以下、図面を参照して、各実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る呼吸計測装置の使用態様の一例を示す。図1に示す呼吸計測装置10は、例えば睡眠時無呼吸症候群の検査のために用いられる小型・軽量・薄型の装置であり、睡眠時のユーザの呼吸の有無(呼吸状態)を判定するために当該ユーザに装着して使用される。具体的には、呼吸計測装置10は、図1に示すように、例えば呼吸計測装置10の装着面を睡眠中のユーザの胸部等(の体表面)に装着して使用される。具体的にはユーザの胸部などに貼り付けて使用する。
図2は、呼吸計測装置10の外観の斜視図である。図2に示すように、呼吸計測装置10(の筐体)は、ユーザの胸部中央付近に容易に装着することが可能なように、厚みのある円板型形状を有している。なお、呼吸計測装置10の装着面10aは、例えば聴診器と同様のダイアフラムによって形成されている。ダイアフラムは、例えばガラスエポキシ樹脂の膜(弾性薄膜)であり、透明または半透明の光透過性を有する。
なお、呼吸計測装置10の装着面10aは、例えば図3に示すように当該装着面10aの縁に沿って配置される粘着性を有する両面接着テープ20を介して睡眠中のユーザの体表面に貼り付けられる。呼吸計測装置10の装着面10aをユーザの体表面に貼り付けることが可能であれば、両面接着テープ20に代えて例えばゲルパッド等が用いられても構わない。
図4は、呼吸計測装置10の断面図である。図4に示すように、呼吸計測装置10(の筐体)の内部には、集音部材10b、マイクロフォン10c、光源10d及び光検出器10eが配置されている。
集音部材10bは、すり鉢状の形状を有し、装着面(ダイアフラム)10aを介してユーザの体内音を集音する機能を有する。集音部材10bによって集音されるユーザの体内音は、ユーザの呼吸に伴って生じる音を含む。なお、集音部材10bは、例えば遮光性のある材質で形成されるまたは遮光性のある塗料等で表面が塗装されることによって、十分な遮光性を有するように構成されている。この集音部材10b(つまり、遮光部材)により、呼吸計測装置10の内部は、装着面10aを含む空間(つまり、集音部材10b内部の空間)31と、当該装着面10aを含まない空間(つまり、集音部材10b外部の空間)32とに分断されている。
マイクロフォン10cは、集音部材10bによって集音されたユーザの体内音を検出(計測)するように、例えば当該集音部材10bの内部中央付近に配置される。マイクロフォン10cとしては、例えばMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)型の小型のマイクロフォン等を使用可能である。
光源10dは、例えば発光するように構成された発光ダイオードを含む。光源10dは、例えば集音部材10bの内部(つまり、空間31内)に配置される。なお、光源10dは、予め定められた周波数で変調された上で発光する(つまり、当該周波数で変調された光を照射する)ように構成されているものとする。
なお、図4に示すように、上記した空間32を形成する呼吸計測装置10の筐体(の外壁)の少なくとも一部には、光を透過する光透過窓10fが設けられている。
光検出器10eは、集音部材10bの外部(つまり、空間32内)に配置され、例えばフォトダイオード及び電流−電圧回路を備える。これにより、光検出器10eは、光透過窓10fを透過して呼吸計測装置10内に進入する光(の強度)を検出することができる。なお、光検出器10eは、バンドパスフィルタを更に備え、光源10dから照射される光(予め定められた周波数の信号)を選択的に検出する。
上記したマイクロフォン10c、光源10d及び光検出部10eは、呼吸計測装置10内の例えばプリント基板10g上に実装される。
次に、図5及び図6を参照して、ユーザに装着されている(つまり、装着面10aがユーザの体表面に貼り付けられている)状態の呼吸計測装置10について説明する。
ここで、上述したように、呼吸計測装置10の装着面10aはユーザの体表面41に貼り付けられる。このため、例えば睡眠中のユーザに呼吸計測装置10が装着されている場合、当該呼吸計測装置10は当該ユーザが着用する衣服(例えば、寝巻き等)42に覆われた状態となる。
図5に示すように、呼吸計測装置10の装着面10aがユーザの体表面41に適切に貼り付けられている(つまり、装着面10aがユーザの体表面41に密着している状態にある)場合、光源10dから照射された光は装着面10a側から漏れることはない。また、光源10dは遮光性を有する集音部材10b内部(つまり、空間31内)に配置されているため、当該光源10dから照射された光が空間32に直接進入することもない。
すなわち、呼吸計測装置10の装着面10aがユーザの体表面41に適切に貼り付けられている場合には、空間32内に配置されている光検出器10eが光源10dから照射された光を検出することはない。
一方、本実施形態において、呼吸計測装置10の装着面10aは、上述したように両面接着テープ20を介して睡眠中のユーザの体表面41に貼り付けられる。このため、睡眠中のユーザの姿勢及び体動によっては、図6に示すように呼吸計測装置10の装着面10aとユーザの体表面41との間に隙間が生じてしまう場合がある。
この場合、光源10dから照射された光は、空間32に直接進入することはないが、装着面10aと体表面41との間に生じた隙間から呼吸計測装置10の外部に漏れる(つまり、当該隙間を通過する)。この光(漏れ光)43は、例えば図6に示すようにユーザの体表面41及び衣服42等で反射されることにより、光透過窓10fを透過して光検出器10eに到達することになる。
これにより、本実施形態において、光源10d及び光検出器10eは、装着面10aが体表面41に密着していない(つまり、装着面10aと体表面41との間に隙間が生じている)ことを検出する検出部として機能する。すなわち、光検出器10eが光源10dから照射された光(漏れ光)43を検出することによって、呼吸計測装置10の装着面10aがユーザの体表面41に密着していないことを検出することができる。
なお、図7に示すように、例えば光源10dから照射された光が皮膚を透過する場合には、呼吸計測装置10の装着面10aがユーザの体表面41に密着した状態であるにもかかわらず、光検出器10eによって光が検出される場合がある。したがって、光源10dから照射された光の皮膚に対する透過を抑制するために、光源10dから照射される光の波長は、例えば600nm以下であることが好ましい。
図8は、呼吸計測装置10の機能構成を示すブロック図である。図8に示すように、呼吸計測装置10は、第1取得部11、第1判定部12、第2取得部13、第2判定部14、第3判定部15及び格納部16を含む。
本実施形態において、第1取得部11、第1判定部12、第2取得部13、第2判定部14及び第3判定部15の一部または全ては、例えば呼吸計測装置10に備えられるCPU等のコンピュータにプログラムを実行させること、すなわち、ソフトウェアによって実現されるものとする。なお、これらの各部11〜15の一部または全ては、IC(Integrated Circuit)等のハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェア及びハードウェアの組み合わせ構成として実現されてもよい。なお、コンピュータに実行させるプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納して頒布されてもよいし、またはネットワークを通じて当該呼吸計測装置10にダウンロードされてもよい。
また、本実施形態において、格納部16は、呼吸計測装置10に備えられる記憶装置に格納されているものとする。
第1取得部11は、マイクロフォン10cによって検出されたユーザの体内音を表す音信号を取得する。
第1判定部12は、第1取得部11によって取得された音信号に基づいて、ユーザの体内音(呼吸に伴って生じる呼吸音)の有無を判定する。
第2取得部13は、光検出器10eによって検出された光の強度を表す光信号を取得する。
第2判定部14は、第2取得部13によって取得された光信号に基づいて、呼吸計測装置10の装着面10aがユーザの体表面41に密着している(つまり、当該装着面10aとユーザの体表面41との間に隙間が生じている)か否かを判定する。
第3判定部15は、第1判定部12による判定結果(つまり、マイクロフォン10cによる検出結果)及び第2判定部14による判定結果(つまり、光検出器10eによる検出結果)に基づいて、ユーザの呼吸の有無を判定する。第3判定部15による判定結果は、例えば格納部16に格納される。
次に、図9のフローチャートを参照して、呼吸計測装置10の処理手順について説明する。
本実施形態において、マイクロフォン10cは、ユーザが呼吸計測装置10を装着している間(つまり、呼吸計測装置10が動作している間)、集音部材10bによって集音される音を検出する。同様に、光検出器10eは、ユーザが呼吸計測装置10を装着している間、光透過窓10fを通過して呼吸計測装置10内に進入する光を検出する。なお、本実施形態において、光源10dは、ユーザが呼吸計測装置10を装着している間、常に点灯しているものとする。
まず、第1取得部11及び第2取得部13は、マイクロフォン10cによって検出された音を表す音信号及び光検出器10eによって検出された光の強度を表す光信号を取得する(ステップS1)。この場合、第1取得部11及び第2取得部13は、予め定められた期間の音信号及び光信号を取得する。なお、第1取得部11によって取得された音信号は、第1判定部12の内部のメモリ(図示せず)に格納される。また、第2取得部13によって取得された光信号は、第2判定部14の内部のメモリ(図示せず)に格納される。
次に、第1判定部12は、当該第1判定部12の内部のメモリに格納された音信号(予め定められた期間の音信号)に基づいて、呼吸音の有無を判定する処理(以下、呼吸音判定処理と表記)を実行する(ステップS2)。この呼吸音判定処理の詳細については後述する。なお、第1判定部12による判定結果は、第3判定部15の内部のメモリ(図示せず)に格納される。
ステップS2の処理が実行されると、第2判定部14は、当該第2判定部14の内部のメモリに格納された光信号(予め定められた期間の光信号)に基づいて、呼吸計測装置10の装着面10aがユーザの体表面41に密着しているか否かを判定する(ステップS3)。
ここで、上述した図5及び図6において説明したように、本実施形態においては、装着面10aが体表面41に密着している場合には、光検出器10eによって光は検出されない。一方、装着面10aが体表面41に密着していない場合には、光検出器10eによって光が検出される。このため、光検出器10eによって光が検出されていれば装着面10aが体表面41に密着していないと判定され、当該光検出器10eによって光が検出されていなければ装着面10aが体表面41に密着していると判定されるようにすることができる。
しかしながら、光検出器10eは外光またはノイズの影響を受ける可能性がある。このため、本実施形態においては、上記した予め定められた期間の光信号によって示される光の強度が予め定められた値(閾値)以上である場合に、装着面10aが体表面41に密着していないと判定されるものとする。なお、上記したようにバンドパスフィルタを用いて光源10dから照射される光を選択的に検出することによって、外光またはノイズの影響を緩和することも可能である。なお、第2判定部14による判定結果は、第3判定部15の内部のメモリに格納される。
次に、第3判定部15は、第1判定部12による判定結果及び第2判定部14による判定結果に基づいて、上記したステップS1において音信号及び光信号が取得された期間におけるユーザの呼吸の有無を判定する(ステップS4)。
ここで、第1判定部12によって呼吸音がないと判定され(つまり、マイクロフォン10cによって呼吸音が検出されず)、かつ、第2判定部14によって呼吸計測装置10の装着面10aがユーザの体表面41に密着していると判定された(つまり、密着していないことが検出されない)場合を想定する。この場合には、呼吸計測装置10が呼吸音を検出可能な状態である(つまり、呼吸計測装置10の装着面10aとユーザの体表面41との間に隙間が生じていない)にもかかわらず、当該呼吸音が検出されていないのであるから、第3判定部15はユーザの呼吸がないと判定する。
一方、第1判定部12によって呼吸音がないと判定され、かつ、第2判定部14によって呼吸計測装置10の装着面10aがユーザの体表面41に密着していないと判定された場合を想定する。この場合には、呼吸計測装置10は呼吸音を検出可能な状態でない(つまり、呼吸計測装置10の装着面10aとユーザの体表面41との間に隙間が生じている)ことにより呼吸音が検出されていない可能性があるため、第3判定部15はユーザの呼吸があると判定する。
なお、第1判定部12によって呼吸音があると判定された場合には、第2判定部14による判定結果にかかわらず、第3判定部15はユーザの呼吸があると判定する。
上記したステップS4における判定結果は、格納部16に格納される(ステップS5)。
次に、呼吸計測装置10の動作(呼吸の計測)を終了するか否かが判定される(ステップS6)。ステップS6においては、例えば呼吸計測装置10の電源が切られる等の操作が行われた場合または予め設定された終了時刻となった場合等に、呼吸計測装置10の動作を終了すると判定される。
呼吸計測装置10の動作を終了すると判定された場合(ステップS6のYES)、処理は終了される。一方、呼吸計測装置10の動作を終了しないと判定された場合(ステップS6のNO)、ステップS1に戻って処理が繰り返される。すなわち、図9に示す処理は、ステップS6において呼吸計測装置10の動作を終了すると判定されない限り、ユーザの睡眠中に繰り返し実行される。
ここで、図10は、図9に示す処理が繰り返し実行されることによって格納部16に格納された判定結果(ユーザの呼吸の有無)を時系列順に示している。なお、図10においては、1がユーザの呼吸があると判定された判定結果を示し、0がユーザの呼吸がないと判定された判定結果を示している。
図10に示す例によれば、予め定められた時間以上(例えば、10秒以上)ユーザの呼吸がないと判定された期間Tがユーザが無呼吸状態にある期間であることを容易に認識することができる。
これにより、上記した図9に示す処理によって格納部16に格納された判定結果(ユーザの呼吸の有無)は、睡眠時無呼吸症候群の検査等に利用することができる。
なお、本実施形態においては、ユーザの呼吸が「ある」及び「ない」の2値で判定結果が出力されるものとして説明したが、当該判定結果は、例えばユーザの呼吸が「ある」、「ない」及び「ない(ただし、装着面10aが体表面41に密着していない可能性あり)」等で出力されても構わない。
また、図9に示す処理は、上記した予め定められた期間毎にリアルタイムに実行されてもよいし、例えばユーザの睡眠中に取得された音信号及び光信号を蓄積しておき、後の任意の時間帯に実行されても構わない。
次に、図11のフローチャートを参照して、上記した呼吸音判定処理(図9に示すステップS2の処理)の処理手順について説明する。この呼吸音判定処理の開始時点では、上記したように第1判定部12の内部のメモリには予め定められた期間の音信号が格納されている。
まず、時刻tにおける第1判定部12の内部のメモリに格納されている音信号の振幅をS(t)とすると、第1判定部12は、当該S(t)(によって表される波形)を一定の時間幅を持つ複数の区間に区切り、当該区間に対して周波数解析(FFT)を実行する(ステップS11)。以下、この周波数解析によって得られる例えばi(iは1以上の整数)番目の区間の周波数f[Hz]成分のエネルギーをPi(f)と表記する。
次に、第1判定部12は、予め定められた複数の周波数帯域別にエネルギーを算出する(ステップS12)。具体的には、各P
i(f)について、帯域毎の積分値BP
i(j)を以下の式(1)により算出する。
ここで、Fjは、j番目の周波数帯域を表す。なお、例えばJ個の周波数帯域に分割したとすれば、上記した式(1)により、J次元のベクトルBPiが得られる。
次に、式(1)によって得られたBPiについて、第1判定部12は、i番目の区間(以下、区間iと表記)の音信号が呼吸音を表すものであるか否かの識別を行う(ステップS13)。この識別は、例えばLDA(線形判別分析)またはSVM(サポートベクターマシン)等の一般的な識別器を用いることによって行われる。これにより、区間iについて、呼吸音である可能性の高い音が検出されたか否かの識別結果を得ることができる。
上記した処理により、第1判定部12は、各区間における呼吸音の有無(識別結果)を得ることができるため、例えば呼吸音のない区間等を決定することができる(ステップS14)。
なお、上記した図11に示す呼吸音判定処理は一例であり、呼吸音の有無を判定することが可能であれば他の処理が実行されても構わない。
上記したように本実施形態においては、マイクロフォン10c(第1検出部)による呼吸に伴って生じるユーザの体内音(呼吸音)の検出結果と、光源10d及び光検出器10e(第2検出部)による呼吸計測装置10の装着面10aがユーザの体表面41に密着していないことの検出結果に基づいて、ユーザの呼吸の有無が判定される。具体的には、呼吸音が検出されず、かつ、装着面10aが体表面41に密着していないことが検出されない場合、ユーザの呼吸がないと判定される。本実施形態においては、このような構成により、呼吸音がないと判定された場合であっても、当該判定結果が実際にユーザの呼吸停止によるものであるかまたは呼吸計測装置10の装着面10aがユーザの体表面41に密着していないことによるものであるかを考慮した上で、ユーザの呼吸の有無を判定することができる。換言すれば、本実施形態においては、ユーザの呼吸音を適切に検出可能でない状態であるにもかかわらずユーザの呼吸がないと判定することを回避することができるため、睡眠時無呼吸症候群の検査に有用であるといえる。
なお、本実施形態に係る呼吸計測装置10は、当該呼吸計測装置10の内部に設けられた光源10dから照射された光のうち、装着面10aと体表面41との間の隙間を通過した光を光検出器10e(第3の検出部)によって検出するように構成されている。具体的には、光源10dが遮光性を有する遮光部材(集音部材10b)によって分断された呼吸計測装置10の内部の装着面10aを含む空間31に配置されており、当該装着面10aを含まない空間32の呼吸計測装置10の外壁の少なくとも一部には光を透過する光透過窓10fが設けられている。また、光検出器10eは、空間32に配置されており、装着面10aと体表面41との間の隙間を通過し、かつ、光透過窓10fを透過した光を検出する。本実施形態に係る呼吸計測装置10は、このような構成において光検出器10eが光を検出することによって装着面10aが体表面41に密着していないことを検出することができる。
上記した呼吸計測装置10の構成(形状及び配置等)については適宜変更されても構わない。具体的には、図12に示すように、光源10dが空間32側に配置される場合には、当該光源10dによって照射される光を集音部材10bの内部(つまり、空間31内)に導くように構成された導光部材10hを備える構成としても構わない。これによれば、例えば実装上の制限のために光源10dを空間31側に配置することができず、空間32側に配置しなければならないような場合であっても、装着面10aと体表面41との間の隙間を光源10dによって照射された光が通過することができるため、装着面10aが体表面41に密着していないことを検出することが可能である。なお、このような構成の場合であっても、光検出器10eが光源10dによって照射される光を直接検出することがないように、例えばプリント基板10g等によって当該光源10d及び光検出器10eは分断されているものとする。
更に、光検出器10eが配置される位置は図4に示す位置に限られない。具体的には、図13に示すように、光検出器10eが基板の中央付近等に配置されても構わない。この場合、光透過窓10fは、光検出器10eが当該光透過窓10fから進入する光を容易に検出することができるような位置に設けられればよい。また、例えば光検出器10eの位置に応じて、光透過窓10fの大きさを変更してもよい。更に、光透過窓10fを介して空間32内に進入した光を例えば導光部材等を用いて検出可能であり、かつ、光源10d及び光検出器10eが分断されているのであれば、当該光検出器10eは空間31内に配置されていても構わない。
また、本実施形態においては、光検出器10eが装着面10aと体表面41との間の隙間を通過し、かつ、光透過窓10fを透過した光を検出する構成であればよいため、例えば光源10dが空間32に配置され、光検出器10eが空間31に配置される構成であってもよい。
また、本実施形態において、光源10dは予め定められた周波数で変調された光を照射し、光検出器10eは予め定められた周波数の光を検出するように構成されており、光検出器10eによって検出された光の強度が予め定められた値以上である場合に装着面10a体表面41に密着していないことを検出する。本実施形態においては、このような構成により、光検出器10eが光源10dによって照射された光を選択的に検出することが可能となるため、外光の影響を受けにくくすることができる。
なお、ここでは光源10dが予め定められた周波数で変調された光を照射するものとして説明したが、当該光源10dが予め定められた時系列パターンで光を照射することによって、光検出器10eが光源10dによって照射された光を選択的に検出するようにしてもよい。
更に、本実施形態においては、光源10dによって照射される光の波長を600nm以下とすることにより、装着面10aが体表面41に密着した状態であるにもかかわらずユーザの皮膚を透過した光が光検出器10eによって検出される(つまり、誤検出)ことを避けることが可能となる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。図14は、本実施形態に係る呼吸計測装置の機能構成を示すブロック図である。なお、図14においては前述した図8と同様の部分には同一参照符号を付してその詳しい説明を省略する。ここでは、図8と異なる部分について主に述べる。
また、前述した第1の実施形態と同様の部分については、適宜、図1〜図7等を用いて説明する。
図14に示すように、本実施形態に係る呼吸計測装置100は、制御部101を含む点で前述した第1の実施形態とは異なる。なお、制御部101は、ソフトウェアによって実現されてもよいし、ハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェア及びハードウェアの組み合わせ構成として実現されてもよい。
制御部101は、ユーザの呼吸音が検出されない場合に光を照射させるように光源10dを制御する機能を有する。
次に、図15のフローチャートを参照して、呼吸計測装置100の処理手順について説明する。
本実施形態において、マイクロフォン10cは、前述した第1の実施形態と同様に、ユーザが呼吸計測装置10を装着している間、集音部材10bによって集音される音を検出する。
一方、本実施形態では、光源10dは、点灯または消灯が制御部101によって制御される。なお、図15の処理が開始される時点では、光源10dは消灯しているものとする。このように光源10dが消灯している場合には、光検出器10eも動作していないものとする。
まず、第1取得部11は、マイクロフォン10cによって検出された音を表す音信号を取得する(ステップS21)。第1取得部11によって取得された音信号は、第1判定部12の内部のメモリに格納される。
次に、前述した図9に示すステップS2の処理に相当するステップS22の処理が実行される。ステップS22の処理が実行されると、当該処理結果に基づいてユーザの呼吸音があるか否かが判定される(ステップS23)。
ユーザの呼吸音がないと判定された場合(ステップS23のNO)、制御部101は、光を照射させるように光源10dを点灯させる(ステップS24)。このように光源10dが点灯した場合、制御部101は、光を検出するように光検出器10eの動作を開始させる。
これにより、第2取得部13は、光検出器10eによって検出された光の強度を表す信号を取得する(ステップS25)。
なお、本実施形態においては、ステップS25の処理が実行された後、制御部101は、光源10dを消灯させ、光検出器10eの動作を停止する制御を行う。
ステップS25の処理が実行されると、前述した図9に示すステップS3の処理に相当する処理が第2判定部14によって実行される。この第2判定部14の処理結果に基づいて呼吸計測装置100の装着面10aがユーザの体表面41に密着しているか否かが判定される(ステップS26)。
装着面10aが体表面41に密着していると判定された場合(ステップS26のYES)、第3判定部15は、ユーザの呼吸がないと判定する(ステップS27)。
一方、ステップS23においてユーザの呼吸音があると判定された場合(ステップS23のYES)、第3判定部15は、ユーザの呼吸があると判定する(ステップS28)。
また、ステップS26において装着面10aが体表面41に密着していないと判定された場合(ステップS26のNO)、同様にステップS28の処理が実行される。
上記したステップS27またはS28の処理が実行された場合、前述した図9に示すステップS5及びS6の処理に相当するステップS29及びS30の処理が実行される。なお、ステップS30において呼吸計測装置10の動作を終了すると判定された場合にはステップS21に戻って処理が繰り返される。
上記したように本実施形態においては、第1判定部12によってユーザの体内音(呼吸音)がないと判定された(つまり、マイクロフォン10cによって呼吸音が検出されない)場合に光を照射させるように光源10dを制御する(つまり、光源10dを点灯させる)。本実施形態においては、このような構成により、前述した第1の実施形態のように常に光源10dを点灯させておく構成と比較して、呼吸計測装置100の消費電力を低減させることが可能となる。同様に、ユーザの呼吸音が検出されない場合に光検出器10eを動作させることによって、更に消費電力を低減させることが可能となる。
なお、本実施形態においては、ステップS25の処理が実行された後に、光源10dが消灯され、光検出器10eの動作が停止されるものとして説明したが、一旦光源10dが点灯され、光検出器10eの動作が開始された後は、ステップS23において呼吸音があると判定されるまで当該光源10dの点灯及び光検出器10eの動作を継続させるようにしても構わない。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。図16は、本実施形態に係る呼吸計測装置の断面図である。なお、図16においては前述した図4と同様の部分には同一参照符号を付してその詳しい説明を省略する。ここでは、図4と異なる部分について主に述べる。
図16に示すように、本実施形態に係る呼吸計測装置200は、光検出器10iを備える点が前述した第1の実施形態とは異なる。
光検出器10iは、集音部材10bの内部(つまり、空間31内)に配置される。光検出器10iは、光源10dによって照射された光のうちユーザの体表面(皮膚)41で反射された光を検出する。
図17は、呼吸計測装置200の機能構成を示すブロック図である。図17に示すように、呼吸計測装置200は、抽出部201を含む。
抽出部201は、光検出器10iによって検出された光の強度を表す光信号からユーザの脈波を示す情報(以下、脈波情報と表記)を抽出(取得)する。抽出部201によって抽出された脈波情報は、格納部16に格納される。
以下、本実施形態に係る呼吸計測装置200の動作について説明する。ここでは、脈波情報を抽出する際の呼吸計測装置200の動作について主に述べる。なお、ユーザの呼吸の有無を判定する際の動作については、前述した第1の実施形態と同様であるため、その詳しい説明を省略する。
まず、前述したように光源10dから照射される光の波長が600nm以下である場合、ユーザの皮膚を透過した光が光検出器10eによって検出されることはないが、当該光の一部は、ユーザの体表面41から体内に進入する。このように体内に進入した光は当該体内において吸収及び拡散され、当該光の一部は再び体表面41から外に放射される。本実施形態において、光検出器10iによって検出されるユーザの体表面41で反射された光には、このように体表面41から放射された光が含まれる。
このようにユーザの体表面下(体内)で吸収される光の量は、当該体表面下における血液の量によって変化する。更に、血液の量は心臓の拍動と同期して増減する。このため、光検出器10iによって検出される光(の強度)は、ユーザの心臓の拍動(つまり、脈波)に依存する。
一方、光源10dによって照射される光の多くは、集音部材10bの内面及び装着面(ダイアフラム)10a等で反射され、光検出器10iによって検出される。
このため、本実施形態において、光検出器10iによって検出される光(の強度の時系列信号)は、模式的には図18に示すように脈波とは関係のない直流成分と、脈波に応じた交流成分(脈波成分)の和として表される。
そこで、本実施形態においては、光検出器10iによって検出された光の強度を表す光信号から直流成分を除去することによって、上記した脈波情報(脈波成分)を抽出するものとする。
具体的には、光検出器10iは、フォトダイオード、電流−電圧変換回路、ハイパスフィルタ及び増幅器を備える構成とする。これによれば、光検出器10iは、例えばフォトダイオード及び電流−電圧変換回路によって検出された光の強度を表す光信号からハイパスフィルタを用いて抽出される脈波成分を、増幅器を用いて選択的に増幅することができる。
このような構成によれば、抽出部201は、上記したように増幅された脈波成分を脈波情報として取得することができる。
なお、抽出部201によって抽出(取得)される脈波情報は、上記したように光信号から選択的に増幅された脈波成分であってもよいし、当該脈波成分を解析することによって得られる例えば単位時間当たりの脈拍数等であっても構わない。このように抽出部201によって抽出された脈波情報は、例えば格納部16に格納される。
本実施形態においては、上記したように光検出器10i(第4の検出部)によって検出された光(ユーザの体表面41で反射された光)の強度を表す光信号からユーザの脈波を示す脈波信号を抽出する。本実施形態においては、このような構成により、前述した第1の実施形態において説明したユーザの呼吸の有無の判定結果のみではなく、ユーザの検査において有用な脈波(を示す脈波情報)を得るために呼吸計測装置200を活用することも可能となる。
ここで、前述したように呼吸計測装置200が装着される胸部は血流量が少ない。このため、例えば光源10dの光量の揺らぎ等が脈波成分のS/N比に与える影響が大きく、上述したように体表面41から放射される光(反射光)のみではS/N比の高い正確な脈波情報を得ることができない場合がある。
そこで、本実施形態においては、変形例として、光検出器10iによって検出されるユーザの体表面41で反射された光に加えて、ユーザの体表面41に到達していない光を利用して脈波情報を取得する構成とすることができる。以下、このような変形例について説明する。
図19は、本変形例に係る呼吸計測装置200´の断面図である。図19においては前述した図16と同様の部分には同一参照符号を付してその詳しい説明を省略する。ここでは、図16と異なる部分について主に述べる。
図19に示すように、本変形例に係る呼吸計測装置200´は、光検出器10j及び反射部材10kを備える点が前述した呼吸計測装置200とは異なる。
光検出器10jは、集音部材10bの内部(つまり、空間31内)に配置される。また、反射部材10kは、集音部材10bの内部であって、光源10d及び光検出器10jと対向する位置に配置される。なお、反射部材10kは光源10dによって照射される光を反射するように構成されており、当該反射部材10kの反射率は一定であるものとする。
このような構成によれば、光源10dによって照射された光は、反射部材10kで反射されて光検出器10jによって検出される。これにより、光検出器10jは、上記した光源10dによって照射された光のうちユーザの体表面41に到達していない光(当該体表面41以外の面である反射部材10kで反射された光)を検出することができる。
なお、本変形例に係る呼吸計測装置200´の機能構成は上述した図17と同様であるため、以下の説明においては図17を用いて説明する。本変形例において、抽出部201は、光検出器10iによって検出された光の強度を表す光信号及び光検出器10jによって検出された光の強度を表す光信号からS/N比の高い脈波成分(脈波情報)の抽出を行う。
以下、図20を参照して、本変形例においてS/N比の高い脈波成分を抽出する原理について説明する。
まず、光源10dの光量の揺らぎが脈波成分のS/N比に影響を与える原理につい説明する。
ここでは、図20に示すように、時刻tに光源10dから照射される光の強度をP(t)とし、少なくとも光源10dと光検出器10iとを備える呼吸計測装置200´を装着するユーザの時刻tにおける体表面41の反射率をR(t)とする。
一般的に、体表面41の反射率R(t)はほぼ一定であるものの、当該体表面下(体内)を流れる血液の量(血流量)に応じて微小に変化する。このため、体表面41の反射率R(t)は、以下の式(2)のように表すことができる。
なお、式(2)におけるRDCは一定の直流成分であり、RACは体表面化を流れる血流量に応じて変化する交流成分である。
ここで、理想的な状態においては、上記したP(t)は一定であるため、P(t)=P
DCと表記するものとすると、光検出器10iによって検出される光の強度(を表す光信号)は、以下の式(3)によって示されるY
1(t)に比例する。
この式(3)のうち、変化する成分(交流成分)は、PDCRAC(t)であり、血流量の変化に比例する。すなわち、光検出器10iによって検出される光の強度を表す光信号の交流成分を観測することによって、血流に応じた脈波情報(脈波信号)を得る(計測)することができる。
しかしながら、光の強度P(t)が一定ではなく、微小な揺らぎ(ノイズ)を有していたと仮定すると、当該P(t)は、以下の式(4)のように表すことができる。
ここで、PDCは一定の直流成分であり、PNOISE(t)は時刻tにおける光源10dに含まれる揺らぎ成分(ノイズ)である。
一般的に、P
NOISE(t)はP
DCと比較して非常に小さく、脈波の計測以外の用途においては概ね問題となることはないが、このようなノイズを考慮すると、上記した式(3)は式(5)のように書き直される。
ここで、この式(5)における第2項が第3項及び第4項と比較して十分大きいものである場合、当該式(5)におけるノイズの影響は小さいため、上記したY1(t)の交流成分は概ね血流量に応じた脈波信号を捉えているといえる。
しかしながら、式(5)の第4項は第2項に比べて無視することができるほどに小さいが、第3項は第2項に比べて無視することができるほど小さいとはいえない。すなわち、光検出器10iによって検出された光の強度(を表す光信号)は無視することができない程度のノイズの影響を受けており、当該光信号から正確な脈波信号を抽出することはできない。したがって、式(5)の第3項におけるノイズを除去すること(すなわち、RDCPNOISE(t)をY1(t)から除去すること)が、正確な脈波計測を行うために重要となる。
そこで、上記した式(5)の第3項におけるノイズを除去する原理について説明する。なお、図20に示す反射部材10kの反射率は、一定であり、RCと表記する。
光源10dから照射された光の一部は、反射率R
Cの反射部材10kで反射し、光検出器10jによって検出される。この場合における光検出器10jによって検出される光の強度(を表す光信号)は、上述した式(4)を考慮すると、以下の式(6)によって示されるY
2(t)に比例する。
ここで、体表面41の反射率R(t)と反射部材10kの反射率R
Cとは異なる値であるため、式(5)におけるY
1(t)と式(6)におけるY
2(t)とには差が生じている。このため、適切な係数αをY
2(t)に乗算した上で、Y
1(t)から減算することで、当該式(5)の第3項におけるノイズを除去することを考える。この場合において、上記したように式(5)における第4項は第2項に比べて十分に小さく、無視することができるものとすると、以下の式(7)を得ることができる。
式(7)において係数αがRDC/RCであるものとすると、当該式(7)における第3項(及び第1項)はゼロとなるため、Y1(t)−αY2(t)の変化する成分(交流成分)は第2項のPDCRAC(t)のみとなり、光源10dの光量の揺らぎに起因したノイズPNOISE(t)を除去することができる。
本変形例においては、上記したような原理に基づいてS/N比の高い脈波情報を抽出する。以下、図21に示すフローチャートを参照して、本変形例において脈波情報を抽出する際の呼吸計測装置200´の処理手順について説明する。
本変形例において、光検出器10i及び10jは、ユーザが呼吸計測装置200´を装着している間、継続的に動作するものとする。これにより、光検出器10i及び10jによって検出された光の強度を示す光信号は、それぞれ抽出部201に出力される。
なお、光検出器10iから出力される光信号は、例えば光検出器10iによって検出された光の強度を表す信号から直流成分及び不要な高周波成分を除去した交流成分を増幅した後の信号である。光検出器10jから出力される光信号についても同様である。 この場合、抽出部201は、光検出器10iから出力された光信号(以下、第1光信号と表記)を取得する(ステップS41)。抽出部201によって取得された第1光信号は、抽出部201の内部のメモリに格納される。
また、抽出部201は、光検出器10jから出力された光信号(以下、第2光信号と表記9を取得する(ステップS42)。抽出部201によって取得された第2光信号は、抽出部201の内部のメモリに格納される。
ここで、上記したように光検出器10i及び10jが継続的に動作することによって、抽出部201は、第1光信号及び第2光信号を繰り返し取得することになる。以下の説明においては、n(nは1以上の整数)回目に取得された第1光信号及び第2光信号(の値)をそれぞれY1(n)及びY2(n)と表記する。
次に、抽出部201は、第1光信号及び第2光信号の各々が予め定められた回数(以下、所定回数と表記)取得されたか否かを判定する(ステップS43)。なお、以下の説明においては、所定回数がN(Nは1以上の整数)であるものとする。
第1光信号及び第2光信号の各々がN回取得されていないと判定された場合(ステップS43のNO)、上記したステップS41に戻って処理が繰り返される。すなわち、第1光信号及び第2光信号の各々がN回取得されるまで、ステップS41及びS42の処理が繰り返される。
一方、第1光信号及び第2光信号の各々がN回取得されたと判定された場合(ステップS43のYES)、抽出部201の内部のメモリには、第1光信号に関するN個の値Y1(n)(n=1、2、…、N)と、第2光信号に関するN個の値Y2(n)(n=1、2、…、N)が格納されている。
抽出部201は、このY
1(n)及びY
2(n)を用いて、以下の式(8)で与えられるXが最小となうように、係数a及びbを決定(算出)する(ステップS44)。
なお、この係数a及びbの決定処理は一般的な最適化問題であり、ステップS44においては既知の方法を用いることができる。
次に、抽出部201は、ステップS44において決定された係数a及びbを用いて、第1光信号から第2光信号を減算する処理を実行する(ステップS45)。具体的には、抽出部201は、以下の式(9)に対して係数a及びbを当てはめることによって、ノイズの除去された光信号の時系列Y
S(n)(但し、n=1,2,・・・,N)を算出する。
ステップS45の処理が実行されると、抽出部201は、当該処理結果、すなわち、ノイズの除去された信号の時系列YS(n)を出力する(ステップS46)。このように抽出部201によって出力された信号の時系列YS(n)は、ノイズの除去されたユーザの脈波を示す脈波情報に相当し、例えば格納部16に格納される。
なお、図21においてはステップS46の処理が実行されると呼吸計測装置200´の処理が終了するものとして示されているが、図21に示す処理は、例えば呼吸計測装置10の電源が切られる等の操作が行われるまで繰り返されてもよいし、予め定められた時間間隔で実行されるようにしてもよいし、予め定められた時間帯にのみ繰り返し実行されるようにしてもよい。
上記したように本変形例においては、光検出器10i(第4検出部)によって検出された光(ユーザの体表面41で反射された光)の強度を表す第1光信号から光検出器10j(第5検出部)によって検出された光(ユーザの体表面41で反射されていない光)の強度を表す第2光信号を減算することによってユーザの脈波を示す脈波情報を抽出する。本変形例においては、このような構成により、上述した呼吸計測装置200と比較して、光源10dの光量に含まれる揺らぎに起因したノイズが除去された脈波情報を抽出することが可能となるため、より有用な情報を得ることが可能となる。
なお、本変形例では光源10dによって照射された光を光検出器10jが検出するために反射部材10kを備える構成であるものとして説明したが、本変形例においては、光検出器10jがユーザの体表面41で反射されていない光を検出可能であれば、例えば図19に示す以外の構成であっても構わない。すなわち、例えば光源10dによって照射された光のうち導光部材等を用いて導かれた光を光検出器10jが検出するようにしてもよいし、光源10dによって照射される光を直接検出できるような位置に光検出器10jを配置するようにしてもよい。
以上述べた少なくとも1つの実施形態によれば、睡眠時無呼吸症候群の検査に有用な呼吸計測装置、呼吸計測方法及びプログラムを提供することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。