JP6494364B2 - 光音響装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光音響装置に関する。
医療分野において、光を用いて生体などの被検体をイメージングする技術の一つとして、光音響トモグラフィー(PAT:Photoacoustic Tomography)が研究されている。光音響トモグラフィーを利用した光音響装置は、光源から生体に光を照射し、生体内で伝播・拡散したパルス光のエネルギーを吸収した生体組織から発生した音響波を検出する。そして、得られた信号に数学的解析処理(画像再構成処理)を施し、被検体内部の光学特性値に関連した情報を可視化する。これにより、初期音圧および光学特性値、ならびにそれらの分布を取得し、生体内の吸収体の分布や悪性腫瘍場所の特定などに利用できる。
PATにおいて、被検体内の光吸収体から発生する音響波の初期音圧Pは次式(1)で表される。
=Γ・μa・Φ ・・・(1)
ここで、Γはグルナイゼン係数であり、体積膨張係数βと音速cの2乗の積を定圧比熱Cpで割ったものである。Γは被検体が決まれば、ほぼ一定の値を取る。μaは光吸収体の吸収係数である。Φは光吸収体の位置での光量、すなわち光吸収体に照射された光量であり、光フルエンスとも呼ばれる。
光音響装置は、被検体内の光吸収体で発生し、被検体表面まで伝播した音響波の初期音圧Pを検出する。この音圧の時間変化を測定し、バックプロジェクション法等の画像再構成手法を適用することで、初期音圧分布Pを算出できる。さらに、初期音圧分布Pをグルナイゼン係数Γで除することにより、μaとΦの積の分布、つまり光エネルギー密度分布を得られる。また、何らかの手法で被検体内の光量分布Φを求めれば、光エネルギー密度分布を光量分布Φで除することで吸収係数分布μaを得られる。
光音響トモグフラフィーを生体に適用する場合、血液中のヘモグロビンが近赤外光を良く吸収率することを利用して、血液の空間分布を画像化できる。また、複数の波長の光を用いれば、酸素飽和度分布を画像化できる。近年、この原理を用いて、小動物の血管像のイメージングや、乳がん、前立腺がん、頸動脈プラークなどの診断への応用が研究されている。
また、被検体に、照射光への光学特性が既知の吸収体を造影剤として投与すると、その造影剤の存在量に応じた音響波を検出できる。これにより画像コントラストを改善して、特性情報の精度を向上させる試みもなされている。
特許文献1には、腫瘍組織と正常組織の血流パラメータの違いを利用して、造影剤を用いて血流パラメータの可視化する技術が記載されている。一般に腫瘍組織では、周囲から積極的に栄養や酸素の供給を受けるために、新生血管が盛んに形成される。しかしその反面、腫瘍組織の新生血管ではペリサイトなどの血管構造が未成熟である。その結果、新生血管では、循環血が流れている正常血管に比べて物質透過が起こりやすい(血管透過性が高い)と考えられている。このような特性をEPR(Enhanced Permeability and Retention)効果という。なお、本明細書において循環血の血管とは、新生血管に対置される概念であり、生体組織に血液を循環させる正常血管を指す。循環血の血管では血管構造が成熟しており、また一般的には新生血管よりも太い。
ただし毛細血管などでは新生血管以下の太さの場合もある。
ところが、新生血管は血管サイズが小さく、血流も安定していないことから、ヘモグロビンを対象とした光音響トモグラフィーでは画像コントラストが不十分な場合がある。この場合、外部から被検体に造影剤を投与し、腫瘍組織に出来るだけ多く到達させることで、新生血管の画像コントラストを向上させられる。一般的に、造影剤は静脈などを介して血中に投与され、循環血に乗って体内を循環した後に新生血管領域を含む腫瘍組織へと到達する。したがって、循環血中での造影剤濃度は腫瘍への到達量に大きな影響を与える。
特表2012−527324号公報
光音響トモグラフィーでは、新生血管中の造影剤だけでなく循環血中の造影剤も画像化されるため、新生血管領域の画像が不明瞭になる場合がある。この現象は、造影剤としてインドシアニングリーン(ICG:Indocyanine Green)のような低分子材料を用いる場合に顕著である。ICGの血中での半減期が3分程度であり、このような血中消失速度の速い造影剤を用いて腫瘍部分を画像化するには、造影剤の投与直後に光音響測定を行う必要がある。しかし、このタイミングでは正常血管を流れる循環血中にも造影剤が多く存在するため、腫瘍部分からの信号が隠れてしまう場合がある。特に、光音響信号強度を最大値投影法であるMIP(Maximum Intensity Projection)で表示する場合には、血管透過性が正確に表示されず、画像の視認性が低下する。
また、ナノ粒子、高分子材料などの巨大分子を造影剤として用いて腫瘍部分を光音響測定する場合にも問題が起こり得る。前述のように、腫瘍組織の新生血管は血管透過性が高いために、ナノ粒子に代表される比較的サイズの大きな分子でも新生血管から漏出し、腫瘍組織に滞留しやすい(EPR効果)。このような腫瘍組織に滞留した造影剤を確認するためには、血中に投与された造影剤濃度が、腎臓や肝臓などの排泄臓器にトラップされずに、一定の時間以上循環血中に滞留して濃度を保つことが求められる。造影剤に循環血中での滞留性を付与するための分子設計として、造影剤の大きさや表面電荷などの材料物性をコントロールする方法がある。例えば、アルブミンやIgGなどの血清由来蛋白質や、ポリエチレングリコールなどの水溶性の合成高分子(ICG単体より高分子量の材料)などを造影剤のキャリアとして利用する方法がある。
滞留性が高い造影剤を使用すれば、造影剤の投与後、循環血中で造影剤濃度が十分に低下するまで待機しても、EPR効果によって腫瘍組織には造影剤が残っている。したがって腫瘍部分の画像についても十分なコントラストが得られる。しかしこの方法では、造影剤投与から測定開始までの待ち時間は、長い時には数日単位になる場合もある。そこで、コストや利便性の観点から、より短時間でコントラストの高い画像を得る方法が求められていた。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、造影剤を用いた光音響トモグラフィーにおいて、腫瘍等の周辺組織の画像を良好なコントラストで取得する技術を提供することにある。
本発明は、以下の構成を採用する。すなわち、
光源と、
循環血を循環させる第1の血管および前記第1の血管と構造が異なる第2の血管を有し、前記第1および第2の血管に造影剤を含有する被検体に、前記光源から光が照射されて発生する光音響波を検出する検出部と、
前記光音響波を用いて前記被検体内の単位領域ごとに前記造影剤の濃度を求めることによって造影剤分布情報を生成するとともに、前記循環血中における前記造影剤の濃度の時間経過に伴う変化を示す造影剤濃度推移情報を取得する信号処理部と、
を有し、
前記信号処理部は、
前記光源からの複数回の光照射に応じて前記造影剤分布情報を複数回生成し、
複数回生成された前記造影剤分布情報の時系列的な変化と、前記造影剤濃度推移情報とに基づいて、前記第1の血管の位置を取得し、
前記造影剤分布情報から前記第1の血管の位置における前記造影剤の濃度を低減する補正を行う
ことを特徴とする光音響装置である。
本発明はまた、以下の構成を採用する。すなわち、
光源と、
循環血を循環させる第1の血管および前記第1の血管と構造が異なる第2の血管を有し、前記第1および第2の血管に造影剤を含有する被検体に、前記光源から光が照射されて発生する光音響波を検出する検出部と、
前記光音響波を用いて前記被検体内の単位領域ごとに光吸収体の濃度を求めることによって光吸収体分布情報を生成し、前記光吸収体分布情報を用いて前記被検体内の造影剤分布情報を生成し、前記循環血中における前記造影剤の濃度の時間経過に伴う変化を示す造影剤濃度推移情報を取得する信号処理部と、
を有し、
前記信号処理部は、
前記光源からの複数回の光照射に応じて前記造影剤分布情報を複数回生成し、
複数回生成された前記造影剤分布情報の時系列的な変化と、前記造影剤濃度推移情報とに基づいて、前記第1の血管の位置を取得し、
前記光吸収体分布情報から前記第1の血管の位置における前記光吸収体の濃度を低減する補正を行う
ことを特徴とする光音響装置である。
本発明によれば、造影剤を用いた光音響トモグラフィーにおいて、腫瘍等の周辺組織の画像を良好なコントラストで取得できる。
実施形態に係る、被検体情報取得装置を示す図。 ICG―PEG(20k)の時系列的な造影剤濃度推移の例を示す図。 実施形態に係る、被検体画像取得のフローを示す図。 実施形態に係る、被検体情報取得装置を示す別の図。 情報Aと情報Bの比較手法を示す図。
以下に図面を参照しつつ、本発明の好適な実施の形態について説明する。ただし、以下に記載されている構成部品の寸法、材質、形状およびそれらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。よって、この発明の範囲を以下の記載に限定する趣旨のものではない。
本発明は、被検体から伝播する音響波を検出し、被検体内部の特性情報を生成し、取得する技術に関する。よって本発明は、被検体情報取得装置またはその制御方法、あるいは被検体情報取得方法や信号処理方法として捉えられる。本発明はまた、これらの方法をCPU等のハードウェア資源を備える情報処理装置に実行させるプログラムや、そのプログラムを格納した記憶媒体としても捉えられる。
本発明の被検体情報取得装置は、被検体に光(電磁波)を照射し、光音響効果に従って被検体内または被検体表面の特定位置で発生して伝播した音響波を受信(検出)する、光音響トモグラフィー技術を利用した装置を含む。このような被検体情報取得装置は、光音響測定に基づき被検体内部の特性情報を画像データ等の形式で得ることから、光音響イメージング装置とも呼べる。
光音響装置における特性情報とは、光照射によって生じた音響波の発生源分布、被検体内の初期音圧分布、あるいは初期音圧分布から導かれる光エネルギー吸収密度分布や吸収係数分布、組織を構成する物質の濃度分布を示す。具体的には、酸化・還元ヘモグロビン濃度分布や、それらから求められる酸素飽和度分布などの血液成分分布、あるいは脂肪、コラーゲン、水分の分布などである。また、特性情報は、数値データとしてではなく、被検体内の各位置の分布情報として求めてもよい。すなわち、吸収係数分布や酸素飽和度分布などの分布情報を被検体情報としてもよい。光音響波に由来する特性情報は、被検体内部の物質に起因する機能の違いを示す機能情報とも呼べる。
本発明でいう音響波とは、典型的には超音波であり、音波、音響波と呼ばれる弾性波を含む。光音響効果により発生した音響波のことを、光音響波または光超音波と呼ぶ。探触子等により音響波から変換された電気信号を音響信号とも呼ぶ。
本発明の装置は、人や動物の悪性腫瘍や血管疾患などの診断や、化学治療の経過観察などを主な目的とする。よって被検体としては、人体や動物などの生体の各部位(乳房、指、手、足など)が想定される。装置は、被検体内部にある光吸収体(血液中の酸化・還元ヘモグロビン、血液を多く含む血管、人為的に導入した造影剤など)や、被検体表面の光吸収体(メラニン等の色素)を画像化する。
[実施形態1]
(被検体情報取得装置)
図1を参照しながら本実施形態の装置構成を説明する。装置は、光源11、光学系13、造影剤投与部14、音響波検出部17、信号収集部18、信号処理部19、表示装置20を有する。基本的な処理の流れとして、まず光源11から発せられた光12が光学系13を経由して、被検体15に照射される。この被検体15は、造影剤投与部14により投与された造影剤を含有している。音響波検出部17は、造影剤やその他の光吸収体101から発生した光音響波16を検出して電気信号に変換する。電気信号は、信号収集部18、信号処理部19などでの処理により特性情報に変換され、表示装置20に表示される。
(時系列的な造影剤濃度推移情報の取得方法)
本発明では、造影剤を投与した被検体から、後述する「情報A」と「情報B」を時系列的に取得する。まず情報Aとは、循環血中の造影剤濃度の推移である。循環血とは、通常の生体組織に血液を循環させる正常な血管中の血液である。循環血では新生血管と比べて、造影剤投与後の濃度上昇速度も、濃度がピークに達した後の減少速度も速いという特徴がある。これは、循環血の血管構造が成熟しているため、周囲への浸透が少ないことによる。また循環血の血管は、一般的には新生血管より断面積が広く、流速が速い特徴による。本発明では、循環血の血管と新生血管の特徴がこのように異なることを利用して、循環
血の領域を特定する。
図2は、造影剤を投与されたヌードマウスから複数回採血を行って得られた造影剤濃度推移情報を示すグラフである。縦軸は血中の色素濃度、横軸は投与後の経過時間を示す。具体的には、造影剤を色素量20ナノモル相当でヌードマウスの尾静脈に投与した後の濃度推移を示す。造影剤としては、シアニン系化合物であるインドシアニングリーン誘導体を、合成高分子である分子量20kDaのポリエチレングリコール(PEG)に共有結合させた材料を用いた。以下、この造影剤を「ICG−PEG」と呼ぶ。なお本来、造影剤濃度は、投与の直後は0でありその後急激に上昇する。しかし図2では、説明を簡易にするため、その部分を簡略化している。
一方「情報B」とは、被検体を複数回光音響測定することにより複数回生成される、被検体の単位領域(ピクセルまたはボクセル)ごとの造影剤の濃度推移情報である。情報Bは、本発明の造影剤分布情報に相当する。情報Bには、循環血部分と新生血管部分の両方の光音響情報が含まれる。本発明では、情報Aと情報Bを比較することで信号補正対象を決定する。なお情報Aは、情報Bと同時に取得する必要はない。光音響測定より前に、予め測定対象の生体や、測定対象とは同種の別個体に関する情報Aを取得し、記憶装置に記憶して用いても良い。また、種、年齢、性別、体格などの要素ごとに一般的な情報Aの値を記憶装置に記憶し、読みだして利用しても良い。
造影剤を循環血中にワンショット投与する場合、時間経過に伴うクリアランスにより、循環血中の造影剤濃度は図2に示すように徐々に減少する。なお図2では、造影剤投与した数分後に血中の造影剤濃度が上昇したある時点からのグラフを示している。そのために、適切な時間内で信号を取得しないと、循環血中の造影剤がうまく定量できない場合がある。例えば造影剤の投与直後は、造影剤が循環血中で偏在しているために濃度が不安定になる。一方、投与から長時間が経過すると、循環血中の造影剤濃度が低くなり、計測機の感度や測定ばらつきの影響を受けやすくなる。
また、被検体に投与された後の循環血中での動態は、造影剤の種類ごとに異なる。よって、造影剤濃度を安定的に検出可能な時間範囲も、造影剤ごとに見積もる必要がある。そこで、造影剤の種類の違い(特に血中滞留性の違い)に応じて計測時間範囲を見積もる方法を述べる。循環血中にワンショット投与された造影剤は一次速度過程で消失すると想定される。そのため、血中濃度が片対数軸に対して直線的に減少していく範囲を、適切な計測時間として設定できる。かかる直線について線形性の尺度の閾値を設定しておくことで、その閾値を満たす範囲内を、適切な計測時間として設定できる。
図2の場合、投与後15分から72時間までは比較的高い線形性(R=0.81)を示すので、計測時間範囲として適切である。一方、投与から15分以内や、投与から72時間以降では、線形性が大きく低下する。表1に、線形性の閾値を任意に設定(R>0.8)した場合の、造影剤ごとの計測時間範囲の一覧を示す。ここでの造影剤は、ICG、および、分子量を様々に変化させた各種のICG−PEGである(括弧中はPEG分子量kDa)。
Figure 0006494364
引き続き、情報Aと情報Bの取得方法について、造影剤を投与した被検体に複数波長の光を用いた光音響測定を時系列的に複数回行う場合を例として説明する。
造影剤の光吸収特性が、被検体内の他の構成物の光吸収特性と大きく異なる場合、造影剤由来の音響信号の分離性が高くなる。その場合、造影剤が特徴的に吸収する波長の光だけを照射し、得られた光音響信号を用いて再構成を行うことで、単位領域ごとの情報Bが得られる。一方、造影剤由来信号を他の成分から分離する必要がある場合、複数の波長の光を照射し、各波長に由来する光音響信号を用いた再構成処理を行ったのち、造影剤由来信号に相当する成分を分離する。分離対象として例えば、生体に内在するヘモグロビンやメラニン由来の信号がある。
以下、複数波長の光を用いてヘモグロビン信号を分離する場合について説明する。複数波長で計測した一連の光音響信号は、同一のタイムポイントが割り当てられた1つのデータセットとして記憶装置に格納される。タイムポイントは任意に設定できる。例えば2波長計測において、波長λによる光音響測定と、その5秒後の波長λによる光音響測定とを1セットとして、10分置きにセット測定を行う場合、波長λの光照射時刻をタイムポイントとすれば良い。タイムポイントごとに取得したデータセット群は、記憶装置に格納される。
そして、時系列的なデータセット群を用いて波長ごとに再構成処理を行うことで、光吸収体の空間情報が生成できる。その後、各単位領域(ボクセルやピクセル等)において、異なる波長で取得した複数の信号値を用いた演算処理によってヘモグロビン由来信号を除去することで、造影剤由来信号情報を取得できる。この演算処理は、造影剤とヘモグロビンでは光吸収特性(波長吸収スペクトル)が異なることを利用して、2つの波長で得られた信号強度を比較することにより行われる。
より具体的な例としては、造影剤とヘモグロビン信号を検出し得る波長1と、ヘモグロビン信号のみを検出し得る波長2で計測を行って、波長1から波長2を差し引く方法がある。別の例として、酸化ヘモグロビン、還元ヘモグロビン、造影剤の3成分に対応する3波長の光を照射し、連立方程式を立てて造影剤信号成分を抽出する方法がある。また別の例として、ヘモグロビンおよび造影剤のそれぞれのスペクトル信号にSpectral Unmixing法などの解析手法を適用する方法がある。この複数波長での演算処理を行うに当たっては、光量などの基本的なパラメータを波長間で規格化することが好ましい。
取得した全ての時系列的なデータセットに対してこのような演算処理を行うことで、単位領域中での時系列的な造影剤濃度推移情報である情報Bが得られる。情報Bを保存する際には、時系列的な相対的な血中濃度の違いが分かるものであれば、情報の形式は問わない。例えば、血中濃度の最大値を1(あるいは基準値)とした相対値でも良い。あるいは、取得したデータから指数関数等で近似された情報でも良い。
さらに、上記演算処理で除去されたヘモグロビンの空間分布情報(以後、情報Cと呼ぶ)を記憶ユニットに格納し、後の工程で用いてもよい。
(循環血領域の特定)
続いて、循環血領域の単位領域を特定し抽出する方法について説明する。特定方法としてまず、血管構造を反映している情報C(ヘモグロビン分布情報)を用いる方法がある。また、ドップラー法などの公知の血流計測技術を用いる特定方法がある。
さらに、図4に示すように、被検体に循環血の観察部41及び造影剤検出部42を設けて、情報Bの時系列信号の取得開始に同期して造影剤濃度を検出することによって情報Aを取得する特定方法がある。ここで、両者での信号取得のタイミングは可能な限り同期させることが望ましい。ただし、循環血中での造影剤の時系列変化を近似曲線などで求めても良い。循環血観察部41は、表在血管を含むような任意の被検体領域を選択して観察する。表在血管を含む領域は例えば、皮膚、眼、耳、頸動脈、尾静脈などである。造影剤検出部42は、光音響、蛍光、吸収などの光学的な手法や、放射性動態元素などの公知の方法により造影剤を検出する。
また、予め記憶モジュール19eに格納しておいたルックアップテーブル(LUT)を参照して情報Aを取得しても良い。LUT作成の際は、造影剤を個体に投与したのち時系列的に採血して、循環血中に含まれる造影剤の濃度変化を記録する。LUT作成用の個体は、同一個体であることが望ましいが、光音響測定対象の個体とは別でも良い。また、複数の個体の時系列情報に基づく統計的な値を用いてもよい。また、年齢、性別、体格、系統などに応じたテーブルを作成してもよい。また、LUTを更に時間の回帰関数などで近似すれば、情報Bの任意の時間の造影剤濃度推移との比較が可能となる。LUTを作成するための造影剤の定量は、光音響、蛍光、吸収などの光学的な手法や、放射性動態元素などの公知の方法を利用できる。LUTを用いることで、システムの簡易化や処理時間の短縮が期待できる。
(情報の相互比較)
続いて、情報A及び情報Bを単位領域ごとに相互比較する。比較の結果、ある単位領域で両者の時系列的な挙動が似ている場合は、当該単位領域の情報Bは循環血中の造影剤を示す可能性が高いと判断できる。そのような単位領域を抽出し、後工程で行う補正処理の対象とする。図5を用いて処理の詳細を説明する。図5(a)は、情報A、すなわち循環血中の造影剤濃度推移を示すグラフである。図5(b)は、単位領域ごとの情報Bである。
まず、情報Aと情報Bの相互相関係数を用いて類似度合いを見積もる方法を述べる。相互相関係数とは比較群の類似度合を示す指標である。相互相関係数が1に近づくほど、比較群同士は正の相関の関係にあると判定される。相互相関係数が0付近では、比較群同士の相関は無いと判定される。相互相関係数が−1に近づくと、負の相関があると判定される。ここでは、相互相関係数の任意の閾値の一例として、0.4を設定する。すなわち、情報Aと情報Bが0.4以上の相互相関係数を持つ単位領域は、循環血の領域と判定される。
図5(c)に各単位領域での相互相関係数を示す。また、図5(d)に判定結果を示す。ここでは各単位領域について、低減対象とするかどうかを二者択一で判断した。しかし、相互相関係数の値に応じて低減処理の程度を調節しても良い。すなわち、相関が高いほど低減の割合を大きくし、相関が低いほど低減の割合を小さくしても良い。
相互比較の別の例として、情報Aに基づいて時間に対する近似関数A(t)を算出し、各単位領域でA(t)と情報Bの類似度合いを見積もる方法がある。見積もり方法としては例えば、情報BのA(t)へのフィッティングの程度を最小二乗法などにより判定する手法がある。例えばA(t)が一次関数で近似できる時間領域では、線形性(R)に閾値を設けておくことで判定が可能である。線形性(R)の閾値の一例としては、0.8を設定できる。この場合、0.8以上の線形性を持つ単位領域は、循環血の領域と判定される。この場合も、線形性の値が高いほど低減の度合いを大きくする補正処理を行っても良い。
相互比較の別の例として、情報A及び情報Bそれぞれの回帰関数A(t)及びB(t)を算出し、有意差判定を行って類似度合いを求める方法がある。有意差判定にt検定を用いる場合には、p値にあらかじめ閾値を設定しておけば、各データ列において循環血信号成分との類似度合いを判断できる。p値の閾値は5%、より好ましくは1%未満を一つの目安として設定できる。この場合には、1%未満のp値を持つ単位領域は、循環血の領域と判定される。この場合も、p値に応じて低減度合いを変化させても良い。
相互比較の別の例として、情報A及び情報Bそれぞれの時間変化量を算出して比較する方法がある。具体的には、指定した時間内での信号変化量(あるいは傾き)を算出し、両者の有意差判定により、循環血信号との類似度合いを判定する。このとき、有意差の係数に予め閾値を設けておけば良い。
上記のような相互比較により、各単位領域における情報Aと情報Bの類似度合いが判定できる。判定値が所定の閾値を超え、循環血領域として抽出された単位領域の光学特性値には、値の低減処理(値の消去を含む)が行われる。また、類似度合いを示す判定値が大きいほど、低減の程度を大きくするような補正処理を行っても良い。
本実施形態の補正処理により、循環血に由来する成分が低減され、腫瘍に対応する新生血管の部分が強調された画像データが得られるので、診断に有益な情報を提供できる。すなわち、本実施形態に係る光音響装置を用いることによって、新生血管を含む腫瘍等の周辺組織の画像を良好なコントラストで取得できる。また、光音響測定を行う際に循環血中の造影剤がクリアランスされるまで待たなくても良いため、測定時間が短縮し、被検者の負担やコストを低減できる。
さらに、単位領域の抽出において、情報C(ヘモグロビン分布)を用いても良い。また、ドップラー法により被検体の血流情報を取得する血流情報取得部をさらに設けてもよい。これにより、情報Aに対する相関が高く、かつ、血管に由来する信号が得られた単位領域を特定できるので、誤判定の可能性が減る。その結果、補正の精度が向上する。
(好ましい装置構成)
続いて、装置の各構成要素について詳細に説明する。
(光源)
被検体が生体の場合、光源からは、生体に含有される特定の成分(例えば血液や光音響用造影剤などの光吸収体)に吸収される特定の波長の光を照射する。光源としては、数ナノ秒〜数百ナノ秒オーダーのパルス光を発生可能なパルス光源が好ましい。光源としてはレーザが好ましい。ただし、発光ダイオードやフラッシュランプなども利用できる。レーザとして例えば、固体レーザ、ガスレーザ、色素レーザ、半導体レーザを使用できる。なお、複数の光源や複数の射出端を用いることで、光の照射強度の向上、照射領域の拡大、照射分布の均一化などの効果が得られる。
また、光学特性値分布の波長による違いを測定するために、複数の波長の光を照射可能であることが好ましい。そのために、発振波長の互いに異なる複数の光源を用いる方法や、波長可変レーザを用いる方法がある。波長可変レーザとしては、発振する波長を変換可能な色素やOPO(Optical Parametric Oscillators)を用いたレーザ装置が好適である。
照射光の波長は、生体内で吸収されにくい700nm〜1100nmの領域が好ましい。ただし、比較的生体表面付近を測定する場合は、より広い波長領域(例えば400nm〜1600nm)を使用できる。光パルス同士の時間幅は、光吸収体に吸収エネルギーを効率に閉じ込めるために、熱・ストレス閉じ込め条件が当てはまる程度にすることが好ましい。典型的には1ナノ秒から200ナノ秒程度である。
(光学系)
光学系13としては、光を所望の光分布形状に加工しながら被検体に導くことができれば、どのような部材を用いてもかまわない。例えば、レンズやミラーなどの光学部品、光ファイバなどの光導波路、光拡散板などが利用できる。
(造影剤)
本明細書で造影剤とは、主として、光音響信号分布のコントラスト(SN比)を改善する目的で、外部から被検体に投与される光吸収体を指す。ただし造影剤には、光吸収体そのもの以外に、体内動態を制御する材料を含み得る。体内動態を制御する材料として例えば、アルブミンやIgGなどの血清由来たんぱく質や、ポリエチレングリコールなどの水溶性の合成高分子がある。よって本発明書における造影剤には、光吸収体そのもの、光吸収体と他の材料とを共有結合させたもの、および、光吸収体とその他の材料を物理的な相互作用で保持させたものが含まれる。
被検体が生体の場合、安全性や生体透過性の観点から、照射光としては近赤外光(波長600nm〜900nm)が好ましい。よって造影剤には、少なくとも近赤外波長領域に光吸収特性を有する材料を用いる。例えば、インドシアニングリーンに代表されるシアニン系化合物(シアニン色素ともいう)や、金や鉄酸化物に代表される無機化合物がある。
本実施形態におけるシアニン系化合物は、吸収極大波長におけるモル吸光係数が10−1cm−1以上であることが好ましい。本実施形態におけるシアニン系化合物の構造の例として下記一般式(1)乃至(4)で表わされるものが挙げられる。
Figure 0006494364
式(1)において、R201乃至R212は互いに独立に水素原子、ハロゲン原子、SO201、PO201、ベンゼン環、チオフェン環、ピリジン環、または直鎖もしくは分岐の炭素数1乃至18のアルキル基を表す。前記T201は、水素原子、ナトリウム原子、カリウム原子のいずれかを表す。式(1)において、R21乃至R24は互いに独立に水素原子、または直鎖もしくは分岐の炭素数1乃至18のアルキル基を表す。式(1)において、A21、B21は、互いに独立に直鎖もしくは分岐の炭素数1乃至18のアルキレン基を表す。式(1)において、L21乃至L27は互いに独立にCH、またはCR25である。前記R25は、直鎖もしくは分岐の炭素数1乃至18のアルキル基、ハロゲン原子、ベンゼン環、ピリジン環、ベンジル基、ST202、または、直鎖もしくは分岐の炭素数1乃至18のアルキレン基を表す。前記T202は、直鎖もしくは分岐の炭素数1乃至18のアルキル基、ベンゼン環、または、直鎖もしくは分岐の炭素数1乃至18のアルキレン基を表す。なお、式(1)において、L21乃至L27は4員環乃至6員環を形成していてもよい。式(1)において、R28は、−H、−OCH、−NH、−OH、−CO28、−S(=O)OT28、−P(=O)(OT28、−CONH−CH(CO28)−CH(C=O)OT28、−CONH−CH(CO28)−CHCH(C=O)OT28、及び−OP(=O)(OT28、のいずれかを表す。前記T28は、水素原子、ナトリウム原子、カリウム原子のいずれかを表す。式(1)において、R29は、−H、−OCH、−NH、−OH、−CO29、−S(=O)OT29、−P(=O)(OT29、−CONH−CH(CO29)−CH(C=O)OT29、−CONH−CH(CO29)−CHCH(C=O)OT29、及び−OP(=O)(OT29、のいずれかを表す。前記T29は、水素原子、ナトリウム原子、カリウム原子のいずれかを表す。
Figure 0006494364
式(2)において、R401乃至R412は互いに独立に水素原子、ハロゲン原子、SO401、PO401、ベンゼン環、チオフェン環、ピリジン環、または直鎖もしくは分岐の炭素数1乃至18のアルキル基を表す。前記T401は、水素原子、ナトリウム原子、カリウム原子のいずれかを表す。式(2)において、R41乃至R44は互いに独立に水素原子、または直鎖もしくは分岐の炭素数1乃至18のアルキル基を表す。式(2)において、A41、B41は、互いに独立に直鎖もしくは分岐の炭素数1乃至18のアルキレン基を表す。式(2)において、L41乃至L47は互いに独立にCH、またはCR45である。前記R45は、直鎖もしくは分岐の炭素数1乃至18のアルキル基、ハロゲン原子、ベンゼン環、ピリジン環、ベンジル基、ST402、または、直鎖もしくは分岐の炭素数1乃至18のアルキレン基を表す。前記T402は、直鎖もしくは分岐の炭素数1乃至18のアルキル基、ベンゼン環、または、直鎖もしくは分岐の炭素数1乃至18のアルキレン基を表す。なお、式(2)において、L41乃至L47は4員環乃至6
員環を形成していてもよい。式(2)において、R48は、−H、−OCH、−NH、−OH、−CO48、−S(=O)OT48、−P(=O)(OT48、−CONH−CH(CO48)−CH(C=O)OT48、−CONH−CH(CO48)−CHCH(C=O)OT48、及び−OP(=O)(OT48、のいずれかを表す。前記T48は、水素原子、ナトリウム原子、カリウム原子のいずれかを表す。式(2)において、R49は、−H、−OCH、−NH、−OH、−CO49、−S(=O)OT49、−P(=O)(OT49、−CONH−CH(CO49)−CH(C=O)OT49、−CONH−CH(CO49)−CHCH(C=O)OT49、及び−OP(=O)(OT49、のいずれかを表す。前記T49は、水素原子、ナトリウム原子、カリウム原子のいずれかを表す。
Figure 0006494364
式(3)において、R601乃至R612は互いに独立に水素原子、ハロゲン原子、SO601、PO601、ベンゼン環、チオフェン環、ピリジン環、または直鎖もしくは分岐の炭素数1乃至18のアルキル基を表す。前記T601は、水素原子、ナトリウム原子、カリウム原子のいずれかを表す。式(3)において、R61乃至R64は互いに独立に水素原子、または直鎖もしくは分岐の炭素数1乃至18のアルキル基を表す。式(3)において、A61、B61は、互いに独立に直鎖もしくは分岐の炭素数1乃至18のアルキレン基を表す。式(3)において、L61乃至L67は互いに独立にCH、またはCR65である。前記R65は、直鎖もしくは分岐の炭素数1乃至18のアルキル基、ハロゲン原子、ベンゼン環、ピリジン環、ベンジル基、ST602、または、直鎖もしくは分岐の炭素数1乃至18のアルキレン基を表す。前記T602は、直鎖もしくは分岐の炭素数1乃至18のアルキル基、ベンゼン環、または、直鎖もしくは分岐の炭素数1乃至18のアルキレン基を表す。なお、式(3)において、L61乃至L67は4員環乃至6員環を形成していてもよい。式(3)において、R68は、−H、−OCH、−NH、−OH、−CO68、−S(=O)OT68、−P(=O)(OT68、−CONH−CH(CO68)−CH(C=O)OT68、−CONH−CH(CO68)−CHCH(C=O)OT68、及び−OP(=O)(OT68、のいずれかを表す。前記T68は、水素原子、ナトリウム原子、カリウム原子のいずれかを表す。式(3)において、R69は、−H、−OCH、−NH、−OH、−CO69、−S(=O)OT69、−P(=O)(OT69、−CONH−CH(CO69)−CH(C=O)OT69、−CONH−CH(CO69)−CHCH(C=O)OT69、及び−OP(=O)(OT69、のいずれかを表す。前記T69は、水素原子、ナトリウム原子、カリウム原子のいずれかを表す。
Figure 0006494364
式(4)において、R901乃至R908は互いに独立に水素原子、ハロゲン原子、SO901、PO901、ベンゼン環、チオフェン環、ピリジン環、または直鎖もしくは分岐の炭素数1乃至18のアルキル基を表す。前記T901は、水素原子、ナトリウム原子、カリウム原子のいずれかを表す。式(4)において、R91乃至R94は互いに独立に水素原子、または直鎖もしくは分岐の炭素数1乃至18のアルキル基を表す。式(4)において、A91、B91は、互いに独立に直鎖もしくは分岐の炭素数1乃至18のアルキレン基を表す。式(4)において、L91乃至L97は互いに独立にCH、またはCR95である。前記R95は、直鎖もしくは分岐の炭素数1乃至18のアルキル基、ハロゲン原子、ベンゼン環、ピリジン環、ベンジル基、ST902、または、直鎖もしくは分岐の炭素数1乃至18のアルキレン基を表す。前記T902は、直鎖もしくは分岐の炭素数1乃至18のアルキル基、ベンゼン環、または、直鎖もしくは分岐の炭素数1乃至18のアルキレン基を表す。なお、式(4)において、L91乃至L97は4員環乃至6員環を形成していてもよい。式(4)において、R98は、−H、−OCH、−NH、−OH、−CO98、−S(=O)OT98、−P(=O)(OT98、−CONH−CH(CO98)−CH(C=O)OT98、−CONH−CH(CO98)−CHCH(C=O)OT98、及び−OP(=O)(OT98、のいずれかを表す。前記T98は、水素原子、ナトリウム原子、カリウム原子のいずれかを表す。式(4)において、R99は、−H、−OCH、−NH、−OH、−CO99、−S(=O)OT99、−P(=O)(OT99、−CONH−CH(CO99)−CH(C=O)OT99、−CONH−CH(CO99)−CHCH(C=O)OT99、及び−OP(=O)(OT99、のいずれかを表す。前記T99は、水素原子、ナトリウム原子、カリウム原子のいずれかを表す。
本実施形態におけるシアニン系化合物の例としては、インドシアニングリーン、化学式1で表わされる、ベンゾトリカルボシアニン構造を有するSF−64、化学式(i)乃至(v)で表わされる化合物が挙げられる。
Figure 0006494364
また、上記シアニン系化合物は、芳香環がスルホン酸基、カルボキシル基、または、リン酸基で置換されていても良い。また、芳香環以外の部分に、スルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基が導入されていても良い。
(造影剤投与部)
造影剤投与部14は、被検体外部から被検体内部へ造影剤を投与する。造影剤投与部14での投与操作完了時間が、後述する循環血由来信号の判別処理を行う際の起点となる。造影剤投与部は、被検体へ静脈等を介して造影剤を投与できれば、どのようなものでもよい。例えば、既存のインジェクションシステムやインジェクタなどが利用できる。造影剤投与部は、投与操作が完了した時間を後述の信号処理部に伝える。投与方法は特に限定されず、例えばボーラス投与でも良い。
(音響波検出部)
音響波検出部17は、被検体から伝播する音響波を検出し、アナログの電気信号に変換する検出素子を備えた探触子である。検出素子としては例えば、圧電現象を用いたもの、光の共振を用いたもの、容量の変化を用いたものを使用できる。また、複数の検出素子が1次元あるいは2次元に配置された探触子を用いることが好ましい。これにより同時に複数の場所で音響波を検出できるので、検出時間の短縮や、被検体振動の影響の低減に貢献できる。また装置は、音響波検出部17を任意位置に移動させるための、ステッピングモータやステージなどの駆動手段を備えることが好ましい。これにより、被検体を様々な方向から測定できるので、再構成に用いる情報量が増えて画質が向上する。
(信号収集部)
信号収集部18は、音響波検出部が出力したアナログ電気信号に対し、増幅処理やデジタル変換処理を行う。信号収集部は、典型的には増幅器、A/D変換器、FPGA(Field Programmable Gate Array)チップなどで構成される。信号収集部が出力したデジタル電気信号は、信号処理部に送信され、記憶手段である記憶モジュール19eに蓄積される。
(信号処理部)
信号処理部19は、記憶モジュール19eに蓄積されたデジタル信号を用いて画像再構成を行い、造影剤分布情報を画像化する。その際、循環血中の造影剤に由来する信号成分を削除または低減する。この結果、造影剤が循環血中を滞留している測定条件下においても、循環血中から周辺組織(腫瘍等)へ移行して集積した造影剤の描出能が向上する。
信号処理部としては、プロセッサを備えソフトウェアに従って動作する情報処理装置、例えばPCやワークステーションが好適である。ソフトウェアは、信号処理モジュール19a、信号判別モジュール19b、信号補正モジュール19c、信号画像化モジュール19dを含む。
信号処理モジュール19aは、複数の時系列的な光音響信号を記憶モジュール19eから読み出して、内在性のヘモグロビン等の吸収体信号を分離して、造影剤由来の信号成分の時間推移情報を取得する。信号分離の際には、複数波長による光音響測定の結果を用いて演算処理を行う。例えば、2波長計測で、ヘモグロビン信号をサブトラクション等で除去する方法がある。また、3波長計測で、酸素・還元ヘモグロビン、造影剤の3成分の演算を行う方法がある。また、多波長計測で、最小二乗法等を用いたカーブフィッティングから造影剤の分率を演算する方法がある。
また、信号判別モジュール19bは、単位領域ごとに、測定された造影剤濃度推移(情報B)と、循環血中の造影剤濃度推移(情報A)を比較する。そして、上述した手法により両者の類似度合いを測定し、補正すべき循環血由来の単位領域かどうかを判定する。あるいは、循環血領域らしさに応じて補正程度を決めても良い。さらに、循環血由来の造影剤信号成分に対して削除を含めた低減処理を行い、補正済みの検出信号を生成する。
信号画像化モジュール19dは、補正された信号を用いて画像再構成を行い、被検体内
部の画像データを生成する。画像再構成アルゴリズムとしてはトモグラフィー技術で通常用いられる手法が利用できる。例えば、タイムドメインあるいはフーリエドメインでの逆投影、フーリエ変換法、ユニバーサルバックプロジェクション法、フィルタードバックプロジェクション法、デコンボリューション法、逐次再構成法、逆問題解析法などである。なお、フォーカスした音響波検出部を用いれば、画像再構成をしなくとも画像生成が可能である。
なお画像再構成のタイミングは、上記のように信号補正モジュール19cによる処理後でも良い。また、先に信号画像化モジュール19dで画像再構成を行って光吸収体の空間分布情報を取得しておき、続いて、各単位領域の信号に対して信号処理モジュール19a、信号判別モジュール19b、信号補正モジュール19cによる処理を行っても良い。なお、信号処理部19を造影剤投与部14と連動させて、造影剤投与と、音響波取得および造影剤の血中濃度推移の計測とを同期させることが好ましい。
なお、上記のモジュール区分は一例である。信号処理部は、各モジュールが行う工程を実行できるものであれば、形式は問わない。すなわち信号処理部は、ソフトウェアや処理回路により、信号収集部が出力したデジタル信号から循環血由来の造影剤信号成分を判別し、低減処理等の補正処理を行うものであれば良い。
(表示装置)
表示装置20は、信号処理部から出力される画像データを表示する。例えば液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、CRTなどが利用される。表示装置は、本発明の装置本体とは別に提供されても良い。
(被検体情報取得方法)
信号処理部19が行う処理を、図3のフローチャートを参照しつつ説明する。
処理(1)(ステップS301):装置を起動する工程
まず被検体のセッティングを行い、装置を起動する。
処理(2)(ステップS302):造影剤を投与する工程
造影剤投与部14が、被検体内に吸収体を含有する造影剤を投与する。
処理(3)(ステップS303):光音響測定と造影剤由来成分抽出を行う工程
本ステップでは、装置は、所定のタイミングで複数回時系列的な光音響測定を行い、光音響信号を得る。信号処理部は、当該光音響信号を用いて、各単位領域の時系列的な造影剤濃度推移(情報B)を取得する。その際に造影剤由来成分を抽出する手法については上で述べた。
本ステップには、同期用のタイムカウントを開始する工程が含まれる場合がある。タイムカウントは、循環血中の造影剤濃度推移情報(情報A)が、光音響信号とは同時に取得されない場合に行われる。具体的には、循環血中の造影剤濃度推移情報をLUTから参照する場合や、循環血中の信号を被検体のうち測定対象とは異なる部位(被検体の表在血管など)から取得する場合が当てはまる。例えばX線CT用血管造影システムで一般的なインジェクションシステムを用いる場合、造影剤投与の完了時に、光音響装置にトリガー信号を送り、タイムカウントを開始させる。なお、補正処理済みの信号を用いて画像再構成するのではなく、再構成画像を用いて信号抽出を行う場合、本ステップ中での光音響測定後、かつ抽出処理の前に再構成処理が行われる。
処理(4)(ステップS304):循環血由来の造影剤信号成分との類似度合いを判別
する工程
信号処理部は、本ステップの前提として、LUT参照などの手法で循環血に関する情報Aを取得しておく。続いて、前ステップで得られた時系列的な造影剤濃度推移と、参照となる情報Aとを比較することで、両者の類似度合いを判別し、補正対象の単位領域を抽出する。
また、循環血由来の信号推移の情報を取得する別の手法として、図4に示したような、表在血管から造影剤由来信号を取得して、時系列的に造影剤を定量する方法がある。さらに別の手法として、関心領域から特定の部分を指定して、循環血中の信号推移の情報を、光音響法、蛍光等を用いた光学的な手法、放射性元素を用いる手法などで取得する方法もある。またこれらの方法を用いる際に、ヘモグロビン分布や血流情報などを併用しても良い。
処理(5)(ステップS305):造影剤信号成分に補正処理を行う工程
信号処理部は、前ステップで補正対象とされた単位領域のデータに補正処理を行う。補正方法として例えば、補正対象のデータの値を0にする方法がある。また、類似度が高いと判定されたデータに対して0、類似度が低いと判定されたデータに対して1が割り当てられた2値のマスクデータを作成し、被検体情報にマスクデータを重ね合わせる方法でもよい。また、情報Aと情報Bの類似度に応じて、テーブルや数式を用いて補正係数を決めても良い。
また、補正処理の内容は信号の低減処理に限らない。例えば、表示装置に被検体情報を表示する際に、補正対象の領域の色調や表示色を変えることで、視覚的に分離して表示する方法も適用できる。
処理(6)(ステップS306):補正した情報を用いて画像化を行う工程
信号処理部は、前ステップで補正された被検体信号を画像データ化し、表示装置に表示する。3次元画像データの場合、すべての信号値が画像化できる方向の最大輝度値を投影したMIP表示が好適である。ただし、他の表示法でも構わない。
以上の処理フローにより、生体に投与された造影剤が循環血中に存在する時間範囲であっても、新生血管や血管外に分布している造影剤から発生する光音響波を十分なコントラストで画像化できる。その結果、新生血管や血管を透過して腫瘍部等の周辺組織へ到達した造影剤分布が正確に表示され、診断に有益な情報を提供できる。
[実施形態2]
本実施形態は、循環血領域と特定された部分の信号強度を低減または削除した画像データを生成する点では実施形態1と同じである。ただし本実施形態では、造影剤画像に代えて、または造影剤画像とともに、造影剤以外の光吸収体に由来する光音響画像データdえある、光吸収体分布情報を生成する。
造影剤以外の光吸収体として、まず血中ヘモグロビンに関する情報が挙げられる。例えば情報Cとして得られるヘモグロビン分布から、循環血領域に相当する部分の信号強度を低減することで、被検体深部に多い腫瘍や新生血管が強調されたヘモグロビン分布画像が得られる。また、酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンの強度比較により得られる酸素飽和度分布画像に関しても同様である。さらに、ヘモグロビン以外の物質分布、例えばグルコース濃度分布に関しても、循環血の影響を低減したコントラストの良い画像データを生成できる。
11:光源,17:音響波検出部,19:信号処理部

Claims (18)

  1. 光源と、
    循環血を循環させる第1の血管および前記第1の血管と構造が異なる第2の血管を有し、前記第1および第2の血管に造影剤を含有する被検体に、前記光源から光が照射されて発生する光音響波を検出する検出部と、
    前記光音響波を用いて前記被検体内の単位領域ごとに前記造影剤の濃度を求めることによって造影剤分布情報を生成するとともに、前記循環血中における前記造影剤の濃度の時間経過に伴う変化を示す造影剤濃度推移情報を取得する信号処理部と、
    を有し、
    前記信号処理部は、
    前記光源からの複数回の光照射に応じて前記造影剤分布情報を複数回生成し、
    複数回生成された前記造影剤分布情報の時系列的な変化と、前記造影剤濃度推移情報とに基づいて、前記第1の血管の位置を取得し、
    前記造影剤分布情報から前記第1の血管の位置における前記造影剤の濃度を低減する補正を行う
    ことを特徴とする光音響装置。
  2. 前記信号処理部は、前記被検体における単位領域ごとに、前記造影剤の濃度の時系列的な変化と、前記造影剤濃度推移情報との類似度合いを算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の光音響装置。
  3. 前記信号処理部は、前記類似度合いが所定の値より大きいときに、前記単位領域が前記第1の血管に相当すると判定する
    ことを特徴とする請求項2に記載の光音響装置。
  4. 前記信号処理部は、前記類似度合いが大きいほど、前記単位領域において前記造影剤の濃度を低減する補正の程度を大きくする
    ことを特徴とする請求項2に記載の光音響装置。
  5. 前記造影剤濃度推移情報を格納した記憶装置をさらに有し、
    前記信号処理部は、前記記憶装置を参照して前記造影剤濃度推移情報を取得する
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の光音響装置。
  6. 前記信号処理部は、前記造影剤分布情報に基づいて、前記造影剤濃度推移情報を算出する
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の光音響装置。
  7. 前記光源は、複数の波長の光を照射可能であり、
    前記信号処理部は、
    前記波長ごとに複数の前記造影剤分布情報を生成し、
    複数の前記造影剤分布情報を用いて、前記造影剤に由来する信号成分と、前記被検体内における前記造影剤以外の物質に由来する信号成分とを分離し、
    前記造影剤に由来する信号成分に基づいて前記造影剤濃度推移情報を算出する
    ことを特徴とする請求項6に記載の光音響装置。
  8. 前記造影剤以外の物質とはヘモグロビンであり、
    前記ヘモグロビンに由来する信号成分を格納する記憶装置をさらに有する
    ことを特徴とする請求項7に記載の光音響装置。
  9. 前記信号処理部は、前記第1の血管の位置を取得する際に、前記ヘモグロビンに由来する信号成分に関する情報を用いる
    ことを特徴とする請求項8に記載の光音響装置。
  10. 前記被検体の造影剤濃度を検出する造影剤検出部をさらに有し、
    前記信号処理部は、前記造影剤検出部の出力を用いて前記造影剤濃度推移情報を取得する
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の光音響装置。
  11. 前記造影剤検出部は、前記検出部による前記光音響波の検出に同期して前記造影剤濃度を検出する
    ことを特徴とする請求項10に記載の光音響装置。
  12. 前記信号処理部は、相互相関係数を用いて前記類似度合いを算出する
    ことを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1項に記載の光音響装置。
  13. 前記信号処理部は、前記造影剤濃度推移情報の近似関数に、前記造影剤の濃度の時系列的な変化をフィッティングすることにより、前記類似度合いを算出する
    ことを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1項に記載の光音響装置。
  14. 前記信号処理部は、前記造影剤濃度推移情報および前記造影剤の濃度の時系列的な変化それぞれの回帰関数の有意差判定を行って、前記類似度合いを算出する
    ことを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1項に記載の光音響装置。
  15. ドップラー法により前記被検体の血流情報を取得する血流情報取得部をさらに有し、
    前記信号処理部は、前記第1の血管の位置を取得するさいに、前記血流情報を用いる
    ことを特徴とする請求項1ないし14のいずれか1項に記載の光音響装置。
  16. 前記第2の血管は、前記被検体内の腫瘍の周囲における新生血管である
    ことを特徴とする請求項1ないし15のいずれか1項に記載の光音響装置。
  17. 前記第2の血管は、前記第1の血管と比べて、周囲の組織に血液が浸透しやすい構造である
    ことを特徴とする請求項1ないし15のいずれか1項に記載の光音響装置。
  18. 光源と、
    循環血を循環させる第1の血管および前記第1の血管と構造が異なる第2の血管を有し、前記第1および第2の血管に造影剤を含有する被検体に、前記光源から光が照射されて発生する光音響波を検出する検出部と、
    前記光音響波を用いて前記被検体内の単位領域ごとに光吸収体の濃度を求めることによって光吸収体分布情報を生成し、前記光吸収体分布情報を用いて前記被検体内の造影剤分布情報を生成し、前記循環血中における前記造影剤の濃度の時間経過に伴う変化を示す造影剤濃度推移情報を取得する信号処理部と、
    を有し、
    前記信号処理部は、
    前記光源からの複数回の光照射に応じて前記造影剤分布情報を複数回生成し、
    複数回生成された前記造影剤分布情報の時系列的な変化と、前記造影剤濃度推移情報とに基づいて、前記第1の血管の位置を取得し、
    前記光吸収体分布情報から前記第1の血管の位置における前記光吸収体の濃度を低減する補正を行う
    ことを特徴とする光音響装置。
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