JP6620047B2 - 排水機場および排水方法 - Google Patents

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Description

本発明は、河川または地下放水路等からの流入水を複数のポンプで排水する排水機場に関し、特に、例えば都市部に設置するのに好適なコンパクトな排水機場に関する。また、本発明は、当該排水機場の排水方法に関する。
河川や下水などを排水する排水機場におけるポンプは、その重要性や予備機を設けない設計思想などから、確実な始動および運転が求められる。したがって、全てのポンプが同様の条件で安定した運転ができるよう、ポンプに流れ込む水流を安定化させる必要がある。
そのために、長い吸込水槽を構築することで沈砂と流入水の安定、すなわち偏流や渦の防止を図ることが行われてきた(例えば、特許文献1)。しかしながら、流入水を安定させるためには吸込水槽を相応の長さにする必要があり、スペース的にも費用的にも問題がある。しかも、近年の排水設備では、地域の都市化やゲリラ豪雨などの影響で流入量が計画時より多くなる可能性や、長距離にわたって地下に幹線を敷設する際の費用削減のために幹線の水路幅が小型化されて、排水機場流入部での流速が速くなることなどから、さらに長い吸込水槽(安定区間)が必要となってきており、上記の問題はますます大きくなっている。
従来、吸込水槽内に可動仕切壁を設けること(特許文献2)や、吸込水槽内に隔壁を設けること(特許文献3)が開示されているが、流入水路の流速が速い場合、吸込水槽内の流れはそのまま直進する傾向にあり(図8)、流入水の安定を図ることができない。なお、図8では、矢印の長さが流速の大きさを表している。
特許文献4〜6には、底部に吸込水槽を、中央部に吐出水路を設け、複数の立軸ポンプを吐出水路の外周部に周方向に配置した構成のポンプ場が開示されている。また、特許文献7には、水流に対して直交する堰を流路に設けた構成のポンプ吸込水槽が開示されている。これらの構成によれば、吸込水槽を短くすることが見込まれる。
特開平10−73090号公報 特開平9−53600号公報 実開平6−67898号公報 特開平5−180187号公報 実開平5−89520号公報 特許第2506233号公報 実開昭61−187998号公報
しかしながら、特許文献4〜6の構成では、吸込水槽が閉鎖空間となるため、ポンプトリップ時に生じるアップサージやU字管現象により上流側に水が逆流することがあり、マンホールが吹き飛んだりするおそれがある。また、特許文献7の構成では、堰を設けるため流入側の運用水位が高くなり、治水の信頼性を悪化させる。すなわち流入水の流量変動に対してポンプ側の水位変化が極めて敏感であり、始動の遅れや、流入量と吐出量のアンバランスにより上流側河川が溢れる虞がある。このため吸込水槽に十分なバッファを設ける必要があり、排水機場のスペースが広大となる。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、広大な設置面積を不要とし、かつ流入水を偏流なく各ポンプへ導き、全てのポンプの能力を最大限に発揮することのできる排水機場および排水方法を提供することである。
本発明の一態様によれば、流入水路と、前記流入水路から排出された水が流れ込む吸込水槽であって、前記流入水路の出口と接続され、前記流入水路より幅広である、吸込水槽と、前記吸込水槽からの水が流れ込むポンプ吸込水路と、前記ポンプ吸込水路に配置されて複数の水路を形成する隔壁と、前記複数の水路のそれぞれに配置され、各水路内の水を排水するポンプと、前記吸込水槽の端部をなし、前記流入水路の出口における水の流線方向と交差する方向に延びる止水壁と、を備え、前記ポンプ吸込水路の入口と、前記流入水路の出口とが、前記止水壁に対して同じ側に設けられている、排水機場が提供される。
この構成によれば、止水壁を設けることで水を減勢および整流できると共に、止水壁により反射された水が各ポンプに偏流なく導かれるため、全てのポンプの能力を最大限に発揮できる。また、吸込水槽を短くすることができ、コンパクト化が可能である。
前記流入水路の出口と対向するように、前記吸込水槽内に設けられた、支柱を備えているのが望ましい。
この構成によれば、流入する流れの損失を低減させることができる。
前記壁が、前記流入水路の出口と対向して前記流入水路に向かって突出する凸部と、前記凸部の両側に形成された凹部とを備え、前記凸部と前記凹部とが、曲面で接続されているのが望ましい。
この構成によれば、流入する流れの損失をさらに低減させることができる。
水の流れる向きを変更する整流壁を備え、前記整流壁は、前記吸込水槽の内部において前記流入水路の出口と対向しない位置に設けられているのが望ましい。
この構成によれば、整流壁により、偏流を効果的に低減できる。
排水機場は、前記吸込水槽に接続された残水排水槽と、前記残水排水槽内に配置された残水排水ポンプと、を備えるのが望ましい。
これにより、吸込水槽内の残水を排水できる。
前記吸込水槽の底は、前記残水排水槽に向かって低くなるよう傾斜しているのが望ましい。
また、前記残水排水槽の底は、吸込水槽の底より低いのが望ましい。
これにより、吸込水槽内の残水や塵芥を残水排水槽に導くことができる。
当該排水機場は地下に設けられるが、前記残水排水槽の上方の少なくとも一部は開口しており、当該排水機場は、前記開口を通って下降可能なバケットを備えるのが望ましい。
これにより、吸込水槽内の塵芥を除去できる。
排水機場は、前記吸込水槽と前記ポンプ吸込水路との間に設けられた第1ゲートと、吐出水槽からの水が流れ込むバイパス水路と、前記ポンプ吸込水路に設けられた連通口と、前記バイパス水路と、の間に設けられた第2ゲートと、を備えるのが望ましい。
これにより、簡易にポンプの管理運転を行うことができる。
また、本発明の別の態様によれば、複数のポンプが設けられた排水機場における排水方法であって、流入水路からの水の流れの方向を、吸込水槽の端部をなし、前記流入水路の出口における水の流線方向と交差する方向に延びる止水壁によって変え、ポンプ吸込水路に設けられた前記複数のポンプそれぞれの吐出量に応じた量の水を導く、排水方法が提供される。
壁によって水の流れの方向を変えるため、吸込水槽を小型化できる。
吸込水槽の端部に流入水路の出口と対向するように止水壁を設けることで、水を減勢および整流でき、安全性が向上するとともに、排水機場を小型化できる。
第1実施形態に係る排水機場100を上方から見た図。 図1の排水機場100のA−A断面図。 第1実施形態の変形例に係る排水機場100aを上方から見た図。 第2実施形態に係る排水機場200を上方から見た図。 第3実施形態に係る排水機場300を上方から見た図。 第4実施形態に係る排水機場400を上方から見た図。 図6の残水排水槽6のB−B断面図。 従来の吸込水槽における水の流れを模式的に示す図。
以下、本発明に係る実施形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る排水機場100を上方から見た図である。図2は、図1の排水機場100のA−A断面図である。この排水機場100は地上から数十mの地下に設けられるものである。
排水機場100は、流入水路1と、吸込水槽2と、ポンプ吸込水路3と、隔壁31a〜31dと、水路61〜64と、ポンプ32a〜32dと、止水壁21とを備えている。
流入水路1は排水機場100の上流側に設けられており、その形状は、図示のように矩形でもよいし、円形であってもよく、特に制限はない。流入水路1は、省スペースのため、できるだけ狭い幅で形成されてもよい。
図1、図2の例では流入水路1がポンプ吸込水路3と同じ高さに形成されているが、例えば、流入水路1がポンプ吸込水路3の下方に配置されていてもよい。この場合、上方から見て、流入水路1がポンプ吸込水路3(例えば、第2水路62および第3水路63)と重なり合っていてもよい。かかる構成では、例えば、流路の太さを変えることなく、排水機場100の幅を小さくすることができるため、排水機場100の更なるコンパクト化が可能となる。
吸込水槽2には、流入水路1から排出された水が流れ込む。吸込水槽2は、流入水路1の出口と接続され、流入水路1より幅広である。ここで幅とは、水平方向の幅であって、流入水路1を流れる水の方向に垂直な幅をいう。吸込水槽2は流入水路1の下流側にあり、流入水路1からの水を吸い込む。吸込水槽2の形状は、図示のように矩形でもよいし、流入水路1との接続箇所から徐々に拡がってもよく、特に制限はない。
ポンプ吸込水路3には、吸込水槽2からの水が流れ込む。ポンプ吸込水路3には、隔壁31a〜31dが配置され、これにより複数の水路61〜64が形成されている。水路およびポンプの数は特に限定されない。図1に沿ってより具体的に例示すれば、ポンプ吸込水路3の第1側壁20aと第1隔壁31aとにより第1水路61が形成されている。第1隔壁31aと第2隔壁31bとにより第2水路62が形成されている。第3隔壁31cと第4隔壁31dとにより第3水路63が形成されている。第4隔壁31dとポンプ吸込水路3の第2側壁20bとにより第4水路64が形成されている。すなわち、隔壁31a〜31dは水路61〜64の壁をなす。
図1に例示するように、隔壁31a〜31dの一端は、吸込水槽2に面してもよく、隔壁31a〜31dの他端は、ポンプ吸込水路3の終端に接続されてもよい。
図1の例では、第2隔壁31bと第3隔壁31cとは、流入水路1の一部も形成している。換言すれば、第2隔壁31bと第3隔壁31cとは、流入水路1の壁をなす。
ポンプ32a〜32dは、複数の水路61〜64のそれぞれに配置され、各水路61〜64内の水を排水する。ポンプ32a〜32dは、ポンプ吸込水路3(各水路61〜64)の最下流に設けられてもよい。ポンプ32a〜32dとしては、立軸斜流ポンプを例示しているが、立軸渦巻斜流ポンプ、軸流ポンプ、斜流ポンプ、渦巻斜流ポンプ、水中ポンプなどでもよく、特に制限はない。
ポンプ32a〜32dは、それぞれ大きさが異なっていてもよい。例えば、ポンプ吸込水路3の外側のポンプを大容量(例:非常用ポンプ)とし、内側のポンプを小容量(例:常用ポンプ)とすることができる。図1に示す例では、ポンプ32aとポンプ32dとを大容量のポンプとし、ポンプ32bとポンプ32cとを小容量のポンプとしうる。あるいは例えば、ポンプ吸込水路3の外側のポンプを小容量とし、内側のポンプを大容量とすることができる。図1に示す例では、ポンプ32aとポンプ32dとを小容量のポンプとし、ポンプ32bとポンプ32cとを大容量のポンプとしうる。止水壁21の形状等に応じて実際に流れる水の量は変化する。上記構成では、かかる実際の水量に応じて適切なポンプを使用することが可能となる。
止水壁21は、吸込水槽2の端部をなし、流入水路1の出口における水の流線方向と交差する面をなす。図1および図2に例示するように、止水壁21は、流入水路1の出口における水の流線方向と直交する平面をなしてもよい。図1および図2に例示するように、止水壁21が吸込水槽2の外壁を構成していてもよい。図1に例示するように、止水壁21は、第1側壁20aおよび第2側壁20bに接続されていてもよい。
止水壁21の上端は、計画高水位HWL(High Water Level)より高い位置にあってもよい。図2に例示するように、止水壁21と吸込水槽2の床面との間に隙間および開口等は存在しなくてもよい。図2に例示するように、止水壁21の下端が、吸込水槽2の床面に接続されていてもよい。
ポンプ吸込水路3の入口と、流入水路1の出口とは、止水壁21に対して同じ側に設けられている。図1に示す例に沿ってより具体的に説明すれば、ポンプ吸込水路3の入口と、流入水路1の出口とは、止水壁21に対していずれも図面上右側に設けられている。かかる構成とすることで、流入水路1の出口から排出された水は、止水壁21で反射され、ポンプ吸込水路3の入口に流れ込む。
図1および図2に示す例では、流入水路1の出口における水の流出方向と、ポンプ吸込水路3の入口における水の流入方向とが、略平行逆向きである。
図2に例示するように、流入水路1の底面の高さは、吸込水槽2の底面の高さと一致していてもよい。ポンプ吸込水路3の底面の高さは、吸込水槽2の底面の高さと一致していてもよい。吸込水槽2の水抜きを容易にすべく、吸込水槽2の底面は傾斜していてもよい。ポンプ吸込水路3の天井面は、吸込水槽2側から所定距離までは高さが一定であり、その後、下流側に向かって下方に傾斜し、その後、また高さが一定となっていてもよい。
このような排水機場100は、例えば、次のように機能する。
流入水路1には、流速2〜5m/s程度の水が、河川や地下放水路などから流入する。この水は吸込水槽2に流れ込む。流入水路1は(少なくとも吸込水槽2より)狭いため、流れ込む水の流速が速いこともあり得る。
次いで、図2に示すように、吸込水槽2において止水壁21の流入水路1側の面に水がぶつかる。これにより、水流は乱れるが、流速を下げることができる。すなわち、止水壁21は水を減勢する。止水壁21にぶつかることで水流は上向きとなり、止水壁21に沿って上昇して渦を巻くが、止水壁21から離れるに従い、乱れた水流は整えられる。
水は、隔壁31a〜31dによってさらに整流され、第1水路61〜第4水路64のいずれかに偏流することなく分流し、ポンプ吸込水路3に流れ込む。各水路におけるポンプ32a〜32dは、水路内の水を揚水して吐出水槽(不図示)および吐出水路4を経て吐出河川(不図示)に排出する。この場合、流入水路1における水の流れる方向と、吐出水路4における水の流れる方向とは、一致する。
このように、第1実施形態では、吸込水槽2の端部をなし、流入水路1の出口における水の流線方向と交差する方向に延びるように止水壁21を設ける。流入水路1からの水が、止水壁21に当たり、水が減勢されるとともに、止水壁21から離れるにつれて整流される。よって、水を偏流なく各ポンプ32a〜32dに導くことができ、各ポンプ32a〜32の能力を最大限に発揮できる。水路61〜64へと、各ポンプ32a〜32の吐出量に応じた量の水が導かれうる。また、止水壁21で水を減勢できるため、吸込水槽2の長さを短くすることができ、排水機場100の小型化が可能である。
[変形例]
図3は、第1実施形態の変形例に係る排水機場100aを上方から見た図である。変形例にかかる排水機場100aは、整流壁22を備えている点で、第1実施形態の排水機場100と異なる。
整流壁22は、水の流れる向きを変更する。整流壁22は、吸込水槽2の内部において流入水路1の出口と対向しない位置に設けられている。「対向しない」とは、流入水路1の中心を通る軸線(流入水路1の流れ方向の直線)と整流壁22とが交差しないことをいう。
図3に示す例では、整流壁22が2個、設けられている。整流壁22は、それぞれ、止水壁21で反射した水の偏流を整流させ、水路61〜64へと偏流なく導くように構成されうる。具体的には、整流壁22は、水路61〜64の中心を通る軸線の方向に対し、所定の角度をなすように配置されている。整流壁22は、隔壁31aおよび31dの吸込水槽2側の端部に向けて延びる方向に配置されている。
かかる構成では、整流壁22により更に偏流が抑制される。よって、各ポンプ32a〜32の能力をさらに効果的に発揮できる。
(第2実施形態)
図4は、第2実施形態に係る排水機場200を上方から見た図である。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。図4と図1とで共通する構成要素については、同一の符号および名称を付して、説明を省略する。
排水機場200は、支柱23を更に備えている。支柱23は、流入水路1の出口と対向するように、吸込水槽2内に設けられている。
図4に例示するように、支柱23は、流入水路1の長手方向の中心線上の任意の位置に設けられてもよい。支柱23は、止水壁21から所定距離だけ水平方向に離隔して配置されてもよい。支柱23は、吸込水槽2の床面から鉛直上向きに延びる構成とすることができる。支柱23の水平断面は、流入水路1の出口に向かって鋭角をなしてもよい。
かかる構成では、吸込水槽に流入する水流の損失を低減させることができる。
本実施形態でも、第1実施形態の変形例と同様に、整流壁22を設けてもよい。かかる構成では、整流壁22により更に偏流が抑制される。よって、各ポンプ32a〜32の能力をさらに効果的に発揮できる。
(第3実施形態)
図5は、第3実施形態に係る排水機場300を上方から見た図である。図5と図1とで共通する構成要素については、同一の符号および名称を付して、説明を省略する。
排水機場300は、止水壁21aが、流入水路1の出口と対向して流入水路1に向かって突出する凸部24と、凸部24の両側に形成された凹部25とを備え、凸部24と凹部25とが、曲面で接続されている。
図5に例示するように、凸部24は、流入水路1の長手方向の中心線上の任意の位置に設けられてもよい。凸部24の水平断面は、流線形状(ポンプ吸込水路3に向かい整流されるように湾曲した形状)としてもよい。止水壁21aの水平断面は、鉛直方向の高さによらず同一であってもよい。凸部24の水平断面は、流入水路1の出口に向かって鋭角をなしてもよい。
かかる構成では、吸込水槽に流入する水流の損失を低減させることができる。
本実施形態でも、第1実施形態の変形例と同様に、整流壁22を設けてもよい。かかる構成では、整流壁22により更に偏流が抑制される。よって、各ポンプ32a〜32の能力をさらに効果的に発揮できる。
(第4実施形態)
図6は、第4実施形態に係る排水機場400を上方から見た図である。図6と図1とで共通する構成要素については、同一の符号および名称を付して、説明を省略する。
排水機場400は、吸込水槽2に接続された残水排水槽6と、残水排水槽6内に設けられた残水排水ポンプ35a、35bと、を更に備えている。
吸込水槽2の側壁には連通口34が形成されており、この連通口34を通って吸込水槽2から残水排水槽6に水が流れることができる。残水排水ポンプ35a、35bは、吸込水槽2内の水を揚水して、例えば下水処理施設に排水する。連通口34が設けられる位置は任意でよいが、止水壁21よりもポンプ吸込水路3の入口に近くなるように設けられてもよい。
ポンプ32a〜32dは、ポンプ吸込水路3内の水を排水するが、吸込水槽2内の水をすべて排水できるとは限らず、ポンプ吸込水路3の底より低い水位で吸込水槽2内に水が残ることもある。そこで、本実施形態では、吸込水槽2内の残水を残水排水槽6に引き込み、残水排水ポンプ35a、35bで排水する。これにより、吸込水槽2内を常時はドライにすることができ、水質の悪化や悪臭を抑えることができる。
図7は、図6の残水排水槽6のB−B断面図である。残水排水槽6は、バケット36を備えている。残水排水槽6の底面(床面)は、吸込水槽2の底面26(床面)よりも低くなっている。吸込水槽2の底面は、残水排水槽6に向かって低くなるように傾斜していてもよい。かかる構成では、常時、吸込水槽2内に残留した水を効率的に残水排水槽6に集めることができる。
バケット(塵芥吊り上げ機)36は、残水排水槽6の上方に設けられた開口を通って下降し、残水排水槽6に集まった塵芥を吊り上げて外部に排出する。
排水機場400は、さらに流入ゲート212a〜212dを備えるとともに、流入ゲート212a〜212dを昇降させる昇降機構(図示せず)も備えている。
図6に示すように、第1隔壁31aと第2隔壁31bと第3隔壁31cと第4隔壁31dとは、吸込水槽2側の端部に、鉛直方向に延びる溝状の切り欠きが形成されている。また、第1側壁20aおよび第2側壁20bにも、隔壁の切り欠きと対応する位置に、同様の切り欠きが形成されている。
これらの切り欠きに流入ゲート212a〜212dの両端が嵌まっており、水路61〜64の開口を開閉する。より具体的には、流入ゲート212aは、第1水路61の最も上流側、言い換えると、吸込水槽2の第1側壁20aと第1隔壁31aとの間の開口と対向して設けられ、水流とほぼ直交する方向に延びている。同様に、流入ゲート212bは第1隔壁31a、第2隔壁31b間の開口、流入ゲート212cは第3隔壁31c,第4隔壁31d間の開口、流入ゲート212dは第4隔壁31dと第2側壁20bとの間の開口にそれぞれ対向して設けられる。図6では図示していないが、流入水路1の出口にゲートを設けてもよい。
なお、本実施形態では1つの水路に対して1つの流入ゲートを設ける例を示しているが、複数の水路に対して1つの流入ゲートを設けてもよい。昇降機構は、流入ゲート212a〜212dを個別に昇降させる。
ところで、ポンプ32a〜32dは、通常は停止しており、大雨など流入水路1からの水量が多いときに運転する。よって、長期間ポンプ32a〜32dが運転しないこともあり得る。そのため、ポンプ32a〜32dが正常に動作することを定期的に確認しておく必要があり、そのための運転を管理運転という。本実施形態では、昇降機構が、流入ゲート212a〜212dの下端が吸込水槽2の底に達するまでこれらを下降させることで、簡易に管理運転を行うことができる。以下、管理運転を行うための構成を説明する。
図6に示すように、排水機場400は、吐出水槽(不図示)からの水が流れ込むバイパス水路5a、5bと、管理運転用バイパスゲート213a、213bとを備えている。吐出水槽は、ポンプ32a〜32dにより吐出された水を河川等に排出する前に一時的に水を貯留する場所である。吐出水槽は、具体的には例えば、流入水路1の上方を覆うように幅広に形成されうる。かかる構成において、例えば吐出水槽の両側部の底に開口を形成して水を流下させることで、該開口からバイパス水路5a、5bへと水を供給できる。
吸込水槽2またはポンプ吸込水路3の側壁には、バイパス水路5が接続される開口33a、33dが設けられる。開口33a、33dが設けられる位置は、第1隔壁31a、第4隔壁31dの吸込水槽2側部分と対向する位置であるのが望ましいが、ポンプ32dより上流側であればよい。そして、この開口33a、33bを開閉できるよう管理運転用バイパスゲート213a、213bが設けられる。すなわち、管理運転用バイパスゲート213aは、バイパス水路5aとポンプ32aとの間に設けられる。管理運転用バイパスゲート213bは、バイパス水路5bとポンプ32dとの間に設けられる。さらに、第2隔壁31b、第3隔壁31cにも、開口33a、33dと対向する位置に、開口33b、33cが設けられている。管理運転用バイパスゲート213a、213bは通常は閉じているが、これが開くと、バイパス水路5a、5bからの水が第1水路61、第2水路62、第3水路63、第4水路64を通ってそれぞれ第1ポンプ32a、第2ポンプ32b、第3ポンプ32c、第4ポンプ32dに流れる。なお、バイパス水路5a、5bのいずれか一方が省略されてもよい。
管理運転を行う際、管理運転用バイパスゲート213a、213bを開くとともに、昇降機構によって流入ゲート212a〜212dの下端が吸込水槽2の底に接するまでこれらを下降させる。これにより、吐出水槽からの水がポンプ32a〜32dに流れ込み、ポンプ32a〜32dを運転させることができる。
このように、第4実施形態では、流入ゲート212a〜212dを設ける。また、流入ゲート212a〜212dを吸込水槽2の底まで下降させられるようにすることで、簡易に管理運転を行うことができる。
上述した第1から第4の実施形態において、排水機場の形は図示したような矩形でなくてもよいことはもちろんである。また、例えば流入水路をポンプ吸込水路の下方に配置する場合等において、流入水路は排水機場に対して流入角度があってもよく、本発明は排水機場に対して流入角を持った流入水にも適用できる。排水機場に設置するポンプの台数は複数であり、実施形態で示す4台より多くてもよい。
上述した実施形態は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を実施できることを目的として記載されたものである。上記実施形態の種々の変形例は、当業者であれば当然になしうることであり、本発明の技術的思想は他の実施形態にも適用しうることである。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲によって定義される技術的思想に従った最も広い範囲とすべきである。
1 流入水路
2 吸込水槽
20a〜b 側壁
21 止水壁
212a〜212d 流入ゲート
213a、213b 管理運転用バイパスゲート
22 整流壁
23 支柱
24 凸部
25 凹部
26 底面
3 ポンプ吸込水路
31a〜31d 隔壁
32a〜32d ポンプ
33a〜33d 開口
34 連通口
35a、35b 残水排水ポンプ
36 バケット
4 吐出水路
5a、5b バイパス水路
6 残水排水槽
61〜64 水路
100〜400 排水機場

Claims (5)

  1. 流入水路と、
    前記流入水路から排出された水が流れ込む吸込水槽であって、前記流入水路の出口と接続され、前記流入水路より幅広である、吸込水槽と、
    前記吸込水槽からの水が流れ込むポンプ吸込水路と、
    前記ポンプ吸込水路に配置されて複数の水路を形成する隔壁と、
    前記複数の水路のそれぞれに配置され、各水路内の水を排水するポンプと、
    前記吸込水槽の端部をなし、前記流入水路の出口における水の流線方向と交差する方向に延びる止水壁と、を備え、
    前記ポンプ吸込水路の入口と、前記流入水路の出口とが、前記止水壁に対して同じ側に設けられ
    前記隔壁は、前記止水壁とは離れており、
    前記止水壁で反射された水が前記ポンプ吸込水路の入口に流れ込み、
    前記流入水路の出口における水の流出方向と、前記ポンプ吸込水路の入口における水の流入方向は互いに異なる、
    排水機場。
  2. 前記流入水路の出口と対向するように、前記吸込水槽内に設けられた、支柱を備えている、
    請求項1に記載の排水機場。
  3. 前記止水壁が、前記流入水路の出口と対向して前記流入水路に向かって突出する凸部と、前記凸部の両側に形成された凹部とを備え、
    前記凸部と前記凹部とが、曲面で接続されている、
    請求項1に記載の排水機場。
  4. 水の流れる向きを変更する整流壁を備え、
    前記整流壁は、前記吸込水槽の内部において前記流入水路の出口と対向しない位置に設けられている、請求項1ないし3のいずれかに記載の排水機場。
  5. ポンプ吸込水路に配置された隔壁によって形成された複数の水路のそれぞれに配置され、各水路内の水を排水する複数のポンプが設けられた排水機場における排水方法であって、
    流入水路からの水の流れの方向を、吸込水槽の端部をなし、前記流入水路の出口における水の流線方向と交差する方向に延びており、前記隔壁とは離れている止水壁に反射させることによって変え、前記複数のポンプそれぞれの吐出量に応じた量の水を前記水路に導く、排水方法。
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