JP6486758B2 - 投込式水位計の調節システム、その調節方法、その調節プログラムおよび調節機能付き投込式水位計 - Google Patents
投込式水位計の調節システム、その調節方法、その調節プログラムおよび調節機能付き投込式水位計 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6486758B2 JP6486758B2 JP2015091604A JP2015091604A JP6486758B2 JP 6486758 B2 JP6486758 B2 JP 6486758B2 JP 2015091604 A JP2015091604 A JP 2015091604A JP 2015091604 A JP2015091604 A JP 2015091604A JP 6486758 B2 JP6486758 B2 JP 6486758B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- water
- water level
- density
- liquid
- water pressure
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Description
このような設置工事を不要とする水位計に、投込式水位計がある。投込式水位計は、気泡式水位計に比べ、装置が小さく操作も容易である。この投込式水位計は、一般産業において、河川の監視システムや上下水道などの水位測定システムに広く用いられている。
また、投込式水位計について、設定および維持管理がより簡易で安定した水位の測定が可能なものも提案されている。
例えば、水圧に基づいて水位を導く場合には、貯蔵されている液体の密度が比重1より高い場合には、水位は実際よりも深いものと表示される。
また、水位計内部の機械的なずれによって水位の指示値が正確でないものとなることもある。
よって、投込式水位計が算出する水位の指示値の正確性を向上させるためには、ずれの要因ごとに補正をする必要がある。
つまり、貯蔵される液体が不均一な場合に水深方向にできる密度勾配が発生した場合、水位の指示値の補正のために取得された密度が、取得した水深によっては、液体全体の密度と乖離することがある。
このような液体全体の密度から乖離した密度を用いた補正では、水位の指示値を高い精度で真の水位に一致させることができない。
〔投込式水位計20〕
まず、投込式水位計の調節システム10(以下、単に「調節システム10」という)が適用される投込式水位計20について図1および図2(適宜、図4参照)を用いて説明する。
図1は、第1実施形態にかかる調節システム10が対象とする投込式水位計20の概略構成図である。
変換部32は、例えば中央制御室41の内部の表示部26に接続されている。
変換部32は、検出部24から受信した液体の水位に関する電流信号をI/V変換をして、表示部26へ送信する。
検出部24は、図2に示されるように、一方の底面に入水孔33が設けられた筐体21によって、円筒状の外形を有している。
筐体21の内部には、入水孔33が設けられた底面の付近に圧力センサ22が筐体21を封止するように設置されている。
この圧力センサ22によって筐体21の内部は周囲の液体から隔離されて、圧力センサ22からさらに内部には液体は侵入しない。
圧力センサ22が有する水圧側ダイヤフラム25aが受ける水圧Pwと、基準圧側ダイヤフラム25bが中空ケーブル23を介して受ける大気圧Patmとの差圧ΔPは、電圧に変換されて差分部35に読み取られる。
変換部32は、検出部24から信号線38を介して受信したこの電流信号をI/V変換をして、表示部26へ送信する(図1)。
表示部26は、変換部32から送信される差圧ΔPに基づく電気信号を液体(比重1の液体の場合)の水位(図3では、36.4m)として表示する。
例えば、貯蔵されている液体の種類によって液体の密度が高くなると、水圧Pwが高くなるため、水位は実際よりも深いものと表示される。
調節システム10(図4)は、この表示部26の水位の指示値の補正をして正確な指示値にするものである。
〔調節システム10〕
図4は、第1実施形態にかかる調節システム10の概略構成図である。
また、図5は、4つの水圧測定器50(浸水部材51)を装着した検出部24を示す図である。
第1実施形態にかかる調節システム10は、図4に示されるように、水圧測定器50、指定部43、密度導出部47、密度平均部49および補正部48を備える。
バブラチューブ51n(511〜514)は、検出器を構成する伝線29および検出部24の外表に開口端27が異なる水深となるように治具39で固定される。
バブラチューブ51n(511〜514)の大気中に開口する他方の自由端は、地上において、それぞれ対応する計測部53n(531〜534)に接続される。
これら計測部53nは、いずれも指定部43を介して密度導出部47に接続される。
指定部43は、全ての計測部53n(531〜534)のうち、稼働して密度σn(σ1〜σ3)の導出に用いる水圧Pnを測定する3以上の計測部53nを、例えば作業員による選択に従い指定する。
表示部26には、例えば、作業員に、稼働させる計測部53n(以下、「稼働計測部53n」という)を指定させる測定器選択ボタン34が設けられる。
作業員に選択によって指定された稼働計測部53n(531〜534)は、補正部48および密度導出部47へ指定部43を介して接続される。
密度導出部47は、これら水圧Pnと水圧Pn+1との差異、および開口端27の水深差Ln(L1〜L4)に基づいて、式(1)で示す液体の密度σn(σ1〜σ3)を導出する。
σn=(|Pn−Pn+1|/g)/Ln (1)
ただし、gは重力加速度を表わす。
補正部48は、この平均密度σaveを用いて次式(2)に従って水位の指示値を補正する。
Lk=(|Pw−Patm|/g)/σave (2)
ただし、Lkは、圧力センサ22の真の水深である。
なお、補正は、表示部26に密度補正ボタン48a(48)を設け、作業員が手動で反映させてもよい。
このように、調節システム10によれば、3以上の水深における水圧Pn(P1〜P4)から2以上のσn(σ1〜σ3)を導出して平均することで、水位の測定対象となる液体に密度勾配が発生した場合にも、水位の指示値に対して精度の高い補正をすることができる。
次に、第1実施形態にかかる調節方法を図8のフローチャートを用いて説明する(適宜図4、図5および図7を参照)。
図7は、第1実施形態にかかる調節システム10および投込式水位計20の常設される部材の概略構成図である。
具体的には、まず、作業員が中継器13に延長バブラチューブ52を接続して、バブラチューブ51および計測部53などの各種部材を接続する。
ただし、一度接続した調節システム10は接続したままにして、2度目以降はステップS11を省略してもよい。
稼働計測部53n(531〜534)は、それぞれに接続されたバブラチューブ51n(511〜514)に、その開口端27からバブルが漏出するまで加圧をする。
稼働計測部53nに接続されるそれぞれのバブラチューブ51nにかかる背圧が、開口端27の水深における水圧Pn(P1〜P4)として測定される。
そして、密度平均部49で、平均密度σaveを導出する(S15)。
平均密度σaveの値は、表示部26に表示されるとともに、補正部48に送信される。
次に、補正部48が、密度平均部49で導出された平均密度σaveを用いて式(2)で水位の指示値を補正して、動作を終了する(S16:END)。
図9は、第2実施形態にかかる調節方法の説明図である。
例えば、第1実施形態のように(1)を用いると、第1バブラチューブ511と、第2バブラチューブ512との間の区間の層の密度σ1は、次式(3)のようになる。
σ1=(|P1−P2|/g)/L (3)
また、第1バブラチューブ511と第2バブラチューブ512との水深差Lが小さい場合、水圧差である|P1−P2|の値は小さくなり、σ1の誤差の影響が大きくなる。
なお、この開口端27は、計算を容易にするため、以下相互に等しい間隔Lで配置されているものとしている。ただし、等間隔でなくても、係数が変化するのみで、同様の関係式が成り立つ。また、理解を容易にするため、図9に示されるようにバブラチューブ51nの数が5つの場合で説明する。
P1−P2=σ1 Lg (4)
P1−P3=σ1-32Lg (5)
P1−P4=σ1-43Lg (6)
P1−P5=σ1-54Lg (7)
が成り立つ。
P2−P3=σ2 Lg (8)
P2−P4=σ2-42Lg (9)
P2−P5=σ2-53Lg (10)
が成り立つ。
(5)−(4),(8)との関係から、
σ1 =2σ1-3 −σ2 (11)
(6)−(4),(9)との関係から、
σ1 =3σ1-4 −2σ2-4 (12)
(7)−(4),(10)との関係から、
σ1 =4σ1-5 −3σ2-5 (13)
が成り立つ。
このように、他の密度σk(k≠n)との関係式から導出したいくつかの密度σnと、第1実施形態で示したように直接導出した密度σk(k≠n)は、密度平均部49で第1実施形態と同様に平均される。
図面においても、共通の構成または機能を有する部分は同一符号で示し、重複する説明を省略する。
これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。
これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
Claims (10)
- 貯蔵された液体に投げ込まれる検出器の外表面に異なる水深で固定される3以上の水圧測定器と、
前記水圧測定器のうちの少なくとも3つで測定された測定水圧の相互の差異および前記水圧測定器の前記水深の差異に基づいて前記液体の密度を2以上導出する密度導出部と、
前記密度導出部で導出された2以上の前記密度を平均して前記液体の平均密度を導出する密度平均部と、
前記平均密度に基づいて前記液体の水位の指示値を補正する補正部と、を備えることを特徴とする投込式水位計の調節システム。 - 前記水圧測定器は、前記外表面に等間隔で固定される請求項1に記載の投込式水位計の調節システム。
- 特定の水深における前記密度を他の水深の前記密度との関係から算出する算出部を備える請求項1または請求項2に記載の投込式水位計の調節システム。
- 前記検出器は、
一部が前記液体に開放された筐体の端部を封止して水圧を受ける圧力センサと、
前記筐体の内部に接続されて前記圧力センサに前記液体の外部から圧力を送る中空ケーブルと、を備える請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の投込式水位計の調節システム。 - すべての前記水圧測定器のうちから実際に前記測定水圧を測定する3以上の前記水圧測定器を指定する指定部を備える請求項4に記載の投込式水位計の調節システム。
- 前記密度平均部で導出された前記平均密度に基づいて前記水位の前記指示値を補正する補正部を備える請求項5に記載の投込式水位計の調節システム。
- 前記水圧測定器は、
前記検出器の前記外表面に開口端が固定されたバブラチューブと、
前記バブラチューブに加圧をして背圧を計測する計測部と、を備え、
前記測定水圧は前記背圧である請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の投込式水位計の調節システム。 - 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の調節システムを備える調節機能付き投込式水位計。
- 貯蔵された液体に投げ込まれる検出器の外表面に異なる水深で3以上の水圧測定器を固定するステップと、
前記水圧測定器のうちの少なくとも3つで測定された測定水圧相互の差異および前記水圧測定器の前記水深の差異に基づいて前記液体の密度を2以上導出するステップと、
導出された2以上の前記密度を平均して前記液体の平均密度を導出するステップと、
前記平均密度に基づいて前記液体の水位の指示値を補正するステップと、を含むことを特徴とする投込式水位計の調節方法。 - コンピュータに、
貯蔵された液体に投げ込まれる検出器の外表面に異なる水深で3以上の水圧測定器を固定するステップ、
前記水圧測定器のうちの少なくとも3つで測定された測定水圧相互の差異および前記水圧測定器の前記水深の差異に基づいて前記液体の密度を2以上導出するステップ、
導出された2以上の前記密度を平均して前記液体の平均密度を導出するステップ、
前記平均密度に基づいて前記液体の水位の指示値を補正するステップ、を実行させることを特徴とする投込式水位計の調節プログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015091604A JP6486758B2 (ja) | 2015-04-28 | 2015-04-28 | 投込式水位計の調節システム、その調節方法、その調節プログラムおよび調節機能付き投込式水位計 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015091604A JP6486758B2 (ja) | 2015-04-28 | 2015-04-28 | 投込式水位計の調節システム、その調節方法、その調節プログラムおよび調節機能付き投込式水位計 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016206143A JP2016206143A (ja) | 2016-12-08 |
JP6486758B2 true JP6486758B2 (ja) | 2019-03-20 |
Family
ID=57489724
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015091604A Active JP6486758B2 (ja) | 2015-04-28 | 2015-04-28 | 投込式水位計の調節システム、その調節方法、その調節プログラムおよび調節機能付き投込式水位計 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6486758B2 (ja) |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS52129269U (ja) * | 1976-03-29 | 1977-10-01 | ||
DE3175977D1 (en) * | 1980-09-19 | 1987-04-16 | Tankmaster Ltd | Tank contents gauge |
JPS58117418A (ja) * | 1981-12-29 | 1983-07-13 | Kawasaki Steel Corp | 圧力式液位計の検定方法 |
JP3110186B2 (ja) * | 1993-01-27 | 2000-11-20 | 日本海エル・エヌ・ジー株式会社 | タンク内液貯残量の確定装置 |
JP2946011B2 (ja) * | 1993-08-19 | 1999-09-06 | 新明和工業株式会社 | 水位制御装置 |
JPH08271318A (ja) * | 1995-03-31 | 1996-10-18 | Yamatake Honeywell Co Ltd | 液面測定装置 |
JP2004257858A (ja) * | 2003-02-26 | 2004-09-16 | Meisei Electric Co Ltd | 圧力式水位計 |
-
2015
- 2015-04-28 JP JP2015091604A patent/JP6486758B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2016206143A (ja) | 2016-12-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
RU2636408C1 (ru) | Измерение скорости коррозии | |
US6799457B2 (en) | Bubble level meter and related method | |
CN105588582B (zh) | 一种测控定位装置的位置标定方法和系统 | |
US20180017428A1 (en) | Method for operating a flowmeter and flowmeter | |
WO2018083453A1 (en) | Improvements in or relating to the monitoring of fluid flow | |
JP6426371B2 (ja) | 投込式水位計の校正システム、その校正方法、および校正機能付き投込式水位計 | |
JP6415844B2 (ja) | 投込式水位計の校正システム、その校正方法、および校正機能付き投込式水位計 | |
US20180164138A1 (en) | Flow rate calculation system and flow rate calculation method | |
JP6486758B2 (ja) | 投込式水位計の調節システム、その調節方法、その調節プログラムおよび調節機能付き投込式水位計 | |
CN105928491A (zh) | 一种建筑物竖向位移的测试方法 | |
JP6591325B2 (ja) | 投込式水位計の補助システム、その補助方法、その補助プログラムおよび補助機能付き投込式水位計 | |
TWI826551B (zh) | 密封施工的判定系統、判定程式、判定方法及學習系統 | |
JP5292864B2 (ja) | ダム堤体の変位計測装置 | |
JP6325391B2 (ja) | 投込式水位計の調節システム、その調節方法、その調節プログラムおよび調節機能付き投込式水位計 | |
US10527737B2 (en) | Dose calculation device, dose calculation method, and measurement device with dose calculation function | |
KR20170028527A (ko) | 기울기 정보를 이용한 유류탱크의 유량 측정 시스템 | |
JP6483515B2 (ja) | 投込式水位計の補助システム、その補助方法、その補助プログラムおよび補助機能付き投込式水位計 | |
JP2017181395A (ja) | 差圧測定方法及び差圧測定システム | |
KR101821759B1 (ko) | 반도체 소자 제조용 가스공급장치의 누설 가스 풍속과 차압 디지털 측정 장치 및 방법 | |
JP4808189B2 (ja) | 余寿命推定方法、余寿命推定システム、コンピュータプログラム、記録媒体 | |
JPS58118902A (ja) | 構造物の鉛直変位量およびたわみ量を測定する方法 | |
JPH10227633A (ja) | 橋梁の形状計測装置 | |
JP2018169239A (ja) | 空洞検査方法及び空洞検査システム | |
WO2002029367A2 (en) | Method and apparatus for determining the volume of liquid in a reservoir | |
US20210102832A1 (en) | Method for detecting a measuring error during a measurement of a media property of a medium by means of a field device in measurement and automation technology, and an ulstrasonic flow rate measuring device or ultrasonic fill level measuring device for carrying out said method |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20171127 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20171128 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180220 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20181108 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20181113 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20190122 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20190220 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6486758 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |