JP6624133B2 - マグネシア・スピネル質焼成煉瓦の製造方法 - Google Patents

マグネシア・スピネル質焼成煉瓦の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、マグネシア・スピネル質焼成煉瓦の製造方法に関し、特に、セメントキルンに好適に用いることができるマグネシア・スピネル質焼成煉瓦の製造方法に関するものである。
セメントロータリーキルンには、一般的に、マグネシア・スピネル質煉瓦及び/又はマグネシア・クロム質煉瓦が内張りされている。そして、特に、熱負荷が大きく使用条件の厳しい所謂“焼成帯”と称されるゾーンには、耐熱性、耐食性及びセメントコーティングの付着性(以下“コーティング付着性”と称する)に優れたマグネシア・クロム質煉瓦(以下“マグクロ煉瓦”と称する)が一般的に使用されてきた。しかし、マグクロ煉瓦は、使用中に6価のクロム化合物を生成する可能性があり、また、環境保全の観点から使用後煉瓦を廃棄・処理する時には配慮が必要であった。
この問題を解決するため、例えば、特許文献1には、骨材として、5〜30重量%のマグネシアアルミナスピネルクリンカー(MgAl)と、CaO及びSiOをそれぞれ1〜3重量%含む電融マグネシアクリンカー10〜50重量%とを含み、結合部に部分安定化されたジルコニアを0.5〜10重量%含み、かつ、残部が主として高純度焼結マグネシアクリンカーからなることを特徴とするセメントロータリーキルン用マグネシアスピネル質耐火物が開示されている。特許文献1に開示されているように、マグネシア・スピネル質煉瓦にジルコニアを添加することで、半溶融セメントに対する濡れ性及び耐侵食性を向上せしめ、かつ結合強度を向上させて、マグネシア・スピネル質煉瓦にマグクロ煉瓦と同等の耐用性を付与し、マグクロ煉瓦をマグネシア・スピネル質煉瓦に置き換える、所謂、クロムフリー化が推進されてきた。これにより、現在、マグネシア・スピネル質煉瓦がセメントロータリーキルン焼成帯で主流となっており、使用後煉瓦を廃棄・処理しても環境への負荷が比較的少なくなっている。
特許第3281338号明細書
しかしながら、地球資源の観点から見れば、使用後煉瓦廃棄するばかりでは限りある資源が枯渇してしまう問題がある。この問題を解決するためには、使用後煉瓦をリサイクルすることが有効であるであると考えられる。そして、資源保全の観点からリサイクル原料をできるだけ大量に利用することが望まれる。これによって、使用後煉瓦を廃棄・処理する必要もなくなるため、環境への負荷も一層軽減されることになる。
限りある資源を保全していくためには、耐火物の製造分野においてもマグネシア・スピネル質リサイクル原料を有効利用することが重要であり、しかも、できるだけ大量に利用することが望ましいが、マグネシア・スピネル質焼成煉瓦の製造に際して、マグネシア・スピネル質リサイクル原料は活用されていないのが現状である。また、一般的に使用後のマグネシア・スピネル質リサイクル原料は、通常原料よりも多量に有害な不純物を含有しており、マグネシア・スピネル質リサイクル原料を多量に使用すると、有害な不純物量が増加してしまい、マグネシア・スピネル質リサイクル原料を用いた煉瓦の耐用性が低下することは容易に推定できる。
したがって、本発明の目的は、使用後のマグネシア・スピネル質煉瓦を大量且つ有効にリサイクルすることができ、かつ有害な不純物量を抑制することで耐用性を維持することができるマグネシア・スピネル質焼成煉瓦の製造方法を提供することにある。
本発明者等は、マグネシア・スピネル質焼成煉瓦の製造に際して、使用後または未使用のマグネシア・スピネル質焼成煉瓦のリサイクル原料(以下、「マグネシア・スピネル質リサイクル原料」と記載する)を有効利用するために、鋭意検討を行った結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、Al含有量が3〜25質量%の範囲内にあり、気孔率が10〜20%の範囲内にあるマグネシア・スピネル質リサイクル原料10〜90質量%、アルミナ原料2〜8質量%、及び残部がマグネシア原料および/またはスピネル原料を配合してなり、得られた原料配合物中のAl含有量が3〜25質量%の範囲内にあり、且つAlとMgOの合計含有量100質量%とした時に、NaO+KO+TiOの合計含有量が外掛けで0.5質量%未満である原料配合物を所定の形状に成型した後、焼成することを特徴とするマグネシア・スピネル質焼成煉瓦の製造方法を提供することにある。
また、本発明のマグネシア・スピネル質焼成煉瓦の製造方法は、マグネシア・スピネル質リサイクル原料のAl含有量が、5〜20質量%の範囲内であることを特徴とする。
さらに、本発明のマグネシア・スピネル質焼成煉瓦の製造方法は、マグネシア・スピネル質リサイクル原料が、60〜85質量%配合されていることを特徴とする。
また、本発明のマグネシア・スピネル質焼成煉瓦の製造方法は、マグネシア・スピネル質リサイクル原料の粒度3.35〜1mmを60質量%以下の量で配合し、かつ粒度1mm未満を30質量%以下の量で配合することを特徴とする。
さらに、本発明のマグネシア・スピネル質焼成煉瓦の製造方法は、アルミナ原料の粒度が0.15mm以下であることを特徴とする。
また、本発明のマグネシア・スピネル質焼成煉瓦の製造方法は、原料配合物中のAl含有量が、17〜20質量%であることを特徴とする。
さらに、本発明のマグネシア・スピネル質焼成煉瓦の製造方法は、原料配合物中のAlとMgOの合計含有量100質量%とした時に、NaO+KO+TiOの合計含有量が外掛けで0.3質量%未満であることを特徴とする。
また、本発明のマグネシア・スピネル質焼成煉瓦の製造方法は、ジルコニア原料を原料配合物100質量%に対して外掛け4質量%以下配合することを特徴とする。
本発明の製造方法によれば、マグネシア・スピネル質リサイクル原料を大量に活用することができ、かつ有害な不純物量を抑制して耐用性を維持したマグネシア・スピネル質焼成煉瓦を得ることができる。
本発明のマグネシア・スピネル質焼成煉瓦の製造方法は、マグネシア・スピネル質リサイクル原料並びにアルミナ原料と、マグネシア原料および/またはスピネル原料とを所定の配合割合で混錬し、原料配合物中のAl含有量およびNaO+KO+TiOの合計含有量をそれぞれ所定範囲内とした配合物を所定の形状に成型し、焼成することを特徴とするものである。
本発明に使用されるマグネシア・スピネル質リサイクル原料とは、1400℃以上で焼成したマグネシア・スピネル質焼成煉瓦の使用後品を回収し、粉砕したもの並びに1400℃以上で焼成したマグネシア・スピネル焼成煉瓦の未使用煉瓦を粉砕したもので、Al含有量が3〜25質量%、好ましくは5〜20質量%の範囲内にあり、且つ気孔率が10〜20%、好ましくは13〜18%の範囲内のものである。なお、マグネシア・スピネル質焼成煉瓦の使用後品の場合にあっては、粉砕前に、色調の異なる部分などを例えば“ケレン処理”などにより取り除くことが好ましい。
ここで、マグネシア・スピネル質リサイクル原料のAlの含有量が3質量%未満であると、得られるマグネシア・スピネル質焼成煉瓦の耐スポーリング性が低下するため好ましくなく、また、25質量%を超えると、得られるマグネシア・スピネル質焼成煉瓦の耐食性が低下するため好ましくない。
また、マグネシア・スピネル質リサイクル原料の気孔率が10%未満であると、煉瓦を焼成中に発生する亀裂を抑えられず、また、得られるマグネシア・スピネル質焼成煉瓦の耐スポーリング性が低下するので好ましくない。また、20%を超えると、得られるマグネシア・スピネル焼成煉瓦の耐食性が低下するため好ましくない。なお、マグネシア・スピネル質リサイクル原料の気孔率は、JIS R2205:耐火れんがの見掛け気孔率・吸水率・比重の測定方法により求めたものである。
本発明の製造方法において、マグネシア・スピネル質リサイクル原料の配合割合は、10〜90質量%の範囲内であり、資源保全性を考慮すると60〜85質量%の範囲内が好ましい。マグネシア・スピネル質リサイクル原料の配合割合が10質量%未満では、本発明の目的である大量のマグネシア・スピネル質リサイクル原料リサイクル原料を使用するという当初の目的を達成することができず、また、90質量%を超えると、焼結が困難になり、得られるマグネシア・スピネル質焼成煉瓦の耐食性、強度が低下するため好ましくない。
本発明の製造方法においては、上記マグネシア・スピネル質リサイクル原料に加えて、アルミナ原料を配合する。
アルミナ原料は、マグネシア・スピネル質焼成煉瓦中のAl含有量を確保し、かつ強度を維持するために配合される。アルミナ原料は、好ましくは純度98質量%以上の焼結品、電融品、仮焼品あるいはこれらの混合品として用いることができる。
アルミナ原料の配合量は2〜8質量%、好ましくは3〜5質量%の範囲内である。アルミナ原料の配合量が2質量%未満では、熱間強度の向上が不十分となることがあり、また、8質量%を超えると、亀裂が発生することがあるため好ましくない。
なお、アルミナ原料の粒度は、0.15mm以下の粒子を使用することができ、より好ましくは0.045mm以下である。アルミナ原料の粒度が0.15mmを超えると、マグネシア・スピネル質焼成煉瓦組織中のマトリックスにおけるアルミナの分布が均一でなくなるため、焼成中のスピネル結合の形成が不充分となり、充分な熱間強度が得難くなるので好ましくない。
本発明の製造方法においては、マグネシア・スピネル質リサイクル原料およびアルミナ原料の配合量を決定した後、マグネシア原料および/またはスピネル原料を補填して原料配合物を100質量%とする。
マグネシア原料としては、市販されている天然マグネシア、焼結マグネシア、電融マグネシア等のマグネシアを主体としたもので、好ましくはMgO含有量が90質量%以上、より好ましくは97質量%以上のものであればいずれのものも使用することができる。これらは単独で使用することができ、また、併用することもできる。なお、マグネシア原料のMgO含有量が90質量%未満では、不純物により各成分の機能が損なわれると共に、マグネシア原料そのものの耐食性も低下するため好ましくない。
マグネシア原料を配合する場合、その配合量は65質量%以下、好ましくは60質量%以下である。マグネシア原料の配合量が65質量%を超えると、焼成時に亀裂が入り、また、マグネシア・スピネル質焼成煉瓦の耐スポーリング性が低下するため好ましくない。
次に、スピネル原料としては、MgOとAlの合計量が90質量%以上、好ましくは98質量%以上で、かつAlを40〜80質量%、好ましくは45〜75質量%含有するものであれば、焼結品、電融品のいずれをも使用することができ、これらを併用することもできる。ここで、スピネル原料のAl含有量が40質量%未満もしくは80質量%を超える場合には、Al−MgOスピネルの結晶量が不充分となり、低熱膨張性が得られ難いために好ましくない。
スピネル原料を配合する場合、その配合量は20質量%以下(ゼロを含む)、好ましくは10質量%以下(ゼロを含む)である。スピネル原料の配合量が20質量%を超えると、耐食性が低下するため好ましくない。
次に、本発明の製造方法において、上記配合割合を有する原料配合物中のAl含有量は3〜25質量%、好ましくは10〜17質量%の範囲内である。Al含有量が3質量%未満では、得られるマグネシア・スピネル質焼成煉瓦の耐スポーリング性が低下するため好ましくなく、また、Al含有量が25質量%を超えると、耐食性が低下するため好ましくない。
また、本発明の製造方法において、原料配合中のNaO+KO+TiO含有量は、AlとMgOの合計含有量を100質量%とした時、外掛けで0.5質量%未満(ゼロを含む)、好ましくは0.3質量%未満(ゼロを含む)である。NaO+KO+TiO含有量が0.5質量%以上では、焼成亀裂が発生して歩留まりが低下することに加えて、焼成後得られるマグネシア・スピネル質焼成煉瓦の耐食性が低下するため好ましくない。このため、予め分析して求めたリサイクル原料、アルミナ原料、マグネシア原料、スピネル原料等の配合原料中のNaO、KO、TiOの合計含有量から、原料配合物中のNaO、KO、TiOの合計含有量が、AlとMgOの合計含有量を100質量%とした時、外掛けで0.5質量%未満となるようにリサイクル原料の配合量を決定する。または、予めリサイクル原料の配合量を先に決定し、その後、NaO、KO、TiOの合計含有量が外掛け0.5質量%未満となることを確認しても良い。
上述のように、原料配合物中のNaO、KO、TiOなどは、主にマグネシア・スピネル質リサイクル原料に由来するものである。ここで、マグネシア・スピネル質焼成煉瓦の使用品を回収してリサイクルする場合、使用後品には、色調の異なる部分が存在し、不純物が多いことが判っているのでケレン処理などを行うことにより除去するが、色調変化がない場合にも、多量のNaO、KOなどの不純物が残留していることがある。これらの不純物は、マグネシア・スピネル質焼成煉瓦をセメントロータリーキルンで使用中に蓄積したものと推定される。これは、近年、セメント原料として、産業廃棄物が多量に使用されており、産業廃棄物中のNaO、KOなどが揮発してセメントロータリーキルン中のマグネシア・スピネル質焼成煉瓦低温部(煉瓦背面側)に凝縮・濃化するものと推定される。
従って、原料配合物中のNaO、KO、TiOの合計含有量をAlとMgOの合計含有量を100質量%とした時に、0.5質量%未満(ゼロを含む)に制御するためには、マグネシア・スピネル質リサイクル原料中のNaO、KO、TiOの合計含有量を勘案することが重要となる。ここで、本発明の製造方法において、マグネシア・スピネル質リサイクル原料は粉砕物の形態で使用されるが、例えば3.35mm篩下に調整されたものを使用することが好ましく、例えば、3.35mm篩下及び1mm篩下で粒度調整したものを使用することができる。3.35mm篩下及び1mm篩下で粒度調整した場合、NaO+KO+TiO合計含有量は、3.35〜1mmの粒度のものに比べ、1mm未満の粒度のものが多くなることが判明した。そのため、マグルシア・スピネル質リサイクル原料としては、NaO、KO、TiOの合計含有量をできるだけ低減するという観点からは、粒度1mm未満のマグネシア・スピネル質リサイクル原料の配合量を原料配合物中30質量%以下とすることが好ましい。また、粒度3.35〜1mmのマグネシア・スピネル質リサイクル原料の配合量が原料配合物中60質量%を超えると、焼成時に焼結が進行し難く、得られるマグネシア・スピネル質焼成煉瓦の強度および耐食性が低下することがあるため、配合量を60質量%以下とすることが好ましい。なお、「粒度」は、JIS Z 8801−1の試験用ふるい−第1部:金属製網ふるいを使用して篩い分けたものである。
また、本発明の製造方法においては、上記配合割合の原料配合物100質量%に対してジルコニア原料を外掛けで4質量%以下、好ましくは0.3〜1.5質量%の量で配合させることもできる。ジルコニアを配合することによって、焼成中に原料配合物に含まれる少量のCaO成分を利用して粒子間結合が形成し易くなり、強度を向上させることができる。なお、配合するジルコニアは特に限定されるものではないが、焼成中にCaOと粒子間結合を形成し易くするため、未安定化ジルコニアを含むジルコニア原料を用いることが望ましい。
本発明のマグネシア・スピネル質焼成煉瓦の製造方法は、上記原料配合物を所定の形状に成型し、焼成することからなる。すなわち、マグネシア・スピネル質リサイクル原料、アルミナ原料、マグネシア原料、スピネル原料および必要に応じてジルコニア原料を配合した原料配合物にバインダーをさらに配合して混練(混合)、成型および焼成される。
バインダーは、特に限定されるものではなく、公知・慣用の有機バインダー又は無機バインダーを配合できる。有機バインダーとしては、例えば、ピッチやフェノール樹脂、糖蜜、パルプ廃液、デキストリン、メチルセルロース類、ポリビニルアルコール等種々のバインダーを使用できる。無機バインダーとしては、例えば、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、苦汁(MgCl)、アルミン酸ソーダ、燐酸アルミニウムなどを使用できる。
混練(混合)には、容器固定型の混練機として、例えば、ローラー式のSWPやシンプソンミキサー、ブレード式のハイスピードミキサー、加圧ハイスピードミキサー、ヘンシェルミキサー、加圧ニーダーと呼ばれる混練機を使用することができる。また、容器駆動型の混練機としては、例えば、ローラー式のMKPやウエットパン、コナーミキサー、ブレード式のアイリッヒミキサー、ボルテックスミキサー等の混練機を使用することができる。また、これらの混練機や混合機に、加圧もしくは減圧装置、温度制御装置等(加温や冷却もしくは保温)を付ける場合もある。混合もしくは混練時間は原料の種類、配合量、バインダーの種類、温度(室温、原料やバインダー)、混合機もしくは混練機の種類や大きさによって異なるが、通常数分から数時間である。
上述のようにして得られた混練物は衝撃圧プレスであるフリクションプレス、スクリュープレスあるいはハイドロスクリュープレス等、静圧プレスである油圧プレスやトッグプレス等によって成形できる。その他にも、ランマープレスや振動プレス、CIPと呼ばれる成形機でも成形できる。これらの成形機には、真空脱気装置や温度制御装置(加温や冷却もしくは保温)等を付ける場合もある。成形機による成形圧力や締め回数は、成形される煉瓦の大きさ、原料の種類、配合量、バインダーの種類、配合量、成形温度、成形機の種類や規模等により勘案されるものである。
所定の形状に成型した後、成型物を焼成してマグネシア・スピネル質焼成煉瓦を得る。このときの加熱機としては電気加熱式、ガス加熱式、オイル加熱式などのバッチ式単独窯、例えばシャトルキルンやカーベルキルン等、連続式であればトンネル窯等が最適である。もちろん、温度が十分に調整可能で均質加熱ができる加熱炉であればどのような形式の物でも使用できる。焼成温度は、1400〜2000℃の範囲内が望ましい。焼成温度が1400℃未満では、スピネル生成反応が充分でなく、2000℃を超えると、焼成中に煉瓦の変形が起こるなどの問題が発生するため好ましくない。より好ましくは、焼成温度は、1500〜1800℃の範囲内である。
以下、本発明のマグネシア・スピネル質焼成煉瓦の製造方法を実施例および比較例によりさらに説明する。
実施例A
表1に、実施例および比較例で使用したマグネシア原料、スピネル原料、アルミナ原料の化学組成を示す。アルミナ原料の平均粒径は20μmであった。なお、NaO+KO+TiOは、AlとMgOの合計含有量を100質量%とした外掛けで表示したものである。
表2に、実施例および比較例で使用したマグネシア・スピネル質リサイクル原料(以下、リサイクル原料と記載する)の化学組成と気孔率を示す。なお、NaO+KO+TiOは、AlとMgOの合計含有量を100質量%とした外掛けで表示したものである。
リサイクル原料A〜Hは、Al含有量が異なるものである。また、リサイクル原料D1〜D4は、リサイクル原料Dと同じ組成を有するが、気孔率が異なる。さらに、リサイクル原料D5は、リサイクル原料Dと同じAl含有量で、NaO+KO+TiO含有量が異なる。リサイクル原料Hは、未使用のマグネシア・スピネル質焼成煉瓦から得られたリサイクル原料である。なお、リサイクル原料の粒度は、3.35mmの篩下(−3.35mmと記載する)を用いた。ちなみに、3.35mmの篩下の粒度は、3.35〜1mmが70質量%、1mm未満が30質量%であった。
表3に、本発明によるマグネシア・スピネル質焼成煉瓦の製造例(実施例)を、表4に、比較例をそれぞれ示す。
表3および4に記載した配合割合にて各種原料を配合し、さらにバインダーとして糖蜜を外掛けで3質量%添加して混練し、得られた混練物を油圧プレスを用いて1.2トン/cmの成形圧力で20回成形して115mm×65mm×80mmの成型体を作成した。得られた成型体はいずれも200℃で24時間乾燥後に電気加熱式の箱型電気炉を用いて所定の温度まで昇温5℃毎分で加熱し、所定の温度で10時間保持後、5℃毎分で500℃まで冷却した後に自然放冷することにより焼成煉瓦を得た。
表中、
「耐スポーリング性」は、50mm角のサイコロ状の供試体を、1200℃15分間加熱→3分間水冷→12分間空冷のスポーリング試験を1サイクルとして、割れるまでスポーリング試験を反復し、割れるまでの回数で評価した。回数が多いものほど耐スポーリング性に優れる。反復回数が7回未満を×、8〜9回を△、10〜16回を○、16回を超えるものを◎とした;
「耐食性」は、酸素−プロパン加熱による回転ドラム侵食試験により評価した。上底66mm×下底114mm×高さ50mm、長さ200mmの供試体をドラム状に組み、侵食剤として市販のポルトランドセメントを用い、1750℃、5時間の条件で実施した。侵食剤は1時間毎に取り換え、試験後の供試体を長手方向に中央で切断し、侵食量を測定し、マグネシア・スピネル質リサイクル原料を不使用の従来のマグネシア・スピネル質焼成煉瓦の侵食量を100として溶損指数化し、溶損指数が80%未満を×、80〜95%未満を○、95%以上を◎と評価した;
「亀裂」は、焼成後の表面を確認し亀裂の発生状況を確認した。幅の広い亀裂が発生したものを×、ヘアクラックの発生があるものを○、亀裂なしを◎で評価した;
「熱間強度」は、JIS R2656の耐火れんが及び耐火断熱れんがの熱間曲げ強さ試験方法に準じ、1250℃で測定したものである。5MPa未満を×、5〜7MPa未満を△、7〜10MPa未満を○、10MPa以上を◎で評価した;
「資源保全性」は、リサイクル原料の使用量によって評価した。リサイクル原料の使用量が20質量%未満を×、20〜50質量%を○、50質量%を超えるものを◎と評価した。
表3において、実施例1〜4は、リサイクル原料の配合量を変化させたもので、リサイクル原料を20〜50質量%の範囲の配合量で配合しても得られるマグネシア・スピネル質焼成煉瓦に何ら問題ないことが判る。また、実施例5〜10は、Al含有量や気孔率が異なる種々のリサイクル原料を配合したものであり、Al含有量および気孔率が本発明の範囲内であれば、良好な結果が得られることが判る。さらに、実施例11は、マグネシア・スピネル質焼成煉瓦の未使用品よりなるリサイクル原料を配合したものであるが、未使用品よりなるリサイクル原料を用いても何ら問題がないことが判る。また、実施例12〜15は、焼結温度を変えたものであるが、焼結温度が1400℃以上であれば問題ないことが判る。すなわち、実施例1ないし15から得られたマグネシア・スピネル質焼成煉瓦は、いずれも焼成亀裂の発生はなく、優れた熱間強度を有し、耐スポーリング性もほぼ同等、耐食性もほぼ同等なものとなった。
これに対して、表4に示す比較例1はリサイクル原料の配合量が10質量%と少なく、大量のリサイクル原料の使用するという本発明の初期の目的を達成するものではなかった。比較例2は、焼成温度が1350℃の場合であり、焼結が十分に進行せず、耐食性と熱間強度が低下していた。比較例3は、Al含有量が2.8質量%のリサイクル原料を配合した場合であり、耐スポーリング性が低下していた。また、比較例4は、Al含有量が25.9質量%のリサイクル原料を配合した場合であり、耐食性が低下していた。比較例5は、気孔率が9%のリサイクル原料を配合した場合であるが、耐スポーリング性が低下していた。比較例6は、気孔率が22%のリサイクル原料を配合した場合であり、耐食性と熱間強度が低下していた。比較例7は、原料配合物中のNaO+KO+TiO含有量が0.58質量%の例であり、焼成中に焼結が進行し過ぎて亀裂が入り、耐食性も低下していた。また、比較例8は、アルミナ原料を配合しない例であり、熱間強度が低下していた。比較例9は、アルミナ原料を9質量%配合した場合であり、焼成中に収縮して亀裂が入った。
実施例B
表5に、リサイクル原料の種類や粒度別の配合量、マグネシア原料、スピネル原料、アルミナ原料の種類や配合量を様々変化させた実施例を示す。
実施例16〜19は、リサイクル原料Dの配合量を変化させた例であり、実施例20〜22は、Al含有量が異なる種々のリサイクル原料を配合した例であり、実施例23および24は、気孔率が異なるリサイクル原料を配合した例である。実施例16〜24は、何れも焼成亀裂の発生はなく、熱間強度も高く、耐スポーリング性もほぼ同等、耐食性もほぼ同等となっていた。
実施例C
表6にリサイクル原料Dの粒度3.35〜1mmの粒子と、1mm未満(−1.0mmと記載する)の化学組成をそれぞれ示す。なお、NaO+KO+TiOは、AlとMgOの合計含有量を100質量%とした外掛けで表示したものである。
表7に、表6に示すリサイクル原料Dの3.35〜1mmの粒子と、−1.0mmの粒子の配合量を種々変化させた実施例を、表8に比較例を示す。
表7において、実施例26〜30は、何れも焼成亀裂の発生はなく、熱間強度も高く、耐スポーリング性もほぼ同等、耐食性もほぼ同等となった。
なお、実施例31では、3.35〜1.0mmのリサイクル原料を65質量%配合しているが、得られるマグネシア・スピネル質焼成煉瓦が若干焼結し難くなって強度不足、すなわち、耐食性と熱間強度が低下する傾向が見られた。このことから、3.35〜1.0mmのリサイクル原料の配合量は60質量%以下がより好ましいことが判る。また、本発明品32〜34では、1.0mm未満のリサイクル原料を35質量%配合しているが、焼結が進行し過ぎて耐スポーリング性が低下する傾向が見られた。このことから、1.0mm未満のリサイクル原料の配合量は30質量%以下がより好ましいことが判る。さらに、本発明品35〜37では、未安定化ジルコニアの配合量を未配合から外掛けで3、4質量%増加すると、耐食性が向上するものの、若干亀裂発生する傾向が見られた。
これに対し、比較例10〜12では、リサイクル原料の配合量が90質量%を超えており、十分に焼結せずに亀裂が見られ、耐食性と熱間強度が低下した。
以上のように、本発明の優位性は明らかである。
本発明のマグネシア・スピネル質焼成煉瓦の製造方法は、使用後または未使用のマグネシア・スピネル質焼成煉瓦のリサイクル原料を大量に活用することができ、耐火物業界に影響を及ぼす効果は多大である。

Claims (8)

  1. マグネシア・スピネル質焼成煉瓦の製造方法において、Al含有量が3〜25質量%の範囲内にあり、気孔率が10〜20%の範囲内にある使用後または未使用のマグネシア・スピネル質焼成煉瓦のリサイクル原料10〜90質量%、アルミナ原料2〜8質量%、及び残部がマグネシア原料および/またはスピネル原料を配合してなり、得られた原料配合物中のAl含有量が3〜25質量%の範囲内にあり、且つAlとMgOの合計含有量100質量%とした時に、NaO+KO+TiOの合計含有量が外掛けで0.5質量%未満である原料配合物を所定の形状に成型した後、焼成することを特徴とするマグネシア・スピネル質焼成煉瓦の製造方法。
  2. 使用後または未使用のマグネシア・スピネル質焼成煉瓦のリサイクル原料のAl含有量が、5〜20質量%の範囲内である、請求項1記載のマグネシア・スピネル質焼成煉瓦の製造方法。
  3. 使用後または未使用のマグネシア・スピネル質焼成煉瓦のリサイクル原料が、60〜85質量%配合されている、請求項1または2記載のマグネシア・スピネル質焼成煉瓦の製造方法。
  4. 使用後または未使用のマグネシア・スピネル質焼成煉瓦のリサイクル原料の粒度3.35〜1mmを60質量%以下の量で配合し、かつ粒度1mm未満を30質量%以下の量で配合する、請求項1ないし3のいずれか1項記載のマグネシア・スピネル質焼成煉瓦の製造方法。
  5. アルミナ原料の粒度が0.15mm以下である、請求項1ないし4のいずれか1項記載のマグネシア・スピネル質焼成煉瓦の製造方法。
  6. 原料配合物中のAl含有量が、17〜20質量%である、請求項1ないし5のいずれか1項記載のマグネシア・スピネル質焼成煉瓦の製造方法。
  7. 原料配合物中のAlとMgOの合計含有量100質量%とした時に、NaO+KO+TiOの合計含有量が外掛けで0.3質量%未満である、請求項1ないし6のいずれか1項記載のマグネシア・スピネル質焼成煉瓦の製造方法。
  8. ジルコニア原料を原料配合物100質量%に対して外掛け4質量%以下配合する、請求項1ないし7のいずれか1項記載のマグネシア・スピネル質焼成煉瓦の製造方法。
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