JP6632288B2 - 情報処理装置、情報処理方法、プログラム - Google Patents
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Description
以下、図面を参照して本発明が適用される第1の実施形態を詳細に説明する。
ステップS301では、特徴抽出部405は、検査対象の画像である入力画像401からN個の特徴を抽出する。以下では、本実施形態において画像から抽出される特徴量をどのように決定するかに関して以下で説明する。
式1−Aが垂直方向高周波数成分フィルタ、式1−Bが水平方向高周波数成分フィルタ、式1−Cが対角方向高周波数成分フィルタ、式1−Dが低周波数成分フィルタを表している。入力画像401内の2×2の画素に対し、式1−A〜1−Dで示されるフィルタを用いて内積計算を行うことにより新規に得られた、周波数成分で分解された画像の対応する画素値を格納した新たな画像を生成する。このフィルタ処理を2×2の領域を重複させずに、入力が画像401内の全領域を移動させ、垂直方向高周波成分画像、水平方向高周波成分画像、対角方向高周波成分画像、低周波成分画像の4種類の画像サイズが縦横ともにサイズが2分の1になった画像が獲得される。
ステップS302では、識別部406は、ステップS301で抽出されたN個の特徴量を取得し、部分空間法によって正常の分布として学習されていた正常の領域を表す高次元面からの距離によって異常であるかどうかを判定する。異常度スコアは識別器によって正常の分布からの距離等をスコア化したものとして定義される。本実施形態では識別部406による識別方法として部分空間法を用いている。図7に示すように入力される全特徴量をXとすると事前の学習時の訓練正常データによってパターンの分布の分散が最大となる向きを持つ超平面が学習されている。そして、テスト時に新規に入力されたデータから超平面に対して直交する方向成分における距離Dを正常の分布から離れた距離、つまり異常度スコアとして利用する。よって、検査用の中間画像は存在せず、正常/異常を識別することができる。距離Dを求めるためには正常データの平均ベクトルMc(c=1,2,…,C)と超平面構成ベクトルφcl(l=1,2,…,L)によって表現したい正常の特徴空間における分布を超平面による近似表現で行うことができる。前記lは以降説明で適切な次元数Lを決定しL次元超平面を設定すると良い。
分散共分散行列Σcは、特徴ベクトルXciを用いて示すことができる。分散共分散行列Σcを式3に示す。
近似超平面を定義するためには式3で得られたΣcを用いて式4に示される固有値問題を解く。
そして、Σcの第l番目の固有値、固有ベクトルをそれぞれλcl、φclとしてλclの大きい方からL個を選びそれに対応するφclによって式2のMcを通る超平面を正常の分布を説明する面として定義する。異常度スコアとなる距離Dは、テストサンプルから抽出された特徴ベクトルX’がN次元の特徴ベクトルであった場合、j番目(1≦j≦N)の要素をxjとし、同様に平均ベクトルMcのj次元目の要素をmjcとし、式5のように表せる。
さらに、ここで異常度スコアD(距離D)算出とともにN個ある特徴量の異常度スコアDへの寄与度を出力する。ここでいう寄与度は、異常度スコアDに対する該特徴量それぞれの寄与する割合のことであり、後段で異常度スコアマップを可視化する際にステップS312で読込んで利用する。寄与度の算出方法は例えば以下のように計算することができる。X’に対する重みWのj次元目の要素をwj、固有ベクトルをeとすると、異常度スコアDとの関係は式6のように表すことができる。
これによって求めるべきj次元目の特徴量の寄与度wjは式7として算出される。
ここで算出されたwjをステップS306の可視化ステップで利用するため出力する。また、異常度スコアDに対して事前に閾値を設定しておき、ステップS303では、識別部は、正常であるか異常であるかを判定する。
ステップS304では、異常度スコアマップによる欠陥候補領域可視化をするかどうかを判定する。欠陥候補領域可視化をするかどうかは、ユーザにより予め設定されていればよい。異常度スコアマップ可視化をしないと設定されていた場合は、ステップS305に処理が進む。異常度スコアマップを可視化すると設定されていた場合は、ステップS306に処理が進み、欠陥領域候補の可視化を行う。また、ステップS304にて正常か異常かという判定結果によってステップS306に進むかステップS305に進むか決定をすればよい。すなわち、異常と判定された場合には、自動的にステップS306に処理が進むようにしてもよい。
ステップS305では、マップ統合部408は、正常であるか異常であるか、異常度スコア等の情報を表示装置104に出力する。
ステップS306では、欠陥領域を可視化する。この処理については図4の処理フローチャートを用いて説明する。
ステップS308では、マップ生成部407は、入力画像401を取得する。
ステップS309では、マップ生成部407は、ステップS301で抽出された特徴量のスコアを表すスコアマップを算出する。例えば、ステップS301で抽出したN個の特徴量の1つがHaarWavelet変換し得られた階層画像の最大値であったとすると、マップ生成部407が生成するマップはステップS301で最大値を抽出するための階層画像と同一である。また、ステップS301で抽出したN個の特徴量の1つがHaarWavelet変換し得られた階層画像の平均値であったとすると、階層画像を任意のサイズのグリッドに分割し、各グリッド内の平均値を算出して得られる画像をスコアマップとする。
ステップS310では、マップ生成部407は、ステップS309で得られたスコアマップの正規化を行う。事前に、欠陥のない検査対象物を含んだ複数の訓練画像を、ステップS309と同様の方法で、各特徴に対応するスコアマップに変換し、得られたスコアマップの平均値及び標準偏差を求めておき、例えばROM1020に保持しておく。そして、保持されている平均値および標準偏差を読み出し、読み出された値を用いて、ステップS309で得られたスコアマップを正規化する。
ステップS311では、マップ統合部408は、スコアマップの閾値以上のみの値を残すか、全ての値を残すかをユーザの設定によって決定し、もし閾値切りを行う設定をしていた場合はステップS313にて閾値以下の領域を全て0にする。
ステップS312では、マップ統合部408は、ステップS302で出力していた特徴量の寄与度を読込み、その寄与度を各スコアマップの重要度として用いて各スコアマップを統合することにより、欠陥表示画像を作成する。このときの重要度を反映させた画像を作成する過程を図6の概念図に示す。図6の概念図は図5(B)のマップ統合部408を詳細に表現している。
ステップS313では、マップ統合部408は、ステップS310で正規化された各マップにおいて、閾値以下のスコアをもつ領域のスコアを全て0にする。これにより、欠陥領域のみスコアをもつようになるため、入力画像401に重畳して表示した場合に、欠陥領域の位置がより認識しやすくなる。
ステップS307では、マップ統合部408は、ステップS306で生成されたスコアマップを表示装置104に出力し、表示させる。ステップS305で正常であるか異常であるか、異常度スコアなどを出力して、処理を終了する。
以下に、図面を参照しながら、本発明を実施するための第2の形態(実施形態)について説明する。第2の実施形態は単一の検査対象を撮影して複数の画像が取得され、各々の画像から特徴量を抽出して外観検査を行う場合に検査結果の根拠を示す画像を生成する場合である。
ステップS301における一連の特徴抽出等処理は第1の実施形態と同様である。入力画像9005〜9012から各々と対応する特徴抽出部9050〜9057によってそれぞれ特徴量が抽出される。1つの入力画像からの特徴抽出方法はHaar Wavelet(ハールウェーブレット)変換によるフィルタ処理により高周波数成分から低周波数成分の垂直、水平および対角方向の周波数成分の画像に分解して複数の階層画像を生成する。そして、生成された複数の階層画像から複数の特徴量を抽出する。ここで抽出される特徴量に関しても第1の実施形態と同様、事前に異常データを高精度に検出できる特徴量を選択している。ただし、本実施形態では特徴選択前の特徴抽出処理が入力画像8個全てで行われるため、抽出される特徴量は第1の実施形態と比して8倍の特徴量が抽出された状態から選択される。そしてこれら全抽出特徴から良好な特徴量の組合せを探索する。特徴選択方法としては良く知られたLASSOやグラフカット、遺伝的アルゴリズムを用いた特徴選択手法等によって選択すれば良い。特徴選択した結果、特徴抽出部9050〜9057で抽出される特徴量がそれぞれ同じ特徴量セットになる必要は無く、抽出される特徴量の数も等しくする必要は無い。場合によってはいくつかの照明条件下で撮影された画像からの抽出特徴数が0という場合も有り得る。
ステップS302では、ステップS301で抽出された特徴量が特徴抽出部9050〜9057から送られ、識別部906によって正常/異常判定される。尚、本実施形態では第1の実施形態と同様に識別部906では部分空間法によって正常の分布として学習されていた正常の領域を表す高次元面からの距離によって異常であるかどうかを判定する。異常度スコアに対する各特徴量の寄与度の算出方法は第1の実施形態と同様に行い、算出された各特徴量の寄与度を出力する。ステップS303では、識別部は、正常であるか異常であるかを判定する。
ステップS304では、異常度スコアマップによる欠陥候補領域可視化をするかどうかを判定する。欠陥候補領域可視化をするかどうかは、ユーザにより予め設定されていればよい。異常度スコアマップ可視化をしないと設定されていた場合は、ステップS305に処理が進む。異常度スコアマップを可視化すると設定されていた場合は、ステップS306に処理が進み、欠陥領域候補の可視化を行う。また、ステップS304にて正常か異常かという判定結果によってステップS306に進むかステップS305に進むか決定をすればよい。すなわち、異常と判定された場合には、自動的にステップS306に処理が進むようにしてもよい。
ステップS305では、マップ統合部908は、正常であるか異常であるか、異常度スコア等の情報を表示装置104に出力する。
ステップS306では、欠陥領域を可視化する。この処理については図4の処理フローチャートを用いて説明する。
ステップS308では、マップ生成部9070〜9077は、入力画像9005〜9012を取得する。
ステップS309では、マップ生成部9070〜9077は、第1の実施形態と同様にステップS301で抽出された特徴量のスコアを表すスコアマップを算出する。
ステップS310では、マップ生成部9070〜9077は、第1の実施形態と同様にステップS309で得られたスコアマップの正規化を行う。
ステップS311では、マップ統合部908は、スコアマップの閾値以上のみの値を残すか、全ての値を残すかをユーザの設定によって決定し、もし閾値切りを行う設定をしていた場合はステップS313にて閾値以下の領域を全て0にする。
ステップS312では、マップ統合部908は、ステップS302で出力していた特徴量の寄与度を読込み、その寄与度を各スコアマップの重要度として用いて各スコアマップを統合することにより、欠陥表示画像を作成する。このときの重要度を反映させた画像を作成する過程を図10の概念図に示す。図10の概念図は図9のマップ統合部908を詳細に表現している。ここでのマップ統合も入力画像数が複数あるが、各々の特徴量から算出された各マップがそれぞれFmap90701〜FmapNまでが対応する重要度との積算を行い、全てのマップの同一画素ごとに線形和をとり、1枚の欠陥表示画像を生成する。なお、各スコアマップを統合する際には、各スコアマップをいったん元の入力画像9005〜9012と同じ解像度に変換してから統合する。もし9005〜9012の画像サイズが異なるような場合があれば、それらを同一のサイズに変換し(例えば最大の入力画像サイズに合わせる)、結合する。
ステップS313では、マップ統合部908は、ステップS310で正規化された各マップにおいて、閾値以下のスコアをもつ領域のスコアを全て0にする。これにより、欠陥領域のみスコアをもつようになるため、入力画像401に重畳して表示した場合に、欠陥領域の位置がより認識しやすくなる。
ステップS307では、マップ統合部908は、ステップS306で生成されたスコアマップを表示装置104に出力し、表示させる。ステップS305で正常であるか異常であるか、異常度スコアなどを出力して、処理を終了する。
以下に、図面を参照しながら、本発明を実施するための第3の形態(実施形態)について説明する。第3の実施形態は第2の実施形態と同様に単一の検査対象を撮影して複数の画像が取得され、各々の画像から特徴量を抽出して外観検査を行う場合に検査結果の根拠を示す画像を異常度スコアマップによる可視化画像ではなく、複数の照明条件で撮影された入力画像から異常領域が強調されて撮影された合成画像を可視化結果として表示する方法である。本実施形態によると、例えば初期設定では図8の805〜812に示すように照明条件を調整せずに撮影して検査を行ったとしても、最適な該照明条件の組合せによって得られる欠陥領域強調画像としてユーザが直感的に認識やすい画像として合成し、提示することができる。
ステップS314では、入力画像9005〜9012が読み込まれ、画像合成部910に送信される。
ステップS302で出力した各特徴量の寄与度(重要度)が識別部906から画像合成部910へ送られる。そして、各入力画像に対応する重要度を計算する。図12は画像統合部910での処理の例を詳細に表している。各入力画像9005〜9012に対する重要度は各々の特徴量重要度の内、各入力画像に対応する重要度の和によって定義される。各入力画像に対し前記算出された重要度を積算し得られる物は各画素値が小数の形態を許容し、0〜255の輝度の範囲を超える二次元の行列の形態になる。これら得られた結果を累積し、最終的に得られた2次元の行列を再度0〜255に納まるように正規化することによって可視化画像911を得る。
以下に、図面を参照しながら、本発明を実施するための第4の形態(実施形態)について説明する。第4の実施形態は単一の検査対象を撮影して複数の画像が取得され、画像から特徴量を抽出して外観検査を行う場合、各々の画像について識別器による異常度が算出され、入力画像の個数分の異常度を統合して再度正常であるか異常であるかを判定し、またそのときの複数の異常度スコアを基準にして検査結果の根拠を示す画像を生成する場合である。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
Claims (10)
- 検査対象物を含む画像から複数の特徴量を抽出する抽出手段と、
前記抽出された特徴量に基づいて、前記検査対象物の異常度を判定する判定手段と、
前記画像から、前記特徴量それぞれのスコアを表す複数のスコアマップを生成するマップ生成手段と、
前記判定手段により判定される異常度に対する前記特徴量それぞれの寄与度に基づいて、前記複数のスコアマップを統合することにより、前記検査対象物が異常であると判定された根拠となる欠陥を表す欠陥表示画像を生成する画像生成手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。 - 検査対象物を含む複数の画像から複数の特徴量を抽出する抽出手段と、
前記抽出された特徴量に基づいて、前記検査対象物の異常度を判定する判定手段と、
前記複数の画像から、前記特徴量それぞれのスコアを表す複数のスコアマップを生成するマップ生成手段と、
前記判定手段により判定される異常度に対する前記特徴量それぞれの寄与度に基づいて、前記複数のスコアマップを統合することにより、前記検査対象物が異常であると判定された根拠となる欠陥を強調表示する画像を生成する画像生成手段とを備えることを特徴とする情報処理装置。 - 前記複数の画像は、異なるパターン照明がそれぞれ照射された前記検査対象物を含む画像であることを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
- 更に、前記異常度に基づいて前記検査対象物が正常であるか異常であるかを判定する判定手段を備え、
前記画像生成手段は、前記判定手段による判定結果に対する前記特徴量それぞれの寄与度に基づいて、前記複数のスコアマップを統合することにより、前記検査対象物が異常であると判定された根拠となる欠陥を表す欠陥表示画像を生成することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。 - 更に、前記画像に対して、所定の変換を行い、解像度の異なる複数の階層画像を生成する階層画像生成手段を備え、
前記抽出手段は、前記階層画像から前記特徴量を抽出することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報処理装置。 - 前記特徴量は、前記階層画像内の画素値の最大値、平均値、分散、尖度、歪度、コントラスト、最大勾配のうち、少なくともいずれか1つを含むことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
- 前記所定の変換は、ウェーブレット変換であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
- 検査対象物を含む画像から複数の特徴量を抽出する抽出ステップと、
前記抽出された特徴量に基づいて、前記検査対象物の異常度を判定する判定ステップと、
前記画像から、前記特徴量それぞれのスコアを表す複数のスコアマップを生成するマップ生成ステップと、
前記判定ステップで判定される異常度に対する前記特徴量それぞれの寄与度に基づいて、前記複数のスコアマップを統合することにより、前記検査対象物が異常であると判定された根拠となる欠陥を表す欠陥表示画像を生成する画像生成ステップと、
前記欠陥表示画像を出力する出力工程とを備えることを特徴とする情報処理方法。 - 検査対象物を含む複数の画像から複数の特徴量を抽出する抽出ステップと、
前記抽出された特徴量に基づいて、前記検査対象物の異常度を判定する判定ステップと、
前記複数の画像から、前記特徴量それぞれのスコアを表す複数のスコアマップを生成するマップ生成ステップと、
前記判定ステップで判定される異常度に対する前記特徴量それぞれの寄与度に基づいて、前記複数のスコアマップを統合することにより、前記検査対象物が異常であると判定された根拠となる欠陥を強調表示する画像を生成する画像生成ステップとを備えることを特徴とする情報処理方法。 - コンピュータを、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の情報処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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