JP6618676B2 - メダル選別装置 - Google Patents

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Description

この発明は、メダル選別装置に関し、詳しくは、メダルの投入に関する不正行為を防止可能なメダル選別装置に関するものである。
従前より、糸を括り付けたメダルをメダル投入口から投入し、糸を操ることでメダルがメダルセンサーの前後を往復するようにして、あたかも複数のメダルが投入されたかのように誤認させるような不正行為、細長い板状部材の先端部に発光体を取り付けた不正器具を、メダル投入口から差し込み、発光体をメダル検知センサーの位置に合わせてメダルの通過によるタイミングと同じように点滅させることで、メダルを擬似的に投入するという不正行為などが発生している。
このような不正行為に対抗すべく、また、メダルの選別機能の向上を図るべく、内部に回転ディスクを設けたメダル選別装置が提案されている(特許文献1参照)。
特許第4878942号公報
特許文献1に開示されているメダル選別装置は、図13に示すように、メダル投入口15から投入されるメダルを一時的に貯えるための貯留部32を備えている。この貯留部32は、多くのメダルを貯留できるように、また、回転ディスク33によって跳ね上げられるメダルと新たに投入されるメダルとが干渉しないようにその奥行を広くする必要がある。そのため、この貯留部32は、メダル選別装置を小型化する際の弊害となっていた。
また、特許文献1に開示されているメダル選別装置は、図14(A)に示すように、不適正なメダルを排除するための選別排除装置39を備えている。この選別排除装置39は、回転ディスク33から排出されたメダルが通過するメダル通路38の背面に排除開口51aを設けるとともに、排除開口51aの上端部に回動部材52が設けられている。この回動部材52の下部片52cは、メダルを排除しない時には、メダル通路38を通過するメダルの上端縁を支え、メダルをメダル通路38の下流に誘導している。一方、メダルを排除する時は、回動部材52は、図14(B)の点線部に示すように、その下部片52cが上方に回動する。そして、メダル通路38を通過するメダルは上端縁の支えを失うため排除開口51aから選別排除装置39の外に排除される。
その際、排除されるメダルは、直径方向に回転しながら落下する。したがって、選別排除装置39から排除されたメダルが通過する返却通路は、その奥行をメダルの直径よりも広くする必要がある。このことは、メダル選別装置を搭載する遊技機にとっては、設計の自由度を低下させていた。
本発明は、上記した事情によりなされたものであり、その目的とするところは、次の点にある。
(請求項1)
すなわち、請求項1記載の発明は、不正器具等を用いて行われるメダル投入を確実かつ効果的に防止することができ、かつ、小型のメダル選別装置を提供することを目的とする。また、請求項1記載の発明は、上記の目的に加え、メダルの詰まりの解消や不正器具等の排出が可能なメダル選別装置を提供することを目的とする。
(請求項
すなわち、請求項記載の発明は、上記した請求項記載の発明の目的に加え、遊技を中断又は中止するとともに、メダルの詰まりや不正状態が継続している旨を報知可能なメダル選別装置を提供することを目的とする。
(請求項3又は4
すなわち、請求項3又は4記載の発明は、本発明のメダル選別装置を搭載するスロットマシンの設計の自由度を高めることを目的とする。
(請求項
すなわち、請求項記載の発明は、上記した請求項1、2、3又は4記載の発明の目的に加え、メダルの選別を、正確に、かつ、安定して行うことができるメダル選別装置を提供することを目的とする。
発明は、上記した各目的を達成するためになされたものであり、各発明の特徴点を図面に示した発明の実施の形態を用いて、以下に説明する。
なお、符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
第1の態様
本発明の第1の態様は、所定の規格に適合したメダルを適正メダルMTとし、適正メダルMTよりも径が大きいメダルを大径メダルMLとし、適正メダルMTよりも径が小さいメダルを小径メダルMSとし、適正メダルMT及び小径メダルMSの投入を許容するものの、大径メダルMLの投入を阻止し、かつ、適正メダルMTを1枚ずつ投入可能に形成されたメダル投入口15から投入されたメダルを一時的に貯留する貯留部32と、貯留部32の上端に設けられ、メダル投入口15から投入されたメダルが通過し、貯留部32の前記上端よりも狭い開口であるメダル通過口32aと、貯留部32に貯留されているメダルを1枚ずつ収納可能なメダル収納部34を有し、メダル収納部34に収納されたメダルを貯留部32から所定位置へ送り、かつ、前記所定位置まで送られたメダルをメダル収納部34の裏面側から排出するための回転ディスク33と、回転ディスク33を回転駆動させるためのモーター35aと、前記所定位置における回転ディスク33の裏面側に始端が位置し、かつ、前記所定位置においてメダル収納部34の裏面側から排出されたメダルのみを一定方向へ誘導するためのメダル通路38と、メダル通路38の途中に設けられ、常時、メダル通路38から小径メダルMSを排除するとともに、所定条件時にはメダル通路38から適正メダルMTも排除するための選別排除装置39と、メダル通路38における選別排除装置39よりも下流側に設けられ、メダルの通過を検出することにより通過検出信号を出力するためのメダル検知センサー40と、モーター35aの駆動を制御するためのモーター駆動制御手段220と、を備え、
貯留部32は、メダル投入口15の下方に位置するとともに、貯留部32の奥行きがメダルの直径より狭くなるように設けられ、回転ディスク33は、メダル投入口15から投入されたメダルの落下軌跡上に位置するとともに、落下するメダルの円形面に対して傾斜させた状態で、かつ、回転ディスク33の上端が、メダル投入口15よりも下方に位置するように設置され、メダル通路38は、回転ディスク33と平行で、かつ、前記所定位置側から側方へ向けて下り傾斜となるように設けられていることを特徴とするメダル選別装置30である。
ここで、本発明に係るメダル選別装置30は、メダルを用いて遊技が行われる遊技機(例えば、スロットマシン)や、メダルを用いるゲーム機等に使用することができるものである。また、メダル選別装置30は、メダルのカウントや遊技等のために使用することができる。
また、「適正メダルMT」は、所定の規格に適合したメダルである。換言すれば、適正メダルMTは、予め定められた所定寸法の直径、及び、所定寸法の厚さを有するメダルである。また、スロットマシンでは、機種ごとに、使用する適正メダルMTを設定することができる。例えば、直径25mmのメダル、又は、直径30mmのメダル等を、適正メダルMTとして使用することができる。
また、「大径メダルML」は、適正メダルMTよりも径が大きいメダルである。例えば、直径25mmのメダルが適正メダルMTとして設定されているスロットマシンでは、直径が25mmよりも大きいメダル(直径30mmを含む)を大径メダルMLとする。具体的には、直径25.5mm以上のメダルが、この場合の大径メダルMLに該当する。
また、「小径メダルMS」は、適正メダルMTよりも径が小さいメダルである。例えば、直径30mmのメダルが適正メダルMTとして設定されているスロットマシンでは、直径が30mmよりも小さいメダル(直径25mmを含む)を小径メダルMSとする。具体的には、直径29.5mm以下のメダルが、この場合の小径メダルMSに該当する。
また、「メダル投入口15」は、適正メダルMT及び小径メダルMSの投入を許容するものの、大径メダルMLの投入を阻止するように形成されたものである。すなわち、メダル投入口15には、適正メダルMT及び小径メダルMSを投入することはできるものの、大径メダルMLを投入することはできない。具体的には、メダル投入口15には、適正メダルMTがぎりぎり通過できるような寸法の開口部15aを形成することができる。より具体的には、メダル投入口15には、例えば、幅が適正メダルMTの直径よりも僅かに大きい寸法となり、かつ、奥行きが適正メダルMTの厚さよりも僅かに大きい寸法となる開口部15aを形成することができる。これにより、適正メダルMT、及び、適正メダルMTよりも径が小さい小径メダルMSは、前記開口部15aから投入することができる。すなわち、メダル投入口15は適正メダルMT及び小径メダルMSの投入を許容することとなる。一方、大径メダルMLは、前記開口部15aから投入することができない。すなわち、メダル投入口15は大径メダルMLの投入を阻止することとなる。
また、「貯留部32」は、メダル投入口15に投入されたメダルを一時的に貯留するものであり、メダル投入口15の下方に形成することができる。貯留部32は、例えば、回転ディスク33の前面を覆うドーム形状の本体部分(貯留部本体32b)と、貯留部本体32bの上端部に設けられた開口としてのメダル通過口32aと、から形成することができる。
また、前述のとおり、適正メダルMT及び小径メダルMSはメダル投入口15(開口部15a)に投入することができるものの、大径メダルMLはメダル投入口15(開口部15a)に投入することができない。したがって、貯留部32には、大径メダルML以外のメダル、すなわち、適正メダルMT、小径メダルMSが、いずれであるかを問わず一時的に貯留される。
また、「回転ディスク33」は、貯留部32に貯留されているメダルを1枚ずつ収納可能なメダル収納部34を有し、メダル収納部34に収納されたメダルを貯留部32から所定位置へ送るためのものである。
また、「モーター35a」は、回転ディスク33を回転駆動させるためのものである。すなわち、回転ディスク33はモーター35aにより回転駆動させられる。
これより、回転ディスク33は、貯留部32に貯留されているメダルを1枚ずつメダル収納部34に収納し、当該回転ディスク33が回転することにより、メダル収納部34に収納されたメダルを貯留部32から所定位置へ送る。
またここで、貯留部32には、前述のとおり、適正メダルMT、小径メダルMSが、いずれであるかを問わず一時的に貯留される。したがって、回転ディスク33は、適正メダルMT又は小径メダルMSをメダル収納部34に収納し、メダル収納部34に収納された適正メダルMT又は小径メダルMSを、貯留部32から所定位置へ送る。
また、「メダル収納部34」は、貯留部32に貯留されているメダル(適正メダルMT又は小径メダルMS)を1枚ずつ収納可能な部分である。このメダル収納部34は、例えば、円形孔や長円形孔として形成することができる。
また、「メダルを1枚ずつ収納可能」とは、1つのメダル収納部34にメダル(適正メダルMT又は小径メダルMS)1枚のみ収納できる、すなわち、1つのメダル収納部34にメダルを2枚以上収納することができないことを意味する。例えば、1つのメダル収納部34に既に適正メダルMTが1枚収納されているならば、そのメダル収納部34に、さらに適正メダルMTを収納することはできず、又は、さらに小径メダルMSを収納することもできない。また、1つのメダル収納部34にすでに小径メダルMSが1枚収納されているならば、そのメダル収納部34に、さらに適正メダルMTを収納することはできず、又は、さらに小径メダルMSを収納することもできない。
また、「所定位置」は、メダル収納部34に収納されたメダル(適正メダルMT又は小径メダルMS)が回転ディスク33の回転により送られる位置である。すなわち、所定位置は、メダル収納部34にメダルが収納された位置とは異なる位置となる。例えば、貯留部32の下部においてメダルがメダル収納部34に収納される場合には、貯留部32の上部における、メダル収納部34が移動する移動経路上の所定箇所を「所定位置」とすることができる。
また、「メダル通路38」は、回転ディスク33により前記所定位置まで送られたメダル(適正メダルMT又は小径メダルMS)を一定方向へ誘導するためのものである。そして、メダル通路38の所定位置側が、上流側であり、また、メダル通路38の所定位置と反対側が、下流である。そして、メダル通路38は、回転ディスク33により所定位置まで送られたメダルを、上流側から下流側へ向けて、一定方向へ誘導するように形成されている。また、メダル通路38は、回転ディスク33と傾きが等しい。すなわち平行に形成されている。さらに、メダル通路38は、所定位置側から側方へ向けて下り傾斜となるように形成されている。
また、「選別排除装置39」は、メダル通路38の途中に設けられ、常時、メダル通路38から小径メダルMSを排除するとともに、所定条件時にはメダル通路38から適正メダルMTも排除するためのものである。
ここで、前述のとおり、回転ディスク33により前記所定位置まで送られたメダルは、適正メダルMT又は小径メダルMSである。
したがって、常時は、小径メダルMSはメダル通路38から排除されるものの、適正メダルMTはメダル通路38から排除されない。これに対して、所定条件時は、小径メダルMS及び適正メダルMTのいずれもメダル通路38から排除される。
すなわち、選別排除装置39は、常時は、メダル通路38が誘導するメダルを小径メダルMS又は適正メダルMTに選別し、小径メダルMSをメダル通路38から排除するが、適正メダルMTはメダル通路38から排除しないように形成されている。さらに、選別排除装置39は、所定条件時には、小径メダルMS及び適正メダルMTのいずれもメダル通路38から排除するように形成されている。
また、「所定条件時」としては、例えば、メダルのクレジット機能を有する遊技機において投入されたメダルがクレジット最大枚数(具体的には、50枚)に達したとき、遊技機における遊技が開始されたとき、遊技機における遊技が行われているとき、抽選により予め定められた当選役のいずれかに当選したか又はハズレたかを決定するような遊技機において所定の当たりとなったとき、等が挙げられる。そして、これらのときには、選別排除装置39は、小径メダルMS及び適正メダルMTのいずれもメダル通路38から排除する。すなわち、所定条件時は、メダル投入口15にメダルを投入しても受け付けられない状態となっている。
また、「メダル検知センサー40」は、メダル通路38における選別排除装置39よりも下流側に設けられ、メダルの通過を検出することにより通過検出信号を出力するためのものである。
またここで、前述のとおり、選別排除装置39は、常時は、小径メダルMSをメダル通路38から排除するものの、適正メダルMTはメダル通路38から排除しない。さらに、選別排除装置39は、所定条件時は、小径メダルMS及び適正メダルMTのいずれもメダル通路38から排除する。
これにより、回転ディスク33により前記所定位置まで送られ、上流側から下流側に向けてメダル通路38を通る小径メダルMSは、常時、選別排除装置39によって排除されるため、メダル検知センサー40を通過することができない。また、回転ディスク33により前記所定位置まで送られ、上流側から下流側に向けてメダル通路38を通る適正メダルMTは、常時は、選別排除装置39を通過し、その後にメダル検知センサー40を通過する。また、所定条件時は、適正メダルMTも選別排除装置39によって排除されるため、メダル検知センサー40を通過することができない。
換言すれば、メダル検知センサー40は、常時に、選別排除装置39を通過した適正メダルMTの通過を検出する。
また、メダル検知センサー40は、メダル(適正メダルMT)の通過を検出するものであり、例えば、発光する発光部、及び、発光部から発光される光を受光する受光部を備え、受光部が発光部から発光される光を受光するか受光しないかを感知することで、メダルの通過を検出するフォトセンサー、磁気変動を感知することによりメダルの通過を検知する磁気センサー、メダルが接触することを感知することによりメダルの通過を検知する接触センサー、その他の周知のセンサーを用いることができる。
また、メダル検知センサー40によるメダルの検知信号が「通過検出信号」に該当する。
また、「モーター駆動制御手段220」は、モーター35aの駆動を制御するためのものである。換言すれば、モーター駆動制御手段220は、モーター35aの駆動を開始し、又は、モーター35aの駆動を終了するように制御するためのものである。
例えば、モーター駆動制御手段220は、遊技機の稼動中は常に、モーター35aを駆動するように制御することができる。また、モーター駆動制御手段220は、貯留部32にメダルが投入されたことを契機として、モーター35aの駆動を開始し、貯留部32にメダルが投入されてから所定時間が経過したことを契機として、モーター35aの駆動を終了するように制御することもできる。
また、モーター35aの駆動は、CPUにより制御することもできるし、回路を組み合わせることにより制御することもできる。なお、CPUによる制御は、メダル選別装置30独自のCPU(例えば、選別装置制御部200)により行ってもよいし、メダル選別装置30を備えた遊技機が有するCPU(例えば、制御装置100)を共用して行ってもよい。
(作用・効果)
本発明によれば、メダル投入口15に投入された適正メダルMT及び小径メダルMSは、貯留部32に一時的に貯留される。この貯留部32の奥行きは、メダルの直径よりも狭く形成されているため、貯留部32に投入された適正メダルMT及び小径メダルMSは、横向きには貯留されず、回転ディスク33とほぼ平行の向きで回転ディスク33の前面にもたれかかる状態で貯留される。そして、モーター35aが回転ディスク33を駆動させると、貯留部32に貯留されている適正メダルMT及び小径メダルMSは、回転ディスク33のメダル収納部34に1枚ずつ収納され、この回転ディスク33の回転により、所定位置まで送られる。そして、回転ディスク33により所定位置まで送られた適正メダルMT及び小径メダルMSは、メダル通路38により、上流側から下流側に向けて誘導される。そして、メダル通路38により誘導される小径メダルMSは、常時、選別排除装置39によりメダル通路38から排除される。また、メダル通路38により誘導される適正メダルMTは、常時は、選別排除装置39により排除されることはない。そして、適正メダルMTは、選別排除装置39を通過して、さらにメダル通路38により下流側に向けて誘導される。そして、適正メダルMTの通過がメダル検知センサー40により検出されると、このメダル検知センサー40が通過検出信号を出力する。
上述のように、本発明では、貯留部32に投入されたメダルが、回転ディスク33とほぼ平行の向きで貯留される。図13に示した従来技術のように、貯留部32内に向きの異なるメダルが混在する場合、回転ディスク33の回転に伴い、メダルが大きく攪拌されたり、メダルが回転ディスク33によって跳ね上げられたりするが、本発明では、メダルが大きく攪拌されたり、跳ね上がらず、メダル収納部34にスムーズに収容される。したがって、貯留部32に多くのメダルを貯留させる必要がないため、貯留部32を小型化することができ、さらには、メダル選別装置30を小型化することができる。
また、上述のように、本発明では、回転ディスク33が、メダル投入口15からメダル検知センサー40まで至る経路の途中に設けられている。すなわち、メダル投入口15からメダル検知センサー40まで至る経路が、回転ディスク33により機械的に遮断されていることとなる。
また、メダル投入口15に投入された適正メダルMTは、回転ディスク33の回転により所定位置まで送られた後、メダル通路38に誘導されてメダル検知センサー40まで至ることとなる。すなわち、回転ディスク33の回転という動作を経なければ、適正メダルMTはメダル検知センサー40まで至ることができない。
これにより、例えば、糸を括り付けたメダルをメダル投入口15から投入し、糸を操ることでメダルがメダル検知センサー40の前後を往復するようにして、適正メダルMTのカウントを行わせるような不正行為を確実に防止することができる。すなわち、回転ディスク33が回転することにより、糸が切れてしまったり、回転ディスク33に糸が絡まったりする可能性が高い。また、糸が切れず、回転ディスク33に糸が絡まらなかったとしても、回転ディスク33により糸の操作が妨げられる可能性が高い。このように、糸の使用は極めて困難なものとなるため、上述のような不正行為を防止することができることとなる。
また、細長い板状部材の先端部に発光体を取り付けた不正器具を、メダル投入口15から差し込み、発光体をメダル検知センサー40の位置に合わせて適正メダルMTの通過によるタイミングと同じように点滅させることで、適正メダルMTを擬似的に投入するという不正行為も確実に防止することができる。すなわち、上述と同様に、回転ディスク33が回転することにより、不正器具が回転ディスク33に挟まれて壊れてしまう等、回転ディスク33により不正器具の操作が妨げられる可能性が高い。したがって、不正器具の使用は極めて困難なものとなるため、上述のような不正行為を防止することができることとなる。
また、本発明によれば、前述のとおり、糸を括り付けたメダルを利用した不正行為を防止することができるため、メダル検知センサー40は、2個のフォトセンサーではなく、1個のフォトセンサーにより構成することができる。また、本発明によれば、前述のとおり、発光体を取り付けた不正器具を利用した不正行為を防止することもできるため、メダル検知センサー40として、変調光センサーを使用する必要はなく、直流光センサーを使用することができる。
これにより、部品点数を減少させることができるとともに、既存の部品等を利用することができるため、経済的に不正行為を防止することができることとなる。
第2の態様
本発明の第2の態様は、上記第1の態様の特徴に加え、メダル選別装置30は、メダル通過口32a付近に設けられ、メダルの通過を検出することによりメダル通過信号を出力するための検知装置36と、を備え、モーター駆動制御手段220は、検知装置36から出力された前記メダル通過信号の入力を契機として、モーター35aの正回転駆動を開始するとともに、所定の条件を満たすことを契機として、モーター35aの正回転駆動を終了させるように制御することを特徴とする。
「メダル通過口32a」は、貯留部32の上端に設けられた開口であって、メダル投入口15の開口部15aから投入されたメダルが通過するものである。
また、「検知装置36」は、貯留部32の上端に設けられたメダル通過口32aをメダル(適正メダルMT又は小径メダルMS)が通過したことを検出することによりメダル通過信号を出力するためのものである。
この検知装置36は、メダル通過口32aをメダルが通過したことを検出できるものであればよく、例えば、発光する発光部、及び、発光部から発光される光を受光する受光部を備え、受光部が発光部から発光される光を受光するか受光しないかを感知することで、メダルの通過を検出するフォトセンサー、磁気変動を感知することによりメダルの通過を検知する磁気センサー、メダルが接触することを感知することによりメダルの通過を検知する接触センサー、その他の周知のセンサーを用いることができる。
また、検知装置36によるメダルの検知信号が「メダル通過信号」に該当する。
またここで、「モーター駆動制御手段220」は、検知装置36から出力されたメダル通過信号の入力を契機として、モーター35aの正回転駆動を開始するとともに、所定条件を満たすことを契機として、モーター35aの正回転駆動を終了させるように制御するためのものである。
ここで、「正回転」とは、貯留部32にてメダル収納部34に収納されたメダルが、所定位置まで送られる際に回転する方向を意味する。
またここで、「所定の条件を満たすこと」としては、例えば、所定時間が経過したことが挙げられる。
具体的には、モーター駆動制御手段220は、検知装置36がメダル通過信号を出力した後に、所定時間が経過することを契機として、モーター35aの正回転駆動を終了することができる。また、検知装置36がメダル通過信号を出力した後に、他のセンサー、例えば、メダル検知センサー40が通過検出信号をさらに出力した後、所定時間が経過することを契機として、モーター35aの正回転駆動を終了することができる。
(作用・効果)
本発明によれば、メダル通過口32aをメダルが通過すれば、回転ディスク33が正回転で回転を開始し、貯留部32に貯留されたメダルは回転ディスク33により所定位置まで送られる。そして、メダル通過口32aをメダルが通過してから所定条件を満たすと、回転ディスク33は回転を停止する。
本発明では、メダルが貯留部32に投入される時点で回転ディスク33は既に回転しているため、貯留部32に投入されたメダルを直ちにメダル収納部34に収納し、所定位置に送ることができる。また、メダル投入口15にメダルが連続投入された場合でも、貯留部32に投入されたメダルを直ちにメダル収納部34に収納し、所定位置に送ることができる。したがって、貯留部32に貯留されるメダルの量は少なくて済むため、貯留部32を小型化することができ、さらには、メダル選別装置30を小型化することができる。
一方、例えば、回転ディスク33が回転していないときに、金属製の細長い板状部材を、メダル投入口15から差し込み、メダル通過口32aを通過させることにより、貯留部32をメダルが通過したものと検知装置36に誤認させて、回転ディスク33を回転させるというような不正行為が行われたとする。しかし、このような不正行為が行われても、貯留部32内にはメダルが貯留されていないため、回転ディスク33は回転するのみで、前記所定位置には何も送られず、結局、メダル検知センサー40により不正な検出がされることもない。したがって、不正にメダルの検出が行われることを確実に防止することができることとなる。
第3の態様
本発明の第3の態様は、上記第2の態様の特徴に加え、メダル選別装置30は、回転ディスク33の回転を検出することにより回転検出信号を出力するための回転監視装置41と、回転監視装置41から出力された前記回転検出信号を監視し、回転ディスク33の回転の異常を判定する異常判定手段230と、を備え、モーター駆動制御手段220は、異常判定手段230が異常と判定した場合に、モーター35aを特定の条件を満たすまで逆回転駆動させるように制御することを特徴とする。
「回転監視装置41」は、回転ディスク33の回転を検出することにより、回転検出信号を出力するためのものである。
この回転監視装置41は、回転ディスク33の回転を検出できるものであればよく、例えば、発光する発光部、及び、発光部から発光される光を受光する受光部を備えたフォトセンサー用いることができる。この場合、回転ディスク33に突起33cを設けるとともに、突起33cの通過部分にフォトセンサーを設置する。そして、受光部が発光部から発光される光を受光するか受光しないかを感知することで、回転ディスク33の回転を検出する。なお、回転監視装置41は、フォトセンサーに限らず、磁気式又は光学式のエンコーダ、その他の周知のセンサーを用いることができる。
また、回転監視装置41による回転ディスク33の検知信号が「回転検出信号」に該当する。
また、「異常判定手段230」は、回転監視装置41から出力された前記回転検出信号を監視し、回転ディスク33の回転の異常を判定するためのものである。
ここで、「回転検出信号を監視」とは、例えば、モーター35aの正回転駆動中に、異常判定手段230が回転監視装置41から所定の間隔で回転検出信号を入力しているか否かを確認することことが挙げられる。また、例えば、回転検出信号がパルス信号の場合は、モーター35aの正回転駆動中に、パルス信号の波長に変化が無いか否かを確認することが挙げられる。
またここで、「異常と判定した場合」とは、正回転で回転している回転ディスク33が停止した、あるいは、減速したとモーター駆動制御手段220が判定した場合が挙げられる。
具体的には、異常判定手段230が、モーター35aの正回転駆動中に回転監視装置41から回転検出信号を入力しない場合、所定の間隔で回転検出信号を入力しない場合などに異常と判定する。
またここで、「逆回転」とは、貯留部32にてメダル収納部34に収納されたメダルが、所定位置まで送られる際に回転する方向と逆の方向を意味する。
またここで、「特定の条件を満たすまで」としては、例えば、所定時間に達することが挙げられる。
具体的には、モーター駆動制御手段220は、逆回転駆動を開始した後に所定時間に達することを契機として、モーター35aの逆回転駆動を終了することができる。
(作用・効果)
本発明によれば、回転ディスク33の回転に異常が発生した場合は、回転ディスク33が特定の条件を満たすまで逆回転する。
これにより、貯留部32やメダル収納部34にて、メダルの詰まりが発生した場合であっても、前扉12を開けてメダル選別装置30を点検することなく、メダルの詰まりを解消することができる。すなわち、遊技を中断せずにメダルの詰まりを解消することができる。
また、前述のように不正行為を行うために、糸を括り付けたメダルや細長い板状部材の先端部に発光体を取り付けた不正器具をメダル投入口15から差し込んだ結果、回転ディスク33の回転が停止した場合には、回転ディスク33が逆回転することにより、これらのメダルや不正器具を自動的に排出することができる。
第4の態様
本発明の第4の態様は、上記第3の態様の特徴に加え、メダル選別装置30は、モーター駆動制御手段220が逆回転駆動制御の後、正回転駆動制御を行い、再び異常判定
手段230により異常と判定された場合に、異常を報知する異常報知手段240を備えたことを特徴とする。
「異常報知手段240」とは、回転ディスク33の異常が解消されない場合に、異常である
旨を報知するためのものである。具体的には、モーター駆動制御手段220が逆回転駆動を
行った後、正回転駆動に戻してもなお異常判定手段230により異常と判定される場合、異
常報知手段240は報知を行う。異常報知手段240が報知を行うことにより、例えば、遊技機が備えるランプ、表示装置、スピーカーなどを通じてメダル選別装置30に異常が発生している旨や、点検を要する旨を報知することができる。
(作用・効果)
本発明によれば、メダルの詰まりや不正器具等の挿入により回転ディスク33が逆回転し、その後正回転に戻してもなお異常判定手段230により異常と判定される場合、換言すると、メダルの詰まりや不正状態が継続している場合、メダル選別装置30に異常が発生している旨を報知することが可能である。
これにより、遊技機は遊技を中断又は中止するとともに、メダルの詰まりや不正状態が継続している旨や、点検を要する旨などを遊技者やホールの店員に報知することができる。
第5の態様
本発明の第5の態様は、上記第1から第4の何れか1の態様の発明の特徴に加え、選別排除装置39は、常時にはメダル通路38の下面を閉鎖し、所定条件時にはメダル通路38の下面を開放する基準レール61bと、基準レール61bを適正メダルMTが転動する場合、適正メダルMTの上部を裏面から支持し、基準レール61bを小径メダルMSが転動する場合、小径メダルMSをメダル通路38の裏面の凹部60へ落とす選別スケール62と、凹部60に設けられ、かつ凹部60に落ちたメダルをメダル通路38の表面側から下方へ落下させるメダル落下斜面60aと、を備えることを特徴とする。
ここで、「メダル通路38の表面側」とは、回転ディスク33と等しく傾斜しているメダル通路38における、傾斜面の前方を意味する。メダル通路38の表面は、メダルがもたれかかることが可能である。
(作用・効果)
本発明によれば、回転ディスク33からメダル通路38に誘導されたメダルが、このメダル通路38にて誘導されている途中で選別排除装置39から排除される場合、メダル通路38の表面側から滑るようにして排除される。そのため、排除されたメダルは直径方向に回転しながら落下せず、メダル通路38から滑り落ちた姿勢をほぼそのまま維持した姿勢で落下する。排除されたメダルは、直径方向に回転しながら、あるいは水平方向を向いたまま落下しないため、選別排除装置39から排除されたメダルが通過する返却通路は、その奥行きをメダルの直径より大きくする必要がない。すなわち、横方向に細長い断面形状とすることができる。したがって、返却通路の奥行きを狭くできるため、本発明のメダル選別装置30を搭載するスロットマシン10の設計の自由度を高めることができる。
第6の態様
本発明の第6の態様は、上記第1から第5の何れか1の態様の特徴に加え、回転ディスク33は、メダル収納部34に収納されたメダルを、1枚ずつ順次、所定位置へ送るように形成されていることを特徴とする。
すなわち、回転ディスク33は、メダル収納部34に収納されたメダルを、2枚以上連接した状態で所定位置へ送るのではなく、ある程度の間隔をおいて1枚ずつ所定位置へ送るように形成されている。
また、回転ディスク33は、メダルを1枚ずつ順次、所定位置へ送ることができればよく、一定間隔で所定位置へ送るように形成してもよいし、また、不等間隔で所定位置へ送るように形成してもよい。
(作用・効果)
本発明によれば、メダル収納部34に収納されたメダルは、回転ディスク33の回転により、1枚ずつ順次、所定位置へ送られることとなる。そして、回転ディスク33により所定位置まで送られたメダルは、1枚ずつ順次、メダル通路38を流下し、選別排除装置39に到達する。
したがって、選別排除装置39は、1枚ずつ順次、メダルの選別をすることとなるため、メダルの選別を、正確に、かつ、安定して行うことができることとなる。
また、本発明によれば、大量のメダルが高速で連続して投入された場合にも、このメダルが貯留部32に貯留されてから、その後に、回転ディスク33により、1枚ずつ順次、所定位置へ送られることとなる。
すなわち、メダル投入口15に投入されたメダルは、遊技者によるメダル投入の条件(一度に投入しようとする枚数、投入間隔、投入速度など)にかかわらず、一定条件で選別排除装置39に到達することとなる。
したがって、選別排除装置39は、1枚ずつ順次、メダルの選別をすることとなるため、遊技者によるメダル投入の条件に影響されることなく、メダルの選別を、正確に、かつ、安定して行うことができることとなる。
また、遊技機における遊技中のメダル投入動作は、遊技者にとって煩わしいものであるため、遊技感覚からも高速でメダルを投入しようとする遊技者が多い。本発明によれば、メダル投入口15から投入されたメダルは、貯留部32に一度貯留された後、選別排除装置39によりメダルの選別が行われるため、上述のような遊技者に対しても、遊技感覚を損なわせることなく、高速でのメダル投入を行わせることができる。したがって、高速でのメダル投入を望む遊技者、及び、望まない遊技者のいずれに対しても、メダル投入動作について満足感を与えることができることとなる。
各態様は、以上のように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する
すなわち、第1又は第2の態様によれば、不正器具等を用いて行われるメダル投入を確実かつ効果的に防止することができ、かつ、小型のメダル選別装置を提供することができる。
また、第3の態様によれば、メダルの詰まりの解消や不正器具等の排出が可能なメダル選別装置を提供することができる。
また、第4の態様によれば、遊技を中断又は中止するとともに、メダルの詰まりや不正状態が継続している旨を報知可能なメダル選別装置を提供することができる。
また、第5の態様によれば、メダル選別装置を搭載するスロットマシンの設計の自由度を高めることができる。
さらに、第6の態様によれば、メダルの選別を、正確に、かつ、安定して行うことができるメダル選別装置を提供することができる。
本発明の実施の形態であって、スロットマシンを示す外観正面図である。 本発明の実施の形態であって、メダル投入口及びメダル選別装置を示す斜視図である。 本発明の実施の形態であって、メダル選別装置の一部を組み立てた際の内部を示す正面図(A)、及び、外観を示す背面図(B)である。 本発明の実施の形態であって、メダル選別装置を分解した状態を示す斜視図である。 本発明の実施の形態であって、ベース及びメダル通路を示す正面図である。 本発明の実施の形態であって、回転ディスクの背面図である。 本発明の実施の形態であって、メダル投入口及び貯留部を示す側断面図である。 本発明の実施の形態であって、返却切替部の後方斜視図(A)、正面図(B)、及び、右側面図(C)である。 本発明の実施の形態であって、常時における選別排除装置を示す側断面図(A)、所定条件時における選別排除装置を示す側断面図(B)、及び、強制返却時における選別排除装置を示す側断面図(C)である。 本発明の実施の形態であって、スロットマシンの制御装置及びメダル選別装置の選別装置制御部の入力及び出力の概略を示すブロック図である。 本発明の実施の形態であって、モーターの駆動制御処理の概略を示すフローである。 本発明の実施の形態であって、モーターの駆動制御処理の概略を示すフローである。 従来技術のメダル選別装置を示す側断面図である。 従来技術の選別排除装置であって、常時における選別排除装置を示す側断面図(A)、及び、所定条件時における選別排除装置を示す側断面図(B)である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
なお、本実施の形態では、「前面」又は「正面」とは、メダル選別装置30の点検等で操作を行う際に操作を行う者が向き合う面を意味するものである。すなわち、本実施の形態のメダル選別装置30はスロットマシン10の前扉12の裏側に設けられているため、前扉12の裏側に表れる面を「前面」又は「正面」とする。また、「後面」又は「背面」とは、前記「前面」と反対の面をいう。
また、「前面方向」、「正面方向」、「前方」、又は、「手前方向」とは、メダル選別装置30から見た場合に、このメダル選別装置30の前面に向き合って操作を行う者が位置する方向をいう。また、「後面方向」、「背面方向」、「後方」、又は、「奥方向」とは、前記「前面方向」と反対の方向をいう。また、「右側」とは、前扉12の前面に向き合って操作を行う者から見て右側をいう。また、「左側」とは、前扉12の前面に向き合って操作を行う者から見て左側をいう。
なお、単に「前面」、「正面」、「後面」、「背面」、「前面方向」、「正面方向」、「前方」、「手前方向」、「後面方向」、「背面方向」、「後方」、及び「奥方向」と表記した場合は、特に断りのない限り、メダル選別装置30に関する部位又は方向を表すこととする。
また、本実施の形態では、「適正メダルMT」とは、所定の規格に適合したメダルであって、本実施の形態に係るスロットマシン10に使用されるメダルである。また、「大径メダルML」とは、適正メダルMTよりも径が大きいメダルである。また、「小径メダルMS」とは、適正メダルMTよりも径が小さいメダルである。
なお、単に「メダル」と表記した場合、メダルがメダル選別装置30内にあるときには、特に断りのない限り、適正メダルMT及び小径メダルMSを指す。
また、本実施の形態に係るメダル選別装置30は、メダル遊技機としてのスロットマシン10に使用されるものである。
(スロットマシン10)
以下、スロットマシン10の構成の概略を説明する。
スロットマシン10は、メダル遊技機であって、遊技媒体として円板状のメダルを使用するものである。また、本実施の形態に係るスロットマシン10において使用される適正メダルMTは、直径が25mm、及び、厚さが1.6mmのメダルとなっている。
また、スロットマシン10は、図1に示すように、スロットマシン10の前面に開口部を有する箱型の筐体11を備え、筐体11の前面には、開口部を塞ぐ前扉12を備えている。また、筐体11の内部には、周囲に所定個数の図柄を付した、3個の回転リール23を横並びに設けたリールユニット22を備えている。そして、前扉12の前面には、前記回転リール23の図柄を見ることができる図柄表示窓14が設けられている。
また、図柄表示窓14の下方には、前扉12の前面から遊技者側に向けて突出する操作部25が設けられている。そして、操作部25の上面右側には、メダルを投入するためのメダル投入口15が設けられている。また、操作部25の上面中央よりやや左側には、電子的に貯留されている、すなわちクレジットされているメダルを投入するためのベットスイッチ16が設けられている。また、操作部25の、ベットスイッチ16の設置位置より左側には、クレジットされているメダルを払い出すための精算スイッチ17が設けられている。また、操作部25の前面左側には、回転リール23の回転を開始させるためのスタートスイッチ18が設けられている。また、操作部25の前面中央には、回転リール23の回転を停止させるための3個のストップスイッチ19が横並びに設けられている。
また、前扉12の下部中央には、メダルの払い出し、又はメダルの返却を行うためのメダル払い出し口21が設けられている。また、メダル払い出し口21の下方には、メダル払い出し口21から払い出されたメダルを受け止めて貯留するためのメダル受け皿26が設けられている。
また、前扉12の裏側には、メダル投入口15に投入されたメダルを処理するためのメダル選別装置30が設けられている。また、筐体11の内部には、スロットマシン10を制御するための制御装置100や、メダルを払い出すためのホッパーユニット20などが備えられている。
(制御装置100)
制御装置100は、スロットマシン10を制御するためのものである。この制御装置100は、CPU、ROM、RAM、及び、I/O等を備えたマイクロコンピュータを用いて構成されている。
また、図10に示すように、制御装置100は、メダル選別装置30との間で入出力可能に接続されている。また、制御装置100の入力段としては、ベットスイッチ16、精算スイッチ17、スタートスイッチ18、ストップスイッチ19、及びメダル選別装置30が備えるメダル検知センサー40などが接続され、さらに、制御装置100の出力段としては、リールユニット22、ホッパーユニット20、及びメダル選別装置30が備える電磁コイル64fなどが接続されている。
また、制御装置100は、CPUがROMに記憶された所定のプログラムを実行することにより、メダルカウント手段120、及び、遊技制御手段110などとして機能する。
(メダル投入口15)
メダル投入口15は、メダルを投入するためのものであって、図1に示すように、操作部25の上面右側に設けられている。
また、本実施の形態に係るメダル投入口15は、適正メダルMT及び小径メダルMSの投入を許容するものの、大径メダルMLの投入を阻止するように形成されている。すなわち、本実施の形態に係るメダル投入口15には、適正メダルMT及び小径メダルMSを投入することができるが、大径メダルMLを投入することができない。
本実施の形態に係るメダル投入口15には、上面から下面まで貫通し、かつ、上方から見ると横長長方形状の開口部15aが形成されている。また、この開口部15aの幅は適正メダルMTの直径(25mm)よりも僅かに大きい寸法となっており、かつ、奥行きは適正メダルMTの厚さ(1.6mm)よりも僅かに大きい寸法となっている。
これにより、適正メダルMT、及び、適正メダルMTよりも径が小さい小径メダルMSは、開口部15aから投入することができる。一方、適正メダルMTよりも径が大きい大径メダルMLは、開口部15aから投入することができない。
すなわち、メダル投入口15は、適正メダルMT及び小径メダルMSの投入を許容するものの、大径メダルMLの投入を阻止することとなる。
なお、メダル投入口15には、適正メダルMTよりも厚いメダルも投入することができない。
また、メダル投入口15の上面には、スロットマシン10の手前側の端部から開口部15aまで至り、所定寸法の奥行きを有する凹溝が形成されている。この凹溝には、複数枚の適正メダルMTを載置可能となっている。そして、複数枚の適正メダルMTを、凹溝に載置し、開口部15a方向に滑らすことで、複数枚の適正メダルMTを容易に開口部15aに投入することができるようになっている。
(メダル選別装置30)
メダル選別装置30は、メダル投入口15に投入されたメダル、すなわち、適正メダルMT又は小径メダルMSを処理するためのものであって、前扉12の裏側に設けられている。メダル選別装置30の外観を図2に示す。
このメダル選別装置30は、図3(A)、(B)及び図4に示すように、前扉12の裏面と固定するベース31と、ベース31の後面に取り付けたモーターユニット35と、モーターユニット35の減速ギヤ35cに取り付け、かつ、ベース31の前面に摺接するように設けた回転ディスク33と、メダル投入口15の下方であって、かつ、回転ディスク33の前方に設けた貯留部32と、貯留部32の入り口付近に設けられた検知装置36と、回転ディスク33の上部に対応するベース31の前面を奥側に凹ませて形成した排出部37と、回転ディスク33により排出部37まで送られたメダルを一定方向へ誘導するためのメダル通路38と、メダル通路38の途中に設けた選別排除装置39と、メダル通路38における選別排除装置39よりも下流側に設けたメダル検知センサー40と、ベース31上の回転ディスク33が摺接する部分に設けた回転監視装置41とを備えている。
また、メダル選別装置30には、メダル選別装置30を制御するための選別装置制御部200が備えられている。選別装置制御部200の詳細については後述する。
(ベース31)
ベース31は、メダル選別装置30を構成する各種部材を取り付けるための板状部材であり、前扉12の裏面に固定されている。
このベース31は、図5に示すように、長方形状の板状部材であるボード部31aと、ボード部31aの左右端にそれぞれ設けたフランジ部31bと、ボード部31aに設けられた環状溝31c及び固定溝31dと、を備えている。そして、フランジ部31bを前扉12の裏面に固定することで、ベース31、換言するとメダル選別装置30が前扉12の裏面に固定される。
ベース31が前扉12の裏面に固定された際、ボード部31aは、図2に示すように、上側が奥方向に傾くように傾斜している。
図5に示すように、環状溝31cは、ボード部31aにおける回転ディスク33との接合面であって、回転ディスク33の直径の略半分の直径となる位置に形成されている。この環状溝31cには、後述する回転ディスク33の円柱状の突起33cが収容される。そのため、環状溝31cの溝の幅は、突起33cの直径よりも僅かに大きい寸法となっている。
固定溝31dは、ボード部31aの前面であって、回転ディスク33が設置された際の外周の外側部分に設けられている。具体的には、図5に示すように、固定溝31dは回転ディスク33が設置された際の外周の外側部分4カ所に立設する部材に、ボード部31aと平行の向きに、かつ、回転ディスク33の反時計回りの方向に開口するように形成されている。この固定溝31dは、後述する貯留部32の凸部32dと噛み合うように形成されており、この固定溝31dと凸部32dとが噛み合うことにより貯留部32はベース31に固定される。
(モーターユニット35)
モーターユニット35は、後述する回転ディスク33を回転駆動させるためのものであり、図3(B)に示すように、前記ベース31におけるボード部31aの裏面に取り付けられている。
このモーターユニット35は、図4に示すように、回転ディスク33を回転駆動させるためのモーター35aと、モーター35aの回転軸に固定されたピニオンギヤ35bと、ピニオンギヤ35bにより回転駆動され、かつ、回転ディスク33が固定される減速ギヤ35cと、から構成されている。
また、このモーター35aの駆動は、後述するモーター駆動制御手段220により制御される。そして、モーター35aが一定速度で反時計回りに駆動しているとき、回転ディスク33は一定速度で時計回りに回転するようになっている。
なお、本実施の形態では、ピニオンギヤ35bと減速ギヤ35cにより回転ディスク33が回転駆動されるが、これに限らず、モーター35aと回転ディスク33を直接固定し回転駆動させてもよい。
(回転ディスク33)
回転ディスク33は、後述する貯留部32に貯留されているメダル、すなわち適正メダルMT及び小径メダルMSを、貯留部32から、後述する排出部37まで送るためのものである。この回転ディスク33は、モーターユニット35の減速ギヤ35cに取り付けられ、かつ、ボード部31aの前面に摺接するように設けられている。
回転ディスク33は、図6に示すように、円板状のディスク部33aと、ディスク部33aの中心に減速ギヤ35cと固定するために設けられた支持部33bと、ディスク部33a上に設けられた円形孔のメダル収納部34と、メダル収納部34に隣接して設けられた突起33cと、から構成されている。
前述のとおり、ベース31のボード部31aは、上側が奥方向に傾くように傾斜しているため、ボード部31aの前面に摺接するように設けられた回転ディスク33のディスク部33aも、上側が奥方向に傾くように傾斜している。
支持部33bは、ディスク部33aの裏面中心から奥方向に突出した略円柱状の部材である。この支持部33bが、ボード部31aに開けられた孔を前面から後面に向けて貫通し、減速ギヤ35cに固定されることで、回転ディスク33は減速ギヤ35cと一体となる。
メダル収納部34は、後述する貯留部32に貯留されているメダルを収納するためのものである。このメダル収納部34は、適正メダルMT又は小径メダルMSのいずれか一方を1枚のみ収納可能な大きさであって、ディスク部33aを前面から裏面まで貫通して形成した円形孔である。
具体的には、メダル収納部34の直径は、適正メダルMTの直径(25mm)よりも若干大きい寸法となっている。また、メダル収納部34の深さは、適正メダルMTの厚さ(1.6mm)よりも若干小さい寸法となっている。なお、前述のとおり、メダル収納部34は、ディスク部33aを前面から裏面まで貫通して形成した円形孔であるため、メダル収納部34の深さは、ディスク部33aの厚さと等しい。すなわち、ディスク部33aの厚さが、適正メダルMTの厚さ(1.6mm)よりも若干小さい寸法となっている。
また、メダル収納部34は、ディスク部33a上に4個形成されている。そして、これら4個のメダル収納部34は、円周方向に等間隔となるように配置されている。
なお、メダル収納部34は、円形孔ではなく、長円形孔とすることもできる。
突起33cは、後述する排出部37に排出されたメダルをメダル通路38に誘導するためのものであるとともに、後述する回転監視装置41の検出部として形成されている。この突起33cは、ディスク部33aの裏面において、隣接するメダル収納部34に挟まれた部分に形成され、かつ、ベース31の環状溝31cに対応する位置に形成された円柱状の突起物である。突起33cは、メダル収納部34と同様にディスク部33a上に4個形成されており、円周方向に等配されている。
前述のとおり、回転ディスク33は、モーターユニット35の減速ギヤ35cに固定されているため、モーター35aが一定速度で反時計回りに回転駆動しているとき、回転ディスク33は一定速度で時計回りに回転するようになっている。
なお、本実施の形態では、前方から見てモーター35aの反時計回りの回転、及び回転ディスク33の時計回りの回転が正回転に該当する。
また、回転ディスク33は、ベース31におけるボード部31aの前面に摺接するように設けられているため、回転ディスク33が回転すると、回転ディスク33のディスク部33aの裏面が、ベース31におけるボード部31aの前面を摺動するようになっている。
また、前述のとおり、メダル収納部34には、後述する貯留部32に貯留されている適正メダルMT及び小径メダルMSが1枚ずつ収納される。そして、メダル収納部34に収納された適正メダルMT及び小径メダルMSは、回転ディスク33の回転により、後述する排出部37まで送られる。ここで、回転ディスク33は、前述のとおり、上側がスロットマシン10の奥方向に傾くように傾斜しているため、メダル収納部34に収納された適正メダルMT及び小径メダルMSは、ベース31におけるボード部31aの前面にもたれかかった状態となる。そして、メダル収納部34に収納された適正メダルMT及び小径メダルMSは、ボード部31aの前面にもたれかかったまま、回転ディスク33の回転により、円弧状の軌道を描きながら一定速度で排出部37まで送られる。
(貯留部32)
貯留部32は、メダル投入口15に投入されたメダルを一時的に貯留するためのものであり、図2及び図7に示すように、メダル投入口15の開口部15aの下方であって、かつ、回転ディスク33の前方に設けられている。
また、この貯留部32は、図2に示すように、ボード部31aの前面に直接固定されている。
この貯留部32は、図4に示すように、回転ディスク33の前面を覆うドーム形状の貯留部本体32bと、貯留部本体32bの上端部に設けられた開口としてのメダル通過口32aと、貯留部本体32aの下端から中央部にかけて縦方向に設けられたつまみ部32cと、貯留部本体32aの外周部分4箇所に等配された凸部32dと、から構成されている。
貯留部32は、ボード部31aの前面に摺接された回転ディスク33を、背板として代用することにより、内部にメダルを貯留することが可能となっている。また、貯留部32の奥行きはメダルの直径より狭くなるように形成されている。
メダル通過口32aは、図2及び図7に示すように、貯留部本体32bの上端部に設けられた開口であって、メダル投入口15の下方に設けられている。このメダル通過口32aの幅は、適正メダルMTの直径(25mm)よりも大きい約40mmとしている。また、このメダル通過口32a奥行は、適正メダルMTの直径(25mm)を越えない程度に大きく形成している。すなわち、メダル通過口32aの幅及び奥行きは、メダル投入口15の開口部15aの幅及び奥行きよりも大きく形成している。これにより、メダル通過口32aが開口部15aの真下となるようにメダル選別装置30を設置したり、メダル通過口32aと開口部15aの間にメダルを誘導するためのガイドを設けたりする必要がない。したがって、スロットマシン10の設計の自由度を高めることができる。開口部15aを通過した適正メダルMT及び小径メダルMSは、メダル通過口32aを通過して貯留部32に入ることができる。
メダル通過口32aを通過して貯留部32に投入されたメダルは、貯留部32に一時的に貯留される。この貯留部32は、奥行きが適正メダルMTの直径(25mm)よりも小さい寸法となっているため、投入されたメダルは、横向きには貯留されず、回転ディスク33とほぼ平行の向きで回転ディスク33の前面にもたれかかる状態で貯留される。また、メダルがメダル投入口15に連続投入された場合、貯留部32に落下した2枚目以降のメダルも、横向きには貯留されず、回転ディスク33とほぼ平行の向きで貯留される。一方、メダル通過口32aを通過する際、後述する検知装置36により、メダルが通過したことが検出されると、後述するモーター駆動制御手段220によりモーター35aの正回転駆動が開始される。そして、回転ディスク33が時計回りに回転すると、貯留部32の最下部に落下したメダルが、回転ディスク33のメダル収納部34に収納される。ここで、メダル収納部34が回転ディスク33の最下部にある時の当該メダル収納部34の下端部は、貯留部32の最下部と同じかあるいはそれより僅かに低い位置になるように形成されている。したがって、貯留部32の最下部に落下したメダルは、回転ディスク33のメダル収納部34に収納されやすいようになっている。
貯留部32は、貯留部本体32bの外周部分4箇所に等配された凸部32dと、ボード部31aの前面に設けられ、かつ4箇所の凸部32dに対応する位置に設けられた固定溝31dとが噛み合うことにより固定されている。ここでつまみ部32cを持ち貯留部32を左に回転させると、凸部32dと対応する固定溝31dとの噛み合わせが外れるため、貯留部32をボード部31aから分離することができる。これにより、貯留部32内でメダルの詰まりなどが発生した時は、貯留部32を取り外すことにより、詰まったメダルを取り除くことができる。
なお、貯留部32は透明な樹脂で形成されており、内部を視認することが可能である。これにより、貯留部32を取り外すことなく、貯留部32の内部及び回転ディスク33の様子を確認することができる。
(検知装置36)
検知装置36は、貯留部32にメダルが投入されたことを検出することによりメダル通過信号を出力するためのものであり、図2及び図7に示すように、メダル通過口32aの周囲に取り付けられている。
また、この検知装置36は、1個のフォトセンサーにより構成されている。具体的には、検知装置36は、光を発する発光部と、発光部から発せられた光を受ける受光部とを備えている。そして、発光部及び受光部は、図7に示すように、メダル通過口32aの手前側(図の左側)と奥側(図の右側)の対向する2面に配置されており、発光部の発光軸と受光部の受光軸はそれぞれ、設置されている面の左右中央に位置している。前述のとおり、メダル通過口32aの幅は約40mmであるため、メダルがメダル通過口32aの左右どちらかの端を通過しても発光部の発光軸及び受光部の受光軸の間を通過することができる。すなわち、検知装置36は、メダル通過口32aを通過してきたメダルによって、発光部から受光部への光路が妨げられるようになっており、これによりメダルの通過を検出する。そして、検知装置36がメダルの通過を検出することによりメダル通過信号(Hiレベル信号、Loレベル信号いずれにも設定可)を出力する。
また、本実施の形態では、後述する選別装置制御部200が、所定時間間隔(例えば、1ミリ秒間隔)で、メダル通過信号が出力されているか否かを判定している。そして、この判定結果に基づいて、後述するモーター駆動制御手段220が、モーター35aの駆動を開始するか否かを決定し、また、後述する計時手段210が、計時を開始するか否か、又は、計時を終了するか否かを決定する。
(排出部37)
排出部37は、メダル収納部34に収納されたメダルを、メダル収納部34から排出するためのものである。この排出部37は、図5に示すように、ボード部31aの前面であって、メダル収納部34の回転軌道の最上部から約30°反時計回りに回転した位置に設けられている。
なお、本実施の形態では、排出部37が、メダル収納部34に収納されたメダルが、回転ディスク33の回転により送られる所定位置に該当するものとなっている。
この排出部37は、回転ディスク33の上部に対応するボード部31aを、このボード部31aと直交する方向に凹ませて形成した凹部である。具体的には、排出部37は、回転ディスク33の時計回りの回転に伴ってメダル収納部34が回転し、最上部に達する約30°手前の位置に対応するボード部31aを、幅が適正メダルMT1枚分の径の寸法よりもやや大きく、かつ、深さが適正メダルMT1枚分の厚さの寸法よりもやや大きくなるように凹ませて形成した凹部である。
前述のとおり、メダル投入口15に投入された適正メダルMT及び小径メダルMSは、貯留部32の最下部に貯留される。そして、貯留部32の最下部に貯留されたメダルは、回転ディスク33のメダル収納部34に1枚ずつ収納される。そして、メダル収納部34に収納されたメダルは、回転ディスク33が時計回りに回転することにより、貯留部32の最下部から、排出部37まで送られる。また、メダル収納部34に収納されたメダルは、ベース31におけるボード部31aの前面にもたれかかった状態で排出部37まで送られる。ここで、排出部37は、前述のとおり、ボード部31aを凹ませて形成された凹部であるため、排出部37まで送られたメダルは、メダル収納部34の裏面から排出部37へ落とし込まれることとなる。すなわち、排出部37へ排出されることとなる。
また、回転ディスク33は一定速度で回転するため、メダル収納部34は一定間隔で排出部37へ到達することとなる。そして、これに伴って、メダル収納部34に収納されたメダルも一定間隔で排出部37へ排出されることとなる。
そして、メダルが排出部37に排出されると、排出部37にあるメダルは、回転ディスク33に設けられた突起33cによって回転ディスク33の正回転方向に押され、後述するメダル通路38に誘導される。
(メダル通路38)
メダル通路38は、回転ディスク33の回転により排出部37まで誘導され、排出部37へ排出されたメダルを一定方向へ誘導するためのものである。
メダル通路38の始端は、図5に示すように、排出部37に連通している。換言すれば、排出部37はメダル通路38の一部となっており、メダル通路38は排出部37から始まるものである。また、メダル通路38の終端は、ベース31の右端部であり、特に図示していないが、ホッパーユニット20の上方に位置している。より具体的には、このメダル通路38は、排出部37からボード部31aの最上部までメダル収納部34の回転の軌跡に沿って弧を描いて上昇し、ボード部31aの最上部からは右下方に傾斜して、高さが次第に低くなりながらベース31の右端部に至るまでの領域に形成されている。そして、メダル通路38は、この領域に対応するボード部31aを、このボード部31aと直交する方向に凹ませて形成したものである。
メダル通路38は、排出部37側が上流側であり、メダル通路38のホッパーユニット20側が下流側である。前述のとおり、メダルが排出部37に排出されると、排出部37にあるメダルは、回転ディスク33に設けられた突起33cによって回転ディスク33の正回転方向に押され、メダル通路38に誘導される。また、メダル通路38に誘導されたメダルは、突起33cによってボード部31aの最上部までさらに誘導される。そして、ボード部31aの最上部まで誘導されたメダルは、ホッパーユニット20側に向けて誘導される。具体的には、メダルはボード部31aの最上部から始まる傾斜部分を、メダルの自重により転動する。以上のことから、メダル通路38は、排出部37へ排出されたメダルを、上流側から下流側へ向けて、一定方向へ誘導するように形成されている。
前述のとおり、メダル通路38が設けられているベース31におけるボード部31aは、上側が奥方向に傾くように傾斜している。そのため、メダル通路38は、図5に示すように、上流側から下流側へ向けて斜め下方に傾斜するのみならず、上側の縁が奥方向へ傾くように傾斜している。これにより、メダルは、上側を奥方向へ傾斜させた状態、具体的には、ボード部31aの前面にもたれかかった状態で、メダル通路38を上流側から下流側へ向けて転動する。
(選別排除装置39)
選別排除装置39は、常時、メダル通路38から小径メダルMSを排除するとともに、所定条件時にはメダル通路38から適正メダルMTも排除するためのものである。
なお、本実施の形態では、適正メダルMTを投入不可と設定されているときが、所定条件時に該当するものとなっている。すなわち、選別排除装置39は、適正メダルMTを投入不可と設定されているときには、適正メダルMTも排除することとなる。さらに換言すると、所定条件時は、メダル投入口15にメダルを投入しても受け付けられない状態となっている。
また、本実施の形態では、選別排除装置39によりメダル通路38から排除されたメダルは、メダル通路38からメダル払い出し口21まで至る返却通路(図示しておらず)へ誘導される。そして、返却通路へ誘導されたメダルは、自重で返却通路を流下して、メダル払い出し口21から排出される。
また、選別排除装置39は、常時は、適正メダルMTを、メダル通路38における選別排除装置39よりも下流へ誘導するとともに、小径メダルMSを、メダル通路38から排除、つまり、上述の返却通路(図示しておらず)へ誘導する。すなわち、選別排除装置39は、常時は、適正メダルMTの進路を、メダル通路38における選別排除装置39よりも下流方向にするとともに、小径メダルMSの進路を、返却通路(図示しておらず)方向にする。
また、選別排除装置39は、所定条件時、すなわち、適正メダルMTを投入不可と設定されているときには、適正メダルMTも、メダル通路38から排除する。すなわち、選別排除装置39は、適正メダルMTを投入不可と設定されているときには、適正メダルMTも、上述の返却通路(図示しておらず)へ誘導する。さらに換言すれば、選別排除装置39は、適正メダルMTを投入不可と設定されているときには、適正メダルMTの進路を、返却通路(図示しておらず)方向にする。
選別排除装置39は、図3(A)に示すように、メダル通路38の途中、具体的にはメダル通路38のうち前面に回転ディスク33がない部分に設けられている。
選別排除装置39は、具体的には図3(A)、(B)及び図5に示すように、メダル通路38の途中に設けられ、下方から上方に向けて奥行が増すような凹みを有する通路凹部60と、ボード部31aの前面に前後方向に回動可能となるように軸支されているとともに、右斜め上方の平坦面が通路凹部60の下面として形成されているメダルガイド61と、通路凹部60の上部の縁に設置した板状部材であって、メダル通路38の前面をなす選別スケール62と、通路凹部60の前面に前後方向に回動可能となるように上部が軸支されているとともに、通路凹部60の前面を覆うように形成されている選別部カバー63と、メダルガイド61を電磁的に前方に回動させるための返却切替部64と、メダルガイド61を後方に回動させるとともに、選別部カバー63を手動で前方に回動させるための強制返却レバー65と、通路凹部60から落下するメダルを返却通路(図示しておらず)に誘導する返却メダルカバー66と、から構成されている。
通路凹部60は、図5に示すようにメダル通路38の表面側であって、メダル通路38の下方から上方に向けて奥行が増すように凹ませて形成したメダル落下斜面60aと、メダル落下斜面60aの下方に、メダル通路38と平行に設けらた溝であって、後述する基準レール61bを収納する基準レール収納部60bと、を有する。
メダル落下斜面60aは、ボード部31aの傾きよりもさらに水平方向に傾いている。そして、このメダル落下斜面60aは、返却メダルカバー66に連通しており、メダル払い出し口21まで至る返却通路(図示しておらず)に向けてメダルが滑り落ちる様に形成されている。
メダルガイド61は、図3(A)及び図4に示すように、ボード部31aの前面に前後方向に回動可能となるように略中央部が軸支されているメダルガイド本体61aと、メダルガイド本体61aの軸支部より下方に取り付けられ、基準レール61bを後方に付勢するガイドスプリング61cと、から構成されている。
メダルガイド本体61aの右斜め上方の平坦面は、通路凹部60の下面である基準レール61bとして形成されている。メダルガイド本体61aの上方が手前に回動、すなわち基準レール61bが前方に移動している時、この基準レール61bはメダル通路38の下面と連続する面をなすように形成されている。
ガイドスプリング61cが基準レール61bを後方に付勢している場合、基準レール61bは基準レール収納部60bに収納されている(図9(B)参照)。また、後述する返却切替部64が作動して、ガイドスプリング61cの付勢力に対抗して基準レール61bが前方に回動した場合、基準レール61bは基準レール収納部60bに収納されずに通路凹部60の下部に表れる(図9(A)参照)。
選別スケール62は、通路凹部60の上部の縁に設置された平行四辺形状の板状部材である。図3(A)に示すように、この選別スケール62は、その前面がメダル通路38の前面と同一面となるように、かつ、その下面はメダル通路38の上面と平行となるように形成されている。そして、基準レール61bから選別スケール62の下面までの距離は、小径メダルMSの直径より大きく、適正メダルMTの直径より小さくなるように設置されている。
選別部カバー63は、通路凹部60の前面覆うものである。図3(A)及び図4に示すように、この選別部カバー63は、通路凹部60の前面に前後方向に回動可能となるように上端部が軸支されている台形型の部材である選別部扉63aと、選別部扉63aを後方に付勢する扉スプリング63dと、選別部扉63aの前面に前後方向に回動可能となるようにメダル通路38の上流側が軸支されているメダル可倒レバー63bと、メダル可倒レバー63bを選別部扉63aに付勢するレバースプリング63eと、から構成されている。
扉スプリング63dは、選別部扉63aの軸支部に設けられており、選別部扉63aを通路凹部60の前面に常に付勢している。
また、レバースプリング63eは、メダル可倒レバー63bの軸支部に設けられており、メダル可倒レバー63bを選別部扉63aに常に付勢している。
メダル可倒レバー63bには、そのメダル通路38の下流側の端部2箇所に爪部63cが形成されている。また、選別部扉63aにおいて、メダル可倒レバー63bに設けられた2箇所の爪部63cに対応する位置には、矩形状の開口が形成されている。そして、メダル可倒レバー63bが選別部扉63aに付勢されている際は、爪部63cがこの開口を貫通し、選別部扉63aの内側、換言すると、メダル通路38内まで突出している。
選別部扉63aは扉スプリング63dの付勢力により通路凹部60の前面を覆うが、この際、メダル通路38が塞がれることはない。したがって、選別排除装置39は適正メダルMTを下流に誘導することができる。
なお、適正メダルMTが排除されることなく選別排除装置39内部を通過する際、メダル可倒レバー63bの爪部63cに接触することになるが、適正メダルMTは、レバースプリング63eの付勢力に対抗してメダル可倒レバー63bを前方に回動させることができるため、下流に転動することが可能である。
返却切替部64は、図8(A)から(C)に示すように、ボード部31aの背面に固定される切替部固定部64aと、切替部固定部64aに回動可能に固定されている切替部フレーム64bと、切替部フレーム64bをその上端を後方に、下端を前方に付勢するためのフレームスプリング64cと、切替部フレーム64bに回動可能に固定されている押し付け片64dと、押し付け片64dを後方に付勢させるための押し付け片スプリング64eと、押し付け片スプリング64eの付勢力に対抗して押し付け片64dを前方に回動させるための電磁コイル64fと、から構成されている。
図8(B)及び(C)に示すように、切替部フレーム64bは、下端からその高さの略1/3の位置で切替部固定部64aに軸支されている。フレームスプリング64cは、一端が切替部固定部64aの下部に取付けられ、他端が切替部フレーム64bの下部に取り付けらており、切替部フレーム64bをその上端を後方に、下端を前方に付勢している。
また、切替部フレーム64bは、その左上部端部が大きく突出しており、後述するフレーム操作レバー65cによって操作される回動操作部64gとして形成されている。
切替部フレーム64bには、押し付け片64d、押し付け片スプリング64e、及び電磁コイル64fが取付けられており、切替部フレーム64bが回動する際は、これらの押し付け片64d、押し付け片スプリング64e、及び電磁コイル64fは、切替部フレーム64bと共に回動する。
押し付け片64dは、図8(B)に示すように、側面視では、略L字に折り曲げた板状部材であり、前方に折り曲げた部分の先端がメダルガイド61を前方に押しつける部分となっている。そして、押し付け片64dは、下端からその高さの略5/6の位置で切替部フレーム64bに軸支されている。押し付け片スプリング64eは、一端が切替部フレーム64bの上部に取り付けられ、他端が押し付け片64dの上部に取り付けられており、押し付け片64dを後方に付勢している。一方、電磁コイル64fに通電しているときは、電磁コイル64fが押し付け片スプリング64eの付勢力に対抗し、押し付け片64dを引き付けるため、押し付け片64dは前方に回動する。なお、図8(C)は、電磁コイル64fに通電している状態を示している。
強制返却レバー65は、切替部フレーム64bをその上端を前方に、下端を後方に回動させるとともに、選別部カバー63を前方に回動させるものである。強制返却レバー65は、図3(B)に示すように、ボード部31aの後面に前後方向に回動可能となるように上端部が軸支されている返却レバー本体65aと、返却レバー本体65aに固定されるカバー回動ステー65bと、から構成されている。
返却レバー本体65aには、図4に示すように、その左側端部が下方に大きく垂れ下がった部分があり、返却切替部64の回動操作部64gを操作するためのフレーム操作レバー65cとして形成されている。
カバー回動ステー65bは、Z字型に折り曲げられた板状部材であり、その上端側が返却レバー本体65aの前面右側に固定されている。また、カバー回動ステー65bは、上端の固定部分から、一度前方に向けて折れ曲がり返却レバー本体65aの前方に延びた後、下方に向けて折れ曲がるように形成されている。
この返却レバー本体65aは、スロットマシン10の外部に設けられた返却ボタン(図示しておらず)に連通しており、返却ボタンが操作されると、返却レバー本体65aは前方向に回動する。そして、フレーム操作レバー65cが切替部フレーム64bの回動操作部64gを後方から前方に押すことにより、フレームスプリング64cの付勢力に対抗して、切替部フレーム64bをその上端を前方に、下端を後方に回動させる。
カバー回動ステー65bは、その前方への延伸部分が、ボード部31aに設けられた開口部分を貫通し、下方に向けて折り曲げられた部分の下端部が、選別部カバー63を前方に回動させるための押し付け部分として作用する。返却ボタン(図示しておらず)が操作され返却レバー本体65aが前方向に回動すると、カバー回動ステー65bは選別部カバー63を前方に回動させる。
返却メダルカバー66は、図2及び図4に示すように、選別排除装置39から排除される小径メダルをMS又は適正メダルMTを、メダル払い出し口21と連通している返却通路(図示しておらず)に導くためのものである。返却メダルカバー66は、ボード部31aに固定されるカバー取付ステー66aと、カバー取付ステー66aに固定されるコの字型の断面を有するカバー部66bと、から構成されている。
前述のとおり、メダルはメダル落下斜面60aを滑り落ちて排除されるため、カバー部66bの奥行きは、メダルの直径の大きさまでは必要とせず、滑り落ちるメダルが通過できるだけの大きさがあれば足りる。また、カバー部66bの幅はメダル落下斜面60aの幅と同じ程度の幅があれば足りる。
(選別排除装置39の動作について)
メダル通路38は、図5に示すように、ボード部31aの最上部から下流側へ向けて斜め下方に傾斜するのみならず、上側の縁が奥方向へ傾くように傾斜している。これにより、メダルは、上側を奥方向へ傾斜させた状態で、メダルの背面をメダル通路38に接触させながら下流側へ向けて転動し、選別排除装置39に達する。そして、選別排除装置39では、基準レール61b、選別スケール62、及び選別部カバー63によりメダルの通路が形成されている。また、この通路内には爪部63cが突出しており、常時において適正メダルMTが通過する際、適正メダルMTはレバースプリング63eの付勢力に対抗して爪部63cを前方に押し退けながら通過する。
図9(A)は常時を示す。この状態では、電磁コイル64fは通電されており、電磁コイル64fが、押し付け片スプリング64eの付勢力に対抗して押し付け片64dを前方(矢印A方向)に回動させている。そして、押し付け片64dの先端はガイドスプリング61cの付勢力に対抗して基準レール61bを前方に回動させるため、基準レール61bは通路凹部60の下部に表れている。
そしてメダルが選別排除装置39に侵入すると、適正メダルMTが通過する場合は、適正メダルMTの下端が基準レール61bの上に乗り、また、適正メダルMTの上端縁が選別スケール62の下面の縁に支えられて転動する。
ここで、選別スケール62は、基準レール61bから選別スケール62の下面までの距離が、適正メダルMTの直径よりも僅かに小さくなるように設けられている。そのため、小径メダルMSが通過する場合は、小径メダルMSの下端は基準レール61bの上に乗ることができるが、小径メダルMSは適正メダルMTよりも直径が小さく、その上端が選別スケール62の下面の縁に達しないため、小径メダルMSの自重及び爪部63cへの接触により通路凹部60に落下する(矢印X)。さらにはメダル落下斜面60aを滑り落ち(矢印Y)、返却メダルカバー66内を通過して排除される。
図9(B)は、所定条件時を示す。この状態では、電磁コイル64fの通電が停止しており、押し付け片64dは、押し付け片スプリング64eにより後方(矢印B方向)に付勢されている。そのため、基準レール61bは、押し付け片64dの先端により前方に押し付けられておらず、ガイドスプリング61cの付勢力により後方に回動しており、基準レール61bは基準レール収納部60bに収納されることになる。
そして、適正メダルMTが選別排除装置39に侵入すると、通路凹部60の下部に基準レール61bがないため、適正メダルMTの自重及び爪部63cへの接触により通路凹部60に落下する(矢印X)。さらにはメダル落下斜面60aを滑り落ち(矢印Y)、返却メダルカバー66内を通過して排除される。また同様に、小径メダルMSについても、通路凹部60に落下し(矢印X)、メダル落下斜面60aを滑り落ち(矢印Y)、返却メダルカバー66内を通過して排除される。
図9(C)は、強制返却時を示す。図示の状態は、スロットマシン10の外部に連通する返却ボタン(図示しておらず)が押された状態である。まず、返却ボタン(図示しておらず)が押されたことにより、強制返却レバー65が前方に回動し、フレーム操作レバー65cが回動操作部64gを前方に押す。これにより、切替部フレーム64bはその上端を前方に、下端を後方に向くように回動し(矢印C)、切替部フレーム64bに取り付けられている押し付け片64dは、その先端部分が後方に回動する。そして、押し付け片64dが後方に移動すると、基準レール61bは、押し付け片64dの先端により前方に押し付けられていないため、ガイドスプリング61cの付勢力により後方に回動し、基準レール61bは基準レール収納部60bに収納されることになる。また、返却レバー本体65aが前方向に回動すると、前述のとおり、カバー回動ステー65bは選別部カバー63を前方に回動させる(矢印D)。
この時、メダルが選別排除装置39に侵入すると、通路凹部60の下端に基準レール61bがないため、メダルの自重により通路凹部60に落下する。また、選別排除装置39内部、例えば通路凹部60内でメダルが引っ掛かっていたとしても、選別部カバー63は前方に回動されているため、引っ掛かっているメダルを通路凹部60に落下させることができる。通路凹部60に落下したメダルは、さらに落下斜面60aを滑り落ち、返却メダルカバー66内を通過して排除される。
なお、図9(C)は電磁コイル64fが通電されている状態であるが、電磁コイル64fが通電されていない場合、基準レール61bは既に基準レール収納部60bに収納されているため、選別部カバー63の前方への回動のみが行われる。
本実施の形態では、前述のとおり、適正メダルMTを投入不可と設定されているときが、所定条件時に該当するが、スタートスイッチ18の操作からこのスタートスイッチ18の操作により開始された遊技が終了するまでは、適正メダルMTを投入不可と設定される。一方、1回の遊技が終了してからその次にスタートスイッチ18が操作されるまでは、適正メダルMTを投入可と設定される。
また、クレジットされているメダルの枚数が所定枚数(本実施の形態では50枚)に達しているときは、適正メダルMTを投入不可と設定される。
また、ある遊技において、新たにメダルを投入することなく次の遊技を開始することができるリプレイ入賞となった場合には、この遊技が終了してからその次にスタートスイッチ18が操作されるまでも、適正メダルMTを投入不可と設定される。
そして、適正メダルMTを投入可と設定されているとき、電磁コイル64fに通電する。これにより、適正メダルMTは、通路凹部60に落下することなく、選別排除装置39を通過し、また、小径メダルMSは、通路凹部60に落下して、返却通路(図示しておらず)へ誘導される。一方、適正メダルMTを投入不可と設定されているとき、すなわち、所定条件時には、電磁コイル64fに通電しない。これにより、適正メダルMTは、通路凹部60に落下して、返却通路(図示しておらず)へ誘導され、また、小径メダルMSも、通路凹部60に落下して、返却通路(図示しておらず)へ誘導される。すなわち、小径メダルMSは、常に、通路凹部60に落下して、返却通路(図示しておらず)へ誘導される。
(メダル検知センサー40)
メダル検知センサー40は、メダル通路38における選別排除装置39よりも下流側に設けられるものであって、適正メダルMTの通過を検出することにより通過検出信号を出力するためのものである。
具体的には、メダル検知センサー40は、図5に示すように、ボード部31aの、メダル通路38の最下流に対応する位置に形成した切り欠きに嵌め込むようにして取り付けられており、メダル通路38の一部を構成するものとなっている。
また、メダル検知センサー40には、選別排除装置39を通過したメダルのみ到達する。すなわち、メダル検知センサー40は、適正メダルMTを投入可と設定されているとき(すなわち、常時)に、選別排除装置39を通過した適正メダルMTのみ到達し、この適正メダルMTの通過を検出する。
また、本実施の形態では、メダル検知センサー40は、図4に示すように、1個のフォトセンサーにより構成されている。具体的には、メダル検知センサー40は、光を発する発光部と、発光部から発せられた光を受ける受光部とを備えている。そして、発光部及び受光部は、間隙を挟んで互いに対向するように配置されており、メダル通路38を流下してきた適正メダルMTは、発光部及び受光部の間を通過するようになっている。すなわち、メダル検知センサー40は、メダル通路38を流下してきた適正メダルMTによって、発光部から受光部への光路が妨げられるようになっており、これにより適正メダルMTの通過を検出する。そして、メダル検知センサー40がメダルの通過を検出することにより、通過検出信号(Hiレベル信号、Loレベル信号いずれにも設定可)を出力する。
また、本実施の形態では、制御装置100が、所定時間間隔(例えば、1ミリ秒間隔)で、通過検出信号が出力されているか否かを判定している。そして、この判定結果に基づいて、後述するメダルカウント手段120が、メダルの枚数、すなわち、適正メダルMTの枚数をカウントする。
(回転監視装置41)
回転監視装置41は、図3(A)に示すように、ボード部31a前面に形成された環状溝31cに設けられるものであって、回転ディスク33に設けられた突起33cを検出することにより回転検出信号を出力するためのものである。この回転監視装置41は、メダル検知センサー40と同様に光を発する発光部と、発光部から発せられた光を受ける受光部とを備えている。そして、発光部及び受光部は、間隙を挟んで互いに対向するように配置されており、回転ディスク33の回転に伴い移動する突起33cが、発光部及び受光部の間を通過するようになっている。すなわち、回転監視装置41は、突起33cによって、発光部から受光部への光路が妨げられるようになっており、これにより回転ディスク33の回転を検出する。そして、回転監視装置41が回転ディスク33の回転を検出することにより、回転検出信号(Hiレベル信号、Loレベル信号いずれにも設定可)を出力する。
また、本実施の形態では、後述する選別装置制御部200が、所定時間間隔(例えば、1ミリ秒間隔)で、回転検出信号が出力されているか否かを判定している。そして、この判定結果に基づいて、後述する異常判定手段230が、モーター35aの回転を監視し、異常があるか否かを判定する。
なお、発光部と受光部との間隙の距離は、環状溝31cと同等又は少し広くなるように形成されている。
(選別装置制御部200)
選別装置制御部200は、メダル選別装置30を制御するためのものである。この選別装置制御部200は、CPU、ROM、RAM、及び、I/O等を備えたマイクロコンピュータを用いて構成されている。
また、図10に示すように、選別装置制御部200の入力段としては、検知装置36及び回転監視装置41が接続され、出力段としては、モーター35aが接続されている。
また、選別装置制御部200は、CPUがROMに記憶された所定のプログラムを実行することにより、計時手段210、モーター駆動制御手段220、異常判定手段230、及び異常報知手段240などとして機能する。
なお、本実施の形態における選別装置制御部200は、メダル選別装置30に設けられているが、これに限らず、スロットマシン10の制御装置100と共用してもよい。
(計時手段210)
計時手段210は、所定時からの経過時間を計時するためのものであり、選別装置制御部200を構成するマイクロコンピュータが有する内部タイマを用いることができる。
本実施の形態では、計時手段210は、メダル通過口32aをメダルが通過したことを契機として、計時を開始する。
そして、選別装置制御部200は、計時手段210により計時された時間の値が、所定値(例えば、2秒)に達したか否かを判定する。換言すれば、選別装置制御部200は、メダルがメダル通過口32aを最後に通過してから計時手段210により計時された時間の値が所定値(2秒)に達したか否かを判定する。そして、この判定結果に基づいて、後述するモーター駆動制御手段220が、モーター35aの正回転駆動を停止するか否かを決定する。
また、計時手段210は、計時した時間の値が所定値(2秒)に達したときには、計時を終了する。
なお、本実施の形態では、正回転駆動を停止するまでの時間を2〜3秒の間に設定するのが好ましいが、これに限らず、任意の時間に設定することができる。
また、計時手段210が計時をしているときに、検知装置36が、メダル通過信号を再度出力した際には、計時手段210は、計時した時間の値をクリアして、再度、計時を開始する。換言すれば、計時手段210が計時をしているときに、メダル投入口15にメダルが投入され、このメダルがメダル通過口32aを通過した際には、計時手段210は、計時した時間の値をクリアして、再度、計時を開始する。
さらに、本実施の形態では、計時手段210は、モーター駆動制御手段220が、モーター35aの逆回転駆動を開始したことを契機として、計時を開始する。
そして、選別装置制御部200は、計時手段210により計時された時間の値が、所定値(例えば、0.2秒)に達したか否かを判定する。換言すれば、選別装置制御部200は、モーター駆動制御手段220が、モーター35aの逆回転駆動を開始してから計時手段210により計時された時間の値が所定値(0.2秒)に達したか否かを判定する。そして、この判定結果に基づいて、モーター駆動制御手段220が、モーター35aの逆回転駆動を停止するか否かを決定する。
また、計時手段210は、計時した時間の値が所定値(0.2秒)に達したときには、計時を終了する。
なお、本実施の形態では、逆回転駆動を停止するまでの時間を0.2〜0.3秒の間に設定するのが好ましいが、これに限らず、任意の時間に設定することができる。
また、本実施の形態では、正回転駆動時の計時及び逆回転駆動時の計時を一つの計時手段(計時手段210)が実行しているが、これに限らない。すなわち、正回転駆動時の計時及び逆回転駆動時の計時をそれぞれ別の計時手段で実行してもよい。
(モーター駆動制御手段220)
モーター駆動制御手段220は、検知装置36から出力されたメダル通過信号の入力を契機として、モーター35aの正回転駆動を開始し、所定の条件を満たすことを契機として、モーター35aの正回転駆動を終了させるように制御するためのものである。また、モーター35aの正回転駆動中に回転ディスク33の回転が停止したり、減速したりする異常が発生した際に、モーター35aの逆回転駆動を開始し、特定の条件を満たすことを契機として、モーター35aの逆回転駆動を終了させるように制御するためのものである。
本実施の形態では、モーター駆動制御手段220は、検知装置36が、メダル通過信号を出力することにより、モーター35aの正回転駆動を開始するように制御する。換言すれば、モーター駆動制御手段220は、メダル通過口32aをメダルが通過することにより、モーター35aの正回転駆動を開始するように制御する。
モーター駆動制御手段220が、モーター35aの正回転駆動を開始すると、モーター35aの駆動軸が、反時計回りに回転を開始する。そして、モーター35aの駆動軸に取り付けられたピニオンギヤ35bが減速ギヤ35cを時計回りに減速させながら回転させる。これに伴い、減速ギヤ35cに固定されている回転ディスク33も、時計回りに回転を開始する。
そして、検知装置36から出力されたメダル通過信号の入力を契機として、計時手段210が計時を開始する。計時手段210により計時された時間の値が、所定値(例えば、2秒)に達したことを契機として、モーター駆動制御手段220が、モーター35aの正回転駆動を終了するように制御する。
換言すれば、メダル通過口32aをメダルが通過してから、計時手段210により計時された時間の値が、所定値(2秒)に達した事を契機として、モーター駆動制御手段220が、モーター35aの正回転駆動を終了するように制御する。
また、前述のとおり、計時手段210が計時をしているときに、検知装置36が、メダル通過信号を再度出力した際、すなわち、メダル通過口32aをメダルが通過した際には、計時手段210は計時した時間の値をクリアして、再度、計時を開始する。
モーター駆動制御手段220が、モーター35aの正回転駆動を終了すると、モーター35aの駆動軸が、反時計回りの回転を終了する。そして、これに伴い、回転ディスク33の時計回りの回転は終了する。
なお、本実施の形態では、計時手段210により計時された時間の値が、所定値(2秒)に達することが、「所定の条件を満たすこと」に該当する。
さらに、本実施の形態では、モーター駆動制御手段220は、後述する異常判定手段230が異常を判定した時にはモーター35aの逆回転駆動を開始する。
モーター駆動制御手段220が、モーター35aの逆回転駆動を開始すると、モーター35aの駆動軸が、時計回りに回転を開始する。そして、モーター35aの駆動軸に取り付けられたピニオンギヤ35bが減速ギヤ35cを反時計回りに減速させながら回転させる。これに伴い、減速ギヤ35cに固定されている回転ディスク33も、反時計回りに回転を開始する。
そして、モーター35aの逆回転駆動の開始と同時に、計時手段210は計時を開始する。計時手段210により計時された時間の値が、所定値(例えば、0.2秒)に達したことを契機として、モーター駆動制御手段220は、モーター35aの逆回転駆動を終了し、再びモーター35aの正回転駆動を開始するように制御する。また、回転ディスク33を逆回転させた後、正回転に戻してもなお回転に異常があると異常判定手段230が判定した場合には、回転ディスク33の駆動(正回転駆動及び逆回転駆動)を完全に停止する。
なお、本実施の形態では、計時手段210により計時された時間の値が、所定値(0.2秒)に達することが、「特定の条件を満たすこと」に該当する。
(異常判定手段230)
異常判定手段230は、回転監視装置41から出力された回転検出信号を監視し、回転ディスク33の回転に異常がないかどうかを判定するものである。
具体的に説明すると、モーター35aが正常に回転している時、回転監視装置41は所定の間隔で回転検出信号を出力している。しかし、回転監視装置41から回転検出信号を入力しない、あるいは所定の間隔で回転検出信号を入力しない場合、すなわち、メダルの詰まりや不正器具等の挿入により、回転ディスク33が停止、あるいは減速している場合、異常判定手段230は異常と判定する。
上述のとおり、異常判定手段230が異常と判定するとモーター駆動制御手段220はモーター35aの逆回転駆動を開始する。また、モーター駆動制御手段220が所定時間回転ディスク33を逆回転させた後、正回転に戻してもなお回転に異常があると異常判定手段230が判定した場合には、回転ディスク33の駆動(正回転駆動及び逆回転駆動)を完全に停止する。
(異常報知手段240)
異常報知手段240は、回転ディスク33の回転に異常がある場合に、制御装置100に対して、その旨を報知するものである。
上述のとおり、回転ディスク33の回転に異常があると判定すると、モーター駆動制御手段220は所定時間回転ディスク33を逆回転させた後、正回転に戻す。そして、依然として異常判定手段230が回転に異常があると判定した場合、換言すると、メダルの詰まりや不正状態が継続している場合、モーター駆動制御手段220は回転ディスク33の駆動(正回転駆動及び逆回転駆動)を完全に停止する。この際、異常報知手段240は、報知のためのエラー信号を制御装置100に向けて出力する。
一方、エラー信号を入力した制御装置100は、遊技を中断又は中止する。また、スロットマシン10に設けられた7セグメント表示器などを制御し、メダル選別装置30に異常が発生している旨を報知する。例えば、7セグメント表示器の場合は「EE」などのエラーコードを表示することができる。
なお、制御装置100は、スロットマシン10の遊技に係る演出を制御する演出装置(図示しておらず)に対してエラー信号を転送してもよい。この際、制御装置100からエラー信号を受信した演出装置は、スロットマシン10が備えるランプ、表示装置、スピーカー(いずれも図示しておらず)を通じてメダル選別装置30に異常が発生している旨を報知することができる。例えば、メダルが詰まっているときには表示装置に「メダルを除去してください」の文字を表示させたり、不正行為が行われている時にはスピーカーからサイレンを鳴らしたりしたりすることができる。
(メダルカウント手段120)
メダルカウント手段120は、メダル検知センサー40により出力された通過検出信号に基づいて、適正メダルMTの枚数をカウントするためのものである。
本実施の形態では、メダル検知センサー40には、適正メダルMTを投入可と設定されているとき、すなわち、常時に、選別排除装置39を通過した適正メダルMTのみが到達する。したがって、メダルカウント手段120は、適正メダルMTを投入可と設定されているときに、メダル検知センサー40に到達した適正メダルMTの枚数をカウントする。
具体的には、メダル検知センサー40が、通過検出信号を出力すると、メダルカウント手段120が、適正メダルMTのカウント動作を行う。換言すれば、通過検出信号が1回出力されるごとに、カウント値を1つ加算する。
これにより、メダル投入口15に投入された適正メダルMTの枚数がカウントされる。
(遊技制御手段110)
遊技制御手段110は、スロットマシン10における遊技を制御するためのものである。
また、遊技制御手段110は、特に図示していないが、一般的な遊技である通常遊技を制御するための通常遊技制御手段、通常遊技よりも有利な遊技である特別遊技(ビッグボーナスゲーム、レギュラーボーナスゲームなど)を制御するための特別遊技制御手段、予め定めた抽選確率に基づいて、予め定められた当選役に関する抽選を行うための当選抽選手段、各回転リール23の回転停止を制御するための停止制御手段、及び、当選抽選手段の抽選結果と回転リール23の停止図柄とに基づいて、入賞処理を行うための入賞判定手段、などを備える。
(モーター35aの駆動制御処理)
次に、上記構成を備えたスロットマシン10におけるモーター35aの駆動制御処理の概略について、図11及び図12のフローを用いて説明する。
まず図11のステップ100において、選別装置制御部200により、検知装置36からメダル通過信号が出力されたか否かが判定される。換言すれば、メダル通過口32aをメダルが通過したか否かが判定される。そして、メダル通過信号が出力されたと判定された場合、次のステップ101に進む。一方、メダル通過信号が出力されていないと判定された場合、ステップ100に戻る。
ステップ101において、モーター駆動制御手段220により、モーター35aの正回転駆動が開始される。そして、ステップ102に進む。
ステップ102において、計時手段210により、計時のためのカウンタの値がクリアされる。すなわち、カウンタの値として「0」を設定する。そして、ステップ103に進む。
ステップ103において、計時手段210により、計時が開始される。そして、ステップ104に進む。
ステップ104において、選別装置制御部200により、検知装置36からメダル通過信号が出力されたか否かが判定される。換言すれば、メダル通過口32aをメダルが通過したか否かが判定される。そして、メダル通過信号が出力されたと判定された場合、ステップ102に戻る。一方、メダル通過信号が出力されていないと判定された場合、ステップ105に進む。
ステップ105において、異常判定手段230により、回転ディスク33の回転に異常が発生したか否かが判定される。そして、回転ディスク33の回転に異常が発生したと判定された場合、図12のステップ200に進む。一方、回転ディスク33の回転に異常が発生していないと判定された場合、ステップ106に進む。
ステップ106において、選別装置制御部200により、計時手段210による計時の時間の値が所定値(2秒)に達したか否かが判定される。そして、計時手段210による計時の時間の値が所定値(2秒)に達したと判定された場合、次のステップ107に進む。一方、計時手段210による計時の時間の値が所定値(2秒)に達していないと判定された場合、ステップ104に戻る。
ステップ107において、モーター駆動制御手段220により、モーター35aの正回転駆動が終了される。そして、ステップ108に進む。
ステップ108において、計時手段210により、計時が終了され、モーター35aの正回転駆動制御処理が終了する。
一方、ステップ105において、回転ディスク33の回転が異常と判定された場合について、図12のフローを用いて説明する。
ステップ200において、モーター駆動制御手段220により、モーター35aの逆回転駆動が開始される。そして、ステップ201に進む。
ステップ201において、計時手段210により、計時のためのカウンタの値がクリアされる。すなわち、カウンタの値として「0」を設定する。そして、ステップ202に進む。
ステップ202において、計時手段210により、計時が開始される。そして、ステップ203に進む。
ステップ203において、選別装置制御部200により、計時手段210による計時の時間の値が所定値(0.2秒)に達したか否かが判定される。そして、計時手段210による計時の時間の値が所定値(0.2秒)に達したと判定された場合、次のステップ204に進む。一方、計時手段210による計時の時間の値が所定値(0.2秒)に達していないと判定された場合、ステップ203に戻る。
ステップ204において、モーター駆動制御手段220により、モーター35aの逆回転駆動が終了される。そして、ステップ205に進む。
ステップ205において、計時手段210により、計時が終了される。そして、ステップ206に進む。
ステップ206において、モーター駆動制御手段220により、再びモーター35aの正回転駆動が開始される。そして、ステップ207に進む。
ステップ207において、異常判定手段230により、回転ディスク33の回転に異常が発生したか否かが判定される。そして、回転ディスク33の回転に異常が発生したと判定された場合、次のステップ208に進む。一方、回転ディスク33の回転に異常が発生していないと判定された場合、図11のステップ102に戻る。
ステップ208において、モーター駆動制御手段220により、モーター35aの駆動が終了される。そして、ステップ209に進む。
ステップ209において、異常報知手段240により、依然として回転ディスク33に異常が発生している旨のエラー信号が出力される。そして、遊技を中断又は中止するとともに、スロットマシン10が備えるランプ、表示装置、及びスピーカーを通じてメダル選別装置30に異常が発生している旨や、点検を要する旨が報知される。そしてモーター35aの駆動制御処理が終了する。
(総括)
本実施の形態では、メダル投入口15に投入された適正メダルMT及び小径メダルMSは、メダル通過口32aを通過して貯留部32に一時的に貯留される。そして、メダル通過口32aをメダルが通過したことが検知装置36により検出されると、この検知装置36がメダル通過信号を出力し、このメダル通過信号の入力を契機として、モーター駆動制御手段220がモーター35aの正回転駆動を開始する。すなわち、モーター35aの駆動軸が反時計回りに回転するとともに、モーター35aの駆動軸に固定されたピニオンギヤ35bを介して減速ギヤ35cは時計回りに回転する。そして、減速ギヤ35cに取り付けられている回転ディスク33は時計回りに回転する。そして、この回転ディスク33の回転により、貯留部32に貯留されている適正メダルMT又は小径メダルMSは、回転ディスク33のメダル収納部34に1枚ずつ収納され、一定間隔で排出部37まで送られる。そして、回転ディスク33により排出部37まで送られた適正メダルMT又は小径メダルMSは、順次、メダル通路38を上流側から下流側に向けて誘導される。そして、総てのメダルは一定間隔で1枚ずつ選別排除装置39に到達する。選別排除装置39に到達した小径メダルMSは、常時、選別排除装置39によりメダル通路38から排除される。また、選別排除装置39に到達した適正メダルMTは、常時は、選別排除装置39により排除されない。すなわち、適正メダルMTを投入可と設定されているときに、選別排除装置39に到達した適正メダルMTは、選別排除装置39を通過する。そして、選別排除装置39を通過した適正メダルMTは、メダル通路38のさらに下流側へ誘導される。そして、適正メダルMTの通過がメダル検知センサー40により検出されると、このメダル検知センサー40が通過検出信号を出力する。そして、この通過検出信号に基づいて、メダルカウント手段120が適正メダルMTの枚数をカウントする。
ここで、本実施の形態では、貯留部32に投入されたメダルが、回転ディスク33とほぼ平行の向きで貯留される。図13に示した従来技術のように、貯留部32内に向きの異なるメダルが混在する場合、回転ディスク33の回転に伴い、メダルが大きく攪拌されたり、メダルが回転ディスク33によって跳ね上げられたりするが、本実施の形態では、メダルが大きく攪拌されたり、跳ね上がらず、メダル収納部34にスムーズに収容される。したがって、貯留部32に多くのメダルを貯留させる必要がないため、貯留部32を小型化することができ、さらには、メダル選別装置30を小型化することができる。
上述のように、本実施の形態では、回転ディスク33が、メダル投入口15からメダル検知センサー40まで至る経路の途中に設けられている。すなわち、メダル投入口15からメダル検知センサー40まで至る経路が、回転ディスク33により機械的に遮断されていることとなる。
また、メダル投入口15に投入された適正メダルMTは、回転ディスク33の回転により排出部37まで送られた後、メダル通路38に誘導されてメダル検知センサー40まで至ることとなる。すなわち、回転ディスク33の回転という動作を経なければ、適正メダルMTはメダル検知センサー40まで至ることができない。
これにより、例えば、糸を括り付けたメダルをメダル投入口15から投入し、糸を操ることでメダルがメダル検知センサー40の前後を往復するようにして、適正メダルMTのカウントを行わせるような不正行為を確実に防止することができる。すなわち、回転ディスク33が回転することにより、糸が切れてしまったり、回転ディスク33に糸が絡まったりする可能性が高い。また、糸が切れず、回転ディスク33に糸が絡まらなかったとしても、回転ディスク33により糸の操作が妨げられる可能性が高い。このように、糸の使用は極めて困難なものとなるため、上述のような不正行為を防止することができることとなる。
また、細長い板状部材の先端部に発光体を取り付けた不正器具を、メダル投入口15から差し込み、発光体をメダル検知センサー40の位置に合わせて適正メダルMTの通過によるタイミングと同じように点滅させることで、適正メダルMTを擬似的に投入するという不正行為も確実に防止することができる。すなわち、上述と同様に、回転ディスク33が回転することにより、不正器具が回転ディスク33に挟まれて壊れてしまう等、回転ディスク33により不正器具の操作が妨げられる可能性が高い。したがって、不正器具の使用は極めて困難なものとなるため、上述のような不正行為を防止することができることとなる。
また、本実施の形態では、メダル通過口32aをメダルが通過すれば、回転ディスク33が正回転を開始し、前記メダルは回転ディスク33により排出部37まで送られる。そして、メダル通過口32aをメダルが通過したのと同時に、計時手段210による計時が開始される。そして、計時手段210により計時された時間が所定値(2秒)に達したと判定された場合、モーター駆動制御手段220は、モーター35aの駆動を停止し、回転ディスク33の正回転は停止する。
ここで、例えば、回転ディスク33が回転していないときに、金属製の細長い板状部材を、メダル投入口15から差し込み、検知装置36に近付けることで、メダル通過口32aをメダルが通過したと検知装置36に誤認させて、回転ディスク33を回転させるというような不正行為が行われたとする。しかし、このような不正行為が行われても、貯留部32内にはメダルが貯留されていないため、回転ディスク33は回転するのみで、排出部37には何も送られず、結局、メダル検知センサー40により不正な検出がされることもない。
したがって、不正に適正メダルMTの検出が行われることを確実に防止することができることとなる。
また、本実施の形態では、前述のとおり、糸を括り付けたメダルを利用した不正行為を防止することができるため、メダル検知センサー40は、2個のフォトセンサーではなく、1個のフォトセンサーにより構成することができる。また、本発明によれば、前述のとおり、発光体を取り付けた不正器具を利用した不正行為を防止することもできるため、メダル検知センサー40として、変調光センサーを使用する必要はなく、直流光センサーを使用することができる。
これにより、部品点数を減少させることができるとともに、既存の部品等を利用することができるため、経済的に不正行為を防止することができることとなる。
さらに、本実施の形態では、貯留部32は透明な樹脂で形成されており、内部を視認することが可能である。これにより、貯留部32を取り外すことなく、貯留部32の内部及び回転ディスク33の様子を確認することができる。
そして、貯留部32内でメダルの詰まりなどが発生した時は、つまみ部32cを回転させることにより貯留部本体32bを取り外すことができ、詰まったメダルを取り除くことができる。
本実施の形態では、メダル通過口32aに設けられた検知装置36により、メダル通過口32aをメダルが通過したことを検出した時点でモーター35aの正回転駆動が開始される。したがって、メダルが貯留部32に投入される時点で回転ディスク33は既に回転しているため、貯留部32に投入されたメダルを直ちにメダル収納部34に収納し、所定位置に送ることができる。また、メダル投入口15にメダルが連続投入された場合でも、貯留部32に投入されたメダルを直ちにメダル収納部34に収納し、所定位置に送ることができる。したがって、貯留部32に貯留されるメダルの量は少なくて済むため、貯留部32を小型化することができき、さらには、メダル選別装置30を小型化することができる。
本実施の形態では、回転ディスク33の回転に異常が発生した場合は、回転ディスク33が所定時間逆回転する。
これにより、貯留部32やメダル収納部34にて、メダルの詰まりが発生した場合であっても、前扉12を開けてメダル選別装置30を点検することなく、メダルの詰まりを解消することができる。すなわち、遊技を中断せずにメダルの詰まりを解消することができる。
また、前述のように不正行為を行うために、糸を括り付けたメダルや細長い板状部材の先端部に発光体を取り付けた不正器具をメダル投入口15から差し込んだ結果、回転ディスク33の回転が停止した場合には、回転ディスク33が逆回転することにより、これらのメダルや不正器具を自動的に排出することができる。
また、本実施の形態では、メダルの詰まりや不正器具等の挿入により回転ディスク33が逆回転し、その後正回転に戻してもなお異常判定手段230により異常と判定される場合、換言すると、メダルの詰まりや不正状態が継続している場合、メダル選別装置30に異常が発生している旨を報知することが可能である。
これにより、遊技機は遊技を中断又は中止するとともに、メダルの詰まりや不正状態が継続している旨や、点検を要する旨などを遊技者やホールの店員に報知することができる。
また、本実施の形態では、選別排除装置39の表面側からメダルが排除される。具体的には、選別排除装置39のメダル落下斜面60aを滑り落ちることにより排除される。そのため、排除されたメダルは直径方向に回転しながら落下せず、選別排除装置39から滑り落ちた姿勢をほぼそのまま維持した姿勢で落下する。排除されたメダルは、直径方向に回転しながら、あるいは水平方向を向いたまま落下しないため、選別排除装置39から排除されたメダルが通過する返却通路は、その奥行きをメダルの直径より大きくする必要がない。すなわち、横方向に細長い断面形状とすることができる。したがって、返却通路の奥行きを狭くできるため、本発明のメダル選別装置30を搭載するスロットマシン10の設計の自由度を高めることができる。
また、本実施の形態では、メダル収納部34に収納されたメダルは、回転ディスク33により、1枚ずつ順次、一定間隔で排出部37へ送られることとなる。そして、回転ディスク33により排出部37まで送られたメダルは、1枚ずつ順次、一定間隔でメダル通路38を流下し、選別排除装置39に到達する。すなわち、選別排除装置39には、メダルが、1枚ずつ順次、一定間隔で到達することとなる。
したがって、選別排除装置39は、1枚ずつ順次、一定間隔でメダルの選別をすることとなるため、メダルの選別を、正確に、かつ、安定して行うことができることとなる。
また、本実施の形態では、大量のメダルが高速で連続して投入された場合にも、このメダルが貯留部32に貯留されてから、その後に、回転ディスク33により、1枚ずつ順次、一定間隔で排出部37へ送られることとなる。
すなわち、メダル投入口15に投入されたメダルは、遊技者によるメダル投入の条件(一度に投入しようとする枚数、投入間隔、投入速度など)にかかわらず、一定間隔で選別排除装置39に到達することとなる。
したがって、選別排除装置39は、一定間隔で1枚ずつ順次、メダルの選別をすることとなるため、遊技者によるメダル投入の条件に影響されることなく、メダルの選別を、正確に、かつ、安定して行うことができることとなる。
また、遊技機における遊技中のメダル投入動作は、遊技者にとって煩わしいものであるため、遊技感覚からも高速でメダルを投入しようとする遊技者が多い。本発明によれば、メダル投入口15から投入されたメダルは、貯留部32に一度貯留された後、選別排除装置39によりメダルの選別が行われるため、上述のような遊技者に対しても、遊技感覚を損なわせることなく、高速でのメダル投入を行わせることができる。したがって、高速でのメダル投入を望む遊技者、及び、望まない遊技者のいずれに対しても、メダル投入動作について満足感を与えることができることとなる。
なお、本実施の形態のメダル選別装置30は、ボード部31a及び回転ディスク33が前扉12の裏側から見たときの奥方向、すなわち、スロットマシン10の正面から見たときの手前方向にその上側が傾いた状態で設置されている。しかし、これに限らず、反対向きに設置させてもよい。つまり、ボード部31a及び回転ディスク33が前扉12の裏側から見たときの手前方向、すなわち、スロットマシン10の正面から見たときの奥方向にその上側が傾いた状態で設置させてもよい。
(変形例)
上記実施の形態では、検知装置36が、メダル通過信号を出力したことを契機として、計時手段210が計時を開始し、計時手段210により計時された時間の値が、所定値(2秒)に達したことを契機として、モーター駆動制御手段220が、モーター35aの正回転駆動を終了するように制御していたが、回転ディスク33のメダル収納部34に収納されたメダルが、排出部37に排出されてからの所定時間の経過を契機として、モーター駆動制御手段220が、モーター35aの正回転駆動を終了するように制御することもできる。
具体的には、排出部37に、メダルの通過を検知するための排出部センサー(特に図示しておらず)を設ける。排出部センサーは、例えば、フォトセンサーにより構成されるものであって、メダルが排出部37を通過することにより、発光部から発せられる光が遮断されるようになっており、これによりメダルの通過を検出する。そして、排出部センサーがメダルの通過を検出することにより、排出検出信号(Hiレベル信号、Loレベル信号いずれにも設定可)を出力する。
そして、前記排出検出信号の出力を契機として、計時手段210が計時を開始する。
なお、計時手段210が計時を開始した後に、再度、検知装置36が、メダル通過信号を出力した場合、すなわち、メダル通過口32aをメダルが通過した場合には、計時手段210は計時を停止し、計時手段210により計時された時間をクリアする。そして、再度、上述と同様の処理を行う。すなわち、前記排出部センサーが、前記排出検出信号を出力したことを契機として、計時手段210が計時を開始する。
また、計時手段210が計時を開始した後に、再度、排出部センサーが、通過検出信号を出力した場合、すなわち、新たにメダルが排出部37を通過した場合には、計時手段210により計時された時間をクリアした後、再度、計時手段210が計時を開始する。
そして、計時手段210により計時された時間の値が、所定値(例えば、2秒)に達したことを契機として、モーター駆動制御手段220が、モーター35aの正回転駆動を終了するように制御する。
なお、このような形態では、一のメダルが排出部37を通過した後、計時手段210により計時された時間の値が、所定値(2秒)に達することが、「所定条件を満たすこと」に該当する。
そして、このような形態であっても、上記実施の形態と同様の作用・効果を奏することとなる。
また、適正メダルMTがメダル検知センサー40を通過してからの所定時間の経過を契機として、モーター駆動制御手段220が、モーター35aの正回転駆動を終了するように制御することもできる。
具体的には、メダル検知センサー40が、通過検出信号を出力したことを契機として、計時手段210が計時を開始する。
なお、計時手段210が計時を開始した後に、再度、検知装置36が、メダル通過信号を出力した場合、すなわち、メダル通過口32aをメダルが通過した場合には、計時手段210は計時を停止し、計時手段210により計時された時間をクリアする。そして、再度、上述と同様の処理を行う。すなわち、メダル検知センサー40が、前記通過検出信号を出力したことを契機として、計時手段210が計時を開始する。
また、計時手段210が計時を開始した後に、再度、メダル検知センサー40が、通過検出信号を出力した場合、すなわち、新たに適正メダルMTがメダル検知センサー40を通過した場合には、計時手段210により計時された時間をクリアした後、再度、計時手段210が計時を開始する。
そして、計時手段210により計時された時間の値が、所定値(例えば、2秒)に達したことを契機として、モーター駆動制御手段220が、モーター35aの正回転駆動を終了するように制御する。
なお、このような形態では、一の適正メダルMTがメダル検知センサー40を通過した後、計時手段210により計時された時間の値が、所定値(2秒)に達することが、「所定条件を満たすこと」に該当する。
そして、このような形態であっても、上記実施の形態と同様の作用・効果を奏することとなる。
また、メダル通過口32aを通過したメダルの枚数と同数のメダルが、排出部37に排出されたことを契機として、モーター駆動制御手段220が、モーター35aの正回転駆動を終了するように制御することもできる。
具体的には、前述と同様に排出部37に、メダルの通過を検知するための排出部センサーを設ける。制御装置100は、前記排出部センサーが検知したメダルの通過枚数をカウントするとともに、検知装置36が検知したメダルの通過枚数をカウントする。
そして、検知装置36が検知したメダルの通過枚数と同数のメダルが前記排出部センサーを通過したことを契機として、モーター駆動制御手段220が、モーター35aの正回転駆動を終了するように制御する。
なお、このような形態では、メダル通過口32aを通過したメダルの枚数と同数のメダルが排出部37に排出されたことが、「所定条件を満たすこと」に該当する。
そして、このような形態であっても、上記実施の形態と同様の作用・効果を奏することとなる。
さらに、モーター駆動制御手段220は、スロットマシン10の電源がONとなったことを契機として、モーター35aの駆動を開始し、スロットマシン10の電源がOFFとなったことを契機として、モーター35aの駆動を終了するように制御することもできる。
すなわち、モーター駆動制御手段220は、スロットマシン10の稼動中は常に、モーター35aを駆動するように制御することもできる。
そして、このような形態であっても、上記実施の形態と同様の作用・効果を奏することとなる。
上記実施の形態に係るメダル選別装置30は、スロットマシン以外のメダル遊技機やゲーム機にも応用することができる。また、上記実施の形態に係るメダル選別装置30は、メダルのカウントにのみ使用されるものではなく、他の用途に使用することもできる。
10 スロットマシン 11 筐体
12 前扉 14 図柄表示窓
15 メダル投入口 15a 開口部
16 ベットスイッチ 17 精算スイッチ
18 スタートスイッチ 19 ストップスイッチ
20 ホッパーユニット 21 メダル払い出し口
22 リールユニット 23 回転リール
25 操作部 26 メダル受け皿
30 メダル選別装置 31 ベース
31a ボード部 31b フランジ部
31c 環状溝 31d 固定溝
32 貯留部 32a メダル通過口
32b 貯留部本体 32c つまみ部
32d 凸部 33 回転ディスク
33a ディスク部 33b 支持部
33c 突起 34 メダル収納部
35 モーターユニット 35a モーター
35b ピニオンギヤ 35c 減速ギヤ
36 検知装置 37 排出部
38 メダル通路 39 選別排除装置
40 メダル検知センサー 41 回転監視装置
51 メダル選別枠 51a 排除開口
52 回動部材 52c 下部片
60 通路凹部 60a メダル落下斜面
60b 基準レール収納部 61 メダルガイド
61a メダルガイド本体 61b 基準レール
61c ガイドスプリング 62 選別スケール
63 選別部カバー 63a 選別部扉
63b メダル可倒レバー 63c 爪部
63d 扉スプリング 63e レバースプリング
64 返却切替部 64a 切替部固定部
64b 切替部フレーム 64c フレームスプリング
64d 押し付け片 64e 押し付け片スプリング
64f 電磁コイル 64g 回動操作部
65 強制返却レバー 65a 返却レバー本体
65b カバー回動ステー 65c フレーム操作レバー
66 返却メダルカバー 66a カバー取付ステー
66b カバー部
100 制御装置 110 遊技制御手段
120 メダルカウント手段 200 選別装置制御部
210 計時手段 220 モーター駆動制御手段
230 異常判定手段 240 異常報知手段
MT 適正メダル
ML 大径メダル
MS 小径メダル

Claims (5)

  1. 所定の規格に適合したメダルを適正メダルとし、
    適正メダルよりも径が大きいメダルを大径メダルとし、
    適正メダルよりも径が小さいメダルを小径メダルとし、
    適正メダル及び小径メダルの投入を許容するものの、大径メダルの投入を阻止し、かつ、適正メダルを1枚ずつ投入可能に形成されたメダル投入口から投入されたメダルを一時的に貯留する貯留部と、
    前記貯留部の上端に設けられ、前記メダル投入口から投入されたメダルが通過し、前記貯留部の前記上端よりも狭い開口であるメダル通過口と、
    前記貯留部に貯留されているメダルを1枚ずつ収納可能なメダル収納部を有し、前記メダル収納部に収納されたメダルを前記貯留部から所定位置へ送り、かつ、前記所定位置まで送られたメダルを前記メダル収納部の裏面側から排出するための回転ディスクと、
    前記回転ディスクを回転駆動させるためのモーターと、
    前記所定位置における前記回転ディスクの裏面側に始端が位置し、かつ、前記所定位置において前記メダル収納部の裏面側から排出されたメダルのみを一定方向へ誘導するためのメダル通路と、
    前記メダル通路の途中に設けられ、常時、前記メダル通路から小径メダルを排除するとともに、所定条件時には前記メダル通路から適正メダルも排除するための選別排除装置と、
    前記メダル通路における前記選別排除装置よりも下流側に設けられ、メダルの通過を検出することにより通過検出信号を出力するためのメダル検知センサーと、
    前記モーターの駆動を制御するためのモーター駆動制御手段と、を備え、
    前記貯留部は、前記メダル投入口の下方に位置するとともに、当該貯留部の奥行きがメダルの直径より狭くなるように設けられ、
    前記回転ディスクは、前記メダル投入口から投入されたメダルの落下軌跡上に位置するとともに、落下するメダルの円形面に対して傾斜させた状態で、かつ、当該回転ディスクの上端が、当該メダル投入口よりも下方に位置するように設置され、
    前記メダル通路は、前記回転ディスクと平行で、かつ、前記所定位置側から側方へ向けて下り傾斜となるように設けられており
    記メダル通過口付近に設けられ、メダルの通過を検出することによりメダル通過信号を出力するための検知装置を備え、
    前記モーター駆動制御手段は、前記検知装置から出力された前記メダル通過信号の入力を契機として、前記モーターの正回転駆動を開始させるものであり
    記回転ディスクの回転を検出することにより回転検出信号を出力するための回転監視装置と、
    前記回転監視装置から出力された前記回転検出信号を監視し、前記回転ディスクの回転の異常を判定する異常判定手段と、を備え、
    前記モーター駆動制御手段は、前記異常判定手段が異常と判定した場合に、前記モーターを特定の条件を満たすまで逆回転駆動させるように制御することを特徴とするメダル選別装置。
  2. 記モーター駆動制御手段が逆回転駆動制御の後、正回転駆動制御を行い、再び前記異
    常判定手段により異常と判定された場合に、異常を報知する異常報知手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のメダル選別装置。
  3. 前記選別排除装置は、
    前記常時には前記メダル通路の下面を閉鎖し、前記所定条件時には前記メダル通路の下面を開放する基準レールと、
    前記基準レールを適正メダルが転動する場合、適正メダルの上部を裏面から支持し、前記基準レールを小径メダルが転動する場合、小径メダルを前記メダル通路の裏面の凹部へ落とす選別スケールと、
    前記凹部に設けられ、かつ前記凹部に落ちたメダルを前記メダル通路の表面側から下方へ落下させるメダル落下斜面と、
    を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のメダル選別装置。
  4. 所定の規格に適合したメダルを適正メダルとし、
    適正メダルよりも径が大きいメダルを大径メダルとし、
    適正メダルよりも径が小さいメダルを小径メダルとし、
    適正メダル及び小径メダルの投入を許容するものの、大径メダルの投入を阻止し、かつ、適正メダルを1枚ずつ投入可能に形成されたメダル投入口から投入されたメダルを一時的に貯留する貯留部と、
    前記貯留部の上端に設けられ、前記メダル投入口から投入されたメダルが通過し、前記貯留部の前記上端よりも狭い開口であるメダル通過口と、
    前記貯留部に貯留されているメダルを1枚ずつ収納可能なメダル収納部を有し、前記メダル収納部に収納されたメダルを前記貯留部から所定位置へ送り、かつ、前記所定位置まで送られたメダルを前記メダル収納部の裏面側から排出するための回転ディスクと、
    前記回転ディスクを回転駆動させるためのモーターと、
    前記所定位置における前記回転ディスクの裏面側に始端が位置し、かつ、前記所定位置において前記メダル収納部の裏面側から排出されたメダルのみを一定方向へ誘導するためのメダル通路と、
    前記メダル通路の途中に設けられ、常時、前記メダル通路から小径メダルを排除するとともに、所定条件時には前記メダル通路から適正メダルも排除するための選別排除装置と、
    前記メダル通路における前記選別排除装置よりも下流側に設けられ、メダルの通過を検出することにより通過検出信号を出力するためのメダル検知センサーと、
    前記モーターの駆動を制御するためのモーター駆動制御手段と、を備え、
    前記貯留部は、前記メダル投入口の下方に位置するとともに、当該貯留部の奥行きがメダルの直径より狭くなるように設けられ、
    前記回転ディスクは、前記メダル投入口から投入されたメダルの落下軌跡上に位置するとともに、落下するメダルの円形面に対して傾斜させた状態で、かつ、当該回転ディスクの上端が、当該メダル投入口よりも下方に位置するように設置され、
    前記メダル通路は、前記回転ディスクと平行で、かつ、前記所定位置側から側方へ向けて下り傾斜となるように設けられており、
    前記選別排除装置は、
    前記常時には前記メダル通路の下面を閉鎖し、前記所定条件時には前記メダル通路の下面を開放する基準レールと、
    前記基準レールを適正メダルが転動する場合、適正メダルの上部を裏面から支持し、前記基準レールを小径メダルが転動する場合、小径メダルを前記メダル通路の裏面の凹部へ落とす選別スケールと、
    前記凹部に設けられ、かつ前記凹部に落ちたメダルを前記メダル通路の表面側から下方へ落下させるメダル落下斜面と、
    を備えることを特徴とするメダル選別装置。
  5. 前記回転ディスクは、
    前記メダル収納部に収納されたメダルを、1枚ずつ順次、前記所定位置へ送るように形成されていることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のメダル選別装置。
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