JP6503680B2 - 医療用針 - Google Patents

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Description

本発明は、医療用針に関する。
医療用の種々の穿刺針が提供されている。その一例として、皮下に埋め込まれたアクセスポートに穿刺して薬液や栄養剤などの液体を供給するポート針と呼ばれる医療用針が提供されている。
この種の医療用針においては、手技に使用した後に針先を保護して安全に廃棄等の処理をするため、針先を部材で保護した状態で針体をロックする安全装置が設けられているものがある。
特許文献1には、二重の円筒形の軸受けによって、使用後の針体の針先を収容およびロックすることが可能な医療用針が記載されている。この軸受けは、針先を上下動可能に収容する内側軸受けと、この内側軸受けの外周に設けられた外側軸受けとからなり、内側軸受けに楔状部分が設けられている。ヒンジ結合部分の片端はハブ(針支持部)に連結され、他端は内側軸受けに連結されている。手技後にハブ(針支持部)を接触面(ベース部)から引き上げると、ヒンジ結合部分が内側軸受けを持ち上げ、外側軸受けの内周面に形成されたカムが内側軸受けを内向きに弾性的に押圧する。このため、内側軸受けが針先を包囲した状態で密着する。更にハブを引き上げると、内側軸受けの楔状部分が針先にラッチして針体がロックされ、その下降移動が規制される。これにより、針先が内側軸受けから下方に再突出することが防止される。
特表2007−511285号公報
近年、医療機器の取り扱いの更なる安全が求められており、使用者が誤操作や不完全な操作をしても針先が不測に再突出することが回避可能な医療用針が求められている。
これに対し、特許文献1の医療用針は、ハブ(針支持部)を接触面(ベース部)から引き上げる長さが不十分で楔状部分のラッチが不完全であると、カムの弾性復元力により内側軸受けが針体とともに下降し、針先が内側軸受けの下方に再突出する虞がある。ハブを引き上げていくとカムにより内側軸受けが弾性的に徐々に強く押圧されて摩擦力が増大していくため引き上げ操作を行いにくくなり、使用者は、たとえ楔状部分のラッチが不完全であっても、十分にハブを引き上げたものと誤認識する虞がある。そして、ラッチが不完全な状態で医療用針を放置すると、カムの弾性復元力により内側軸受けが押し下げられるためハブと針体が自然に下降し、針先が内側軸受けの下方に再突出する場合がある。
特許文献1の医療用針の上記の課題は、針先をベース部よりも上昇させたうえで更に針先に弾性力を加えることによって針先を安全に保護することに起因する以下の理由によって発生する。第1の理由は、針先を引き上げた状態から更にカムに弾性力を加えることで引き上げに要する力が徐々に増大するため、実際には引き上げが不十分であっても、引き上げが十分に行われたと使用者が誤認識しやすいことである。そして第2の理由は、弾性変形させたカムの復元力が、針支持部の引き上げ方向と反対向き(すなわち下降方向)に針体に作用することである。すなわち特許文献1の医療用針は、針先が針孔から引き上げられたとしても、針先が安全に保護される状態に至る前に引き上げが不十分になりやすく、そしてその場合に針先が不測に再突出しやすいという課題がある。
本発明は上述のような課題に鑑みてなされたものであり、針先が不測に再突出することを防止して使用後に安全に廃棄等の処理をすることが可能な医療用針を提供するものである。
本発明によれば、針孔を有するベース部と、尖鋭な針先を有し前記針孔に挿通して設けられている針体と、前記針体を保持し、前記ベース部から離間することにより前記針体を前記針孔に対して引抜方向に移動させる針支持部と、複数枚の折畳片が互いに折り畳み可能に連結されて折畳状態と展開状態とに遷移し、両端が前記針支持部および前記ベース部にそれぞれ接続された展開構造と、前記展開状態の前記展開構造と係止して前記展開構造の折り畳み動作を規制する折畳規制部と、を備え、前記針支持部を前記ベース部から引き上げることで、前記展開構造は前記折畳状態から前記展開状態に遷移し、かつ前記針先は前記針孔に没入し、前記折畳規制部が前記展開状態の前記展開構造の前記折り畳み動作を規制することにより、没入した前記針先が前記針孔から突出することが規制される医療用針であって、前記折畳規制部が、前記ベース部と前記折畳片とを互いに係止して前記針体および前記針支持部の移動を規制し、前記折畳規制部は、弾性変形可能な係止片を備え、
前記折畳片は、前記係止片を挿入可能な挿入孔を備え、前記係止片が弾性変形しながら前記挿入孔に挿入され、かつ弾性復元した前記係止片が前記折畳片と係止し、前記針体は前記針先が屈曲したヒューバー針であり、前記針先は前記係止片の挿入方向または挿入逆方向に向かって屈曲していることを特徴とする医療用針が提供される。
上記発明によれば、針支持部をベース部から引き上げることにより、針先が針孔に没入して針先が保護され、展開構造は折畳状態から展開状態に遷移する。そして折畳規制部により展開構造の折り畳み動作が規制される。これにより、針孔に没入した針先が針孔から再び突出することが規制される。このとき、特許文献1のようにカムに弾性力を負荷して針体の前進(下降)移動を摩擦的に規制する方式と異なり、上記発明では展開構造の折り畳み動作という、針体の前進(下降)移動とは異なる方向への動作を折畳規制部で規制する。このため、折畳規制部が仮に不測に解除されても、展開構造が折り畳まれないかぎり針体は直ちには前進(下降)せず針孔から再突出しない。
本発明の医療用針によれば、針先が不測に再突出することが防止される。これにより、本発明の医療用針は、使用後に安全に廃棄等の処理をすることが可能である。
本発明の実施形態にかかる医療用針の穿刺状態を示す側面図である。 図1に示す穿刺状態の医療用針を針体に沿って切断した縦断面図である。 本発明の実施形態にかかる医療用針の抜去状態を示す側面図である。 図3に示す抜去状態の医療用針を針体に沿って切断した縦断面図である。 抜去状態の医療用針を示す斜視図である。 図3のVI-VI線断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各図面において、対応する構成要素には共通の符号を付し、重複する説明は適宜省略する。
図1は、本発明の実施形態にかかる医療用針100の穿刺状態を示す側面図である。医療用針100の穿刺状態とは、針体10が被験者に穿刺されて医療用針100が留置される状態であり、医療用針100を手技に使用する使用状態である。図2は、図1に示す使用状態の医療用針100を針体10に沿って切断した縦断面図である。
図3は、本実施形態の医療用針100の抜去状態を示す側面図である。医療用針100の抜去状態とは、針体10が針孔22から抜去された状態である。より具体的には、抜去状態とは、針体10の針先11が針孔22の下端開口23よりも上方に移動(後退)した状態である(針孔22および下端開口23は図4参照)。本明細書において、針体10が針孔22に深く挿入されて針先11が針孔22から大きく突出することを、針体10または針先11が前進すると呼称する。逆に、針先11が針孔22から突出する長さが小さくなるかまたは針先11が針孔22に没入することを、針体10または針先11が後退すると呼称する。抜去状態の医療用針100は、図3に示す形態で、または当該形態から更に医療用針100を所期に変形させた状態もしくは他の部材(図示せず)を組み合わせた状態で廃棄される。
図4は、図3に示す抜去状態の医療用針100を針体10に沿って切断した縦断面図である。図5は、抜去状態の医療用針100を示す斜視図である。図1から図5において、針支持部40に連結された送液チューブ46の近位側は図示省略している。図6は、図3のVI-VI線断面図である。
なお、本明細書では針体10の穿刺方向を下方、針体10の抜去方向を上方と呼称する場合があるが、これは構成要素の相対関係を説明するために便宜的に規定するものであり、本発明にかかる製品の製造時や使用時の方向を必ずしも限定するものではない。
また、医療用針100のうち、送液チューブ46が延在する側を近位側または後方と呼称し、送液チューブ46に対して針体10が装着されている側を遠位側または前方と呼称する場合がある。
はじめに、本実施形態の医療用針100の概要について説明する。医療用針100は、針体10、ベース部20、針支持部40、展開構造52および折畳規制部90を備えている。ベース部20は針孔22を有している。針体10は、尖鋭な針先11を有し針孔22に挿通して設けられている。針支持部40は、針体10を保持し、ベース部20から離間することにより針体10を針孔22に対して引抜方向に移動させる。展開構造52は、複数枚の折畳片53,54が互いに折り畳み可能に連結されて折畳状態(図1、図2参照)と展開状態(図3から図6参照)とに遷移し、両端が針支持部40およびベース部20にそれぞれ接続されている。折畳規制部90は、展開状態の展開構造52(本実施形態では折畳片53)と係止して、展開構造52の折り畳み動作を規制する構造である。
針支持部40をベース部20から引き上げることで、展開構造52は折畳状態から展開状態に遷移し、かつ針先11は針孔22に没入する。本実施形態の医療用針100においては、折畳規制部90が展開状態の展開構造52の折り畳み動作を規制することにより、針孔22に没入した針先11が針孔22から突出することが規制される。
次に、本実施形態について詳細に説明する。
本実施形態の医療用針100は、被験者の皮下に埋め込まれたアクセスポート(図示せず)に針体10を穿刺して薬液や栄養剤などの液体を供給することが可能なポート針である。本実施形態の医療用針100は、皮下に埋設されたアクセスポートのほか、被験者の体外に設置された種々の医療機器に対して針体10を穿刺して用いてもよい。
本実施形態の医療用針100は、被験者の体表(皮膚表面)に当接する当接部30を備えている。本実施形態の当接部30はドーム状に三次元的に湾曲している。当接部30は部分球面状をなし、図1から図4の下方に向かって開口している。針体10は、この部分球面の中心に向かって当接部30を貫通している。これにより、アクセスポートが埋設されて僅かに膨出した体表に対して当接部30を密着させた状態で、針体10を体表に穿刺することができる。当接部30は可撓性を有しており、体表の隆起形状に追随して変形することができる。当接部30は、たとえば、シリコーンゴム、ウレタンゴムまたはスチレン・ブタジエンゴムなどの熱可塑性の合成ゴム材料で形成されている。
図2、図4および図5に示すように、当接部30には切込部36が形成されている。切込部36は、当接部30の円形の周縁から内向きに延在している。切込部36の位置および数量は特に限定されないが、本実施形態では針体10を挟んでその両側に切込部36が形成されている。当接部30に切込部36を形成することにより、使用者はドーム状の当接部30を摘んで表裏を反転させることができる。これにより、医療用針100の針体10を被験者の体表または医療機器に穿刺する際に、当接部30を摘み部として用いることができるとともに、針体10の針先11が当接部30から露出して視認性が良好となる。
ドーム状の当接部30の頭頂部にベース部20が設けられている。より具体的には、当接部30の頭頂部には取付孔32が開口形成され、この取付孔32にロック部材34が嵌合している。ロック部材34の上面側には一対の爪部35が形成されており、ベース部20はロック部材34の上面側に装着されて爪部35により係止されている。これにより、ベース部20はロック部材34および当接部30と一体化されている(取付孔32,爪部35,当接部30は図2参照)。
ベース部20は、当接部30よりも硬質の材料で作成された一または複数の部品で構成され、針孔22を有している。一例として、ベース部20はポリプロピレンや硬質塩化ビニルなどの樹脂材料、または金属材料で作成することができる。針孔22は、ベース部20の内側に形成されていてもよく、またはロック部材34もしくは当接部30などの他の部材とベース部20との間に亘って形成されていてもよい。本実施形態のベース部20は、第一部品24と第二部品26とで構成されている。針孔22は、第一部品24と第二部品26とを前後方向に組み合わせた合わせ目に形成されている。第一部品24は、意匠的にデザインされたヘッド基部27(図5参照)と、このヘッド基部27から近位側に突出形成された折畳規制部90とを備えている。第二部品26は針先収容溝80を備え、展開構造52が接続されている(図2、図4および図6参照)。針先収容溝80については後述する。
図2および図6に示すように、第二部品26における遠位側の端縁には半長円形の貫通孔が針孔22として形成されており、針孔22の下端開口23は半長円形をなす。一方、第一部品24における近位側の端縁には、針孔22の上端開口21を形成する半長円形の有底凹部25が形成されている。第一部品24と第二部品26とを前後方向に互いに組み合わせることにより、ベース部20を貫通するとともに上端側が大きく開口した針孔22が形成される。すなわち、本実施形態の針孔22は、開口径(最大径)が小径の下端開口23および大径の上端開口21が上下方向に連通して形成され、下端開口23を下端とする貫通孔と有底凹部25とを含んで構成されている。
穿刺状態において針孔22には針体10が挿通されている。針支持部40をベース部20から引き上げることで針支持部40とともに針体10は引き上げられて、針先11は少なくとも針孔22の下端開口23よりも後退して針孔22に没入する(図4参照)。
本実施形態の針体10は、針先11が屈曲したヒューバー針である。ヒューバー針を用いることで体表に対して低侵襲であり、アクセスポートに対して針体10を多数回に亘って繰り返し穿刺してもポートの損傷が抑制される。図1および図2に示すように、針体10の針先11は、針孔22から針先収容溝80に向かって、すなわち同図の右方(近位側)に屈曲している。ただし本実施形態と反対に、針先11の屈曲方向を、針先収容溝80から針孔22に向かう方向(同図の左方:遠位側)としてもよい。
本実施形態の針先11は近位側に向かって屈曲している。図4に示すように、針体10は自然状態で90度よりも鋭角に屈曲している。具体的には、針体10は針支持部40の先端部(遠位部)の近傍において75度以上85度以下の屈曲角度θで屈曲している。穿刺状態(図2)から抜去状態(図4)まで針支持部40を引き上げる際には、針体10が針孔22の深さ方向(上下方向)に略一致するように針支持部40の角度を調整して行うとよい。これにより、針体10の針孔22の周面に干渉することが低減される。
針孔22のうち針体10の基端側にあたる上端開口21は、針先側にあたる下端開口23よりも、針先11の屈曲方向の反対側(すなわち遠位側:図1から図4における左方)に向かって拡径している。すなわち、上端開口21を上端とする有底凹部25は、下端開口23よりも遠位側に形成されている。なお、上端開口21は、針先11の屈曲方向の反対側のみならず、屈曲方向(近位側)に向かって拡径していてもよい。
本実施形態の医療用針100においては、図4に示すように、針支持部40をベース部20から引き上げるにあたり、屈曲した針先11が下端開口23に没入する際に、有底凹部25は針体10の退避位置となる。すなわち、針先11が下端開口23を通過する際に、針体10(針先11に近接する上部)は下端開口23よりも遠位側を通過する。このため、下端開口23よりも遠位側に有底凹部25を形成することで、針体10の抜去時に針体10の当該上部が有底凹部25を通過することができる。よって、針支持部40を引き上げる際に針体10とベース部20との摩擦が過大になることがなく、針支持部40を容易かつ確実に引き上げることができる。
針支持部40は、ベース部20に直接または間接に連結されており、ベース部20に対して接離移動する。針支持部40は針体10の基端部を保持している。本実施形態の針体10は、針先11が形成された先端部と、この先端部に対して略直角に折り曲げられて針支持部40に保持される基端部とを有している。針支持部40は筒状をなし、針体10の基端部が針支持部40に挿通されている。針支持部40の近位側には送液チューブ46が固定されており、針体10の基端部は送液チューブ46に挿通されている。図1および図2に示す穿刺状態で、針支持部40はベース部20に対して近接している。これにより、針孔22に対して針体10が深く挿入されることとなり、針体10の先端部の略全長がベース部20の下端開口23よりも下方に突出する。
送液チューブ46は、ナイロン、ポリウレタン、シリコーンゴム、フッ素樹脂などの可撓性の樹脂材料で作成されている。送液チューブ46の近位側にはルアーコネクタ(図示せず)が装着されており、薬液や栄養剤などの液体が充填されたシリンジ(図示せず)が着脱可能に装着される。これにより、シリンジを操作することで送液チューブ46および針体10を通じて液体が針先11から吐出されてアクセスポートや医療機器に供給される。
針支持部40は、ベース部20に対して針孔22の貫通方向に引き上げ可能である。針支持部40をベース部20から引き上げて離間させると、針孔22に対する針先11の挿入深さは減少していき、更に針支持部40を引き上げると針体10の針先11は下端開口23に没入する。
展開構造52は、ベース部20と針支持部40とを連結してベース部20と針支持部40との離間距離の上限を規制する機構である。図1および図2に示す穿刺状態で、展開構造52は折り畳まれており、その両端には実質的に張力が負荷されていない無張力状態にある。針支持部40をベース部20から引き上げて離間させることで展開構造52は展開する。そして、図3および図4に示す抜去状態で、展開構造52は完全に展開している。この抜去状態で、展開構造52の両端には張力が負荷されていてもよい。
針支持部40を最大に引き上げた抜去状態で、針体10の針先11は針孔22の下端開口23よりも上方に後退する。このとき、針先11は針孔22の内部に収容されていてもよく、または針孔22よりも上方まで引き上げられてもよい。本実施形態では、図4に示すように針先11は針孔22の内部に収容されている。
医療用針100は、使用開始時に穿刺状態にある。すなわち、医療用針100の使用開始時に、針体10は針孔22に予め挿通して設けられている。
本実施形態では、使用開始時に医療用針100が穿刺状態にあり、針体10の針先11が針孔22の下端開口23よりも下方に突出していることを例示する。このとき、針体10の誤穿刺を防止するため、針体10の針先11にチューブ状のキャップ(図示せず)を装着して針先11を保護しておくことが好ましい。これにより、キャップを取り外すことで医療用針100を直ちに手技に供することができる。
展開構造52は、複数枚の折畳片を備えている。本実施形態では、展開構造52が2枚の折畳片53,54を備える態様を例示するが、折畳片の枚数はこれに限られず、3枚以上でもよい。本実施形態の展開構造52は樹脂材料の射出成形により作成することができる。
複数枚の折畳片53,54は、互いに折り畳み可能に直列的に連結されている。折畳規制部90は、ベース部20に最も近接配置されて回動可能に連結された折畳片53とベース部20とを互いに係止して当該折畳片53の回動を規制する。
より具体的には、図5に示すように、ベース部20に最も近接する下側の折畳片53は、下端ヒンジ57によってベース部20(具体的には第二部品26)に対して回動可能に連結されている。下端ヒンジ57の回動軸方向は展開構造52の幅方向であり、言い換えると図1から図4の紙面奥行方向である。同様に、針支持部40に最も近接する上側の折畳片54は、上端ヒンジ58によって針支持部40の先端部(遠位部)に対して回動可能に連結されている。上端ヒンジ58の回動軸方向は、ベース部20に対する折畳片53の回動軸方向と同様に、展開構造52の幅方向である。また、折畳片53と折畳片54とは、展開構造52の幅方向を回動軸方向として互いに回動可能に連結されている。
図1および図2に示すように、針体10が針孔22に深く挿入されて針先11が当接部30の開口から突出した穿刺状態で、展開構造52は折畳状態にある。かかる状態で展開構造52の展開動作を規制することで、針体10が針孔22に対して後退することが防止され、針体10が体表や医療機器から不測に抜け落ちることが抑制される。
このため、本実施形態の医療用針100には、保持部60が設けられている。保持部60は、展開構造52が折畳状態にあり、かつ針先11が針孔22から下方に突出した状態を解除可能に保持する部位である。具体的には、図1および図2に示すように、保持部60は針支持部40からベース部20に向かって突出する爪状をなし、折畳状態の展開構造52にラッチ係合する。これにより、折畳片53と折畳片54とが相対的に展開することが保持部60によって規制されている。このため、穿刺状態の医療用針100において針体10の針先11が上方に引き上げ(押し上げ)られても、保持部60が展開構造52から脱離しないかぎり展開構造52が展開することが規制され、針体10が針孔22に対して後退することが防止されている。
また、保持部60が展開構造52にラッチ係合している展開構造52の折畳状態で、針支持部40は近位側(後端側)に向かって斜め下方に傾斜している。これにより、針支持部40が当接部30よりも上方に突出する寸法を抑制することができ、医療用針100が留置された状態で衣服その他の物品が針支持部40に干渉することが抑制される。また、針支持部40の後端側を当接部30の上面に近接させることで、穿刺状態の医療用針100において針支持部40がぐらつくことが防止される。
本実施形態の保持部60は、針支持部40とベース部20とを解除可能に係止する。より具体的には、保持部60は穿刺状態の医療用針100において、展開構造52を介して間接的に針支持部40とベース部20とを解除可能に係止する。これにより、穿刺状態の医療用針100において針支持部40がベース部20から不測に引き上げられることが防止される。
展開構造52は、折畳状態(図1、図2)から展開状態(図3、図4)に一方向的に遷移可能に構成されている。図1および図2に示す折畳状態で、展開構造52(折畳片53,54)は、ベース部20よりも近位側に折り畳まれて針支持部40とベース部20との間で保持されている。かかる折畳状態から、針支持部40をベース部20から引き上げることで展開構造52は展開状態となり医療用針100は抜去状態(図3、図4)に遷移する。そして、抜去状態の医療用針100において折畳片53が折畳規制部90に係止されることで、展開構造52が再び折畳状態に戻ることが規制される。
互いに連結された隣接する折畳片53,54は、一方向への折り畳み動作が許容されて他方向への折り畳み動作が規制されている。そして、針支持部40がベース部20から引き上げられて展開構造52が展開状態となり折畳片53が折畳規制部90に係止された状態で、展開状態の折畳片53,54が上記一方向に折り畳み動作することが規制される。
針支持部40がベース部20から最大限に引き上げられると、折畳片53と折畳片54とは図3および図4に示すように互いに一直線上に並び、展開構造52は最大限に伸長した展開状態となる。この状態で、展開構造52はベース部20から起立し、ベース部20、展開構造52および針支持部40は略一直線上に並ぶ。かかる状態で、展開構造52は折畳規制部90に係止されて展開状態が維持される。
以下、本実施形態の折畳規制部90について説明する。
折畳規制部90は、展開状態の展開構造52と係止して展開構造52の折り畳み動作を規制する構造である。これにより、針孔22に没入した針先11が針孔22から再び下方に突出することが規制される。本実施形態の折畳規制部90は展開構造52の折畳片53と係止して、下端ヒンジ57まわりの折畳片53の回動を拘束する。
折畳規制部90が設けられている部位は特に限定されない。本実施形態では、折畳規制部90はベース部20の第一部品24に形成されている。これにより、折畳規制部90は、ベース部20と展開構造52(折畳片53)とを互いに係止して針体10および針支持部40の移動を規制する。具体的には、折畳規制部90が折畳片53と係止することにより、針支持部40とベース部20とが最大限に離間した状態(抜去状態)で展開構造52の遷移を拘束する。これにより、医療用針100の抜去状態から針支持部40がベース部20に対して近接移動することが規制され、医療用針100の抜去状態が維持される。このため、使用済みの医療用針100を安全に廃棄することが可能となる。
本実施形態の折畳規制部90は、ベース部20と折畳片53とを互いに係止して針体10および針支持部40の移動を規制する。これにより、展開構造52の展開状態において折畳片53がベース部20に対して起立した状態が維持される。そして、展開状態から折畳状態に戻ろうとする展開構造52の動きは針体10によっても規制される。すなわち、図4に示す展開構造52の展開状態から折畳片54が遠位側(左方)に倒れようとする折り畳み動作は、針体10がベース部20の第一部品24に当接することにより規制される。また、折畳片53が近位側(右方)に倒れようとする折り畳み動作は、折畳規制部90の係止片92によって規制される。このため、折畳片53が折畳規制部90で係止されることで展開構造52は展開状態(図4参照)から折畳状態(図2参照)に遷移することが規制される。
展開状態の展開構造52の折り畳み動作は、折畳片53,折畳片54が近位側または遠位側に倒れようとする動作であり、これは針体10が突出する上下方向の動作と直交する方向の動作である。このため、展開状態の展開構造52から折畳規制部90が仮に不測に解除されても、展開構造52が折り畳まれないかぎり針体10は直ちには前進(下降)せず、針先11は針孔22から再突出しない。このため、本実施形態の医療用針100は針先11の不測の突出が防止され安全が図られている。
図6に示すように、本実施形態の折畳規制部90は、弾性変形可能な係止片92を備えている。また、図4および図5に示すように、折畳片53は、係止片92を挿入可能な挿入孔56を備えている。係止片92は、弾性変形しながら挿入孔56に挿入される。そして、弾性復元した係止片92は折畳片53と係止する。これにより、ベース部20と展開構造52とは確実に係止され、展開構造52(折畳片53)から折畳規制部90が不測に外れることが防止されている。
折畳規制部90の係止片92は、ベース部20の第一部品24と一材で一体成形されている。係止片92は第一部品24の上端高さに形成され、近位側に向かって突出している。これにより、係止片92は展開構造52(折畳片53)に対して極力高い位置で係止し、折畳片53の下端ヒンジ57から係止片92までの長さを大きく確保することができる。このため展開構造52が傾斜するモーメント荷重を係止片92によって好適に相殺して展開構造52を安定的に保持することができる。
係止片92は、返し部93を有している。返し部93は、係止片92から幅方向の外側に向かって突出している。係止片92は、突端(図6における右端)から返し部93に向かって斜め外向きに傾斜している。これにより、係止片92を折畳片53の挿入孔56に挿入すると、係止片92が弾性的に内向きに押し退けられて返し部93が挿入孔56に嵌合する。これにより、返し部93が折畳片53と係止する。
本実施形態の医療用針100は、使用開始状態において穿刺状態にあり、手技に供された後に針支持部40が引き上げられて抜去状態とされた後に廃棄される。したがって、折畳規制部90が展開構造52をひとたび係止した後は、折畳規制部90の係止を再び解除する必要はない。このため、係止片92に返し部93を設け、係止片92が挿入孔56から抜去されることを規制している。
針体10の針先11は、係止片92の挿入方向または挿入逆方向に向かって屈曲している。本実施形態では、係止片92の挿入方向に向かって針先11は屈曲している。針先11の屈曲方向が係止片92の挿入方向(または挿入逆方向)に沿っていることで、係止片92を挿入孔56に嵌合させる動作中に針先11がベース部20と干渉することが低減される。
折畳規制部90は、互いに対向する一対の係止片92と、これらの係止片92どうしの間に形成されたスリット部94と、を備えている。一対の係止片92にはそれぞれ外向きに返し部93が形成されている。一対の係止片92は、互いに合わさって矢尻状をなしている。スリット部94は、針先11の屈曲方向(図6における右方)と平行に配置されている。これにより、図6に示すように、抜去状態における針体10は針孔22、有底凹部25およびスリット部94に共に収容され、針体10を挟んで両側に係止片92が位置する。このように、針体10を挟む両側に係止片92が設けられていることで、針支持部40を引き上げる際に幅方向に不測の横力が負荷されても、矢尻状の一対の係止片92は針体10にガイドされて確実に折畳片53の挿入孔56に挿入および嵌合される。
図6に示すように、係止片92には、返し部93よりも根元側すなわち医療用針100の遠位側(同図の左方)に、突片95が形成されている。突片95は、返し部93と係止した折畳片53が遠位側に移動することを規制する。上述のように折畳片53の回動は折畳規制部90の返し部93および突片95によって規制されている(図6参照)。このため、抜去状態の医療用針100において針支持部40がベース部20に対して前進または後退することが防止され、展開構造52に破損が生じても医療用針100の抜去状態が維持されるため、安全に廃棄することが可能である。
つぎに、抜去状態の医療用針100において針先11を保護する針先収容溝80について説明する。
針先収容溝80は、針孔22の上端開口21よりも更に針体10の基端側に連続して、上端開口21よりも高く引き上げられた針先11が移動可能な空間領域である。針先収容溝80は、針先11の屈曲方向(近位側)に延在して形成されている。
本実施形態の医療用針100によれば、針支持部40を最大に引き上げた抜去状態で針体10の針先11が針孔22よりも上方に完全に抜去されたとしても、かかる針先11を針先収容溝80で保護することができる。本実施形態の医療用針100においては、針支持部40を最大に引き上げた状態で針体10の針先11が針孔22の上端開口21よりも低位に位置するように設定されている。しかしながら、針支持部40の引き上げ荷重が所定以上になった場合や、針支持部40の前傾または後傾の角度(仰俯角)が所定以上になった場合などに針体10の針先11が針孔22の上端開口21よりも高位に達することが考えられる。かかる場合にも、本実施形態の医療用針100は上端開口21よりも高位に達する周壁82に囲繞された針先収容溝80を備えるため、針先11を安全に保護することができる。
針先収容溝80は、医療用針100の外部から針先11に容易にアクセスできないように、針先11の周囲の少なくとも一部または針先11の先端側を覆うように形成されている。具体的には、本実施形態の針先収容溝80の周囲には周壁82(図5参照)が設けられている。これにより、針先収容溝80に位置する針先11に使用者の指等が容易に接触できないように針先11の周囲の少なくとも一部は囲繞されている。そして、図4に示すように、展開構造52が展開状態となってベース部20と針支持部40との離間距離が規制されるまで針支持部40をベース部20から引き上げた状態で、針先11は周壁82よりも低位に位置する。これにより、針支持部40を最大限に引き上げても針先11が周壁82を乗り越えてしまうことはなく、言い換えると針先11が針先収容溝80から脱離することがない。
針先収容溝80としては、周壁82および底部83で構成される凹溝を例示するが、これに限られない。針先収容溝80は、周壁82のみで構成された貫通スリットでもよい。針先収容溝80の底部83は、針孔22の上端開口21よりも上方に設けられていてもよく、または上端開口21と同高さまたは上端開口21よりも下方に設けられていてもよい。本実施形態の底部83は、針孔22の上端開口21と同高さに設けられた平坦面であり、その周囲に周壁82が設けられている。これにより、本実施形態の針先収容溝80は、周壁82の内側に平坦な底部83が形成された溝状に形成された案内溝をなしている。抜去状態の医療用針100において折畳片53が返し部93と突片95との間で僅かに揺動する場合に、針体10の針先11は針先収容溝80の内部で移動可能である。このため、抜去状態における針体10の針先11に応力が負荷されることが防止されている。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。
たとえば上記実施形態において、図4に示すように針体10の屈曲角度θが折畳規制部90度未満で針体10の先端部が医療用針100の近位側に向かって屈曲していることを例示したが、本発明はこれに限られない。針体10の屈曲角度θが略90度であって、抜去状態の針体10の先端部(針先11の近傍を除く)が針孔22の深さ方向に平行であってもよい。これにより、針体10を針孔22に挿入する際に実質的に摩擦力が発生せず、針体10を小さな力で針孔22に挿入することができる。
なお、本発明の各種の構成要素は、個々に独立した存在である必要はない。複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等を許容する。
上記実施形態は、以下の技術思想を包含するものである。
(1)針孔を有するベース部と、尖鋭な針先を有し前記針孔に挿通して設けられている針体と、前記針体を保持し、前記ベース部から離間することにより前記針体を前記針孔に対して引抜方向に移動させる針支持部と、複数枚の折畳片が互いに折り畳み可能に連結されて折畳状態と展開状態とに遷移し、両端が前記針支持部および前記ベース部にそれぞれ接続された展開構造と、前記展開状態の前記展開構造と係止して前記展開構造の折り畳み動作を規制する折畳規制部と、を備え、前記針支持部を前記ベース部から引き上げることで、前記展開構造は前記折畳状態から前記展開状態に遷移し、かつ前記針先は前記針孔に没入し、前記折畳規制部が前記展開状態の前記展開構造の前記折り畳み動作を規制することにより、没入した前記針先が前記針孔から突出することが規制される医療用針。
(2)前記折畳規制部が、前記ベース部と前記折畳片とを互いに係止して前記針体および前記針支持部の移動を規制する上記(1)に記載の医療用針。
(3)複数枚の前記折畳片は互いに折り畳み可能に直列的に連結されており、前記折畳規制部は、前記ベース部に最も近接配置されて回動可能に連結された前記折畳片と前記ベース部とを互いに係止して当該折畳片の回動を規制する上記(2)に記載の医療用針。
(4)互いに連結された隣接する前記折畳片は、一方向への折り畳み動作が許容されて他方向への折り畳み動作が規制されており、前記針支持部が前記ベース部から引き上げられて前記展開構造が展開状態となり前記折畳片が前記折畳規制部に係止された状態で、前記展開状態の前記折畳片が前記一方向に折り畳み動作することが規制される上記(2)または(3)に記載の医療用針。
(5)前記折畳規制部は、弾性変形可能な係止片を備え、前記折畳片は、前記係止片を挿入可能な挿入孔を備え、前記係止片が弾性変形しながら前記挿入孔に挿入され、かつ弾性復元した前記係止片が前記折畳片と係止する上記(2)から(4)のいずれか一項に記載の医療用針。
(6)前記針体は前記針先が屈曲したヒューバー針であり、前記針先は前記係止片の挿入方向または挿入逆方向に向かって屈曲している上記(5)に記載の医療用針。
(7)前記折畳規制部は、互いに対向する一対の前記係止片と、前記係止片どうしの間に形成されたスリット部と、を備え、前記スリット部が前記針先の屈曲方向と平行に配置されている上記(6)に記載の医療用針。
(8)前記針孔のうち前記針体の基端側にあたる上端開口が、針先側にあたる下端開口よりも、前記針先の屈曲方向の反対側に向かって拡径している上記(6)または(7)に記載の医療用針。
(9)前記針孔の前記上端開口よりも更に前記針体の基端側に連続して、前記上端開口よりも高く引き上げられた前記針先が移動可能な針先収容溝が前記針先の前記屈曲方向に延在して形成されている上記(8)に記載の医療用針。
(10)前記針先収容溝の周囲に周壁が設けられており、前記展開構造が前記展開状態となって前記ベース部と前記針支持部との離間距離が規制されるまで前記針支持部を前記ベース部から引き上げた状態で、前記針先が前記周壁よりも低位に位置する上記(9)に記載の医療用針。
(11)前記展開構造が前記折畳状態にあり前記針先が前記針孔から下方に突出した状態を解除可能に保持する保持部を更に備える上記(1)から(10)のいずれか一項に記載の医療用針。
(12)前記保持部が、前記針支持部と前記ベース部とを解除可能に係止する上記(11)に記載の医療用針。
10 針体
11 針先
20 ベース部
21 上端開口
22 針孔
23 下端開口
24 第一部品
25 有底凹部
26 第二部品
27 ヘッド基部
30 当接部
32 取付孔
34 ロック部材
35 爪部
36 切込部
40 針支持部
46 送液チューブ
52 展開構造
53、54 折畳片
56 挿入孔
57 下端ヒンジ
58 上端ヒンジ
60 保持部
80 針先収容溝
82 周壁
83 底部
90 折畳規制部
92 係止片
93 返し部
94 スリット部
95 突片
100 医療用針
θ 屈曲角度

Claims (8)

  1. 針孔を有するベース部と、
    尖鋭な針先を有し前記針孔に挿通して設けられている針体と、
    前記針体を保持し、前記ベース部から離間することにより前記針体を前記針孔に対して引抜方向に移動させる針支持部と、
    複数枚の折畳片が互いに折り畳み可能に連結されて折畳状態と展開状態とに遷移し、両端が前記針支持部および前記ベース部にそれぞれ接続された展開構造と、
    前記展開状態の前記展開構造と係止して前記展開構造の折り畳み動作を規制する折畳規制部と、を備え、
    前記針支持部を前記ベース部から引き上げることで、前記展開構造は前記折畳状態から前記展開状態に遷移し、かつ前記針先は前記針孔に没入し、
    前記折畳規制部が前記展開状態の前記展開構造の前記折り畳み動作を規制することにより、没入した前記針先が前記針孔から突出することが規制される医療用針であって、
    前記折畳規制部が、前記ベース部と前記折畳片とを互いに係止して前記針体および前記針支持部の移動を規制し、
    前記折畳規制部は、弾性変形可能な係止片を備え、
    前記折畳片は、前記係止片を挿入可能な挿入孔を備え、
    前記係止片が弾性変形しながら前記挿入孔に挿入され、かつ弾性復元した前記係止片が前記折畳片と係止し、
    前記針体は前記針先が屈曲したヒューバー針であり、前記針先は前記係止片の挿入方向または挿入逆方向に向かって屈曲していることを特徴とする医療用針。
  2. 複数枚の前記折畳片は互いに折り畳み可能に直列的に連結されており、
    前記折畳規制部は、前記ベース部に最も近接配置されて回動可能に連結された前記折畳片と前記ベース部とを互いに係止して当該折畳片の回動を規制する請求項1に記載の医療用針。
  3. 前記折畳規制部は、互いに対向する一対の前記係止片と、前記係止片どうしの間に形成されたスリット部と、を備え、
    前記スリット部が前記針先の屈曲方向と平行に配置されている請求項1または2に記載の医療用針。
  4. 前記針孔のうち前記針体の基端側にあたる上端開口が、針先側にあたる下端開口よりも、前記針先の屈曲方向の反対側に向かって拡径している請求項1からのいずれか一項に記載の医療用針。
  5. 前記針孔の前記上端開口よりも更に前記針体の基端側に連続して、前記上端開口よりも高く引き上げられた前記針先が移動可能な針先収容溝が前記針先の前記屈曲方向に延在して形成されている請求項に記載の医療用針。
  6. 前記針先収容溝の周囲に周壁が設けられており、
    前記展開構造が前記展開状態となって前記ベース部と前記針支持部との離間距離が規制されるまで前記針支持部を前記ベース部から引き上げた状態で、前記針先が前記周壁よりも低位に位置する請求項に記載の医療用針。
  7. 前記展開構造が前記折畳状態にあり前記針先が前記針孔から下方に突出した状態を解除可能に保持する保持部を更に備える請求項1からのいずれか一項に記載の医療用針。
  8. 前記保持部が、前記針支持部と前記ベース部とを解除可能に係止する請求項に記載の医療用針。
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