JP6601759B2 - 車両管理サーバ、およびコンピュータプログラム - Google Patents
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Description
また、特許文献2には、カーシェアリングの車両に搭載されたカーナビゲーション装置について、ユーザの利便性をより向上させることができる技術が開示されている。
多機能カーナビゲーション装置は、GPS(Global Position System)を利用して現在位置データを取得し、車載機を介してカーシェアリング管理サーバへ位置データを送信している。
カーシェアリングを利用するには、管理および運営上の都合から、まず会員登録を済まさなければならないこととしている。すなわち、以下に示すサービスを受けることができる「車両利用希望者」や「利用者」は、全て会員登録を済ませていることとなる。
会員登録は、氏名や住所の他、利用料金の支払い口座などの会員データを予め登録する。その登録データは、会員データベースへ蓄積されるとともに、会員であることを認証するためのIDカード(図中「会員カード」、「登録済みカードα」と表している)が発行される。このIDカードには、そのユーザが会員であることを認証するために必要なデータがICチップへ格納されたICカードであり、シェアカーに搭載されたカードリーダ(車両解錠センサ)にかざすことでそのデータが読み取れるようになっている。施錠されているシェアカーの解錠も、前記の登録済みカードにて行う。
図11は、利用希望者である会員ユーザが、所定の日時、場所において、シェアカーを利用したい旨、予約を行う場合の情報の流れを図示している。
会員は、パソコンやスマートフォンを用いて、予約データをカーシェアリング管理サーバへ送信する。登録済みカードαのカード番号をあわせて送信する必要があるが、カーシェアリング管理サーバから提供されているカーシェアリング専用のアプリケーションを用いれば、入力作業は簡易化される。
予約データには、会員を特定するためのデータ(カード番号)、所定の日時、シェアカーがプールされている場所、利用時間、などが含まれる。
会員ユーザに係る通信端末から送信された予約データは、カーシェアリング管理サーバの予約データ受信手段が受信し、会員データベースおよび車両管理データベースを用いて、予約が可能か否か、予約可能判断手段が判断する。そして、予約の可否についての予約可否データを、予約可否出力手段が前記の通信端末へ返信する。
図12は、予約実行の当日、サービス対象車両(シェアカー)の利用を開始する際、および使用中の様子を示している。
会員ユーザは、サービス対象のある駐車場へ出向く。駐車場に複数のシェアカーがあっても、その会員ユーザがどの車両を使うべきであるかは、電子メールにて予め知らされている。
サービス対象車両の情報処理装置は、車両管理データベースから予約データを受信している。図中で「予約データ受信手段」と記載しているが、具体的に予約データを受信するのは車載機である。
乗車してエンジンを掛けると、多機能カーナビゲーション装置のタッチパネルが作動する。
乗車を開始した旨は、車載機を介してカーシェアリング管理サーバへ送信される。また、シェアカーの位置データは、定期的にカーシェアリング管理サーバへ送信される。
駐車場を提供する小売業者や各種サービス業者は、消費者に対する利便性を向上させるため、乗用車での来店者に対して、様々なサービスを提供している。 来店者に対しての駐車料金の割引または無料化が、代表的である。
来店者が所定の金額以上の売り上げをもたらした場合に、その来店者が持参する駐車券に対して所定の処理をすることで駐車料金を割り引いたり、所定時間分を無料化したりする。
こうした割引や無料化は、駐車サービスを受け身としたサービスの提供といえる。
ただし、現状では、クーポンの利用効率、売り上げ寄与率が低い上に、来るまでの来店か否かの判別ができず、電子クーポンの発行に多くの情報処理設備が必要である、という問題がある。
車での来店である、ということが判明できれば、車以外の来店者よりも高額な割引サービスを提供することができることになるのである。
しかし、スマートフォンに搭載されたGPS機能に基づいて、滞在時間を正確に判定するのは、困難である。GPSの精度が高くないなど、技術的な問題が残っているためである。
たとえば建物が多い地域では、最大で数百メートルの誤差を生じてしまうことが判明している。このような誤差のある位置データおよびその時刻データから、店舗での滞在時間を算出するのは困難である。
しかし、これを実現するためには、少なくない設備投資を必要とすることとなる。
第一の発明は、車両共有サービスにおける車両および車両共有サービスに対する電子クーポンを提供するための情報を管理する車両管理サーバに係る。
車両の貸し出し状況や予約に関する車両管理データを蓄積する車両管理データベースと、 所定の電子クーポンの内容および条件に関するデータを蓄積しているクーポンデータベースと、 サービス対象車両からの現在位置データを取得する車両位置データ受信手段と、 サービス対象車両におけるエンジンのオンオフデータを取得するエンジンデータ受信手段と、 前記の現在位置データおよびオンオフデータを用いてクーポンデータベースに蓄積された条件を検証することによって電子クーポンを発行するか否かを判断する条件判断手段と、 その条件判断手段が電子クーポンを発行すると判断した場合に、当該サービス対象車両の利用者に係る携帯通信端末へ電子クーポンを送信する電子クーポン送信手段と、
を備える。
「車両共有サービス」とは、カーシェアリングを管理運営するサービス、およびカーレンタルサービスの両方を指すものとする。
「サービス対象車両」とは、カーシェアリングであれば「シェアカー」、カーレンタルサービスであれば「レンタルされる車両(レンタカー)」を指すものとする。
「電子クーポン」とは、駐車料金の割引や無償化、商品など提供、サービスの付加、車両共有サービスの利用料金の割引、経済的価値のあるポイントの付与など、あるいはそれらとの割引との組合せなども含まれる。
サービス対象車両の利用を希望する者は、カーシェアリングの場合には、予め会員登録をした会員ユーザであることが一般的である。
電子クーポンの内容を送信するタイミングは、特に限定していないが、予約時には存在しなかった電子クーポンに基づくサービスの適用も受けられる可能性を確保できることが望ましい。
予め、車両管理データベースには、車両の貸し出し状況や予約に関する車両管理データを蓄積する。また、クーポンデータベースには、 所定の電子クーポンの内容および条件に関するデータを蓄積する。
サービス対象車両からの現在位置データを、車両位置データ受信手段が取得する。また、サービス対象車両におけるエンジンのオンオフデータをエンジンデータ受信手段が取得する。
条件判断手段は、前記の現在位置データおよびオンオフデータを用いてクーポンデータベースに蓄積された条件を検証することによって電子クーポンを発行するか否かを判断する。 その条件判断手段が電子クーポンを発行すると判断した場合には、電子クーポン送信手段が当該サービス対象車両の利用者に係る携帯通信端末へ電子クーポンを送信する。
第一の発明は、サービス対象車両を利用する利用者が当該サービス対象車両に乗車して向かう予定の目的地を入力した場合に、その目的地データを受信する目的地データ受信手段を備えることとしてもよい。
サービス対象車両を利用する利用者による目的地データの入力は、サービス対象車両に搭載されたカーナビゲーション装置を介して行われるのが一般的である。利用者に係る情報端末から送信されることとすることも可能である。
目的地データを受信することで、どの目的地が多いのか、その目的地から推測される商業施設、店舗などはどこなのか、を推定するためのデータを取得できる。
第一の発明は、以下のようにすることもできる。
すなわち、 マーケティングデータを蓄積するマーケティングデータベースを備える。
前記のエンジンデータ受信手段は、エンジンをオフとした時刻データを含むまたはエンジンデータを受信した時刻データを含むこととするとともに、 エンジンをオンとした時刻データを含むまたはエンジンデータを受信した時刻データを含むこととし、 前記のマーケティングデータベースは、前記のエンジンデータ受信手段によるエンジンのオンオフデータの時刻データをも蓄積する。
前記のエンジンデータ受信手段は、サービス対象車両がエンジンをオフとした時刻データを含むまたはエンジンデータを受信した時刻データを含む。 エンジンをオンとした時刻データを含むまたはエンジンデータを受信した時刻データを含む。 マーケティングデータベースを備え、そこには前記のエンジンデータ受信手段によるエンジンのオンオフデータの時刻データをも蓄積する。
第一の発明におけるバリエーション1は、 前記のクーポンデータベースに蓄積されている優待サービスの適用される目的地が、前記の車両位置データ受信手段による現在位置データを取得できない場合であって、 前記の目的地データ受信手段が当該優待サービスの適用される目的地を受信した場合には、以下のように形成する。
すなわち、前記の条件判断手段は、現在位置データが当該目的地の近傍に到達した場合に優待サービスを発行する旨を判断することとし、 前記の電子クーポン送信手段は、当該場所へサービス対象車両が到達した場合に電子クーポンを送信することとするのである。
第一の発明は、以下のように形成してもよい。
すなわち、 前記のクーポンデータベースは、優待サービスの内容および条件に関する複数種類のデータを蓄積する。そして、 前記の条件判断手段は、優待サービスの種類ごとに蓄積された条件に基づいて当該優待サービスを発行するか否かを判断することとする。
前記のクーポンデータベースは、優待サービスの内容および条件に関する複数種類のデータを蓄積しているので、優待サービスの種類ごとに蓄積された条件に基づいて当該優待サービスを発行するか否かを判断し、当該優待サービスを発行する場合に、複数の優待サービスが発行される場合がある。
サービス対象車両の利用者としては、一度の乗車において複数種類の優待サービスを受けることができる可能性があり、優待サービスの発行元としては、サービス対象車両の利用者を呼び込む手段としての選択肢が広がる(図9)。
第一の発明におけるバリエーション1は、 前記の目的地データ受信手段は、前記のサービス対象車両の利用終了前まで目的地データを受信可能とすると、より好ましい。
サービス対象車両の利用者は、サービス対象車両の乗車開始前のみならず、サービス対象車両の利用終了前までであれば、途中でも目的地データを入力することができる(図10)。その目的地データを受信した車両管理サーバでは、新たなクーポンの発行などのサービスを提供できる。
第二の発明は、 車両共有サービスにおける車両および車両共有サービスに対する優待サービスを提供するための情報を管理する車両管理サーバを制御するためのコンピュータプログラムに係る。
前記の車両管理サーバは、 車両の貸し出し状況や予約に関する車両管理データを蓄積する車両管理データベースと、 所定の優待サービスの内容および条件に関するデータを蓄積しているクーポンデータベースと、を備えている。
そして、サービス対象車両からの現在位置データを取得する車両位置データ受信手順と、 サービス対象車両におけるエンジンのオンオフデータを取得するエンジンデータ受信手順と、 前記の現在位置データおよびオンオフデータを用いてクーポンデータベースに蓄積された条件を検証することによって優待サービスを発行するか否かを判断する条件判断手順と、 その条件判断手順にて優待サービスを発行すると判断した場合に、当該サービス対象車両の利用者に係る携帯通信端末へ電子クーポンを送信する電子クーポン送信手順と、を車両管理サーバに実行させることとしたコンピュータプログラムである。
第二の発明は、以下のようにしても良い。
すなわち、 前記の車両管理サーバには、マーケティングデータを蓄積するマーケティングデータベースを備える。
前記のエンジンデータ受信手順においては、サービス対象車両がエンジンをオフとした時刻データを含むまたはエンジンデータを受信した時刻データを含むこととするとともに、 サービス対象車両がエンジンをオンとした時刻データを含むまたはエンジンデータを受信した時刻データを含むこととする。
そして、前記のエンジンデータ受信手順によるエンジンのオンオフデータの時刻データをマーケティングデータベースに蓄積するオンオフデータ時刻データ蓄積手順を、車両管理サーバに実行させることとしてもよい。
第二の発明におけるバリエーション1は、 前記のクーポンデータベースに蓄積されている優待サービスの適用される目的地が、前記の車両位置データ受信手順にて現在位置データを取得できない場合であって、 前記の目的地データ受信手順にて当該優待サービスの適用される目的地を受信した場合に、以下のように形成する。
すなわち、前記の条件判断手順において、現在位置データが当該目的地の近傍に到達した場合に優待サービスを発行する旨を判断することとし、
前記の電子クーポン送信手順は、当該場所へサービス対象車両が到達した場合に電子クーポンを送信する。
第二の発明は、前記のクーポンデータベースは、優待サービスの内容および条件に関する複数種類のデータを蓄積することとし、
前記の条件判断手順は、優待サービスの種類ごとに蓄積された条件に基づいて当該優待サービスを発行するか否かを判断することとすれば、より好ましい。
第二の発明におけるバリエーション1は、前記の目的地データ受信手順について、前記のサービス対象車両の利用終了前まで目的地データを受信可能とすると、より好ましい。
ここで、「記録媒体」とは、それ自身では空間を占有し得ないプログラムを担持することができる媒体である。例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD−R、CD−RW、MO(光磁気ディスク)、DVD−R、DVD−RW、フラッシュメモリなどである。
また、この発明に係るプログラムを格納したコンピュータから、通信回線を通じて他の端末手段へ伝送することも可能である。
第二の発明によれば、カーシェアリングやレンタルカーのサービスを利用する利用者に対する電子クーポンの的確な発行、および店舗や商業施設への来店者が来るまでの来店者か否かといったマーケティングデータのより的確な取得を実現するコンピュータプログラムを提供することができた。
以下の実施形態では、カーシェアリングサービスと、鉄道とを組み合わせたサービスにおける優待サービスを主に説明する。ただし、カーシェアリングサービスは、レンタカーサービスと置き換えることができる。
以下、カーシェアリングサービスに用いる自動車(サービス対象車両)を「シェアカー」と表記する。
なお、タッチパネルの表示画面の文言は、適宜変更されることがある。
すなわち、シェアカーを、カーシェアリングの基地となっている駐車スペースへ停車させ、シェアカーのシフトレバーをパーキングモードにする。エンジンキーを抜き、グローブボックスをあける。グローブボックスの中には、エンジンキーを収納しておくキーボックスが設けられている。そのキーボックスへエンジンキーを挿入し、返却ポジションへ回す。登録済みカードをカードリーダ(車両解錠センサ)にかざすことで、シェアカーを施錠する。
図1は、カーシェアリング管理サーバと、サービス対象車両(シェアカー)に搭載されたデータ処理装置と、シェアカーを利用する会員に係る携帯通信端末(スマートフォンを含む携帯電話、タブレット型PCなど)の関係を示している。
サービス対象車両には、カーシェアリング管理サーバとの無線通信を実行する車載機、カードリーダとしての車両解錠センサ、およびカーナビゲーションのみならずカーシェアリングに関する各種の案内や会員ユーザからの連絡事項などを入出力する多機能カーナビゲーション装置が、データ処理装置として搭載されている。
車載機は、カーシェアリング管理サーバとの無線通信のほか、車両解錠センサおよび多機能カーナビゲーション装置とのシリアル通信を行う。
カーナビゲーション機能を担保するため、GPS(Global Position System)を利用して現在位置データを取得している。そしてその現在位置データは、車載機を介してカーシェアリング管理サーバへ送信する。
ただし、専用のアプリケーションが必須であるとする必要はなく、カーシェアリング管理サーバが予め把握しているメールアドレスにて、カーシェアリング管理サーバからの連絡や電子クーポンの受信が可能である、としてもよい。
ポイント特典の場合には、カーシェアリング管理サーバの管理運営者が提供する場合もある。
図2は、前述したハードウェア構成によって提供される「ドライブチェックイン」という言葉に集約されるサービスの概要を示したものである。
会員ユーザがシェアカーを解錠し、エンジンを掛けると、多機能カーナビゲーションが「ドライブチェックイン」という画面を表示する。その画面には、カーシェアリング管理サーバにて予め登録され(会員ユーザに対する特典が用意され)た目的地を会員ユーザが選択可能であるように表示されている。
そして、カーシェアリング管理サーバまたは車載端末内において、シェアカーが目的地に着いたか否か、を判断する(2)。
目的地によっては、ポイント特典が付与される。
会員ユーザにとっては、使わない電子クーポンが送信されてくる煩わしさから解放される。電子クーポンの提供者としては、使われる可能性が高い電子クーポンの送信を委託することができる。カーシェアリング管理サーバとしては、電子クーポンの送信負荷を軽減できる。
図3では、利用希望者である会員ユーザが、所定の日時、場所において、シェアカーを利用したい旨、予約を行う場合の情報の流れを図示している。
会員は、パソコンやスマートフォンを用いて、予約データをカーシェアリング管理サーバへ送信する。登録済みカードαのカード番号をあわせて送信する必要がある。前述したように、カーシェアリング管理サーバから提供されているカーシェアリング専用のアプリケーションを用いれば、入力作業は簡易化される。
予約データには、会員を特定するためのデータ(カード番号)、所定の日時、シェアカーがプールされている場所、利用時間、などが含まれる。
また、各種の電子クーポンに関する内容(発行条件やクーポンによる特典の内容など)や、ポイント特典(発行条件やポイント量など)を格納したクーポンデータベースも存在する。
予約可能である旨の返信の後、会員ユーザが予約手続きを完了した場合、完了した予約データ(予約に係る会員情報、利用日時、利用時間など)を、予約に係るサービス対象車両(シェアカー)の車載機へ送信する。
たとえば、7月1日から14日まで、カーシェアリングを利用して施設Aの駐車場へ駐車する場合には、駐車料金を割り引く、当日限りの利用料金10%割引となる、といったデータである。
図4は、予約実行の当日、サービス対象車両(シェアカー)の利用を開始する際の様子を示している。
会員ユーザは、予約に係るカーシェアリングの駐車場へ出向く。駐車場に複数のシェアカーがあっても、その会員ユーザがどの車両を使うべきであるかは、電子メールにて予め知らされている。
会員ユーザは、登録済みカードαをシェアカーの車両解錠センサ(車の後部ガラスの内側に設置されているカードリーダ)へかざす。すると、シェアカーのドアロックが解錠され、会員ユーザは乗車が可能である。
乗車してエンジンを掛けると、多機能カーナビゲーション装置が起動し、操作可能となる。
入力された目的地は、カーシェアリング管理サーバへ送信される。そして、クーポンデータベースに予め蓄積されているクーポンの発行条件などのクーポンデータによって、クーポンの発行可能性を判断する(この時点では、クーポンは発行しない)。
また、サービス対象車両のエンジンが切られたか、かかっているか、についてのエンジンデータについてもカーシェアリング管理サーバへ送信される。
また、サービス対象車両のエンジンをオフとしてから電子クーポンを受信するので、運転中に電子メールを受信することによって受信したメールを運転中に読む、といった危険な状況を未然に回避できる。
また、カーシェアリング管理サーバとしては、無駄な電子クーポンの発行がないので、ハードウェアとしての付加を抑えることができる。
図5は、電子クーポン発行の流れの一例をフローチャートにて説明している。
まず、会員ユーザがサービス対象車両のエンジンを始動させる。次に、会員ユーザは、多機能カーナビゲーション装置を用いて目的地を設定する。
カーシェアリング管理サーバでは、会員ユーザが設定した目的地について、クーポンが存在するか否か、クーポンデータベースにアクセスして確認する。
クーポンの発行条件を満たしている場合(サービス対象車両のエンジンをオフにするなどの他の条件を満たしている場合)には、電子クーポンを発行する。すなわち、図3にて示したように会員データベースへ予め登録されている携帯情報端末のメールアドレスへ、電子クーポンを送信するのである。この送信が終了すると、多機能カーナビゲーション装置の画面には、「登録されている携帯電話のアドレスへ、電子クーポンを送信しました」と出力される。
図6に示すのは、図5に示した電子クーポン発行の流れにおけるバリエーションである。
図5に示した電子クーポン発行の場合と異なる点は、電子クーポンの発行条件として、「エンジン停止位置に用意されたクーポンがあるか」というものである。カーシェアリング管理サーバでは、サービス対象車両のGPSから送信されてくる位置データ、およびエンジンのオンオフなどエンジンデータを受信する。それらのデータによって、「エンジン停止位置に用意されたクーポンがあるか」否かを判断するのである。
図7に示すのは、サービス対象車両のエンジンを停止した位置データ(エンジンを停止させた時刻から直近に受信した位置データ)およびその時刻、および再びエンジンを掛けるまでの時刻を取得することによって、会員ユーザの行動を推測するアルゴリズムである。
カーシェアリング管理サーバは、サービス対象車両の車載機から、エンジンの停止や始動についてのエンジンデータを取得している。また、サービス対象車両のGPSから、位置データを定期的に取得している。取得したデータから、エンジンを停止させた時刻、エンジンを始動させた時刻、エンジンを停止させた位置データに基づき、所定の店舗やサービス提供施設などにおける会員ユーザの滞在時間を推定するのである。
この実施形態によれば、会員ユーザがサービス対象車両を使って来店したこと、店舗やサービス提供施設にどのくらい滞在したか(滞在時間)を、新たなハードウェア導入をすることなく、ほぼ推定できる。
図8に示すのは、多機能カーナビゲーション装置に出力される画面の例を示したものである。
図8(A)は、「目的地案内」を開始するか否かを確認させる画面である。図8(B)は、「ドライブチェックインサービスカーナビ案内」を開始するか否かを確認させる画面である。
サービス対象車両を降りた会員ユーザは、会員カードαを車両解錠センサへタッチする。すると、サービス対象車両のドアはロックされる。
車両解錠センサは、会員カードαから会員ユーザ名(会員ユーザを特定できるデータ)を吸い上げ、車載機を介してカーシェアリング管理サーバへ送信する。
また、サービス料金の算出に必要な利用開始時刻、利用終了時刻などのデータは、図示を省略した料金算出手段において用いられる。料金算出手段は、利用料金を算出し、会員データベースへ格納する。その後の決済に関する手続きについては、説明を省略する。
なお、利用料金のお知らせ等の連絡は、会員ユーザが登録したメールアドレスへ送信される。
図9には、ドライブコースの予約と、そのコースにおける電子スタンプの発行を示す。図8までにおいて記述してきた手順において、ドライブコースの予約および電子スタンプの発行説明に不要な箇所を省略している。
推奨のドライブコースとは、施設A,施設B、景勝地C、などといった複数のチェックポイントを組み合わせたものである。図9の会員ユーザは、施設A、景勝地C、施設Bの順でドライブすることを予約データとして通信端末からカーシェアリング管理サーバへ送信する。
会員ユーザがサービス対象車両の運転を開始すると、そのサービス対象車両の現在位置データと、エンジンのオン/オフに関するエンジンデータは、カーシェアリング管理サーバへ送信される。そして、現在位置データおよびエンジンデータを用いた条件に合致したとクーポン判断手段が場合には、クーポン送信手段から、会員ユーザに係る携帯通信端末へ電子クーポンが送信される。
景勝地Cにおいても同様である。
また、カーシェアリング管理サーバの運営者は、旅行代理サービスとして、会員ユーザへ旅行プランを提示するという見方をすることもできる。
一方、会員ユーザとしては、サービス対象車両の新たな使い方を提案してもらうことができるので、効率的に時間を使うことができ、しかも経済的なメリットも獲得できる。
図10では、ドライブ途中で会員ユーザが目的地を追加入力し、その追加入力を受けたカーシェアリング管理サーバが電子クーポンを発行する様子を示している。
会員ユーザは、サービス対象車両の乗車開始前のみならず、サービス対象車両の利用終了前までであれば、途中でも目的地データを入力することができる。その目的地データを受信した車両管理サーバでは、新たなクーポンの発行などのサービスを提供できる。
Claims (8)
- 車両共有サービスにおける車両および車両共有サービスに対する優待サービスを提供するための情報を管理する車両管理サーバであって、
車両の貸し出し状況や予約に関する車両管理データを蓄積する車両管理データベースと、
所定の優待サービスの内容および条件に関するデータを蓄積しているクーポンデータベースと、
サービス対象車両からの現在位置データを取得する車両位置データ受信手段と、
サービス対象車両におけるエンジンのオンオフデータを取得するエンジンデータ受信手段と、
前記の現在位置データおよびオンオフデータを用いてクーポンデータベースに蓄積された条件を検証することによって優待サービスを発行するか否かを判断する条件判断手段と、
その条件判断手段が優待サービスを発行すると判断した場合に、当該サービス対象車両の利用者に係る携帯通信端末へ電子クーポンを送信する電子クーポン送信手段と、
サービス対象車両を利用する利用者が当該サービス対象車両に乗車して向かう予定の目的地を入力した場合に、その目的地データを受信する目的地データ受信手段と、
を備え、
前記のクーポンデータベースに蓄積されている優待サービスの適用される目的地が、前記の車両位置データ受信手段による現在位置データを取得できない場合であって、前記の目的地データ受信手段が当該優待サービスの適用される目的地を受信した場合には、
前記の条件判断手段は、現在位置データが当該目的地の近傍に到達した場合に優待サービスを発行する旨を判断することとし、
前記の電子クーポン送信手段は、当該目的地の近傍へサービス対象車両が到達した場合に電子クーポンを送信することとした
車両管理サーバ。 - マーケティングデータを蓄積するマーケティングデータベースを備え、
前記のエンジンデータ受信手段は、サービス対象車両がエンジンをオフとした時刻データを含むまたはエンジンデータを受信した時刻データを含むこととするとともに、
サービス対象車両がエンジンをオンとした時刻データを含むまたはエンジンデータを受信した時刻データを含むこととし、
前記のマーケティングデータベースは、前記のエンジンデータ受信手段によるエンジンのオンオフデータの時刻データをも蓄積することとした
請求項1に記載の車両管理サーバ。 - 前記のクーポンデータベースは、優待サービスの内容および条件に関する複数種類のデータを蓄積しており、
前記の条件判断手段は、優待サービスの種類ごとに蓄積された条件に基づいて当該優待サービスを発行するか否かを判断することとした
請求項1または請求項2のいずれかに記載の車両管理サーバ。 - 前記の目的地データ受信手段は、前記のサービス対象車両の利用終了前まで目的地データを受信可能とした
請求項1から請求項3のいずれかに記載の車両管理サーバ。 - 車両共有サービスにおける車両および車両共有サービスに対する優待サービスを提供するための情報を管理する車両管理サーバを制御するためのコンピュータプログラムであって、
前記の車両管理サーバは、 車両の貸し出し状況や予約に関する車両管理データを蓄積する車両管理データベースと、 所定の優待サービスの内容および条件に関するデータを蓄積しているクーポンデータベースと、を備えており、
サービス対象車両からの現在位置データを取得する車両位置データ受信手順と、
サービス対象車両におけるエンジンのオンオフデータを取得するエンジンデータ受信手順と、
前記の現在位置データおよびオンオフデータを用いてクーポンデータベースに蓄積された条件を検証することによって優待サービスを発行するか否かを判断する条件判断手順と、
その条件判断手順にて優待サービスを発行すると判断した場合に、当該サービス対象車両の利用者に係る携帯通信端末へ電子クーポンを送信する電子クーポン送信手順と、
サービス対象車両を利用する利用者が当該サービス対象車両に乗車して向かう予定の目的地を入力した場合に、その目的地データを受信する目的地データ受信手順と、
を車両管理サーバに実行させることとし、且つ、
前記のクーポンデータベースに蓄積されている優待サービスの適用される目的地が、前記の車両位置データ受信手順にて現在位置データを取得できない場合であって、 前記の目的地データ受信手順にて当該優待サービスの適用される目的地を受信した場合には、
前記の条件判断手順において、現在位置データが当該目的地の近傍に到達した場合に優待サービスを発行する旨を判断することとし、
前記の電子クーポン送信手順は、当該場所へサービス対象車両が到達した場合に電子クーポンを送信することとした
コンピュータプログラム。 - 前記の車両管理サーバには、マーケティングデータを蓄積するマーケティングデータベースを備え、
前記のエンジンデータ受信手順においては、サービス対象車両がエンジンをオフとした時刻データを含むまたはエンジンデータを受信した時刻データを含むこととするとともに、 サービス対象車両がエンジンをオンとした時刻データを含むまたはエンジンデータを受信した時刻データを含むこととし、
前記のエンジンデータ受信手順によるエンジンのオンオフデータの時刻データをマーケティングデータベースに蓄積するオンオフデータ時刻データ蓄積手順を、
車両管理サーバに実行させることとした請求項5に記載のコンピュータプログラム。 - 前記のクーポンデータベースは、優待サービスの内容および条件に関する複数種類のデータを蓄積しており、
前記の条件判断手順は、優待サービスの種類ごとに蓄積された条件に基づいて当該優待サービスを発行するか否かを判断することとした
請求項5または請求項6のいずれかに記載のコンピュータプログラム。 - 前記の目的地データ受信手順は、前記のサービス対象車両の利用終了前まで目的地データを受信可能とした
請求項5から請求項7のいずれかに記載のコンピュータプログラム。
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