JP6625424B2 - 自動二輪車のキャニスタ取付構造 - Google Patents

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Description

本発明は、自動二輪車の後部でキャニスタを車体に取り付けるキャニスタの取付構造に関するものである。
燃料タンクから放散される燃料の蒸気は大気汚染の原因になるので、その放散量が規制されている。そこで、自動二輪車のような車両では、活性炭のような吸着体を収納した容器であるキャニスタが設けられている(例えば、特許文献1、2)。このような車両では、燃料の蒸気は吸着体を吸着された後、エンジンの吸気通路に送られてエンジンで燃焼される。
特開2011−162060号公報 特開2011−162061号公報
特許文献1,2では、キャニスタは自動二輪車の後部に配置されている。自動二輪車の後部は、工具、バッテリ等の取り外し頻度の高い装備品が収納されている。このような装備品を着脱する際に、キャニスタやキャニスタに接続されるチューブに干渉する恐れがある。そのため、キャニスタ、チューブ等を保護する必要があり、部品点数の増加や製造コストの上昇の要因となる。
本発明は、装備品を着脱する際に、キャニスタと干渉するのを容易に回避することができる自動二輪車のキャニスタ取付構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の自動二輪車のキャニスタ取付構造は、自動二輪車の後輪の上方で左右一対のリヤフレームの間に、車体に着脱自在な装備品が収納される収納空間と、キャニスタが配置されるキャニスタ空間が形成され、前記キャニスタ空間と前記収納空間とが仕切り壁によって仕切られている。ここで、「車体」とは、エンジン、動力伝達装置、電装品を除いたものをいい、フレームを構成する部品、カウリングを構成する部品、シートを構成する部品、ステアリングを構成する部品、サスペンションを構成する部品、タイヤ・ホイールを構成する部品、ブレーキを構成する部品を含む。「装備品」とは、車体に装着される部品をいい、バッテリ、車載工具、車輪ロック用のU字ロック、電子料金収受システムの車載器等を含む。
この構成によれば、車体における後輪の前端よりも後方の領域は、揺動する後輪との干渉を防ぐために上下方向寸法が小さく形成され、狭い領域となり易い。他方、車体における後輪の上方の部分、すなわち車体後部には、例えば、シートを開閉させることで、着脱可能な装備品が配置されることが多い。そのため、車体後部にキャニスタを配置すると、装備品を着脱する際に、装備品やその着脱作業に用いられる工具がキャニスタに接触する恐れがある。しかしながら、上記構成では、キャニスタ空間と装備品の収納空間とが仕切り壁によって仕切られているので、装備品を着脱する際に、装備品や工具との接触からキャニスタを保護できる。
本発明において、前記仕切り壁は、前記キャニスタ空間を前記収納空間から遮断するように形成されていることが好ましい。ここで、「キャニスタ空間を収納空間から遮断する」とは、キャニスタ空間と収納空間とが仕切り壁により完全に区画され、両空間の間の直接的な連通が阻止された状態をいう。この構成によれば、キャニスタ空間を収納空間から遮断することで、着脱作業時に収納空間内で部品や工具を落とした場合でも、これらの部品、工具等がキャニスタ空間に移動することがない。これにより、キャニスタを保護できるうえに、キャニスタとの干渉を気にすることなく作業を行うことができるので、着脱作業が容易になる。さらに、キャニスタ空間を収納空間に対して密閉することで、雨水のような液体が収納空間からキャニスタ空間に浸入しにくくできる。
本発明において、前記装備品はバッテリを含み、前記バッテリの接続端子の近傍に前記キャニスタが配置されていることが好ましい。ここで、「近傍」とは、バッテリの接続端子とキャニスタとの距離が、平面視におけるバッテリの短寸よりも小さいことをいう。この構成によれば、バッテリとキャニスタが近くに配置され、かつ、両者が仕切り壁によって隔離されている。これにより、体積が比較的大きな両者を近づけて配置することでスペース効率を高めながらも、メンテナンスする可能性のあるバッテリの接続端子とキャニスタとの接触を防いで、キャニスタを保護できる。
本発明において、前記後輪の上方に配置されたリヤフェンダの一部が前記仕切り壁を形成しており、前記リヤフェンダの下面に、上方に凹んだ凹所が設けられ、前記リヤフェンダの上面に前記収納空間が形成され、前記リヤフェンダの下面の前記凹所が前記キャニスタ空間を構成していることが好ましい。この構成によれば、リヤフェンダの一部が仕切り壁を構成するので、仕切り壁用の部材を別途設ける必要がなく、部品点数が低減する。さらに、リヤフェンダの下面に設けた凹所にキャニスタを配置し、リヤフェンダの上面に装備品を積載することで、キャニスタ空間と収納空間とを仕切り壁により完全に区画できる。また、ほぼ取り外すことのないキャニスタを下側に配置し、メンテナンス等で取り外す機会のある装備品を上側に配置することで、利便性が向上する。
前記リヤフェンダの下面の凹所がキャニスタ空間を構成する場合、前記リヤフェンダに、前記凹所を塞ぐカバーが取り付けられていることが好ましい。この構成によれば、後輪や路面からの泥水が、キャニスタ空間に浸入するのを防ぐことができる。この場合、前記カバーに、開口部が形成されていることが好ましい。この構成によれば、キャニスタ空間に雨水のような液体が浸入した場合でも、開口部から液体を排出できる。この場合、さらに、前記カバーの上面は傾斜しており、前記カバーの上面における最も低い位置に、前記開口部が形成されていることが好ましい。この構成によれば、キャニスタ空間に液体が溜まりにくい。
前記開口部が形成される場合、前記開口部は前方に向かって開口していることが好ましい。この構成によれば、後輪により巻き上げられて後方から飛び散ってくる泥水が、開口部から浸入するのを防ぐことができる。この場合、前記キャニスタに接続されるチューブが前記開口部を通過していることが好ましい。この構成によれば、ドレン用の開口と配線用の開口とを、一つの開口部で実現できる。
本発明において、前記キャニスタに接続されるチューブが前記収納空間の外側に配置されていることが好ましい。この構成によれば、収納空間に収納されている装備品が、収納空間の外側に配置されているチューブと接触する機会が少なくなるので、チューブを好適に保護できる。
本発明の自動二輪車のキャニスタ取付構造によれば、装備品を着脱する際に、装備品や工具との接触からキャニスタを保護できる。
本発明の第1実施形態に係るキャニスタ取付構造を備えた自動二輪車を示す側面図である。 同自動二輪車の後部を示す平面図である。 同自動二輪車の後部を示す縦断面図である。 同自動二輪車の後部のカバーを取り外した状態を示す底面図である。 同自動二輪車の後部のカバーを取り付けた状態を示す底面図である。 同自動二輪車のリヤフェンダの横断面図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。本明細書において、「左側」および「右側」は、車両に乗車した運転者から見た左右側をいう。
図1は本発明の第1実施形態に係るキャニスタ取付構造を備えた自動二輪車の側面図である。この自動二輪車の車体フレームFRは、前半部を形成するメインフレーム1と、後半部を形成するリヤフレーム2とを有している。メインフレーム1は、前端のヘッドパイプ4の上部から後斜め下方に延びており、後部にリヤフレーム2が連結されている。
リヤフレーム2は、メインフレーム1の後部の上部から後方に延びるシートレール2aと、メインフレーム1の後部の下部から後方斜め上方に延びてシートレール2aに連結される補強レール2bとを有している。図2に示すように、シートレール2aおよび補強レール2bは左右一対設けられている。左右のシートレール2a,2aは、車幅方向に延びる第1および第2クロス部材5A,5Bにより連結されている。前側の第1クロス部材5Aは,燃料タンク15の後端でライダー用シート18(図1)の前端付近の下方に設けられ、後側の第2クロス部材5Bは、同乗者用シート20(図1)の前端付近の下方に設けられている。
図1に示すように、ヘッドパイプ4にステアリングシャフト(図示せず)を介してフロントフォーク8が回動自在に軸支されている。フロントフォーク8の上端部に操向用のハンドル6が固定され、フロントフォーク8の下端部に前輪10が取り付けられている。
メインフレーム1の後端部に、スイングアームブラケット9が設けられている。このスイングアームブラケット9に取り付けたピボット軸16に、スイングアーム12が上下揺動自在に軸支されている。スイングアーム12の後端部に、後輪14が回転自在に支持されている。
メインフレーム1の下方でスイングアーム9の前方にエンジンEが配置され、メインフレーム1に取り付けられている。エンジンEは、ドライブチェーンのような動力伝達部材11を介して後輪14を駆動する。エンジンEのシリンダとシリンダヘッドを含むシリンダユニット21の後部にスロットルボディ30が形成され、スロットルボディ30の内部に、エンジンEに吸気を供給する吸気通路33が形成されている。一方、シリンダユニット21の前面に、排気管22が接続されている。排気管22は、エンジンEの前方を下方に延びた後、エンジンEの後方下方に配置された排気マフラ24に接続されている。
メインフレーム1の上部に燃料タンク15が配置されている。燃料タンク15の上面に、給油口15aが設けられている。リヤフレーム2のシートレール2aにライダー用シート18および同乗者用シート20が支持されている。車体の一側方である左側に、駐車時に車体を斜めにして支えるサイドスタンド25が配置され、スイングアームブラケット9に支持されている。駐車時には、自動二輪車は、サイドスタンド25により、車体を左側に斜めにして支持される。また、車体の両側に、同乗者の足を載せるステップ26が配置され、ステップステー28を介してリヤフレーム2の補強レール2bに支持されている。
エンジンEの前方で燃料タンク15の前部の下方は左右一対のシュラウド27で外側方から覆われている。シュラウド27の後方で、燃料タンク15の中央部および後部の下方とライダー用シート18の下方とが左右一対のニーグリップカバー29で外側方から覆われている。ライダー用シート18の下方で、メインフレーム1、シートレール2aおよび補強レール2bで囲まれた領域が、左右一対のサイドカバー31により外側方から覆われている。
ニーグリップカバー29の後方で、ライダー用シート18の後部の下方および同乗者用シート20の下方の領域が、左右一対のリヤカバー32により外側方から覆われている。リヤカバー32の下方で後輪14の上方に、リヤフェンダ34が配置されている。
リヤフェンダ34に、装備品の一種であるバッテリ35が収納される収納空間36と、キャニスタ40が配置されるキャニスタ空間38が形成されている。「装備品」とは、車体に装着される部品をいい、バッテリ35の他に、車載工具、車輪ロック用のU字ロック、電子料金収受システムの車載器等を含む。
収納空間36およびキャニスタ空間38は、リヤフェンダ34における後輪14の前端14aよりも後方に設けられ、収納空間36がキャニスタ空間38の前方に配置されている。リヤフェンダ34は、樹脂製の型成形品であり、図2に示すように、底壁42と両側壁44とを有する。底壁42は、後方に向かって上方に傾斜している。リヤフェンダ34は、複数のボルトのような締結部材(図示せず)によりリヤフレーム2に取り付けられている。
リヤフェンダ34の前端部に、バッテリケース46がボルトのような取付具48により取り付けられており、バッテリケース46内にバッテリ35が収納されている。つまり、バッテリケース46の内部が、装備品の一種であるバッテリ35が収納される収納空間36を構成する。
バッテリケース46は、上方に開口した箱形であり、左右のシートレール2a,2aの間に配置されている。バッテリケース46は、その前部がボルトのような取付具50により第1クロス部材5Aに支持され、後部が前記取付具48によりリヤフェンダ34の前端部に支持されている。これにより、リヤフェンダ34の上面側に、収納空間36が形成されている。
バッテリ35は、平面視がほぼ長方形の直方体形状であり、この形状に合致したバッテリケース46の内部の収納空間36に収納されている。バッテリ35の後部の上面に、接続端子52が車幅方向並んで配置され、各接続端子52にバッテリケーブル54が接続されている。バッテリケーブル54は、接続端子52から前方に延びて、図1のエンジンEに内蔵された発電機(図示せず)および電装品(図示せず)に接続される。
バッテリ35はライダー用シート18の下方に配置されている。したがって、ライダー用シート18を取り外すことにより、外部からバッテリ35にアクセス可能となる。これにより、図2のバッテリケーブル54の端子52への配線作業およびバッテリ35のバッテリケース46からの着脱作業を行うことができる。
収納空間36の後方、詳細には、リヤフェンダ34の前端部に、キャニスタ40を収納するキャニスタ空間38が形成されている。したがって、バッテリ35の後方にキャニスタ40が配置されている。図3に示すように、リヤフェンダ34の底壁42の一部分が上方に向かって突出して、上方に凹んだ凹所55が形成されている。この凹所55内にキャニスタ40が収納されている。つまり、凹所55により形成される空間が、キャニスタ空間38を構成する。キャニスタ空間38は、左右のシートレール2a,2aの間で、第2クロス部材5Bの前方に形成されている。凹所55は、上壁56と周壁58とにより形成され、下方に開口している。
本実施形態では、凹所55はほぼ箱状に形成されており、周壁58は、図2に示すように、前壁58fと後壁58rと左右の両側壁58s、58sとを有している。リヤフェンダ34に凹所55が型成形により一体に成形されている。つまり、キャニスタ空間38を構成する凹所55は、リヤフェンダ34の成形型の抜き方向に開口し、周壁58は抜き方向に沿って延び、上壁56は抜き方向に直交する方向に延びている。
図4に示すように、リヤフェンダ34の底壁42におけるキャニスタ空間38の前後に隣接した箇所に、ほぼ上下方向を向いた第1挿通孔62が形成されている。本実施形態では、第1挿通孔62は、キャニスタ空間38の前側に車幅方向並んで2つ、キャニスタ空間38の後側に車幅方向に並んで2つの合計4つ設けられている。
図3に示すように、リヤフェンダ34の上面側にバッテリ35が配置され、下面側にキャニスタ40が配置されている。これらを収納する収納空間36とキャニスタ空間38とが上壁56および周壁58によって仕切られている。つまり、リヤフェンダ34の一部である上壁56および周壁58は、収納空間36とキャニスタ空間38とを仕切る仕切り壁60を構成する。本実施形態では、仕切り壁60は、キャニスタ空間38を収納空間36から遮断するように形成されている。すなわち、キャニスタ空間38と収納空間36とが仕切り壁60により完全に区画され、両空間36,38の間の直接的な連通が阻止されている。収納空間36は、リヤフェンダ34の内側(上面側)空間に連通しているのに対し、キャニスタ空間38は、リヤフェンダ34の外側(下面側)空間に連通しており、したがって、収納空間36とキャニスタ空間38とは直接的に連通していない。
図2に示すキャニスタ40は、内部に活性炭のような吸着体41(図3)を収納した容器を有している。キャニスタ40は、長尺状の箱体で、長手方向が車幅方向を向くように配置されている。キャニスタ40は、バッテリ35の後方、詳細には、バッテリ35の接続端子52の近傍に配置されている。つまり、接続端子52とキャニスタ40との距離Gが、平面視におけるバッテリ35の短寸、すなわち、幅寸法Wよりも小さくなっている。キャニスタ40の車幅方向寸法は、バッテリ35の長寸である長さ寸法Lとほぼ同じである。図3に示すように、バッテリ35の接続端子52よりも上方に、キャニスタ40の上端部が配置される。
底面図である図4に示すように、キャニスタ40の左端部に、燃料タンク15(図1)内のガスをキャニスタ40に導入する導入チューブ64と、キャニスタ40をエンジンEの吸気通路33(図1)に接続する導出チューブ66接続されている。図4は、後述のカバー70を取り外した状態を示している。導入チューブ64および導出チューブ66は、キャニスタ40から前方に延びて、図1に示す燃料タンク15の給油口15aおよびスロットルボディ30にそれぞれ接続されている。
導入チューブ64および導出チューブ66は、サイドスタンド25と同じく、車体の左側方に配置され、車体の前後方向中心線に対して左側を通過する。したがって、駐車時にチューブ64,66が見えにくくなり、美観が向上する。また、底面図である図4に示すように、導入チューブ64および導出チューブ66は、収納空間36の外側、本実施形態では、収納空間36の下方に配置されている。さらに、導入チューブ64および導出チューブ66は、同乗者ステップ26のステップステー28(図1)の内側を通過している。したがって、チューブ64,66が目立ちにくい。
底面図である図5に示すように、リヤフェンダ34の下面に、凹所55を塞ぐカバー70が取り付けられている。カバー70は、樹脂製の板材からなり、カバー70における4つの第1挿通孔62(図4)に対応する位置に、上方を向いた4つの第1ねじ孔68が形成されている。ただし、カバー70の材質はこれに限定されず、例えば、金属製であってもよい。
カバー70は、図3に示すリヤフェンダ34の上面からカバー70のねじ孔68にねじ込まれるねじ体65により、リヤフェンダ34に取り付けられている。詳細には、ねじ体65がリヤフェンダ34の第1挿通孔62に上方から挿通され、カバー70の第1ねじ孔68に締め付けられる。これにより、カバー70がリヤフェンダ34に固定されるとともに、キャニスタ40がカバー70とリヤフェンダ34とで凹所55に保持される。このように、ねじ体65が、カバー70のリヤフェンダ34への固定部材とキャニスタ40の保持部材とを兼ねている。したがって、構造が簡単になるうえに、部品点数が低減する。ただし、キャニスタ40を凹所55内に保持するための部材を別途設けてもよい。
また、本実施形態では、図3に示すねじ体65の頭部65aがリヤフェンダ34の上面側に配置される。これにより、ねじ体65の頭部65aが外部に露出しないので、自動二輪車の美観が向上するうえに、外部である下方からねじ体65を操作できない。その結果、外部からキャニスタ40への不所望なアクセスを防止できる。
図5に示すカバー70とリヤフェンダ34との間に、前方に向かって開口した開口部72が形成されている。詳細には、カバー70における左側部の前端部に、下方に凹入する凹み部74が形成され、この凹み部74により開口部72が構成されている。図3に示すように、カバー70は、車体後部に沿って後方に向かって上方に傾斜しており、カバー70における最も低い位置、つまり前端に、開口部72が形成されている。図5に示すように、導入チューブ64および導出チューブ66が開口部72を通過している。
図6に示すように、カバー70は、リヤフェンダ34の最下面34aよりも上方に位置している。つまり、キャニスタ40が、リヤフェンダ34に対して下方に突出しない。これにより、キャニスタ40と後輪14との上下方向の間隔が確保されるから、走行中に後輪14が上下に揺動しても、キャニスタ40と接触することはない。
つぎに、キャニスタ40による蒸気燃料の処理を説明する。図1の燃料タンク15からの蒸気燃料は、導入チューブ64を通ってキャニスタ40に送られる。キャニスタ40に送られた蒸気燃料は、キャニスタ40内の吸着体41(図3)に吸着される。その後、蒸気燃料は、導出チューブ66を通って、エンジンEの吸気通路33を構成するスロットルボディ30に送られてエンジンEで燃焼される。
図1に示す車体における後輪14の前端14aよりも後方の領域は、揺動する後輪14との干渉を防ぐために上下方向寸法が小さく形成され、狭い領域となり易い。また、車体における後輪14の上方の部分、すなわち車体後部には、シート18,20を開閉させることで、着脱可能な装備品が配置されることが多い。そのため、車体後部にキャニスタ40を配置すると、装備品を着脱する際に、装備品や着脱作業に用いられる工具がキャニスタ40に接触する恐れがある。
しかしながら、上記構成では、図2に示すように、キャニスタ空間38と装備品であるバッテリ35の収納空間36とが仕切り壁60によって仕切られているので、バッテリ35を着脱する際に、バッテリ35や工具との接触からキャニスタ40を保護できる。しかも、キャニスタ空間38(凹所55)および仕切り壁60は、型成形によりリヤフェンダ34に一体に形成される。これにより、部品点数を低減できる。
図6に示すように、リヤフェンダ34の下面34aよりも上方に、キャニスタ40が位置する。これにより、キャニスタ40が下方に突出するのを防いで、後輪14との干渉を避けている。一方で、図3に示すキャニスタ40の上端は、バッテリ35の接続端子52よりも上方に位置することになる。このため、バッテリ35の配線作業や交換を行う際に、工具とキャニスタ40が干渉しやすくなる。しかしながら、上述のように、キャニスタ空間38と収納空間36との間に、仕切り壁60が設けられているので、バッテリ35や工具がキャニスタ40に接触することがない。
このように、バッテリ35とキャニスタ40が近くに配置され、かつ、両者35,40が仕切り壁60によって隔離されている。これにより、体積が比較的大きなバッテリ35とキャニスタ40を近づけて配置することでスペース効率を高めながらも、メンテナンスする可能性のあるバッテリ35の接続端子52とキャニスタ40との接触を防いで、キャニスタ40を保護できる。
図2に示す仕切り壁60は、キャニスタ空間38を収納空間36から遮断するように形成されている。これにより、バッテリ35の着脱作業時に収納空間36内で部品や工具を落としても、これらの部品、工具等がキャニスタ空間38に移動することがない。したがって、このような部品、工具等からキャニスタ40を保護できるうえに、キャニスタ40との干渉を気にすることなく作業を行うことができるので、バッテリ35の着脱作業も容易になる。さらに、キャニスタ空間38を収納空間36にから遮断することで、雨水のような液体が収納空間36からキャニスタ空間38に浸入しにくくできる。
図3のリヤフェンダ34の上面側に収納空間36が形成され、リヤフェンダ34の下面にキャニスタ空間38が形成されている。これにより、リヤフェンダ34と一体に形成される上壁56および周壁58によって、収納空間36とキャニスタ空間38とを仕切ることができるので、仕切り壁用の部材を別途設ける必要がなく、部品点数が低減する。さらに、リヤフェンダ34の下面に設けた凹所55にキャニスタ40を配置し、リヤフェンダ34の上面にバッテリ35を積載することで、キャニスタ空間38と収納空間36とを仕切り壁60により完全に区画できる。また、ほぼ取り外すことのないキャニスタ40を下側に配置し、メンテナンス等で取り外す機会のあるバッテリ35を上側に配置することで、利便性が向上する。
リヤフェンダ34に、凹所55を塞ぐカバー70が取り付けられている。これにより、後輪14や路面からの泥水が、キャニスタ空間38に浸入するのを防ぐことができる。また、カバー70に、開口部72が形成されているので、キャニスタ空間38に雨水のような液体が浸入した場合でも、開口部72から液体を排出できる。さらに、カバー70における最も低い位置に開口部72が形成されているので、キャニスタ空間38に液体が溜まりにくい。
また、開口部72は前方に向かって開口しているので、後輪14により巻き上げられて後方から飛び散ってくる泥水が、開口部72からキャニスタ空間38に浸入するのを防ぐことができる。さらに、キャニスタ40に接続されるチューブ64,66が開口部72を通過している。これにより、ドレン用の開口と配線用の開口とを、一つの開口部72で実現できる。
図4に示す導入および導出チューブ64,66が収納空間36の下方を通過している。これにより、収納空間36に収納されているバッテリ35が、収納空間36の外側に配置されているチューブ64,66と接触する機会が少なくなるので、チューブ64,66を好適に保護できる。
本実施形態では、リヤフェンダ34とは別部材のバッテリケース46を設け、バッテリケース46にバッテリ35が収納されている。つまり、バッテリケース46の内部が収納空間36を構成しているが、リヤフェンダ34の上面にバッテリ35を配置してもよい。つまり、収納空間36をリヤフェンダ34に形成してもよい。この場合、収納空間36の開口とリヤフェンダ34の型抜き方向を一致させれば、収納空間36も上下二つ割りの成形型によりリヤフェンダ34と一体に形成できる。
本発明は、以上の実施形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で、種々の追加、変更または削除が可能である。例えば、上記実施形態では、リヤフェンダ34の一部分である上壁56および周壁58により仕切り壁60が構成されているが、リヤフェンダ34とは別部材で仕切り壁を形成してもよい。また、仕切り壁60は、キャニスタ空間38を収納空間36にから遮断するように形成されなくてもよい。したがって、そのようなものも本発明の範囲内に含まれる。
14 後輪
34 リヤフェンダ
35 バッテリ(装備品)
36 収納空間
38 キャニスタ空間
40 キャニスタ
52 バッテリの接続端子
55 凹所
60 仕切り壁
64 導入チューブ
66 導出チューブ
70 カバー
72 開口部

Claims (10)

  1. 自動二輪車の後輪の上方で左右一対のリヤフレームの間に、車体に着脱自在な装備品が収納される収納空間と、キャニスタが配置されるキャニスタ空間が形成され、
    前記キャニスタ空間と前記収納空間とが仕切り壁によって仕切られ、
    前記後輪の上方に配置されたリヤフェンダの下面に、上方に凹んだ凹所が設けられ、
    前記リヤフェンダの上面側に前記収納空間が形成され、前記リヤフェンダの下面の前記凹所が前記キャニスタ空間を構成している自動二輪車のキャニスタ取付構造。
  2. 請求項1に記載のキャニスタ取付構造において、前記仕切り壁は、前記キャニスタ空間を前記収納空間から遮断するように形成されている自動二輪車のキャニスタ取付構造。
  3. 請求項1または2に記載のキャニスタ取付構造において、前記装備品はバッテリを含み、前記バッテリの接続端子の近傍に前記キャニスタが配置されている自動二輪車のキャニスタ取付構造。
  4. 自動二輪車の後輪の上方で左右一対のリヤフレームの間に、車体に着脱自在な装備品が収納される収納空間と、キャニスタが配置されるキャニスタ空間が形成され、
    前記キャニスタ空間と前記収納空間とが仕切り壁によって仕切られ、
    前記後輪の上方に配置されたリヤフェンダの一部が前記仕切り壁を形成しており、
    前記リヤフェンダの下面に、上方に凹んだ凹所が設けられ、
    前記リヤフェンダの上面側に前記収納空間が形成され、前記リヤフェンダの下面の前記凹所が前記キャニスタ空間を構成している自動二輪車のキャニスタ取付構造。
  5. 請求項4に記載のキャニスタ取付構造において、前記リヤフェンダに、前記凹所を塞ぐカバーが取り付けられている自動二輪車のキャニスタ取付構造。
  6. 請求項5に記載のキャニスタ取付構造において、前記カバーに、開口部が形成されている自動二輪車のキャニスタ取付構造。
  7. 請求項6に記載のキャニスタ取付構造において、前記カバーの上面は傾斜しており、
    前記カバーの上面における最も低い位置に、前記開口部が形成されている自動二輪車のキャニスタ取付構造。
  8. 請求項6または7に記載のキャニスタ取付構造において、前記開口部は前方に向かって開口している自動二輪車のキャニスタ取付構造。
  9. 請求項8に記載のキャニスタ取付構造において、前記キャニスタに接続されるチューブが前記開口部を通過している自動二輪車のキャニスタ取付構造。
  10. 請求項1から9のいずれか一項に記載のキャニスタ取付構造において、前記キャニスタに接続されるチューブが前記収納空間の外側に配置されている自動二輪車のキャニスタ取付構造。
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