JP6674812B2 - ワッシャ - Google Patents

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Description

本発明は、潤滑油を介して他の部材と摺動するワッシャに関する。
自動車のエンジンや光ディスクドライブなどには、他の部材(相手部材という)と摺動してその相手部材のスラスト荷重を受ける摺動部材が用いられる。これらの摺動部材において摩擦抵抗を低減することが求められている。この摩擦抵抗を低減するための構成として、摺動面にテーパ部とランド部とを設けることによって、スラストカラーなどの相手部材との間にくさび状の隙間を形成し、流体動力学的な効果によって軸受の負荷能力を生じさせるものがある。
例えば、特許文献1には、摺動面に潤滑油を供給するため、リング状平板の表裏それぞれの面に、径方向の溝部と非溝部を所定角度間隔で交互に設け、溝部を潤滑油の流通路とし非溝部を摺動面とし、一方の面の溝部が他方の面の非溝部に対応する配置とし、溝部には対応する反対面の非溝部に通じる貫通穴を設けたスラストワッシャが開示されている。
特開2002−81446号公報
特許文献1に記載の溝は単に潤滑油を供給するためのものであるので、油膜圧力が低いという問題があった。
これに対し本発明は、径方向に流出する潤滑油により摩擦抵抗を低減するワッシャを提供する。
本発明は、環状に形成された板の面で他の部材と摺動するワッシャ本体と、前記面に設けられた第1ランド部と、前記面において、前記第1ランド部の周方向に隣接して設けられ該第1ランド部に対して該周方向に傾斜したテーパ部と、前記テーパ部よりも径方向の外側に設けられ、軸方向の高さが前記第1ランド部と異なる第2ランド部と、を有し、前記第1ランド部、前記第2ランド部、および前記テーパ部が、前記面の反対側の面にも設けられていることを特徴とするワッシャを提供する。
本発明において、前記第2ランド部は、軸方向の高さが前記第1ランド部よりも低くてもよい。
本発明において、前記第2ランド部は、軸方向の高さが前記第1ランド部よりも高くてもよい。
本発明において、前記第2ランド部は、前記第1ランド部から見て径方向の外側の領域を有してもよい。
本発明によれば、摩擦抵抗が低減する。
本発明の実施形態に係るワッシャ1の一例を示す概要図。 ワッシャ1を第1面10aの側から見た図。 軸Oを中心とした円に沿ってワッシャ1を切断した断面Scを示す図。 軸Oを含む平面に沿ってワッシャ1を切断した断面Srを示す図。 ワッシャ1の摺動面における潤滑油の流れを説明するための図。 変形例7における第2ランド部14aの形状を説明するための図。 変形例7における第2ランド部14aの効果を説明するための図。 変形例8に係るワッシャ1の一例を示す概要図。 変形例8に係るワッシャ1を第1面10aの側から見た図。
1.実施形態
図1は、本発明の実施形態に係るワッシャ1の一例を示す概要図である。ワッシャ1は、環状に形成された平板の部材であるワッシャ本体を有する。ワッシャ本体は表裏に互いに平行な端面を有する。ワッシャ本体の一方の端面を第1面10aと呼び、他方の端面を第2面10bと呼ぶ。ワッシャ1は、これら2つの端面で相手部材(他の部材)と摺動し、その相手部材のスラスト荷重(軸方向に沿った荷重)を受ける。ワッシャ本体は、環の内側の面である内周面17と、外側の面である外周面18とを有する。なお、ワッシャ本体の材質には、スチールやブロンズ(例えばリン青銅)など様々な金属が好適に用いられる。
図2は、ワッシャ1を第1面10aの側から見た図である。図2において、ワッシャ1が配置される空間をxyz右手系座標空間として表し、座標記号のうち、円の中に点を描いた記号は、紙面奥側から手前側に向かう矢印を表す。空間においてx軸に沿う方向をx軸方向という。また、x軸方向のうち、x成分が増加する方向を+x方向といい、x成分が減少する方向を−x方向という。y、z成分についても、上記の定義に沿ってy軸方向、+y方向、−y方向、z軸方向、+z方向、−z方向を定義する。
図2に示す通り、ワッシャ本体の環の軸Oはz軸方向に沿って配置されている。第1面10aはワッシャ本体の+z方向の側であり、第2面10b(図2において図示せず)はワッシャ本体の−z方向の側である。内周面17は、軸Oから半径r0の距離にある面である。外周面18は、軸Oから半径r3の距離にある面である。
ワッシャ本体の内周面17には、複数の切欠部19が設けられている。図2に示すワッシャ1では、内周面17の3箇所に切欠部19が設けられている。切欠部19のうち最も軸Oから遠い部分は軸Oから距離r1だけ離れている。
第1面10aは、第1ランド部11aと、テーパ部12aと、油溝13aと、第2ランド部14aを有する。第1ランド部11aは、軸Oに垂直な面、すなわち、第1面10aに沿った部分である。テーパ部12aは、第1ランド部11aに対して周方向に傾斜している部分である。第2ランド部14aは、軸Oに垂直な面に沿った部分であって、テーパ部12aよりもワッシャ本体の径方向の外側に設けられ、軸方向の高さが第1ランド部11aと異なる部分である。
なお、図2に示す第2ランド部14aは、第1ランド部11aから見て径方向の外側の領域を有する
図2に示す位相θは、xy平面上において軸Oを中心とした円周上の点の位置を示す値であり、軸Oからその点へ向いたベクトルと、+x方向のベクトルとが成す角度で表される。したがって、位相θは0度のときに+x方向を示し、90度のときに+y方向を示し、180度のときに−x方向を示し、270度のときに−y方向を示す。
ここで、ワッシャ1の断面により第1ランド部11a、テーパ部12a、および油溝13aのz軸方向の形状を説明する。
図3は、軸Oを中心としてxy平面上に描いた円に沿ってワッシャ1を切断した断面Scを示す図である。断面Scはxy平面上において軸Oを中心とする半径r2の円に沿っている。ここで、半径r2の円とは、図1に示すように、軸Oを中心とする径方向において「切欠部19のうち最も軸Oから遠い部分」と「外周面18」とを結ぶ線分の中間点を通る円である。したがって、半径r2は、以下の式(1)によって算出される。
r2=(r1+r3)/2 …(1)
なお、切欠部19のうち最も軸Oから遠い部分と外周面18との距離は、(r3−r1)であり、上述した円はこの中間点を通るので、この距離の半分を距離r4とすると半径r2は、以下の式(2)によっても表される。
r2=r1+r4 …(2)
また、第2ランド部14aは軸Oを中心とした半径r5の円よりも径方向の外側で外周面18までの部分であって、油溝13aを除く部分に設けられている。
半径r0,r2,r3,r5および距離r1,r4は、ワッシャ1が支える相手部材の大きさなどに応じて決められるが、例えば、r0=24.5mm、r1=26.5mm、r2=29.5mm、r3=32.5mm、r4=3.0mm、r5=31.0mmなどである(この例は図2のワッシャ1の寸法を示すものではない)。これらの相対的な大小関係は少なくともr0≦r1<r2≦r5<r3で表される。
図3には、z軸方向の位置を示す「z」と、位相θを示す「θ」とで構成されるzθ座標で断面Scを表した形状が示されている。第1ランド部11aは、z=0の平面から+z方向に高さd1を有する。テーパ部12aは、ワッシャ1の周方向において第1ランド部11aの両側に隣接してそれぞれ設けられている。テーパ部12aは、周方向において第1ランド部11aの両側から厚みが減少するように傾斜した部分であり、その最も薄い部分は第1ランド部11aを基準として、深さd2の窪みとなっている。なお、深さd2は正の値であり、0mmおよび負の値にはならない。
油溝13aは、内周面17から外周面18に向かって潤滑油を通す溝である。油溝13aは、テーパ部12aの周方向において第1ランド部11aが隣接する側の反対側の端部に隣接していて、その深さは深さd3である。深さd3は、深さd2よりも深い。
なお、図3において示される位置は相対的であり、実際には高さd1>深さd3≫深さd2である。例えば、高さd1=1.0mm(ミリメートル)、深さd3=0.2mm、深さd2=0.025mmである。
また、第1ランド部11aの周方向における一方の側に設けられたテーパ部12aは、他方の側に設けられたテーパ部12aと、第1ランド部11aを介して対称である。ここでいう「対称」とは、軸Oに沿ったベクトルと、この軸Oを中心とする一つの径方向に沿ったベクトルとで表される平面のうち、第1ランド部11aの周方向における中間点を通る平面を鏡映面としたときに、この第1ランド部11aの両側のテーパ部12aが互いに鏡像となる「鏡像対称」をいう。ワッシャ1と摺動する相手部材の回転方向が正逆いずれもあり得る場合であっても、第1ランド部11aの周方向における両側に設けられた2つのテーパ部12aが第1ランド部11aを介して互いに鏡像対称であることにより、摺動によって潤滑油が誘導される隙間の形状は同じになる。
テーパ部12aおよび油溝13aは、第1ランド部11aよりも−z方向に凹んだ部位である。したがって、第1ランド部11aはテーパ部12aよりも+z方向に突出した部位であり、テーパ部12aよりも第1面10aと摺動する相手部材に近い部位である。
深さd2は、0.04mm以下であることが望ましく、0.01mm程度(例えば0.005mm以上0.015mm未満)であることが最も望ましい。
またこの断面Scにおいて、第1ランド部11aは、周方向に沿って角度θ1にわたって存在し、テーパ部12aは、周方向に沿って角度θ2にわたって存在している。そして、この断面において油溝13aは、周方向に沿って角度θ3にわたって存在している。図3に示す例では、角度θ3は角度θ1よりも小さい。
テーパ比とは、第1ランド部11aと、この第1ランド部11aに隣接する1つのテーパ部12aの周方向に沿った範囲のうち1つのテーパ部12aが占める比率である。テーパ比kは、以下の式(3)で表される。
k=θ2/(θ2+θ1) …(3)
テーパ比は、0.5以上0.9以下であることが望ましく、0.6以上0.8以下であることがより望ましい。最も望ましいテーパ比は、0.7である。
第2面10bにも、第1ランド部11b、テーパ部12b、油溝13b、および第2ランド部14bが設けられている。第1ランド部11b、テーパ部12b、油溝13b、および第2ランド部14bは、大きさ、すなわち、周方向の長さとz軸方向の深さ、およびこれらの周方向における並び方、鏡像関係などがそれぞれ、第1ランド部11a、テーパ部12a、油溝13a、および第2ランド部14aと共通である。
つまり、ワッシャ1の第1面10aには、1つの第1ランド部11a、この第1ランド部11aの両側に隣接した2つのテーパ部12a、これら2つのテーパ部12aのいずれか一方に隣接した1つの油溝13a、および少なくともテーパ部12aよりも径方向の外側に設けられた第2ランド部14aからなる組が、第1面10aにおいて120度ごとに3つ設けられている。そして、ワッシャ1の第2面10bには、1つの第1ランド部11b、この第1ランド部11bの両側に隣接した2つのテーパ部12b、これら2つのテーパ部12bのいずれか一方に隣接した1つの油溝13b、および少なくともテーパ部12bよりも径方向の外側に設けられた第2ランド部14bからなる組が、第2面10bにおいて120度ごとに3つ設けられている。
さらに、第1ランド部11aと第1ランド部11bとは周方向において同じ位相で設けられている。例えば、図3に示す第1ランド部11aおよび第1ランド部11bは、いずれも30度と150度を中心に設けられている。なお、図2に示す通り第1ランド部11aは、30度、150度に加えて270度、つまり120度ごとに3箇所、第1面10aに設けられており、第1ランド部11bは第1ランド部11aと第2面10bにおいて同じ位相で設けられている。したがって、第1ランド部11aと第1ランド部11bとは周方向において位相差がない。テーパ部12aとテーパ部12b、および油溝13aと油溝13bも同様に、周方向において位相差がない。
図4は、軸Oを含み位相θが150度の平面に沿ってワッシャ1を切断した断面Srを示す図である。この位相θが150度の平面は、ワッシャ1の第1面10aにおいて第1ランド部11aと交差する。すなわち断面Srには第1ランド部11aの径方向の形状が現れる。
図4には、縦軸にz軸方向の位置が、横軸に軸Oからの距離rが示されている。なお、第1ランド部11aと第1ランド部11bとは同形状であるため、図4の縦軸にはzが0以上の領域のみを表し、zが0未満の領域については省略する。
図4に示す通り、第1ランド部11aは、内周面17から第2ランド部14aとの境界、すなわち軸Oを中心とした半径r5の周面までにわたって+z方向に高さd1で形成された、z軸方向に垂直な面である。
そして図4に示す通り、第2ランド部14aは、z軸方向に垂直な面であって、第1ランド部11aと+z方向の高さが異なる面である。具体的に、図4に示す第2ランド部14aは、第1ランド部11aとの境界、すなわち軸Oを中心とした半径r5の周面から外周面18にわたって+z方向に高さd1よりも低い高さd5(d5<d1)で形成されている。
図5は、ワッシャ1の摺動面における潤滑油の流れを説明するための図である。図5(a)には、縦軸にz軸方向の位置が、横軸に周方向の位相θが示されている。
図5(a)に示す通り、テーパ部12aが第1ランド部11aに対して周方向に傾斜しているため、テーパ部12aと相手部材8との間は、例えば位相θの増加する方向、すなわち、第1ランド部11aに向かう方向に進むほど狭くなる「くさび形状」になっている。
ここで、相手部材8がワッシャ1に対して相対的に+θ方向に回転すると、相手部材8とワッシャ1との間に滞留する潤滑油は相手部材8に伴って+θ方向に流動する。そのため、この潤滑油は図5(a)に示す矢印f1方向に沿って、くさび形状で狭くなった領域R1に流れ込み、領域R1における圧力が増加する。これによりいわゆるくさび効果が発生し、ワッシャ1と相手部材8との摩擦抵抗が減少する。
一方、相手部材8とワッシャ1との間に滞留する潤滑油は相手部材8の回転に伴って遠心力を受け、径方向に沿って内側から外側へ流れようとする。図5(b)に示す通り、第2ランド部14aは第1ランド部11aよりも+z方向に低い面であるため、潤滑油が径方向に沿って軸Oから離れる方向に流動すると、この潤滑油は図5(b)に示す矢印f2方向に沿って、低くなった領域R2に流れ込む。
このとき、ワッシャ本体の外周面18は、相手部材8の外周面よりも径方向の外側にあるように構成されていると、領域R2に流れ込んだ潤滑油が相手部材8の外周面に流れ易い。例えば図5(b)に示す場合、相手部材8の外周面は軸Oを中心とする半径r8の面であり、ワッシャ本体の外周面18は軸Oを中心とする半径r3の面である。そして、半径r8は半径r3よりも小さい(r8<r3)。つまり、外周面18は相手部材8の外周面よりも径方向の外側にある。
これにより領域R2に流れ込んだ潤滑油は、相手部材8の外周面よりも径方向の外側にあるワッシャ本体に阻まれて−z方向に流れ難く、図5(b)に示したように矢印f3方向に沿って+z方向に流れ易くなる。つまり、ワッシャ本体の外周面18が相手部材8の外周面よりも径方向の外側にあるように構成されていることで、この構成を有しない場合に比べて、相手部材8の外周面に潤滑油が供給され易くなる。
特に、図5(b)に示すように、相手部材8が、ワッシャ本体と同軸に配置され、その外周面に複数の歯81が設けられたギアである場合、摩擦抵抗を低減させるために歯81には潤滑油が満たされていることが望ましい。上述した通り、外周面18が相手部材8の外周面よりも径方向の外側になるようにワッシャ1を形成することで、相手部材8の外周面に潤滑油が流れ易くなる。
なお、第2ランド部14aの外縁部には+z方向に突出した壁15が設けられていてもよい。この壁15と第2ランド部14aとによって、第1ランド部11aから見て径方向の外側に周方向に沿った環状または扇状の溝が形成される。壁15は遠心力を得て径方向に流れようとする潤滑油の流出を阻止することがあるため、領域R2に流れ込んだ潤滑油を相手部材8の外周面に流し易くする。特に壁15の内周面が相手部材8の外周面よりも径方向の外側にある場合、壁15と第2ランド部14aとによって形成される溝が相手部材8の外周面に沿った形状となるため、この溝に滞留する潤滑油が相手部材8の外周面に流れ易くなる。
2.変形例
以上が実施形態の説明であるが、この実施形態の内容は以下のように変形し得る。また、以下の変形例を組み合わせてもよい。
2−1.変形例1
上述した実施形態において、テーパ部12aは、周方向の全領域において第1ランド部11aに対して傾斜していたが、第1ランド部11aに隣接していない領域においては傾斜していない部分を有していてもよい。この構成であっても、テーパ部12aが第1ランド部11aと隣接する領域においては第1ランド部11aに対して周方向に傾斜しているため、テーパ部12aと第1ランド部11aとの成す角は比較的鋭角であり、テーパ部12aの表面を流れる潤滑油がこの傾斜に沿って相手部材との隙間が狭くなる方に誘導されて、くさび効果を奏する。
2−2.変形例2
上述した実施形態において、ワッシャ1の第1面10aには、第1ランド部11aと、この第1ランド部11aの両側に隣接した2つのテーパ部12aと、いずれか一方のテーパ部12aに隣接した油溝13aとからなる組が、第1面10aにおいて120度ごとに3つ設けられ、第2面10bにおいても、これらに相当する構成が3つ設けられていたが、これらの組が端面に設けられる数は3つに限られない。これらの組は複数であれば、2つであってもよいし、4つ以上であってもよい。
2−3.変形例3
上述した実施形態において、ワッシャ1の第1面10aには第1ランド部11a、テーパ部12a、油溝13aが、第2面10bには第1ランド部11b、テーパ部12b、油溝13bがそれぞれ設けられていたが、これらは第1面10a、第2面10bのいずれか一方の面にだけ設けられていてもよい。また、第1面10aおよび第2面10bの両方にこれらが設けられている場合に、それぞれの周方向の位相が異なっていてもよい。
2−4.変形例4
上述した実施形態において、第1ランド部11aおよび第1ランド部11bの周方向における一方の側に設けられたテーパ部12aおよびテーパ部12bは、それぞれ他方の側に設けられたテーパ部12a、テーパ部12bと、第1ランド部11a、第1ランド部11bを介して鏡像対称であったが、非対称であってもよい。
また、テーパ部12aおよびテーパ部12bは、第1ランド部11aまたは第1ランド部11bの両側に設けられていたが、一方の側だけに設けられていてもよい。
2−5.変形例5
上述した実施形態において、切欠部19は、ワッシャ1の内周面17において、3つの油溝13a、油溝13bに相当する3箇所にそれぞれ重ねて設けられていたが、ワッシャ1は切欠部19を有していなくてもよい。例えば、内周面17に収容される軸との隙間を通って潤滑油が第1面10aと第2面10bとを行き来するように構成されていてもよい。
2−6.変形例6
上述した実施形態において、ワッシャ1の第1面10aには油溝13aが、第2面10bには油溝13bがそれぞれ設けられていたが、油溝はいずれか一方の端面にだけ設けられていてもよい。また、油溝は、いずれの端面にも設けられなくてよい。油溝13aが設けられていない場合、例えばテーパ部12aやテーパ部12bは、それらの最も薄い部分同士で隣接すればよい。
2−7.変形例7
上述した実施形態において、第2ランド部14aは+z方向に第1ランド部11aの高さd1よりも低い高さd5で形成されていたが、+z方向の高さが第1ランド部11aよりも高くてもよい。
図6は、変形例7における第2ランド部14aの形状を説明するための図である。図6には、軸Oを含み位相θが150度の平面に沿ってワッシャ1を切断した断面Srが示されている。変形例7において第2ランド部14aは第1ランド部11aよりも+z方向の高さが高い。具体的に、第2ランド部14aは+z方向に第1ランド部11aの高さd1よりも高い高さd6で形成されている。
図7は、変形例7における第2ランド部14aの効果を説明するための図である。第2ランド部14aが第1ランド部11aよりも+z方向に高いため、相手部材8とワッシャ1との間に滞留する潤滑油は相手部材8の回転に伴って遠心力を受けて図7に示す矢印f2方向に沿って流動しても、より狭くなる領域R3で圧力損失を受けるので径方向への流出が抑制される。その結果、相手部材8とワッシャ1との間に滞留する潤滑油は周方向にも流れ易く、くさび効果に寄与し易い。
なお、この場合であっても、ワッシャ本体の外周面18が、相手部材8の外周面よりも径方向の外側にあるように構成されていると、領域R3を通過した潤滑油が矢印f3方向に沿って相手部材8の外周面に流れ易い。
2−8.変形例8
上述した実施形態において、第2ランド部14aは、第1ランド部11aから見て径方向の外側の領域を有していたが、第1ランド部11aから見て径方向の外側の領域を有していなくてもよい。この場合、第1ランド部11aは、外周面18に隣接する。
図8は、変形例8に係るワッシャ1の一例を示す概要図である。また、図9は、変形例8に係るワッシャ1を第1面10aの側から見た図である。これらに示す通り、第2ランド部14aが第1ランド部11aから見て径方向の外側に設けられていなくても、テーパ部12aから見て径方向の外側には設けられているため、テーパ部12aと相手部材8との間に滞留する潤滑油は、相手部材8の回転に伴って遠心力を受けたときに径方向に移動し、第2ランド部14aに到達する。
このとき、第2ランド部14aが第1ランド部11aよりも+z方向に低く形成されていて、かつ、ワッシャ本体の外周面18は、相手部材8の外周面よりも径方向の外側にあるように構成されていると、テーパ部12aから径方向に流出した潤滑油は第2ランド部14aに沿って周方向に移動し、相手部材8の外周面に流れ易い。この場合、テーパ部12aから径方向に流出した潤滑油は、相手部材8の外周面における潤滑に寄与する。
また、このとき、第2ランド部14aが第1ランド部11aよりも+z方向に高く形成されていると、第2ランド部14aと相手部材8との隙間が、テーパ部12aと相手部材8との隙間に比べて狭いため、テーパ部12aから径方向に移動しようとする潤滑油の流出を阻止し易い。この場合、径方向への流出が抑制された潤滑油は周方向に流れくさび効果に寄与する。
1…ワッシャ
10a…第1面
10b…第2面
11a,11b…第1ランド部
12a,12b…テーパ部
13a,13b…油溝
14a,14b…第2ランド部
15…壁
17…内周面
18…外周面
19…切欠部
8…相手部材
81…歯

Claims (4)

  1. 環状に形成された板の面で他の部材と摺動するワッシャ本体と、
    前記面に設けられた第1ランド部と、
    前記面において、前記第1ランド部の周方向に隣接して設けられ該第1ランド部に対して該周方向に傾斜したテーパ部と、
    前記テーパ部よりも径方向の外側に設けられ、軸方向の高さが前記第1ランド部と異なる第2ランド部と、
    を有し、
    前記第1ランド部、前記第2ランド部、および前記テーパ部が、前記面の反対側の面にも設けられている
    ことを特徴とするワッシャ。
  2. 前記第2ランド部は、軸方向の高さが前記第1ランド部よりも低い
    ことを特徴とする請求項1に記載のワッシャ。
  3. 前記第2ランド部は、軸方向の高さが前記第1ランド部よりも高い
    ことを特徴とする請求項1に記載のワッシャ。
  4. 前記第2ランド部は、前記第1ランド部から見て径方向の外側の領域を有する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のワッシャ。
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