JP6636856B2 - セントラライザ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、クローラドリル等の穿孔機械に装備されるセントラライザ装置に関する。
この種の穿孔機械には、ロッドを回転摺動可能に案内するセントラライザ装置が装備される(例えば特許文献1参照)。特許文献1に記載のセントラライザ装置は、図10に要部を一部破断して示すように、ガイドシェル3先端のフートパッド6に、一対のロッドホルダ8を備える。
一対のロッドホルダ8は、図11に示すように、ロッド2の左右に配置され、ロッド2のさく孔軸線CLと直交方向に設けられた支軸9まわりに回動可能に支持される。一対のロッドホルダ8は、ホルダ基端側に下方に突設されたピン13を有し、このピン13がリンク14を介してシリンダ15で押圧されることで、支軸9を中心にロッド2との対向方向に開閉可能になっている(図11(a)、(b)参照)。
一対のロッドホルダ8は、図10に示すように、ロッド2の軸線CLと同軸上に、小径部10、大径部11および段付部12を有する。図11(a)に示す、一対のロッドホルダ8が閉じた状態のときに、大径部11の内周面は、スリーブ4の外周面を把持するように設定され、小径部10の内周面は、ロッド2の外周面を案内可能に挿通するように設定されている。
同文献記載のセントラライザ装置は、穿孔時には、シリンダ15を伸長して一対のロッドホルダ8を閉じ、小径部10でロッド2を案内することでロッド2の振れを防止して穴曲がりを抑制する。ロッド2の交換時には、シリンダ15を一旦短縮して一対のロッドホルダ8を開く。次いで、大径部11および段付部12にスリーブ4が当接するように位置決めしてからシリンダ15を伸長して一対のロッドホルダ8を閉じスリーブ4を保持する。そして、この状態でネジを緩めてスリーブ4とシャンクロッド(不図示)とを切り離し、新たなロッド2を継ぎ足して螺着する。
穿孔作業を再開し、スリーブ4がロッドホルダ8を通過する際は、シリンダ15を短縮してロッドホルダ8を開き、一対のロッドホルダ8へのスリーブ4の衝突を防止する。そして、スリーブ4が一対のロッドホルダ8の位置を通過したらシリンダ15を伸長して一対のロッドホルダ8を閉じ、小径部10でロッド2を案内して穴曲がりを抑制する。このように、同文献記載のセントラライザ装置は、簡素な構成で、穿孔時の穴曲がりを抑制するとともにロッドの交換作業を行うことができる。
実開昭54−88002号公報
ここで、同文献記載のセントラライザ装置では、一対のロッドホルダ8は、閉じた状態においてのみ機能する。すなわち、図11(a)に示す閉じた状態において、大径部11でスリーブ4を保持する場合と、小径部10でロッド2を案内する場合である。そのため、スリーブ4とロッド2の径差に合わせて大径部11と小径部10の径差が設定される。
したがって、同文献記載のセントラライザ装置では、例えば、径差の無いドリルチューブで穿孔作業を行うときは、ドリルチューブを保持するか、案内するかのいずれか一方を選択しなければならない。そのため、多様な作業条件に対応することが困難であるという問題がある。
また、一対のロッドホルダ8の開閉動作は、図11(b)に示すように、ロッド2のさく孔軸線CLと直交方向に設けられた支軸9を軸心としたスイング軌道である。そのため、スリーブ4を保持した状態から開放するためには、スリーブ4を後退させながら一対のロッドホルダ8を開かなければならない。そのため、操作性を向上させる上でも解決すべき問題点が残されている。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、多様な作業条件に対応可能であり、操作性に優れたセントラライザ装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係るセントラライザ装置は、クローラドリルのガイドシェル先端に装備されて、さく孔軸線を通過するさく孔力を伝達する伝達部材を案内または保持する一対のクランプアームを備え、該一対のクランプアームが、前記さく孔軸線の両側に設けられて前記伝達部材との対向方向に開閉動作をするセントラライザ装置であって、前記一対のクランプアームは、前記さく孔軸線に沿って自身軸線が並行に設けられて各クランプアームを自身軸線まわりに回動可能に支持する支軸と、該支軸を軸心として自身の伸縮に応じて前記開閉動作を行なわせるシリンダと、前記支軸の軸心方向から見たときに、各クランプアームの先端側の内側面にそれぞれ設けられて左右一対をなすアッパーホルダと、各クランプアームが前記シリンダに連結される基端側寄りの内側面にそれぞれ設けられて左右一対をなすロアホルダとを備え、前記一対のロアホルダは、前記一対のクランプアームの先端側が開放している時に、前記伝達部材の外周面を周方向で部分的に囲繞した状態で案内する案内面を有し、前記一対のアッパーホルダは、前記一対のクランプアームの先端側が閉止している時に、前記伝達部材の外周面を周方向で部分的に囲繞した状態で当接する当接面を有することを特徴とする。
本発明の一態様に係るセントラライザ装置によれば、一対のクランプアームには、支軸の軸心方向から見たときに、先端側に左右一対のアッパーホルダが設けられるとともに、シリンダ側に左右一対のロアホルダが設けられ、クランプアーム開放時には、一対のロアホルダが伝達部材を周方向で部分的に囲繞して伝達部材の外周面を案内するとともに、クランプアーム閉止時には、一対のアッパーホルダが伝達部材を周方向で部分的に囲繞して伝達部材の外周面に当接するように構成されているので、一対のクランプアームの開閉動作によって伝達部材に対する拘束状態を選択可能である。
そのため、例えば特許文献1記載の技術のように、ロッドホルダの閉じ姿勢において、内径の段差を利用して案内と保持を選択する構成と比べて、多様な作業条件に対応可能であり、作業の汎用性が高い。特に、本発明の一態様に係るセントラライザ装置の構成によれば、ドリルチューブのように径差のない伝達部材でさく孔作業を行う場合に好適である。
また、本発明に係る一対のクランプアームは、さく孔軸線に沿って並行に設けられた支軸を軸心として開閉動作を行うので、例えば特許文献1記載の技術のように、伝達部材をさく孔軸線に沿って押し上げるような軌道で回動することはない。したがって、伝達部材を退避させながら開放するような特別な操作が不要なので、操作性が向上している。
ここで、本発明の一態様に係るセントラライザ装置において、前記一対のアッパーホルダの各当接面は、前記さく孔軸線の前方側に形成された小径部と、後方側に形成された大径部とをそれぞれ有し、前記一対のアッパーホルダは、案内する伝達部材が部材小径部と部材大径部とを有する場合に、前記一対のクランプアームの先端側が閉止時に、前記アッパーホルダの小径部側が、前記伝達部材の部材小径部を案内するように当接し、前記アッパーホルダの大径部側が、前記伝達部材の部材大径部を把持するように設定されていることは好ましい。
このような構成であれば、上述のような段差の無い伝達部材に加えて、従来と同様に、スリーブとロッドの組み合わせのように、径差のある伝達部材にも対応可能なので、作業の汎用性をより向上させる上で好適である。
また、本発明の一態様に係るセントラライザ装置において、当該セントラライザ装置は、前記一対のクランプアームの軸方向の前後の位置に、前記伝達部材を挿通可能な凹の円弧状内周面をもつ内径切り欠き部を有するガイドプレートを更に備え、前記ガイドプレートは、前記一対のロアホルダの案内面が前記伝達部材を案内するように当接する状態のときに、前記内径切欠部が前記伝達部材を案内するように当接可能に、前記一対のロアホルダと前記内径切欠部とが、前記さく孔軸心を挟んで対向配設されていることは好ましい。このような構成であれば、ロアホルダを用いて伝達部材を案内する際の安定性が増すので、作業の汎用性をより向上させる上で一層好適である。
また、本発明の一態様に係るセントラライザ装置において、前記一対のアッパーホルダには、前記一対のクランプアームの先端側が閉止している時の、前記一対のアッパーホルダ相互の合わせ面とは逆側の端部に、エッジ部が設けられており、前記エッジ部は、前記一対のクランプアームの先端側が開放している時に、前記一対のロアホルダが前記伝達部材に当接する範囲以外の部分の前記伝達部材の外周面に当接するように形成されていることは好ましい。このような構成であれば、ロアホルダを用いて伝達部材を案内する際の安定性が増すので、作業の汎用性をより向上させる上でより好適である。
上述のように、本発明によれば、多様な作業条件に対応可能であり、操作性の良いセントラライザ装置を提供できる。
本発明の一態様に係るセントラライザ装置を備えた穿孔機械の一実施形態の斜視図である。 図1のセントラライザ装置の側面図であって、同図ではドリフタが後方位置にある状態を示している。 図1のセントラライザ装置の側面図であって、同図ではドリフタが前方位置にある状態を示している。 図2のA−A断面図である。 図4のD−D断面図である。 図2のB−B断面図である。 図6のE−E断面図である。 図3のC−C断面図である。 図8のF−F断面図である。 従来の穿孔機械のセントラライザ装置の一例を説明する図である。 図10の要部(G矢視)の説明図であり、同図(a)は一対のロッドホルダが閉じた状態を示し、(b)は開いた状態を示している。
以下、本発明の一態様に係るセントラライザ装置の一実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。なお、図面は模式的なものである。そのため、厚みと平面寸法との関係、比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている。また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記の実施形態に特定するものではない。
図1に示すように、本実施形態のセントラライザ装置110は、クローラドリル100に装備される。クローラドリル100は、クローラで走行可能な走行台車141と、走行台車141上の車体前部に設けられたオペレータキャビン142と、車体前部の側方から起伏自在に張り出すブーム143といった周知の構成を備える。ブーム143の先端には、ガイドシェル101が設けられている。ガイドシェル101には、ドリフタ102が公知の送り機構によって前進後退可能に搭載されている。ガイドシェル101の先端には、ケーシング106を介してフートパッド107およびサクションキャップ108が設けられている。
ドリフタ102には、公知の打撃機構と回転機構が設けられ、回転機構の前方には、さく孔軸線CLと同軸にシャンクロッド103が装着されている。シャンクロッド103の先端には、図2に示すように、スリーブ104を介してロッド105が螺着される。また、ロッド105の先端には公知のビット144が螺着される。これらシャンクロッド104〜ビット144からなる構成部材が、打撃機構で発生する衝撃と回転機構で発生する回転を破砕対象である岩盤へと伝達する「伝達部材」である。
図2に示すように、ガイドシェル101とケーシング106との間には、セントラライザ装置110が設けられる。セントラライザ装置110は、図5に拡大図示するように、ガイドシェル101とケーシング106との間に装着されるベースフレーム111を有する。
ベースフレーム111は、前方から順に、前後に離隔して配置された前部プレート112、中間プレート113および後部プレート114を有する枠体である。前部プレート112は、ケーシング106の後端面に装着され、中間プレート113は、ガイドシェル101の前端面に装着される。後部プレート114は、ガイドシェル101の上方に離隔した位置にて中間プレート113の上部に設けられ、後方に向けて張り出している。
前部プレート112および後部プレート114には、図4に示す挿通孔150がそれぞれに形成されている。挿通孔150は、伝達部材が干渉することなく挿通可能なように、水平方向に沿ってさく孔軸線CLと同軸に設けられている。また、図4に示すように、後部プレート114の上部には、ガイドプレート115が左右のボルトによって着脱可能に設けられている。ガイドプレート115は、略矩形状の板部材であり、ガイドプレート115の中央下面側には、凹の半円弧状内周面をもつ内径切欠部116が形成されている。内径切欠部116の凹の半円弧状内周面の中心は、さく孔軸線CLと同軸に設けられている。
そして、同図に破線で図示するように、ベースフレーム111の枠体内に、一対のクランプアーム120R、120Lが設けられている。各クランプアーム120R、120Lは、水平方向(ロッド105のさく孔軸線CLに沿った方向)の支軸133によってそれぞれ支持されている。各支軸133は、図5に示すように、前部プレート112と後部プレート114とによって両端部が支持されている。各支軸133は、ロッド105のさく孔軸線CLに沿って自身軸線が並行に設けられ、各クランプアーム120R、120Lを自身軸線まわりに回動可能に支持している。
図6に示す正面視において、各支軸133は、一対のクランプアーム120R、120Lそれぞれの略中央の位置であって、一対のクランプアーム120R、120L相互の左右対称な位置にそれぞれ設けられている。各支軸133の軸心の位置は、さく孔軸線CLの位置よりも下側であり、また、スリーブ104の外周面の最下部の位置と略同じ高さとなる位置に設けられている。
一対のクランプアーム120R、120Lは、各クランプアーム120R、120Lの基端側(図6の下側)が、トラニオンシリンダ134によって相互に連結されている。トラニオンシリンダ134は、支軸133の軸心方向から見たときに、二つの支軸133の位置よりも下方に装着され、トラニオンピン135とロッドピン136によって、一対のクランプアーム120R、120L相互を左右対称な位置で繋いでいる。
これにより、各クランプアーム120R、120Lは、トラニオンシリンダ134の伸縮によって各支軸133を軸心として、左右対称な開閉動作が可能に設けられている(以下、一対のクランプアーム120R、120Lを総じてクランプアーム120とも称す。)。
クランプアーム120は、図5に示すように、中間プレート113よりも前方側に、前後に離隔して設けられたクランプフレーム(前)121およびクランプフレーム(後)122と、中間プレート113よりも後方側に前後に離隔して設けられたサブフレーム123(前)およびサブフレーム(後)124と、これらフレーム121〜124の内側面を繋ぐように、さく孔軸線CLに沿って前後に張り渡されたホルダフレーム125とを有する。さらに、クランプアーム120は、図6および図7に示すように、ホルダフレーム125の内側面に装着される分割円筒状のアッパーホルダ126と、クランプフレーム(後)122の後面から後方に向けて水平に張り出した分割円筒状のロアホルダ131とを有する。
ホルダフレーム125は、図6に示す正面視において、支軸133の中心位置を基準として、支軸133の中心よりも上方となる、クランプアーム120の先端側に配置されている。ホルダフレーム125には、中空円筒部材を軸方向に沿って複数に分割した一部から形成されたアッパーホルダ126が着脱可能に装着される。アッパーホルダ126の内周面には、図7に示すように、前方から後方に向けて小径部127、段付部129および大径部128がそれぞれ形成されている。
左右の小径部127が形成する円弧は、一対のクランプアーム120R、120Lの先端側が閉止している時に、ロッド105と同軸をなしている。そして、小径部127の内径は、ロッド105を案内可能な程度に、ロッド105の外径よりも僅かに大きく設定されている。つまり、小径部127の内周面は、ロッド105の外周面を周方向で部分的に囲繞した状態で当接する当接面になっている。
一方、アッパーホルダ126の左右の大径部128が形成する円弧は、一対のクランプアーム120R、120Lの先端側が閉止している時に、スリーブ104と同軸をなしている。そして、大径部128の内径は、スリーブ104を把持可能とする程度に、スリーブ104の外径よりも僅かに小さく設定されている。つまり、大径部128の内周面は、スリーブ104の外周面を周方向で部分的に囲繞した状態で当接する当接面になっている。
本実施形態では、左右の小径部127は、図6に示すように、クランプアーム120の閉止時において、ロッド105の最上部を基準として、ロッド105の外周面を周方向に最上部から左右約120°の範囲をそれぞれが覆うように設けられている。また、左右の大径部128は、クランプアーム120の閉止時において、スリーブ104の最上部を基準として、スリーブ104の外周面を周方向に最上部から左右約120°の範囲をそれぞれが覆うように設けられている。なお、本実施形態では、アッパーホルダ126相互の合わせ面とは逆側の端部に、後述するエッジ部130が設けられるため、エッジ部130を形成した分だけ小径部127側での囲繞範囲が少なくなっている。
ロアホルダ131は、中空円筒部材を軸方向に沿って複数に分割した一部から形成された分割円筒形状を有する。図8に示すように、ロアホルダ131は、支軸133の軸心方向から見たときに、アッパーホルダ126の下方となる、トラニオンシリンダ134側に配設されている。左右のロアホルダ131の内周側には、円弧状の内径部132がそれぞれ形成されている。
内径部132が形成する円弧は、同図に示すように、一対のクランプアーム120R、120Lの先端側が開放している時に、スリーブ104と同軸をなしている。内径部132の内径は、スリーブ104を案内可能な程度に、スリーブ104の外径よりも僅かに大きく設定されている。
つまり、内径部132の内周面は、スリーブ104の外周面を周方向で部分的に囲繞した状態で軸方向に沿って案内する案内面になっている。本実施形態では、左右の内径部132が形成する円弧は、同図に示すように、クランプアーム120の開放時において、スリーブ104の最下部を基準として、スリーブ104の外周面を周方向に最下部から左右約60°の範囲をそれぞれが覆うように設けられている。
さらに、本実施形態では、同図に示すように、アッパーホルダ126には、クランプアーム120を閉止時の左右合わせ面(上部側での相互の対向面)とは逆側に、凹の円弧面からなるエッジ部130がそれぞれに設けられている。左右のエッジ部130が形成する円弧は、一対のクランプアーム120R、120Lの先端側が開放している時に、スリーブ104と同軸をなしている。エッジ部130の内径は、スリーブ104の外周面を案内可能な程度に、スリーブ104の外径よりも僅かに大きく設定されている。
これにより、左右のエッジ部130は、クランプアーム120の解放時において、スリーブ104の水平方向の両側を基準とし、スリーブ104の外周面の両側から周方向に沿って上方にてエッジ部130と対向する範囲をそれぞれが覆うように設けられている。つまり、クランプアーム120の開放時に内周側を向く、エッジ部130に設けられた凹の円弧面は、スリーブ104の外周面を周方向で部分的に囲繞した状態で当接する当接面になっており、スリーブ104の外周面を軸方向に沿って案内する案内面として機能する。
以下、上記セントラライザ装置110でさく孔作業を行う場合を説明する。
本実施形態は、スリーブ104およびロッド105からなる径差のある伝達部材を用いてさく孔作業を行う例である。岩盤にさく孔を行うさく孔開始状態では、図2に示すように、ドリフタ102がガイドシェル101の後方にあり、この状態から、打撃機構、回転機構および送り機構を作動させる。
このとき、本実施形態のセントラライザ装置110では、図6に示すように、トラニオンシリンダ135が伸長して、クランプアーム120が閉止される。クランプアーム120が閉止すると、アッパーホルダ126の内周面の小径部127が、ロッド105の外周面を周方向で部分的に囲繞する。小径部127が形成する円弧の内径は、ロッド105を軸方向に案内可能な程度に、ロッド105の外径よりも僅かに大きく設定されているので、小径部127の内周面が案内面として機能し、ロッド105は小径部127によって軸方向に案内される。これにより、ロッド105の振れが防止されて穴曲がりが抑制される。
図3は、ドリフタ102が前進し、セントラライザ装置110をスリーブ104が挿通する状態を示している。このとき、本実施形態のセントラライザ装置110では、図8に示すように、トラニオンシリンダ134が短縮して、クランプアーム120が開放状態とされる。
クランプアーム120が開放状態とされると、クランプアーム120の下方に設けられているロアホルダ131の内径部132が、スリーブ104の外周面をその下側から周方向で部分的に囲繞してスリーブ104の外周面に当接し、さらに、アッパーホルダ126のエッジ部130が、スリーブ104の外周面に対して、ロアホルダ131当接位置よりも高い位置でスリーブ104の外周面に周方向で部分的に当接する。
このとき、内径部132およびエッジ部130が形成する円弧の内径は、スリーブ104を軸方向に案内可能な程度に、スリーブ104の外径よりも僅かに大きく設定されているので、内径部132の内周面およびエッジ部132の凹の円弧面が案内面として機能し、スリーブ104は、内径部132およびエッジ部132によって軸方向に案内される。これにより、スリーブ104の振れが防止されて穴曲がりが抑制される。
ロッド105一本分のさく孔が終了して、新たなロッド105を継ぎ足す場合には、図3に示した状態よりもドリフタ102を前進させ、スリーブ104の前端部がアッパーホルダ126の段付部129に当接するように位置決めする。その後に、トラニオンシリンダ134を伸長してクランプアーム120を閉止状態にする。
クランプアーム120の先端側が閉止しているとき、アッパーホルダ126の大径部128が形成する円弧の内径は、スリーブ104を把持可能とする程度に、スリーブ104の外周面の径よりも僅かに小さく設定されているので、大径部128の内周面が把持面として機能し、スリーブ104の外周面を周方向で部分的に囲繞した状態で把持することができる。
この状態でネジ緩めを行い、スリーブ104とシャンクロッド103を切り離してからドリフタ102を後方に退避させ、公知のロッドチェンジャによって新たなロッド105をさく孔軸線CL上に搬送し、シャンクロッド103およびスリーブ104と新たなロッド105とを螺着する。これにより、複数のロッド105をスリーブ104を介して継ぎ足しつつ、さく孔作業を継続することができる。
次に、ドリルチューブのように、径差の無い伝達部材を用いてさく孔作業を行う場合について説明する。
ドリルチューブを用いてさく孔作業を行う場合は、着脱可能なアッパーホルダ126を、アッパーホルダ126の内周面を全面に亘って大径部128の寸法に設定したストレート形状のものに組み替える。
ドリフタ102の打撃機構、回転機構、および送り機構を作動させて岩盤にさく孔を行う状態、すなわち、図2に示す位置から図3に示す位置までドリフタ102が前進する間は、トラニオンシリンダ134を短縮してクランプアーム120を開放状態にする。クランプアーム120を開放すると、図7に示した例と同様に、ロアホルダ131の内径部132が、ドリルチューブの外周面を周方向で部分的に囲繞して当接し、アッパーホルダ126のエッジ部130がドリルチューブの外周面に当接する。さらに、ガイドプレート115の内径切欠部116もドリルチューブの外周面に周方向で部分的に当接する。
これら内径部132、エッジ部132および内径切欠部116が形成する円弧の内径は、ロッド105に対する場合と同様に、ドリルチューブの外周面を案内可能な程度に、ドリルチューブの外径よりも僅かに大きく設定される。そのため、ドリルチューブは、内径部132、エッジ部132および内径切欠部116によって軸方向に案内される。これにより、ドリルチューブの振れが防止されて穴曲がりが抑制される。
ドリルチューブ1本分のさく孔が終了して、新たなドリルチューブを継ぎ足す場合は、所定の切り離し位置までドリフタ102を前進させ、トラニオンシリンダ134を伸長してクランプアーム120を閉止する。このとき、アッパーホルダ126の内周面は、全面に亘って大径部128の寸法に設定されている。つまり、このアッパーホルダ126の内径部が形成する円弧の内径は、ドリルチューブを把持可能な程度に、ドリルチューブの外径よりも僅かに小さく設定されているので、ドリルチューブは内径部によって把持される。
この状態でネジ緩めを行い、ドリルチューブとシャンクロッド103を切り離してからドリフタ102を後方に退避させ、公知のロッドチェンジャによって新たなドリルチューブをさく孔軸線CL上に搬送し、シャンクロッド102およびドリルチューブと新たなドリルチューブとを螺着する。これにより、複数のドリルチューブを継ぎ足しつつ、さく孔作業を継続することができる。
以上説明したように、本実施形態のセントラライザ装置110によれば、ドリルチューブのように径差の無い伝達部材、および、スリーブ104およびロッド105からなる径差のある伝達部材を用いた場合のいずれにも対応できる。よって、多様な作業条件に対応可能であり、操作性に優れている。
つまり、本実施形態のセントラライザ装置110によれば、一対のクランプアーム120R、120Lには、支軸133の軸心方向から見たときに、先端側に一対のアッパーホルダ126が設けられるとともに、トラニオンシリンダ134側に一対のロアホルダ131が設けられ、クランプアーム120の開放時には、一対のロアホルダ131が伝達部材を周方向で部分的に囲繞して伝達部材の外周面を案内するとともに、クランプアーム120の閉止時には、一対のアッパーホルダ126が伝達部材を周方向で部分的に囲繞して伝達部材の外周面に当接するように構成されているので、一対のクランプアーム120R、120Lの開閉動作によって伝達部材を案内したり保持したりするという、拘束状態を選択可能である。
そのため、例えば特許文献1記載の技術のように、ロッドホルダの閉じ姿勢において、内径の段差を利用して案内と保持を選択する構成と比べて、多様な作業条件に対応可能であることから、作業の汎用性が高いといえる。特に、本実施形態のセントラライザ装置110の構成によれば、ドリルチューブのように径差のない伝達部材でさく孔作業を行う場合に好適である。
また、一対のクランプアーム120R、120Lは、さく孔軸線CLに沿って並行に設けられた左右の支軸133を軸心とする開閉動作を行うので、例えば特許文献1記載の技術のように、伝達部材をさく孔軸線CLに沿って押し上げるような軌道で回動することはない。したがって、伝達部材を退避させながら開放するような特別な操作が不要なので、操作性が向上している。
また、本実施形態のセントラライザ装置110によれば、一対のアッパーホルダ126が着脱可能であり、スリーブ104とロッド105の組み合わせのように、案内する伝達部材が部材小径部(この例ではロッド105)と部材大径部(この例ではスリーブ104)とを有する径差のある伝達部材の場合には、径差のある伝達部材用のアッパーホルダ126に容易に換装することができる。
つまり、この場合のアッパーホルダ126は、当接面として、さく孔軸線CLの前方側に形成された小径部127と、後方側に形成された大径部128とがそれぞれ設けられ、一対のアッパーホルダ126は、一対のクランプアーム120R、120Lの先端側が閉止時に、アッパーホルダ126の小径部127側が、伝達部材の部材小径部を案内するように当接し、アッパーホルダ126の大径部128側が、伝達部材の部材大径部を把持するように設定されているので、このセントラライザ装置110によれば、ドリルチューブのように段差の無い伝達部材に加えて、従来と同様に、スリーブ104とロッド105の組み合わせのように、径差のある伝達部材にも迅速に対応可能なので、作業の汎用性をより向上させる上で好適である。
また、本実施形態のセントラライザ装置110によれば、一対のクランプアーム120R、120Lの軸方向の前後の位置に、伝達部材を挿通可能な凹の円弧状内周面をもつ内径切り欠き部116を有するガイドプレート115を備え、ガイドプレート115は、一対のロアホルダ131の内径部132が伝達部材を案内するように当接する状態のときに、内径切欠部116が伝達部材を案内するように当接可能に、一対のロアホルダ131と内径切欠部116とが、さく孔軸心を挟んで対向配設されているので、ロアホルダ131を用いて伝達部材を案内する際の安定性が増すので、作業の汎用性をより向上させる上で一層好適である。
また、本実施形態のセントラライザ装置110によれば、一対のアッパーホルダ126には、一対のクランプアーム120R、120Lの先端側が閉止している時の、一対のアッパーホルダ126相互の合わせ面とは逆側の端部にエッジ部130が設けられ、エッジ部130は、一対のクランプアーム120R、120Lの先端側が開放している時に、一対のロアホルダ131が伝達部材に当接する範囲以外の部分の伝達部材の外周面に当接するように形成されているので、ロアホルダ131を用いて伝達部材を案内する際の安定性が増すので、作業の汎用性をより向上させる上でより好適である。
なお、本発明に係るセントラライザ装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ、その他の種々の変形や各構成要素を変更することが許容されることは勿論である。
100 クローラドリル
101 ガイドシェル
102 ドリフタ
103 シャンクロッド(伝達部材)
104 スリーブ(伝達部材)
105 ロッド(伝達部材)
106 ケーシング
107 フートパッド
108 サクションキャップ
110 セントラライザ装置
111 ベースフレーム
112 前部プレート
113 中間プレート
114 後部プレート
115 ガイドプレート
116 内径切欠部
120R、120L クランプアーム
121 クランプフレーム(前)
122 クランプフレーム(後)
123 サブフレーム(前
124 サブフレーム(後)
125 ホルダフレーム
126 アッパーホルダ
127 小径部
128 大径部
129 段付部
130 エッジ部
131 ロアホルダ
132 内径部
133 支軸
134 トラニオンシリンダ
135 トラニオンピン
136 ロッドピン
141 走行台車
142 オペレータキャビン
143 ブーム
144 ビット
150 挿通孔
CL さく孔軸線

Claims (4)

  1. クローラドリルのガイドシェル先端に装備されて、さく孔軸線を通過するさく孔力を伝達する伝達部材を案内または保持する一対のクランプアームを備え、該一対のクランプアームが、前記さく孔軸線の両側に設けられて前記伝達部材との対向方向に開閉動作をするセントラライザ装置であって、
    前記一対のクランプアームは、前記さく孔軸線に沿って自身軸線が並行に設けられて各クランプアームを自身軸線まわりに回動可能に支持する支軸と、該支軸を軸心として自身の伸縮に応じて前記開閉動作を行なわせるシリンダと、前記支軸の軸心方向から見たときに、各クランプアームの先端側の内側面にそれぞれ設けられて左右一対をなすアッパーホルダと、各クランプアームが前記シリンダに連結される基端側寄りの内側面にそれぞれ設けられて左右一対をなすロアホルダとを備え、
    前記一対のロアホルダは、前記一対のクランプアームの先端側が開放している時に、前記伝達部材の外周面を周方向で部分的に囲繞した状態で案内する案内面を有し、
    前記一対のアッパーホルダは、前記一対のクランプアームの先端側が閉止している時に、前記伝達部材の外周面を周方向で部分的に囲繞した状態で当接する当接面を有することを特徴とするセントラライザ装置。
  2. 前記一対のアッパーホルダの各当接面は、前記さく孔軸線の前方側に形成された小径部と、後方側に形成された大径部とをそれぞれ有し、
    前記一対のアッパーホルダは、案内する伝達部材が部材小径部と部材大径部とを有する場合に、前記一対のクランプアームの先端側が閉止時に、前記アッパーホルダの小径部側が、前記伝達部材の部材小径部を案内するように当接し、前記アッパーホルダの大径部側が、前記伝達部材の部材大径部を把持するように設定されている請求項1に記載のセントラライザ装置。
  3. 当該セントラライザ装置は、前記一対のクランプアームの軸方向の前後の位置に、前記伝達部材を挿通可能な凹の円弧状内周面をもつ内径切り欠き部を有するガイドプレートを更に備え、
    前記ガイドプレートは、前記一対のロアホルダの案内面が前記伝達部材を案内するように当接する状態のときに、前記内径切欠部が前記伝達部材を案内するように当接可能に、前記一対のロアホルダと前記内径切欠部とが、前記さく孔軸心を挟んで対向配設されている請求項1または2に記載のセントラライザ装置。
  4. 前記一対のアッパーホルダには、前記一対のクランプアームの先端側が閉止している時の、前記一対のアッパーホルダ相互の合わせ面とは逆側の端部に、エッジ部が設けられており、
    前記エッジ部は、前記一対のクランプアームの先端側が開放している時に、前記一対のロアホルダが前記伝達部材に当接する範囲以外の部分の前記伝達部材の外周面に当接するように形成されている請求項1〜3のいずれか一項に記載のセントラライザ装置。
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