JP6579566B1 - サーフィン用造波装置およびそれを設置したサーフィン練習設備 - Google Patents

サーフィン用造波装置およびそれを設置したサーフィン練習設備 Download PDF

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Abstract

【課題】 サーフィンに適した崩壊域から崩壊直前域の波頭が連なるようないわゆるチューブ状の巻き波を造波できるサーフィン用造波装置を提供する。【解決手段】 前方が開放され、少なくとも底部と側面板を備え、内部空間の一部に水を捉えることができる容器体110と、容器体110を走行させる移動路120は、斜面軌道121とプール内走行軌道123を備えている。容器体110は斜面軌道121に沿って落下し、自由落下運動をしてプール内の水に突入し、少なくとも一部をプール喫水線下に沈めた状態でプールの遊技エリアの方向にプール内走行軌道123を走行する。容器体110が減速するとともに、内部の水のみが孤立進行波202として前方に打ち出され、サーフィンに適した巻き波を得る。【選択図】 図1

Description

本発明はサーフィン練習用に使用する波を造波するサーフィン用造波装置、およびその装置を取り付けたプールを備えたサーフィン練習設備に関する。競技練習者がサーフィンのチューブライデイングを練習したり、一般の遊技者がサーフィンのチューブライデイングを気軽に体験したりすることができるものを提供する。
サーフィンは世界中で人気がある。近年はマリンレジャーのみならず競技として本格的に挑戦する人も増えつつある。実際にサーフィンを楽しむためにはサーフィンに適した自然環境が揃った海岸に出向かなければならない。サーフィンに適した自然環境が揃った海岸とは、大きな波が到達しやすい外洋に面した海岸線であり、かつ、打ち寄せる波が海岸に向けて進行してゆくいわゆる大きな孤立波となりやすく、その孤立波において波頭の崩壊域(breaking area)と崩壊直前域(area about to break)が連なるように同時に出現するような波が形成されやすいような遠浅の海底地形であることが必要とされる。なお、上記の孤立波とは、同じ地点において上下動を繰り返す振動波ではなく、波と波の間に間隔があり一つ一つの波が孤立して進行している波の意味である。
特にサーフィンに向いた波とは、孤立波の波頭の崩壊域から崩壊直前域の出現により波の断面があたかもチューブ状に巻き波となっているものである。サーファーはこのチューブ状の巻き波の波頭の崩壊域から崩壊直前域へ向けて滑ることによって、サーフィンをすることが可能となる。
このようなサーフィンに適した波が形成される海岸は自然条件が揃った箇所に限られており、世界中の何処でもサーフィンを楽しむということはできない。
そこで、従来技術において、プールにおいて人工的にサーフィンに適した人工波を造波し、プールにてサーフィンを楽しむことができるサーフィン用造波装置の開発が試みられてきた。
従来技術において、プールに人工波を造波する造波装置としては、以下のような種々の方式のものが知られている。
いわゆるフラップ式の造波装置がある。フラップ式の造波装置は、図21に示すように、水槽の底部にヒンジで回動自在に下端を支持した半水没の鉛直状態の造波板を、ヒンジを支点にして往復揺動して波を発生させるものである。
また、いわゆるピストン式の造波装置がある。ピストンの造波装置は、図22に示すように、軸に取付けられた半水没のピストンを、軸に沿って押し引きする往復運動をさせて波を発生させるものである。
また、空気圧縮式の造波装置がある。空気圧縮式の造波装置は、図23に示すように、水槽の一方側に形成した貯気タンクに真空ポンプ又はブロアー等を設けて、空気の吸込み、吹出し等気圧によって貯気室内への空気と水の出入りによって水位を変動させて波を発生させるものである。
また、タンクチャンバー式の造波装置がある。タンクチャンバー式の造波装置は、図24に示すように、水槽の一方側に形成した貯水タンクの下部にゲートを設け、ポンプ等によって貯水タンク内のある高さまで水を貯めた後に、ゲートを瞬間的に開放し貯水を水槽内に落下して波を発生させるものである。
また、水流ノズル噴射式の造波装置がある。水流ノズル噴射式の造波装置は、図25に示すように、水を加圧してノズルより噴出して波を発生する造波装置である。
また、キャリー式の造波装置がある。キャリー式の造波装置は、図26に示すように、水搬送器をプールに沈めた状態からスタートし、勢いよくケーブル等で引いて水搬送器に動力を与えて略水平にプール内を牽引移動させることにより、水搬送器で捉えた水を前方に打ち出して波を発生する造波装置である。
特開平11−248595号 特開平6−73911号 特開平3−268772号 特開2002−257675号 特公平6−78692号 WO2016−129107号公報
しかし、従来技術に述べた種々の造波装置は、サーフィンに適した波の造波装置という観点からはそれぞれ以下のような問題があった。
まず、フラップ式の造波装置で形成される波は、プールの水をその場で大きく上下させるいわゆる上下動の波であり、孤立して進行していく進行波ではない。そのため、サーフィンに適したような崩壊域から崩壊直前域の波頭が連なるようないわゆるチューブ状の巻き波を形成することはできないものである。そのため幾ら装置の規模を大きくして動力を大型化させてもサーフィンに適した巻き波を形成できない。もっとも、フラップ式の造波装置で大きな波を起こす場合は、フラップを大きくし、水深を深くする必要があるが、プール断面の水量を動かすために動力過大となってしまい機構も複雑化するという問題も発生する。
次に、ピストン式の造波装置で形成される波は、フラップ式と同様、プールの水を上下に押すため、その場で大きく上下させるいわゆる上下動の波であり、孤立して進行していく進行波ではない。そのため、サーフィンに適したような崩壊域から崩壊直前域の波頭が連なるようないわゆるチューブ状の巻き波を形成することはできないものである。そのため幾ら装置の規模を大きくして動力を大型化させてもサーフィンに適した巻き波を形成できない。
同様に、空気圧縮式の造波装置もピストン式と同様、プールの水を上下に押すため、その場で大きく上下させるいわゆる上下動の波であり、孤立して進行していく進行波ではない。そのため、サーフィンに適したような崩壊域から崩壊直前域の波頭が連なるようないわゆるチューブ状の巻き波を形成することはできないものである。また、大型真空ポンプを使用するため、大きい波を起こすにはエネルギー効率が良いとは言えない。
タンクチャンバー式の造波装置は、貯水した水の放出方向が問題となるが、基本的にはプールに立設したタンクチャンバーの直下に水を落とすものであるため、水の重量の影響により、やはりその場で大きく上下させるいわゆる上下動の波として伝わり、孤立して進行していく進行波とはならない。そのため、サーフィンに適したような崩壊域から崩壊直前域の波頭が連なるようないわゆるチューブ状の巻き波を形成することはできないものである。また、ポンプで揚水してタンクに貯水するため、エネルギー効率が良いものとは言えない。
次に、水流ノズル噴射式の造波装置では、本物の巻き波は形成することができず、山なりに成型されている装置の曲面上を滑るだけであり、サーフィンに適したような崩壊域から崩壊直前域の波頭が連なるようないわゆるチューブ状の巻き波を形成することはできないものである。
次に、キャリー式の造波装置は、従来技術ではもっとも優れた造波装置であり、造波した波は、サーフィンに適した波であり、きちんと崩壊域から崩壊直前域の波頭が連なるようないわゆるチューブ状の巻き波が形成できるものである。
しかし、従来技術におけるキャリー式の造波装置は、水搬送器をプール喫水線下に沈めた状態から駆動装置で勢いよくケーブル等で引いて水搬送器をプール内で水平に移動させるものであり、水搬送器には当初から水が入っており、水を捉えた状態では相当重く、初速を大きく得るためには、駆動装置のモーターが大型で高価なものになってしまい、造波できるサーフィン波を大きくすることに課題があった。
そこで、上記課題を解決するため、本発明は、従来の造波装置では形成が難しかったサーフィンに適した崩壊域から崩壊直前域の波頭が連なるようないわゆるチューブ状の巻き波を、簡単な構造で大規模に造波できるサーフィン用造波装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のサーフィン用造波装置は、プールの遊技エリアにサーフィン用の波を造る造波装置であって、前方が開放され、少なくとも底板を備え、少なくとも一時的に前記底板の上に水を捉えることができる容器体と、前記容器体を移動させる斜面を含む移動路であって、前記プールの喫水線上の位置から前記容器体の少なくとも一部が前記プールの喫水線下に沈む位置まで前記斜面上を移動する斜面軌道、および、前記容器体の少なくとも一部が前記プールの喫水線下に沈んだまま走行するプール内走行軌道を含む移動路を備え、前記容器体の前面が前記遊技エリアに対向した状態で、前記容器体を前記移動路の前記斜面軌道および前記プール内走行軌道を走行させ、前記容器体で捉えた水を前方にある前記遊技エリアに向けて放出せしめるサーフィン用造波装置である。
上記構成によれば、プールの水のうち、容器体で捉えられた水が容器体の前方移動に伴って前方に押し出されて放出され、その前方に放出された水の運動エネルギーは進行波として前方に伝搬して行くので、簡単に孤立した進行波を形成することができる。プールの水のうち比較的に上部付近の水を容器体で捉えて前方に運ぶように勢いを付けて押し出すので、この方式は“キャリー式造波装置”と言える。
また、押し出す水の水量は進行波として打ち出される量のみであるため、容器体の運動エネルギーのほとんどが進行波の運動エネルギーに変換することができ、水面上を進行する波以外の水中や後方や側方にある水に対して無駄に与えられるエネルギーを抑えることができ、エネルギー効率が高いものとなる。
また、上記構成において、容器体の移動路の移動は斜面上の自由落下運動とすることができる。容器体を水よりも比重が大きい素材で形成し、総重量も大きいものとすれば位置エネルギーが大きく蓄えられており、容器体がプールの喫水線下まで斜面上を斜めに落下することにより、その位置エネルギーが運動エネルギーに変換されてゆき、プールの水に突入するには十分な運動エネルギーであれば、プールの水に突入した後、一時的に容器体の中に捉えた水塊を捉えたまま前方に勢いよく打ち出すエネルギーが供給できる。つまり、容器体の運動エネルギーを持って、水塊を打ち出す運動エネルギーに変換して水塊が前方に打ち出される。このように、水塊が前方に打ち出されると、キャリー式の造波となり、サーフィン波が形成される。従来のキャリー式の造波装置では問題となっていた初速が大きく得られる大型モーターなどの駆動装置は不要となる。
容器体は、前方が開放され、少なくとも底板を備え、少なくとも一時的に前記底板の上に水を捉えることができるものであるが、多様なバリエーションがあり得る。
例えば、容器体として底板のみを備えた構成があり得る。
この場合、底板が、進行方向の前方側が低く後方側が高くなっている斜面底となっている。縦断面が三角形をなしており、尖った先端が前方であり、この先端からプールの喫水線下に突入してゆく。あたかも斧のように水中に突入して、斧状の斜面底の上に一時的に水を捉えることができるものとなっている。斜面底の斜度が大きいものであれば、水が上滑りして容器体の後方からすべて漏れてしまうことがなくなり、一時的に捉える水の量が増えやすくなる。
ここで、容器体が底板のみの構成の場合、プールの水中に突入した後、捉えた水に十分に前方に打ち出す運動エネルギーを与えるため、プール内走行軌道において、走行する容器体の側方に立設したレーン仕切り壁を備えた構成が好ましい。プール内走行軌道においてレーン仕切り壁を備えた構成であれば、容器体とレーン仕切り壁に囲まれた水が捉えられやすくなり、容器体が前方に進行すれば、容器体の上面に捉えられた水が前方に押し出されやすくなる。
また、プール内走行軌道においてレーン仕切り壁が立設されたものであれば、プール内走行軌道において側方への乱流はほとんど発生せず、乱れが小さい品質の良い孤立した進行波を形成することができる。
また、例えば、容器体として、底板と背面板を備えた構成もあり得る。
背面板があれば、容器体の底面を水が上滑りして容器体の後方に到達しても背面板があるため水が後方から漏れることが少なくなる。なお、背面板がある構成においても底面は斜面底である構成とすれば、背面板に対する水の衝突量が減少し、容器体が自由落下で得た運動エネルギーがスムーズに水の運動エネルギーに変換されやすくなる。
また、例えば、容器体として、側面板を備えた構成もあり得る。
側面板があれば、容器体の底面の上に乗り上げた水が容器体の側方から漏れることがなくなる。
また、容器体の側面に側面板が立設されたものであれば、側方の水面と立設された側面板の境界面において乱流はほとんど発生せず、乱れが小さい品質の良い孤立した進行波を形成することができる。
なお、容器体に側面板がある構成の場合、上記したプール内のレーン仕切り壁は省略することができる。もちろん、容器体に側面板がある構成でもプール内のレーン仕切り壁を設ける構成でも良い。
ここで、容器体の一部に着脱可能な錘を備え、容器体に搭載する錘の重量を調整することを可能とした構成が好ましい。
錘により容器体の重量を調整すれば、移動路の斜面軌道上にある容器体が持っている位置エネルギー、そして容器体が移動路の斜面軌道を落下して位置エネルギーが変換されて得られる運動エネルギーの大きさを調整することができ、水に与えられる運動エネルギーも調整することができ、打ち出される波の強さや高さなどを調整することができる。
サーフィン用造波装置における容器体の配設構造として、以下のタイプがある。
一つのタイプは、容器体が複数個であり、遊技エリアに対して各々の容器体の前面を対向させるよう容器体を幅方向に一列に並べて支持したものである。このタイプであっても複数個の容器体が一列に並んで同期して前方に移動すれば、一つの大きな進行波を形成することができる。また、容器体同士の接合面には隙間がなければ乱流が生じることが抑えられ、乱れが小さい品質の良い孤立した進行波を形成することができる。
もう一つのタイプは、容器体が単数であるが幅広であり、その幅が前方に送り出すべき波の幅に相当するものであり、容器体の内部において前面に直交するよう立設した一又は複数の仕切り板を備えたものである。このタイプであっても適切な間隔で立設された仕切り板があるため横方向への乱流の発生や伝搬を抑制することができ、乱れが小さい品質の良い孤立した進行波を形成することができる。
次に、サーフィン用造波装置における容器体の運動として、容器体の斜面上の自由落下運動のみでも良いが、斜面上の自由落下運動に加え、カタパルトによる加速運動や、プールの喫水線上の位置に設けた弾性体を用いた加速運動なども合わせた構成とすることも可能である。カタパルトや弾性体を配設すると装置構成は複雑となるが、自由落下する斜面の高さが十分に取りにくい場合や、斜度を緩くとると斜面の長さ(斜面移動距離)が大きくなり十分な長さが確保しにくい場合などは、斜面の高さや斜面の長さを抑えることにより自由落下で得られる運動エネルギーが不足した分、カタパルトや弾性体による運動エネルギーを補充すれば、不足分を補うことができる。
移動路全体としては、その主要部は、上記したような、プールの喫水線上からプールの喫水線下まで至る斜面を含むものであるが、その斜面のプールの喫水線上の始端方向においては平面またはなだらかな角度の斜面を設けておいても良いし、その斜面のプールの喫水線下の終端方向においては徐々にその角度が小さくなるようにし、平面またはなだらかな角度の斜面としておいても良い。
また、プールの喫水線下の終端方向においては、進行方向に徐々にその角度が小さくなる部分に続き、進行方向に徐々にその角度が大きくなる部分を含むものであることも好ましい。容器体は水に突入してプールの水を捉えた後は、急速に減速した方が内部の水が勢いよく前方に打ち出されて孤立波を形成しやすくなる。移動路が進行方向に徐々にその角度が小さくなる部分に続き、進行方向に徐々にその角度が大きくなる部分を含むものがあれば、容器体に減速が掛かりやすくなり、内部の水のみが勢いよく前方に打ち出されて孤立波が形成しやすくなる。
次に、容器体と移動路斜面との摩擦抵抗について述べる。
上記したように容器体を移動路の斜面に沿って斜面落下するものであるが、容器体の底面と斜面との間に摩擦抵抗が生じ得る。斜面の斜度、斜面の素材、容器体の底面状態、容器体の重量などにより、摩擦抵抗が与える影響は変わり得るが、移動路をレール式移動路として軌道に沿うよう設けられたレール機構を設け、容器体の底面には車輪を設け、レール機構と容器体の間に介在させて容器体が走行できる構成も好ましい。なお、容器体がプールの水に突入する際には衝撃が加わるため、車輪がレールから脱輪しないようなレール構造が好ましい。
次に、本発明のサーフィン用造波装置において、容器体を移動路の斜面に沿って落下させて、プールにサーフィン波を造波した後、再び容器体を喫水線上に引き戻す繰出牽引装置について述べる。
繰出牽引装置は、容器体の一部に取り付けた接続線と、接続線を引き揚げ、容器体をプールの喫水線上の位置に引き戻す駆動力を備えたものである。この駆動力は容器体の引き戻しの移動に用いるものであるから、容器体が落下して水に突入する速度よりも小さな速度で巻き取るもので良く、過度に大型のモーターなどでなくともよい。
次に、本発明のサーフィン練習設備について述べる。
本発明のサーフィン練習設備は、プールに上記した本発明のサーフィン波用造波装置を設置し、さらにプールの底面に工夫を加え、容器体が移動する移動範囲から続く平坦部と、その平坦部に続いて遊技エリアの開始位置付近に上り勾配のスロープ部を設けたものとする。そして当該スロープ部の配置において、容器体が移動する移動方向に対して角度を付けたものとする。
物理的に、平坦部から立ち上がるスロープ部を設けることにより深さが浅くなる分速度が遅くなる。スロープを通過して行く間、波の前後方向の速度差が蓄積してゆき、波の背面側が前面側に覆いかぶさるようにいわゆるチューブ状の巻き波が形成されていき、ついには波頭が前方に向けて崩壊してゆく。ここで、スロープ部が、容器体に対向するよう頂点を有する略三角形状であれば、三角形の頂点に対応する位置から速度が遅くなり始め、三角形の辺に向けて順に速度が遅れてゆくような波となり、一つの進行波において、最も早く崩壊域が生じるのが当該頂点に相当する箇所であり、その崩壊域から連続するように横方向に次々と崩壊してゆき、崩壊域と崩壊直前域の波頭が連なるようなサーフィンに適したチューブ状の巻き波が造波される。
本発明にかかるサーフィン用造波装置によれば、プールの水のうち容器体の中に捉えられたプールの喫水線下の水のみが容器体の移動に伴って前方に押し出され、簡単に孤立した進行波を形成することができる。また、本発明のサーフィン練習設備において、プールの遊技エリアの開始位置付近に上り勾配のスロープ部を設ければ、スロープを通過するうちに進行波の速度が遅くなり、一つの進行波において、崩壊域から崩壊直前域の波頭が連なるようなサーフィンに適したチューブ状の巻き波が造波される。
容器体の移動路の移動は斜面上の自由落下運動を主とすることができ、容器体がプールの喫水線下まで斜面上を斜めに落下することにより、その位置エネルギーが運動エネルギーに変換されてゆき、プールの水に突入するには十分な運動エネルギーであれば、プールの水に突入した後、一時的に容器体の中に捉えた水塊を捉えたまま前方に勢いよく打ち出すエネルギーが供給できる。
本発明のサーフィン用造波装置による造波の原理を簡単に説明する図(その1)である。 本発明のサーフィン用造波装置による造波の原理を簡単に説明する図(その2)である。 容器体が底板(斜面底)のみであり、プール内走行軌道にプール側壁を設けた構成における造波の原理を簡単に説明する図(その1)である。 容器体が底板(斜面底)のみであり、プール内走行軌道にプール側壁を設けた構成における造波の原理を簡単に説明する図(その2)である。 容器体のバリエーションの例を簡単に説明する図である。 従来技術におけるフラップ式造波装置による造波の原理を端的に説明する図である。 従来技術におけるピストン式造波装置による造波の原理を端的に説明する図である。 従来技術における空気圧縮式造波装置による造波の原理を端的に説明する図である。 従来技術におけるタンクチャンバー方式造波装置による造波の原理を端的に説明する図である。 水中を移動する移動体の背面にできる乱流による阻害を説明する図である。 実施例1にかかる本発明のサーフィン用造波装置の基本構成を示す図である。 容器体110の構成例を示した図である。 容器体110が4個並列化された構成例において、合成波の孤立進行波202が形成される様子を示す図である。 本発明のサーフィン用造波装置100によるサーフィン用波の造波の流れが示されている。 移動路120のプール内走行軌道123上においてストッパー124を設けた構成である。 本発明のサーフィン用造波装置100において、サーフィン用波の造波後に容器体110を元に戻すまでの流れを示した図である。 移動路120と容器体110との接触面にレールを敷設した構成例を示す図である。 移動路と容器体との間に車輪を介在させて容器体に対する摩擦を低減せしめる構成を説明する図である。 本発明のサーフィン練習設備のプール200の底が分かりやすいよう示した図である。 スロープ部220の形状が斜めに走るように設けられた例を示す図である。 従来技術におけるフラップ式の造波装置の構成を簡単に示す図である。 従来技術におけるピストン式の造波装置の構成を簡単に示す図である。 従来技術における空気圧縮式の造波装置の構成を簡単に示す図である。 従来技術におけるタンクチャンバー式の造波装置の構成を簡単に示す図である。 従来技術における水流ノズル噴射式の造波装置の構成を簡単に示す図である。 従来技術におけるキャリー式の造波装置の構成を簡単に示す図である。
以下、本発明のサーフィン用造波装置およびサーフィン練習設備の実施例を説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
まず、本発明のサーフィン用造波装置による造波の原理を説明し、次に、実施例として具体的な装置構成の例を挙げる。
図1から図4は、本発明のサーフィン用造波装置による造波の原理を簡単に説明する図である。図5は様々な容器体のバリエーションを簡単に示した図である。
なお、比較上、図6から図9に従来のフラップ式の造波装置や、ピストン式の造波装置、タンクチャンバー式の造波装置による造波の例を挙げた。
まず、第1のバリエーションの容器体110aを用いた場合における造波の原理を簡単に説明する。
第1のバリエーションの容器体110aは、図5(a)に示す底板(斜面底)と側面板で形成された容器体110aである。
図1は、第1のバリエーションの容器体110aを用いた場合における造波の原理を簡単に説明する図である。造波の原理の説明に係る部分を取り出しておりその他の部分については図示や説明を省略している。
図1は斜視図となっているが、図中左側から時系列に(1)、(2)、(3)、(4)、(5)の5段階の容器体110の動きとサーフィン用の孤立波の打ち出しの様子が示されている。
なお、図1の図中手前側はプール200の競技エリアに続いているが図示を省略している。
図1に示すように、本発明のサーフィン用造波装置100には、容器体110aを移動させる斜面121を含む移動路120があり、プール200の水201の喫水線上の位置から容器体110aの少なくとも一部がプール200の水201の喫水線下に沈む位置まで斜面121が設けられている。
図1は、容器体110aが移動路120の斜面121上を滑り落ちてプール200の水201に突入する様子が示されている。
図1(1)の状態は、容器体110aが移動路120上のうちプール200の水201の喫水線上の位置にある状態である。この状態ではまだプール200の水201に突入していない。この図1(1)の状態において、斜面121に沿って落下しつつあり、重力により移動方向に斜面を加速しながら自由落下している。なお、容器体110aと斜面の接触構造や、カタパルトや弾性体を利用する運動エネルギーの補助の構成例については後述する。ここでは説明を簡単にするため、斜面121に沿って容器体110aが自重により滑り落ちているものとする。
ここで、図2も併せて参照する。
図2において(a)は水中での様子が分かりやすいように縦断面で示している。(b)は上面から見た様子の図となっている。それぞれの図において、右側が容器体110aの初期状態、中央が容器体110aの加速中の状態、左側が容器体110の停止直後の状態を示している。図2(1)は、容器体110aが移動路120上のうちプール200の水201の喫水線上の位置にある状態を示しており、(a)は縦断面、(b)は上面から見た図となっている。図1(1)の状態とは容器体110aの高さが異なっているが、プール200の水201に突入する前の状態としては共通している。
次に、図1(2)の状態は、容器体110aが移動路120上のうちプール200の水201の喫水線下に突入を開始した状態である。この図1(1)から図1(2)の状態の変化において容器体110aが持っていた位置エネルギーが運動エネルギーに転化している。なお、図1にはプール200の水201の下の斜面121の状態が図示されていないが、容器体110aがスムーズにプールの水に突入して前方に走行しやすいように、いわゆる滑り台のように、移動路120の斜面121が進行方向に徐々に角度が小さくなってゆくものが好ましい。
なお、容器体110aは、この例では、前方が開放され、底部と側面板を備えた箱状となっており、内部空間の一部に水を捉えることができる容器となっている。なお、この例では、容器体110aの中には斜面底が設けられており、内部の水がその斜面底を駆け上がるようになり、一時的に容器体110aの内部にプール200の水201が、プールの喫水線よりも上方に保持されやすくなっている。なお、この斜面底の有無、斜面底の角度は限定されない。
図1(3)の状態は、容器体110aの一部が移動路120上のうちプール200の水201の喫水線下を走行している状態である。この図1(2)から図1(3)の状態の変化において容器体110aが持っていた運動エネルギーが容器体110a内に捉えたプールの水の運動エネルギーに転化している。なお、この例では、プールの水の一部がプール200の水201の喫水線よりも上に駆け上がるため、容器体110が持っていた運動エネルギーの一部がプールの水201の位置エネルギーにも転化していると言える。
ここで、図2も併せて参照する。
図2(2)は、容器体110aの一部が、移動路120上のうちプール200の水201の喫水線下を走行している状態を示しており、(a)は縦断面、(b)は上面から見た図となっている。この図では容器体110aが略水平に走行しているが、実際には滑り台のように移動路120の斜面121が進行方向に徐々に角度が小さく変わってゆくので必ずしも水平状態に限定されない。
図2(2)に示すように、容器体110aの一部がプール200の水201の喫水線下にある状態で走行するため、プール200の水201が容器体110aの内部に捉えられ、この例では斜面底となっているので、自然とプール200の水201が斜面底を駆け上がり、図2(2)のように水201が喫水線上に持ち上げられたまま走行している。
次に、図1(4)の状態は、容器体110がプール内走行軌道の走行を続け、図1(3)で容器体110aの中に捉えた水201が容器体110aと一体に前方に移動している状態である。この図1(3)から図1(4)の間に、容器体110aの中に捉えられた水の運動エネルギーが前方に向けて整えられている。
容器体110aに斜面底がある場合、水が斜面底を駆け上がるため、図1(3)から図1(4)への遷移期間が存在するが、この容器体110aと容器体110aの中の水201が一体になって走行している状態は、容器体110aの走行の仕方により様々であるが、この期間は極めて短い場合もあり得る。
次に、図1(5)の状態は、容器体110aが移動路120上で減速する一方、プール200の水201は速度が減速されないため、容器体110aから前方にサーフィン用の進行波202として打ち出される様子を示している。
容器体110aから前方に打ち出された水の運動エネルギーはそのまま孤立した進行波202として伝搬してゆく。
ここで、図2も併せて参照する。
図2(3)は、容器体110aが移動路120上で減速し、容器体110aの水201が前方にサーフィン用の進行波202として打ち出される様子を示しており、(a)は縦断面、(b)は上面から見た図となっている。
容器体110の内部に捉えられた水201は、図2(2)で得ている運動エネルギーにより速度を維持するが、容器体110aが減速または停止するため、容器体110aの内部に捉えられた水201のみが前方に運動を続け、孤立進行波202として打ち出される。
特にサーフィンに向いた波とは、孤立波の波頭の崩壊域から崩壊直前域の出現により波の断面があたかもチューブ状に巻き波となっているものである。これは孤立進行波が徐々に速度を落としてゆくことで形成されるものであり、チューブ状の巻き波を造波する上では孤立進行波の造波が前提となる。本発明の造波装置の造波原理によれば、サーフィンに適した孤立進行波202を形成でき、波頭の崩壊域から崩壊直前域へ向けて滑ることによって、サーフィンをすることが可能となる。
なお、本発明の造波装置では、押し出す水の水量はほぼすべて孤立進行波として打ち出される水量となるため、容器体110aの位置エネルギーのほとんどが進行波に対する運動エネルギーに変換することができ、水面上を進行する波以外の水中や後方や側方にある水に対して無駄に与えられるエネルギーを抑えることができ、エネルギー効率が高いものとなることが分かる。
次に、図1とは異なる容器体を用いた場合における本発明のサーフィン用造波装置100による造波の原理を説明する。
ここでは、第2のバリエーションの容器体110bを用いた場合における造波の原理を簡単に説明する。
第2のバリエーションの容器体110bは、図5(b)に示す底板(斜面底)のみで形成された容器体110bである。図5(b)の容器体は、図5(a)の容器体110aと比べると、側面板がない点が異なっている。縦断面が略三角形となっており、斧のように先端が尖って後端に向けて高くなる形状となっている。
図3は、第2のバリエーションの容器体110bを用いた場合における造波の原理を簡単に説明する図である。造波の原理の説明に係る部分を取り出しておりその他の部分については図示や説明を省略している。
図3は斜視図となっているが、図中左側から時系列に(1)、(2)、(3)、(4)、(5)の5段階の容器体110bの動きとサーフィン用の孤立波の打ち出しの様子が示されている。なお、図3の図中手前側はプール200の競技エリアに続いているが図示を省略している。
実施例1と同様、本発明のサーフィン用造波装置100には、図3に示すように、容器体110bを移動させる斜面121を含む移動路120があり、プール200の喫水線上の位置から容器体110bの少なくとも一部がプール200の喫水線下に沈む位置まで斜面121が設けられている。
図1との違いは、プール内走行軌道を仕切るレーン仕切り壁124が設けられている点である。レーン仕切り壁124は、プール内走行軌道を走行する容器体110bの側方に配設され、走行する容器体110bの斜面底に乗り上げた水201が側方へ逃げないように囲むものである。図1に示した容器体110aでは側面板が設けられていたので容器体110aのみでもその中に水を捉えることができるものであったが、図3に示す容器体110bでは側面板がなくシンプルな形状であるが、プール内走行軌道を仕切るレーン仕切り壁124が側方に位置していることにより、容器体110bとレーン仕切り壁124によって水を捉えることができる構造となっている。
容器体110bを用いた場合の造波の原理を説明する。
図3は、容器体110bが移動路120の斜面121上を滑り落ちてプール200の水に突入する様子が示されている。
図3(1)の状態は、容器体110が移動路120上のうちプール200の水201の喫水線上の位置にある状態である。この図3(1)の状態において、斜面121に沿って落下しつつあり、重力により移動方向に斜面を加速しながら自由落下している。
ここで、図4も併せて参照する。
図4において(a)は水中での様子が分かりやすいように縦断面で示している。(b)は上面から見た様子の図となっている。それぞれの図において、右側が容器体110bの初期状態、中央が容器体110bの加速中の状態、左側が容器体110bの停止直後の状態を示している。
図4(1)は、容器体110が移動路120上のうちプール200の水201の喫水線上の位置にある状態を示しており、(a)は縦断面、(b)は上面から見た図となっている。図3(1)の状態とは容器体110の高さが異なっているが、プール200の水201に突入する前の状態としては共通している。
次に、図3(2)の状態は、容器体110が移動路120上のうちプール200の水201の喫水線下に突入を開始した状態である。この図3(1)から図3(2)の状態の変化において容器体110が持っていた位置エネルギーが運動エネルギーに転化している。
ここでは、図3に示すように、レーン仕切り壁124がプール内走行軌道を仕切るように設けられており、走行する容器体110bの側方を囲み、走行する容器体110bの斜面底に乗り上げた水201が側方へ逃げないように効率よく捉えるものとなっている。なお、レーン仕切り壁124の高さは限定されないが、容器体110bよりも高い方が好ましい。
図3(3)の状態は、容器体110bの一部が移動路120上のうちプール200の水201の喫水線下を走行している状態である。この図3(2)から図3(3)の状態の変化において容器体110が持っていた運動エネルギーが容器体110内に捉えたプールの水の運動エネルギーに転化している。
ここでは、図3に示すように、走行する容器体110bの側方をレーン仕切り壁124が囲んでいるため、プールの水201が効率よく斜面底を駆け上がる。
ここで、図4も併せて参照する。
図4(2)は、容器体110の一部が、移動路120上のうちプール200の水201の喫水線下を走行している状態を示しており、(a)は縦断面、(b)は上面から見た図となっている。
図4(2)に示すように、容器体110の一部がプール200の水201の喫水線下にある状態で走行するため、プール200の水201が容器体110の内部に捉えられ、この例では斜面底となっているので、自然とプール200の水201が斜面底を駆け上がり、図2(2)のように水201が喫水線上に持ち上げられたまま走行している。
次に、図3(4)の状態は、容器体110がプール内走行軌道の走行を続け、図3(3)で容器体110の中に捉えた水201が容器体110と一体に前方に移動している状態である。この図1(3)から図1(4)の間に、容器体110の中に捉えられた水の運動エネルギーが前方に向けて整えられている。
ここでは、図3に示すように、レーン仕切り壁124がプール内走行軌道を仕切るように設けられているので、走行する容器体110bの側方を囲み、走行する容器体110bの斜面底に乗り上げた水201が側方へ逃げず、効率よく前方に向けた運動エネルギーに転換される。
次に、図3(5)の状態は、容器体110bが移動路120上で減速する一方、プール200の水201は速度が減速されないため、容器体110bから前方にサーフィン用の進行波202として打ち出される様子を示している。
ここでは、図3に示すように、レーン仕切り壁124がプール内走行軌道を仕切るように設けられているので、容器体110bから前方に集中してサーフィン用の進行波202として打ち出され、側方へ逃げず、効率よく前方に向けた運動エネルギーに転換される。
容器体110bから前方に打ち出された水の運動エネルギーはそのまま孤立した進行波202として伝搬してゆく。
ここで、図4も併せて参照する。
図4(3)は、容器体110が移動路120上で減速し、容器体110の水201が前方にサーフィン用の進行波202として打ち出される様子を示しており、(a)は縦断面、(b)は上面から見た図となっている。
容器体110の内部に捉えられた水201は、図2(2)で得ている運動エネルギーにより速度を維持するが、容器体110が減速または停止するため、容器体110の内部に捉えられた水201のみが前方に運動を続け、孤立進行波202として打ち出される。
次に、他の容器体110のバリエーションも簡単に示しておく。
図5は、容器体110の様々なバリエーションの一例を示す図である。
図5(a)は、第1のバリエーションの容器体110aを示しており、底板(斜面底)と側面板で形成された容器体110aとなっている。造波の原理は既に説明した通りである。
図5(b)は、第2のバリエーションの容器体110bを示しており、底板(斜面底)のみで形成された容器体110bとなっている。造波の原理は既に説明した通りであり、レーン仕切り壁124との組み合わせにより造波する。
図5(c)は、第3のバリエーションの容器体110cを示しており、底板(斜面底)と背面板で形成された容器体110cとなっている。造波の原理は第2のバリエーションの容器体110bの造波の原理と同様であり、レーン仕切り壁124との組み合わせにより造波するものであるが、ここでは、背面板があるので、斜面底を乗り越えて後方に抜け出ようとする水201をせき止め、背面板により前方に維持するものである。つまり水201は、斜面底、背面板、レーン仕切り壁124で囲んで効率よく前方に打ち出すものである。
図5(d)は、第4のバリエーションの容器体110dを示しており、底板と側面板と背面板で形成された容器体110dとなっている。造波の原理は第1のバリエーションの容器体110aの造波の原理と同様であり、側面板があるのでレーン仕切り壁124は特に必要としない。もっとも、レーン仕切り壁124には走行レーンの仕切りという役割もあるので、この第4のバリエーションの容器体110dにおいてもレーン仕切り壁124を組み合わせても良く、排除されない。
なお、これらのバリエーションにおいて、素材は限定されないが、水中に突入しても耐えられる構造強度を備える必要があり、また、水よりも大きな比重が必要であるため、金属製のものが好ましい。一部に樹脂素材などがあっても良い。また、内部の一部を中空にすることもできる。内部の一部を中空にすることにより、その空間に錘を入れて全体の重量を調整することも可能である。また、背面などに錘を取り付ける取り付け部材を設けておくことも可能である。背面であれば錘の取り換えなども容易となる。
また、夜間などに遊戯が行われる際、周囲に十分な光量の照明が確保されている必要はあるが、容器体110の一部に蛍光塗料やライトを取り付けておいて、容器体が落下するタイミングが遊戯者に視認しやすくすることも可能である。
以上が、本発明のサーフィン用造波装置100の造波の原理である。
以下、比較上、従来技術の造波装置の造波原理を見る。
まず、従来技術におけるフラップ式造波装置は、図6に示すように、プール水中に設置されたフラップの往復運動によりプールの水全体に振動が伝搬するものであることが分かる。プールの水全体に運動エネルギーが分散する上、上下に振動する振動波であるため、孤立した進行波とはならない。
また、従来技術におけるピストン式造波装置は、図7に示すように、プールの水面に対して押し板を軸に沿って押し引きするもので、プールの水面一部に振動源がありその振動が水面や水中などの周囲に伝搬するものであることが分かる。プールの水面全体に運動エネルギーが分散する上、上下に振動する振動波であるため、孤立した進行波とはならない。
また、従来技術における空気圧縮式造波装置は、図8に示すように、プールの水面に対して空気圧縮タンクを対向させ、一気に圧縮空気を水中に放出することにより造波するものであり、プールの水面一部に振動源がありその振動が水面や水中などの周囲に伝搬するものであることが分かる。プールの水面全体に運動エネルギーが分散する上、上下に振動する振動波であるため、孤立した進行波とはならない。
また、従来技術におけるタンクチャンバー方式造波装置は、図9に示すように、タンクチャンバー直下のプール水面に対して大量の水を落下させるものであり、水の位置エネルギーが周囲の水の振動エネルギーに変換されてその運動エネルギーが伝搬して行くものであるため、プールの水全体に運動エネルギーが分散する上、上下に振動する振動波であるため、孤立した進行波とはならない。
上記の図6から図9の比較を見れば、本発明のサーフィン用造波装置100が、サーフィンに適した孤立進行波を形成する上で有利な方式であることが理解されよう。
ここで、本発明のサーフィン用造波装置100において、容器体110の前方移動距離がある程度長い方が前方に放出される水が孤立した進行波となりやすいが、その移動距離は、容器体110で捉える水の量や遊技エリアの広さなどに応じて設計すれば良い。
次に、乱流について考察する。
乱流の影響は無視することができず、進行波を乱して形を崩してしまう大きな要因となり得る。図10は水中を移動する移動体の背面に発生する乱流による造波の阻害を簡単に説明する図である。図10に示すように、水中を高速に移動する物体でその対向面積が大きい板体のようなものであれば、その前面の水面が盛り上がり圧力が増す一方、その背面の水面は瞬間的に水面が下がって窪みができ圧力が下がる。板体の前後の圧力差により板体が前進するのを阻害する力が働く。また、この後方の窪みに対して前方の盛り上がりの水面や周りの水面から水が流れ込もうとする。その流れ込んだ水は板体の背面に回り込む。板体はこの背面に回り込んだ水も引き剥がしながら前進しなければならないが、その際にも前進に対する一種の抵抗となる。このように、対向面積が大きな板体のような物体が水中を高速移動する際には大きなエネルギーを必要とする。
また、サーフィンに適した波は波頭が揃いつつも次々と横方向に略均等に遅れてゆくような連続性が必要であるところ、乱流はそのリズムを乱してしまう。そのため乱流が発生すると崩壊域から崩壊直前域の波頭が連なるようないわゆるチューブ状の巻き波の形成を阻害してしまう。
以上の理由から乱流の発生を抑制する必要がある。
本発明のサーフィン用造波装置100の場合、図1および図2に示すように、容器体110の側面は側面板を立設した形状であるため、側面板で水を切るように進むため、側面板とその外側の水面との境界面において乱流の発生が抑えられていることが分かる。つまり、乱れが小さい品質の良い孤立した進行波を形成することができる。
一方、従来技術におけるフラップ式造波装置は、図6(b)に示すように、プール水中に設置された板状のフラップの往復運動によりフラップのエッジの周囲で激しく乱流が発生し、その乱流が周囲に伝搬するものであることが分かる。この乱流が造波した波を乱してしまう原因の一つとなり得る。
また、従来技術におけるピストン式造波装置についても、図7(b)に示すように、プールの水面に対して押し引きする板状の押し板の往復運動により押し板のエッジの周囲で激しく乱流が発生し、その乱流が周囲に伝搬するものであることが分かる。この乱流が造波した波を乱してしまう原因の一つとなる。
また、従来技術における空気圧縮方式造波装置についても、図8(b)に示すように、空気圧縮タンク直下のプール水面に対して圧縮空気を打ち出すものであり、一気に空気の運動エネルギーが周囲の水の振動エネルギーに変換されるため、様々な乱流が一気に発生し、その乱流が周囲に伝搬するものであることが分かる。この乱流が造波した波を乱してしまう原因の一つとなる。
また、従来技術におけるタンクチャンバー方式造波装置についても、図9(b)に示すように、タンクチャンバー直下のプール水面に対して大量の水を落下させるものであり、一気に水の位置エネルギーが周囲の水の振動エネルギーに変換されるため、様々な乱流が一気に発生し、その乱流が周囲に伝搬するものであることが分かる。この乱流が造波した波を乱してしまう原因の一つとなる。
このように、乱流の発生という面から見ても、本発明のサーフィン用造波装置100の優れた優位性が理解されよう。
以下、本発明のサーフィン用造波装置の実施例について説明する。
以下、本発明に係るサーフィン用造波装置およびサーフィン練習設備の構成例を、図面を参照しながら説明する。
図11は、実施例1にかかる本発明のサーフィン用造波装置の基本構成を示す図である。なお、この図11の例は、移動路120はレールなどが設けられていない平面となっている例である。なお、図11の図中左側はプール200の競技エリアに続いているが図示を省略している。
図11(a)は全体構造を簡単に側面から示した図となっており、基本構造を分かりやすく示しており、実際の装置で求められる付属構造物については図示を省略している。容器体110を移動路120の斜面軌道にそって落下させるための付属構造物、補強用の壁面や柱構造物などはここでは内部構造が分かりやすいように図示を省略している。
容器体110としては、図5に示す第1〜第4のバリエーションのいずれの容器体110を用いても良いが、ここでは代表的に第1のバリエーションの容器体110aを用いて説明する。
図11に示すように、本発明のサーフィン用造波装置100は、容器体110a、移動路120と、繰出牽引装置130を備えた構造となっている。なお、図11は、1セットの容器体110a、移動路120と、繰出牽引装置130の基本構造を図示しており、後述するように基本構造を複数セット幅方向に並列に設けることは可能である。
図11(b)は容器体110を示す図である。左側が平面図、右側が側面図となっており、内部構造が分かりやすいように一部透過して図示されている。ここでは代表的に第1のバリエーションの容器体110aとなっている。
容器体110は移動路120の斜面軌道121を落下してプールの水201に突入するため、十分に運動エネルギーを得るために必要な重量、機械的構造強度が必要となる。
容器体110aの幅については、遊技エリアに造波する波の幅と照らし合わせて決める必要がある。本発明のキャリー式サーフィン用造波装置100から打ち出された波は前方に進行する孤立進行波であるため、波の幅は広がらずにそのままの幅で前方に進む。このことから、遊技エリアに到達させる波の幅を考慮して、容器体110aの数とそれぞれの幅を決める必要がある。すべての容器体110aの幅の総計が遊技エリアに到達させる波の幅となるように設計すれば良い。
以下に容器体110aの数と幅の例を幾つか挙げる。
図12(a)は、容器体110aが複数個(n個)であるケースである。遊技エリアに対して各々の容器体110−1〜110−nの前面を対向させるように幅方向に一列に並べて支持した状態となっている。それぞれの幅はw1〜wnである。この配置において容器体110−1〜110−nを一列に並べたまま一斉に前方に押し出せば、打ち出された波の幅Wは下記となる。
W=w1+w2+・・・+wn
このWが遊技エリアに到達すべき波の幅W0となるよう設計すれば良い。
図12(b)は、容器体110aが単数であるケースである。この場合、遊技エリアに到達すべき波の幅がW0とすると、容器体110aの幅Wが、W=W0となるよう設計すれば良い。なお、Wが10mを超えるような規模になってくると、図12(b)に示すように、容器体110aの内部において一又は複数の仕切り板111を設けることが好ましい。適切な間隔で立設された仕切り板111があれば、幅広の波の各部の進行方向が揃うように整えることができ、また、横方向への乱流の発生や伝搬を抑制することができ、乱れが小さい品質の良い孤立した進行波を形成することができるからである。
図13は、容器体110aが4個並列化された構成例において、合成波の孤立進行波202が形成される様子を示す図である。なお、図13の図中手前側はプール200の競技エリアに続いているが図示を省略している。
図1と同様の流れで4つの容器体110aが同時並行に走行し、ほぼ同時に容器体110から孤立進行波202が前方に打ち出され、それが合成波として1つの大きな孤立進行波202となる。
次に、移動路120を説明する。
移動路120は、容器体110を移動させる斜面を含む移動路であって、プールの喫水線上の位置から容器体110の少なくとも一部がプール200の水201の喫水線下に沈む位置まで斜面上を移動する斜面軌道121、および、容器体の少なくとも一部がプール200の水201の喫水線下に沈んだまま走行するプール内走行軌道123を含む移動路となっている。この例では、喫水線上に始端となる上面122も備えた構造となっている。
また、この例では、移動路120は、容器体110や繰出牽引装置130など全体を支える支持構造物も兼用している。移動路120の幅や長さは、容器体110aの幅や容器体110aの移動長がカバーできるよう適宜設計して決めれば良い。
斜面軌道121の斜度については特に限定されないが、あまりに小さな角度では容器体110aの加速に時間が掛かりすぎる場合がある。また、あまりに大きな角度では容器体110aの加速が大きくなりすぎ、プールの水に突入する際の衝撃が過剰になる場合もあり得る。そのため、容器体110aの重量、容器体110aに要求される加速度、斜面軌道と容器体110aとの摩擦係数などを考慮して斜度を設計すればよい。例えば、15度から35度の間の角度などが考えられるが、限定されない。
移動路120の斜面軌道121やプール内走行軌道123と容器体110との間の摩擦係数については、移動路120の表面素材、移動路120上にレールなどの構造物の有無、移動路120と容器体110aとの間に車輪が介在するか否かなどの諸条件によるが、それら諸条件を考慮して設計すればよい。
なお、この図11の例は、移動路120はレールなどが設けられていない平面となっている例である。この場合、容器体110aが移動路120の平面を滑落するため、容器体110aの摩擦や重量に耐え得る構造が必要となる。移動路120は、重量の大きな容器体110aが加速して走行するため、必要とされる機械的構造強度が得られるように設計する必要がある。
なお、移動路120において、容器体110が移動する移動範囲全体の側面にわたって立設した側壁を設けることも可能である。図11やその他の図では内部の構造が良く分かるように側壁の図示を省略している。
次に、移動路120における容器体110aの初速付与の工夫について述べる。
基本構成は、容器体110aに対して特段の外力を与えず、容器体110aの持つ位置エネルギーのみで容器体110aが加速されて運動エネルギーを得てゆく構成である。つまり、容器体110aの移動路120の移動が斜面上の自由落下運動である。この場合、上面122に容器体110aが載置された状態では落下が始まりにくいため、後述する繰出牽引装置130により斜面軌道121の所定位置まで引き上げておき、接続線131を繰り出すことにより、容器体110aが移動路120の斜面上を自由落下運動してゆく。
第2の加速付与の構成は、容器体110aの移動路120の移動が斜面軌道121の自由落下運動に加え、カタパルトによる加速運動も補助するものである。カタパルトはジェット機やジェットコースターなど立ち上がりの急加速が必要とされる機械において用いられる加速器である。投石器の原理でより大きな重量物を落下させてその運動エネルギーを、接続線131を介して容器体110aに付与したり、電磁式カタパルトで電磁気的に加速したりするものもあり得る。
第3の加速付与の構成は、容器体110aの移動路120の移動が斜面軌道121の自由落下運動に加え、弾性体から受ける加速運動も補助するものである。いわゆるスリングショットの原理でゴムなどの弾性体に張力を生じせしめた状態で容器体110aの背面板に掛けた状態で容器体110aを固定しておき、容器体110の固定を解放することでゴムなどの弾性体の弾性力を容器体110aに付与するものなどがあり得る。
次に、繰出牽引装置130を説明する。
繰出牽引装置130は、軌道に沿って走行してプール200に突入した容器体110を再び移動路120に沿って元通りに引き上げる装置である。
ここでは、繰出牽引装置130は、容器体110aの一部に取り付けた接続線131と、動力装置132を備えた構成となっており、容器体110aの走行時には接続線131を繰り出して容器体110aの走行を可能とし、容器体110aの回収時には動力装置132により接続線131を引き揚げ、容器体110aをプールの喫水線上の位置にまで引き戻すものである。
接続線131は、特に限定されないが、鋼鉄製ワイヤー、チェーン、紐など丈夫なものであれば良く。接続線の本数、取り付け位置は限定されないが、容器体110を安定して引き上げられるよう設計すればよい。
動力装置130は接続線131を引き上げることができるものであれば良い。引き上げ速度がある程度求められるので、例えば、十分なトルクが得られるモーターのような電気的駆動手段やエンジンとウィンチ装置などの機械的駆動手段がある。
次に、本発明のサーフィン用造波装置100によるサーフィン用波の造波、容器体110aの回収までの流れについて説明する。
図11は、本発明のサーフィン用造波装置100aによるサーフィン用波の造波の流れが示されている。なお、図11の図中左側はプール200の競技エリアに続いているが図示を省略している。
図11(a)は、容器体110が斜面軌道121の上部にある状態を示している。この状態で繰出牽引装置130の接続線131により容器体110が支持されているものとする。
図11(a)の状態から、繰出牽引装置130の接続線131が繰り出されると、容器体110が斜面軌道121に沿って自由落下運動を始める。移動路120は平面となっており、摩擦抵抗を受けるが容器体110aが斜面軌道121に沿って自由落下運動を始める。
図11(b)は、容器体110が斜面軌道121を滑り落ち、プール内走行軌道を走行している状態を示している。容器体110aの下部がプール200の水201の中を走行している。図2(2)の状態と同様の状態となっている。
この後、図2(3)に示すように、孤立進行波202が打ち出される。
なお、容器体110の走行速度が急速に小さくなると、相対的な速度差により容器体110の内部の水201が孤立進行波202として打ち出されやすくなる。
そこで、オプションとして、移動路120のプール内走行軌道123上において、進行方向に徐々にその角度が大きくなる部分(立ち上がる部分)またはストッパーを含むものとすることができる。
図15は、移動路120のプール内走行軌道123上においてストッパー125を設けた構成である。図15に示すように、容器体110はプール内走行軌道上にあるストッパー125により強制的に停止され、容器体110内部の水が孤立進行波202として前方に打ち出されやすくなっている。
なお、容器体110はプール200内に浸入すれば水の抵抗により減速するのでストッパー125は必須の構成ではない。また、ストッパー125で容器体110を強制停止させる構成の場合、停止時に容器体110に衝撃が加わる点も検討しなければならない。
次に、図16は、本発明のサーフィン用造波装置100において、サーフィン用波の造波後に容器体110aを元に戻すまでの流れが示されている。なお、図16の図中左側はプール200の競技エリアに続いているが図示を省略している。
図16(a)は、繰出牽引装置130の動力装置132が稼働し、接続線131を引き戻し、その結果、接続線131が取り付けられた容器体110が引き上げられてゆく。
図16(a)の状態は、プール内走行軌道123を逆に引き戻された状態である。
図16(b)の状態は、斜面軌道121を逆に引き戻された状態である。
図16(b)の状態になれば、図14(a)の状態に戻る。
このように、図14および図16により、本発明のサーフィン用造波装置100によるサーフィン用の造波の1ストロークが終了する。その後、この図14と図16のストロークを繰り返してサーフィン用波の造波を繰り返すことができる。
実施例2は、移動路120と容器体110との接触面にレールを敷設して容器体110に対する摩擦を低減する工夫を施した構成である。
図17は、移動路120と容器体110aとの接触面にレールを敷設した構成例である。
図17(a)に示すように、移動路120aは、レール式移動路となっており、軌道に沿うよう設けられたレール機構126を備えたものとなっている。
容器体110としては、図5に示す第1〜第4のバリエーションのいずれの容器体110を用いても良いが、ここでは代表的に第1のバリエーションの容器体110aを用いて説明する。
レール機構126の敷設箇所は容器体110aが走行する範囲であれば良い。斜面軌道121、プール内走行軌道123であれば良く、さらに上面122に至るまで敷設しても良い。図17(a)ではレール機構126の一部を取り出して示した図となっている。
レール機構126の素材は限定されないが、重量物である容器体110aが移動するため、鋼鉄やチタン鋼などの金属製のレールが好ましい。
図17(b)は移動路120と敷設されたレール機構126を示す図である。この例では、移動路120の上面にわたってレール機構126が敷設された構成例となっている。なお、図17(b)の図中左側はプール200の競技エリアに続いているが図示を省略している。
図17(b)に示すように、容器体110aはレール機構126の上に載置された状態で斜面軌道121を滑って落下する仕組みとなっている。容器体110aと移動路の接触面積がレール機構126との接触面だけとなり、摩擦係数が小さくなり、容器体110が斜面軌道121で加速しやすくなり、比較的に装置規模を抑制することができる。
このレール機構126との接触での摩擦係数を考慮して、容器体110a、移動路120aなどの装置設計をすることにより、プール200の水への突入速度、孤立進行波202の形成などが想定通りのものが得られるようにすれば良い。
実施例3は、移動路と容器体との間に車輪を介在させて容器体に対する摩擦を低減する工夫を施した構成である。
図18は、移動路と容器体との間に車輪を介在させて容器体に対する摩擦を低減せしめる構成を説明する図である。
図18(a)の例は、車輪が容器体側に組み込まれている構成例を示す図である。図18(b)の例は、車輪が移動路側に組み込まれている構成例を示す図である。
容器体としては、図5に示す第1〜第4のバリエーションのいずれの容器体110を用いても良いが、ここでは代表的に第1のバリエーションの容器体110aに対して車輪115を取り付けた例を説明する。
まず、図18(a)を参照しつつ、車輪が容器体側に組み込まれている構成例を説明する。
図18(a)に示すように、容器体110eの下部には車輪115が組み込まれたものとなっている。容器体110eの一部にシャフトが取り付けられ、そのシャフトに車輪が回転自在に取り付けられている。シャフト、車輪115の数は限定されないが、重量物である容器体110eの重さやバランスなどを考慮して決めればよい。この例では4列の車輪115が設けられた例となっている。
車輪115が回動することにより、容器体110eが移動路120を走行するための抵抗が小さくなる。そのため容器体110eが斜面軌道121で加速しやすくなり、比較的に装置規模を抑制することができる。
この車輪走行による移動路120上での抵抗を考慮して、容器体110e、移動路120などの装置設計をすることにより、プール200の水への突入速度、孤立進行波202の形成などが想定通りのものが得られるようにすれば良い。
次に、図18(b)を参照しつつ、車輪が移動路側に組み込まれている構成例を説明する。
図18(b)に示すように、容器体110aの下部には車輪は設けられていないが、移動路側に車輪125が組み込まれたものとなっている。この例では実施例2において説明したレール機構126cが設けられ、そのレール機構126c内にシャフトが取り付けられ、そのシャフトに車輪125が回転自在に取り付けられている例となっている。シャフト、車輪125の付設範囲は限定されないが、容器体110が走行する上で加速が必要な斜面軌道121の全部または一部にわたる範囲でも良い。この例ではレール機構126cの一部しか図示しておらず、4列の車輪125が示されているが、斜面軌道121に沿って前後に設けられていても良い。
斜面軌道121内の車輪125が回動することにより、その上を通過する容器体110が移動路120cのレール機構126cを滑らかに走行するため、抵抗が小さくなる。そのため容器体110が斜面軌道121で加速しやすくなり、比較的に装置規模を抑制することができる。
この車輪走行による移動路120c上での抵抗を考慮して、容器体110a、移動路120cなどの装置設計をすることにより、プール200の水への突入速度、孤立進行波202の形成などが想定通りのものが得られるようにすれば良い。
次に、本発明のサーフィン練習設備のプール200側における工夫について述べる。
上記のサーフィン用造波装置により孤立した進行波が形成され、プールの遊技エリアに到達するが、その波において波頭の崩壊域から崩壊直前域が出現して波の断面があたかもチューブ状になる巻き波が形成されやすいよう、プールの底に工夫を加える。
図19は、本発明のサーフィン練習設備のプール200の底が分かりやすいよう示した図である。平面図となっている。
図19に示すように、プール200の底面は、平坦部210とスロープ部220と台状部230を備えたものとなっている。なお、プール200の中央には遊技エリア240がある。
平坦部210は、容器体110が移動する移動範囲から続く平坦な部分である。サーフィン用造波装置の前方に広がっている。この平坦部210ではプールの水深が比較的深いものとなっている。
スロープ部220は、平坦部210に続いて遊技エリア240の開始位置付近に設けられた上り勾配のスロープである。このスロープ部を経ることにより徐々にプールの水深が浅くなってゆく。
ここで、スロープ部220は進行波の方向に対して平行に設けられているのではなく、角度が付けられている。
つまり、スロープ部220は容器体110が移動する移動方向に対して角度が付けられている。図19の例では、スロープ部220は略三角形状になっている。このようにスロープ部220の配置に角度が付けられていることにより、進行波が進行してくると最短でスロープ部220のエリアに到達した波はその水深が浅くなり始め、先にスロープ部220を通過してゆく。その隣接する波が次いでスロープ部220に掛かり始め、さらにその隣接する波が次いでスロープ部220に掛かり始める。このように進行波の水深変化が一方から他方へ徐々に起こることとなる。
台状部230は、スロープ部220を経て底が浅くなっている台状の部分である。この台状の部分に遊技エリア240がある。なお、台状部230の奥側はプールの端部に近付くので遊技エリア240とはしない。
チューブ状の巻き波が形成されやすくなる理由は以下のように説明できる。
波の速さはプールの水の深さの影響を受ける。
物理的に、水の深さが深いほど波の速度が速く、浅いほど波の速度が遅くなることが知られている。そのため、平坦部210から立ち上がるスロープ部220を設けることにより深さが浅くなってゆく分速度が遅くなってゆく。スロープ部220を通過して行く間、波の前後方向の速度差が蓄積してゆき、波の背面側が前面側に覆いかぶさるようにいわゆるチューブ状の巻き波が形成されていき、ついには波頭が前方に向けて崩壊してゆく。
ここで、スロープ部220が、頂点を有する略三角形状であるので、三角形の頂点に対応する位置から速度が遅くなり始め、三角形の辺に向けて順に速度が遅れてゆくような波となる。一つの進行波において、最も早く崩壊域が生じるのが当該頂点に相当する箇所であり、その崩壊域から連続するように横方向に次々と崩壊してゆき、崩壊域と崩壊直前域の波頭が連なるようなサーフィンに適したチューブ状の巻き波が造波される。この場合、三角形の頂点を境にして左右に分かれてゆく左右一対のチューブ状の巻き波が形成される。
スロープ部220の形は、進行波に対して角度が付いておれば良く、様々な形状があり得る。図20の例は、スロープ部220の形状が、斜めに走るように設けられた例である。この例では、プールの一方から他方へ向けて1つのチューブ状の巻き波が形成されるようになる。
サーフィンを楽しむためには遊技エリアの幅はある程度広く、形成されるチューブ状の巻き波の長さもある程度長いものとする必要がある。図13に示したように複数セットのサーフィン用造波装置100を一列に並べた構成も好ましいと言える。
以上、本発明のサーフィン用造波装置の構成例における好ましい実施形態を図示して説明してきたが、本発明の技術的範囲を逸脱することなく種々の変更が可能であることは理解されるであろう。
本発明のサーフィン用造波装置は、屋内または屋外に設置する人工サーフィン用造波装置などに広く適用することができる。
100 サーフィン用造波装置
110 容器体
111 仕切り板
112 車輪
120 移動路
121 斜面軌道
122 上面
123 プール内走行軌道
124 レーン仕切り壁
125 ストッパー
126 レール機構
127 車輪
130 繰出牽引装置
131 接続線
132 動力装置
200 プール
201 水
210 平坦部
220 スロープ部
230 台状部
240 遊技エリア

Claims (15)

  1. プールの遊技エリアにサーフィン用の波を造る造波装置であって、
    前方が開放され、少なくとも底板を備えた容器体と、
    前記容器体を移動させる斜面を含む移動路であって、前記プールの喫水線上の位置から前記容器体の少なくとも一部が前記プールの喫水線下に沈む位置まで前記斜面上を移動する斜面軌道、および、前記容器体の少なくとも一部が前記プールの喫水線下に沈んだまま走行するプール内走行軌道を含む移動路を備え、
    前記容器体の前面が前記遊技エリアに対向した状態で、前記容器体を前記移動路の前記斜面軌道および前記プール内走行軌道を走行させ、前記容器体で捉えた水を前方にある前記遊技エリアに向けて放出せしめるサーフィン用造波装置。
  2. 前記容器体の前記移動路の移動が前記斜面上の自由落下運動であることを特徴とする請求項1に記載のサーフィン用造波装置。
  3. 前記容器体が前記底板のみを備え、前記底板が、進行方向の前方側が低く後方側が高くなっている斜面底となっていることを特徴とする請求項1または2に記載のサーフィン用造波装置。
  4. 前記容器体が前記底板と背面板を備えたものとなっていることを特徴とする請求項1または2に記載のサーフィン用造波装置。
  5. 前記容器体が側面板を備えたものである請求項3または4に記載のサーフィン用造波装置。
  6. 前記容器体の一部に着脱可能な錘を備え、前記容器体に搭載する前記錘の重量を調整することを可能とした請求項3から5のいずれかに記載のサーフィン用造波装置。
  7. 前記プール内走行軌道において、前記プール内走行軌道を走行する前記容器体の側方に立設したレーン仕切り壁を備えたことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のサーフィン用造波装置。
  8. 前記容器体の前記移動路の移動が前記斜面上の自由落下運動に加え、カタパルトによる加速運動、または、前記プールの喫水線上の位置に設けた弾性体から受ける加速運動が合わさったものであることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のサーフィン用造波装置。
  9. 前記容器体が複数個であり、前記遊技エリアに対して各々の前記容器体の前面を対向させるよう、前記容器体を幅方向に一列に並べて支持したものであることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のサーフィン用造波装置。
  10. 前記容器体が単数であり、その幅が前方に送り出すべき波の幅に相当するものであり、前記容器体の内部において、前面に直交するよう立設した一又は複数の仕切り板を備えたものであることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載のサーフィン用造波装置。
  11. 前記容器体の一部に取り付けた接続線と、
    前記容器体の走行時には前記接続線を繰り出して前記容器体の走行を可能とし、前記容器体の回収時には前記接続線を引き揚げ、前記容器体を前記プールの喫水線上の位置に引き戻す繰出牽引装置を備えたものである請求項1から10のいずれかに記載のサーフィン用造波装置。
  12. 前記移動路がレール式移動路であり、前記軌道に沿うよう設けられたレール機構を備えたものである請求項1から11のいずれかに記載のサーフィン用造波装置。
  13. 前記移動路と前記容器体の間に介在して前記容器体を走行させる車輪を備えたものである請求項1から11のいずれかに記載のサーフィン用造波装置。
  14. 請求項1から13のいずれか1項に記載のサーフィン用造波装置と、プールを備え、前記プールの底面が、前記容器体が移動する移動範囲から続く平坦部と、前記平坦部に続いて前記遊技エリアの開始位置付近に設けられた上り勾配のスロープ部を備え、前記スロープ部が、前記容器体が移動する移動方向に対して角度をなして形成されたものであることを特徴とするサーフィン練習設備。
  15. 前記スロープ部が、前記容器体に対向するよう頂点を有する略三角形状であることを特徴とする請求項14に記載のサーフィン練習設備。
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