JP6639130B2 - 建設機械用油圧回路および建設機械 - Google Patents

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Description

本発明は、ポンプからの油を用いて第1アクチュエータ及び第2アクチュエータを作動させるための建設機械用油圧回路に係り、とりわけ、第1アクチュエータの動作と並行して、第2アクチュエータを迅速に作動させることができる油圧回路に関する。また、本発明は、この油圧回路を有した建設機械に関する。
従来、複数のアクチュエータによって各部を駆動する建設機械、並びに、この建設機械において複数のアクチュエータを作動させる油圧回路が、知られている。作動油は、一又は複数のポンプから吐出され、通常、ポンプの台数よりも多数のアクチュエータに供給される。油圧回路は、複数のアクチュエータのそれぞれに対応して設けられた複数の方向切換弁を有している。このような油圧回路では、複数のアクチュエータを安定して作動させるため、複数の方向切換弁を並列的な油通路で結ぶパラレル供給回路や、複数の方向切換弁を直列的な油通路で結ぶタンデム供給回路が、採用されてきた。また、特許文献1に開示された油圧回路では、一つのアクチュエータから排出された戻り油を、当該アクチュエータに対応する方向切換弁に再供給する再生回路を含んでいる。
特開2011−179541号公報
しかしながら、一つのアクチュエータを他のアクチュエータと同時に作動させる場合、当該一つのアクチュエータを単独で作動させる場合と比較して、動作速度が低下してしまうこともある。本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、油を効率的に利用することにより、複数のアクチュエータを同時に迅速に作動させることができる建設機械用油圧回路を提供することを目的とする。
本発明による建設機械用油圧回路は、
ポンプからの油を用いて第1アクチュエータ及び第2アクチュエータを作動させるための建設機械用油圧回路であって、
前記第1アクチュエータに前記油を給排する第1方向切換弁と、
前記第2アクチュエータに前記油を給排する第2方向切換弁と、
前記第1アクチュエータからの戻り油を前記第2方向切換弁に導く再生通路と、を備える。
本発明による建設機械用油圧回路が、
前記ポンプと接続し、前記第1方向切換弁及び前記第2方向切換弁をこの順で通過するアンロード通路と、
前記アンロード通路の第1方向切換弁及び前記第2方向切換弁の間となる位置に接続し、且つ、前記アンロード通路内の油を前記第2方向切換弁に導くタンデム供給通路と、をさらに備え、
前記再生通路は、前記アンロード通路の第1方向切換弁及び前記第2方向切換弁の間となる位置または前記タンデム供給通路に接続していてもよい。
本発明による建設機械用油圧回路が、
前記ポンプに接続する供給本線通路と、前記供給本線通路を前記第1方向切換弁に接続する前記第1供給分岐通路と、前記供給本線通路を前記第2方向切換弁に接続する前記第2供給分岐通路と、を有する供給通路を、さらに備え、
前記タンデム供給通路は、前記供給通路に接続していてもよい。
本発明による建設機械用油圧回路において、
前記タンデム供給通路は、前記第2供給分岐通路に接続し、
前記第2供給分岐通路のうちの前記タンデム供給通路が接続している位置よりも上流側となる位置に、絞りが設けられていてもよい。
本発明による建設機械用油圧回路が、
前記ポンプに接続する供給本線通路と、前記供給本線通路を前記第1方向切換弁に接続する前記第1供給分岐通路と、前記供給本線通路を前記第2方向切換弁に接続する前記第2供給分岐通路と、を有する供給通路を、さらに備え、
前記再生通路は、前記供給通路に接続していてもよい。
本発明による建設機械用油圧回路において、前記再生通路は、前記第2供給分岐通路に接続していてもよい。
本発明による建設機械用油圧回路が、
前記第1方向切換弁を前記第1アクチュエータに接続するアクチュエータ通路を、さらに備え、
前記再生通路は、前記アクチュエータ通路に接続していてもよい。
本発明による建設機械用油圧回路において、
前記第1アクチュエータは、ブームを駆動するためのシリンダであり、
前記戻り油は、前記ブームの下降時に前記シリンダから流出する油としてもよい。
本発明による建設機械用油圧回路において、前記戻り油は、前記シリンダのピストン側室から流出する油としてもよい。
本発明による建設機械は、上述した本発明による建設機械用油圧回路のいずれかを備える。
本発明によれば、一つのアクチュエータからの戻り油を利用することで、複数のアクチュエータを同時に迅速に作動させることができる。
図1は、建設機械の油圧回路および油圧回路から作動油を供給されて作動されるアクチュエータを示す図である。 図2は、図1に示された油圧回路に含まれるブーム用方向切換弁の動作を説明するための油圧回路図である。 図3は、ブーム用方向切換弁の一変形例を説明するための油圧回路図である。 図4は、図1の油圧回路に含まれた再生通路を説明するための油圧回路図である。 図5は、図4と同一の油圧回路を図4とは異なる状態で示す油圧回路図である。 図6は、図4と同一の油圧回路を図4及び図5とは異なる状態で示す油圧回路図である。 図7は、図4と同一の油圧回路を図4〜図6とは異なる状態で示す油圧回路図である。 図8は、図4に対応する図であって、再生通路の一変形例を示す油圧回路図である。 図9は、図8と同一の油圧回路を図8とは異なる状態で示す油圧回路図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。図1〜図9は、本発明の一実施の形態を説明するための図である。
建設機械1は、建設作業を行うための機械である。建設機械1は、例えば油圧ショベルである。建設機械1は、ポンプ11,12と、タンク15と、アクチュエータ21A,22B,21C,23D,23E,23F(以下、簡略化して、アクチュエータ21A〜23Fとも呼ぶ)と、建設機械用油圧回路30と、を備える。
ポンプ11,12は、油(圧油、作動油)を吐出する油圧ポンプである。一例として、ポンプ11,12は、容量可変型である。ポンプ11,12では、斜板の傾転角が変わることで容量が変わり、容量が変わると吐出量(入力軸1回転あたりの油の吐出量)が変わる。ポンプ11,12は、第1ポンプ11及び第2ポンプ12の2つのポンプで構成され得る。ポンプ11,12は、例えばスプリットポンプである。スプリットポンプは、1つの入力軸により、複数のポンプが駆動されるポンプである。スプリットポンプでは、第1ポンプ11と第2ポンプ12とが一体的に構成される。スプリットポンプでは、第1ポンプ11の吐出量と第2ポンプ12の吐出量とが等しい。ただし、ポンプ11,12は、スプリットポンプでなくてもよい。第1ポンプ11と第2ポンプ12とは、別体でもよい。第1ポンプ11の入力軸と第2ポンプ12の入力軸とは、共通でもよく、共通でなくてもよい。第1ポンプ11の吐出量と第2ポンプ12の吐出量とは、同一でもよく、相違していてもよい。
タンク15は、油を貯留する。タンク15は、ポンプ11,12に油を供給する。タンク15には、ポンプ11,12から吐出され、アクチュエータ21A〜23Fを通った油が戻される。タンク15には、ポンプ11,12から吐出され、アクチュエータ21A〜23Fを通らない油が戻される。
アクチュエータ21A〜23Fは、建設機械1の可動部を駆動する。アクチュエータ21A〜23Fは、ポンプ11,12から油が供給されることにより動作する、油圧アクチュエータである。アクチュエータ21A〜23Fの種類には、油圧モータと、油圧シリンダと、がある。建設機械1が油圧ショベルの場合、アクチュエータ21A〜23Fの用途には、走行用、旋回用、ブーム起伏用、アーム起伏用、及び、バケット回動用などがある。また、図示された例において、アクチュエータ21A〜23Fは、油が供給される通路に基づき、第1群のアクチュエータ21A,21Cと、第2群のアクチュエータ22Bと、及び、第3群のアクチュエータ23D,23E,23Fと、に分類される。
第1群のアクチュエータ21A,21Cは、第1ポンプ11から油が供給されることで動作する。図1に示された例において、第1群のアクチュエータ21A,21Cには、第2ポンプ12から油が供給されることはない。図示された例において、第1群のアクチュエータ21A,21Cには、右走行用モータ21A(一方の走行用モータ)と、旋回用モータ21Cと、が含まれている。右走行用モータ21A(一方の走行用モータ)は、建設機械1を走行させるための油圧モータである。右走行用モータ21Aは、建設機械1が備える下部走行体の右側のクローラを駆動するための油圧モータである。旋回用モータ21Cは、下部走行体に対して上部旋回体を旋回させるための油圧モータである。なお、旋回用モータ21Cを第2群のアクチュエータとしてもよい。
第2群のアクチュエータ22Bは、第2ポンプ12から油が供給されることで動作する。図1に示された例において、第2群のアクチュエータ22Bには、第1ポンプ11から油が供給されることはない。図示された例において、第2群のアクチュエータ22Bには、左走行用モータ22B(他方の走行用モータ)が含まれている。左走行用モータ22B(他方の走行用モータ)は、建設機械1を走行させるための油圧モータである。左走行用モータ22Bは、建設機械1が備える下部走行体の左側のクローラを駆動するためのモータである。なお、右走行用モータ21Aを第2群のアクチュエータとし、左走行用モータ22Bを第1群のアクチュエータとしてもよい。
第3群のアクチュエータ23D,23E,23Fは、第1ポンプ11から油が供給可能であり、かつ、第2ポンプ12から油が供給可能である。第3群のアクチュエータ23D,23E,23Fは、第1ポンプ11及び第2ポンプ12の両方または一方から油が供給されることで動作する。図示された例において、第3群のアクチュエータ23D,23E,23Fには、ブーム用シリンダ23Dと、アーム用シリンダ23Eと、バケット用シリンダ23Fと、が含まれている。アーム用シリンダ23Eは、ブームに対してアームを起伏(上げ下げ、回動)させるためのシリンダである。ブーム用シリンダ23Dは、上部旋回体に対してブームを起伏(上げ下げ、回動)させるためのシリンダである。なお、図1及び図2に示された例では、詳しくは後述するように、ブームを下降させる動作を行う際(「ブーム下降の場合」)、ブーム用シリンダ23Dは、第2群のアクチュエータと同様に動作する。バケット用シリンダ23Fは、アームに対してバケットを回動させるための油圧シリンダである。
なお、建設機械1は、上述したアクチュエータ21A〜23F以外のアクチュエータ(例えば「ドーザ用」など)を備えてもよい。
建設機械用油圧回路30は、複数のアクチュエータ21A〜23Fの動作を制御するための油圧回路である。建設機械用油圧回路30は、第1ポンプ11、第2ポンプ12、タンク15、及び、複数のアクチュエータ21A〜23Fに接続される。「接続」は、直接的接続でも間接的接続(流路を介した接続など)でもよい(以下同様)。建設機械用油圧回路30は、一体的に構成され、例えばブロック状(略直方体状)に構成される。建設機械用油圧回路30は、後述するように複数の方向切換弁51A,52B,51C,53D,53E,53F(以下、方向切換弁51A〜53F)を有するが、建設機械用油圧回路30全体として「方向切換弁」と称される場合もある。建設機械用油圧回路30は、通路31〜45と、方向切換弁51A〜53Fと、圧力検知部75と、絞り71E,71F,72E,72F(以下、絞り71E〜72F)と、を備える。
ここで、通路31〜45は、油の通路(油路、配管)である。通路31〜45は、アンロード通路31,32、タンク通路35、供給通路41〜43、タンデム供給通路37Ea,37Eb,37Fa,37Fb、及び、再生通路45等を含む。
アンロード通路31,32は、ポンプ11,12の吐出油を、アクチュエータ21A〜23Fを通さずに、タンク15に戻すための通路(バイパス通路)である。但し、アンロード通路31,32からタンデム供給通路(後述する第1アーム用タンデム供給通路37Ea、第2アーム用タンデム供給通路37Eb、第1バケット用タンデム供給通路37Fa、第2バケット用タンデム供給通路37Fb)に油が流れる場合は、ポンプ11,12の吐出油がアクチュエータ23E〜23Fを通る。アンロード通路31,32は、2本設けられる。すなわち、図示された建設機械用油圧回路30は、いわばデュアルバイパス方式である。アンロード通路31,32は、第1アンロード通路31と、第2アンロード通路32と、を有する。第1アンロード通路31は、第1ポンプ11に接続される。第2アンロード通路32は、第2ポンプ12に接続される。
タンク通路35は、油をタンク15に戻すための通路である。タンク通路35は、タンク15、第1アンロード通路31及び第2アンロード通路32に接続される。タンク通路35は、複数の方向切換弁51A〜53Fのそれぞれに接続される。タンク通路35は、第1アンロード通路31及び第2アンロード通路32の最下流部と接続される。上記「最下流部」とは、複数の方向切換弁51A〜53Fのうち最も下流側(ポンプ11,12から離間する側)の方向切換弁(図1ではバケット用方向切換弁53F)よりも下流の部分である。
供給通路41〜43は、ポンプ11,12の吐出油を、アクチュエータ21A〜23Fに供給するための通路である。供給通路41〜43には、第1供給通路41と、第2供給通路42と、合流供給通路43と、が含まれている。
第1供給通路41は、第1ポンプ11の吐出油を、第1群のアクチュエータ21A,21C及び第3群のアクチュエータ23D,23E,23Fに供給するための通路である。図示された例において、第1供給通路41は、第2供給通路42と合流して、第3群のアクチュエータ23D,23E,23Fに油を給排する第3群の方向切換弁53D,53E,53Fに接続する。第1供給通路41と第2供給通路42との合流部分が、合流供給通路43をなしている。すなわち、合流供給通路43は、第1供給通路41の一部分をなしている。第1供給通路41は、第1ポンプ11と接続する。図示された例において、第1供給通路41は、第1アンロード通路31と合流して、第1ポンプ11と接続する。第1供給通路41は、第1アンロード通路31の最上流部と接続する。上記「第1アンロード通路31の最上流部」とは、第1アンロード通路31が通る方向切換弁51A〜53Fのうち最も上流側の方向切換弁(図1では右走行用方向切換弁51A)よりも上流側(第1ポンプ11側)の部分である。第1供給通路41は、第1供給本線通路41αと、第1供給分岐通路(41A,41C,41D,41E,41F)と、を有する。
第1供給本線通路41αは、第1群の方向切換弁51A,51C及び第3群の方向切換弁53D,53E,53Fのうち、2以上の方向切換弁に油を供給可能な通路である。第1供給分岐通路41A,41C,41D,41E,41Fは、第1群の方向切換弁51A,51C及び第3群の方向切換弁53D,53E,53Fのうち、一つの方向切換弁のみに油を供給可能な通路である。第1供給分岐通路41A,41C,41D,41E,41Fは、第1供給本線通路41αに接続される。第1供給分岐通路41A,41C,41D,41E,41Fには、右走行用供給分岐通路41Aと、旋回用供給分岐通路41Cと、第1ブーム用供給分岐通路41Dと、第1アーム用供給分岐通路41Eと、第1バケット用供給分岐通路41Fが、含まれている。
第2供給通路42は、第2ポンプ12の吐出油を、第2群のアクチュエータ22B及び第3群のアクチュエータ23D,23E,23Fに供給するための通路である。図示された例において、第2供給通路42は、第1供給通路41と合流して、第3群のアクチュエータ23D,23E,23Fに油を給排する第3群の方向切換弁53D,53E,53Fと接続する。第1供給通路41と第2供給通路42との合流部分が、合流供給通路43をなしている。すなわち、合流供給通路43は、第2供給通路42の一部分をなしている。第2供給通路42は、第2ポンプ12と接続する。図示された例において、第2供給通路42は、第2アンロード通路32と合流して、第2ポンプ12と接続する。第2供給通路42は、第2アンロード通路32の最上流部と接続する。第2供給通路42は、第2供給本線通路42αと、第2供給分岐通路42B,42D,42D1,42E,42Fと、を有する。
第2供給本線通路42αは、第2群の方向切換弁52B及び第3群の方向切換弁53D,53E,53Fのうち、2以上の方向切換弁に油を供給可能な通路である。第2供給分岐通路42B,42D,42D1,42E,42Fは、第2群の方向切換弁52B及び第3群の方向切換弁53D,53E,53Fのうち、一つの方向切換弁(52B,53F,53D,53Eのいずれか一つ)のみに油を供給可能な通路である。第2供給分岐通路42B,42D,42D1,42E,42Fは、第2供給本線通路42αに接続される。第2供給分岐通路42B,42D,42D1,42E,42Fには、左走行用供給分岐通路42B(他方の走行用供給分岐通路)と、第2ブーム用供給分岐通路42Dと、第2ブーム下降用供給分岐通路42D1と、第2アーム用供給分岐通路42Eと、第2バケット用供給分岐通路42Fと、が含まれている。
第2ブーム用供給分岐通路42Dは、上述した第1ブーム用供給分岐通路41Dと合流してブーム用合流供給通路43Dをなし、ブーム用方向切換弁53Dと接続する。すなわち、ブーム用合流供給通路43Dは、第1ブーム用供給分岐通路41Dの一部をなすとともに、第2ブーム用供給分岐通路42Dの一部をなしている。
第2アーム用供給分岐通路42Eは、上述した第1アーム用供給分岐通路41Eと合流してアーム用合流供給通路43Eをなし、アーム用方向切換弁53Eと接続する。すなわち、アーム用合流供給通路43Eは、第1アーム用供給分岐通路41Eの一部をなすとともに、第2アーム用供給分岐通路42Eの一部をなしている。
第2バケット用供給分岐通路42Fは、上述した第1バケット用供給分岐通路41Fと合流してバケット用合流供給通路43Fをなし、バケット用方向切換弁53Fと接続する。すなわち、バケット用合流供給通路43Fは、第1バケット用供給分岐通路41Fの一部をなすとともに、第2バケット用供給分岐通路42Fの一部をなしている。
一方、第2ブーム下降用供給分岐通路42D1は、第2ブーム用供給分岐通路42Dとは別途の経路で、第2供給本線通路42αとブーム用方向切換弁53Dとを連結する。第2ブーム下降用供給分岐通路42D1は、ブーム用供給分岐通路42Dと合流することなく、ブーム用方向切換弁53Dと接続する。なお、後述するように、第2ブーム下降用供給分岐通路42D1を省略し、ブームの上昇時および下降時のいずれも、第2ブーム用供給分岐通路42Dを介し、供給通路42からブーム用方向切換弁53Dに油が供給されるようにしてもよい。
タンデム供給通路37Ea,37Eb,37Fa,37Fbは、アンロード通路31,32を流れる油(余剰油)をいずれかの方向切換弁51A〜53Fに供給するための通路である。図示された例において、タンデム供給通路37Ea,37Eb,37Fa,37Fbは、アンロード通路31,32と供給通路41〜43とに接続し、アンロード通路31,32と供給通路41〜43とを連結している。
図1に示す例において、第1アーム用タンデム供給通路37Eaは、第1アンロード通路31と第1アーム用供給分岐通路41Eとに接続し、第1アンロード通路31と第1供給通路41とを連結している。第2アーム用タンデム供給通路37Ebは、第2アンロード通路32と第2アーム用供給分岐通路42Eとに接続し、第2アンロード通路32と第2供給通路42とを連結している。第1バケット用タンデム供給通路37Faは、第1アンロード通路31と第1バケット用供給分岐通路41Fとに接続し、第1アンロード通路31と第1供給通路41とを連結している。第2バケット用タンデム供給通路37Fbは、第2アンロード通路32と第2バケット用供給分岐通路42Fとに接続し、第2アンロード通路32と第2供給通路42とを連結している。
図1に示すように、第1アーム用タンデム供給通路37Eaは、接続位置37Ea−1において、第1アンロード通路31と接続する。接続位置37Ea−1は、アーム用方向切換弁53Eと、アーム用方向切換弁53Eとは異なる「他の方向切換弁」と、の間となる第1アンロード通路31上の位置である。この「他の方向切換弁」は、アーム用方向切換弁53Eよりも上流側(第1アンロード通路31における上流側)の方向切換弁である。具体的には、接続位置37Ea−1は、旋回用方向切換弁51Cとブーム用方向切換弁53Dとの間に位置している。
第1アーム用タンデム供給通路37Eaは、接続位置37Ea−2において、第1供給通路41の第1アーム用供給分岐通路41Eと接続する。第1アーム用供給分岐通路41Eには、アーム用第1絞り71Eが設けられている。接続位置37Ea−2は、第1アーム用供給分岐通路41Eのうちの、アーム用第1絞り71Eとアーム用方向切換弁53Eとの間に位置している。ただし、第1アーム用タンデム供給通路37Eaは、第1アーム用供給分岐通路41Eではなく、第2アーム用供給分岐通路42E又はアーム用合流供給通路43Eに接続していてもよい。
第2アーム用タンデム供給通路37Ebは、接続位置37Eb−1において、第2アンロード通路32と接続する。接続位置37Eb−1は、第2アンロード通路32のうちの、ブーム用方向切換弁53Dとアーム用方向切換弁53Eとの間に位置している。第2アーム用タンデム供給通路37Ebは、接続位置37Eb−2において、第2供給通路42の第2アーム用供給分岐通路42Eと接続する。第2アーム用供給分岐通路42Eには、アーム用第2絞り72Eが設けられている。接続位置37Eb−2は、第2アーム用供給分岐通路42Eのうちの、アーム用第2絞り72Eとアーム用合流供給通路43Eとの間に位置している。
第1バケット用タンデム供給通路37Faは、接続位置37Fa−1において、第1アンロード通路31と接続する。接続位置37Fa−1は、第1アンロード通路31のうちの、アーム用方向切換弁53Eとバケット用方向切換弁53Fとの間に位置している。第1バケット用タンデム供給通路37Faは、接続位置37Fa−2において、第1供給通路41の第1バケット用供給分岐通路41Fと接続する。第1バケット用供給分岐通路41Fには、バケット用第1絞り71Fが設けられている。接続位置37Fa−2は、第1バケット用供給分岐通路41Fのうちの、バケット用第1絞り71Fとバケット用合流供給通路43Fとの間に位置している。
第2バケット用タンデム供給通路37Fbは、接続位置37Fb−1において、第2アンロード通路32と接続する。接続位置37Fb−1は、第2アンロード通路32のうちの、アーム用方向切換弁53Eとバケット用方向切換弁53Fとの間に位置している。第2バケット用タンデム供給通路37Fbは、接続位置37Fb−2において、第2供給通路42の第2バケット用供給分岐通路42Fと接続する。第2バケット用供給分岐通路42Fには、バケット用第2絞り72Fが設けられている。接続位置37Fb−2は、第2バケット用供給分岐通路42Fのうちの、バケット用第2絞り72Fとバケット用合流供給通路43Fとの間に位置している。
なお、「接続位置」は、回路における接続の位置であり、物理的位置(配置)を意味しない(以下同様)。また、タンデム供給通路37Ea,37Eb,37Fa,37Fbの接続位置は、図示された例に限られず、種々の変更が可能である。
再生通路45は、一のアクチュエータ(第1のアクチュエータ)からの戻り油の有効利用を図るための通路である。ここで説明する再生通路45は、一のアクチュエータ(第1のアクチュエータ)からの戻り油を、他のアクチュエータ(第2のアクチュエータ)に油を給排するための方向切換弁に、導く。図示された例において、再生通路45は、一のアクチュエータ(第1のアクチュエータ)としてのブーム用シリンダ23Dからの戻り油の少なくとも一部を、タンク15に戻すことなく回収することができる。再生通路45は、回収した戻り油を、他のアクチュエータ(第2のアクチュエータ)としてのバケット用シリンダ23Fに導く。
図2に示すように、ブーム用シリンダ23Dと、ブーム用シリンダ23Dに油を給排するブーム用方向切換弁53Dは、第1アクチュエータ通路61D及び第2アクチュエータ通路62Dによって、連結されている。このうち、第1アクチュエータ通路61Dは、ブーム用シリンダ23Dのピストン側室23Dpに連通している。第2アクチュエータ通路62Dは、ブーム用シリンダ23Dのロッド側室23Drに連通している。ロッド側室23Drは、シリンダ内のロッドrが貫通している側の室である。ピストン側室23Dpは、ロッドrが内部に配置されていない。したがって、ピストンpの移動にともなった内部容積の変化は、ロッド側室23Drよりもピストン側室23Dpで大きくなる。図示された例において、再生通路45は、一端45−1において、第1アクチュエータ通路61Dに接続し、ブーム用シリンダ23Dから多量の戻り油を回収することができる。再生通路45は、他端45−2において、第2アンロード通路32に接続している。再生通路45は、第2アンロード通路32のうちのアーム用方向切換弁53Eとバケット用方向切換弁53Fとの間となる位置に接続している。
再生通路45上には、切換弁47が設けられている。切換弁47は、再生通路45を開閉し、再生通路45を介した油の供給および油の供給停止を切り換える。切換弁47は、再生通路45を開放する状態と、再生通路45を閉鎖する状態と、を切り換える弁であってもよい。また、再生通路45は、再生通路45の開度を調節することができる弁であってもよい。切換弁47は、後述する方向切換弁51A〜53Fと同様に、スプール弁とすることができる。
通路31〜45には、チェック弁が配置される。チェック弁は、方向切換弁(51C,53D,53E,53F)から、供給通路41,42やアンロード通路31,32への油の逆流を防ぐ。チェック弁は、例えば、旋回用供給分岐通路41C、第1ブーム用供給分岐通路41D、第1アーム用供給分岐通路41E及び第1バケット用供給分岐通路41Fに配置される。チェック弁は、例えば、第2ブーム用供給分岐通路42D、ブーム下降用供給分岐通路42D1、第2アーム用供給分岐通路42E及びバケット用供給分岐通路42Fに配置される。チェック弁は、例えば、第1アーム用タンデム供給通路37Ea、第2アーム用タンデム供給通路37Eb、第1バケット用タンデム供給通路37Fa及び第2バケット用タンデム供給通路37Fbに配置される。チェック弁は、例えば、再生通路45に配置される。
方向切換弁51A〜53Fは、ポンプ11,12からアクチュエータ21A〜23Fに供給される油の流量および方向を変える(流量を調整する、方向を切り換える)弁である。方向切換弁51A〜53Fは、アクチュエータ21A〜23Fに対して油を供排、すなわち油を供給および油を排出する弁である。方向切換弁51A〜53Fは、ポンプ11,12の吐出油をアクチュエータ21A〜23Fに供給する。方向切換弁51A〜53Fは、アクチュエータ21A〜23Fが排出した油をタンク15に排出する(戻す)。方向切換弁51A〜53Fは、ポンプ11,12とアクチュエータ21A〜23Fとの間に配置される。方向切換弁51A〜53Fそれぞれは、スプール弁とすることができる。スプール弁は、スプールのストローク量(位置)に応じて、油の流量や方向を変える弁である。
この方向切換弁51A〜53Fは、スプールのストローク量に応じて、方向切換弁51A〜53Fに接続された流路(通路31〜45の一部)どうしの接続の有無、および、接続の開度(弁開度)を切り換える。さらに詳しくは、方向切換弁51A〜53Fは、流路を「遮断状態」および「接続状態」のいずれかの状態にする。「遮断状態」は、流路どうしが接続されていない状態(遮断された状態)である。「接続状態」は、流路どうしが接続された状態(連通された状態)である。この「接続状態」には、「全開状態」と「絞り状態」とがある。「全開状態」は、弁開度が最大の状態である。「弁開度が最大の状態」とは、方向切換弁51A〜53Fのスプールを一方側の端から他方側の端までストロークさせると弁開度が様々に変化するところ、この弁開度が最大となっている状態である。例えば、「全開状態」は、流路が絞られていない(又は、ほとんど絞られていない)状態である。「絞り状態」は、流路が、上記「全開状態」よりも絞られた状態(遮断状態を除く)である。
方向切換弁51A〜53Fは、建設機械1の操縦者による操作(レバー操作)に応じて動作する。方向切換弁51A〜53Fは、レバー操作に応じて切換位置が切り換わる。方向切換弁51A〜53Fの切換位置には、中立位置と、作動位置と、がある。
(中立位置) 中立位置は、レバー操作がされていない場合(レバー操作量が例えばゼロの場合)の切換位置である。切換位置が中立位置の場合の方向切換弁51A〜53Fは、アクチュエータ21A〜23Fに対する油の供排を行わない。
(作動位置) 作動位置は、レバー操作がされている場合(レバー操作量が例えばゼロでない場合)の切換位置である。切換位置が作動位置の場合の方向切換弁51A〜53Fは、アクチュエータ21A〜23Fに対する油の供排を行う。切換位置が作動位置の場合の方向切換弁51A〜53Fは、レバー操作量に応じて、アクチュエータ21A〜23Fへの油の供排量を変える。
方向切換弁51A〜53Fには、第1群の方向切換弁51A,51Cと、第2群の方向切換弁52Bと、第3群の方向切換弁53D,53E,53Fと、が含まれている。図1に示された例において、方向切換弁51A〜53Fには、アンロード通路31,32における上流側から下流側の順で、右走行用方向切換弁51A、左走行用方向切換弁52B、旋回用方向切換弁51C、ブーム用方向切換弁53D、アーム用方向切換弁53E、及び、バケット用方向切換弁53Fが、含まれている。
第1群の方向切換弁51A,51Cは、第1ポンプ11から第1群のアクチュエータ21A,21Cに流れる油の流量および方向を変える弁である。第1群の方向切換弁51A,51Cは、第1群のアクチュエータ21A,21Cに対して油を供排する。第1群の方向切換弁51A,51Cは、第1供給通路41と、第1アンロード通路31と、タンク通路35と、に接続する。第1群の方向切換弁51A,51Cは、図示されているように第2アンロード通路32に接続してもよく、また、第2アンロード通路32に接続していなくてもよい。
第1群の方向切換弁51A,51Cは、次のように動作する。
(中立位置) 切換位置が中立位置の場合の第1群の方向切換弁51A,51Cは、第1群のアクチュエータ21A,21Cに対する油の供排を行わない。具体的には、切換位置が中立位置の場合の第1群の方向切換弁51A,51Cは、第1アンロード通路31を全開状態にするとともに、第1供給通路41及びタンク通路35を遮断状態にする。
(作動位置) 切換位置が作動位置の場合の第1群の方向切換弁51A,51Cは、第1群のアクチュエータ21A,21Cに対する油の供排を行う。具体的には、切換位置が作動位置の場合の第1群の方向切換弁51A,51Cは、第1アンロード通路31を遮断状態または絞り状態にする。また、切換位置が作動位置の場合の第1群の方向切換弁51A,51Cは、第1供給通路41及びタンク通路35を、接続状態(全開状態または絞り状態)にする。その結果、第1ポンプ11の吐出油が第1供給通路41を流れ、第1供給通路41を流れる油が第1群のアクチュエータ21A,21Cに供給され、第1群のアクチュエータ21A,21Cから排出された油がタンク通路35に流れる。
(中立位置および作動位置) 第2アンロード通路32と接続した第1群の方向切換弁51A,51Cは、切換位置にかかわらず、第2アンロード通路32を全開状態に維持する。
図1に示された例において、第1群の方向切換弁51A,51Cには、右走行用方向切換弁51Aと、旋回用方向切換弁51Cと、が含まれている。右走行用方向切換弁51A(一方の走行用方向切換弁)は、右走行用モータ21Aに対して油を供排する。右走行用方向切換弁51Aは、第1供給通路41の右走行用供給分岐通路41Aに接続する。旋回用方向切換弁51Cは、旋回用モータ21Cに対して油を供排する。旋回用方向切換弁51Cは、第1供給通路41の旋回用供給分岐通路41Cに接続する。
第2群の方向切換弁52Bは、第2ポンプ12から第2群のアクチュエータ22Bに流れる油の流量および方向を変える弁である。第2群の方向切換弁52Bは、第2群のアクチュエータ22Bに対して油を供排する。第2群の方向切換弁52Bは、第2供給通路42と、第2アンロード通路32と、タンク通路35と、に接続する。第2群の方向切換弁52Bは、第1アンロード通路31に接続する。第2群の方向切換弁52Bは、第1アンロード通路31に接続していなくてもよい(図示なし)。
この第2群の方向切換弁52Bは、次のように動作する。
(中立位置) 切換位置が中立位置の場合の第2群の方向切換弁52Bは、第2群のアクチュエータ22Bに対する油の供排を行わない。具体的には、切換位置が中立位置の場合の第2群の方向切換弁52Bは、第2アンロード通路32を全開状態にするとともに、第2供給通路42およびタンク通路35を遮断状態にする。
(作動位置) 切換位置が作動位置の場合の第2群の方向切換弁52Bは、第2群のアクチュエータ22Bに対する油の供排を行う。具体的には、切換位置が作動位置の場合の第2群の方向切換弁52Bは、第2アンロード通路32を遮断状態または絞り状態にする。また、切換位置が作動位置の場合の第2群の方向切換弁52Bは、第2供給通路42およびタンク通路35を接続状態(全開状態または絞り状態)にする。その結果、第2ポンプ12の吐出油が第2供給通路42を流れ、第2供給通路42を流れる油が第2群のアクチュエータ22Bに供給され、第2群のアクチュエータ22Bから排出された油がタンク通路35に流れる。
(中立位置および作動位置) 第1アンロード通路31と接続した第2群の方向切換弁52Bは、切換位置にかかわらず、第1アンロード通路31を全開状態に維持する。
図1に示された例において、第2群の方向切換弁52Bには、左走行用方向切換弁52Bが、含まれている。左走行用方向切換弁52Bは、左走行用モータ22Bに対して油を供排する。左走行用方向切換弁52Bは、第2供給通路42の左走行用供給分岐通路42Bに接続される。
第3群の方向切換弁53D,53E,53Fは、第1ポンプ11及び第2ポンプ12から、第3群のアクチュエータ23D,23E,23Fに流れる油の流量および方向を変える弁である。第3群の方向切換弁53D,53E,53Fは、第3群のアクチュエータ23D,23E,23Fに対して油を供排する。第3群の方向切換弁53D,53E,53Fは、第1供給通路41及び第2供給通路42と、第1アンロード通路31と、第2アンロード通路32と、タンク通路35と、に接続する。図示された例において、第3群のアクチュエータ23D,23E,23Fは、第1供給通路41及び第2供給通路42が合流してなる合流供給通路43に接続している。第3群の方向切換弁53D,53E,53Fは、第1群の方向切換弁51A,51C及び第2群の方向切換弁52Bよりも下流側(アンロード通路31,32における下流側)に配置される。第3群の方向切換弁は、後述するブーム用方向切換弁53Dのブーム下降位置53Dc(図2参照)のように、一部の切換位置で第2群の方向切換弁52Bと同様に動作してもよい。図1に示された例において、第3群の方向切換弁53D,53E,53Fには、ブーム用方向切換弁53Dと、アーム用方向切換弁53Eと、バケット用方向切換弁53Fと、が含まれている。
ブーム用方向切換弁53Dは、ブーム用シリンダ23Dに対して油を供排する。ブーム用方向切換弁53Dは、アンロード通路31,32に沿って、他の方向切換弁の下流側に配置される。具体的には、ブーム用方向切換弁53Dは、旋回用方向切換弁51Cの下流側に配置される。図2に示すように、ブーム用方向切換弁53Dは、ブーム用合流供給通路43Dを介して、第1ブーム用供給分岐通路41D及び第2ブーム用供給分岐通路42Dと接続する。また、ブーム用方向切換弁53Dは、ブーム下降用供給分岐通路42D1と接続する。ブーム用方向切換弁53Dの切換位置には、中立位置53Daと、作動位置53Db,53Dcと、がある。作動位置53Db,53Dcには、ブーム上昇位置53Dbと、ブーム下降位置53Dcと、がある。ブーム上昇位置53Dbは、ブームを上昇させるときに選択される切換位置である。ブーム下降位置53Dcは、ブームを下降させるときに選択される切換位置である。
アーム用方向切換弁53Eは、図1に示すように、アーム用シリンダ23Eに対して油を供排する。アーム用方向切換弁53Eは、他の方向切換弁の下流側に配置される。具体的には、アーム用方向切換弁53Eは、ブーム用方向切換弁53Dの下流側に配置される。図1に示すように、アーム用方向切換弁53Eは、アーム用合流供給通路43Eを介して、第1アーム用供給分岐通路41E及び第2アーム用供給分岐通路42Eと接続する。
バケット用方向切換弁53Fは、図1に示すように、バケット用シリンダ23Fに対して油を供排する。バケット用方向切換弁53Fは、他の方向切換弁の下流側に配置される。具体的には、バケット用方向切換弁53Fは、アーム用方向切換弁53Eの下流側に配置される。図1に示すように、バケット用方向切換弁53Fは、バケット用合流供給通路43Fを介して、第1バケット用供給分岐通路41F及び第2バケット用供給分岐通路42Fと接続する。
図1に示す第3群の方向切換弁53D,53E,53Fの動作の概要は、ブーム用方向切換弁53Dのブーム下降位置53Dcを除き、次の通りである。第3群の方向切換弁53D,53E,53Fは、レバー操作(第3群の方向切換弁53D,53E,53Fの操作)に応じて、第1アンロード通路31および第2アンロード通路32の開度を調整する。第3群の方向切換弁53D,53E,53Fは、この開度の調整により、第1供給通路41および第2供給通路42から合流供給通路43を介して流入する油の流量を調整する。第3群の方向切換弁53D,53E,53Fは、この流量の調整により、第3群のアクチュエータ23D,23E,23Fに対して供排する油の流量を調整する。
アーム用方向切換弁53Eは、次のように動作する。
(中立位置) 切換位置が中立位置の場合のアーム用方向切換弁53Eは、アーム用シリンダ23Eに対する油の供排を行わない。具体的には、中立位置は、第1アンロード通路31及び第2アンロード通路32を全開状態にするとともに、合流供給通路43及びタンク通路35を遮断状態にする。
(作動位置) 切換位置が作動位置の場合のアーム用方向切換弁53Eは、アーム用シリンダ23Eに対する油の供排を行う。具体的には、作動位置は、第1アンロード通路31及び第2アンロード通路32を、遮断状態または絞り状態にする。また、作動位置は、合流供給通路43及びタンク通路35を、接続状態(全開状態または絞り状態)にする。その結果、原則、第1供給通路41を流れる油と、第2供給通路42を流れる油と、が合流供給通路43で合流する。そして、合流供給通路43を流れる油がアーム用シリンダ23Eに供給され、アーム用シリンダ23Eから排出された油がタンク通路35に流れる。
バケット用方向切換弁53Fは、次のように動作する。
(中立位置) 切換位置が中立位置の場合のバケット用方向切換弁53Fは、バケット用シリンダ23Fに対する油の供排を行わない。具体的には、中立位置は、第1アンロード通路31及び第2アンロード通路32を全開状態にするとともに、合流供給通路43及びタンク通路35を遮断状態にする。
(作動位置) 切換位置が作動位置の場合のバケット用方向切換弁53Fは、バケット用シリンダ23Fに対する油の供排を行う。具体的には、作動位置は、第1アンロード通路31を、接続状態(全開状態または絞り状態)にし、第2アンロード通路32を、遮断状態または絞り状態にする。また、作動位置は、合流供給通路43及びタンク通路35を、接続状態(全開状態または絞り状態)にする。その結果、原則、第1供給通路41を流れる油と、第2供給通路42を流れる油と、が合流供給通路43で合流する。とりわけ、作動位置において、第2アンロード通路32が遮断状態となるので、第2供給通路42から合流供給通路43への油の流入が促進される。そして、合流供給通路43を流れる油がバケット用シリンダ23Fに供給され、バケット用シリンダ23Fから排出された油がタンク通路35に流れる。
図2に示すブーム用方向切換弁53Dの動作について説明する。
(中立位置) 切換位置が中立位置53Daの場合のブーム用方向切換弁53Dは、ブーム用シリンダ23Dに対する油の供排を行わない。具体的には、中立位置53Daは、第1アンロード通路31及び第2アンロード通路32を全開状態にするとともに、合流供給通路43及びタンク通路35を遮断状態にする。
(ブーム上昇位置53Db) 切換位置がブーム上昇位置53Dbの場合のブーム用方向切換弁53Dは、ブーム用シリンダ23Dに対する油の供排を行う。具体的には、ブーム上昇位置53Dbは、第1アンロード通路31及び第2アンロード通路32を、遮断状態または絞り状態にする。また、ブーム上昇位置53Dbは、合流供給通路43及びタンク通路35を、接続状態(全開状態または絞り状態)にする。その結果、原則、第1供給通路41を流れる油と、第2供給通路42を流れる油とが、合流供給通路43で合流する。そして、合流供給通路43を流れる油がブーム用シリンダ23Dに供給され、ブーム用シリンダ23Dから排出された油がタンク通路35に流れる。その結果、ブームが上昇する。
(ブーム下降位置53Dc) 図1及び図2に示された例において、ブーム下降位置53Dcが選択されている場合、ブーム用方向切換弁53Dは、第2群の方向切換弁52Bと同様に機能する。切換位置がブーム下降位置53Dcの場合のブーム用方向切換弁53Dは、第2供給通路42からブーム用シリンダ23Dに油の供給を行い、合流供給通路43(ブーム用合流供給通路43D)からブーム用シリンダ23Dへの油の供給を行わない。つまり、ブーム下降時には、第1供給通路41および第2供給通路42のうち、第2供給通路42のみからブーム用方向切換弁53Dに油が供給される。
具体的には、ブーム下降位置53Dcは、第1アンロード通路31を全開状態とする(全開状態に維持する)。ブーム下降位置53Dcは、ブーム用合流供給通路43D(合流供給通路43)を遮断状態とする。また、第2群の方向切換弁52Bと同様に、ブーム下降位置53Dcは、第2アンロード通路32を遮断状態または絞り状態にする。また、第2群の方向切換弁52Bと同様に、ブーム下降位置53Dcは、ブーム下降用供給分岐通路42D1(第2供給通路42)およびタンク通路35を、接続状態(全開状態または絞り状態)にする。その結果、第2ポンプ12の吐出油がブーム下降用供給分岐通路42D1(第2供給通路42)を流れ、ブーム下降用供給分岐通路42D1を流れる油がブーム用シリンダ23Dに供給され、ブーム用シリンダ23Dから排出された油がタンク通路35に流れる。その結果、ブームが下降する。
なお、ブーム下降位置53Dcが選択されている場合、ブーム用方向切換弁53Dが、第1群の方向切換弁51A,51Cと同様に機能するように変形してもよい。この場合は次のように構成される。ブーム下降用供給分岐通路42D1は、第2供給通路42ではなく、第1供給通路41に接続される。ブーム下降位置53Dcは、第1アンロード通路31ではなく、第2アンロード通路32を全開状態に維持する。ブーム下降時には、第1供給通路41および第2供給通路42のうち、第2供給通路42ではなく、第1供給通路41のみからブーム下降用合流供給通路43D1に油が供給される。
また、ブーム上昇位置53Db及びブーム下降位置53Dcの間で、ブーム用方向切換弁53D及びブーム用シリンダ23Dに油を供給する通路が、変化する例を図1及び図2に示した。しかしながら、この例に限られず、図3に示すように、ブーム上昇位置53Db及びブーム下降位置53Dcの間で、ブーム用方向切換弁53D及びブーム用シリンダ23Dに油を供給する通路が、共通するようにしてもよい。図3に示された例は、図1及び図2に示された例から、ブーム下降用供給分岐通路42D1を削除し、ブーム上昇およびブーム下降の両方の場合に、ブーム用合流供給通路43Dからブーム用方向切換弁53Dに油が供給されるようになっている。図3に示されたブーム用方向切換弁53Dは、図1に示されたバケット用方向切換弁53Fと同一に構成されている。
圧力検知部75は、図1に示すポンプ11,12の容量を制御する(ネガティブコントロールを行う)ために設けられる。圧力検知部75は、アンロード通路31,32の最下流部の圧力(ネガコン圧)を検知する。圧力検知部75は、第1アンロード通路31及び第2アンロード通路32のうち低い方の圧力を検知する。圧力検知部75に検知された圧力に応じて、ポンプ11,12の吐出量が調整される。さらに詳しくは、ポンプ11,12からアクチュエータ21A〜23Fに流れた(使われた)油が多いほど、アンロード通路31,32を流れる油が少なくなる結果、圧力検知部75に検知される圧力が低くなる。そこで、圧力検知部75に検知される圧力が低いほど、ポンプ11,12の吐出量が大きくなるように、ポンプ11,12の容量を制御する(傾転角を変える)。なお、ポンプ11,12の容量がポジティブコントロールにより制御されるように、建設機械用油圧回路30が構成されてもよい。また、建設機械用油圧回路30ではポンプ11,12の容量の制御が行われなくてもよい。
絞り71E〜72Fは、第1供給通路41及び第2供給通路42に配置される。これらの絞り71E〜72Fは、合流供給通路43を介して第3群の方向切換弁53D〜53Fへ流入する油の供給量を、第1供給通路41又は第2供給通路42で調整することを一つの目的として、設けられる。図示された例において、絞り71E〜72Fには、アーム用第1絞り71E、アーム用第2絞り72E、バケット用第1絞り71F及びバケット用第2絞り72Fが、含まれている。
アーム用第1絞り71Eは、第1アーム用供給分岐通路41Eに配置される。アーム用第1絞り71Eは、第1アーム用供給分岐通路41Eより下流側となる領域以外での第1供給通路41の内部において、油の圧力が低くなることを防止するために設けられる。アーム用第1絞り71Eを設けることによって、第1供給通路41から第1群の方向切換弁51A,51C及び第3群の方向切換弁53D,53Fへの十分な油供給を確保することができる。その一方で、アーム用第1絞り71Eが設けられると、アーム用第1絞り71Eを通ってアーム用方向切換弁53Eに供給される油は減る。この点、第1アーム用タンデム供給通路37Eaを設けることで、アーム用第1絞り71Eだけでなく第1アーム用タンデム供給通路37Eaを介して、アーム用方向切換弁53Eに油を十分に供給することが可能となる。
アーム用第2絞り72Eは、第2アーム用供給分岐通路42Eに配置される。アーム用第2絞り72Eは、第2アーム用供給分岐通路42Eより下流側となる領域以外での第2供給通路42の内部において、油の圧力が低くなることを防止するために設けられる。アーム用第2絞り72Eを設けることによって、第2供給通路42から第2群の方向切換弁52B及び第3群の方向切換弁53D,53Fへの十分な油供給を確保することができる。その一方で、アーム用第2絞り72Eが設けられると、アーム用第2絞り72Eを通ってアーム用方向切換弁53Eに供給される油は減る。この点、第2アーム用タンデム供給通路37Ebを設けることで、アーム用第2絞り72Eだけでなく第2アーム用タンデム供給通路37Ebを介して、アーム用方向切換弁53Eに油を十分に供給することが可能となる。
バケット用第1絞り71Fは、第1バケット用供給分岐通路41Fに配置される。バケット用第1絞り71Fは、第1バケット用供給分岐通路41Fより下流側となる領域以外での第1供給通路41の内部において、油の圧力が低くなることを防止するために設けられる。バケット用第1絞り71Fを設けることによって、第1供給通路41から第1群の方向切換弁51A,51C及び第3群の方向切換弁53D,53Eへの十分な油供給を確保することができる。その一方で、バケット用第1絞り71Fが設けられると、バケット用第1絞り71Fを通ってバケット用方向切換弁53Fに供給される油は減る。この点、第1バケット用タンデム供給通路37Faを設けることで、バケット用第1絞り71Fだけでなく第1バケット用タンデム供給通路37Faを介して、バケット用方向切換弁53Fに油を十分に供給することが可能となる。
バケット用第2絞り72Fは、第2バケット用供給分岐通路42Fに配置される。バケット用第2絞り72Fは、第2バケット用供給分岐通路42Fより下流側となる領域以外での第2供給通路42の内部において、油の圧力が低くなることを防止するために設けられる。バケット用第2絞り72Fを設けることによって、第2供給通路42から第2群の方向切換弁52B及び第3群の方向切換弁53D,53Eへの十分な油供給を確保することができる。その一方で、バケット用第2絞り72Fが設けられると、バケット用第2絞り72Fを通ってバケット用方向切換弁53Fに供給される油は減る。この点、第2バケット用タンデム供給通路37Fbを設けることで、バケット用第2絞り72Fだけでなく第2バケット用タンデム供給通路37Fbを介して、バケット用方向切換弁53Fに油を十分に供給することが可能となる。
ところで、上述してきた建設機械用油圧回路30は、複数のアクチュエータを作動させるために用いられる。そして、一のアクチュエータと、他のアクチュエータと、の両方を同時に作動させる状況が頻繁に生じ得ることも想定される。例えば、建設機械1の典型例であるパワーショベル等では、ブームが、アーム及びバケットを支持している。そして、バケットを駆動する多くの場合、ブームやアームも同時に駆動する。そして、上述した建設機械1及び建設機械用油圧回路30は、一のアクチュエータ(第1アクチュエータ)及び他のアクチュエータ(第2アクチュエータ)を同時に使用する際に、一のアクチュエータ及び他のアクチュエータの両方を同時に迅速に作動させるための工夫がなされている。
以下、その工夫について、図4〜図7を参照して説明する。以下の説明において、一のアクチュエータを第1アクチュエータとも呼び、他のアクチュエータを第2アクチュエータとも呼ぶ。また、一のアクチュエータに油を給排する方向切換弁を、第1方向切換弁とも呼び、他のアクチュエータに油を給排する方向切換弁を、第2方向切換弁とも呼ぶ。さらに、供給通路の供給本線通路から第1方向切換弁に接続する供給分岐通路を、第1供給分岐通路とも呼び、供給通路の供給本線通路から第2方向切換弁に接続する供給分岐通路を、第2供給分岐通路とも呼ぶ。そして、以下の説明での第1アクチュエータは、上述した建設機械用油圧回路30のブーム用シリンダ23Dとなっている。また、以下の説明での第2アクチュエータは、バケット用シリンダ23Fとなっている。図4〜図7は、説明の便宜上、第1方向切換弁をなすブーム用方向切換弁53D、第2方向切換弁をなすバケット用方向切換弁53E、並びに、これらの方向切換弁53Dに接続する構成のうちの、説明に必要な構成のみを注出して示している。また、説明の便宜上、以下の説明及び図4〜図7におけるブーム用方向切換弁53Dは、図3に示したより単純な構成を有するものとしている。
図4〜図7に示すように、上述した建設機械用油圧回路30では、ポンプ(第2ポンプ)12に接続したアンロード通路(第2アンロード通路)32が、第1方向切換弁(ブーム用方向切換弁)53D及び第2方向切換弁(バケット用方向切換弁)53Eを、この順で、直列に通過している。また、ポンプ12に接続し供給通路(第2供給通路)42が、ブーム用方向切換弁53D及びバケット用方向切換弁53Fに接続している。供給通路42は、ポンプ12に接続する供給本線通路(第2供給本線通路)42αと、供給本線通路42αから分岐した第1供給分岐通路(第2ブーム用供給分岐通路)42D及び第2供給分岐通路(第2バケット用供給分岐通路)42Fと、を有している。第1供給分岐通路42Dは、ブーム用方向切換弁53Dに接続し、第2供給分岐通路42Fは、バケット用方向切換弁53Fに接続している。バケット用供給分岐通路42F上には、絞り(バケット用第2絞り)72Fが設けられている。
また、建設機械用油圧回路30は、タンデム供給通路(第2バケット用タンデム供給通路)37Fbを有している。タンデム供給通路37Fbは、その一端において、アンロード通路32のブーム用方向切換弁53D及びバケット用方向切換弁53Fの間となる位置に接続している。タンデム供給通路37Fbは、供給通路42に接続している。すなわち、タンデム供給通路37Fbは、アンロード通路32内の油をバケット用方向切換弁53Fに導く。図示された例において、タンデム供給通路37Fbは、その他端において、第2供給分岐通路(第2バケット用供給分岐通路42F)に接続している。第2供給分岐通路42Fのうちのタンデム供給通路37Fbが接続している接続位置37Fb−2よりも上流側となる位置に、絞り72Fが設けられている。
図4に示された建設機械用油圧回路30において、ブーム用方向切換弁53Dは、中立位置にあり、バケット用方向切換弁53Fも、中立位置にある。図4に示された状態において、ブーム用方向切換弁53Dは、ブーム用シリンダ23Dに油を給排しない。また、バケット用方向切換弁53Fは、バケット用シリンダ23Fに油を給排しない。
次に、図5に示された状態での、建設機械用油圧回路30の動作について説明する。図5に示された建設機械用油圧回路30において、ブーム用方向切換弁(第1方向切換弁)53Dは、作動位置のうちのブーム上昇位置53Db(図3参照)にあり、バケット用方向切換弁(第2方向切換弁)53Fは、作動位置にある。ブーム用方向切換弁53Dは、アンロード通路32を遮断または絞り、供給通路42をブーム用シリンダ(第1アクチュエータ)23Dに接続する。アンロード通路32を遮断または絞ることで、ポンプ12から吐出した油は、供給通路42に流れ込むことを促進される。供給通路42に送り込まれた油が、ブーム用方向切換弁53Dを介して、ブーム用シリンダ23Dに供給され、ブーム用シリンダ23Dが、ブームを上昇させる。
なお、建設機械1であるパワーショベルは、通常、ブームが、アーム及びバケットを支持している。また、バケットは、岩等の重量物を保持することもある。この結果、ブームを上昇させる際、ブームを下降させる際と比較すると、非常に大きな駆動力でブームを駆動する必要がある。そこで、ブームを上昇させる際、ブーム用方向切換弁53Dは、ブーム用シリンダ23Dのピストン側室Dpに油を供給し、ブーム用シリンダ23Dのロッド側室Drから油を排出する。ロッド側室Drは、ロッドによって貫通されている。したがって、ロッドrの動作方向に直交する断面での断面積は、ロッド側室Drよりも、ロッドによって貫通されていないピストン側室Dpにおいて大きくなる。同一圧の作動油をブーム用シリンダ23Dに送り込む場合、ピストン側室Dpを高圧とすることで、ブーム用シリンダ23Dは、より大きな駆動力を発揮することができる。ブーム用シリンダ23Dとブーム用方向切換弁53Dとの間には、二つのアクチュエータ通路61D,62Dが設けられている。図4に示されたブーム上昇位置において、ブーム用方向切換弁53Dは、ブーム用シリンダ23Dのピストン側室Dpに連通した第1アクチュエータ通路61Dに、供給通路42を、接続させる。これにより、より迅速且つより安定して、ブームを上昇させることができる。
次に、図5に示された状態での、バケット用シリンダ23F及びバケット用方向切換弁53Fの動作について説明する。作動位置にあるバケット用方向切換弁53Fは、アンロード通路32を遮断または絞り、供給通路42をバケット用シリンダ23Fに接続する。ポンプ12から供給通路42に送り込まれた油は、バケット用方向切換弁53Fを介して、バケット用シリンダ23Fに供給され、バケット用シリンダ23Fが、バケットを駆動する。
ここで、建設機械1であるパワーショベルでは、通常、アーム及びバケットを支持したブームを駆動するのに要する力は、バケットを駆動するのに要する力よりも、格段に大きくなる。一方、ブーム用方向切換弁53D及びバケット用方向切換弁53Fは、共に、供給通路42に接続して供給通路42から油の供給を受ける。そこで、バケット用供給分岐通路42Fに絞り72Fを設け、供給本線通路42αからバケット用供給分岐通路42Fへの油の流入量を抑制している。逆に、絞り72Fによって、供給本線通路42αからブーム用供給分岐通路42Dへの油の流入量を十分に確保している。これにより、ブームの上昇動作とバケットの動作とを同時並行で迅速且つ安定して行うことが可能となる。
ところで、絞り72Fが設置されたバケット用供給分岐通路42Fを介してバケット用方向切換弁53Fへ油を供給すると、絞り72Fにおいて、圧力損失が生じる。したがって、図6に示すように、ブーム用シリンダ23Dを駆動しないような場合を含めたすべての場合に、絞り72Fを介してバケット用方向切換弁53Fに油を供給することは非効率であり、燃費等の観点から理想的ではない。このような不具合に対処するため、図4〜図7に示すように、建設機械用油圧回路30は、タンデム供給通路(第2バケット用タンデム供給通路)37Fbを有している。
図6に示された建設機械用油圧回路30において、ブーム用方向切換弁53Dは、中立位置にあり、バケット用方向切換弁53Fは動作位置にある。したがって、図6に示された状態において、ブーム用方向切換弁53Dは、ブーム用シリンダ23Dに油を給排しない。ブーム用方向切換弁53Dは、アンロード通路32を開放している。このため、バケット用方向切換弁53Fは、タンデム供給通路37Fbを介して、アンロード通路32を流れる油を利用することができる。とりわけ、タンデム供給通路37Fbのブーム用供給分岐通路42Dへの接続位置37Fb−2が、絞り72Fよりも下流側に位置しているので、バケット用方向切換弁53Fは、圧力損失の少ない高圧の油を供給されるようになる。
なお、図5に示された状態において、アンロード通路32は、タンデム供給通路37Fbとの接続位置37Fb−1よりも上流側に配置されたブーム用方向切換弁53Dによって閉鎖されている。また、再生通路45上の切換弁47も閉鎖された状態にある。したがって、図5に示されたブームの上昇動作とバケットの動作とを同時に行う状態において、タンデム供給通路37Fbを介して、バケット用方向切換弁53Fに油は供給されない。このため、上述したように、油は、絞り72Fで制御された流量で、バケット用供給分岐通路42Fからバケット用方向切換弁53Fに供給される。
次に、図7に示された状態での、建設機械用油圧回路30の動作について説明する。図7に示された建設機械用油圧回路30において、ブーム用方向切換弁53Dは、作動位置のうちのブーム下降位置53Db(図3参照)にあり、バケット用方向切換弁53Fは、作動位置にある。ブーム用方向切換弁53Dは、アンロード通路32を遮断または絞り、供給通路42をブーム用シリンダ23Dに接続する。アンロード通路32を遮断または絞ることで、ポンプ12から吐出した油は、供給通路42へ流れ込むことを促進される。供給通路42に送り込まれた油が、ブーム用方向切換弁53Dを介して、ブーム用シリンダ23Dに供給され、ブーム用シリンダ23Dが、ブームを下降させる。
一方、バケット用方向切換弁53Fは、作動位置にあり、アンロード通路32を遮断または絞り、供給通路42をバケット用シリンダ23Fに接続する。ポンプ12から供給通路42に送り込まれた油は、バケット用方向切換弁53Fを介して、バケット用シリンダ23Fに供給される。ただし、絞り72Fにより、供給通路42の油は、バケット用方向切換弁53Fよりもブーム用方向切換弁53Dへ流れやすくなっている。すなわち、この建設機械用油圧回路30では、バケットの駆動よりも、ブームの駆動が優先されている。したがって、バケット用方向切換弁53Fは、供給通路42から供給される油だけでは、バケット用シリンダ23Fを高速で作動させることはできない。
ただし、図7に示されたブームの下降時には、再生通路45上に設けられた、切換弁47が再生通路45を開放する。したがって、アンロード通路32のうちのブーム用方向切換弁53D及びバケット用方向切換弁53Fの間となる領域に、ブーム用シリンダ23Dから排出された油、すなわち戻り油が、流れ込む。アンロード通路32のうちのブーム用方向切換弁53D及びバケット用方向切換弁53Fの間となる領域には、タンデム供給通路37Fbが接続している。したがって、ブーム用シリンダ23Dからの戻り油は、タンデム供給通路37Fb及びバケット用供給分岐通路42Fをさらに介して、バケット用方向切換弁53Fに流れ込むことができる。すなわち、図7に示された状態において、バケット用シリンダ23Fは、供給通路42から供給される油だけでなく、再生通路45を介して供給されるブーム用シリンダ23Dからの戻り油によって、動作する。このため、ブーム用シリンダ23D及びバケット用シリンダ23Fの両方を同時に並行して迅速に作動させることができる。
図示された建設機械用油圧回路30のアンロード通路32において、再生通路45から戻り油を供給される領域は、ブーム用シリンダ23Dによって上流側から閉鎖され且つバケット用シリンダ23Fによって下流側から閉鎖されている。したがって、アンロード通路32に供給された戻り油を効率的にバケット用シリンダ23Fの作動に用いることができる。
また、再生通路45のアンロード通路32への接続位置45−2は、バケット用供給分岐通路42F上において、絞り72Fが設けられた位置よりも下流側に位置している。したがって、絞り72Fで圧力欠損を生じさせることなく、効率的に、戻り油をバケット用シリンダ23Fの作動に用いることができる。
とりわけ、図示された例では、ブーム下降時におけるブーム用シリンダ23Dからの戻り油を利用している。図5に示されたブームの上昇動作とは異なり、図7に示されたブームの下降動作は、ブーム自体の自重によっても補助される。したがって、ブームの下降動作は、ブーム用シリンダ23Dからの低駆動力で、迅速に行われる。このような傾向から、ブーム下降時に、油を供給される第2アクチュエータ通路62Dは、ブーム用シリンダ23Dのロッド側室Drに連通している。逆に、ブーム上昇時に油を供給される第1アクチュエータ通路61Dは、ブーム用シリンダ23Dのピストン側室Dpに連通し、ブーム上昇時にブーム用シリンダ23Dが高駆動力を発現し得るようになっている。
再生通路45は、第1アクチュエータ通路61Dに接続している。再生通路45は、ブーム下降時、ブーム用シリンダ23Dのピストン側室Dpから第1アクチュエータ通路61Dに排出される戻り油を回収する。そして、ロッドrがピストン側室23Dp内部に配置されていないことから、ピストンpの移動にともなった内部容積の変化は、ロッド側室23Drよりもピストン側室23Dpで大きくなる。すなわち、ブームを下降させる際、ブーム用シリンダ23Dのピストン側室23Dpから排出される油量は、ブーム用シリンダ23Dのロッド側室23Drに供給される油量よりも、多くなる。すなわち、ブーム用シリンダ23Dから排出される大量の戻り油を、バケット用シリンダ23Fの作動に用いることができる。したがって、建設機械用油圧回路30は、極めて効率的に、ブーム用シリンダ23Dからの戻り油を他バケット用シリンダ23Fで再利用することできる。これにより、ブーム用シリンダ23D及びバケット用シリンダ23Fの両方を同時に並行して極めて迅速に作動させることができる。
以上に説明した本実施の形態において、建設機械用油圧回路30は、第1アクチュエータ(ブーム用シリンダ23D)に油を給排する第1方向切換弁(ブーム用方向切換弁53D)と、第2アクチュエータ(バケット用シリンダ23F)に油を給排する第2方向切換弁(バケット用方向切換弁53F)と、第1アクチュエータ(ブーム用シリンダ23D)からの戻り油を第2方向切換弁53Fに導く再生通路45と、を有している。再生通路45を用いて第1アクチュエータ(ブーム用シリンダ23D)からの戻り油を第2方向切換弁(バケット用方向切換弁53F)に導くことで、第1アクチュエータ(ブーム用シリンダ23D)及び第2アクチュエータ(バケット用シリンダ23F)の両方を同時に作動させる場合にも、第1アクチュエータ(ブーム用シリンダ23D)だけでなく、第2アクチュエータ(バケット用シリンダ23F)を迅速に安定して作動させることができる。また、ポンプ12の出力を増大させることなく、戻り油を利用して第2アクチュエータ(バケット用シリンダ23F)の動作を補助するため、省エネルギの観点からも好ましい。
また、本実施の形態において、建設機械用油圧回路30は、アンロード通路32とタンデム供給通路37Fbとをさらに有している。アンロード通路32は、ポンプ12と接続し、且つ、第1方向切換弁(ブーム用方向切換弁53D)及び第2方向切換弁(バケット用方向切換弁53F)をこの順で直列に通過する。タンデム供給通路37Fbは、アンロード通路のうちの第1方向切換弁53D及び第2方向切換弁53Fの間となる位置に接続し、且つ、アンロード通路32内の油を第2方向切換弁53Fに導く。そして、再生通路45は、アンロード通路32のうちの第1方向切換弁53D及び第2方向切換弁53Fの間となる位置に接続している。第2アクチュエータ(バケット用シリンダ23F)に油を給排する第2方向切換弁(バケット用方向切換弁53F)が、第1アクチュエータ(ブーム用シリンダ23D)に油を給排する第1方向切換弁(ブーム用方向切換弁53D)よりもアンロード通路32に沿って下流側に位置する場合、第1アクチュエータ23Dの動作時に、第2アクチュエータ23Fの動作が遅くなってしまう可能性がある。この点、本実施の形態によれば、再生通路45を利用して、第1アクチュエータ23Dからの戻り油を、アンロード通路32及びタンデム供給通路37Fbに連通した第2方向切換弁53Fに供給することができる。したがって、第1アクチュエータ23Dと並行して、第2アクチュエータ23Fを迅速に作動させることができる。
また、アンロード通路32のうちの第1方向切換弁(ブーム用方向切換弁53D)よりも下流側となる位置に、二以上の方向切換弁(アーム用方向切換弁53E及びバケット用方向切換弁53F)が、それぞれタンデム供給通路37Fbを介して、再生通路45と接続している場合、これらの二以上の方向切換弁(アーム用方向切換弁53E及びバケット用方向切換弁53F)に、第1アクチュエータ53Dからの戻り油を供給することができる。この結果、これらの二以上の方向切換弁53E,53Fを用いて油を給排される二以上のアクチュエータ(アーム用シリンダ23E及びバケット用シリンダ23F)を、第1アクチュエータ23Dと並行して、迅速に作動させることができる。
さらに、本実施の形態において、建設機械用油圧回路30は、供給通路42をさらに有しており、この供給通路42は、ポンプ12に接続する供給本線通路42αと、供給本線通路42αを第1方向切換弁(ブーム用方向切換弁53D)に接続する第1供給分岐通路(ブーム用供給分岐通路42D)と、供給本線通路42αを第2方向切換弁(バケット用方向切換弁53F)に接続する第2供給分岐通路(バケット用供給分岐通路42F)と、を有している。そして、タンデム供給通路37Fbは、供給通路42に接続している。本実施の形態において、第1アクチュエータ(ブーム用シリンダ23D)からの戻り油は、再生通路45及びタンデム供給通路37Fbを経て、供給通路42に流入する。したがって、図1に示された建設機械用油圧回路30のチェック弁の配置を調整することで、第1アクチュエータ23Dからの戻り油を、供給通路42に連通した第2方向切換弁53Fに供給することが可能となるだけでなく、供給通路42に連通した第1方向切換弁53Dに供給することも可能となる。これにより、第1アクチュエータ23D及び第2アクチュエータ23Fの両方を迅速に作動させることができる。
加えて、図1に示された建設機械用油圧回路30のチェック弁の配置を調整することで、第1アクチュエータ23Dからの戻り油を供給される第2方向切換弁を、第1方向切換弁53Dの上流側に配置された切換弁53E,53Fに限られず、第1方向切換弁53Dの下流側に配置された切換弁52Bとすることもできる。さらに、供給分岐通路42B,42D,42E,42Fを介して三以上の方向切換弁52B,53D,53E,53Fが供給通路42に接続している場合、これらの三以上の方向切換弁52B,53D,53E,53Fに、第1アクチュエータ23Dからの戻り油を供給することができる。この結果、これらの三以上の方向切換弁52B,53D,53E,53Fを用いて油を給排される三以上のアクチュエータ22B,23D,23E,23Fを、同時に、迅速に作動させることができる。
さらに、本実施の形態において、タンデム供給通路37Fbは、供給通路42の第2供給分岐通路(バケット用供給分岐通路42F)に接続している。そして、第2供給分岐通路42Fのうちのタンデム供給通路37Fbが接続している位置よりも上流側となる位置に、絞り72Fが設けられている。したがって、絞り72Fで圧力損失を来すことなく、第1アクチュエータ(ブーム用シリンダ23D)からの戻り油を第2方向切換弁(バケット用方向切換弁53F)に供給することができる。これにより、第1アクチュエータ(ブーム用シリンダ23D)と並行して、第2アクチュエータ(バケット用シリンダ23F)を迅速且つ効率的に動作させることができる。
さらに、本実施の形態において、第1アクチュエータ(ブーム用シリンダ23D)は、ブームを駆動するためのシリンダであり、再生される戻り油は、ブームの下降時にシリンダから流出する油である。ブーム下降時には、通常、ブームの自重により、第1アクチュエータ23Dからの戻り油の圧力を、ポンプの能力から期待される圧力以上とすることができる。この高圧の戻り油を利用することで、第2アクチュエータ(バケット用シリンダ23F)を迅速且つ安定して作動させることができる。また、ブームの自重を有効に利用することで、さらに効率的に、第2アクチュエータ(バケット用シリンダ23F)を作動させることができ、これにより、大幅な省エネルギを実現することができる。
さらに、本実施の形態において、再生される戻り油は、シリンダのピストン側室23Dpから流出する油である。シリンダ側室23Dpは、ロッド側室23Drと比較して、ロッドrが貫通していない分、ピストンpの移動方向に直交する断面での断面積が大きい。すなわち、ピストンpの移動にともなって大量の戻り油がピストン側室23Dpから流出する。この大量の戻り油を利用することで、第2アクチュエータ(バケット用シリンダ23F)を迅速且つ効率的に作動させることができる。
なお、上述した一実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、図面を参照しながら、変形の一例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いるとともに、重複する説明を省略する。
上述した一実施の形態において、再生通路45が、他端45−2において、第2アンロード通路32に接続する例を示したが、この例に限られず、他端45−2において、タンデム供給通路37Fbに接続してもよい。この変形例によれば、上述した一実施の形態と同一の作用効果を確保することができる。
また、再生通路45は、他端45−2において、供給通路42に接続していてもよい。図8及び図9に示された変形例において、再生通路45は、他端45−2において、供給通路42の供給本線通路42αに接続している。本変形例によれば、再生通路45を利用して、第1アクチュエータ(ブーム用シリンダ23D)からの戻り油を、供給通路42に連通した第2方向切換弁(バケット用方向切換弁53F)に供給することができる。したがって、第1アクチュエータ(ブーム用シリンダ23D)と並行して、第2アクチュエータ(バケット用シリンダ23F)を迅速に作動させることができる。
また、本変形例によれば、第1アクチュエータから23Dの戻り油を、第2方向切換弁53Fだけでなく、供給通路42に連通した第1方向切換弁(ブーム用方向切換弁53D)自体にも供給することができる。したがって、第1アクチュエータ(ブーム用シリンダ23D)及び第2アクチュエータ(バケット用シリンダ23F)の両方を迅速に作動させることができる。また。第1アクチュエータ23Dからの戻り油を供給される第2方向切換弁は、第1方向切換弁53Dの上流側に配置された切換弁53E,53Fに限られず、第1方向切換弁53Dの下流側に配置された切換52Bとすることもできる。加えて、供給分岐通路42B,42D,42E,42Fを介して三以上の方向切換弁52B,53D,53E,53Fが供給通路42に接続している場合、これらの三以上の方向切換弁52B,53D,53E,53Fに、第1アクチュエータ23Dからの戻り油を供給することができる。この結果、これらの三以上の方向切換弁52B,53D,53E,53Fを用いて油を給排される三以上のアクチュエータを、同時に、迅速に作動させることができる。具体例として、図8及び図9に示すように、再生通路45が、他端45−2において、供給通路42の供給本線通路42αに接続していれば、ブーム用シリンダ23Dからの戻り油を、ブーム用方向切換弁53D、アーム用方向切換弁53E,バケット用方向切換弁53F,左走行用方向切換弁52Bの一以上に供給することができる。
さらに、再生通路45が、他端45−2において、供給通路42のバケット用供給分岐通路42Fに接続していてもよく、この変形例によれば、上述した一実施の形態と同一の作用効果を確保することができる。加えて、第1アクチュエータ(ブーム用シリンダ23D)からの戻り油は、大きな圧力損失を生じさせることなく、短い経路で第2方向切換弁(バケット用方向切換弁53F)に供給され得る。したがって、第2アクチュエータ(バケット用シリンダ23F)の作動に、第1アクチュエータ(ブーム用シリンダ23D)からの戻り油を、効率的に用いることができ、省エネルギをさらに促進することができる。
なお、以上において上述した一実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
1 建設機械
11 第1ポンプ
12 第2ポンプ
15 タンク
21A 右走行用モータ
22B 左走行用モータ
21C 旋回用モータ
23D ブーム用シリンダ(第1アクチュエータ)
23E アーム用シリンダ
23F バケット用シリンダ(第2アクチュエータ)
30 建設機械用油圧回路
31 第1アンロード通路
32 第2アンロード通路
35 タンク通路
37Ea 第1アーム用タンデム供給通路
37Eb 第2アーム用タンデム供給通路
37Fa 第1バケット用タンデム供給通路
37Fb 第2バケット用タンデム供給通路(タンデム供給通路)
41 第1供給通路
41α 第1供給本線通路
41D 第1ブーム用供給分岐通路
41E 第1アーム用供給分岐通路
41F 第1バケット用供給分岐通路
42 第2供給通路
42α 第2供給本線通路
42D 第2ブーム用供給分岐通路(第1供給分岐通路)
42D1 第2ブーム降下用供給分岐通路
42E 第2アーム用供給分岐通路
42F 第2バケット用供給分岐通路(第2供給分岐通路)
43D ブーム用合流供給通路
43E アーム用合流供給通路
43F バケット用合流供給通路
45 再生通路
47 切換弁
51A 右走行用方向切換弁
52B 左走行用方向切換弁
51C 旋回用方向切換弁
53D ブーム用方向切換弁(第1方向切換弁)
53E アーム用方向切換弁
53F バケット用方向切換弁(第2方向切換弁)
61D 第1アクチュエータ通路
62D 第2アクチュエータ通路
71E アーム用第1絞り
72E アーム用第2絞り
71F バケット用第1絞り
72F バケット用第2絞り
75 圧力検知部

Claims (9)

  1. ポンプからの油を用いて第1アクチュエータ及び第2アクチュエータを作動させるための建設機械用油圧回路であって、
    前記第1アクチュエータに前記油を給排する第1方向切換弁と、
    前記第2アクチュエータに前記油を給排する第2方向切換弁と、
    前記第1アクチュエータからの戻り油を前記第2方向切換弁に導く再生通路と、
    前記ポンプに接続する供給本線通路と、前記供給本線通路を前記第1方向切換弁に接続する第1供給分岐通路と、前記供給本線通路を前記第2方向切換弁に接続する第2供給分岐通路と、を有する供給通路と、
    前記ポンプと接続し、前記第1方向切換弁及び前記第2方向切換弁をこの順で通過するアンロード通路と、
    前記アンロード通路の第1方向切換弁及び前記第2方向切換弁の間となる位置と、前記第2供給分岐通路と、に接続し、且つ、前記アンロード通路内の油を前記第2方向切換弁に導くタンデム供給通路と、を備え、
    前記第2供給分岐通路のうちの前記タンデム供給通路が接続している位置よりも上流側となる位置に、絞りが設けられている、建設機械用油圧回路。
  2. 前記再生通路は、前記アンロード通路の第1方向切換弁及び前記第2方向切換弁の間となる位置または前記タンデム供給通路に接続している、請求項1に記載の建設機械用油圧回路。
  3. 前記再生通路は、前記供給通路に接続している、請求項1に記載の建設機械用油圧回路。
  4. 前記再生通路は、前記第2供給分岐通路に接続している、請求項に記載の建設機械用油圧回路。
  5. 前記再生通路は、前記第2供給分岐通路のうちの前記絞りが設けられた位置よりも下流側に位置している、請求項4に記載の建設機械用油圧回路。
  6. 前記第1方向切換弁を前記第1アクチュエータに接続するアクチュエータ通路を、さらに備え、
    前記再生通路は、前記アクチュエータ通路に接続している、請求項1〜5のいずれか一項に記載の建設機械用油圧回路。
  7. 前記第1アクチュエータは、ブームを駆動するためのシリンダであり、
    前記戻り油は、前記ブームの下降時に前記シリンダから流出する油である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の建設機械用油圧回路。
  8. 前記戻り油は、前記シリンダのピストン側室から流出する油である、請求項に記載の建設機械用油圧回路。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の油圧回路を備えた建設機械。
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