JP6559488B2 - スクラップ保管方法並びに当該保管方法を用いるスクラップ保管システム及びスクラップ保管装置 - Google Patents

スクラップ保管方法並びに当該保管方法を用いるスクラップ保管システム及びスクラップ保管装置 Download PDF

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Description

本発明は、スクラップの所有者からスクラップを預かって長期間保管するスクラップ保管方法並びに当該保管方法を用いるスクラップ保管システム及びスクラップ保管装置に関する。
近年、パソコン、OA機器及び携帯電話等の電子部品を製品する製造メーカー、並びに自動車メーカー等の製造業から発生するスクラップは年々増加を続けている。これらスクラップは、大別して製造業の生産段階で発生する加工スクラップと、金属構造物が老朽化して発生する老廃スクラップとがある。前者のスクラップは、切り板、打ちぬき屑、切削屑、切り粉等が挙げられ、回収業者によって回収された後、ほとんど加工処理を行われることなく製鋼メーカーに引き取られる。後者のスクラップは、建物解体時、機械類の更新時、使用済み自動車等が挙げられ、発生形状も様々であることから、回収後は製鋼投入効率を上げるためにサイジング、破砕、減容等の加工処理が行われる。
上記加工処理の一例として、例えば特許文献1(特開2014−529679号公報)には、スクラップを組成によって分別する方法が開示されている。具体的に特許文献1に開示の分別方法は、酸性溶液又はアルカリ性溶液によってスクラップの表面に付着する表面被膜を除去した上で、スクラップを分光分析し、その分析結果に基づいてスクラップを分別している。この方法によれば、効率的かつ経済的にスクラップを組成ごとに分別することができ、分別した各スクラップを多用途のリサイクル選択肢に利用することができる。
特表2014−529679号公報
このようなスクラップの流通経路は、金属商社がスクラップを所有する所有者(「発生者」と記すこともある)からスクラップを購入し、当該スクラップを鉄鋼メーカーに転売するという形態が一般的である。かかる流通過程の中で、例えばスクラップの保管スペースの確保が難しい場合や、価格の折り合いがつきにくい等の事情で、所有者から金属商社にスクラップが流通するのに時間がかかることもある。このような場合に、所有者がスクラップを保管しきれなくなるほど多数のスクラップの在庫を抱え込むようになると、所有者はスクラップを保管するスペースを確保できずに金属商社にスクラップを流通させざるを得なくなる。
本発明者らは、このような従来のスクラップの流通形態にある課題に着目し、スクラップの保管スペースを必要とする所有者に対し、そのスペースを提供するというビジネスモデルを着想し、上記ビジネスを行う上で、スクラップの所有者からスクラップを預かって保管し、所有者の求めに応じてスクラップを返却するスクラップ保管方法及び保管装置こそが、従来のスクラップの流通経路に全く存在せず、かつ従来のスクラップの流通業界に革新をもたらすものと考え、かかるスクラップ保管方法、スクラップ保管システム及びスクラップ保管装置について鋭意検討を重ねた。その結果、本発明者らはスクラップ保管方法、スクラップ保管システム及びスクラップ保管装置が克服すべき課題は以下の通りであると推測した。
課題1.金属商社がスクラップを購入する場合であれば、金属商社がスクラップをその組成に応じて分別し、スクラップを保管に適した形状に変形することができるが、所有者からスクラップを単に預かるだけのビジネスでは、スクラップはあくまで所有者の所有物であるため、スクラップの品質を大きく変えずにスクラップを保管する必要がある。
課題2.所有者から預けるスクラップの保管量は一定でなく、スクラップの嵩密度も一定ではないため、所有者に応じた保管区画を予め設定し、当該保管区画ごとに各所有者のスクラップを保管するという保管方法では、スクラップが保管区画をはみ出してしまう場合や保管区画に空きスペースが生じる場合があり、スクラップの保管上合理的ではない。
課題3.所有者から預かったスクラップを、販売可能な品質を維持しつつ保管に適した形状に加工する必要があり、また加工後のスクラップがどの所有者から預かったものであるかを特定できる必要がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、所有者から預かったスクラップを小スペースで保管し、かつ当該スクラップを所有者の求めに応じて返却できるスクラップ保管方法、スクラップ保管システム及びスクラップ保管装置を提供することである。
本発明者は、種々検討した結果、上記目的は、以下の本発明により達成されることを見出した。すなわち、本発明の一態様に係るスクラップ保管方法は、スクラップを所有する複数の所有者から預かった前記スクラップをそれぞれ個別に保管するものであって、前記スクラップを溶融させる工程と、溶融させた前記スクラップに対し、化学成分を分析する工程と、溶融させた前記スクラップを所定の形状に固型化する工程と、固型化した各前記スクラップに対し、前記スクラップを識別するためのIDチップであって前記複数の所有者のうち固形化した前記スクラップの所有者を特定するIDチップを付する工程と、前記化学成分を分析する工程で得られた分析結果を、前記IDチップに記憶させる工程と、前記IDチップを付した前記スクラップを所定の場所に保管する工程と、を含むことを特徴とする。
また本発明の一態様に係るスクラップ保管装置は、スクラップを所有する複数の所有者から預かった前記スクラップをそれぞれ個別に保管するものでもあり、前記スクラップを溶融させる溶融部と、溶融させた前記スクラップに対し、化学成分を分析する分析装置と、溶融させた前記スクラップを所定の形状に固型化する固型化成型部と、固型化した各前記スクラップに対し、前記スクラップを識別するためのIDチップであって、前記複数の所有者のうち固形化した前記スクラップの所有者を特定し、かつ、前記化学成分の分析結果を記憶させたチップを付する識別子付与部と、前記IDチップを付した前記スクラップを所定の場所に保管する保管部と、を含むことを特徴とする。
本発明の一態様に係るスクラップ保管システムは、スクラップを所有する複数の所有者から預かった前記スクラップをそれぞれ個別に保管するものであって、複数の所有者から預かった前記スクラップをそれぞれ個別に溶融させる溶融手段と、溶融させたスクラップに対し、化学成分を分析する分析手段と、前記溶融手段によって溶融させた前記スクラップを所定の形状に固型化する固型化手段と、前記固型化手段によって固型化した各前記スクラップに対し、前記スクラップを識別するためのIDチップであって、前記複数の所有者のうち固形化した前記スクラップの所有者を特定し、かつ、前記化学成分の分析結果を記憶させたチップを付する識別子付与手段と、前記識別子付与手段によって前記IDチップを付した前記スクラップを所定の場所に保管する保管手段と、を含むことを特徴とする。
上記構成によれば、スクラップを溶融させて所定の形状に固型化することにより、スクラップを保管しやすい形状に整えることができる。また、溶融によりスクラップの嵩が小さくなり、スクラップの保管スペースを抑えることも可能となる。スクラップの溶融は、スクラップの圧縮に比して、スクラップの品質を維持しやすいことからスクラップを販売可能な形態に保持しやすい。さらに、固型化されたスクラップに識別子を付することにより、外観形状及び色彩の特徴が失われたスクラップを識別することができる。
上記構成において、好ましくはスクラップを溶融させる工程の前に、溶融させる前記スクラップを所定のルールで選別する工程をさらに含む。
上記構成によれば、所定のルールを満たすスクラップのみを選別した上で、スクラップを溶融させて固型化したスクラップを得ることができる。
上記構成において、溶融させた前記スクラップに対し、化学成分を分析する工程を含む。固型化したスクラップは化学成分を分析しにくいが、溶融させた状態のスクラップは化学成分を特定しやすい。本工程を含むことにより、スクラップの化学成分を特定した上で固型化したスクラップを保管することができる。
上記構成において、前記化学成分を分析する工程で得られた分析結果を、固型化した前記スクラップに付された前記IDチップと関連付けて記憶する工程を含む。
上記構成によれば、固型化したスクラップを所有者に返却するときに、当該スクラップの販売に有用な化学成分の分析結果の情報を所有者に提供することができる。
上記構成において、好ましくは溶融させる前の前記スクラップを所定のルールで選別する選別部をさらに含む。上記構成によれば、選別部によって所定のルールを満たすスクラップを選別した上で、選別したスクラップを溶融させる溶融部に供給することができる。
上記構成において、溶融させた前記スクラップに対し、化学成分を分析する分析装置を含む。上記構成によれば、固型化したスクラップの化学成分を特定した上で固型化したスクラップを保管することができる。
上記構成において、前記スクラップに付された前記IDチップと、前記化学成分を分析した結果とを関連付けて記憶する記憶部を含む。上記構成によれば、固型化したスクラップを所有者に返却するときに、当該スクラップの販売に有用な化学成分の分析結果の情報を所有者に提供することができる。
本発明によれば、所有者から預かったスクラップを小スペースで保管でき、かつ当該スクラップを所有者の求めに応じて返却できるスクラップ保管方法、スクラップ保管システム及びスクラップ保管装置を提供することができる。
実施形態におけるスクラップ保管システムの構成を示す図である。 実施形態におけるスクラップ保管方法の手順を示すフローチャートである。
以下、本発明にかかる実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を適宜省略する。
<スクラップ保管システム>
図1は、本実施形態のスクラップ保管システムの構成を示す図である。スクラップ保管システム1は、図1に示すように、入力部11と、出力部12と、記憶部13と、制御処理部14と、を含む。
入力部11は、制御処理部14に接続され、例えばスクラップを保管する上で必要な各種データをスクラップ保管システム1に入力する機器であり、例えば、所定の機能を割り付けられた複数の入力スイッチ、キーボード、マウス等である。この入力部11によって、例えばスクラップの所有者に関する情報をスクラップ保管システムに入力する。
出力部12は、制御処理部14に接続され、制御処理部14の制御に従って、入力部11から入力されたコマンドやデータを出力する機器であり、例えばCRT(Cathode Ray Tube)、LCD(Liquid Crystal Display)及び有機ELディスプレイ等の表示装置、又はプリンタ等の印刷装置等である。この出力部12によって、例えばスクラップの分析結果や保管状況に関する情報を外部に出力することも可能となる。
記憶部13は、制御処理部14に接続され、制御処理部14の制御に従って、各種の所定のプログラム及び各種の所定のデータを記憶する回路である。この各種の所定のプログラムは、例えば、スクラップ保管システムの各部を当該各部の機能に応じて制御する制御プログラム、スクラップの保管場所を決定する保管条件設定プログラム、スクラップの化学成分を分析する分析条件プログラム等の制御処理プログラムが含まれる。上記各種の所定のデータには、スクラップの所有者の情報を記憶する所有者情報データベース31、スクラップの化学成分の分析結果を記憶する成分情報データベース32、スクラップを選別するための条件、及びスクラップの保管日数等の情報を記憶する保管情報データベース33等が含まれる。
このような記憶部13は、例えば不揮発性の記憶素子であるROM(Read Only Memory)や書き換え可能な不揮発性の記憶素子であるEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等を備える。そして、記憶部13は、前記所定のプログラムの実行中に生じるデータ等を記憶するいわゆる制御処理部14のワーキングメモリとなるRAM(Random Access Memory)等を備える。また、記憶部13は、例えばハードディスク等の比較的大容量の記憶装置を備えて良い。
制御処理部14は、スクラップ保管システム1の各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、所有者から預かった複数種のスクラップを個別に保管する保管場所を決定するための回路である。制御処理部14は、例えば、CPU(Central Processing Unit)及びその周辺回路を備える。制御処理部14は、記憶部13に記憶されている制御処理プログラムを実行することによって、図1に示すように、スクラップ保管装置を構成する各部(選別部41、溶融部42、分析装置43、固型化成型部44、識別子付与部45及び保管部46)を機能的に動作させる。
<スクラップ保管装置>
本実施形態に係るスクラップ保管装置は、選別部41、溶融部42、分析装置43、固型化成型部44、識別子付与部45及び保管部46によって構成されている。
選別部41は、所有者から預かったスクラップを所定のルールで選別するものであり、典型的には、篩、磁選機、フィルター等のようにスクラップの大きさや磁力の有無等の所定のルールによってスクラップを分別できるものが挙げられる。選別部41でスクラップを選別することにより、続く溶融部42に所定のルールを満たすスクラップのみを供給することができる。
溶融部42は、スクラップを溶融させるためのものであり、典型的には溶融炉が挙げられる。この溶融部42において、スクラップを溶融させることにより、後の固型化成型部44でスクラップを所望の形状にすることができる。
分析装置43は、溶融部42で溶融させた状態のスクラップの化学成分を分析するものであり、典型的にはレーザー分光分析装置、蛍光X線分析装置、光電子分析装置等が挙げられる。このような分析装置43を用いてスクラップを分析することによりスクラップの化学成分を特定することができる。
固型化成型部44は、溶融部42で溶融化したスクラップを所定の形状に固型化するためのものであり、例えば縦×横×高さの大きさがそれぞれ1m×1m×1mで上面が開放した鋳型が挙げられる。このような鋳型に対し、溶融したスクラップを流し込むことによってスクラップを所定の形状(例えば約1m×約1m×約1mの立方体形状)に成型することができる。固型化したスクラップは、所定の形状であるため小スペースでスクラップを保管することができる。
識別子付与部45は、固型化したスクラップに識別子を付与するためのものであり、ここでの識別子としては、標識、刻印又はIDチップ等の識別手段が挙げられる。このような識別子は、固型化したスクラップの所有者を特定するために付与される。
保管部46は、固型化したスクラップを所有者ごとに保管するための空間である。保管部46に保管されたスクラップは所有者の求めに応じて所有者に返還できるように保管されている。上記のようにスクラップを成型することにより、保管部46における保管スペースを確保しやすい。
本実施形態のスクラップ保管システム1は、例えばパーソナルコンピュータ等のコンピュータによって制御されてよいし、また例えば、処理サーバ装置、データサーバ装置及び入出力端末装置を互いに通信可能に備えたシステムで制御されてもよい。
<スクラップ保管方法>
次に、本実施形態のスクラップ保管方法の各工程について説明する。図2は、実施形態におけるスクラップ保管方法の手順を示すフローチャートである。上記スクラップ保管システム1を用いたスクラップ保管方法は、スクラップを所有する複数の所有者から預かった前記スクラップをそれぞれ個別に保管するものであり、オペレータがスクラップ保管システム1に対してスクラップの保管処理の実行を指示したタイミングでスクラップの保管処理が開始される。この開始と同時に、制御処理部14は、必要な各部の初期化を実行し、制御処理プログラムの実行によって、選別部41、溶融部42、分析装置43、固型化成型部44、識別子付与部45及び保管部46の各部を機能的に動作させる。
上記スクラップ保管方法は、所有者から預かったスクラップの保管に関して、大略、次のように動作する。なお、以下の説明における括弧書の記載は図2におけるフローチャートの各工程に対応している。
まず、制御処理部14は、所定のルールでスクラップを選別するように選別部41を制御する(S1)。次に、制御処理部14は、選別したスクラップを溶融させるように溶融部42を制御する(S2)。そして、制御処理部14は、分析装置43によって溶融したスクラップの化学成分を分析するように分析装置43を制御する(S3)。次に、制御処理部14は、溶融させたスクラップを所定の形状に固型化するように固型化成型部44を制御する(S5)。そして、制御処理部14は、固型化したスクラップに対してスクラップを識別するための識別子を付するように識別子付与部45を制御する(S6)。次に、制御処理部14は、識別子を付したスクラップを保管するように保管部46を制御する(S7)。このようにして識別子を付したスクラップが保管部46に保管される。所有者がスクラップの返却を求めると、制御処理部14が識別子によって保管部46に保管されている所有者のスクラップを特定し、当該スクラップを所有者に返却するよう出力部12に出力する。
上述のように、本実施形態のスクラップ保管方法は、所有者から預かったスクラップに対し、溶融・固型化・保管の各工程を行うことによってスクラップを小スペースで長期間保管することができ、所有者の求めに応じてスクラップを返却することができる。このような本実施形態のスクラップ保管方法の各工程を以下に詳述する。
(S1:選別工程)
まず、選別工程S1では、溶融させるスクラップを所定のルールで選別する。この選別工程S1におけるスクラップの選別は、スクラップの目視外観によって行っても良いし、スクラップを分析してその結果に基づいて行っても良い。上記の所定のルールとは、スクラップの外観、形状、組成、発生場所及び所有者等の情報に基づいて決定した選別条件であり、例えばスクラップに含まれる異種金属の含有重量比が5%以下のものを選別する等の条件が挙げられる。このような所定のルールを設定することにより、例えば選別部41によって異種金属の含有量が5質量%以下のスクラップのみを選別することができる。これにより後の工程で溶融したスクラップの異種金属の含有量を少なくすることができ、以ってスクラップが材料規格から著しく逸脱することを抑制することが可能となる。ここで選別したスクラップに対し、後の溶融工程S2を行う。一方、上記所定のルールを満たさないスクラップに対しては、溶融工程を行わずにそのままの状態でスクラップが保管部46に保管される。
(S2:溶融工程)
次に、溶融工程S2では、選別工程S1で選別したスクラップを溶融部42で溶融させる。溶融部42は、スクラップを溶融させることができる形状を有するものであればその形状は特に限定されない。またスクラップを溶融させるときの溶融温度はスクラップの材質や大きさによっても異なるが、例えば10℃以上3000℃以下とすることが好ましい。溶融工程S2において例えば10秒以上10時間以下でスクラップを溶融させることが好ましい。ここでの「溶融」とは、スクラップが液状になる形態はもちろん、スクラップを所望の形状に塑性変形できる形態をも含む。ここで溶融させたスクラップに対し、後の分析工程S3又は固型化工程S4を行う。
(S3:分析工程)
分析工程S3では、溶融工程S2で溶融させたスクラップの化学成分を分析装置43によって分析する。分析工程S3で得られた分析結果としては、例えばスクラップに含まれる各化学成分の含有量等の情報が挙げられる。この分析結果は、制御処理部14を通じて記憶部13の成分情報データベース32に格納される。固型化後のスクラップの化学成分を分析することは困難であるが、上記溶融工程S2でスクラップを溶融させたタイミングでスクラップを分析することにより、スクラップの化学成分を把握しやすい。この分析結果は、所有者が当該スクラップを販売する上で有用なスクラップの情報として用いられるものであり、所有者へのスクラップの返却とともに所有者に提供される。なお、スクラップの化学成分に関する情報が不要な場合は、当該分析工程S3を省略してもよい。
(S4:固型化工程)
固型化工程S4では、溶融工程S2で溶融させたスクラップを、固型化成型部44によって所定の形状に固型化する。固型化したスクラップの形状は、保管部46において保管しやすい形状であれば特に限定されず、例えば立方体、直方体、円柱、円錐、三角錐、四角錐、多角柱等が挙げられる。スクラップの固型化の手法としては、例えば縦×横×高さの寸法が1m×1m×1mの立方体で上面が開放して内部が空洞の鋳型に対し、溶融したスクラップを流し込む方法が挙げられる。このようにして溶融したスクラップを固型化することにより、スクラップを保管部46で保管しやすい形状(例えば略1m×略1m×略1mの立方体のスクラップ)に成型することができる。
(S5:識別子付与工程)
識別子付与工程S5では、固型化工程S4で固型化した各スクラップに対し、識別子付与部45によってスクラップを識別するための識別子を付する。識別子付与部45は、スクラップに対し、標識、刻印及びIDチップ等を付与するものであれば特に限定されず用いることができる。この識別子によって固型化したスクラップの所有者を特定することができる。固型化したスクラップは、外観形状及び色彩の特徴が失われやすいが、上記識別子を付与することによりスクラップの所有者を特定することができる。また識別子としてIDチップを用いる場合、当該識別子(IDチップ)に化学成分を分析する工程で得られた分析結果を記憶する工程をさらに含んでいてもよい。これによりスクラップの所有者情報とともに化学成分に関する情報を記憶部13の成分情報データベース32に格納することができる。成分情報データベースで格納されたスクラップの化学成分に関する情報は、スクラップの所有者への返却時に所有者に提供される。
(S6:保管工程)
保管工程S6では、識別子付与工程S5で識別子を付したスクラップを保管部46における所定の場所に保管する。ここで、所定の場所とは、スクラップの所有者に応じて設定された場所であってもよいし、分析装置43の分析結果に基づいて割り当てられた場所であってもよいし、所有者のスクラップ返却希望日に応じて設定された場所であってもよい。
所有者からスクラップの返却を要求された場合、制御処理部14がIDチップの識別子を通じて記憶部13の所有者情報データベース31に格納されている所有者に関する情報と、成分情報データベース32に格納されているスクラップの成分に関する情報と、保管情報データベース33に格納されているスクラップの保管に関する情報とを取り出した上で、保管部46におけるスクラップの保管場所を特定し、特定したスクラップを所有者に返却するとともに当該スクラップの化学成分に関する情報を提供する。
以上の各工程によって構成されるスクラップ保管方法は、所有者から預かったスクラップを小スペースで保管し、かつ当該スクラップを所有者の求めに応じて返却することができる。
本発明を表現するために、上述において図面を参照しながら実施形態を通して本発明を適切且つ十分に説明したが、当業者であれば上述の実施形態を変更および/または改良することは容易に為し得ることであると認識すべきである。したがって、当業者が実施する変更形態または改良形態が、請求の範囲に記載された請求項の権利範囲を離脱するレベルのものでない限り、当該変更形態または当該改良形態は、当該請求項の権利範囲に包括されると解釈される。
1 スクラップ保管システム
11 入力部
12 出力部
13 記憶部
14 制御処理部
31 所有者情報データベース
32 成分情報データベース
33 保管情報データベース
41 選別部
42 溶融部(「溶融手段」の一例)
43 分析装置
44 固型化成型部(「固型化手段」の一例)
45 識別子付与部(「識別子付与手段」の一例)
46 保管部(「保管手段」の一例)

Claims (7)

  1. スクラップを所有する複数の所有者から預かった前記スクラップをそれぞれ個別に保管するスクラップ保管方法であって、
    前記スクラップを溶融させる工程と、
    溶融させた前記スクラップに対し、化学成分を分析する工程と、
    溶融させた前記スクラップを所定の形状に固型化する工程と、
    固型化した各前記スクラップに対し、前記スクラップを識別するためのIDチップであって前記複数の所有者のうち固形化した前記スクラップの所有者を特定するIDチップを付する工程と、
    前記化学成分を分析する工程で得られた分析結果を、前記IDチップに記憶させる工程と、
    前記IDチップを付した前記スクラップを、所定の場所に保管する工程と、を含むスクラップ保管方法。
  2. 前記スクラップを溶融させる工程の前に、溶融させる前記スクラップを所定のルールで選別する工程をさらに含む、請求項1記載のスクラップ保管方法。
  3. 前記化学成分を分析する工程で得られた分析結果を、固形化した前記スクラップに付された前記IDチップと関連づけて記憶する工程をさらに含む、請求項1または2に記載のスクラップ保管方法。
  4. スクラップを所有する複数の所有者から預かった前記スクラップをそれぞれ個別に保管するスクラップ保管装置であって、
    前記スクラップを溶融させる溶融部と、
    溶融させた前記スクラップに対し、化学成分を分析する分析装置と、
    溶融させた前記スクラップを所定の形状に固型化する固型化成型部と、
    固型化した各前記スクラップに対し、前記スクラップを識別するためのIDチップであって、前記複数の所有者のうち固形化した前記スクラップの所有者を特定し、かつ、前記化学成分の分析結果を記憶させたチップを付する識別子付与部と、
    前記IDチップを付した前記スクラップを所定の場所に保管する保管部と、を含むスクラップ保管装置。
  5. 溶融させる前の前記スクラップを所定のルールで選別する選別部をさらに含む、請求項4記載のスクラップ保管装置。
  6. 前記スクラップに付された前記IDチップと、前記化学成分を分析した結果とを関連づけて記憶する記憶部をさらに含む、請求項4または5に記載のスクラップ保管装置。
  7. スクラップを所有する複数の所有者から預かった前記スクラップをそれぞれ個別に保管するスクラップ保管システムであって、
    複数の所有者から預かった前記スクラップをそれぞれ個別に溶融させる溶融手段と、
    溶融させた前記スクラップに対し、化学成分を分析する分析手段と、
    前記溶融手段によって溶融させた前記スクラップを所定の形状に固型化する固型化手段と、
    前記固型化手段によって固型化した各前記スクラップに対し、前記スクラップを識別するためのIDチップであって、前記複数の所有者のうち固形化した前記スクラップの所有者を特定し、かつ、前記化学成分の分析結果を記憶させたチップを付する識別子付与手段と、
    前記識別子付与手段によって前記IDチップを付した前記スクラップを保管する保管手段と、を含むスクラップ保管システム。
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