まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1は、パチンコ遊技機を正面から見た正面図である。図2は、主基板における回路構成の一例を示すブロック図である。図3は、遊技機用枠を開放した状態を示す斜視図である。尚、以下において、図1の手前側をパチンコ遊技機1の前方(前面、正面)側、奥側を背面(後方)側とし、パチンコ遊技機1を前面側から見たときの上下左右方向を基準として説明する。尚、本実施例におけるパチンコ遊技機1の前面とは、該パチンコ遊技機1にて遊技を行う遊技者と対向する対向面である。
図1は、本実施例におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(以下、遊技機と略記する場合がある)1は、大別して、遊技盤面200Aを前面側に有する遊技盤2(ゲージ盤ともいう)と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレール2b(図3及び図4参照)によって囲まれた正面視略円形状の遊技領域10が形成されている。この遊技領域10は、遊技媒体としての遊技球が打球発射装置(図示略)から発射されて打ち込まれ、打ち込まれた遊技球が流下可能な領域とされている。
また、遊技機用枠3には、遊技領域10を視認するための窓部51が設けられた開閉枠50が左側辺を中心として回動可能に設けられ、該開閉枠50により遊技領域10を開閉できるようになっており、開閉枠50を閉鎖したときに窓部51を通して遊技領域10を透視できるようになっている。また、開閉枠50は、遊技機用枠3の前面全域を被覆可能な大きさに形成されており、窓部51は、開閉枠50を閉鎖したときに遊技領域10に対応する位置に配置される。また、窓部51の下方には打球操作ハンドルが設けられている。
遊技盤2は、図3、図33及び図34に示すように、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂等の透光性を有する合成樹脂材(透過性部材)にて正面視略四角形状に形成され、前面である遊技盤面200Aに障害釘(図示略)やガイドレール2b(図3参照)等が設けられた盤面板200と、該盤面板200の背面側に一体的に取付けられるスペーサ部材205と、から主に構成されている。尚、本実施例の遊技盤2は、透光性を有する合成樹脂材にて構成されていたが、これに限られるものではなく、ベニヤ板等の非透光性部材にて正面視略四角形状に構成されていてもよい。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域10の左側下部位置)には、第1特別図柄表示器4Aと、第2特別図柄表示器4Bとが設けられている。第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、変動表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(変動表示または可変表示ともいう)される。以下では、第1特別図柄表示器4Aにおいて変動表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示器4Bにおいて変動表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
遊技盤2における遊技領域10の中央付近には、演出表示装置5が設けられている。演出表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。演出表示装置5Aの表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示器4Aによる第1特図の変動表示や第2特別図柄表示器4Bによる第2特図の変動表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の変動表示部となる演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である演出図柄が変動表示される。この演出図柄の変動表示も、変動表示ゲームに含まれる。
このように、演出表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の演出図柄の変動表示を行い、変動表示結果となる確定演出図柄(最終停止図柄)を導出表示する。
また、演出表示装置5は、遊技盤2よりも背面側に配設され、窓部51及び該遊技盤2に形成された開口2cを通して視認できるようになっている。尚、遊技盤2における開口2cには枠状のセンター飾り枠52が設けられている。
演出表示装置5の表示領域の下部の左右2個所には、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uが設定されている。第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uでは、特図ゲームに対応した変動表示の保留記憶数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。
ここで、特図ゲームに対応した変動表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや演出図柄の変動表示といった変動表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく変動表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、変動表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する変動表示の保留が行われる。
第1特別図柄表示器4A及び第2特別図柄表示器4Bの右側方位置には、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示し、第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。
演出表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aが設けられ、演出表示装置5の右下方には、普通可変入賞球装置6Bが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の球受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、遊技領域10に突出する突出位置となる閉鎖状態と遊技領域10から退避する退避位置となる開放状態とに変化する可動板を有する普通電動役物を備え、始動領域(第2始動領域)としての第2始動入賞口を形成する。
第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。また、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2始動条件が成立する。
図1に示すように、普通入賞球装置6Aの右方位置には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示すソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できない(または通過(進入)しにくい)遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。
大入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示すカウントスイッチ23によって検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。従って、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
第2保留表示器25Bの右側方位置には、普通図柄表示器20が設けられている。普通図柄表示器20の右側方位置には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技領域10の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置(図示略)へと供給可能に保持(貯留)する上皿90(打球供給皿ともいう)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿90から溢れた余剰球やファール球などをパチンコ遊技機1の外部へと排出する排出口(図示略)が設けられている。
次に、パチンコ遊技機1の回路構成について説明する。パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、LED制御基板14、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15、払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の変動表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の変動表示を制御することといった、所定の表示図柄の変動表示を制御する機能も備えている。また、主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、通過ゲート41を通過した遊技球を検出するゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。また、第1特別図柄表示器4A、第2特別図柄表示器4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば、演出図柄の変動時間及びリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを示す変動パターン指定コマンド等が含まれている。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM101(ReadOnlyMemory101)と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM102(RandomAccessMemory102)と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU103(CentralProcessingUnit103)と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O105(Input/Outputport105)と、を備えて構成される。一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。
図2に示すように、演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、演出表示装置5、スピーカ8L,8R及び演出用LED9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。
演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、演出表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出表示装置5の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rでは、特図ゲームが開始されることに対応して、演出図柄の変動表示が開始される。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。パチンコ遊技機1では、遊技領域10に設けられた通過ゲート41を遊技球が通過したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過し、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図はずれ」となる。特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となり、普通可変入賞球装置6Bの可動板が遊技領域10から退避する開放制御が行われ、所定時間が経過すると遊技領域10に突出する閉鎖位置に戻る通常開放制御が行われる。
遊技球が第1始動入賞口に入賞したことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示器4Aによる特図ゲームが開始される。また、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームが開始される。
特図ゲームでは、特別図柄の変動表示を開始させた後、変動表示時間が経過すると確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる特別図柄が停止表示されれば「はずれ」となる。特図ゲームでの変動表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間や0.1秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1の状態(開放状態)とするラウンドが実行される。
ラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2の状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数(例えば「16」など)に達するまで、繰り返し実行可能となっている。
演出表示装置5の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rでは、特図ゲームが開始されることに対応して、演出図柄の変動表示が開始される。そして、演出図柄の変動表示が開始されてから変動表示が終了するまでの期間では、演出図柄の変動表示状態が所定のリーチ状態となることがある。リーチ状態とは、演出表示装置5の表示領域にて停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄については変動が継続している表示状態、あるいは、全部または一部の演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、複数種類の大当り組合せのうち、所定の通常大当り組合せ(「非確変大当り組合せ」ともいう)となる確定演出図柄が停止表示され、変動表示結果が「非確変大当り」となった場合は大当り状態に制御され、その終了後には、時間短縮制御(時短制御)が行われる。時短制御が行われることにより、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示時間(特図変動時間)は、通常状態に比べて短縮される。尚、時短制御では、普通図柄の当選頻度が高められて、普通可変入賞球装置6Bへの入賞頻度が高められる、いわゆる電チューサポートが実施される。時短制御は、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、変動表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、複数種類の大当り組合せのうち、所定の確変大当り組合せ(「確変大当り組合せ」ともいう)となる確定演出図柄が停止表示され、変動表示結果が「確変大当り」となった場合は大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確率変動制御(確変制御)が行われる。この確変制御が行われることにより、各回の特図ゲームにおいて変動表示結果が「大当り」となる確率は、通常状態に比べて高くなるように向上する。確変制御は、大当り遊技状態の終了後に変動表示結果が「大当り」となって再び大当り遊技状態に制御されるという条件が成立したとき、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば時短回数と同じ100回)の特図ゲームが実行されたとき、大当り遊技状態の終了後に特図ゲームが開始されるごとに実行される確変転落抽選にて確変制御を終了させる「確変転落あり」の決定がなされたとき、などに終了すればよい。
時短制御が行われるときには、普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、変動表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動板の移動制御を行う移動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その移動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御(電チューサポート制御、高開放制御)が行われる。これにより、第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に変動表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理において遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、スイッチ処理、メイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理を実行する。
特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部(図示略)に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、第1始動入賞や第2始動入賞があったか否かを判定し、入賞があった場合には、特図表示結果判定用、大当り種別判定用、変動パターン判定用などの乱数値をそれぞれ抽出して、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部における空きエントリの最上位に格納(記憶)する始動入賞処理を実行する。
また、CPU103は、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部に記憶されている保留データの有無などに基づいて特図ゲームを開始するか否かの判定や、特図表示結果判定用の乱数値を示す数値データに基づき、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を「大当り」とするか否かを、その変動表示結果が導出表示される前に決定(事前決定)する特別図柄通常処理を実行する。つまり、CPU103は、特図ゲームの変動表示を開始するときに、始動入賞が発生したときに記憶した乱数値に基づいて、当該変動表示の表示結果として大当り表示結果を導出表示するか否かを決定(抽選)する処理を実行する。
次いで、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する変動パターン設定処理、特別図柄を変動させるための設定や特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理を行う特別図柄変動処理、特別図柄の変動を停止させて確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う特別図柄停止処理を行う。また、変動表示結果が「大当り」となった場合は、大当り遊技状態において大入賞口を開閉させる処理を行う大当り開放前処理、大当り開放中処理、大当り開放後処理、大当り終了処理を行う。
次に、演出制御基板12の動作を説明する。先ず、演出制御用CPU120は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理においてタイマ割込が発生すると、コマンド解析処理、演出制御プロセス処理、演出用乱数更新処理を実行する。
演出制御プロセス処理では、演出表示装置5Aの第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uでの保留記憶表示を、保留記憶バッファの記憶内容に応じた表示に更新する保留表示更新処理を実行する。次いで、演出制御プロセスフラグの値に応じて、遊技制御用マイクロコンピュータ100から変動パターン指定コマンドを受信しているか否か確認する変動パターン指定コマンド受信待ち処理、演出図柄の変動が開始されるように制御する演出図柄変動開始処理、演出図柄変動開始処理にてセットされたプロセスデータに応じて変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等の制御や変動時間の終了を監視するとともに、演出表示装置5の表示および動作制御、スピーカ8L,8Rからの音出力、演出用LED9の発光及び各種駆動制御等を行う演出図柄変動中処理、演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う演出図柄変動停止処理を行う。
大当り表示処理においては、変動時間の終了後、演出表示装置5に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。大当り遊技中処理においては、大当り遊技中の制御を行う。大当り終了演出処理においては、演出表示装置5において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。
このように演出制御用CPU120は、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンド(制御情報)に基づいて、演出図柄の変動表示制御や予告演出といった遊技に関連する各種演出を実行可能とされている。
尚、演出制御用CPU120が演出図柄の変動表示中において実行する予告演出としては、例えば、大当りの可能性を示唆する大当り予告演出や、リーチになるか否かを示唆するリーチ予告、停止図柄を予告する停止図柄予告、遊技状態が確率変動状態であるか否か(潜伏しているか否か)を予告する潜伏予告といったように、変動表示開始時やリーチ成立時において実行される複数の予告を含む。
本実施例では、以下に説明する可動体300による可動体演出や、可動体とスピーカ8L,8R、及び演出用LED9等とによる複合演出や、遊技者がスティックコントローラまたはプッシュボタン等の操作手段を操作したことを条件に実行される操作演出といった各種演出が各種予告として実行可能とされている。
次に、図3〜図5に基づいて、パチンコ遊技機1の構造について説明する。図4は、遊技機用枠の構造を示す正面図である。図5は、開閉枠の構造を示す背面図である。
図3に示すように、外枠60は、上板61、下板62、左側板63及び右側板64により縦長四角枠状に形成されている。上板61及び下板62は木材により板状に形成されており、遊技場等に設置される図示しない遊技島に釘等を介して設置固定できるようになっている。左側板63及び右側板64は、アルミニウム材の押出成型により板状に形成されている。
外枠60の開口下部には幕板65が設けられ、開口下部が閉塞されている。外枠60の左上角部及び左下角部には、遊技機用枠3の左上角部及び左下角部に設けられた上下方向を向く回動軸(図示略)を回動可能に支持する軸受部(図示略)が設けられており、遊技機用枠3は、外枠60の左側辺付近を中心として該外枠60の開口を閉鎖する閉鎖位置と開口を開放する開放位置との間で回動可能に支持されている。
図3及び図4に示すように、遊技機用枠3には、遊技盤2の背面側に設けられる各種部品や装置を被覆する裏カバー70(図33及び図34参照)が挿入可能な大きさを有する開口部(図示略)が形成されている。また、開口部の左側上下位置には、前面側に盤押え部31を有する係止凹部が設けられているとともに、右側上下位置には、盤押え金具(図示略)が設けられている。よって、遊技機用枠3の前方から遊技盤2の背面の裏カバー70を開口部に挿入し、該遊技盤2の左端部、詳しくは、スペーサ部材205の左端部を係止凹部に差し込んだ状態で右端部を盤押え金具(図示略)で係止することにより、遊技機用枠3に遊技盤2を取付けできるようになっている。このとき、盤押え部31と盤面板200とは、左右方向に離間して配置され、その間に空間が形成されている。また、盤押え金具の係止状態を解除すれば遊技盤2を遊技機用枠3から容易に取外すことができる。
図5に示すように、開閉枠50は、略中央部に後述する窓部ユニット51Aを挿入可能な開口部50a(図28参照)を有しており、開口部50aの右側上方位置、左側上下位置には、窓押え部材50Aが設けられている。よって、開閉枠50の後方から窓部ユニット51Aを開口部50aに挿入し、窓押え部材50Aにより係止することにより、開閉枠50に窓部ユニット51Aを取付けできるようになっており、窓押え部材50Aの係止状態を解除すれば窓部ユニット51Aを開閉枠50から容易に取外すことができる。また、開閉枠50に窓部ユニット51Aを取付けることで開口部50aが閉鎖され、窓部ユニット51Aを開閉枠50から取外すことで開口部50aが開口される。
次に、窓部51を構成する窓部ユニット51Aについて、図6〜図27に基づいて概略的に説明する。図6は、(A)は窓部ユニットを示す正面図、(B)は窓部ユニットを示す背面図である。図7は、(A)は窓部ユニットを斜め前から見た状態を示す斜視図、(B)は窓部ユニットを斜め後から見た状態を示す斜視図である。図8は、窓部ユニットの構成を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。図9は、窓部ユニットの構成を斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。図10は、(A)は第1構成部材の正面図、(B)は第1構成部材の背面図である。図11は、(A)は第1構成部材を斜め前から見た状態を示す斜視図、(B)は第1構成部材を斜め後から見た状態を示す斜視図である。図12は、第1構成部材と異物進入阻止部材とを斜め後から見た分解斜視図である。図13は、(A)は第1筒状体を示す正面図、(B)は、第1筒状体を示す背面図である。図14は、(A)は第1筒状体を斜め前から見た状態を示す斜視図、(B)は第1筒状体を斜め後から見た状態を示す斜視図である。図15は、(A)は係止部材を斜め後から見た状態を示す分解斜視図、(B)は、係止部材を斜め前から見た状態を示す分解斜視図、(C)は係止部材の第1回動位置を示す説明図、(D)は、係止部材の第2回動位置を示す説明図である。図16は、(A)は第2筒状体を示す正面図、(B)は、第2筒状体を示す背面図である。図17は、(A)は第2筒状体を斜め前から見た状態を示す斜視図、(B)は第2筒状体を斜め後から見た状態を示す斜視図である。図18は、(A)は第1筒状体の第1保持部を示す概略図、(B)は第2筒状体の第2保持部を示す概略図である。図19は、第1筒状体及び第2筒状体の構成を斜め後下方向から見た状態を示す分解斜視図である。図20は、(A)は窓部ユニットの右下部分を斜め前から見た状態を示す分解斜視図、(B)は窓部ユニットの右下部分を斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。図21は、窓部ユニットの右下部分の要部拡大図である。図22は、第1構成部材と第2構成部材とを斜め後から見た分解斜視図である。図23は、(A)〜(C)は第1構成部材と第2構成部材とを組付ける手順を示す説明図である。図24は、(A)は第2構成部材に第1構成部材を取付ける前の平面断面図、(B)は第2構成部材に第1構成部材を取付けた後の平面断面図である。図25は、窓部ユニットの周壁部の正面断面図である。図26は、図25のA−A断面図である。図27は、(A)は図25のB−B断面図、(B)はC−C断面図である。
図6〜図9に示すように、窓部ユニット51Aは、第1構成部260と、第1構成部260から遊技盤2(遊技領域10)と反対側に突出する第2構成部250と、から主に構成されている。
第1構成部260は、透明なアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂等の透光性を有する合成樹脂材からなり、開閉枠50を閉鎖したときに盤面板200の開口2cに対応する位置に配置される孔部270が形成された後透過板261と、非透光性の合成樹脂材により枠状に形成された枠体262と、から構成されている。
特に図10〜図12に示すように、後透過板261は、枠体262の開口262Aを閉鎖するように枠体262の背面に接着剤等を介して固着される。具体的には、枠体262の背面側には、後透過板261を嵌合可能な凹部が形成されており、凹部を構成する前壁部262Bの背面(網点部分)と後透過板261の前面側周縁部とが接着剤等で固着されている。すなわち、前壁部262Bの背面と後透過板261の前面側周縁部とが全周に亘って広い面積で固着されるため、後透過板261と枠体262とが強固に一体化される。
また、枠体262の左辺の上部及び下部には、外側に張り出す突片部262a,262bが形成されており、突片部262a,262bの背面側には、背面側に突出する突起部262c,262dが形成されている。また、枠体262の左右辺の前面には、後述する第1筒状体252の係止部286が係止される被係止部262hがそれぞれ前方側に突出するように設けられている。
また、枠体262の下辺には、下方に突出する取付片262eが左右方向に離間して2つ形成されている。また、枠体262の上辺には、上方に延びる取付片262fが左右方向に離間して2つ形成されており、取付片262fの背面側には、盤面側(第1構成部260の向き)を示す表示(図12における拡大図参照、「盤面側」なる文字が表示された)がなされている。これによれば、第1構成部260の取付方向の間違いを防止できるようになっている。また、枠体262の上辺には、前後に貫通する縦長のスリット262gが左右方向に離間して2つ形成されている。
尚、本実施例では、取付片262fの背面側に第1構成部260の向きを示す表示がなされていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、第1構成部260の所定位置に例えば、「A」,「B」なる文字を表示するとともに、第2構成部250における取付片262fと対応する位置にも「A」,「B」なる文字を表示し、第1構成部260の「A」,「B」の表示と、第2構成部250の「A」,「B」の表示とを合わせて取付けることにより、第1構成部260及び第2構成部250の取付方向の間違いを防止するようにしてもよい。また、後述する開閉枠50の凹部50bにも例えば「A」,「B」なる文字を表示し、第2構成部250の「A」,「B」の表示と開閉枠50の「A」,「B」の表示とを合わせて取付けることにより、窓部ユニット51A及び開閉枠50の取付方向の間違いを防止するようにしてもよい。尚、各部材の方向を合わせる手段は、「A」,「B」等の表示に限られず、識別可能であれば、色や形状等を各部材に対応させてそれぞれ設けられていてもよい。
また、後透過板261の孔部270には、後述するように、開閉枠50を閉鎖した状態において、孔部270から遊技領域10における孔部270に対応しない領域への異物の進入を阻止するための異物進入阻止部材280が取付けられている。
異物進入阻止部材280は、後透過板261に対し平行をなし孔部270の周縁に沿って延びる第1壁部281と、第1壁部281背面における開口内周縁から背面側に突出するように立設された第2壁部282と、により環状に形成され、第2壁部282の周方向における所定箇所には、後透過板261に係止する係止爪283が複数形成されている。第1壁部281における係止爪283近傍には、背面側に突出する突起部281aが形成されており、突起部281aが後透過板261に形成された孔部270に嵌入されることで異物進入阻止部材280が後透過板261に位置決めされ(特に図11(B)参照)、係止爪283が後透過板261に係止されることで異物進入阻止部材280が後透過板261に固定される。
尚、第2壁部282は、後透過板261の孔部270よりも小径に形成されている。つまり、第2壁部282と孔部270との間に隙間が形成されるため、異物進入阻止部材280を後透過板261に取付けやすくなっている(図35(B)参照)。また、第2壁部282の外周面における係止爪283の近傍には、第2壁部282と孔部270との間の間隔を保つためのスペーサ部284が設けられており、異物進入阻止部材280を後透過板261に取付ける際にガイドするように機能する。
図6〜図9に戻って、第2構成部250は、透明なガラス材からなる前透過板251と、非透光性の合成樹脂材により筒状に形成された第1筒状体252及び第2筒状体253からなる周壁部(筒状部)と、から構成されている。第2筒状体253は、第1筒状体252の内部に背面側の開口から嵌合可能に設けられ、第2筒状体253の前端に前透過板251を固定した状態で第1筒状体252に背面側から挿入嵌合することで、前透過板251の周縁部が第1筒状体252と第2筒状体253とにより前後から挟持されるようになっている。尚、前透過板251の組付けの詳細に関しては、後に詳述する。
尚、第1筒状体252の外周面と、第2筒状体253の内周面にはメッキ加工が施され、メッキ加工により補強されている。また、第1筒状体252の内周面と第2筒状体253の外周面との間には、金属板から成る略C字形状の補強板258が配設され、補強板258により補強されている。
図13及び図14に示すように、第1筒状体252は、筒状を成す第1周壁部252aと、第1周壁部252aにおける後側の開口周縁部から周囲に広がるように形成された板状のフランジ部256と、を有している。第1周壁部252aの前側開口の周縁部には、前透過板251の周縁部の前面側に配置される環状の第1保持部252bが形成されるとともに、第1保持部252bの下方における左右側には、前後に連通する孔部257L,257Rが形成されている(図18(A)参照)。尚、本実施例では、第1筒状体252は、第1周壁部252aとフランジ部256とが一体成型にて形成されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1周壁部252aとフランジ部256とは別個の部材にて構成されていてもよい。
また、第1筒状体252の後側開口の周縁部内側には、第2筒状体253を取付けるためのネジ孔252cが複数形成されている。また、フランジ部256の上辺における前面の略中央部には、運搬用の把持部256aが凹設されているとともに、フランジ部256の上辺における背面の左右両側には、第2構成部250に第1構成部260を取付けるための係止部材285が設けられている。
図15(A)(B)に示すように、係止部材285は、一端側に貫通孔285aが形成され、他端側の前面に凹部285bが形成されており、前面及び背面には、長手方向に延びる突条部285c,285dが形成されている。係止部材285は、フランジ部256から背面側に突出する回動軸256fに対し回動可能に挿通されており、長手方向が上下方向を向く第1回動位置(図15(C)参照)と、右方向(右の係止部材285の場合は左方向)に傾倒する第2回動位置(図15(D)参照)と、に変更(回動)可能にネジN3で取付けられている。尚、係止部材285が第2回動位置にあるときには、凹部285bがフランジ部256から背面側に突出する突出軸256gに嵌合するとともに、正面側の突条部285cがフランジ部256から背面側に突出する突起部256hに接触し、それ以上左側に回動すること(第2回動位置と反対側に傾倒すること)が規制され、係止部材285が第1回動位置にて保持される。また、突条部285dを把持することができるため、係止部材285を操作しやすくなっている。
また、フランジ部256の上辺における左右には、外側に張り出す突片部256b,256cが設けられている。また、フランジ部256の下辺には、下方に延びる取付片256dが左右方向に離間して2つ形成されており、取付片256dには、上方に開口する凹部256eが形成されており、前端及び後端の下縁が面取加工されている(図26及び図27(B)参照)。また、フランジ部256の下辺の左側には、外側に張り出す突片部256kが設けられている。また、フランジ部256の左右辺の背面には、枠体262の被係止部262hに係止可能な鉤状の係止部286が設けられている(図22拡大部参照)。
図16及び図17に示すように、第2筒状体253は、筒状を成す第2周壁部253aを有している。第2周壁部253aの前側開口の周縁部には、前透過板251の周縁部の背面に配置される環状の第2保持部253bが形成されるとともに、第2保持部253bの下方における左右側(孔部257L,257Rと前後に対応する位置)には、前後に連通するスリット状の孔部259L,259Rが形成されている(図18(B)参照)。尚、前透過板251は、前透過板251に対して接着剤等を介して固着される。また、第2筒状体253の後側開口の周縁部外側には、ネジ孔252cに対応する取付孔253cが複数形成されている。
図19に示すように、第2筒状体253は、第1筒状体252の後側開口から嵌合し、各取付孔253cに背面側からネジN1を取付け、該ネジN1を第1筒状体252の各ネジ孔252cに螺入することにより第1筒状体252に一体化されて筒状部を構成するとともに、これら第1筒状体252の第1保持部252b及び第2筒状体253の第2保持部253bの間に保持された前透過板251も一体化されて第2構成部250を構成する。
第1筒状体252及び第2筒状体253は、上壁部の前後長さ寸法が下壁部の前後長さ寸法よりも長寸となるように形成されていることで、縦断面視略三角状をなしており、前透過板251は、下方に向けて後側に傾斜する、つまり、上端が前側に傾倒する傾倒姿勢をなすように配置されている(特に図26参照)。
尚、第1周壁部252aの内周面上部における前方側には、内側に突出する突起部287が複数(本実施例では4つ)形成されており、第2周壁部253aの内周面上部における前方側には、第1筒状体252と第2筒状体253とを接続したときに突起部287の内側に嵌合する嵌合部288が複数(本実施例では4つ)形成されている(図26のD−D断面図参照)。
各突起部287には、背面側からネジN4を螺入可能なネジ孔287aが形成されているとともに、嵌合部288の背面側の壁部には、ネジ孔287aに対応する孔部288aが形成されている。第1周壁部252aの突起部287の内側に第2周壁部253aの嵌合部288が嵌合させ、孔部288aを介して背面側からネジN4をネジ孔287aに螺入することにより、第1筒状体252と第2筒状体253とが接続される。このように、第2周壁部253aは、第1周壁部252aに対し上部側が4つのネジN1と4つのネジN4とで連結され、下部側が5つのネジN1で連結されている。すなわち、第2周壁部253aは、第1周壁部252aに対し上部側が下部側よりも多くのネジ(取付手段)により取付けられている。
具体的には、本実施例のように、上端が前側に傾倒する傾倒姿勢をなす第2構成部250の場合、下部側に比べ上部側に対して荷重がかかりやすいため、第1周壁部252aと第2周壁部253aとの上部に歪みが発生し易いが、第1周壁部252a及び第2周壁部253aの上部において下部に比べて多くのネジにより連結されるため、第1周壁部252aと第2周壁部253aとの上部に発生する歪みを極力小さくすることができる。
尚、本実施例では、第1周壁部252aに対し上部側が下部側よりも多くのネジにより取付けられていたが、第1筒状体252と第2筒状体253とを接続したときに第1周壁部252aの突起部287の内側に第2周壁部253aの嵌合部288が嵌合すれば、第1筒状体252と第2筒状体253との上部の連結強度が高まるため、ネジN4の構成を省略してもよい。
尚、本実施例では、第1筒状体252及び第2筒状体253からなる筒状部は、下壁部の前後長さ寸法が上壁部の前後長さ寸法に比べて極端に短いが、本発明はこれに限定されるものではなく、上壁部と下壁部の前後長さ寸法はほぼ同じであってもよいし、上壁部の前後長さ寸法が下壁部の前後長さ寸法よりも短寸となっていてもよい。また、前透過板251の全周縁に沿うように設けられる筒状部でなくても、前透過板251の周縁の一部に沿うアーチ状部であってもよい。
第1筒状体252及び第2筒状体253が組付けられた状態にあっては、孔部257L,257Rと孔部259L,259Rとが対応して配置され、この孔部257L,257R及び孔部259L,259Rは、前面側からカバー部材273L,273Rにより閉塞されている(図6〜図9参照)。
具体的には、図20に示すように、第2筒状体253の孔部259Rの一部には、透過性を有する窓部259aが形成されており、孔部259Rの左右両側には、ボス受け259b,259cが形成されている。カバー部材273Rは、第1筒状体252の孔部257Rを閉塞可能な大きさに形成されており、左右両側には、ボス受け259b,259cに挿入可能なボス273b,273cが形成され、右側には、窓部259aを挿入可能な孔部273dが形成されている。
カバー部材273Rは、ボス273b,273cを第1筒状体252の孔部257Rを介して第2筒状体253のボス受け259b,259cに挿入し、ボス受け259b,259cの背面側(遊技領域10側)からネジN2を螺入することにより取付けられる。つまり、第1筒状体252がカバー部材273Rと第2筒状体253とにより前後から挟持されるように取付けられるため、第2構成部250の連結強度が向上する。尚、孔部257L及び孔部259Lとカバー部材273Lとの取付構造は、上記孔部257R及び孔部259Rとカバー部材273Rの取付構造と略同一であるため、説明を省略する。
また、図21に示すように、窓部ユニット51Aを取付けた開閉枠50を閉鎖状態とした際には、遊技盤2に貼付された証紙SS(製造年月日等が表記された第三者機関発行のラベル)が孔部257R及び孔部259Rの背面側に配置される。証紙SSは、透過性を有する窓部259aを介して正面側(詳しくは、左斜め上側)から視認可能となっている。
尚、本実施例の窓部ユニット51Aにあっては、窓部ユニット51A内にLED照明や画像表示装置(例えば、プロジェクタ等)等の演出用部材を設置しない形態を例示したため、孔部257L,257R及び孔部259L,259Rをカバー部材273L,273Rにより閉塞しているが、例えば、窓部ユニット51A内に演出用部材を設置した場合、カバー部材273L,273Rを取外し、前記演出用部材から発せられる熱を外部へ排出するための放熱用孔部として利用してもよい。
図22に示すように、第1構成部260における各取付片262eを第2構成部250における各取付片256dの凹部256eに差し込み、第1構成部260のスリット262gを第2構成部250の係止部材285に嵌め込み、係止部材285を操作して係止させることにより、第1構成部260と第2構成部250とが組付けられる(窓部ユニット51Aが構成される)。
具体的には、図23(A)に示すように、取付片256dの凹部256eは、前方側に開口部256jが形成されているとともに、第1構成部260の取付片262eは、後透過板261の背面側から前面側に屈曲し、その前端からさらに下方側に延びる形状を成しているため、開口部256jを利用して第1構成部260の取付片262eを斜めから挿入しやすくなっている。
次いで、図23(B)に示すように、取付片262eの下端部と凹部256eの底壁部との接触部分を支点として第1構成部260を回動させ、スリット262g内に係止部材285を挿入する。すなわち、第1構成部260を第2構成部250に対して仮設置する。尚、スリット262gは、第1回動位置にある係止部材285と対応する形状に形成されているため、第1構成部260を第2構成部250に対して仮設置する際には、係止部材285を第1回動位置にセットしておく必要がある。
第1構成部260を第2構成部250に対して仮設置すると、取付片262eが凹部256eの後壁部と接触するが、取付片262eの反力により、第1構成部260と第2構成部250との上端部同士の間が寸法L1分離間する。尚、第1構成部260と第2構成部250との仮設置状態とは、取付片262eを凹部256eに係止させたのみの自然状態、つまり、手等で第1構成部260を押えない状態を指す。
次いで、図23(C)に示すように、第1構成部260と第2構成部250との上端部同士が当接するように第1構成部260を押え、その状態で係止部材285を第1回動位置から第2回動位置に移動させることで第1構成部260と第2構成部250とに隙間が無い状態で組付けられる。尚、係止部材285が第2回動位置にあるときには、凹部285bが第1構成部260における枠体262から背面側に突出する突出部262jに嵌合するとともに、正面側の突条部285cがスリット262gの内面に接触し、それ以上右側に回動すること(第1回動位置と反対側に傾倒すること)が規制され、係止部材285が第2回動位置に保持される。また、係止部材285の係止状態を解除すれば、第2構成部250から第1構成部260を取外すことが可能となる。
尚、第1構成部260と第2構成部250との仮設置状態から第1構成部260と第2構成部250との上端部同士が当接するように第1構成部260を押えることにより、取付片262eが前方側に弾性変形した状態となる。これによれば、第1構成部260と第2構成部250とを組付けた状態において、係止部材285を第2回動位置から第1回動位置に移動させることで取付片262eが弾性復帰するため、第1構成部260と第2構成部250とが仮設置状態に戻る。つまり、第1構成部260と第2構成部250との上端部同士の間が寸法L1分離間するため、第1構成部260と第2構成部250との上端部同士の間の隙間を利用して第2構成部250から第1構成部260を容易に取外すことができる。
また、図24に示すように、第1構成部260と第2構成部250との仮設置状態から第1構成部260と第2構成部250との上端部同士が当接するように第1構成部260を押え付けた際には、第1構成部260の被係止部262hに第2構成部250の係止部286が係止される。具体的には、被係止部262hは、筒状を成しており、係止部286は、被係止部262hにおける挿入方向とは反対側の端部に弾性係止されるようになっている。このように、係止部286と被係止部262hとが係止されることにより、第1構成部260と第2構成部250との離間方向への移動が規制されるため、第1構成部260と第2構成部250とにガタつきが生じることを抑制できる。
尚、係止部286は、鉤状部における前面側(係止状態における被係止部262hとの接触面)が係止部286と被係止部262hとの係止を解除する方向に傾斜しているため、第1構成部260を第2構成部250から離間させる方向に引っ張ることで係止部286と被係止部262hとの係止状態を容易に解除することができる。
前述のように、第1筒状体252の内周面と第2筒状体253の外周面との間には、金属板から成る補強板258が配設されている。詳しくは、図25に示すように、補強板258は、第1周壁部252aの突起部287の内側に嵌合する嵌合部289を有しており、該嵌合部289の内側に第2周壁部253aの嵌合部288が嵌合されている。したがって、補強板258は、第2周壁部253aに載置されるため下方側に落下することが無く、且つ嵌合部289の突起部287及び嵌合部288への嵌合により周方向の移動が規制(位置決め)される。
尚、本実施例では、第1筒状体252の外周面及び第2筒状体253の内周面に施されたメッキ加工により装飾部が設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1筒状体252の外周面及び第2筒状体253の内周面を着色したり絵柄を設けるなどして装飾部を構成してもよい。
また、図25に示すように、後透過板261は、パチンコ遊技機1を正面(遊技者側)から見たときに、盤面板200の遊技盤面200Aにおいてガイドレール2bにより囲まれる遊技領域10全域を前方から覆うように配置されるとともに、孔部270は、盤面板200に形成された開口2cに対応する位置に配置される。
尚、本実施例では、遊技領域10とは、遊技球が流下可能な領域、つまり、盤面板200の遊技盤面200Aにおいてガイドレール2bに囲まれた領域のうち開口2cを除く流下領域10A(図25における右下がり斜線で示す領域)と、開口2cに対応する非流下領域10B(図25における左下がり斜線で示す領域)、つまり、図柄の変動表示が可能な演出表示装置5の変動表示部や可動体300等を遊技者から視認可能するための領域と、を含む。また、開口2cにはセンター飾り枠52が設けられていることで、遊技球が開口2c内に流入することが規制されている。
また、本実施例では、孔部270は、盤面板200に形成された開口2cとは、形状が異なるとともに大きさも小さく、かつ、該開口2cに対応する位置に設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、孔部270とほぼ同形に形成されていてもよいし、一部が開口2cの外側に位置するようになっていてもよい。
よって、このように構成される遊技領域10は、盤面板200と後透過板261との間に形成される空間部であってガイドレール2bにより囲まれる領域とされており、窓部51を構成する前透過板251と後透過板261とを透して、パチンコ遊技機1の前方である遊技者側から視認(透視)できるようになっている。
また、第1構成部260と第2構成部250とを組付けた状態にあっては、第1構成部260の突片部262a,262bと、第2構成部250の突片部256b,256c,256kとが互いに重ならないように異なる位置に配置されている。これによれば、第1構成部260と第2構成部250とを分離する際に、第1構成部260と第2構成部250の突片部をそれぞれ別々に同時に把持することができるため、第1構成部260と第2構成部250との分離作業を行いやすい。さらに、前透過板251や後透過板261を直接触れる必要が無いため、前透過板251や後透過板261に指紋が付いたりすることが抑制される。
図26に示すように、第1構成部260と第2構成部250とを組付けた状態において、後透過板261は、略垂直をなすように起立状態で設置されるのに対し、前透過板251は、上方から下方に向けて漸次後側に傾斜するように、後透過板261に対し傾斜する前傾姿勢で配置される。そのため、後透過板261に対する上方の離間寸法L2よりも下方の離間寸法L3の方が短寸とされている(L2>L3)。
尚、前透過板251と後透過板261とにおける前後方向の離間幅のうち少なくとも離間幅が最大となる部分の寸法は、前透過板251及び後透過板261の板厚よりも大きいとともに、遊技球の直径よりも大きい。
また、前述のように、前透過板251は、背面側の周縁部が第2筒状体253の第2保持部253bの前面に接着剤等を介して固着されている。第2筒状体253の第2周壁部253aの上端は、前透過板251の前面よりも前方側に寸法L4分突出しており、第1筒状体252の上部における第1保持部252bは、第2周壁部253aの前端から寸法L5分後方側に延びている。第2周壁部253aにおける上端の寸法L4は、第1保持部252bの上端の前後寸法L5よりも大きく形成されている(L4>L5)。つまり、第1筒状体252の上部における第1保持部252bの背面は、前透過板251の上端の前面から寸法L6分前方側に僅かに離間しており当接していないため、第1保持部252bと前透過板251との間には僅かな隙間が形成されている。
尚、図26及び図27に示すように、第2周壁部253aにおいて前透過板251よりも前方に突出する突出幅及び第1保持部252bの前後幅(第1保持部252bにおいて第2周壁部253aの前端から後方側に延びる部分)は、下方に向けて略同一の縮小率で漸次縮小しているため、第1保持部252bは、前透過板251の前面側周縁部のいずれにおいても寸法L6分前方側に離間している。
また、第2構成部250は、前側開口が後側開口よりも大きいため、第1周壁部252a及び第2周壁部253aの上部(屋根の部分)が前方に向けて前側に傾斜しているとともに(図26参照)、第1周壁部252a及び第2周壁部253aの左右側部が前方に向けて左右方向の中央に向けて傾斜している。
次いで、窓部ユニット51Aと開閉枠50との関係性について図28〜図34に基づいて説明する。図28は、開閉枠の構造を斜め後ろからみた斜視図である。図29は、開閉枠に窓部ユニットを取付ける前の状態を示す側断面図である。図30は、開閉枠に窓部ユニットを取付けられた後の状態を示す側断面図である。図31は、開閉枠に窓部ユニットを取付ける前の状態を示す平面断面図である。図32は、(A)(B)は開閉枠に対する窓部ユニットの取付手順を示す説明図である。図33は、開閉枠を閉鎖した状態を示す側断面図である。図34は、開閉枠を閉鎖した状態を示す平面断面図である。
図28に示すように、開閉枠50は、窓部ユニット51Aの筒状部(第1周壁部252a及び第2周壁部253a)を挿入可能な開口部50aを有しており、開閉枠50の背面における開口部50aの周縁には、第1構成部260の枠体262と第2構成部250のフランジ部256とを挿入可能な凹部50b(図中網点領域参照)が形成されている。開閉枠50の背面における凹部50bの周縁(凹部50bの上部左右側と下部左側)には、窓押え部材50Aが配設されている。
また、開閉枠50の背面における開口部50aの下方には、左右方向に延びる金属製のフレーム54が固設されており、フレーム54には、窓部ユニット51Aにおける取付片256dを挿入可能なスリット54aが左右方向に離間して2つ形成されている。
窓押え部材50Aは、一端側に貫通孔が形成されており、該貫通孔を開閉枠50の背面から突出する回動軸50cに挿通することで、窓部ユニット51Aを取付け時に該窓部ユニット51Aに干渉しない係止解除位置と、窓部ユニット51Aに係止する係止位置と、に変更できるようになっている。また、開閉枠50の背面における窓押え部材50Aの近傍には、窓押え部材50Aが係止解除位置にあるときに該窓押え部材50Aの先端に設けられた凹部に嵌合する突起部50dと、窓押え部材50Aが係止位置にあるときに該窓押え部材50Aの先端に設けられた凹部に嵌合する突起部50eと、が設けられている。
図29及び図31に示すように、窓部ユニット51Aを開閉枠50に取付ける際には、フレーム54の各スリット54aに窓部ユニット51Aの各取付片256dを挿入した状態で窓部ユニット51Aの筒状部を開口部50a内に挿入する。
具体的には、図32(A)に示すように、先ず、窓部ユニット51Aの各取付片256dをフレーム54の各スリット54aに対し背面側斜め方向から差し込む(図32(A)の一点鎖線部分参照)。そして、取付片256dを支点として窓部ユニット51Aの上端部を前方側に回動させ、窓部ユニット51Aを開閉枠50に対して仮設置する。尚、このとき、窓押え部材50Aとの干渉を避けるために窓押え部材50Aを係止解除位置にセットしておく。前述のように、取付片256dは、前端及び後端の下縁が面取加工されているため、フレーム54のスリット54aに対し挿入しやすく、且つ取付片256dを支点として窓部ユニット51Aを回動操作しやすくなっている。
このように、取付片256dをスリット54aに対し挿入することで窓部ユニット51Aの荷重をフレーム54に受支させた状態で回動操作して仮設置することができるため、開閉枠50に対する窓部ユニット51Aの取付作業を行いやすい。
また、窓部ユニット51Aが開閉枠50に仮設置された状態にあっては、スリット54aの前端縁に取付片256dが係止され、窓部ユニット51Aが後方側に傾倒した状態となるため、窓部ユニット51Aと開閉枠50との上端部同士の間が寸法L7分離間する。
次いで、図32(B)に示すように、窓部ユニット51Aと開閉枠50との上端部同士が当接するように窓部ユニット51Aを背面側から押え、その状態で窓押え部材50Aを係止解除位置から係止位置に移動させることで、該窓押え部材50Aが第2構成部250の突片部256b,256c,256kに係止され、窓部ユニット51Aが開閉枠50に組付けられる。
尚、窓部ユニット51Aが開閉枠50に組付けられたときには、開閉枠50の背面から突出する各突起部50eが、突片部256b,256c,256kに各々設けられた孔部(図示略)を介して突片部256b,256c,256kの背面側に突出し、窓押え部材50Aの凹部に嵌合する。これにより、窓押え部材50Aが窓部ユニット51Aを係止した状態(係止位置にある状態)が維持される。
また、窓部ユニット51Aは、前述のように、下部に比べて上部が大きく前方に突出しているため、窓部ユニット51Aと開閉枠50とが隙間が無い状態で組付けられた状態にあっては、窓部ユニット51Aが取付片256dを中心として前方側に倒れやすくなっている。したがって、窓押え部材50Aを係止解除位置に戻す、つまり、窓部ユニット51Aとの係止状態を解除しても窓部ユニット51Aと開閉枠50とに隙間が無い状態が維持される。
また、開閉枠50から窓部ユニット51Aを取外す際には、窓押え部材50Aを係止解除位置に戻し、窓部ユニット51Aを正面側から後方側に押圧する、すなわち、窓部ユニット51Aを仮設置状態(図32(A)参照)に戻すことで、窓部ユニット51Aと開閉枠50との上端部同士が寸法L7分離間するため、窓部ユニット51Aを把持して取外すことができる。
このように、窓部ユニット51A(特に第2構成部250)は、開閉枠50から取外すことができるため、開閉枠50や第2構成部250の清掃などメンテナンス性が向上する。また、例えば、遊技盤2の交換やメンテナンスの際に遊技機用枠3から取外す場合等において、開閉枠50を大きく開放すると、窓部ユニット51Aが遊技機用枠3から前方に大きく突出しているため、隣接するパチンコ遊技機や遊技球を貸し出す貸出処理や遊技球の計数処理の実行が可能なカードユニット(遊技用装置)等に干渉してしまうので大きく開放することが困難となるが、本実施例の窓部ユニット51Aは開閉枠50から取外すことができるため、開閉枠50を大きく開放することができる。
また、窓押え部材50Aは、係止位置において第2構成部250の突片部256b,256c,256kに係止され、第1構成部260には係止されない(接触しない)ようになっている(特に図32(B)の右図参照)。これによれば、窓押え部材50Aは、第1構成部260に影響しないため、例えば、窓押え部材50Aにより第2構成部250を係止した状態のまま、係止部材285による第1構成部260と第2構成部250との係止状態を解除(係止部材285を第2回動位置から第1回動位置に変更)し、第2構成部250から第1構成部260のみを取外すことができる。このように、開閉枠50から第2構成部250を取外したりすることなく第1構成部260のみを取外すことができるので、窓部51のメンテナンス性が向上する。
図29及び図31に戻って、開閉枠50の側辺部は、上部の前後寸法L8に比べて下部の前後寸法L9が短寸となるように形成されており、前面側には演出用のサイドランプ55L,55Rが設けられている。尚、前後寸法L8,L9は、開閉枠50における凹部50bの前面から開閉枠50の側辺部前面までの厚みを指す。
図30及び図32に示すように、窓部ユニット51Aが開閉枠50に組付けられた状態にあっては、窓部ユニット51Aの筒状部はサイドランプ55L,55Rよりも前面側に突出している。すなわち、窓部ユニット51Aにおける前透過板251と後透過板261との上部の離間寸法L2(窓部ユニット51Aにおける上部の前後寸法)は、開閉枠50の側辺部における上部の前後寸法L8に比べ大きくなっている(L2<L8)。また、窓部ユニット51Aにおける前透過板251と後透過板261との下部の離間寸法L3(窓部ユニット51Aにおける下部の前後寸法)は、開閉枠50の側辺部における下部の前後寸法L9に比べ大きくなっている(L3<L9)。このように、窓部ユニット51Aがサイドランプ55L,55Rよりも前方側に突出していることにより、遊技者に奥行きを感じさせることができる。
また、窓部ユニット51Aの下方位置には、前述した上皿90が設けられている。上皿90は上方が開放しており、遊技を行うための遊技球を投入可能としているため、上皿90の上方に窓部ユニット51Aが突出していると遊技球の投入の邪魔になってしまう。また、窓部ユニット51Aは、上皿90を形成する部材よりも前方に突出するように設けられている。よって、前透過板251は、上端が上皿90を形成する部材の前端よりも前方に位置するとともに、下端が上皿90よりも後側に位置するように、上方から下方に向けて後側に傾斜するように配設される。
図33及び図34に示すように、窓部ユニット51Aを組付けた開閉枠50により遊技機用枠3の前面を閉鎖した際には、可動体300の前方側の一部(所定部)が第1構成部260の孔部270を介して第1構成部260と第2構成部250との間に形成される空間部S内に配置されている。
詳しくは、可動体300は、所定の駆動手段(図示略)により斜め上方奥側から斜め下方手前側に向けて移動可能に構成されている。この可動体300は、前記駆動手段により遊技盤2の上方側に配置される待機位置(図33の実線部分参照)と、遊技盤2の中央側に配置される演出位置(図33の二点鎖線部分参照)と、に移動可能となっており、可動体300の前方側の一部は、待機位置及び演出位置のいずれにおいても空間部S内に配置されている。
また、可動体300は、待機位置から斜め前方下方に向けて移動することで演出位置に到達するため、演出位置における可動体300の空間部S内への突出寸法は、待機位置における可動体300の空間部S内への突出寸法に比べ大きくなっている。つまり、可動体300は、空間部Sを利用して前後方向に移動することができるため、遊技者によりインパクトを与えることができる。
また、図34の拡大部に示すように、窓部ユニット51Aを組付けた開閉枠50により遊技機用枠3の前面を閉鎖した際には、第1構成部260の突起部262c,262dは、遊技機用枠3の左端に設けられた盤押え部31の前面に押し付けられる(突起部262cのみ図示)。これによれば、突起部262c,262dが盤押え部31の前面に押し付けられる反力により、第1構成部260が開閉枠50(詳しくは、凹部50b)に押し付けられるため、窓部ユニット51Aと開閉枠50との組付強度が向上する。つまり、窓部ユニット51Aと開閉枠50との間に隙間が形成され難くなるため、後述のように、窓部ユニット51Aと開閉枠50との間から異物を挿入することを抑制できる。
また、外レール装飾部材2dは、ガイドレール2bの外側を周方向に連続するように形成されており、窓部ユニット51Aを組付けた開閉枠50により遊技機用枠3の前面を閉鎖した際には、外レール装飾部材2dの前端が後透過板261の背面に当接しているため、後透過板261の振動などを効果的に抑制することができる。
また、遊技盤2の開口2cに取付けられるセンター飾り枠52の前端は、後透過板261の孔部270の近傍に近接しており、センター飾り枠52と後透過板261との間を遊技球が通過できないようになっている。つまり、遊技盤2と後透過板261との間におけるセンター飾り枠52と外レール装飾部材2d(ガイドレール2b)との間に遊技領域10における遊技球が流下する流下領域10Aが形成される。
尚、特に図示しないが、遊技機用枠3には、係止解除位置にある窓押え部材50Aに干渉する突出片(閉鎖阻止部)が形成されている。具体的には、窓押え部材50Aが窓部ユニット51Aを非係止状態であるときには、前記突出片に窓押え部材50Aが干渉して開閉枠50を閉鎖状態とすることができないようになっている。これによれば、窓押え部材50Aにより窓部ユニット51Aを係止していない状態で開閉枠50を閉鎖状態とすることを防止できる。
尚、本実施例では、遊技機用枠3の突出片(閉鎖阻止部)が係止解除位置にある窓押え部材50Aに干渉することにより開閉枠50が物理的に閉鎖不能となる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、窓押え部材50Aが係止位置以外の位置にあるとき(係止解除位置を含む)に開閉枠50を閉鎖したときに、主基板11に接続される開閉スイッチが開閉枠50の閉鎖状態に変化しないようにしてもよい。この場合、開閉枠50を閉鎖しても演出制御用CPU120は開閉枠50が開放されている旨を示す処理(エラー報知など)を継続して実行するため、窓部ユニット51Aを係止していない状態で開閉枠50を閉鎖状態とすることを防止できる。
次に、不正行為を抑制する手段について図35に基づいて説明する。図35は、(A)は窓部ユニットにおいて行われる虞のある不正行為の一例を示す説明図、(B)は本実施例において不正行為を抑制する手段を示す説明図である。
図35(A)に示すように、開閉枠50よりも前方側に突出する窓部ユニット51Aを有するパチンコ遊技機1にあっては、例えば、窓部ユニット51Aにおける突出部分(筒状部)に発熱可能な工具(例えば、はんだごて等)により、外部から空間部S内に通じる孔部Hを穿孔し、その孔部Hを介してピアノ線等の線材LN(異物)を遊技領域10における流下領域10Aに挿通させ、入賞に関わる普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等にアクセスする等の不正行為が行われることがあった。
図35(B)に示すように、本実施例のパチンコ遊技機1にあっては、後透過板261の孔部270に異物進入阻止部材280が取付けられているため、孔部270から線材LNが流下領域10A内に進入することを抑制できる。
具体的には、異物進入阻止部材280における第1壁部281は、孔部270の前面側の周縁に沿って配置されている。すなわち、孔部270の前面側の周縁に第1壁部281の厚み分の段差が形成されるため、後透過板261の前面に沿って挿入される線材LN1の孔部270へのアクセスを抑制できる。また、異物進入阻止部材280における第2壁部282は、後透過板261の背面よりも後方側に延出しているため、孔部270から流下領域10A側に挿入される線材LN2のアクセスを抑制できる。
さらに、開閉枠50の閉鎖状態において、異物進入阻止部材280における第2壁部282の後端面X1は、センター飾り枠52の前端面X2よりも後方側に配置される。これによれば、線材LN2が流下領域10Aに到達するには、異物進入阻止部材280の第2壁部282の後端面X1を越えた後、センター飾り枠52の前端面X2を越えなければならない。つまり前後に蛇行するように線材LN2を移動させる必要があるため、異物を流下領域10Aに進入させることが極めて困難になっている。
また、前述のように、第1筒状体252の第1周壁部252aと、第2筒状体253の第2周壁部253aと、の間には、金属板から成る補強板258が狭持されている(図25参照)。そのため、第1周壁部252a及び第2周壁部253aに孔部Hなどを形成し、そこから異物を進入させるといった不正行為を抑制できる。
また、第1周壁部252aの前端及び第2周壁部253aの前端は、前透過板251よりも前方側に突出しており(図26参照)、該突出部分に孔部Hが形成され、該孔部Hから線材などの異物を挿入される虞があるが、前透過板251は、第2筒状体253における第2保持部253bの前面に接着剤等を介して固着されているため、前透過板251よりも後方側(遊技盤2側)に異物が進入することを抑制できるようになっている。
また、図35(B)に示すように、開閉枠50の閉鎖状態において、異物進入阻止部材280の第2壁部282とセンター飾り枠52とは、寸法L10分離間している。すなわち、開閉枠50を開閉する際に、異物進入阻止部材280とセンター飾り枠52とが接触することを回避できるため、開閉枠50の開閉動作を円滑に行うことができる。
以上説明したように、本発明の実施例としてのパチンコ遊技機1にあっては、第2構成部250が第1構成部260を構成する後透過板261に対し前方に突出する凸状に形成されており、窓部ユニット51Aを開閉枠50に取付けた状態において、第1筒状体252及び第2筒状体253からなる周壁部が、開閉枠50の開口部50aに背面側から挿入され前方に突出するように設けられる。
よって、遊技盤面200Aとともに遊技領域10を形成する後透過板261は開閉枠50の前後方向の板厚寸法内に収める一方、周壁部は開閉枠50の前面に対し前方に突出するように設けることで、開閉枠50の前後寸法を長寸化することなく、前透過板251を後透過板261から極力前方に離して配置することができる。これにより、前透過板251と後透過板261との間に広い空間部Sを形成することができる。
また、第1筒状体252及び第2筒状体253の上壁部は、前方に向けて下方に傾斜するように形成され、パチンコ遊技機1の前上方からの外光を遊技領域10に入りにくくしているため、遊技領域10の上部の前方が上壁部にて隠されてしまうが、遊技者の目線位置は上壁部よりも下方に位置するため、見上げれば視認可能である。
また、パチンコ遊技機1にあっては、例えば、前透過板251に磁石を押しつけるなどして磁気センサを誤作動させて不正に入賞を発生させたり、遊技領域10を流下する遊技球を磁力により不正に誘導するといった不正行為が行われる可能性があるが、前透過板251と後透過板261との離間寸法L2,L3を長くすることで、後透過板261の板厚を増大させることなく、前透過板251を遊技領域10から極力遠ざけて磁石の磁力による影響を減衰させることができるので、磁石による不正行為を好適に抑制することができる。また、不正な磁気を感知する磁石センサを搭載した遊技機にあっては、磁石センサでは検知できない範囲における前透過板251と後透過板261との離間寸法を長くすることで、上記不正行為を好適に抑制することが可能となるとともに、磁石センサの配置数を軽減することができる。
また、本発明の実施例としてのパチンコ遊技機1にあっては、遊技領域10を視認するための窓部51を有する開閉枠50を備え、窓部51は、第1透過部としての後透過板261を有する第1構成部としての第1構成部260と、後透過板261とは異なる第2透過部としての前透過板251を有し、第1構成部260に対して遊技領域10と反対側(前側)に突出するように形成された第2構成部としての第2構成部250と、から構成され、第2構成部250が開閉枠50にある状態で第1構成部260を開閉枠50から取外し可能である。
このようにすることで、開閉枠50から第2構成部250を取外したりすることなく第1構成部260のみを取外すことができるので、窓部51のメンテナンス性が向上する。
詳しくは、本実施例の窓部ユニット51Aは、前透過板251は後透過板261に対し上方に向けて前側に突出するように傾斜している、つまり、第1構成部260に対し略筒状の第2構成部250が前方に突出する構成であるため、後透過板261と前透過板251との離間寸法が少なくとも遊技球の直径よりも大きく、しかも後透過板261と前透過板251との上部間においては約100mm以上離間している。よって、後透過板261と前透過板251との間の空間部は、従来の2重ガラス構造の窓部ユニットの空間部に比べて大きいので、後透過板261と前透過板251との間に形成される空間部に埃等が溜まりやすく、また、後透過板261と前透過板251との間の周囲を覆う第1周壁部252aや第2周壁部253aを有することで、重量が従来よりも大きい。
このような窓部ユニット51Aは、例えば、後透過板261と前透過板251との間に進入した埃等を除去するなどメンテナンス作業を行う場合、開閉枠50から窓部ユニット51Aを取外すには重量もあり困難である。さらには、第1構成部260に対し凸状の第2構成部250が前方に突出する構成であることで、開閉枠50を開放したときに第2構成部250が当該パチンコ遊技機1の左側に隣接して配置される遊技用装置(カードユニット等)やパチンコ遊技機に接触することで大きく開放できないため、遊技領域10の球詰り解消作業などのメンテナンス作業時に開閉枠50が邪魔になる虞がある。
よって、開閉枠50に窓部ユニット51Aを組付けた状態で、第1構成部260のみを取外すことができるようにすることで、第1構成部260よりも重量がある第2構成部250を開閉枠50に残したまま、第1構成部260のみを開閉枠50から取外すだけで後透過板261と前透過板251との間の空間部を開放できるので、空間部内の清掃作業を容易に行うことができるばかりか、第1構成部260を除去することで開閉枠50の背面に大きな凹部が形成されるため、開閉枠50を大きく開放できなくても、遊技領域10の球詰り解消作業といったメンテナンス作業を行いやすくなる。
また、特に本実施例では、遊技領域10(遊技球の流下領域)の前側を閉鎖するように配置される後透過板261に孔部270が形成されていることから、該孔部270を介して、埃だけでなく、遊技球や異物(例えば、遊技領域10側に設けられる部品等)等が進入しやすい構成であることから、上記のように第2構成部250を開閉枠50に残したまま、第1構成部260のみを開閉枠50から取外すことが可能とすることで、メンテナンスの作業性を向上させることが可能となる。
また、本実施例では、後透過板261には、盤面板200に形成される開口2cに対応した形状の孔部270が形成されている。遊技盤2は機種固有のものであるため、機種変更に伴い遊技盤2を交換する際に後透過板261も一緒に交換する場合、第1構成部260のみを第2構成部250から取外して交換することができるため、交換作業を容易に行うことができる。
また、第1構成部260は、第2構成部250に設けられた被支持部としての取付片256dに支持可能な支持部としての取付片262eを一端側に有し、該取付片262eを取付片256dに支持した状態で他端側を第2構成部250に取付け可能である。
このようにすることで、第1構成部260の開閉枠50に対する着脱操作が容易になる。詳しくは、第1構成部260の荷重を第2構成部250に預けた状態で取付けや取外し操作を行うことができるので、作業性が向上するとともに、第1構成部260の落下による破損等を抑制できる。
尚、本実施例では、被支持部としての取付片256dは第2構成部250に設けられている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、開閉枠50に設けた被支持部に取付片256dに支持した状態で他端側を第2構成部250に取付け可能としてもよい。
また、本実施例では、被支持部を第2構成部250の下辺部に設け、下辺部を中心として第2構成部250の上部を回動させることで上辺部を第2構成部250に取付ける形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、被支持部を第2構成部250や開閉枠50における上辺部、左辺部、右辺部のいずれかに設け、第1構成部260を上辺部、左辺部、右辺部のいずれかに設けた被支持部に支持部を支持した状態で回動させることで第2構成部250に取付けできるようにしてもよい。
また、第2構成部250は、開閉枠50に対し取外し可能であることで、開閉枠50や第2構成部250の清掃などメンテナンス性が向上する。詳しくは、上記したように、開閉枠50から第2構成部250を取外すことで、開閉枠50を大きく開放することが可能となるため、遊技領域10の球詰り解消作業といったメンテナンス作業を行いやすくなる。
また、第2構成部250の第1筒状体252の外面や第2筒状体253の内面に機種固有の装飾が施されている場合、機種変更に伴い第2構成部250を交換することがあるため、このような場合、開閉枠50を交換せずに第2構成部250のみを容易に交換することが可能となる。
また、第1構成部260に第2構成部250を取付けるための取付手段(例えば、係止部材285、取付片256d、取付片262e)を備え、第1構成部260と第2構成部250とを一体化した状態で開閉枠50から取外し可能である。
このようにすることで、第1構成部260及び第2構成部250を一緒に開閉枠50から取外すことができるので、窓部51のメンテナンス性が向上する。
また、本実施例では、窓部ユニット51A、つまり、第1構成部260と第2構成部250とが開閉枠50に対し着脱可能とされる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくとも第1構成部260のみが開閉枠50から取外し可能とされるようになっていれば、第2構成部250は開閉枠50から取外し不能に固定されていてもよい。あるいは、第2構成部250は開閉枠50の一部に予め一体に形成されていてもよい。さらに、第1筒状体252や第2筒状体253のみが開閉枠50の一部に予め一体に形成され、前透過板251が開閉枠50から取外し可能とされていてもよい。
また、本実施例では、後透過板261に開口部としての孔部270が形成される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、後透過板261に必ずしも開口部としての孔部270が形成されていなくてもよい。
また、本実施例では、第2透過部としての前透過板251は、第1保持部252bと第2保持部253bとにより前透過板251の少なくとも一部を前面側と後面側とから挟み込むように所定位置に保持する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1筒状体252の前面開口を閉鎖するように設けられていれば、保持形態は上記のものに限定されるものはなく、種々に変更可能である。
次に、本発明の変形例1について図36に基づいて説明する。図36は、本発明の変形例1を示す説明図である。
図36に示すように、本変形例の窓部ユニットは、第1構成部260と第2構成部250とが、各々の左側辺同士を連結する蝶番290を介して連結され、左側辺を中心として回動可能に取付けられていている。すなわち、開閉枠50は、遊技機本体である遊技機用枠3に対し左側辺を中心として開閉可能に設けられ、第1構成部260は、左側辺と同じ側の左側辺を中心として、開閉枠50に対し開閉可能に設けられている。このようにすることで、開閉枠50から第1構成部260を取外すことなく第2構成部250を開放させることができるので、窓部51のメンテナンス性が向上する。
また、本発明の実施例としてのパチンコ遊技機1にあっては、遊技領域10を視認するための窓部51を有する開閉枠50を備え、窓部51は、第1透過部としての後透過板261を有する第1構成部としての第1構成部260と、後透過板261とは異なる第2透過部としての前透過板251を有し、第1構成部260に対して遊技領域10と反対側(前側)に突出するように形成された第2構成部としての第2構成部250と、から構成され、前透過板251の少なくとも一部を前面側と後面側とから挟み込むように所定位置に保持する第1保持部252bと第2保持部253bとを備える。
このようにすることで、前透過板251を所定位置に好適に保持することができる。詳しくは、前透過板251は後透過板261より遊技者側に位置するため前側から叩かれたり引っ張られたりする虞がある。よって、窓部51を不正に開放するために、前透過板251を手前側に取外そうとした場合は第1保持部252bにより移動が規制され、前透過板251を奥側に押し込んで取外そうとした場合は第2保持部253bにより移動が規制されることで、前透過板251を取外すことが困難となるため、不正な開放を抑制できる。
また、本実施例では、前透過板251は略垂直な後透過板261に対し上方に向けて前側に突出するように傾斜していることで、前側から前透過板251を強く叩きにくい。
また、第2構成部250は、前透過板251と、該前透過板251と後透過板261との間を閉鎖する周壁部とから構成され、周壁部は、第1保持部252bを有する第1周壁部252aと、第1周壁部252aの内側に嵌合され第2保持部253bを有する第2周壁部253aと、を有し、前透過板251が第1保持部252bと第2保持部253bとにより所定位置に保持された状態において、第2周壁部253aは前透過板251の周縁より第1周壁部252a側に突出する。
このようにすることで、前透過板251と第1周壁部252aとの間から差し込まれた異物の奥側への進入を抑制することができる。詳しくは、第1保持部252bは、前透過板251の前面における周縁部に対応する位置に配置され、第2保持部253bは、前透過板251の背面における周縁部に対応する位置に配置され、第1保持部252bと第2保持部253bとはそれぞれ前透過板251の周縁に沿って延設されていることで、前透過板251の周縁部は環状の凹溝内に挿入されていることになる。よって、前透過板251の周縁と第1周壁部252aや第2周壁部253aとの間から針金等の異物を進入させることが困難となるため、不正行為を抑制できる。
また、前透過板251は、第2保持部253bを介して第2周壁部253aに固着されている。このようにすることで、前透過板251と第1周壁部252aとの間から差し込まれた異物の奥側への進入を抑制することができる。また、前透過板251は、第1保持部252bの後側にある第2保持部253bに固着されることで、前側から叩かれた衝撃を背面側から受けることができるため、前側からの衝撃により固着状態が解除されることを回避できる。
また、第2周壁部253aは、第1周壁部252aに対し交換可能に取付けられている。このようにすることで、第2周壁部253aのみを容易に交換することができる。詳しくは、第2周壁部253aの内面に機種固有の装飾などが施される場合、第1周壁部252aを交換することなく、第2周壁部253aのみを交換するだけで機種変更に対応することが可能となる。
第2構成部250は、第1構成部260に対し上部側が下部側よりも大きく突出しており、第2周壁部253aは、第1周壁部252aに対し上部側が下部側よりも多くの取付手段(例えば、ネジN1及びネジN4)により取付けられている。
このようにすることで、第1周壁部252aに第2周壁部253aを取付けることで生じる歪みを極力小さくすることができる。詳しくは、上端が前側に傾倒する傾倒姿勢をなす第2構成部250の場合、下部側に比べ上部側に対して荷重がかかりやすいため、第1周壁部252aと第2周壁部253aとの上部に歪みが発生し易いが、第1周壁部252a及び第2周壁部253aの上部において下部に比べて多くのネジにより連結されるため、第1周壁部252aと第2周壁部253aとの上部に発生する歪みを極力小さくすることができる。
また、第2構成部250は、前透過板251と、該前透過板251と後透過板261との間を閉鎖する周壁部とから構成され、周壁部は、第1保持部252bを有する第1周壁部252aと、第1周壁部252aの内側に嵌合され第2保持部253bを有する第2周壁部253aと、を有し、第1周壁部252aと第2周壁部253aには放熱用孔部としての孔部257L,257R、孔部259L,259Rが形成され、孔部257L,257R、孔部259L,259Rを遊技領域10と反対側(前側)から閉鎖可能な閉鎖部材としてのカバー部材273L,273Rが、遊技領域10側(後側)で取付けられている。
このようにすることで、カバー部材273L,273Rが不正に取外されて孔部257L,257R、孔部259L,259Rから異物が進入されることを抑制できる。また、孔部257L,257R、孔部259L,259Rを放熱用孔部として使用する機種であるか否かに応じて、カバー部材273L,273Rを取付けて使用したり取外したりすることができるので、機種変更に容易に対応することができる。
尚、本実施例では、閉鎖部材の一例としてカバー部材273L,273Rを適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、閉鎖部材は閉鎖専用の部材であってもよいし、装飾部材や他の演出部材等を代用してもよい。
さらに本実施例では、孔部257L,257R、孔部259L,259Rを放熱用孔部として使用する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、放熱以外の用途(例えば、音を放音する放音部など)に使用する孔部でもよい。
また、第2構成部250は、前透過板251と、該前透過板251と後透過板261との間を閉鎖する周壁部とから構成され、周壁部は、第1保持部252bを有する第1周壁部252aと、第1周壁部252aの内側に嵌合され第2保持部253bを有する第2周壁部253aと、を有し、第1周壁部252aの前面側に配置される装飾部材としてのカバー部材273L,273Rを備え、カバー部材273L,273Rは、第2周壁部253aの背面側から該第2周壁部253aと第1周壁部252aとに挿入したネジN2により取付けられる。
このようにすることで、第1周壁部252aや第2周壁部253aを取外すことなくカバー部材273L,273Rを交換できる。また、ネジN2は第2周壁部253aの背面側で取付け、取外し操作可能であることで、窓部ユニット51Aを開閉枠50に取付けた状態においてネジN2を遊技者側から容易に操作することはできないため、不正な取外しを抑制できる。
また、第2構成部250には、後透過板261に対し傾斜する方向を向く放熱用孔部が形成されている(図27参照)。
このようにすることで、放熱用孔部を介して内部を覗かれたり異物を進入し難くすることができる。また、放熱用孔部は前透過板251の下部に設けられていることで、遊技者側から放熱用孔部を覗きにくくなる。
また、第2構成部250は、前透過板251と、該前透過板251と後透過板261との間を閉鎖する周壁部とから構成され、周壁部は、第1保持部252bを有する第1周壁部252aと、第1周壁部252aの内側に嵌合され第2保持部253bを有する第2周壁部253aと、第1周壁部252aと第2周壁部253aとの間に設けられる補強板258と、を有する。
このようにすることで、第1周壁部252aと第2周壁部253aに孔をあけて異物を進入させる不正行為を抑制できる。また、第2構成部250の強度が向上するため、叩かれること等による衝撃による破損等を抑制できる。
また、本実施例では、窓部ユニット51A、つまり、第1構成部260と第2構成部250とが開閉枠50に対し着脱可能とされる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1構成部260や第2構成部250は開閉枠50から取外し不能に固定されていてもよい。
また、本実施例では、後透過板261に開口部としての孔部270が形成される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、後透過板261に必ずしも開口部としての孔部270が形成されていなくてもよい。
また、本発明の実施例としてのパチンコ遊技機1にあっては、遊技領域10を視認するための窓部51を有する開閉枠50を備え、窓部51は、第1透過部としての後透過板261を有する第1構成部260と、後透過板261とは異なる第2透過部としての前透過板251を有し、第1構成部260に対して遊技領域10と反対側(前側)に突出するように形成された第2構成部250と、から構成され、後透過板261は、開口部としての孔部270を有し、孔部270の縁部の少なくとも一部に沿うように設けられ、開閉枠50を閉鎖した状態において、孔部270から遊技領域10における孔部270に対応しない領域への異物の進入を阻止するための異物進入阻止部材280を備える。
このようにすることで、孔部270から遊技領域10へ異物を進入することによる不正行為を抑止することができる。詳しくは、孔部270は、開閉枠50を閉鎖した状態において遊技領域10における盤面板200に形成された開口2cに対応する位置に設けられ、また、開口2cにはセンター飾り枠52が設けられていることで、開閉枠50を閉鎖した状態において、遊技球の流下領域10Aと非流下領域10Bとはセンター飾り枠52により仕切られる。しかし、開閉枠50は遊技機用枠3に対し開閉可能であることで、遊技機用枠3側のセンター飾り枠52と開閉枠50側の後透過板261とを接続することはできないため、開閉枠50を閉鎖した状態においてセンター飾り枠52と後透過板261との間に隙間が生じやすい。
よって、図36(A)にて説明したように、第2構成部250側から不正に進入させたピアノ線や針金等の異物を、孔部270を介して遊技領域10へ進入させる場合、異物を後透過板261の背面における孔部270の周囲とセンター飾り枠52との間に形成される隙間に進入させることが考えられるが、孔部270に異物進入阻止部材280が設けられることで、孔部270から遊技領域10へ異物を進入することによる不正行為を抑止することができる。
また、異物進入阻止部材280は、孔部270に係止可能な係止部としての係止爪283を有し、該係止爪283により後透過板261に取付けられる。
このようにすることで、異物進入阻止部材280を後透過板261に簡単に取付けることができる。また、後透過板261がアクリル樹脂板等にて構成されているので、取付けにネジ等を使用すると破損したり、ネジ孔により強度が低下する虞があるため、後透過板261の破損や強度低下を抑制できる。
また、遊技領域10は、開閉枠50を閉鎖した状態において異物進入阻止部材280の少なくとも一部に対応する位置に設けられる構造物としてのセンター飾り枠52を有し、開閉枠50を閉鎖した状態において、異物進入阻止部材280とセンター飾り枠52との間に隙間が形成される。詳しくは、開閉枠50の閉鎖状態において、異物進入阻止部材280の第2壁部282とセンター飾り枠52とは、寸法L10分離間している。
このようにすることで、開閉枠50を開閉する際に異物進入阻止部材280とセンター飾り枠52とが接触することを回避できるため、開閉枠50の開閉動作を円滑に行うことができる。
また、本実施例では、異物進入阻止部材280は、開閉枠50を閉鎖した状態において構造物としてのセンター飾り枠52に対し少なくとも一部が重畳する。詳しくは、開閉枠50の閉鎖状態において、異物進入阻止部材280における第2壁部282の後端面X1は、センター飾り枠52の前端面X2よりも後方側に配置される。このようにすることで、センター飾り枠52と異物進入阻止部材280との間に形成される隙間(離間寸法L10)から進入させた異物を蛇行させないと奥側へ進入させることができなくなり進入操作が困難となるため、異物の進入を好適に抑止できる。
また、本実施例では、異物進入阻止部材280は、係止爪283にて係止することにより後透過板261に取付けられる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ネジにより後透過板261に取付けられるようにしてもよい。このようにすることで、異物進入阻止部材280を後透過板261に簡単に取付けることができる。
また、本実施例では、異物進入阻止部材280は、係止爪283により係止することにより後透過板261に取付けられる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、接着材により後透過板261に取付けられていてもよい。このようにすることで、異物進入阻止部材280を後透過板261に簡単に取付けることができる。
また、本実施例では、遊技領域10は、開閉枠50を閉鎖した状態において異物進入阻止部材280の少なくとも一部に対応する位置に設けられる構造物としてのセンター飾り枠52を有し、センター飾り枠52の少なくとも一部は、開閉枠50を閉鎖した状態において異物進入阻止部材280または後透過板261よりも遊技領域10と反対側(前側)に突出しない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、センター飾り枠52の少なくとも一部は、開閉枠50を閉鎖した状態において異物進入阻止部材280または後透過板261よりも遊技領域10と反対側(前側)に突出するようにしてもよい。このようにすることで、異物の進入を好適に抑止できる。
また、本実施例では、異物進入阻止部材280とセンター飾り枠52との間に隙間が形成される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図37に示すように、開閉枠50の閉鎖状態において、異物進入阻止部材280の第2壁部282がセンター飾り枠52の内周面に接触していてもよい。これによれば、第2壁部282とセンター飾り枠52との間に異物を挿入することができないため、流下領域10Aに異物を進入させるといった不正行為を好適に抑制できる。
また、本実施例では、異物進入阻止部材280は、後透過板261とは別個に設けられ、後透過板261に取付できる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、異物進入阻止部は、後透過板261に一体に形成されていてもよい。例えば、図38に示すように、後透過板261の孔部270の周縁に後方側に突出する突出部261aを設け、突出部261aの後端面X1’をセンター飾り枠52の前端面X2よりも後方側に配置してもよい。このようにすることで、異物進入阻止部材280と後透過板261との間に隙間が生じることがないので、異物の進入を好適に抑止できる。
次に、図39及び図40に基づいて、本発明の変形例4〜変形例6について説明する。図39は、(A)は本発明の変形例4としての窓部ユニットを示す縦断面図、(B)は変形例5としての窓部ユニットを示す縦断面図である。図40は、(A)は本発明の変形例6としての窓部ユニットを示す正面図、(B)は同じく縦断面図である。
図39(A)(B)に示す変形例4及び変形例5のように、前透過板251は、後透過板261から前方側に筒状に突出する筒状部252Aの前側の開口を閉鎖する第1板状部251Aと、筒状部252Aの外側に配置される第2板状部251Bと、から構成されていてもよい。
また、図39(A)に示すように、第1板状部251Aは後透過板261に対し傾斜するように配置し、第2板状部251Bは後透過板261に対し略平行に配置してもよい。さらに、図39(B)に示すように、第1板状部251A及び第2板状部251B双方を後透過板261に対し略平行に配置してもよい。
また、図40に示すように、本発明の窓部ユニットは、パチンコ遊技機1に限らず、スロットマシン1000に適用されてもよい。具体的には、スロットマシン1000に適用される窓部ユニット510Aは、第1構成部560と第2構成部550とを備え、筐体1001内に設置される前後に移動可能な可動体700と、スロットマシン1000の筐体1001内に設置されるリール1002とを含む所定の領域の前面を被覆している。また、第1構成部560は、リール1002の各変動表示部に対応して設けられる透視窓560aと、可動体700が挿通可能な孔部560bと、を備えている。すなわち、本変形例の遊技領域は、可動体700の可動領域と、図柄の変動表示が可能なリール1002の各変動表示部を遊技者から視認可能とするための領域とからなる非流下領域である。
このように、遊技領域は、前記実施例のように遊技媒体の流下領域10A及び非流下領域10Bから構成されるものに限らず、非流下領域(リール1002や可動体700を視認可能な領域)のみで構成されてもよいし、流下領域のみで構成されてもよい。
また、前記実施例では、窓部51は、第1透過部としての後透過板261を有する第1構成部としての第1構成部260と、後透過板261とは異なる第2透過部としての前透過板251を有し、第1構成部260に対して遊技領域10と反対側(前側)に突出するように形成された第2構成部としての第2構成部250と、から構成される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、窓部51は、第1構成部と第2構成部以外の他の構成部等を含むものであってもよい。
また、前記実施例では、第1透過部及び第2透過部の一例として、後透過板261及び前透過板251を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、後透過板261や前透過板251は、必ずしも板状に形成されているものに限定されるものではなく、形状は任意である。
また、前記実施例では、前透過板251はガラス材、後透過板261は透明な合成樹脂材にて形成される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1透過部や第2透過部の材質は上記したものでなくてもよく、例えば、前透過板251は透明な合成樹脂材、後透過板261はガラス材にて形成されていてもよいし、双方がガラス材または透明な合成樹脂材にて構成されていてもよい。尚、第1透過部や第2透過部は、少なくとも第1透過部や第2透過部の一面側から他面側を視認(透視)可能であれば透明でなくてもよく、例えば、着色されていたり、スモークフィルムが貼付されたり、マジックミラーのように光の一部を反射する反射層が設けられたりしていてもよい。
また、前記実施例では、前透過板251は、後透過板261に対し上部側が前方に傾倒するように配置される、つまり、前透過板251は後透過板261に対し非平行に配置される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、前透過板251は後透過板261に対し平行に配置されていてもよい。
また、前記実施例では、第1構成部260は、後透過板261と枠体262とを有する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくとも第1透過部としての後透過板261を有していれば、必ずしも枠体262を有していなくてもよい。例えば、後透過板261と枠体262とが一体に形成されていてもよく、この場合、透明な板状部の部分が第1透過部を構成する。
また、前記実施例では、第2構成部250は、前透過板251、第1筒状体252、第2筒状体253及び補強板258を有する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくとも第2透過部としての前透過板251を有していれば、必ずしも第1筒状体252、第2筒状体253及び補強板258を有していなくてもよい。例えば、前透過板251と第2筒状体253または前透過板251と第2筒状体253が一体化されていてもよく、この場合、透明な板状部の部分が第2透過部を構成する。
また、前記実施例では、第1筒状体252、第2筒状体253及び補強板258が第2構成部250に含まれる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1筒状体252、第2筒状体253及び補強板258は第1構成部260に含まれる(例えば、枠体262と一体に設けられるなど)ものであってもよい。
また、前記実施例では、第1筒状体252や第2筒状体253は筒状に形成される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、必ずしも筒状に形成されていなくてもよい。
また、前記実施例では、前透過板251の少なくとも一部を前面側と後面側とから挟み込むように所定位置に保持する第1保持部252bは第1筒状体252に形成され、第2保持部253bは第2筒状体253に形成される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1保持部252bと第2保持部253bの双方が第1筒状体252または第2筒状体253に一緒に形成されていてもよい。
また、前記実施例では、前透過板251は第2筒状体253の第2保持部253bに接着される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1筒状体252の第1保持部252bに接着されていてもよい。さらに、第1保持部252bと第2保持部253bの双方に接着されていてもよいし、第1保持部252bと第2保持部253bのいずれにも接着されていなくてもよい。
また、前記実施例では、開閉枠50を閉鎖した状態において後透過板261における盤面板200に形成された開口2cに対応する位置に開口部としての孔部270の少なくとも一部が形成された形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、必ずしも開口2cに対応する位置に形成されていなくてもよい。また、開口部である孔部270と開口2cとは同形状でなくてもよいし、異なる形状でもよい。
また、前記実施例では、後透過板261において、開閉枠50を閉鎖した状態において盤面板200に形成された開口2cに対応する位置に開口部としての孔部270の少なくとも一部が形成された形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、盤面板200の周縁の一部に切欠部が形成されている場合、後透過板261における該切欠部に対応する位置に開口部としての孔部270の少なくとも一部が形成されていてもよいし、孔部270に替えて切欠部が形成されていてもよい。
また、前記実施例では、後透過板261において、開閉枠50を閉鎖した状態において盤面板200に形成された開口2cに対応する位置に開口部としての孔部270の少なくとも一部が形成された形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、後透過板261において、開閉枠50を閉鎖した状態において開口2c以外の箇所に設けられた構造物(例えば、可動体等の演出部材や入賞部材等)に対応する位置に、孔部270とは別個に開口部や切欠部を形成してもよい。また、構造物は動作可能な可動体に限らず、動作不能な演出用部材(例えば、装飾部材など)や遊技用部材(例えば、入賞装置など)であってもよい。
また、前記実施例では、可動体300が原点位置に位置している状態でも、該可動体300の一部が開口2c及び孔部270を介して後透過板261より前方に突出する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可動体300が原点位置から所定位置まで移動したときに該可動体300の一部が開口2c及び孔部270を介して後透過板261より前方に突出するものであってもよい。
また、前記実施例では、第1保持部252bと第2保持部253bとは、後透過板261の周縁の一部に沿うように円弧状に延設されている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1保持部252bと第2保持部253bとは、後透過板261の周縁の一部を前後から挟持するように所定位置に保持可能であれば、後透過板261の周縁の複数個所に部分的に設けられているものであってもよい。
また、前記実施例では、異物進入阻止部材280は、後透過板261に形成された孔部270の周縁に沿って環状に形成されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、孔部270の周縁の少なくとも一部に沿って設けられていれば、必ずしも全周にわたり設けられていなくてもよい。
また、前記実施例では、異物進入阻止部材280は、非透光性の合成樹脂材にて形成された形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、透光性を有する合成樹脂材にて構成されていてもよい。
また、前記実施例では、窓部ユニット51Aが開閉枠50に取付けられている状態において、第2構成部250としての第1筒状体252や第2筒状体253の左右側方または上方に演出用発光部が設けられる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1筒状体252や第2筒状体253が開閉枠50の周縁部まで広がるように設けられていてもよい。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。尚、これら封入式遊技機においては遊技球ではなく得点やポイントが遊技者に付与されるので、これら付与される得点やポイントが遊技価値に該当する。
また、前記実施例では、遊技媒体の一例として、球状の遊技球(パチンコ球)が適用されていたが、球状の遊技媒体に限定されるものではなく、例えば、メダル等の非球状の遊技媒体であってもよい。
また、前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機が適用されていたが、例えば、図40にて説明したように、遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な変動表示装置に変動表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該変動表示装置に導出された変動表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにも適用可能である。