JP6549475B2 - スチールコードを内包するゴムシートの製造方法及び製造装置 - Google Patents

スチールコードを内包するゴムシートの製造方法及び製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、自動車タイヤ補強用ゴムシートのような、スチールコードを内包するゴムシートの製造方法、及びそのような製造方法の実施に適した製造装置に関する。
一般に、ラジアルタイヤにおいては、長尺(数百メートル乃至数万メートル)のスチールコードを平行に数百本ゴムシート上に配列し、2枚のゴムシート間に挟持させたカレンダーシートが作製される。カレンダーシートは、タイヤに貼り合わせる幅とバイアス角に基づいて斜めに裁断されて、短冊体である補強用ゴムシートへと形成される。さらに、この補強用ゴムシートを貼り合わせてタイヤ原型をつくり、これを金型に入れて高温及び高圧で加硫して、ラジアルタイヤが製造される。
従来の補強用ゴムシートの製造方法においては、使用されるスチールコードの一度の使用量、すなわちスプールの巻量が大きい方がカレンダー加工の稼働時間が長く、効率がよいとされてきた。スチールコードの加工においても、最終の撚り合わせの工程は、製品長さが長い方が加工効率はよりよいため、できるだけ長尺製品が生産できるように工夫されてきた。すなわち、材料のスプール容量を大きくし、製品スプールを大きくする方向で、必然的に撚線機の回転部分を大きくする改良がなされてきた。
撚線機として、一般的に使用されているのは、大別して筒型回転1回転で一度撚りのチューブラタイプと、1回転で二度撚りのバンチャタイプである。いずれの撚線機も有効エネルギー消費率が10%以下であり、エネルギーロスが大きい。これは重量物を高速回転させる為の機械損失と高速回転体の空気抵抗による損失の為であると考えられている。
近年、自動車の性能向上に伴って自動車用タイヤに対する要求品質も多様化し、ユーザーからの様々な要求を満たすため、自動車用タイヤの種類も増加してきている。従来のような規格大量生産方式でこれらの要求に対応するには、コスト等の面で無理があり、省スペースで一気通貫的に加工できる新生産方式を併用する必要が生じている。
スチールコードの製造方法については、エネルギー効率の悪い撚線機を使用し続けることは、補強用ゴムシート、引いてはそれを使用する自動車用タイヤのコスト削減に繋がる。さらに、従来の製造方法により製造されたカレンダーシートは、メッキを施した素線(鋼線)からなるスチールコードで構成されているが、カレンダーシートを所定の長さに切断すると、その切断端部では素線の鉄地が露出してしまう。この切断端部はメッキがないのでゴムとの接着が成されないという問題が発生する。
自動車用タイヤには、自動車の走行中、自動車の重量による歪みが付加される。さらにコーナリング時には自動車用タイヤのショルダ部及びプライ層のターンアップエンド部に最大の負荷が作用するが、自動車用タイヤは、この部分に上記切断部分が位置する構造になっている。しかも、近年では、自動車用タイヤの偏平化が進み、タイヤ幅が広くなってきているが、タイヤ幅が広くなる程ショルダ部の歪みは大きくなり、上記未接着部分の存在がさらに問題視されるようになってきた。
スチールタイヤ用の補強用ゴムシートは、走行時のタイヤの変形を抑える補強材としてタイヤに埋め込まれる部材であるが、内部のスチールコードが切断されているため、スチールコードが保有する剛性の効果が充分発揮されず、タイヤのコーナリングフォースを低下させるばかりか、変形によるトレッドの摩耗でタイヤの寿命を低下させる原因にもなっていた。
そこで、本発明者等は、スチールコードの撚り線加工に無駄なエネルギーを必要とすることがなく、しかも、スチールコードが切断されることがなく、タイヤの生産方式を少ロット化して無駄なスペース及び無駄な輸送を排除することが可能な自動車用タイヤ用の補強用ゴムシートの製造方法を開発した(特許文献1)。特許文献1の製造方法では、内部に挟持されているスチールコードに切断箇所のないタイヤ補強用ゴムシートを、一連の連続工程により製造することが可能である。
特許第4669405号公報
特許文献1に開示されている発明では、折り曲げられたスチールコードを、ピンが設けられたベルトコンベア(コード保持部)によって搬送し、ピンが設けられた別のベルトコンベア(コード引き揃え部)によって所定の折り曲げ角度及び折り曲げピッチに調整した後、2枚のゴムシートによって挟持させるようになっている。
しかし、ピンが設けられたベルトコンベアは構造が複雑であり、価格が高い。また、そのようなベルトコンベアを2種類使用しなければならないため、製造設備が非常に複雑にならざるを得ない。さらに、スチールコードの折り曲げ角度及び折り曲げピッチが異なる場合には、製造する製品毎に製造設備の仕様を変更したり、複数の製造設備を準備したりしなければならなくなる。
さらにまた、折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部をピンで固定するだけでは、折り曲げられた形態を保持しつつスチールコードを移動させることはできても、折り曲げ角度を小さく保つ(すなわち、鋭い角度で折り曲げられた状態とする)ことは困難である。このため、2枚のゴムシートに挟持されるスチールコードは、折り曲げ部の折り曲げ角度にばらつきを生じやすく、タイヤ補強用ゴムシートの意図した特性が十分に発揮されない場合もあった。
本発明は、折り曲げられたスチールコードを安定した形態のまま内部に挟持させることが可能なゴムシートの製造方法、及びそのような製造方法の実施に適した製造装置の提供を目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた。その結果、上面に複数のピンを有する一対の外側棒状体又は一対の内側棒状体によって折り曲げられたスチールコードを移動させるようにすれば、折り曲げられた形態を保持したまま、折り曲げ1ピッチずつスチールコードをシート転写台まで移動させ得ることを見出した。さらに、本発明者等は、シート転写台において外側棒状体を外側に押し広げた状態とし、上から1枚のゴムシートを押圧することにより、スチールコード折り曲げ部の折り曲げ角度のばらつきを小さくした状態でゴムシート間に挟持させ得ることも見出した。
さらにまた、本発明者等は、スチールコードを1カ所折り曲げる度に、折り曲げ部の内側にピンを配置し、その後でスチールコードを折り曲げるという動作を繰り返せば、スチールコードを細かく折り曲げる場合であっても、スチールコードの形態を保持させやすいことも見出し、本発明を完成させるに至った。
具体的に、本発明は、
スチールコードを内包するゴムシートの製造方法であって、
スチールコードを連続して同一ピッチでジグザグに折り曲げる工程Aと、
ジグザグに折り曲げられたスチールコードを、複数のピンを前記折り曲げられたスチールコードと同じピッチで等間隔に有する一対の外側棒状体と、
複数のピンを前記折り曲げられたスチールコードと同じピッチで等間隔に有し、前記外側棒状体の内側に位置する一対の内側棒状体と、
から構成されるコード保持及び搬送装置を使用して、前記外側棒状体又は前記内側棒状体が有する前記複数のピンを前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部の内側に配置した後、前記外側棒状体又は前記内側棒状体を水平方向又は垂直方向に移動させることによって、前記外側棒状体又は前記内側棒状体が有する前記複数のピンの1ピッチ分ずつ、前記折り曲げられたスチールコードを水平方向に移動させる工程Bと、
前記工程Bの終了後、前記コード保持及び搬送装置によって保持されている前記折り曲げられたスチールコードの末端を切断する工程Cと、
前記外側棒状体又は前記内側棒状体が有する前記複数のピンが前記折り曲げ部の内側に配置されたまま、前記折り曲げられたスチールコードを、平坦な上面を有する第一シート転写台上へと移動させる工程Dと、
前記外側棒状体又は前記内側棒状体が有する前記複数のピンによって前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部を外側へと押し広げる工程Eと、
1枚のゴムシートをゴムシート搬送装置によって前記第一シート転写台上に搬送し、前記第一シート転写台上の前記折り曲げられたスチールコードの上に当該ゴムシートを押圧する工程Fと、
前記シート搬送装置によって、前記折り曲げられたスチールコード及び前記1枚のゴムシートを前記第一シート転写台から持ち上げ、平坦な上面を有する第二シート転写台上に配置された別の1枚のゴムシート上に搬送し、上から押圧することによって2枚のゴムシートに前記折り曲げられたスチールコードを挟持させる工程Gと、
を有し、
前記工程Aによって折り曲げられたスチールコードは、前記外側棒状体又は前記内側棒状体の可動範囲内に直接配置(すなわち、コンベアを使用することなく配置)されることを特徴とする製造方法に関する。
前記工程Aは、
開始時において、スチールコードを、折り曲げ位置に遠い方から第一チャック、第二チャック及び第三チャックによってそれぞれ略等間隔に固定し、
ここで、前記第一チャック及び前記第三チャックは、水平方向に移動するチャックであり、
前記第二チャックは、支持部材の一端に設けられており、
前記支持部材の他端は、回転中心となっており、
前記第二チャックは、前記支持部材が回転中心を中心として回転するときに、スチールコードを固定し又は引っかけたまま回転可能であり、
(1) 前記第一チャック及び前記第三チャックがスチールコードをそれぞれ固定し、
前記第二チャックがスチールコードを固定し又は引っかけた状態で前記第二チャックを回転させつつ前記第一チャックを前記第三チャック側へと移動させ、
折り曲げられたスチールコードを平面上に配置し、
(2) 前記工程Bを行って、折り曲げられたスチールコードの形態を保持した後、前記第三チャックは、スチールコードを開放して、最初に前記第一チャックのあった位置まで移動し、
(3) 前記第二チャックは、スチールコードを開放し、回転中心を中心として最初の位置まで回転し、
(4) 前記第三チャック及び前記第一チャックがスチールコードをそれぞれ固定し、
前記第二チャックがスチールコードを固定し又は引っかけた状態で前記第二チャックを回転させつつ前記第三チャックを前記第一チャック側へと移動させ、
折り曲げられたスチールコードを平面上に配置し、
(5) 前記工程Bを行って、折り曲げられたスチールコードの形態を保持した後、前記第一チャックは、スチールコードを開放して、最初に前記第一チャックのあった位置まで移動し、
(6) 以後、項目(1)〜(5)を順次繰り返し、
項目(2)及び(5)の後に、平面上に配置された折り曲げられたスチールコードを、折り曲げピッチ分平行移動させる工程A1であることが好ましい。
前記工程Aは、
第一チャック、第二チャック、第三チャック及び第四チャックによって、スチールコードを固定及び開放し、
ここで、前記第一チャック及び前記第三チャックは、その位置が固定されているチャックであり、
前記第一チャックは、スチールコードを繰り出すスチールコード供給源と前記第二チャックとの間に配置されており、
前記第三チャック及び前記第四チャックは、コード保持及び搬送装置上方に位置し、前記第一チャックに対してそれぞれほぼ等距離となるように水平方向に一対で配置されており、かつ、両者を結ぶ直線がコード保持及び搬送装置の搬送方向に対して斜めに配置されており、
前記第二チャックは、支持部材に設けられ、水平方向において上下左右に移動するチャックであり、
前記第四チャックは、コード保持及び搬送装置の搬送方向に沿ってスチールコードの折り曲げピッチ分移動するチャックであり、
(1’) 前記第三チャックと前記第一チャックとがスチールコードを固定し、
前記第二チャックが前記第一チャックと前記第三チャックとの間がほぼ等距離となる部分でスチールコードを固定又は引っかけ、
(2’) 前記第三チャックがスチールコードを固定した状態で、前記第一チャックを開放し、前記第二チャックがスチールコードを固定し又は引っかけた状態で前記第四チャックまで移動してスチールコードを搬送し、
記第四チャックが、前記第二チャックが搬送したスチールコードを固定し、
(3’) 前記第二チャックを開放し、前記第四チャックと前記第一チャックとの間の距離がほぼ等距離となる部分へと前記第二チャックが移動して、スチールコードを固定し、
(4’) 前記工程Bによって、平面上に配列されたスチールコードを固定し又は引っかけ
(5’) 前記第三チャックを開放し、前記コード保持及び搬送装置を移動させた後、前記第三チャックがスチールコードを固定し得る位置まで、前記第二チャックがスチールコードを固定し又は引っかけた状態で移動してスチールコードを搬送し、
記第三チャックが、前記第二チャックが搬送したスチールコードを固定し、
(6’) 前記第二チャックを開放し、前記第三チャックと前記第一チャックとの間の距離がほぼ等距離となる部分へと前記第二チャックが移動して、スチールコードを固定し、
(7’) 前記工程Bによって、平面上に配列されたスチールコードを固定し、
(8’) 以後、項目(1’)〜(7’)を順次繰り返す工程A2であることも好ましい。
本発明の製造方法においては、
前記工程Aによってスチールコードが1カ所折り曲げられる度に、前記工程Bによって前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部の内側に前記外側棒状体又は前記内側棒状体のピンが配置され、その後、前記工程Aによってスチールコードが1カ所折り曲げられるようにすることも好ましい。
本発明の製造方法においては、
前記第一シート転写台は、前記折り曲げられたスチールコードの移動方向に対して水平な直線状の2本のスリットを上面の両端にそれぞれ有し、
前記工程Bにおいては、
(i) 前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方の前記複数のピンを前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部の内側に配置する;
(ii) 前記内側棒状体又は前記外側棒状体の他方が、前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方よりも上方に移動し、前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方の前記複数のピンが配置されていた前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部の内側に、前記内側棒状体又は前記外側棒状体の他方の前記複数のピンを配置する;
(iii) 前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方を前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げピッチ分だけ前記第一シート転写台方向の逆方向に移動させる;
(iv) 前記内側棒状体又は前記外側棒状体の他方を、前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方よりも下方に移動し、前記内側棒状体又は前記外側棒状体の他方の前記複数のピンが配置されていた前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部の内側に、前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方の前記複数のピンを配置する;
(v) 前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方を前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げピッチ分だけ前記第一シート転写台方向の方向へと水平に移動させる;
という5つの工程を順次繰り返し、
前記工程Dにおいては、前記複数のピンが前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部の内側に配置された状態で、前記第一シート転写台の上面にある前記直線上の2本のスリットに前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方の複数のピンを嵌めながら、一対の前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方を前記第一シート転写台の下方へと水平に移動させ、
前記工程Fにおいては、前記1枚のゴムシートを押圧する際に、前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方の前記複数のピンの上端が前記第一シート転写台の上面よりも下方に移動し、
前記工程Gにおいては、前記ゴムシート搬送装置が前記1枚のゴムシートが上側、前記折り曲げられたスチールコードが下側の状態で、前記1枚のゴムシート及び前記折り曲げられたスチールコードを前記別の1枚のゴムシート上に搬送する、ことも好ましい。
本発明の製造方法においては、
前記第一シート転写台は、前記折り曲げられたスチールコードの移動方向に対して水平な直線状の2本のスリットを上面の両端にそれぞれ有し、
前記工程Bにおいては、
(i) 前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方の前記複数のピンを前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部の内側に配置する;
(ii) 前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方が、前記内側棒状体又は前記外側棒状体の他方よりも下方に移動し、前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方の前記複数のピンが配置されていた前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部の内側に、前記内側棒状体又は前記外側棒状体の他方の前記複数のピンを配置する;
(iii) 前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方を前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げピッチ分だけ前記第一シート転写台方向の逆方向に移動させる;
(iv) 前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方を、前記内側棒状体又は前記外側棒状体の他方よりも上方に移動し、前記内側棒状体又は前記外側棒状体の他方の前記複数のピンが配置されていた前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部の内側に、前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方の前記複数のピンを配置する;
(v) 前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方を前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げピッチ分だけ前記第一シート転写台方向の方向へと水平に移動させる;
という5つの工程を順次繰り返し、
前記工程Dにおいては、前記複数のピンが前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部の内側に配置された状態で、前記第一シート転写台の上面にある前記直線上の2本のスリットに前記内側棒状体又は前記外側棒状体の他方の複数のピンを嵌めながら、一対の前記内側棒状体又は前記外側棒状体の他方を前記第一シート転写台の下方へと水平に移動させ、
前記工程Fにおいては、前記1枚のゴムシートを押圧する際に、前記内側棒状体又は前記外側棒状体の他方の前記複数のピンの上端が前記第一シート転写台の上面よりも下方に移動し、
前記工程Gにおいては、前記ゴムシート搬送装置が前記1枚のゴムシートが上側、前記折り曲げられたスチールコードが下側の状態で、前記1枚のゴムシート及び前記折り曲げられたスチールコードを前記別の1枚のゴムシート上に搬送する、ことも好ましい。
本発明はまた、
スチールコードを内包するゴムシートの製造装置であって、
スチールコード折り曲げ装置と、
2本の外側棒状体と、前記2本の外側棒状体の内側に位置する2本の内側棒状体とから構成されるコード保持及び搬送装置と、
第一シート転写台と、
ゴムシート搬送装置と、
第二シート転写台と、
スチールコード切断装置と、
を備え、
前記スチールコード折り曲げ装置は、スチールコードを同一ピッチでジグザグに折り曲げる装置であり、
前記コード保持及び搬送装置は、
前記複数のピンを前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部内側に配置した状態で、一対の前記外側棒状体又は前記内側棒状体を水平方向又は垂直方向に移動させることにより、前記折り曲げられたスチールコードの形態を保持し、
前記外側棒状体及び前記内側棒状体は、前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げピッチと同じピッチで前記複数のピンを上面に有しており、
前記複数のピンを前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部内側に配置した状態で、一対の前記外側棒状体又は前記内側棒状体のいずれか一方が、前記折り曲げられたスチールコードを前記第一シート転写台の上面に移動させ、
前記スチールコード切断装置は、前記コード保持及び搬送装置が前記折り曲げられたスチールコードを前記第一シート転写台の上面に移動させる前に、前記折り曲げられたスチールコードを切断し、
前記第一シート転写台は、前記折り曲げられたスチールコードの移動方向に対して水平な直線状の2本のスリットを上面の両端にそれぞれ有し、
前記第一シート転写台は、前記外側棒状体又は前記内側棒状体が有する前記複数のピンによって前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部を外側へと押し広げるための動力機構を有し、
前記第二シート転写台は、平坦な上面を有し、
前記スチールコード折り曲げ装置は、前記折り曲げられたスチールコードを前記外側棒状体又は前記内側棒状体の可動範囲内に直接配置し、
前記ゴムシート搬送装置は、
1枚のゴムシートを前記第一シート転写台上に搬送し、前記第一シート転写台上の前記折り曲げられたスチールコードの上に当該ゴムシートを押圧する機能と、
前記折り曲げられたスチールコード及び前記1枚のゴムシートを前記第一シート転写台から持ち上げ、前記第二シート転写台上に配置された別の1枚のゴムシート上に搬送し、上から押圧することによって2枚のゴムシートに前記折り曲げられたスチールコードを挟持させる機能とを有することを特徴とする、
スチールコードを内包するゴムシートの製造装置に関する。
前記スチールコード折り曲げ装置は、
スチールコードを固定するための第一チャック及び第三チャックと、
スチールコードを固定又は引っかけるための第二チャックと、
を備えており、
前記第一チャック及び第三チャックは、スチールコードを、折り曲げ位置に遠い方からそれぞれ固定及び開放する機能を有し、
前記第二チャックは、前記第一チャックと前記第三チャックとの間にあり、スチールコードを固定又は引っかける機能を有し、
スチールコードを連続して折り曲げる動作の開始時には、前記第一チャック、前記第二チャック及び前記第三チャックは、略等間隔に配置されており、
ここで、前記第一チャック及び前記第三チャックは、スチールコードを固定したまま水平方向に移動するチャックであり、
前記第二チャックは、支持部材の一端に設けられており、
前記支持部材の他端は、回転中心となっており、
前記第二チャックは、前記支持部材が回転中心を中心として回転するときに、スチールコードを固定し又は引っかけたまま回転可能であり、
(1) 前記第一チャック及び前記第三チャックがスチールコードをそれぞれ固定し、
前記第二チャックがスチールコードを固定し又は引っかけた状態で前記第二チャックを回転させつつ前記第一チャックを前記第三チャック側へと移動させ、平面上に折り曲げられたスチールコードを配置し、
(2) 前記コード保持及び搬送装置によって、折り曲げられたスチールコードの形態を保持した後、前記第三チャックは、スチールコードを開放して、最初に前記第一チャックのあった位置まで移動し、
(3) 前記第二チャックは、スチールコードを開放し、回転中心を中心として最初の位置まで回転し、
(4) 前記第三チャック及び前記第一チャックがスチールコードをそれぞれ固定し、前記第二チャックがスチールコードを固定し又は引っかけた状態で、前記第二チャックを回転させつつ前記第三チャックを前記第一チャック側へと移動させ、平面上に折り曲げられたスチールコードを配置し、
(5) 前記コード保持及び搬送装置によって折り曲げられたスチールコードの形態を保持した後、前記第一チャックは、スチールコードを開放して、最初に前記第一チャックのあった位置まで移動し、
(6) 以後、項目(1)〜(5)を順次繰り返し、
項目(2)及び(5)の後に、平面上に配置された折り曲げられたスチールコードを、折り曲げピッチ分平行移動させることが好ましい。
前記スチールコード折り曲げ装置は、
スチールコードを固定するための第一チャック、第二チャック、第三チャック及び第四チャックと、
を備えており、
前記第一チャック、前記第二チャック、前記第三チャック及び前記第四チャックは、それぞれスチールコードを固定及び開放する機能を有し、
ここで、前記第一チャック及び前記第三チャックは、その位置が固定されているチャックであり、
前記第四チャックは、コード保持及び搬送装置の搬送方向に沿ってスチールコードの折り曲げピッチ分移動するチャックであり、
前記第一チャックは、スチールコードを繰り出すスチールコード供給源と前記第二チャックとの間に配置されており、
前記第三チャック及び前記第四チャックは、前記コード保持及び搬送装置上方に位置し、前記第一チャックに対してそれぞれ等距離となるように水平方向に一対で配置されており、かつ、両者を結ぶ直線がコード保持及び搬送装置の搬送方向に対して斜めに配置されており、
前記第二チャックは、支持部材に設けられ、水平方向において上下左右に移動するチャックであり、
(1’) 前記第三チャックと前記第一チャックとがスチールコードを固定し、
前記第二チャックが前記第一チャックと前記第三チャックとの間がほぼ等距離となる部分でスチールコードを固定し又は引っかけ
(2’) 前記第三チャックがスチールコードを固定した状態で、前記第一チャックを開放し、前記第二チャックがスチールコードを固定し又は引っかけた状態で前記第四チャックまで移動してスチールコードを搬送し、
記第四チャックが、前記第二チャックが搬送したスチールコードを固定し、
(3’) 前記第二チャックを開放し、前記第四チャックと前記第一チャックとの間の距離がほぼ等距離となる部分へと前記第二チャックが移動して、スチールコードを固定又は引っかけ、
(4’) 前記コード保持及び搬送装置によって、折り曲げられたスチールコードの形態を保持し、
(5’) 前記第三チャックを開放し、前記コード保持及び搬送装置によって折り曲げられたスチールコードを移動させた後、前記第三チャックがスチールコードを固定し得る位置まで、前記第二チャックがスチールコードを固定又は引っかけた状態で移動してスチールコードを搬送し、
記第三チャックが、前記第二チャックが搬送したスチールコードを固定し、
(6’) 前記第二チャックを開放し、前記第三チャックと前記第一チャックとの間の距離がほぼ等距離となる部分へと前記第二チャックが移動して、スチールコードを固定又は引っかけ、
(7’) 前記コード保持及び搬送装置によって、折り曲げられたスチールコードの形態を保持し、
(8’) 以後、項目(1’)〜(7’)を順次繰り返し、
前記コード保持及び搬送装置は、前記スチールコード折り曲げ装置がスチールコードを1カ所折り曲げる度に、前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部の内側に前記外側棒状体又は前記内側棒状体のピンを配置し、
前記スチールコード折り曲げ装置は、前記コード保持及び搬送装置が前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部の内側に前記外側棒状体又は前記内側棒状体のピンを配置し後、スチールコードを新たに1カ所折り曲げることも好ましい。
本発明の製造装置においては、
前記コード保持及び搬送装置は、前記スチールコード折り曲げ装置がスチールコードを1カ所折り曲げる度に、前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部の内側に前記外側棒状体又は前記内側棒状体のピンを配置し、
前記スチールコード折り曲げ装置は、前記コード保持及び搬送装置が前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部の内側に前記外側棒状体又は前記内側棒状体のピンを配置し後、スチールコードを新たに1カ所折り曲げるようにすることも好ましい。
本発明の製造装置においては、
(i) 前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方の前記複数のピンを前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部の内側に配置する;
(ii) 前記内側棒状体又は前記外側棒状体の他方が、前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方よりも上方に移動し、前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方の前記複数のピンが配置されていた前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部の内側に、前記内側棒状体又は前記外側棒状体の他方の前記複数のピンを配置する;
(iii) 前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方を前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げピッチ分だけ前記第一シート転写台方向の逆方向に移動させる;
(iv) 前記内側棒状体又は前記外側棒状体の他方を、前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方よりも下方に移動し、前記内側棒状体又は前記外側棒状体の他方の前記複数のピンが配置されていた前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部の内側に、前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方の前記複数のピンを配置する;
(v) 前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方を前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げピッチ分だけ前記第一シート転写台方向の方向へと水平に移動させる;
という5つの工程を順次繰り返し、
一対の前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方は、前記複数のピンが前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部の内側に配置された状態で、前記第一シート転写台の上面にある前記直線上の2本のスリットに前記複数のピンを嵌めながら、前記第一シート転写台の下方へと水平に移動し、前記折り曲げられたスチールコードを前記第一シート転写台の上面に移動させることが好ましい。
また、本発明の製造装置においては、
前記コード保持及び搬送装置は、
(i) 前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方の前記複数のピンを前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部の内側に配置する;
(ii) 前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方が、前記内側棒状体又は前記外側棒状体の他方よりも下方に移動し、前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方の前記複数のピンが配置されていた前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部の内側に、前記内側棒状体又は前記外側棒状体の他方の前記複数のピンを配置する;
(iii) 前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方を前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げピッチ分だけ前記第一シート転写台方向の逆方向に移動させる;
(iv) 前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方を、前記内側棒状体又は前記外側棒状体の他方よりも上方に移動し、前記内側棒状体又は前記外側棒状体の他方の前記複数のピンが配置されていた前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部の内側に、前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方の前記複数のピンを配置する;
(v) 前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方を前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げピッチ分だけ前記第一シート転写台方向の方向へと水平に移動させる;
という5つの工程を順次繰り返し、
一対の前記内側棒状体又は前記外側棒状体の他方は、前記複数のピンが前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部の内側に配置された状態で、前記第一シート転写台の上面にある前記直線上の2本のスリットに前記複数のピンを嵌めながら、前記第一シート転写台の下方へと水平に移動し、前記折り曲げられたスチールコードを前記第一シート転写台の上面に移動させることも好ましい。
本発明の製造方法又は製造装置によれば、タイヤ補強用ゴムシートのようなスチールコードを内包するゴムシートの従来の製造方法又は製造装置と比較して、折り曲げられたスチールコードを安定した形態のまま内部に挟持させ、製品の品質を向上させ得る。
特許文献1のねじり加工工程の一例を示す概略図である。 スチールコード3の外観図を示す。 実施形態1の製造装置の一例を示す概略構成図であり、(a)は上面図、(b)は側面図を示す。 図3(a)に示される支持部材58の回転運動を示す概念図であり、(a)は当初(回転前)の状態、(b)は回転後の状態を示す。 実施形態1の工程A1における3つのチャックの動作と、スチールコードの折り曲げ及び配置状態を示す概念図である。 実施形態1の工程A1後に得られる折り曲げられたスチールコード(コード体)の外観図である。 4本のフラットバーから構成されるコード保持及び搬送装置を示す。 フラットバーのピンピッチ及びピン径と、コード径、コード間隔及び打ち込み角度とを示す。 外側フラットバー101a及び内側フラットバー102aによるコード体16の移動方法を説明する模式図を示す。 外側フラットバー及び内側フラットバーによるコード体16の移動方法を説明する別の模式図であり、コード保持及び搬送装置の上面図(a)と断面図(b)を示す。 外側フラットバー及び内側フラットバーによるコード体16の移動方法を説明する別の模式図であり、コード保持及び搬送装置の上面図(a)と断面図(b)を示す。 外側フラットバー及び内側フラットバーによるコード体16の移動方法を説明する別の模式図であり、コード保持及び搬送装置の上面図(a)と断面図(b)を示す。 外側フラットバー及び内側フラットバーによるコード体16の移動方法を説明する別の模式図であり、コード保持及び搬送装置の上面図(a)と断面図(b)を示す。 外側フラットバー及び内側フラットバーによるコード体16の移動方法を説明する別の模式図であり、コード保持及び搬送装置の上面図(a)と断面図(b)を示す。 外側フラットバー及び内側フラットバーによるコード体16の移動方法を説明する別の模式図を示す。 第一シート転写台110の上面図を示す。 図15のX−X断面図を示す。 工程B終了時におけるコード保持及び搬送装置によるコード体16の固定状態を表す概念図を示す。 外側フラットバー101a及び101bと一体化した第一シート転写台110の上面を示す。 図18のY−Y断面図を示す。 工程Eにおけるプレス装置115a及び115bの動作を示す。 工程Fの概念図を示す。 工程Fの概念図を示す。 真空式ゴムシート搬送装置124によるゴムシート121の搬送を説明する概念図を示す。 工程Fの概念図を示す。 工程Fの概念図を示す。 真空式ゴムシート搬送装置124による、コード体16を密着させたゴムシート121の搬送を説明する概念図を示す。 実施形態1の変形例1における、外側フラットバー101a及び内側フラットバー102aによるコード体16の移動方法を説明する模式図を示す。 実施形態2の製造装置の一例を示す概略構成図であり、(a)は上面図、(b)は側面図を示す。 図29(a)に示される第一チャック61〜第四チャック66の動作を示す概念図である。 図30後の第一チャック61〜第四チャック66の動作を示す概念図である。 図31後の第一チャック61〜第四チャック66の動作を示す概念図である。 図32(b)後の第一チャック61〜第四チャック66の動作を示す概念図である。 図33(b)後の第一チャック61〜第四チャック66の動作を示す概念図である。
本発明の実施の形態について、適宜図面を参照しながら説明する。ここでは、スチールコードを内包するゴムシートして、自動車タイヤ補強用ゴムシートの製造について説明するが、本発明は、以下の記載に限定されない。
(スチールコードの作製)
図1は、特許文献1のねじり加工工程の一例を示す概略図である。図1において、符号1は素線を示しており、複数本の素線1が張力を負荷されながらリール8から引き出される。各々の素線1は、分離板2で並びを決められ、相互の素線の並びが入れ代わらないようにして、送り出しを兼ねた引き出しローラ4によって、一定長さ引き出されて停止する。ここで、一定長さとは、後述のチャック3aとチャック3bとの間隔に相当する長さのことである。複数の素線1は、複数本の素線とストランドコードの組み合わせでもよいし、複数本のストランドコードでもよいが、2本の素線であることが最も好ましい。
一定長さ引き出されて停止した複数本の素線1(素線束1a)は、一対のチャック3a、3bと、チャック3a及び3bのほぼ中央に配置された第3のチャック3cによって、複数本の素線1が自由に回転できない強さで把持される。チャック3aとチャック3cとの間隔(及びチャック3bとチャック3cとの間隔)は、ねじり加工終了後におけるスチールコードの長さの減り(撚り減り)を考慮した長さで、当該スチールコードが使用されるタイヤに埋設された補強層のバイアス角を考慮した一端部から他端部までのスチールコードの長さと同じ長さである。
図1の例では、下流側のチャック3bは、ねじり加工工程における撚り減りを補填するために、図1中、左右方向に移動可能に基台7に取り付けられている。符号6は、把持解除時の復帰用バネを示す。上流側のチャック3aを移動可能としてもよく、さらにチャック3a及び3bを移動可能としてもよいが、いずれの場合でも移動可能なチャックには把持解除時の復帰用バネ6が設けられている。
一対のチャック3a及び3bと第3のチャック3cとで素線束1aを3ヵ所で自由に回転できない強さで把持した後、チャック3cを回転させる。チャック3cを回転させることにより、素線束1aはねじられ、3ヵ所のチャック間の素線束1aは、S方向とZ方向とにねじられたスチールコードとなる。つまり、第3のチャック3cを挟んで左側は「S撚り」に、右側は「Z撚り」にねじられたスチールコードが得られる。第3のチャック3cの回転方向を反対に設定するとき、左右のねじりをこれと反対にすることが可能である。
スチールコードに必要な仕様に基づいた回転を与えた後、一旦第3のチャック3cの回転を停止し、次いでねじりの残留応力を取り去るために、第3のチャック3cを逆回転させる。次に、チャック3a、3b及び3cの把持を解除し、引き出しローラ4の駆動でスチールコード5を一対であるチャック3a及び3b間外に引き出す。これによってチャック3a及び3b間には、連続して次の素線束1aが送り込まれる。チャック3a、3b及びチャック3cの把持を解除すると、移動していたチャック3bは、復帰用バネ6の復元力により元の位置にもどる。
上記スチールコードの製造方法において、ねじりの残留応力を取り去る手段は、チャック3cをねじり加工後に開放できる機構にして、スチールコードの戻り力を利用して残留ねじれを取り去るようにしてもよい。
引き出されたスチールコード5は、チャック3cで把持されていた箇所を境界にして「S撚り部」と「Z撚り部」とが交互に存在する形状となっている。図3は、スチールコード3の外観図を示す。符号α1〜α3は、それぞれチャック3a、3c及び3bによって把持されていた箇所に対応している「無撚り部」である。符号βが「S撚り部」であり、符号γが「Z撚り部」である。上記工程を繰り返すことにより、所定長さの「S撚り部」と「Z撚り部」とが交互に形成されたスチールコードを製造することができる。
本発明の製造方法及び製造装置は、ねじり加工されていない単線ワイヤ又は複数ワイヤ、あるいは「無撚り部」がなく、一定方向にのみ撚られたスチールコードを対象としてもよい。
<実施形態1>
(工程A/スチールコードを折り曲げる工程)
次に、スチールコード5の折り曲げ工程について説明する。図3は、本実施形態の製造装置の一例を示す概略構成図であり、(a)は上面図、(b)は側面図を示す。図3(a)及び(b)においては、2つの繰り出しリール48から単線ワイヤが繰り出された後、分離板42、チャック43a、チャック43c及びチャック43bを経て送り出しローラ44へとスチールコード45が送られる。スチールコード45は、さらにダンサーローラ49と、第一チャック55、第二チャック56及び第三チャック57を有するスチールコード折り曲げ装置A1とを経て、コード保持及び搬送装置106の上面(平面)に折り曲げられた状態で配置される。このような構成とすることにより、折り曲げられたスチールコード45をコード保持及び搬送装置106へと搬送するためのコンベア(コード搬送用コンベア)が不要となる。
図3において、外側フラットバー(101a及び101b)と内側フラットバー(102a及び102b)は、コード体16(折り曲げられたスチールコード)が配置される部分(すなわち、第二チャック56の可動範囲内)には、ピンを有していない。
スチールコード折り曲げ装置A1は、第一チャック55、第二チャック56及び第三チャック57を有する。第一チャック55及び第三チャック57は、ガイド部材51側面から横向きに突出した状態で設けられており、ガイド部材51に設けられているレールに沿って、水平方向に移動できる。一方、第二チャック56は、支持部材58の一端(図4(a)においては左端)に設置されている。支持部材58は、第二チャック56と反対側の一端(図3(a)においては右端)を回転中心(図4の符号59)として回転し得る。
ガイド部材51をスチールコード45の上方に設置し、第一チャック55及び第三チャック57を底面から垂直方向に突出した状態で設けてもよい。また、第二チャック56を備える支持部材58は、スチールコード45の上方又は下方に設けられてもよい。
図4は、図3(a)に示される支持部材58の回転運動を示す概念図であり、図4(a)は当初(回転前)の状態、図4(b)は回転後の状態を示す。図4では、支持部材58はコード保持及び搬送装置106の下面より下方に設けられており、第二チャック56だけがコード保持及び搬送装置106の上面よりも上方となっている。当初、スチールコード45の先端は、第三チャック57に固定されている。第一チャック55、第二チャック56及び第三チャック57は、略等間隔に配置されており、それぞれスチールコード45を固定している。
スチールコード45を折り曲げる際に、埋め込み角度が小さい場合には、折り曲げ部の前後におけるスチールコード45の長さがほぼ等しくなるため、第一チャック55、第二チャック56及び第三チャック57は、ほぼ等間隔に配置されてよい。ここで、「埋め込み角度」とはゴムシート長手方向と埋め込まれたスチールコードがなす角度のことである。一方、埋め込み角度が大きい場合には、折り曲げ部前後におけるスチールコード45の長さに差が生じるため、第一チャック55及び第二チャック56の当初位置における間隔と、第二チャック56及び第三チャック57の当初位置における間隔とを適宜調整することが好ましい。
スチールコード45が、図3に示されるような「無撚り部」を有するスチールコードである場合には、第一チャック55、第二チャック56及び第三チャック57の間隔を、スチールコードの「無撚り部」の間隔とし、3つのチャックがそれぞれスチールコードの「無撚り部」を固定するように調整することが好ましい。「無撚り部」は、スチールコードにおいて最も折り曲げやすい部分だからである。
次に、3つのチャックによってスチールコード45を固定したまま、図4(b)に示されるように、回転中心59を中心として反時計方向に支持部材58を回転させる。このとき、第三チャック57の位置は固定されており、第一チャック55の位置は固定されていない。支持部材58が回転すると、第二チャック56が外側フラットバー101bの左端付近まで移動する。第三チャック57によってスチールコード45の先端が固定されており、第一チャック55によってもスチールコード45が固定されているために、スチールコード45は、図4(b)に示されるようにV字に折り曲げられる。このとき、第一チャック55は、第二チャック56に固定されているスチールコード45に引っ張られて、第三チャック57の近傍まで、図中左側へと平行移動する。第一チャック55は、第二チャック56の回転に合わせて速度調節しながら平行移動するようにしてもよい。
図4(b)に示される状態となった後、第三チャック57を開放する。次に、左側に隣接する第一チャック55と接触しないように、上方又は下方に移動させた後、ガイド部材21に設けられたレールに沿って、第三チャック57を左側へと移動させる。さらに、下方又は上方に移動させ、第三チャック57を当初第一チャック55があった場所へと移動させる。
一方、第一チャック55は、スチールコード45を固定したまま、当初第三チャック57があった場所へと平行移動する。また、第二チャック56は、スチールコード45を開放した後、支持部材58を時計方向に回転させることにより、当初の位置に戻る。
図5は、本実施形態の工程Aにおける3つのチャックの動作と、スチールコードの折り曲げ及び配置状態を示す概念図である。図5において、四角いマークは第一チャック、丸いマークは第二チャック、三角のマークは第三チャックをそれぞれ表しており、白い場合にはスチールコードを「開放」している状態、黒い場合はスチールコードを「固定」している状態を示す。図5においては、「S撚り部」と「Z撚り部」が交互に等間隔で存在し、両者の中間に「無撚り部」が存在するスチールコードを、「無撚り部」において折り曲げる場合を説明する。
図4においても説明したように、当初スチールコードは、第一チャック、第二チャック及び第三チャックによって、等間隔に固定されている(図5(1))。第三チャックは、スチールコード先端を固定している。3つのチャックは、それぞれが無撚り部を固定するように、その間隔が調整されている。図5においては、スチールコードの先端が「Z撚り部」となっており、最初の「Z撚り部」を「Z1」、n番目の撚り部を「Zn」と表記している。「S撚り部」についても同様である。
支持部材を回転させることにより、第二チャックがコード保持及び搬送装置106の端付近(図4(b)に示される位置)まで回転移動する。第一チャックは第三チャックの近傍まで平行移動し、コード保持及び搬送装置106上には、「無撚り部」を挟んでZ1−S1の順でスチールコードが折り曲げられた状態で配置される(図5(2))。このとき、図5(2)中、破線で囲まれた部分のスチールコードを把持部材で挟むようにすれば、スチールコードの折り曲げ部分に型(クセ)を付けることができるため、コード保持及び搬送装置106上に(直接的に)配置された後、折り曲げられたスチールコードの形態が保持されやすくなる。把持部材の具体例は、2本のピン又は平板からなる把持装置である。
第三チャックを開放した後(図5(3))、第三チャックを上方又は下方に移動させる等して、図中、左側への平行移動に際して、第一チャックと接触しないような状態とする(図5(4))。図5(4)では、第三チャックはスチールコードに対して後退する方向に移動しているが、上方又は下方に移動してもよい。
その後、ガイド部材に設けられているレールに沿って、第三チャックは左側へと移動する(図5(5))。このとき、第一チャックは、スチールコードを固定したまま、さらに図中、右側へと移動し、当初第三チャックがあった位置で停止する。第二チャックは、支持部材を回転させることにより、当初あった位置に戻る。このとき、外側フラットバー101a及び101b、又は内側フラットバー102a及び102bによって、コード保持及び搬送装置106上に配置された折り曲げられたスチールコードは、折り曲げピッチ分だけ、図中、右側へと搬送される。
左側へと移動した第三チャックは、スチールコードに対して前進する方向に移動し、当初第一チャックがあった位置で固定される(図5(6))。
次に、第三チャック、第二チャック及び第一チャックによって、スチールコードを固定する(図5(7))。この状態は、第一チャックと第三チャックの位置が入れ替わっていること以外、図5(1)に示されている状態と同じである。図5(2)と同様に、支持部材を回転させることにより、第二チャックがコード保持及び搬送装置106上まで回転移動する。第三チャックは第一チャックの近傍まで平行移動し、「無撚り部」を挟んでZ2−S2の順でさらにスチールコードが折り曲げられ、コード保持及び搬送装置106上に配置される(図5(8))。
スチールコードを複数のチャックによって引っ張り、折り曲げることによって、スチールコードには、折り曲げ部にある程度の型(クセ)がつく。このとき、図5(8)中、破線で囲まれた部分2カ所のスチールコードをピン又は平板で挟むようにすれば、スチールコードの折り曲げ部分に型をさらに強く付けることができるため、コード保持及び搬送装置106上に配置された後、折り曲げられたスチールコードの形態が保持されやすくなる。すなわち、図5中に図示されていないが、スチールコードの折り曲げ部付近を挟むピンは、2カ所に設けられることが好ましい。
図5(8)中の破線で囲まれた部分のうち、下部については、第二チャックが図5(8)に示される位置以外に、図5(7)と図5(8)に示される位置の中間位置において、ピンで挟むようにしてもよい。図5(2)に示される破線で囲まれる部分についても同様である。
第一チャックを開放した後(図5(9))、第一チャックを、図5(4)における第三チャックと同様に、上方又は下方に移動させる等して、図中、左側への平行移動に際して、第三チャックと接触しないような状態とする(図5(10))。
その後、ガイド部材に設けられているレールに沿って、第一チャックは左側へと移動する(図5(11))。このとき、第三チャックは、スチールコードを固定したまま、さらに図中、右側へと移動し、当初第三チャックがあった位置で停止する。第二チャックは、支持部材を回転させることにより、当初あった位置に戻る。このとき、コード保持及び搬送装置106上に配置された折り曲げられたスチールコードは、折り曲げピッチ分だけ、図中、右側へとさらに搬送される。
左側へと移動した第一チャックは、スチールコードに対して前進する方向に移動し、当初第一チャックがあった位置で固定される(図5(12))。そこで、第一チャック、第二チャック及び第三チャックによってスチールコードを固定すれば、図5(1)に示される状態に戻る。
このように、本実施形態においては、図5(1)〜(12)に示される操作を順次繰り返すことにより、スチールコードを所定箇所で一定に折り曲げ、コード保持及び搬送装置106上に効率よく配置することが可能である。コード保持及び搬送装置106と、3つのチャックの位置を調整することにより、コード保持及び搬送装置106上の所定の位置に、スチールコードを折り曲げて配置することも可能である。また、折り曲げピッチを小さくすることにより、ゴムシートの単位面積当たりのスチールコード量(長さ)を調整することもできる。
ここで、コード保持及び搬送装置106は、スチールコード折り曲げ装置A1がスチールコードを1カ所折り曲げる度に、折り曲げられたスチールコード45の折り曲げ部の内側に外側フラットバー101a又は101bのピン103a又は103bを配置する。例えば、図4(b)に示される状態では、第一チャック55、第二チャック56及び第三チャック57によってV字にスチールコード45が折り曲げられている。この状態においては、スチールコード45に張力がかかっているため、このときに折り曲げ部の内側に外側フラットバー101a又は101bのピン103a又は103bを配置することが、スチールコード45の形態保持上は好ましい。たたし、第二チャック56を開放した後でも折り曲げ部の形状が保持される場合には、第二チャック56の解放後であって、次の折り曲げ部が形成される前に、折り曲げ部の内側にピンを配置してもよい。
その後、スチールコード折り曲げ装置A1は、スチールコードを新たに1カ所折り曲げるが、折り曲げ部が形成される度に、折り曲げ部の内側にピンを配置する操作を繰り返す。このような操作を繰り返し、新たな折り曲げ部の内側にピンを配置し続けることによって、折り曲げピッチが小さい場合であっても、折り曲げられたスチールコード45の形態を保持することが可能となる。
コード保持及び搬送装置106上に配置されるスチールコードは、図6に示されるような外観となる。図6は、コード保持及び搬送装置106の上面図であるが、内側フラットバー102a及び102bは省略されている。
スチールコードがねじり加工されていない単線ワイヤ又は複数ワイヤ、あるいは「無撚り部」がなく、一定方向にのみ撚られたスチールコードを対象としても、図5(1)〜(12)に示される操作によって、効率よくゴムシート上に折り曲げられたスチールコードを配置することが可能である。使用するスチールコードの種類と配置状態、ゴムシートの材質と寸法等は、使用目的によって適宜選択することが好ましい。
本実施形態では、第二チャック56がスチールコード45を固定及び開放する機能を有している場合について説明したが、第二チャック56は、第一チャック55及び第三チャック57と異なり、スチールコード45を固定せず、ピンのようにスチールコードを引っかける機能を有する部材であってもよい。すなわち、第二チャック56は、スチールコード45を引っ張ることができる部材であれば足りる。第二チャック56がスチールコード45を引っかけた状態で回転することによっても、一般的なチャックがスチールコード45をしっかり固定して回転する場合と同様に、スチールコード45を連続して折り曲げることが可能である。
第一チャック55及び第二チャック57も、特にその種類は限定されないが、ピンと板から構成されていることが好ましい。
本実施形態においては、コード体(折り曲げられたスチールコード)16の折り曲げ部の内側(左右両側)には、外側フラットバー101a及び101b上面に設けられた複数のピン103a及び103bが配置される。外側フラットバー101a及び101bは、複数のピン103a及び103bがコード体16よりも低い位置に移動した後、コード体16に向かって水平方向に移動し、さらに上方へと移動することにより、コード体16の折り曲げ部内側にピン103a及び103bを配置し得る。その結果、コード体16が重なってしまうことが防止し得る。
(工程B/折り曲げられたスチールコード内側へのピンの配置)
図3及び図4に示されるコード折り曲げ装置A1でジグザグ状に折り曲げられたコード体16は、図7に示される4本のフラットバー(棒状体)から構成されるコード配置及び搬送装置の可動範囲へと直接配置される。ここでは、棒状体の一例としてフラットバーを使用する場合について説明するが、棒状体としてはフラットバー以外に円柱(パイプ)又は角柱のような形態の部材も使用し得る。
図7に示されるコード保持及び搬送装置は、一対の外側フラットバー(外側棒状体)101a及び101bと、その内側に位置する一対の内側フラットバー(内側棒状体)102a及び102bから構成されている。一対の外側フラットバー101a及び101b、並びに一対の内側フラットバー102a及び102bは、それぞれ平行であり、後述する他の実施形態についても同様である。外側フラットバー101a及び101bの上面には、一定間隔でピン103a及び103bが設けられている。同様に、内側フラットバー102a及び102bの上面には、一定間隔でピン104a及び104bが設けられている。4本のフラットバーは、それぞれ同じ寸法であり、上面に設けられているピンの本数も同じである。
外側フラットバー101a及び101bは、水平方向に可動であり、両者の動きは同じである。一方、内側フラットバー102a及び102bは、上下方向(垂直方向)に可動であり、両者の動きは同じである。当初、内側フラットバー102a及び102bは、外側フラットバー101a及び101bより下方に位置している(低い位置にある)。
コード体(折り曲げられたスチールコード)16の折り曲げ部の内側(左右両側)には、外側フラットバー101a及び101b上面に設けられた複数のピン103a及び103bが配置される。外側フラットバー101a及び101bは、複数のピン103a及び103bがコード体16よりも低い位置に移動した後、コード体16に向かって水平方向に移動し、さらに上方へと移動することにより、コード体16の折り曲げ部内側にピン103a及び103bを配置し得る。その結果、コード体16が重なってしまうことが防止し得る。
図8は、フラットバー(外側フラットバーと内側フラットバーの両方)のピンピッチ及びピン径と、コード径、コード間隔及び打ち込み角度とを示す。ピン径d及びピンピッチLは、ラジアルタイヤの仕様によって決定される数値である。それに基づいて、コード径D、コード間隔W及び打ち込み角度θ(コードの傾き角度)が調整される。ピン径dはφ0.1〜3.0mm程度、ピンピッチLは0.5〜10mm程度、打ち込み角度は0〜90°程度とすることが一般的である。一方、コード径Dはφ0.1〜3.0mm程度、コード間隔Wは0.1〜3.0mm程度とすることが一般的である。
次に、外側フラットバー101a及び101bと、内側フラットバー102a及び102bによって、外側フラットバー101a及び101bが有する複数のピン103a及び103bの1ピッチ分ずつ、コード体16を後述する第一シート転写台に向かって水平方向に移動させる。
図9は、外側フラットバー101a及び内側フラットバー102aによるコード体16の移動方法を説明する模式図を示す。1つのピン103a及び104aは、コード体16の折り曲げ部の内側に配置されている(差し込まれている)ため、ピン103a及び104aの外側にはコード体16が緩く巻き付くことになる。しかし、図9においては、説明容易の観点から、コード体16の折り曲げ部の片側(右側)のみを図示して説明する。なお、ここでは、図中左から右側に向かってコード体16を移動させる。
(i) まず、外側フラットバー101aのピン103がコード体16の折り曲げ部(1番目の折り曲げ部)内側に配置される(図9(a))。このピン103の配置は、以下のようにして行い得る。
(方法1)
ピン103の上端がコード体16よりも低くなるまで外側フラットバー101aを下方に移動させ、次に、図中左端のピン103aがコード体16の下方となるまで、外側フラットバー101aを水平方向に左側へと移動させる。その後、外側フラットバー101aを上方に移動させると、ピン103が折り曲げ部71の内側に配置される(差し込まれる)。さらに、外側フラットバー101aを水平方向に右側へと移動させれば、外側フラットバー101a及び内側フラットバー102aは、当初の位置関係に戻る。
(方法2)
コード体16の最初の折り曲げ部が外側フラットバー101a及び101bの端に位置するピンの手前まで搬送されたときに、内側フラットバー102a及び102bを上方に移動させ、内側フラットバー102a及び102bによってコード体16の折り曲げ部を持ち上げて保持する。その状態で、外側フラットバー101a及び101bを、ピン103a及び103bがコード体16の折り曲げ部の下部となるまでコード体16の搬送方向と逆方向に水平に移動する。その後、内側フラットバー102a及び102bを下方に移送させ、ピン103a及び103bをコード体16の折り曲げ部内側に配置する。
(方法3)
なお、外側フラットバー101a及び101bがコード体16よりも低い位置に移動できない構造であれば、コード体16の最初の折り曲げ部を持ち上げ、手作業で外側フラットバー101a又は101bの端にあるピン103a又は103bをコード体16の最初の折り曲げ部内側に配置してもよい。
(ii) 次に、内側フラットバー102aが外側フラットバー101aよりも上方に移動する。外側フラットバー101aのピン103aが配置されたコード体16の折り曲げ部には、内側フラットバー102aのピン104aが配置され、内側フラットバー102aによって折り曲げ部が保持される(図9(b))。
(iii) 次に、外側フラットバー101aを折り曲げられたスチールコードの折り曲げピッチ分だけ、図中左側(第一シート転写台方向の逆方向)へと水平に移動させる(図9(c))。
(iv) 次に、内側フラットバー102aが外側フラットバー101aよりも下方に移動する。内側フラットバー102aのピン104aが配置されていたコード体16の折り曲げ部には、外側フラットバー101aのピン103aが配置される(図9(d))。このとき、コード体16の2番目の折り曲げ部の内側には、左端のピン103aが配置される。
(v) 次に、外側フラットバー101aをコード体16の折り曲げピッチ分(1ピッチ分、すなわち、ピン103aの1本分)だけ図中右側(第一シート転写台方向)へと水平に移動させ、当初の位置に戻す(図9(e))。この一連の動作により、コード体16は、当初の位置よりも折り曲げピッチ分だけ図中右側へと移動する。
これ以降は、上記(i)〜(v)の5つの工程を繰り返し、コード体16の折り曲げられた形態を維持しつつ、順次第一シート転写台方向へとコード体16を折り曲げピッチ分だけ、順次移動させ得る。
図9においては、外側フラットバー101a及び内側フラットバー102aの動作を説明したが、コード体16の反対側においては、外側フラットバー101b及び内側フラットバー102bが、外側フラットバー101a及び内側フラットバー102aと同様に動作し、コート体16の反対側の折り曲げ部内側に配置されつつ、順次第一シート転写台方向へとコード体16を順次移動させる。
図10〜図15は、外側フラットバー及び内側フラットバーによるコード体16の移動方法を説明する別の模式図であり、コード保持及び搬送装置の上面図(a)と断面図(b)を示す。図10〜図14に示される状態は、それぞれ図9(a)〜(e)に示される状態に対応している。図10〜図15においては、コード体16は、図中左側から右側へと搬送される。
コンベアのような搬送装置によってコード保持及び搬送装置106へと搬送されたコード体16の折り曲げ部(1番目の折り曲げ部71)内側に、外側フラットバー101bのピン103b(左端)が配置される(図10)。このとき、内側フラットバー102a及び102bは、ピン104a及び104bの上端がコード体16よりも下方となる位置にある。
次に、内側フラットバー102a及び102bが、外側フラットバー101a及び101bよりも上方に移動する(図11)。このとき、コード体16は、内側フラットバー102a及び102bによって保持される。
次に、外側フラットバー101aをコード体16の折り曲げピッチ分(ピン103a及び103bの1本分)だけ、図中左側(第一シート転写台方向の逆方向)へと水平に移動させる(図12)。
次に、内側フラットバー102a及び102bが外側フラットバー101a及び101bよりも下方に移動する。内側フラットバー102a及び102bのピン104a及び104bが配置されていたコード体16の折り曲げ部には、外側フラットバー101a及び101bのピン103a及び103bが配置される(図13)。すなわち、コード体16の2番目の折り曲げ部72の内側には、左端に位置するピン103aが配置される。
次に、外側フラットバー101a及び101bをコード体16の折り曲げピッチ分(1ピッチ分、すなわち、ピン103aの1本分)だけ図中右側(第一シート転写台方向)へと水平に移動させ、当初の位置に戻す(図14)。この一連の動作を繰り返すことにより、コード体16は、折り曲げ部分をピン103a及び103bによって保持された状態で、図中右側へと折り曲げピッチ分だけ、順次移動する(図15)。
(工程C/折り曲げられたスチールコードの切断)
外側フラットバー101a及び101bによって所定長さのコード体16が保持され、工程Bが終了すれば、外側フラットバー101a及び101bに保持されている部分の末端部をスチールコード切断装置によって切断する。スチールコード切断装置の具体例は、エアーニッパー、シャー切断装置又は溶断装置である。
(工程D/折り曲げられたスチールコードの第一シート転写台への移動)
次に、外側フラットバー101a及び101bが有する複数のピン103a及び103bによって形態が保持されたまま、コード体16を第一シート転写台110上へと移動させる。図16は、第一シート転写台110の上面図を示す。図17は、図16のX−X断面図を示す。
第一シート転写台110は、平坦な上面111を有しており、コード体16の移動方向に対して水平な直線状の2本のスリット112a及び112bを上面111の両端(図16においては、上端部付近及び下端部付近)にそれぞれ有している。スリット112a及び112bの幅は、外側フラットバー101a及び101bが有するピン103a及び103bの幅よりも広い。スリット112a及び112bは、外側フラットバー101a及び101bが有するピン103a及び103bを嵌めこむことができるように設計されている。
第一シート転写台110の上面111は、支柱113a、113b及び114によって支えられている。上面111の裏側には、プレス装置115a及び115bが設けられている。プレス装置115a及び115bの具体例は、エアシリンダー又はモータであるが、外側フラットバー101a及び101bを第一シート転写台110の外側へと押しつける機能を有する装置であれば、これらに限定されない。
図18は、工程C終了時におけるコード保持及び搬送装置によるコード体16の固定状態を表す概念図を示す。図18において、コード体16は、外側フラットバー101a及び101bによって折り曲げ部を保持されており、内側フラットバー102a及び102bとは接していない。外側フラットバー101a及び101bのみ第一シート転写台110の方向(図中右側)へ水平に移動させ、第一シート転写台110のスリット112a及び112bに、外側フラットバー101a及び101bのピン103a及び104aを嵌めこむ。なお、図18においては、内側フラットバー102a及び102bの間に、平坦な上面を有する支持台105が設置されており、支持台105はコード体16を支える役割を果たしている。
図19は、外側フラットバー101a及び101bと一体化した第一シート転写台110の上面を示す。図20は、図20のY−Y断面図を示す。外側フラットバー101a及び101bの本体は、第一シート転写装置110の上面111の下部に収容されているが、複数のピン103a及び104aは、コード体16の折り曲げ部内側に配置されたまま第一シート転写台110の上面111の上部へと移動するため、第一シート転写台110の上面111には、コート体16が折り曲げられた形態を保持したまま移動される。
(工程E/折り曲げ部の押し広げ)
次に、第一シート転写台110が有するプレス装置115a及び115bによって、外側フラットバー101a及び101bを外側へと押す(図21)。ピン103a及び103bも左右に広げられるため、ピン103a及び103bによって固定されているコード体16に張力が付与される。
(工程F/折り曲げられたスチールコードへのゴムシート押圧)
次に、カットされた1枚のゴムシートをゴムシート搬送装置の一種である真空式ゴムシート搬送装置によって第一シート転写台110上に搬送する。本発明で使用されるゴムシート搬送装置は、カットされた1枚のゴムシートの形態を変えずに搬送できれば足りる。図22及び図23は、工程Fの概念図を示す。カットされたゴムシート121は、第二シート転写台を兼ねるシート搬送用コンベア120によって第一シート転写台110に隣接する位置へと搬送される(図22)。カットされたゴムシート121は、真空式ゴムシート搬送装置124によってシート搬送用コンベア120から持ち上げられ、第一シート転写台110へと搬送される(図23)。
図24は、真空式ゴムシート搬送装置124によるゴムシート121の搬送を説明する概念図を示す。真空式ゴムシート搬送装置124は、平坦な吸引面125を有している。吸引面125には、多数の小孔が形成されており、シート搬送用コンベア120の平坦な上面123上のゴムシート121に吸引面125が押し当てられた後、真空引きすることによってゴムシート121を持ち上げることが可能となる(図24右図)。持ち上げられたゴムシート121は、第一シート転写台110の上面111へと搬送され、コード体16の上に配置される。このとき、外側フラットバー101a及び101bは、ピン103a及び103bの上端が第一シート転写台110の上面111よりも低い位置になるまで、下方に移動する。
真空式ゴムシート搬送装置124の吸引面125を第一シート転写台110の上面111へと押し下げことにより、ゴムシート121を押圧し、コード体16とゴムシート121とを密着させることが可能となる。
(工程G/別のゴムシート上への搬送)
次に、真空式ゴムシート搬送装置124によって、コード体16及びゴムシート121を第一シート転写台110から持ち上げ、第二シート転写台の平坦な上面123上に配置された別のゴムシート122上に搬送する。図25及び図26は、工程Gの概念図を示す。まず、カットされたゴムシート122をシート搬送用コンベア120によって、第一シート転写台110に隣接する位置まで、図中右方向へと搬送する(図25)。その後、真空式ゴムシート搬送装置124によってコード体16を密着させたゴムシート121を持ち上げ、ゴムシート122の上へと搬送する(図26)。
図27は、真空式ゴムシート搬送装置124による、コード体16を密着させたゴムシート121の搬送を説明する概念図を示す。真空式ゴムシート搬送装置124は、真空引きによってゴムシート121及びコード体16を持ち上げることが可能となる(図27(a))。持ち上げられたゴムシート121及びコード体16は、第二シート転写台として機能するゴムシート搬送用コンベア120の平坦な上面123上にあるゴムシート122の上に搬送される(図27(b))。
真空式ゴムシート搬送装置124の吸引面125をゴムシート122へと押し下げことにより、コード体16とゴムシート121とゴムシート122とを密着させることが可能となる。その結果、2枚のカットされたゴムシート121及び122によってコード体16が挟持された積層体126が得られる(図27(c))。
ゴムシートとしては、材質がブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、イソプレンゴム又は天然ゴムであるようなゴムシートを使用し得る。2枚のゴムシートを積層する前に、接着材を塗布してもよい。
こうして製造された積層体126は、タイヤ補強用ゴムシートとして、ラジアルタイヤのような自動車用タイヤの構成部品として使用される。また、このタイヤ補強用ゴムシートは、必要に応じて、さらに別のゴムシート又は部材と組み合わせて使用されてもよい。さらに、このタイヤ補強用ゴムシートは、加熱、加圧又は化学処理等された後、自動車用タイヤの構成部品として使用されてもよい。
本実施形態では、ゴムシート搬送用コンベア120を第二シート転写台として使用したが、第二シート転写台は、平坦な上面を有する台であれば足り、ゴムシート搬送用コンベア120と異なる台であってもよい。
工程Gにおいて、ゴムシート121からコード体16が脱落することを防止するために、真空式ゴムシート搬送装置124の吸引面125は、永久磁石又は電磁石を備え、磁力によってコード体16を引きつけるようにすることがより好ましい。
本実施形態において、スチールコード折り曲げ装置A1は、折り曲げられたスチールコード45をコード保持及び搬送装置106の手前であって、外側フラットバー(101a及び101b)と内側フラットバー(102a及び102b)の可動範囲内に直接配置してもよい。ここでいう「可動範囲内」とは、外側フラットバー又は内側フラットバーの上面にあるピンを、折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部の内側に配置させ得る位置を意味する。このような構成とすることによっても、折り曲げられたスチールコード45をコード保持及び搬送装置106へと搬送するためのコンベア(コード搬送用コンベア)が不要となる。また、ここでいう「直接」とは、折り曲げられたスチールコード45をコンベアのような搬送装置を使用することなく、外側フラットバー(101a及び101b)と内側フラットバー(102a及び102b)の可動範囲内に配置することを意味する。
<実施形態1の変形例1>
本変形例は、工程C、工程D及び工程Eにおける外側フラットバーと内側フラットバーとの機能及び動作が逆であること以外、実施形態1と同じであるため、相違点についてのみ説明する。
本変形例では、外側フラットバー101a及び101bは、上下方向に可動であり、両者の動きは同じである。一方、内側フラットバー102a及び102bは、水平方向に可動であり、両者の動きは同じである。
工程Cにおいては、外側フラットバー101a及び101bが実施形態1における内側フラットバー102a及び102bの役割を果たし、逆に内側フラットバー102a及び102bが実施形態1における外側フラットバー101a及び101bの役割を果たす。
工程Dにおいては、内側フラットバー102a及び102bが有する複数のピン104a及び104bによって形態が保持されたまま、コード体16を第一シート転写台110上へと移動させる。本変形例においては、スリット112a及び112bの幅は、内側フラットバー102a及び102bが有するピン104a及び104bの幅よりも広い。コード体16の折り曲げ部内側を外側へと押し広げる機能は同じであるため、実施形態1の第一チート転写台110よりも、スリット112a及び112bの幅は、本変形例の方が広い。スリット112a及び112bは、内側フラットバー102a及び102bが有するピン104a及び104bを嵌めこむことができるように設計されている。
工程Eにおいては、第一シート転写台110が有するプレス装置115a及び115bによって、内側フラットバー102a及び102bを外側へと押す。ピン104a及び104bも左右に広げられるため、ピン104a及び104bによって固定されているコード体16に張力が付与される。
<実施形態1の変形例2>
本変形例は、工程C、工程D及び工程Eにおける外側フラットバー及び内側フラットバーの動作及び機能が異なること以外、実施形態1と同じであるため、相違点についてのみ説明する。
本変形例では、外側フラットバー101a及び101bは、上下方向及び水平方向に可動であり、両者の動きは同じである。一方、内側フラットバー102a及び102bは、工程Cにおいて位置が固定されている。
(工程C)
図28は、本変形例における外側フラットバー101a及び内側フラットバー102aによるコード体16の移動方法を説明する模式図を示す。図28においては、図8と同様、説明容易の観点から、コード体16の折り曲げ部の片側(右側)のみを図示して説明する。なお、ここでは、図中左から右側に向かってコード体16を移動させる。
(i) まず、外側フラットバー101aのピン103がコード体16の折り曲げ部(1番目の折り曲げ部)内側に配置される(図28(a))。
(ii) 次に、外側フラットバー101aが内側フラットバー102aよりも下方に移動する。外側フラットバー101aのピン103aが配置されたコード体16の折り曲げ部には、内側フラットバー102aのピン104aが配置され、内側フラットバー102aによって折り曲げ部が保持される(図28(b))。
(iii) 次に、外側フラットバー101aを折り曲げられたスチールコードの折り曲げピッチ分だけ、図中左側(第一シート転写台方向の逆方向)へと水平に移動させる(図28(c))。
(iv) 次に、外側フラットバー101aが内側フラットバー102aよりも上方に移動する。内側フラットバー102aのピン104aが配置されていたコード体16の折り曲げ部には、外側フラットバー101aのピン103aが配置される(図28(d))。このとき、コード体16の2番目の折り曲げ部の内側には、左端のピン103aが配置される。
(v) 次に、外側フラットバー101aをコード体16の折り曲げピッチ分(1ピッチ分、すなわち、ピン103aの1本分)だけ図中右側(第一シート転写台方向)へと水平に移動させ、当初の位置に戻す(図28(e))。この一連の動作により、コード体16は、当初の位置よりも折り曲げピッチ分だけ図中右側へと移動する。
これ以降は、上記(i)〜(v)の5つの工程を繰り返し、コード体16の折り曲げられた形態を維持しつつ、順次第一シート転写台方向へとコード体16を折り曲げピッチ分だけ、順次移動させ得る。
図28においては、外側フラットバー101a及び内側フラットバー102aの動作を説明したが、コード体16の反対側においては、外側フラットバー101b及び内側フラットバー102bが、外側フラットバー101a及び内側フラットバー102aと同様に動作し、コート体16の反対側の折り曲げ部内側に配置されつつ、順次第一シート転写台方向へとコード体16を順次移動させる。
(工程D)
本変形例においては、内側フラットバー102a及び102bが有する複数のピン104a及び104bによって形態が保持されたまま、コード体16を第一シート転写台110上へと移動させる。
(工程E)
本変形例においては、第一シート転写台110が有するプレス装置115a及び115bによって、内側フラットバー102a及び102bを外側へと押す。ピン104a及び104bも左右に広げられるため、ピン104a及び104bによって固定されているコード体16に張力が付与される。すなわち、本変形例の工程Dは、実施形態1の変形例1の工程Dと同じである。
<実施形態1の変形例3>
本変形例は、工程C、工程D及び工程Eにおける外側フラットバー及び内側フラットバーの動作及び機能が逆であること以外、実施形態1の変形例2と同じであるため、相違点についてのみ説明する。
本変形例では、内側フラットバー102a及び102bは、上下方向及び水平方向に可動であり、両者の動きは同じである。一方、外側フラットバー101a及び101bは、工程Cにおいて位置が固定されている。
工程Cにおいては、外側フラットバー101a及び101bが実施形態1の変形例2における内側フラットバー102a及び102bの役割を果たし、逆に内側フラットバー102a及び102bが実施形態1の変形例2における外側フラットバー101a及び101bの役割を果たす。
工程Dにおいては、外側フラットバー101a及び101bが有する複数のピン103a及び103bによって形態が保持されたまま、コード体16を第一シート転写台110上へと移動させる。スリット112a及び112bは、外側フラットバー101a及び101bが有するピン103a及び103bを嵌めこむことができるように設計されている。
本変形例の工程Dにおいては、第一シート転写台110が有するプレス装置115a及び115bによって、外側フラットバー101a及び101bを外側へと押す。ピン103a及び103bも左右に広げられるため、ピン103a及び103bによって固定されているコード体16に張力が付与される。すなわち、本変形例の工程Dは、実施形態1の工程Dと同じである。
<実施形態2>
本実施形態は、工程Aにおけるスチールコードの折り曲げ方が異なる以外、実施形態1と同じであるため、相違点についてのみ説明する。
図29は、本実施形態の製造装置の一例を示す概略構成図であり、(a)は上面図、(b)は側面図を示す。図中左端の繰り出しロール符号48〜ダンサーローラ49までの構成は、図3に示される製造装置と同じである。図29に示される装置では、折り曲げられたスチールコードは、コード保持及び搬送装置106上に配置される。
本実施形態においては、スチールコード折り曲げ装置A2が、第一チャック61、第二チャック63、第三チャック64及び第四チャック66を有する場合について説明する。スチールコード供給源から供給されるスチールコード45は、第一チャック61を経由して、第二チャック63へと供給される。第一チャック61は、設置位置が固定されている。第二チャック63は、支持部材62bに設けられており、支持部材62bの右端部を上下方向に移動可能である。支持部材62bは、支持部材62aの下部に接続されており、支持部材62aの下部を上下方向に移動可能である。その結果、第二チャック63は、水平方向について上下左右に移動可能なチャックとなっている。
さらにスチールコード45は、第二チャック63を経由して第三チャック64へと供給される。第三チャック64は、コード保持及び搬送装置106の上方であり、スチールコード45を折り曲げる位置となるように、支持部材65によって支持されている。コード保持及び搬送装置106の上方であって、第一チャック61に対して対象となる位置には、第四チャック66が設けられている。第四チャック66は、コード保持及び搬送装置106の上方であり、スチールコード45を折り曲げる位置となるように、支持部材67によって支持されている。
第三チャック64と第四チャック66との距離は、第一チャック61と第三チャック64又は第四チャック66との距離のほぼ半分となるように調整されている。
第三チャック64及び第四チャック66は、コード保持及び搬送装置106上方に位置し、第一チャック61に対してそれぞれほぼ等距離となるように水平方向に一対で配置されている。第三チャック64は、設置位置が固定されている。一方、第四チャック66は、水平方向に沿ってスチールコードの折り曲げピッチ分移動することができる。
図31は、図29(a)に示される第一チャック61〜第四チャック66の動作を示す概念図である。ここでは、スチールコード45の先端を第三チャック64に固定する場合を説明するが、第三チャック64と第四チャック66の設置位置が逆の場合も動作は同様である。
スチールコード45が、図3に示されるような「無撚り部」を有するスチールコードである場合には、第一チャック61、第二チャック63、第三チャック64及び第四チャック66の間隔を、スチールコードの「無撚り部」の間隔とし、4つのチャックがそれぞれスチールコードの「無撚り部」を固定するように調整することが好ましい。「無撚り部」は、スチールコードにおいて最も折り曲げやすい部分だからである。
図30〜図35においては、先端部から「Z撚り部」、「無撚り部」及び「S撚り部」が順に連続しているスチールコードを対象とする。最初の「Z撚り部」を「Z1」、n番目の撚り部を「Zn」と表記している。「S撚り部」についても同様である。なお、図30〜図35においては、図29に示したコード保持及び搬送装置106を省略している。
まず、スチールコード45を開放された第一チャック61に通し、Z1先端を第三チャック64に固定する。その後、スチールコード45を、図中、左方向に少し巻き戻し、たるみをなくした状態として、第一チャック61を閉鎖して固定する。その後、第二チャック63を、スチールコード45のうち、第一チャック61と第三チャック64とのほぼ中間位置である点P(無撚り部)に移動させ、固定する(図30(a))。
第一チャック61を開放し、第三チャック64を固定したままとする。第四チャック66も開放させておく。その状態で、スチールコード45を固定したまま、第二チャック63を第四チャック66の近傍まで移動させる。第四チャック66は、第二チャック63が移動させたスチールコードを固定する(図30(b))。これにより、第三チャック64及び第四チャック66によって、スチールコード45のZ1がコード保持及び搬送装置106上に配置される。
次に、第三チャック64を開放し、第四チャック66を閉鎖したまま、支持部材67(及び第四チャック66)を図中右側に移動させる。折り曲げられたスチールコード45は、図中右上方向に、スチールコード45の折り曲げピッチ分だけ移動される(図32)。
ここで、図31に示される状態において、第四チャック66付近のスチールコード45を把持部材(図示せず)で挟むようにすれば、スチールコード45の折り曲げ部分に型(クセ)を付けることができる。把持部材の具体例は、2本のピン又は平板からなる把持装置である。なお、第四チャック66を省略し、代わりに把持部材を設置する構成としてもよい。
図32は、図31後の第一チャック61〜第四チャック66の動作を示す概念図である。第二チャック63を、スチールコード45のうち、第一チャック61と第四チャック66とのほぼ中間位置である点Q(無撚り部)に移動させ、点Qを固定する(図32(a))。
次に、スチールコード45を固定したままの第二チャック63を、第三チャック64の近傍まで移動させる。第三チャック64は、第二チャック63が移動させたスチールコードを固定する(図32(b))。これにより、スチールコード45のZ1とS1が折り曲げられた状態で、コード保持及び搬送装置106上に配置される。図32(b)に示される状態において、スチールコード45の最初の折り曲げ部(Z1とS1が折り曲げられている部分)の内側に、外側フラットバー101bの左端に位置するピン103bを配置する。
図33は、図32(b)後の第一チャック61〜第四チャック66の動作を示す概念図である。第三チャック64がスチールコード45を固定した後、第二チャック63を開放し、支持部材62bを図中左側へと移動させる。このとき、第三チャック64及び第四チャック66は、スチールコード45を固定したままである(図33(a))。
図33(a)に示される状態においても、第四チャック66付近のスチールコード45を把持部材(図示せず)で挟むようにすれば、スチールコード45の折り曲げ部分に型(クセ)を付けることができる。
その後、第四チャック66を、最初にあった位置(図30(a)と同じ位置)に戻す。第一チャック61と第三チャック64とのほぼ中間位置である点R(無撚り部)に第二チャック63を移動させ、点Rを固定する。その後、スチールコード45を固定したままの第二チャック63を、第四チャック66の近傍まで移動させる。第四チャック66は、第二チャック63が移動させたスチールコードを固定する(図33(b))。これにより、スチールコード45のZ1とS1とZ2が折り曲げられた状態で、コード保持及び搬送装置106上に配置される。
図33(b)に示される状態においても、第三チャック64付近のスチールコード45を把持部材で挟むように構成してもよい。
図33(b)に示される状態において、スチールコード45の2番目の折り曲げ部(S1とZ2が折り曲げられている部分)の内側に、外側フラットバー101aの左端に位置するピン103bを配置する。以降、スチールコード折り曲げ装置A2がスチールコードを1カ所折り曲げる度に、折り曲げ部の内側に外側フラットバー101a又は101bのピンを配置し、その後、新たな折り曲げ部が形成される。
図35は、図33(b)後の第一チャック61〜第四チャック66の動作を示す概念図である。第四チャック66がスチールコード45を固定した後、第二チャック63を開放する。第二チャック63を、第一チャック61と第三チャック64との中間位置である点T(無撚り部)に移動させ、固定する。
以後、図30〜図35に示された動作を順次繰り返すことにより、コード保持及び搬送装置106上には、「Z撚り部」と「S撚り部」とが交互に折り曲げられたスチールコード31が保持される。
このように、本実施形態においては、図30〜図35に示される操作を順次繰り返すことにより、スチールコードを所定箇所で一定に折り曲げ、作業台(平面)上に効率よく配列することが可能である。スチールコードが1カ所折り曲げられる度に、折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部の内側に外側棒状体のピンが配置される。その後、スチールコード折り曲げ装置A2によってスチールコードが新たに1カ所折り曲げられ、以降、この操作が繰り返される。
本実施形態では、折り曲げられたスチールコードをコード保持及び搬送装置上へと配置させたが、コード保持及び搬送装置の手前に位置する、上面が平坦な作業台上に配置させてもよい。前述した実施形態1についても同様である。この場合、作業台上に配置された折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部内側に外側フラットバー101a又は101bのピンを配置することができるように、作業台とコード保持及び搬送装置との位置関係を調整する。なお、実施形態1の変形例1〜3は、本実施形態についても適用し得る。
本発明のスチールコードを内包するゴムシートの製造方法及び製造装置は、化学工業、金属工業及び自動車産業の分野において有用である。
1:素線
1a:素線束
2:分離板
3a,3b:一対のチャック
3c:第3のチャック
4,14:送り出しローラ
5:スチールコード
6:復帰用バネ
7:基台
8:繰り出しリール
16:コード体(折り曲げられたスチールコード)
42:分離板
43a,43b:一対のチャック
43c:第3のチャック
44:送り出しローラ
45:スチールコード
48:繰り出しリール
49:ダンサーローラ
51:ガイド部材
52:コンベア
53a:ゴムシート(上側)
53b:ゴムシート(下側)
54:折り曲げられたスチールコード
55:第一チャック
56:第二チャック
57:第三チャック
58:支持部材
59:回転中心
61:第一チャック
62a,62b:支持部材
63:第二チャック
64:第三チャック
65:第三チャックの支持部材
66:第四チャック
67:第四チャックの支持部材
71:1番目の折り曲げ部
72:2番目の折り曲げ部
73:3番目の折り曲げ部
101a,101b:外側フラットバー
102a,102b:内側フラットバー
103a,103b:外側フラットバー上面のピン
104a,104b:内側フラットバー上面のピン
105:支持台
106:コード保持及び搬送装置
110:第一シート転写台
111:第一シート転写台の上面
112a,112b:第一シート転写台の上面のスリット
113a,113b:支柱
114:支柱
115a,115b:プレス装置
120:ゴムシート搬送用コンベア(第二シート転写台)
121:カットされたゴムシート(1枚目)
122:カットされたゴムシート(2枚目)
123:ゴムシート搬送用コンベアの上面
124:真空式ゴムシート搬送装置
125:真空式ゴムシート搬送装置の吸引面
126:積層体
α1,α2,α3:無撚り部
β:S撚り部
γ:Z撚り部

Claims (10)

  1. スチールコードを内包するゴムシートの製造方法であって、
    スチールコードを連続して同一ピッチでジグザグに折り曲げる工程Aと、
    ジグザグに折り曲げられたスチールコードを、複数のピンを前記折り曲げられたスチールコードと同じピッチで等間隔に有する一対の外側棒状体と、
    複数のピンを前記折り曲げられたスチールコードと同じピッチで等間隔に有し、前記外側棒状体の内側に位置する一対の内側棒状体と、
    から構成されるコード保持及び搬送装置を使用して、前記外側棒状体又は前記内側棒状体が有する前記複数のピンを前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部の内側に配置した後、前記外側棒状体又は前記内側棒状体を水平方向又は垂直方向に移動させることによって、前記外側棒状体又は前記内側棒状体が有する前記複数のピンの1ピッチ分ずつ、前記折り曲げられたスチールコードを水平方向に移動させる工程Bと、
    前記工程Bの終了後、前記コード保持及び搬送装置によって保持されている前記折り曲げられたスチールコードの末端を切断する工程Cと、
    前記外側棒状体又は前記内側棒状体が有する前記複数のピンが前記折り曲げ部の内側に配置されたまま、前記折り曲げられたスチールコードを、平坦な上面を有する第一シート転写台上へと移動させる工程Dと、
    前記外側棒状体又は前記内側棒状体が有する前記複数のピンによって前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部を外側へと押し広げる工程Eと、
    1枚のゴムシートをゴムシート搬送装置によって前記第一シート転写台上に搬送し、前記第一シート転写台上の前記折り曲げられたスチールコードの上に当該ゴムシートを押圧する工程Fと、
    前記シート搬送装置によって、前記折り曲げられたスチールコード及び前記1枚のゴムシートを前記第一シート転写台から持ち上げ、平坦な上面を有する第二シート転写台上に配置された別の1枚のゴムシート上に搬送し、上から押圧することによって2枚のゴムシートに前記折り曲げられたスチールコードを挟持させる工程Gと、
    を有し、
    前記工程Aによって折り曲げられたスチールコードは、前記外側棒状体又は前記内側棒状体の可動範囲内に直接配置されることを特徴とする製造方法。
  2. 前記工程Aは、
    開始時において、スチールコードを、折り曲げ位置に遠い方から第一チャック、第二チャック及び第三チャックによってそれぞれ略等間隔に固定し、
    ここで、前記第一チャック及び前記第三チャックは、水平方向に移動するチャックであり、
    前記第二チャックは、支持部材の一端に設けられており、
    前記支持部材の他端は、回転中心となっており、
    前記第二チャックは、前記支持部材が回転中心を中心として回転するときに、スチールコードを固定し又は引っかけたまま回転可能であり、
    (1) 前記第一チャック及び前記第三チャックがスチールコードをそれぞれ固定し、
    前記第二チャックがスチールコードを固定し又は引っかけた状態で前記第二チャックを回転させつつ前記第一チャックを前記第三チャック側へと移動させ、
    折り曲げられたスチールコードを平面上に配置し、
    (2) 前記工程Bを行って、折り曲げられたスチールコードの形態を保持した後、前記第三チャックは、スチールコードを開放して、最初に前記第一チャックのあった位置まで移動し、
    (3) 前記第二チャックは、スチールコードを開放し、回転中心を中心として最初の位置まで回転し、
    (4) 前記第三チャック及び前記第一チャックがスチールコードをそれぞれ固定し、
    前記第二チャックがスチールコードを固定し又は引っかけた状態で前記第二チャックを回転させつつ前記第三チャックを前記第一チャック側へと移動させ、
    折り曲げられたスチールコードを平面上に配置し、
    (5) 前記工程Bを行って、折り曲げられたスチールコードの形態を保持した後、前記第一チャックは、スチールコードを開放して、最初に前記第一チャックのあった位置まで移動し、
    (6) 以後、項目(1)〜(5)を順次繰り返し、
    項目(2)及び(5)の後に、平面上に配置された折り曲げられたスチールコードを、折り曲げピッチ分平行移動させる工程A1である、
    請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記工程Aは、
    第一チャック、第二チャック、第三チャック及び第四チャックによって、スチールコードを固定及び開放し、
    ここで、前記第一チャック及び前記第三チャックは、その位置が固定されているチャックであり、
    前記第一チャックは、スチールコードを繰り出すスチールコード供給源と前記第二チャックとの間に配置されており、
    前記第三チャック及び前記第四チャックは、コード保持及び搬送装置上方に位置し、前記第一チャックに対してそれぞれほぼ等距離となるように水平方向に一対で配置されており、かつ、両者を結ぶ直線がコード保持及び搬送装置の搬送方向に対して斜めに配置されており、
    前記第二チャックは、支持部材に設けられ、水平方向において上下左右に移動するチャックであり、
    前記第四チャックは、コード保持及び搬送装置の搬送方向に沿ってスチールコードの折り曲げピッチ分移動するチャックであり、
    (1’) 前記第三チャックと前記第一チャックとがスチールコードを固定し、
    前記第二チャックが前記第一チャックと前記第三チャックとの間がほぼ等距離となる部分でスチールコードを固定又は引っかけ、
    (2’) 前記第三チャックがスチールコードを固定した状態で、前記第一チャックを開放し、前記第二チャックがスチールコードを固定し又は引っかけた状態で前記第四チャックまで移動してスチールコードを搬送し、
    記第四チャックが、前記第二チャックが搬送したスチールコードを固定し、
    (3’) 前記第二チャックを開放し、前記第四チャックと前記第一チャックとの間の距離がほぼ等距離となる部分へと前記第二チャックが移動して、スチールコードを固定し、
    (4’) 前記工程Bによって、平面上に配列されたスチールコードを固定し、
    (5’) 前記第三チャックを開放し、前記コード保持及び搬送装置を移動させた後、前記第三チャックがスチールコードを固定し得る位置まで、前記第二チャックがスチールコードを固定し又は引っかけた状態で移動してスチールコードを搬送し、
    記第三チャックが、前記第二チャックが搬送したスチールコードを固定し、
    (6’) 前記第二チャックを開放し、前記第三チャックと前記第一チャックとの間の距離がほぼ等距離となる部分へと前記第二チャックが移動して、スチールコードを固定し、
    (7’) 前記工程Bによって、平面上に配列されたスチールコードを固定し、
    (8’) 以後、項目(1’)〜(7’)を順次繰り返す工程A2である、
    請求項1に記載の製造方法。
  4. 前記第一シート転写台は、前記折り曲げられたスチールコードの移動方向に対して水平な直線状の2本のスリットを上面の両端にそれぞれ有し、
    前記工程Bにおいては、
    (i) 前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方の前記複数のピンを前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部の内側に配置する;
    (ii) 前記内側棒状体又は前記外側棒状体の他方が、前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方よりも上方に移動し、前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方の前記複数のピンが配置されていた前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部の内側に、前記内側棒状体又は前記外側棒状体の他方の前記複数のピンを配置する;
    (iii) 前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方を前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げピッチ分だけ前記第一シート転写台方向の逆方向に移動させる;
    (iv) 前記内側棒状体又は前記外側棒状体の他方を、前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方よりも下方に移動し、前記内側棒状体又は前記外側棒状体の他方の前記複数のピンが配置されていた前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部の内側に、前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方の前記複数のピンを配置する;
    (v) 前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方を前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げピッチ分だけ前記第一シート転写台方向の方向へと水平に移動させる;
    という5つの工程を順次繰り返し、
    前記工程Dにおいては、前記複数のピンが前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部の内側に配置された状態で、前記第一シート転写台の上面にある前記直線上の2本のスリットに前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方の複数のピンを嵌めながら、一対の前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方を前記第一シート転写台の下方へと水平に移動させ、
    前記工程Fにおいては、前記1枚のゴムシートを押圧する際に、前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方の前記複数のピンの上端が前記第一シート転写台の上面よりも下方に移動し、
    前記工程Gにおいては、前記ゴムシート搬送装置が前記1枚のゴムシートが上側、前記折り曲げられたスチールコードが下側の状態で、前記1枚のゴムシート及び前記折り曲げられたスチールコードを前記別の1枚のゴムシート上に搬送する、
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載のスチールコードを内包するゴムシートの製造方法。
  5. 前記第一シート転写台は、前記折り曲げられたスチールコードの移動方向に対して水平な直線状の2本のスリットを上面の両端にそれぞれ有し、
    前記工程Bにおいては、
    (i) 前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方の前記複数のピンを前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部の内側に配置する;
    (ii) 前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方が、前記内側棒状体又は前記外側棒状体の他方よりも下方に移動し、前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方の前記複数のピンが配置されていた前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部の内側に、前記内側棒状体又は前記外側棒状体の他方の前記複数のピンを配置する;
    (iii) 前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方を前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げピッチ分だけ前記第一シート転写台方向の逆方向に移動させる;
    (iv) 前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方を、前記内側棒状体又は前記外側棒状体の他方よりも上方に移動し、前記内側棒状体又は前記外側棒状体の他方の前記複数のピンが配置されていた前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部の内側に、前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方の前記複数のピンを配置する;
    (v) 前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方を前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げピッチ分だけ前記第一シート転写台方向の方向へと水平に移動させる;
    という5つの工程を順次繰り返し、
    前記工程Dにおいては、前記複数のピンが前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部の内側に配置された状態で、前記第一シート転写台の上面にある前記直線上の2本のスリットに前記内側棒状体又は前記外側棒状体の他方の複数のピンを嵌めながら、一対の前記内側棒状体又は前記外側棒状体の他方を前記第一シート転写台の下方へと水平に移動させ、
    前記工程Fにおいては、前記1枚のゴムシートを押圧する際に、前記内側棒状体又は前記外側棒状体の他方の前記複数のピンの上端が前記第一シート転写台の上面よりも下方に移動し、
    前記工程Gにおいては、前記ゴムシート搬送装置が前記1枚のゴムシートが上側、前記折り曲げられたスチールコードが下側の状態で、前記1枚のゴムシート及び前記折り曲げられたスチールコードを前記別の1枚のゴムシート上に搬送する、
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載のスチールコードを内包するゴムシートの製造方法。
  6. スチールコードを内包するゴムシートの製造装置であって、
    スチールコード折り曲げ装置と、
    2本の外側棒状体と、前記2本の外側棒状体の内側に位置する2本の内側棒状体とから構成されるコード保持及び搬送装置と、
    第一シート転写台と、
    ゴムシート搬送装置と、
    第二シート転写台と、
    スチールコード切断装置と、
    を備え、
    前記スチールコード折り曲げ装置は、スチールコードを同一ピッチでジグザグに折り曲げる装置であり、
    前記コード保持及び搬送装置は、
    前記複数のピンを前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部内側に配置した状態で、一対の前記外側棒状体又は前記内側棒状体を水平方向又は垂直方向に移動させることにより、前記折り曲げられたスチールコードの形態を保持し、
    前記外側棒状体及び前記内側棒状体は、前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げピッチと同じピッチで前記複数のピンを上面に有しており、
    前記複数のピンを前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部内側に配置した状態で、一対の前記外側棒状体又は前記内側棒状体のいずれか一方が、前記折り曲げられたスチールコードを前記第一シート転写台の上面に移動させ、
    前記スチールコード切断装置は、前記コード保持及び搬送装置が前記折り曲げられたスチールコードを前記第一シート転写台の上面に移動させる前に、前記折り曲げられたスチールコードを切断し、
    前記第一シート転写台は、前記折り曲げられたスチールコードの移動方向に対して水平な直線状の2本のスリットを上面の両端にそれぞれ有し、
    前記第一シート転写台は、前記外側棒状体又は前記内側棒状体が有する前記複数のピンによって前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部を外側へと押し広げるための動力機構を有し、
    前記スチールコード折り曲げ装置は、前記折り曲げられたスチールコードを前記外側棒状体又は前記内側棒状体の可動範囲内に直接配置し、
    前記第二シート転写台は、平坦な上面を有し、
    前記ゴムシート搬送装置は、
    1枚のゴムシートを前記第一シート転写台上に搬送し、前記第一シート転写台上の前記折り曲げられたスチールコードの上に当該ゴムシートを押圧する機能と、
    前記折り曲げられたスチールコード及び前記1枚のゴムシートを前記第一シート転写台から持ち上げ、前記第二シート転写台上に配置された別の1枚のゴムシート上に搬送し、上から押圧することによって2枚のゴムシートに前記折り曲げられたスチールコードを挟持させる機能とを有することを特徴とする、
    スチールコードを内包するゴムシートの製造装置。
  7. 前記スチールコード折り曲げ装置は、
    スチールコードを固定するための第一チャック及び第三チャックと、
    スチールコードを固定又は引っかけるための第二チャックと、
    を備えており、
    前記第一チャック及び第三チャックは、スチールコードを、折り曲げ位置に遠い方からそれぞれ固定及び開放する機能を有し、
    前記第二チャックは、前記第一チャックと前記第三チャックとの間にあり、スチールコードを固定又は引っかける機能を有し、
    スチールコードを連続して折り曲げる動作の開始時には、前記第一チャック、前記第二チャック及び前記第三チャックは、略等間隔に配置されており、
    ここで、前記第一チャック及び前記第三チャックは、スチールコードを固定したまま水平方向に移動するチャックであり、
    前記第二チャックは、支持部材の一端に設けられており、
    前記支持部材の他端は、回転中心となっており、
    前記第二チャックは、前記支持部材が回転中心を中心として回転するときに、スチールコードを固定し又は引っかけたまま回転可能であり、
    (1) 前記第一チャック及び前記第三チャックがスチールコードをそれぞれ固定し、
    前記第二チャックがスチールコードを固定し又は引っかけた状態で前記第二チャックを回転させつつ前記第一チャックを前記第三チャック側へと移動させ、平面上に折り曲げられたスチールコードを配置し、
    (2) 前記コード保持及び搬送装置によって、折り曲げられたスチールコードの形態を保持した後、前記第三チャックは、スチールコードを開放して、最初に前記第一チャックのあった位置まで移動し、
    (3) 前記第二チャックは、スチールコードを開放し、回転中心を中心として最初の位置まで回転し、
    (4) 前記第三チャック及び前記第一チャックがスチールコードをそれぞれ固定し、前記第二チャックがスチールコードを固定し又は引っかけた状態で、前記第二チャックを回転させつつ前記第三チャックを前記第一チャック側へと移動させ、平面上に折り曲げられたスチールコードを配置し、
    (5) 前記コード保持及び搬送装置によって折り曲げられたスチールコードの形態を保持した後、前記第一チャックは、スチールコードを開放して、最初に前記第一チャックのあった位置まで移動し、
    (6) 以後、項目(1)〜(5)を順次繰り返し、
    項目(2)及び(5)の後に、平面上に配置された折り曲げられたスチールコードを、折り曲げピッチ分平行移動させ
    請求項6に記載のスチールコードを内包するゴムシートの製造装置。
  8. 前記スチールコード折り曲げ装置は、
    スチールコードを固定するための第一チャック、第二チャック、第三チャック及び第四チャックと、
    を備えており、
    前記第一チャック、前記第二チャック、前記第三チャック及び前記第四チャックは、それぞれスチールコードを固定及び開放する機能を有し、
    ここで、前記第一チャック及び前記第三チャックは、その位置が固定されているチャックであり、
    前記第四チャックは、コード保持及び搬送装置の搬送方向に沿ってスチールコードの折り曲げピッチ分移動するチャックであり、
    前記第一チャックは、スチールコードを繰り出すスチールコード供給源と前記第二チャックとの間に配置されており、
    前記第三チャック及び前記第四チャックは、前記コード保持及び搬送装置上方に位置し、前記第一チャックに対してそれぞれ等距離となるように水平方向に一対で配置されており、かつ、両者を結ぶ直線がコード保持及び搬送装置の搬送方向に対して斜めに配置されており、
    前記第二チャックは、支持部材に設けられ、水平方向において上下左右に移動するチャックであり、
    (1’) 前記第三チャックと前記第一チャックとがスチールコードを固定し、
    前記第二チャックが前記第一チャックと前記第三チャックとの間がほぼ等距離となる部分でスチールコードを固定し又は引っかけ
    (2’) 前記第三チャックがスチールコードを固定した状態で、前記第一チャックを開放し、前記第二チャックがスチールコードを固定し又は引っかけた状態で前記第四チャックまで移動してスチールコードを搬送し、
    記第四チャックが、前記第二チャックが搬送したスチールコードを固定し、
    (3’) 前記第二チャックを開放し、前記第四チャックと前記第一チャックとの間の距離がほぼ等距離となる部分へと前記第二チャックが移動して、スチールコードを固定又は引っかけ、
    (4’) 前記コード保持及び搬送装置によって、折り曲げられたスチールコードの形態を保持し、
    (5’) 前記第三チャックを開放し、前記コード保持及び搬送装置によって折り曲げられたスチールコードを移動させた後、前記第三チャックがスチールコードを固定し得る位置まで、前記第二チャックがスチールコードを固定又は引っかけた状態で移動してスチールコードを搬送し、
    記第三チャックが、前記第二チャックが搬送したスチールコードを固定し、
    (6’) 前記第二チャックを開放し、前記第三チャックと前記第一チャックとの間の距離がほぼ等距離となる部分へと前記第二チャックが移動して、スチールコードを固定又は引っかけ、
    (7’) 前記コード保持及び搬送装置によって、折り曲げられたスチールコードの形態を保持し、
    (8’) 以後、項目(1’)〜(7’)を順次繰り返し、
    前記コード保持及び搬送装置は、前記スチールコード折り曲げ装置がスチールコードを1カ所折り曲げる度に、前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部の内側に前記外側棒状体又は前記内側棒状体のピンを配置し、
    前記スチールコード折り曲げ装置は、前記コード保持及び搬送装置が前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部の内側に前記外側棒状体又は前記内側棒状体のピンを配置し後、スチールコードを新たに1カ所折り曲げる、
    請求項6に記載のスチールコードを内包するゴムシートの製造装置。
  9. 前記コード保持及び搬送装置は、
    (i) 前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方の前記複数のピンを前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部の内側に配置する;
    (ii) 前記内側棒状体又は前記外側棒状体の他方が、前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方よりも上方に移動し、前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方の前記複数のピンが配置されていた前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部の内側に、前記内側棒状体又は前記外側棒状体の他方の前記複数のピンを配置する;
    (iii) 前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方を前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げピッチ分だけ前記第一シート転写台方向の逆方向に移動させる;
    (iv) 前記内側棒状体又は前記外側棒状体の他方を、前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方よりも下方に移動し、前記内側棒状体又は前記外側棒状体の他方の前記複数のピンが配置されていた前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部の内側に、前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方の前記複数のピンを配置する;
    (v) 前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方を前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げピッチ分だけ前記第一シート転写台方向の方向へと水平に移動させる;
    という5つの工程を順次繰り返し、
    一対の前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方は、前記複数のピンが前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部の内側に配置された状態で、前記第一シート転写台の上面にある前記直線上の2本のスリットに前記複数のピンを嵌めながら、前記第一シート転写台の下方へと水平に移動し、前記折り曲げられたスチールコードを前記第一シート転写台の上面に移動させる、
    請求項6乃至8のいずれか1項に記載のスチールコードを内包するゴムシートの製造装置。
  10. 前記コード保持及び搬送装置は、
    (i) 前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方の前記複数のピンを前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部の内側に配置する;
    (ii) 前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方が、前記内側棒状体又は前記外側棒状体の他方よりも下方に移動し、前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方の前記複数のピンが配置されていた前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部の内側に、前記内側棒状体又は前記外側棒状体の他方の前記複数のピンを配置する;
    (iii) 前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方を前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げピッチ分だけ前記第一シート転写台方向の逆方向に移動させる;
    (iv) 前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方を、前記内側棒状体又は前記外側棒状体の他方よりも上方に移動し、前記内側棒状体又は前記外側棒状体の他方の前記複数のピンが配置されていた前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部の内側に、前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方の前記複数のピンを配置する;
    (v) 前記外側棒状体又は前記内側棒状体の一方を前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げピッチ分だけ前記第一シート転写台方向の方向へと水平に移動させる;
    という5つの工程を順次繰り返し、
    一対の前記内側棒状体又は前記外側棒状体の他方は、前記複数のピンが前記折り曲げられたスチールコードの折り曲げ部の内側に配置された状態で、前記第一シート転写台の上面にある前記直線上の2本のスリットに前記複数のピンを嵌めながら、前記第一シート転写台の下方へと水平に移動し、前記折り曲げられたスチールコードを前記第一シート転写台の上面に移動させる、
    請求項6乃至8のいずれか1項に記載のスチールコードを内包するゴムシートの製造装置。
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