JP6632800B2 - 歯周病診断支援装置、歯周病診断支援システム、歯周病診断支援プログラム及び歯周病診断支援方法 - Google Patents

歯周病診断支援装置、歯周病診断支援システム、歯周病診断支援プログラム及び歯周病診断支援方法 Download PDF

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Description

本発明は、歯科画像を用いて歯周病の診断を支援する装置、システム及び方法に係り、特に、歯科のエックス線CT画像により、アタッチメントレベルを測定して歯周病の診断を支援する装置、システム、プログラム及び方法に関する。
歯周病は歯肉炎が進行し,炎症が歯肉以外の歯周組織に波及した疾患で,歯周組織の進行性の破壊を伴う。臨床的には歯肉の慢性炎症,歯周ポケットからの出血,歯槽骨退縮などが発生し,破壊の進行により歯の動揺や移動が生じ,終局的には歯が自然脱落するか、抜歯の必要が生じることが知られている。
歯周病の治療に当たっては、先ず現在の症状がどの程度進んでいるかを検査し、その後にどのような症状に至るかを診断しなければならない。歯周病の検査項目としては、動揺度検査、出血・排膿検査、口腔内写真検査、2次元エックス線画像検査、細菌検査などの方法がある。
動揺度検査は、歯のぐらつきの度合いを検査するもので、動揺度0〜3に大雑把に分類するものであるが、検査を行う人の主観によるところが大きく、また、検査時に歯に無駄な外力を加えて損傷を与える恐れもある。また、出血・排膿検査は、出血や排膿の有無によって判定するものであるが、歯周病の進行度合いの客観的指標とはなりえない。
口腔内写真検査では、口腔内の全般的な状態の把握はできるが、歯周病の進行度合いの客観的な判定はできない。更に、2次元エックス線画像(パノラマ・パントモ)による検査でも、歯槽骨の状態や歯石の有無などは分るが、歯周病の度合いの客観的指標としては不十分である。
細菌検査は、歯周病の原因菌の存在量を検査するもので、PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)法などの方法が用いられる。これによって、歯周病の発症予測、進行予測、治療法などに効果がある場合もあるが、これも歯周病の度合いの客観的指標にはなりえない。
これらに比して、客観的指標となり得る検査方法としては、歯周ポケット検査、アタッチメントレベル検査、歯槽骨吸収度検査がある。
歯周ポケット検査は、プロービングポケットデプス検査などとも呼ばれ歯周プローブを歯周ポケットに挿入した際の、歯肉辺縁からプローブ先端までの距離を測定するもので、歯肉辺縁からポケット底部までの距離である組織学的ポケットデプスに類似した値であるが一致はしないものである。簡便な方法であるが、1本の歯について6箇所程度(頬側近心、中央、遠心、下側近心、中央、遠心)測定することで手間がかかり、出血を伴うこともあり患者に苦痛を与えることもある。また、検査を行う人により結果が変動するなど、客観的な指標としては問題がある。
アタッチメントレベル検査は、歯周プローブを歯周ポケットに挿入した際の、セメントエナメル境(CEJ)からプローブ先端までの距離を測定するもので、通常、プロービングポケットデプス値に歯肉退縮量を加算したものとなる。アタッチメントレベルは、歯根面に付着している歯周組織の位置を意味し、過去から測定時までの付着損失の結果であり、アタッチメントレベルを治療前後で比較することにより治療効果の指標となるものである。これについても、歯周プローブを使用する方法では、歯周ポケット検査と同等の問題点がある。
歯槽骨吸収度検査は、歯根長(セメントエナメル境から根尖まで)に対する吸収した歯槽骨の距離(セメントエナメル境から歯槽骨頂まで)の割合で表す歯槽骨吸収度を測定するもので、歯槽骨などの歯周組織の破壊の程度を表す指標として、最も適切なものと考えられている。この検査方法は、通常は、デンタルエックス線画像または骨レベルを判別し得る明瞭なパノラマエックス線画像を解析することで算出する。但し、この検査方法は、いずれも2次元のエックス線画像を用いることから、必ずしも適切な距離が測定できるとは言えず、客観的な指標とはなりえない。
従来から上記のプロービングポケットデプス検査方法や歯槽骨吸収度検査方法を含めて歯周病検査方法については下記に挙げるような先行文献によって各種提案がなされてきた。
たとえば、特許文献1では、OCT装置を用いて得た歯部の周辺に対する断層画像を処理して2次元画像を作成し、歯槽骨の高さ及び歯周ポケットの輪郭部を測定する技術思想について開示されている。しかしレーザ光源を用いるこの技術では歯肉内に隠された歯周ポケットの深さは推定値であり正確には測定できないという問題がある。また測定方法においては光学的に調整が非常にむずかしいという欠点がある。
また特許文献2では、患者の口腔内の歯垢から採取したオートインデューサー−2なる物質量を測定し、オートインデューサー量と相関関係にある歯周病の進行度を診断する技術思想が開示されている。しかしこの事例においても、歯垢の採取位置による結果のばらつきや、歯周病の進行度が歯全体なのか局部的なのかどうかなどの判断においては有効な結果が得られないという欠点を有している。
なお、非特許文献1には、セメントエナメル境と歯槽骨吸収の底部との距離(歯槽骨吸収の深さ)を測定する方法が述べられているが、実質は、アタッチメントレベルの測定と言えるもので、歯槽骨吸収度の測定と比べ、歯周組織の破壊の度合いを評価する上では十分とは言えない。
また、歯周病が進行すると、歯槽骨などの歯周組織によって歯が支えられず、歯の喪失(自然の抜け歯や抜歯処理による)の時期が来る。定量的な検査方法が確立されれば、これらの時期の予測も可能となると期待されている。例えば特許文献3には、測定したアタッチメントレベルを基準として、加齢とともに喪失歯となる確率が上昇していくことが示されているが、種々の仮説に基づいており、予測の確度については十分とは言えないものである。
なお、本出願の出願日に未公開である同一出願人による特許文献4には、本出願で用いられる画像処理に関する手法が述べられている。
特開2009−131313号公報 特開2010−256190号公報 特開2001−061873号公報 国際出願PCT/JP2013/067924
長尾慈郎、他:3次元画像処理による歯槽骨吸収の深さ自動測定法、MEDICAL IMAGING TECHNOLOGY Vol.25 No.1 January 2007、日本医用画像工学会
これまでに述べてきたように、歯周病の診断を支援するための検査において、測定結果に再現性があり、客観的指標となり得る検査方法としては、歯周ポケット検査、アタッチメントレベル検査、歯槽骨吸収度検査があるが、特に、プローブを用いる歯周ポケット検査、アタッチメントレベル検査においては、検査を行う人によって測定結果が変動するなどの問題点があった。
また、歯周組織の破壊を最も適切に評価し得る歯槽骨吸収度検査においては、2次元のエックス線画像によるため、やや正確性に欠けるという問題があった。
更に、客観的指標が得られれば、それらの検査結果を広範に収集、分析して、歯の喪失を予測することもできるが、それらに耐えられる客観的指標が確立していないという問題点がある。
かかる課題を解決するため、本発明では、撮影された歯部の3次元画像を用いて歯周病の診断を支援する歯周病診断支援装置であって、画像を用いて歯根と歯槽骨との密着度を測定する歯根密着度測定部を含むことを特徴とする。
これによれば、歯根と歯槽骨との密着度によって、歯周病の有無や進行の度合いが定量的に把握できるため、歯周病の診断の支援にきわめて有効である。また、定量的に把握できることで、被検者の時系列のデータを蓄積することにより、歯周病の進行や抜歯や自然の抜け歯により歯を失う時期を予測することができる。
更に、歯根密着度測定部に加えて、測定部の測定結果を用いて歯周病の診断を支援する歯周病診断支援部を有することを特徴としてもよい。
これによれば、歯根密着度という客観的な指標により、過去の症例や患者の経過などから、歯周病の有無及びその程度を診断するための支援情報を提供することができる。
また、歯根密着度測定部が、歯冠頂部の中心座標から歯全体の中心座標に向かう線分の単位ベクトルで定義される主軸によって、画像を補正する主軸補正手段を含むことを特徴としてもよい。
ここで、歯根密着度測定部が、
−セメントエナメル境を指定するセメントエナメル境指定手段と、
−歯槽骨頂を指定する歯槽骨頂指定手段と、
−指定されたセメントエナメル境と歯槽骨頂とからボーンアタッチメントレベルを算出するボーンアタッチメントレベル算出手段と
を含むことを特徴としてもよい。
なお、ここで、ボーンアタッチメントレベルとは、歯のセメントエナメル境と歯槽骨頂との距離を示すものであり、先の説明で、「吸収した歯槽骨の距離」と表現されたものと同義である。この定義から、ボーンアタッチメントレベルが増加することは、歯槽骨頂が低下すること、すなわち歯槽骨が吸収されることであり、歯槽骨の吸収度が大きければ、歯根と歯槽骨との接触長が減少し、その密着度合いが減じることを意味し、歯周病が進行している、あるいは、将来歯が抜けやすいとの診断をすることの支援となる。また、画像中で、セメントエナメル境と歯槽骨頂とを指定することは、操作者によって変動が少なく、再現性のある、客観的指標が得られる可能性が高い。
ここで、歯根密着度測定部が、
−セメントエナメル境を指定するセメントエナメル境指定手段と、
−歯槽骨頂を指定する歯槽骨頂指定手段と、
−根尖を指定する根尖指定手段と、
−指定された歯槽骨頂と根尖との距離の、セメントエナメル境と根尖との距離に対する比率である、歯根密着長比率を算出する歯根密着長比率算出手段と
を含むことを特徴としてもよい。
これによれば、当初、セメントエナメル境と歯槽骨頂との位置がほぼ等しい場合には、この比率は1であり、歯槽骨の吸収が進むにつれ、その数値が低減していくことから、異なる歯部、異なる被検者、異なる時期による歯周病の有無、進行度合いが1〜0の間の数値で示され、容易に比較対照ができる。
また、ボーンアタッチメントレベル算出において、測定すべき歯部の、隣接歯とのコンタクト部分におけるボーンアタッチメントレベルを算出することを特徴としてもよい。これによれば、歯周病の進行が早いコンタクト部分におけるボーンアタッチメントレベルを算出できるため、歯周病の早期診断の支援に役立つ。
または、歯根密着度測定部が、
−歯冠頂部を指定する歯冠頂部指定手段、または、歯頸部を指定する歯頸部指定手段と、
−歯槽骨頂部を指定する歯槽骨頂指定手段と、
−根尖を指定する根尖指定部と、
−指定された根尖と歯槽骨頂とから算出された密着部分の歯根の体積の、指定された歯冠頂部または歯頸部と根尖とから算出した歯全体の体積に対する比率である、歯根密着体積比率を算出する歯根密着体積比率算出手段と
を有することを特徴としてもよい。
これによれば、歯と歯槽骨との密着部分の体積の、歯全体の体積に対する比率が減少していれば、歯根密着度が低下していると言え、歯周病が進行している、あるいは、将来歯が抜けやすいとの診断をすることの支援となる。
または、歯根密着度測定部が、
−歯冠頂部を指定する歯冠頂部指定手段、または、歯頸部を指定する歯頸部指定手段と、
−歯槽骨頂を指定する歯槽骨頂指定手段と、
−根尖を指定する根尖指定手段と、
−指定された根尖と歯槽骨頂とから算出された密着部分の歯根の表面積の、指定された歯冠頂部または歯頸部と根尖とから算出した歯全体の表面積に対する比率である、歯根密着表面積比率を算出する歯根密着表面積比率算出手段と
を有することを特徴としてもよい。
これによれば、歯と歯槽骨との密着部分の表面積の、歯全体の表面積に対する比率が減少していれば、歯根密着度が低下していると言え、歯周病が進行している、あるいは、将来歯が抜けやすいとの診断をすることの支援となる。
更に、歯根密着度測定部の測定結果、歯周病診断支援部の診断支援結果の少なくともいずれか一つと、年令、性別、歯科を含む全身の疾患についての過去の病歴及び現在の症状、歯磨習慣、喫煙歴、飲酒歴、血圧、血糖値、食物嗜好を含む個人属性のうち、少なくとも一つの個人属性とを用いて歯周病の進行状況を予測する歯周病進行状況予測部を有することを特徴としてもよい。
これによれば、歯周病の進行状況、例えば、抜歯が必要になる時期などが、個人属性と関連付けて予測できるから、個人属性のうち改善可能な項目については、改善を指導することにより、長期にわたり残存歯の比率を維持することが可能となる。
なお、これまでに述べた歯周病診断支援装置の技術思想は、歯科画像撮影装置、画像表示装置を含む歯周病診断支援システムの態様であってもよい。また、ハードウェアによらない歯周病診断支援プログラムの態様であってもよい。
本発明に係る歯周病診断支援装置では、精度高く、客観的に、また高い再現性をもって測定し得るセメントエナメル境と歯槽骨頂との距離を用いて、歯周病の診断を支援するので、確度の高い支援情報を提供できる。
本発明の一実施形態に係る歯周病診断支援システムのブロック図である。 本発明の説明用の歯部模式図である。 本発明の説明用の歯部模式図である。 本発明の一実施形態に係る歯周病診断支援システムの動作説明図である。 本発明の一実施形態に係る歯周病診断支援システムの画像の例である。 本発明の一実施形態に係る歯周病診断支援システムの画像の例である。 本発明の一実施形態に係る歯周病診断支援システムの画像の例である。 本発明の一実施形態に係る歯周病診断支援システムの画像の例である。 本発明の一実施形態に係る歯周病診断支援システムの画像の例である。 本発明の一実施形態に係る歯周病診断支援システムの画像の例である。 本発明の一実施形態に係る歯周病診断支援システムの画像の例である。 本発明の一実施形態に係る歯周病診断支援装置の主軸補正の説明図である。 本発明の一実施形態に係る歯周病診断支援装置の計測断面の説明図である。 本発明の一実施形態に係る歯周病診断支援システムの画像の例である。 本発明の一実施形態に係る歯周病診断支援装置のセメントエナメル境指定の説明図である。 本発明の一実施形態に係る歯周病診断支援置の歯槽骨頂指定の説明図である。
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態にかかる歯周病診断支援システムについて説明する。なお、以下では本発明の目的を達成するための説明に必要な範囲を模式的に示し、本発明の該当部分の説明に必要な範囲を主に説明することとし、説明を省略する箇所については公知技術によるものとする。
図1は、本発明の一実施形態に係る歯周病診断支援システム100の構成図である。同図に示されるように、歯周病診断支援システム100は、歯周病の診断を支援する歯周病診断支援装置1、3次元画像撮影装置2、画像表示装置3を含んでいる。
図2及び図3は、本発明の説明用の歯部模式図であり、図2は健康な歯及びその周辺、図3は歯周病に罹患した歯及びその周辺を示したものである。歯50は、歯肉57から突出している上部(下顎側の場合)の歯冠51と、下部(下顎側の場合)の歯根52から構成される。歯冠51と歯根52の境界は歯頸部である。歯冠51は、表面を覆うエナメル質53を有している。歯根52は、表面を覆う硬質のセメント質54を有しており、歯周組織である歯槽骨55、歯根膜56、歯肉57によって支持されている。
ここで、セメント質54とエナメル質53との境界がセメントエナメル境(CEJ)58であり、また、歯冠51の頂上部を歯冠頂511、歯根52の先端(下顎側の場合の下端)を根尖522、歯槽骨55の頂部を歯槽骨頂554と呼ぶ。また、セメントエナメル境58と歯槽骨頂554との距離を、ボーンアタッチメントレベル(BAL)と定義する。
ここで両図を比較すると、歯周病に罹患した歯においては、歯槽骨頂554が低下し、歯根52を支持する部分が減少しているのが分る。すなわち、歯根52と、歯周組織である歯槽骨55、歯根膜56、歯肉57との密着度が低下していることになる。
ここで、歯周病診断支援システム100に戻って説明を続行する。歯周病診断支援装置1は、操作部11、CPU12、メモリー13、第1のインターフェース14、第2のインターフェース15を備えて構成され、これらは例えば図1のように連接される。形態としては、サーバもしくはパーソナルコンピュータが好ましいが、これらの構成要素が有線及び/もしくは無線で接続された形態、更に、インターネットを利用したクラウドによるコンピュータ資源という形態であってもよい。
操作部11は、キーボード、マウス、ポインタなど、文字入力や画面上の指示などの情報の入力ができるものであればよく、複数の組合せであってもよい。なお、操作部11は歯周病診断支援装置1と一体でなく、インターフェースを用いて接続されていてもよい。
CPU12は、操作部11からの指示などにより、プログラムによって、数値計算、情報処理、機器制御などを行う。
メモリー13は、プログラムやデータを記憶し、必要に応じ、それらを提供する。ここでは、プログラムとして、歯根密着度測定部20、歯周病診断支援部30、歯周病進行予測部40プログラムが含まれている。
第1のインターフェース14は、3次元画像撮影装置2とのインターフェースを提供し、第2のインターフェース15は、画像表示装置3とのインターフェースを提供する。
3次元画像撮影装置2は、歯科用の3次元画像を撮影できる装置であって、エックス線CT撮影装置が好ましい。エックス線CT撮影装置は、エックス線により、歯科領域の3次元画像を撮影でき、ボリュームデータを取得できる装置であり、種々のものが実用化されており、これらのいずれをも採用することができる。なお、3次元画像撮影装置2としては、エックス線CT撮影装置に限定されず、3次元超音波装置、核磁気共鳴装置、陽電子放射断層撮影装置など、ボリュームデータを取得できる装置であればよい。装置によって得られる画像の性質により、適切な診断支援が行える場合もある。
画像表示装置3は、液晶ディスプレイなど、画像表示も可能なものであればよい。カラー表示ができるものが好ましいが、モノクロであってもよい。液晶ディスプレイ以外のプラズマディスプレイなどを用いることも可能である。なお、画像表示装置3は、歯周病診断支援装置1あるいは操作部11と一体で構成されていてもよいし、分離されて遠隔に設置されていてもよい。
更に、歯根密着度測定部20に含まれるプログラムとしては、ボーンアタッチメントレベル算出手段21、歯根密着長比率算出手段22のいずれか1つ、または両方を含み、また、それらの算出のための手段として、セメントエナメル境指定手段23、歯槽骨頂指定手段24、根尖指定手段25を有している。
また、メモリー13には、プログラムとして、歯根密着度測定部20にて得られた測定結果に基づき、歯周病の有無、進行度合いなどの診断を行う際の支援を行う歯周病診断支援部30を有する。
更に、メモリー13には、歯根密着度測定部20にて得られた測定結果、歯周病診断支援部30にて得られた診断支援結果の少なくともいずれか一つと、年令、性別、歯磨習慣、喫煙歴、飲酒歴、血圧、血糖値、食物嗜好などの個人属性のうち、少なくとも一つの個人属性とを用いて歯周病の進行状況を予測する歯周病進行予測部40を有する。
ここで、このような構成の歯周病診断支援システム100の作用・動作を説明する。
図4は、本発明の一実施形態に係る歯周病診断支援システム100の動作説明図である。
<画像撮影>(S10)
まず、3次元画像撮影装置2が、検査を受ける人(被検者)の歯列全体を撮影し、ボリュームデータを取得する。
<計測対象歯の指定>(S11)
次に、画像表示装置3が、撮影された被検者の画像を表示する。図5は、立ち上げ時の歯番画面の一例であり、この画面において、利用者が、計測対象とする歯番を指定する。図6は、歯番指定後の画面である。ここでは、歯番として上顎右5番を指定したので、当該歯に関する3方向の断層像、すなわち、Axial断層像(以下A断層像)、Coronal断層像(以下C断層像)、及びSagittal断層像(以下S断層像)の任意の1枚が表示される。なお、初期状態では、3方向の断層像は計測対象歯のボリュームデータの中央の層を表示している。ボリュームデータから多断面再構成像を生成し、それに基づいて任意の位置におけるA断層像、C断層像、及びS断層像を表示するのは公知の技術であり、説明を省略する。
<歯冠頂部の中心座標の指定>(S12)
次に、利用者が、当該歯のA断層像を、順次、断面位置を変えて観察していき、歯冠部が観察できる画像を選択する。図7に歯冠部が観察できる拡大した画像を示す。A断層像、C断層像、S断層像は連動しているため、A断層像で歯冠部が観察できる画面におけるS断層像上で、歯冠頂部の中心位置を、利用者に指定させる。図8に歯冠頂部中央を指定した状態の画面を示す。
<歯全体の中心座標の指定>(S13)
次に、歯冠頂部の中心座標と同様の手順で歯全体の中心座標を指定する。まず、図9に示すように、S断層像において、歯全体の中心座標位置を押下する。すると、その座標位置がA断層像とC断層像にも表示される。この例では、A断層像で歯全体の中心座標が右寄りにずれていることがわかるので、改めてA断層像において中心座標として適切な位置を押下する。その状況を図10に示す。
<関心領域の設定>(S14)
歯全体の中心座標が指定されると、図11に示すように、歯全体の中心座標を中心に立方体の領域が表示される。この領域が、計測対象歯の関心領域を表している。この領域は、操作部11によって、拡大縮小が可能であり、小さい方が画像処理速度は速いが、隣接歯との接触部が含まれており、かつ過剰に大きなサイズでなければよい。
<主軸の補正>(S15)
次に、主軸補正手段により、操作部11からの指示で、関心領域の歯冠頂部中心と歯部中央を結ぶ主軸を表示の上で鉛直にするように、画像を回転させる。図12にその概念図を示す。具体的な手法については、特許文献4に示されている。
<計測断面の規定>(S16)
次に、主軸を含む計測断面を規定する。360度任意の位置に計測断面は設定できるが、プロービング検査法(6点法)に準じた例としては、図13に示す6点(#1:遠心面の頬側接触部、#2:#1と#3の中間点、#3:近心面の頬側接触部、#4:近心面の舌側接触部、#5:#4と#6の中間点、#6:遠心面の舌側接触部)になる。更に、最も望ましくは、歯周病の進行が最も早く表れる隣の歯との接触部であるコンタクト部を含む断面がよい。
<セメントエナメル境の指定>(S17)
図14には、歯冠頂部の中心を含むA断層像とA断層の外周を6分割する計測断面とが示されている。この各々の計測断面において、セメントエナメル境指定手段23により、セメントエナメル境を指定させる。セメントエナメル境は、画面上で、明度の高いエナメル質と、明度の低いセメント質との境界として現れるため、その部分を利用者によって、操作部から、指定させる。なお、計測断面は必要に応じて拡大表示ができ、セメントエナメル境の指定を容易にさせることもできる。具体的な指定手順を図15に示す。
<歯槽骨頂の指定>(S18)
セメントエナメル境を指定する計測断面と同一の画面において、歯槽骨頂指定手段24により、歯槽骨の骨頂を指定させる。歯槽骨も、明度の低い歯肉の中で、明度が高く表示されるため、容易に判別でき、その頂部も明確である。その部分を操作者によって、操作部から、指定させる。図16に歯槽骨頂の指定の具体的手順を示す。
<ボーンアタッチメントレベルの算出>(S18)
セメントエナメル境と歯槽骨頂との指定を完了すると、ボーンアタッチメントレベル算出手段21により、ボーンアタッチメントレベルを算出する。具体的には、図14に示すように、セメントエナメル境と歯槽骨頂とを直線で結び、その距離を画面上から計算によって求めるものである。
<根尖の指定>(S19)
更に、根尖指定手段25により、同じく表示された断面において、歯根部の末端である根尖を指定させる。歯根部と周囲の組織では組成が異なり、明度に差が出るため、容易に判別できる。その部分を操作者によって、操作部から、指定させる。
<歯根密着長比率の算出>(S20)
引き続き、歯根密着長比率算出手段22において、
(歯槽骨頂と根尖との距離):(セメントエナメル境と根尖との距離)
を算出する。具体的には、セメントエナメル境、歯槽骨頂、根尖の位置から、それぞれの距離を算出して、その比率を求めればよい。
<歯周病診断の支援>(S21)
歯周病診断支援部30において、これまで述べてきた、歯根密着度の指標としての、ボーンアタッチメントレベル、または、歯根密着長比率の数値から、歯周病の判定基準と照合して、診断を支援する情報を提供する。歯周病の判定基準としては、ボーンアタッチメントレベルが標準値以下、あるいは、正常時からの減少が基準値以上というような基準が考えられる。また、歯根密着長比率については、0.7以下というような基準が考えられるが、これらについては、最終的には、医師の診断によるものとする。
<歯周病の進行予測>(S22)
更に、歯周病進行予測部40において、被検者の健康に関連する情報とボーンアタッチメントレベルまたは歯根密着長比率の数値とを比較し、蓄積されたこれまでのデータを基に、歯周病の進行を予測する。例えば、抜歯が必要になる時期、あるいは放置して自然の抜け歯となる時期の推定を行う。ここで、被検者の健康に関連する情報としては、各種歯周検査の結果に加え、年令(加齢による要因)、性別(男女による差異、妊娠の影響)、本人および家族の歯科を含む全身の疾患についての過去の病歴及び現在の症状(糖尿病、骨粗鬆症、心臓疾患、脳血管疾患など)、歯磨習慣、喫煙歴、飲酒歴、血圧、血糖値、食物嗜好などの個人属性を含む。
<歯根密着体積比率の算出>
なお、歯根密着度測定部として、これまでに述べた、ボーンアタッチメントレベル算出手段、あるいは歯根密着長比率算出手段と併用して、または、それらの代替として、歯根密着体積比率算出手段を用いてもよい。歯根密着体積比率(Kv)は、以下のようにして算出することができる。ここで、歯根密着体積比率(Kv)の算出に先立ち、まず、歯全体の体積(VF)を以下のように計算する。根尖指定手段により根尖を指定させ、歯冠頂部指定手段により歯冠頂部を指定させる。次に、根尖から歯冠頂部までの体積を歯の体積(VF)とし、これを計算する。例えば、X線CT画像で、輪郭を自動検出し面積を計算する。これを根尖から歯冠頂部まで続け、全部の和を体積(VF)とする。面積は輪郭に囲まれた画素の数である。この輪郭に囲まれた内部の画素数を積算する。これを実単位に換算する。この場合、歯の体積(VF)は、数式(4)で計算することができる。なお、数式1における記号「SUR」はz座標がzの(x、y)座標面の歯の輪郭内の面積を示し、記号「HA」は根尖のz座標を示し、記号「HC」は歯冠頂部のz座標を示す。以下も同様である。歯の体積(VF)は画素数を積算して実単位に換算してもよい。
Figure 0006632800
次に、現在、歯を支持している歯槽骨に囲まれた歯根の体積(VC)を以下のように計算する。更に、歯槽骨頂指定手段により、歯槽骨頂を指定させる。次に、歯槽骨頂から根尖までの歯槽骨に囲まれた領域の歯根の体積(VC)として計算する。この場合、歯槽骨に囲まれた歯根の体積(VC)は、数式2で計算することができる。なお、記号「HB」は歯槽骨頂のz座標を示す。
Figure 0006632800
歯根密着体積比率(Kv)は、歯根密着体積比率算出手段によって、歯の全体積(VF)に対する、現在、歯を支持している歯槽骨に囲まれた歯根の体積(VC)の割合(VC/VF)として算出することができる。すなわち、歯根密着体積比率(Kv)は、数式3で計算することができる。
Figure 0006632800
歯根密着体積比率の値は、0から0.5程度までの値になり、健康な状態で大きな値になる。例えば、KVが0.4程度までは健康とする。この0.4という値は暫定値であり、今後、多くの実例によって検証し、決定されることになる。このようにして算出された比率に基づいて歯周病の診断の支援を行うことができる。
なお、画像上で、歯冠頂部、歯頸部、根尖及び、歯槽骨頂を利用者に指定させることは、表示画像を適切に設定すればきわめて容易であり、適宜、周囲の複数個所を選択して手動によって指定させることができる。それらから密着体積を算出することは容易であり、これも、利用者によって変動が少なく、再現性のある、客観的指標が得られることとなる。
<歯根密着表面積比率の算出>
なお、歯根密着度測定部として、これまでに述べた、ボーンアタッチメントレベル算出手段、歯根密着長比率算出手段、あるいは歯根密着体積比率算出手段と併用して、または、それらの代替として、歯根密着表面積比率算出手段を用いてもよい。歯根密着表面積比率(KS)は、以下のようにして算出することができる。根尖指定手段により根尖を指定させ、歯冠頂部指定手段により歯冠頂部を指定させ、歯槽骨頂指定手段により、歯槽骨頂を指定させる。まず、歯根表面積(S)は、数式4で計算することができる。歯の全表面積(SF)を計算するには式の積分上限を歯冠頂部とし、歯槽骨に囲まれた歯根の表面積(SC)を計算するには積分上限を歯槽骨頂部とする。歯根表面積は、X線CT画像の輪郭の長さを積算したもので代用することもできる。厳密には輪郭の長さではないが、厳密に計算してもほとんど変わらないことからこれで代用することもできる。なお、数式4で記号「CON」は、長さを計算する領域、即ち、z座標がzの(x、y)座標面において輪切りにした歯の輪郭線を示す。
Figure 0006632800
歯根密着表面積比率(KS)は、以上から算出された、歯の全表面積(SF)に対する、現在、歯を支持している歯槽骨に囲まれた歯根の表面積(SC)の割合(SC/SF)から算出することができる。すなわち、歯根密着表面積算出手段により、歯根密着表面積比率(KS)は、数式5で算出することができる。
Figure 0006632800
歯根密着表面積比率KSも、0から約0.5の値をとり、大きいほど健康である。このようにして算出された比率に基づいて歯周病の診断の支援を行うことができる。
なお、歯根密着体積比率及び歯根密着表面積比率を算出するにあたって、歯冠頂部に代えて歯頸部を用いてもよい。指定の難易度や算出された比率の評価において、有効な場合もある。歯頸部の指定は、歯の側面の曲線を見て曲率変化点を探し、そこを歯頸部とすればよい。
また、画像中で、歯冠頂部、歯根及び、歯槽骨頂を利用者に指定させることは、表示画像を適切に設定すればきわめて容易であり、適宜、周囲の複数個所を選択して手動によって指定させることができる。それらから密着表面積を算出することは容易であり、これも、利用者によって変動が少なく、再現性のある、客観的指標が得られることとなる。
なお、これまでの説明で、セメントエナメル境指定手段、歯槽骨頂指定手段、根尖指定手段、歯冠頂部指定手段、歯頸部指定手段などの手段について、利用者に指定させるとしたが、プログラムによって画面上の特徴を識別し、自動的に指定するようにしてもよい。その場合には、複数個所を選択して指定するのではなく、歯部の周囲全周にわたって指定することも可能となる。
また、これまでの説明では、歯根が単数の単根歯を想定していたが、歯根が複数の複根歯であっても、適用が可能である。例えば、ボーンアタッチメントレベル算出については、歯根の数によらずに算出が可能である。
複根歯の歯根密着長比率算出についても、例えば、大臼歯には歯根が3つあるため、主軸を含み、かつ、それぞれの根尖を含む、3つの異なる断面における歯根密着長比率の計測値の平均と規定して算出が可能である。なお、複根歯の歯根密着長比率算出については、この規定によらず、平均のかわりに最大または最小を歯根密着長比率と規定してもよいし、隣接歯とのコンタクト部を含む断面において、適切な根尖または根尖の代替となる個所を用いて歯根密着長比率を規定してもよい。
更に、複根歯の歯根密着体積比率及び歯根密着表面積比率についても、複数の根尖のうち、最深部の根尖から、歯槽骨頂部または歯冠頂部までを積分する方法により、求めることが可能である。
なお、これまでの説明では、本発明を歯周病診断支援装置、システム及びプログラムとして記述したが、本発明に係る技術思想は、歯周病診断支援の方法として実現できることはもちろんである。
1 歯周病診断支援装置
2 3次元画像撮影装置
3 画像表示装置
11 操作部
12 CPU
13 メモリー
14 第1のインターフェース
15 第2のインターフェース
20 歯根密着度測定部
21 ボーンアタッチメントレベル算出手段
22 歯根密着長比率算出手段
23 セメントエナメル境指定手段
24 歯槽骨頂指定手段
25 根尖指定手段
30 歯周病診断支援部
40 歯周病進行予測部
50 歯
51 歯冠
511 歯冠頂
52 歯根
522 根尖
54 セメント質
55 歯槽骨
554 歯槽骨頂
58 セメントエナメル境
100 歯周病診断支援システム

Claims (12)

  1. 操作者により情報が入力される操作部と、前記操作部により入力された情報に基づき情報処理を行うCPUと、前記CPUによって実行されるプログラムもしくはデータを記憶するメモリとを備え、撮影された歯部の3次元画像を用いて歯周病の診断を支援する歯周病診断支援装置であって、
    前記歯周病診断支援装置は、前記撮影された歯部の3次元画像を用いて歯根と歯槽骨との密着度を測定するための歯根密着度測定部であって前記プログラムに含まれる歯根密着度測定部を含み、
    前記歯根密着度測定部は、
    前記3次元画像から、Axial断層像、Coronal断層像、Sagittal断層像のうちの少なくとも一つである断層像を画像表示装置に表示させる第1の手段と、
    前記断層像から前記操作部を介して歯冠頂部の中心位置を指定させる第2の手段と、
    前記断層像から前記操作部を介して歯全体の中心位置を指定させる第3の手段と、
    前記第3の手段によって指定された歯全体の中心位置を中心とした立体領域に係る画像を画像表示装置に表示させる第4の手段と、
    前記第2の手段によって指定された歯冠頂部の中心位置から前記第3の手段によって指定された歯全体の中心位置に向かう主軸を表示の上で鉛直にするようにして前記第4の手段によって表示された前記立体領域に係る画像を回転させる主軸補正手段と
    を含むことを特徴とする歯周病診断支援装置。
  2. 前記歯根密着度測定部の測定結果を用いて歯周病の診断を支援する歯周病診断支援部をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の歯周病診断支援装置。
  3. 前記歯根密着度測定部が、
    −セメントエナメル境を指定するセメントエナメル境指定手段と、
    −歯槽骨頂を指定する歯槽骨頂指定手段と、
    −指定された前記セメントエナメル境と前記歯槽骨頂とからボーンアタッチメントレベルを算出するボーンアタッチメントレベル算出手段と
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の歯周病診断支援装置。
  4. 前記歯根密着度測定部が、
    −セメントエナメル境を指定するセメントエナメル境指定手段と、
    −歯槽骨頂を指定する歯槽骨頂指定手段と、
    −根尖を指定する根尖指定手段と、
    −指定された前記歯槽骨頂と前記根尖との距離の、前記セメントエナメル境と前記根尖との距離に対する比率である、歯根密着長比率を算出する歯根密着長比率算出手段と
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の歯周病診断支援装置。
  5. 前記ボーンアタッチメントレベル算出手段において、測定すべき歯部の、隣接歯とのコンタクト部分における前記ボーンアタッチメントレベルを算出することを特徴とする請求項3に記載の歯周病診断支援装置。
  6. 前記歯根密着度測定部が、
    −歯冠頂部を指定する歯冠頂部指定手段、または、歯頸部を指定する歯頸部指定手段と、
    −歯槽骨頂部を指定する歯槽骨頂指定手段と、
    −根尖を指定する根尖指定部と、
    −指定された前記根尖と前記歯槽骨頂とから算出された密着部分の歯根の体積の、指定された前記歯冠頂部または前記歯頸部と前記根尖とから算出した歯全体の体積に対する比率である、歯根密着体積比率を算出する歯根密着体積比率算出手段と
    を有することを特徴とする請求項1に記載の歯周病診断支援装置。
  7. 前記歯根密着度測定部が、
    −歯冠頂部を指定する歯冠頂部指定手段、または、歯頸部を指定する歯頸部指定手段と、
    −歯槽骨頂を指定する歯槽骨頂指定手段と、
    −根尖を指定する根尖指定手段と、
    −指定された前記根尖と前記歯槽骨頂とから算出された密着部分の歯根の表面積の、指定された前記歯冠頂部または前記歯頸部と前記根尖とから算出した歯全体の表面積に対する比率である、歯根密着表面積比率を算出する歯根密着表面積比率算出手段と
    を有することを特徴とする請求項1に記載の歯周病診断支援装置。
  8. 前記歯根密着度測定部の測定結果、前記歯周病診断支援部の診断支援結果の少なくともいずれか一つと、年令、性別、歯科を含む全身の疾患についての過去の病歴及び現在の症状、歯磨習慣、喫煙歴、飲酒歴、血圧、血糖値、食物嗜好を含む個人属性のうち、少なくとも一つの前記個人属性とを用いて歯周病の進行状況を予測する歯周病進行状況予測部を有することを特徴とする請求項2に記載の歯周病診断支援装置。
  9. −請求項1または請求項2に記載の歯周病診断支援装置と、
    −歯部に関する3次元画像を撮影する3次元画像撮影装置と、
    −前記歯周病診断支援装置、前記3次元画像撮影装置の少なくとも一つからの画像を表示する画像表示装置と
    を含むことを特徴とする歯周病診断支援システム。
  10. 撮影された歯部の3次元画像を用いて歯根と歯槽骨との密着度を測定する歯根密着度測定手段をコンピュータに実行させる歯周病診断支援プログラムであって、前記コンピュータは情報の入力ができる操作部を備え、前記歯根密着度測定手段は、
    前記3次元画像から、Axial断層像、Coronal断層像、Sagittal断層像のうちの少なくとも一つである断層像を画像表示装置に表示させる第1の手段と、
    前記断層像から前記操作部を介して歯冠頂部の中心位置を指定させる第2の手段と、
    前記断層像から前記操作部を介して歯全体の中心位置を指定させる第3の手段と、
    前記第3の手段によって指定された歯全体の中心位置を中心とした立体領域に係る画像を画像表示装置に表示させる第4の手段と、
    前記第2の手段によって指定された歯冠頂部の中心位置から前記第3の手段によって指定された歯全体の中心位置に向かう主軸を表示の上で鉛直にするようにして前記第4の手段によって表示された前記立体領域に係る画像を回転させる主軸補正手段と
    を含むことを特徴とする歯周病診断支援プログラム。
  11. 前記歯根密着度測定手段の測定結果を用いて歯周病の診断を支援する歯周病診断支援手段をコンピュータに実行させる、請求項10に記載の歯周病診断支援プログラム。
  12. 撮影された歯部の3次元画像を用いて歯周病の診断を支援する歯周病診断支援方法であって、
    前記3次元画像から、Axial断層像、Coronal断層像、Sagittal断層像のうちの少なくとも一つである断層像を画像表示装置に表示させる第1のステップと、
    前記断層像から前記操作部を介して歯冠頂部の中心位置を指定させる第2のステップと、
    前記断層像から前記操作部を介して歯全体の中心位置を指定させる第3のステップと、
    前記第3のステップによって指定された歯全体の中心位置を中心とした立体領域に係る画像を画像表示装置に表示させる第4のステップと、
    前記第2のステップによって指定された歯冠頂部の中心位置から前記第3のステップによって指定された歯全体の中心位置に向かう主軸を表示の上で鉛直にするようにして前記第4のステップによって表示された前記立体領域に係る画像を回転させる第5のステップと
    を実行することによって前記画像を用いて歯根と歯槽骨との密着度を測定し、前記歯根密着度の測定結果を用いて歯周病の診断を支援することを特徴とする歯周病診断支援方法。
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