JP6521953B2 - 高いジアミン過剰での半芳香族コポリアミドの製造方法 - Google Patents

高いジアミン過剰での半芳香族コポリアミドの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、反応バッチ中で高いジアミン過剰で半芳香族コポリアミドを製造する方法に関する。
ポリアミドは、世界中で大規模に製造されるポリマーに属し、かつ主要な利用範囲のフィルム、繊維及び原材料の他に多数の他の使用目的にも利用される。ポリアミドの重要なグループは、部分結晶質又は非晶質の、熱可塑性の、半芳香族のポリアミドであり、これは重要な工業用プラスチックとして広範囲に使用されている。このポリアミドは、特にその高い温度安定性により優れていて、これは高耐熱性ポリアミド(HTPA)ともいわれる。このHTPAの重要な利用分野は電気部材及び電子部材の製造であり、ここで特にポリフタルアミド(PPA)を基礎とするポリマーは、無鉛条件下でのハンダ付けプロセス(lead free soldering)での使用に適している。ここで、HTPAは、特に、差し込み式コネクタ、マイクロスイッチ及びマイクロボタン及び半導体部材、例えば発光ダイオード(LED)のリフレクタハウジングの製造のために用いられる。HTPAの更に重要な利用分野は高温領域での自動車用途である。ここでは、特に、使用されるポリマーの良好な耐熱老化性、高い強度及び高い靱性及び高い溶接シーム強度が重要である。非晶質HTPA又は結晶部分が極めて低いHTPAは透明であり、かつ特に、透明性が好ましい用途のために適している。部分結晶性HTPAは、一般に比較的高い周囲温度で持続的な強度により優れていて、例えばエンジンルーム領域での用途に適している。
高温用途のための成形材料中で使用するためのポリアミドは、複雑な特性プロフィールを有していなければならず、ここでは、長期間の熱負荷の際の良好な機械特性を、良好な加工性とも調和させなければならない。特に、このポリアミドは、高すぎない多分散性(PD)と同時に十分に高い分子量を有するべきである。更に、このポリアミドは、良好なポリマー特性、特に良好な機械特性、例えば強度及び靱性、低い溶融粘度及び架橋ポリマーの低い割合(ゲル割合)を特徴とする。
欧州特許公開(EP−A1)第550315号明細書は、半芳香族ポリアミドの製造方法を記載していて、ここで、ジアミンとジカルボン酸とは主に化学量論比の量で使用される。
欧州特許公開(EP−A1)第0693515号明細書は、多段階のバッチプロセスでの部分結晶質又は非晶質の、熱可塑性に加工可能な、半芳香族ポリアミドの前縮合物の製造方法を記載している。この場合、同様にジアミンとジカルボン酸とは、主に化学量論比の量で使用される。
独国特許第4142978号明細書は、少なくとも1種のコポリアミド保護層と少なくとも1種のコポリアミド遮断層からなる、再利用包装用の多層複合材系を記載していて、ここでは、使用されるコポリアミドの製造は不連続的に行われる。この実施例によると、コポリアミドの製造は融液の形で耐圧オートクレーブ中で窒素通気下で行う。この文献は、コポリアミドの製造のために出発材料組成物中で使用されるジアミン成分を、300〜650meq/kgの化学量論的過剰で使用することを教示していない。
国際公開第2004/055084号は、部分結晶質の、熱可塑性に加工可能な、半芳香族コポリアミドを記載していて、このコポリアミドは、少なくとも次のモノマー又はその予備縮合物:a)テレフタル酸、b)少なくとも1種の、44個までの炭素原子を有する二量化された脂肪酸及びc)式H2N−(CH2x−NH2の少なくとも1種の脂肪族ジアミン(式中、xは4〜18までの整数を意味する)の縮合により製造することができる。このコポリアミドの製造のために、一括して公知の方法が指摘される。この文献も、ポリアミドの出発材料組成物中での、ジアミン成分の300〜650meq/kgの過剰を教示していない。
欧州特許第384859号明細書は半芳香族ポリアミドの製造を記載していて、ここで、芳香族ジカルボン酸とアルキルペンタメチレンジアミンとが使用される。この場合、アミンコモノマーは、化学量論比に対して0.5〜7%の過剰で使用される。PA6.T/6.Iの場合に、これはポリアミド1kg当たり約20meq〜ポリアミド1kg当たり280meqのアミン過剰に相当する。
米国特許第5,270,437号明細書は、高分子量の半芳香族ポリアミドの製造方法を記載していて、ここでは、芳香族二酸と、少なくとも1種の化学量論比の量のジアミン成分と、ギ酸とを有する反応混合物が使用され、ここで、このジアミン成分は、2−メチルペンタメチレンジアミン少なくとも10Mol%を含有する。
欧州特許第1860134号明細書は、半芳香族ポリアミドを記載していて、ここで、ジアミン単位の60〜100Mol%は、9〜13個の炭素原子を有する脂肪族ジアミンから誘導されかつ末端アミノ基の割合は60〜120meq/kgである。
特開2011−225830号公報は、ペンタメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン及びメチルペンタメチレンジアミンを芳香族カルボン酸及び脂肪族カルボン酸と高めた温度でかつ高めた圧力で反応させる、半芳香族ポリアミドの製造方法を記載している。この重縮合の過程で、アミノ末端基とカルボン酸末端基との当モル量を維持しかつ高分子量を達成するために、最初に過剰のジアミンを添加し、そのためジアミン対ジカルボン酸とのモル比は1.002〜1.15の範囲内にある。
更に、加工性に関して及び得られる機械特性に関して、特に高温で、改善された特性プロフィールを提供するポリアミド成形材料用の半芳香族ポリアミドの需要がある。
本発明の基礎となる課題は、改善された特性を有する半芳香族コポリアミドを提供することである。この半芳香族コポリアミドは、ポリアミド成形材料の製造のために特に適していて、この成形材料からは、好ましくは自動車工業用の部材並びに電気/電子分野の部材が製造される。
意外にも、反応バッチ中で高めた量の脂肪族ジアミン又は脂環式ジアミンを使用する際に、上述のような好ましい特性プロフィールを有するコポリアミドを達成できることが見出された。これは、特に、カルボン酸成分がテレフタル酸及び/又はイソフタル酸を有するか又はテレフタル酸及び/又はイソフタル酸からなり、かつジアミン成分がヘキサメチレンジアミンを有するか又はヘキサメチレンジアミンからなる場合に当てはまる。特に、本発明による方法は、PA6.T/6.Iの製造のために用いられる。
特に、多分散性は、本発明により使用されるジアミン過剰の場合に、過剰成分の同じモル量での二酸過剰の場合よりも著しく低下することは意外である。二酸過剰と比べてジアミン過剰のこのような好ましい効果は、公知の先行技術から導き出すことはできない。
更に、意外にも、数平均分子量Mnと多分散性PDとの商が、半芳香族ポリアミドの工業的適性のための特に適した基準であることが見出された。半芳香族ポリアミドの多くの用途にとって、Mnが(良好な機械特性を達成するために)高く、並びにPDは(低い架橋によって良好な靱性及び良好な流動性を達成するために)できる限り低い場合が好ましい。従って、この両者の商は多大な技術的意義がある、というのもこの商がこの両方のパラメータを相互に関連づけ、かつ本発明による手順の場合にだけ最適値を達成できるためである。この商が高ければそれだけ、達成される特性プロフィールはより良好となる。最適化されたMn/PD比のこの好ましい影響は、この半芳香族ポリアミドの達成される溶融粘度を反映し、この溶融粘度は分子量によるだけでなく、PD値にも極めて大きく依存する。
発明の概要
本発明の第1の主題は、半芳香族ポリアミドの製造方法であり、ここで、
a) 次の
A) 少なくとも1種の、非置換又は置換された芳香族ジカルボン酸又はこの誘導体、及び
B) 少なくとも1種の、脂肪族又は脂環式ジアミン、
又は少なくとも1種の化合物A)と、少なくとも1種の化合物B)との塩を有する
出発材料組成物を準備し、
b) 工程a)で準備された出発材料組成物を、少なくとも1つの重合区域に供給し、高めた温度でかつ少なくとも重合の開始時に高めた圧力で重合させ、
c) 前記重合の過程で、前記重合区域から水を含む気相を取り出すが、
ただし、前記ジアミン成分B)を前記出発材料組成物中で、300〜650meq/kgの化学量論的過剰で使用し、ここで、前記重合の過程で、前記ジアミン成分の一部が水を含む気相と共に前記重合区域から搬出される場合には、前記出発材料組成物中の前記ジアミン成分B)の化学量論的過剰を、搬出された前記ジアミン成分の分だけ高めなければならない。
本発明の他の主題は、上述及び後述で定義されたような方法により得られる半芳香族ポリアミドである。
本発明の他の主題は、上述及び後述で定義されたような方法により得られる、少なくとも1種のポリアミドを含むポリアミド成形材料である。本発明の他の主題は、このようなポリアミド成形材料から製造される成形品である。
本発明の他の主題は、上述及び後述で定義されたような半芳香族ポリアミド又は成形材料の、電気部材及び電子部材の製造のため及び高温領域での自動車用途のための使用である。
発明の記載
本発明の範囲内で、「アミド形成することができる成分」とは、次に詳細に定義される成分A)〜I)である。
この出願の範囲内で、meq/kgの記載は、アミド形成の際に生成された水の質量を差し引いた、アミド形成のために使用された成分の全質量を基準とする。水の量の決定のために、この場合、アミド形成のために使用された成分の完全な反応を前提とする。アミド形成のために使用された成分とは、この場合、成分A)、B)及び、存在する限り、C)〜I)であると解釈される。従って、基準値は、アミド形成のために使用された成分から完全なモノマー反応を仮定した場合に得られるポリアミドである。
ジアミン、つまり、アミド形成することができる2個のアミノ基を有する化合物には、1mmol/kg=2meq/kgが当てはまる。
従って、本発明の場合に、この出発材料組成物中の、キログラム当たりmeq(ミリ当量)で表すジアミン成分B)の過剰は、ジカルボン酸成分A)に相対して使用される。この場合、重合の過程において分離される水を含む気相による、ジアミンの場合による損失が考慮される。ジカルボン酸A)に相対するジアミン成分B)の過剰に関して、半芳香族ポリアミドの製造のために付加的にラクタムG)及び/又はω−アミノカルボン酸H)を使用する場合に何も変化しない、というのも、これらの成分がアミノ基対カルボン酸基との比率を変更しないためである。同じことが、1分子当たり同じ数のアミノ基及びカルボン酸基を有する多官能性成分I)にも当てはまる。1分子当たり異なる数のアミノ基及びカルボン酸基を有する単官能性成分E)及びF)並びに多官能性成分I)は、好ましくは、ジカルボン酸成分A)に相対するジアミン成分B)の化学量論的過剰が維持される程度に僅かな量で使用されるだけである。
この場合、意外にも、出発材料組成物中でジアミン成分B)を300〜650meq/kgの過剰で、つまり、アミド形成することができるアミノ基の、アミド形成することができるカルボキシル基に対する化学量論比に比べて相応する過剰で使用される場合が好ましいことが判明した。アミド形成することができるアミノ基の、アミド形成することができるカルボキシル基に対する化学量論比に比べたこのような過剰は、以後、省略して「化学量論的過剰」ともいう。重合の過程で、このジアミン成分の一部が、水を含む気相と共に重合区域から搬出される場合、出発材料組成物中のジアミン成分B)の過剰を相応して高めなければならない。
従って、出発材料組成物中でのジアミン成分B)の化学量論的過剰と、重合区域から水を含む気相と共に搬出されるジアミン成分の部分との差は、好ましくは10〜600meq/kgである。特に好ましくは、出発材料組成物中でのジアミン成分B)の化学量論的過剰と、重合区域から水を含む気相と共に搬出されるジアミン成分の部分との差は、50〜500meq/kg、特に100〜400meq/kgである。
重合区域から水を含む気相と共に搬出されるジアミン成分B)の部分の決定のために、搬出された流れ又は正確に定義されたその部分量を凝縮し、ジアミン成分B)の割合を、公知の質量分析方法による酸滴定によって決定することができる。このジアミン成分の他に、他の揮発性成分が気相と共に搬出される場合、公知のクロマトグラフィー法(例えば毛管電気泳動又はHPLC)によってこれを同定し、定量的に決定することができる。
本発明による方法によって、ジアミン成分B)の過剰は、蒸発及び重合区域からの搬出によるジアミンの場合による損失を明らかに上回るほど大きいことが保証される。従って、本発明による方法の反応混合物中では、この重縮合の全体の過程にわたり、反応混合物中の、遊離ジアミンとして又はポリマー鎖中へ組み込まれるジアミンとしてのジアミン成分B)の含有率は、ジアミンとジカルボン酸との完全な反応のために必要なジアミンの化学量論的な含有率を明らかに上回る。意外にも、出発材料組成物中の本発明により使用されるジアミンの過剰によって、得られる半芳香族ポリアミドの好都合に高い分子量を、同時に好都合に低い多分散性(PD=Mw/Mn)で達成できることが見出された。更に、数平均分子量MnのPDに対する商が少なくとも7000である場合に、特に良好なポリマー特性、例えば良好な機械特性(例えば、強度及び靱性)、低い溶融粘度及び低いゲル割合が達成されることが見出された。
酸成分のモノマー及びジアミン成分のモノマー並びに場合により使用されるラクタム成分のモノマーは、縮合によってそれぞれのモノマーから誘導されているアミドの形の繰返単位又は末端基を形成する。これは、一般に、コポリアミド中に存在する全ての繰返単位及び末端基の95Mol%、特に99Mol%である。そのほかに、このコポリアミドは少量の他の繰返単位を有していてもよく、この繰返単位は、モノマー、例えばジアミンの分解反応又は副反応から生じていてもよい。
ポリアミドの名称は、本発明の範囲内で部分的に専門分野で通常の省略記号が使用され、この省略記号は、文字PA並びにそれに続く数字及び文字からなる。この省略記号のいくつかは、DIN EN ISO 1043-1で規格化されている。H2N−(CH2x−COOHのタイプのアミノカルボン酸又は相応するラクタムから誘導されるポリアミドは、PA Zと表され、この場合、Zはモノマー中の炭素原子の数を表す。よって、例えばPA6は、ε−カプロラクタム又はω−アミノカプロン酸のポリマーを表す。H2N−(CH2x−NH2及びHOOC−(CH2y−COOHのタイプのジアミン及びジカルボン酸から誘導されるポリアミドは、PA Z1 Z2で表され、この場合、Z1はジアミン中の炭素原子の数を表し、Z2はジカルボン酸中の炭素原子の数を表す。コポリアミドの名称について、これらの成分は、斜線により隔てられた一連の量の割合で記載される。よって、例えばPA66/610は、ヘキサメチレンジアミン、アジピン酸及びセバシン酸からのコポリアミドである。
本発明により使用される、芳香族基又は脂環式基を有するモノマーについて、次の文字記号が使用される:
T=テレフタル酸、I=イソフタル酸、MXDA=m−キシレンジアミン、IPDA=イソホロンジアミン、PACM=4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、MACM=2,2′−ジメチル−4,4′−メチレンビス−(シクロヘキシルアミン)。
以後、「C1〜C4−アルキル」の表現は、非置換の直鎖及び分枝したC1〜C4−アルキル基を含む。C1〜C4−アルキル基の例は、特にメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル(1,1−ジメチルエチル)である。
次に挙げられる芳香族ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸、脂環式ジカルボン酸及びモノカルボン酸において、カルボキシル基はそれぞれ、誘導化されていない形で又は誘導体の形で存在していてもよい。ジカルボン酸の場合、誘導体の形で存在しないか、一方のカルボキシル基又は両方のカルボキシル基が誘導体の形で存在することができる。適した誘導体は、無水物、エステル、酸塩化物、ニトリル及びイソシアナートである。好ましい誘導体は、無水物又はエステルである。ジカルボン酸の無水物は、モノマーの形で又はポリマーの形で存在することができる。好ましいエステルは、アルキルエステル及びビニルエステル、特に好ましくはC1〜C4−アルキルエステル、特にメチルエステル又はエチルエステルである。ジカルボン酸は、好ましくはモノアルキルエステル又はジアルキルエステル、特に好ましくはモノ−C1〜C4−アルキルエステル又はジ−C1〜C4−アルキルエステル、特に好ましくはモノメチルエステル、ジメチルエステル、モノエチルエステル又はジエチルエステルとして存在する。ジカルボン酸は、更に好ましくは、モノビニルエステル又はジビニルエステルとして存在する。ジカルボン酸は、更に好ましくは、混合型のエステル、特に好ましくは多様なC1〜C4−アルキル成分との混合型のエステル、特にメチルエチルエステルとして存在する。
芳香族ジカルボン酸A)は、好ましくは、それぞれ非置換又は置換された、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸又はジフェニルジカルボン酸及びこれらの誘導体及び上述の芳香族ジカルボン酸の混合物の中から選択される。
置換された芳香族ジカルボン酸A)は、好ましくは少なくとも1個の(例えば1、2、3又は4個の)C1〜C4−アルキル基を有する。特に、置換された芳香族ジカルボン酸A)は、1又は2個のC1〜C4−アルキル基を有する。この基は、好ましくはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル及びtert−ブチルの中から、特に好ましくはメチル、エチル及びn−ブチルの中から、特にメチル及びエチルの中から、殊にメチルの中から選択される。置換された芳香族ジカルボン酸A)は、アミド形成を妨害しない他の官能基を有していてもよく、例えば5−スルホイソフタル酸、その塩及び誘導体であることができる。これについての好ましい例は、5−スルホイソフタル酸ジメチルエステルのナトリウム塩である。
好ましくは、芳香族ジカルボン酸A)は、非置換のテレフタル酸、非置換のイソフタル酸、非置換のナフタレンジカルボン酸、2−クロロテレフタル酸、2−メチルテレフタル酸、5−メチルイソフタル酸及び5−スルホイソフタル酸の中から選択される。
特に、芳香族ジカルボン酸A)として、テレフタル酸、イソフタル酸又はテレフタル酸とイソフタル酸との混合物を使用するのが好ましい。
好ましくは、この半芳香族ポリアミドは、全てのジカルボン酸に対する芳香族ジカルボン酸の割合が少なくとも50Mol%、特に好ましくは70Mol%〜100Mol%である。特別な実施態様の場合に、この半芳香族ポリアミドは、テレフタル酸又はイソフタル酸又はテレフタル酸とイソフタル酸との混合物の割合を、全てのジカルボン酸を基準として少なくとも50Mol%、好ましくは70Mol%〜100Mol%有する。
好ましくは、工程a)において準備される出発材料組成物は、成分A)として、テレフタル酸とイソフタル酸とを、100:0〜50:50、特に好ましくは90:10〜60:40のモル比で含有する。
脂肪族又は脂環式ジアミンB)は、好ましくは、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、2−メチル−1,8−オクタメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、2,4−ジメチルオクタメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、2,4−ジメチルオクタメチレンジアミン、5−メチルノナンジアミン、ビス−(4−アミノシクロヘキシル)−メタン、3,3′−ジメチル−4,4′ジアミノジシクロヘキシルメタン及びこれらの混合物の中から選択される。
特別な実施態様の場合に、このジアミンB)は、ペンタメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン又はメチルペンタメチレンジアミンではない。
特に好ましくは、ジアミンB)は、ヘキサメチレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、ビス−(4−アミノシクロヘキシル)−メタン、3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノジシクロヘキシルメタン及びこれらの混合物の中から選択される。
好ましくは、このジアミン成分B)は、ジアミン成分B)の全質量を基準として少なくとも50質量%、特に好ましくは少なくとも75質量%、殊に少なくとも90質量%、特に少なくとも92質量%が、ヘキサメチレンジアミンからなる。
特別な実施態様の場合に、工程a)で準備された出発材料組成物は、一般的なジアミンとしてヘキサメチレンジアミンを有する。
特別な実施態様の場合に、工程a)で準備された出発材料組成物は、成分A)及びB)に対して付加的に、アミド形成することができる他の成分を有しない。
更に他の特別な実施態様の場合に、工程a)で準備された出発材料組成物は、
C) 非置換の又は置換された芳香族ジアミン、
D) 脂肪族又は脂環式ジカルボン酸、
E) モノカルボン酸、
F) モノアミン、
G) ラクタム、
H) ω−アミノ酸、
I) A)〜H)とは異なる、これらと共縮合可能な化合物、
及びこれらの混合物
の中から選択される、少なくとも1種の、アミド形成することができる他の成分を有する。
好ましくは、成分C)の割合は、成分A)〜I)の全質量を基準として0〜20質量%、特に好ましくは0〜15質量%である。
好ましくは、成分D)の割合は、成分A)〜I)の全質量を基準として0〜20質量%、特に好ましくは0〜15質量%である。
好ましくは、成分E)の割合は、アミド形成の際に生成される水の質量を差し引いた、アミド形成のために使用される成分の全質量を基準として0〜100meq/kg、特に好ましくは0〜50meq/kgである。
好ましくは、成分F)の割合は、アミド形成の際に生成される水の質量を差し引いた、アミド形成のために使用される成分の全質量を基準として0〜100meq/kg、特に好ましくは0〜50meq/kgである。
好ましくは、成分G)の割合は、成分A)〜I)の全質量を基準として0〜20質量%、特に好ましくは0〜15質量%である。
好ましくは、成分H)の割合は、成分A)〜I)の全質量を基準として0〜20質量%、特に好ましくは0〜15質量%である。
好ましくは、成分I)の割合は、成分A)〜I)の全質量を基準として0〜10質量%、特に好ましくは0〜5質量%である。
「芳香族ジアミン」の概念は、本発明の範囲内で、一般に、少なくとも1つの芳香族基及び少なくとも1つのアミノ基を有する化合物を表す。この場合、アミノ基は、芳香族基に直接結合されている必要はない。適切な芳香族ジアミンC)は、ビス−(4−アミノフェニル)−メタン、3−メチルベンジジン、2,2−ビス−(4−アミノフェニル)−プロパン、1,1−ビス−(4−アミノフェニル)−シクロヘキサン、1,2−ジアミノベンゼン、1,4−ジアミノベンゼン、1,4−ジアミノナフタレン、1,5−ジアミノナフタレン、1,3−ジアミノトルエン、m−キシレンジアミン、N,N′−ジメチル−4,4′−ビフェニル−ジアミン、ビス−(4−メチルアミノフェニル)−メタン、2,2−ビス−(4−メチルアミノフェニル)−プロパン又はこれらの混合物の中から選択される。
脂肪族又は脂環式ジカルボン酸C)は、好ましくは、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、コルク酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン−α,ω−ジカルボン酸、ドデカン−α,ω−ジカルボン酸、マレイン酸、フマル酸又はイタコン酸、シス−及びトランス−シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸、シス−及びトランス−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸、シス−及びトランス−シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸、シス−及びトランス−シクロペンタン−1,2−ジカルボン酸、シス−及びトランス−シクロペンタン−1,3−ジカルボン酸及びこれらの混合物の中から選択される。
工程a)で準備された出発材料組成物は、少なくとも1種のモノカルボン酸を有していてもよい。この場合、モノカルボン酸E)は、本発明により製造されるポリアミドを末端キャップするために利用される。基本的に、ポリアミド縮合の反応条件下で、提供されるアミノ基の少なくとも一部と反応することができる全てのモノカルボン酸が適している。適切なモノカルボン酸E)は、脂肪族モノカルボン酸、脂環式モノカルボン酸及び芳香族モノカルボン酸である。これには、酢酸、プロピオン酸、n−、イソ−又はtert−酪酸、吉草酸、トリメチル酢酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ピバル酸、シクロヘキサンカルボン酸、安息香酸、メチル安息香酸、α−ナフタレンカルボン酸、β−ナフタレンカルボン酸、フェニル酢酸、オレイン酸、リシノール酸、リノール酸、リノレン酸、エルカ酸、大豆、亜麻、トウゴマ及びヒマワリ由来の脂肪酸、アクリル酸、メタクリル酸、バーサチック(Versatic(登録商標))酸、コッホ(Koch(登録商標))酸及びこれらの混合物が挙げられる。
モノカルボン酸E)として不飽和カルボン酸又はこの誘導体を使用する場合、市販の重合禁止剤の存在で作業するのが合目的である。
特に好ましくは、モノカルボン酸E)は、酢酸、プロピオン酸、安息香酸又はこれらの混合物の中から選択される。
工程a)で準備された出発材料組成物は、少なくとも1種のモノアミンF)を有していてもよい。この場合、モノアミンF)は、本発明により製造されるポリアミドを末端キャップするために利用される。基本的に、ポリアミド縮合の反応条件下で、提供されるカルボン酸基の少なくとも一部と反応することができる全てのモノアミンが適している。適切なモノアミンF)は、脂肪族モノアミン、脂環式モノアミン及び芳香族モノアミンである。これには、メチルアミン、エチルアミン、ブチルアミン、プロピルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ステアリルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、アニリン、トルイジン、ジフェニルアミン、ナフチルアミン及びこれらの混合物が挙げられる。
適切なラクタムG)は、ε−カプロラクタム、2−ピペリドン(δ−バレロラクタム)、2−ピロリドン(γ−ブチロラクタム)、カプリルラクタム、エナントラクタム、ラウリルラクタム及びこれらの混合物である。
適切なω−アミノ酸H)は、6−アミノカプロン酸、7−アミノヘプタン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸及びこれらの混合物である。好ましくは、工程a)で準備された出発材料組成物は、ラクタムH)を含まない。
A)〜H)とは異なる、これらと共縮合可能な適切な化合物I)は、少なくとも3価のアミン、カルボン酸、ジアミノカルボン酸などである。
適切な3価のアミンI)は、N′−(6−アミノヘキシル)ヘキサン−1,6−ジアミン、N′−(12−アミノ−ドデシル)ドデカン−1,12−ジアミン、N′−(6−アミノヘキシル)ドデカン−1,12−ジアミン、N′−[3−(アミノメチル)−3,5、5−トリメチル−シクロヘキシル]ヘキサン−1,6−ジアミン、N′−[3−(アミノメチル)−3,5,5−トリメチル−シクロヘキシル]ドデカン−1,12−ジアミン、N′−[(5−アミノ−1,3,3−トリメチル−シクロヘキシル)メチル]−ヘキサン−1,6−ジアミン、N′−[(5−アミノ−1,3,3−トリメチル−シクロヘキシル)メチル]ドデカン−1,12−ジアミン、3−[[[3−(アミノメチル)−3,5,5−トリメチル−シクロヘキシル]アミノ]メチル]−3,5,5−トリメチル−シクロヘキサンアミン、3−[[(5−アミノ−1,3,3−トリメチル−シクロヘキシル)メチルアミノ]メチル]−3,5,5−トリメチル−シクロヘキサンアミン、3−(アミノメチル)−N−[3−(アミノメチル)−3,5,5−トリメチル−シクロヘキシル]−3,5,5−トリメチル−シクロヘキサンアミンである。好ましくは、工程a)で準備された出発材料組成物は、3価のアミンI)を含まない。
適切な化合物I)は、更に、4−[(Z)−N−(6−アミノヘキシル)−C−ヒドロキシ−カルボンイミドイル]安息香酸、3−[(Z)−N−(6−アミノヘキシル)−C−ヒドロキシ−カルボンイミドイル]安息香酸、(6Z)−6−(6−アミノヘキシルイミノ)−6−ヒドロキシ−ヘキサンカルボン酸、4−[(Z)−N−[(5−アミノ−1,3,3−トリメチル−シクロヘキシル)メチル]−C−ヒドロキシ−カルボンイミドイル]安息香酸、3−[(Z)−N−[(5−アミノ−1,3,3−トリメチル−シクロヘキシル)メチル]−C−ヒドロキシ−カルボンイミドイル]安息香酸、4−[(Z)−N−[3−(アミノメチル)−3,5,5−トリメチル−シクロヘキシル]−C−ヒドロキシ−カルボンイミドイル]安息香酸、3−[(Z)−N−[3−(アミノメチル)−3,5,5−トリメチル−シクロヘキシル]−C−ヒドロキシ−カルボンイミドイル]安息香酸及びこれらの混合物である。
本発明による方法により得られる半芳香族ポリアミドは、好ましくは13000〜25000g/mol、特に好ましくは15000〜20000g/molの範囲内の数平均分子量Mnを有する。
本発明による方法により得られる半芳香族ポリアミドは、好ましくは20000〜140000g/molの範囲内の質量平均分子量Mwを有する。
数平均分子量Mn及び質量平均分子量Mwの記載は、本発明の範囲内で、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)による測定に基づく。校正のために、多分散性の低いポリマー標準としてPMMAが使用される。
本発明による方法により得られる半芳香族ポリアミドは、好ましくは高くても3、特に好ましくは高くても2.5の多分散性PD(=Mw/Mn)を示す。
本発明による方法により得られる半芳香族ポリアミドは、好ましくは少なくとも7000、特に少なくとも7500の数平均分子量MnのPDに対する商(Mn/PD)を示す。
本発明による方法により得られる半芳香族ポリアミドは、好ましくは300〜500meq/kgのアミン末端基含有率(AEG)を示す。
本発明による方法により得られる半芳香族ポリアミドは、好ましくは最大で50meq/kgのカルボン酸末端基含有率(CEG)を示す。
相対粘度(RV)は、本発明の範囲内で、25℃で、硫酸100ml中のポリアミド1.0gの濃度で96質量%のH2SO4の溶液として測定される。この相対粘度の決定は、EN ISO 307に準拠する。本発明による方法により得られる半芳香族ポリアミドは、好ましくは1.4〜2.4、特に好ましくは1.5〜2.1の相対粘度を示す。
半芳香族ポリアミドの製造のために、工程a)で準備された出発材料組成物を、少なくとも1つの重合区域に供給し、高めた温度でかつ、少なくとも重合の開始時に高めた温度で重合させる(=工程b)。
本発明による半芳香族ポリアミドは、基本的に、当業者に公知の通常の方法で製造することができる。半芳香族ポリアミドの製造は、一般に、少なくとも1種のジアミンと少なくとも1種のジカルボン酸との塩の水溶液の形成から始まる。この塩の溶液の形成に引き続き、液状の水相中でのオリゴマー化が行われる。目指される分子量増加のために、次いで、更なる方法の過程で、水を除去しかつ反応温度を高めなければならない。更なる分子量増加のために、原則として2つの別のルートが用いられる。第1のバリエーションでは、形成されたオリゴマーを脱水により固相に変換し、いわゆる固相重合(solid State polymerization, SSP)を行う。第2のバリエーションでは、制御した水分離及び温度上昇のもとで、更に重縮合するために、この水溶液を融液に変換する。更なる分子量増加のために、必要な場合に、更に後重合を、例えば押出機中で続けることができる。
引き続き、可能な方法のいくつかを例えば実施すべきであり、ここで、半芳香族コポリアミドの製造に関するこれらの文献の開示内容は、本願の開示内容に完全に含められる。
適切な方法は、例えば欧州特許公開(EP−A1)第0693515号明細書に記載されている。この場合、半芳香族ポリアミドの前縮合物の製造は、多段階のバッチプロセスで行われ、このバッチプロセスは次の工程a)〜e)を有する:
a) 1種以上のジアミンと1種以上のジカルボン酸との1種以上の塩の製造のため、及び場合により120℃〜220℃の温度及び23barまでの圧力で低分子量のオリゴアミドを生成するための部分的予備反応のための塩形成期、
b) 場合により、工程a)の溶液の、この製造の完了時に生じる条件下での、第2の反応容器又は撹拌オートクレーブへの移送期、
c) 反応器内容物を所定の温度に加熱し、かつ水蒸気の制御排出又は場合によりオートクレーブと接続する水蒸気発生器からの水蒸気の制御供給により維持される、水蒸気分圧を所定の値に制御調節することにより、前縮合物を得る反応を進行させる反応期、
d) 反応器内容物の温度及び水蒸気分圧をそれぞれ、前縮合物を後続するプロセス工程に移送するために予定された値に調節する、少なくとも10分間維持する定常期、
ここで、280℃を超える融点を有する部分結晶質の(コ)ポリアミドの前縮合物の場合に、この反応器内容物の温度は期c)及びd)の間に265℃を超えてはならず、かつ上述の部分結晶質の(コ)ポリアミドについて、期c)及びd)の間に所定の正確に定義された周辺条件を、少なくとも適用されるべき水蒸気分圧PH2O(最低値)の、反応器内容物の温度及びポリマーのアミド基濃度への依存性との関連で維持することができ、かつ
e) 前縮合物を、融液の状態で直接か又は固体の状態にした後で、場合により最終反応装置の更なる方法工程に供給する搬出期。
欧州特許公開(EP−A2)第0976774号明細書は、次の工程:
(i) テレフタル酸を含むジカルボン酸成分と、1,9−ノナンジアミン及び/又は2−メチル−1,8−オクタンジアミンの60〜100Mol%の含有率のジアミン成分とを、水15〜35質量%の存在で、250〜280℃の反応温度でかつ次の不等式
0≧P≧0.7P0
(式中、P0は、反応温度での水の飽和蒸気圧を表す)を満たす反応圧力で重縮合して一次重縮合物を得る工程、
(ii) 工程i)の一次重縮合物を、工程i)と同じ温度範囲及び同じ含水率で、大気環境中へ搬出する工程、
(iii) 工程ii)からの搬出物を、固相重合又は溶融重合することにより分子量増加させる工程
を有するポリアミドの製造方法を記載している。
欧州特許公開(EP−A1)第0129195号明細書は、ポリアミドの連続的製造方法を記載していて、この場合、蒸発器区域中でジカルボン酸とジアミンとの塩の水溶液を高めた圧力下で、同時に水を蒸発させかつプレポリマーを生成させながら、250〜300℃の温度に加熱し、プレポリマーと蒸気とを連続的に分離し、蒸気を精留し、かつ同伴されたジアミンを返送し、プレポリマーを重縮合区域に導入し、1〜10barのゲージ圧で、250〜300℃の温度で縮合させ、ここで、塩の水溶液を、1〜10barのゲージ圧で、最大60秒の滞留時間内で加熱するが、ただし、蒸発器区域からの搬出時に転化率は少なくとも93%であり、かつプレポリマーの含水率は最大7質量%である。
欧州特許公開(EP−A1)第0129196号明細書は、欧州特許公開(EP−A1)第0129195号明細書と同等の方法を記載していて、この場合、塩の水溶液を、内部構造を備えた管状の前縮合区域の初めの1/3で、1〜10barのゲージ圧下で、少なくとも93%の転化率まで縮合させ、前縮合区域の残りの2/3でプレポリマーと蒸気相とを相互に集中的に接触させる。
国際公開第02/28941号は、次の:
a) 二酸とジアミンとの塩の水溶液を、多相反応混合物を形成するのに適した温度条件及び圧力条件下で重合させ、ここで反応時間は、相分離を抑制するように選択する工程、
b) 固体を形成させることなく水を除去するために、圧力を低下させると同時に反応混合物中に熱を導入する工程、
c) 脱水された反応混合物を、目標とする分子量まで更に重合する工程
を有する、ポリアミドの加水分解重合のための連続的方法を記載している。
米国特許第4,019,866号明細書は、連続的ポリアミド製造のための方法及び装置を記載している。この方法の場合にポリアミドを形成する反応体を1つの反応区域に連続的に圧送し、この反応区域は急速な加熱及び均質な混合を可能にするように設計されている。これらの反応体を加熱し、この反応区域内で予定の保持時間で高めた温度及び高めた圧力で均質に混合し、蒸気及びプレポリマーを形成させる。生成された蒸気をプレポリマーから連続的に分離し、プレポリマーを反応区域から取り出す。使用される装置は塔状に構成されていて、かつ精留区域、第1の反応区域及び第2の反応区域を有する。第1の反応区域中で、ポリアミド形成する塩の溶液を部分的に蒸発させ、部分的に反応させ、第2の反応区域中では、第1の区域よりも低い圧力で反応を継続する。第1の反応区域からの蒸気を精留区域を通して排出する。
欧州特許公開(EP−A2)第0123377号明細書は、特にポリアミドを製造するための縮合方法を記載している。その後、塩の溶液又はプレポリマーをフラッシュ反応器(Verdampfungsreaktor)中で0〜27.6barの相対圧力(ゲージ圧)に放圧し、このフラッシュ反応器中での滞留時間は0.1〜20秒である。特別な態様の場合に、まず、191〜232℃の温度でかつ25質量%未満の溶剤含有率(含水率)で初期重合を行う:次いで、生じる塩の溶液を103.4〜206.8barの相対圧力にもたらし、次いでまずこの温度を、溶融温度を超える値に加熱し、この溶液を放圧する。このポリマーを二軸スクリュー押出機中に供給し、そこで約45秒〜7分の滞留時間で重合を行う。
独国特許公開(DE−A1)第4329676号明細書は、高分子量の、特に非晶質の半芳香族コポリアミドを連続的に重縮合する方法を記載し、ここで、まず水性反応混合物から加熱しながらかつ少なくとも15barの圧力で前縮合物を製造し、引き続き、温度及び圧力を高めながら、プレポリマーを製造し、最終的に脱ガス押出機中での縮合によってコポリアミドを製造する。この場合、前縮合工程で既に含水率は低減され、この前縮合の完了時に約5〜40質量%である。次いで、プレポリマーの製造は、220〜350℃でかつ少なくとも20barの圧力で行う。次いで、後重合を、脱ガス区域を備えた二軸スクリュー押出機中で実施する。
好ましくは、この重合は工程b)で、工程a)で製造された出発材料組成物を、第1の重合区域(オリゴマー化区域)中に供給し、オリゴマー化を150〜290℃の温度でかつ少なくとも5barの絶対圧で行う。好ましくは、第1の重合区域中の温度は150〜250℃の範囲内にある。
第1の適切なバリエーションの場合に、第1の重合区域から、重合の開始時に既に水を含む気相を取り出す。相応して低い沸点のジアミン、特にヘキサメチレンジアミンを使用する場合に、こうして分離された気相は、水蒸気の他に使用されたジアミン成分B)の割合を含む。
第2のバリエーションの場合に、このオリゴマー形成の早い時期を環境との物質交換なしに行い、つまり特に水を含む気相を即座に除去せずに行う。次いで、出発材料組成物からのジアミンB)の割合を既に縮合させてアミド形成させ、その後で水を含む気相を第1の重合区域から取り出す。この第2のバリエーションの場合に、こうして分離された気相中のジアミン成分B)の含有率は、第1のバリエーションの場合よりも低い。
好ましくは、第1の反応区域からの反応混合物をオリゴマー形成の完了後に放圧させて、水を含む気相とポリアミドオリゴマーを含む相とを得る。この放圧の際に得られる水を含む気相も、ジアミン成分B)の一部を含むことができる。
次いで、更なる分子量増加を、上述のような通常の方法により行うことができる。
本発明によるポリアミドの製造のために、少なくとも1種の触媒を使用することができる。適切な触媒は、好ましくは、無機及び/又は有機のリン化合物、スズ化合物又は鉛化合物及びこれらの混合物の中から選択される。
触媒として適したスズ化合物は、例えば、酸化スズ(II)、水酸化スズ(II)、1価又は多価カルボン酸のスズ(II)塩、例えばスズ(II)−ジベンゾアート、スズ(II)−ジ(2−エチルヘキサノアート)、スズ(II)−オキサラート、ジブチルスズオキシド、ブチルスズ酸(C49−SnOOH)、ジブチルスズジラウラートなどである。適した鉛化合物は、例えば酸化鉛(II)、水酸化鉛(II)、酢酸鉛(II)、塩基性酢酸鉛(II)、炭酸鉛(II)などである。
好ましい触媒は、リン化合物、例えばリン酸、亜リン酸、次亜リン酸、フェニルホスホン酸、フェニルホスフィン酸及び/又は例えばNa、K、Mg、Ca、Zn又はAlのような1価〜3価のカチオンとのこれらの塩及び/又はこれらのエステル、例えばトリフェニルホスファート、トリフェニルホスフィット又はトリス(ノニルフェニル)ホスフィットである。特に触媒として、次亜リン酸及びこの塩、例えば次亜リン酸ナトリウムが好ましい。
好ましくは、これらの触媒は、成分A)〜I)の全質量を基準として0.005〜2.5質量部の量で使用される。
特に好ましくは、次亜リン酸及び/又はその塩は、成分A)〜I)の全質量を基準として0.01〜1.5質量部、特に好ましくは0.05〜1質量部の量で使用される。
分子量の調節のために、少なくとも1種の鎖長調節剤を使用することができ、この鎖長調節剤は、好ましくはモノカルボン酸及びモノアミンの中から選択される。好ましくは、この鎖長調節剤は、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、2−エチルヘキサン酸、シクロヘキサン酸、安息香酸、3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン酸、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸、3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロパン酸、2−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルチオ)酢酸、3,3−ビス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタン酸、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、2−エチルヘキシルアミン、n−オクチルアミン、n−ドデシルアミン、n−テトラデシルアミン、n−ヘキサデシルアミン、ステアリルアミン、シクロヘキシルアミン、3−(シクロヘキシルアミノ)プロピルアミン、メチルシクロヘキシルアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、2−フェニルエチルアミン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−アミン、1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−アミン、4−アミノ−2,6−ジ−tert−ブチルフェノール及びこれらの混合物の中から選択される。アミノ基又は酸基と反応することができる他の単官能性化合物、例えば無水物、イソシアナート、酸ハロゲン化物又はエステルを調節剤として使用することもできる。鎖長調節剤は、反応混合物に、オリゴマー化の開始前又は開始時に及び/又はプレポリマーに後重合の前に添加することができる。鎖長調節剤の通常の使用量は、ポリマー1kg当たり5〜200mmol、好ましくはポリマー1kg当たり10〜100mmolの範囲内にある。
特別な実施態様の場合に、本発明によるコポリアミドの製造のために、テレフタル酸a)、イソフタル酸b)、ヘキサメチレンジアミンc)及び少なくとも1種の環状ジアミンd)から水性組成物を準備し、塩を形成させる。望ましい場合に、この溶液に他の成分、例えば触媒、鎖長調節剤及びこれらとは異なる添加物を添加することもできる。適切な添加物は、次に、ポリアミド成形材料において詳細に記載されている。本発明によるポリアミドの製造の際に既に添加することもできる添加物には、例えば、酸化防止剤、光保護剤、通常の加工助剤、成核剤及び結晶化促進剤が挙げられる。これらは、本発明によるポリアミドに、一般に製造の全ての工程で添加することができる。本発明によるポリアミドの製造の際に既に充填剤及び強化剤を使用することも可能である。充填剤及び強化剤は、好ましくは最終的な後重合の前及び/又はその間に添加される。よって、これらは、例えば本発明によるコポリアミドに後重合の際に押出機又はニーダー中で添加することができる。この場合、押出機は適切な混合エレメント、例えば混練ブロックを有する場合が好ましい。
本発明による半芳香族ポリアミドの製造のために準備された組成物は、溶液の全質量を基準として好ましくは5〜50質量%、特に好ましくは10〜25質量%の含水率を示す。
水性組成物の製造は、通常の反応装置、例えば撹拌槽中で行うことができる。好ましくは、この成分の混合は加熱下で行われる。好ましくは、この水性組成物の製造は、主にオリゴマー化が行われない条件下で行われる。好ましくは、工程a)での水性組成物の製造の際の温度は、80〜170℃、特に好ましくは100〜165℃の範囲内にある。好ましくは、この水性組成物の製造は大気圧又は高めた圧力下で行われる。好ましくは、この圧力は0.9〜50bar、特に好ましくは1〜10barの範囲内にある。特別な実施態様の場合に、水性組成物の製造は、反応混合物の自生圧(Eigendruck)で行われる。水性組成物の製造は、不活性ガス雰囲気中で行うことができる。適切な不活性ガスは、例えば窒素、ヘリウム又はアルゴンである。多くの場合、完全な不活性化は必要なく、これらの成分の加熱の前に反応装置を不活性ガスでパージすることで既に十分である。水性組成物の製造のために適した手順で、ジアミン成分は少なくとも一部の水中に溶かして反応装置中に装入される。引き続き、残りの成分を、好ましくは撹拌しながら添加し、この含水量を所望の量に調節する。反応混合物を撹拌しながら、透明な均質な溶液が生じるまで加熱する。こうして得られた水性組成物は、好ましくは主に製造温度で、つまり中間冷却せずに、オリゴマー化のために使用される。
プレポリマーの生成のためのオリゴマー化及び分子量増加のための後重合は、当業者に公知の通常の方法によって行うことができる。このような方法のいくつかの例は、上述に既に述べられている。
本発明による半芳香族コポリアミドは、これをポリアミド成形材料に加工する前に付形して、ポリアミド粒子を得ることができる。好ましくは、ポリアミドをまず1つ以上のストランドに成形する。このために、当業者に公知の装置、例えば搬出側にブレーカープレート、ノズル又はノズルプレートを有する押出機を使用することができる。好ましくは、この半芳香族ポリアミドは、流動性の状態でストランドに成形され、流動性のストランド状の反応生成物として又は冷却後に造粒される。
ポリアミド成形材料
本発明の他の主題は、少なくとも1種の本発明による半芳香族コポリアミドを含むポリアミド成形材料である。
A) 前述で定義されたような、少なくとも1種の半芳香族コポリアミド25〜100質量%、
B) 少なくとも1種の充填剤及び強化剤0〜75質量%、
C) 少なくとも1種の添加剤0〜50質量%
を有するポリアミド成形材料が好ましく、ここで、成分A)〜C)は全部で100質量%となる。
「充填剤及び強化剤」の概念=(成分B)は、本発明の範囲内で、広義に解釈され、特に充填剤、繊維及び任意の移行形態を含む。特に、充填剤は、粉塵状の粒子から粗大粒の粒子に達する広範囲の粒度を示すことができる。充填材料として、有機又は無機の充填剤及び強化剤が挙げられる。例えば、無機充填剤、例えばカオリン、チョーク、ウォラストナイト、タルク、炭酸カルシウム、ケイ酸塩、二酸化チタン、酸化ジルコニウム、黒鉛、ガラスビーズ、例えばガラス球、ナノスケールの充填剤、例えばカーボンナノチューブ(carbon nanotubes)、カーボンブラック、ナノスケールの層状ケイ酸塩、ナノスケールの酸化アルミニウム(Al23)、ナノスケールの二酸化チタン(TiO2)、グラフェン、常磁性もしくは磁化可能な金属化合物及び/又は合金、層状ケイ酸塩及びナノスケールの二酸化ケイ素(SiO2)を使用することができる。これらの充填剤は表面処理されていてもよい。
層状ケイ酸塩として、本発明による成形材料中に、例えばカオリン、セルペンチン、タルク、雲母、バーミキュライト、イライト、スメクタイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、二重水酸化物(Doppelhydroxyde)又はこれらの混合物を使用することができる。層状ケイ酸塩は、表面処理されていても又は処理されていなくてもよい。
更に、1種以上の繊維を使用することができる。これらは、好ましくは公知の無機強化繊維、例えばホウ素繊維、ガラス繊維、炭素繊維、ケイ酸繊維、セラミック繊維及びバサルト繊維、有機強化繊維、例えばアラミド繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、ポリエチレン繊維及び天然繊維、例えば木材繊維、亜麻繊維、麻繊維及びサイザル繊維から選択される。
特に、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、ホウ素繊維、金属繊維又はチタン酸カリウム繊維の使用が好ましい。
特にチョッブドガラス繊維が使用される。特に、成分B)はガラス繊維及び/又は炭素繊維を有し、ここで好ましくは短繊維が使用される。これは、長さ2〜50mmの範囲及び直径5〜40μmの範囲を有するのが好ましい。また、エンドレス繊維(ロービング)を使用することもできる。円形及び/又は非円形の横断面を有する繊維が適していて、ここで、後者の非円形の横断面を有する繊維の場合、主要な横断面軸の副次的な横断面軸に対する寸法比は、>2であり、好ましくは2〜8の範囲内であり、特に好ましくは3〜5の範囲内である。
特別な実施態様の場合に、成分B)はいわゆる「フラットガラス繊維」を有する。これは、特に長円形又は楕円形又はくびれを備えた楕円形(いわゆる「繭状(Kokon)」又は「コクーン状(cocoon)」の繊維)又は長方形又はほぼ長方形の断面を有する。この場合、非円形の横断面を有しかつ主要な横断面軸の副次的な横断面軸に対する寸法比が2を超える、好ましくは2〜8、特に3〜5のガラス繊維を使用するのが好ましい。
本発明による成形材料の強化のために、円形の横断面を有するガラス繊維と、非円形の横断面を有するガラス繊維との混合物を使用することもできる。特別な態様の場合に、上述に定義されたようなフラットガラス繊維の割合が優位を占める、つまりこの割合は繊維の全質量の50質量%を超える。
成分B)としてガラス繊維のロービングを使用する場合、これは好ましくは直径10〜20μm、好ましくは12〜18μmを有する。この場合、ガラス繊維の横断面は、円形、長円形、楕円形、ほぼ長方形又は長方形であることができる。特に、横断面軸の比が2〜5のいわゆるフラットガラス繊維が好ましい。特にEガラス繊維が使用される。しかしながら、他の全ての種類のガラス繊維、例えばAガラス繊維、Cガラス繊維、Dガラス繊維、Mガラス繊維、Sガラス繊維、Rガラス繊維又はこれらの任意の混合物又はEガラス繊維との混合物を使用することもできる。
本発明によるポリアミド繊維材料は、長繊維強化された棒状顆粒の公知の製造方法、特に引き抜き法により製造することができ、この場合、エンドレスの繊維ストランド(ロービング)はポリマー融液で完全に含浸され、引き続き冷却され、かつ切断される。この方法様式により得られる長繊維強化された棒状顆粒は、好ましくは顆粒長さ3〜25mm、特に4〜12mmを有し、通常の加工方法、例えば射出成形又はプレス成形によって成形品に更に加工することができる。
本発明によるポリアミド成形品は、少なくとも1種の充填剤及び強化剤B)を、ポリアミド成形品の全質量を基準として、好ましくは25〜75質量%、特に好ましくは33〜60質量%含有する。
適切な添加剤C)は、熱安定剤、防炎剤、光保護剤(UV安定剤、UV吸収材又はUV遮断剤)、滑剤、着色剤、成核剤、金属顔料、金属フレーク、金属被覆粒子、耐電防止剤、導電性添加剤、離型剤、蛍光増白剤、消泡剤などである。
成分C)として、本発明による成形品は、少なくとも1種の熱安定剤を、好ましくは0.01〜3質量%、特に好ましくは0.02〜2質量%、特に0.1〜1.5質量%含有する。
好ましくは、この熱安定剤は、銅化合物、第2級芳香族アミン、立体障害フェノール、ホスフィット、ホスホニット及びこれらの混合物の中から選択される。
銅化合物を使用する場合、好ましくは銅の量は、成分A)〜C)の合計を基準として、0.003〜0.5、特に0.005〜0.3、特に好ましくは0.01〜0.2質量%である。
第2級芳香族アミンを基礎とする安定剤を使用する場合には、この安定剤の量は、成分A)〜C)の合計を基準として、好ましくは0.2〜2質量%、特に好ましくは0.2〜1.5質量%である。
立体障害フェノールを基礎とする安定剤を使用する場合には、この安定剤の量は、成分A)〜C)の合計を基準として、好ましくは0.1〜1.5質量%、特に好ましくは0.2〜1質量%である。
ホスファイト及び/又はホスホナイトを基礎とする安定剤を使用する場合には、この安定剤の量は、成分A)〜C)の合計を基準として、好ましくは0.1〜1.5質量%、特に好ましくは0.2〜1質量%である。
1価又は2価の銅の化合物、例えば無機酸又は有機酸もしくは1価又は2価のフェノールとの1価又は2価の銅の塩、1価又は2価の銅の酸化物、又は銅塩とアンモニア、アミン、アミド、ラクタム、シアニド又はホスフィンとの錯化合物、好ましくはハロゲン水素酸の、シアン水素酸のCu(I)塩又はCu(II)塩又は脂肪族カルボン酸の銅塩。特に、1価の銅化合物のCuCl、CuBr、CuI、CuCN及びCu2O、並びに2価の銅化合物のCuCl2、CuSO4、CuO、酢酸銅(II)又はステアリン酸銅(II)が好ましい。
これらの銅化合物は、市販されているか又はその方法は当業者に公知である。この銅化合物は、それ自体又は濃縮物の形で使用することができる。濃縮物とは、この場合、銅塩を高い濃度で含有するポリマー、好ましくは成分A)と同じ化学的性質のポリマーであると解釈される。濃縮物の使用は通常の方法であり、かつ極めて少量の使用物質を計量供給する場合に特に頻繁に使用される。好ましくは、これらの銅化合物は、他の金属ハロゲン化物、特にアルカリ金属ハロゲン化物、例えばNaI、KI、NaBr、KBrと組み合わせて使用され、この場合、金属ハロゲン化物の銅ハロゲン化物に対するモル比は、0.5〜20、好ましくは1〜10、特に好ましくは3〜7である。
本発明により使用可能な、第2級芳香族アミンを基礎とする安定剤の特に好ましい例は、フェニレンジアミンとアセトンとの付加物(Naugard A)、フェニレンジアミンとリノレン酸との付加物、4,4′−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン(Naugard (登録商標) 445)、N,N′−ジナフチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N′−シクロヘキシル−p−フェニレンジアミン又はこれらの2種以上の混合物である。
本発明により使用可能な、立体障害フェノールを基礎とする安定剤の好ましい例は、N,N′−ヘキサメチレン−ビス−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−フェニル)−プロピオンアミド、ビス−(3,3−ビス−(4′−ヒドロキシ−3′−tert−ブチルフェニル)−ブタン酸)−グリコールエステル、2,1′−チオエチルビス−(3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオナート、4,4′−ブチリデン−ビス−(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、トリエチレングリコール−3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−プロピオナート又はこれらの2種以上の安定剤の混合物である。
好ましいホスフィット及びホスホニットは、トリフェニルホスフィット、ジフェニルアルキルホスフィット、フェニルジアルキルホスフィット、トリス(ノニルフェニル)ホスフィット、トリラウリルホスフィット、トリオクタデシルホスフィット、ジステアリルペンタエリトリトールジホスフィット、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフィット、ジイソデシルペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)−ペンタエリトリトールジホスフィット、ジイソデシルオキシペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4,6−トリス−(tert−ブチルフェニル))ペンタエリトリトールジホスフィット、トリステアリルソルビトールトリホスフィット、テトラキス−(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4′−ビフェニレンジホスホニット、6−イソオクチルオキシ−2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−12H−ジベンズ−[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、6−フルオロ−2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−12−メチル−ジベンズ[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、ビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチル−フェニル)メチルホスフィット及びビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)エチルホスフィットである。特に、トリス[2−tert−ブチル−4−チオ(2′−メチル−4′−ヒドロキシ−5′−tert−ブチル)−フェニル−5−メチル]フェニルホスフィット及びトリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフィット(Hostanox(登録商標) PAR24:BASF SE社の商品名)が好ましい。
熱安定剤の好ましい実施態様は、有機熱安定剤(特にHostanox PAR 24及びIrganox 1010)、ビスフェノールAを基礎とするエポキシド(特にEpikote 1001)及びCuI及びKIを基礎とする銅安定剤との組み合わせである。市場で入手可能な、有機安定剤とエポキシドとからなる安定剤混合物は、例えばBASF SE社のIrgatec NC66である。特に、専らCuI及びKIを基礎とする熱安定剤が好ましい。銅又は銅化合物の添加の他に、他の遷移金属化合物、特に周期表のVB族、VIB族、VIIB族又はVIIIB族の金属塩又は金属酸化物の使用は除外される。更に、本発明による成形材料は、好ましくは周期表のVB族、VIB族、VIIB族又はVIIIB族の遷移金属、例えば鉄粉又は鋼粉が添加されない。
本発明による成形材料は、好ましくは、成分A)〜C)の全質量を基準として、添加剤C)として少なくとも1種の防炎剤を0〜30質量%、特に好ましくは0〜20質量%含有する。本発明による成形材料が少なくとも1種の防炎剤を含む場合には、成分A)〜C)の全質量を基準として、好ましくは0.01〜30質量%、特に好ましくは0.1〜20質量%の量で含む。防炎剤C)として、ハロゲン含有又はハロゲン不含の防炎剤及びその協力剤が挙げられる(Gaechter/Mueller、第3版、1989 Hanser Verlag、第11章も参照)。好ましいハロゲン不含の防炎剤は、赤リン、ホスフィン酸塩又はジホスフィン酸塩、及び/又は窒素含有防炎剤、例えばメラミン、メラミンシアヌラート、メラミンスルファート、メラミンボラート、メラミンオキサラート、メラミンホスファート(prim、sec)又はsecメラミンピロホスファート、ネオペンチルグリコールホウ酸メラミン、グアニジン及び当業者に公知のその誘導体、並びにポリマーのメラミンホスファート(CAS番号:56386−64−2又は218768−84−4並びに欧州特許第1095030号明細書)、アンモニウムポリホスファート、トリスヒドロキシエチルイソシアヌラート(場合によりトリスヒドロキシエチルイソシアヌラートと混合したアンモニウムポリホスファートも)(欧州特許第584567号明細書)である。他のN含有の又はP含有の防炎剤又は防炎剤として適したPN縮合物は、独国特許第102004049342号明細書から推知でき、酸化物又はホウ酸塩のようなこのために常用の協力剤も同様である。適切なハロゲン含有の防炎剤は、例えばオリゴマーの臭素化されたポリカルボナート(BC 52 Great Lakes)又は4個より多いNを有するポリペンタブロモベンジルアクリラート(FR 1025 Dead sea bromine)、テトラブロモビスフェノール−Aとエポキシドとの反応生成物、臭素化されたオリゴマー又はポリマーのスチレン、デクロラン(Dechloran)であり、これらはたいてい、酸化アンチモンと共に協力剤として使用される(詳細及び他の防炎剤について:独国特許公開(DE−A)第102004050025号明細書参照)。
帯電防止剤として、本発明による成形材料中に、例えばカーボンブラック及び/又はカーボンナノチューブを使用することができる。カーボンブラックの使用は、しかしながら成形材料の黒色の色彩を改善するためにも利用できる。しかしながら、この成形材料は金属顔料を含まなくてもよい。
成形品
更に、本発明は、本発明によるコポリアミド又はポリアミド成形材料の使用下で製造される成形品に関する。
本発明による半芳香族ポリアミドは、好ましくは、電気部材及び電子部材用の、及び高温領域での自動車用途のための成形部材の製造のための使用に適している。
特別な実施態様は、自動車分野用の部材の形の又はその部材の一部としての成形品であり、これは特にシリンダーヘッドカバー、エンジンフード、インタークーラー用ハウジング、インタークーラーバルブ、インテークパイプ、インテークマニホールド、コネクタ、ギア、ファンインペラ、冷却水容器、熱交換器用のハウジング又はハウジング部材、冷媒冷却器、インタークーラー、サーモスタット、ウォーターポンプ、ヒータエレメント、固定部材の中から選択される。
他の特別な態様は、電気的又は電子的受動素子又は能動素子として又はその一部として、プリント配線板、プリント配線板の一部として、ハウジング構成部材として、フィルムとして、導線として、特にスイッチ、プラグ、ブシュ、分配器、中継器、抵抗器、コンデンサ、コイル又はコイル体、ランプ、ダイオード、LED、トランジスタ、コネクタ、レギュレータ、集積回路(IC)、プロセッサ、コントローラ、メモリ及び/又はセンサの形で又はその一部としての成形品である。
本発明による半芳香族ポリアミドは、更に特に、無鉛条件下でのハンダ付けプロセス(lead free soldering)での使用のため、差し込み式コネクタ、マイクロスイッチ、マイクロボタン及び半導体部材の製造のため、特に発光ダイオード(LED)のリフレクタハウジングの製造のために適している。
特別な実施態様は、電気部材又は電子部材の固定部材、例えばスペーサ、ボルト、ストリップ、差し込みガイド、ネジ及びナットとしての成形品である。
特に、ソケット、差し込み式コネクタ、プラグ又はブシュの形又はその一部としての成形部材が好ましい。好ましくは、この成形部材は、機械的靱性を必要とする機能要素を内容とする。このような機能要素の例は、フィルムヒンジ、スナップインホック(Snap-in)及びバネ舌部(Federzunge)である。
自動車室内において、ダッシュボード、ステアリングコラムスイッチ、シートコンポーネント、ヘッドレスト、センタコンソール、トランスミッションコンポーネント及びドアモジュールのための使用、自動車室外において、ドアグリップ、車外ミラーコンポーネント、ウインドウワイパーコンポーネント、ウインドウワイパー保護ハウジング、グリル、ルーフレール、サンルーフフレーム、エンジンカバー、シリンダーヘッドカバー、インテークパイプ、ウインドウワイパー並びにボディ外装部品のための使用が可能である。
キッチン分野及び家庭分野のために、キッチン用品、例えばフライヤー、アイロン、ボタン用のコンポーネントの製造のため、ガーデニング余暇分野のために、例えば散水システム又はガーデニング機器及びドアグリップのためのコンポーネントでの使用のための、流動性が改善されたポリアミドの使用が可能である。
次の実施例を本発明の説明のために用いるが、この実施例は本発明を何ら限定するものではない。
実施例
ポリアミドの製造を、撹拌した耐圧オートクレーブ中で融液中での縮合によって行う。これに、相応する量のテレフタル酸、イソフタル酸及びヘキサメチレンジアミン(HMD、水中70%)を秤量添加した。HMDと共に供給された水量は15質量%であり、約0.03%の次亜リン酸ナトリウムを触媒として添加した。化学量論比のバッチ(ヘキサメチレンジアミン過剰:0meq/kg)について、次の相応する使用量を使用する:
テレフタル酸 164.753g
イソフタル酸 70.607g
ヘキサメチレンジアミン(水中70%) 235.198g
次亜リン酸ナトリウム 0.13g
次の表中の試験の際に、ヘキサメチレンジアミンの量を、記載の過剰又は不足(負の値)に従って相応して合わせた。
これらの使用物質を室温で撹拌型オートクレーブ中に供給し、これを窒素で数回バージし、閉鎖した。槽中の温度を、槽の壁部の加熱によって35分間に260℃に高め、この際、圧力は40barに上昇した。150℃の温度よりこの反応バッチを60rpmで撹拌した。次いで、更に加熱しながら放圧弁を介してこの圧力を20分の経過の間にゲージ圧0barに低下させる。同時に、槽中の温度をこの時間内で260℃から330℃に更に高める。圧力低下の経過で槽から搬出される気相を凝縮冷却器に通し、液体凝縮物として捕集し、秤量し、揮発性のアミン成分の割合を酸滴定によって決定した。取り出されたポリマーの数平均分子量Mn及び多分散性(PD)を、GPC(標準:PMMA)によって分析した。
Figure 0006521953
HMD過剰−凝縮物中の塩基含有量の差がそれぞれ292及び360meq/kgの本発明による実施例5及び6は、低い多分散性並びに7000超のMn対PDの最適な比率を特徴とする。更に、実施例5は、実施例V1及びV4と比較して、極めて良好な融液流動挙動を特徴とする。

Claims (21)

  1. 半芳香族ポリアミドの製造方法において、
    a) 次の
    A) 少なくとも1種の、非置換又は置換された芳香族ジカルボン酸又はその誘導体及び
    B) 少なくとも1種の脂肪族又は脂環式ジアミン、
    又は少なくとも1種の化合物A)と少なくとも1種の化合物B)との塩
    を含有する出発材料組成物を準備する工程、
    b) 工程a)で準備された出発材料組成物を、少なくとも1つの重合区域に供給し、高めた温度でかつ少なくとも重合の開始時に高めた圧力で重合させる工程、
    c) 前記重合の過程で、前記重合区域から水を含む気相を取り出す工程、
    を有し、ただし、前記ジアミン成分B)を前記出発材料組成物中で、300〜650meq/kgの化学量論的過剰で使用し、ここで、前記重合の過程で、前記ジアミン成分B)の一部が水を含む気相と共に前記重合区域から搬出され、前記出発材料組成物中の前記ジアミン成分B)の化学量論的過剰は、搬出される前記ジアミン成分の分だけ高くなければならず、
    前記芳香族ジカルボン酸成分A)が、ナフタレンジカルボン酸、及びテレフタル酸とイソフタル酸とのモル比90:10〜60:40の混合物から選択され、
    前記ジアミン成分B)が、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、2−メチル−1,8−オクタメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、2,4−ジメチルオクタメチレンジアミン、5−メチルノナンジアミン、ビス−(4−アミノシクロヘキシル)−メタン、3,3′−ジメチル−4,4′ジアミノジシクロヘキシルメタン及びこれらの混合物から選択され、かつ
    出発材料組成物中のジアミン成分B)の化学量論的過剰と、重合区域から水を含む気相と共に搬出されるジアミン成分B)の部分との差が、100〜400meq/kgである、
    半芳香族ポリアミドの製造方法。
  2. 工程a)で準備された出発材料組成物は、前記成分A)及びB)に対して更に、アミド形成することができる他の成分を含まない、請求項1に記載の方法。
  3. 工程a)で準備された出発材料組成物は、
    C) 非置換又は置換された芳香族ジアミン、
    D) 脂肪族又は脂環式ジカルボン酸、
    E) モノカルボン酸、
    F) モノアミン、
    G) ラクタム、
    H) ω−アミノ酸、
    I) A)〜H)とは異なる、これらと共縮合可能な化合物、
    及びこれらの混合物
    の中から選択される、少なくとも1種のアミド形成することができる他の成分を含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記ジアミン成分B)は、ジアミン成分B)の全質量を基準として、少なくとも50質量%がヘキサメチレンジアミンからなる、請求項1からまでのいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記ジアミン成分B)は、ジアミン成分B)の全質量を基準として、少なくとも75質量%がヘキサメチレンジアミンからなる、請求項に記載の方法。
  6. 前記ジアミン成分B)は、ジアミン成分B)の全質量を基準として、少なくとも92質量%がヘキサメチレンジアミンからなる、請求項に記載の方法。
  7. 前記ポリアミドは、6.T/6.Iである、請求項1からまでのいずれか1項に記載の方法。
  8. 得られる半芳香族ポリアミドは、13000〜25000g/molの範囲内の数平均分子量Mnを示す、請求項1からまでのいずれか1項に記載の方法。
  9. 得られる半芳香族ポリアミドは、高くても3.0の多分散性PDを示す、請求項1からまでのいずれか1項に記載の方法。
  10. 得られる半芳香族ポリアミドは、高くても2.5の多分散性PDを示す、請求項に記載の方法。
  11. 得られる半芳香族ポリアミドは、少なくとも7000の、数平均分子量MnのPDに対する商を示す、請求項1から10までのいずれか1項に記載の方法。
  12. 請求項1から11までのいずれか1項に定義された方法により、少なくとも1種の半芳香族ポリアミドを製造し、得られた半芳香族ポリアミドを使用することを含むポリアミド成形材料の製造方法。
  13. 前記ポリアミド成形材料が、次の:
    A) 請求項1から11までのいずれか1項に定義され方法により得られる、少なくとも1種の半芳香族ポリアミド25〜100質量%、
    B) 少なくとも1種の充填剤及び強化剤0〜75質量%、
    C) 少なくとも1種の添加剤0〜50質量%
    を含み、ここで、前記成分A)〜C)は全部で100質量%となる、
    請求項12に記載のポリアミド成形材料の製造方法。
  14. 請求項12又は13に記載の方法により得られるポリアミド成形材料からの成形品の製造方法。
  15. シリンダーヘッドカバー、エンジンフード、インタークーラー用ハウジング、インタークーラーバルブ、インテークパイプ、インテークマニホールド、コネクタ、ギア、ファンインペラ、冷却水容器、熱交換器用のハウジング又はハウジング部材、冷媒冷却器、インタークーラー、サーモスタット、ウォーターポンプ、ヒータエレメント、固定部材の中から選択される、自動車分野用の部材の形の又はそれらの部材の一部としての、請求項14に記載の成形品の製造方法。
  16. プリント配線板又はその一部、ハウジング構成部材、フィルム、導線、スイッチ、分配器、中継器、抵抗器、コンデンサ、コイル、ランプ、ダイオード、LED、トランジスタ、コネクタ、レギュレータ、メモリチップ及びセンサの中から選択される、電気部材又は電子部材の形の又はそれらの部材の一部としての、請求項14に記載の成形品の製造方法。
  17. 請求項1から11までのいずれか1項に定義された方法により得られる半芳香族ポリアミドの、又は請求項12又は13に定義された方法により得られる成形材料の、電気部材又は電子部材の製造のための、又は高温領域での自動車用途のための使用。
  18. 無鉛条件下でのハンダ付けプロセス(lead free soldering)での使用のための、差し込み式コネクタ、マイクロスイッチ、マイクロボタン又は半導体部材の製造のための、請求項17に記載の使用。
  19. 発光ダイオード(LED)のリフレクタハウジングの製造のための、請求項18に記載の使用。
  20. 前記ジアミン成分B)が、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、ビス−(4−アミノシクロヘキシル)−メタン、3,3′−ジメチル−4,4′ジアミノジシクロヘキシルメタン及びこれらの混合物から選択される、請求項1に記載の方法。
  21. 前記芳香族ジカルボン酸成分A)が、テレフタル酸とイソフタル酸とのモル比90:10〜60:40の混合物である、請求項1に記載の方法。
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