JP6565892B2 - 車両前部構造 - Google Patents

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    • B60Y2306/01Reducing damages in case of crash, e.g. by improving battery protection

Description

本発明は、車両前部構造に関する。
特許文献1には、フロントサイドフレームに連結されたバルクヘッド連結体の上辺中央部と、フロントバンパビームに連結されたバンパイクステンションメンバとを懸架する一対のバルクヘッドフロントステイを有する車体前部構造が開示されている。
特開2009−67184号公報
ラジエータを支持するラジエータサポートの一部を構成するラジエータサポートアッパに第1連結部材及び第2連結部材を連結して、車両の衝突時の衝突荷重を、第1連結部材及び第2連結部材を介して衝突側とは反対側の非衝突側へ分散させる車両前部構造がある。
しかしながら、ラジエータサポートアッパに単に第1連結部材及び第2連結部材を連結するだけでは、第1連結部材から第2連結部材へ衝突荷重が効率よく分散されずに第1連結部材に応力(曲げ応力)が集中する可能性があり、改善の余地がある。
本発明は上記事実を考慮し、ラジエータサポートアッパに第1連結部材及び第2連結部材が連結された構成において、衝突時に第1連結部材への応力集中を緩和させることができる車両前部構造を得ることが目的である。
請求項1に記載の発明に係る車両前部構造は、車両前後方向に延在された第1壁部と前記第1壁部の車両前方端部から車両下方に延在された第2壁部とを備えた被連結部が車幅方向の両端部よりも内側に設けられたラジエータサポートアッパと、車両前後方向から見た場合に、前記第2壁部との連結部位がバンパリインフォースメントとの連結部位よりも車幅方向の内側に位置するように、前記第2壁部と該バンパリインフォースメントとを車幅方向に対して交差する斜め方向に連結する第1連結部材と、前記第1壁部と車両構成部材とを連結し、前記第1連結部材の前記斜め方向に沿った中心軸線上に前記第1壁部との連結部位が位置する第2連結部材と、を有する。
請求項1に記載の発明に係る車両前部構造では、車両の衝突時にバンパリインフォースメントから入力された衝突荷重が、第1連結部材を介してラジエータサポートアッパに入力される。さらに、衝突荷重は、ラジエータサポートアッパから第2連結部材を介して非衝突側の車両構成部材へ伝達される。ここで、第2連結部材のラジエータサポートアッパとの連結部位が、第1連結部材の中心軸線上に位置している。このため、第2連結部材のラジエータサポートアッパとの連結部位が第1連結部材の中心軸線上から外れて位置している構成に比べて、第1連結部材に入力された衝突荷重は、ラジエータサポートアッパを通って第2連結部材に入力され易くなる。これにより、ラジエータサポートアッパに第1連結部材及び第2連結部材が連結された構成において、衝突時に第1連結部材への応力集中を緩和させることができる。
請求項2に記載の発明に係る車両前部構造は、車両前後方向から見た場合に、前記第1連結部材の前記中心軸線と、前記第2連結部材の中心軸線とが、少なくとも一部で重なる。
請求項2に記載の発明に係る車両前部構造では、第1連結部材と第2連結部材とがほぼ一直線上に配置されるので、第1連結部材からラジエータサポートアッパを介して第2連結部材に入力された衝突荷重が、第2連結部材の中心軸方向の非衝突側に伝達され易くなる。これにより、衝突時に第1連結部材への応力集中をさらに緩和させることができる。
請求項3に記載の発明に係る車両前部構造は、前記第1壁部は、前記第1連結部材の前記中心軸線上に配置され車両のフードをロックするためのロック部を構成し、前記第2連結部材は、前記ロック部を介して前記ラジエータサポートアッパに連結されている。
請求項3に記載の発明に係る車両前部構造では、被連結部の第1壁部が、車両のフードをロックするためのロック部を構成している。そして、第2連結部材が、ロック部を介してラジエータサポートアッパに連結されている。これにより、第2連結部材がラジエータサポートアッパに連結されかつロック部がラジエータサポートアッパから離れた部位に設けられる構成に比べて、ロック部を設置するのに必要なスペースが小さくて済む。つまり、車両を大型化させずにロック部のスペースを確保することができる。
請求項4に記載の発明に係る車両前部構造は、車両前後方向に延在された第1壁部と前記第1壁部の車両前方端部から車両下方に延在された第2壁部とを備えた被連結部が車幅方向の両端部よりも内側に設けられたラジエータサポートアッパと、車両前後方向から見た場合に、前記被連結部の車幅方向の両側にそれぞれ配置され、前記第2壁部と連結された位置である第1連結位置がバンパリインフォースメントとの連結部位よりも車幅方向の内側に位置するように、前記第2壁部と前記バンパリインフォースメントとを車幅方向に対して交差する斜め方向に連結する複数の第1連結部材と、前記被連結部の車幅方向の両側にそれぞれ配置され、前記第1壁部と車両構成部材とを連結し、前記両側のうち少なくとも一方側における前記第1壁部との第2連結位置が、該一方側の前記第1連結位置に対して車両上下方向に並ぶ第2連結部材と、を有する。
請求項4に記載の発明に係る車両前部構造では、車両の衝突時にバンパリインフォースメントから入力された衝突荷重が、第1連結部材を介してラジエータサポートアッパに入力される。そして、衝突荷重は、ラジエータサポートアッパから第2連結部材を介して非衝突側の車両構成部材へ伝達される。ここで、車幅方向の両側のうち少なくとも一方側において、第1連結位置と第2連結位置が車両上下方向に並んでいる。このため、該一方側の第1連結位置において第1連結部材からラジエータサポートアッパに入力された衝突荷重は、該一方側の第2連結位置においてラジエータサポートアッパから第2連結部材に入力され易くなる。これにより、第1連結部材に応力が集中し難くなるので、ラジエータサポートアッパに第1連結部材及び第2連結部材が連結された構成において、衝突時に第1連結部材への応力集中を緩和させることができる。
請求項5に記載の発明に係る車両前部構造は、車両前後方向に延在された第1壁部と前記第1壁部よりも車両前方側且つ車両下方側に配置されると共に車両上下方向に延在された第2壁部とを備えた被連結部が車幅方向の両端部よりも内側に設けられたラジエータサポートアッパと、車両前後方向から見た場合に、前記第2壁部との連結部位がサイドメンバとの連結部位よりも車幅方向の内側に位置するように、前記第2壁部と前記サイドメンバとを車幅方向に対して交差する斜め方向に連結する第1連結部材と、前記第1壁部と車両構成部材とを連結し、前記第1連結部材の前記斜め方向に沿った中心軸線上に前記第1壁部との連結部位が位置する第2連結部材と、を有する。
請求項5に記載の発明に係る車両前部構造では、車両の衝突時にサイドメンバから入力された衝突荷重が、第1連結部材を介してラジエータサポートアッパに入力される。そして、衝突荷重は、ラジエータサポートアッパから第2連結部材を介して非衝突側の車両構成部材へ伝達される。ここで、第2連結部材のラジエータサポートアッパとの連結部位が、第1連結部材の中心軸線上に位置している。このため、第2連結部材のラジエータサポートアッパとの連結部位が第1連結部材の中心軸線上から外れて位置している構成に比べて、第1連結部材に入力された衝突荷重は、ラジエータサポートアッパを通って第2連結部材に入力され易くなる。これにより、第1連結部材に応力が集中し難くなるので、ラジエータサポートアッパに第1連結部材及び第2連結部材が連結された構成において、衝突時に第1連結部材への応力集中を緩和させることができる。
請求項6に記載の発明に係る車両前部構造は、前記第1連結部材は、前記被連結部の車幅方向の両側に一対設けられ、一対の前記第1連結部材の各々と前記第2壁部との連結部位は車幅方向に互いに離間して配置されており、前記第2連結部材は、前記被連結部の車幅方向の両側に一対設けられ、一対の前記第2連結部材の各々と前記第1壁部との連結部位は車幅方向に互いに離間して配置されている。
請求項1に係る発明によれば、ラジエータサポートアッパに第1連結部材及び第2連結部材が連結された構成において、衝突時に第1連結部材への応力集中を緩和させることができる。
請求項2に係る発明によれば、第1連結部材への応力集中をさらに緩和させることができる。
請求項3に係る発明によれば、車両を大型化させずにロック部のスペースを確保することができる。
請求項4に係る発明によれば、ラジエータサポートアッパに第1連結部材及び第2連結部材が連結された構成において、衝突時に第1連結部材への応力集中を緩和させることができる。
請求項5に係る発明によれば、ラジエータサポートアッパに第1連結部材及び第2連結部材が連結された構成において、衝突時に第1連結部材への応力集中を緩和させることができる。
第1実施形態に係る車両前部構造の斜視図である。 第1実施形態に係る車両前部構造の正面図である。 第1実施形態に係る車両前部構造の平面図である。 第1実施形態に係る車両前部構造の側面図である。 (A)第1実施形態に係る車両前部構造の衝突時の変形状態を示す説明図であり、(B)比較例に係る車両前部構造の衝突時の変形状態を示す説明図である。 第2実施形態に係る車両前部構造の正面図である。 第3実施形態に係る車両前部構造の斜視図である。 (A)第1変形例に係る車両前部構造の側面図であり、(B)第2変形例に係る車両前部構造の平面図である。
[第1実施形態]
以下、図1〜図5(A)に基づいて、第1実施形態に係る車両10及び車両前部構造20について説明する。各図に示される矢印FRは車両前方、矢印OUTは車幅方向外側、矢印UPは車両上方を示す。以下、単に上下の方向について説明する場合は、車両上下方向の上下を示すものとする。また、単に左右と記載する場合は、車両10を正面視した状態における車幅方向の左側、右側を示すものとする。車両前後方向、車幅方向及び車両上下方向は、互いに直交する。
〔全体構成〕
図1に示すように、車両10は、第1実施形態の車両前部構造20を有する。また、車両10は、前部に図示しないエンジンを収容するエンジンコンパートメント12を有する。エンジンコンパートメント12の上端開口は、フードの一例としてのエンジンフード14によって開放及び閉塞される。また、エンジンコンパートメント12には、車幅方向に間隔をあけて、左右一対のフロントサイドメンバ16と、左右一対のエプロンアッパメンバ18と、左右一対のサスペンションタワー22とが設けられている。
フロントサイドメンバ16は、車両前後方向に延在されている。また、フロントサイドメンバ16は、クラッシュボックス26を介して、車幅方向に長手とされたバンパリインフォースメント28に締結により接合されている。すなわち、左右のクラッシュボックス26の前端間にバンパリインフォースメント28が架け渡されている。
エプロンアッパメンバ18は、一例として、鋼板がプレス成型されて形成されたものであり、エンジンコンパートメント12の左右両側において車両前後方向に延在されている。また、エプロンアッパメンバ18は、フロントサイドメンバ16の車幅方向外側かつ上方側に配置されている。さらに、エプロンアッパメンバ18の前端部は、クラッシュボックス26の後端部に接合されている。
サスペンションタワー22は、車両構成部材の一例であり、アルミニウムの鋳物で構成されている。また、サスペンションタワー22は、左右のエプロンアッパメンバ18の車幅方向内側に設けられ、車両上下方向に延在されている。そして、サスペンションタワー22は、図示しないホイールハウス内に収容された前輪を支持するサスペンションの上端部を保持する構成とされている。
左右のフロントサイドメンバ16の前部間には、図示しないエンジンを冷却するためのラジエータ32を支持するラジエータサポート42が設けられている。なお、ラジエータサポート42の詳細については後述する。
〔要部構成〕
車両前部構造20は、ラジエータサポート42の一部を構成するラジエータサポートアッパ52と、第1連結部材の一例としての2本の第1ブレース44と、第2連結部材の一例としての2本の第2ブレース46とを有する。
図2に示すように、ラジエータサポート42は、車両上下方向に対向するラジエータサポートアッパ52及びラジエータサポートロア54と、車幅方向に対向するラジエータサポートサイド56、58と、センタブレース59とを有する。つまり、ラジエータサポート42は、車両前後方向から見た場合に(車両正面視で)矩形の枠状に形成されている。
ラジエータサポートロア54は、車両正面視でバンパリインフォースメント28よりも下側に配置され、車幅方向に延在されている。ラジエータサポートサイド56、58は、ラジエータサポートロア54の車幅方向の両端部から車両上方に、バンパリインフォースメント28よりも上側まで延在されている。また、ラジエータサポートサイド56、58の一部は、図示しないプレートを介してクラッシュボックス26(図1参照)の車幅方向の内側面に取付けられている。センタブレース59は、ラジエータサポートアッパ52の車幅方向の中間部と、ラジエータサポートロア54の車幅方向の中間部とを車両上下方向に繋いでいる。
<ラジエータサポートアッパ>
ラジエータサポートアッパ52は、ラジエータサポートサイド56、58の上端(車両上方端部)間に配設され、車幅方向に延在されている。ラジエータサポートアッパ52を車幅方向から見た場合の断面形状は、一例として、略L字状となっている。ラジエータサポートアッパ52の車幅方向の両端部よりも内側(中央部)には、後述する第1ブレース44及び第2ブレース46が連結される被連結部の一例としてのセンタブラケット62が設けられている。
センタブラケット62は、車両前後方向に延在されたロック部の一例としての横壁部64と、横壁部64の車両前方端部から車両下方に延在された縦壁部66とを有する。横壁部64は、ラジエータサポートアッパ52に車両上下方向の上側から重ねられ接合されている。また、横壁部64の車幅方向の両端部には、後述する第2ブレース46がボルト65により締結される図示しない締結用孔部が形成されている。この締結用孔部は、一例として、横壁部64をほぼ車両上下方向に沿って貫通した貫通孔で構成されている。
縦壁部66は、ラジエータサポートアッパ52に一体で設けられている。また、縦壁部66は、センタブレース59を中心として、センタブレース59よりも左側及び右側(両側)に張出されている。つまり、縦壁部66は、車幅方向及び車両上下方向に延在されている。また、縦壁部66の車幅方向の両端でかつ車両上下方向の下端部には、後述する第1ブレース44がボルト45により締結される図示しない締結用孔部が形成されている。この締結用孔部は、一例として、縦壁部66をほぼ車両前後方向に沿って貫通した貫通孔で構成されている。
さらに、縦壁部66の車幅方向の中央部には、図示しないロック機構が設けられている。このロック機構は、エンジンフード14(図1参照)のラジエータサポートアッパ52側へのロック用に供されている。縦壁部66は、第1ブレース44の後述する中心軸線K1上に配置され、車両10のエンジンフード14をロックするように構成されている。
ラジエータサポートアッパ52の車幅方向の両端部には、ラジエータサポートアッパサイド53が設けられている。ラジエータサポートアッパサイド53は、ラジエータサポートアッパ52の車幅方向の両端部から車体後方側かつ車体上方側へ斜めに延びて、エプロンアッパメンバ18(図1参照)の前端部に結合されている。
<第1ブレース>
第1ブレース44は、一例として、略円柱状の本体部44Aと、本体部44Aの軸方向の一端側に平板状に形成された第1取付部44Bと、本体部44Aの軸方向の他端側に接合された第2取付部44Cとで構成されている。第1取付部44Bは、車幅方向及び車両上下方向に沿って配置されている。また、第1取付部44Bには、車両前後方向に貫通された図示しない締結用孔部が形成されている。
第2取付部44Cは、本体部44Aの軸方向から見た場合に略U字状(樋状)に形成されている。また、第2取付部44Cは、本体部44Aの他端側に車両上下方向の下側から重ねられて接合されている。さらに、第2取付部44Cには、車両上下方向に貫通された図示しない締結用孔部が形成されている。
第1取付部44Bは、ボルト45により縦壁部66の締結用孔部に締結されている。第2取付部44Cは、ボルト47によりバンパリインフォースメント28の上部に形成された図示しない締結用孔部に締結されている。言い換えると、第1ブレース44は、センタブラケット62の縦壁部66と、バンパリインフォースメント28とを連結している。
なお、車両前後方向から見た場合(車両正面視)において、センタブレース59よりも左側の第1ブレース44は、縦壁部66の締結部位から車幅方向の左端側かつ車両下方側へ延びている。つまり、左側の第1ブレース44は、車幅方向の外側端部が内側端部よりも車両下方側に位置する斜め方向を軸方向として配置されている。また、車両正面視において、センタブレース59よりも右側の第1ブレース44は、縦壁部66の締結部位から車幅方向の右端側かつ車両下方側へ延びている。つまり、右側の第1ブレース44は、車幅方向の外側端部が内側端部よりも車両下方側に位置する斜め方向を軸方向として配置されている。
言い換えると、第1ブレース44は、センタブラケット62との連結部位がバンパリインフォースメント28との連結部位よりも車幅方向の内側に位置するように配置されている。そして、第1ブレース44は、センタブラケット62とバンパリインフォースメント28とを車幅方向に対して交差する斜め方向に連結する。なお、左側及び右側の第1ブレース44は、車両前後方向から見た場合に、センタブレース59を中心に左右対称配置されている。
図3に示すように、車両平面視において(車両上下方向の上側から見て)、左右の第1ブレース44は、ラジエータサポートアッパ52の前面52Aに対して角度θ1となる斜め方向に配置されている。また、図4に示すように、車両側面視において(車幅方向から見て)、左右の第1ブレース44は、ラジエータサポートアッパ52の前面52Aに対して角度θ2となる斜め方向に配置されている。なお、図4では、ラジエータサポートアッパ52及びセンタブラケット62を縦断面状態で示している。
<第2ブレース>
図2に示すように、第2ブレース46は、一例として、略円柱状の本体部46Aと、本体部46Aの軸方向の一端側に平板状に形成された第3取付部46Bと、本体部44Aの軸方向の他端側に平板状に形成された第4取付部46Cとで構成されている。本体部46Aの軸方向の長さは、第1ブレース44の軸方向の長さよりも長い。第3取付部46B及び第4取付部46Cは、車幅方向の外側が内側よりも車両上方側となる斜め方向に沿って配置されている。また、第3取付部46B及び第4取付部46Cには、板厚方向に貫通された図示しない締結用孔部が形成されている。
ここで、第3取付部46Bは、ボルト65により、ラジエータサポートアッパ52の締結用孔部及び横壁部64の締結用孔部に締結されている。第4取付部46Cは、ボルト67により、サスペンションタワー22(図1参照)の上部に形成された図示しない締結用孔部に締結されている。言い換えると、第2ブレース46は、ラジエータサポートアッパ52及びセンタブラケット62の横壁部64と、サスペンションタワー22とを連結している。
車両正面視において、センタブレース59よりも左側の第2ブレース46は、横壁部64の締結部位から車幅方向の左端側かつ車両上方側へ延びている。つまり、左側の第2ブレース46は、車幅方向の外側端部が内側端部よりも車両上方側に位置する斜め方向を軸方向として配置されている。また、車両正面視において、センタブレース59よりも右側の第2ブレース46は、横壁部64の締結部位から車幅方向の右端側かつ車両上方側へ延びている。つまり、右側の第2ブレース46は、車幅方向の外側端部が内側端部よりも車両上方側に位置する斜め方向を軸方向として配置されている。左側及び右側の第2ブレース46は、車両正面視において、センタブレース59を中心に左右対称配置されている。
第2ブレース46とセンタブラケット62との締結位置(ボルト65の中心軸位置)は、一例として、第1ブレース44とセンタブラケット62との締結位置(ボルト45の中心軸位置)よりも車幅方向の外側に位置している。
図3に示すように、車両平面視において、第2ブレース46は、ラジエータサポートアッパ52の後面52Bに対して角度θ3(>θ1)となる斜め方向に配置されている。また、図4に示すように、車両側面視において、第2ブレース46は、ラジエータサポートアッパ52の上面52Cに対して角度θ4(>θ2)となる斜め方向に配置されている。
なお、実際の第1ブレース44及び第2ブレース46は、一部が僅かに湾曲された構成とされているが、以後の説明では、第1ブレース44及び第2ブレース46を円柱状とみなして説明する。また、以後の説明では、車両正面視で左側の第1ブレース44と右側の第2ブレース46との配置について説明し、右側の第1ブレース44と左側の第2ブレース46との配置の説明を省略する。
図2に示すように、車両正面視で左側の第1ブレース44の中心軸線を直線K1と称し、一点鎖線で表す。また、車両正面視で右側の第2ブレース46の中心軸線を直線K2と称し、一点鎖線で表す。中心軸線K1と中心軸線K2とは、車両正面視で交差する配置とされている。具体的には、中心軸線K1上に、第2ブレース46とラジエータサポートアッパ52及びセンタブラケット62との締結部位が位置している。つまり、第1実施形態の車両前部構造20では、第1ブレース44の斜め方向に沿った中心軸線K1上に、第3取付部46Bが位置している。さらに、車両前部構造20では、車両正面視で、第1ブレース44の中心軸線K1と、第2ブレース46の中心軸線K2とが少なくとも一部(一点よりも広い範囲)で重なっている。
<比較例>
図5(B)には、比較例の車両前部構造200が模式的に示されている。図5(B)における二点鎖線は、車両前部構造200の前面衝突前の外形を表しており、実線は、車両前部構造200の前面衝突時の外形を表している。
比較例の車両前部構造200は、車幅方向に延在されたラジエータサポートアッパ202に対して、2本の前ブレース204の端部と2本の後ブレース206の端部とが締結された構成とされている。2本の前ブレース204は、車両平面視において、2本の後ブレース206よりも車両前方側に配置されている。また、2本の前ブレース204と2本の後ブレース206は、車両正面視で、ラジエータサポートアッパ202の車幅方向の中央に対して、左右対称に斜め方向に配置されている。なお、車両正面視で左側の後ブレース206の締結部位は、右側の前ブレース204の中心軸線上には位置していない。また、車両正面視で右側の後ブレース206の締結部位は、左側の前ブレース204の中心軸線上には位置していない。
比較例の車両前部構造200において、例えば、車両の前面衝突(オフセット衝突)時に、車両正面視で左側の前ブレース204に衝突荷重が入力されたとする。このとき、前ブレース204の中心軸線上に後ブレース206が位置していないため、前ブレース204からラジエータサポートアッパ202に入力された衝突荷重は、後ブレース206に伝達され難い。言い換えると、比較例の車両前部構造200では、前ブレース204から後ブレース206へ衝突荷重が効率よく伝達(分散)されずに、前ブレース204及び前ブレース204の締結部位に応力集中する可能性がある。そして、比較例の車両前部構造200では、前ブレース204の中心軸線上に後ブレース206が位置する構成に比べて、車両の前部(ラジエータサポートアッパ202及び前ブレース204)の変形量が大きくなる可能性がある。
〔作用〕
次に、第1実施形態の車両前部構造20の作用並びに効果について説明する。
図5(A)には、第1実施形態の車両前部構造20が模式的に示されている。図5(A)における二点鎖線は、車両前部構造20の前面衝突前の外形を表しており、実線は、車両前部構造20の前面衝突時の外形を表している。
車両10の前面衝突(オフセット衝突)時において、バンパリインフォースメント28(図1参照)から入力された衝突荷重は、第1ブレース44を介してラジエータサポートアッパ52に入力される。そして、衝突荷重は、ラジエータサポートアッパ52から第2ブレース46を介して非衝突側のサスペンションタワー22(図1参照)へ伝達される。
ここで、車両前部構造20では、第2ブレース46のラジエータサポートアッパ52との連結部位が、第1ブレース44の中心軸線K1(図2参照)上に位置している。言い換えると、第1ブレース44の中心軸線K1の延長線上にさらに荷重伝達経路が形成されている。このため、比較例の車両前部構造200(図5(B)参照)に比べて、第1ブレース44に入力された衝突荷重は、ラジエータサポートアッパ52を通って第2ブレース46に入力され易くなる。これにより、衝突時に第1ブレース44への応力集中を緩和させることができる。そして、車両前部構造20では、比較例の車両前部構造200に比べて、第1ブレース44及びラジエータサポートアッパ52の変形を抑制することができる。
なお、車両10の前面衝突時について説明したが、車両前部構造20によれば、車両10が凹凸が大きい悪路上を走行している場合においても、第1ブレース44への応力集中を緩和させることができる。これにより、車両10の操縦安定性が低下するのを抑制することができる。
さらに、車両前部構造20では、第1ブレース44と第2ブレース46とがほぼ一直線上に配置されている。このため、第1ブレース44からラジエータサポートアッパ52を介して第2ブレース46に入力された衝突荷重が、第2ブレース46の中心軸方向の非衝突側に伝達され易くなる。これにより、前面衝突時に第1ブレース44への応力集中をさらに緩和させることができる。
加えて、図1に示す車両前部構造20では、エンジンフード14をロックするための横壁部64が、ラジエータサポートアッパ52と一体に設けられている。そして、第2ブレース46が、横壁部64を介してラジエータサポートアッパ52に連結されている。これにより、第2ブレース46がラジエータサポートアッパ52に連結されかつ横壁部64がラジエータサポートアッパ52から離れた部位に設けられる構成に比べて、横壁部64を設置するのに必要なスペースが小さくて済む。言い換えると、車両10を大型化させずに横壁部64のスペースを確保することができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態に係る車両前部構造70について説明する。
図6には、車両前部構造70が模式的に示されている。車両前部構造70は、第1実施形態の車両10(図1参照)において、車両前部構造20(図1参照)に換えて設けられている。なお、車両前部構造70について、前述した第1実施形態と基本的に同一の部材及び部位には、前記第1実施形態と同一の符号を付与してその説明を省略する。
車両前部構造70は、ラジエータサポートアッパ52と、2本の第1ブレース44と、2本の第2ブレース46と、センタブレース59と、センタブラケット62とを有する。ここで、車両前部構造70は、車両前部構造20とは、第2ブレース46のラジエータサポートアッパ52側の連結位置のみが異なっている。なお、車両前部構造70では、第1ブレース44と第2ブレース46が車幅方向の両側に設けられ、これらがセンタブレース59を中心として左右対称とされている。このため、車両正面視で左側の構造について説明し、右側の構造の説明を省略する。
第1ブレース44とセンタブラケット62(縦壁部66)との連結位置を第1連結位置P1と称する。第1連結位置P1は、車両正面視で第1ブレース44とバンパリインフォースメント28との連結部位(ボルト47の締結部位)よりも車幅方向の内側(センタブレース59側)に位置している。
第2ブレース46とセンタブラケット62(ラジエータサポートアッパ52)との連結位置を第2連結位置P2と称する。第2連結位置P2は、車両正面視で第2ブレース46とサスペンションタワー22(図1参照)との連結部位よりも車幅方向の内側(センタブレース59側)に位置している。また、車両正面視で左側の第2連結位置P2は、左側の第1連結位置P1に対して、車両上下方向に並んでいる。言い換えると、第2連結位置P2の車幅方向における位置と第1連結位置P1の車幅方向における位置とは、ほぼ同じ位置とされており、車両上下方向に沿った一点鎖線で表す仮想線A上に配置されている。
〔作用〕
次に、第2実施形態の車両前部構造70の作用及び効果について説明する。
車両前部構造70では、車両10の前面衝突時にバンパリインフォースメント28から入力された衝突荷重が、第1ブレース44を介してセンタブラケット62(ラジエータサポートアッパ52)に入力される。そして、衝突荷重は、ラジエータサポートアッパ52から第2ブレース46を介して非衝突側のサスペンションタワー22(図1参照)へ伝達される。
ここで、一例として、車両正面視で左側の第1連結位置P1と第2連結位置P2が車両上下方向に並んでいる。このため、左側の第1連結位置P1において第1ブレース44からラジエータサポートアッパ52に入力された衝突荷重は、左側の第2連結位置P2においてラジエータサポートアッパ52から左側の第2ブレース46に入力され易くなる。つまり、左側の第1ブレース44からラジエータサポートアッパ52に入力された衝突荷重は、左側の第2ブレース46に伝達されることになる。これにより、第1ブレース44に応力が集中し難くなるので、前面衝突時に第1ブレース44への応力集中を緩和させることができる。車両正面視で右側の第1ブレース44及び第2ブレース46については、左側と同様の作用であるため、説明を省略する。
なお、車両10の前面衝突時について説明したが、車両前部構造70によれば、車両10が凹凸が大きい悪路上を走行している場合においても、第1ブレース44への応力集中を緩和させることができる。これにより、車両10の操縦安定性が低下するのを抑制することができる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態に係る車両前部構造90について説明する。
図7には、第3実施形態の車両80に設けられた車両前部構造90が示されている。車両80は、サイドメンバの一例としての左右一対のフロントサイドメンバ82を有する。フロントサイドメンバ82は、車両前後方向に延在され、図示しないバンパリインフォースメントに結合されている。なお、本実施形態におけるサイドメンバとは、サイドメンバ単体だけでなく、クラッシュボックスも含む表現である。車両前部構造90は、ラジエータサポート92の一部を構成するラジエータサポートアッパ102と、第1連結部材の一例としての2本の第1ブレース94と、第2連結部材の一例としての2本の第2ブレース96とを有する。
ラジエータサポート92は、車幅方向に延在され車両上下方向に対向するラジエータサポートアッパ102及びラジエータサポートロア104と、車両上下方向に延在され車幅方向に対向するラジエータサポートサイド106、108とを有する。また、ラジエータサポート92は、車両前後方向から見た場合に(車両正面視で)矩形の枠状に形成されている。
<ラジエータサポートアッパ>
ラジエータサポートアッパ102は、一例として、車幅方向から見た場合の断面が、車両上下方向の下側に開口された略U字状に形成されている。また、ラジエータサポートアッパ102の車幅方向の両端部よりも内側の部位(中央部)には、被連結部の一例としての縦壁部103が設けられている。
縦壁部103は、車両上下方向及び車幅方向に沿って配置されている。また、縦壁部103には、図示しない締結用孔部が2箇所形成されている。縦壁部103の締結用孔部には、後述する第1ブレース94の一端部がボルト45により締結されている。ラジエータサポートアッパ102の車幅方向の中央部でかつ車両上方側の横壁部105には、図示しない締結用孔部が2箇所形成されている。横壁部105の締結用孔部には、後述する第2ブレース96の一端部がボルト65により締結されている。
<第1ブレース>
第1ブレース94は、一例として、略円柱状の本体部94Aと、本体部94Aの軸方向の一端側に平板状に形成された第1取付部94Bと、本体部94Aの軸方向の他端側に平板状に形成された第2取付部94Cとで構成されている。第1取付部94B及び第2取付部94Cには、車両前後方向に貫通された図示しない締結用孔部が形成されている。
第1取付部94Bは、ボルト45により、縦壁部103の締結用孔部に締結されている。第2取付部94Cは、ボルト47により、フロントサイドメンバ82の図示しない締結用孔部に締結されている。言い換えると、第1ブレース94は、ラジエータサポートアッパ102の縦壁部103とフロントサイドメンバ82とを連結している。車両正面視で左側及び右側の第1ブレース94は、第2取付部94Cが第1取付部94Bよりも車両下方側に位置する斜め方向(車幅方向に対して交差する方向)を軸方向として配置されている。言い換えると、第1ブレース94は、第1取付部94Bが第2取付部94Cよりも車幅方向の内側に位置するように配置されている。
<第2ブレース>
第2ブレース96は、一例として、略円柱状の本体部96Aと、本体部96Aの軸方向の一端側に平板状に形成された第3取付部96Bと、本体部96Aの軸方向の他端側に平板状に形成された図示しない第4取付部とで構成されている。第3取付部96B及び第4取付部には、車両前後方向に貫通された図示しない締結用孔部が形成されている。
第3取付部96Bは、ボルト65により、ラジエータサポートアッパ102に形成された締結用孔部に締結されている。図示しない第4取付部は、ボルトにより、サスペンションタワー22(図1参照)の締結用孔部に締結されている。言い換えると、第2ブレース96は、ラジエータサポートアッパ102とサスペンションタワー22とを連結している。車両正面視で左側及び右側の第2ブレース96は、図示しない第4取付部が第3取付部96Bよりも車両上方側に位置する斜め方向(車幅方向に対して交差する方向)を軸方向として配置されている。言い換えると、第2ブレース96は、第3取付部96Bが第4取付部よりも車幅方向の内側に位置するように配置されている。ここで、車両正面視で、第3取付部96Bは、第1ブレース94の中心軸線上に位置している。
〔作用〕
次に、第3実施形態の車両前部構造90の作用及び効果について説明する。
車両前部構造90では、車両80の前面衝突時において、図示しないバンパリインフォースメントからフロントサイドメンバ82に入力された衝突荷重が、フロントサイドメンバ82から第1ブレース94を介してラジエータサポートアッパ102に入力される。そして、衝突荷重は、ラジエータサポートアッパ102から第2ブレース96を介して非衝突側のサスペンションタワー22(図1参照)へ伝達される。
ここで、第3取付部96Bが、第1ブレース94の中心軸線上に位置している。言い換えると、車両前部構造90では、第1ブレース94の中心軸線の延長線上にさらに荷重伝達経路が形成されている。このため、第3取付部96Bが第1ブレース94の中心軸線上から外れて位置している構成に比べて、第1ブレース94に入力された衝突荷重は、ラジエータサポートアッパ102を通って第2ブレース96に入力され易くなる。これにより、第1ブレース94に応力が集中し難くなるので、前面衝突時に第1ブレース94への応力集中を緩和させることができる。
なお、車両80の前面衝突時について説明したが、車両前部構造90によれば、車両80が凹凸が大きい悪路上を走行している場合においても、第1ブレース94への応力集中を緩和させることができる。これにより、車両80の操縦安定性が低下するのを抑制することができる。
(変形例)
本発明は、上記の実施形態に限定されない。
<第1変形例>
図8(A)に模式的に示すように、車両前部構造20において、車両側面視で第1ブレース44の中心軸線K1と第2ブレース46の中心軸線K2とが同一直線B上に配置されるように、第1ブレース44及び第2ブレース46を配置してもよい。
<第2変形例>
図8(B)に模式的に示すように、車両前部構造20において、車両平面視で第1ブレース44の中心軸線K1と第2ブレース46の中心軸線K2とが同一直線C上に配置されるように、第1ブレース44及び第2ブレース46を配置してもよい。
<他の変形例>
車両前部構造20において、車両正面視で中心軸線K1と中心軸線K2とが同一直線上に配置されていてもよい。つまり、中心軸線K1と中心軸線K2とは、少なくとも一部(一点を含む)で重なる配置とされていればよい。また、中心軸線K1、K2は、直線状に限らず、一部又は全体が曲線状となっていてもよい。
また、車両前部構造20において、第2ブレース46が直接、ラジエータサポートアッパ52に連結され、センタブラケット62がラジエータサポートアッパ52から離れた場所に設けられていてもよい。
ラジエータサポートアッパ52とセンタブラケット62は、別体を接合して一体化させたものに限らず、成型により一体となっているものであってもよい。つまり、被連結部は、ラジエータサポートアッパ52に設けるものに限らず、ラジエータサポートアッパ52に形成されているものであってもよい。
車両前部構造70において、車両正面視で第1連結位置P1と第2連結位置P2とが車両上下方向に並ぶ構成は、車幅方向の両側の構成に限らず、車幅方向の左側のみ又は右側のみの構成であってもよい。
第1連結部材及び第2連結部材は、ラジエータサポートアッパとバンパリインフォースメント又はサイドメンバとを、直接、連結するものに限らず、ブラケット等の他の部材を介して間接的に連結するものであってもよい。また、車両前部構造は、第2連結部材の軸方向の長さが第1連結部材の軸方向の長さよりも長い構成に限らない。第1連結部材の軸方向の長さが第2連結部材の軸方向の長さよりも長い構成、あるいは、第1連結部材と第2連結部材が同じ長さの構成であってもよい。
さらに、第1連結部材及び第2連結部材は、車両正面視で左側及び右側に1本ずつの構成に限らず、左側及び右側のそれぞれで複数本設けられた構成であってもよい。加えて、第2連結部材におけるラジエータサポートアッパ側(衝突荷重の入力側)の幅を、第1連結部材におけるラジエータサポートアッパ側(衝突荷重の出力側)の幅よりも広くして、第1連結部材から第2連結部材へ衝突荷重をさらに伝達させ易くしてもよい。
車両構成部材は、サスペンションタワー22に限らず、例えば、エプロンアッパメンバ18等の他の車両構成部材であってもよい。
以上、本発明の各実施形態及び各変形例に係る車両前部構造について説明したが、これらの各実施形態及び各変形例を適宜組み合せて用いても良いし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
10 車両
14 エンジンフード(フードの一例)
20 車両前部構造
22 サスペンションタワー(車両構成部材の一例)
28 バンパリインフォースメント
44 第1ブレース(第1連結部材の一例)
46 第2ブレース(第2連結部材の一例)
52 ラジエータサポートアッパ
62 センタブラケット(被連結部の一例)
64 横壁部(ロック部の一例、第1壁部
66 縦壁部(第2壁部)
70 車両前部構造
80 車両
82 フロントサイドメンバ(サイドメンバの一例)
90 車両前部構造
94 第1ブレース(第1連結部材の一例)
96 第2ブレース(第2連結部材の一例)
102 ラジエータサポートアッパ
103 縦壁部(被連結部の一例)
K1 中心軸線
K2 中心軸線
P1 第1連結位置
P2 第2連結位置

Claims (6)

  1. 車両前後方向に延在された第1壁部と前記第1壁部の車両前方端部から車両下方に延在された第2壁部とを備えた被連結部が車幅方向の両端部よりも内側に設けられたラジエータサポートアッパと、
    車両前後方向から見た場合に、前記第2壁部との連結部位がバンパリインフォースメントとの連結部位よりも車幅方向の内側に位置するように、前記第2壁部と該バンパリインフォースメントとを車幅方向に対して交差する斜め方向に連結する第1連結部材と、
    前記第1壁部と車両構成部材とを連結し、前記第1連結部材の前記斜め方向に沿った中心軸線上に前記第1壁部との連結部位が位置する第2連結部材と、
    を有する車両前部構造。
  2. 車両前後方向から見た場合に、前記第1連結部材の前記中心軸線と、前記第2連結部材の中心軸線とが、少なくとも一部で重なる請求項1に記載の車両前部構造。
  3. 前記第1壁部は、前記第1連結部材の前記中心軸線上に配置され車両のフードをロックするためのロック部を構成し
    前記第2連結部材は、前記ロック部を介して前記ラジエータサポートアッパに連結されている請求項1又は請求項2に記載の車両前部構造。
  4. 車両前後方向に延在された第1壁部と前記第1壁部の車両前方端部から車両下方に延在された第2壁部とを備えた被連結部が車幅方向の両端部よりも内側に設けられたラジエータサポートアッパと、
    車両前後方向から見た場合に、前記被連結部の車幅方向の両側にそれぞれ配置され、前記第2壁部と連結された位置である第1連結位置がバンパリインフォースメントとの連結部位よりも車幅方向の内側に位置するように、前記第2壁部と前記バンパリインフォースメントとを車幅方向に対して交差する斜め方向に連結する複数の第1連結部材と、
    前記被連結部の車幅方向の両側にそれぞれ配置され、前記第1壁部と車両構成部材とを連結し、前記両側のうち少なくとも一方側における前記第1壁部との第2連結位置が、該一方側の前記第1連結位置に対して車両上下方向に並ぶ第2連結部材と、
    を有する車両前部構造。
  5. 車両前後方向に延在された第1壁部と前記第1壁部よりも車両前方側且つ車両下方側に配置されると共に車両上下方向に延在された第2壁部とを備えた被連結部が車幅方向の両端部よりも内側に設けられたラジエータサポートアッパと、
    車両前後方向から見た場合に、前記第2壁部との連結部位がサイドメンバとの連結部位よりも車幅方向の内側に位置するように、前記第2壁部と前記サイドメンバとを車幅方向に対して交差する斜め方向に連結する第1連結部材と、
    前記第1壁部と車両構成部材とを連結し、前記第1連結部材の前記斜め方向に沿った中心軸線上に前記第1壁部との連結部位が位置する第2連結部材と、
    を有する車両前部構造。
  6. 前記第1連結部材は、前記被連結部の車幅方向の両側に一対設けられ、一対の前記第1連結部材の各々と前記第2壁部との連結部位は車幅方向に互いに離間して配置されており、
    前記第2連結部材は、前記被連結部の車幅方向の両側に一対設けられ、一対の前記第2連結部材の各々と前記第1壁部との連結部位は車幅方向に互いに離間して配置されている、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の車両前部構造。
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