以下に、本願発明を具体化した実施形態を、普通型コンバインに適用した図面(図1〜図27)に基づいて説明する。まず、図1〜図6を参照しながら、普通型コンバインの概略構造について説明する。なお、以下の説明では、走行機体1の前進方向に向かって左側を単に左側と称し、同じく前進方向に向かって右側を単に右側と称する。
図1〜図6に示す如く、実施形態における普通型コンバインは、走行部としてのゴムクローラ製の左右一対の履帯2にて支持された走行機体1を備える。走行機体1の前部には、稲(または麦)等の未刈り穀稈を刈取りながら取込む刈取部3が単動式の昇降用油圧シリンダ4にて昇降調節可能に装着されている。
走行機体1の前部上面には、刈取部3から供給された刈取穀稈を脱穀処理するための脱穀部9を搭載する。脱穀部9の内部には、後述する穀稈脱粒ロータとしての扱胴21と、脱穀物の選別を行う穀粒選別機構10を配置する。走行機体1の後部右側には、オペレータが歩行移動しながら操縦する運転操作部5を搭載する。コンバイン各部の動力源としてのエンジン7を、走行機体1の中央部に配置する。走行機体1の後部左側(運転操作部5の左側方)には、脱穀部9から穀粒を取出す籾受部6を配置する。籾受部6に向けて脱穀部9内の穀粒を穀粒排出コンベヤ(穀粒排出装置)8にて搬出するように構成している。
刈取部3は、脱穀部9前部の扱口供給部に連通したフィーダハウス11と、フィーダハウス11の前端に連設された横長バケット状の穀物ヘッダー12を備えている。穀物ヘッダー12内に掻込みオーガ13(プラットホームオーガ)を回転可能に軸支する。掻込みオーガ13の前部上方にタインバー付き掻込みリール14を配置する。穀物ヘッダー12の前部にバリカン状刈刃15を配置する。穀物ヘッダー12前部の左右両側に左右の分草体16を突設する。また、フィーダハウス11に供給コンベヤ17を内設する。なお、フィーダハウス11の下面部と走行機体1の前端部とが昇降用油圧シリンダ4を介して連結され、後述する刈取入力軸18(フィーダハウスコンベヤ軸)を昇降支点として、刈取部3が昇降用油圧シリンダ4にて昇降動する。
上記の構成により、左右の分草体16間の未刈り穀稈の穂先側が掻込みリール14にて掻込まれ、未刈り穀稈が刈刃15にて刈取られ、掻込みオーガ13の回転駆動によって、穀物ヘッダー12の左右幅の中央部寄りのフィーダハウス11入口付近に刈取穀稈が集められる。穀物ヘッダー12の刈取穀稈の全量は、フィーダハウス11内の供給コンベヤ17によって搬送され、脱穀部9左側部に設けられた扱口供給板9aから扱口9b内部に投入されるように構成している。なお、図1の仮想線に示す如く、穂先側が刈取られた後の穀稈の稈元を切断する稈元切断刃19を備え、走行機体1前部に稈元切断刃19を着脱可能に取付け、穀物ヘッダー12の後方に稈元切断刃19を昇降可能に配置している。
また、図17〜図19に示す如く、穀物ヘッダー12の左右幅W2が、左右の履帯2による履帯幅W3よりも広い。すなわち、穀物ヘッダー12の両端部が、左右の履帯2それぞれの外側に張り出すことで、穀物ヘッダー12と並設された脱穀部9の左右幅W1を充分に確保でき、脱穀部9における脱穀精度及び選別精度を向上させ、収量損失を低減できる。また、穀物ヘッダー12の左側端部が脱穀部9の左側(フィーダハウス11側)端部よりも外側に張り出すことで、穀物ヘッダー12の刈刃15による刈り幅を大きく形成できるものでありながら、フィーダハウス11を介して穀物ヘッダー12を安定支持できる。
穀物ヘッダー12の両端部が、左右の履帯2それぞれの外側に張り出すとともに、左右方向に穀物ヘッダー12がオフセット配置されている。すなわち、履帯2に対する穀物ヘッダー12の左側出代幅W2Lが、履帯2に対する穀物ヘッダー12の右側出代幅W2Rより大きい。そして、フィーダハウス11を左履帯2前方に配置することで、穀物ヘッダー12の左右幅の中央部寄りにフィーダハウス11入口を連結させる。したがって、穀物ヘッダー12の刈刃15による刈り幅W2を履帯幅W3に比べて十分に大きく形成しつつ、フィーダハウス11を介して穀物ヘッダー12を安定支持できる。このとき、フィーダハウス11は、穀物ヘッダー12の中央よりも左側に配置される。また、フィーダハウス11出口と連結させる脱穀部9の左右幅W1が、履帯幅W3よりも若干狭い程度となっており、脱穀部9の左右幅W1を充分に確保できる。
また、図4〜図6に示す如く、脱穀部9の扱室22内に扱胴21を回転可能に設ける。走行機体1の左右方向に延長させた扱胴軸20に扱胴21を軸支する。扱胴21の下方側には、穀粒を漏下させる受網24を張設する。加えて、供給コンベヤ17の穀稈送り終端側に連通させる扱口供給板9aが、扱室22の左側下部に形成される一方、扱室22の右側下部に排塵口23が形成されている。即ち、走行機体1の前部に横置き姿勢の扱胴21を左右向きに搭載すると共に、脱穀部9の左側端部(一側端部)にフィーダハウス11を配置して、前後方向に長尺なフィーダハウス11と左右横置き姿勢の脱穀部9における刈取穀稈の移動方向を直交方向に変更するように構成している。
なお、図17〜図22に示す如く、扱胴21は、同一円周上に配置する4本の四角パイプ製の胴フレーム21aと、胴フレーム21aの外周面に等間隔に立設させる多数本の丸棒状の扱歯21bと、排塵口23に対向する胴フレーム21a右側端部の外周面に立設させる排塵羽根板体21cを有する。扱室22右側部を覆う脱穀右端面カバー316が、その下端を右側方に屈曲させた排塵ガイド部23bを備えており、排塵ガイド部23b下側に排塵口23を形成する。
排塵ガイド部23bは、前方に向かって、その屈曲開始位置が高くなるとともに右側に張り出した形状を有している。脱穀後の藁屑が扱胴21右側に搬送されると、排塵羽根板体21cの回転により排塵口23に向かって誘導される。このとき、排塵ガイド部23bが上述の形状を有することで、排塵羽根板体21cの回転方向に合わせて、排塵口23の前方を大きく開口できるため、排塵口23から藁屑が円滑に排出されるため、扱室21内での藁屑の滞留を抑制できる。
上記の構成により、供給コンベヤ17によって扱口供給板9aから投入された刈取穀稈は、扱胴21の回転によって走行機体1の左側から右側に向けて搬送されながら、扱胴21と受網24との間などにて混練されて脱穀される。受網24の網目よりも小さい穀粒等の脱穀物は受網24から漏下する。受網24から漏下しない藁屑等は、扱胴21の搬送作用によって、扱室22右側下部の排塵口23から右側履帯2の機外側方の圃場に排出される。
さらに、図17〜図22に示す如く、扱胴21の下方に配置された穀粒選別機構10として、比重選別用の揺動選別盤26を備える。揺動選別盤26は、扱口供給板9aの下方に配置させる流穀平板体27と、受網24の下方に配置させる穀粒漏下用の多孔板体28と、多孔板体28右側端部の下方に配置するグレンシーブ29等にて構成する。また、揺動ガイド体(図示省略)にて上下左右に移動可能な揺動選別盤26の右側端部を支持するクランク軸型の揺動駆動軸31を備え、揺動駆動軸31にて揺動選別盤26を上下左右に往復移動させるように構成している。揺動選別盤26右側端部に設けた排塵流下板体23a上面側に排塵口23を形成し、排塵流下板体23a上面を介して、扱室22右側開口部の排塵口23または揺動選別盤26の右側端部の藁屑が右側履帯2機外側方の圃場面に排出されるように構成している。
図17〜図22に示す如く、脱穀部9の一側端部(右側端部)に排塵口23が設けられるとともに、脱穀部9の他側端部(左側端部)にフィーダハウス11が配置されている。排塵口23が、右側履帯2よりも外側(右側)に藁屑を排出するように、履帯2外側(右側)に向けて斜め下方に開口している。排塵口23は、脱穀右端面カバー316下端を右側方に屈曲させた排塵ガイド部23bと、揺動選別盤26右側端部より右下に傾斜した排塵流下板体23aとの間に設けられている。すなわち、排塵口23において、扱室22右側開口部の藁屑が排塵ガイド部23bに沿って右側下方に向けて機外に排出され、揺動選別盤26の右側端部の藁屑が排塵流下板体23aに沿って右側下方に向けて機外に排出される。これにより、脱穀部9内の藁屑が右側履帯2機外側方の圃場面に排出されることとなる。
排塵口23を斜め下方に開口することで、藁屑が右側履帯2機外側方であって既刈り側となる圃場面に排出されるため、排出された藁屑が未刈り穀稈に被ることがない。また、脱穀部9を右側履帯2よりも外側を張り出させる必要がなく、オペレータは、脱穀部9前方に配置された刈取部3の右端位置を把握できる。従って、オペレータは、未刈り穀稈の位置を正確に把握しながら、走行機体1を走行させることができるため、刈り取り作業の効率化を図れる。また、排塵口23は、前方にむかって開口面積を広げる構成とすることで、脱穀部9後方への藁屑の排出を低減できる。これにより、脱穀部9後方への塵埃の舞込みを防止することができ、脱穀部9後方で運転操作するオペレータの不快感を低減できる。また、脱穀部9後方に配置された各駆動機構への塵埃の堆積も低減できるため、機械の故障頻度を抑制できるだけでなく、メンテナンス回数についても低減できる。
排塵口23の上方に、扱胴21にエンジン7からの動力を伝達する扱胴駆動部(脱穀駆動チェン75など)を配置する一方、排塵口23の下方に、穀粒選別機構10にエンジン7からの動力を伝達する選別機構駆動部(送出駆動チェン78及び揺動入力チェン136など)を配置している。脱穀駆動チェン75などで構成される扱胴駆動部は、脱穀右端面カバー316右側に設置された扱胴駆動カバー体191に内設され、排塵ガイド部23b上方で前高後低姿勢となるように設置される。また、送出駆動チェン78及び揺動入力チェン136などで構成される選別機構駆動部は、扱胴駆動カバー体191左側に設置された選別駆動カバー体192に内設され、穀粒選別機構10及び穀粒取出コンベヤ36右側であって排塵流下板体23a下側で前低後高姿勢となるように設置される。
脱穀部9後方に配置されたカウンタ軸72を入力側として、脱穀駆動チェン75及び送出駆動チェン78それぞれの一端がカウンタ軸72に連結している。そして、脱穀駆動チェン75の他端が、カウンタ軸72に対して前方上側に配置される扱胴軸20に連結する一方、送出駆動チェン78の他端が、カウンタ軸72に対して前方下側に配置される穀粒取出コンベヤ軸36aに連結している。また、穀粒取出コンベヤ軸36aを入力側として、揺動入力チェン136の一端が穀粒取出コンベヤ軸36aに連結し、揺動入力チェン136の他端が、カウンタ軸72下方であって穀粒選別機構10後方に配置された揺動入力軸137に連結している。
そして、扱胴駆動部が排塵口23上方の排塵ガイド部23bで覆われる一方、選別機構駆動部が排塵口23下方の排塵流下板体23aで覆われる。したがって、扱胴駆動部及び選別機構駆動部へ侵入する塵埃量を抑制し、機械の故障頻度を抑制できるだけでなく、メンテナンス回数についても低減できる。また、扱胴駆動部及び選別機構駆動部を上下に振り分けて構成することで、排塵口23における藁屑の排出を妨げることなく、エンジン9からの動力を効率的に扱胴21及び穀粒選別機構10に伝達できる。
また、図4、図5、図13、図17〜図25などに示す如く、穀粒選別機構10として、揺動選別盤26に選別風を供給する送風ファン34及び送風ファンダクト35と、揺動選別盤26の下方に横架させる穀粒取出コンベヤ36を備える。揺動選別盤26の左側端部の下面側に送風ファンダクト35の排風口35aを開口させ、揺動選別盤26の左側から右側方向に送風ファン34の選別風を供給する。排風口35aに対向させて上手側風向ガイド板体35bと下手側風向ガイド板体35cを備える。
穀物ヘッダー12の両端部が、左右の履帯2それぞれの外側に張り出しており、左右方向に穀物ヘッダー12がオフセット配置されている。脱穀部9内の選別風を生成させる送風ファン34が、穀物ヘッダー12の出代の内側であって脱穀部9における穀粒選別機構10の外側となる位置に配置されている。穀物ヘッダー12の刈り幅W2内に送風ファン34を配置することができるため、圃場の藁屑または粉塵などが送風ファン34に吸引されるのを低減でき、送風ファン34風路のメンテナンス作業などを簡略化できる。したがって、選別風を効率よく脱穀部9内に流すことができるため、風選別効率を高めることができ、脱穀部9における脱穀効率を向上できるだけでなく、脱穀部9の長尺化を抑制できる。
脱穀部9から機外に穀粒を排出する穀粒排出コンベヤ(穀粒排出装置)8が、履帯2に対する穀物ヘッダー12の出代の大きい側(左側)に配置されている。そして、送風ファン34が、エンジン7と穀粒排出コンベヤ8との間に配置されている。送風ファン34と穀粒排出コンベヤ8を機外側部(左側)にコンパクトに組付けることができ、送風ファン34または穀粒排出コンベヤ8のメンテナンス性を向上できる。また、圃場の未刈り穀稈が、穀粒排出コンベヤ8や刈取部3の駆動機構に巻き付くなどの不具合の発生を低減でき、圃場の未刈り穀稈に脱穀部9側方の駆動機構が干渉して損傷することを防止できる。さらに、エンジン7に近接させて送風ファン34をコンパクトに設置できるとともに、エンジン7の暖気を送風ファン34の選別風として利用できる。
履帯2に対する穀物ヘッダー12の出代の小さい側(右側)に、脱穀部9の排塵口23が設けられ、脱穀部9前面が排塵口23と反対側でフィーダハウス11と連結して、穀物ヘッダー12に対してフィーダハウス11が左右方向にオフセット配置されている。送風ファン34による選別風を流す送風ファンダクト35と、ファン駆動部(ファン駆動チェン84など)とが、正面視で脱穀部9と穀粒排出コンベヤ8との間となる位置に上下に振り分けて設けられている。送風ファン34が、脱穀部9に選別風を送る圧風式のファンである。脱穀部9左側及びファンケース部34a左側に固定されたファン駆動カバー体195が、ファン駆動チェン84を内設している。
エンジン7に近接させて送風ファン34をコンパクトに設置できるとともに、エンジン7の暖気を送風ファン34の選別風として利用できる。排塵口23側に向けて藁屑または粉塵を吹き飛ばしながら、受網24下方に漏下する穀粒を効率よく搬出できる。また、ファン駆動チェン84などによるファン駆動部と送風ファンダクト35とが、穀粒排出コンベヤ8と共に走行機体1左側でコンパクトに設置できるものでありながら、機体左側方から各部品にアクセス可能となり、メンテナンス性を向上できる。
流穀平板体27の下方に上手側風向ガイド板体35bを配置させ、上手側風向ガイド板体35bにて排風口35aからの選別風を流穀平板体27の下面側全域に均一分散させると共に、穀粒漏下用の多孔板体28の下方に下手側風向ガイド板体35cを配置させ、下手側風向ガイド板体35cの案内にて多孔板体28の下面側から上面方向に向けて排風口35aからの選別風を移動させるものであり、扱胴21にて脱穀されて受網24から漏下した脱穀物は、揺動選別盤26の比重選別作用と送風ファン34の風選別作用により、重い穀粒と、軽い藁屑等に選別されるように構成している。
複数のダクト内風向ガイド板体35dが、送風ファンダクト35の排風口35aに向かって併設されている。ダクト内風向ガイド板体35dは、送風ファンダクト35の長手方向に沿って底面から立設されており、平面視でL字状に屈曲させた形状を備える。送風ファンダクト35内において、走行機体1の移動方向に沿って流れる選別風が、ダクト内風向ガイド板体35dによって走行機体1の移動方向に対して直交する向きに屈曲して、脱穀部9に流入する。
ダクト内風向ガイド板体35dは、排風口35aにおいて後方に位置するものほど、その高さが低くなるとともに後方に向かって延びるように構成されている。そのため、排風口35aからの選別風が、ダクト内風向ガイド板体35dによって、排風口35aにおける風量分布が均一化されて、流穀平板体27下方に流れ込む。排風口35aにおいて前後に並設されたダクト内風向ガイド板体35dの間に、複数の上手側風向ガイド板体35bが流穀平板体27下方に前後方向に並設されている。上手側風向ガイド板体35bは、選別風流れに沿って前方から後方に斜行させて、左右方向に沿って延設されている。したがって、流穀平板体27下方に流れ込んだ選別風が、上手側風向ガイド板体35bによって、風量分布が更に均一化されて、受網24の下方に向けて誘導されるため、揺動選別盤26内における選別風流れのムラが低減されるため、風選別作用による選別効果を向上できる。
一方、図4、図5、図13、図17〜図25などに示す如く、脱穀部9の左側部において、脱穀部9と籾受部6の間に前低後高姿勢に穀粒排出コンベヤ8を延設させる。穀粒取出コンベヤ36左側端部の送り終端側に、穀粒排出コンベヤ8前端部の送り始端側を連結させる。脱穀部9底部の端面V字形状の穀粒取出樋25に穀粒取出コンベヤ36を内設させる。揺動選別盤26と送風ファン34の選別作用とにより、多孔板体28とグレンシーブ29から穀粒取出樋25に漏下した穀粒は、穀粒取出コンベヤ36左側端部から穀粒排出コンベヤ8前端部に移送され、穀粒排出コンベヤ8後端部の籾投入口8aから籾受部6に移送され、籾受部6上の籾袋37に収集されるように構成している。
即ち、籾受部6には、走行機体1右側後端部に台支持フレーム38aを介して連結させる籾受台38と、走行機体1右側後端部にアーム支柱フレーム39aを介して取付ける籾受アーム体39を設ける。また、アーム支柱フレーム39aの上端側に穀粒排出コンベヤ8後端部の送り終端側を支持させ、穀粒排出コンベヤ8後端部の送り終端側に籾投入口8aを設けるものであり、籾受アーム体39に籾袋37を吊下げ、籾投入口8aに籾袋37の開口部を装着し、籾投入口8aから排出される穀粒が籾袋37内部に充填される。一方、揺動選別盤26上面側の軽い藁屑等は、排塵口23下面側の排塵流下板体23a上面に向けて移動して、脱穀部9右側の排塵口23から圃場に排出される。
穀粒排出コンベヤ(穀粒排出装置)8が脱穀部9左側に配置されており、脱穀部9から穀粒を受けて走行機体1の移動方向に沿って穀粒を機外に搬送する。また、刈取部3にエンジン7からの動力を伝達する刈取駆動部(刈取入力チェン87及びヘッダー駆動チェン90など)が、脱穀部9の左側に設けられている。穀物ヘッダー12の両端部が、左右の履帯2それぞれの外側に張り出すとともに、穀物ヘッダー12の左端部が脱穀部9の左端部よりも外側に張り出している。脱穀部9左側に設置された刈取入力カバー体193が、刈取入力チェン87を内設するとともに、フィーダハウス11左側に設置されたヘッダー駆動カバー体194が、ヘッダー駆動チェン90を内設する。
穀粒排出コンベヤ8が、正面視において、脱穀部9の左側端部と穀物ヘッダー12の左側端部との間となる位置に配置される。また、刈取入力チェン87及びヘッダー駆動チェン90などによる刈取駆動部が、平面視で穀粒排出コンベヤ8と脱穀部9との間となる位置に配置されている。したがって、圃場の未刈り穀稈が刈取駆動部や穀粒排出コンベヤ8などの駆動機構に巻き付くなどの不具合の発生を低減でき、圃場の未刈り穀稈に脱穀部9側方の駆動機構が干渉して損傷するのを防止できる。刈取駆動部と穀粒排出コンベヤ8を機外側部にコンパクトに組付けることができ、刈取駆動部及び穀粒排出コンベヤ8のメンテナンス性を向上できる。扱室22入口側で脱粒される多量の穀粒を離れた排塵口23側に移動させる必要がなく、脱粒された穀粒が脱穀部9内部に滞留する時間を簡単に短縮でき、機外に取出す穀粒に混在する藁屑量などを容易に低減できる。
一方、図4〜6に示す如く、運転操作部5には、操縦コラム41を配置する。操縦コラム41には、走行機体1の進路を変更する左右のサイドクラッチレバー43,44と、走行機体1の移動速度を切換える走行変速レバー45と、刈取部3または脱穀部9を駆動または停止操作する作業クラッチレバー46と、刈取部3を昇降操作する刈取昇降レバー47と、駐車ブレーキレバー48が配置されている。また、操縦コラム41の後面側に歩行用ハンドル49を後方に向けて突設させ、歩行用ハンドル49の左側握り部にアクセルレバー40を取付けている。運転座席42にオペレータが座乗しない歩行作業で、オペレータが歩行用ハンドル49を握りながら、圃場を歩行移動して、収穫作業を実行するように構成している。なお、操縦コラム41の後方には、オペレータが座乗する運転座席42を着脱可能に配置する(図7及び図8参照)。
収穫作業において操作頻度の低い作業クラッチレバー46と刈取昇降レバー47は、操縦コラム41における上面高さまたはそれより低い左側位置または後側位置に配置される。作業クラッチレバー46が歩行用ハンドル49の外側に配置される一方、刈取昇降レバー47が歩行用ハンドル49の内側に配置されることで、オペレータは、収穫作業中に歩行用ハンドル49を握りながら、作業クラッチレバー46と刈取昇降レバー47を容易に操作できるとともに、作業クラッチレバー46と刈取昇降レバー47の誤操作を低減できる。収穫作業において操作頻度の高いサイドクラッチレバー43,44と走行変速レバー45は、操縦コラム41における上面高位置に配置されるものであり、走行速度変更または進路変更などの運転操作性を向上できる。
サイドクラッチレバー43,44と走行変速レバー45機体側方からの緊急操作が必要になる駐車ブレーキレバー48は、操縦コラム41右側の機外側面に配置されるものであり、歩み板などが必要になる移動作業(圃場に出入する作業、または運搬用トラック荷台に積み下ろす作業)などにおいて、操縦コラム41上面右側に配置されたサイドクラッチレバー43,44と、駐車ブレーキレバー48が、操縦コラム41の右機外側方の圃場から緊急操作できる。
他方、図7〜図10に示す如く、走行機体1の下面側に左右の前支脚体32及び後支脚体33を下向きに突設させ、走行機体1下面側に左右の各支脚体32,33を介して左右のトラックフレーム50を配置している。トラックフレーム50には、履帯2にエンジン7の動力を伝える駆動スプロケット51と、履帯2のテンションを維持するテンション機構53を介してテンションローラ52と、履帯2の接地側を接地状態に保持する複数のトラックローラ54を設けている。前記テンションローラ52によって履帯2の前側を支持させ、駆動スプロケット51によって履帯2の後側を支持させ、トラックローラ54によって履帯2の接地側を水平姿勢に支持させ、履帯2の非接地側を前低後高姿勢に支持させるように構成している。
次に、図7〜図12を参照してコンバインの駆動構造を説明する。図12に示す如く、走行油圧ポンプ及び油圧モータが内蔵された走行変速用の油圧無段変速機64をミッションケース63に設ける。走行機体1の中央上面にエンジン7を搭載し、エンジン7後方の走行機体1後部にミッションケース63を配置する。また、エンジン7から左側方に突出させた出力軸65上の走行駆動プーリ69と、ミッションケース63から左側方に突出させた入力軸66上の変速入力プーリ70を、前側走行出力ベルト67aと後側走行出力ベルト67bを介して連結する。
また、テンションローラ形の走行クラッチ68にて前側走行出力ベルト67aを緊張させ、エンジン7からミッションケース63に動力を伝達して、左右の履帯2を駆動するように構成している。なお、図5及び図9などに示す如く、変速入力プーリ70左側の機外側面に入力プーリファン70aを固着し、入力プーリファン70aにて油圧無段変速機64を空冷するように構成している。
加えて、走行機体1上に中間フレーム131を後傾姿勢に立設させ、中間フレーム131の上端側に中間軸132を介して左側中間プーリ133と右側中間プーリ134を一体的に回動可能に軸支し、走行駆動プーリ69と左側中間プーリ133の間に走行クラッチ68を介して前側走行出力ベルト67aを掛け回すと共に、右側中間プーリ134と変速入力プーリ70の間に後側走行出力ベルト67bを掛け回している。エンジン7後側のミッションケース63を機体右側寄りに配置し、走行駆動プーリ69の取付け位置に対して変速入力プーリ70の取付け位置を走行機体1の中央寄りに形成する。
後側走行出力ベルト67b後端側の変速入力プーリ70に支持された入力プーリファン70aは、後側走行出力ベルト67bの後側方に配置される。左右幅広のエンジン7の後方で左右履帯2の間に、油圧無段変速機64が一体的に上載固定されたミッションケース63を設置でき、重量部品であるエンジン7とミッションケース63を機体左右幅中央部に支持して、機体の左右方向の重量バランスを良好に形成している。
図7〜図12に示す如く、刈取部3と扱胴21を駆動するためのカウンタ軸72を備える。左側軸受体71aと右側軸受体71bを介して走行機体1上面側にカウンタ軸72を回転自在に設ける。エンジン7から左側方に突出させた出力軸65上の脱穀駆動プーリ57と、カウンタ軸72左側端部のカウンタ軸プーリ58を、脱穀駆動ベルト59を介して連結する。テンションローラ形の作業クラッチ60にて脱穀駆動ベルト59を緊張させ、エンジン7からカウンタ軸72に動力を伝達させる。
また、カウンタ軸72右側端部にカウンタ軸スプロケット73と穀粒送出スプロケット76を軸支する。カウンタ軸スプロケット73と、扱胴軸20右側端部の扱胴軸入力スプロケット74を、脱穀駆動チェン75にて連結し、カウンタ軸72を介して扱胴21を駆動するように構成している。また、穀粒送出スプロケット76と、穀粒取出コンベヤ36右側端部の送出入力スプロケット77を、送出駆動チェン78にて連結し、カウンタ軸72を介して穀粒取出コンベヤ36を駆動するように構成している。
加えて、穀粒取出コンベヤ36左側端部にベベルギヤ機構79を介して穀粒排出コンベヤ8の送り始端側を連結し、穀粒取出コンベヤ36と穀粒排出コンベヤ8を連動して駆動するように構成している。また、穀粒取出コンベヤ36における穀粒取出コンベヤ軸36a右側端部に揺動入力スプロケット135を設け、揺動入力スプロケット135に揺動入力チェン136を介して揺動入力軸137上の揺動駆動スプロケット80を連結し、揺動入力軸137にベベルギヤ機構81を介して揺動選別盤26の揺動駆動軸31を連結し、穀粒取出コンベヤ軸36aを介して揺動選別盤26を上下左右に揺動駆動するように構成している。
一方、扱胴軸20左側端部のファン駆動スプロケット82と、送風ファン34軸上の送風ファンスプロケット83を、ファン駆動チェン84にて連結し、扱胴21と送風ファン34を連動して駆動するように構成している。操縦コラム41の左側部に配置した作業クラッチレバー46の作業クラッチ60入り操作にて、脱穀部9の各部(扱胴21、各コンベヤ8,36、揺動選別盤26、送風ファン34)を定速回転数にて駆動している。
次いで、図1〜図3、図12を参照して刈取部3の駆動構造を説明する。図1〜図3、図12に示す如く、扱胴軸20左側端部に設ける扱胴軸出力スプロケット85と、刈取部3の昇降支点である刈取入力軸18左側端部に設ける刈取入力スプロケット86を、刈取入力チェン87にて連結する。刈取部3全体を昇降動可能に支持する刈取入力軸18を介して、扱胴21と供給コンベヤ17を連動して駆動するように構成している。前記刈取部3の穀物ヘッダー12左側部の後面側に一対のヘッダー駆動軸受体141を介してヘッダー駆動軸91を設ける。ヘッダー駆動軸91の右側端部に、ヘッダー駆動スプロケット88,89及びヘッダー駆動チェン90を介して刈取入力軸18の左側端部を連結している。
なお、穀物ヘッダー12左側部の後面側に一対のヘッダー駆動軸受体141をボルト締結している。また、穀物ヘッダー12に掻込みオーガ13を軸支する掻込み軸93を備える。掻込み軸93の左側端部に、掻込み駆動チェン92及び掻込み駆動スプロケット94,95を介してヘッダー駆動軸91の左側端部を連結する。刈取入力軸18とヘッダー駆動軸91を介して掻込みオーガ13を駆動するように構成している。
さらに、図1〜図3、図12に示す如く、穀物ヘッダー12上面の左右のリール昇降支点ブラケット部に左右のリール昇降支点軸153を設ける。穀物ヘッダー12上面の左右端部にリール昇降支点軸153を介して昇降支持フレーム151基端部を回動可能に軸支する。また、掻込みリール14を軸支するリール軸96を備え、左右の昇降支持フレーム151先端部にリール軸96の左右端部を回動可能に軸支する。穀物ヘッダー12の上面側に左右の昇降支持フレーム151を介して掻込みリール14を昇降動可能に配置している。
加えて、穀物ヘッダー12の左右側面に左右の昇降支持フレーム151の中間部を支持する伸縮可能な支持高さ調節アーム155を備え、支持高さ調節アーム155を多段的に伸縮させて、掻込みリール14の支持高さを多段階に変更可能に構成している。なお、支持高さ調節アーム155を油圧シリンダにて形成し、前記油圧シリンダの油圧力にて掻込みリール14の支持高さを無段階に変更することも可能である。
さらに、左側のリール昇降支点軸153の左端側を左側機外方向に延設させ、左側のリール昇降支点軸153の左側部に、リール駆動スプロケット98とリール駆動プーリ161を遊転軸支している。なお、リール駆動スプロケット98の左側面とリール駆動プーリ161の右側面を一体的に圧着させてボルト締結する。左側のリール昇降支点軸153の中間部に、リール駆動スプロケット98とリール駆動プーリ161をボールベヤリング軸受にて回動可能に支持している。
図1〜図3、図12に示す如く、ヘッダー駆動軸91の左側端部に設けたリール入力スプロケット99とリール駆動スプロケット98にリール駆動チェン97を掛け回す。リール軸96の左側端部に設けたリール従動プーリ163とリール駆動プーリ161にリール駆動ベルト164を掛け回す。リール駆動テンションアーム165先端部にリール駆動テンションプーリ166を回動可能に軸支させる。リール駆動チェン97とリール駆動ベルト164を介して、ヘッダー駆動軸91にリール軸96を連動連結している。なお、リール駆動ベルト164にリール駆動テンションプーリ166をリール駆動テンションバネ力にて弾圧させ、リール駆動テンションプーリ166にてリール駆動ベルト164を緊張支持している。
また、リール駆動テンションアーム165基端側に左側のリール昇降支点軸153の機外側端部を貫通させ、一体的なリール駆動スプロケット98とリール駆動プーリ161、またはリール駆動テンションアーム165を、左側のリール昇降支点軸153の左端側に着脱可能に構成している。なお、刈取部3左側のチェンカバー体169にリール駆動チェン97を内設すると共に、刈取部3左側のベルトカバー体170にリール駆動ベルト164を内設する(図19参照)。
さらに、掻込み軸93の右側端部には、刈刃駆動クランク機構100を介して刈刃15が連結されている。作業クラッチレバー46の作業クラッチ60入り操作にて、刈取部3の各部(供給コンベヤ17と、掻込みオーガ13と、掻込みリール14と、刈刃15)が駆動されて、圃場の未刈り穀稈の穂先側を連続的に刈取るように構成している。なお、刈取部3右側の刈刃駆動カバー体171に刈刃駆動クランク機構100を内設する(図19参照)。また、稈元切断刃19を設ける構造では、刈取入力軸18の右側端部に、稈元切断チェン101及びスプロケット102,103を介して稈元切断軸104を連結させ、走行機体1前端部に支持された稈元切断軸104に稈元切断クランク機構105を介して稈元切断刃19を連結させ、圃場の穀稈の穂先側が刈刃15にて切断された後、続いて圃場の穀稈の株元側が稈元切断刃19にて切断され、圃場に残存する穀稈の切り株が短尺になるように構成している。
次いで、図4〜図11を参照して、走行機体1の構造を説明する。図4〜図11に示す如く、下部機体フレーム1aと上部機体フレーム1bと支柱フレーム1cにて走行機体1を上下多段の櫓構造に構成している。下部機体フレーム1aの下面側に左右のトラックフレーム50を介して左右の履帯2を装設する。また、上部機体フレーム1b上面の搭載部にエンジン7下面を連結し、上部機体フレーム1bにエンジン7を搭載するものであり、エンジン7は、運転操作部5と籾受部6の間に配置される。
即ち、走行機体1の左右幅中央部にエンジン7が配置されると共に、エンジン7を中心に、エンジン7右側方の上部機体フレーム1b後部に運転操作部5が配置され、エンジン7左側方の上部機体フレーム1b後部に籾受部6が配置されるものであり、走行機体1の後方右側に運転操作部5が配置され、走行機体1の後方左側に籾受部6が配置される。エンジン7が搭載された上部機体フレーム1bの右側上面にバッテリ56を配置し、エンジン7の始動電源などにバッテリ56を利用する。
一方、上部機体フレーム1b前端側よりも前方に下部機体フレーム1a前端側を延設し、下部機体フレーム1aの前端側上面に脱穀部9を載置する。脱穀部9後方側の上部機体フレーム1b上面にエンジン7を設置し、脱穀部9上面高さとエンジン7上面高さを一致させて略同一高さに形成している。上部機体フレーム1bと略同一高さ位置に穀粒選別機構10の揺動選別盤26を支持させ、エンジン7の設置面(上部機体フレーム1b上面)よりも脱穀部9の設置面(下部機体フレーム1a上面)を低く形成し、走行機体1の低い位置に脱穀部9の刈取穀稈入口(扱口供給板9a)を配置可能に構成している。また、下部機体フレーム1aの前端部に昇降用油圧シリンダ4を取付けると共に、上部機体フレーム1b前端部(脱穀部9後面)と下部機体フレーム1aの間に作動油タンク55を配置し、昇降用油圧シリンダ4などの作動油を作動油タンク55に貯蔵する。
他方、左右のトラックフレーム50後端に下部機体フレーム1aの後端を左右の後支脚体33にて連結し、左右の後支脚体33の上端側を下部機体フレーム1aの後方上方に向けて延設させ、左右の後支脚体33の上端側にミッションケース63両側の左右車軸ケース63aを着脱可能に支持すると共に、下部機体フレーム1aの後端側よりも後方に上部機体フレーム1bの後端側を延設し、上部機体フレーム1bの後端側に上部連結体62を介してミッションケース63の上端側を着脱可能に支持するものであり、後支脚体33の上端側と上部機体フレーム1bの後端側にミッションケース63を後傾姿勢に配置している。
ミッションケース63下端側の左右車軸ケース63aに左右駆動スプロケット51を介して左右履帯2の後端部を張設させている。即ち、後支脚体33の上端側に駆動スプロケット51を支持し、トラックフレーム50前端部のテンションローラ52と後支脚体33上端側の駆動スプロケット51の間に履帯2の非接地側を張設し、履帯2の非接地側を前下がりに傾斜させた前低後高姿勢に支持している。
一方、図5、図7〜図11、図13〜図16に示す如く、上部機体フレーム1bの右側後端部と左側の車軸ケース63aに両端側をボルト締結させるミッション保護フレーム116を備え、ミッションケース63の後側をミッション保護フレーム116にて囲むと共に、ミッション保護フレーム116にミッション保護カバー117を取付け、ミッションケース63上部の油圧無段変速機64上方側をミッション保護カバー117にて覆うように構成している。
図7〜図11、図13〜図16、図19、図23〜図25を参照して、カウンタ軸72の取付け構造を説明する。図7〜図11に示す如く、走行機体1のうち上部機体フレーム1b前部の左右端部に左右の軸受ブラケット体143,144を一体的に溶接固定し、左の軸受ブラケット体143に左側軸受体71aをボルト締結し、右の軸受ブラケット体144に右側軸受体71bをボルト締結し、左右方向に延設させた前部の上部機体フレーム1bの上方にカウンタ軸72を水平姿勢に架設している。
また、図13〜図16、図19、図23〜図25に示す如く、上部機体フレーム1bの左側上面に送風ファン支持フレーム145と送風ファン支持側板体146を立設させ、送風ファン支持フレーム145と送風ファン支持側板体146を連結固定し、送風ファン支持側板体146の左側面に送風ファン34のファンケース部34aを固着し、エンジン7左側の前部に送風ファン34を配設している。送風ファンダクト35が、ファンケース部34aの下側前方に固着され、脱穀部9に向かって前方へ延設されている。送風ファンダクト35の排風口35aが、穀粒排出コンベヤ8の入口よりも上方に設置されており、送風ファンダクト35は、脱穀部9との接続部分から後方に向かって延設された後、後方部分を上方に屈曲して、ファンケース部34aと連結している。
加えて、送風ファン支持フレーム145に脱穀テンションアーム147基端側を取付け、前方に延設した脱穀テンションアーム147先端側に作業クラッチ60を配置し、作業クラッチ60を介して脱穀駆動ベルト59を張設し、エンジン7の出力軸65にカウンタ軸72を連結させている。また、中間フレーム131にテンションアーム軸148を設け、走行クラッチ68が支持された走行テンションアーム149と、走行出力用のテンションプーリ181が支持された出力テンションアーム182を、テンションアーム軸148を介して中間フレーム131に支持させている。
一方、図13、図14、図16、図23〜図25に示す如く、脱穀駆動ベルト59と、前側走行出力ベルト67aと、後側走行出力ベルト67bが配置されたエンジン7の左側にベルトカバー体183を張設させている。即ち、送風ファン支持フレーム145の前側に送風ファン支持側板体146を立設し、送風ファン支持フレーム145の後側にベルトカバー体183の左側壁部を立設すると共に、前記各ベルト59,67a,67bの上面側に沿ってベルトカバー体183の上面壁部を前後方向に延設させるものであり、エンジン7の左側で前後方向に延設させる脱穀駆動ベルト59と、前側走行出力ベルト67aと、後側走行出力ベルト67bのそれぞれの上面側と左側面側が、送風ファン支持側板体146とベルトカバー体183の左側壁部及び上面壁部にて閉塞されるように構成している。
上記の構成により、送風ファン支持側板体146に形成された外気取込み口146aから送風ファン34に外気を吸入するから、送風ファン支持側板体146とベルトカバー体183にて覆われた前記各ベルト59,67a,67b設置空間の外気が外気取込み口146aを介して送風ファン34に吸入されるものであり、送風ファン支持側板体146とベルトカバー体183の下面側開口部(上部機体フレーム1b設置部またはエンジン7載置部の付近)における藁屑が比較的少ない場所から、送風ファン支持側板体146とベルトカバー体183にて覆われた空間内部に外気が吸込まれ、その空間内部の外気を外気取込み口146aから送風ファン34に吸入できる。したがって、藁屑などの粉塵が比較的少ない空気を選別風として送風ファン34から揺動選別盤26に供給できる。
脱穀部9左側及びファンケース部34a左側に固定されたファン駆動カバー体195が、ファン駆動部となるファン駆動チェン84を内設している。ファン駆動カバー体195の一部が切り欠かれており、当該切欠き部分がファン駆動カバー体195左側に設置された穀粒排出コンベヤ8で覆われている。ファン駆動カバー体195が、送風ファンダクト35よりも高い位置で前後方向に延設されている。したがって、ファン駆動カバー体195の着脱を容易に行うことができ、ファン駆動部のメンテナンス性を向上できる。
図13、図14などに示す如く、上部機体フレーム1bにおけるアーム支柱フレーム39a立設部に台支持フレーム38aの前端側を支持させる。左側の履帯2の後側方に台支持フレーム38aを延設させ、台支持フレーム38aの前端側に籾受仕切り体118を設けている。左側の履帯2の後側と籾受部6の前側の間を籾受仕切り体118にて遮蔽する。また、台支持フレーム38aの後端側に籾受台38を設ける。例えば、籾受アーム体39に籾袋37を装着し、その籾袋37を籾受台38上に載置し、その籾袋37に穀粒を収集する収穫作業の状況下において、籾受台38上の籾袋37に向けて左側の履帯2の後側から圃場の泥土が飛散するのを仕切り体118にて防止できると共に、籾受台38上の籾袋37が左側の履帯2の後側などに接触するのを籾受仕切り体118にて阻止できる。なお、籾袋37の形状などに対応させて、台支持フレーム38aに籾受台38を高さ調節可能に支持することも行える。
さらに、図4〜図6、図13などに示す如く、ミッション保護カバー117と、籾受仕切り体118右側部と、ベルトカバー体183後部にて、ミッションケース63後側を覆う。籾受仕切り体118左側部にて覆う左側履帯2の後部とミッションケース63後側に亘って籾受台38を横架させ、二又形状に分岐させた左右の籾投入口8aを籾受台38上方に配置し、左右の籾投入口8aに籾袋37を交互に装着し、一方(左の籾投入口8a)から籾袋37に籾を充填完了したときに、操縦コラム41方向に突出させた投入切換レバー185の操作部を操作して、左右の籾投入口8a基端部の投入切換シャッタ186を切換え、他方(右の籾投入口8a)から籾袋37に籾を充填するように構成している。
なお、籾が充填された籾袋37を圃場に落下させ、籾投入口8aに空の籾袋37を装着する作業と、投入切換レバー185の投入切換シャッタ186切換え操作にて、穀粒排出コンベヤ8から連続して搬出される籾(穀粒)を、複数の籾袋37に充填する。また、籾投入口8aの下面側から操縦コラム41方向に投入切換レバー185を突出させ、籾投入口8aの上面側から後方上方に向けてインジケータアーム187を突出させ、投入切換レバー185と投入切換シャッタ186とインジケータアーム187を一体的に連結させ、投入切換シャッタ186の切換方向を確認しながら、運転座席42側のオペレータにて投入切換レバー185を操作して、投入切換シャッタ186を切換えるように構成している。
次いで、図19〜図22を参照して、穀稈移送体としての扱室入口リード弁311の取付け構造を説明する。図19〜図22に示す如く、脱穀部9の左側前面側に扱口供給板9aを設け、脱穀部9左側前面側の扱口9bにフィーダハウス11の後端側を臨ませ、フィーダハウス11の後端側から扱口9bを介して扱室22内部に刈取部3の刈取り穀稈を供給するものであり、扱胴21が内設された扱室22にフィーダハウス11の搬送出口から刈取穀稈を供給する構造であって、フィーダハウス11から刈取穀稈が投入される扱室22の扱口9b底部に穀稈移送体としての扱室入口リード弁311を設け、扱胴21が内設された扱室22にフィーダハウス11の搬送出口から扱口9b底部に刈取穀稈を供給されたとき、扱口9b底部の刈取穀稈を排塵口23側に向けて扱室入口リード弁311にて移動案内するように構成している。
即ち、脱穀部9の左側端部にフィーダハウス11を配置し、フィーダハウス11と反対側の脱穀部9の右側端部に排塵口23を形成すると共に、扱室22の底部に受網24を張設して、扱胴21にて脱粒した穀粒を受網24下方に漏下させるものであり、フィーダハウス11から刈取穀稈が投入される扱室22左側端部の扱口9bに対向した受網24左側端部の上面に扱室入口リード弁311を着脱可能にボルト312締結し、フィーダハウス11の搬送出口または扱口9bなどの付近に滞留する刈取穀稈量を低減するように構成している。
さらに、扱胴21を走行機体1の左右方向横向きに横架させ、扱室22下方に配置する穀粒取出コンベヤ36を左右方向横向きに横架させ、走行機体1右側の排塵口23側に穀粒取出コンベヤ36の送り始端側を配置する一方、走行機体1左側に穀粒取出コンベヤ36の送り終端側を配置し、穀粒取出コンベヤ36の送り終端側に穀粒排出コンベヤ8の送り始端部を連結している。即ち、左右向きに搭載された横置き姿勢の脱穀部9の一側端部にフィーダハウス11と穀粒排出コンベヤ8が配置され、扱胴21が内設された扱室22下方に穀粒取出コンベヤ36が左右向きに配置される。
上記の構成により、フィーダハウス11設置部(機体左側部)と反対側の脱穀部9他側部(機体右側部)の排塵口23から、扱室22内部の藁屑が機外に排出されると共に、フィーダハウス11設置部側の脱穀部9一側部(機体左側部)の刈取穀稈投入側から、受網24の機体左側部から漏下した穀粒が、穀粒取出コンベヤ36にて機外の穀粒排出コンベヤ8に向けて取出される。
したがって、フィーダハウス11設置部側(扱室22入口側)で多くの穀粒が脱粒され、扱室22入口側の受網24下方に多量の穀粒が漏下する脱穀作業において、排塵口23側から機外に穀粒を取出す構造に比べ、扱室22の入口側(扱口9b近傍)で脱粒される多量の穀粒を、機体左側部の扱口9bから離れた機体右側部の排塵口23側に移動させる必要がないから、扱胴21にて脱粒された穀粒が、脱穀部9内部に滞留する時間を短縮できる。また、排塵口23側に比べて扱口9b側の穀粒に混在する藁屑量または粉塵量が少ないから、穀粒取出コンベヤ36の穀粒搬送効率を向上できると共に、穀粒取出コンベヤ36の送り終端側から送り始端側に向けて送風ファン34の選別風が供給されるから、排塵口23側から扱口9b側に搬送される途中で軽い藁屑または粉塵などは、送風ファン34の選別風にて藁屑または粉塵などが排塵口23から機体右側外方に排出されやすく、穀粒取出コンベヤ36の送り終端側から機体左側外方に取出される穀粒に混在する藁屑量または粉塵量などを低減できる。
図26、図27に示す如く、オペレータが座乗して運転する場合、運転座席42を操縦コラム41の後方位置に取り付ける。上部機体フレーム1bの右側後端部に運転席ブラケット体111を設け、運転席ブラケット体111に運転席フレーム112の前端部を着脱可能にボルト締結している。また、上部機体フレーム1bの右側後端から後方に向けて運転席フレーム112の後端側を略水平に延設し、運転席フレーム112の後端部に運転座席42を取付け、運転席フレーム112を介して運転操作部5後方に運転座席42を配置し、運転座席42に座乗したオペレータ(図27の仮想線に示す)が、運転操作部5の各レバー43,44,45,46,47,48等を操作可能に構成している。
また、運転座席42に座乗するオペレータの足元と右の履帯2後端部の間に配置する足元ガード体114を備える。運転席フレーム112の前後幅中間部から下方に向けてガード体支持フレーム115を延設し、ガード体支持フレーム115に足元ガード体114を着脱可能に固定している。履帯2による圃場からの泥がオペレータの足下にかかることを足元ガード体114にて防止できるとともに、オペレータの足元が右の履帯2に接触するのを足元ガード体114にて阻止できる。加えて、ガード体支持フレーム115の下端部に足載せフレーム113を固着し、運転座席42に座乗したオペレータが足を足載せフレーム113に載せると共に、運転席フレーム112に高さ調節フレーム110を介してガード体支持フレーム115の上端側を昇降可能にボルト連結している。