JP6533127B2 - 車両用ドアロック装置 - Google Patents
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Description
このロック装置は、互いに分離及び結合可能なラッチユニットとロックユニットとを組み合わせて構成されたものである。
さらにポールにはリフトレバーが固定されている。
ラッチ位置に位置するラッチがストライカと係合するときにポールが係合位置に位置すると、ラッチに係合したポールによって、ラッチユニットはラッチとストライカが係合するラッチ状態に保持される。一方、ポールが非係合位置に移動すると、ポールがラッチとの係合を解除するので、ラッチユニットはラッチがアンラッチ位置側へ回転してストライカを解放するアンラッチ状態となる。
ドアに設けたロックノブがロック位置に位置することによりアクティブレバー及びオープンリンクがロック位置に位置するとき、ハンドルがいずれの位置に位置していてもオープンリンクはリフトレバーとは係合しない。従って、この場合はポールの位置は変わらない。そのため、この状態でドアが車体のドア開口を閉じかつラッチ位置に位置するラッチがストライカと係合している場合、ラッチユニットはこのラッチ状態を維持する。
このようなガイド手段によってオープンリンクを移動案内すれば、アクティブレバーをアンロック位置へ移動させたときに、オープンリンクをアンロック位置に位置決め可能になる。
ラッチユニット(第一支持ケース)とロックユニット(第二支持ケース)を互いに組み付けることにより構成されたロック装置には、第一支持ケースと第二支持ケースとの間で組付誤差が生じる。
そのため、ガイド手段によってオープンリンクをアンロック位置に位置決めするためには、オープンリンクとリフトレバーの部品精度や組付精度を上げる必要がある。しかしこれらの精度を上げようとするとドアロック装置の製造コストが高くなってしまう。
本発明は、車体に取付けられたストライカと係合することによって車両ドアを閉止状態に保持するラッチ位置と、前記ストライカと係合しないアンラッチ位置と、に回転可能なラッチと、該ラッチと係合して前記ラッチを前記ラッチ位置に保持する係合位置と、前記ラッチとの係合を解除する非係合位置と、に回転可能なポールと、該ポールと一体的に回転するリフトレバーと、前記ラッチ及び前記ポールを回転可能に支持する第一支持ケースと、前記車両ドアに設けた操作手段に対する操作に連動して第一位置と第二位置との間を回転するオープンレバーと、前記オープンレバーに回転可能に支持されたオープンリンクと、ロック位置とアンロック位置との間を回転することにより、前記オープンリンクの前記オープンレバーに対する相対回転位置を変化させるオープンリンク移動部材と、前記オープンレバー及び前記オープンリンク移動部材を回転可能に支持する、前記第一支持ケースに対して着脱可能な第二支持ケースと、を備え、前記オープンリンク移動部材が前記アンロック位置に位置する場合に前記オープンレバーが前記第二位置から前記第一位置側へ移動したときに前記オープンリンクと係合することにより、そのまま前記オープンレバーを前記第一位置まで回転させた場合に前記オープンリンクが前記リフトレバーを押圧して前記ポールを前記非係合位置に位置させるアンロック位置に前記オープンリンクを位置決めする第一ガイド手段を前記第一支持ケースに設けるのがよい。
従って、リフトレバー及びオープンリンクを金属製とした場合と比べて、オープンリンク移動部材をロック位置へ移動させたときに、ポールを誤って非係合位置側に回転させてしまうおそれ、即ちラッチを誤ってアンラッチ位置へ移動させてしまうおそれを小さくできる。
図1に示す車両の車両ドア10はサイドドアであり、その前端部が車体(図示略)に対して上下方向の回転軸まわりに回転可能として支持されている。車両ドア10は、車体の側面に形成された開口部を完全に開放する開位置と、この開口部を塞ぐ閉位置と、の間を車体に対して水平方向に回転可能である。なお、以下の説明中の「前後方向」及び「車内外方向」は、車両ドア10が閉位置に位置する場合を基準とした方向である。
さらにトリム13の上端部には、ロックノブ19が上下方向にスライド自在として設けられている。ロックノブ19はトリム13に対してアンロック位置(図1の位置)と、アンロック位置よりも下方に位置するロック位置(図示略)と、の間をスライド可能である。
このロック装置20は、第一支持ケース21と、第二支持ケース22と、第三支持ケース23と、ラッチ機構30と、ロック機構40と、を備えている。
樹脂製の一体成形品である第一支持ケース21はラッチ機構30を支持している。そして第一支持ケース21とラッチ機構30がラッチユニット26を構成している。
図2乃至図6に示すように、第一支持ケース21にはストライカ進入溝21aが形成されている。さらに図5乃至図11に示すように第一支持ケース21の内面には、アンロック時ガイド手段21b(第一ガイド手段)が一体的に突設されている。
ラッチ機構30は、車体に固定されたストライカ(図示略)と係脱可能かつ回転可能なラッチ31と、ラッチ31に対して係脱する方向に回転可能なポール33と、ポール33に固定されたリフトレバー35と、を備えている。
ポール33は、ラッチ位置に位置するラッチ31と係合してラッチ31をラッチ位置に保持する係合位置と、ラッチ31から離間する非係合位置と、の間を回転可能として第一支持ケース21に支持されている。
金属製のリフトレバー35の一部には、断面略L字形のL字状部35aが曲折加工されている。L字状部35aの下部は被押圧部35bにより構成されている。さらにL字状部35aの側面には平面からなるロック時ガイド手段35c(第二ガイド手段)が形成されている。
付勢手段の付勢力によって、ラッチ31は常にアンラッチ位置側に回転付勢されかつポール33は常に係合位置側に回転付勢されている。
一方、ポール33を付勢手段の付勢力に抗して非係合位置に回転させると、ラッチ31がアンラッチ位置側へ回転可能となる。そのためラッチ機構30は、ストライカを解放可能な「アンラッチ状態」となる。
ロック機構40は、アウトサイドオープンレバー41、オープンリンク43、アクティブレバー45(オープンリンク移動部材)及びインサイドオープンレバーを備えている。
オープンリンク43の上端部にはアンロック時押圧部43aが突設されている。さらにアンロック時押圧部43aの角部にはロック時被ガイド部43bが形成されている。
アクティブレバー45とロックノブ19は図示を省略した操作ワイヤによって互いに連係されている。そのため、ロックノブ19とアクティブレバー45は互いに連動する。即ち、ロックノブ19がロック位置に位置するときアクティブレバー45がロック位置に位置する。その一方でロックノブ19がロック位置からアンロック位置へ移動すると、アクティブレバー45がアンロック位置へ回転する。
インサイドオープンレバーとインサイドハンドル18は、操作ワイヤによって互いに連係されている。そのため、インサイドハンドル18とインサイドオープンレバーは互いに連動する。即ち、インサイドハンドル18が初期位置に位置するときインサイドオープンレバーが非押圧位置(第二位置)に位置する。このときインサイドオープンレバーはアウトサイドオープンレバー41に対して何ら力を及ぼさない。その一方で、インサイドハンドル18が初期位置からラッチ解除位置へ移動すると、インサイドオープンレバーが押圧位置(第一位置)へ移動してアウトサイドオープンレバー41を前記押圧位置へ移動させる。
このようにして第一支持ケース21(ラッチユニット26)と第二支持ケース22(ロックユニット27)と第三支持ケース23とを互いに接続すると図2に示すロック装置20の完成体となる。さらに第一支持ケース21、第二支持ケース22、及び第三支持ケース23によってハウジング24が構成される。
車両ドア10が車体の側面に形成された開口部を閉じる閉位置に位置するとき、ラッチ位置に位置するラッチ31が車体側のストライカと係合し、かつ、付勢手段の付勢力によって係合位置側に回転付勢されたポール33がラッチ31に係合してラッチ31をラッチ位置に保持する。即ち、ラッチ機構30はラッチ状態となる。
この状態で例えばアウトサイドハンドル17を初期位置からラッチ解除位置側へ回転操作すると、それまで非押圧位置に位置していたアウトサイドオープンレバー41が押圧位置側に向かって回転する(図8参照)。するとアウトサイドオープンレバー41によって支持されたオープンリンク43が、アウトサイドオープンレバー41に対して時計方向に相対回転しながらリフトレバー35側へ接近する。すると、図8に示すようにリフトレバー35側へ接近したオープンリンク43のロック時被ガイド部43bがリフトレバー35のロック時ガイド手段35cに接触する。このときのオープンリンク43の回転位置が「ロック位置」である。アウトサイドハンドル17をラッチ解除位置側へさらに回転させると、図9に示すようにオープンリンク43はそのロック時被ガイド部43bをロック時ガイド手段35c上でスライドさせながら、リフトレバー35に対して相対移動する。そして、アウトサイドハンドル17がラッチ解除位置へ到達しかつアウトサイドオープンレバー41が押圧位置へ到達したとき、オープンリンク43とリフトレバー35は図9に示す位置関係となる。このようにオープンリンク43がロック位置に位置した後にアウトサイドハンドル17をラッチ解除位置まで回転させても、オープンリンク43はリフトレバー35の被押圧部35bを上方へ押圧しない。従って、リフトレバー35と一体化したポール33が係合位置にとどまるので、ラッチ機構30はラッチ状態を維持する。
なお、図7の状態でインサイドハンドル18を初期位置からラッチ解除位置側へ回転操作させた場合は、インサイドオープンレバーが非押圧位置から押圧位置へ移動してアウトサイドオープンレバー41を押圧位置へ移動させる。従って、この場合もラッチ機構30はラッチ状態を維持する。
このようにしてオープンリンク43をアンロック位置に正確に位置決めすると、オープンリンク43のアンロック時押圧部43aとリフトレバー35の被押圧部35bとが隙間を形成しながら対向する。
ロック時ガイド手段35cはリフトレバー35に設けられている。そのため、ロック時ガイド手段35cとリフトレバー35の相対位置の位置精度は、オープンリンク43とリフトレバー35の部品精度及び組付精度並びに第一支持ケース21と第二支持ケース22との間の組付誤差の影響を受けない。それ故、アクティブレバー45がロック位置に位置するときに、ロック時ガイド手段35cによってオープンリンク43をロック位置に位置決めすると、オープンリンク43とリフトレバー35の部品精度及び組付精度並びに第一支持ケース21と第二支持ケース22との間の組付誤差の有無に拘わらず、オープンリンク43とリフトレバー35の相対位置は設計位置通りとなる。
従って、アウトサイドオープンレバー41を押圧位置まで回転させたときに、ロックノブ19がロック位置に位置するにも拘わらず、オープンリンク43がポール33を非係合位置に移動させてラッチ機構30をアンラッチ状態に移行させてしまうおそれは殆どない。
しかし本実施形態ではリフトレバー35を金属製にした上でオープンリンク43を樹脂製としている。そのため、オープンリンク43のロック時被ガイド部43bがリフトレバー35のロック時ガイド手段35cに接触したときに、オープンリンク43のロック時被ガイド部43bをリフトレバー35のロック時ガイド手段35c上で円滑にスライドさせ易い。
従って、リフトレバー35及びオープンリンク43を金属製とした場合と比べて、ポール33を誤って非係合位置側に回転させてしまうおそれが小さい。
そのため、アンロック時ガイド手段21bとリフトレバー35の相対位置の位置精度は、オープンリンク43とリフトレバー35の部品精度及び組付精度並びに第一支持ケース21と第二支持ケース22との間の組付誤差の影響を受けない。それ故、アクティブレバー45がアンロック位置に位置するときに、アンロック時ガイド手段21bによってオープンリンク43をアンロック位置に位置決めすると、オープンリンク43とリフトレバー35の部品精度及び組付精度並びに第一支持ケース21と第二支持ケース22との間の組付誤差の有無に拘わらず、オープンリンク43とリフトレバー35の相対位置は設計位置通りとなる。
従って、アウトサイドオープンレバー41を非押圧位置から押圧位置へ回転させたときに、ロックノブ19がアンロック位置に位置するにも拘わらず、オープンリンク43がリフトレバー35に対して空振りし、その結果、ラッチ機構30がアンラッチ状態に移行できなくなるおそれは殆どない。
例えば、リフトレバー35からロック時ガイド手段35cを省略しかつオープンリンク43からロック時被ガイド手段43bを省略するか、又は、第一支持ケース21からアンロック時ガイド手段21bを省略してもよい。
アクティブレバー45とは別の部材をオープンリンク移動部材として利用してもよい。
またサイドドアとは異なる車両ドア(例えばバックドア)に本発明を適用してもよい。
Claims (5)
- 車体に取付けられたストライカと係合することによって車両ドアを閉止状態に保持するラッチ位置と、前記ストライカと係合しないアンラッチ位置と、に回転可能なラッチと、
該ラッチと係合して前記ラッチを前記ラッチ位置に保持する係合位置と、前記ラッチとの係合を解除する非係合位置と、に回転可能なポールと、
該ポールと一体的に回転するリフトレバーと、
前記ラッチ及び前記ポールを回転可能に支持する第一支持ケースと、
前記車両ドアに設けた操作手段に対する操作に連動して第一位置と第二位置との間を回転するオープンレバーと、
前記オープンレバーに回転可能に支持されたオープンリンクと、
ロック位置とアンロック位置との間を回転することにより、前記オープンリンクの前記オープンレバーに対する相対回転位置を変化させるオープンリンク移動部材と、
前記オープンレバー及び前記オープンリンク移動部材を回転可能に支持する、前記第一支持ケースに対して着脱可能な第二支持ケースと、
を備え、
前記オープンリンク移動部材が前記アンロック位置に位置する場合に前記オープンレバーが前記第二位置から前記第一位置側へ移動したときに前記オープンリンクと係合することにより、そのまま前記オープンレバーを前記第一位置まで回転させた場合に前記オープンリンクが前記リフトレバーを押圧して前記ポールを前記非係合位置に位置させるアンロック位置に前記オープンリンクを位置決めする第一ガイド手段を前記第一支持ケースに設けた、車両用ドアロック装置。 - 請求項1に記載の車両用ドアロック装置において、
前記オープンリンク移動部材が前記ロック位置に位置する場合に前記オープンレバーが前記第二位置から前記第一位置側へ移動したときに前記オープンリンクと係合することにより、そのまま前記オープンレバーを前記第一位置まで回転させた場合に前記オープンリンクが前記ポールを前記非係合位置に位置させるようには前記リフトレバーを押圧しないロック位置に前記オープンリンクを位置決めする第二ガイド手段を前記リフトレバーに設けた、車両用ドアロック装置。 - 車体に取付けられたストライカと係合することによって車両ドアを閉止状態に保持するラッチ位置と、前記ストライカと係合しないアンラッチ位置と、に回転可能なラッチと、
該ラッチと係合して前記ラッチを前記ラッチ位置に保持する係合位置と、前記ラッチとの係合を解除する非係合位置と、に回転可能なポールと、
該ポールと一体的に回転するリフトレバーと、
前記ラッチ及び前記ポールを回転可能に支持する第一支持ケースと、
前記車両ドアに設けた操作手段に対する操作に連動して第一位置と第二位置との間を回転するオープンレバーと、
前記オープンレバーに回転可能に支持されたオープンリンクと、
ロック位置とアンロック位置との間を回転することにより、前記オープンリンクの前記オープンレバーに対する相対回転位置を変化させるオープンリンク移動部材と、
前記オープンレバー及び前記オープンリンク移動部材を回転可能に支持する、前記第一支持ケースに対して着脱可能な第二支持ケースと、
を備え、
前記オープンリンク移動部材が前記ロック位置に位置する場合に前記オープンレバーが前記第二位置から前記第一位置側へ移動したときに前記オープンリンクと係合することにより、そのまま前記オープンレバーを前記第一位置まで回転させた場合に前記オープンリンクが前記ポールを前記非係合位置に位置させるようには前記リフトレバーを押圧しないロック位置に前記オープンリンクを位置決めする第二ガイド手段を前記リフトレバーに設けた、車両用ドアロック装置。 - 請求項3に記載の車両用ドアロック装置において、
前記オープンリンク移動部材が前記アンロック位置に位置する場合に前記オープンレバーが前記第二位置から前記第一位置側へ移動したときに前記オープンリンクと係合することにより、そのまま前記オープンレバーを前記第一位置まで回転させた場合に前記オープンリンクが前記リフトレバーを押圧して前記ポールを前記非係合位置に位置させるアンロック位置に前記オープンリンクを位置決めする第一ガイド手段を前記第一支持ケースに設けた、車両用ドアロック装置。 - 請求項1乃至4の何れか1項に記載の車両用ドアロック装置において、
前記オープンリンクが樹脂製であり、
前記リフトレバーが金属製である、車両用ドアロック装置。
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JP2015164504A JP6533127B2 (ja) | 2015-08-24 | 2015-08-24 | 車両用ドアロック装置 |
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