JP6611039B2 - 燃焼試験装置 - Google Patents

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Description

本発明は、製品や素材の燃焼試験等を行うための燃焼試験装置に係るものであり、特に燃焼試験の際に燃焼対象物が爆発しても、爆発によって発生した排ガスを外部に漏らすことなく捕捉し、有害成分除去の処理を行える燃焼試験装置に係るものである。
電池や自動車等の製品や、繊維や樹脂等の素材は、機能性を向上させるため、高いエネルギーが蓄積されていたり、可燃性材料が用いられることもある。しかし、利用時の安全性を確保するためには、これらの物(以後「燃焼対象物」と呼ぶ。)が発熱する若しくは、加熱された際に、火災や爆発等の災害を少なくすることを確認することが求められる。
また、燃焼対象物の燃焼による事象の調査、燃焼の再現(警察)、爆発安全性(爆発しないこと)の確認、電気製品の発火調査(例えば電源電圧が異常の場合等)といった、燃焼対象物の燃焼特性を確認する必要がある。
特許文献1は、電池の燃焼試験装置を示すものである。ここでは燃焼試験室と排ガス処理部を有する試験装置が開示されている。排ガス処理部には、フッ素吸着塔と水洗塔と活性炭処理槽が例示されているが、排ガスから有害成分を除去できるものであれば、その構成に制限はないとされている(0050段落参照)。
また、ここでは燃焼試験を行う「ブース」が燃焼試験の最中に起こる爆発に対して耐圧性を有する必要があることが示されている。この際に設計時に、爆風圧の事前の見積もり計算といったことも行われている(0121段落参照)。
特許文献2には、燃焼試験室内で水素が漏洩して、爆発した場合でも上流および下流側の機器を保護することができる燃焼試験装置が開示されている。ここでは、耐圧構造を有する試験室に爆圧低減装置および破裂放散器が連結されている。
爆圧低減装置は、火災試験室内部およびダクト内部で発生する瞬間的な圧力上昇を緩和する。また、破裂放散器は配管内部が圧力上昇した際に破裂して圧力を大気開放することで配管、機器を保護する。なお、破裂放散器は排ガス放散室に密閉されており、破裂放散器が破裂した時は、排ガス放散室に排ガスが充満し、排ガス放散室から直接大気中に放出する。
国際公開第2006/088021号 特開2007−171009号公報
特許文献1および2は共に、燃焼試験を行う際に発生する排ガスから有害成分を除去する排ガス処理部を有している。また燃焼試験の際に爆発が生じた場合についても考慮されている。しかしながら、爆発が生じた際の爆風圧に対する処理は考慮されているものの、爆発時に生じた粉塵や排ガスに対しては、そのまま大気中に放出するとしている。
このような構成であると、爆発が生じた時には、有害成分をそのまま大気中に放出してしまうことになり、環境負荷が高くなると言える。また、有害成分を放出することで、このような試験装置が都市部若しくはその近郊に設置することができなくなる。
爆風は、非常に風速の速いガスの流れであるので、爆風中の粉塵や有害成分をフィルタ等で濾し取るのは容易ではない。他の方法として、燃焼後の粉塵を含んだ排ガスを水中を通過させる、所謂水フィルタを設けておくということも考えられる。しかし、水中を瞬間的に通過する爆風から有害成分を除去するのは、やはり容易ではない。
また、爆風の水中通過時間を長くしようとすると、排ガスのダクト中に水を多く保持しておくことになる。このような状態は、爆発していない時の排ガスにとっては、大きな流れ抵抗になる。また、流れ抵抗が大きくなると、爆風は逃げ場を失い、燃焼室からそれに繋がるダクトの内壁に大きな圧力をかけることになる。
本発明は上記の課題に鑑みて想到されたものであり、燃焼試験中に爆発が生じたとしても、爆発によって発生した排ガスや粉塵をそのまま大気に放出することなく処理することができる燃焼試験装置に関するものである。
より具体的に本発明に係る燃焼試験装置は、
燃焼試験室と、
前記燃焼試験室で発生した排ガスを処理する排ガス処理装置と、
前記燃焼試験室と前記排ガス処理装置の間に設けられた排ガス放出防止装置を有する燃焼試験装置であって、
前記排ガス放出防止装置は、
チャンバーと、
前記燃焼試験室から前記チャンバー内を通過し、前記排ガス処理装置まで延設されるダクトとを有し、
前記ダクトは、前記チャンバー内に放散板で蓋をされた放散口が設けられ
前記チャンバーは、通気口が設けられ、
前記燃焼試験室内の爆発によって、前記放散板を破り前記チャンバー内に噴出する気体より内容積が大きく、
前記通気口には、前記放散板が破れた際には前記通気口を絞るように調節される風量調節ダンパーを有し、
前記排ガス処理装置は、
前記ダクト内の前記排ガスを吸引する排気ファンを有することを特徴とする。
本発明に係る燃焼試験装置は、燃焼試験室に隣接したチャンバーの容積が、燃焼試験室で爆発によって生じる室内気体の体積増加量より大きいので、爆発により破裂した放散板で蓋をされていた放散口から噴出した気体を全てチャンバー内に捕捉することができる。したがって、爆発によって生じた、有害成分を含む排ガスや粉塵をそのまま大気に放出することがない。
また、本発明に係る燃焼試験装置は、予め爆発によって発生する燃焼試験室内の気体の体積増加量に相当する空間を備えておくものなので、爆風圧を容器の強度で封じ込めるものではない。したがて、燃焼試験室、ダクト、チャンバーといった構成に対して、特別過大な構造強度を要求しない。建設コストも安価でよい。
本発明に係る燃焼試験装置の構成を示す図である。 チャンバー部分の拡大図である。 燃焼試験室で爆発が生じた際のチャンバー内の様子を説明する図である。 爆発後のチャンバー内の様子を説明する図である。 チャンバー内の排ガスを排出する様子を説明する図である。 チャンバー内の放散口の他の実施形態を示す図である。
以下に本発明に係る燃焼試験装置の構成について図を用いて説明する。なお、以下の説明は本発明の一実施形態を例示するのであって、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、以下の実施形態は改変されうるものである。
(実施の形態1)
図1に本発明の燃焼試験装置1の構成を示す。本発明に係る燃焼試験装置1は、燃焼試験室10と、排ガス放出防止装置20と、排ガス処理装置30を含む。
燃焼試験室10は、燃焼対象物8の燃焼試験を行う。燃焼試験室10は、燃焼ガス(例えば空気)を供給する供給口11と、燃焼した結果生じた排ガスを排出する排気口12を有する。また、燃焼試験室10には、圧力センサ13、温度計14および燃焼対象物8に火をつける着火装置15が備えられていてもよい。
また、燃焼によって生じた排ガスをサンプリングし、計測若しくは分析するための計測・分析機器16が備えられる。なお、圧力センサ13、温度計14、計測・分析機器16は、センサ部分のみを示した。図示は省略したが、センサ部分以降には、計測器の本体が配置されるのは、いうまでもない。燃焼対象物8は、すでに説明したように、電池や自動車等の製品や、繊維や樹脂等の素材を含み、これら以外の物(気体、液体、固体を問わない)であってもよい。
燃焼試験室10は、供給口11と排気口12以外は密閉された空間である。また燃焼試験室10内では、燃焼対象物8が爆発する場合がある。したがって、燃焼試験室10自体は、爆発時の圧力変化に耐えられる程度の耐圧性を有している。また、内部での燃焼状態を視認することができるように、耐圧性ののぞき窓10wが設けられていてもよい。
供給口11には、圧力で閉じる逆止弁11aが設けられている。逆止弁11aの構造は特に限定されない。しかし、燃焼試験室10内で爆発が生じた際には、供給口11は閉じられ、供給口11へ空気を送っている通風手段11bに爆発の際の圧力が及ばない様にする。通風手段11bは、燃焼試験室10で消費した空気を供給する。ボンベやブロアと配管等で好適に構成することができる。通風手段11bから供給される空気によって、燃焼対象物8の燃焼は継続する。
なお、供給口11は、燃焼試験室10の床に近い部分(若しくは床面)に設けられるのが望ましい。下方(供給口11)から上方(排気口12)へ空気の流れを作ることで、燃焼を継続し、燃焼で生成した軽い排ガスを排気口12から排出しやすくなるからである。
排気口12は燃焼試験室10の天井面に設けられる。排ガスは温度が高く上方に上るからである。着火装置15は、特に限定されない。例えば、ライターのようなものであってよい。
燃焼試験室10の排気口12にはダクト21が接続される。また、チャンバー22が燃焼試験室10に隣接して設置される。ダクト21は、燃焼試験室10から排ガス処理装置30まで延設される。その間、ダクト21は、チャンバー22の天面からチャンバー22内に挿設され、チャンバー22側面からチャンバー22の外に出る。
図2にチャンバー22の拡大図を示す。ダクト21はチャンバー22の上方の入口22aからチャンバー22内に入り、後段の排ガス処理装置30の集塵機32の入口32iと同じ高さに設けられた側面の出口22bからチャンバー22の外に出る。したがって、少なくともダクト21は、チャンバー22内で1回以上の屈曲部21eを有する。ここで、屈曲部21eとは、ダクト21が、90度以上配設方向を変える部分をいう。
ダクト21は、チャンバー22の上部から挿設され、側面からチャンバー22外に現出するので、少なくとも1回は屈曲部21eを有することになる。本明細書では屈曲部21eが1か所ある場合で説明を行う。もちろん、屈曲部21eの数について制限はない。
チャンバー22の側面の出口22bは、後段の集塵機32の入口32iと同じ高さに設け、チャンバー22から集塵機32までのダクト21の形状を直線状にしておくのが好ましい。直線状にすることで、ダクト21の最短化が図れ、結果、低圧力損失、省スペース、低コストも実現できるからである。
ダクト21には、チャンバー22内で放散口21cが設けられる。放散口21cは、燃焼試験室10で生じた爆発による爆風をチャンバー22内に放出するために設けられた開口である。この放散口21cには通常放散板21dで蓋がされている。この放散板21dは、例えば10kPa程の圧力で破れて、放散口21cを解放状態にする。放散口21cは、チャンバー22内の上部に設けられる。また、放散板21dが設けられた放散口21cは複数個設けられてもよい。
ダクト21の屈曲部21eは、この放散口21cより下流側直近(排ガス処理装置30側)に設けられる。屈曲部21eでは、爆風は大きな流れ抵抗を生じる。したがって、放散口21cでのダクト21内圧が上昇しやすくなるからである。
チャンバー22は、上部にダクト21が挿設される入口22aと、ダクト21が、チャンバー22外に出る出口22bが設けられる。これらの入口22aと出口22bは、ダクト21との間で密閉状態に保持されている。
また、チャンバー22には、下方側面に通気口22cが設けられる。通気口22cは、チャンバー22に設けられた開口である。通気口22cにはガラリ22dが設けられてもよい。ガラリ22dは、通気口22cの幅方向に渡って、長板状の羽を平行に複数枚取り付けたものである。また、このガラリ22dは、風量調節のダンパーとしてもよい。ダンパーとすることで、爆発後、このダンパーの風量調節を行うことで燃焼室内の排ガスと外気吸引量の比率の調整ができる。このことによって、燃焼室の排ガスを速やかに排気できる。
また、通気口22cには、上方に開口部23aが向けられたガイドダクト23が接続されてもよい。ガイドダクト23は、通気口22cから放出される空気の流れを上方に向って流すために設けられる。なお、ガイドダクト23を設けた場合は、ガイドダクト23内に、ガラリ若しくはガラリを兼ねた風量調節ダンパー23dを設けてもよい。もちろん、通気口22cにガラリ22dを別途設けることを排除しない。
なお、ガイドダクト23を設け、ガイドダクト23内に風量調節ダンパー23dを設けた場合であっても、通気口22cにガラリ22d若しくは風量調節ダンパー22dを設けると言ってよい。また、ガイドダクト23の開口部23aには、防鳥網23bが備えられていれば望ましい。鳥を始めとする小動物がチャンバー22内に侵入しないためである。
チャンバー22は、燃焼試験室10での爆発によって生じる室内気体の体積増加量よりも大きな内容積を有する。より詳しくは、チャンバー22は、爆発が生じた時に放散板21dを破ってチャンバー22内に放出される気体よりも大きな内容積を有すると言ってもよい。これは、ダクト21の放散口21cから、チャンバー22内に爆風が流れ込んでも、チャンバー22内にもともとあった空気を爆風排出口22bから押し出すだけで、爆発によって生じた排ガスをチャンバー22外に吹出さないようにするためである。
少なくともチャンバー22内部に配置されたダクト21と、ダクト21に設けられた放散口21cと、放散口21cに取り付けられた放散板21dと、チャンバー22で排ガス放出防止装置20が構成される。
再び図1を参照して、排ガス処理装置30は、燃焼試験室10内で燃焼して生じた排ガスから有害成分を除去するための装置である。排ガス処理装置30は、燃焼によって発生する排ガスの成分に応じて処理装置を組み合わせてよい。ここでは、集塵機32、排気ファン33、スクラバー34、吸着塔35、排突36という構成を例示する。
集塵機32は、排ガス中の粉塵を除去するもので、マルチサイクロン、フィルタ等を組み合わせて構成してよい。排気ファン33は、集塵機32で粉塵が除去された排ガスを後方に送る。スクラバー34は、排ガスを液相に通過させ、排ガス中の有害成分を液相に捕捉する。液相は通常水が用いられる。従って、排ガス中の水溶性成分はスクラバー34の液相に溶解する。なお、排ガスの水溶性成分(酸性ガス)が溶けこんだ液相は、排水貯留タンク37に貯留され、別途廃棄処理を受けるのが望ましい。
スクラバー34の後段には吸着塔35が配置される。吸着塔35は、内部に活性炭などの多孔質材を有する。スクラバー34を通過した排ガスは、吸着塔35をさらに通過し、排ガスの脱臭を行う。
つまり、集塵機32、スクラバー34、吸着塔35によって、粉塵、酸性ガス、臭気成分が、排ガスから除去される。このように処理された排ガスは排突36から大気に戻される。
以上の構成を有する燃焼試験装置1の動作について説明する。燃焼試験室10には、燃焼対象物8をセットする。
燃焼試験室10に燃焼対象物8がセットされたら、着火装置15を用いて、燃焼対象物8に着火する。燃焼対象物8が燃焼している間は、燃焼試験室10内の燃焼対象物8の燃焼状態をのぞき窓10wから目視、観察する。燃焼によって生じた排ガスは、燃焼試験室10の排気口12からダクト21に向って排気される。
ダクト21は、燃焼試験室10の上部から燃焼試験室10に隣接したチャンバー22の上部まで伸びる。ダクト21はチャンバー22の上部からチャンバー22内に挿設される。チャンバー22内では、ダクト21は少なくとも1回屈曲部21eが設けられる。ここでは1か所の屈曲部21eがある場合を示している。ダクト21は、チャンバー22の側面からチャンバー22外に出る。ダクト21は、排ガス処理装置30に連通する。
したがって、燃焼試験室10で発生した排ガスは、燃焼試験室10の上部から、チャンバー22内を通過し、チャンバー22の側面から排ガス処理装置30にダクト21によって導かれる。
ダクト21の先の排ガス処理装置30には、排気ファン33がダクト21内の排ガスを吸引する。したがって、排ガスは、ダクト21中を排ガス処理装置30に向って流れる。排ガス処理装置30内では、排ガスは集塵機32を通過する。集塵機32を通過することで、排ガス中の粉塵は除去される。
粉塵が除去された排ガスは、排気ファン33によってスクラバー34に送風される。スクラバー34を通過することで、排ガスは水溶性の酸性成分が除去される。さらに、スクラバー34の後段の吸着塔35で、臭気成分が除去される。このように有害成分が除去された排ガスは、排突36から大気中に排出される。
このようにして、燃焼試験室10内で発生した排ガスは、有害成分を除去され大気中に放出される。
次に燃焼試験室10内で爆発が生じた場合について説明する。通常燃焼対象物8は、燃焼するが、爆発する可能性もある。
燃焼試験室10内で爆発が生じると、その爆圧によって、供給口11の逆止弁11aが閉じる。これによって、通風手段11bは、爆圧による損傷を回避することができる。
爆圧は燃焼試験室10の上部の排気口12からダクト21内を進む。このダクト21内の圧力上昇は、チャンバー22の上部内に位置するダクト21の放散口21cにも加わる。特に放散口21cの直下流には、屈曲部21eが設けられている。屈曲部21eでは、気体の流れ抵抗が高くなる。したがって、放散口21cは、このような気体の流れ抵抗が高くなる場所に取り付ける。
放散口21cは放散板21dで蓋がしてある。そして放散板21dは、所定の圧力(例えば10kPa程度の圧力)で破裂される程度の耐圧性で作製されている。したがって、排ガス(爆風)は、放散板21dを破って、チャンバー22内に放出される。
図3には、爆発が生じた際のチャンバー22の模式図を示す。ダクト21内で高まった圧力が放散板21dを破り、排ガスがチャンバー22内に放出する。チャンバー22内に放出された排ガスは、チャンバー22内にもともとあった空気をチャンバー22の下方向に向かって押し下げる(白矢印)。そして、チャンバー22内にもともとあった空気は、チャンバー22の下方側面に設けられた通気口22cから押し出される。
また、通気口22cには、ガイドダクト23を接続してもよい。ガイドダクト23の開口は上向きに設けられている。したがって、通気口22cから吹出す爆風は、上向きに吹出し、通気口22cの周囲で作業を行う人に向って吹き付けられることはない。
チャンバー22は、この爆発で生じた排ガスの全体体積より大きく作られている。より詳しくは、爆発によって放散口21cから放出される排ガスの体積よりも大きな容量を有している。したがって、チャンバー22の通気口22cからは、もともとチャンバー22内にあった空気が押し出され、排ガスは噴出してこない。
つまり、燃焼試験室10内で爆発が生じても、これによって生じた排ガスを大気中にそのまま放出することなく、チャンバー22内に捕捉しておくことができる。図3では、爆発によって生じた排ガスが点線50の位置までチャンバー22内で広がったことを示している。
爆発が生じても排気ファン33の運転は継続するため、燃焼試験室10内の体積増加が終了し、燃焼試験室10内の気圧が大気圧に戻った後は、図4に示すように、放散口21cから放出した排ガスは、逆に放散口21cに吸引される。それに伴い、通気口22cを介して、外気がチャンバー22内に吸引される。
このように放散口21cより噴出した排ガスを、チャンバー22外に放出させることなく、吸引することができる。爆発後、この状態を維持すれば、チャンバー22内には外気が入り、排ガスは放散口21cからダクト21へ排気される。すなわち、チャンバー22内の排ガスは、外気に置換される。
なお、放散板21dが破れたままの状態では、排気ファン33の運転を継続しても、燃焼試験室10の換気風量は低下している。放散口21cからの外気吸引量が大きいためである。そこで、図5に示すように、通気口22cの開口を絞るように調節する。これは、ガラリ22dが風量調節ダンパーであれば容易に行える。またガイドダクト23内に風量調節ダンパー23dが設けられていれば、同様に容易に行える。
このようにすることで、燃焼試験室10内の排ガスと外気の吸引量の比率調整を行うことができる。結果、燃焼試験室10内の排気量を回復させることができ、換気が良好に保たれる。したがって、燃焼試験室10内は、速やかに排気される。
以上のように、本実施の形態に係る燃焼試験装置1では、燃焼試験室10で発生した爆発による排気ガスより大きな容積のチャンバー22を備えているので、爆発によって生じた排気ガスをそのまま大気中に放出することなく、捕捉しておくことができる。
(実施の形態2)
図6に本実施の形態のチャンバー22部分の断面図を示す。本実施形態においては、放散口21cが、上向きの傾斜角を有するように形成されている。上向きの傾斜角とは、放散口21cが水平に対して重力方向上向きの角度θを有していればよい。
放散口21cが上向きの傾斜角を有していると、爆発時の爆風がチャンバー22の天井に向って放出される。このようにすれば、チャンバー22の天井部分に存在している空気もチャンバー22から追い出すことができる。このようにすれば、チャンバー22に蓄積できる排ガス量を増やすことができ、チャンバー22内の容積を有効利用することができる。
本発明は、電池、電化製品、自動車といった可燃物を用いた製品や、繊維、樹脂といった可燃性の素材の燃焼試験に広く利用することができる。特に、燃焼試験の際に爆発が生じても、粉塵や排ガスといった有害成分を大気中にそのまま放出することがないので、都市近郊といった住宅地域の近隣にも設置することができる。
1 燃焼試験装置
8 燃焼対象物
10 燃焼試験室
10w のぞき窓
11 供給口
11a 逆止弁
11b 通風手段
12 排気口
13 圧力センサ
14 温度計
15 着火装置
16 計測・分析機器
20 排ガス放出防止装置
21 ダクト
21c 放散口
21d 放散板
21e 屈曲部
22 チャンバー
22a 入口
22b 出口
22c 通気口
22d ガラリ(風量調節ダンパー)
23 ガイドダクト
23a 開口部
23b 防鳥網
23d 風量調節ダンパー
30 排ガス処理装置
32 集塵機
32i (集塵機32の)入口
33 排気ファン
34 スクラバー
35 吸着塔
36 排突
37 排水貯留タンク
50 チャンバー内で爆風が広がった位置

Claims (6)

  1. 燃焼試験室と、
    前記燃焼試験室で発生した排ガスを処理する排ガス処理装置と、
    前記燃焼試験室と前記排ガス処理装置の間に設けられた排ガス放出防止装置を有する燃焼試験装置であって、
    前記排ガス放出防止装置は、
    チャンバーと、
    前記燃焼試験室から前記チャンバー内を通過し、前記排ガス処理装置まで延設されるダクトとを有し、
    前記ダクトは、前記チャンバー内に放散板で蓋をされた放散口が設けられ
    前記チャンバーは、通気口が設けられ、
    前記燃焼試験室内の爆発によって、前記放散板を破り前記チャンバー内に噴出する気体より内容積が大きく、
    前記通気口には、前記放散板が破れた際には前記通気口を絞るように調節される風量調節ダンパーを有し、
    前記排ガス処理装置は、
    前記ダクト内の前記排ガスを吸引する排気ファンを有することを特徴とする燃焼試験装置。
  2. 前記ダクトは、
    前記燃焼試験室の上部から延設され、前記チャンバー上部から前記チャンバー内部に挿設され、前記チャンバーの側面から突設され、前記排ガス処理装置まで延設され、
    前記放散口は、前記チャンバー内の上部に設けられ
    前記通気口は、前記チャンバー下部側面に設けられたことを特徴とする請求項1に記載された燃焼試験装置。
  3. 前記通気口には上方に開口したガイドダクトが配設されていることを特徴とする請求項1または2のいずれかの請求項に記載された燃焼試験装置。
  4. 前記ダクトは、前記チャンバー内で、前記放散板より下側の位置で少なくとも1回屈曲部を有することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1の請求項に記載された燃焼試験装置。
  5. 前記燃焼試験室への燃焼ガス(空気)の供給口には、燃焼試験室内での爆発で閉じる逆止弁が設けられていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1の請求項に記載された燃焼試験装置。
  6. 前記放散口は、上向きの傾斜角度を有していることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1の請求項に記載された燃焼試験装置。
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