本発明の方法および装置のそれぞれの実施形態は、特許文献1に開示されている「サプリメント配合支援方法、サプリメント供給システム、およびサプリメント供給装置」を基礎とする。即ち、ここで説明する本発明のそれぞれの実施形態に含まれるハードウェアおよびソフトウェアは、特許文献1に開示されているハードウェアおよびソフトウェアの一部を変更して新たな構成を加えたものである。
以下に、本発明の、ユーザに適するサプリメント、即ち、サプリメントの内容を決定する方法(サプリメント配合支援方法)および装置(サプリメント配合支援装置)の幾つかの実施形態を説明する。実施形態では、「サプリメント」という用語が、一種類の「特定成分」(以下、栄養素という)を表すのか、複数種の栄養素を含む混合物を表すのかを明確にするために、「サプリメントは1以上の栄養素を含む」と定義する。また、情報処理装置における処理の対象となる情報はデータと称する。また、用語「量」、例えば、「栄養素の量」などのような用語における「量」は、「量を表す数値」を意味する。
図1の説明
図1は、本発明の各実施形態で使用するサプリメント配合支援装置の一例であるサプリメント供給システム1を示す。このサプリメント供給システム1の基本的構成は、特許文献1(図1)に記載のサプリメント供給システム1の構成と同じであり、ハードウェア構成として、管理サーバ装置100、ユーザ装置200、ウェアラブル装置300、およびサプリメント供給装置400を備える。
なお、ユーザに適するサプリメントを決定する機能を、1つの装置、例えば、ユーザ装置200へ集中させた場合には、ユーザ装置200をサプリメント配合支援装置と見なすことができ、同様に、例えば、サプリメント供給装置400へ集中させた場合には、サプリメント供給装置400をサプリメント配合支援装置と見なすことができ、また、ユーザに適するサプリメントを決定する機能を、2以上の装置、例えば、サプリメント供給システム1全体(例えば、管理サーバ装置100、ユーザ装置200、およびサプリメント供給装置400)に分散して配した場合には、分散された機能を有する装置をまとめてサプリメント配合支援装置と見なすことができる。
管理サーバ装置100とユーザ装置200とは、通信ネットワーク2を介して接続され、ユーザ装置200とウェアラブル装置300とは通信ネットワーク3(NW3)を介して接続され、ユーザ装置200とサプリメント供給装置400とは通信ネットワーク4(NW4)を介して接続される。通信ネットワーク2、3、および4は、それぞれ、上記の装置で使用可能な任意の構成の有線ネットワーク、無線ネットワーク、または有線ネットワークと無線ネットワークとを組み合わせた通信ネットワークとすることができる。
図1に示すサプリメント供給システム1では、管理サーバ装置100とサプリメント供給装置400とは接続されていない。しかし、特定の実施形態では、管理サーバ装置100とサプリメント供給装置400とを、適切な通信ネットワークを介して接続することもできる。
管理サーバ装置100は、サプリメント供給サービスを提供する会社等の管理者が、サプリメント供給サービスを維持および管理するために用いる装置である。管理サーバ装置100は、サプリメント供給サービスに関するサービス基本データ、マスタ・データ、管理データなどを維持し、供給すべきサプリメントを決定する際に用いるデータおよびプログラムをユーザ装置200へ提供する。管理サーバ装置100のハードウェアは、その構成要素として、プロセッサ10と、プロセッサ10により制御されるメモリ11、ストレージ12、通信インタフェース13、入出力インタフェース14などを含み、これらの構成要素はバスを介して相互に接続される。
プロセッサ10は、プログラムを実行することにより様々な機能を実現する演算処理を行う。プロセッサ10の用いるプログラムはストレージ12に格納されており、例えば、メモリ11において展開される。メモリ11は、例えば、揮発性の記憶装置とすることができ、ストレージ12は、例えば、HDD(ハード・ディスク・ドライブ)などのような不揮発性の記憶装置とすることができる。ストレージ12には、ユーザ認証プログラムやサプリメント配合支援プログラムなどを格納し、更に、後述するテーブルに対応するデータベースを格納する。入出力インタフェース14は、例えば、マウス、キーボード等のデータ入力装置、ディスプレイ等の表示装置、スピーカやマイクロフォン等の音声入出力装置などを含む。
ユーザ装置200は、サプリメントに含まれる栄養素の配合を決定する機能(サプリメント配合支援機能)により、ユーザへ供給するサプリメントを示すデータを決定し、そのデータをユーザに提示する。ユーザ装置200はまた、サプリメント供給装置400へ、サプリメントを供給する指示(サプリメント供給指示)を行うように構成される。ユーザ装置200は、ユーザが使用できる任意の形態の装置とすることができる。例えば、ユーザ装置200は、サプリメント供給装置400の近傍に固定的に設置される装置とすることができ、また、サプリメント供給装置400と通信可能なスマートフォン、PDA、タブレット型コンピュータなどのような持ち運び可能な装置とすることもできる。
ユーザ装置200のハードウェアは、その構成要素として、プロセッサ20と、プロセッサ20により制御されるメモリ21、ストレージ22、通信インタフェース23、入出力インタフェース24、タッチパネル25、センサ部26などを含み、これらの構成要素はバスを介して相互に接続される。プロセッサ20、メモリ21、ストレージ22、入出力インタフェース24は、管理サーバ装置100における対応する構成要素と同様のものとすることができる。ストレージ22は、ユーザへ供給すべきサプリメントを決定する際に用いるデータおよびプログラムを記憶する。通信インタフェース23は、通信ネットワーク2を介して管理サーバ100と通信し、通信ネットワーク3(NW3)を介してウェアラブル装置300と通信し、かつ通信ネットワーク4(NW4)を介してサプリメント供給装置400と通信する。
タッチパネル25は、例えば、タッチパッド等の入力部251と液晶ディスプレイ等の表示部252との組み合わせを含む装置である。センサ部26は、例えば、加速度センサ、振動センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ、近接センサ、照度センサ、圧力センサ、GPSなどのうちの1以上のセンサを含む。センサ部26に含まれるセンサは、例えば、ユーザの歩数や移動距離などのような、ユーザの活動を測定する機能(活動量計)を提供するために用いることができる。例えば、ユーザの歩数は、加速度センサおよび振動センサの出力に基づいて計算することができる。
ウェアラブル装置300は、ユーザの体に装着されて各種の生体データを取得する情報処装置である。生体データは、ウェアラブル装置300からユーザ装置200へ送られ、ユーザの摂取するサプリメントを決定する際に用いられる。ウェアラブル装置300のハードウェアの構成(図には示さず)は、ユーザ装置200のハードウェアの構成と同様とすることができる。なお、ウェアラブル装置300のセンサ部に関しては、ユーザ装置200に含まれているセンサに加えて、ECGセンサ(心電計)や筋電センサなどのような生体データを取得可能なセンサや、気象センサなども含むことができる。
サプリメント供給装置400は、特許文献1で開示されているサプリメント供給装置と同様のものであり、その基本的構造は、特許文献2で開示されている粉体供給装置およびカートリッジの構造と同様である。サプリメント供給装置400は、ユーザ装置200からサプリメント供給指示を受け、そのサプリメント供給指示により指定された栄養素の種類や量に基づいて、サプリメントに含ませる栄養素の配合を行い、配合後にサプリメントとしてユーザに提供する装置である。サプリメント供給装置400は、特許文献1の図5(本願の図5に対応)に示すような構成とすることができる。サプリメント供給装置400のハードウェアは、その構成要素として、プロセッサ40と、プロセッサ40により制御されるメモリ41、ストレージ42、通信インタフェース43、入出力インタフェース44、タッチパネル45、センサ部46、配合部47、吐出部48などを含む。これらの構成要素はバスを介して相互に接続される。プロセッサ40、メモリ41、ストレージ42、通信インタフェース43、入出力インタフェース44、タッチパネル45は、ユーザ装置200(または管理サーバ装置100)における対応する構成要素と同様のものとすることができる。ストレージ42は、ユーザへ供給するサプリメントと関連する処理を行うためのデータおよびプログラムを記憶する。
センサ部46は、ウェアラブル装置300と同様に、生体センサや気象センサなども含むことができる。なお、本明細書において、生体センサとは、センサ部26、36、および46に含まれるセンサのうちの生体と関連するデータを得るために使用されるセンサの総称であり、生体センサから取得される各種のデータを生体データと称する。配合部47は、サプリメント供給装置400に搭載されているカートリッジ(特許文献1の図6および本願の図6を参照)のうちの、サプリメント供給指示により指定された栄養素が入っているカートリッジのそれぞれから、サプリメント供給指示により指定された量だけ栄養素を取り出し、それらの栄養素を配合する。吐出部48は、配合された栄養素を含むサプリメントをサプリメント供給装置400の外部へ送り出す。
図2の説明
図2は、管理サーバ装置100を構成する主要な構成要素を、機能を実現する構成要素(機能ブロック)として表した図である。それぞれの機能ブロックは、図1に示す管理サーバ装置100のハードウェアの幾つかの構成要素と、構成要素を制御するプロセッサ10により用いられるソフトウェア(ストレージ12に記憶される1以上のプログラムなど)とを用いて実現される。
管理サーバ装置100の機能ブロックは、インタフェース部120、管理部140、およびサプリメント配合支援部160を含み、これらの機能ブロックのそれぞれは、更なる機能ブロックを含む。
インタフェース部120は、入出力部122および送受信部124を含む。
管理部140は、ユーザの基本データを管理するユーザ情報管理部141、ユーザによる使用の履歴、即ち、履歴データを管理するユーザ履歴管理部142、サプリメント供給装置400の配置場所や状態などを管理するサプリメント供給装置管理部143、サプリメントを入れるカートリッジの製造番号やサプリメント(栄養素)・データを管理するカートリッジ管理部144、サプリメントの配合を支援するために必要な各種データを管理するサプリメント配合支援管理部145、サプリメントの基本データを調整するための係数を管理する係数管理部146、サプリメントの耐容上限量を管理する耐容上限量管理部147などを含む。
管理部140は、特許文献1にも記載の上記の機能ブロックに加えて、ユーザにより入力されるサプリメントの効果を表すデータや体調などの変化を表すデータを取得するための入力部(図2の入力装置データ取得部263に対応)から得られたデータを管理するサプリメント効果情報管理部148と、ユーザのサプリメント摂取目的を表すデータ(期待作用データ)を管理する摂取目的情報管理部149と、複数のユーザのデータを統計的に管理する統計情報管理部150とを含む。これらの機能ブロック148、149、および150のそれぞれは、本発明の1つの特徴的構成である。管理部140は、それぞれの管理部での処理に必要となる基本データの管理を行う構成を備える。
図2において点線のブロックで示されているサプリメント配合支援部160については、それと同様の構成のサプリメント配合支援部をユーザ装置200に配することが可能である。本実施形態は、ユーザ装置200にサプリメント配合支援部260を配する構成とするので、サプリメント配合支援部についての説明は、後に、図3に示すユーザ装置200の説明の中で行う。
なお、管理サーバ装置100、図に示す上記の機能ブロック以外の機能ブロックも含む。また、幾つかの実施形態では、上記の機能ブロックのうちの1または複数の機能ブロックを使用しない。
図3の説明
図3は、ユーザ装置200を構成する主要な構成要素を、機能を実現する構成要素(機能ブロック)として表した図である。それぞれの機能ブロックは、図1に示すユーザ装置200のハードウェアの幾つかの構成要素と、構成要素を制御するプロセッサ20により用いられるソフトウェア(ストレージ22に記憶される1以上のプログラムなど)とを用いて実現される。
本実施形態では、ユーザ装置200はスマートフォンである。ユーザ装置200の機能ブロックは、インタフェース部220、認証部240、およびサプリメント配合支援部260を含み、これらの機能ブロックのそれぞれは、更なる機能ブロックを含む。
インタフェース部220は、入出力部222および送受信部224と、サプリメント供給装置400へサプリメント供給に関する指示を送るための命令部226と、ユーザの使用履歴、即ち、履歴データを記録する使用履歴登録部228とを含む。
認証部240は、ユーザ装置200と管理サーバ装置100との間でのユーザID/パスワードによるログインのための認証処理を実施するユーザ認証部242、ユーザ装置200とサプリメント供給装置400との間での通信(通信に、例えば、BLE(Bluetooth Low Energy)を使用することができる)でのペアリングを実施するサプリメント供給装置認証部244、およびユーザ装置200とウェアラブル装置300との間での通信でのペアリングを実施するウェアラブル装置認証部246を含む。なお、それぞれの認証部242、244、および246において用いる通信規格および認証方式は、適宜に決定することができる。
サプリメント配合支援ロジックを含むサプリメント配合支援部260は、インタフェース部220を介してユーザ装置200の内外から各種データを取得する取得部261と、格納された各種テーブル(データベース)を参照して情報処理を行う参照部265とを含む。
取得部261は、ユーザのスケジュール・データ(特許文献1の「スケジュール情報」に対応する)を取得するスケジュール情報取得部262と、サプリメント摂取の効果を表すデータ、体調などの変化を表すデータ、サプリメントを摂取する目的を表すデータ(期待作用データ)などをユーザから取得する入力装置データ取得部263と、サプリメント供給装置400に取り付けられる各カートリッジに関するサプリメント供給可能データ(後に説明する)をサプリメント供給装置400から受けるサプリメント供給可能情報取得部264とを含む。ユーザ装置200に入力装置データ取得部263を含む構成は、本発明の1つの特徴的構成である。更に、図3には示していないが、取得部261は、生体センサから生体データを得る生体情報取得部も含む。なお、実施形態の構成によっては、体調などの変化を表すデータやサプリメントを摂取する目的を表すデータを取得する構成を必要としない。
参照部265は、行動データ(特許文献1の「行動情報」に対応)を決定するユーザ行動情報決定部266と、サプリメント基準データを決定するサプリメント基準情報決定部267と、サプリメント基準データを使用可能か否かを判定する判定部268と、配合すべき栄養素を決定するサプリメント決定部269とを含む。行動データおよびサプリメント基準データについては後に説明する。
なお、ユーザ装置200は、図に示す上記の機能ブロック以外の機能ブロックも含む。また、幾つかの実施形態では、上記の機能ブロックのうちの1または複数の機能ブロックを使用しない。
図4の説明
図4は、サプリメント供給装置400を構成する主要な構成要素を、機能を実現する構成要素(機能ブロック)として表した図である。それぞれの機能ブロックは、図1に示すサプリメント供給装置400のハードウェアの幾つかの構成要素と、構成要素を制御するプロセッサ40により用いられるソフトウェア(ストレージ42に記憶される1以上のプログラムなど)とを用いて実現される。
サプリメント供給装置400の機能ブロックは、インタフェース部420と、サプリメントを供給する動作を行う供給部440と、サプリメント配合支援部460とを含む。
インタフェース部420は、入出力部422および送受信部424と、ユーザ装置200から受信した供給指示に応じて供給部440へ供給命令を出力する命令部426と、通信ネットワークを介して管理サーバ装置100やユーザ装置200へ履歴データを送信する使用履歴送信部428と、サプリメント供給装置400をオフラインで使用する際にユーザを特定するためのユーザ特定部430とを含む。
供給部440は、栄養素をそれぞれ収容した複数のカートリッジを搭載するスロット部441と、カートリッジから栄養素を取り出して配合し、外部へ供給するサプリメント出力部445とを含む。スロット部441は、スロット部441へ挿入されたカートリッジに関連するデータを読み取るカートリッジ情報読取部(リーダ部)443と、読み取ったデータのうちの、サプリメントの配合を決定する処理で用いられるデータを抽出するデータ抽出部444とを含む。カートリッジに関連するデータは、例えば、カートリッジへ取り付けられたICチップ(図6のICチップ51)から読み取ることができる。
サプリメント出力部445は、命令部426から出力された命令を受け、その命令により指定された栄養素の入ったカートリッジから指定された量の栄養素を取り出す動作を行うための駆動部447(例えば、モータなどを含む)と、取り出した栄養素を配合してサプリメント供給装置400の外部へ送り出す吐出処理部448とを含む。サプリメント配合支援部460(点線部)は、サプリメント配合支援部260と同様の構成とすることができる。しかし、ユーザ装置200がサプリメント配合支援部260を有し、かつサプリメント供給装置400とユーザ装置200とが接続可能である場合には、サプリメント配合支援部260から出力されたデータをインタフェース部420で受け取り、そのデータを用いればよいので、サプリメント配合支援部460は不要である。
即ち、サプリメント供給システム1において、ユーザが摂取すべきサプリメントを決定するサプリメント配合支援ロジックを実行する装置、従って、サプリメント配合支援部(プログラム・モジュール)を設ける装置は、上記の管理サーバ装置100、ユーザ装置200、およびサプリメント供給装置400の中から任意に選択することができる。また、サプリメント配合支援ロジックを構成するプログラム・モジュールを、幾つかのプログラム・モジュールから構成されるものとし、管理サーバ装置100、ユーザ装置200、およびサプリメント供給装置400のうちの2以上の装置に分散して配することもできる。例えば、ユーザ装置200に主要なプログラム・モジュールを配し、管理サーバ装置100およびサプリメント供給装置400には他のプログラム・モジュールを配し、ユーザ装置200が管理サーバ装置100およびサプリメント供給装置400と対話しながら、供給すべきサプリメントを決定する構成とすることもできる。
他の例としては、サプリメント供給装置400を、スタンドアロンの装置、即ち、オフラインで機能する装置として構成することができる。その場合、サプリメント供給装置400は、単体で動作可能なサプリメント配合支援部、即ち、サプリメント配合支援の処理に必要な全ての機能を実現するプログラム・モジュールを有する構成とされる。即ち、サプリメント配合支援の処理を行う主体は、単一の装置とすることも、複数の装置(複数の装置を含むシステム)とすることも可能である。なお、サプリメント供給装置400は、図に示す上記の機能ブロック以外の機能ブロックも含む。また、幾つかの実施形態では、上記の機能ブロックのうちの1または複数の機能ブロックを使用しない。
図5および図6の説明
図5は、サプリメント供給装置400の外観を概略的に示し、図6は、サプリメント供給装置400の配合部47の構成を概略的に示す。サプリメント供給装置400は、特許文献1に記載されているサプリメント供給装置400(特許文献1の図5および図6を参照)と同様の構成であり、その内部構造は、特許文献2で開示されている粉体供給装置(およびカートリッジ)の構造と同様であるので、構成の概略のみを記載する。
サプリメント供給装置400の筐体は、外観上、3つの部分から成るものとして見ることができ、筐体の上部が配合部47、中央部が表示部(表示部を含む部分)452、下部が吐出部48である。中央部には、プロセッサ40、メモリ41、ストレージ42、通信インタフェース43、センサ部46などが含まれる。センサ部46は、例えば、ユーザと接触することにより心拍数等の生体データを取得するセンサとすることができる。吐出部48には、サプリメント供給装置400から出てくるサプリメントをコップ等の容器により受けられるように、その容器を置くための凹部が形成されている。
サプリメント供給装置400の配合部47は、図6に示すように、取り外し可能なカートリッジ50と、カートリッジ50が挿入されるスロット部441と、サプリメント供給指示に応じてカートリッジ50から栄養素を送り出すように駆動する駆動部447(モータ、オーガ軸などを含む)とを含む。各カートリッジ50の側面にはICチップ51と、栄養素取り出し用の孔とが設けられている。
ここで説明するそれぞれの実施形態において、サプリメント供給装置400がサプリメント供給指示に応じて行う動作は、特許文献1に記載のサプリメント供給装置400の動作と同じであり、また、サプリメント供給装置の構成は本発明の主要部分ではないので、その説明を省略する。
次に、ユーザが摂取すべきサプリメントを表す情報を決定するサプリメント配合支援処理において用いられるテーブルについて説明する。
図7の説明
図7は、ユーザ(サプリメント供給サービスの使用者)の基本データを含むユーザ情報テーブル500を示す。このテーブル500は、ユーザがサプリメント供給サービスを受けるための登録を行う際に、ユーザ毎に作成され、管理サーバ装置100のストレージ12とユーザ装置200のストレージ22とに記憶される。
ここで説明するそれぞれの実施形態におけるユーザ情報テーブル500は、特許文献1の図7に示すユーザ情報テーブル500に含まれるデータと実質的に同じデータを含む。ユーザ情報テーブル500は、管理部140(ユーザ情報管理部141)により管理される。ユーザの基本データは、ユーザがサプリメント供給サービスを受けるための申し込みを行う際に管理サーバ装置100で登録される。図7に示されるデータのうち、例えば、ユーザID、メール・アドレス、パスワードなどは、ユーザ認証時に用いられる基本データであり、性別、生年月日(年齢)、身長、体重、妊娠の有無などのデータや、喫煙の有無などのようなデータのそれぞれは、ユーザの身体および健康に関するデータであり、摂取すべきサプリメント量を調整する際に用いられる基本データである。この基本データのようなデータを入力する処理は周知であるので、説明を省略する。
また、それぞれの実施形態におけるユーザ情報テーブル500では、特許文献1の図7に示すユーザ情報テーブル500に含まれるデータに加えて、「既往症,アレルギー」、および「除外する栄養素」を表すデータが含まれる。「既往症」および「アレルギー」のそれぞれも、ユーザの身体および健康に関するデータであり、ユーザの既往症およびアレルギーを示すためにユーザにより入力される。「除外する栄養素」は、ユーザにより入力された「既往症,アレルギー」データと、次に説明する図8の「抽出除外栄養素テーブル505」とに基づいて、サプリメント配合支援部260または160により決定されるデータである。この例では、「既往症,アレルギー」データとして、「001,002」が記録されている。これらは、図8の「抽出除外栄養素テーブル505」に示す症状IDであり、「001」は「毒尿症」、「002」は「大豆アレルギー」を示す。「除外する栄養素」は、そのユーザへ供給するサプリメントに含ませない栄養素(1以上)を表すデータであり、症状ID「001,002」に対応して「ビタミンD,イソフラボン」が記録されている。「既往症,アレルギー」データのようなデータを入力する処理も、基本データを入力する処理と同様であり周知であるので、説明を省略する。
なお、ユーザ自身がユーザの摂取できない栄養素を知っている場合に、ユーザに栄養素のリストを提示して、リストからユーザが直接に「除外する栄養素」を選択してユーザ情報テーブル500に記憶させる構成を追加することもできる。
図8の説明
図8は、予め作成され、管理サーバ装置100のストレージ12に記憶される抽出除外栄養素テーブル505を示す。抽出除外栄養素テーブル505は、ユーザ装置200に記憶することもできる。このテーブル505は、既往症やアレルギーを有するユーザに対して供給してはいけない栄養素を、それぞれの既往症やアレルギーと関連付けるテーブルである。この抽出除外栄養素テーブル505は、既往症やアレルギーの識別番号である「症状ID」と、既往症やアレルギーの名称を表す情報である「症状名」データと、既往症やアレルギーに応じてユーザへ供給するサプリメントから除外する栄養素を表す「除外する栄養素」データとを関連付けるテーブルである。この例の抽出除外栄養素テーブル505に基づくと、例えば、症状ID「002」は、既往症またはアレルギー(症状名)は「大豆アレルギー」であり、大豆アレルギーに対応して除外する栄養素は「イソフラボン」であることを表すデータのIDである。なお、例えば、症状ID「003」の場合のように、複数の「除外する栄養素」が1つの「症状名」と関連付けされる場合もある。
ユーザが、ユーザの既往症およびアレルギーについて、「毒尿症」を表すデータ(症状ID「001」を指定するデータ)および「大豆アレルギー」を表すデータ(症状ID「002」を指定するデータ)をユーザ装置200から入力すると、管理サーバ装置100およびユーザ装置200は、図7のユーザ情報テーブル500に、「既往症,アレルギー」データとして、図8の症状ID「001」および「002」を記録する。更に、管理サーバ装置100は、抽出除外栄養素テーブル505を参照して、症状ID「001」と関連付けされている「ビタミンD」と、症状ID「002」に関連付けされている「イソフラボン」とを、ユーザ情報テーブル500における「除外する栄養素」データとして記録する。この「除外する栄養素」データは、ユーザ装置200に記憶されているユーザ情報テーブル500にも記録される。「除外する栄養素」データをユーザ装置200に記憶されているユーザ情報テーブル500に記録する方法は任意である。例えば、ユーザ装置200にも抽出除外栄養素テーブル505を記憶しておき、ユーザ装置200において、管理サーバ装置100と同様の処理を行うという方法や、管理サーバ装置100に記憶されているユーザ情報テーブル500を用いて、ユーザ装置200に記憶されているユーザ情報テーブル500を更新するという方法などがある。
図9の説明
図9は、ユーザが過去に摂取したサプリメントと関連する履歴を表すデータ(履歴データ)を含むユーザ履歴テーブル510を示す。このテーブル510は、ユーザ毎に、ユーザがサプリメント供給サービスを受けた後に作成され、管理サーバ装置100のストレージ12とユーザ装置200のストレージ22とに記憶される。
ここで説明するそれぞれの実施形態におけるユーザ履歴テーブル510は、特許文献1の図8に示すユーザ履歴テーブル510に含まれるデータの一部と実質的に同じデータと、本発明の特徴的構成と関連するデータとを含む。ユーザ履歴テーブル510は、ユーザ履歴管理部142により管理され、履歴データは、ユーザがサプリメントの供給を受ける度に変更される(新たなユーザ履歴テーブルが作成される)。なお、変更前の履歴データ(以前に作成されたユーザ履歴テーブル)もストレージ12、22などに記憶され、後の処理で使用される。
図9に示される「履歴ID」は、ユーザ履歴情報テーブル510内の個々のデータと関連付けされたデータである。「ユーザID」は、ユーザ情報テーブル500に含まれるユーザIDと同じである。「履歴ID」および「ユーザID」以外のユーザ情報テーブル500内のデータを、ここでは「サービス使用データ」という。サービス使用データは、「使用したサプリメント供給装置ID」、「使用日」、「使用時刻」、「期待作用ID」、「配合タイプID」、「過去のスケジュール・データ」、「未来のスケジュール・データ」、「摂取タイミング」、「形状」、「調整剤ID」、および「供給結果」などを含む。
「使用したサプリメント供給装置ID」は、ユーザが使用したサプリメント配合装置400のIDを表すデータである。「使用したサプリメント供給装置ID」は、後に説明する図11の「サプリメント供給装置管理テーブル520」の「サプリメント供給装置ID」に対応する。「使用日」は、ユーザがサプリメント配合装置400を使用した日を表すデータであり、「使用時刻」は、使用した時刻を表すデータである。
「期待作用ID」は、ユーザが期待する作用(効果)を識別するデータである。「栄養素組合せID」は、ユーザへ供給されるサプリメントに含まれる栄養素の組合せを識別するデータである。なお、幾つかの実施形態では、「期待作用ID」および「栄養素組合せID」を使用しない。
「過去のスケジュール・データ」は、ユーザが現時点(サプリメント供給サービスを受けるための入力を行っている時点)までに行った活動を特定するデータである。「未来のスケジュール・データ」は、ユーザが現時点以降に行う予定の活動を特定するデータである。
「摂取タイミング」は、ユーザによるサプリメントの摂取に関して、推奨される摂取タイミングを示すデータである。管理サーバ装置100またはユーザ装置200は、サプリメントの摂取により得られた効果を表すデータなどに基づいて、推奨するサプリメント摂取タイミング、具体的には、現時点から推奨するサプリメント摂取時点までの時間を、ユーザに知らせ、その時間を「摂取タイミング」として記録する。図9の例では、「摂取タイミング」は「±0時間」であり、これは初期値として設定している時間である。
「形状」は、ユーザへ供給されるサプリメントに含まれる栄養素の形状を表すデータである。「調整剤ID」は、ユーザへ供給されるサプリメントに含まれる栄養素以外の成分のIDを表すデータである。調整剤IDは、次に説明する図10「調整剤管理テーブル515」の構成要素である。ここで説明するそれぞれの実施形態では、サプリメント(栄養素)は粉末状であり、液体(水など)に溶かして飲むこと、または液体で流し込むことを前提としている。従って、本実施形態では、調整剤は、例えば、水またはサプリメントに味、色、香りなどを付加するための物質などである。なお、図9に示される例では、「調整剤ID」として「Null」と記録されており、これは、調整剤が使用されていないことを示す。なお、実施形態によっては、調整剤不使用に対応する「調整剤ID」を設定することもできる。「供給結果」は、成功または失敗などの状態を表すデータである。
ユーザ履歴テーブルは、ユーザがサプリメント供給サービスを受ける度に作成され、それぞれのユーザ履歴テーブルと関連する履歴IDは数列の順に付与される。例えば、前回に作成されたユーザ履歴テーブルと関連する履歴IDが「010」である場合、今回に作成されるユーザ履歴テーブルと関連する履歴IDは「011」と決定され、次回に作成されるユーザ履歴テーブルと関連する履歴IDは「012」と決定される。
図10の説明
図10は調整剤管理テーブル515を示し、調整剤管理テーブル515は、それぞれの調整剤に対して予め作成され、管理サーバ装置100のストレージ12に記憶される。調整剤管理テーブル515は、「調整剤ID」(ユーザ履歴テーブル510に記録される)と、調整剤を使用する目的を表す「調整剤の用途」データと、サプリメントを供給する際にサプリメントへ混合する調整剤の量を表す「1回あたりの抽出量(mg)」データと、調整剤により付加される味を表す「味」データと、調整剤により付加される色を表す「色」データと、調整剤により付加される匂いを表す「匂い」データとを関連付ける。
この例では、「調整剤ID」は「0010」であり、「0010」は、この調整剤の用途(「調整剤の用途」)が「味覚調整」であり、調整剤の「1回あたりの抽出量(mg)」が「0.1」mgであり、調整剤により付加される味(「味」)が「苦味」であり、調整剤により付加される色(「色」)が「無色」であり、調整剤により付加される匂い(「匂い」)が「無臭」である(付加される匂いがない)ことを表すデータと関連付けされている。
上記の各種のデータは、管理サーバ装置100の管理部140により管理される。例えば、「摂取目的」を表すデータは、摂取目的情報管理部149により管理される。
図11、図12、および図13の説明
図11に示すサプリメント供給装置管理テーブル520、図12に示すカートリッジ管理テーブル530、および図13に示すサプリメント管理テーブル540は、サプリメント供給サービスの事業者がサービスを提供するために必要なマスタ・データや基本データなどを管理するために用いられる。テーブル520、530、および540は、予め作成され、管理サーバ装置100のストレージ12に記憶される。なお、これらのテーブルをユーザ装置200のストレージ22に記憶することも可能である。これらのテーブルは、それぞれ、特許文献1に記載のテーブル520、530、および540と実質的に同じ情報を含み、テーブル540に関しては追加の情報も含む。
図11の説明
図11は、ユーザの自宅やスポーツジムなどに設置され得るサプリメント供給装置400の設置についての情報を含むサプリメント供給装置管理テーブル520を示す。サプリメント供給装置管理テーブル520は、それぞれのサプリメント配合装置400に対応して予め作成され、サプリメント供給装置管理部143により管理される。サプリメント供給装置管理テーブル520は、各サプリメント供給装置400に割り当てられる「サプリメント供給装置ID」、サプリメント供給装置400の「設置場所」、「設置施設」、「設置開始日」、「設置終了日」(設置されている間は「Null」と記録される)などを含む。ユーザにより使用されたサプリメント供給装置400の「サプリメント供給装置ID」は、「使用したサプリメント供給装置ID」として図9のユーザ履歴テーブル510に記録される。このサプリメント供給装置管理テーブル520も、ユーザ装置200に記憶することが可能である。その場合、管理サーバ装置100においてテーブルが変更された場合や、新たなテーブルが作成された場合には、管理サーバ装置100に記憶されたそれらのテーブルのデータに基づいて、ユーザ装置200のデータの更新または追加を行う。
図12の説明
図12は、サプリメント供給装置400に搭載可能なカートリッジに関するデータ(カートリッジ・データ)を含むカートリッジ管理テーブル530を示す。カートリッジ管理テーブル530は、それぞれのカートリッジに対応して予め作成され、カートリッジ管理部144により管理される。カートリッジ・データは、各カートリッジに割り当てられる「カートリッジID」、カートリッジに収容される栄養素を識別するための「栄養素ID」、カートリッジの「製造年月日」、栄養素の「消費期限年月日」、カートリッジ内の栄養素の初期量(例えば、単位はmgとする)、カートリッジ内の栄養素の残量(初期の残量は初期量と等しい)などのデータを含む。
カートリッジ内の栄養素の残量は、栄養素を供給する度に更新される。具体的には、残量は、後に説明するサプリメントの配合を決定する処理により最終的に決定された栄養素の供給量を、栄養素の残量から減算して得られる値である。
なお、カートリッジは、実店舗やオンライン・ショップなどから入手できるようにし、ユーザが自身でサプリメント供給装置400へ取り付けられるようにすることができる。このようにした場合、サプリメント供給装置400を維持および管理するユーザは、使用するカートリッジ、即ち、ユーザへ供給可能な栄養素の種類を、ユーザ自身の好みや必要性などに応じて、任意に選択することが可能となる。
図13の説明
図13は、それぞれの栄養素を特定するデータを含むサプリメント管理テーブル540を示す。サプリメント管理テーブル540は、それぞれの栄養素に対応して予め作成され、サプリメント配合支援管理部145により管理される。サプリメント管理テーブル540は、栄養素を識別する「栄養素ID」、栄養素の名称を表す「栄養素名」、カートリッジから取り出される栄養素の量を表す「1回転当たりの抽出量(mg)」などを表すデータを含む。サプリメント管理テーブル540は、特許文献1に記載のテーブル540に含まれる情報と実質的に同じ情報に加えて、栄養素の形状を表す「形状」データを含む。サプリメント管理テーブル540は、カートリッジのICチップにも記憶することができる。
サプリメント供給装置400内部(配合部47)に入れられたカートリッジの中から栄養素を取り出すための構造は、特許文献2の図5に示す構造と同じ、即ち、駆動器30(モータ)およびオーガ軸24を含む構成である。「1回転当たりの抽出量」とは、駆動器30によりオーガ軸24を1回転させたときにカートリッジから取り出される栄養素の量を表す。サプリメント管理テーブル540に「1回転当たりの抽出量(mg)」データを表す情報を含める理由は、栄養素の種類ごとに紛体の密度が異なるため、栄養素の種類ごとに回転数と抽出量(mg)とを関連付ける必要があるからである。なお、栄養素の形状を、例えば、錠剤の形とした場合には、ユーザ装置200から指定された量に対応する個数の錠剤を取り出せるように、カートリッジと、栄養素をカートリッジから取り出す機構との構成を変更する必要がある。また、その場合、サプリメント管理テーブル540の「1回転当たりの抽出量(mg)」を、例えば、「タブレット1個あたりの量(mg)」と変更する必要がある。なお、栄養素の形状を錠剤の形とした場合であっても、個数ではなく重さを基準として栄養素をカートリッジから取り出す場合は、「1回転当たりの抽出量(mg)」の項目を変更する必要はない。
上記の図に示した構成は、本発明のそれぞれの実施形態において用いることができる。なお、実施形態の中には、上記の図に示されている構成要素のうちの幾つかのもの、例えば、装置に含まれる機能ブロックの一部や、テーブルや、テーブルに含まれるデータの一部などを使用しない実施形態もある。
また、上記のテーブルおよび後に説明するテーブルにおける「***」および「*」という記載は、図(テーブル)を分かりやすくするために具体的な情報(名称、数値など)の記載を省略していることを示す。以下では、上記のテーブルを用いる幾つかの実施形態について説明する。
第1実施形態
第1実施形態では、特許文献1に記載の方法および装置と類似の方法および装置を用いて、ユーザへ供給するサプリメントに含まれる栄養素の種類と、それぞれの栄養素の量とを決定し、そのサプリメントをユーザへ供給した後、そのサプリメントを摂取したユーザから、そのサプリメントに関する評価を表すデータ(効果評価値)を受け取り、その効果評価値に基づいて、後にユーザへ供給するサプリメントの配合を決定する。装置に関しては、図1(および図2、3、および4)に示した、管理サーバ装置100、ユーザ装置200、ウェアラブル装置300、およびサプリメント供給装置400を用いる。
第1実施形態では、上記のテーブルに加えて、行動情報管理テーブル550、サプリメント基準情報テーブル560、活動係数テーブル570、供給頻度係数テーブル575、属性係数テーブル580、およびサプリメント耐容上限量テーブル590を用いるので、最初に、これらのテーブルについて説明する。
図14の説明
図14は、スケジュール・データを行動データに変換するために用いる行動情報管理テーブル550を示す。本実施形態の行動情報管理テーブル550は、特許文献1に記載の行動情報管理テーブル550と実質的に同じであり、スケジュール・データは、ユーザの行動を大別する「項目」と、それぞれの「項目」に関連するユーザの行動の分類である「内容」とを表すデータを含む。「項目」は、「仕事」、「イベント」、「ライフワーク」(ここでの「ライフワーク」とは、「一生をかけた仕事」を意味するものではなく、ユーザの生活において行う作業、行動などを意味する)、および「運動」という項目を含む。例えば、「項目」が「仕事」の場合、「内容」は、「デスクワーク」、「会議」、「外回り」などを含む。
スケジュール・データ(より具体的には、スケジュール・データの「内容」データ)と行動データとは関連付けされている。行動データは、個体データと、個体データに対応して設定される強度データとを含む。個体データは、それぞれの「内容」に関連するユーザの行動における体勢を表すデータと、行動と関連する体の部分を表すデータと、行動と関連する現象を表すデータとの3種類の個体データに分類される。行動データは、3種類の個体データのうちの少なくとも1種類のデータと、それぞれの個体データで表される事項と関連するユーザの受ける影響の度合を表す強度データ(「行動強度」)とを含む。
例えば、「項目」が「仕事」であり、「内容」が「デスクワーク」である場合、「行動データ」は、「座位:中」および「目:中」を表すデータを含む。「座位:中」は、「座位」という体勢を表す個体データと、「座位」の「行動強度」が「中」であることを表す強度データとを表し、「目:中」は、「目」という部位を表す個体データと、「目」の「行動強度」が「中」であることを表す強度データとを表している。
図14における別の例として、「項目」が「運動」であり、「内容」が「筋トレ」である場合、「行動データ」は、「成長・発育:強」および「筋力・瞬発力係:中」を表すデータを含む。「成長・発育:強」は、「成長・発育」という現象の内容を表す個体データと、「成長・発育」の「行動強度」が「強」であることを表す強度データとを表し、「筋力・瞬発力係:中」は、「筋力・瞬発力係」という現象の内容を表す個体データと、「筋力・瞬発力係」の「行動強度」が「中」であることを表す強度データとを表している。
なお、行動データに含まれる強度データに関しては、1種の個体データに対して常に同じ強度データが設定されているとは限らない。即ち、個体データに対して設定される強度データは、行動データと関連する「内容」に応じて異なり得る。例えば、「内容」が「デスクワーク」である場合の行動データでは、「座位」の強度データが「中」に設定されているが(「座位:中」)、「内容」が「会議」である場合の「行動データ」では、「座位」の強度データが「強」に設定されている(「座位:強」)。
図15の説明
図15は、図14の行動情報決定テーブル550を用いて決定された行動データに基づいてサプリメント基準データを決定する際に用いるサプリメント基準情報テーブル560を示す。サプリメント基準データは、ユーザへ供給するサプリメントに含まれる栄養素を表すデータ(栄養素データ)と、ユーザへ供給する各栄養素の量(栄養素量データ)とを表すデータとを含む。本実施形態のサプリメント基準情報テーブル560は、一部を除き、特許文献1に記載のサプリメント基準情報テーブル560と実質的に同じである。このサプリメント基準情報テーブル560は、個体データを入力したユーザ、即ち、特定の行動を行ったユーザに適する栄養素と、その栄養素の基準量とを決定するために用いられる。
図14の行動情報決定テーブル550を参照すると、例えば、「デスクワーク」の場合、「行動データ」は「座位:中」および「目:中」というデータを含む。従って、ユーザが、ユーザ装置200のインタフェース部220を介して、「項目」から「仕事」を選択し、項目「仕事」の「内容」から「デスクワーク」を選択した場合、ユーザ装置200(または管理サーバ装置100)は、図15のサプリメント基準情報テーブル560を用いて、「座位:中」に対応する栄養素として、「ビタミンC」を選択し、栄養素基準量として「25」mgを選択する。更に、ユーザ装置200は、「目:中」に対応して、栄養素として「ビタミンB2」を選択し、栄養素基準量として「***」mg(図15では、具体的な数値の記載を省略している)を選択する。なお、ここで決定される個々の栄養素の基準量は、以降の処理において変更され得る。
また、ユーザは、1以上の「項目」を選択し、選択した1以上の「項目」から2以上の「内容」を選択することも可能である。例えば、ユーザが、項目「仕事」の「内容」から、例えば、「デスクワーク」および「会議」の2つの「内容」を選択した場合、「行動データ」は、「デスクワーク」に対応するデータ「座位:中」およびデータ「目:中」と、「会議」に対応するデータ「座位:強」およびデータ「頭脳:強」を含む。なお、この場合、栄養素の量を決定する処理では、「座位:中」を表すデータと「座位:強」を表すデータとの双方を使用することはできない。従って、「座位:中」と「座位:強」との何れかを不使用とする必要がある。この例では、低いほうの強度を示す強度データが含まれているデータ、この場合はデータ「座位:中」を、不使用と設定する。従って、ユーザが「デスクワーク」と「会議」とを選択した場合、「行動データ」は、「座位:強」、「目:中」、および「頭脳:強」を表すデータを含むと見なされ、これらのデータに対応する栄養素と、栄養素の基準量とが、行動情報決定テーブル550に基づいて決定される。また、ユーザが複数の「内容」を選択し、それらに対応する「行動データ」の中に同じデータが複数個含まれていた場合、その中の1つのデータのみを使用する。
第1実施形態では、サプリメントを摂取したユーザからの、そのサプリメントの効果に関しての評価(効果評価値)と、各栄養素の基準量とに基づいて、ユーザへ供給するサプリメントに含まれる栄養素の量を決定する。その目的のために、サプリメント基準情報テーブル560は、ユーザによりユーザ装置200から入力された効果評価値に基づいて係数(効果係数)を決定するためのデータを含む。
第1実施形態では、効果評価値を係数(「基準量に適用する評価係数」)に変換するために、それぞれの栄養素を表すデータ(「栄養素名」)に、効果評価値に応じた係数を表すデータを関連付けする。この例では、ユーザ装置200から入力される効果評価値は1、2、3、4および5の5つの値であり、5は最高の効果評価値(効果が高かったことを示す)であり、1は最低の効果評価値(効果が低かったことを示す)である。なお、後に説明するが、ユーザ装置200から入力される効果評価値(入力評価値)と、サプリメント基準情報テーブル560の「基準量に適用する評価係数」として記載されている効果評価値(実施形態)とは、必ずしも一致しない。
「評価係数」は、基準量へ乗算する数値である。「評価係数」は、評価が無い場合および効果評価値が4または5である場合の値と、効果評価値が1である場合の値と、効果評価値が2である場合の値と、効果評価値が3である場合の値とを含む。なお、これらの効果評価値は、後に説明する実評価値である。また、ユーザ装置200から入力された効果評価値に応じて係数を決定する処理は、適宜に構成することができる。
ユーザによりユーザ装置200から入力された効果評価値は、「前回の効果評価値」としてストレージ22に記憶される。例えば、ユーザが摂取したサプリメントに「ビタミンC」と「ビタミンB1」と「ビタミンB2」とが含まれており、そのサプリメントを摂取したユーザが入力した効果評価値が「2」であった場合、効果評価値「2」が、「ビタミンC」と「ビタミンB1」と「ビタミンB2」とのそれぞれに関連付けて記憶される。
図16の説明
図16は、ユーザの肉体的活動の度合に応じてサプリメント基準データを変更する際に用いる係数(加重値)を表すデータを含む活動係数テーブル570(図16の(a))と、ユーザに対してのサプリメントの供給の頻度に応じてサプリメント基準データを変更する際に用いる係数(加重値)を表すデータを含む供給頻度係数テーブル575(図16の(b))とを示す。活動係数テーブル570および供給頻度係数テーブル575は、それぞれのユーザに対して作成される。
本発明では、活動係数テーブルを用いて、生体データ、例えば、ユーザの行った肉体的活動(拍動や呼吸などのような自然に行われている活動を含めることも可能)を表すデータを、ユーザへ供給するサプリメントに含ませる各栄養素の基準量を調節するための係数に変換する。この係数を活動係数という。
例えば、ユーザ装置200やウェアラブル装置300に搭載したセンサを用いて、生体データとして、「一日の歩数」を表すデータ(歩数データ)が得られる場合には、その歩数データを、活動係数テーブル570を用いて活動係数に変換することができる。図16の(a)に例示する活動係数テーブル570は、歩数データと、歩数データに応じた活動係数とを関連付ける。この例では、歩数が6000歩未満を表す場合の活動係数は「0.8」、6000歩以上ないし9000歩未満の場合の活動係数は「1.0」、9000歩以上の場合の活動係数は「1.2」である。なお、ユーザの肉体的活動は歩行(「一日の歩数」)には限定されない。例えば、振動センサを用いて、一日におけるユーザが足を使って動いていない時間の長さを求め、その時間の長さに応じた活動係数を設定することが可能である。また、例えば、ユーザの心拍数を計測し、現時点から12時間前までのユーザの心拍数に応じた活動係数を設定することも可能である。
図16の(b)に例示する供給頻度係数テーブル575はサプリメントの供給回数と関連するので、供給回数を決定する構成の一例について簡単に説明する。サプリメント供給装置400は、ユーザに対してサプリメントを供給した後、ユーザ装置200(および管理サーバ装置100)へ、サプリメントの供給を行った旨を表すデータ(供給完了データ)を送る。供給完了データは、供給動作を行ったサプリメント供給装置400のID(図9の「使用したサプリメント供給装置ID」)、サプリメントを供給した日時(図9の「使用日」および「使用時刻」)、およびユーザ装置200から指示されたとおりにサプリメントを供給したか否かを表すデータ(図9の「供給結果」)などを含む。
ユーザ装置200(および管理サーバ装置100)は、供給完了データを受け取る度に、ストレージ22(ストレージ12)に記憶している供給回数データ(このデータにより表される数値)を増分する。この供給回数データは、一種の履歴データである。供給回数は、初期値が「0」であり、供給完了データを受け取ったときに増分される。ユーザ装置200は、最新の供給完了データを受け取った時点(その時点を含む)から24時間前までの間での供給完了データを受け取った回数を数え、その数えた回数を、24時間内の供給回数として記憶する。また、ユーザ装置200は、最新の供給完了データを受け取った時点後の24時間以内に供給完了データを受け取らなかった場合には、供給回数を「0」にリセットする。
図16の(b)に例示する供給頻度係数テーブル575は、現時点から24時間前までの間にユーザへサプリメントを供給した回数を表すデータ(供給回数データ)と、供給回数データに応じた係数とを関連付ける。この係数を供給頻度係数といい、供給頻度係数は履歴係数の一種である。この例では、現時点から24時間前までの間での供給回数が3回以上の場合の供給頻度係数は「0.8」、2回または1回の場合の供給頻度係数は「1.0」、0回の場合の供給頻度係数は「1.2」である。
図17の説明
図17は、それぞれの栄養素の基準量に対して、ユーザ・データ(この例では「性別」および「年齢」)に応じた重み付けを行うための係数(加重値)のデータを含む属性係数テーブル580を示す。このユーザ・データ、即ち、ユーザの属性に応じて決定される係数を、属性係数という。この例の属性係数テーブル580は、ビタミンB1の供給量に対して重み付けを行うための属性係数を決定する際に用いられる。例えば、年齢が8歳ないし9歳であり性別が男性のユーザの場合、属性係数は「0.91」と決定され、年齢が8歳ないし9歳であり性別が女性のユーザの場合、属性係数は「0.82」と決定される。図17の例の属性係数テーブル580と同様のテーブルが、それぞれの栄養素に対して作成され、それぞれの栄養素に対して属性係数が決定される。
なお、図16および図17に示す例では、加重値、即ち、活動係数、供給頻度係数、および属性係数として、基礎となる値に乗算する値を設定しているが、別の例としては、基礎となる値に加算する値や、基礎となる値から減算する値などとして設定することも可能である。
テーブル570、575、および580は、特許文献1に記載のテーブル570、575、および580と実質的に同じであり、管理サーバ装置100の係数管理部146により管理される。
図18の説明
図18は、ユーザの属性(例えば、ユーザの年齢および性別)に対応した、それぞれの栄養素の一日の耐容上限量(24時間内に摂取を許容される量)を表す情報を含むサプリメント耐容上限量テーブル590を示す。サプリメント耐容上限量テーブル590は、特許文献1に記載のテーブル590と同じであり、管理サーバ装置100の耐容上限量管理部147により管理される。このサプリメント耐容上限量テーブル590は、ユーザ装置200にも記憶され、サプリメント配合支援部260により管理される。
管理サーバ装置100およびユーザ装置200は、ユーザへサプリメントが供給される度に(即ち、ユーザによりサプリメントが摂取される度に)、ユーザが摂取したサプリメントに含まれる栄養素と、それぞれの栄養素の量と、それぞれの栄養素をユーザへ供給した日時とを表すデータとを関連付けて記憶する。従って、管理サーバ装置100およびユーザ装置200は、24時間内にユーザへ供給したそれぞれの栄養素の量(一日摂取量)を計算することができる。24時間内でのそれぞれの栄養素についてのユーザの摂取量が耐容上限量に達しているか否かを判定する処理では、計算された一日摂取量と、サプリメント耐容上限量テーブル590とを用いる。
図18に例示するサプリメント耐容上限量テーブル590は、ビタミンB6についての、ユーザの属性(ユーザの年齢および性別)毎の耐容上限量を示すデータを含む。例えば、年齢が3歳ないし5歳であり性別が男性のユーザの場合は耐容上限量が「14.3」(mg)であり、年齢が3歳ないし5歳であり性別が女性のユーザの場合は耐容上限量が「14.4」(mg)である。サプリメント耐容上限量テーブル590と同様のテーブルが、それぞれの栄養素に対して作成される。
上記のようなサプリメント耐容上限量テーブル590を設ける理由は、幾つかの栄養素に対して公的に定められた耐容上限量を遵守するため、また、例えば、サプリメント供給サービスを提供する企業等により独自の基準が定められている場合には、その基準を遵守するためである。
第1実施形態における動作の説明
次に、図19Aないし図19Dに示すフローチャートを参照して、第1実施形態の動作について説明する。図19Aないし図19Dに示すフローチャートは、管理サーバ装置100、ユーザ装置200、およびサプリメント供給装置400により行われる動作を示す。
フローチャートにおけるステップの番号については、「S」に続く数字が、そのステップを行う装置を示す。具体的には、「S1**」(「**」は任意の数字)は、管理サーバ装置100により行われるステップを表し、「S2**」は、ユーザ装置200により行われるステップを表し、「S4**」は、サプリメント供給装置400により行われるステップを表す。
また、ユーザ装置200で表示されるデータ入力用の画面およびデータ出力用の画面については、図29aないし図29hを参照して説明する。図29aは、ユーザが管理サーバ装置100へのログイン手続を行う時に表示される画面を示す。図29bは、サプリメント供給装置400に関する情報を表示する画面である。図29cは、ユーザの履歴の情報やサプリメントを摂取することによる効果の情報などを表示する画面である。図29dは、ユーザが、ユーザの摂取したサプリメントについての評価を行うためのデータを入力するための画面である。図29eは、「過去のスケジュール・データ」および「未来のスケジュール・データ」、即ち、過去(現時点より前)と未来(現時点より後)とのそれぞれに関しての、図14に示す「項目」データおよび「内容」データを入力するための画面である。図29fは、ユーザへ供給するサプリメントの配合についての情報を表示する画面である。図29gは、サプリメント供給装置400を使用する指示をユーザに対して行うための画面である。図29hは、サプリメント供給装置400からのサプリメントの供給を完了したことをユーザに知らせるための画面である。これらの画面については、それらと関連する処理について説明する時に、更に説明する。なお、第1実施形態では、図29cの画面と、図29d、図29e、および図29fの画面の一部とは表示されない。
第1実施形態では、ユーザ装置200を用いるユーザに対して、図7に示すユーザ情報テーブル500が既に作成され、管理サーバ装置100のストレージ12およびユーザ装置200のストレージ22に記憶されているものとする。
また、ユーザ情報テーブル500が作成された後に、管理サーバ装置100は、サプリメント供給サービスの処理で用いるテーブルの原本のコピーおよびプログラムのコピーを、ユーザ装置200へ送信済みであるものとする。更に、ユーザ装置200は、受信したそれらのテーブル(データ)およびプログラムをストレージ22に記憶し、それらのテーブルおよびプログラムに基づいて、図3に示すインタフェース部220、認証部240、およびサプリメント配合支援部260などの機能ブロックを構成済みであるものとする。
ユーザ装置200のサプリメント配合支援部260と管理サーバ装置100のサプリメント配合支援部160とは、同じデータをそれぞれのストレージ(テーブルなどのデータを記憶するストレージ)に記憶するように、適切に設定されたタイミングで通信を行う。なお、複数の情報処理装置に同じデータを記憶するための構成は周知であるので、説明を省略する。
また、ユーザ装置200で行われるサプリメントの配合のための処理および制御は、プロセッサ20を構成要素として含むサプリメント配合支援部260により行われる。従って、サプリメントの配合のための処理および制御に関する記載において、主語が「ユーザ装置200」である場合、「ユーザ装置200」は「ユーザ装置200のサプリメント配合支援部260」を意味する。また、上記と同様の場合において、主語が「管理サーバ装置100」である場合、「管理サーバ装置100」は「管理サーバ装置100のサプリメント配合支援部160(および管理部140)」を意味し、主語が「サプリメント供給装置400」である場合、「サプリメント供給装置400」は「サプリメント供給装置400のサプリメント配合支援部460」を意味する。
サプリメント供給サービスを行うための準備が完了した後の、第1実施形態における処理は下記のとおりである。
最初に、図19AのステップS201(ユーザ装置200により行われるステップ)において、ユーザは、サプリメント供給サービスのためのアプリケーション(プログラム)をユーザ装置200で起動させる。
次に、並列に行われるステップS202およびステップS101(管理サーバ装置100により行われるステップ)において、ユーザ装置200から管理サーバ装置100へログインする動作を行う。
ユーザ装置200の認証部240のユーザ認証部242は、インタフェース部220(タッチパネル26を含む)にログイン用の画面、例えば、図29aに示す画面を表示させ、ユーザに、その画面から、メール・アドレス(またはログインID)およびパスワードを入力させ、それらを管理サーバ装置100へ送る。管理サーバ装置100のユーザ情報管理部141は、ストレージ12に格納されているユーザ情報テーブル500を参照して認証を行う。
管理サーバ装置100は、ユーザ装置200によるログインを許可した後、サプリメント供給装置管理部143により、例えば、ユーザ装置200から送られるユーザ装置200の位置情報(GPSのデータなど)やサプリメント供給装置管理テーブル520などに基づいて、ユーザ装置200の近くにあるサプリメント供給装置400を特定して、それに関する情報をユーザ装置200へ送る。ユーザ装置200は、管理サーバ装置100から、サプリメント供給装置400に関する情報を受信すると、例えば、図29bに示す画面を、インタフェース部220に表示する。この画面は、ユーザ装置200の近くにサプリメント供給装置400が存在し、ユーザ装置200との接続が可能であることを示す。なお、ユーザ装置200が、管理サーバ装置100に記憶されているサプリメント供給装置管理テーブルと同じサプリメント供給装置管理テーブルを記憶している場合には、上記のサプリメント供給装置400を特定する処理をユーザ装置200で行う。
ステップS203において、ユーザ装置200の認証部240のサプリメント供給装置認証部244は、画面に示されたサプリメント供給装置400に関する情報に基づいて、今回使用するサプリメント供給装置400を決定し、そのサプリメント供給装置400に対して、通信ネットワークを介して接続を要求する。
ステップS204と、サプリメント供給装置400により行われるステップS401とにおいて、ユーザ装置200とサプリメント供給装置400との間で通信リンクを確立する処理、即ち、ペアリング処理が実行される。このペアリング処理は、ユーザ装置200とサプリメント供給装置400とが使用できる任意の通信ネットワークおよび通信規格を用いて行うことができる。
サプリメント供給装置400は、ユーザ装置200とのペアリング処理を終えた後、ステップS402において、カートリッジ情報読取部443を用いて、栄養素を収容する複数のカートリッジのそれぞれに取り付けられたICチップとの通信を行い、それぞれのカートリッジについてのカートリッジ・データを読み取る。このカートリッジ・データは、カートリッジ管理テーブル530(図12)のカートリッジ・データと同じとすることができる。従って、この例では、カートリッジのICチップは、カートリッジ管理テーブル530を記憶している。なお、サプリメント供給装置400とカートリッジのICチップとの間の通信は、物理的に接触しての通信とすることも、無線通信とすることもできる。
ステップS403において、サプリメント供給装置400のデータ抽出部444は、それぞれのカートリッジのICチップから読み出されたカートリッジ管理テーブル530から、サプリメントの配合を決定する処理において用いられるデータを抽出する。抽出されるデータはサプリメント供給可能データと称される。サプリメント供給可能データは、少なくとも、それぞれのカートリッジに対応するカートリッジ管理テーブル530の「栄養素ID」データ、即ち、カートリッジに収容され供給可能である栄養素を表すデータと、その「栄養素ID」データと関連付けされた「栄養素の残量」データ(栄養素残量データ)とを含む。
ステップS404において、サプリメント供給装置400は、送受信部424を用いて、サプリメント供給可能データをユーザ装置200へ送信する。
ステップS205において、ユーザ装置200は、送受信部224を介して、サプリメント供給可能情報取得部264によりサプリメント供給可能データを受信してストレージ22に記憶する。
ここまでの処理が、ユーザへ供給するサプリメントを決定する処理を行うための準備のステップである。ここからの処理は、この実施形態では、ユーザ装置200において行われる。処理は、ステップS205から、図19BのステップS206へ進む。
図19BのステップS206において、ユーザ装置200のサプリメント配合支援部260(以下、配合支援部260という)は、ユーザ履歴テーブル(例えば、図9の510)を参照し、今回の使用が初回であるか否かを判定する。この例では、ユーザ履歴テーブル510に「使用日」が記録されていない場合(即ち、「Null」の場合)、配合支援部260は、今回の使用が初回である(Yes)と判定し、処理はステップS207へ進む。「使用日」データが記録されている場合、配合支援部260は、今回の使用が初回ではない(No)と判定し、処理はステップS208およびステップS209へと進む。
ステップS208において、配合支援部260は、図29dに示す画面の一部を変更した画面をインタフェース部220で表示する。この画面は、ユーザのために前回配合されたサプリメントをそのユーザが摂取した後の、そのサプリメントの効果に対してのユーザの評価を入力するための画面である。この例では、評価は、1、2、3、4、および5の5つの効果評価値のうちの1つを選択することにより行われる。最も低い評価に対応する効果評価値は1であり、最も高い評価に対応する効果評価値は5である。
図29dの画面では、画面の最上部の領域にユーザ名(「知財太郎」)が表示され、その下の領域にストライプが表示され、そのストライプの中に「期待効果:皮膚(顔)の抗酸化」というテキストが表示されている。しかし、第1実施形態では、期待効果と関連するデータは用いないので、テキスト「期待効果:皮膚(顔)の抗酸化」は表示せず、ストライプのみを表示する。
ストライプの下の領域には、効果評価値の入力を促すために、「前回摂取からの効果評価を入力してください」というテキストが表示される。このテキストの領域の下の領域には「[サプリメント]の総合評価」というテキストが表示され、その領域の下に、効果評価値を入力するためのスケールが表示される。スケールには、1、2、3、4、および5に対応する点(小さい丸印)が含まれている。ユーザが、指などにより、これらの5の点のうちの1つの点を表示する領域に接触すると、インタフェース部220から、その領域に対応する効果評価値を表すデータ(以下、単に効果評価値という)が配合支援部260へ送られる。
図29dに示す画面では、サプリメントの効果評価値を入力するためのスケールの下に、「↓(任意)他の効果評価を入力することができます↓」というテキストが表示されており、そのテキストの下の領域には、別の評価を行うための複数のスケールと、それらのスケールに関連するテキストとが表示されている。しかし、第1実施形態では、サプリメントの総合評価以外の評価を行う構成を用いないので、テキスト「↓(任意)他の効果評価を入力することができます↓」と、テキストの下の複数のスケールと、これらのスケールと関連するテキストとは、画面に表示しない。
次に、ステップS208に続くステップS209において、効果評価値を受け取った配合支援部260は、そのユーザ用に作成されたサプリメント基準情報テーブル560と、前回のサプリメント供給サービスを受ける際にユーザの入力に応じて作成された行動データ(ユーザ履歴IDおよび履歴IDとも関連付けされて記憶されている)とを、ストレージ22から読み出す。次に、配合支援部260は、サプリメント基準情報テーブル560の「個体データ」の欄に含まれている個体データのうちの、読み出した行動データに含まれている個体データと同じ個体データに、受け取った効果評価値、即ち、「前回の効果評価値」を関連付けて記憶する。この時、配合支援部260は、その効果評価値に日時データも関連付けて記憶する。
図15に示すサプリメント基準情報テーブル560は、前回の行動データに含まれている個体データが「立位」、「座位」、および「目」(「過去のスケジュール・データ:立ち仕事」および「未来のスケジュール・データ:デスクワーク」に対応)を表し、かつ入力された効果評価値が「2」であった場合の例である。なお、図15に示すサプリメント基準情報テーブル560では、「前回の効果評価値」を記録する欄を1つのみ示しているが、新たに効果評価値が入力された場合、今回の入力の前の「前回の効果評価値」は、過去の効果評価値として、新たな「前回の効果評価値」(今回入力された効果評価値)と関連付けて記録する。なお、「前回の効果評価値」および過去の効果評価値は、サプリメントの効果等に関する統計的情報をユーザに知らせる場合に使用する。
ステップS208を終了後、処理はステップS207へ進む。
ステップS207において、配合支援部260(特定的にはスケジュール情報取得部262)は、インタフェース部220で、スケジュール・データをユーザに入力させるための画面を表示する。この画面は、図29eに例示する画面とすることができる。ユーザは、ユーザの指などを、画面に表示されたアイコンに接触させることにより、そのアイコンに対応するデータを入力する。
図29eに例示する画面では、ユーザのスケジュール・データとして選択可能な「項目」に対応するアイコン(項目アイコン)が、画面の中程より少し上の領域に、横に並べて表示されており、各項目における選択可能な「内容」に対応するアイコン(内容アイコン)が、各項目アイコンの下に、縦に並べて表示されている。項目アイコンとしては、「仕事」、「ライフワーク」、および「運動」のアイコンを表示している。項目における選択可能な「内容」の内容アイコンとしては、例えば、項目「仕事」に関しては、「デスクワーク」、「会議」、「外回り」「力仕事」、および「立ち仕事」のアイコンを表示している。また、それぞれの項目アイコンと、その項目アイコンと関連する内容アイコンとは、他の項目アイコンおよび内容アイコンとは別の色で表示される。なお、この画面における「***」は、図の記載の一部を省略していることを示す。
この画面の上側の領域には、「これまで」というテキストを表示する領域と、「これから」というテキストを表示する領域とがある。「これまで」の領域は、「過去のスケジュール・データ」を入力するモードを選択するための領域であり、「これから」の領域は、「未来のスケジュール・データ」を入力するモードを選択するための領域である。これら2つの領域のそれぞれの下の領域は、ユーザにより選択された内容アイコンを表示する領域である。図29eの画面は、「過去のスケジュール・データ」として「立ち仕事」(項目「仕事」の内容「立ち仕事」)が選択されており、且つ「未来のスケジュール・データ」が入力されていない状態を示している。なお、ユーザは、「過去のスケジュール・データ」と「未来のスケジュール・データ」との一方のみを入力することも、双方を入力することもできる。
図29eの画面のようなデザインの画面を用いる場合、ユーザは、内容アイコンを選択するだけで、スケジュール・データを入力することができる。即ち、最初に「項目」のアイコンを選択し、次に「内容」のアイコンを選択するという2回の入力動作を行う必要はない。
例えば、ユーザが、現時点より少し前まで立ち仕事をしていた場合には、過去のスケジュール・データとして、項目「仕事」の内容「立ち仕事」を選択することができ、ユーザが、現時点から数時間後に寝る予定である場合には、未来のスケジュール・データとして、項目「ライフワーク」の内容「就寝」を選択することができる。
なお、この画面の上部の領域に表示されている「期待効果:皮膚(肌)の抗酸化」というテキストは、第1実施形態では表示されない。また、図29eに示す画面は、ユーザにスケジュール・データを入力させる画面の一例であるので、この画面に表示されている項目および内容と、図14に示す行動情報決定テーブル550に示されている項目および内容とは完全には一致していない。
配合支援部260(特定的にはスケジュール情報取得部262)は、インタフェース部220を介してスケジュール・データ(過去のスケジュール・データと未来のスケジュール・データとの一方または双方を含む)の入力を受け、入力されたスケジュール・データをユーザIDと関連付けてストレージ22に記憶する。処理はステップS207からステップS210へ進む。
ステップS210では、ウェアラブル装置300やサプリメント供給装置400の生体センサによりユーザから生体データを取得することが可能であり、且つユーザ装置200が生体データを受信可能である場合に、配合支援部260(特定的には取得部261)が生体データを受け取り、ユーザIDと関連付けてストレージ22に記憶する。なお、生体データを受け取れない場合、または生体データを用いない構成の場合には、ステップS210は行わず、後の生体データに基づいて活動係数を決定する処理では、活動係数を「1」と決定する。
次に、ステップS211において、配合支援部260(特定的にはユーザ行動情報決定部266)は、ステップS207で得られたスケジュール・データと、スケジュール・データ(より具体的には、スケジュール・データの「内容」)を行動データに関連付けする行動情報決定テーブル550(図14)とに基づいて、ユーザの選択した「内容」に対応する「行動データ」を決定する。
行動データは、先に説明したとおりのものであり、それぞれの「内容」に関連するユーザの行動と関連する事項を表す個体データと、個体データに対応して設定される強度データとを含む。例えば、ユーザにより選択された「項目」が「仕事」であり、「内容」が「デスクワーク」である場合、「行動データ」は、「座位:中」および「目:中」というデータを含む。従って、「座位:中」および「目:中」を表すデータを含む行動データがストレージ22に記憶される。行動データを記憶する際には、ユーザIDおよび入力日時のデータが付加され、また、ユーザ履歴テーブル510の履歴IDと関連付けされる。
ステップS212において、配合支援部260は、ステップS209でストレージ22に記憶された今回の行動データと、以前にストレージ22に記憶された行動データとを比較し、今回の行動データが以前に入力された何れかの行動データと同じであるか否かを判定する。今回の行動データが以前に入力された行動データの何れとも異なる場合、または今回の行動データ以外の行動データがストレージ22に記憶されていない場合、即ち、「No」の場合、処理はステップS213へ進む。今回入力された行動データが以前に入力された何れかの行動データと同じである場合、即ち「Yes」の場合、処理はステップS214へ進む。
ステップS212における配合支援部260による判定の結果が「No」であった場合、ステップS213において、配合支援部260(特定的にはサプリメント基準情報決定部267)は、後の計算で用いる評価係数を「1」に設定する(後に説明する実評価値を4に設定する)。評価係数は、図15のサプリメント基準情報テーブル560と関連して説明したとおりのものである
ステップS212における配合支援部260による判定の結果が「Yes」であった場合、ステップS214において、配合支援部260(特定的にはサプリメント基準情報決定部267)は、入力された効果評価値に基づいて評価係数を決定する。次に、評価係数を決定する構成の例について説明する。
第1例
最初に、第1例について説明する。第1例において、処理を行う主体は、配合支援部260(プロセッサ20、ストレージ22などを含む)である。
第1例では、ユーザ装置200から入力された効果評価値(以下、入力評価値という)に基づいて、調節済み栄養素量を計算する処理で使用する効果評価値(以下、実評価値という)を決定する。サプリメント基準情報テーブル560の「前回の効果評価値」として記録されている値は、入力評価値であり、「基準量に適用する評価係数」の欄に記載されている「効果評価値」のそれぞれは、実評価値である。配合支援部260は、入力評価値と、実評価値と、評価回数とを関連付け、それらをサプリメント基準情報テーブル560と関連付けてストレージ22に記憶する。なお、下記の例では、同じ行動データに基づいて決定されたサプリメントのことを、単にサプリメントという。第1例は下記の説明により処理の内容が理解できるが、参考としてフローチャートを図19Dに示す。
初回(或るサプリメントの初めての供給時)には、そのサプリメントに関する入力評価値は記録されていない。ユーザへのそのサプリメントの供給が初回である場合、評価回数として0が記憶されている。
ステップS214−1において、配合支援部260は、評価回数の値に1を加算し、更新した評価回数としてストレージ22に記憶する。
ステップS214−2において、配合支援部260は、このサプリメントに関して、ストレージ22に実評価値1が記憶されているか否かを判定する。このステップについては後に説明する。ステップS214−2において、ストレージ22に実評価値1が記憶されていないと判定された場合、処理はステップS214−3へ進む。
ステップS214−3において、配合支援部260は、評価回数を調べるために、ストレージ22に記憶されている評価回数を参照し、評価回数が3未満であるか否かを判定する。評価回数が3未満であると判定した場合、処理はステップS214−4へ進む。
ステップS214−4において、配合支援部260は、今回の入力評価値が4未満であるか否かを判定し、今回の入力評価値が4未満であると判定した場合、処理はステップS214−5へ進む。
ステップS214−5において、配合支援部260は、最新の実評価値を、入力評価値に対応する効果評価値に決定して記憶する。この第1例では、実評価値の初期値が予め設定されており(ステップS213)、その値は4である。ステップS214−5の完了後、処理はステップS215へ進む。
他方、ステップS214−3において、配合支援部260が、評価回数が3未満ではないと判定した場合処理は、ステップS214−6へ進む。
ステップS214−6において、配合支援部260は、今回の入力評価値が4未満であるか否かを判定する。配合支援部260が、今回の入力評価値が4未満であると判定した場合、処理はステップS214−7へ進む。
ステップS214−7において、配合支援部260は、現在の実評価値を、前回の実評価値から1を減算した値に決定して記憶する。その後、処理はステップS214−8へ進む。
ステップS214−8において、配合支援部260は、評価回数を0にリセットし、次に、処理はステップS214−5へ進み、上記と同様の処理を行う。
このように、第1例では、最初にサプリメントを供給した後、4未満の入力評価値が3回連続して続いた場合、実評価値を1だけ下げ(4から3)、その後も4未満の入力評価値が3回連続して続いた場合、更に実評価値を1だけ下げ(3から2)、その後も4未満の入力評価値が3回連続して続いた場合、更に実評価値を1だけ下げる(2から1)。
ステップS214−4において、配合支援部260が、今回の入力評価値が4未満ではないと判定した場合も、処理はステップS214−8へ進み、評価回数を0にリセットし、次に、処理はステップS214−5へ進み、上記と同様の処理を行う。ステップS214−4でNoの場合にステップS214−8へ進む処理を行う理由は、ユーザがサプリメントに関しての入力評価値として4または5を入力しており、入力評価値4または5は、サプリメントの効果があったことを示すからである。効果があったサプリメントの内容は変更する必要がないので、この処理は、少なくとも所定供給回数(この例では3回)の間はサプリメントの内容の変更(即ち、実評価値の変更)を行わないようにするための処理である。
ここで、ステップS214−2について説明する。ステップS214−2において、配合支援部260が、ストレージ22に実評価値1が記憶されていると判定した場合、即ち、実評価値1が既に最低値まで下がっていると判定した場合、処理はステップS214−9へ進む。ステップS214−9において、配合支援部260は、入力評価値に対応する実評価値を1に決定する。この処理を行う理由は、実評価値1である場合、実評価値を更に下げることができない、即ち、最大の評価係数より大きい評価係数は使用できないからである。従って、ストレージ22に実評価値1が記憶された後には、ステップS214−3からステップS214−8を行わない。
配合支援部260は、上記の処理により決定した実評価値と、サプリメント基準情報テーブル560とに基づいて、評価係数を決定する。以上が第1例である。第1例では、サプリメントに含まれる栄養素の量を、比較的ゆっくりと増加させることができる。なお、第1例では、所定の入力評価値が3回連続して続いた場合に実評価値を1だけ下げる構成としたが、所定の入力評価値が2回連続して続いた場合に実評価値を1だけ下げる構成や、毎回実評価値を1だけ下げる構成とすることも可能である。
第2例
次に、第2例について説明する。第2例においても、処理を行う主体は、配合支援部260(プロセッサ20、ストレージ22などを含む)である。
第2例では、ユーザ装置200から入力された効果評価値(以下、入力評価値という)を、過去の効果評価値(過去の入力評価値)に基づいて変更する。即ち、入力評価値に基づいて、調節済み栄養素量を計算する処理で使用する効果評価値(以下、実評価値という)を決定する。サプリメント基準情報テーブル560の「前回の効果評価値」として記録されている値は、入力評価値である。入力評価値と、実評価値と、サプリメント基準情報テーブル560とは、互いに関連付けてストレージ22に記憶する。実評価値を決定する方法は下記のとおりである。なお、下記の例でも、同じ行動データに基づいて決定されたサプリメントのことを、単にサプリメントという。第2例は、下記の説明により処理の内容が理解できるので、フローチャートの図示を省略する。
入力評価値が入力される前の実評価値の初期値は4に設定する。初回から順次に入力評価値が下がって行く場合、例えば、第1回目の入力評価値が4、第2回目の入力評価値が3、第3回目の入力評価値が2、第4回目の入力評価値が1のように下がると、配合支援部260は、サプリメントに関しての最新回以前の評価時に入力され記憶された入力評価値をストレージ22から読み出し、読み出した入力評価値と、最新の入力評価値とを比較し、最新の入力評価値が最新回以前の入力評価値より低いと判定した場合、最新回の入力評価値を実評価値と決定する。第1回目の入力評価値が4以上であり、それ以降の入力評価値も4以上である場合、実評価値は4に維持される。
最新の評価時の入力評価値が3であった場合、配合支援部260は、入力評価値3に応答して、前回の評価時の入力評価値をストレージ22から読み出し、前回の評価時の入力評価値が2であるか否かを判定し、前回の評価時の入力評価値が2であると判定した場合、最新の入力評価値(3)に対応する実評価値を1と決定する。この処理は、効果が得られるように、栄養素の量を更に増加させるための処理である。
最新の評価時の入力評価値が4または5であった場合、配合支援部260は、前回の評価時の入力評価値をストレージ22から読み出し、前回の評価時の入力評価値が2または3であるか否かを判定し、2または3であると判定した場合、最新の入力評価値(4または5)に対応する実評価値を、前回の入力評価値に対応して記録されている実評価値(2または3)と決定する。
最新の評価時の入力評価値が1であった場合、配合支援部260は、最新の入力評価値(1)を実評価値(1)と決定する。また、配合支援部260は、入力評価値が入力される度に、記憶されている入力評価値を参照して、入力評価値1が記憶されているか否かを判定し、入力評価値1が記憶されていると判定した場合、入力された入力評価値を実評価値1と決定する。その理由は、実評価値1に対応する評価係数が最大の係数であり、この最大の係数より大きい係数を使用しないように設定しているからである。
最新の評価時の入力評価値が3または2であり、且つ実評価値1がストレージ22に記憶されていない場合、配合支援部260は、ストレージ22に記憶されている入力評価値を読み出し、最新の評価時の入力評価値と前回の評価時の入力評価値とが同じ(2回連続して同じ入力評価値)であるか否かを判定する。配合支援部260は、2回連続で同じ入力評価値が入力されたと判定した場合、最新の入力評価値の値から1を減算した値を実際評価値と決定する。即ち、入力評価値3が2回続いた場合には、最新の評価時の入力評価値3に対応する実評価値を2に決定し、入力評価値2が2回続いた場合には、最新の評価時の入力評価値2に対応する実評価値を1に決定する。
最新の評価時の入力評価値3であり、且つ実評価値1がストレージ22に記憶されていない場合、配合支援部260は、ストレージ22に記憶されている入力評価値を読み出し、最新の評価時の入力評価値と、前回の評価時の入力評価値と、前々回の入力評価値とが同じ(3回連続して入力評価値が3)であるか否かを判定する。配合支援部260は、3回連続で同じ入力評価値3が入力されたと判定した場合、最新の入力評価値の値から2を減算した値を実際評価値と決定する。即ち、入力評価値3が3回続いた場合には、最新の評価時の入力評価値3に対応する実評価値を1に決定する。
第2例では、比較的短い期間内に栄養素の量を変化させることができる。
なお、上記の2つの例は単なる例であり、効果係数を決定する際に使用する効果評価値(実評価値)を、入力された効果評価値(入力評価値)に基づいて決定する構成は適宜に設計することができる。以上が、評価係数を決定する構成の例である。
ステップS213またはステップS214において評価係数を決定した後、ステップS215において、配合支援部260(特定的にはサプリメント基準情報決定部267)は、行動データをサプリメント基準データに関連付けるサプリメント基準情報テーブル560(図15)と、過去のスケジュール・データに対応する行動データと、未来のスケジュール・データに対応する行動データとに基づいて、サプリメント基準データを決定する。
サプリメント基準データは、先に説明したとおりのものであり、ユーザへ供給するサプリメントに含ませる栄養素を表すデータ(栄養素データ)と、それぞれの栄養素の量(初期段階では基準量)を表すデータ(栄養素量データ)とを含む。例えば、ユーザが、項目「仕事」の内容「デスクワーク」を選択した場合、内容「デスクワーク」に紐付けされている「行動情報」、即ち、「座位:中」および「目:中」が抽出される。配合支援部260は、サプリメント基準情報テーブル560に基づいて、「座位:中」に対応して、栄養素「ビタミンC」を選択し、その栄養素の基準量として「25」mgを選択し、「目:中」に対応して、栄養素「ビタミンB2」を選択し、その栄養素の基準量として「***」mgを選択する。その結果として、そのユーザに関するサプリメント基準データには、「ビタミンC:25mg」および「ビタミンB2:***mg」を表すデータが含まれる。
ステップS215に続くステップS216、S217、およびS218では、ユーザへ供給するサプリメントに含まれるそれぞれの栄養素の量を調節するための更なる係数(重み値)を決定する。
ステップS216において、配合支援部260は活動係数を決定する。この例では、生体データを、ユーザの歩行中に数えられた歩数を表すデータ(ユーザの一日の歩数)とする。配合支援部260は、ユーザ装置200またはウェアラブル装置300に備えられたセンサを用いて、生体データとして、「一日の歩数」を表すデータ(歩数データ)を取得し、その歩数データと活動係数テーブル570(図16の(a))とに基づいて、活動係数を決定する。配合支援部260は、例えば、歩数データにより表される歩数が6000歩未満の場合には、活動係数テーブル570に基づいて、活動係数を0.8と決定する。
ステップS217において、配合支援部260は属性係数を決定する。この例では、配合支援部260は、先に説明したユーザ情報テーブル500に含まれるデータのうちの「年齢」データおよび「性別」データと、属性係数テーブル(例えば、図17の580)とに基づいて、それぞれの栄養素に対する属性係数を決定する。
より詳細には、配合支援部260は、サプリメント基準データに含まれている栄養素データを参照して、ユーザへ供給するサプリメントに含まれる栄養素を特定し、特定されたそれぞれの栄養素に対応する属性係数テーブルを読み出し、「年齢」データおよび「性別」データに基づいて、その栄養素に適用する属性係数を決定する。
例えば、サプリメント基準データに含まれる栄養素データに、ビタミンB1を表す栄養素データが含まれていた場合、配合支援部260は、ビタミンB1と関連する属性係数テーブル580(図17)を参照し、ビタミンB1に適用する属性係数を決定する。例えば、「年齢」が「8」歳であり「性別」が「男」である場合、ビタミンB1の基準量に対する係数は「0.91」と決定される。配合支援部260は、サプリメント基準データに含まれる他の栄養素データ(ビタミンB1以外の栄養素)に関しても、同様の処理を行う。
ステップS218において、配合支援部260は履歴係数を決定する。この例では、履歴係数は供給頻度係数である。配合支援部260は、ストレージ22から、供給回数データ(24時間内の供給回数を表すデータ)と、供給頻度係数テーブル575とを読み出し、それらに基づいて、供給回数に応じた供給頻度係数、即ち、履歴係数を決定する。例えば、供給回数データが「0」を表す場合、即ち、現時点から24時間前までの間にユーザに対して一度もサプリメントの供給が行われていないことを示す場合、配合支援部260は、供給頻度係数テーブル575を参照して、履歴係数を「1.2」と決定する。
ステップS219において、配合支援部260は、評価係数と、活動係数と、属性係数と、履歴係数とを用いて、サプリメント基準データの内容、より特定的には、栄養素の量を調節する。この調節の処理の後のそれぞれの栄養素の量を、ここでは調節済み栄養素量という。この実施形態では、評価係数、活動係数、属性係数、および履歴係数は、個々の栄養素の基準量(栄養素基準量)へ乗算する値であるので、個々の栄養素の調節済み栄養素量を求める計算式は下記のようになる。
[調節済み栄養素量]=
[栄養素基準量]×[評価係数]×[活動係数]×[属性係数]×[履歴係数]
例えば、ユーザに関して、配合支援部260が、
・スケジュール・データ … 「過去のスケジュール・データ:立ち仕事」、「未来のスケジュール・データ:デスクワーク」
・生体データ … 「1日の歩数」が「6000歩未満」
・ユーザ・データ … 「年齢:11」、「性別:男」
・履歴データ … 24時間以内のサプリメント摂取回数が「0」
というデータを得たとする。
この場合、このユーザに対するサプリメント基準データには、
・「過去のスケジュール・データ:立ち仕事」に基づいて決定された栄養素および栄養素基準量、即ち、「ビタミンB1:0.3mg」を表すデータと、
・「未来のスケジュール・データ:デスクワーク」に基づいて決定された栄養素および栄養素基準量、即ち、「ビタミンC:25mg」および「ビタミンB2:***mg」を表すデータと
が含まれる。なお、ビタミンB2に関しての「***mg」という記載については、図13のサプリメント基準情報テーブル560において、「目」に対応するビタミンB2の基準量の記載を省略しているので、このような記載としている。
生体データは、ユーザの1日の歩数が6000歩未満であることを示すので、活動係数テーブル570に基づいて、活動係数は「0.8」に決定される。ここで決定された活動係数は、サプリメント基準データに含まれている栄養素データにより表される全ての栄養素に対して適用される。
ユーザ・データは、ユーザの年齢は11歳であり、性別は男姓であることを示すので、属性係数テーブル580に基づいて、ビタミンB1に対する属性係数は「1.09」に決定される。ビタミンCおよびビタミンB2のそれぞれについても、ビタミンB1に対する処理と同様の処理により、属性係数の値が決定される。
履歴データは、24時間以内のサプリメント摂取回数が「0」であることを示すので、供給頻度係数テーブル575に基づいて、履歴係数(供給頻度係数)が「1.2」に決定される。ここで決定された履歴係数は、サプリメント基準データに含まれている栄養素データにより表される全ての栄養素に対して適用される。
評価係数は、ステップS213またはステップS214で決定されている。ここでは、例えば、評価係数が「1.3」と決定されたと仮定する。
ビタミンB1を例として、上記の係数の値を上記の式にあてはめると、
[調節済み栄養素量]= 0.3mg×1.3×0.8×1.09×1.2
=0.408096mg
となり、計算の結果として、ビタミンB1の調節済み栄養素量は約0.41mgとなる。ビタミンCおよびビタミンB2のそれぞれについても上記の計算と同様の計算を行い、調節済み栄養素量を決定する。
次に、ステップS220において、配合支援部260は、上記のように決定された量(調節済み栄養素量)の栄養素のそれぞれを含むサプリメントをユーザへ供給した場合に、ユーザに対して一日(24時間内)内に供給することになる各栄養素の総量(以下、これを栄養素総量という)を計算する。
即ち、配合支援部260は、ユーザへ供給するサプリメントに含む予定のそれぞれの栄養素に関して、現時点から24時間前までの間に記録されたその栄養素の量を表すデータを読み出し、読み出したデータにより表される量の合計と、ステップS219で決定された調節済み栄養素量とを加算することにより、栄養素総量を計算する。
この処理を実現するために、サプリメント供給装置400からサプリメントを供給した後のステップ(例えば、後に説明するステップS229)において、図18の一日の耐容上限量と関連して説明したように、ユーザへ供給されたサプリメントに含まれる栄養素を表す栄養素データと、それぞれの栄養素の量を表すデータと、それぞれの栄養素をユーザへ供給した日時を表すデータとが、ユーザIDおよび履歴IDと関連付けて、従って、ユーザ履歴テーブル510と関連付けて、ストレージ22に記憶される。
ステップS221において、配合支援部260は、ステップS219で決定された調節済み栄養素量の栄養素のそれぞれを含むサプリメントをユーザへ供給した場合に、その調節済み栄養素量を含めてのユーザに対して一日(24時間内)内に供給したその栄養素の栄養素総量が耐容上限量を越えるか否かを判断する。
配合支援部260は、ユーザ情報テーブル500の「年齢」および「性別」を読み出し、かつそれぞれの栄養素に対応するサプリメント耐容上限量テーブルを読み出し、これらに基づいて、ユーザに関してのそれぞれの栄養素の耐容上限量を決定する。図18に例示するサプリメント耐容上限量テーブル590は、ビタミンB6に対するテーブルであり、このテーブルを用いた場合、例えば、「年齢」が「8」歳であり「性別」が「男」であるユーザに関しては、ビタミンB6の耐容上限量は「29」と決定される。
配合支援部260が、栄養素総量と耐容上限量とを比較した結果として、栄養素総量が耐容上限量を越えると判定した場合、処理はステップS222へ進み、越えないと判定した場合には、ステップS219で計算された調節済み栄養素量を最終調節済み栄養素量と定義し、ステップS223へ進む。
ステップS222では、配合支援部260は、栄養素総量から耐容上限量を減算する処理を行い、その結果として正の値が算出された場合、その正の値を調節済み栄養素量から減算し、その結果として得られた値を最終調節済み栄養素量と定義する。
この時点(ステップS223の直前)でのサプリメント基準データは、初期の栄養素データと同じ栄養素データと、上記の処理により調節された栄養素量データ(最終調節済み栄養素量データ)とを含む。
ステップS223において、配合支援部260は、サプリメント基準データに従った配合のサプリメントをサプリメント供給装置400からユーザへ供給可能か否かを判定し、供給可能ではない場合、図19CのステップS224へ進み、サプリメント基準データを更に変更する。供給可能である場合、サプリメント基準データを変更せず、図19CのステップS225へ進む。
ステップS223では、配合支援部260は、ステップS204でのペアリング処理の相手となったサプリメント供給装置400から受信してストレージ22に記憶されていたサプリメント供給可能データを読み出す。上記のように、サプリメント供給可能データは、サプリメント供給装置400に搭載している各カートリッジに収容されている栄養素を表すデータ(「栄養素ID」)と、各カートリッジ内の栄養素の残量を表すデータ(栄養素残量データ)とを含む。ステップS223では、配合支援部260は、2つの比較処理を行う。
第1の比較処理では、配合支援部260は、サプリメント基準データに含まれる栄養素データ(サプリメントへ含ませる予定の栄養素を表す)と、サプリメント供給可能データに含まれる栄養素ID(サプリメント供給装置400に搭載されているカートリッジと関連する栄養素を表す)とを比較することにより、サプリメントへ含ませる予定の栄養素を収容するためのカートリッジがサプリメント供給装置400に搭載されているか否かを判定する。
第2の比較処理では、配合支援部260は、サプリメントへ含ませる予定の栄養素のうちの、サプリメント供給装置400に搭載されているカートリッジと関連する栄養素に関して、サプリメント基準データに含まれる最終調節済み栄養素量データと、サプリメント供給可能データに含まれる栄養素残量データとを比較し、最終調節済み栄養素量データにより表される量の栄養素をサプリメント供給装置400が供給可能か否かを判定する。
配合支援部260が、第1の比較処理の結果として、サプリメントへ含ませる予定の栄養素を収容するためのカートリッジの全てがサプリメント供給装置400に搭載されていると判定し、且つ第2の比較処理の結果として、それぞれの栄養素に関して、最終調節済み栄養素量データにより表される量をサプリメント供給装置400が供給可能であると判定した場合(Yesの場合)、処理はステップS225へ進む。即ち、サプリメント基準データの内容は、ステップS223直前の内容と同じに維持される。このサプリメント基準データは、最終的にサプリメント供給装置400へ送られるので、ここでは、このサプリメント基準データを最終的サプリメント基準データという。
他方、配合支援部260は、第1の比較処理の結果として、サプリメントへ含ませる予定の栄養素を収容するための特定のカートリッジ(1以上)がサプリメント供給装置400に搭載されていないと判定した場合、ステップS224において、サプリメント基準データに含まれる栄養素データのうちの、その搭載されていないカートリッジと関連する栄養素と同じ栄養素を表す栄養素データに関連付けされた最終調節済み栄養素量データを「0」(0mg)に設定する。
また、配合支援部260は、第2の比較処理の結果として、それぞれの栄養素に関して、最終調節済み栄養素量データにより表される量が、栄養素残量データにより表される量より多いと判定した場合、ステップS224において、その最終調節済み栄養素量データを、栄養素残量データにより表される量を表すように変更する。従って、サプリメント基準データの内容は変更される。このサプリメント基準データは、最終的にサプリメント供給装置400へ送られるものなので、上記と場合と同様に、最終的サプリメント基準データという。
ステップS225において、配合支援部260は、最終的サプリメント基準データにユーザIDを付加し、その最終的サプリメント基準データを、インタフェース部220から、通信ネットワークNW4を介してサプリメント供給装置400のインタフェース部420へ送る。サプリメント供給装置400は、ステップS405において、その最終的サプリメント基準データを受け取り、ストレージ42に記憶する。サプリメント供給装置400がサプリメントを供給する際の動作は、特許文献1に記載のサプリメント供給装置の動作と同様であり、また、本発明の主要部分ではないので、ここでは説明を簡単なものとする。
ステップS406において、サプリメント供給装置400は、ユーザ装置200からサプリメントを供給する指示(サプリメント供給指示)が送られてくるまで待機する。
ステップS226において、サプリメント供給装置400の配置された位置に到着したユーザは、ユーザ装置200から、通信ネットワークNW4を介して、サプリメント供給指示をサプリメント供給装置400へ送る。
ステップS407において、サプリメント供給指示を受け取ったサプリメント供給装置400(サプリメント配合支援部460)は、インタフェース部420を介してユーザ装置200へ、図29gに示す画面を表示させるためのデータを送り、その画面により、コップを所定位置に置くこと、およびサプリメント供給装置400からサプリメントを取り出す手続を開始することを促す。サプリメント供給装置400は、サプリメント取り出しを開始する指示を受け取ると、供給部440を動作させ、カートリッジから、最終的サプリメント基準データに従って栄養素を取り出す動作を開始する。
ステップS408において、サプリメント供給装置400は、サプリメント取り出しに成功したか否かを判定する。例えば、サプリメントを取り出す動作中にサプリメント供給装置400で不具合が生じたか否かを判定する。一例として、サプリメント取り出し動作中に駆動部447のモータの電圧や電流を監視し、電圧値や電流値が所定の電圧範囲や電流範囲から外れた場合に、モータへの電力を遮断してモータを停止させ、且つサプリメント供給装置400で不具合が生じた旨の信号を生成するように、サプリメント供給装置400を構成することができる。このように、サプリメントの取り出しに成功しなかった場合、ステップS409において、サプリメント供給装置400は、ユーザ装置200へ、サプリメントの取り出しに失敗した旨のデータを送る。
ステップS408において、サプリメント供給装置400が、サプリメントの取り出しに成功したと判定した場合、ステップS410において、サプリメント供給装置400は、図29hに示す画面を表示させるためのデータ(サプリメントの取り出しが完了した旨を示すデータ)をユーザ装置200へ送り、その画面により、サプリメントの取り出しが完了した旨をユーザに知らせる。更に、サプリメント供給装置400(サプリメント配合支援部460)は、栄養素が取り出されたカートリッジのICチップに記憶されているカートリッジ管理テーブルのデータを書き換える。特定的には、使用したそれぞれのカートリッジに対応するカートリッジ管理テーブルの「栄養素の残量」データにより表されている現時点の数値を、その数値から最終的サプリメント基準データに含まれる最終調節済み栄養素量データの表す数値を減算した数値に変更する。サプリメント供給装置400は、ステップS409またはステップS410を終了した後、サプリメントを供給する処理を終了する。
ユーザ装置200は、ステップS227において、サプリメント供給装置400から、プリメントの取り出しに失敗した旨を表すデータ、または成功した旨を表すデータを受信する。
ステップS227において、ユーザ装置200は、受信したデータが、失敗した旨を表すデータであると判定した場合、ステップS228において、最終的サプリメント基準データを破棄し、今回のユーザ履歴テーブル510の「供給結果」に「失敗」と記録し、且つ「使用したサプリメント供給装置ID」、「使用日」、および「使用時刻」のデータを記録する。なお、失敗の場合、ユーザに対してサプリメントを供給していないので、ユーザ履歴テーブル510の「過去のスケジュール・データ」および「未来のスケジュール・データ」については「Null」(データ無し)と記録する。また、「期待作用ID」、「栄養素組合せID」、「摂取タイミング」、「形状」、および「調整剤ID」については、第1実施形態では用いない。
他方、ステップS227において、ユーザ装置200は、受信したデータが、成功した旨を表すデータであると判定した場合、ステップS229において、図18の一日の耐容上限量と関連して説明したように、最終的サプリメント基準データに含まれている栄養素データ(供給した栄養素を表すデータ)および最終調節済み栄養素量データ(供給したそれぞれの栄養素の量を表すデータ)と、それぞれの栄養素をユーザへ供給した日時を表すデータ(例えば、サプリメントの抽出が完了した旨を示すデータをユーザ装置200が受信した日時を表すデータ)とを、ユーザIDおよび履歴IDと関連付け、従って、ユーザ履歴テーブル510と関連付け、ストレージ22に記憶する。
また、ユーザ装置200は、ユーザ履歴テーブル510の「供給結果」に「成功」と記録し、且つ「使用したサプリメント供給装置ID」、「使用日」、および「使用時刻」のデータを記録する。また、ステップS228の場合と同様に、ユーザ履歴テーブル510の「期待作用ID」、「栄養素組合せID」、「摂取タイミング」、「形状」、および「調整剤ID」については、「Null」(データ無し)と設定する。
ステップS228またはステップS229が完了すると、ステップS230において、ユーザ装置200は、ステップS228またはS229の終了時点でユーザ装置200に記憶しているデータのうちの、管理サーバ装置100が記憶しているデータとは異なるデータ、即ち、ユーザ装置200において新たに作成されたデータおよび変更されたデータを、管理サーバ装置100へ送る。ステップS230を終了後、ユーザ装置200は、サプリメントの配合の処理を終了する。
管理サーバ装置100は、ステップS102において、ユーザ装置200から送信されたデータを受信し、ストレージ12に記憶する。ステップS102の終了後、管理サーバ装置100は、ユーザ装置200と関連する処理を終了する。
以上が第1実施形態における各装置の動作である。第1実施形態は、ユーザへ供給するサプリメントに含まれる栄養素に関して、後にユーザから得られた情報に基づいて、栄養素の量をユーザに適するように変更できる利点があり、それにより、ユーザにサプリメントの効果を更に感じさせることができる効果がある。
第1実施形態へ付加可能な構成
第1実施形態へ付加可能なオプションとして、ユーザ装置200は、例えば、ステップS225の直後またはステップS226の直前に、インタフェース部220で、図29fに示す画面と似た画面を表示することができる。インタフェース部220で表示する画面では、画面最上部にユーザ名(「知財太郎」)を表示する。その表示領域の下の領域に、図29fでは、ストライプを表示し、そのストライプの中に「期待効果:皮膚(顔)の抗酸化」というテキストを表示しているが、この例では、テキスト「期待効果:皮膚(顔)の抗酸化」は表示せず、ストライプのみを表示する。
ストライプの下の領域には、「栄養学とユーザ評価平均から求めたサプリメント配合」というテキストを表示し、その下の領域に、サプリメントに含まれる各栄養素の量を表示する。表示される量は、多数の人から得られたデータおよび栄養学に基づいて予め求められ、管理サーバ装置100に記憶されている各栄養素の基準量であり、そのデータは、管理サーバ装置100からユーザ装置200へ送られてストレージ22に記憶されている。
各栄養素の基準量を表示する領域の下には、「知財太郎さんの配合係数を考慮」というテキストを表示する。「配合係数」とは、活動係数、属性係数、履歴係数、および評価係数の上位概念的な名称であり、また、総称でもある。このテキストの下の領域には、ユーザへ供給する予定のサプリメントに含まれる各栄養素の基準量へ適用する係数(配合係数)の値を表示する(例えば、「ビタミンC配合係数[×1.3]」という表示)。配合支援部260は、表示する配合係数の値を求めるために、各栄養素と関連付けてストレージ22に記憶されている活動係数と属性係数と履歴係数とを乗算し、その値の小数点2位を四捨五入する。各栄養素と関連付けて評価係数も記憶されている場合、配合支援部260は、表示する配合係数の値を求めるために、活動係数と属性係数と履歴係数と評価係数とを乗算し、その値の小数点2位を四捨五入する。
配合係数を表示する領域の下には、サプリメントに含まれる栄養素の名称と、各栄養素の基準量に配合係数を乗算した値(計算上の供給量)とを表示する。なお、ステップS218およびステップS220において量が調節された栄養素に関しては、予定される供給量を表示する領域の下に、計算上の供給量を供給できない旨を示す表示を行うことも可能である。
栄養素の名称と計算上の供給量とが表示される領域の下には、ユーザ装置200での今回のサプリメントの配合のための処理を終了させる命令を入力するための領域(「終了」アイコン)と、サプリメント供給装置400へ、サプリメントを供給する指示を送信するための領域(「サプリメントを抽出」アイコン)とが表示される。
また、サプリメント供給装置400も、例えば、サプリメント供給装置400のインタフェース部420からサプリメントを取り出す指示をユーザが手動で入力する構成(例えば、インタフェース部420の画面上に、サプリメントを取り出す命令を入力するためのアイコンを表示し、そのアイコンにユーザが指を接触させる構成)の場合、ユーザ装置200における上記の画面と同様の画面を、ステップS405の直後に表示することができる。
第2実施形態
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態においても、上記の管理サーバ装置100、ユーザ装置200、およびサプリメント供給装置400を用いる。また、第2実施形態では、第1実施形態で用いた基礎的なテーブル(例えば、ユーザ情報テーブル500、ユーザ情報テーブル510など)を用いるが、第1実施形態で用いたスケジュール・データと関連するテーブル、即ち、行動情報決定テーブル550、サプリメント基準情報テーブル560などは用いない。
第2実施形態では、ユーザがサプリメントに期待する作用を表すデータ(期待作用データ)を、ユーザ装置200からユーザに入力させ、ユーザ装置200が、その作用を生じさせ得るサプリメントを、サプリメント供給サービスの提供者が予め設定している複数のサプリメントの中から選択し、そのサプリメントをユーザへ供給する。その後、そのサプリメントを摂取したユーザから、そのサプリメントに関する評価を表すデータ(効果評価値)を受け取り、その効果評価値に基づいて、後にユーザへ供給するサプリメントの配合を変更する処理を行う。配合を変更する処理は、サプリメントに含まれていた栄養素のうちの1以上の栄養素を別の栄養素に置換すること、サプリメントに含まれていた栄養素のうちの1以上の栄養素を排除すること、サプリメントに新たな栄養素を付加することなどを含む。
上記の処理を実現するために、第2実施形態では、図20に示す期待作用テーブル600、図21に示す期待作用別栄養素組合せテーブル610、図22に示すサプリメント特性情報テーブル620、および図23に示す効果評価値テーブル630を用いる。また、第2実施形態では、図9に示すユーザ情報テーブル510も用いるが、このテーブルに、第1実施形態では使用しなかった「期待作用ID」および「栄養素組合せID」(これらについては後に説明する)を表すデータを記録する。なお、第2実施形態では、ユーザ情報テーブル510の「過去のスケジュール・データ」、「未来のスケジュール・データ」、「摂取タイミング」、「形状」、および「調整剤ID」のデータは使用しない。以下に、図20、図21、図22、および図23に示すテーブルについて説明する。
図20の説明
図20は、サプリメントの摂取により期待される作用の識別番号である「期待作用ID」と、作用が生じることが期待される体の部位を表すデータ「体部位」と、その体部位で期待される作用を表すデータ「期待作用」とを関連付ける期待作用テーブル600を示す。例えば、期待作用ID「002」は、サプリメント摂取による作用が期待される体部位は「脚」であり、その作用は「疲労回復」であることを示す。
図21の説明
図21は、ユーザの期待する作用(期待作用)と、その期待作用を生じさせ得る栄養素の組合せ(栄養素組合せ)と、ユーザへ供給するサプリメントに含まれる栄養素の量を計算する際に用いられるデータ(基準量、評価係数などを含む)とを関連付ける期待作用別栄養素組合せテーブル610を示す。このテーブルの原本は、予め作成されて管理サーバ装置100のストレージ12に記憶されており、ユーザ装置200は、そのコピーを受信してストレージ22に記憶し、ユーザに対応するようにその内容の一部を変更する。第2実施形態では、1つの作用を生じさせ得る栄養素組合せを複数個準備する。
図21に示す期待作用別栄養素組合せテーブル610において、「期待作用ID」は、期待される作用を識別するIDである。なお、このテーブル610では、例として4つの期待作用ID(001〜004)が示されているが、任意の数の期待作用に対応する数の期待作用IDを記録することができる。第2実施形態では、ユーザが、サプリメントに期待する作用(期待作用)を表すデータ(「期待作用ID」)をユーザ装置200から入力する。この「期待作用ID」は、ユーザ履歴テーブル510(図9)の「期待作用ID」データとしても記録される。
「栄養素組合せID」は、栄養素の組合せのそれぞれを識別するIDである。この例では、複数の「栄養素組合せID」がそれぞれの期待作用IDに関連付けされている。例えば、期待作用ID「001」には栄養素組合せID「001」、「002」、および「003」が関連付けされている。期待作用ID「001」に関連付けする栄養素組合せIDの数(従って、栄養素組合せのタイプ)は、任意に設定することができる。
第2実施形態では、ユーザが選択した期待作用を生じさせ得る栄養素組合せ(1つの栄養素組合せID)を、ユーザ装置200が、複数の栄養素組合せ(複数の栄養素組合せID)の中から自動的に選択する。この選択された「栄養素組合せID」は、ユーザ履歴テーブル510(図9)の「栄養素組合せID」データとして記録される。
それぞれの「栄養素組合せID」には、「栄養素組合せ追加時履歴ID」と、「組み合わされる栄養素」とを表すデータが関連付けされている。
「栄養素組合せ追加時履歴ID」は、ユーザ履歴テーブル510に記録されている履歴IDに対応する。第2実施形態では「栄養素組合せ追加時履歴ID」を使用しないので、ここでは、これについての説明は省略する。なお、期待作用別栄養素組合せテーブル610の期待作用ID「002」と関連付けされている栄養素組合せID「004」と関連するデータ(図ではイタリック体のテキストで示す)は、「栄養素組合せ追加時履歴ID」を用いる構成と関連するデータであるので、第2実施形態における期待作用別栄養素組合せテーブル610には含まれないものとする。
栄養素組合せIDと関連付けて記録される「組み合わされる栄養素」データは、栄養素組合せに含まれる栄養素を表すデータである。例えば、期待作用ID「001」と関連付けされた栄養素組合せID「001」と関連付けされた「組み合わされる栄養素」データは、「ビタミンC」を表すデータと「ビタミンE」を表すデータとを含む。この「ビタミンC」と「ビタミンE」とのそれぞれには、その基準量を表すデータ「基準量」、具体例としては、「ビタミンC」に対しては「500」mgを表すデータが関連付けされ、「ビタミンE」に対しては「5」mgを表すデータが関連付けされる。
更に、「ビタミンC」を表すデータと「ビタミンE」を表すデータとのそれぞれには、第1実施形態の図15に示す「基準量に適用する評価係数」と同様のデータ(図21においても「基準量に適用する評価係数」と称する)が関連付けされる。また、栄養素組合せIDには、第1実施形態の図15に示す「前回の効果評価値」と同様のデータ(図21においても「前回の効果評価値」と称する)が関連付けされる。第2実施形態における「基準量に適用する評価係数」および「前回の効果評価値」は、第1実施形態の「基準量に適用する評価係数」および「前回の効果評価値」と同様であるので、説明を省略する。
また、図21に示す期待作用別栄養素組合せテーブル610には示していないが、栄養素量を計算する処理で使用する効果評価値(実評価値)が、「前回の効果評価値」と関連付けて記録されている。また、「前回の効果評価値」が記録されていない時点、即ち、栄養素組合せに対して未評価である時点では、その栄養素組合せに関する実評価値として4が記録されている。即ち、初期には、栄養素組合せIDに実評価値4が関連付けて記録されている。
図22の説明
図22は、それぞれの栄養素を表すデータ「栄養素」と、その栄養素の摂取により生じ得る作用のID「期待作用ID」と、その栄養素をユーザへ供給するか否かを指定するデータ「除外」と、それぞれの栄養素がサプリメント以外から摂取される量を表すデータ「サプリメント以外からの摂取量」とを関連付けるサプリメント特性情報テーブル620を示す。このテーブルの原本は、予め作成されて管理サーバ装置100のストレージ12に記憶されており、ユーザ装置200は、そのコピーを受信してストレージ22に記憶し、ユーザに対応するようにその内容の一部を変更する。
第2実施形態では、「栄養素」は、サプリメント供給サービスで供給可能な全ての栄養素のそれぞれを表すデータである。サプリメント特性情報テーブル620では、「栄養素」は、「ビタミンC」、「βカロテン」、「ビタミンE」などを含む。
それぞれの「栄養素」と関連付けされる「期待作用ID」は、期待作用テーブル600記録されている「期待作用ID」と同じものである。例えば、栄養素「ビタミンC」には、期待作用ID「001」、「002」、および「005」が関連付けされている。
「栄養素」と関連付けられる「除外」データは、「FALSE」または「TRUE」と設定される。或る栄養素を除外する場合、即ち、ユーザへ供給するサプリメントにその栄養素を含めるべきではない場合、「除外」の内容は「TRUE」と設定される。或る栄養素を除外しない場合、即ち、ユーザへ供給するサプリメントにその栄養素を含めることが可能である場合、「除外」データは「FALSE」と設定される。「除外」の内容を「FALSE」と設定するか「TRUE」と設定するかは、ユーザ情報テーブル500(図7)の「除外する栄養素」に基づいて決定される。サプリメント特性情報テーブル620では、「ビタミンD」および「亜鉛」と関連付けされている「除外」データが「TRUE」と設定されている。この設定により、このユーザへ供給するサプリメントの内容を決定する際に、ビタミンDおよび亜鉛は除外される。
「栄養素」と関連付けられる「サプリメント以外からの摂取量」データは、ユーザにより入力する構成とすることができる。例えば、ユーザが、特定の栄養素に関して、1日に摂取した量を知っている場合または推定可能な場合、ユーザが、その栄養素に関しての摂取量をユーザ装置200から入力し、サプリメント特性情報テーブル620に記録することができる。ユーザが、摂取した量を知らない場合または推定不可能な場合には、摂取量の入力を行う必要はなく、その場合は「サプリメント以外からの摂取量」データとして「0」mgが記録される。サプリメント特性情報テーブル620では、「ビタミンC」に関してのみ、「サプリメント以外からの摂取量」データ(「50」mg)が記録されている。別の例としては、各栄養素に関しての「サプリメント以外からの摂取量」データとして、研究や統計に基づいて求められた1日の摂取量を、管理サーバ装置100で予め記録しておき、それらを、ユーザ装置200へ送るサプリメント特性情報テーブル620に予め記録しておくことも可能である。
個々の栄養素に関して、サプリメント以外から摂取できる量をサプリメントで供給する必要はないので、ユーザへ供給するサプリメントに含まれる栄養素の量を決定する際には、それぞれの栄養素についての「サプリメント以外からの摂取量(mg)」を減算する。
図23の説明
図23は、ユーザ履歴テーブル510の「履歴ID」と、ユーザの摂取したサプリメントに関して期待されていた作用を識別する「期待作用ID」と、「期待作用ID」に対応する作用がどの程度得られたかを表す「効果評価値」とを関連付ける効果評価値テーブル630を示す。
効果評価値テーブル630の「履歴ID」は、ユーザ履歴テーブル510の「履歴ID」と同じデータである。
「期待作用ID」は、「履歴ID」と関連するサプリメントに関して期待されていた作用、即ち、ユーザにより選択された期待作用に対応するIDと、ユーザにより選択された期待作用以外の、そのサプリメントに関して期待され得る作用(以下、付加的期待作用という)に対応するIDとを含む。各サプリメントに関しての付加的期待作用を表すデータ(これも期待作用IDである)は、サプリメントを構成する栄養素組合せ(栄養素組合せID)毎に予め決定し、「栄養素組合せID」と関連付けて記憶しておく。
「履歴ID」と関連するサプリメント(栄養素組合せ)、即ち、以前に供給されたサプリメントの期待作用に関する評価を行う時、ユーザ装置200は、ユーザ履歴テーブル510の「期待作用ID」と「栄養素組合せID」とを読み出し、ユーザ装置200のインタフェース部220の画面において、期待作用IDに対応する作用に関する効果評価値を入力する領域を設定する。ユーザ装置200は、更に、インタフェース部220で表示する画面に、「栄養素組合せID」と関連付けされた付加的期待作用に関する効果評価値を入力する領域を設定し、それらの領域からユーザに効果評価値を入力させる。例えば、効果評価値テーブル630を用いて説明すると、履歴ID「010」に関しては、ユーザにより選択された期待作用に対応する期待作用IDが「001」であり、付加的期待作用に対応する期待作用IDが「002」、「005」、および「027」である。これは、評価の対象となったサプリメントを構成する栄養素組合せに関して、3つの付加的期待作用があり得ることを意味する。別の例として、履歴ID「011」と関連する栄養素組合せに関しては、ユーザにより選択された期待作用に対応する期待作用IDが「003」であり、付加的期待作用は5つ(期待作用ID005、008、016、017、および019)ある。なお、付加的期待作用に対する効果評価値の入力は必須ではなく、第2実施形態では、付加的期待作用に関する効果評価値を用いない。
「効果評価値」は、期待作用および付加的期待作用に関しての、ユーザにより入力された効果評価値を表すデータである。ユーザにより効果評価値が入力されていない場合、効果評価値は「Null」と設定される。効果評価値は、第1実施形態の効果評価値と同様である。効果評価値テーブル630では、例えば、履歴ID「010」と関連する栄養素組合せの期待作用「001」に関しては、効果評価値「4」が関連付けされている。これは、期待作用「001」に関する評価として、ユーザが「4」を入力したことを意味する。期待作用「002」に関しては効果評価値「4」、期待作用「005」に関しては効果評価値「1」が関連付けされている。期待作用「027」に関しては効果評価値「Null」が関連付けされており、これは、期待作用「027」に関しての効果評価値が入力されていないことを示している。
第2実施形態における動作の説明
次に、図24Aないし図24Dに示すフローチャートを参照して、第2実施形態の動作について説明する。図24Aないし図24Dに示すフローチャートは、管理サーバ装置100、ユーザ装置200、およびサプリメント供給装置400により行われる動作を示す。ユーザ装置200およびサプリメント供給装置400を動作させるためのアプリケーション(プログラム)は、管理サーバ装置100からユーザ装置200およびサプリメント供給装置400へ予め送られ、ユーザ装置200およびサプリメント供給装置400それぞれのストレージへ記憶されている。
第2実施形態における処理の一部では、第1実施形態における処理の一部と同様の処理を行う。第1実施形態における処理のステップは「ステップS***」のように記載したが、それらのステップとは異なる第2実施形態のステップは「ステップSa***」と記載する。また、第1実施形態と同様に、「Sa」に続く数字が、そのステップを行う装置を示す。具体的には、「Sa1**」は、管理サーバ装置100により行われるステップを表し、「Sa2**」は、ユーザ装置200により行われるステップを表し、「Sa4**」は、サプリメント供給装置400により行われるステップを表す。また、第2実施形態における処理のステップのうち、第1実施形態における処理のステップと同じステップに関しては、第1実施形態のステップの番号を使用または併記する。
第2実施形態における初期の処理は、図19Aに示す第1実施形態における処理と同じである。具体的には、処理の初期には、管理サーバ装置100はステップS101までの処理を行い、ユーザ装置200はステップS205までの処理を行い、サプリメント供給装置400はステップS404までの処理を行う。
図24AのステップSa201は図19AのステップS205に続くステップである。ステップSa201において、ユーザ装置200のサプリメント配合支援部260(以下、配合支援部260という)は、ユーザがサプリメント供給サービスを受けるのが初めてか否かを判定する。この判定の処理は、例えば、ユーザIDと関連付けされている履歴IDがあるか否かを判定することなどにより実現できる。ユーザがサプリメント供給サービスを受けるのが初めてである場合、履歴IDは記憶されていない。ステップSa201において、配合支援部260が、ユーザがサプリメント供給サービスを受けるのが初めてではないと判定した場合、処理はステップSa202へ進み、初めてであると判定した場合、処理はステップSa203へ進む。
ステップSa202において、ユーザ装置200は、ユーザから、インタフェース部220を介して、前回供給されたサプリメントに対する効果評価値の入力を受ける。
ステップSa202での処理では、配合支援部260は、ストレージ22から、ユーザIDと関連付けされている履歴IDを読み出し、履歴IDに基づいてユーザ履歴テーブル510を読み出し、ユーザ履歴テーブル510の「期待作用ID」および「栄養素組合せID」を読み出す。
配合支援部260は、読み出した「期待作用ID」に対応する作用についての評価、即ち、ユーザが最も最近摂取したサプリメントに対する評価(効果評価値)をユーザに入力させるために、インタフェース部220の表示部に、第1実施形態のステップS208において表示した画面と同じ画面(図29dに示す画面の一部を変更した画面)を表示する。この例でも、第1実施形態と同様に、評価は、1、2、3、4、および5の5つの効果評評価値のうちの1つを選択することにより行われる。この実施形態においても、ユーザにより入力された効果評価値を入力評価値という。
効果評価値(入力評価値)を受け取った配合支援部260は、ストレージ22から期待作用別栄養素組合せテーブル610を読み出し、期待作用別栄養素組合せテーブル610内の栄養素組合せIDのうちの、ユーザ履歴テーブル510から先に読み出した「栄養素組合せID」(「期待作用ID」と関連付けされた「栄養素組合せID」)と関連付けされる「前回の効果評価値」として、その効果評価値を記録する。この時、配合支援部260は、その効果評価値に日時データ等も関連付けて記憶する。なお、図21に示す期待作用別栄養素組合せテーブル610では、「前回の効果評価値」を記録する欄を1つのみ示しているが、新たに効果評価値が入力された場合において、今回の入力の前の「前回の効果評価値」が記録されている場合、今回の入力の前の「前回の効果評価値」は、過去の効果評価値として、新たな「前回の効果評価値」(今回入力された効果評価値)と関連付けて記録する。このように日時データ等も関連付けて記憶したデータは、ユーザに対して統計的情報を表示する構成を実現する際に使用することができる。処理は、ステップSa202からステップSa203へ進む。
ステップSa203において、ユーザ装置200は、ユーザが今回期待する作用を表すデータ(期待作用ID)の入力を受ける。
ステップSa203での処理では、配合支援部260は、インタフェース部220の表示部に、期待作用IDをユーザに入力させるための画面を表示する。インタフェース部220は、例えば、それぞれの期待でき得る作用に関して、その作用を表すアイコンおよびテキストを、画面内の所定の領域に表示し、その領域にユーザの指などが接触したときに、その領域に対応する期待作用IDがユーザ装置200へ入力されるように構成する。
ステップSa203で期待作用IDの入力を受けた配合支援部260は、ステップSa204において、今回入力された期待作用IDが、以前に入力され記憶された期待作用IDと同じか否かを判定する。この処理では、配合支援部260は、過去に作成されたユーザ履歴テーブル510(「期待作用ID」データとして、過去に入力された期待作用IDを記録している)を読み出し、今回入力された期待作用IDと、以前に記憶された期待作用IDとを比較する。配合支援部260は、記憶されていた期待作用IDの中に、今回入力された期待作用IDと同じ期待作用IDがなかったと判定した場合、処理はステップSa205へ進む。ステップSa205での処理については後に説明する。配合支援部260が、以前に記憶された期待作用IDの中に、今回入力された期待作用IDと同じ期待作用IDがあったと判定した場合、処理はステップSa206へ進む。
第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、ユーザ装置200から入力された効果評価値(入力評価値)に基づいて、調節済み栄養素量を計算する処理で使用する効果評価値(実評価値)を決定する。期待作用別栄養素組合せテーブル610の「前回の効果評価値」として記録されている値は、入力評価値であり、「基準量に適用する評価係数」の欄に記載されている「効果評価値」のそれぞれは実評価値である。
ステップSa206において、配合支援部260は、今回の入力評価値が4以上であるか否かを判定する。配合支援部260が、入力評価値が4以上であると判定した場合、処理はステップSa207へ進み、ステップSa207において、配合支援部260は、今回の入力処理以前に記録された実評価値のうちの最後に記録された実評価値(以下、最後の実評価値という)を、入力評価値に対応する実評価値に決定して記録する。配合支援部260が、入力評価値が4以上ではないと判定した場合、処理はステップSa208へ進む。
ステップSa208において、配合支援部260は、最後の実評価値が4であるか否かを判定する。配合支援部260が、最後の実評価値が4であると判定した場合、処理はステップSa209へ進み、ステップSa209において、配合支援部260は、実評価値を3に決定して記録する。配合支援部260が、入力評価値が4ではないと判定した場合、処理はステップSa210へ進む。
ステップSa210において、配合支援部260は、最後の実評価値が3であるか否かを判定する。配合支援部260が、最後の実評価値が3であると判定した場合、処理はステップSa211へ進み、ステップSa211において、配合支援部260は、実評価値を2に決定して記録する。配合支援部260が、入力評価値が3ではないと判定した場合、処理はステップSa212へ進む。
ステップSa212において、配合支援部260は、最後の実評価値が2であるか否かを判定する。配合支援部260が、最後の実評価値が2であると判定した場合、処理はステップSa213へ進み、ステップSa213において、配合支援部260は、実評価値を1に決定して記録する。配合支援部260が、入力評価値が2ではないと判定した場合、処理はステップSa214へ進む。
ステップSa214において、配合支援部260は、今回入力された期待作用IDと関連付けされており且つ最も最近使用された栄養素組合せを、別の栄養素組合せに変更する。この処理では、配合支援部260は、期待作用IDと関連付けて記録されている複数の栄養素組合せIDのうちの、最も最近使用された栄養素組合せIDの次の栄養素組合せIDを、ID番号の順に循環的に選択する。例えば、最も最近使用された栄養素組合せIDが「001」である場合、最も最近使用された栄養素組合せIDの次の栄養素組合せIDは「002」であり、配合支援部260は、新たな栄養素組合せIDとして「002」を選択する。最も最近使用された栄養素組合せIDの番号が最大値であった場合には、新たな栄養素組合せIDとして、最小の番号の栄養素組合せID、即ち、「001」を選択する。上記の処理について、図24Dを参照して説明する。
図24DのステップSa214−1において、配合支援部260は、今回入力された期待作用IDと関連付けて記録されている複数の栄養素組合せIDの番号のうちの、最も最近使用された栄養素組合せIDの番号が最大であるか否かを判定する。配合支援部260は、最も最近使用された栄養素組合せIDの番号が最大ではないと判定した場合、ステップSa214−2において、最も最近使用された栄養素組合せIDの次の栄養素組合せIDを選択する。
例えば、最も最近使用された栄養素組合せIDが「001」である場合、新たな栄養素組合せIDとして「002」を選択し、今回入力された期待作用ID「001」に栄養素組合せID「002」を関連付けて記録する。また、今回作成されるユーザ履歴テーブル510の「栄養素組合せID」としても「002」が記録される(期待作用IDは変更されない)。なお、期待作用ID「001」と関連付けられている栄養素組合せID「002」が初めて使用されるものである場合、栄養素組合せID「002」には実評価値4が関連付けて記録されている(図21に関する上記の説明を参照)。
他方、ステップSa214−1において、配合支援部260は、最も最近使用された栄養素組合せIDの番号が最大であると判定した場合、ステップSa214−3において、今回入力された期待作用IDと関連付けて記録されている全ての栄養素組合せIDと関連付けされる「前回の効果評価値」を4に設定し、且つ実評価値を4に設定する。
ステップSa214−3に続いて、ステップSa214−4において、配合支援部260は、今回入力された期待作用IDと関連付けて記録されている複数の栄養素組合せIDの番号のうちの最も小さい番号の栄養素組合せID(「001」)を、新たな栄養素組合せIDとして選択する。
例えば、今回入力された期待作用IDが「001」であり、最も最近使用された栄養素組合せIDが「003」である場合、配合支援部260は、新たな栄養素組合せIDとして「001」を選択し、期待作用ID「001」に栄養素組合せID「001」を関連付けて記録する。また、今回作成されるユーザ履歴テーブル510の「栄養素組合せID」としても「001」が記録される(期待作用IDは変更されない)。
上記のステップ(Sa214−1からSa214−4)が、ステップSa214で行われるステップであり、ステップSa214の後、処理はステップSa215へ進む。
他方、ステップSa204において、配合支援部260が、以前に記憶された期待作用IDの中に、今回入力された期待作用IDと同じ期待作用IDがなかったと判定した場合、即ち、ユーザにより入力された期待作用が、初めて入力された期待作用であった場合、ステップSa205において、配合支援部260は、期待作用別栄養素組合せテーブル610を参照して、今回入力された期待作用IDと関連付けられている栄養素組合せIDのうちの、最初の栄養素組合せID(即ち、栄養素組合せID「001」)を選択する。この栄養素組合せIDに関しても、実評価値4が関連付けて記録されている。ステップSa205を終了後、処理はステップSa215へ進む。
ステップSa205、Sa207、Sa209、Sa211、Sa213、またはSa214が完了した時点で、今回ユーザへ供給するサプリメントに関して、期待作用IDと、期待作用IDと関連付けられた1つの栄養素組合せID(従って、サプリメントに含まれる栄養素および栄養素の基本量)と、実評価値とが決定されている。即ち、この時点で、ユーザへ供給するサプリメントに含まれる栄養素を表すデータと、各栄養素の基準量を表すデータとが決定されており、これらのデータは、第1実施形態のサプリメント基準データに含まれるデータと実質的に同じであるので、第2実施形態においても、サプリメントに含まれる栄養素を表すデータ(栄養素データ)とその栄養素の量を表すデータ(栄養素量データ)とを組み合わせたデータをサプリメント基準データと称することにする。
ステップSa215において、配合支援部260は、サプリメント基準データに含まれる栄養素データにより表される栄養素のそれぞれについて、今回ユーザへ供給する予定の量(調節済み栄養素量)を計算する。ここでは、サプリメント特性情報テーブル620の「サプリメント以外からの摂取量」として数値が記録されている場合には、その数値を基準量から減算する。従って、調節済み栄養素量を求める計算式は、
[調節済み栄養素量]=
([基準量]−[サプリメント以外からの摂取量])×[評価係数]
となる。
例えば、期待作用IDが「001」であり、栄養素組合せIDが「001」であり、実評価値(「基準量に適用する評価係数」における効果評価値)が「3」である場合、期待作用別栄養素組合せテーブル610に基づくと、今回ユーザへ供給する予定のサプリメントに含まれる栄養素はビタミンCおよびビタミンEであり、ビタミンCおよびビタミンEそれぞれの基準量は500mgおよび5mgであり、ビタミンCおよびビタミンEそれぞれに関する評価係数が1.1(「基準量に適用する評価係数」における「効果評価値3」(実評価値3)と関連付けて記録されている係数)である。ビタミンCおよびビタミンEに関して、「サプリメント以外からの摂取量」が記録されていない場合、ビタミンCおよびビタミンEそれぞれの調節済み栄養素量は、
ビタミンC: 調節済み栄養素量=500mg×1.1=550mg
ビタミンE: 調節済み栄養素量=5mg×1.1=5.5mg
となる。この計算後、サプリメント基準データにおける栄養素の量を表すデータは変更される(基準量から、基準量へ評価係数を乗算した量に変更される)。
次に、図24BのステップSa216において、配合支援部260は、第1実施形態のステップS220の場合と同様に、上記のように決定された調節済み栄養素量の栄養素のそれぞれを含むサプリメントをユーザへ供給した場合に、ユーザに対して一日(24時間内)内に供給することになる各栄養素の総量(以下、これを栄養素総量という)を計算する。
ステップSa216での処理を実現するために、サプリメント供給装置400からサプリメントを供給した後のステップにおいて、ユーザへ供給されたサプリメントに含まれる栄養素を表す栄養素データと、それぞれの栄養素の量を表すデータと、それぞれの栄養素をユーザへ供給した日時を表すデータとが、ユーザIDと関連付けてストレージ22に記憶される。配合支援部260は、それぞれの栄養素に関して、現時点から24時間前までの間に記録されたその栄養素の量を表すデータを読み出し、読み出したデータにより表される量の合計と、調節済み栄養素量とを加算することにより、栄養素総量を計算する。
ステップSa217において、配合支援部260は、第1実施形態のステップS221の場合と同様に、それぞれの栄養素について、栄養素総量が耐容上限量を越えるか否かを判断する。耐容上限量は、ユーザ情報テーブル500およびサプリメント耐容上限量テーブル(一例はテーブル590)に基づいて決定される。
配合支援部260は、それぞれの栄養素について、上記の栄養素総量と耐容上限量とを比較する。配合支援部260は、栄養素総量が耐容上限量以下である(No)と判定した場合、ステップSa215で計算された調節済み栄養素量を変更せず、処理はステップSa219へ進む。
配合支援部260は、栄養素総量が耐容上限量を越える(Yes)と判定した場合、ステップSa218において、第1実施形態のステップS222の場合と同様に、ステップSa215で計算された調節済み栄養素量を変更する処理を行う。具体的には、配合支援部260は、栄養素総量から耐容上限量を減算する処理を行い、その結果として正の値が算出された場合、その正の値を調節済み栄養素量から減算し、その結果として得られた値を最終調節済み栄養素量と定義する。
上記の処理を終了した時点(即ち、ステップSa219の直前)のサプリメント基準データは、初期の栄養素データと同じ栄養素データと、上記の処理により調節された栄養素基準量データ(最終調節済み栄養素量データ)とを含む。
ステップSa219において、配合支援部260は、第1実施形態のステップS223の場合と同様に、サプリメント基準データに従った配合のサプリメントをサプリメント供給装置400からユーザへ供給可能か否かを判定し、供給可能ではない場合、ステップSa220へ進み、第1実施形態のステップS224の場合と同様に、サプリメント基準データを更に変更する。供給可能である場合、サプリメント基準データを変更せず、図24CのステップSa221(第1実施形態におけるステップS225に対応)へ進む。
ステップSa219では、配合支援部260は、ステップS204でのペアリング処理の相手となったサプリメント供給装置400から受信してストレージ22に記憶されていたサプリメント供給可能データを読み出す。ステップSa219では、配合支援部260は2つの比較処理を行う。
第1実施形態のステップS223と同様に、第1の比較処理では、配合支援部260は、サプリメントへ含ませる予定の栄養素を収容するためのカートリッジがサプリメント供給装置400に搭載されているか否かを判定する。第2の比較処理では、配合支援部260は、サプリメントへ含ませる予定の栄養素のうちの、サプリメント供給装置400に搭載されているカートリッジと関連する栄養素に関して、最終調節済み栄養素量データにより表される量の栄養素をサプリメント供給装置400が供給可能か否かを判定する。
配合支援部260が、第1の比較処理の結果として、サプリメントへ含ませる予定の栄養素を収容するためのカートリッジの全てがサプリメント供給装置400に搭載されていると判定し、且つ第2の比較処理の結果として、それぞれの栄養素に関して、最終調節済み栄養素量データにより表される量をサプリメント供給装置400が供給可能であると判定した場合(Yesの場合)、処理は図24CのステップSa221へ進む。即ち、サプリメント基準データの内容は、ステップSa219直前の内容と同じに維持される。このサプリメント基準データは、最終的にサプリメント供給装置400へ送られるので、ここでも、第1実施形態と同様に、このサプリメント基準データを最終的サプリメント基準データという。
他方、配合支援部260は、第1の比較処理の結果として、サプリメントへ含ませる予定の栄養素を収容するための特定のカートリッジ(1以上)がサプリメント供給装置400に搭載されていないと判定した場合、ステップSa220において、サプリメント基準データに含まれる栄養素データのうちの、その搭載されていないカートリッジと関連する栄養素と同じ栄養素を表す栄養素データに紐付けされた最終調節済み栄養素量データを「0」(0mg)に設定する。
また、配合支援部260は、第2の比較処理の結果として、それぞれの栄養素に関して、最終調節済み栄養素量データにより表される量が、栄養素残量データにより表される量より多いと判定した場合、ステップSa220において、その最終調節済み栄養素量データを、栄養素残量データにより表される量を表すように変更する。従って、サプリメント基準データの内容は変更される。このサプリメント基準データは、最終的にサプリメント供給装置400へ送られるものなので、上記と場合と同様に、最終的サプリメント基準データという。処理はステップSa220からステップSa221へ進む。
ステップSa221において、配合支援部260は、最終的サプリメント基準データにユーザIDを付加し、その最終的サプリメント基準データを、インタフェース部220から、通信ネットワークNW4を介してサプリメント供給装置400のインタフェース部420へ送る。サプリメント供給装置400は、ステップS405において、その最終的サプリメント基準データを受け取り、ストレージ42に記憶する。ステップS405は第1実施形態におけるステップS405と同じであるので、説明を省略する。
ステップS406(第1実施形態におけるステップS406と同じ)において、サプリメント供給装置400は、ユーザ装置200からサプリメント供給指示が送られてくるまで待機する。
ステップSa222(第1実施形態におけるステップS222に対応)において、ユーザは、ユーザ装置200から、通信ネットワークNW4を介して、サプリメント供給指示をサプリメント供給装置400へ送る。
ステップS407(第1実施形態におけるステップS407と同じ)において、サプリメント供給指示を受け取ったサプリメント供給装置400(サプリメント配合支援部460)は、ユーザ装置200へ、図29gに示す画面を表示させるためのデータを送り、その画面により、コップを所定位置に置くこと、およびサプリメント供給装置400からサプリメントを取り出す手続を開始することをユーザに促す。サプリメント供給装置400は、サプリメント取り出しを開始する指示を受け取ると、供給部440を動作させ、最終的サプリメント基準データに従ってカートリッジから栄養素を取り出す動作を開始する。
ステップS408(第1実施形態におけるステップS408と同じ)において、サプリメント供給装置400は、サプリメント取り出しに成功したか否かを判定する。サプリメントの取り出しに成功しなかった場合、ステップS409(第1実施形態におけるステップS409と同じ)において、サプリメント供給装置400は、ユーザ装置200へ、サプリメントの取り出しに失敗した旨のデータを送る。
ステップS408において、サプリメント供給装置400が、サプリメントの取り出しに成功したと判定した場合、ステップS410(第1実施形態におけるステップS410と同じ)において、サプリメント供給装置400は、図29hに示す画面を表示させるためのデータ(サプリメントの取り出しが完了した旨を示すデータ)をユーザ装置200へ送り、その画面により、サプリメントの取り出しが完了した旨をユーザに知らせる。更に、サプリメント供給装置400は、栄養素が取り出されたカートリッジのICチップに記憶されているカートリッジ管理テーブルのデータを書き換える。特定的には、使用したそれぞれのカートリッジに対応するカートリッジ管理テーブルの「栄養素の残量」データにより表されている現時点の数値を、その数値から最終的サプリメント基準データに含まれる最終調節済み栄養素量データの表す数値を減算した数値に変更する。サプリメント供給装置400は、ステップS409またはステップS410を終了した後、サプリメントを供給する処理を終了する。
ユーザ装置200は、ステップSa223(第1実施形態におけるステップS227に対応)において、サプリメント供給装置400から、プリメントの取り出しに失敗した旨を表すデータ、または成功した旨を表すデータを受信する。
ステップSa223において、ユーザ装置200は、受信したデータが、失敗した旨を表すデータであると判定した場合、ステップSa224(第1実施形態におけるステップS228に対応するが処理内容の一部は異なる)において、最終的サプリメント基準データを破棄し、今回のユーザ履歴テーブル510の「供給結果」に「失敗」と記録し、且つ「使用したサプリメント供給装置ID」、「使用日」、および「使用時刻」のデータを記録する。なお、失敗の場合、ユーザに対してサプリメントを供給していないので、今回の「期待作用ID」データおよび「栄養素組合せID」データは、ユーザ履歴テーブル510の「期待作用ID」データおよび「栄養素組合せID」データとして記録しないようにする。
他方、ステップSa223において、ユーザ装置200は、受信したデータが、成功した旨を表すデータであると判定した場合、ステップSa225(第1実施形態におけるステップS229に対応するが処理内容の一部は異なる)において、最終的サプリメント基準データに含まれている栄養素データ(供給した栄養素を表すデータ)および最終調節済み栄養素量データ(供給したそれぞれの栄養素の量を表すデータ)と、それぞれの栄養素をユーザへ供給した日時を表すデータとを、ユーザIDおよび履歴IDと関連付け、従って、今回のユーザ履歴テーブル510と関連付け、ストレージ22に記憶する。
また、ユーザ装置200は、ユーザ履歴テーブル510の「供給結果」に「成功」と記録し、且つ「使用したサプリメント供給装置ID」、「使用日」、および「使用時刻」のデータを記録する。なお、成功の場合、記録された今回の「期待作用ID」データおよび「栄養素組合せID」データを、今回のユーザ履歴テーブル510の「期待作用ID」データおよび「栄養素組合せID」データとして記録する。
ステップSa224またはステップSa225が完了すると、ステップSa226(第1実施形態におけるステップS230に対応)において、ユーザ装置200は、ステップSa224またはSa225の終了時点でユーザ装置200に記憶しているデータのうちの、ユーザ装置200において新たに作成されたデータおよび変更されたデータを、管理サーバ装置100へ送る。ステップSa226を終了後、ユーザ装置200は、サプリメントの配合を決定する処理を終了する。
管理サーバ装置100は、ステップSa102において、ユーザ装置200から送信されたデータを受信し、ストレージ12に記憶する。ステップSa102の終了後、管理サーバ装置100は、ユーザ装置200と関連する処理を終了する。
以上が第2実施形態における各装置の動作である。第2実施形態は、ユーザへ供給するサプリメントに含まれる栄養素に関して、後にユーザから得られた情報に基づいて、栄養素の量と、栄養素の組合せ、即ち、サプリメントに含まれる栄養素の種類とを、更にユーザに適するように変更できる利点があり、それにより、ユーザにサプリメントの効果を更に感じさせることができる効果がある。
第2実施形態へ付加可能な構成1
第1実施形態の場合と同様に、第2実施形態に対するオプションとして、ユーザ装置200は、例えば、ステップSa221の直後またはステップSa222の直前に、インタフェース部220で、図29fに示す画面を表示することができる。第1実施形態の場合は、画面最上部のユーザ名(「知財太郎」)を表示する領域の下の領域に表示されるストライプの中には、テキストを表示しなかったが、第2実施形態では、今回入力された期待作用IDに対応する作用を表すテキストを表示する構成とする。例えば、今回入力された期待作用IDに対応する作用が「皮膚(顔)の抗酸化」である場合、図29fに示すように、ストライプの中に「期待効果:皮膚(顔)の抗酸化」というテキストを表示する。
また、第2実施形態でも、第1実施形態と同様に、サプリメント供給装置400が、例えば、サプリメント供給装置400のインタフェース部420からサプリメントを取り出す指示をユーザが手動で入力する構成(例えば、インタフェース部420の画面上に、サプリメントを取り出す命令を入力するためのアイコンを表示し、そのアイコンにユーザが指を接触させる構成)である場合、ユーザ装置200における上記の画面と同様の画面を、ステップS405の直後に表示することができる。
また、サプリメントに含まれる栄養素の組合せを変更した時に、以前の栄養素の組合せと新たな栄養素の組合せとをユーザへ通知するコメントを、インタフェース部220の画面で表示する構成を第2実施形態に付加することもできる。
第2実施形態へ付加可能な構成2
第2実施形態では、ユーザへ供給するサプリメントに含まる栄養素を決定するために、図21に示す期待作用別栄養素組合せテーブル610を用いた。この期待作用別栄養素組合せテーブル610に、新たな栄養素組合せを表すデータを付加することも可能である。以下では、特定の期待作用と関連付けされる栄養素組合せを新たに付加する構成の一例について説明する。
期待作用別栄養素組合せテーブル610の「栄養素組合せ追加時履歴ID」は、ユーザ履歴テーブル510に記録されている履歴IDに対応する。
ユーザは、特定の栄養素組合せ、例えば、期待作用ID「001」と関連付けされた栄養素組合せID「001」に対応する栄養素組合せ(「ビタミンC、500mg」と「ビタミンE、5mg」との組合せ)を含むサプリメントを摂取後、図24AのステップSa202において、そのサプリメントに対しての評価、即ち、期待作用ID「001」で表される期待作用をどの程度得られたかを表す数値(効果評価値)を、ユーザ装置200から入力する。
そのサプリメントに関する効果評価値をユーザに入力させる際に、ユーザ装置200は、ユーザ(ユーザID)と関連する履歴ID、例えば、ユーザ履歴テーブル510に記録されている履歴ID「010」を用いて、ユーザへ供給されたサプリメントに関するデータを読み出す。この例では、ユーザ履歴テーブル510に、「期待作用ID」として「001」が記録され、「栄養素組合せID」として「001」が記録されている。従って、図29dに示す画面のテキスト「[サプリメント]の総合評価」の表示の下の領域に表示されているスケールは、期待作用ID「001」に関連付けられた栄養素組合せID「001」に対応する栄養素組合せに関して、期待作用ID「001」に対応する期待作用をどの程度得られたかを表す効果評価値を入力するためのものである。
第2実施形態では、上記のスケールの下の領域に何も表示しなかったが、この付加的構成では、別の期待作用に関する評価を行うために用いる複数のスケールと、それらのスケールに関連するテキストとを表示する。従って、画面は、図29dに示す画面のような画面となる。
より詳細には、ユーザへ供給されたサプリメントに関する効果評価値を入力する画面には、期待作用ID「001」に対応する期待作用以外の作用のうち、そのサプリメントから得られる可能性のある作用、例えば、「脚の疲労回復」、「目の疲労回復」などに対応する期待作用などについても、どの程度作用が得られたかを表す効果評価値を入力するための領域が設けられる。この例では、「目の疲労回復」に対応する期待作用IDを「002」とする。
その画面において、ユーザが、例えば、期待作用ID「002」で表される期待作用について、高い効果評価値、例えば、4以上を入力すると、配合支援部260は、評価の対象となったサプリメントの内容に関するデータのコピー、即ち、期待作用ID「001」と関連付けされた栄養素組合せID「001」と関連付けされた栄養素組合せに関するデータ(即ち、「組み合わされる栄養素」、「基準量」、および「基準量に適用する評価係数」)のコピーを作成し、そのコピーを期待作用ID「002」と関連付けし、そのコピーに栄養素組合せID、この例では「004」、を付与する。また、配合支援部260は、栄養素組合せID「004」と関連付けされる「前回の効果評価値」として、今回入力された効果評価値(「4」)を記録する。
栄養素組合せのコピーに栄養素組合せIDを新たに付与する際には、配合支援部260は、その栄養素組合せIDを、期待作用ID「002」と関連付けされた栄養素組合せIDの番号のうちの現時点で最大の番号より1大きい番号とする。従って、この例では、栄養素組合せIDとして「004」が付与される(図21の期待作用ID「002」の栄養素組合せID「004」を参照)。更に、その栄養素組合せIDには、上記の履歴ID「010」が関連付けて記録される。従って、「栄養素組合せ追加時履歴ID」は、この履歴IDに対応する。期待作用IDと関連付けされた栄養素組合せIDに対応する栄養素組合せ(「組み合わされる栄養素」)が、サプリメント供給サービスの提供者により予め設定された栄養素組合せである場合、「栄養素組合せ追加時履歴ID」として「Null」が記録される(即ち、データが記録されない)。以上が、特定の期待作用と関連付けされる栄養素組合せを新たに付加する構成の一例である。
第2実施形態へ付加可能な他の構成について
サプリメントに含まれる栄養素の量および栄養素の組合せ以外にも、効果評価値に基づいて変更可能なものがある。例えば、サプリメントの摂取のタイミングや、サプリメントの形状や、サプリメントの味、色、および匂いなども、効果評価値に基づいて変更可能である。以下では、サプリメントに含まれる栄養素の量および栄養素の組合せ以外の幾つかのことを変更可能とする構成の例について説明する。
第2実施形態へ付加可能な構成3
最初に、効果評価値に基づいてサプリメントの味、色、および匂いの何れかを変更させる構成について説明する。一例として、サプリメントの味を変更する構成について説明する。この構成では、ユーザへ供給するサプリメントに、サプリメントの味を調節するための調整剤を付加する。
調整剤に関するデータは、図10の調整剤管理テーブル525に示されている。調整剤管理テーブル525は、それぞれの調整剤に対して予め作成されて管理サーバ装置100のストレージ12に格納されており、必要に応じて管理サーバ装置100から、また、場合によってはサプリメント供給装置400から、ユーザ装置200へダウンロードされる。なお、調整剤管理テーブル525に含まれるデータについては先に説明したので、ここではその詳細な説明を省略する。
味の変更には、2通りの変更があり、1つは味自体、即ち、調整剤の種類の変更であり、もう1つは味の濃さ、即ち、調整剤の量の変更である。ここでは、味の種類の変更について説明する。この例では、無味を含めての3種類の味の中での味の変更を行うものとする。この例では、2種類の調整剤、例えば、苦味を付加するための調整剤(調整剤管理テーブル525を参照)と酸味を付加するための調整剤(図示せず)とを用いることとする。以下では、2種類の調整剤の一方を調整剤1、他方を調整剤2と記載する。
サプリメントの味を変更するためには、サプリメント供給装置400に、サプリメントの味を変更させるための調整剤を詰めたカートリッジを搭載する必要がある。従って、サプリメント供給装置400の配合部47には、調整剤1を詰めたカートリッジと、調整剤2を詰めたカートリッジとを装填する。また、調整剤を詰めたカートリッジのカートリッジ・データとして、カートリッジ管理テーブル530と同様のテーブルと、調整剤管理テーブル525とが、それぞれのカートリッジに取り付けられたICチップに記憶されている。なお、カートリッジ管理テーブル530と同様の上記のテーブルでは、カートリッジ管理テーブル530の「栄養素ID」の部分に調整剤IDが記録され、また、初期量および残量のデータが調整剤に関するものになるが、実質的にカートリッジ管理テーブル530と同じであるので、カートリッジ管理テーブル530と同様に扱う。
味を変更する処理において、調整剤を使用しない場合の各装置における処理を容易にするために、調整剤不使用に対応する調整剤管理テーブルを作成しておく。その調整剤管理テーブルでは、例えば、調整剤IDとして、例えば、「0000」を記録し、他のデータは記録しないようにする。この調整剤管理テーブル(図示せず)を、ここではテーブル514と称することにする。
この例では、調整剤1および調整剤2を使用するので、調整剤1に対応する調整剤管理テーブルとして図10のテーブル515を用い、調整剤2に対応する調整剤管理テーブル(図示せず)をテーブル516と称する。テーブル516には、例えば、調整剤ID「0012」、使用目的「味覚調整」、一回転当たりの抽出量(mg)「0.1」、味「酸味」、色「無色」、および匂い「無臭」のようなデータが記録され得る。
以下の記載では、第2実施形態の構成のうちの、味を変更する構成を組み込んだ場合に変更される部分のみについて説明する。
図19Aのフローチャートで示される処理に関しては、サプリメント供給装置400で行われるステップS402、S403、およびS404が変更される。ステップS402、S403、およびS404では、サプリメント供給装置400は、それぞれのカートリッジについてのカートリッジ・データを読み取り、カートリッジ・データから、サプリメント供給可能データ(少なくとも「栄養素ID」データおよび「栄養素の残量」データを含む)を抽出し、サプリメント供給可能データをユーザ装置200へ送信する。味を変化させる構成を第2実施形態へ組み込んだ場合、ステップS402、S403、およびS404において、上記の処理に加えて、サプリメント供給装置400は、調整剤を詰めたカートリッジに関しても、サプリメント供給可能データと同様のデータ(少なくとも「調整剤ID」データおよび「調整剤の残量」データを含み、以下、「調整剤供給可能データ」という)をユーザ装置200へ送信する。
図24Aのフローチャートで示される処理に関しては、ステップSa204とステップSa205との間に1つのステップが付加され(ステップSb201を付加)、且つステップSa214で行われる処理が変更される(ステップSa214をステップSb202に変更)。
図25Aは、図24Aに示すフローチャートを変更したフローチャートを示し、図25Bは、図25AのステップSb202における処理を示す。
図25AのステップSa204(図24AのSa204)において「No」の場合、処理はステップSb201へ進む。ステップSb201において、ユーザ装置200は、サプリメント供給装置400から受信した調整剤供給可能データに基づいて、選択可能な調整剤の調整剤IDを決定する。この例では、ユーザ装置200は、調整剤ID「0000」(調整剤不使用)も選択できるように設定する。従って、この例では、選択可能な調整剤の調整剤IDは、「0000」(テーブル514、調整剤不使用)、「0010」(テーブル515、苦味)、および「0012」(テーブル516、酸味)となる。調整剤の選択の処理に関しては、第2実施形態のステップSa214(図24A)での栄養素組合せの選択の処理と同様に、ID番号の数字の低いものから順に選択するように構成する。従って、この例におけるステップSb201で選択される調整剤IDは、調整剤ID「0000」(調整剤不使用)である。なお、サプリメントへ必ず味を付加する構成とする場合、調整剤ID「0000」(調整剤不使用)は選択できないように設定する、即ち、受信した調整剤供給可能データに基づいて決定された調整剤IDのみを使用するように設定する。ステップSb201の後、処理は図25AのステップSa205(図24AのSa205)へ進む。
次に、図25AのステップSb202について説明する。ステップSb202は、図24AのステップSa204に変更を加えたステップであり、このステップでは、現在の調整剤IDを別の調整剤IDに変更する処理(ステップSb202−1ないしSb202−4)を行い、且つ、現在の調整剤IDの番号が最大である場合に、現在の栄養素組合せIDを別の栄養素組合せIDに変更する処理(図24Dに示すステップSa214−1ないしSa214−4)を行う。このステップSb202について、図25Bを参照して更に詳しく説明する。
図25BのステップSb202−1において、配合支援部260は、現時点の調整剤IDの番号が、ステップSb201で決定された選択可能な複数の調整剤IDの中で最大であるか否かを判定する。
ステップSb202−1において、現時点の調整剤IDの番号が最大ではないと判定された場合、処理はステップSb202−2へ進む。ステップSb202−2において、配合支援部260は、調整剤IDのID番号の順に従って、現時点の調整剤IDの次の調整剤IDを、新たな調整剤IDに決定する。
次に、ステップSb202−3において、配合支援部260は、現在の栄養素組合せIDに関連付ける「前回の効果評価値」と実評価値とを「4」に設定する。この処理は、以前と同じ栄養素を含むサプリメントへ調整剤を含ませるため、およびその調整剤を含むサプリメントに関しての効果評価値を得てサプリメントの内容を調節する処理を行うために、そのサプリメント(栄養素組合せ)に関する効果評価値を初期状態に設定するための処理である。ステップSb202−3の後、処理はステップSa215へ進む。
他方、ステップSb202−1において、現時点の調整剤IDの番号が最大であると判定された場合、処理はステップSb202−4へ進む。ステップSb202−4において、配合支援部260は、選択可能な調整剤IDのうちの最小の番号の調整剤IDを、新たな調整剤IDに決定する。この例の場合、調整剤IDは「0000」に決定される。これは、後続のステップで決定される新たな栄養素組合せID(期待作用IDは以前と同じ)に、選択可能な調整剤IDのうちの最初の調整剤IDを関連付けするための処理である。ステップSb202−4の後、処理はステップSa214−1へ進む。
図25BのステップSa214−1ないしSa214−4は、図24Dに示すステップSa214−1ないしSa214−4と同じであるので、説明を省略する。
図24Bのフローチャートで示される処理に関しての変更はない。
図24Cのフローチャートで示される処理に関しては、ユーザ装置200で行われるステップS221およびS225と、サプリメント供給装置400で行われるステップS407およびS410とが変更される。
図24CのフローチャートのステップSa221では、配合支援部260は、最終的サプリメント基準データにユーザIDを付加し、その最終的サプリメント基準データを、インタフェース部220から、通信ネットワークNW4を介してサプリメント供給装置400のインタフェース部420へ送る。味を変更する構成を第2実施形態へ組み込んだ場合、配合支援部260は、サプリメント供給装置400へ送られる最終的サプリメント基準データに、更に、調整剤に関するデータ、即ち、調整剤IDおよびサプリメントへ加える調整剤の量を表すデータ(調整剤量データ)を付加する。
図24CのフローチャートのステップSa225では、配合支援部260は、先に説明したとおりにデータをユーザ履歴テーブル510に記録する。味を変更する構成を第2実施形態へ組み込んだ場合、配合支援部260は、更に、最終的サプリメント基準データに付加した調整剤IDを、ユーザ履歴テーブル510の「調整剤ID」として記録する。
図24CのフローチャートのステップS407では、サプリメント供給装置400のサプリメント配合支援部460は、ユーザ装置200から、サプリメント取り出しを開始する指示を受け取ると、供給部440を動作させ、最終的サプリメント基準データに従ってカートリッジから栄養素を取り出す動作を開始する。味を変更する構成を第2実施形態へ組み込んだ場合、サプリメント配合支援部460は、最終的サプリメント基準データに付加された調整剤IDおよび調整剤量データに基づいて、調整剤が入れられたカートリッジから調整剤を取り出す動作も開始する。
図24CのフローチャートのステップS410では、サプリメント配合支援部460は、サプリメントの取り出しが完了した旨を示すデータをユーザ装置200へ送り、更に、栄養素が取り出されたカートリッジのICチップに記憶されているカートリッジ管理テーブルのデータ(栄養素の残量のデータなど)を書き換える。味を変更する構成を第2実施形態へ組み込んだ場合、サプリメント配合支援部460は、調整剤が取り出されたカートリッジのICチップに記憶されているカートリッジ管理テーブルのデータを書き換える。例えば、サプリメント配合支援部460は、調整剤を取り出したカートリッジに対応するカートリッジ管理テーブルの「調整剤の残量」データにより表されている現時点の数値を、その数値から最終的サプリメント基準データに付加された調整剤量データの表す数値を減算した数値に変更する。
第2実施形態では、サプリメントを構成する1つの栄養素組合せに関して、実評価値が4から1になるまでの一巡の処理において、その栄養素組合せに含まれる各栄養素の量を3回変更する。即ち、一巡の処理の間に、1つの栄養素組合せを含むサプリメント(各栄養素の量のみが異なる)が少なくとも4回ユーザへ供給されて評価される。第2実施形態へ上記の構成3を付加した場合には、処理を三巡行うことになる。第一巡の処理ではサプリメントに調整剤が含まれず、第二巡の処理ではサプリメントに調整剤1が含まれ、第三巡の処理ではサプリメントに調整剤2が含まれる。従って、第一巡と第二巡と第三巡とのそれぞれで得られた入力評価値に基づいて、調整剤に効果があったか否かを判定することができる。
また、別の例として、或る調整剤を含むサプリメントに関して高い入力評価値(4以上)を所定回数得られた場合に、その調整剤を継続的に使用するように決定し、その決定以降は図25BのステップSb202−1ないしSb202−4を行わない構成を用いることも可能である。
以上が、サプリメントの味を変更する構成を第2実施形態へ組み込んだ構成の一例である。
第2実施形態へ付加可能な構成4
第2実施形態へは、サプリメントの色を変更する構成およびサプリメントの匂いを変更する構成の何れかまたは双方を付加することができる。サプリメントの色を変更する構成およびサプリメントの匂いを変更する構成は、例えば、構成3と同様の構成とすることができ、その構成に関しては、構成3の説明における「味」を「色」または「匂い」と読み替えることで理解できるので、説明は省略する。更に、当業者であれは理解できる範囲の変更を必要とするが、「味」、「色」、および「匂い」という項目のうちの少なくとも2つの項目を変更する構成を第2実施形態へ付加することも可能である。また、当業者であれは理解できる範囲の変更を必要とするが、効果評価値に基づいてサプリメントの「味」、「色」、および「匂い」という項目のうちの少なくとも1つの項目を変更する構成は、第1実施形態および後に説明する第3実施形態にも付加することができる。
第2実施形態へ付加可能な構成5
第2実施形態へは、サプリメントの形状を変更する構成を付加することができる。サプリメントの形状を変更可能とする構成についても、基本的な構成は構成3と同様の構成とすることができる。
ただし、サプリメントの形状を変更する構成では、1つの栄養素に関して、例えば、「粉末」、「顆粒」、および「タブレット」という3種類の形状の栄養素を準備し、それぞれの形状の栄養素を個別にカートリッジに詰める。従って、サプリメント管理テーブル540に関しても、1つの栄養素に関して、各形状に対応して3つのサプリメント管理テーブル540を作成して記憶する。なお、サプリメント管理テーブル540では、「形状」データとして「粉末」と記載されているが、実際には番号(形状ID)が記録されている。例えば、「粉末」の場合は「0001」、「顆粒」の場合は「0002」、「タブレット」の場合は「0003」などのような形状IDが記録される。
この例では、同じ栄養素に関して3個のカートリッジがあるので、カートリッジを選択する構成としては、例えば、それぞれのカートリッジのICチップに記憶されているサプリメント管理テーブル540に記録されている「形状」データに応じて、即ち、形状IDの番号の小さいほうから順に、カートリッジを選択する構成とする。
図25Bに記載したステップに対応するステップに関しては、図25Bに関する説明における「調整剤ID」を「形状ID」と読み替えることで理解できるので、説明は省略する。
図24CのフローチャートのステップSa221では、配合支援部260は、最終的サプリメント基準データにユーザIDを付加し、その最終的サプリメント基準データを、インタフェース部220から、通信ネットワークNW4を介してサプリメント供給装置400のインタフェース部420へ送る。栄養素の形状を変更する構成を第2実施形態へ組み込んだ場合、配合支援部260は、サプリメント供給装置400へ送られる最終的サプリメント基準データに、更に、栄養素の形状に関するデータ、即ち、形状IDを付加する。このとき、最終的サプリメント基準データに含まれていた栄養素データで表されるそれぞれの栄養素(栄養素ID)と、付加される形状IDとは、サプリメント管理テーブル540の内容に基づいて関連付けされる。
図24CのフローチャートのステップSa225では、配合支援部260は、先に説明したとおりにデータをユーザ履歴テーブル510に記録する。栄養素の形状を変更する構成を第2実施形態へ組み込んだ場合、配合支援部260は、更に、最終的サプリメント基準データに付加した形状IDを、ユーザ履歴テーブル510の「形状」として記録する。
図24CのフローチャートのステップS407では、サプリメント供給装置400のサプリメント配合支援部460は、ユーザ装置200から、サプリメント取り出しを開始する指示を受け取ると、供給部440を動作させ、最終的サプリメント基準データに従ってカートリッジから栄養素を取り出す動作を開始する。栄養素の形状を変更する構成を第2実施形態へ組み込んだ場合、サプリメント配合支援部460は、最終的サプリメント基準データに含まれていた栄養素データ(栄養素組合せに含まれる栄養素を表す)と、最終的サプリメント基準データに付加された形状IDとに基づいて、栄養素を取り出すカートリッジを決定し、供給部440を動作させ、カートリッジから栄養素を取り出す動作を開始する。
なお、1種の栄養素に関して、或る形状のものは無い(或る栄養素用のカートリッジが空であるか、または装填されていない)が、別の形状のものはある(別の栄養素用のカートリッジが装填されており、且つ残量もある)という場合に、その別の形状のものを用いるように構成することができる。その場合、例えば、その1種の栄養素に関して、最初に選択されたカートリッジ(第1カートリッジ)を使用できない場合に、他の使用可能なカートリッジを探すステップを行う必要があり、このステップでは、使用可能なカートリッジが複数個ある場合に、その中から1つのカートリッジ(第2カートリッジ)を選択するステップを含む。更に、後続のステップとして、第2カートリッジを使用するステップ、第2カートリッジの変更に関連するデータを記録するステップなどを含む。
第2実施形態では、サプリメントを構成する1つの栄養素組合せに関して、実評価値が4から1になるまでの一巡の処理において、その栄養素組合せに含まれる各栄養素の量を3回変更する。即ち、一巡の処理の間に、1つの栄養素組合せを含むサプリメント(各栄養素の量のみ変更)が少なくとも4回ユーザへ供給されて評価される。第2実施形態へ上記の構成を付加した場合には、処理を三巡行うことになる。第一巡の処理ではサプリメントの形状が第1形状(粉末)とされ、第二巡の処理ではサプリメントの形状が第2形状(顆粒)とされ、第三巡の処理ではサプリメントの形状が第3形状(タブレット)とされる。従って、第一巡と第二巡と第三巡とのそれぞれで得られた入力評価値に基づいて、栄養素の形状に関する効果があったか否かを判定することができる。また、別の例として、或る形状の栄養素を含むサプリメントに関して高い入力評価値(4以上)を所定回数得られた場合に、その栄養素の形状を継続的に使用するように決定し、その決定以降は図25BのステップSb202−1ないしSb202−4に対応する処理を行わない構成を用いることも可能である。
以上が、サプリメントの形状を変更する構成を第2実施形態へ組み込んだ構成の一例である。また、当業者であれは理解できる範囲の変更を必要とするが、サプリメントの形状を変更する構成は、第1実施形態および後に説明する第3実施形態にも付加することができる。
第2実施形態へ付加可能な構成6
第2実施形態へは、サプリメントの摂取のタイミングを変更させる構成(構成6)を付加することも可能である。以下では、この構成6の例について説明する。
構成6を用いる場合、ユーザがサプリメントを摂取する時刻が概ね定まっていると想定する。サプリメントの摂取のタイミングを変更させる処理は、例えば、第2実施形態における図24DのステップSa214−1の結果が「Yes」の場合、即ち、特定の期待作用IDと関連付けられた全ての栄養素組合せID(例えば、図21の期待作用ID「001」に関連付けられた期待作用ID「001」、「002」、および「003」)に対応する栄養素組合せを含むサプリメントをユーザが摂取したが、結果的にそれらのサプリメントに対して高い入力評価値が付与されなかった場合に開始する。
ユーザがサプリメントを摂取するタイミングを機械により物理的に変更させることは困難であるので、構成6では、サプリメント供給装置400の吐出部48からサプリメントを供給したときに、サプリメント配合支援部460が、インタフェース部420の表示部452で表示される図29hの画面の空白部に、例えば、「このサプリメントを1時間後に摂取することを推奨します」というコメントを表示する。サプリメント供給装置400は、このコメントに似たコメント、例えば、このコメント内の時間を示す部分を変更したコメントを予め幾つか作成してストレージ42に記憶しておき、状況に応じて何れかのコメントを出力する。
この例では、2つのコメント(コメント1およびコメント2)を用いるものとする。コメント1の内容は、例えば、「このサプリメントを1時間後に摂取することを推奨します」とし、コメント1のコメントIDを001とする。コメント1の次のコメント2の内容は、例えば、「このサプリメントを30分後に摂取することを推奨します」とし、コメント2のコメントIDを002とする。コメント2において、コメント1で推奨する遅延時間よりも少ない遅延時間を推奨しているのは、ユーザが、コメント1に従って摂取時刻を既に1時間遅らせていると想定しているからである。サプリメント供給装置400のストレージ42は、コメント1と、コメントID「001」と、コメント1で推奨する時間を表すデータ(「+1時間」を表す)とを関連付け、且つコメント2と、コメントID「002」と、コメント2で推奨する時間を表すデータ(「+1.5時間」(1時間+30分)を表す)とを関連付け、記憶している。これらと同様のデータは、ユーザ装置200のストレージ22にも記憶される。
第2実施形態へ構成6を含めた場合、ユーザ装置200により行われるステップSa214、Sa221、およびSa225と、サプリメント供給装置400により行われるステップS407およびS410とが変更される。
まず、ステップSa214について図26を参照して説明する。ステップSa214−1の結果が「Yes」であった場合、処理は、ステップSc201へ進む。ステップSc201において、配合支援部260は、最も最近サプリメント供給装置400へ送られた最終的サプリメント基準データにコメントIDが付加されていたか否かを判定する。
ステップSc201において、配合支援部260は、最終的サプリメント基準データにコメントIDが付加されていたと判定した場合、ステップSc202において、そのコメントIDが「002」であったか否かを判定する。
ステップSc202において、配合支援部260は、そのコメントIDが「002」であったと判定した場合、ステップSc203において、以降の処理においてコメントIDを不使用とすると決定する。他方、ステップSc202において、配合支援部260は、そのコメントIDが「002」ではなかったと判定した場合、ステップSc204において、以降の処理において用いるコメントIDを「002」と決定する。
ステップSc201において、配合支援部260は、最も最近サプリメント供給装置400へ送られた最終的サプリメント基準データにコメントIDが付加されていなかったと判定した場合、ステップSc204において、以降の処理において用いるコメントIDを「001」と決定する。
ステップSa221(図24C)では、配合支援部260は、最終的サプリメント基準データにユーザIDを付加し、更に、ステップSc204またはステップSc205においてコメントIDが決定された場合には、その決定されたコメントIDを付加する。
ステップSa225(図24C)では、配合支援部260は、先に説明したとおりにデータをユーザ履歴テーブル510に記録する。サプリメントの摂取のタイミングを変更させる構成(サプリメント摂取タイミングの変更を促すコメントを表示する構成)を第2実施形態へ組み込んだ場合、配合支援部260は、更に、最終的サプリメント基準データに付加したコメントIDと関連付けられている時間データを、ユーザ履歴テーブル510の「摂取タイミング」として記録する。なお、コメントIDを使用していない場合を考慮して、ユーザ履歴テーブル510では、デフォルトの「摂取タイミング」データとして「±0時間」を表すデータが記録されている。
サプリメント供給装置400により行われるステップS410(図24C)では、最終的サプリメント基準データにコメントIDが付加されている場合、サプリメント配合支援部460は、ステップS410に関して先に説明した処理に加えて、サプリメントの摂取のタイミングの変更を推奨するコメントを表示部452で表示する処理を行う。より具体的には、配合支援部460は、ステップS405で受信した最終的サプリメント基準データに付加されていたコメントIDを読み出し、そのコメントIDに関連付けて記憶されているコメント(テキストデータ)をストレージ42から読み出し、そのテキストデータを表示部452で表示する。
また、サプリメント供給装置400は、ステップS410において、ユーザ装置200へ、図29hに示す画面をユーザ装置200で表示させるためのデータ(サプリメントの取り出しが完了した旨を示すデータ)を送る際に、上記のテキストデータも送り、図29hの画面の空白部、例えば、「抽出完了しました」というテキストの領域とサプリメント供給装置を表す図の領域との間の領域にそのテキストデータを表示させる。
なお、上記の例では、1つの期待作用IDに関連付けられた複数の栄養素組合せIDの全てと関連する処理を終了した後(何れにも良い入力評価値を得られなかった場合)の、それらと同じ処理を再び行う際にコメントを付加する構成としたが、このような例とは別の例も実施可能である。例えば、1つの期待作用IDに関連付けられた複数の栄養素組合せIDの1つの栄養素組合せIDと関連する処理を終了する毎に、その栄養素組合せIDと関連する処理にコメントを付加する処理を組み込んだ処理を行う構成とすることもできる。
以上が、サプリメントの摂取のタイミングを変更する構成を第2実施形態へ組み込んだ構成の一例である。また、当業者であれは理解できる範囲の変更を必要とするが、サプリメントの摂取のタイミングを変更する構成は、第1実施形態および後に説明する第3実施形態にも付加することができる。
第2実施形態へ付加可能な構成7
第2実施形態へは、サプリメントの摂取に関する履歴情報や今後の予測情報などを表示する画面を表示する構成(構成7)を付加することも可能である。以下では、この構成7の例について説明する。
図29cは、構成7により表示される画面の一例を示す。この画面は、例えば、図29dに示す画面(効果評価値を入力するための画面)を表示する前に表示することができる。この画面で統計的に表示されるデータ、即ち、折線グラフや棒グラフにより表されるデータは、ユーザ履歴テーブルに記録されたデータ自体、ユーザ履歴テーブルに記録されたデータに基づいて作成されたデータ、管理サーバ装置100から受信したデータなどである。
図29cに示す画面は、ユーザが期待効果として「皮膚(顔)の抗酸化」を選択した場合の画面である。画面の上部の領域では、図29dに示す画面と同様に、ユーザ名(「知財太郎」)を表示し、その下にストライプを表示し、そのストライプの中に「期待効果:皮膚(顔)の抗酸化」というテキストを表示する。その領域の下の領域には、期待効果として「皮膚(顔)の抗酸化」を選択した場合に供給されるサプリメントに関しての、サプリメント摂取後に入力された評価点数(効果評価値)の推移を表示する。
白丸を繋ぐ折れ線グラフは、ユーザがユーザ装置200を介して入力した効果評価値の推移を示す。それぞれの白丸で表されている効果評価値は、折れ線グラフの下に表示される棒グラフの対応する棒(サプリメントに含まれる栄養素の総量などを表す)と関連付けされている。この表示を行うために、配合支援部260は、白丸を繋ぐ折れ線グラフの各点(白丸)と棒グラフの各棒とを位置合わせして表示する手段(処理装置、プログラムなどを含む)を含む。
黒丸を繋ぐ折れ線グラフは、このユーザ装置200を用いるユーザと同様の摂取目的を設定した他のユーザが、このユーザ装置200のユーザが摂取した又はこれから摂取するサプリメントと同じ配合のサプリメントを摂取した際に入力した効果評価値の平均値の推移を示している。この黒丸を繋ぐ折れ線グラフを作成するためのデータは、管理サーバ装置100から入手する。他のユーザが入力した効果評価値の平均値を表す黒丸は、折れ線グラフの下に表示される棒グラフの棒(即ち、特定の内容のサプリメント)と関連付けて表示される。この表示を行うために、配合支援部260は、黒丸を繋ぐ折れ線グラフの各点(黒丸)と棒グラフの各棒とを位置合わせして表示する手段(処理装置、プログラムなどを含む)を含む。
折線グラフを表示する領域の下の領域には棒グラフを表示する。棒グラフのそれぞれの棒は、ユーザへ供給されたサプリメントに含まれていた栄養素の総合的な量(黒で塗りつぶした部分、提供栄養素量)と、サプリメントを摂取した時点で不足していたと推定される栄養素の総合的な量(斜線の部分、栄養素不足推定量)とを表している。
このグラフは5回のサプリメント摂取に対応する5つの棒のみを表示するものなので、グラフにおける各回は、実際の各回とは対応していない。例えば、グラフにおける3回目のサプリメント摂取に対応する棒は、実際には、十数回目のサプリメント摂取に対応する棒であり得る。しかし、ここでは、説明を容易にするために、グラフの表示に従って説明する。
棒グラフに示される、サプリメントの摂取時点での栄養素不足推定量は、そのサプリメントに関して後に入力される効果評価値と連動して変更する。
サプリメント摂取時点での栄養素不足推定量は、単純に考えた場合、その摂取の回の次の回に摂取するサプリメントの提供栄養素量に等しい。従って、或る回、例えば、第X回のサプリメントに関する栄養素不足推定量は、そのサプリメントに関する効果評価値が低い場合(例えば、4未満)には、第X回の次の回、例えば、第Y回に摂取したサプリメントの提供栄養素量に等しいと推定し、その提供栄養素量と等しい栄養素不足推定量を表す表示(斜線の部分)を、第X回のサプリメントで摂取した提供栄養素量を表す表示(黒で塗りつぶした部分)の上に表示する。第X回のサプリメントに関する効果評価値が高い場合(例えば、4以上)には、そのサプリメントの栄養素不足推定量は0であると仮定して、栄養素不足推定量を表す表示(斜線の部分)を行わない。
図29cに例示した棒グラフに基づくと、1回目から3回目までに供給されたサプリメントの栄養素の組み合わせおよび栄養素の量は変化しておらず、また、白丸の折線グラフに基づくと、1回目から3回目までに供給されたサプリメントに対しての効果評価値は低い。従って、1回目のサプリメントに関する栄養素不足推定量は、2回目に摂取したサプリメントの提供栄養素量に等しいと推定し、それと等しい栄養素不足推定量を表す表示(斜線の部分)を、1回目のサプリメントの提供栄養素量を表す表示(黒で塗りつぶした部分)の上に表示する。2回目および3回目のサプリメントに関しても、同様の処理を行い栄養素不足推定量の表示を行う。
4回目のサプリメントは、サプリメントの内容が変更されており、そのサプリメントに対して入力された効果評価値は高い。効果評価値が高いことは、4回目のサプリメントは栄養素量が不足していないこと、即ち、栄養素不足推定量が0であることを示すので、斜線の部分が表示されていない。3回目のサプリメントに関する栄養素不足推定量は、この時に、4回目のサプリメントの提供栄養素量に等しいと推定することができる。従って、3回目のサプリメントに関しての栄養素不足推定量の表示は、4回目のサプリメントの提供栄養素量に対応する表示となる。5回目のサプリメントに関しても、入力された効果評価値は高く、栄養素不足推定量が0であることを示すので、斜線の部分が表示されていない。配合支援部260は、このような棒グラフの棒を作成して表示する手段(処理装置、プログラムなどを含む)を含む。
別の構成例では、上記のような場合、即ち、1回目および2回目のサプリメントの内容が3回目のサプリメントの内容と同じである場合、1回目および2回目に摂取したサプリメントに関する栄養素不足推定量の表示を、3回目のサプリメントに関する栄養素不足推定量の表示と同じ表示に変更することも可能である。
図29cに示す例では、3回目と4回目とのサプリメントに関する棒に基づくと、3回目のサプリメントの提供栄養素量は、4回目のサプリメントの提供栄養素量とは異なっている。これは、サプリメントの内容、より具体的には、サプリメントに含まれる栄養素の組み合わせと栄養素の量との少なくとも一方が変更されたことを示す。例えば、3回目のサプリメントには含まれておらず4回目のサプリメントに含まれていた栄養素があった場合、その栄養素(図29cの例ではβカロテン)が3回目のサプリメントでは不足していた可能性があることが、4回目のサプリメントに関して入力された高い効果評価値から推測できる。
グラフを表示する領域の下の領域には、コメントを表示する。コメントに含めるテキストデータ(文章)に関しては、様々な条件(グラフを構成するデータ)に対応する複数の文章を予め作成してストレージに記憶しておき、表示されたグラフを構成するデータに対応するテキストデータをストレージから読み出して表示する。例えば、グラフを構成するデータが、サプリメントにβカロテンを含めたことを表すデータと、サプリメントに関して高い効果評価値を得たことを表すデータとを含んでいた場合、図29cに記載のコメント「ビタミンA不足を予測し、βカロテンを追加したところ、・・・お肌の皮膚や粘膜の状態を整えることに役立ちます。」を表すテキストデータをストレージから読み出して表示する。また、グラフを構成するデータに基づいて、サプリメントを構成する栄養素の組み合わせが変更されたと判定された場合、変更された栄養素に関するデータを表示する。図29cの例では、4回目のサプリメントにβカロテンが含まれているので、グラフを表示する領域に、「βカロテンを追加」というテキストが表示される。
構成7は、管理サーバ装置100およびユーザ装置200(処理装置、プログラムなどを含む)を用いて実現でき、上記の例、即ち、図29cの画面を実現する処理を行わせるためのプログラムは、当業者であれは適宜に設計することができる。また、当業者であれは理解できる範囲の変更を必要とするが、画面に、グラフや表などの形で統計的データを表示する構成は、第1実施形態および後に説明する第3実施形態にも付加することができる。
第2実施形態へ付加可能な構成8
上記では、構成1〜7について個々に説明したが、構成1〜7のうちの2以上の構成を組み合わせた構成(構成8)も実施可能である。構成1〜7のうちの2以上の構成を組み合わせた構成に関しては、例えば、サプリメント供給サービスの提供者が重視する事項などに応じて処理の順番などが異なるものとなり、また、そのような処理は当業者であれば適宜に設計できるので、説明を省略する。
第3実施形態
次に、第3実施形態について説明する。第3実施形態においても、上記の管理サーバ装置100、ユーザ装置200、およびサプリメント供給装置400と同様の構成の装置を用いる。第3実施形態では、第1実施形態で用いたスケジュール・データも第2実施形態で用いた期待作用データも用いない。従って、第1実施形態で用いた行動情報決定テーブル550およびサプリメント基準情報テーブル560や、第2実施形態で用いた期待作用テーブル600、期待作用別栄養素組合せテーブル610、サプリメント特性情報テーブル620、および効果評価値テーブル630は用いない。
第3実施形態では、ユーザ情報テーブル500に記録されたデータに基づいて、ユーザへ供給するサプリメントに含まれる栄養素を決定し、そのサプリメントをユーザへ供給し、その後、そのサプリメントを摂取したユーザから、そのサプリメントに関する評価を表すデータ(効果評価値)を受け取り、その効果評価値に基づいて、後にユーザへ供給するサプリメントの配合を変更する処理を行う。なお、第3実施形態では、ユーザ情報テーブル510の「性別」データおよび「年齢」データを使用する。
図27の説明
図27は、上記の処理を実現するために第3実施形態で用いる属性別サプリメント基準情報テーブル640を示す。
属性別サプリメント基準情報テーブル640は、ユーザ全般に対応するように予め作成され、管理サーバ装置100のストレージ12に記憶される。この属性別サプリメント基準情報テーブル640(そのコピー)は、サプリメント供給サービスを受ける各ユーザのユーザ装置200にも記憶される。
属性別サプリメント基準情報テーブル640では、ユーザを性別に基づいて区分し、各性別のユーザを年齢範囲に基づいて区分し、各性別の各年齢範囲のユーザへ供給するサプリメントに含められるそれぞれの栄養素の基準量を定めている。
この例の属性別サプリメント基準情報テーブル640は、「性別」を表す情報である「男性」および「女性」と、「男性」および「女性」のそれぞれを年代別に区分する情報である「年齢範囲」とを含む。「年齢範囲」は、「男性」および「女性」のそれぞれについて、1つの年齢範囲を10歳の幅として複数の年齢範囲に区分している(「80歳以上」という年代を除く)。
属性別サプリメント基準情報テーブル640は、更に、それぞれの「年齢範囲」に、その年齢範囲のユーザへ供給するサプリメントに含まれる栄養素の名称を表すデータ「栄養素」と、それぞれの栄養素の基準量を表すデータ「基準量(mg)」とを関連付ける。サプリメントに含まれる栄養素および基準量は、それぞれの性別のそれぞれの年代のユーザに適するように、サプリメント供給サービスの提供者により適宜に予め定められる。
本実施形態では、サプリメントに含められる栄養素は、「ビタミンC」、「ビタミンB1」、「ビタミンB2」、「ビタミンB6」、「葉酸」、および「アミノ酸」である。また、例えば、「性別」が「男性」であり「年齢」が「20−29歳」のユーザの場合の、「ビタミンC」、「ビタミンB1」、「ビタミンB2」、「ビタミンB6」、「葉酸」、および「アミノ酸」の基準量は、それぞれ、「400」mg、「1.5」mg、「1.5」mg、「1.5」mg、「0.5」mg、「2000」mgである。なお、属性別サプリメント基準情報テーブル640では、テーブルを理解しやすくするために、全ての情報は示しておらず、テーブル内の「***」という記載は、具体的な記載を省略していることを示す。
本実施形態では、第1実施形態および第2実施形態と同様に、ユーザがサプリメントを摂取した後にユーザ装置200から入力されるそのサプリメントの効果に関しての効果評価値(入力評価値)と、各栄養素の基準量とに基づいて、ユーザへ供給するサプリメントに含まれる栄養素の量を決定することができる。なお、入力評価値は、第1実施形態および第2実施形態と同様に、ユーザへ供給する各栄養素の量(調節済み栄養素量)を計算する処理で使用する効果評価値(実評価値)に変換される。この例においても、効果評価値は1、2、3、4および5の5つ値であり、5は最高の評価値であり1は最低の評価値である。効果評価値に対応する係数は栄養素の基準量へ乗算する数値である。
例えば、「男性」であり「20−29歳」の範囲内の年齢であるユーザのサプリメントに含まれる栄養素のうちの「ビタミンC」に関しては、効果評価値が入力されていない場合(「未評価」)または効果評価値(実評価値)が4または5である場合、基準量「1000」(mg)へ乗算される係数は「1.0」であり、効果評価値(実評価値)が1である場合、乗算される係数は「1.5」である。
ユーザ装置200に記憶された属性別サプリメント基準情報テーブル640は、更に、第1実施形態および第2実施形態と同様に、ユーザの入力した効果評価値を「前回の効果評価値」として記録する。
第3実施形態における動作の説明
以下に、第3実施形態の動作について説明する。なお、第3実施形態の動作の多くの部分は第1実施形態と同じであるので、第3実施形態の装置の図面は省略し、且つ図28に示す動作のフローチャートは簡略化したものとする。
第3実施形態においても、ユーザ装置200を用いるユーザに対して、図7に示すユーザ情報テーブル500が最初に作成され、管理サーバ装置100のストレージ12およびユーザ装置200のストレージ22に記憶される。
処理動作の初期には、サプリメントを供給するシステムは、図19Aに示すフローチャートにおけるステップと同様のステップ、即ち、ユーザ装置200の行うステップS205までのステップと同様のステップを行う。第3実施形態では、それらのステップをまとめてステップSd1という。図28のフローチャートのステップSd1を終えた後、処理は、処理はステップSd2へ進む。
ステップSd2において、ユーザ装置200のサプリメント配合支援部260(以下、配合支援部260という)は、ユーザ情報テーブル500に記録されている「性別」データおよび「年齢」データと、属性別サプリメント基準情報テーブル640とに基づいて、ユーザへ供給するサプリメントに含まれる栄養素(栄養素データ)と、それぞれの栄養素の基準量(栄養素量データ)とを決定する。
ステップSd2で決定される栄養素データおよび栄養素量データは、第1実施形態におけるサプリメント基準データに含まれる栄養素データおよび栄養素量データに対応する。従って、第3実施形態においても、ステップSd2で決定される栄養素データと栄養素量データとを組み合わせたデータをサプリメント基準データと称する。即ち、ステップSd2では、ユーザ情報テーブル500と属性別サプリメント基準情報テーブル640とに基づいて、サプリメント基準データを決定する。
なお、ステップSd2では、配合支援部260は、ユーザ情報テーブル500に記録されている「除外する栄養素」データも参照し、サプリメントに含ませる予定の栄養素の中に、除外すべき栄養素が含まれていた場合には、その栄養素と関連するデータがサプリメント基準データに含まれないように、サプリメント基準データを変更する。
次に、ステップSd3において、配合支援部260は、ユーザ履歴テーブル(例えば、図9の510)を参照し、今回の使用が初回であるか否かを判定する。今回の使用が初回である(Yes)と判定した場合、処理はステップSd6へ進み、初回ではない(No)と判定した場合、処理はステップSd4へ進む。
ステップSd4において、配合支援部260は、前回供給したサプリメントに対しての効果評価値を入力する画面をインタフェース部220で表示し、効果評価値の入力を受け、入力された効果評価値を属性別サプリメント基準情報テーブルに記録する処理を行う。この処理は、図19BのステップS208およびS209の処理を一部変更したものである。処理はステップSd4からステップSd5へ進む。
ステップSd5において、配合支援部260は、入力された効果評価値とサプリメント基準情報テーブルとに基づいて、評価係数を決定する。より具体的には、配合支援部260は、入力された効果評価値(入力評価値)に基づいて、実際の処理で用いる効果評価値(実評価値)を決定し、実評価値に対応する評価係数を決定する。入力評価値を実評価値に変換する処理は任意に設計することができ、例えば、第1実施形態における第1例の一部を変更したものとすることもできる。
他方、ステップSd3において、配合支援部260が、今回の使用が初回である(Yes)と判定した場合、処理はステップSd6へ進む。ユーザがこのサプリメント供給サービスを受けるのが初めてである場合には、効果評価値の入力は一度も行われていないので、この例においても、実評価値の初期値を予めストレージ22に記憶しておき、その値を4とする。配合支援部260は、予め設定された実評価値に基づいて評価係数を決定する。
ステップSd5およびSd6での処理は、図19BのステップS213およびS214での処理と同様であるので、詳細な説明を省略する。ステップSd5またはステップSd6の後、処理はステップSd7へ進む。
ステップSd7において、配合支援部260は、サプリメント基準データから、サプリメントへ含める各栄養素に関しての基準量を読み出し、それぞれの栄養素に関して、下記の式
[調節済み栄養素量]=[読み出した基準量]×[評価係数]
に基づいて、調節済み栄養素量を決定する。例えば、効果評価値(実評価値)が2と決定された場合、属性別サプリメント基準情報テーブル640に基づく効果係数は1.3となる。例えば、「男性」で「20−29歳」であるユーザへ供給予定のサプリメントに含まれる6種類の栄養素のうちのビタミンB1に関しては、その基準量が1.5mgであるので、
[調節済み栄養素量]=1.5mg×1.3
=1.95mg
となる。ステップSd7の後、処理はステップSd8へ進む。
ステップSd8では、図19BのステップS220ないしステップS223と同様の処理を行う。この処理については、第1実施形態と関連して説明したので、説明を省略する。ステップSd8の後、処理はステップSd9へ進む。ステップSd9での処理は、19Cのフローチャートのステップで行われる処理と同様であるので、説明を省略する。
以上が第3実施形態における各装置の動作である。第3実施形態は、ユーザへ供給するサプリメントに含まれる栄養素に関して、後にユーザから得られた情報に基づいて、栄養素の量をユーザに適するように変更できる利点があり、それにより、ユーザにサプリメントの効果を更に感じさせることができる効果がある。
第4実施形態
第4実施形態は、第1実施形態、第2実施形態、および第3実施形態のうちの少なくとも2つの実施形態を組み合わせた構成の実施形態である。
最初に、第1実施形態、第2実施形態、および第3実施形態を組み合わせた実施形態(以下、第4実施形態という)について説明する。
第1実施形態、第2実施形態、および第3実施形態の何れも、図19Aに示すステップS205までの処理は実質的に同じである。
ステップS205の後、第1実施形態では、ステップS207においてスケジュール・データ入力用の画面を表示し、スケジュール・データの入力を受け、第2実施形態では、ステップSa203において、期待する作用を表すデータ(期待作用ID)の入力を受ける。
従って、第4実施形態では、ユーザ装置200は、インタフェース部220で、スケジュール・データと、期待作用IDとの双方を入力する画面を表示し、入力されたスケジュール・データおよび期待作用IDをストレージ22に記憶する。
その後、第4実施形態における第1実施形態に対応する処理では、スケジュール・データを用い、ステップS225(最終的サプリメント基準データをサプリメント供給装置へ送るステップ)の直前の処理までの処理を行う。第4実施形態における第2実施形態に対応する処理では、期待作用IDを用い、ステップSa221(最終的サプリメント基準データをサプリメント供給装置へ送るステップ)の直前の処理までの処理を行う。第4実施形態における第3実施形態に対応する処理では、ユーザ情報テーブルを用い、ステップSd9におけるステップS225に対応するステップの直前の処理までの処理を行う。
即ち、配合支援部260は、第1実施形態に対応する処理、第2実施形態に対応する処理、および第3実施形態に対応する処理のそれぞれにおいて、最終的サプリメント基準データの作成を完了するまでの処理を行う。ここでは、これらの処理をまとめて最終的サプリメント基準データ準備ステップという。また、最終的サプリメント基準データ準備ステップにおける3系統の処理により作成された3つの最終的サプリメント基準データを、第1最終的サプリメント基準データ、第2最終的サプリメント基準データ、および第3最終的サプリメント基準データと称する。3つの最終的サプリメント基準データの基本構成は同じであるが、栄養素データと栄養素量データとの内容が部分的に異なる場合がある。
例えば、第1最終的サプリメント基準データの栄養素データと栄養素量データとにより表される組が「ビタミンC、300mg」、「ビタミンB1、**mg」、および「ビタミンB2、1.5mg」であり、第2最終的サプリメント基準データの栄養素データと栄養素量データとにより表される組が「ビタミンC、400mg」および「ビタミンB6、**mg」であり、第3最終的サプリメント基準データの栄養素データと栄養素量データとにより表される組が「ビタミンC、350mg」および「ビタミンB2、1.3mg」であったとする(「**」は数値を省略していることを示す)。
第4実施形態では、3つの最終的サプリメント基準データを1つの最終的サプリメント基準データにまとめる処理を行う。第4実施形態では、上記の最終的サプリメント基準データ準備ステップの直後に行われるステップをステップSe*(*は番号)と称することにする。なお、第4実施形態の動作の大部分は、先に説明した実施形態の動作と同様であり、第4実施形態に独特の動作に関しても、ここでの説明により理解できるので、第4実施形態の処理のフローチャートは省略する。
ステップSe1において、ユーザ装置200のサプリメント配合支援部260(以下、配合支援部260)は、第1、第2、および第3最終的サプリメント基準データに含まれる栄養素データと栄養素量データとを読み出し、栄養素と栄養素量との組のうち、栄養素が他の組と重複しない組を選択する。この例では、配合支援部260は、「ビタミンB1、**mg」および「ビタミンB6、**mg」を選択する。
ステップSe2において、配合支援部260は、栄養素が重複する組のうち、栄養素量が最大である組を選択する。この例の場合、栄養素が重複する組は、「ビタミンC、300mg」、「ビタミンC、400mg」、および「ビタミンC、350mg」と、「ビタミンB2、1.5mg」および「ビタミンB2、1.3mg」とであり、配合支援部260は、「ビタミンC、400mg」と「ビタミンB2、1.5mg」とを選択する。
ステップSe3において、配合支援部260は、ステップSe2で選択した栄養素と栄養素量との組と、ステップSe3で選択した栄養素と栄養素量との組とを表す栄養素データおよび栄養素量データを作成し、それらを含む1つの最終的サプリメント基準データ、即ち、サプリメント供給装置400へ送信する最終的サプリメント基準データを作成する。この例では、最終的サプリメント基準データは、「ビタミンB1、**mg」、「ビタミンB6、**mg」、「ビタミンC、400mg」、および「ビタミンB2、1.5mg」を表すデータを含む。
ステップSe3の後、第4実施形態における処理は、ステップSe3で決定した最終的サプリメント基準データをサプリメント供給装置へ送るステップへ進む。このステップは、第1実施形態のステップS225に対応し、従って、第2実施形態のステップSa221、および第3実施形態のステップSd8におけるステップS225に対応するステップにも対応する。
最終的サプリメント基準データをサプリメント供給装置へ送るステップの後、配合支援部260は、第1実施形態におけるステップS225以降のステップと同様のステップ(従って、第2実施形態におけるステップSa221以降のステップと同様のステップ、または第3実施形態におけるステップS225に対応するステップ以降のステップと同様のステップ)を行う。
以上が第1、第2、および第3実施形態を組み合わせて構成された第4実施形態における各装置の動作である。
上記の組み合わせ以外の組み合わせとしては、第1実施形態と第2実施形態との組み合わせ、第1実施形態と第3実施形態との組み合わせ、および第2実施形態と第3実施形態との組み合わせがある。なお、第1実施形態と第3実施形態とを組み合わせた場合、期待作用IDは入力されない。また、第2実施形態と第3実施形態とを組み合わせた場合、スケジュール・データは入力されない。第4実施形態では、組み合わされる各実施形態に応じた効果がある。