が向上する。
本発明において、前記規制部材は、前記第1歯車と一体に設けられていることが望ましい。このようにすれば、規制部材を独立した一つの部材として設ける場合と比較して、トルクリミッタを構成する部品の点数を抑制できる。
本発明において、前記第1歯車は、前記コイルバネに前記第2方向から対向して当該コイルバネの前記軸線方向への移動範囲を規定するコイルバネ移動規制部を備えることが望ましい。コイルバネ移動規制部が第2方向からコイルバネに対向すれば、筒部と環状壁部との間に配置されたコイルバネの軸線方向における移動範囲は、板部とコイルバネ移動規制部との間の範囲に規定される。ここで、コイルバネの軸線方向における移動範囲が規定されれば、コイルバネとシャフトとの位置が軸線方向でずれることを防止できる。これにより、シャフトが外周側に移動したときにコイルバネがシャフトを付勢する付勢力が不安定となることを防止できる。
本発明において、前記第1歯車は、前記シャフトに前記第2方向から対向して当該シャフトの前記軸線方向の移動範囲を規定するシャフト移動規制部を備えることが望ましい。シャフト移動規制部が第2方向からシャフトに対向すれば、スリットに挿入されたシャフトの軸線方向における移動範囲は、スリットの第1方向の端とシャフト移動範囲規制部との間の範囲に規定される。ここで、シャフトの軸線方向における移動範囲が規定されれば、コイルバネとシャフトとの位置が軸線方向でずれることを防止できる。これにより、シャフトが外周側に移動したときにコイルバネがシャフトを付勢する付勢力が不安定となることを防止できる。
この場合において、前記環状壁部は、前記第2方向の端部分に外径寸法が小さい小径部を備えており、前記シャフト移動規制部は、径方向で前記小径部の外周側に位置して、前記第2方向から前記シャフトの前記第2方向の端面に対向するものとすることができる。このようにすれば、環状壁部のスリットに挿入されているシャフトに対して、第2方向からシャフト移動規制部を対向させることが容易となる。
本発明において、前記環状壁部と前記板部との境界部分には、アールが設けられていることが望ましい。このようにすれば、シャフトが外周側に移動する際に応力が発生しやすい環状壁部の板部の側の端にアールが設けられるので、かかる応力によって環状壁部の板
部の側の端が損傷することを防止或いは抑制できる。
本発明において、前記回転伝達機構は、前記スリットとして前記軸線回りの等角度間隔に設けられた複数のスリットを備え、前記シャフトとして前記複数のスリットと同数のシャフトを備えることが望ましい。このようにすれば、シャフトが溝部から外れて挿入部の外周面に乗り上げる際に、シャフトが環状壁部におけるスリットの開口縁を周方向に押し広げようとする力が周方向の複数箇所に均等に分散される。これにより、環状壁部における板部の側の端の特定箇所に応力が集中することを防止できるので、環状壁部の破損を防止或いは抑制できる。
本発明において、前記環状壁部は、前記第2方向の端に、前記第2方向に向かって内周側に傾斜するテーパー形状の面取り面を備えることが望ましい。このようにすれば、環状壁部と筒部との間にコイルバネを挿入することが容易となるので、トルクリミッタの組み立て作業が容易となる。
本発明において、前記第1歯車は、前記軸線方向で連結された第1部材および第2部材を備え、前記第1部材は、前記第1歯部を備え、前記第2部材は、前記挿入部を備えるものとすることができる。このようにすれば、第2部材の挿入部を環状壁部の内周側に挿入した後に第1部材と第2部材とを連結できるので、トルクリミッタの組み立て作業が容易となる。
本発明において、前記第1部材は、樹脂製であり、前記第2部材は、金属製とすることができる。このようにすれば、第1歯車の全体を樹脂製とした場合と比較して、第1歯車におけるシャフトが当接する部分(挿入部)の強度を上げることができる。また、第1歯車の全体を金属製とした場合と比較して、トルクリミッタの製造コストを抑制できる。
次に、本発明の開閉部材駆動装置は、モータと、前記モータの駆動力を開閉部材が連結される出力軸に伝達する歯車機構と、を有し、前記歯車機構は、上記のトルクリミッタを備え、前記モータの駆動力は、前記第1歯車および前記第2歯車を介して前記出力軸に伝達されることを特徴とする。
本発明の開閉部材駆動装置は、モータの駆動力を開閉部材が連結される出力軸に伝達する伝達機構の途中にトルクリミッタを備える。従って、モータの駆動によって開閉部材を回転駆動しているときに、外部からの力によって開閉部材が駆動方向とは逆方向に移動した場合でも、歯車機構を構成する歯車やモータが損傷することを防止できる。
本発明によれば、トルクリミッタを、歯車機構を構成する歯車として設置できる。また、トルクリミッタの回転伝達機構における環状壁部の破損を防止或いは抑制できるので、トルクリミッタが耐久性を備える。
本発明を適用した開閉部材駆動装置の説明図である。 ケースを取り除いた自動自動閉装置を第2方向から見た場合の斜視図である。 ケースを取り除いた自動自動閉装置を第1方向から見た場合の斜視図である。 第2複合歯車(トルクリミッタ)の斜視図および断面図である。 第2複合歯車の分解斜視図である。 第2複合歯車を構成する大径歯車と小径歯車のそれぞれの斜視図である。 第5複合歯車およびポテンショメータの斜視図である。 第5複合歯車の分解斜視図および第2歯車部材の斜視図である。 開閉部材が開位置および閉位置にある場合の、出力歯車、出力軸、および、第5複合歯車の斜視図である。 開閉部材が人により操作された場合の出力歯車、出力軸、および、第5複合歯車の斜視図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の一形態である開閉部材駆動装置を説明する。
(全体構成)
図1(a)は開閉部材駆動装置の説明図であり、図1(b)は開閉部材駆動装置による蓋体の閉動作の説明図である。図1(a)に示すように、開閉部材駆動装置1は、開閉部材2が連結される自動閉装置4、スイッチ5、検出器6、および、制御部7を備える。図1(b)に示すように、開閉部材2は、箱体3に対して起立する開位置2Bと箱体3に沿って平伏する閉位置2Aとの間を90°の角度範囲に渡って両方向に回転する。開閉部材駆動装置1は、開状態とされた蓋や扉などの開閉部材2を回動させて所定の閉位置2Aに配置する。開閉部材2が閉位置2Aに配置されると、箱体3に設けた収納部が開閉部材2により封鎖された状態となる。なお、開閉部材2の閉位置2Aと開位置2Bの位置及び角度範囲は、実施例に限定されるものではなく、用途に応じて設定される。
自動閉装置4は、ケース10と、開閉部材2が連結される出力軸11を備える。出力軸11における開閉部材2との連結部12はケース10の軸受孔13から外側に露出する。開閉部材2はその回転中心軸が出力軸11に同軸に連結される。以下の説明では、出力軸11の軸線をL0とし、自動閉装置4において軸線L0に沿う方向をX方向とする。また、X方向の第1方向を第1方向X1とし、第1方向X1とは反対側を第2方向X2とする。
図2はケースを取り除いた自動閉装置4を第2方向X2から見た場合の斜視図である。図3はケースを取り除いた自動閉装置4を第1方向X1から見た場合の斜視図である。図3および図4に示すように、ケース10内には自動閉装置4の駆動源となるモータ15と、開閉部材2が連結される出力軸11と、モータ15の駆動力を出力軸11に伝達する歯車機構16と、ポテンショメータ17が収納されている。歯車機構16は減速機構である。ポテンショメータ17は、ポテンショ歯車18と、ポテンショ歯車18の回転角度位置を検出する検出部19を備える。
図3に示すように、モータ15は、ケース10内において、第1方向X1にモータ出力軸15aが突出する姿勢で配置されている。歯車機構16は、モータ出力軸15aに取り付けられたピニオン22と、ピニオン22と噛合する第1複合歯車23と、第1複合歯車23と噛合する第2複合歯車(トルクリミッタ)24と、第2複合歯車24と噛合する第3複合歯車25と、第3複合歯車25と噛合する第4複合歯車26と、第4複合歯車26と噛合する第5複合歯車27と、第5複合歯車27と噛合する出力歯車28を備える。
第1複合歯車23は、図3に示すように、ピニオン22と噛合する第1大径歯車部分23aと、第1大径歯車部分23aの第2方向X2の側に同軸に設けられた第1小径歯車部分23bを備える。第2複合歯車24は、第1小径歯車部分23bと噛合する第2大径歯車部分24aと、第2大径歯車部分24aの第2方向X2の側に同軸に設けられた第2小径歯車部分24bを備える。第3複合歯車25は、第2小径歯車部分24bと噛合する第3大径歯車部分25aと、第3大径歯車部分25aの第1方向X1の側に同軸に設けられた第3小径歯車部分25bを備える。第4複合歯車26は、第3小径歯車部分25bと噛合する第4大径歯車部分26aと、第4大径歯車部分26aの第1方向X1の側に同軸に設けられた第4小径歯車部分26bを備える。第5複合歯車27は、第4小径歯車部分2
6bと噛合する第5大径歯車部分27aと、第5大径歯車部分27aの第2方向X2の側に同軸に設けられた第5小径歯車部分27bを備える。第5小径歯車部分27bは、X方向(第5小径歯車部分27bの軸線方向)で離間する位置に設けられた第1歯部27cと第2歯部27dを備える。第1歯部27cは第2歯部27dの第1方向X1の側に位置する。出力歯車28は第5小径歯車部分27bの第1歯部27cと噛合する。第5小径歯車部分27bの第2歯部27dには、ポテンショメータ17のポテンショ歯車18が噛合する。
図2に示すように、第1複合歯車23は、X方向に延びる第1支軸31に回転可能に支持されている。第2複合歯車24は、X方向に延びる第2支軸32に回転可能に支持される。第3複合歯車25は、X方向に延びる第3支軸33に回転可能に支持される。第4複合歯車26は、X方向に延びる第4支軸34に回転可能に支持される。第5複合歯車27は、X方向に延びる第5支軸35に回転可能に支持される。第1支軸31、第2支軸32、第3支軸33、第4支軸34および第5支軸35のX方向の両端部分は、それぞれケース10に設けられた支持部(不図示)に支持されている。
出力歯車28は扇形歯車である。出力歯車28と出力軸11は同軸に配置されている。すなわち、出力軸11と出力歯車28の軸線L0は一致している。出力歯車28(扇形歯車)の要(回転中心)にはX方向に貫通する軸受孔29が設けられている。
図3に示すように、出力軸11は、軸線L0に沿ってX方向に延びる出力軸本体部37と、出力軸本体部37から軸線L0と直交する方向に突出する腕部38を備える。出力軸本体部37と腕部38とは一体に回転する。出力軸本体部37には、開閉部材2を連結するための連結部12が設けられている。連結部12は出力軸本体部37をX方向に貫通する貫通孔である。連結部12(貫通孔)をX方向から見た場合の開口形状はD字形状である。出力軸11は、出力軸本体部37が出力歯車28の軸受孔29に回転可能に支持されている。また、出力軸11はケース10に回転可能に支持されている。
ここで、各歯車(ピニオン22、第1複合歯車23、第2複合歯車24と、第3複合歯車25、第4複合歯車26、第5複合歯車27および出力歯車28)において、他の歯車が噛合する歯部には、ポテンショ歯車18と噛合する第2歯部27dを除き、グリスなどの潤滑剤が塗布されている。なお、潤滑剤としてオイルやコーティング剤が用いられる場合もある。
(第2複合歯車)
図4から図6を参照して第2複合歯車24を詳細に説明する。図4(a)は第2方向X2から見た場合の第2複合歯車24の斜視図であり、図4(b)は第2複合歯車24をその軸線に沿って切断した断面図であり、図4(c)は図4(a)のA−A線における断面図である。図5は第2複合歯車24の分解斜視図である。図6(a)は第2複合歯車24を構成する大径歯車を第2方向X2から見た場合の斜視図であり、図6(b)は第2複合歯車24を構成する小径歯車を第1方向X1から見た場合の斜視図である。図4に示すように、第2複合歯車24は、第2支軸32に回転可能に支持された大径歯車(第2歯車)41および小径歯車(第1歯車)42と、大径歯車41と小径歯車42との間で回転を伝達する回転伝達機構43を備える。
図4および図5に示すように、大径歯車41は外周面に第1複合歯車23と噛合する大径歯部(第2歯部)41aを備える筒部45と、筒部45の内周面のX方向の途中位置(第1方向X1の開口に近い位置)から径方向を内周側に突出する環状の板部46と、板部46から筒部45の内周側を第2方向X2に突出する環状壁部47とを備える。板部46の中心には第2支軸32が貫通する貫通孔48が設けられている。筒部45と環状壁部4
7とは径方向に隙間を開けて同軸に設けられている。環状壁部の第2方向X2の端は筒部45の内周側に位置する。
図6(a)に示すように、環状壁部47は、第2方向X2の端部分に外径寸法が小さい小径部49を備える。また、環状壁部47は、第2方向X2の端に、第2方向X2に向かって内周側に傾斜するテーパー形状の面取り面49aを備える。環状壁部47と板部46との境界部分にはアール50が設けられている。換言すれば、環状壁部47は、板部46の側の端部分に、板部46の側に向かって、厚さ寸法が増加する肉厚部分(アール50)を備える。
図4(b)および図6(b)に示すように、小径歯車42は、第3複合歯車25と噛合する小径歯部(第1歯部)53aを備える軸部53と、大径歯車41の環状壁部47の内周側に挿入される挿入部54と、軸部53と挿入部54の間から径方向に広がる環状板部55と、環状板部55の外周縁から第1方向X1に延びる環状筒部56を備える。また、小径歯車42は軸部53および挿入部54をX方向に貫通する貫通孔42aを備える。貫通孔42aには第2支軸32が貫通する。
挿入部54は軸部53の第1方向X1の側に位置する。挿入部54は第2支軸32と同軸の環状の外周面54aを備える。環状筒部56は、軸部53および挿入部54と同軸であり、挿入部54における第2方向X2の端部分の外周側に位置する。環状筒部56の第1方向X1の先端部分の内周側には、先端側から切り欠かれた環状段部57が設けられている。環状段部57は、内周側を向く環状周壁面57aと、第1方向X1を向く環状端面57bを備える。
小径歯車42の挿入部54を大径歯車41の環状壁部47に挿入して第2複合歯車24を構成した状態では、環状筒部56の第1方向X1の先端部分は大径歯車41の筒部45と環状壁部47との間に挿入され、環状板部55の第2方向X2の端面が大径歯車41の筒部45の第2方向X2の端面とが同一平面上に位置する。
ここで、図4(b)および図5に示すように、小径歯車42は、X方向に同軸に連結された第1部材58および第2部材59を備える。第1部材58は軸部53、環状板部55および環状筒部56を備える。また、第1部材58は軸部53の第1方向X1の端面に矩形の凹部60を備える。第2部材59は挿入部54を備える。また、第2部材59は挿入部54の第2方向X2の端面に矩形の凸部61を備える。第1部材58と第2部材59とを連結する際には、第1部材58の凹部60に第2部材59の凸部61が挿入される。第1部材58は樹脂製であり、第2部材59は焼結金属からなる。
回転伝達機構43は、図5に示すように、大径歯車41の環状壁部47に設けられた4本のスリット63と、各スリット63にそれぞれ挿入された金属製の4本のシャフト64を備える。図6に示すように、各スリット63は、環状壁部47の第2方向X2の端から板部46に向かって当該環状壁部47を切り欠いて設けられている。各スリット63はX方向に延びて板部46に達する。4本のスリット63は第2支軸32の軸線L1回り(第2複合歯車24の軸線L1回り)で等角度間隔に設けられている。従って、環状壁部47は、周方向に等間隔で配列された4枚の円弧壁65から構成されている。
図5に示すように、各シャフト64は円柱形状であり、X方向に延びる。各シャフト64は金属製である。4本のシャフト64はそれぞれスリット63に挿入されている。ここで、図4(b)、図4(c)に示すように、各シャフト64の直径は、各スリット63の周方向の幅よりも短い。また、各シャフト64の直径は、環状壁部47(円弧壁65)の径方向の厚みよりも長い。各シャフト64の長さ寸法は、板部46から環状壁部47の小
径部49までの高さ寸法よりも短い。
また、回転伝達機構43は、図4(c)および図5に示すように、小径歯車42の挿入部54の外周面54aに設けられた4本の溝部66と、大径歯車41の筒部45と環状壁部47との間に挿入されたコイルバネ67と、を備える。4本の溝部66は第2複合歯車24の軸線L1回りで等角度間隔に設けられている。図4(c)に示すように、各溝部66には、各スリット63に挿入された各シャフト64の内周側部分が挿入される。コイルバネ67は、その内周側が環状壁部47の外周面54aに接触する状態で筒部45と環状壁部47との間に挿入されている。コイルバネ67は、シャフト64が環状壁部47から外周側へ突出したときに当該シャフト64を内周側に付勢する付勢力を発揮する。
さらに、回転伝達機構43は、図4(b)および図6(b)に示すように、環状壁部47における第2方向X2の端の外周側への変位を規制する規制部68(規制部材)、シャフト64のX方向への移動範囲を規定するシャフト移動規制部69、および、コイルバネ67のX方向への移動範囲を規定するコイルバネ移動規制部70を備える。規制部68、シャフト移動規制部69、および、コイルバネ移動規制部70は、小径歯車42の環状筒部56に設けられている。
規制部68は、環状筒部56において環状段部57の第2方向X2に隣り合う部分である。規制部68は、環状筒部56の小径部49の半径方向の外側に、極僅かな隙間を開けて対向する。これにより、規制部68は、環状壁部47の第2方向X2の端部分が外周側に変位しようとしたときに、当該環状壁部47の第2方向X2の端部分に外周側から当接して、その変位を規制する。シャフト移動規制部69は、環状筒部56の環状段部57において第1方向X1を向く環状端面57bである。シャフト移動規制部69は小径部49の半径方向の外側に位置する。これにより、シャフト移動規制部69はスリット63に挿入された状態のシャフト64とX方向で隙間を開けて対向する。なお、環状段部57の環状周壁面57aは、後述するようにシャフト64が外周側に移動した場合でも、シャフト64と干渉することがない位置に設けられている。
第2複合歯車24を構成する際には、まず、大径歯車41の環状壁部47の4つのスリット63の間に各シャフト64を挿入する。次に、環状壁部47と筒部45との間にコイルバネ67を配置する。その後、第1部材58の挿入部54の溝部66とスリット63との角度位置に位置合わせして、第1部材58(挿入部54)を環状壁部47の内周側に挿入する。これにより、4本のシャフト64のそれぞれは、その内周側の一部分が挿入部54の各溝部66に嵌り込んだ状態となる。また、環状壁部47の外周側に位置するコイルバネ67は、各シャフト64を内周側に向って付勢する付勢力を発揮するものとなる。その後、第2部材59を第1部材58と連結する。これにより第2複合歯車24の組み立てが完了する。第2複合歯車24が組み立てられると、大径歯車41は第2大径歯車部分24aを構成し、小径歯車42は第2小径歯車部分24bを構成する。
ここで、第2複合歯車24は、通常は、コイルバネ67の付勢力によって、4本のシャフト64のそれぞれが挿入部54の各溝部66に嵌り込んだ状態に維持される。従って、大径歯車41と小径歯車42は一体に回転する。
一方、例えば、出力軸11の側から歯車機構16に過大な力が入力された場合には、この力によって大径歯車41と小径歯車42が相対回転する。すなわち、出力軸11の側から歯車機構16に過大な力が入力されると、小径歯車42と大径歯車41との角度位置が位置合わせした角度位置からずれる。これにより、小径歯車42の挿入部54の溝部66の位置は、大径歯車41のスリット63から周方向にずれるので、シャフト64はコイルバネ67の付勢力に抗して溝部66から外周側に外れて、挿入部54の外周面54aに乗
り上げる。これにより、小径歯車42と大径歯車41の相対回転が許容される。従って、出力軸11の側から入力された過大な力は第2複合歯車24で減衰され、駆動力伝達方向の上流側(モータ15側)に過大な力が伝達されることがない。このように、第2複合歯車24はトルクリミッタとして機能する。
(第5複合歯車およびポテンショメータ)
次に、図7および図8を参照して第5複合歯車27およびポテンショメータ17を説明する。図7は第5複合歯車27およびポテンショメータ17を取り出して示す斜視図である。図7では第5複合歯車27およびポテンショメータ17を第1方向X1から見ている。図8(a)は第5複合歯車27の分解斜視図であり、図8(b)は第5複合歯車27を構成する第2歯車を第2方向X2から見た場合の斜視図である。図7に示すように、第5複合歯車27は、第5大径歯車部分27aを構成する大径歯車75と第5小径歯車部分27bを構成する小径歯車76を備える。大径歯車75と小径歯車76とは同軸に連結されている。大径歯車75は、筒状であり、第4複合歯車26と噛合する大径歯部75aを備える。
図8に示すように、小径歯車76は、出力歯車28が噛合する第1歯部77aを有する第1歯車部材77と、ポテンショ歯車18が噛合する第2歯部78aを有する第2歯車部材78を備える。第1歯車部材77と第2歯車部材78は第5複合歯車27の軸線L2上に配列されて同軸に連結されている。第1歯部77aと第2歯部78aとは同一の歯を備える。すなわち、第1歯部77aと第2歯部78aとは、歯底円、歯先円、歯数および歯の形成ピッチが同一である。
第1歯車部材77は、外周面に第1歯部77aを備える軸部79と、軸部79から第1方向X1に同軸に突出する突出部80を備える。突出部80は、軸線L2を挟んだ両側に互いに平行に延びる平面を備える。大径歯車75の中心孔75bは凸部80と嵌合する形状を備える。第1歯車部材77の突出部80が大径歯車75の中心孔75bに挿入されることにより、大径歯車75と小径歯車76は連結されて一体に回転する。
第2歯車部材78は第2歯部78aの第1方向X1の側の隣に筒状の歯欠損部81を備える。従って、第1歯車部材77と第2歯車部材78を連結して小径歯車76を構成すると、小径歯車76は、第1歯部77a、X方向で第1歯部77aと離間する第2歯部78a、および、第1歯部77aと第2歯部78aとの間に設けられた歯欠損部81を備えるものとなる。歯欠損部81は、径方向で第1歯部77aの歯底77bおよび第2歯部78aの歯底78bとは異なる高さに位置する外周面81aを備える。本例では、外周面81aは、第1歯部77aの歯底77bおよび第2歯部78aの歯底77bよりも径方向の内周側に位置する。ここで、大径歯車75は樹脂製であり、第1歯車部材77は金属製であり、第2歯車部材78は樹脂製である。
図8(b)に示すように、第2歯車部材78は、第1歯車部材77の側の端面の周方向に離間する2か所にX方向に突出する第1突起82aと第2突起82bとを備える。一方、図8(a)に示すように、第1歯車部材77は、第2歯車部材78の側の端面に第1突起81を受け入れ可能な第1凹部83aと、軸線方向から第2突起82bを受け入れ可能な第2凹部83bとを備える。ここで、第1突起82aと第2突起82bとは大きさが相違しており、第2突起82bは第1突起82aよりも大きい。また、第2突起82bは第1凹部83aに挿入不能な大きさである。第1突起82aを第1凹部83aに挿入した場合には、第1突起82aは第1凹部83aに周方向で隙間なく嵌合する。これにより、第1歯車部材77と第2歯車部材78とを連結したときに、第1歯部77aの位相と第2歯部78bの位相とを予め定めた関係に設定できる。
ここで、小径歯車76は、出力歯車28と噛合する第1歯部77aと、ポテンショ歯車18が噛合する第2歯部78aとが第5複合歯車27の軸線L2方向(X方向)で離間しており、第1歯部77aと第2歯部78aとの間に、第1歯部77aの歯底77bおよび第2歯部78aの歯底78bと高さの異なる歯欠損部81を備える。従って、出力歯車28および第1歯部77に塗布されたグリスが、第2歯部78aに付着することが抑制される。これにより、グリスが、第2歯部78aからポテンショ歯車18を伝わって、検出部19に達することを防止できるので、ポテンショメータ17に誤動作が発生することを防止できる。
(出力歯車および出力軸)
図9および図10は出力歯車28、出力軸11、および、第5複合歯車27を第1方向X1から見た場合の斜視図である。図9(a)は開閉部材2が開位置2Bに配置された場合の出力歯車28および出力軸11の状態を示し、図9(b)は開閉部材2が閉位置2Aに配置された場合の出力歯車28および出力軸11の状態を示す。図10は、開閉部材駆動装置1によって開閉部材2が開位置2Bと閉位置2Aの途中まで移動したときに、開閉部材2が人により操作されて閉位置2Aに配置された場合の出力歯車28および出力軸11の状態を示す。
図2、図3および図9に示すように、出力歯車28は扇形歯車である。出力歯車28は開閉部材2が回動する角度範囲に対応する角度範囲の歯部28aを備える。出力歯車28は、自動閉装置4が開閉部材2を閉位置2Aに向って駆動する際に第1回転方向S1(図9におけるCW方向)に回転する。なお、出力歯車28の第1回転方向S1(CW方向)は、当該出力歯車28と噛合する第5複合歯車27の第1回転方向R1(CCW方向)とは反対方向である。
図9に示すように、出力歯車28は、第1方向X1の端面28bに、第1回転方向S1の前端面28cから第1回転方向S1とは反対の第2回転方向S2に向って切り欠かれた切り欠き凹部88を備える。切り欠き凹部88において第1回転方向S1とは反対の第2回転方向S2の端を規定している内壁面は、腕部38に当接可能な当接部88aである。出力歯車28は、開閉部材2が開位置2Bと閉位置2Aとの間を移動する間に、図9(a)に示す出力歯車開位置28Bと、図9(b)に示す出力歯車閉位置28Aの間を回転する。
出力軸11は、軸線L0に沿ってX方向に延びる出力軸本体部37と、軸線L0と直交する径方向に延びる腕部38を備える。腕部38をX方向から見た場合の形状は、出力軸本体部37から離れるのに伴って先細りとなっている。図9に示すように、腕部38は第1回転方向S1の前方から切り欠き凹部88に収容可能である。腕部38における第1回転方向S1の後側面は出力歯車28に設けられた当接部88aが第1回転方向S1の後方から当接する被当接部38aである。
自動閉装置4が開閉部材2を閉方向Cに移動させる際には、図9(a)に示すように、モータ15の正方向への駆動により第5複合歯車27が第1回転方向R1に回転する。出力歯車28が第1回転方向S1に回転すると、出力歯車28の当接部88a(切り欠き凹部88の内壁面)が第1回転方向S1の後方から出力軸11の腕部38に当接して、出力軸11を出力歯車28に供回りさせる。これにより、開閉部材2が閉位置2Aに到達すると、図9(b)に示す状態となる。
(制御系)
次に、開閉部材駆動装置1の制御系は、図1(a)に示すように、CPUなどを備える制御部7を備える。制御部7の入力側には、自動閉装置4に閉動作を開始させるスイッチ
5と、開閉部材2が箱体3と当接する閉位置2Aに配置されたことを検出する検出器6が接続されている。また、制御部7の入力側にはポテンショメータ17の検出部19が接続されている。制御部7の出力側にはモータ15が接続されている。
(開閉部材の閉動作)
制御部7は、スイッチ5が操作されると、モータ15を正方向に駆動して開閉部材2を閉位置2Aに向って駆動する。また、制御部7は、ポテンショメータ17の検出部19からの出力に基づいて開閉部材2の位置を監視して、モータ15の回転を制御する。さらに、制御部7は、モータ15を駆動した後に、検出器6によって開閉部材2が閉位置2Aに達したことが検出されると、モータ15を停止させる。その後、制御部7は、モータ15を逆方向に駆動して出力歯車28を出力歯車開位置28Bに戻す。
自動閉装置4が開閉部材2を閉方向Cに移動させる際には、図9(a)に示すように、モータ15の正方向への駆動により第5複合歯車27が第1回転方向R1に回転する。これにより、出力軸11が出力歯車28に供回する。そして、開閉部材2が閉位置2Aに到達すると、図9(b)に示す状態となる。
ここで、出力軸11は出力歯車28に噛合して回転するのではなく、出力歯車28の当接部88aが出力軸11の腕部38に当接することにより、出力歯車28と共に第1回転方向S1に回転する。従って、モータ15の駆動により出力歯車28が第1回転方向S1に回転して出力軸11が出力歯車28と供回りしているときに(開閉部材2が閉方向Cに駆動されているときに)、開閉部材2が人力によって操作されて閉方向Cに移動した場合には、図10に示すように、開閉部材2に連結された出力軸11と、出力軸11と一体に回転する腕部38のみが第1回転方向S1に回転して、腕部38の被当接部38aが出力歯車28の当接部88aから第1回転方向S1の前方に離間する。従って、人が開閉部材2を閉方向Cに移動させたときに、歯車機構16において出力軸11よりも駆動力伝達方向の上流側に位置する歯車機構16やモータ15が負荷として作用することがない。よって、開閉部材2を弱い力で閉方向Cに移動させることができる。
また、本例では、開閉部材2が閉位置2Aに配置されたことが検出されると、制御部7はモータ15を逆方向に駆動して出力歯車28を出力歯車開位置27Bに戻す。従って、閉位置2Aに配置された開閉部材2が人によって開方向に移動させられる場合などに、開閉部材2に連結された出力軸11の回転が出力歯車28に伝達されることを回避できる。よって、閉位置2Aに配置された開閉部材2を、人による弱い力で開方向に移動させることができる。
さらに、本例では、歯車機構16がトルクリミッタ(第2複合歯車24)を備える。従って、モータ15の駆動により出力歯車28が第1回転方向S1に回転して出力軸11が出力歯車28と供回りしているときに開閉部材2が駆動方向とは反対方向に操作された場合などに、開閉部材2の側から出力軸11を介して歯車機構16に入力される過度な負荷は、トルクリミッタ24(第2複合歯車24)により減衰される。すなわち、トルクリミッタ24に出力歯車28の側から過度な負荷が入力されると、小径歯車42と大径歯車41との相対回転が許容され、小径歯車42に伝達された過度な負荷が、大径歯車41に伝達されることを防止できる。よって、外部からの過度の負荷により歯車機構16を構成する歯車やモータ15などを破損させることがない。
ここで、小径歯車42と大径歯車41が相対回転を開始する際には、シャフト64は小径歯車42の挿入部54の溝部66から外れて、挿入部54の外周面54aに乗り上げる。また、シャフト64が溝部66から挿入部54の外周面54aに乗り上げる際には、シャフト64は大径歯車41の環状壁部47におけるスリット63の開口縁に当接して、開
口縁を周方向に押し広げようとする。従って、外部から歯車機構16への過大な負荷の入力が頻繁にあると、環状壁部47における板部46の側の端に発生する応力によって環状壁部47が破損しやすいという問題がある。
かかる問題に対して、本例では、回転伝達機構43が、環状壁部47における第2方向X2の端の外周側への変位を規制する規制部68を備える。これにより、シャフト64が環状壁部47の開口縁を周方向に押し広げようとしときに環状壁部47の変位が規制される。従って、環状壁部47の板部46の側の端部分に応力が発生することを抑制できる。よって、環状壁部47の破損を防止でき、トルクリミッタ24の耐久性が向上する。
また、回転伝達機構43はスリット63として軸線L1回りの等角度間隔に設けられた複数のスリット63を備え、シャフト64として複数のスリット63と同数のシャフト64を備える。従って、シャフト64が溝部66から挿入部54の外周面54aに乗り上げる際に、シャフト64が環状壁部47におけるスリット63の開口縁を周方向に押し広げようとする力が周方向の複数箇所に均等に分散される。これにより、環状壁部47における板部46の側の端の特定箇所に応力が集中することを防止できるので、環状壁部47の破損を防止或いは抑制できる。
さらに、シャフト64が外周側に移動する際に応力が発生しやすい環状壁部47の板部46の側の端に、アール50が設けられる。従って、かかる応力によって環状壁部47の板部46の側の端が損傷することを防止或いは抑制できる。
また、本例では、小径歯車42はシャフト64の軸線L1方向の移動範囲を規定するシャフト移動規制部69と、コイルバネ67の軸線L1方向の移動範囲を規定するコイルバネ移動規制部70を備える。これにより、シャフト64とコイルバネ67が軸線L1方向でずれることを防止できるので、シャフト64が外周側に移動したときにコイルバネ67がシャフト64を付勢する付勢力が不安定となることを防止できる。なお、シャフト移動規制部69は、環状壁部47に設けられた小径部49の外周側に位置して第2方向X2からシャフト64の第2方向X2の端面に対向する。従って、環状壁部47のスリット63に挿入されているシャフト64に対して、第2方向X2からシャフト移動規制部69を対向させることが容易である。
さらに、本例では、第1部材58は、樹脂製であり、第2部材59は、金属製である。従って、小径歯車42の全体を樹脂製とした場合と比較して、小径歯車42におけるシャフト64が当接する部分(挿入部54)の強度を上げることができる。また、小径歯車42の全体を金属製とした場合と比較して、第2複合歯車24(トルクリミッタ24)の製造コストを抑制できる。
なお、上記の例では、第2複合歯車24(トルクリミッタ24)の小径歯車42に、規制部68、シャフト移動規制部69、および、コイルバネ移動規制部70を設けているが、これらを小径歯車42とは別体に設けてもよい。すなわち、規制部68、シャフト移動規制部69、および、コイルバネ移動規制部70を備える環状筒部45を、小径歯車42とは別部材としてもよい
(その他の実施の形態)
上記の例は、本発明を自動閉装置4に適用したものであるが、開閉部材2を開位置2Bに配置する自動開装置に適用することもできる。また、上記の例では、開閉部材駆動装置1(自動閉装置4)は開閉部材2を上下方向に回動させているが、開閉部材2を水平方向に回動させてもよい。
また、第2複合歯車24(トルクリミッタ24)を用いる場合には、モータ15などの駆動源からの駆動力が小径歯車42に伝達され、小径歯車42から大径歯車41を介して出力されるようにすることもできる。
1・・・開閉部材駆動装置
11・・・出力軸
15・・・モータ
16・・・歯車機構
24・・・第2複合歯車(トルクリミッタ)
41・・・大径歯車(第2歯車)
42・・・小径歯車(第1歯車)
42a・・・大径歯部(第1歯部)
43・・・回転伝達機構
45・・・筒部
46・・・板部
47・・・環状壁部
49・・・小径部
49a・・・面取り面
50・・・アール
53a・・・小径歯部(第2歯部)
54・・・挿入部
54a・・・外周面
58・・・第1部材
59・・・第2部材
63・・・スリット
64・・・シャフト
66・・・溝部
67・・・コイルバネ
68・・・規制部(制部材)
69・・・シャフト移動規制部
70・・・コイルバネ移動規制部
L1・・・第2複合歯車(トルクリミッタ)の軸線
X・・・軸線方向
X1・・・第1方向
X2・・・第2方向

Claims (11)

  1. 第1歯部を備える第1歯車と、
    第2歯部を備え前記第1歯車に同軸に連結された第2歯車と、
    前記第1歯車と前記第2歯車との間で回転を伝達する回転伝達機構と、を有し、
    前記第2歯部は、前記第1歯部に対して前記第1歯車および前記第2歯車の軸線方向の第1方向の側に位置し、
    前記第2歯車は、外周面に前記第2歯部を備える筒部と、前記筒部の内周側で当該筒部の軸線と交差する方向に延びる板部と、前記板部から前記筒部の内周側を前記第1方向とは反対の第2方向に突出する環状壁部とを備え、
    前記第1歯車は、前記第1歯部の前記第1方向の側に前記環状壁部の内周側に挿入される挿入部を備え、
    前記回転伝達機構は、前記環状壁部の前記第2方向の端から当該環状壁部を前記軸線方向に延びるスリットと、前記スリットに挿入されて前記軸線方向に延びるシャフトと、前記挿入部の外周面を前記軸線方向に延びて前記シャフトの内周側部分が挿入された溝部と、前記環状壁部を囲んで当該環状壁部と前記筒部との間に挿入されて前記シャフトが前記環状壁部から外周側へ突出したときに当該シャフトを内周側に付勢する付勢力を発揮するコイルバネと、前記環状壁部における前記第2方向の端の外周側への変位を規制する規制部材と、を備えることを特徴とするトルクリミッタ。
  2. 請求項1において、
    前記規制部材は、前記第1歯車と一体に設けられていることを特徴とするトルクリミッタ。
  3. 請求項1または2において、
    前記第1歯車は、前記コイルバネに前記第2方向から対向して当該コイルバネの前記軸線方向への移動範囲を規定するコイルバネ移動規制部を備えることを特徴とするトルクリミッタ。
  4. 請求項1から3のうちのいずれか一項において、
    前記第1歯車は、前記シャフトに前記第2方向から対向して当該シャフトの前記軸線方向の移動範囲を規定するシャフト移動規制部を備えることを特徴とするトルクリミッタ。
  5. 請求項4において、
    前記環状壁部は、前記第2方向の端部分に外径寸法が小さい小径部を備えており、
    前記シャフト移動規制部は、径方向で前記小径部の外周側に位置して、前記第2方向から前記シャフトの前記第2方向の端面に対向することを特徴とするトルクリミッタ。
  6. 請求項1から5のうちのいずれか一項において、
    前記環状壁部と前記板部との境界部分には、アールが設けられていることを特徴とするトルクリミッタ。
  7. 請求項1から6のうちのいずれか一項において、
    前記回転伝達機構は、前記スリットとして前記軸線回りの等角度間隔に設けられた複数のスリットを備え、前記シャフトとして前記複数のスリットと同数のシャフトを備えることを特徴とするトルクリミッタ。
  8. 請求項1から7のうちのいずれか一項において、
    前記環状壁部は、前記第2方向の端に、前記第2方向に向かって内周側に傾斜するテーパー形状の面取り面を備えることを特徴とするトルクリミッタ。
  9. 請求項1から8のうちのいずれか一項において、
    前記第1歯車は、前記軸線方向で連結された第1部材および第2部材を備え、
    前記第1部材は、前記第1歯部を備え、
    前記第2部材は、前記挿入部を備えることを特徴とするトルクリミッタ。
  10. 請求項9において、
    前記第1部材は、樹脂製であり、
    前記第2部材は、金属製であることを特徴とするトルクリミッタ。
  11. モータと、
    前記モータの駆動力を開閉部材が連結される出力軸に伝達する歯車機構と、を有し、
    前記歯車機構は、請求項1から10のうちのいずれか一項に記載のトルクリミッタを備え、
    前記モータの駆動力は、前記第1歯車および前記第2歯車を介して前記出力軸に伝達されることを特徴とする開閉部材駆動装置。
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