JP6601941B2 - 車外用エアバッグ - Google Patents
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Description
車外用エアバッグとしては、例えば、自動車において硬く形成されたフロントピラーに沿うように展開するものが実用化されている。ここで、フロントピラーはフロントガラスの側部に沿って延びるように形成されており、このフロントピラーからずれることなくフロントピラーを確実に覆うように展開する車外用エアバッグが求められている。
また、荷重付加部は、エアバッグ本体の後部に配置されることが好ましい。
図1に、この発明の一実施の形態に係る車外用エアバッグを備えたエアバッグ装置の構成を示す。このエアバッグ装置は、自動車Mの外側に展開する車外用エアバッグ1と、自動車MのフロントフードHの後縁部近傍に配置されて車外用エアバッグ1を収容する収容部2と、収容部2内に配置されたインフレータ3とを有する。
ここで、自動車Mは、フロントガラスWの両側縁部に沿って一対のフロントピラーPが配置されると共にフロントガラスWの下縁部近傍から前方に張り出して自動車Mの前部を覆うようにフロントフードHが配置されている。
エアバッグ本体4は、一対のフロントピラーPの下端Paから上端Pbまで延びるように展開するもので、根元部が収容部2に固定されている。エアバッグ本体4は、図2に示すように、自動車Mの車幅方向Sに延びる軸の周りに先端部を中心として巻かれて収容部2に収容されている。この時、エアバッグ本体4は、フロントピラーPに対向する後部が内側を向くように巻かれて収容されている。これにより、エアバッグ本体4は、展開時において巻き状態を解くために回転しながらフロントピラーPに沿って上方に進行するため、先端部近傍がフロントピラーPから反り上がるように展開される。
荷重付加部6は、エアバッグ本体4の先端部近傍の後部側に配置されて、エアバッグ本体4の先端部近傍に荷重を部分的に付加するものである。
インフレータ3は、エアバッグ本体4の根元部に接続されてエアバッグ本体4の内部に展開ガスを注入する。インフレータ3から展開ガスが注入されることにより、エアバッグ本体4がフロントフードHの後縁部とフロントガラスWの下縁部との間の隙間を介して車外に展開される。
衝突検出部7は、自動車Mの前方に存在する保護対象者を順次検出するもので、例えば、レーザを保護対象者に照射して保護対象者を検出するもの、およびカメラから得られる画像に基づいて保護対象者を検出するものなどを用いることができる。
エアバッグ制御部8は、衝突検出部7から得られる検出情報に基づいて、保護対象者が自動車Mに衝突するか否かを判定する。エアバッグ制御部8は、保護対象者が衝突すると判定すると、その衝突箇所に応じて保護対象者がフロントピラーPに到達する時間を算出し、その到達時間にインフレータ3を介してエアバッグ本体4を展開させる。
まず、歩行者および自転車の運転者などの保護対象者が自動車Mの前部に接近すると、図3に示すように、自動車Mに搭載された衝突検出部7が保護対象者を検出する。続いて、衝突検出部7で検出された検出情報に基づいて、エアバッグ制御部8が保護対象者の衝突を判定すると共に自動車Mに衝突して飛ばされた保護対象者がフロントピラーPに到達する到達時間を算出する。そして、エアバッグ制御部8は、算出された到達時間に応じてインフレータ3からエアバッグ本体4内に展開ガスを注入させる。
このように、エアバッグ本体4は、巻かれた状態で収容することにより速やかに展開させることができる。このため、エアバッグ本体4の展開時間に誤差が生じ難く、エアバッグ制御部8は、保護対象者がフロントピラーPに到達する到達時間に合わせてエアバッグ本体4を正確に展開させることができる。
このように、エアバッグ本体4を車幅方向Sに延びる軸の周りに後部が内側を向くように巻いて収容することにより、エアバッグ本体4の先端部近傍をフロントピラーPから反り上がるように展開させることができる。また、エアバッグ本体4の先端部近傍に荷重付加部6が配置されているため、回転に伴う遠心力を高めることができ、エアバッグ本体4の先端部をより大きく上方に反らせることができる。
また、エアバッグ本体4は、自動車Mの車幅方向Sに延びる軸の周りに巻かれていればよくロール状に限られるものではない。例えば、扁平状に巻くこともできる。
このようにして、保護対象者Cの衝突エネルギーは、エアバッグ本体4が倒れる段階と、エアバッグ本体4がフロントピラーP上で大きく変形する段階とで段階的に吸収される。衝突エネルギーを段階的に吸収することにより、フロントピラーPの上端Pbに向かって高く飛ばされた保護対象者Cの大きな衝突エネルギーを確実に吸収することができる。
例えば、図7に示すように、エアバッグ本体4が中間部近傍から屈折するようにエアバッグ本体4の先端部と根元部との間を外部テザー21で接続することができる。また、図8に示すように、エアバッグ本体4が中間部近傍から屈折するようにエアバッグ本体4の内部に内部テザー22を設けることもできる。
また、図9に示すように、エアバッグ本体4の先端部近傍の後部側に付勢用ベントホール23を形成することもできる。この付勢用ベントホール23からエアバッグ本体4内の展開ガスを後方に向かって噴射することにより、エアバッグ本体4の先端部近傍を上方に付勢することができる。
例えば、図10に示すように、エアバッグ本体4の後部側を蛇腹構造とする拡張部24を設けることができる。また、図11に示すように、エアバッグ本体4の後部に弛みを生じさせる拡張部25を設けることもできる。
このように、エアバッグ本体4の根元部から先端部までの長さが前部側と比較して後部側を長く形成することにより、エアバッグ本体4を容易に反り上がるように展開させることができる。
Claims (4)
- 自動車のフロントガラスの側縁部に沿って配置されたフロントピラーの前側において前記フロントピラーの下端側から前記フロントピラーに沿って上方に延びるように展開するエアバッグ本体と、
前記エアバッグ本体において前記フロントピラーに対向する後部の反対側に位置する前部が部分的に脆弱に形成された脆弱部と
を備え、
前記エアバッグ本体は、前記自動車の車幅方向に延びる軸の周りに、前記フロントピラーに対向する後部が内側を向くように巻かれて収容され、前記脆弱部を起点として先端部近傍が前記フロントピラーから反り上がるように展開される車外用エアバッグ。 - 前記エアバッグ本体の先端部近傍を前記フロントピラーから離れる方向に付勢する付勢部をさらに有する請求項1に記載の車外用エアバッグ。
- 前記エアバッグ本体の先端部近傍に配置され、前記エアバッグ本体の先端部近傍に荷重を部分的に付加する荷重付加部をさらに有する請求項1または2に記載の車外用エアバッグ。
- 前記荷重付加部は、前記エアバッグ本体の後部に配置される請求項3に記載の車外用エアバッグ。
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JP2015070772A JP6601941B2 (ja) | 2015-03-31 | 2015-03-31 | 車外用エアバッグ |
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