JP6458601B2 - 杭継手装置 - Google Patents

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Description

本開示は杭継手装置に関する。
特許文献1が開示する杭継手構造は、2つの杭の端部にそれぞれ固定された2つの端板と、2つの端板に当接する当接部を有する内リングと、内リングを囲繞する外リングとを有する。内リングと端板との間には隙間が設けられ、2つの杭は相対的に屈曲可能である。
一方、特許文献2が開示する杭頭結合構造は、既製杭の上端板に固定される基板と、基板から突設された補強鉄筋とを有する。
特開平7−189246号公報 特開2004−162346号公報
特許文献1が開示する杭の継手構造は、内リング及び外リングを有している。内リングの周囲に更に外リングを配置した場合、継手構造の外径が大きくなる。
一方、特許文献2が開示する杭頭結合構造では、基板及び補強鉄筋によって、上部構造体と杭との間の接合強度が増大されており、地震時には杭に大きな曲げモーメントが作用する。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態の目的は、例えば地震時に、杭に作用する曲げモーメントを低減可能な新規な杭継手装置を提供することにある。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る杭継手装置は、
環形状を有し、杭の端部に固定可能な第1固定部材と、
環形状を有し、前記第1固定部材と同軸に配置可能な第2固定部材と、
前記第1固定部材及び前記第2固定部材の外周に沿って配置可能な複数の連結部材と、
前記第1固定部材から径方向に突出する第1係合部と、
前記第2固定部材から径方向に突出する第2係合部と、
を備え、
前記複数の連結部材の各々は、
前記第1係合部と係合可能な第3係合部と、
前記第2係合部と係合可能な第4係合部と、
を有し、
前記第2係合部及び前記第4係合部はそれぞれ鉤形の断面形状を有し、前記第2固定部材の径方向及び軸線方向にて相互に係合可能であり、
前記第1係合部及び前記第3係合部は、前記第1固定部材の軸線方向にて相互に係合可能であり、
前記第3係合部と前記第4係合部の間隔は、前記第1固定部材及び前記第2固定部材の軸線方向での前記第1係合部及び前記第2係合部の合計長さよりも長い。
上記構成(1)によれば、第3係合部と第4係合部の間隔が、第1固定部材及び第2固定部材の軸線方向での第1係合部及び前記第2係合部の合計長さよりも大きいので、第1固定部材と第2固定部材との間の距離又は角度が変化可能である。このため、例えば地震時に、杭に作用する曲げモーメントを低減することができる。
(2)幾つかの実施形態では、上記構成(1)において、
前記第1係合部及び前記第3係合部はそれぞれ鉤形の断面形状を有し、前記第1固定部材の径方向及び軸線方向にて相互に係合可能である。
上記構成(2)によれば、第2係合部及び第4係合部が第2固定部材の径方向及び軸線方向にて相互に係合可能であるとともに、第1係合部及び第3係合部が第1固定部材の径方向及び軸線方向にて相互に係合可能であるので、第1固定部材及び第2固定部材を、連結部材を介して相互に確実に連結可能である。
(3)幾つかの実施形態では、上記構成(1)又は(2)において、
前記第1係合部と前記第3係合部との間に配置可能であり、前記第1固定部材と前記第2固定部材との間の距離又は角度が大きくなるほど大きな反力を発生させる弾性部材を更に備える。
上記構成(3)によれば、第1固定部材に対し第2固定部材が傾斜したときに、傾斜が大きくなるほど弾性部材が圧縮される。このため、第1固定部材に対し第2固定部材が傾斜する過程で、弾性部材を介して、第1固定部材と第2固定部材との間で伝達される曲げモーメントを徐々に増大させることができる。この結果、杭継手装置や杭に作用する曲げモーメントの急激な上昇を抑制することができ、杭継手装置や杭の耐久性を確保することができる。
(4)幾つかの実施形態では、上記構成(3)において、
前記弾性部材はエラストマによって構成されている。
上記構成(4)によれば、エラストマによって構成された弾性部材を第1係合部と第3係合部の間に配置することで、第1係合部と第3係合部の間が異物で満たされることが防止される。これによって、第1係合部に対する第3係合部の相対的な変位が、異物によって阻害されることが防止される。
(5)幾つかの実施形態では、上記構成(1)乃至(4)の何れか1つにおいて、
前記杭の端部は、前記杭の中間部よりも小さい外径を有し、
前記連結部材は、前記杭の径方向にて前記杭の中間部の外周よりも内側に配置可能である。
上記構成(5)によれば、連結部材が杭の径方向にて杭の中間部の外周よりも内側に配置されるので、杭を孔に挿入するときに、孔の壁面と連結部材が摺動して連結部材が外れることが防止される。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、例えば地震時に、杭に作用する曲げモーメントを低減可能な新規な杭継手装置が提供される。
本発明の一実施形態に係る構造体の概略的な構成を示す図である。 杭の端部とともに一実施形態に係る杭継手装置を概略的に示す側面図である。 図2中の領域IIIの概略的な部分断面図である。 図2の杭継手装置に用いられる第2固定部材の概略的な上面図及び断面図である。 図2の杭継手装置に用いられる連結部材の概略的な上面図及び側面図である。 本発明の実施形態に係る杭継手装置の作用効果を説明するための図である。 他の一実施形態に係る杭継手装置の図3に対応する部分断面図である。 他の一実施形態に係る杭継手装置の図3に対応する部分断面図である。 他の一実施形態に係る杭継手装置の図3に対応する部分断面図である。 杭の端部とともに他の一実施形態に係る杭継手装置を概略的に示す側面図である。 図10中の領域XIの概略的な部分断面図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1は、構造体1の概略的な構成を示す図である。構造体1は、複数の杭(既製杭)2と、杭2によって支持された上部構造体3と、杭2と上部構造体3とを接続するパイルキャップ4a及び基礎梁4bとを有する。
複数の杭2は、例えば、鉛直方向に配列されて列をなし、複数の杭2によって構成される列が水平方向に離間して並列に配置されている。
そして各列において、杭2同士は、本発明の実施形態に係る杭継手装置10によって相互に連結されている。また、各列において最も上側に位置する杭2は、杭継手装置10を介して基礎4に連結されている。
図2及び図10は、杭2の端部とともに杭継手装置10(10a,10e)を概略的に示す側面図である。図3、図7〜図9及び図11は、杭継手装置10(10a〜10e)の概略的な部分断面図である。なお、図3及び図11は、それぞれ、図2中の領域III及び図10中の領域XIの概略的な部分断面図である。図4は、杭継手装置10aに用いられる第2固定部材の概略的な上面図及び断面図である。図5は、杭継手装置10aに用いられる連結部材の概略的な上面図及び側面図である。図6は、杭継手装置10の作用効果を説明するための図である。
なお本明細書において、括弧の前の符号は、括弧内の符号のうち1つ以上を指すときに用いられる。
図2〜図11に示したように、杭継手装置10は、第1固定部材12と、第2固定部材14と、複数の連結部材16と、第1係合部18と、第2係合部20とを有する。
第1固定部材12は、例えば鋼製であり、環形状を有し、杭2の端部に固定可能である。なお、第1固定部材12が杭2の端部に固定可能であるとは、第1固定部材12が杭2の端部を構成している場合も含むものとする。
第2固定部材14は、例えば鋼製であり、環形状を有し、第1固定部材12と同軸に配置可能である。なお、第2固定部材14も、杭2の端部を構成していてもよい。
複数の連結部材16は、例えば鋼製であり、第1固定部材12及び第2固定部材14の外周に沿って配置可能である。従って、複数の連結部材16は、全体として環形状を有し、第1固定部材12及び第2固定部材14を囲むように配置可能である。連結部材16の数は特には限定されないが、例えば2〜10個である。
第1係合部18は、第1固定部材12の径方向に沿って、第1固定部材12から突出している。
第2係合部20は、第2固定部材14の径方向に沿って、第2固定部材14から突出している。
複数の連結部材16の各々は、第1係合部18と係合可能な第3係合部22と、第2係合部20と係合可能な第4係合部24と、を有する。例えば、連結部材16は、湾曲した側板部26を有し、第3係合部22及び第4係合部24は、側板部26の一方の面(内周面)から内方に突出している。すなわち杭継手装置10が組み立てられた状態で、側板部26の内周面は第1固定部材12及び第2固定部材14と対向させられ、第3係合部22及び第4係合部24は、第1固定部材12及び第2固定部材14の径方向に沿って内側に向かって側板部26から突出する。
第2係合部20及び第4係合部24はそれぞれ鉤形の断面形状を有し、第2固定部材14の径方向及び軸線方向にて相互に係合可能である。
第1係合部18及び第3係合部22は、第1固定部材12の軸線方向にて相互に係合可能である。
そして、第3係合部22と第4係合部24の間隔Gは、第1固定部材12及び第2固定部材14の軸線方向での第1係合部18及び第2係合部20の合計長さLよりも大きい(G>L)。なお、間隔Gは、第3係合部22及び第4係合部24によって規定される連結部材16の凹部の開口幅である。
上記構成によれば、第3係合部22と第4係合部24の間隔Gが、第1固定部材12及び第2固定部材14の軸線方向での第1係合部18及び前記第2係合部20の合計長さLよりも大きいので、第1固定部材12と第2固定部材14が相互に同軸に当接した状態で、第2係合部20と第4係合部24を相互に係合させることができる。
一方、第3係合部22と第4係合部24の間隔Gが、第1固定部材12及び第2固定部材14の軸線方向での第1係合部18及び前記第2係合部20の合計長さLよりも大きいので、第1固定部材12と第2固定部材14が相互に同軸に当接し、且つ、第2係合部20と第4係合部24が相互に係合した状態では、第1係合部18と第3係合部22との間に隙間25が存在する。この隙間25の存在により、第1固定部材12は、第1固定部材12の軸線方向にて連結部材16に対し相対変位可能である。このため、第1固定部材12と第2固定部材14が連結部材16を介して相互に連結された状態で、第1固定部材12と第2固定部材14との間の距離又は角度が変化可能である。すなわち、第1固定部材12に対して第2固定部材14が離れることができ、又は、図6に例示したように、第1固定部材12に対し第2固定部材14が傾くことができる。このため、例えば地震時に、杭2に作用する引き抜き力又は曲げモーメントを低減することができる。
なお引き抜き力は、上部構造体3が倒れようとするときに一部の列の杭2に作用し、曲げモーメントは、上部構造体3が水平方向に変位するときに全ての列の杭2に作用する。
更に、上記構成によれば、第1固定部材12及び第2固定部材14が同軸にて当接して配置された状態で、連結部材16を引っ掛けるのみで、連結部材16を介して第1固定部材12と第2固定部材14を容易に連結することができる。
なお、杭継手装置10の通常の使用態様では、第1固定部材12及び第2固定部材14は上下方向に配列され、第1固定部材12が下方に配置され、第2固定部材14が上方に配置される。
幾つかの実施形態では、第1固定部材12に対する第2固定部材14の傾きの最大値が5.7度以下になるように、隙間25の形状又は寸法が決定される。なお、5.7度は、1/10の勾配に相当する(5.7°≒tan−11/10)。
幾つかの実施形態では、杭継手装置10a〜10dは、2つの杭(第1杭及び第2杭)2を相互に同軸に連結し、第2固定部材14は杭2の端部に固定可能である。なお、第2固定部材14が杭2の端部に固定可能であるとは、第2固定部材14が杭2の端部を構成している場合も含むものとする。
この場合、図5に例示したように、杭継手装置10a〜10dによって相互に連結された2つの杭2が相互に離れたり又は傾くことができ、例えば地震時に、第1固定部材12及び第2固定部材14が固定された2つの杭2に作用する引き抜き力や曲げモーメントを低減することができる。
幾つかの実施形態では、図10及び図11に示したように、杭継手装置10eは、杭2とパイルキャップ4aとを相互に連結しており、杭頭結合装置を構成している。この場合、第2固定部材14は、例えば鋼管49によって構成され、第2固定部材14には、杭ではなく、上部構造体3の一部をなす複数の鉄筋27が、例えば溶接により固定される。
この構成では、例えば地震時に、上部構造体3が倒れようとしても第2固定部材14に対し第1固定部材12が離れることができ、第1固定部材12が固定された杭2に作用する引き抜き力を低減することができる。
またこの構成では、例えば地震時に、上部構造体3が水平方向に揺れても第2固定部材14に対し第1固定部材12が傾くことができ、第1固定部材12が固定された杭2、第2固定部材14が固定されたパイルキャップ4a、及び、パイルキャップ4aに接合された基礎梁4bに作用する曲げモーメントを低減することができる。
幾つかの実施形態では、図4に示したように、第2係合部20は、第2固定部材14から径方向外側に一体に突出する環状の第2鍔部28と、第2鍔部28の外周縁から軸線方向上側に一体に突出する第2環状部30によって構成される。
そして、図5に示したように、第4係合部24は、連結部材16の側板部26から径方向内側に一体に突出する環状の第4鍔部32と、第4鍔部32の内周縁から軸線方向下側に一体に突出する第4環状部34によって構成される。
この場合、第2固定部材14の軸線と直交する面にそれぞれ沿う第2環状部30の環状面30aと第4鍔部32の環状面32aが当接することによって、第2係合部20と第4係合部24が軸線方向に係合する。そして、第2固定部材14の軸線方向及び周方向に延在する第2環状部30の内周面30bと、同じく軸線方向及び周方向に延在する第4環状部34の外周面34aが相互に当接することによって、第2係合部20と第4係合部24が径方向に係合する。更に、第2固定部材14の軸線方向及び周方向に延在する第2環状部30の外周面30cと、同じく軸線方向及び周方向に延在する側板部26の内周面26aが相互に当接することによって、第2係合部20と第4係合部24が径方向に係合する。
幾つかの実施形態では、図3に示したように、第1係合部18は、第1固定部材12から径方向外側に一体に突出する環状の第1鍔部36によって構成される。
そして、図3及び図5に示したように、第3係合部22は、側板部26から径方向内側に突出する第3鍔部38によって構成される。
この場合、第1鍔部36と第3鍔部38が当接することによって、第1係合部18と第3係合部22が軸線方向に係合する。
幾つかの実施形態では、第1係合部18及び第3係合部22は、第1固定部材の径方向及び軸線方向にて相互に係合可能である。
上記構成によれば、第2係合部20及び第4係合部24が第2固定部材14の径方向及び軸線方向にて相互に係合可能であるとともに、第1係合部18及び第3係合部22が第1固定部材12の径方向及び軸線方向にて相互に係合可能であるので、第1固定部材12及び第2固定部材14を、連結部材16を介して相互に確実に連結可能である。
幾つかの実施形態では、図7に示したように、第1係合部18は第2係合部20と同じ形状を有し、鉤形の断面形状を有している。すなわち、第1係合部18は、第1固定部材12から径方向外側に一体に突出する環状の第1鍔部36と、第1鍔部36の外周縁から軸線方向に一体に突出する第1環状部40よって構成される。
そして、図7に示したように、第3係合部22は第4係合部24と同じ形状を有し、鉤形の断面形状を有している。すなわち、第3係合部22は、側板部26から径方向内側に突出する第3鍔部38と、第3鍔部38の内周縁から軸線方向に一体に突出する第3環状部42によって構成される。
この構成によれば、第1係合部18及び第3係合部22が鉤形の断面形状を有するので、第1係合部18及び第3係合部22が第1固定部材12の軸線方向及び径方向にて確実に係合可能である。
幾つかの実施形態では、図8に示したように、第1鍔部36の環状面36aは、第1固定部材12から径方向外側に向かって延在し、第3鍔部38と軸線方向に対向している。そして、第1鍔部36の環状面36aは、径方向外側に向かうにしたがって第1鍔部36の厚さが厚くなるようなテーパ面によって構成されている。一方、第3鍔部38の環状面38aは、側板部26から径方向内側に向かって延在し、第1鍔部36と軸線方向に対向している。そして、第3鍔部38の環状面38aは、径方向外側に向かうにしたがって第3鍔部38の厚さが薄くなるようなテーパ面によって構成されている。
この構成によれば、第1係合部18のテーパ面と第3係合部22のテーパ面、すなわち第1鍔部36の環状面36aと第3鍔部38の環状面38aが相互に当接することで、第1係合部18及び第3係合部22が第1固定部材12の軸線方向及び径方向にて確実に係合可能である。
幾つかの実施形態では、図9に示したように、杭継手装置10dは弾性部材44を更に備えている。弾性部材44は、第1係合部18と第3係合部22との間に配置可能であり、第1固定部材12と第2固定部材14との間の距離又は角度が大きくなるほど大きな反力を発生させる。
上記構成によれば、第1固定部材12に対し第2固定部材14が離れたり又は傾斜したときに、距離又は傾斜角度が大きくなるほど弾性部材44が大きな反力を発生させる。このため、第1固定部材12に対し第2固定部材14が離れたり傾斜する過程で、弾性部材44を介して、第1係合部18、第2係合部20、第3係合部22及び第4係合部24に働く剪断力を徐々に増大させることができ、第1固定部材12と第2固定部材14との間で伝達される引き抜き力又は曲げモーメントを徐々に増大させることができる。この結果、杭継手装置10dに作用する力や杭2に作用する引き抜き力又は曲げモーメントの急激な上昇を抑制することができ、杭継手装置10dや杭2の耐久性を確保することができる。
幾つかの実施形態では、弾性部材44は、図9に示したように、エラストマによって構成され、例えばクロロプレンゴムによって構成される。
この構成によれば、エラストマによって構成された弾性部材44を第1係合部18と第3係合部22との間の隙間25に配置することで、隙間25が異物で満たされることが防止される。これによって、第1係合部18に対する第3係合部22の相対的な変位が、異物によって阻害されることが防止される。
幾つかの実施形態では、弾性部材44はばねによって構成される。
幾つかの実施形態では、図3、図7〜図9に示したように、第1固定部材12、第2固定部材14、及び、必要に応じて第1固定部材12又は第2固定部材14に隣接する杭2の端部50の部分は、杭2の中間部52よりも小さい外径を有し、連結部材16は、杭2の径方向にて杭2の中間部52の外周よりも内側に配置可能である。
上記構成によれば、連結部材16が杭の径方向にて杭の中間部52の外周よりも内側に配置されるので、杭2を孔に挿入するときに、孔の壁面と連結部材16が摺動して連結部材16が外れることが防止される。
幾つかの実施形態では、図9に示したように、杭継手装置10dは、外れ止め部材46を更に備える。外れ止め部材46は、第2固定部材14の軸線方向にて係合を解除する方向での連結部材16の相対的な移動を規制する。
この構成によれば、連結部材16が外れることが確実に防止される。
幾つかの実施形態では、複数の杭2によって構成される列において、図1に示したように、上側の杭2はSC杭(外殻鋼管付きコンクリート杭)2aによって構成され、中間の杭2はPRC杭(高強度プレストレスト鉄筋コンクリート杭)2bによって構成され、下側の杭2はPHC杭(高強度プレストレストコンクリート杭)2cによって構成される。曲げモーメントに対する強度は、SC杭2a>PRC杭2b>PHC杭2cの順である。
幾つかの実施形態では、杭2は、図3及び図7〜図9に示したように、いわゆる既製コンクリート杭であり、円筒形状のコンクリート60と、コンクリート60の両端に配置された端板62と、コンクリート60を貫通して端板62間を延びる複数のPC鋼棒64と、コンクリート60の端部を囲む補強バンド65とを有する。PC鋼棒64及び端板62によってコンクリート60に圧縮応力が与えられている。そして、端板62が、第1固定部材12又は第2固定部材14を構成している。
幾つかの実施形態では、図11に示したように、杭2がSC杭2aの場合、補強バンド65に代えて、コンクリート60の全体が外殻鋼管68によって覆われ、端板62が外殻鋼管68に溶接される。
なお、既製杭2の構成は上記構成に限定されることはない。
幾つかの実施形態では、第1固定部材12及び第2固定部材14と連結部材16との間には、第1固定部材12と第2固定部材14との間の距離又は角度の変化を許容するように径方向に隙間が設けられる。
最後に、本発明は上述した幾つかの実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
1 構造体
2 杭(既製杭)
2a SC杭
2b PRC杭
2c PHC杭
3 上部構造体
4a パイルキャップ
4b 基礎梁
5 上部構造体
10(10a〜10e) 杭継手装置
12 第1固定部材
14 第2固定部材
16 連結部材
18 第1係合部
20 第2係合部
22 第3係合部
24 第4係合部
25 隙間
26 側板部
26a 内周面
27 鉄筋
28 第2鍔部
30 第2環状部
30a 環状面
30b 内周面
30c 外周面
32 第4鍔部
32a 環状面
34 第4環状部
34a 外周面
36 第1鍔部
36a 環状面
38 第3鍔部
38a 環状面
40 第1環状部
42 第3環状部
44 弾性部材
46 外れ止め部材
49 鋼管
50 杭の端部
52 杭の中間部
60 コンクリート
62 端板
64 PC鋼棒
65 補強バンド
68 外殻鋼管

Claims (5)

  1. 環形状を有し、杭の端部に固定可能な第1固定部材と、
    環形状を有し、前記第1固定部材と同軸に配置可能な第2固定部材と、
    前記第1固定部材及び前記第2固定部材の外周に沿って配置可能な複数の連結部材と、
    前記第1固定部材から径方向に突出する第1係合部と、
    前記第2固定部材から径方向に突出する第2係合部と、
    を備え、
    前記複数の連結部材の各々は、
    前記第1係合部と係合可能な第3係合部と、
    前記第2係合部と係合可能な第4係合部と、
    を有し、
    前記第2係合部及び前記第4係合部はそれぞれ鉤形の断面形状を有し、前記第2固定部材の径方向及び軸線方向にて相互に係合可能であり、
    前記第1係合部及び前記第3係合部は、前記第1固定部材の軸線方向にて相互に係合可能であり、
    前記第3係合部と前記第4係合部の間隔は、前記第1固定部材及び前記第2固定部材の軸線方向での前記第1係合部及び前記第2係合部の合計長さよりも長い
    ことを特徴とする杭継手装置。
  2. 前記第1係合部及び前記第3係合部はそれぞれ鉤形の断面形状を有し、前記第1固定部材の径方向及び軸線方向にて相互に係合可能である
    ことを特徴とする請求項1に記載の杭継手装置。
  3. 前記第1係合部と前記第3係合部との間に配置可能であり、前記第1固定部材と前記第2固定部材との間の距離又は角度が大きくなるほど大きな反力を発生させる弾性部材を更に備える
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の杭継手装置。
  4. 前記弾性部材はエラストマによって構成されている
    ことを特徴とする請求項3に記載の杭継手装置。
  5. 前記杭の端部は、前記杭の中間部よりも小さい外径を有し、
    前記連結部材は、前記杭の径方向にて前記杭の中間部の外周よりも内側に配置可能である
    ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の杭継手装置。
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