JP6516000B2 - 異種材料を含むナノギャップ電極 - Google Patents

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Description

相互参照
[0001] 本出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2014年5月8日に出願された米国仮特許出願第61/990,527号の、優先権を主張する。
[0002] 核酸配列決定は、デオキシリボ核酸(DNA)又はリボ核酸(RNA)などの核酸分子内の、ヌクレオチドの順序を決定するプロセスである。核酸分子の配列の決定は、対象の診断及び/又は治療の支援などの様々な利益をもたらすことができる。例えば、対象の核酸配列は、遺伝性疾患を特定し、診断し、おそらくは治療を開発するために使用することができる。
[0003] 現在利用可能な核酸配列決定法及びシステムがあるが、これらには、そのようなシステムに関連した様々な制約が認められる。二本鎖デオキシリボ核酸(DNA)は、配列決定装置を使用することによって測定することが困難であった。電気泳動をベースにしたサンガーシステム、合成手法による配列決定、及びナノポア手法を含めた、いくつかのDNA配列決定システムは、一本鎖標的核酸を利用する。一本鎖DNAを得るために、二本鎖DNA分子を典型的には加熱し、及び/又は低イオン性状態若しくは高度に変性した溶媒、例えばホルムアミド中に入れて、核酸を変性させるようにした。変性を容易にするために、配列決定装置は高温制御デバイスを定期的に利用し、システムを複雑にしている。
[0004] ナノポアは、一本鎖DNA鎖の配列を決定するために有用であり得るものであり、二本鎖核酸を検出するために利用することができ得るが、二本鎖核酸に関する配列情報を提供することができていない。ナノチャネルに結合されているトンネルナノ電極を利用して、一本鎖核酸に関する配列データを提供することができるが、二本鎖核酸に関する有用な情報を提供することができておらず、その理由は、トンネルシステムが、第2の相補鎖中のシトシン(C)にハイブリダイズされた第1の鎖の中のグアニン(G)などの塩基を、第2の相補鎖中のGにハイブリダイズされた第1の鎖の中のCと区別できていないからであり、同様に、第2の相補鎖中のアデニン(A)にハイブリダイズされた第1の鎖の中のチミン(T)などの塩基を、第2の相補鎖中のTにハイブリダイズされた第1の鎖の中のAと区別できていないからである。さらに、一本鎖核酸を利用するいくつかの配列決定システムは、核酸鎖の部分と核酸鎖自体とのハイブリダイゼーションから得られる可能性のある任意の第2の構造に対処するための手法を提供する必要があり得るため、システムにさらなる制約をもたらす。
[0005] 本開示は、デオキシリボ核酸(DNA)若しくはリボ核酸(RNA)などの核酸分子の感知及び/又は配列決定をするために、あるいは、その他のバイオポリマーの感知及び/又は配列決定をし、その他の分子を検出し同定するために、使用することができるナノ電極システムを創出するための方法及び装置を提供する。
[0006] 本開示の態様は、サンプルポリマーを検出するためのシステムであって、少なくとも1対のナノ電極及びナノ電極の間のナノギャップを備える電極構造であり、少なくとも1対のナノ電極が第1の電極及び第2の電極を含み、第1の電極が第1の導電材料を含み、第2の電極が第1の導電材料とは異なる第2の導電材料を備える、電極構造と;少なくとも1対のナノ電極の間のナノギャップに電圧を印加する電圧源と;サンプルポリマーを1対のナノ電極の間のナノギャップ内へと移動させる転移ユニットと;少なくとも1対のナノ電極に連結され、少なくとも1対のナノ電極の間のサンプルポリマーを通過する電流を測定する、測定ユニットと;測定ユニットに連結され、測定ユニットで測定された電流に応じてナノ電極に対するサンプルポリマーのモノマーの向き及び種類を決定するようにプログラムされた、コンピューター処理装置と、を備えるシステムを提供する。
[0007] 本明細書で提供される態様のいくつかの実施形態では、第1の導電材料が、第2の導電材料のフェルミ準位とは異なるフェルミ準位を有する。本明細書で提供される態様のいくつかの実施形態では、第1の導電材料が金を含み、第2の導電材料が銀を含む。本明細書で提供される態様のいくつかの実施形態では、第1の導電材料が白金を含み、第2の導電材料が銀を含む。本明細書で提供される態様のいくつかの実施形態では、サンプルポリマーがバイオポリマーである。本明細書で提供される態様のいくつかの実施形態では、サンプルポリマーが二本鎖核酸を含む。本明細書で提供される態様のいくつかの実施形態では、二本鎖核酸が二本鎖デオキシリボ核酸である。本明細書で提供される態様のいくつかの実施形態では、サンプルポリマーが、サンプルポリマーの鎖の1本に組み込まれた1つ又は複数の修飾塩基型を有する。本明細書で提供される態様のいくつかの実施形態では、サンプルポリマーが、鎖の1本に組み込まれた1つ又は複数の修飾塩基型を含み、修飾塩基の分子−電極結合は、非修飾塩基の場合とは異なる。本明細書で提供される態様のいくつかの実施形態では、1対のナノ電極の間のナノギャップの幅が、サンプルポリマーの直径未満である。本明細書で提供される態様のいくつかの実施形態では、転移ユニットが圧力源又は電気動力源である。本明細書で提供される態様のいくつかの実施形態では、圧力源が正圧源である。本明細書で提供される態様のいくつかの実施形態では、圧力源が負圧源である。本明細書で提供される態様のいくつかの実施形態では、電流がトンネル電流を含む。
[0008] 本開示の別の態様は、サンプルポリマーを検出するための方法であって、(a)サンプルポリマーを、電極構造を有するチャネル内の流れに供する工程であり、電極構造が、少なくとも1対のナノ電極及びナノ電極の間のナノギャップを含み、少なくとも1対のナノ電極が第1の電極及び第2の電極を含み、第1の電極が第1の導電材料を含み、第2の電極が第1の導電材料とは異なる第2の導電材料を備える、工程と;(b)少なくとも1対のナノ電極の間のナノギャップに電圧を印加する工程と;(c)少なくとも1対のナノ電極に連結された測定ユニットを使用して、サンプルポリマーがチャネル及びナノギャップ内を流れるとサンプルポリマー内を通過する電流を測定する工程と;(d)コンピューター処理装置を使用して、測定ユニットで測定された電流に応じてナノ電極に対するサンプルポリマーのモノマーの向き及び種類を決定する工程と、を備える方法を提供する。
[0009] 本明細書で提供される態様のいくつかの実施形態では、第1の導電材料が、第2の導電材料のフェルミ準位とは異なるフェルミ準位を有する。本明細書で提供される態様のいくつかの実施形態では、第1の導電材料が金を含み、第2の導電材料が銀を含む。本明細書で提供される態様のいくつかの実施形態では、第1の導電材料が白金を含み、第2の導電材料が銀を含む。本明細書で提供される態様のいくつかの実施形態では、サンプルポリマーがバイオポリマーである。本明細書で提供される態様のいくつかの実施形態では、サンプルポリマーが二本鎖核酸を含む。本明細書で提供される態様のいくつかの実施形態では、二本鎖核酸が二本鎖デオキシリボ核酸である。本明細書で提供される態様のいくつかの実施形態では、サンプルポリマーが、サンプルポリマーの鎖の1本に組み込まれた1つ又は複数の修飾塩基型を有する。本明細書で提供される態様のいくつかの実施形態では、サンプルポリマーが、鎖の1本に組み込まれた1つ又は複数の修飾塩基型を含み、修飾塩基の分子−電極結合は、非修飾塩基の場合とは異なる。本明細書で提供される態様のいくつかの実施形態では、1対のナノ電極の間のナノギャップの幅が、サンプルポリマーの直径未満である。本明細書で提供される態様のいくつかの実施形態では、転移ユニットが圧力源又は電気動力源である。本明細書で提供される態様のいくつかの実施形態では、圧力源が正圧源である。本明細書で提供される態様のいくつかの実施形態では、圧力源が負圧源である。本明細書で提供される態様のいくつかの実施形態では、電流がトンネル電流を含む。
[0010] 本開示の追加の態様及び利点は、本開示の単なる例示的な実施形態が図示され記述されている、以下の詳細な記述から、当業者に容易に明らかにされよう。理解されるように、本開示は、その他の及び異なる実施形態が可能であり、そのいくつかの詳細は、全てが開示から逸脱することなく、様々な明らかな点において修正することが可能である。
したがって、図面及び記述は、本質的に例示的なものとみなされ、制限的なものではない。
[0011] 本発明の新規な特徴は、添付される特許請求の範囲で特別に述べる。本発明の特徴及び利点のよりよい理解は、本発明の原理が利用される例示的な実施形態を示す以下の詳細な記述と、添付図面(本明細書では、「図」及び「Fig.」とも記す)とを参照することによって得られることになる。
[0012]二本鎖核酸のハイブリダイズされた核酸塩基対に関連した仕事関数に関連付けて、ナノ電極ギャップを概略的に示す図である。 [0013]塩基対合の向きが図1とは逆になっている二本鎖核酸の、ハイブリダイズされた核酸塩基対合に関連した仕事関数に関連付けて、ナノ電極ギャップを概略的に示す図である。 [0014]2つの異なる向きの塩基対に関する、トンネル電流及び停止時間を示す図である。 [0015]異なる金属を含むナノ電極を利用した、ナノギャップトンネル電流事象における電位段差を概略的に示す図である。 [0016]図4とは逆の電流経路を持つ、異なる金属を含むナノ電極を利用した、ナノギャップトンネル電流事象における電位段差を概略的に示す図である。 [0017]ナノ電極から塩基への電子移動と、塩基対に関連したエネルギー準位とを概略的に示す図である。 [0018]異なる金属を含むナノ電極を利用した、ナノギャップトンネル電流事象における電位段差を概略的に示す図である。 [0019]図7とは逆の塩基の向きを持つ、異なる金属を含むナノ電極を利用した、ナノギャップトンネル電流事象における電位段差を概略的に示す図である。 [0020]異種電極を含むナノギャップ構造を概略的に示す図である。 電極に関連したフェルミ準位、核酸塩基に関連した分子−電極結合準位を概略的に示す図である。 一方のナノ電極から他方の電極に移る電子のエネルギー準位シフトを概略的に示す図である。 [0021]一本鎖DNAに関するトンネル電流のヒストグラムを示す図である。 [0022]異なる塩基対合の向きを持つ二本鎖DNAに関する、トンネル電流のヒストグラムを示す図である。 [0023]一本鎖dCMP及びメチル化dCMPに関する、トンネル電流のヒストグラムを示す図である。 [0024]一本鎖DNA dGMP及びオキソ−dGMPに関する、トンネル電流のヒストグラムを示す図である。 [0025]天然塩基及び修飾塩基の可能性ある組合せを示す図である。 [0026]単一塩基インターロゲーション(interrogation)領域に結合した3つ以上のナノ電極を備えるデバイスを、概略的に示す図である。 [0027]GC核酸塩基対のエネルギー準位を概略的に示す図である。 [0028]GC核酸塩基対の異なる向きの電子トンネルに関連したエネルギー状態を、概略的に示す図である。 GC核酸塩基対の異なる向きの電子トンネルに関連したエネルギー状態を、概略的に示す図である。 [0029]本開示のデバイス、システム、及び方法を実施するようにプログラムされた又は他の手法で構成されたコンピューターシステムを概略的に示す図である。
[0030] 本発明の様々な実施形態について本明細書に図示し、かつ記述してきたが、そのような実施形態は単なる例として提供されることが、当業者に明らかにされよう。数多くの変形例、変更例、及び置換例を、本発明から逸脱することなく、当業者なら思い浮かべることができる。本明細書に記述される本発明の実施形態の様々な代替例を用いてもよいことを、理解すべきである。
[0031] 本明細書で使用される「ギャップ」という用語は、一般に、材料中に形成され又はその他の方法で設けられた、細孔、チャネル、又は通路を指す。材料は、基板などの固相材料であってもよい。ギャップは、感知回路又は感知回路に連結された電極に、隣接して又は近接して配置されてもよい。いくつかの実施例では、ギャップは、0.1ナノメートル(nm)程度〜約1000nmの特徴的な幅又は直径を有する。ナノメートル程度の幅を有するギャップを、「ナノ−ギャップ」と呼ぶ(本明細書では「ナノギャップ」とも呼ぶ)。いくつかの状況では、ナノ−ギャップは、約0.1ナノメートル(nm)〜50nm、0.5nm〜30nm、又は0.5nm若しくは10nm、0.5nm〜5nm、又は0.5nm〜2nm、又は2nm、1nm、0.9nm、0.8nm、0.7nm、0.6nm、若しくは0.5nm以下の幅を有する。ある場合には、ナノ−ギャップは、少なくとも約0.5nm、0.6nm、0.7nm、0.8nm、0.9nm、1nm、2nm、3nm、4nm、又は5nmの幅を有する。ある場合には、ナノ−ギャップの幅は、生体分子又は生体分子のサブユニット(例えば、モノマー)の直径よりも小さくすることができる。
[0032] 本明細書で使用する「電極」という用語は、一般に、電流を測定するために使用することができる材料又は部分を指す。電極(又は電極部分)は、別の電極への又は別の電極からの電流を測定するために使用することができる。いくつかの状況では、電極は、チャネル(例えば、ナノギャップ)に配置することができ、チャネルを横断する電流を測定するために使用することができる。電流は、トンネル電流とすることができる。そのような電流は、生体分子(例えば、タンパク質)をナノ−ギャップ内に流すことによって検出することができる。ある場合には、電極に連結された感知回路は、電極の両端に印加電圧を供給して電流を発生させる。代替として又はさらに、電極を生体分子(例えば、タンパク質のアミノ酸サブユニット又はモノマー)に関連した電気伝導度を測定し、及び/又は特定するために使用することができる。そのような場合、トンネル電流を電気伝導度に関連付けることができる。
[0033] 本明細書で使用される「生体分子」という用語は、一般に、ナノ−ギャップ電極の両端の電流及び/又は電位で応答指令信号を送ることができる、任意の生物学的材料を指す。生体分子は、核酸分子、タンパク質、又は炭水化物とすることができる。生体分子は、ヌクレオチド又はアミノ酸などの1つ又は複数のサブユニットを含むことができる。
[0034] 本明細書で使用される「核酸」という用語は、一般に、1つ又は複数の核酸サブユニットを含む分子を指す。核酸は、アデノシン(A)、シトシン(C)、グアニン(G)、チミン(T)、及びウラシル(U)、又はこれらの変異体から選択される1つ又は複数のサブユニットを含んでいてもよい。ヌクレオチドは、A、C、G、T、若しくはU、又はこれらの変異体を含むことができる。ヌクレオチドは、成長する核酸鎖に組み込むことができる任意のサブユニットを含むことができる。そのようなサブユニットは、A、C、G、T、若しくはUとすることができ、あるいは、1つ若しくは複数の相補的なA、C、G、T、若しくはUに特異的な、又はプリンに相補的な(即ち、A若しくはG、又はそれらの変異体)若しくはピリミジンに相補的な(即ち、C、T、若しくはU、又はそれらの変異体)、任意のその他のサブユニットとすることができる。サブユニットは、個々の核酸塩基又は塩基の群(例えば、AA、TA、AT、GC、CG、CT、TC、GT、TG、AC、CA)を分解することができる。いくつかの実施例では、核酸がデオキシリボ核酸(DNA)若しくはリボ核酸(RNA)又はそれらの誘導体である。核酸は、一本鎖又は二本鎖であってもよい。
[0035] 本明細書で使用される「タンパク質」という用語は、一般に、1つ又は複数のアミノ酸モノマー、サブユニット、又は残基を有する生物学的分子又は高分子を指す。例えば50以下のアミノ酸を含有するタンパク質は「ペプチド」と呼ぶことができる。アミノ酸モノマーは、任意の天然に存在する及び/又は合成されたアミノ酸モノマー、例えば20、21、又は22個の天然に存在するアミノ酸などから選択することができる。ある場合には、20個のアミノ酸が、対象の遺伝暗号内でコードされる。一部のタンパク質は、約500種の天然に存在する及び天然に存在するものではないアミノ酸から選択される、アミノ酸を含んでいてもよい。いくつかの状況において、タンパク質は、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン、トリプトファン、及びバリン、アルギニン、ヒスチジン、アラニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、プロリン、セリン、及びチロシンから選択される、1種又は複数のアミノ酸を含むことができる。
[0036] 本明細書で使用される「層」という用語は、基板上の原子又は分子の層を指す。ある場合には、層は、1つのエピタキシャル層又は複数のエピタキシャル層を含む。層は、被膜又は薄膜を含んでいてもよい。いくつかの状況では、層は、例えば光を発生(又は放出)するように構成された活性層などの、所定のデバイス機能を発揮するデバイス(例えば、発光ダイオード)の構造的構成要素である。層は一般に、約1つの単原子単層(ML)から数十個の単層、数百個の単層、数千個の単層、数百万個の単層、数十億個の単層、1兆個の単層、又はそれ以上の厚さを有する。実施例では、層が、1つの単原子単層よりも大きい厚さを有する多層構造である。さらに、層は多数の材料層(又は副層)を含んでいてもよい。実施例では、多数の量子井戸活性層が、多数の井戸及び障壁層を含む。層は、複数の副層を含んでいてもよい。例えば、活性層は障壁副層及び井戸副層を含んでいてもよい。
[0037] 本明細書で使用される「隣接」又は「〜に隣接する」という用語は、「〜の隣り」、「接合する」、「〜に接触する」、及び「〜に近接する」を含む。ある場合には、構成要素への隣接は、1つ又は複数の介在層によって互いに離間されている。例えば、1つ又は複数の介在層は、約10マイクロメートル(「ミクロン」)未満、1ミクロン、500ナノメートル(「nm」)、100nm、50nm、10nm、1nm、又はそれ未満の厚さを有することができる。実施例では、第1の層が第2の層に直接接触するとき、第1の層は第2の層に隣接する。別の実施例では、第1の層が第3の層によって第2の層と離間されるとき、第1の層は第2の層に隣接する。
[0038] 本明細書で使用される「基板」という用語は、表面に被膜又は薄膜の形成が望まれる、任意の工作物を指す。基板は、シリコン、ゲルマニウム、シリカ、サファイヤ、酸化亜鉛、炭素(例えば、グラフェン)、SiC、AlN、GaN、スピネル、被覆シリコン、シリコンオンオキサイド、シリコンカーバイドオンオキサイド、ガラス、窒化ガリウム、窒化インジウム、二酸化チタン、及び窒化アルミニウム、セラミック材料(例えば、アルミナ、AlN)、金属材料(例えば、モリブデン、タングステン、銅、アルミニウム)、及びこれらの組合せ(又は合金)を含むが、これらに限定するものではない。基板は、単一の層又は多数の層を備えることができる。
[0039] 本明細書で使用される「LUMO」という用語は、一般に、分子の最低空分子軌道を指す。
[0040] 本明細書で使用される「HOMO」という用語は、一般に、分子の最高被占分子軌道を指す。
[0041] ナノ電極構成は、同じ金属、場合によっては金の、対称ナノ電極を備えることができ、この場合、二本鎖核酸の相補塩基対を区別することができない。トンネル電流検出器は、一本鎖又は二本鎖DNAがGGGGである配列と、その配列がGCGCである二本鎖DNAの1本の鎖における別の配列とを、典型的には区別することができず、その理由は両方の配列が、互いに区別することができない4対のGC又はCG塩基対を有するからである。
[0042] 非対称を発生させるための様々な方法により、トンネル電流によるインターロゲーションの下での塩基対の塩基の向きを利用して、2つの可能性ある塩基対の向き同士を区別することができる。
[0043] いくつかの実施形態では、塩基は、二本鎖核酸の一方の鎖では修飾され、他方の鎖では修飾されていなくてもよく、それにより、修飾塩基の分子−電極結合準位は天然塩基の分子−電極結合準位と異なり得る。その他の実施形態では、特にナノ電極の先端に、異なる金属を含むように構成されていてもよく、それにより、トンネル電流デバイスのナノ電極の金属は、フェルミ及び分子−電極結合準位が二本鎖核酸の異なる向きに対して非対称であり得る。
[0044] いくつかの実施形態では、電圧源を1つ又は複数のナノ電極対の両端に印加してもよく、異なるナノ電極対の両端の電圧は異なる電圧であってもよく、特定のナノギャップ対に関連付けることができる金属対のナノギャップ間隔の関数として、特に異なっていてもよい。
[0045] いくつかの実施形態では、いくつかの異なるナノ電極対を単一チャネルで利用してもよく、いくつかの異なる電極対は、異なるギャップ間隔の金属対の組合せを有していてもよく、異なる電極対は、異なる電極に対及び異なるモノマー対及び前記モノマー対の向きに関連した異なるトンネル電流を使用することによって、塩基修飾を含んだモノマー対合も含めた異なるタイプのモノマー対合を検出するために利用されてもよい。
[0046] いくつかの実施形態では、モノマー塩基対をモニターしながらバイアス電位を逆転させてもよく、バイアス場の向き及び極性に関連付けることができる異なる電流を観察し利用して、少なくとも一部では塩基対の正体及び向きを決定してもよい。バイアス場は、電極対に対する個々のモノマーの公称転移速度の2倍の速さで逆転させてもよく、若しくは電極対に対する個々のモノマーの公称転移速度のより高次の整数倍の速さで逆転させてもよく、又はバイアス場の逆転は、公称転移速度の2倍超の速さで引き起こしてもよいが、電極対に対する個々のモノマーの公称転移速度の非整数倍であってもよい。
[0047] バイアス場は、対称電位を有するように逆転させてもよく、又は一方向における電位が別の方向における電位よりも高くなり得るような手法で逆転させてもよい。バイアス場の分極に関連した第1の期間は、前記第1の期間に対してバイアス場が逆転され得る第2の期間の長さに関連した時間と同じであってもよく、又はより短くてもより長くてもよい。逆転に関連した期間は均一であってもよく、又は変動してもよい。バイアス電位準位は均一であってもよく、したがって矩形波が創出され、又は丸みの付いた角を有していてもよく、又は任意のその他の形状、例えば正弦波、三角のこぎり波、若しくはその他の波の形状を有していてもよい。
[0048] いくつかの実施形態では、測定デバイス(又は測定ユニット)を、トンネル電流を測定するために設けてもよい。測定デバイスは、トランスインピーダンス増幅器、積分増幅器、電流ミラー、又は任意のその他の電流測定若しくは増幅手法、及び電流を定量するための手法であって、アナログ−デジタル変換器(ADC)、デルタシグマADC、フラッシュADC、デュアルスロープADC、逐次近似ADC、積分ADC、又は任意のその他の適切なタイプのADCを含み得るものを、含んでいてもよい。ADCは、その出力と入力との間に直線関係を有していてもよく、又は塩基、予測される修飾塩基、及びナノ電極対で利用される金属の特定の組合せで期待され得る、特定の電流レベルに調整される出力を有していてもよい。応答は、固定されてもよく又は調節可能であってもよく、アッセイで利用され得る異なる核酸塩基及び/又は核酸塩基修飾と関連した異なる出力と併せて特に調節可能であってもよい。測定デバイスは、ナノ電極対のナノギャップを通過するときに、バイオポリマーであってもよいサンプルポリマーを通過するトンネル電流を測定してもよい。
[0049] いくつかの実施形態では、コンピューター又はその他のデータ処理装置(例えば、コンピューター処理装置)をシステムの一部として設けてもよく、このコンピューターは、測定されたデータを利用して、関連するデータを得たナノ電極に対して、バイオポリマーであってもよいポリマーのモノマーの正体及び/又は向きを決定してもよい。コンピューター又はその他のデータ処理装置は、ナノ流体を含むデバイスに組み込まれたコンピューターであってもよく、又はナノ流体デバイスが内部で利用され得る機器内に組み込まれたコンピューターであってもよく、又はクラウドコンピューティングデバイスであってもよい外部デバイスであってもよい。
[0050] ポリマーは、転移ユニットを使用して、少なくとも1つのナノ電極対を有するチャネル内を転移することができる。転移ユニットの例には、ポンプ及び圧縮器が含まれる。ある場合には、転移ユニットは、正圧を使用してポリマーを流れに供することができる。代替例として、転移ユニットは、負圧を使用してポリマーを流れに供することができる。
[0051] 図1は、2つのナノ電極を備えるナノ電極構成を概略的に示し、第1のナノ電極は、第1のフェルミ準位及び第1の分子−電極結合準位Γに関連付けられた金の先端を含み、第2のナノ電極の先端は、第2のフェルミ準位及び第2の分子−電極結合準位Γに関連付けられた銀の先端を含む。電流は、第1の金電極から、フェルミ準位及び分子−電極結合準位Γに関連付けられたT塩基に移動し、次いで分子伝導T演算子(ここで、T(E)=V+VG(E)V)に関連付けられた相補A塩基に移動し、次いで第2のフェルミ準位及び第2の分子−電極結合Γに関連付けられた第2の銀の先端に移動するものとして示される。
[0052] 図2は、2つのナノ電極を備えるナノ電極構成を概略的に示し、塩基の向きは図1に対して逆転しており、第1のナノ電極は、第1のフェルミ準位及び第1の分子−電極結合準位Γ’に関連付けられた金の先端を含み、第2のナノ電極の先端は、第2のフェルミ準位及び第2の分子−電極結合準位Γ’に関連付けられた銀の先端を含む。電流は、第1の金電極から、第1のフェルミ準位及び第1の分子−電極結合準位Γ’に関連付けられたT塩基に移動し、次いで分子伝導T演算子(ここで、T(E)=V+VG(E)V)に関連付けられた相補A塩基に移動し、次いで第2のフェルミ準位及び第2の分子−電極結合Γ’に関連付けられた第2の銀の先端に移動するものとして示される。
[0053] 図1に示される構成では、金ナノ電極からT核酸塩基に流れ、次いでA核酸塩基に流れ、次いで銀ナノ電極に流れ得る(Au→T→A→Ag)電流Iが:I∝Γ×T×Γと計算される。図2に示される構成では、金ナノ電極からA核酸塩基に流れ、次いでT核酸塩基に流れ、次いで銀ナノ電極に流れ得る(Au→A→T→Ag)電流I’が、I’∝Γ’×T×Γ’と計算される。Γ1≠Γ’及びΓ2≠Γ’のとき、I≠I’である。したがってこれらの不等式は、塩基対の向きに関する決定を可能にする。
[0054] 図3は、異種金属の先端を持ちそれによって上述とは異なるフェルミ準位を有する1対のナノ電極に関して、2つの異なる塩基の向きに関するトンネル電流のポテンシャル差及び停止時間を示す。異なる塩基対に関して類似のプロットを作成することができ、二本鎖核酸の鎖の1本は、メチル化シトシン塩基などの自然に修飾された塩基であってもよく又は合成による修飾塩基であってもよい、修飾塩基を有する。修飾塩基を利用するシステムは、先端が同じ金属を含むナノ電極を使用して、又は先端が異なる金属を含むナノ電極を使用して、区別することができる。停止時間及び電流の両方は、異なる向きごとに、かつメチル化塩基若しくはオキソ塩基などの修飾塩基との塩基の組合せを含めた異なる塩基の組合せごとに、異なっていてもよく、停止時間及び電流の両方は、塩基の正体、塩基の修飾、及び塩基の向きの決定を助けるために利用されてもよい。
[0055] 図4は、金ナノ電極から、核酸塩基対の第1の核酸塩基のより低いエネルギー状態へと移動する電子を概略的に示し、金ナノ電極から核酸塩基対の第1の核酸塩基への電子の移動は、第1のフェルミ準位及び第1の分子−電極結合準位Γに関連付けられ;次いで電子は、分子伝導T演算子を使用して核酸塩基対の第2の核酸塩基に移動し、それから電子は、第2のフェルミ準位及び第2の分子−電極結合準位Γに関連付けられてもよい第2の銀ナノ電極に移動する。
[0056] 図5は、銀ナノ電極から、核酸塩基対の第1の核酸塩基のより低いエネルギー状態へと移動する電子を概略的に示し、銀ナノ電極から核酸塩基対の第1の核酸塩基への電子の移動は、第1のフェルミ準位及びの分子−電極結合準位Γ’に関連付けられ;次いで電子は、分子伝導T演算子を使用して核酸塩基対の第2の核酸塩基に移動し、それから電子は、第2のフェルミ準位及び第2の分子−電極結合準位Γ’に関連付けられてもよい第2の金ナノ電極に移動する。
[0057] 図4のエネルギー状態の変化は、図5のエネルギー状態の変化とは全く異なっており、ギャップ間隔、ナノ電極対ギャップ電位、及びヌクレオチド塩基対に関してその他の点では同一の構成を備えるシステムで、トンネル電流が異なることがわかる。トンネル電流で得られる相違を利用して、塩基対のどの塩基がナノ電極構造に対してどの位置にあるのかを決定してもよい。
[0058] 図6は、ナノ電極及び塩基対を示すエネルギー状態図を概略的に示し、塩基対はAT核酸塩基対である。図はさらに、塩基対の各核酸塩基に関連した電子のエネルギー準位のポテンシャル変動と、核酸塩基対の一方の塩基から核酸塩基対の他方の塩基へのポテンシャルシフトとを示す。
[0059] 図7は、トンネル電流デバイスに関連したエネルギー状態図を概略的に示し、電子は、金ナノ電極から、核酸塩基対の第1の核酸塩基(A核酸塩基)のより低いエネルギー状態へと移動する。金ナノ電極から、第1のフェルミ準位及び第1の分子−電極結合準位Γに関連付けられた核酸塩基対への電子の遷移に関連したエネルギー状態の変化は、A核酸塩基に関連したHOMOであってもよく、この変化を両矢印によって示す;次いで電子は、分子伝導T演算子を使用して核酸塩基対の第2の核酸塩基(T核酸塩基)に移動し、T核酸塩基に関連付けられたHOMO−1となり得るより低いエネルギー状態に降下し、それから電子は、第2のフェルミ準位及び第2の分子−電極結合準位Γに関連付けられてもよい第2の銀ナノ電極に関連付けられた、より高いエネルギー状態まで移動する。
[0060] 図7の場合に類似した手法で、図8は、トンネル電流デバイスに関連したエネルギー状態図を概略的に示し、電子が金ナノ電極から、核酸塩基対の第1の核酸塩基(A核酸塩基の代わりにT核酸塩基)のより低いエネルギー状態へと移動し、このとき電子は、第1の(T)核酸塩基のHOMO−1準位に対する分子−電極結合を有していてもよい。次いで電子は、分子伝導T演算子を使用して、核酸塩基対の第2の核酸塩基(T核酸塩基の代わりにA核酸塩基)へと移動し、第2の(A)核酸塩基に関連付けられたHOMO準位となり得る、より高いエネルギー準位に上昇し、それから電子は、第2のフェルミ準位Γ’及び第2の分子−電極結合に関連付けられてもよい第2の銀ナノ電極に関連付けられた、より高いエネルギー状態へと移動する。
[0061] 図7及び図8に関連したエネルギー状態変化の検査からわかるように、異種金属の先端を持つナノ電極対における核酸塩基対の核酸塩基の向きに基づいて、電子が1つのナノ電極から別のナノ電極に遷移するために必要とされるエネルギー準位の変化には、明らかな相違がある。例えば、得られたトンネル電流は、特に図7の第2の分子−電極結合準位Γが図8の第2の分子−電極結合準位Γ’に比べて非常に高く、したがって熱力学的に不利であるので、全く異なる可能性がある。
[0062] 図9Aはナノ電極対を示し、ナノ電極対の一方のナノ電極が金であり、他方のナノ電極対が銀であり、核酸塩基対がナノ電極対の間のナノギャップに構成されている。図9Bは、金ナノ電極E(Au)からの電子の除去に関連したフェルミ準位と、銀ナノ電極E(Ag)への電子の付加に関連したフェルミ準位と、フェルミ準位E(Au)及びE(Ag)の電位の差、並びに第1の(A)核酸塩基に関連付けられたHOMO準位と、第2の(T)核酸塩基に関連付けられたHOMO−1準位とを示す。図9Cは、分子−電極結合Γを利用して、フェルミ準位E(Au)を持つ金ナノ電極からA核酸塩基まで除去されるときの電子のエネルギーの変化を示し、この電子(ここではA核酸塩基に関連付けられている。)のエネルギー準位は、金電極に関連付けられたフェルミ準位E(Au)と十分に整合させることができる。次いで電子は、A核酸塩基HOMO準位からT核酸塩基HOMO−1準位へと移送され、より低いエネルギー状態まで降下する。この新しいエネルギー状態(ここではT核酸塩基に関連付けられている。)は、分子−電極結合Γの結果、電子を銀ナノ電極に移送するために必要とされるフェルミ準位E(Ag)シフトに十分整合させることができる。
[0063] 図10は、一本鎖DNAの4つの異なる天然DNA核酸塩基のトンネル電流分布に関連したヒストグラムを示し;C及びA核酸塩基は著しく重なっており、その結果、高い信頼性レベルで配列情報を提供するために多くの読取りが必要となる可能性があることがわかる。
[0064] 図11は、二本鎖核酸に関連したトンネル電流ヒストグラムを示し、1本の鎖が、核酸塩基同士のより良好な区別を行うことができるように修飾核酸塩基を利用し、かつ検出するナノ電極対ギャップ内での核酸塩基の向きを利用する。
[0065] 図12は、dCMPの異なる変異体に関する2つのヒストグラムと分子構造とを示し、一方は天然dCMPに関し、他方はメチル化dCMPに関する。測定データには重複部分があるが、異なる分子構造に関連するピークは明らかにシフトしている。この相違は少なくとも2つの機会を提供し;1つは、天然に存在するメチル化dCMPを測定するための手法を提供することであり、一方でもう1つは、一本鎖核酸に対する相補鎖の構築においてメチル化塩基の使用を可能にすることであり、したがって一本鎖の塩基のみがメチル化塩基を有していてもよく、そのためナノ電極対ギャップを通して転移するときの鎖の向きを決定することができるようになる。
[0066] 図13は、dGMPの異なる変異体に関する2つのヒストグラム及び分子構造を示し、一方は天然dGMPに関し、他方は8−オキソ−dGMPに関する。測定データには重複部分があるが、異なる分子構造に関連するピークは明らかにシフトしている。この相違は、一本鎖核酸に対する相補鎖の構築において8−オキソ−dGtpを利用する機会をもたらし、その結果、一本鎖の塩基のみが酸化塩基を有していてもよく、そのためナノ電極対ギャップ内を転移するときの鎖の向きを決定できるようになる。
[0067] 図14は、塩基修飾の組合せの選択肢の一部を示す表を示しており、この表では多数の異なるタイプの修飾塩基を、いずれか単独で又は組み合わせて利用することができ、その結果、直ちに利用される異なるタイプのA核酸修飾、直ちに利用される異なるタイプのG核酸塩基修飾、直ちに利用される異なるタイプのC核酸塩基、直ちに利用される異なるタイプのT核酸塩基修飾、直ちに利用される異なるタイプのウラシル(U)核酸塩基修飾、又はそれらの組合せが、所望の信頼性レベルで配列又はポリマー構造情報を最もよく提供できるように、存在することができるようになる。
[0068] 図15は、多数の異なる電極を利用することができ、かつ異なるフェルミ準位が可能になるように異なる電極が異なる金属又はその他の材料のものであってもよい、マルチ電極構造を示しており、したがってナノ電極構造内での1つ又は複数の転移中に、異なるフェルミ準位を持つ異なる材料を利用して、バイオポリマーの配列又はバイオポリマーの構造のその他の態様に関する種々の決定を行ってもよい。
[0069] 図16は、GC核酸塩基対の被占及び空軌道のエネルギー図におけるエネルギー準位を示す。LUMO又は最低被占分子軌道は、トンネル電流の結果として軌道を占有した電子を表し得るいかなるドットもない状態で、図示されている。LUMOは、C核酸塩基の周りの雲のようなシトシン核酸塩基であってもよい、C核酸塩基に関連付けられたものとして、GC核酸塩基の最上部分の表示において示されている。HOMOは、G核酸塩基の周りの雲のようなグアニン核酸塩基であってもよい、G核酸塩基に関連付けられたものとして、GC核酸塩基の中間部分の表示に電子を表すドットで示される。HOMO−1は、C核酸塩基の周りの雲のようなシトシン核酸塩基であってもよい、C核酸塩基に関連付けられたものとして、GC核酸塩基の下部表示で電子を表すドットにより示されている。
[0070] 図17Aは、金ナノ電極からG核酸塩基、C核酸塩基、さらに銀ナノ電極へと移動するトンネル電流を示す。この図はさらに、2つの異なる分子−電極結合、金電極からG核酸塩基への第1の分子−電極結合ΓAu−Gと、銀電極からC核酸塩基への第2の分子−電極結合ΓAg−Cを示す。電子は、金ナノ電極から、分子−電極結合ΓAu−Gに関連付けられたG核酸塩基のHOMOエネルギー準位へと移動し、次いでC核酸塩基のHOMO−1エネルギー準位へと移動し、次いで分子−電極結合TAg−Cに関連付けられた銀ナノ電極核酸塩基へと移動するものとして示される。
[0071] 図17Bは、金ナノ電極からC核酸塩基、G核酸塩基、さらに銀ナノ電極へと流れるトンネル電流を示す。この図はさらに、2つの異なる分子−電極結合、金電極からC核酸塩基への第1の分子−電極結合ΓAu−Cと、銀電極からG核酸塩基への第2の分子−電極結合ΓAg−Gを示す。電子は、金ナノ電極から、分子−電極結合ΓAu−Cに関連付けられたG核酸塩基のHOMO−1エネルギー準位へと移動し、次いでG核酸塩基のHOMOエネルギー準位へと移動し、次いで分子−電極結合TAg−Gに関連付けられた銀ナノ電極核酸塩基へと移動するものとして示される。ΓAg−Gは、ΓAg−C、ΓAu−G、又はΓAu−Cのいずれかと等しくなくてもよく、ΓAg−Cは、ΓAu−G又はΓAu−Cのいずれかと等しくなくてもよく、ΓAu−GはΓAu−Cに等しくなくてもよいことに留意されたい。
[0072] いくつかの実施形態では、一本鎖DNA(ssDNA)鋳型は、ポリメラーゼを使用して塩基型の1つ又は複数に関する修飾ヌクレオチドを付加することによって、二本鎖DNA(dsDNA)に変換されてもよい。次いでdsDNAを変性させてもよく、いくつかの実施形態では当初の鋳型が除去されてもよい。ssDNAは、トンネル電流システムを使用して配列決定されてもよい。同様に、RNA鋳型を逆転写酵素と共に利用して、RNA鋳型に対応したssDNAを発生させてもよく、ssDNAは、トンネル電流システムを使用して配列決定してもよい。
[0073] その他の実施形態では、ssDNAは、ポリメラーゼを使用して塩基型の1つ又は複数に関する修飾ヌクレオチドを付加することにより、dsDNAに変換されてもよく、次いで変性させてもよく、両方の鎖について、トンネル電流システムを利用して配列決定してもよい。
[0074] さらなる実施形態では、ssDNAは、ポリメラーゼを使用して塩基型の1つ又は複数に関する修飾ヌクレオチドを付加することにより、dsDNAに変換されてもよく、トンネル電流システムを利用して、dsDNAとして直接配列決定されてもよい。トンネル電流システムは、塩基型及びナノ電極対での塩基の向きをより良好に区別するように異なる金属を含み、特に異なる先端金属を含む。
[0075] いくつかの実施形態では、一本鎖核酸は、逆転写酵素を利用して二本鎖核酸に変換されてもよく(RNA分子を、DNA二本鎖核酸に対合したRNAに変換するために)、又はRNAポリメラーゼを利用して、一本鎖若しくは二本鎖DNAを二本鎖核酸に変換してもよい(DNA分子を、RNA二本鎖核酸に対合したDNAに変換するために)。二本鎖核酸は、全て天然の核酸を含んでいてもよく、又は部分的に合成された核酸を含んでいてもよく、この場合、二本鎖核酸の第2の鎖を構築するために利用される一部又は全ての塩基は、天然塩基(メチル化グアノシンなど)であってもよい修飾塩基、又は標識若しくはタグを持つ塩基などの合成塩基であってもよい。
[0076] いくつかの実施形態では、dsDNAは、ナノ電極構造の1つの先端が1種の金属を含み、かつナノ電極構造の第2の先端が異なる金属を含むナノ電極対を使用して、配列決定されてもよい。金属は、仕事関数が、逆転した核酸塩基対(例えば、AT)を横断して第1のナノ電極から第2のナノ電極に流れる電流に関する信号に比べ、第2の電極に向かって核酸塩基対(例えば、TA)を横断して第1のナノ電極から第2のナノ電極に流れる電流に関して異なる信号を引き起こすように、選択されてもよい。
[0077] いくつかの実施形態では、第1の1つ又は複数のナノ電極対が、第2の組の核酸塩基よりも第1の組の核酸塩基同士を区別するためにより良好に適するように、それと共に第2の1つ又は複数のナノ電極対が、第4の組の核酸塩基よりも第3の組の核酸塩基を決定するときにより良好になり得るように、多数の異なる金属を単一ナノチャネルにおけるいくつかのナノ電極対に利用してもよい。異なるナノ電極対からのデータの異なる組を利用して、先端を構成する金属が同じであってもよい同じ数のナノ電極対を利用することによって可能であるよりも高い信頼性レベルで、配列のコンセンサス決定を創出してもよい。
[0078] いくつかの実施形態では、ソフトウェアアルゴリズムは、ナノ電極対からの全ての核酸塩基測定値が、それらの間に含有される核酸の単一の向きから得られると仮定することができる。その他の実施形態では、ソフトウェアアルゴリズムは、ナノ電極に対するDNAの時折の向きの切換えを明らかにすることができ、この場合、第1のナノ電極に最も近くてもよい核酸鎖は、ナノ電極対の第2のナノ電極に最も近くなるように切り換わることができ、ソフトウェアアルゴリズムは、そのような決定を、同じナノ電極対の内部の異なる通路から得られた同じ鎖からのデータ、又はその他のナノ電極若しくは同じナノ電極対を使用して測定されていてもよい同じ配列のその他のコピーからのデータのいずれかのコンセンサスを利用して、行うことができる。その他の実施形態では、ソフトウェアアルゴリズムは、コンセンサスなしで単一の鎖に関し、ナノ電極の特定の対に対する鎖の向きについて決定を行うために、いくつかの組の電極対を組み合わせて利用してもよい。さらにその他の実施形態では、単一電極からのデータの組合せを、同じ核酸鎖に関する同じ電極からのその他のデータからのデータと組み合わせて使用してもよく、又は同じナノチャネル内のその他のナノ電極対からのデータと組み合わせてもよく、及び/又はその他のナノ電極対からのデータと組み合わせて、その他のナノチャネルの同じDNA配列を測定してもよい。
[0079] いくつかの実施形態では、ssDNAは、RNA又はDNAポリメラーゼであってもよいポリメラーゼを使用して、塩基型の1つ又は複数に関する修飾ヌクレオチドを組み込むことによって、dsDNAに変換されてもよい。次いでdsDNAは、トンネル電流システムを使用して配列決定されてもよい。いくつかの実施形態では、トンネルシステムは、ナノ電極対の各ナノ電極上に異なる金属を有していてもよい。他の実施形態では、ナノチャネル内の異なるナノ電極対は、異なるナノ電極対に関して異なる組合せで利用されてもよい、いくつかの異なる金属を利用するように構成されてもよい。
[0080] いくつかの実施形態では、ナノ電極対は、単一表面金属を利用して製作されてもよく、次いでトンネル測定の仕事関数を修正するために、第2の金属を付加してもよい(例えば、ナノ電極の1つの表面に電気めっきすることによって)。いくつかの実施形態では、ナノ電極対の各ナノ電極は、ナノ電極のそれぞれの表面にコーティングされた、異なる金属を有していてもよい。ある場合には、第2の金属は、単一表面金属とは異なる。あるいは、第2の金属は単一表面金属と同じである。
[0081] いくつかの実施形態では、1つ又は複数のナノ電極のコーティングは、コーティングが所望の厚さのものであるか否か及び/又はナノギャップが所望の間隔のものであるか否かが決定されるよう、電極ギャップをモニターしながら行ってもよく、このモニタリングは、金属をナノ電極の表面にめっきしながら行ってもよく、又は一部の材料をナノ電極の表面にめっきしてもよく、次いで測定を行ってもよく、このとき、コーティング/めっきプロセスが完全であるか否か又はコーティング/めっきの追加の固定期間が必要であるか否かが決定され、あるいは、コーティング/めっき期間の持続時間に関する決定を、決定することができる。
[0082] 電極ギャップの間隔は、一本鎖DNAの検出のためにトンネル電流を使用して検出するために適切であるようにすることができ、又は間隔は、この間隔が二本鎖DNAの検出に適切になるように、より大きく作製することができ、又は間隔は、任意のその他の所望のバイオポリマー若しくはその他の部分に適切になるよう作製することができる。
[0083] いくつかの実施形態では、コーティングされ又はめっきされることになるナノ電極対は、少なくとも一部では、トレースを製作し、次いで前記トレースを破断し、次いで得られた電極対の1つ又は複数をコーティングし又はめっきすることによって、製作されてもよい。
[0084] いくつかの実施形態では、単一のナノチャネル内の多数のナノ電極対を使用してもよく、このときのナノ電極対の組の間の間隔は、dsDNAの捩れによって、異なるナノ電極対が、各ナノ電極対でdsDNAの公知の向きを測定するようなものである。dsDNAからの天然Bは、約3.4nmの周期の螺旋を有する。1対のナノ電極対が間隔を空けている場合、例えば約34nm離れている場合、ナノ電極はdsDNAを名目上測定することができ、この場合、dsDNAの同じ向きがナノ電極に対して維持される。その他の実施形態では、例えば1対のナノ電極対が約99.5nm離れて配置されている場合、ナノ電極は、dsDNAの反対の鎖を名目上測定することができ、ナノチャネル内でのdsDNAの両方の向きを同時にモニターすることが可能になる。
[0085] いくつかの実施形態では、ケイ素、二酸化ケイ素、窒化ケイ素、又は半導体製造で一般に利用されるその他の材料であってもよいベース電極材料と、金属又はその他の導体であってもよい表面電極材料との間に、接着層を利用してもよい。いくつかの実施形態では、接着層が、クロム、ニッケル−クロム、チタン、モリブデン、及びタングステン、又は接着層として一般に使用されるその他の金属若しくは酸化物であってもよい。
[0086] いくつかの実施形態では、ナノ電極の先端を構成していてもよい材料は、白金、銅、銀、金、貴金属であってもよく又はその他のタイプの金属であってもよいその他の金属の、1種又は複数であってもよく、多数の金属の合金であってもよく、又は半導体であってもよく、又はカーボンナノチューブ、カーボンバッキーボール、又はその他の非金属、非半導体材料などの、別の導体であってもよい。
[0087] いくつかの実施形態では、利用され得る修飾核酸塩基には、核酸塩基に対して使用されるイノセン、メチル修飾、チオール修飾、又はその他の修飾の核酸塩基を含めてもよい。いくつかの実施形態では、修飾核酸塩基は、天然核酸塩基よりも独自のトンネル電流ヒストグラムが作成されるようにトンネル標識が選択される、トンネル標識されたヌクレオチドであってもよい。いくつかの実施形態では、トンネル標識が、核酸塩基そのものに共有結合されていてもよい。その他の実施形態では、トンネル標識は、リボース、特にリボースの2’位に、例えば2’メトキシ、2’メトキシエトキシ、2’アミノエトキシ、又はその他類似の修飾に、共有結合によって結合又は付着されていてもよい。他の実施形態では、核酸塩基のリボースは、LNA、BNAビシクロ−DNA、トリシクロ−DNA、ホモ−DNA、又はリボースのその他の修飾などで、修飾されてもよい。
[0088] いくつかの実施形態では、修飾核酸塩基及び/又は少なくとも2種の異なる金属を含むナノ電極対を利用して二本鎖核酸塩基配列を測定することができるシステムを利用して、より単純なシステムを可能にすることができ、このシステムでは、縮小された二次構造の結果として一本鎖核酸を測定するシステムと比較すると、二次構造を縮小させる必要性を低減させることができる。その他の実施形態では、より長い読取り長を、二次構造を最小限に抑えた結果として得ることができ、かつナノポア又はナノチャネルの詰まりが得られる。さらにその他の実施形態では、二本鎖核酸塩基を測定するナノポア又はナノチャネルシステムの転移速度は、一本鎖核酸塩基を測定するシステムよりも改善することができるが、それは二次構造を縮小した結果として得られ、増大した剛性、及び/又は通常なら核酸塩基と相互に作用し得る表面に関連付けられた異なる部分を持つ異なる塩基同士の相互作用が低減した結果として得られるものである。
[0089] いくつかの実施形態では、1つ又は複数の対のナノ電極対によって測定されたときのトンネル電流の測定から得られたデータは、修飾核酸塩基及び/又は異なる核酸塩基に関して異なるフェルミ準位を持つ異なる金属を利用する結果として、改善することができ、この改善は、測定値の改善された信号対騒音であってもよく、又は核酸塩基若しくは核酸塩基対の測定値に関連した平均若しくはメジアントンネル電流に関連したピークの中心のより大きい離間であってもよく、又は異なる核酸塩基若しくは異なる核酸塩基対に関連して測定されたトンネル電流のピーク幅及び/又はピークの重なりの改善であってもよい。
[0090] 1つ又は複数のナノポア又はナノチャネルシステムが、二次構造及び/又は一本鎖若しくは二本鎖核酸鎖の2本以上の異なる鎖の間の相互作用の結果として詰まる可能性のある、いくつかの実施形態では、エクソヌクレアーゼ又はエンドヌクレアーゼであってもよい1つ又は複数のヌクレアーゼを、単独で、又は1種若しくは複数の制限酵素又は詰まっている核酸の分解をもたらし得るその他の部分と組み合わせて利用することができ、それによって、1つ又は複数の詰まったナノポア及び/又はナノチャネルのさらなる使用が可能になる。
[0091] いくつかの実施形態では、ナノ電極は、一部では電気めっき又は電着を使用して製作されてもよい。流体システム及び/若しくは基板構造の一部であってもよく又は外部デバイスの一部であってもよい、ナノ電極及びアノード電極の全て又はサブセットと流体接触を行うことができるように、1種又は複数の金属塩を含む溶液を提供してもよい。
[0092] 個々のナノ電極又はナノ電極の組は、カソードとして作用するように電気的に活性化することができ、この場合、金属塩を低減させてもよく、それによって電気的に活性化されたナノ電極又はナノ電極の組にめっきされる。電気的活性化は、アノードとカソード電極の間でのDC場の印加を含んでいてもよく、このDC場は公知の電圧のものであってもよく、固定電圧であってもよく、又は可変電圧であってもよい。
[0093] 電気的活性化は、固定された所定の期間にわたってもよく、又はその時間は、例えば金属塩とナノ電極対とを利用して発生させたトンネル電流を試験することによって決定されてもよく、ここでアノードは、トンネル電流が発生し測定されている間は電気的に不能になり得るものである。
[0094] 金属塩溶液は、異なる1種又は複数の金属塩を含む異なる金属塩溶液で置き換えてもよい。異なるナノ電極又はナノ電極の組は、異なる1種又は複数の塩が低減するように電気的に活性化されてもよく、それによって、1つ又は複数のナノ電極の異なる組が、異なる1種又は複数の塩で電気めっきされる。このプロセスによれば、任意の数の異なるナノ電極を、所望の異なる金属又は金属の異なる組合せでめっきすることができる。
[0095] いくつかの実施形態では、めっき厚が制御されるように、又は異なるナノ電極対のギャップ間隔が制御されるように、電気めっきを制御することができ、これらの異なるナノ電極対は、異なるギャップ間隔を有していてもよい。
コンピューターシステム
[0096] 本開示は、本開示の較正センサーなど、本明細書で提供された方法を実施するために、プログラムされた又はその他の手法で構成されたコンピューター制御システムを提供する。図18は、シングルコア若しくはマルチコア処理装置、又は並列処理用の複数の処理装置とすることができる、中央処理装置(CPU、本明細書では「処理装置」及び「コンピューター処理装置」とも呼ぶ)1805を備えるコンピューターシステム1801を示す。コンピューターシステム1801は、メモリー又はメモリー位置1810(例えば、ランダムアクセスメモリー、読出し専用メモリー、フラッシュメモリー)、電子記憶ユニット1815(例えば、ハードディスク)、1つ又は複数のその他のシステムと通信するための通信インターフェース1820(例えば、ネットワークアダプター)、及び周辺装置1825、例えばキャッシュ、その他のメモリー、データ記憶及び/又は電子表示アダプターも備える。メモリー1810、記憶ユニット1815、インターフェース1820、及び周辺装置1825は、マザーボードなど、通信バス(実線)を通してCPU 1805と通信する。記憶ユニット1815は、データを記憶するためのデータ記憶ユニット(又はデータリポジトリー)とすることができる。コンピューターシステム1801は、通信インターフェース1820の助けを借りて、コンピューターネットワーク(「ネットワーク」)1830に動作可能に連結することができる。ネットワーク1830は、インターネット、インターネット及び/若しくはエクストラネット、又はイントラネット及び/若しくはエクストラネットであって、インターネットと通信するものとすることができる。ネットワーク1830は、ある場合には、遠距離通信及び/又はデータネットワークである。ネットワーク1830は、クラウドコンピューティングなどの分散コンピューティングを可能にすることができる、1つ又は複数のコンピューターサーバーを備えることができる。ネットワーク1830は、ある場合にはコンピューターシステム1801の助けを借りて、ピアツーピアネットワークを実施することができ、コンピューターシステム1801に連結されたデバイスがクライアント又はサーバーとして振る舞うことが可能になり得る。
[0097] CPU 1805は、プログラム又はソフトウェアで具体化することができる、機械可読命令のシーケンスを実行することができる。命令は、メモリー1810などのメモリー位置に記憶させてもよい。命令は、CPU 1805に宛てることができ、その後、CPU 1805をプログラムし又はその他の手法で構成して、本開示の方法を実施することができる。CPU 1805によって行われる演算の例は、フェッチ、デコード、実行、及びライトバックを備えることができる。
[0098] CPU 1805は、集積回路などの回路の一部とすることができる。システム1801の1つ又は複数のその他の構成要素は、回路に含めることができる。ある場合には、回路は特定用途向け集積回路(ASIC)である。
[0099] 記憶ユニット1815は、ドライバー、ライブラリー、及び保存されたプログラムなどのファイルを記憶することができる。記憶ユニット1815は、ユーザーデータ、例えばユーザー選好及びユーザープログラムを記憶することができる。コンピューターシステム1801は、ある場合には、イントラネット又はインターネットを通してコンピューターシステム1801と通信する遠隔サーバー上に位置付けられたような、コンピューターシステム1801の外部にある1つ又は複数の追加のデータ記憶ユニットを備えることができる。コンピューターシステム1801は、ネットワーク1830を通して1つ又は複数の遠隔コンピューターシステムと通信することができる。
[0100] 本明細書に記述される方法は、例えばメモリー1810又は電子記憶ユニット1815上など、コンピューターシステム1801の電子記憶位置に記憶されたコードを実行可能な機械(例えば、コンピューター処理装置)を用いて実施することができる。機械で実行可能な又は機械可読コードは、ソフトウェアの形で提供することができる。使用中、コードを処理装置1805で実行することができる。ある場合には、コードを記憶ユニット1815から検索し、メモリー1810に記憶させて、処理装置1805による容易なアクセスがなされるようにすることができる。ある状況では、電子記憶装置1815を除外することができ、機械で実行可能な命令はメモリー1810に記憶させる。
[0101] コードは、プリコンパイルし、コードを実行するように適合された処理装置を有する機械で使用するように構成することができ、又は実行時間中にコンパイルすることができる。コードは、このコードをプリコンパイルされた又はコンパイルされたままの状態で実行できるように選択することができる、プログラミング言語で供給することができる。
[0102] コンピューターシステム1801は、基板温度、前駆体流量、成長速度、キャリアガス流量、及び反応チャンバー圧力などの1つ又は複数の処理パラメーターを規制するように、プログラムし又はその他の手法で構成することができる。コンピューターシステム1801は、貯蔵容器と反応チャンバーとの間の弁と通信することができ、反応チャンバーへの前駆体の流れを停止させる(又は規制する)のを助けることができる。
[0103] コンピューターシステム1801など、本明細書に提供されるシステム及び方法の態様は、プログラミングで具体化することができる。技術の様々な態様は、典型的には、機械可読媒体のタイプで実施され又は具体化される、機械(又は処理装置)で実行可能なコード及び/又は関連あるデータの形をした、「製品」又は「製造の物品」として考えることができる。機械で実行可能なコードは、メモリー(例えば、読出し専用メモリー、ランダムアクセスメモリー、フラッシュメモリー)又はハードディスクなどの電子記憶装置に記憶させることができる。「記憶」型媒体は、コンピューター、処理装置などの有体メモリー、又はそれらに関連あるモジュール、例えば様々な半導体メモリー、テープドライバー、ディスクドライバーなどであって、ソフトウェアプログラミング用にいつでも非一時的記憶を提供することができるものの、いずれか又は全てを備えることができる。ソフトウェアの全て又は部分は、時に、インターネット又は様々なその他の遠距離通信ネットワークを通して通信してもよい。そのような通信は、例えば、1つのコンピューター又は処理装置から別のもの、例えば管理サーバー又はホストコンピューターからアプリケーションサーバーのコンピュータープラットフォームへの、ソフトウェアのローディングを可能にしてもよい。したがって、ソフトウェア要素を保持する別のタイプの媒体は、有線及び光学陸上通信線ネットワークを通して及び様々なエアリンク上で、局所デバイス間の物理的インターフェースを横断して使用されるような、光学、電気、及び電磁波を含む。有線若しくは無線リンク、光学リンクなど、そのような波を運ぶ物理的要素は、ソフトウェアを保持する媒体と見なしてもよい。本明細書で使用されるように、非一時的有体「記憶」媒体に制限されない限り、コンピューター又は機械「可読」媒体などの用語は、実行を目的として処理装置に命令を供給することに関与する、任意の媒体を指す。
[0104] したがって、コンピューターで実行可能なコードなどの機械可読媒体は、有体記憶媒体、搬送波媒体、又は物理的伝送媒体を含むがこれらに限定することのない、多くの形をとることができる。不揮発性記憶媒体には、例えば、図面に示されるデータベースを実施するために使用することができるような、任意のコンピューター(1つ又は複数)などの記憶装置のいずれかのような光学又は磁気ディスクが含まれる。揮発性記憶媒体には、コンピュータープラットフォームなどのメインメモリーのような、動的メモリーが含まれる。有体伝送媒体には、同軸ケーブル;銅線及び光ファイバーが含まれ、これらには、コンピューターシステム内にバスを備えるワイヤーが含まれる。搬送波伝送媒体は、電気若しくは電磁信号、又は音響若しくは光波、例えば高周波(RF)及び赤外線(IR)データ通信中に発生した媒体の形をとってもよい。したがって、コンピューター可読媒体の一般的な形は、例えば、フロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、任意のその他の磁気媒体、CD−ROM、DVD、若しくはDVD−ROM、任意のその他の光学媒体、パンチカード、紙テープ、穴のパターンを持つ任意のその他の物理的記憶媒体、RAM、ROM、PROM、及びEPROM、FLASH−EPROM、任意のその他のメモリーチップ若しくはカートリッジ、搬送波輸送データ若しくは命令、そのような搬送波を輸送するケーブル若しくはリンク、又はコンピューターがプログラミングコード及び/又はデータを読み取ることができる任意のその他の媒体を含む。コンピューター可読媒体のこれらの形の多くは、1つ又は複数の命令の1つ又は複数のシーケンスを処理装置に伝達するために関与してもよい。
[0105] 本開示の方法及びシステムは、1つ又は複数のアルゴリズムを用いて実施することができる。アルゴリズムは、中央処理装置1805による実行後、ソフトウェアを用いて実施することができる。
[0106] 本開示のデバイス、システム、及び方法は、例えば参照によりそのそれぞれの全体が本明細書に組み込まれる特許出願公開第2013−36865号、米国特許出願公開第2010/0025249号、米国特許出願公開第2012/0193237号、米国特許出願公開第2012/0322055号、米国特許出願公開第2013/0001082号、米国特許出願公開第2014/0300339号、特許出願公開第2011−163934号、特許出願公開第2005−257687号、特許出願公開第2011−163934号、及び特許出願公開第2008−32529号に記載されるような、その他のデバイス、システム、若しくは方法と組み合わせてもよく及び/又はそれらにより修正されてもよい。
[0107] 本発明の好ましい実施形態について、本明細書に示し記述してきたが、そのような実施形態は単なる例として提供されていることが、当業者には明らかであろう。本発明は、明細書内に提供された特定の実施例により限定されるものではない。本発明について、前述の明細書を参照しながら述べてきたが、本明細書の実施形態の記述及び例示は、限定する意味に解釈されることを意味するものではない。数多くの変形例、変更例、及び置換例を、ここで当業者なら本発明から逸脱することなく思い浮かべるであろう。さらに、本発明の全ての態様は、様々な条件及び変数に依存する本明細書で述べた特定の描写、構成、又は相対的な割合に限定されないと理解されるものとする。本明細書に記述される本発明の実施形態の様々な代替例は、本発明を実施する際に用いられてもよいことを理解すべきである。したがって、本発明は、任意のそのような代替例、修正例、変形例、又は均等物も包含するものとすることが企図される。下記の特許請求の範囲は、本発明の範囲を定め、これらの特許請求の範囲内の方法及び構造とそれらの均等物は、それによって包含されるものとする。本明細書で言及される、全ての刊行物、特許、及び特許出願は、個々の刊行物、特許、及び特許出願のそれぞれが参照により組み込まれることを特別かつ個々に示された場合と同じ程度まで、参照により本明細書に組み込まれる。参照により組み込まれる刊行物及び特許又は特許出願が、本明細書に含有される開示と矛盾する程度まで、本明細書は、任意のそのような矛盾する材料に取って代わり及び/又は優先するものとする。

Claims (28)

  1. サンプルポリマーを検出するためのシステムであって、
    少なくとも1対のナノ電極及び前記ナノ電極の間のナノギャップを備える電極構造であり、前記少なくとも1対のナノ電極が第1の電極及び第2の電極を含み、前記第1の電極が第1の導電材料を含み、前記第2の電極が第1の導電材料とは異なる第2の導電材料を備える、電極構造と、
    前記少なくとも1対のナノ電極の間のナノギャップに電圧を印加する電圧源と、
    前記サンプルポリマーを前記1対のナノ電極の間のナノギャップ内へと移動させる転移ユニットと、
    前記少なくとも1対のナノ電極に連結され、前記少なくとも1対のナノ電極の間のサンプルポリマーを通過する電流を測定する、測定ユニットと、
    前記測定ユニットに連結され、前記測定ユニットで測定された電流に応じて前記ナノ電極に対する前記サンプルポリマーのモノマーの向き及び種類を決定するようにプログラムされた、コンピューター処理装置と、
    を備えるシステム。
  2. 前記第1の導電材料が、前記第2の導電材料のフェルミ準位とは異なるフェルミ準位を有する、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記第1の導電材料が金を含み、前記第2の導電材料が銀を含む、請求項1に記載のシステム。
  4. 前記第1の導電材料が白金を含み、前記第2の導電材料が銀を含む、請求項1に記載のシステム。
  5. 前記サンプルポリマーがバイオポリマーである、請求項1に記載のシステム。
  6. 前記サンプルポリマーが二本鎖核酸を含む、請求項5に記載のシステム。
  7. 前記二本鎖核酸が二本鎖デオキリボ核酸である、請求項6に記載のシステム。
  8. 前記サンプルポリマーが、サンプルポリマーの鎖の1本に組み込まれた1つ又は複数の修飾塩基型を有する、請求項5に記載のシステム。
  9. 前記サンプルポリマーが、鎖の1本に組み込まれた1つ又は複数の修飾塩基型を含み、修飾塩基の分子−電極結合が非修飾塩基の場合とは異なる、請求項8に記載のシステム。
  10. 前記1対のナノ電極の間のナノギャップの幅が、サンプルポリマーの直径未満である、請求項1に記載のシステム。
  11. 前記転移ユニットが、圧力源又は電気動力源である、請求項1に記載のシステム。
  12. 前記圧力源が正圧源である、請求項11に記載のシステム。
  13. 前記圧力源が負圧源である、請求項11に記載のシステム。
  14. 前記電流がトンネル電流を含む、請求項1に記載のシステム。
  15. サンプルポリマーを検出するための方法であって、
    (a)サンプルポリマーを、電極構造を有するチャネル内の流れに供する工程であり、前記電極構造が、少なくとも1対のナノ電極及び前記ナノ電極の間のナノギャップを含み、前記少なくとも1対のナノ電極が第1の電極及び第2の電極を含み、前記第1の電極が第1の導電材料を含み、前記第2の電極が前記第1の導電材料とは異なる第2の導電材料を含む、工程と、
    (b)前記少なくとも1対のナノ電極の間のナノギャップに電圧を印加する工程と、
    (c)前記少なくとも1対のナノ電極に連結された測定ユニットを使用して、前記サンプルポリマーが前記チャネル及び前記ナノギャップ内を流れると前記サンプルポリマーを通過する電流を測定する工程と、
    (d)コンピューター処理装置を使用して、前記測定ユニットで測定された電流に応じて前記ナノ電極に対する前記サンプルポリマーのモノマーの向き及び種類を決定する工程と
    を備える方法。
  16. 前記第1の導電材料が、前記第2の導電材料のフェルミ準位とは異なるフェルミ準位を有する、請求項15に記載の方法。
  17. 前記第1の導電材料が金を含み、前記第2の導電材料が銀を含む、請求項15に記載の方法。
  18. 前記第1の導電材料が白金を含み、前記第2の導電材料が銀を含む、請求項15に記載の方法。
  19. 前記サンプルポリマーがバイオポリマーである、請求項15に記載の方法。
  20. 前記サンプルポリマーが二本鎖核酸を含む、請求項19に記載の方法。
  21. 前記二本鎖核酸が二本鎖デオキリボ核酸である、請求項20に記載の方法。
  22. 前記サンプルポリマーが、当該サンプルポリマーの鎖の1本に組み込まれた1つ又は複数の修飾塩基型を有する、請求項19に記載の方法。
  23. 前記サンプルポリマーが、鎖の1本に組み込まれた1つ又は複数の修飾塩基型を含み、修飾塩基用の分子−電極結合が非修飾塩基の場合とは異なる、請求項22に記載の方法。
  24. 前記1対のナノ電極の間のナノギャップの幅が、サンプルポリマーの直径未満である、請求項15に記載の方法。
  25. 前記転移ユニットが、圧力源又は電気動力源である、請求項15に記載の方法。
  26. 前記圧力源が正圧源である、請求項25に記載の方法。
  27. 前記圧力源が負圧源である、請求項25に記載の方法。
  28. 前記電流がトンネル電流を含む、請求項15に記載の方法。
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