JP6618414B2 - パワーコンディショナ - Google Patents

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Description

本発明は、パワーコンディショナに関する。
従来のパワーコンディショナ(Power Conditioning System:以下、適宜PCSと称する)では、特許文献1に示すように、単独運転検出装置を備えたものが知られている。単独運転検出装置は、PCSの出力電圧周波数の偏差量に基づいてPCSの無効電力出力量を変化させ、PCSの出力電圧周波数変化に正帰還をかけ、PCSの出力電圧周波数の変化を助長し、PCSの出力周波数の変化を検出し、PCSの動作を停止させる。
なお、単独運転検出機能は、日本電機工業会(Japan Electrical Manufacturers′ Association:略称「JEMA」)によりJEM規格1498(方式名:ステップ注入付周波数フィードバック方式)として標準化されている(下記非特許文献1)。ここで、単独運転検出装置は、正帰還のゲインが高い場合には、PCS出力電圧が変動してフリッカ現象が発生し、電力品質低下を引き起こすことが知られている。
特許文献1には、インバータの出力電圧の変動量をちらつき視感度曲線における10Hzの変動値であるΔV10に換算し、ΔV10が閾値を超えた場合にPCSが出力する無効電力変動量を制限し、正帰還のゲインを実質的に小さくすることで、フリッカ現象の発生を抑制する単独運転検出装置が開示されている。
特開2014−3743号公報
一般社団法人 日本電機工業会、JEM規格1498、ステップ注入付周波数フィードバック方式(分散型電源用単相パワーコンディショナの標準形能動的単独運転検出方式)、2012年8月27日制定(2014年9月25日改正)
特許文献1に記載の単独運転検出装置は、無効電力変動量の正帰還のゲインを小さくすることでフリッカ現象の発生を抑制するため、単独運転の検出が遅くなるという問題があった。一方、高速で単独運転検出を行うために無効電力出力量の正帰還のゲインを高くした場合、フリッカ現象が発生し、電力品質が低下するという問題があった。
本発明は上記に鑑みてなされたものであって、単独運転を高速に検出でき、かつ電力品質の低下を抑制するパワーコンディショナを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るパワーコンディショナは直流電力を交流電力に変換するインバータ部と、前記パワーコンディショナの出力電圧の周期及び周波数の少なくとも一方を計測する周波数計測部と、前記周波数計測部が計測した前記周期及び前記周波数の少なくとも一方を記憶し、前記周期及び前記周波数の少なくとも一方の偏差を算出する第1の算出部と、前記偏差に基づいて前記パワーコンディショナに注入する無効電力出力量を算出する第2の算出部と、前記無効電力出力量に基づいて前記インバータ部の無効電力の出力量を制御する電流制御処理部と、少なくとも前記インバータ部、前記周波数計測部、前記第1の算出部、前記第2の算出部及び前記電流制御処理部が含まれる閉ループ中のいずれかの箇所に接続され、前記パワーコンディショナが系統連系運転をしている場合に前記閉ループのゲイン周波数特性が第1の周波数帯において予め定められた第1の閾値未満となるように調整され、かつ前記パワーコンディショナが単独運転をしている場合に前記ゲイン周波数特性が第2の周波数帯のいずれかにおいて予め定められた前記第1の閾値よりも大きくなるように調整され、かつ前記パワーコンディショナが単独運転をしている場合に前記ゲイン周波数特性が第3の周波数帯のいずれかにおいて予め定められた第2の閾値よりも大きくなるように調整された周波数特性調整部と、前記周波数計測部が計測する前記周期及び前記周波数の少なくとも一方の変化から前記パワーコンディショナが単独運転であることを検出し、前記パワーコンディショナが単独運転である場合に前記インバータ部の出力を停止させる単独運転検出部と、を備える。
本発明によれば、単独運転を高速に検出でき、かつ電力品質の低下を抑制するパワーコンディショナを提供することができる。
実施の形態1に係るパワーコンディショナの概略構成図 実施の形態1に係るパワーコンディショナの系統周波数計測部のタイミングチャートの説明図 実施の形態1に係るパワーコンディショナの周波数偏差算出部の演算アルゴリズムの説明図 実施の形態1に係るパワーコンディショナの周波数偏差算出部のゲイン周波数特性を示す図 実施の形態1に係るパワーコンディショナの無効電力出力量算出部の変換特性を示す図 実施の形態1に係るパワーコンディショナの周波数特性調整部のゲイン周波数特性を示す図 実施の形態1に係るパワーコンディショナの系統連系運転時の各構成要素による閉ループのゲイン周波数特性を示す図 実施の形態1に係るパワーコンディショナの単独運転時の各構成要素による閉ループのゲイン周波数特性を示す図 実施の形態1に係るパワーコンディショナに外乱を入力した場合のシミュレーション結果を示す図 実施の形態1に係るパワーコンディショナの単独運転検出試験のシミュレーション結果を示す図 実施の形態2に係るパワーコンディショナの周波数偏差算出部の演算アルゴリズムの説明図 実施の形態2に係るパワーコンディショナの周波数偏差算出部のゲイン周波数特性を示す図 実施の形態2に係るパワーコンディショナの周波数特性調整部のゲイン周波数特性を示す図 実施の形態2に係るパワーコンディショナの系統連系運転時の各構成要素による閉ループのゲイン周波数特性を示す図 実施の形態2に係るパワーコンディショナの単独運転時の各構成要素による閉ループのゲイン周波数特性を示す図 実施の形態2に係るパワーコンディショナに外乱を入力した場合のシミュレーション結果を示す図 実施の形態2に係るパワーコンディショナの単独運転検出試験のシミュレーション結果を示す図
以下に、本発明の実施の形態に係るパワーコンディショナを図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態により本発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係るパワーコンディショナ3の概略構成図である。図2は、実施の形態1に係るパワーコンディショナ3の系統周波数計測部9のタイミングチャートの説明図である。図3は、実施の形態1に係るパワーコンディショナ3の周波数偏差算出部7の演算アルゴリズムの説明図である。図4は、実施の形態1に係るパワーコンディショナ3の周波数偏差算出部7のゲイン周波数特性を示す図である。図5は、実施の形態1に係るパワーコンディショナ3の無効電力出力量算出部6の変換特性を示す図である。
図6は、実施の形態1に係るパワーコンディショナ3の周波数特性調整部8のゲイン周波数特性を示す図である。図7は、実施の形態1に係るパワーコンディショナ3の系統連系運転時の各構成要素による閉ループのゲイン周波数特性を示す図である。図8は、実施の形態1に係るパワーコンディショナ3の単独運転時の各構成要素による閉ループのゲイン周波数特性を示す図である。図9は、実施の形態1に係るパワーコンディショナ3に外乱を入力した場合のシミュレーション結果を示す図である。図10は、実施の形態1に係るパワーコンディショナ3の単独運転検出試験のシミュレーション結果を示す図である。
本実施の形態のPCS3は、図1に示すように、PCS入力部15と、PCS出力部13と、連系リレー12と、インバータ部4と、系統周波数計測部9と、第1の算出部である周波数偏差算出部7と、周波数特性調整部8と、第2の算出部である無効電力出力量算出部6と、電流制御処理部5と、単独運転検出部11と、を備える。
PCS入力部15は、太陽電池モジュール1が接続される入力端子である。PCS入力部15は、インバータ部4と電気的に接続される。なお、PCS入力部15は、太陽電池モジュール1に接続されるとしたが、これに限定されない。PCS入力部15に接続される外部電源は、例えば、風力発電、燃料電池及び蓄電池でもよい。
PCS出力部13は、交流電源系統2と接続される出力端子である。PCS出力部13は、連系リレー12と電気的に接続される。
連系リレー12は、入力信号に基づいて回路の開閉を行うスイッチである。連系リレー12は、インバータ部4とPCS出力部13との間の電路に設置される。連系リレー12は、後述する単独運転検出部11の出力信号が入力される。連系リレー12は、単独運転検出部11から開動作の信号が入力された場合にスイッチを開放し、インバータ部4とPCS出力部13とを電気的に開放する。
インバータ部4は、PCS入力部15を介して太陽電池モジュール1と電気的に接続される。インバータ部4は、連系リレー12と電気的に接続される。インバータ部4は、太陽電池モジュール1から入力された直流電力を交流電力に変換する電力変換装置である。インバータ部4は、変換した交流電力を連系リレー12及びPCS出力部13を介して交流電源系統2に逆潮流させる。
系統周波数計測部9は、図2に示すタイミングチャートに基づいて、PCS出力部13における電圧の周期を計測する。詳細には、まず、系統周波数計測部9は、PCS出力部13における電圧に同期した方形波信号を生成する。次に、系統周波数計測部9は、方形波信号の立ち下がり時点から次の立ち上がり時点までの中間時点の時間を求める。次に、系統周波数計測部9は、中間時点間の時間を周期データとして算出する。系統周波数計測部9は、計測した周期データを周波数偏差算出部7及び単独運転検出部11に出力する。
周波数偏差算出部7は、図3に示す演算アルゴリズムに基づいて、周波数偏差を算出する。詳細には、周波数偏差算出部7は、系統周波数計測部9が計測した周期データを5m秒毎にサンプリングする。次に、周波数偏差算出部7は、サンプリングした周期データを記憶する。ここで、図3に記載されたCiは、(i×5)m秒前に計測された周期データを示す。ここで、iは整数を表す。また、C0は現在の周期データを示す。次に、周波数偏差算出部7は、最新の40m秒間の周期データの移動平均値を求め、最近周期データA0とする。次に、周波数偏差算出部7は、200m秒前から280m秒前までの周期データの移動平均値を求め、過去周期データB0とする。次に、周波数偏差算出部7は、最近周期データA0と過去周期データB0との逆数の偏差を算出することで周波数偏差を求める。周波数偏差算出部7は、図3に示した演算アルゴリズムを実行することで、一種のデジタルフィルタを構成する。周波数偏差算出部7は、図4に示すゲイン周波数特性を有する。周波数偏差算出部7のゲイン周波数特性は、図4に示すように、2Hz及び6.5Hz付近にピーク特性を有する。周波数偏差算出部7のゲイン周波数特性は、図4に示すように、4.5Hz付近にディップ特性を有する。周波数偏差算出部7は、算出した周波数偏差を周波数特性調整部8に順次出力する。
周波数特性調整部8は、デジタルフィルタである。周波数特性調整部8は、周波数偏差算出部7から入力された周波数偏差にフィルタをかけて無効電力出力量算出部6に出力する。周波数特性調整部8のゲイン周波数特性に関しては後述する。
無効電力出力量算出部6は、図5に示す変換特性に応じて周波数特性調整部8から出力される周波数偏差を無効電力出力指令値に変換する。図5に示した変換特性の横軸は、周波数偏差を表す。図5に示した変換特性の縦軸は、無効電力出力指令値を表す。無効電力出力量算出部6は、周波数偏差が正の場合にはPCS3から見て進み位相の無効電力を算出する。無効電力出力量算出部6は、周波数偏差が負の場合にはPCS3から見て遅れ位相の無効電力を算出する。
無効電力出力量算出部6の変換特性は、周波数偏差の絶対値が0.01Hz未満の低感帯領域における傾きと周波数偏差の絶対値が0.01Hz以上0.45Hz未満の高感帯領域における傾きとが異なる。つまり、低感帯領域における傾きは、図5に示すように、高感帯領域における傾きよりも小さく設定される。ここで、傾きは、周波数偏差の変化に対する無効電力出力指令値の変化の割合を示す。また、無効電力出力指令値は、周波数偏差が0.45Hz以上の領域においては、一定値900Varである。また、無効電力出力指令値は、周波数偏差が−0.45Hz以下の領域においては、一定値−900Varである。無効電力出力量算出部6は、算出した無効電力出力指令値を電流制御処理部5に出力する。
なお、本実施の形態では無効電力出力指令値の上限値を900Varとし、下限値を−900Varとしたが、これに限定されない。無効電力指令値の上限値及び下限値の絶対値は、例えば0.25P.U.Var以下であればよい。ここで、P.U.は、per unitの略である。P.U.は、単位法で用いる記号であり、基準値に対する比を表す。例えば、0.25P.U.Varは、基準値を4kWの定格出力とした場合には、4kWの0.25倍である1kVarの無効電力を意味する。
電流制御処理部5は、無効電力出力量算出部6から入力された無効電力出力指令値に対応した電流指令値を算出する。電流制御処理部5は、算出した電流指令値をインバータ部4に出力する。インバータ部4は、電流制御処理部5から入力された電流指令値に応じて出力電流の位相角を制御することで、PCS出力部13を介して交流電源系統2に無効電力を注入する。
なお、PCS3の電流制御処理部5は、無効電力出力量算出部6から入力された無効電力出力指令値に対応した電流指令値を算出するとしたが、これに限定されない。例えば、無効電力出力量算出部6から入力された無効電力出力指令値と、無効電力ステップ注入部から入力される追加無効電力出力指令値とを加算した値に対応した電流指令値を算出するとしてもよい。ここで、無効電力ステップ注入部は、周波数偏差が予め設定された期間内において連続して一定以下となる状態が継続し、かつ、系統電圧または高調波歪電圧が予め設定された変動範囲を超える変動をしたという条件が成立した場合に、系統電圧又は高調波歪電圧が単独運転発生に起因して急変したと判断し、周波数偏差に基づいて演算された無効電力に加えて、追加無効電力を注入する制御を行うものである。無効電力ステップ注入部は、JEM1498によって規格化されている。
単独運転検出部11は、系統周波数計測部9から入力された周波数データからPCS3が単独運転状態か否かを判定する。単独運転検出部11は、例えば、周波数リレー及び周波数変化率リレーである。単独運転検出部11は、PCS3が単独運転状態であると判定した場合に、インバータ部4へゲートブロック信号を出力することでインバータ部4を停止させると共に、連系リレー12に開動作の信号を出力することで連系リレー12を開放し、インバータ部4を交流電源系統2から電気的に切り離す。
次に、上述した周波数特性調整部8のゲイン周波数特性について説明する。周波数特性調整部8は、図6に示すゲイン周波数特性を有する。周波数特性調整部8のゲイン周波数特性は、PCS3が系統連系運転をしている場合に閉ループのゲイン周波数特性が第1の周波数帯において0dB未満となるように調整され、かつPCS3が単独運転をしている場合に閉ループのゲイン周波数特性が第2の周波数帯のいずれかにおいて0dBを超えるように調整され、かつPCS3が単独運転をしている場合に閉ループのゲイン周波数特性が第3の周波数帯のいずれかにおいて−15dBを超えるように調整され、かつPCS3が系統連系運転をしている場合に閉ループのゲイン周波数特性が第4の周波数帯におけるゲインの最大値とゲインの最小値との差の絶対値が20dB以下であるように調整される。ここで、閉ループとは、図1に示すように、系統周波数計測部9、周波数偏差算出部7、周波数特性調整部8、無効電力出力量算出部6、電流制御処理部5及びインバータ部4によって形成される閉ループである。閉ループは、PCS3が系統連系運転をしている場合に、図7に示すゲイン周波数特性を有する。閉ループは、PCS3が単独運転をしている場合に、図8に示すゲイン周波数特性を有する。第1の周波数帯とは、1Hzから25Hzである。第2の周波数帯とは、1Hzから25Hzである。第3の周波数帯とは、10Hzから15Hzである。第4の周波数帯とは、1Hzから15Hzである。
ここで、第1の周波数帯及び第2の周波数帯を1Hzから25Hzとした理由について説明する。まず、周波数1Hz以下の帯域における閉ループのゲインは、周波数偏差算出部7が最近周期データA0と過去周期データB0との時間差を200m秒として周波数偏差を求めているため、通常0dBを超えない。よって、1Hz未満の周波数は考慮する必要がない。また、周波数偏差算出部7は、5m秒毎にサンプリングを行う。一方、系統周波数計測部9は、PCS出力部13における電圧信号のゼロクロス点間の時間情報に基づいて周期を計測しているため、周波数情報が実際に更新される周期は20m秒となる。つまり、サンプリング周波数は50Hzとみなすことができる。よって、50Hzのサンプリング周波数に対するナイキスト周波数である25Hzの周波数までを考慮すればよい。以上より、第1の周波数帯及び第2の周波数帯を1Hzから25Hzとした。
ここで、第3の周波数帯を10Hzから15Hzとした理由について説明する。単独運転検出を高速に、例えば0.2秒以内に検出するためには、PCS3の出力周波数の変化に対するPCS3の制御応答時定数はおおむねその1/10以下、例えば15m秒以下とする必要があり、これを周波数に換算すると10Hz以上となる。よって下限周波数を10Hzとした。また、上限周波数は後述の第4の周波数帯の上限周波数の設定理由と同じ理由により、15Hzとした。
ここで、第4の周波数帯を1Hzから15Hzとした理由について説明する。まず、本実施の形態のように高速、例えば、0.2秒以内に単独運転を検出する装置においては、1Hz未満の帯域のゲイン特性は実質的に検出時間への影響がない。よって、1Hz未満の周波数は考慮する必要がない。また、周波数偏差算出部7は、5m秒ごとに周波数偏差を算出する離散フィルタであり、離散化により発生する15Hzを超える帯域のゲイン特性は実質的に検出時間への影響がない。よって、15Hzを超える周波数帯におけるゲイン下限は考慮する必要がない。以上より、第4の周波数帯を1Hzから15Hzとした。
なお、PCS3が系統連系運転をしている場合の閉ループのゲイン周波数特性は、1Hzから25Hzの周波数帯において0dB未満であるとしたが、これに限定されない。系統周波数計測部9が別の方法で周波数を計測する場合、又は系統周波数の周期が異なる場合は、周波数帯を調整してもよい。例えば、交流電源系統2の周波数が60Hzである場合、0dB未満となる周波数帯は、1Hzから30Hzでもよい。
上述のように構成されたPCS3において、インバータ部4が電流指令値に応じて交流電源系統2に無効電力を注入し、かつPCS3が単独運転状態の場合は、交流電源系統2に注入される無効電力により、系統周波数が変動する。単独運転検出部11は、系統周波数の変動が予め決められた値を超えた場合は、単独運転状態と判定し、PCS3を交流電源系統2から解列させるために開信号を連系リレー12に出力すると共に、ゲートブロック信号をインバータ部4に出力する。上記の予め決められた値は、例えば、系統電圧が2.5サイクルする間に8Hz/秒の変動である。なお、PCS3が系統連系運転状態のときに交流電源系統2に無効電力を注入した場合には、系統周波数の変動は極めて小さい。詳細には、上述した閉ループのゲイン周波数特性が第1の周波数帯において0dB未満であるため、周波数変動は減衰して収束する。
次に、図9を用いて、PCS3に外乱を入力した場合のシミュレーション結果について説明する。本シミュレーションにおいて、図1に示すPCS3の定格出力は4kW、図1に示す交流電源系統インピーダンス2aは、PCS出力部13から交流電源系統2側を見た場合の%インピーダンスの抵抗成分を100%Ω(10Ω)とした。また、本シミュレーションにおいて、PCS3は、系統連系運転中とした。また、本シミュレーションにおいて、PCS3に入力する外乱は、周波数変化+1Hzとした。図9の上段に示すグラフは、無効電力出力量算出部6の無効電力出力指令値の時間変化を示すグラフである。図9の中段に示すグラフは、PCS出力部13における出力電圧の実効値の時間変化を示すグラフである。図9の下段に示すグラフは、PCS出力部13における出力電圧の周波数の時間変化を示すグラフである。図9に示す各グラフの横軸は、それぞれ外乱を入力してからの経過時間を示す。
図9の上段に示した無効電力出力量算出部6の出力は、時間0秒において周波数が1Hz変化した直後に変化が見られるが、その後0varで定常状態となった。図9の中段に示したPCS出力部13の電圧は、時間0秒において周波数が1Hz変化した直後に変化が見られるが、その後200Vrmsで定常状態となった。図9の下段に示したPCS出力部13の出力電圧の周波数は、時間0秒において周波数が1Hz変化した直後に変化が見られるが、その後50Hzで定常状態となった。
本実施の形態に係るPCS3は、上述したシミュレーション結果により、PCS3が系統連系運転中に外乱を与えた場合に、出力電圧及び周波数の変動を収束でき、電力品質の低下を抑制することができる。
なお、本シミュレーションにおいては、外乱として周波数変化1Hzを加えたが、他の外乱に対しても、同様の結果が得られる。他の外乱とは、例えば、PCS出力部13における出力電圧に位相変化を加えることである。
次に、図10を用いて、第1実施の形態に係るPCS3が系統連系運転中に単独運転に移行した場合のシミュレーション結果について説明する。本シミュレーションにおいて、単独運転開始の条件は、潮流点における有効電力率が0%であり、かつ負荷10には回転機負荷として、定格消費電力620W、慣性モーメント0.015kg・mである卓上グラインダを含み、かつ潮流点における無効電力率を単独運転検出時間が最も長くなるように調整された条件とした。
図10の1段目に示すグラフは、PCS出力部13における出力電圧の時間変化を示すグラフである。図10の2段目に示すグラフは、PCS出力部13における出力電流の時間変化を示すグラフである。図10の3段目に示すグラフは、PCS出力部13における出力電圧の周波数の時間変化を示すグラフである。図10の4段目に示すグラフは、単独運転検出部11が出力するゲートブロック信号の時間変化を示すグラフである。図10に示す各グラフの横軸は、PCS3が単独運転に移行した時点を基準とした時間を表す。なお、インバータ部4は、ゲートブロック信号が0の場合に運転を継続する。また、インバータ部4は、ゲートブロック信号が1の場合に運転を停止する。
図10の3段目に示したグラフから、PCS出力部13における周波数は、時間0秒でPCS3が単独運転に移行した後に周波数の増加を示したことが分かる。これは、PCS3が単独運転をしている場合に、閉ループのゲイン周波数特性が1Hzから25Hzのいずれかにおいて0dBを超えていることにより、PCS3の出力周波数の変化が助長されたからである。また、図10の4段目に示したグラフから、単独運転検出部11は、時間0秒でPCS3が単独運転に移行してから166m秒後にゲートブロック信号を出力したことが分かる。つまり、単独運転検出部11は、PCS3の単独運転を166m秒で検出した。これは、PCS3が単独運転をしている場合に、閉ループのゲイン周波数特性が10Hzから15Hzのいずれかにおいて−15dBを超えていることにより、高速検出ができたのである。ここで、PCS3が単独運転に切り替わってから単独運転検出部11がゲートブロック信号を出力するまでの時間を単独運転検出時間とする。PCS出力部13における電圧及び電流は、図10の1段目及び2段目に示したグラフより、単独運転検出部11がゲートブロック信号を出力した166m秒を境に出力が急激に減少した。つまり、インバータ部4は、単独運転検出部11から出力されたゲートブロック信号により166m秒で出力を停止した。
ここで、単独運転検出部11の単独運転検出時間は、系統周波数の1サイクル程度のばらつきが発生することが知られている。本実施の形態においては、系統周波数を50Hzとしており、1サイクルは20m秒となる。そのため、本実施の形態に係るPCS3は、上述したシミュレーション結果により、系統の%インピーダンスの抵抗成分が大きい場合でも、0.2秒以下の単独運転検出時間で単独運転を検出できることが確認された。
次に、上述した第1実施の形態に係るPCS3が系統連系運転中に単独運転に移行した場合のシミュレーションにおいて、周波数特性調整部8のゲイン周波数特性を変化させた場合の結果について説明する。周波数特性調整部8のゲイン周波数特性を全周波数帯において−20dBとした場合には、単独運転検出時間は207m秒となった。ここで、閉ループのゲイン周波数特性の最大値と最小値との差の絶対値は、約23dBであった。周波数特性調整部8のゲイン周波数特性を一次ローパスフィルタとした場合には、単独運転検出時間は187m秒となった。ここで、閉ループのゲイン周波数特性の最大値と最小値との差の絶対値は、約22dBであった。
PCS3は、系統周波数計測部9、周波数偏差算出部7、周波数特性調整部8、無効電力出力量算出部6、電流制御処理部5及びインバータ部4が閉ループを構成する。また、周波数特性調整部8のゲイン周波数特性は、PCS3が系統連系運転をしている場合に上述した閉ループのゲイン周波数特性が1Hzから25Hzの周波数帯において0dB未満である。このような構成により、PCS3は、系統連系運転をしている場合に、閉ループの動作が僅かな周波数変化に対してその変化を助長するように動作することを抑制することができ、周波数変化によるフリッカ現象を抑制することができ、電力品質低下を抑制することができる。
PCS3は、系統周波数計測部9、周波数偏差算出部7、周波数特性調整部8、無効電力出力量算出部6、電流制御処理部5及びインバータ部4が閉ループを構成する。また、周波数特性調整部8のゲイン周波数特性は、PCS3が単独運転をしている場合に閉ループのゲイン周波数特性が1Hzから25Hzのいずれかにおいて0dBを超え、かつ10Hzから15Hzの周波数帯のいずれかにおいて−15dBを超えるように調整される。このような構成により、PCS3は、単独運転をしている場合に、PCS3の出力周波数の僅かな変化に対しても変化を助長するように動作させることを可能にし、短時間でPCS3の出力周波数の変化を発生させることができ、高速に単独運転を検出しPCS3の出力を停止させることができる。
PCS3は、系統周波数計測部9、周波数偏差算出部7、周波数特性調整部8、無効電力出力量算出部6、電流制御処理部5及びインバータ部4が閉ループを構成する。また、周波数特性調整部8のゲイン周波数特性は、PCS3が系統連系運転をしている場合に上述した閉ループのゲイン周波数特性が1Hzから15Hzの周波数帯においてゲインのピークとゲインのディップとの差が20dB以下であるように調整される。このような構成により、閉ループのゲイン周波数特性が1Hzから15Hzの周波数帯において特定の周波数でゲインが低下することを抑制することができ、単独運転の検出に影響のある周波数帯の信号を広く利用してPCS3の単独運転を検出することができ、0.2秒以下の検出時間で単独運転の検出をすることができる。
周波数特性調整部8は、周波数特性調整部8を取り除いた閉ループのゲイン周波数特性がディップ部を有している場合、ディップ部が生じている周波数帯においてピーク部を有することが好ましい。このようにすることで、閉ループのゲインが特定の周波数帯において低下することを防ぐことができ、広い周波数帯で単独運転の検出を行うことができ、より高速に単独運転の検出をすることができる。
周波数特性調整部8は、周波数特性調整部8を取り除いた閉ループのゲイン周波数特性がピーク部を有している場合、ピーク部が生じている周波数帯においてディップ部を有することが好ましい。このようにすることで、閉ループのゲインが特定の周波数帯において上昇することを抑制することができ、系統連系運転中に外乱が入力した場合でもフリッカ現象の発生を抑制することができ、電力品質が低下することをより抑制することができる。
実施の形態2.
図11は、実施の形態2に係るパワーコンディショナ3の周波数偏差算出部7の演算アルゴリズムの説明図である。図12は、実施の形態2に係るパワーコンディショナ3の周波数偏差算出部7のゲイン周波数特性を示す図である。図13は、実施の形態2に係るパワーコンディショナ3の周波数特性調整部8のゲイン周波数特性を示す図である。図14は、実施の形態2に係るパワーコンディショナ3の系統連系運転時の各構成要素による閉ループのゲイン周波数特性を示す図である。図15は、実施の形態2に係るパワーコンディショナ3の単独運転時の各構成要素による閉ループのゲイン周波数特性を示す図である。図16は、実施の形態2に係るパワーコンディショナ3に外乱を入力した場合のシミュレーション結果を示す図である。図17は、実施の形態2に係るパワーコンディショナ3の単独運転検出試験のシミュレーション結果を示す図である。
実施の形態2に係るPCS3は、実施の形態1に係るPCS3と同様の構成を有する。実施の形態2に係るPCS3は、実施の形態1に係るPCS3と同一の符号を用い、その詳細な説明を省略する。実施の形態2に係るPCS3は、周波数偏差算出部7の演算アルゴリズム及び周波数特性調整部8のゲイン周波数特性以外は、実施の形態1に係るPCS3と同じである。以下、実施形態2に係るPCS3の周波数偏差算出部7の演算アルゴリズム及び周波数特性調整部8のゲイン周波数特性について説明する。
周波数偏差算出部7は、図11に示す演算アルゴリズムに基づいて、周波数偏差を算出する。詳細には、周波数偏差算出部7は、系統周波数計測部9が計測した周期データを5m秒毎にサンプリングする。次に、周波数偏差算出部7は、サンプリングした周期データを記憶する。ここで、図11に記載されたCiは、(i×5)m秒前に計測された周期データを示す。ここで、iは整数を表す。また、C0は現在の周期データを示す。次に、周波数偏差算出部7は、最新の40m秒間の周期データの移動平均値を求め、最近周期データA0とする。次に、周波数偏差算出部7は、200m秒前から520m秒前までの周期データの移動平均値を求め、過去周期データB0とする。次に、周波数偏差算出部7は、最近周期データA0と過去周期データB0との逆数の偏差を算出することで周波数偏差を求める。周波数偏差算出部7は、図11に示した演算アルゴリズムを実行することで、一種のデジタルフィルタを構成する。周波数偏差算出部7は、図12に示すゲイン周波数特性を有する。周波数偏差算出部7は、算出した周波数偏差を周波数特性調整部8に順次出力する。
周波数特性調整部8は、デジタルフィルタである。周波数特性調整部8は、周波数偏差算出部7から入力された周波数偏差にフィルタをかけて無効電力出力量算出部6に出力する。周波数特性調整部8は、図13に示すゲイン周波数特性を有する。周波数特性調整部8のゲイン周波数特性は、PCS3が系統連系運転をしている場合に閉ループのゲイン周波数特性が第1の周波数帯において0dB未満となるように調整され、かつPCS3が単独運転をしている場合に閉ループのゲイン周波数特性が第2の周波数帯のいずれかにおいて0dBを超えるように調整され、かつPCS3が単独運転をしている場合に閉ループのゲイン周波数特性が第3の周波数帯のいずれかにおいて−15dBを超えるように調整され、かつPCS3が系統連系運転をしている場合に閉ループのゲイン周波数特性が第4の周波数帯におけるゲインの最大値とゲインの最小値との差の絶対値が20dB以下であるように調整される。ここで、閉ループとは、系統周波数計測部9、周波数偏差算出部7、周波数特性調整部8、無効電力出力量算出部6、電流制御処理部5及びインバータ部4によって形成される閉ループである。閉ループは、PCS3が系統連系運転をしている場合に、図14に示すゲイン周波数特性を有する。閉ループは、PCS3が単独運転をしている場合に、図15に示すゲイン周波数特性を有する。第1の周波数帯とは、1Hzから25Hzである。第2の周波数帯とは、1Hzから25Hzである。第3の周波数帯とは、10Hzから15Hzである。第4の周波数帯とは、1Hzから15Hzである。
次に、図16を用いて、PCS3に外乱を入力した場合のシミュレーション結果について説明する。本シミュレーションにおいて、図1に示すPCS3の定格出力は4kW、図1に示す交流電源系統インピーダンス2aは、PCS出力部13から交流電源系統2側を見た場合の%インピーダンスの抵抗成分を100%Ω(10Ω)とした。また、本シミュレーションにおいて、PCS3は、系統連系運転中とした。また、本シミュレーションにおいて、PCS3に入力する外乱は、周波数変化+1Hzとした。図16の上段に示すグラフは、無効電力出力量算出部6の無効電力出力指令値の時間変化を示すグラフである。図16の中段に示すグラフは、PCS出力部13における出力電圧の実効値の時間変化を示すグラフである。図16の下段に示すグラフは、PCS出力部13における出力電圧の周波数の時間変化を示すグラフである。図16に示す各グラフの横軸は、それぞれ外乱を入力してからの経過時間を示す。
図16の上段に示した無効電力出力量算出部6の出力は、時間0秒において周波数が1Hz変化した直後に変化が見られるが、その後0varで定常状態となった。図16の中段に示したPCS出力部13の電圧は、時間0秒において周波数が1Hz変化した直後に変化が見られるが、その後200Vrmsで定常状態となった。図16の下段に示したPCS出力部13の出力電圧の周波数は、時間0秒において周波数が1Hz変化した直後に変化が見られるが、その後50Hzで定常状態となった。
本実施の形態に係るPCS3は、上述したシミュレーション結果により、PCS3が系統連系運転中に外乱を与えた場合に、出力電圧及び周波数の変動を収束でき、電力品質の低下を抑制することができる。
なお、本シミュレーションにおいては、外乱として周波数変化1Hzを加えたが、他の外乱に対しても、同様の結果が得られる。他の外乱とは、例えば、PCS出力部13における出力電圧に位相変化を加えることである。
次に、図17を用いて、第2実施の形態に係るPCS3が系統連系運転中に単独運転に移行した場合のシミュレーション結果について説明する。本シミュレーションにおいて、単独運転開始の条件は、潮流点における有効電力率が0%であり、かつ負荷10には回転負荷として、定格消費電力620W、慣性モーメント0.015kg・mである卓上グラインダを含み、かつ潮流点における無効電力率を単独運転検出時間が最も長くなるように調整された条件とした。
図17の1段目に示すグラフは、PCS出力部13における出力電圧の時間変化を示すグラフである。図17の2段目に示すグラフは、PCS出力部13における出力電流の時間変化を示すグラフである。図17の3段目に示すグラフは、PCS出力部13における出力電圧の周波数の時間変化を示すグラフである。図17の4段目に示すグラフは、単独運転検出部11が出力するゲートブロック信号の時間変化を示すグラフである。図17に示す各グラフの横軸は、PCS3が単独運転に移行した時点を基準とした時間を表す。なお、インバータ部4は、ゲートブロック信号が0の場合に運転を継続する。また、インバータ部4は、ゲートブロック信号が1の場合に運転を停止する。
図17の3段目に示したグラフから、PCS出力部13における周波数は、時間0秒でPCS3が単独運転に移行した後に周波数の減少を示した。これは、PCS3が単独運転をしている場合に、閉ループのゲイン周波数特性が1Hzから25Hzのいずれかにおいて0dBを超えていることにより、PCS3の出力周波数の変化が助長されたからである。また、図17の4段目に示したグラフから、単独運転検出部11は、時間0秒でPCS3が単独運転に移行してから164m秒後にゲートブロック信号を出力した。つまり、単独運転検出部11は、PCS3の単独運転を164m秒で検出した。これは、PCS3が単独運転をしている場合に、閉ループのゲイン周波数特性が10Hzから15Hzのいずれかにおいて−15dBを超えていることにより、高速検出ができたのである。PCS出力部13における電圧及び電流は、図17の1段目及び2段目に示したグラフより、単独運転検出部11がゲートブロック信号を出力した164m秒を境に出力が急激に減少した。つまり、インバータ部4は、単独運転検出部11から出力されたゲートブロック信号により164m秒で出力を停止した。
ここで、単独運転検出部11の単独運転検出時間は、系統周波数の1サイクル程度ばらつきが発生することが知られている。本実施の形態においては、系統周波数を50Hzとしており、1サイクルは20m秒となる。そのため、本実施の形態に係るPCS3は、上述したシミュレーション結果により、系統の%インピーダンスの抵抗成分が大きい場合でも、0.2秒以下の単独運転検出時間で単独運転を検出できることが示された。
以上より、実施の形態2に係るPCS3は、実施の形態1に係るPCS3と同様の効果を得ることができる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略及び変更することも可能である。例えば、本実施の形態では、周波数特性調整部8を周波数偏差算出部7の後段に接続したが、本発明の閉ループのゲイン周波数特性を調整するという趣旨に照らせば、接続位置は閉ループ中のいずれかの箇所に接続されれば良いことは自明である。
1 太陽電池モジュール、2 交流電源系統、2a 交流電源系統インピーダンス、3 パワーコンディショナ(PCS)、4 インバータ部、5 電流制御処理部、6 無効電力出力量算出部、7 周波数偏差算出部、8 周波数特性調整部、9 系統周波数計測部、10 負荷、11 単独運転検出部、12 連系リレー、13 PCS出力部、15 PCS入力部、A0 最近周期データ、B0 過去周期データ。

Claims (4)

  1. パワーコンディショナであって、
    直流電力を交流電力に変換するインバータ部と、
    前記パワーコンディショナの出力電圧の周期及び周波数の少なくとも一方を計測する周波数計測部と、
    前記周波数計測部が計測した前記周期及び前記周波数の少なくとも一方を記憶し、前記周期及び前記周波数の少なくとも一方の偏差を算出する第1の算出部と、
    前記偏差に基づいて前記パワーコンディショナに注入する無効電力出力量を算出する第2の算出部と、
    前記無効電力出力量に基づいて前記インバータ部の無効電力の出力量を制御する電流制御処理部と、
    少なくとも前記インバータ部、前記周波数計測部、前記第1の算出部、前記第2の算出部及び前記電流制御処理部が含まれる閉ループ中のいずれかの箇所に接続され、前記パワーコンディショナが系統連系運転をしている場合に前記閉ループのゲイン周波数特性が第1の周波数帯において予め定められた第1の閾値未満となるように調整され、かつ前記パワーコンディショナが単独運転をしている場合に前記ゲイン周波数特性が第2の周波数帯のいずれかにおいて予め定められた前記第1の閾値よりも大きくなるように調整され、かつ前記パワーコンディショナが単独運転をしている場合に前記ゲイン周波数特性が第3の周波数帯のいずれかにおいて予め定められた第2の閾値よりも大きくなるように調整された周波数特性調整部と、
    前記周波数計測部が計測する前記周期及び前記周波数の少なくとも一方の変化から前記パワーコンディショナが単独運転であることを検出し、前記パワーコンディショナが単独運転である場合に前記インバータ部の出力を停止させる単独運転検出部と、
    を備えることを特徴とするパワーコンディショナ。
  2. 前記第1の周波数帯は、1Hzから25Hzであり、
    前記第2の周波数帯は、1Hzから25Hzであり、
    前記第3の周波数帯は、10Hzから15Hzであり、
    予め定められた前記第1の閾値は、0dBであり、
    予め定められた前記第2の閾値は、−15dBであることを特徴とする請求項1に記載のパワーコンディショナ。
  3. 前記周波数特性調整部は、前記パワーコンディショナが交流電源系統に連系して運転している場合に、前記閉ループのゲイン周波数特性が1Hzから15Hzの周波数帯において前記閉ループのゲインの最大値と前記閉ループのゲインの最小値との差の絶対値が20dB以下となるように調整されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のパワーコンディショナ。
  4. 前記周波数特性調整部のゲイン周波数特性は、ピーク特性及びディップ特性の少なくとも1つを有することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のパワーコンディショナ。
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