以下の説明では、説明の目的で、実施例を詳細に理解するために、具体的な数多くの詳細を記載している。しかし、前述の具体的な詳細なしで実施例を実施し得るということが当業者に明らかになるであろう。場合によっては、実施例を不必要にわかりにくくすることを避けるために、周知の構造及び装置をブロック図形式で示す。
(実施例の説明の全体構成)
(1)概要
(2)システム・アーキテクチャ
(3)仮想プロジェクタを使用して複数の表示装置上に電子情報を表示する
(4)モバイル装置を使用した電子情報連携
(5)ビデオ会議場所マップ・アーキテクチャ
(6)ビデオ会議場所マップ
(7)モバイル装置
(8)モバイル装置を使用してビデオ会議セッションを確立する
(9)コード化データを使用して情報に対するアクセスを提供する
(10)実現機構
(実施例の説明)
(1)概要
電子情報連携を可能にする手法を提供する。より具体的には、上記手法は、モバイル装置を使用して、仮想プロジェクタを介して1つ又は複数のプロジェクタ表示装置上に電子情報を表示させることを可能にする。仮想プロジェクタの使用は、複数のプロジェクタ表示装置上及び/又はクライアント装置上に電子情報を表示することを可能にする。電子情報は、1つ又は複数の装置からの電子情報を含み得る。例えば、単一のクライアント装置からの電子情報は複数のプロジェクタ表示装置上に表示し得る。別の例では、別々の2つの装置からの電子情報を複数のプロジェクタ表示装置上に表示し得る。上記手法は、連携クライアント及び連携サーバを使用して、例えば、1つの場所において電子情報に対して行われた変更を別の場所に伝播させる機能を含む、電子情報に関する更なる機能を備えることも含み得る。上記手法は、更に、モバイル装置を使用して、ビデオ会議場所などの2つ以上のオーディオ/ビデオ機器間の接続を確立することを可能にする。接続のタイプは特定の実現形態に応じて変わり得、本明細書及び特許請求の範囲記載に手法は、何れかの特定のタイプの接続に制限されない。例示的な接続タイプには、限定列挙でないが、音声接続、データ接続、ビデオ会議セッション、及び共有ホワイトボード・セッションが含まれる。本明細書及び特許請求の範囲記載の「ビデオ会議場所」の語は、当該場所における一又は複数のユーザにビデオ会議を利用可能にするコンピュータ・ハードウェア、コンピュータ・ソフトウェア、及び他の機器を有する場所を表す。
(2)システム・アーキテクチャ
図1は、電子情報連携の装置100を表すブロック図である。装置は、ネットワーク118を介してコンテンツ・サーバ116、連携サーバ114、仮想プロジェクタ112、及びクライアント装置108、110に通信するよう結合されたプロセッサ106と、電子ホワイトボード102、104とを含む。ネットワーク118は、特定の実現形態に応じて変わり得る多種多様な通信リンクを使用して実現し得る。例えば、ネットワーク118は、1つ又は複数のローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、インターネットなどのパケット交換ネットワーク、地上若しくは衛星リンク、又は他のタイプの無線リンクを含み得る。電子ホワイトボード102、104、プロジェクタ106、仮想プロジェクタ112、及び連携サーバ114は、具体的な実現形態に応じて、物理的に同じ場所に配置し、又は物理的に離隔された場所に配置し得、本明細書及び特許請求の範囲記載の手法は、何れの特定の物理的な場所における前述のエレメントにも限定されない。
電子ホワイトボード102、104、及びプロジェクタ106はそれぞれ、電子情報の表示に対応するためにコンピュータ・ハードウェア、コンピュータ・ソフトウェア、並びに他の電子構成部分及び機器を含む。本明細書及び特許請求の範囲記載の手法は、何れかの特定のコンピュータ・ハードウェア、コンピュータ・ソフトウェア、及び他の機器構成を有する電子ホワイトボード102、104、及びプロジェクタ106に限定されない。例えば、電子ホワイトボード102、104、及びプロジェクタ106は、パソコンなどのコンピュータ装置、ネットワーク接続性を有するタブレット・コンピュータ又はモバイル装置、カメラ、マイクロフォン、電子情報の表示をサポートするスピーカ及びコンピュータ・ソフトウェアを含み得る。別の例として、電子ホワイトボード102、104、及びプロジェクタ106は、特殊用途向コンピュータ・ハードウェア、コンピュータ・ソフトウェア及び機器を含み得る。プロジェクタ106は、例えば、表示表面に隣接して配置された短焦点プロジェクタを含む何れかのタイプのプロジェクタを含み得る。電子ホワイトボード102、104、及びプロジェクタ106は、必ずしも、同じコンピュータ・ハードウェア、コンピュータ・ソフトウェア及び機器を含んでいる訳でなく、電子ホワイトボード102、104、及びプロジェクタ106におけるコンピュータ・ハードウェア、コンピュータ・ソフトウェア及び機器は具体的な実現形態に応じて変わり得る。更に、電子ホワイトボード102、104、及びプロジェクタ106は異なる機能を有し得る。例えば、プロジェクタ106はユーザ入力を可能にしない読み取り専用装置であり得る一方、電子ホワイトボード102、104は情報を表示し、ユーザ入力を可能にする読み取り/書き込み装置であり得る。本明細書及び特許請求の範囲記載の手法は、図1に表す特定の表示装置(例えば、電子ホワイトボード102、104、及びプロジェクタ106)に限定されず、何れのタイプの表示装置にも適用可能である。例示的な表示装置は、限定列挙でないが、ワークステーション、デスクトップ・コンピュータ、パソコン、ラップトップ・コンピュータ、タブレット・コンピュータ、プロジェクタ、ホワイトボード、モニタ、携帯情報端末、モバイル・コンピュータ装置、及び電話装置を含む。各電子ホワイトボード102、104及びプロジェクタ106は、ネットワーク118を介して装置100における他のエレメントのうちの1つ又は複数と通信するよう構成される。一実施例によれば、電子ホワイトボード102、104、及びプロジェクタ106はそれぞれ、電子ホワイトボード102、104上及びプロジェクタ106上に表示された電子情報に対して連携サーバ114とともに更なる機能を行うことを可能にする連携クライアント118、120、122それぞれを含む。本明細書記載の手法は、電子ホワイトボード102、104上及びプロジェクタ106上の電子情報連携に限定されず、電子情報を表示することができる何れのタイプの表示装置にも適用可能である。
クライアント装置108、110は何れのタイプのモバイル装置であってもよく、手法は何れの特定のタイプのモバイル装置にも限定されない。クライアント装置108、110の例には、限定列挙でないが、パソコン、ラップトップ・コンピュータ、タブロイド・コンピュータ、携帯情報端末(PDA)、スマート・フォン、及び他の電話装置を含む。クライアント装置108、110は、本明細書及び特許請求の範囲記載の機能を行うためにコンピュータ・ハードウェア、コンピュータ・ソフトウェア、又はコンピュータ・ハードウェア及びコンピュータ・ソフトウェアの何れかの組み合わせによって構成し得る。一実施例によれば、クライアント装置108は、プレゼンタ・アプリケーション126、ビデオ会議コンポーザ・アプリケーション128、及び連携クライアント130を含む。プレゼンタ・アプリケーション126は、クライアント装置108のユーザが、電子ホワイトボード102、104上、プロジェクタ106上、及びクライアント装置110上で電子情報連携を管理することを可能にする。プレゼンタ・アプリケーション126の限定的でない例示的な実現形態には、株式会社リコーによるたまごプレゼンタがある。ビデオ会議コンポーザ・アプリケーション128は、ビデオ会議場所間でビデオ会議セッションをクライアント装置108のユーザが容易に確立することを可能にする。連携クライアント130は、連携サーバ114とともに、クライアント装置108上に表示される電子情報に対して更なる機能を行うことを可能にする。クライアント装置110は更に、連携クライアント132も含み得る。プレゼンタ・アプリケーション126、ビデオ会議コンポーザ・アプリケーション128、及び連携クライアント130は以下で更に詳細に説明する。
仮想プロジェクタ112は、電子ホワイトボード102、104上、プロジェクタ106上、及びクライアント装置108、110上、又はそれらの何れかの組み合わせ上に電子情報を表示することを可能にする中間エンティティ、装置、プロセス等である。電子情報は、1つ又は複数のソースから生じる電子情報を含み得、仮想プロジェクタ112は、1つ又は複数の形式で1つ又は複数の表示装置上に電子情報を表示することを可能にする。仮想プロジェクタ112は、電子ホワイトボード102、104又はプロジェクタ106などの端末表示装置とクライアント装置108が相互作用するのと同じ態様で仮想プロジェクタ112とクライアント装置108などのクライアント装置が相互作用することを可能にするよう表示装置の機能をエミュレートすることができる。
仮想プロジェクタ112は、多種多様なコンピュータ・ハードウェア、コンピュータ・ソフトウェア、又は、コンピュータ・ハードウェア及びコンピュータ・ソフトウェアの組み合わせを使用して実現し得、本明細書及び特許請求の範囲記載の手法は、仮想プロジェクタ112が何れかの特定の実現形態に限定されることに限定されない。一実施例によれば、仮想プロジェクタ112は、装置発見モジュール134、PJLinkコマンド・ハンドラ136、ウェブ・サーバ138、プロジェクション・アプリケーション140、及び記憶装置142を含む。記憶装置142は何れかのタイプの記憶装置によって実現し得、実施例は何れのタイプの記憶装置にも限定されない。記憶装置142の例は、限定列挙でないが、揮発性メモリなどの揮発性記憶装置、不揮発性メモリなどの不揮発性記憶装置、ハード・ディスク記憶装置等を含む。
装置発見モジュール134は、電子情報を表示するために利用可能な、電子ホワイトボード102、104、プロジェクタ106、及びクライアント装置110などの端末表示装置を発見する。装置発見モジュール134は、特定の実現形態に応じて利用可能な表示装置を発見するための多種多様な手法を使用し得、本明細書及び特許請求の範囲記載の手法は、何れの特定の発見手法を使用した装置発見モジュール134に限定されるものでもない。装置発見モジュール134は、SNMP表示装置及び非SNMP表示装置を発見するための機能を含み得る。例示的な発見プロトコルには、限定列挙でないが、簡易ネットワーク管理プロトコル(SNMP)、ウィンドウズ(登録商標)管理インストルメンテーション(WMI)、インターネット制御メッセージ・プロトコル(ICMP)、ウェブ・サービス対応装置用のテルネット及びウェブ・サービス発見が含まれる。装置発見モジュール134は、電子ホワイトボード102、104、プロジェクタ106、及びクライアント装置108、110などの利用可能な表示装置についての情報を含む表示装置データ144を生成し、維持し得る。例示的な情報には、限定列挙でないが、各表示装置の機能を示す機能データ及びIPアドレス情報が含まれる。
一実施例によれば、装置発見モジュール134は、表示装置自身が発見要求を処理し、発見要求に応答する態様で、クライアント装置から受信された発見要求を処理し、該発見要求に対する応答を供給するよう構成される。例えば、クライアント装置108が、ネットワーク118を介してSNMP GET要求メッセージを生成し、報知すると仮定する。仮想プロジェクタ112は、SNMP GET要求メッセージを処理し、SNMP GET応答メッセージをクライアント装置108に供給し、SNMP GET応答メッセージは、仮想プロジェクタ112の、名前及びIPアドレスなどの識別情報を含む。
PJLinkコマンド・ハンドラ136は、1つ又は複数のクライアント装置から受信された表示装置コマンドを処理し、PJLink技術仕様をサポートする表示装置によって通常、処理されるように表示装置コマンドを処理するコマンド・ハンドラである。これは、PJLink技術仕様をサポートしない表示装置上に電子情報を表示することを可能にする。例えば、仮想プロジェクタ112がPOWR?コマンドの形式でPJLink電力ステータス・クエリを受信することに応じて、PJLinkコマンド・ハンドラ136は、電源がオンである旨を示す応答を供給する。別の例として、仮想プロジェクタ112がNAME?コマンドの形式でPJLinkプロジェクタ名クエリを受信することに応じて、PJLinkコマンド・ハンドラ136は、仮想プロジェクタ112の名前を規定する応答を供給する。更に別の例として、仮想プロジェクタ112がINPT?コマンドの形式でPJLink入力スイッチ・クエリを受信することに応じて、PJLinkコマンド・ハンドラ136は入力ソースがネットワークである旨を示す応答を供給する。PJLinkコマンド・ハンドラ136は、特定の実現形態に応じて、PJLink技術仕様に記載されたコマンド全て、又は前述のコマンドの部分集合をサポートし得、実施例は、PJLink技術仕様に記載されたコマンド全てを必然的にサポートするコマンド・ハンドラに限定されない。実施例は、説明の目的で、PJLinkプロトコルをサポートするPJLinkコマンド・ハンドラ136のコンテキストで本明細書及び特許請求の範囲において記載しているが、実施例はPJLinkプロトコルに限定されず、仮想プロジェクタ112は、特定の実現形態に応じて他の表示装置コマンド・インタフェースをサポートするよう構成し得る。
プロジェクション・アプリケーション140は、クライアント装置からのhttp及び他の要求を処理し、仮想プロジェクタ112上の他のエレメントとともに、電子情報を表示装置上に表示させるよう構成されたウェブ・アプリケーションである。例えば、プロジェクション・アプリケーション140は、プレゼンタ・アプリケーション126からの要求を処理し、電子情報を電子ホワイトボード102、104上及びプロジェクタ106上に表示させ、ウェブ・サーバ138を介してクライアント装置110に対して利用可能にし得る。これは一例に過ぎず、他の例も後述する。プロジェクション・アプリケーション140の特定の実現形態は変わり得、本明細書及び特許請求の範囲記載の手法は、プロジェクション・アプリケーション140の何れの特定の実現形態にも限定されるものでない。プロジェクション・アプリケーション140の限定的でない1つの例示的な実現形態は、Java(登録商標)実行環境を提供するHTTPウェブ・サーバである。例えば、オラクル社によるJavaサーブレット及びJavaServerPages(JSP)技術仕様を実現するトムキャット・サーバにおいて実現し得る。一実施例によれば、プロジェクション・アプリケーション140は、HTTP POST要求及びHTTP PUT要求を処理するためのServletを含む。第1のServlet(ProjectionServlet)は、HTTP POST 要求を処理し、「Status 201 Created and Location」を有する応答を返す。第2のServlet(CbsServlet)は、PUT要求を処理し、そのデータを電子情報146として記憶装置142に保存する。ProjectionServlet及びCbsServletの例示的なXML実現形態は以下の通りである。
電子情報は、記憶装置142上に電子情報146として記憶し得、特定の実現形態に応じて種々の形式でフォーマッティングし得る。ウェブ・サーバ138は、電子情報を直接含むか、間接的に(例えば、リンクを介して)含むか、又は直接かつ間接的に含むウェブ・ページをホスティングする。ウェブ・ページは、端末表示装置に供給され、処理されると、電子情報の表示に対応する。仮想プロジェクタ112の上記エレメントはそれぞれ、以下に詳細に説明する。
連携サーバ114は、連携クライアント120、122、124、130、132ととともにユーザが電子情報に対して連携することを可能にする連携マネージャ148を含む。コンテンツ・サ―バ116は電子コンテンツ150を記憶し、利用可能にする何れかのタイプのネットワーク・エレメントとして実現し得る。仮想プロジェクタを使用して複数の表示装置上に電子情報を表示する。コンテンツ・サーバ116の例は、限定列挙でないが、オリジン・サーバ、ウェブ・サーバ、データ・レポジトリ、及びデータ記憶装置を含む。
(3)仮想プロジェクタを使用して複数の表示装置上に電子情報を表示する
図2は、実施例による、電子情報連携の手法を表すフロー図である。工程202では、表示装置上に電子情報を表示し、仮想プロジェクタを介して電子情報を利用可能にする旨の要求が受信される。例えば、プロジェクション・アプリケーション140は、クライアント装置108上のプレゼンタ・アプリケーション126から要求を受信し得る。要求は、特定の実現形態に応じて多種多様な態様で生成し得る。例えば、図3Aはプレゼンタ・アプリケーション126によって生成される例示的なグラフィカル・ユーザ・インタフェース300を表す。グラフィカル・ユーザ・インタフェース300は、選択された表示装置上に表示される対象の電子情報をユーザが選択することを可能にする。本実施例では、グラフィカル・ユーザ・インタフェース300は、選択された表示装置上に表示するために選択し得る別々の電子情報項目に対応するグラフィカル・ユーザ・インタフェース・オブジェクト302を含む。対応する電子情報項目は、「文書#1」、「文書#2」、「スライド・ショー#1」、「スライド・ショー#2」、「ビデオ#1」、及び「ビデオ#2」である。グラフィカル・ユーザ・インタフェース300は更に、ユーザが、表示に選択される対象の電子情報までたどり、位置特定することを可能にするユーザ・インタフェース・オブジェクトも含み得る。電子情報は何れの場所に存在していてもよい。例えば、電子情報は、クライアント装置108、110上に、仮想プロジェクタ112上に、コンテンツ・サーバ116上に、又は他の場所に存在し得る。よって、本明細書及び特許請求の範囲記載の手法に応じてユーザの間で共有される電子情報は、種々のソースから発信される電子情報項目を含み得る。本明細書及び特許請求の範囲記載の手法は何れのタイプの電子情報にも適用可能であり、図に表し、本明細書及び特許請求の範囲に記載する電子情報の例に限定されない。例えば、上記手法は、何れかのタイプの電子文書、オーディオ/ビデオ・コンテンツ、ストリーミング・コンテンツ、及び/又は何れかの他のタイプのコンテンツ・フィードに適用可能である。
一実施例によれば、グラフィカル・ユーザ・インタフェース300は、表示するために選択される電子情報項目の何れかのアクセス属性をユーザが規定することを可能にする。ユーザ・インタフェース制御部セット306は、「文書#1」に適用する対象の読み出しのみ、読み出し/書き込み、又はポリシー・アクセスをユーザが選択することを可能にする。表示装置によって適切に実施されると、読み出しのみのアクセスのオプションの選択により、表示装置上に表示されている間に「文書#1」に対して行われる変更が禁止される。表示装置によって適切に実施されると、読み出し/書き込みのアクセスのオプションの選択により、表示装置上に表示されている間に「文書#1」に対して行われる変更が可能になる。ポリシー・アクセス・オプションの選択により、表示装置上に表示されている間にアクセス・ポリシーが「文書#1」に適用されることが可能になる。
一実施例によれば、グラフィカル・ユーザ・インタフェース300は、選択された表示装置上の選択された電子情報のレイアウト(例えば、場所)をユーザが選択することを可能にする。このことは、特定の実現形態に応じて多種多様な手法を使用して実現し得、図に表し、本明細書及び特許請求の範囲に記載する特定の手法は、限定的でない例として記載する。図3Bに表すように、本実施例では、グラフィック・ユーザ・インタフェース300は、表示領域304上にユーザ・インタフェース・オブジェクト302の1つ又は複数をユーザがドラッグ・アンド・ドロップすることを可能にする。この例では、ユーザは、1つ又は複数の表示装置上に、文書#1、スライド・ショー#2、及びビデオ#1を表示したいものとする。図3Bは、表示領域304上に「文書#1」、「スライド・ショー#2」、及び「ビデオ#1」の電子情報項目に対応するグラフィカル・ユーザ・インタフェース・オブジェクトをユーザが選択し、移動していることを表す。一実施例によれば、表示領域304上のグラフィカル・ユーザ・インタフェース・オブジェクトの場所は、選択された表示装置上に、対応する電子情報項目が表示される場所に対応する。例えば、表示装置上に表示されると、「文書#1」は表示の左上隅に表示され、「スライド・ショー#2」は表示の中央に表示され、「ビデオ#1」は表示の中央下に表示される。
図3Cに表すように、グラフィカル・ユーザ・インタフェース300は、選択された電子情報を表示する対象の表示装置をユーザが選択することを可能にする、領域306内のグラフィカル・ユーザ・インタフェース・オブジェクトの組を含む。グラフィカル・ユーザ・インタフェース・オブジェクトは、「電子ホワイトボード#2」、「プロジェクタ#1」、及び「プロジェクタ#2」という名の物理表示装置に対応する。利用可能な物理表示装置は仮想プロジェクタ112から取得し得る。例えば、プレゼンタ・アプリケーション126は、利用可能な表示装置を識別するデータを求めて装置発見モジュール134にクエリし得る。上記クエリに応じて、装置発見モジュール134は、プレゼンタ・アプリケーション126が、利用可能な表示装置を表示させることを可能にするために表示装置データ144からデータを供給し得る。「仮想プロジェクタ」表示装置は仮想プロジェクタ112に対応し、「仮想プロジェクタ」表示装置に対応するグラフィカル・ユーザ・インタフェース・オブジェクトの選択により、以下に更に詳細に説明するように、選択された電子情報項目が、仮想プロジェクタ112のウェブ・サーバ138を介してアクセスされるよう利用可能にされる。本実施例では、ユーザは、マウス又はスタイラスなどの選択装置を使用して、「プロジェクタ#1」及び「仮想プロジェクタ」表示装置に対応するグラフィカル・ユーザ・インタフェースを選択している。ユーザは何れかの数の表示装置を選択し得、読み出し可能のみの表示装置、読み出し/書き込み表示装置、又は、読み出しのみの表示装置及び読み出し/書き込み表示装置の何れかの組み合わせを選択し得る。
ユーザは、ユーザによって設計される電子情報のプレゼンテーションに対して名前又は識別子をユーザが割り当てることを可能にする「プレゼンテーション名割り当て」ボタン310を選択し得る。以下に更に詳細に説明するように、名前の割り当ては、仮想プロジェクタから、名前により、クライアント装置がプレゼンテーションを選択し、表示することを可能にする。ボタン312の形態による、「表示開始」グラフィカル・ユーザ・インタフェース・オブジェクトの選択は、仮想プロジェクタ112上のプロジェクション・アプリケーションに対する要求をプレゼンタ・アプリケーションに生成させ、送信させる。要求は、表示される対象の電子情報、電子情報内の何れかの電子情報項目に対して適用される対象の何れかのアクセス・ポリシー、及び、電子情報を表示するか、又は、仮想プロジェクタの場合、電子情報が利用可能にされる表示装置を識別する。例えば、要求は、要求自体において、又は添付ファイルとして電子情報を含み得る。別の例として、要求は、電子情報の場所を規定し得る。プロジェクション・アプリケーション140は、記憶装置142上の電子情報146として仮想プロジェクタ112上に電子情報を取り出し、記憶し得る。要求は、表示領域304上に配置されたグラフィカル・ユーザ・インタフェース・オブジェクトの相対的な位置を示すデータも含み得る。要求は、電子情報146を記憶する記憶装置142上に場所を作成するよう処理されるhttpPOSTコマンドを含み、後続する、作成された場所において電子情報146を記憶するためのhttp PUTコマンドを含む。
工程204では、電子情報は、要求において規定された表示装置に送信される。例えば、プロジェクション・アプリケーション140は、要求において規定された表示装置に電子情報146を送信し得る。本実施例では、プロジェクション・アプリケーション140は電子情報146をプロジェクタ#1に送信する。他の情報(例えば、電子情報内の何れかの電子情報項目に適用される対象の何れかのアクセス・ポリシーを示すデータ、又は、電子情報内の情報項目が表示装置上に表示される対象の(絶対的な、若しくは相対的な)場所を示す場所データ)も上記電子情報とともに送信することができる。電子情報は、参加エンティティによってサポートされるプロトコルにより、表示装置に送信され得る。例えば、電子情報は、HTTP又はHTTPSを使用してプレゼンタ・アプリケーション126又はプロジェクション・アプリケーション140から送信し得る。
工程206では、要求が仮想プロジェクタを表示装置として規定したか否かについての判定が行われる。否定の場合、処理は工程208で完了する。要求が仮想プロジェクタを表示装置として規定している場合、工程210で、電子情報は仮想プロジェクタ112を介してクライアント装置に利用可能にされる。これは例えば、処理されると、電子情報の表示をもたらす1つ又は複数のウェブ・ペ―ジを生成する工程を含み得る。一又は複数のウェブ・ページは、ウェブ・サーバ138、プロジェクション・アプリケーション140、又は、ウェブ・ページを生成するよう構成された何れかの他の処理によって生成し得る。一又は複数のウェブ・ページは、電子情報の一部又は全部を直接含み得るか、又は、電子情報の一部又は全部を取り出すためのリンクを含み得る。例えば、ウェブ・ページは、コンテンツ・サーバ上の電子情報150に記憶された電子情報項目に対するリンクを含み得る。表示装置又はクライアント装置におけるウェブ・ページ及びリンクの処理により、リンクにおいて参照される1つ又は複数の電子情報項目を取り出し、表示することが可能になり得る。電子情報が複数の電子情報データ項目を含む場合、フレーム、フラッシュ・ビデオ等などの種々の手法を、電子情報の表示に対応するために使用し得る。一又は複数のウェブ・ページは、仮想プロジェクタ112の記憶装置142上に電子情報146として記憶し得る。
工程212では、1つ又は複数の要求が、仮想プロジェクタからの電子情報に対して受信される。クライアント装置には、仮想プロジェクタ112上に記憶された一又は複数のウェブ・ページに対するアクセスが提供され得る。図4は、仮想プロジェクタ112のウェブ・サーバ138によって提供される例示的なグラフィカル・ユーザ・インタフェース400を表す。クライアント装置上のアプリケーションは、特定のURLにおいてウェブ・ページを要求することにより、グラフィカル・ユーザ・インタフェース400にアクセスする。あるいは、ユーザは、グラフィカル・ユーザ・インタフェース400にアクセスするために、http://www.companyabc.com/virtualprojector/presentationsなどのアドレスをウェブ・ブラウザに入力し得る。本実施例では、グラフィカル・ユーザ・インタフェース400は、「プレゼンテーション#1」、「プレゼンテーション#2」、又は「プレゼンテーション#3」などのプレゼンテーションに対応するグラフィカル・ユーザ・インタフェース・オブジェクトをユーザが選択することを可能にする。ユーザは次いで、「プレゼンテーション表示」ボタン402を選択し得、工程214では、選択されたプレゼンテーションの一又は複数のウェブ・ページが、クライアント装置に対してサービングされる。工程216では、電子情報が表示される。例えば、選択されたプレゼンテーションの一又は複数のウェブ・ページのクライアント装置上の処理は、クライアント装置上に電子情報を表示させる。仮想プロジェクタ112からのプレゼンテーションへのアクセスを要求するクライアント装置のコンテキストにおいて実施例を本明細書及び特許請求の範囲で説明しているが、本明細書及び特許請求の範囲記載の手法は前述のコンテキストに限定されず、表示装置は更に、仮想プロジェクタ112からのプレゼンテーションを要求し得る。例えば、電子ホワイトボード102、104又はプロジェクタ106などの表示装置は、クライアント装置110のユーザと同じ態様でユーザが仮想プロジェクタ112にアクセスすることを可能にするために、表示装置に接続された対応するコンピュータ・ハードウェア又はソフトウェア、例えば、パソコン又は他のハードウェアを含み得る。
本明細書及び特許請求の範囲記載の仮想プロジェクタの使用は、種々の表示装置のユーザが同じ電子情報を同時に表示することを可能にするユーザ・フレンドリな手法を提供する。例えば、スマート・フォン上やタブレット・コンピュータ上などの他のクライアント装置上又は別の電子ホワイトボード上の同じ電子情報を他のユーザが表示している間に、第1のユーザ群は、電子ホワイトボード上の電子情報を表示し得る。クライアント装置は、何れかの特殊用途向ハードウェア又はソフトウェアを含んでいなくてもよい。むしろ、ウェブ・ページを処理し、表示することができる汎用のウェブ・ブラウザ又は他のアプリケーションが要求されているに過ぎない。ユーザによって表示される電子情報は、種々のソースから発信される電子情報項目を含み得る。例えば、図3A乃至図3Cを参照すれば、「文書#1」はクライアント装置108から発信され得、「スライド・ショー#2」及び「ビデオ#1」は別のソース(例えば、サーバ)から発信され得、「スライド・ショー#2」及び「ビデオ#1」は別のソース(例えば、サーバ)から発信され得る。電子情報の形式は、表示装置によって変わり得る。例えば、電子情報は、編集可能な形式で一表示装置上に表示され得る一方、電子情報は読み出しのみの形式で別の表示装置上に表示され得る。これは例えば、ビジネス・エンティティが、ビジネス・エンティティの外部にあるクライアント装置上で読み出しのみの形式で機密電子情報を表示したいが、ビジネス・エンティティのセキュアな場所内に配置された表示装置上で電子情報をユーザが編集することを可能にしたい場合に有用であり得る。共有された電子情報内の電子情報項目の形式も変わり得る。例えば、電子文書は、編集可能でないビデオ、及び編集可能な連携ノート用の文書を含み得る。別の例として、電子情報は、オリジナル電子文書としての役目を担う、編集可能でない形式で表示される電子文書、及び、電子文書のワーキング・コピーとしての役目を担う、編集可能な形式の電子文書のコピーを含み得る。これは、ユーザがオリジナル文書を編集することは可能にしないが、表示することを可能にし、編集可能な形式のワーキング・コピー上にコメントを記載することを可能にする。
一実施例によれば、仮想プロジェクタ112は、エンティティ間で共有されるコンテンツを記録するよう構成される。例えば、ウェブ・サ―バ138は、表示装置と共有されたコンテンツを記憶するよう構成し得る。ウェブ・サーバ138は、特定の実現形態に応じてユーザ認証を必要とし得る、記録済コンテンツを表示するためのグラフィカル・ユーザ・インタフェースを提供し得る。別の実施例によれば、クライアント装置又は表示装置は、受信する電子情報を局所で記録するよう構成し得る。
図5は、仮想プロジェクタを使用して複数の表示装置上での電子情報の表示に対応する装置のエレメント間のメッセージの交換を表す線図500である。クライアント装置108は、表示要求502を生成し、表示要求502を仮想プロジェクタ112に送信する。表示要求は例えば、図3A乃至図3Cに関して本明細書及び特許請求の範囲において上述した態様で生成し得る。仮想プロジェクタ112は、表示要求を処理し、要求において規定され、要求を伴う電子情報項目を取得する。本実施例では、表示要求502は、コンテンツ・サーバ116上に記憶された電子情報項目に対する要求を含む。工程504では、仮想プロジェクタ112は、コンテンツ・サーバ116に電子情報項目を要求する。工程506では、仮想プロジェクタ112は、コンテンツ・サーバ116から電子情報項目を受信する。
工程508では、仮想プロセッサは、要求502に規定された電子情報を直接又は間接的に含む一又は複数のウェブ・ページを生成する。例えば、一又は複数のウェブ・ページ自体は、要求502において規定された電子情報項目を含み得る。あるいは、一又は複数のウェブ・ページは、要求502において規定された電子情報項目の1つ又は複数に対するリンクを含み得る。例えば、ウェブ・ページは、コンテンツ・サーバ116上に記憶された電子情報項目に対するリンクを含み得る。
工程510は、仮想プロジェクタ112は、要求502において規定された電子情報をプロジェクタ106に送信し、電子情報はプロジェクタ106上に表示される。工程512では、クライアント装置110は、電子情報に対する要求を仮想プロジェクタ112に送信する。要求は、プレゼンテーションの表示を要求するために、(例えば図4の)グラフィカル・ユーザ・インタフェースを使用してクライアント装置110のユーザによって生成し得る。工程514では、要求された電子情報に対応する一又は複数のウェブ・ペ―ジがクライアント装置110に送信される。例えば、ウェブ・サーバ138は、要求された1つ又は複数のウェブ・ページをクライアント装置110に送信し得る。
(4)モバイル装置を使用した電子情報連携
図6は、モバイル装置からの電子情報連携に対応する装置のエレメント間のメッセージの交換を表す線図600である。工程602では、本実施例ではモバイル装置であるクライアント装置108は、連携サーバ114上の連携マネージャ148に対し、表示要求を生成し、送信する。表示要求は、例えば、図3A乃至図3Cに関して本明細書で上述した態様で生成し得る。連携マネージャ148は、要求を処理し、要求において規定され、要求に付随する電子情報項目を取得する。本実施例では、表示要求602は、コンテンツ・サーバ116上に記憶された電子情報項目に対する要求を含む。工程604では、連携マネージャ148は、コンテンツ・サーバ116に電子情報項目を要求する。工程606では、連携マネージャ148は、コンテンツ・サーバ116から電子情報項目を受信する。
工程608では、連携マネージャ148は電子情報をプロジェクタ106に送信する。工程610では、連携マネージャ148は、ビデオ会議セッションに対する要求を生成し、クライアント装置108及びプロジェクタ106に送信する。工程608及び610は、特定の実現形態に応じて、単一の工程で併せて行い得、工程608に先行して工程610において行い得る。クライアント装置108とプロジェクタ106との間のビデオ会議セッションの確立により、クライアント装置108及びプロジェクタ106において表示される電子情報上でクライアント装置108及びプロジェクタ106のユーザが連携することが可能になる。
工程610では、連携マネージャ148はプロジェクタ106から変更データ612を受信する。変更データは、プロジェクタ106上に表示された電子情報のコピーに対して行われる変更を示す。例えば、ユーザは、スタイラス、マウス、又は他のポインティング/選択装置を使用して、プロジェクタ106において表示された電子情報に注釈を付け得る。本実施例では、変更データ612は、プロジェクタ106において電子情報に対してユーザによって行われる注釈を示す。工程614では、連携マネージャ148は変更データ614をクライアント装置108に送信する。クライアント装置108における連携クライアント132によって処理されると、変更データ614は、プロジェクタ106における電子情報に対して行われる注釈をクアイアント装置108に伝播させ、よって、クライアント装置108の一又は複数のユーザはプロジェクタ106において行われた、電子データに対する変更を表示することが可能である。クライアント装置108において表示される電子データに対して行われた変更は同様にプロジェクタ106に伝播させ、よって、クライアント装置108のユーザは、クライアント装置108のユーザにより、電子データに対して行われた変更を表示することが可能である。
(5)ビデオ会議場所マップ・アーキテクチャ
図7は、ビデオ会議装置700を表すブロック図である。ビデオ会議装置700は、ビデオ会議場所マップ706、モバイル装置704、ビデオ会議システム702、ビデオ会議場所(VCS1)及びVCS2乃至VCS8として図7において識別されたビデオ会議場所を含む。
ビデオ会議場所VCS1乃至VCS8はそれぞれ、上記場所に対応する位置における一又は複数のユーザにビデオ会議を利用可能にするコンピュータ・ハードウェア、コンピュータ・ソフトウェア、及び他の機器を含む。本明細書及び特許請求の範囲記載の手法は、何れかの特定のコンピュータ・ハードウェア、コンピュータ・ソフトウェア、及び他の機器構成を有するビデオ会議場所VCS1−VCS8に限定されない。例えば、ビデオ会議場所VCS1−VCS8は、パソコンなどのコンピュータ装置、ネットワーク接続性を有するタブレット・コンピュータ又はモバイル装置、カメラ、マイクロフォン、ビデオ会議セッションをサポートするスピーカ及びコンピュータ・ソフトウェアを含み得る。別の例として、ビデオ会議場所VCS1−VCS8は、特殊用途向コンピュータ・ハードウェア、コンピュータ・ソフトウェア、及び機器を含み得る。一実施例によれば、ビデオ会議場所VCS1は、ビデオ会議システム702から受信されたコマンドに応じて、1つ又は複数の他のビデオ会議場所との1つ又は複数ビデオ会議セッションに関して1つ又は複数の動作を行うよう構成されたビデオ会議セッション・エージェント708を含む。例えば、ビデオ会議セッション・エージェント708は、ビデオ会議システム702から受信されたコマンドに応じて1つ又は複数の他のビデオ会議場所とビデオ会議場所VCS1との間のビデオ会議セッションを開始し、終了するよう構成し得る。ビデオ会議場所VCS1は更に、ビデオ会議場所VCS1が参加者である1つ又は複数のビデオ会議セッションのビデオ会議セッション・データ70も維持し得る。ビデオ会議セッション・データ710は、特定の実現形態に応じて多種多様なデータを含み得る。例えば、ビデオ会議セッション・データ710はビデオ会議セッション毎に、ビデオ会議セッションに参加しているユーザ、ビデオ会議セッションの性能及び品質メトリック、ビデオ会議セッションに参加しているビデオ会議場所、及び、ビデオ会議セッションを識別する識別データを示し得る。ビデオ会議セッション・データ710は、特定の実現形態に応じて、ビデオ会議場所毎に局所に記憶し得るか、又は、遠隔に記憶し得る。他のビデオ会議場所VCS−VCS8も、特定の実現形態に応じてビデオ会議エージェント及びビデオ会議セッション・データを含み得る。
ビデオ会議場所VCS1−VCS8は、必ずしも、同じコンピュータ・ハードウェア、コンピュータ・ソフトウェア及び機器を含む訳でなく、各ビデオ会議場所VCS1−VCS8におけるコンピュータ・ハードウェア、コンピュータ・ソフトウェア及び機器は特定の実現形態に応じて変わり得る。各ビデオ会議場所VCS1−VCS8は、例えば、インターネットを含み得る1つ又は複数のネットワーク又は通信リンクを介して、ビデオ会議システム702及び他のビデオ会議場所VCS1−VCS8の1つ又は複数と通信するよう構成される。
ビデオ会議場所VCS1−VCS8は、特定の実現形態に応じて物理的に同じ場所に配置するか、又は物理的に離隔された場所に配置し得、本明細書及び特許請求の範囲記載の手法は、ビデオ会議場所VCS1−VCS8が何れかの特定の物理的場所にあることに限定されない。図7に表す例示的なビデオ会議装置700では、ビデオ会議場所VCS1−VCS5は、建物と一緒に配置されているとみなされ、ビデオ会議場所VCS6−VCS8は他の別個の場所に配置される。例えば、ビデオ会議場所VCS1−VCS5は事業体の建物内に配置し得、ビデオ会議場所VCS6−VCS8は、事業体の他のオフィス、又は他の事業体、顧客、供給者等のオフィスに配置し得る。
ビデオ会議システム702は、モバイル装置704からの要求に応じてビデオ会議場所VCS1−VCS8の2つ以上の間でビデオ会議セッションを確立するよう構成される。説明の目的でビデオ会議セッションのコンテキストで実施例を本明細書及び特許請求の範囲において記載しているが、本明細書及び特許請求の範囲に記載の手法は、多種多様な接続に適用可能である。例示的な接続には、限定列挙でないが、音声接続、データ接続、ビデオ会議セッション、及び共有ホワイトボード・セッションが含まれる。要求には、参加ビデオ会議場所のビデオ会議場所識別データが含まれる。例えば、ビデオ会議システム702は、ビデオ会議場所VC1及びVC6間のビデオ会議セッションを確立する旨の要求をモバイル装置704から受信し得る。要求には、ビデオ会議場所VCS1及びVCS6のビデオ会議場所識別データ(例えば、ビデオ会議場所VCS1及びVCS6のIPアドレス)が含まれる。要求は更に、確立する対象の接続のタイプを示すデータを含み得る。例えば、要求は、接続を、音声接続とするか、データ接続とするか、ビデオ会議セッションとするか、共有ホワイトボード・セッションとするか等を規定し得る。要求の受信に応じて、ビデオ会議システム702は、ビデオ会議場所VCS1及びVCS6間のビデオ会議セッションを確立する。このことは、例えば、ビデオ会議システム702が、ビデオ会議場所のVCS1上及びVCS6上の処理又は特殊用途向ハードウェアに対してコマンドを送信することによって実現し得る。ビデオ会議場所間でビデオ会議セッションが確立されると、ビデオ会議システム702はビデオ会議セッションをアクティブに管理し得る。例えば、ビデオ会議システム702は、セッション開始プロトコル(SIP)を使用してビデオ会議セッションを管理するよう構成し得る。
一実施例によれば、ビデオ会議システム702はビデオ会議セッション・マネージャ712及びビデオ会議セッション・データ716を含む。ビデオ会議セッション・マネージャ712は、1つ又は複数のビデオ会議セッションに対して1つ又は複数の動作を行うよう構成される。例えば、ビデオ会議セッション・マネージャ712は、例えば、モバイル装置704より受信されたコマンドに応じてビデオ会議場所間のビデオ会議セッションを、SIPを使用して開始し、終了し、他の態様で管理するよう構成される。ビデオ会議セッション・データ716は、先行する、又は現在の1つ若しくは複数のビデオ会議セッションについてのデータを含む。ビデオ会議セッション・データ716は、特定の実現形態に応じて多種多様なデータを含み得る。例えば、ビデオ会議セッション・データ716はビデオ会議セッション毎に、ビデオ会議セッションに参加しているユーザ、ビデオ会議セッションの性能及び品質メトリック、ビデオ会議セッションに参加しているビデオ会議場所、及び、ビデオ会議セッションを識別する識別データを示し得る。ビデオ会議セッション・データ716は、特定の実現形態に応じて、局所にビデオ会議システム702上に記憶し得るか、又は、遠隔に記憶し得る。ビデオ会議システム702は、説明の目的のみで、別個のエンティティであるものとして図7に表す。ビデオ会議システム702は、ビデオ会議場所VCS1−VCS8のうちの何れかの数の一部であり得る。例えば、ビデオ会議システム702は、ビデオ会議セッションを管理するためにビデオ会議場所VC1−VCS8のうちの1つにおいて実現し得、かつ/又は、複数のビデオ会議場所VCS1−VCS8にわたって分散した構成部分を含み得る。
(6)ビデオ会議場所マップ
ビデオ会議場所マップ706は、ビデオ会議場所VCS1−VCS8の可視表現を提供する。ビデオ会議場所マップ706は、コンピュータ装置(例えば、コンピュータ・モニタ、大画面テレビジョン、プロジェクション画面、電子ホワイトボード等)のグラフィカル・ユーザ・インタフェース上に電子的に生成し、表示し得る。あるいは、ビデオ会議場所マップ706は、物理媒体上(例えば、紙上又はポスター・ボード上)にあり得る。ビデオ会議場所マップ706は更に、表面上に投影し得る。例えば、ビデオ会議場所マップ706は、画面上又は壁上に投影装置によって投影し得る。
ビデオ会議場所マップ706は本明細書及び特許請求の範囲では、「場所マップ」としても表され、ビデオ会議場所VCS1−VCS8を可視的に表し、ビデオ会議場所VCS1−VCS8を識別するビデオ会議場所識別データを含み得る。特定のビデオ会議場所のビデオ会議場所データは、何れかのタイプの接続(例えば、ビデオ会議セッション)に特定のビデオ会議場所が参加するのに十分な情報を含み、本明細書及び特許請求の範囲記載の手法は、何れかの特定のタイプのビデオ会議場所識別データに限定されない。ビデオ会議場所識別データは、特定のビデオ会議場所におけるオーディオ/ビデオ機器への直接接続を可能にするために、特定のビデオ会議場所におけるオーディオ/ビデオ機器の属性に基づき得る。例えば、ビデオ会議場所識別データは、特定のビデオ会議場所におけるオーディオ/ビデオ機器の一意の識別子若しくはユニフォーム・リソース・ロケータ(URL)、媒体アクセス制御(MAC)アドレス、又はインターネット・プロトコル(IP)アドレスを含み得る。特定のビデオ会議場所のビデオ会議場所識別データは、複数のタイプのデータ(例えば、特定のビデオ会議場所におけるオーディオ/ビデオ機器のURL及びIPアドレス)を含み得る。別の代替策として、ビデオ会議場所識別データは、特定のビデオ会議サイトにおけるオーディオ/ビデオ機器に対する接続を可能にする他のコードに基づき得る。他のコードは、他の情報と組み合わせた、特定のビデオ会議場所におけるオーディオ/ビデオ機器の属性に部分的に基づき得る。更に別の代替策として、特定のビデオ会議場所におけるオーディオ/ビデオ機器の属性に必ずしも基づいている訳でない特定のビデオ会議場所についてコードを作成し得る。例えば、「場所」コードは、生成し、特定のビデオ会議場所に割り当て得、上記場所コードは、特定のビデオ会議場所に接続するために使用される。ビデオ会議場所識別データは、シンボル又はグラフィックにおいてコード化し得る。例示的なコード化は、限定列挙でないが、GRコード、UPCコード、バーコード、色判別コード、及び3次元コードを含む。ビデオ会議場所識別データは更に、記憶され得、RFIDタグを介して利用可能にされ得る。ビデオ会議場所マップ706は更に、ビデオ会議場所VCS1−VCS8の絶対的な場所又は相対的な場所を可視的に表し得る。例えば、ビデオ会議場所マップ706は、建物内のビデオ会議場所VCS1−VCS8の場所を規定し得るか、又は、ビデオ会議場所VCS1−VCS8が配置されたアドレス又はGPS座標を規定し得る。ビデオ会議場所VCS1−VCS8の場所は、ビデオ会議場所VCS1−VCS8などの他のビデオ会議場所に対して表し得る。
図8Aは、複数のビデオ会議場所を表すビデオ会議場所マップ706の例示的な実施例である。ビデオ会議場所マップ706は、ビデオ会議場所に対応するビデオ会議アイコン800、804、808、812、816の形式のグラフィカル・ユーザ・インタフェース・オブジェクトを含む。例えば、ビデオ会議アイコン800は、ABC社ワールドワイド本社において「西会議室」として知られているビデオ会議場所に対応する。ビデオ会議アイコン804及び808はそれぞれ、何れもABC社ワールドワイド本社にあるビデオ会議場所「北会議室」及び「南会議室」に対応する。ビデオ会議アイコン812及び816は、ABC社本社の種々の場所におけるビデオ会議場所に対応し、より具体的には、「米国オフィス」及び「欧州オフィス」それぞれにおけるビデオ会議場所に対応する。ビデオ会議場所マップ706はビデオ会議場所800、804、808、812、及び816を識別するビデオ会議場所識別データを含む。一実施例によれば、ビデオ会議場所識別データは、マシン又は電子装置により、ビデオ会議場所識別データが読み出され、走査され、又は他の方法で捕捉されることを可能にする形式においてビデオ会議場所マップ上に表す。図8の例示的なビデオ会議場所マップ706では、ビデオ会議場所識別データはQR(登録商標)コード802、806、810、814、818においてコード化されるが、実施例は、QRコードにおいてコード化されるビデオ会議場所識別データに限定されない。ビデオ会議アイコン800、804、808、812、816及び対応するQRコード802、806、810、814、818は、対応するビデオ会議場所の相対位置を可視的に示す態様で、ビデオ会議場所マップ706上で配置し得る。例えば、ビデオ会議場所マップ706上のビデオ会議アイコン800、804、808の位置は、ABS社ワールドワイド本社ビル内の「西会議室」、「北会議室」、及び「南会議室」の実際の物理的な場所に対応し得る。
ビデオ会議場所マップは、ビデオ会議場所についての他のタイプの情報を含み得る。一実施例によれば、ビデオ会議場所マップは、ビデオ会議場所の1つ又は複数の現在のステータスを示し得る。例えば、ビデオ会議場所マップ706は、「米国オフィス」ビデオ会議場所の現在のステータス820及び「欧州オフィス」ビデオ会議場所の現在のステータス822を示す。このことは、特定のビデオ会議場所における機器が現在、ビデオ会議セッションをサポートすることができない状況(例えば、保守中)において有用であり得る。ビデオ会議場所のステータスの変更により、ビデオ会議場所マップが再生成され得る。ビデオ会議場所マップは更に、特定のビデオ会議場所において利用可能なビデオ会議機器又は装置のタイプを示し得る。
ビデオ会議場所マップは、特定の実現形態に応じて種々の手法を使用して生成し得る。例えば、ビデオ会議場所マップは、コンピュータ支援設計(CAD)ソフトウェアを使用して手作業で生成し得る。別の代替策として、ビデオ会議場所マップは、ビデオ会議場所マップ生成処理により、自動的に生成し得る。
図8Bは、電子ビデオ会議場所マップを生成する手法を表すフロー図850である。工程852では、ビデオ会議場所識別データを含むビデオ会議場所データが取り出される。例えば、ビデオ会議場所マップ生成処理は、ビデオ会議場所データを取り出し得る。ビデオ会議場所マップ生成処理は例えば、サーバ上などのネットワーク装置上で実行し得る。ビデオ会議場所データは、本明細書及び特許請求の範囲記載のビデオ会議場所識別データを含み、2つ以上のビデオ会議場所の属性を表す他のデータを含み得る。例えば、ビデオ会議場所データは、図8Aに表すようなビデオ会議場所マップ706をビデオ会議場所マップ生成処理が生成することを可能にするために、ビデオ会議場所データにおいて表す2つ以上のビデオ会議場所のステータス、場所(絶対又は相対)、装置のタイプ、又は他の記述情報を規定し得る。ビデオ会議場所識別データは、ビデオ会議場所におけるオーディオ/ビデオ機器に対応するマシン読み取り可能なグラフィックから得られる識別データに少なくとも部分的に基づいて生成し得る。例えば、ビデオ会議場所識別データは、ビデオ会議場所においてオーディオ/ビデオ機器に付けられ、又は他の方法によって関連付けられたQRコードを走査することによって得られる識別データに基づいて生成し得る。QRコードは、スマート・フォン、タブレット・コンピュータ装置等などの、QRコードを走査することができる何れかのタイプの装置を使用して走査し得る。
工程854では、ビデオ会議場所識別データがコード化される。例えば、ビデオ会議場所マップ生成処理は、ビデオ会議場所毎のGRコードを生成し得る。各QRコードはQRコード・データによって表し得る。工程856では、コード化されたビデオ会議場所識別データを含むビデオ会議場所マップが生成される。一実施例によれば、これは、ビデオ会議場所マップを表すビデオ会議場所マップ・データを生成する工程を含む。ビデオ会議場所マップの生成は、ビデオ会議場所が配置された1つ又は複数のビルのスケーリングされた、又はスケーリングされていないレイアウトに基づき得る。本明細書及び特許請求の範囲で上述したように、ビデオ会議場所マップは、ビデオ会議場所マップ上に表されるビデオ会議場所の場所情報を含み得る。ビデオ会議場所の場所はビデオ会議場所データにおいて規定し得るか、又は、場所は知られていないことがあり得、例えば、GPS座標を介して、又は他のビデオ会議場所に対する相対位置に基づいて判定し得る。ビデオ会議場所はその場所に基づいてビデオ会議場所マップ上で位置特定し得る。ビデオ会議場所マップは、特定の実現形態に応じてスケーリングし、かつ/又は指向させ得る。一実施例によれば、ビデオ会議場所マップに関連付けて登録データを生成する。登録データは、ビデオ会議場所マップに含まれるビデオ会議場所を識別するデータ、及び、他のビデオ会議場所データなどの、ビデオ会議場所についての他のデータを含み得る。
工程858では、ビデオ会議場所マップを更新すべきか否かについての判定を行う。例えば、ビデオ会議場所マップ生成処理は、ビデオ会議場所データ内のデータが変更され、したがって、現在のビデオ会議場所マップはもう正確でないことがあり得る旨を検出し得る。例えば、特定のビデオ会議場所におけるオーディオ/ビデオ機器、又は特定のビデオ会議場所の位置の変更により、ビデオ会議場所マップが更新され得る。場所における変更は、ビデオ会議場所データにおける変更に基づいて検出し得る。別の例として、ビデオ会議システム702は、場所における変更(例えば、特定のオーディオ/ビデオ機器の現在のgps座標が、オーディオ/ビデオ機器の保存されたgps座標にもう一致しない場合)を自動的に検出し得る。前述の判定を行ううえで、ビデオ会議場所マップ生成処理は、特定の実現形態に応じて、特定の時点において、又は規定された時間にわたり、ビデオ会議場所データを検査し得る。
ビデオ会議場所マップを更新する必要がない場合、処理は工程860で完了する。工程858で、ビデオ会議場所マップを更新する必要がない旨が判定された場合、工程862において、ビデオ会議場所識別データを含む更新されたビデオ会議場所データを取り出す。例えば、ビデオ会議場所マップ生成処理は、更新されたビデオ会議場所データを取り出し得る。更新されたビデオ会議場所データは、1つ又は複数のビデオ会議場所において生じた変更を示す。例えば、既存のビデオ会議場所が移動するか、その名称又はステータスが変更される(例えば、オンラインからオフラインに変わる)か、又は、新たなビデオ会議場所が追加されることがあり得る。既存のビデオ会議場所について変更が行われると、ビデオ会議場所マップ上の対応するコード化されたビデオ会議場所識別データはもう正確でなく、更新する必要がある。
工程864では、ビデオ会議場所識別データがコード化され、工程866では、新たにコード化されたビデオ会議場所識別データを含む更新されたビデオ会議場所マップが生成される。一実施例では、ビデオ会議場所マップの更新は、(例えば、更新についてユーザに通知し、ビデオ会議場所マップが更新される前にユーザが更新を確認することを可能にすることによる)ユーザ関与を含み得る。新たにコード化されたビデオ会議場所識別データにより、データが更新されたビデオ会議場所の先行するビデオ会議場所識別データが置き換えられる。例えば、コード化されたビデオ会議場所識別データがQRコードとして表されるコンテキストでは、新たなQRコードにより、更新されたビデオ会議場所マップにおける先行するQRコードが置き換えられる。登録データは、更新されたビデオ会議サイト・マップを反映するよう更新し得る。処理は次いで、工程858に続き、工程858−866は、ステータスにおける変更が生じる限り、反復し得る。一実施例によれば、更新されたビデオ会議場所マップを生成する処理は、ユーザ(例えば、管理者)が、更新されたビデオ会議場所マップを要求することに応じて行い得る。ビデオ会議場所マップ生成処理は、ユーザがビデオ会議場所データを管理し、当初の、又は更新されたビデオ会議場所マップを要求することを可能にするグラフィカル・ユーザ・インタフェースを提供し得る。一実施例によれば、ビデオ会議場所マップは、ビデオ会議場所間で現行のビデオ会議セッションが進行中であることを可視的に表し得る。例えば、2つのビデオ会議場所間でビデオ会議セッションが開始されているとの判定に応じて、ビデオ会議場所マップ生成処理は、(例えば、2つのビデオ会議場所間のビデオ会議場所マップ上に、ラベリングされた線を引くことにより、又は特定の色で2つのビデオ会議場所を強調表示することにより、)2つのビデオ会議場所間でビデオ会議セッションが開始されている旨を可視的に示す更新されたビデオ会議マップを生成する。
(7)モバイル装置
モバイル装置704は何れのタイプのモバイル装置であってもよく、手法は何れの特定のタイプのモバイル装置にも限定されない。モバイル装置704の例には、限定列挙でないが、パソコン、ラップトップ・コンピュータ。タブレット・コンピュータ、携帯情報端末(PDA)、及び電話装置を含む。一実施例によれば、モバイル装置704は、ビデオ会議場所マップからビデオ会議場所識別データを獲得することができるデータ獲得装置を含む。特定の実現形態に応じて多種多様なデータ獲得装置を使用し得、実施例は何れの特定のタイプのデータ獲得装置にも限定されない。例示的なデータ獲得装置には、限定列挙なしで、RFIDスキャナ、UPCコード、バーコード、及び/又はQRコードを走査するスキャナ、カメラを含む。例えば、モバイル装置704は、第1のビデオ会議場所に対応する第1のQRコードの第1の画像データ及び第2のビデオ会議場所に対応する第2のQRコードの第2の画像データをビデオ会議マップから捕捉するカメラで構成し得る。モバイル装置704は、第1のビデオ会議場所及び第2のビデオ会議場所のビデオ会議場所識別データを第1の画像データ及び第2の画像データから得るよう第1の画像データ及び第2の画像データを処理するためにコンピュータ・ハードウェア、コンピュータ・ソフトウェア、又は、コンピュータ・ハードウェア及びコンピュータ・ソフトウェアの何れかの組合せで更に構成し得る。モバイル装置704は、第1のビデオ会議場所及び第2のビデオ会議場所のビデオ会議場所識別データをビデオ会議システム702に送信して、第1のビデオ会議場所と第2のビデオ会議場所との間でビデオ会議セッションを確立する。モバイル装置704は、何れかの数の上記データ獲得装置で構成し得、特定の実現形態に応じて他のタイプのデータ獲得装置で構成し得る。一実施例によれば、モバイル装置704は、ビデオ会議場所間でビデオ会議セッションをユーザが容易に確立することを可能にするビデオ会議コンポーザ・アプリケーション720及びデータ獲得装置718で構成される。
図9Aは、モバイル装置704の例示的な実施例を表すブロック図である。この例では、モバイル装置704は、(例えばスタイラス902を介して)ユーザ入力を受け取り、ユーザに向けて情報を表示する画面タッチパッド900を含む。モバイル装置704は更に、ユーザ入力を受け取るためのユーザ・インタフェース制御部904も含む。ユーザ・インタフェース制御部904の例は限定列挙でないが、ボタン、スライダ、及びセレクタを含む。モバイル装置704は、指紋や網膜スキャン等などのユーザ生体データを受け取るための生体入力906を含む。生体データは例えば、モバイル装置704へのアクセスを可能にする前にユーザを認証するためにデータを使用し得る。モバイル装置704は、モバイル装置704の前部に接続されたデータ獲得装置912、バッテリ・モニタ910、及びマイクロフォンを含む。モバイル装置704は、1つ又は複数のサービスを提供する1つ又は複数のアプリケーションを含む。図9Aに表すように、アプリケーション毎のグラフィカル・ユーザ・インタフェース・オブジェクトが画面/タッチパッド900上に表示される。図9Aでは、グラフィカル・ユーザ・インタフェース・オブジェクトはアプリケーションをApp1、App2、App3、App4、App5、及びビデオ会議コンポーザ・アプリケーション914として識別する。ビデオ会議コンポーザ・アプリケーション914は、ユーザがモバイル装置704を使用して、2つ以上のビデオ会議場所間でビデオ会議セッションを確立することを可能にする。
図9Bは、ビデオ会議コンポーザ・アプリケーション914により、画面/タッチパッド900上に生成され、表示される例示的なグラフィカル・ユーザ・インタフェース画面を表す。ビデオ会議コンポーザ・アプリケーション914は、ビデオ会議セッションにおいて参加するよう選択されているビデオ会議場所のリスト916を含む。この例では、ビデオ会議場所「西会議室」及び「欧州オフィス」がリスト916に追加されている。ビデオ会議コンポーザ・アプリケーション914は、ビデオ会議場所をリスト916に追加し、ビデオ会議場所をリスト916から除外するためのユーザ・インタフェース制御部を含む。ユーザ・インタフェース制御部は、「ビデオ会議場所追加」ボタン918及び「ビデオ会議場所除外」ボタン920それぞれを、ビデオ会議場所をリスト916に追加し、ビデオ会議場所をリスト916から除外するために含む。一実施例によれば、「ビデオ会議場所追加」ボタン918の選択により、データ獲得装置912がビデオ会議場所マップからビデオ会議場所識別データを獲得することを可能にするようデータ獲得装置912を起動させる。ビデオ会議場所識別データがビデオ会議場所マップから獲得されると、獲得されたビデオ会議場所識別データに対応するビデオ会議場所について、ビデオ会議場所のリスト916にグラフィカル・ユーザ・インタフェース・オブジェクトが追加される。「ビデオ会議場所除外」ボタン920を選択するとともに、参加しているビデオ会議場所のリスト914に表示されたグラフィカル・ユーザ・インタフェース・オブジェクトを選択することにより、対応する獲得されたビデオ会議場所識別データとともに、参加しているビデオ会議場所のリスト914に表示されたグラフィカル・ユーザ・インタフェース・オブジェクトが削除される。
ビデオ会議コンポーザ・アプリケーション914上のユーザ・インタフェース制御部は、選択されると、参加しているビデオ会議場所のリスト914に示されたビデオ会議場所間でビデオ会議セッションを開始させる「ビデオ会議セッション開始」ボタン922も含む。「出口」ボタン924は、ユーザがビデオ会議コンポーザ・アプリケーション914を出ることを可能にする。ビデオ会議コンポーザ・アプリケーション914は、特定の実現形態に応じて変わり得る他の制御部及び機能を含み得、実施例は図9Bに表す特定の制御部及び機能に限定されない。限定でない例の1つとして、ビデオ会議コンポーザ・アプリケーション914は、参加している場所間で接続のタイプをユーザが選択することを可能にするユーザ・インタフェース制御部を含み得る。例えば、ユーザ・インタフェース制御部は、音声接続、データ接続、ビデオ会議セッション、共有ホワイトボード・セッション等をユーザが選択することを可能にし得る。
(8)モバイル装置を使用してビデオ会議セッションを確立する
図10は、モバイル装置を使用してビデオ会議セッションを確立する手法を表すフロー図1000である。工程1002では、ビデオ会議コンポーザ・アプリケーションがモバイル装置上で起動される。例えば、ユーザは、ビデオ会議コンポーザ・アプリケーション914に関連付けられたグラフィカル・インタフェース・オブジェクトを画面タッチパッド900上で選択してビデオ会議コンポーザ・アプリケーションを起動させ得る。
工程1004では、ビデオ会議場所を追加する旨の要求が受信されているか否かを判定する。例えば、ユーザは、画面/タッチパッド900上に表示された「ビデオ会議場所追加」ボタン918を選択して、参加しているビデオ会議場所のリスト916にビデオ会議場所が追加される旨を要求し得る。肯定の場合、工程1006で、ビデオ会議場所識別データが獲得され、参加しているビデオ会議場所のリスト916が、対応するビデオ会議場所が追加されている旨を示すよう更新される。例えば、ユーザは、モバイル装置704を物理的にQRコード802のごく近傍に配置し、画面/タッチパッド900上に表示された「ビデオ会議場所追加」ボタン918を選択して、データ獲得装置912に、QRコードを走査させ、「西会議室」ビデオ会議場所のビデオ会議場所識別データを獲得させ得る。代替策として、ユーザはまず、「ビデオ会議場所追加」ボタン918を選択して、データ獲得装置912を起動させ、次いで、モバイル装置704を物理的にQRコード802のごく近傍に配置させて、データ獲得装置912が、「西会議室」ビデオ会議場所のビデオ会議場所識別データを獲得することを可能にし得る。モバイル装置704は、ビデオ会議場所識別データを記憶し、ビデオ会議場所が追加された旨を示すよう、参加しているビデオ会議場所のリスト916を更新する。一実施例によれば、特定のビデオ会議場所が追加された後、特定のビデオ会議場所が、現在、ビデオ会議セッションに参加する準備ができており、ビデオ会議セッションに参加するうえで利用可能であるか否かの判定が行われる。否定の場合、ユーザは、例えば画面/タッチパッド900を介して通知される。ユーザには、特定のビデオ会議場所を追加せず、別のビデオ会議場所を追加する旨の代替策が与えられ得る。
当該処理は次いで、工程1008に進み、工程1008では、ビデオ会議場所を除外する旨の要求が受信されているか否かの判定が行われる。例えば、ユーザは、参加しているビデオ会議場所のリスト916に表示されたグラフィカル・ユーザ・インタフェース・オブジェクトを選択し、次いで、画面/タッチパッド900上に表示された「ビデオ会議場所除外」ボタン920を選択して、参加しているビデオ会議場所のリスト916から、選択されたビデオ会議場所を除外することを要求し得る。肯定の場合、工程1010で、選択されたビデオ会議場所のビデオ会議場所識別データがモバイル装置704から削除され、グラフィカル・ユーザ・インタフェース・オブジェクトが、参加しているビデオ会議場所のリスト916から削除される。
工程1012では、ビデオ会議セッションを開始する旨の要求が受信されているか否かが判定される。例えば、ユーザは、画面/タッチパッド900上に表示された「ビデオ会議セッション開始」ボタン922を選択して、ビデオ会議セッションを開始させる旨を要求し得る。肯定の場合、工程1014で、ビデオ会議セッションを開始する旨の要求がビデオ会議システム702上のビデオ会議セッション・マネージャ712に送信される。要求は例えば、SIP INVITE要求であり得る。要求は、参加しているビデオ会議場所のリスト916上のビデオ会議場所のビデオ会議場所識別データを含む。ビデオ会議セッション・マネージャ712は、要求を処理し、メッセージを生成し、ビデオ会議セッションに参加する各ビデオ会議場所上のビデオ会議セッション・エージェント708に送信する。参加している各ビデオ会議場所上のビデオ会議セッション・エージェント708はメッセージを処理し、ビデオ会議セッションを確立する。参加している各ビデオ会議場所上のビデオ会議セッション・エージェント708は更に、ビデオ会議セッションが確立された旨を示すようその対応するビデオ会議セッション・データ710を更新し得る。
ビデオ会議セッションが首尾よく開始されると、ビデオ会議セッション・マネージャ712は、ビデオ会議セッションが首尾よく開始された旨を示すようビデオ会議セッション・データを更新する。ビデオ会議セッション・マネージャ712は、ビデオ会議セッションが首尾よく開始された旨を確認する確認データをモバイル装置704に提供し得る。確認データの受信に応じて、モバイル装置704は、ビデオ会議コンポーザ・アプリケーション914を介して、ビデオ会議セッションが首尾よく開始された旨についてメッセージを表示するか、又は別のやり方で示し得る。工程1016では、ビデオ会議コンポーザ・アプリケーション914が次いで終了する。
工程1012で、ビデオ会議セッションを開始する旨の要求が受信されていない場合、工程1018で、ビデオ会議コンポーザ・アプリケーション914を出る旨の要求が受信されたか否かが判定される。例えば、ユーザは、ビデオ会議コンポーザ・アプリケーション914を出る旨の要求を示すよう「出口」ボタン924を選択し得る。ビデオ会議コンポーザ・アプリケーション914を出る旨の要求が受信されている場合、ビデオ会議コンポーザ・アプリケーション914は工程1016で終了する。否定の場合、処理は工程1004に続く。
図10のフロー図1000は例示的な工程順序を表すが、実施例は、この例示的な順序に限定されず、図10に表す工程は特定の実現形態に応じて種々の順序で行い得る。更に、数多くの変形及び拡張を実現し得る。例えば、ビデオ会議セッションが開始されると、ビデオ会議コンポーザ・アプリケーション914は終了しなくてもよく、例えば、ビデオ会議セッションに関するステータスを提供するために実行し続け得る。ビデオ会議コンポーザ・アプリケーション914は、ビデオ会議セッションの現在の持続時間、種々の品質メトリック等などの他の情報とともに、ビデオ会議セッションのステータスの画面/タッチパッド900上の可視的な表示をもたらし得る。ビデオ会議コンポーザ・アプリケーション914は更に、ビデオ会議セッションのユーザ(すなわち、ビデオ会費セッションが開始された際に含められた参加しているビデオ会議場所のユーザ)を示し得る。
ビデオ会議コンポーザ・アプリケーション914は更に、進行中のビデオ会議セッションに対して措置をとることを可能にし得る。例えば、ビデオ会議場所は、ビデオ会議コンポーザ・アプリケーション914を介して、進行中のビデオ会議セッションに追加し、又は進行中のビデオ会議セッションから除外し得る。このことは、例えば、「ビデオ会議場所追加」ボタン918及び「ビデオ会議場所除外」ボタン920を使用して実現し得る。別の例として、進行中のビデオ会議セッションはモバイル装置704を介して終了させ得る。ビデオ会議コンポーザ・アプリケーション914は、選択されると、ビデオ会議セッションを終了させる旨のコマンドをビデオ会議コンポーザ・アプリケーション914に生成させ、ビデオ会議システム702に送信させる「ビデオ会議セッション終了」ボタンの形態でグラフィカル・ユーザ・インタフェース・オブジェクトを提供し得る。
図9Cは、アクティブなビデオ会議セッションを示すボックス950により、ビデオ会議コンポーザ・アプリケーション914を表す。この例では、「ビデオ会議#1」、「ビデオ会議#2」、及び「ビデオ会議#3」として識別されたアクティブな3つのビデオ会議セッションが存在している。前述のアクティブなビデオ会議セッションはそれぞれ、選択されると、ビデオ会議セッションのユーザ・インタフェース制御部(図示せず)の組に対するアクセスを提供する対応する「編集」ボタン952、954、956それぞれを有する。前述の制御部は、ユーザが、例えば、アクティブなビデオ会議セッションについての詳細なステータス情報を取得し、アクティブなビデオ会議セッションに対してビデオ会議場所を追加若しくは削除し、又は、アクティブなビデオ会議セッションを終了させることを可能にし得る。
図11は、実施例により、ビデオ会議セッションを確立する際のビデオ会議装置700のエレメント間のメッセージの例示的な交換を表す図1100である。モバイル装置704のユーザは、例えば、ビデオ会議コンポーザ・アプリケーション914に関連付けられたアイコンを画面/タッチパッド900上で選択することにより、ビデオ会議コンポーザ・アプリケーション914を開始する旨の要求1102を行う。要求1102に応じて、工程1104で、モバイル装置704はビデオ会議コンポーザ・アプリケーション914を開始させる。ビデオ会議コンポーザ・アプリケーション914は、ビデオ会議セッションを開始させることに対するいくつかの代替策(例えば、図9Bに対して本明細書及び特許請求の範囲で記載した代替策)を提供する。
工程1106では、ユーザは、例えば、ビデオ会議コンポーザ・アプリケーション914上の「ビデオ会議場所追加」ボタン918を選択することにより、ビデオ会議場所を追加する旨の要求を行う。工程1108で、モバイル装置704は、第1のビデオ会議場所のコード化されたビデオ会議場所識別データを獲得する。例えば、ユーザは、ビデオ会議場所マップ706の近傍にモバイル装置704を移動させて、データ獲得装置912が、ビデオ会議場所VCS1のコード化ビデオ会議場所識別データを読み取り、又は走査することを可能にする。モバイル装置は更に、ビデオ会議場所VCS1のコード化されたビデオ会議場所識別データを復号化してビデオ会議場所VCS1の元のビデオ会議場所識別データを獲得し得る。ビデオ会議場所VCS1のコード化されたビデオ会議場所識別データを首尾よく獲得し、復号化した後、モバイル装置704は、例えば、可視又は可聴の通知を提供することにより、ビデオ会議コンポーザ・アプリケーション914を介してユーザに向けて確認を提供し得る。
工程1110では、ユーザは、例えば、ビデオ会議コンポーザ・アプリケーション914上の「ビデオ会議場所追加」ボタン918を再び選択することにより、別のビデオ会議場所を追加する旨の要求を行う。工程1112で、モバイル装置704は、第2のビデオ会議場所のコード化されたビデオ会議場所識別データを獲得する。例えば、ユーザは、ビデオ会議場所マップ706の近傍にモバイル装置704を移動させて、データ獲得装置912が、ビデオ会議場所VCS6のコード化ビデオ会議場所識別データを読み取り、又は走査することを可能にする。モバイル装置は更に、ビデオ会議場所VCS6のコード化されたビデオ会議場所識別データを復号化してビデオ会議場所VCS6の元のビデオ会議場所識別データを獲得し得る。ビデオ会議場所VCS6のコード化された第2のビデオ会議場所識別データを首尾よく獲得し、復号化した後、モバイル装置704は、例えば、可視又は可聴の通知を提供することにより、ビデオ会議コンポーザ・アプリケーション914を介してユーザに向けて確認を提供し得る。
工程1114では、ユーザは、例えば、ビデオ会議コンポーザ・アプリケーション914上の「ビデオ会議セッション開始」ボタン922を選択することにより、ビデオ会議セッション1114を開始する旨を要求する。この要求に応じて、工程1116で、モバイル装置704上のビデオ会議コンポーザ・アプリケーション720は、ビデオ会議システム702上のビデオ会議セッション・マネージャ712にビデオ会議セッションを開始させる旨の要求を送出する。要求は、ビデオ会議場所VCS1及びVCS2のビデオ会議場所識別データを含む。この要求の受信に応じて、工程1118で、ビデオ会議セッション・マネージャ712は、ビデオ会議場所VCS1及びVCS6の間のビデオ会議セッションを開始させる旨のコマンドを、ビデオ会議場所VCS1上及びVCS6上のビデオ会議セッション・エージェント708に送信する。例えば、ビデオ会議セッションはSIPを使用して確立し得る。ビデオ会議コンポーザ・アプリケーション720は、ビデオ会議場所VCS1乃至VCS6間でビデオ会議セッションが確立された旨の確認をビデオ会議場所VCS1上及びビデオ会議場所VCS6上(の一方又は両方)のビデオ会議セッション・エージェント708から受け取り得る。工程1120では、ビデオ会議セッション・マネージャ712は、ビデオ会議場所VCS1及びVCS6間でビデオ会議セッションが確立された旨を確認する確認メッセージを生成し、モバイル装置704に送信し、ビデオ会議コンポーザ・アプリケーション914は、ビデオ会議セッションが確立された旨を確認する可視又は可聴の表示をユーザに向けて提供し得る。
モバイル装置704上のビデオ会議コンポーザ・アプリケーション720が、ビデオ会議システム702上のビデオ会議セッション・マネージャ712に、ビデオ会議セッションを開始する旨の要求を送出する工程1116に対する代替策として、工程1122では、モバイル装置704上のビデオ会議コンポーザ・アプリケーション720は、ビデオ会議場所VCS1上及びビデオ会議場所VCS6上のビデオ会議セッション・エージェント708に直接、ビデオ会議セッションを開始する旨の要求を送出する。工程1124では、ビデオ会議場所VCS1上及びビデオ会議場所VCS6上の一方又は両方のビデオ会議セッション・エージェント708は、ビデオ会議場所VCS1及びビデオ会議場所VCS6間でビデオ会議セッションが確立された旨を確認する確認メッセージを生成し、モバイル装置704上のビデオ会議コンポーザ・アプリケーション720に送信する。
(9)コード化データを使用して情報に対するアクセスを提供する
コード化データを使用してオーディオ/ビデオ機器間で接続を設けるための本明細書及び特許請求の範囲記載の手法を使用して、他のやり方で情報に対するアクセスを提供することもできる。例えば、データ・ファイル及び対応するコード化識別子の組を識別するデータを、コンピュータ装置のグラフィカル・ユーザ・インタフェース上に表示し得る。例示的な識別子は、限定列挙でないが、ファイル識別子、URL、短縮URL、又はファイル名及びディレクトリ・パスの組合せを含み得る。コード化は、特定の実現形態に応じて変わり得る多種多様なコード化手法を使用して行い得、上記手法は何れかの特定のコード化手法に限定されない。例示的なコード化は、限定列挙でないが、GRコード、UPCコード、バーコード、色判別コード、及び3次元コードを含む。例示的なコンピュータ装置は、限定列挙でないが、デスクトップ・コンピュータ。ビデオ画面、及び電子ホワイトボードを含む。一実施例によれば、データ・ファイルの組に含まれるデータ・ファイルは、コンピュータ装置上(例えば、モバイル装置上)に表示することができるデータ・ファイルである。
データ・ファイル及び対応するコード化識別子を識別するデータ記述は、特定の実現形態に応じて、表示可能な単一頁上、又は表示可能な複数の頁上に表示し得る。例えば、データ・ファイル及び対応する識別子を識別するデータ記述は、一又は複数のウェブ・ページ上のリスト(例えば、データ・ファイル名それぞれの隣が、コード化された識別子であるデータ・ファイル名のリスト)として表示し得る。特定のコード化された識別子を選択すると、対応するデータ・ファイルが取り出され、コンピュータ装置上に表示される。例えば、スキャナで構成されたモバイル装置のユーザは、特定のデータ記述に隣接する特定のコード化識別子を走査して、ユーザのモバイル装置上に、対応するデータ・ファイルを表示させる。ユーザの移動装置上に、対応するデータ・ファイルを表示させることは、例えば、ビデオ・ファイルの再生、画像ファイルの表示、画像の表示、PDFファイルの表示、又は音楽ファイルの再生を含み得る。この手法は、コード化データを使用して、装置上での情報のタッチ・フリー表示に対応する。
図12は、コード化されたデータを使用して情報に対するアクセスを提供するテーブル1200を表す。テーブル1200は、データの、人間が識別可能な記述を備えるデータ記述の列1202を含む。列1204は、列1202の記述に対応するコード化データ項目の組を含む。列1204におけるコード化データを獲得し、コード化する工程は、列1202に記述されたデータに対するアクセスを提供する。例えば、コード化データ項目1206を走査する工程は、西暦2013年2月27日より、患者のX線に対するアクセスを提供する。
ナビゲーション制御部も、コード化されたデータを使用して設け得る。ナビゲーション制御部の選択により、対応するナビゲーション動作が生じる。例えば、スキャナなどのデータ獲得エレメントで構成されたモバイル装置のユーザは、コード化された特定のデータ項目を走査して、データ・ファイル記述及び対応するコード化された識別子の次ページにナビゲートし得る。同様に、ユーザは、コード化された別のデータ項目を選択して、対応するコード化識別子、及びデータ・ファイル記述の先行ページにナビゲートし得る。例えば、図12は、(例えば、走査によって)選択されると、テーブル1200と同様なテーブルを含む他のページへのナビゲーションを可能にするナビゲーション制御部1208を含む。
(10)実現機構
一実施例によれば、本明細書及び特許請求の範囲に記載の手法は、1つ又は複数の特殊用途向コンピュータ装置によって実現される。特殊用途向コンピュータ装置は、上記手法を行うために配線し得るか、あるいは、上記手法を行うよう永久的にプログラムされた1つ又は複数の特殊用途向集積回路(ASIC)又はフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)などのディジタル電子装置を含み得るか、あるいは、ファームウェア、メモリ、他の記憶手段、又は組合せでのプログラム命令に従って上記手法を行うようプログラムされた1つ又は複数の汎用ハードウェア・プロセッサを含み得る。前述の特殊用途向コンピュータ装置は、更に、上記手法を実現するために、カスタムなプログラミングと、カスタムなハードウェア配線ロジック、SIC、又はFPGAを組合せ得る。特殊用途向コンピュータは、上記手法を実現するために配線及び/又はプログラム・ロジックを組み入れたデスクトップ・コンピュータ・システム、ポータブル・コンピュータ・システム、ハンドヘルド装置、ネットワーキング装置、又は何れかの他の装置であり得る。
図13は、実施例を実現し得る例示的なコンピュータ・システム1300を表すブロック図である。コンピュータ・システム1300は、情報を通信するためのバス1302又は他の通信機構、及び情報を処理するためにバス1302と結合されたプロセッサ1304を含む。コンピュータ・システム1300は、プロセッサ1304によって実行される対象の命令及び情報を記憶するためにバス1302に結合された、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)又は他の動的記憶装置などの主メモリ1306を更に含む。主メモリ1306は更に、プロセッサ1304によって実行される対象の命令の実行中に一時変数又は他の中間情報を記憶するために使用し得る。コンピュータ・システム1300は更に、プロセッサ1304に対する命令及び静的情報を記憶するためにバス1302に結合されたリード・オンリ・メモリ(ROM)1308、又は他のスタティック記憶装置を更に含む。磁気ディスク又は光ディスクなどの記憶装置1310は、情報及び命令を記憶するために、提供され、バス1302に結合される。
コンピュータ・システム1300は、情報をコンピュータ・ユーザに向けて表示するために、陰極線管(CRT)などのディスプレイ1312に、バス1302を介して結合し得る。バス1302は単一のバスとして例証しているが、バス1302は一又は複数のバスを含み得る。例えば、バス1302は、限定列挙でないが、プロセッサ1304がコンピュータ・システム1300内の他の装置を制御する制御バス、実行するための命令のメモリ場所をプロセッサ1304が規定するアドレス・バス、又は、コンピュータ・システム1300の構成部分間でデータ又は信号を転送するための何れかの他のタイプのバスを含み得る。
英数キー及び他のキーを含む入力装置1314が、情報及びコマンドの選択をプロセッサ1304に伝達するためにバス1302に結合される。別のタイプのユーザ入力装置は、方向情報及びコマンドの選択をプロセッサ1304に伝達するため、及びディスプレイ1312上のカーソル移動を制御するための、マウス、トラックボール、又はカーソル方向キーなどのカーソル制御部1316である。前述の入力装置は通常、装置が平面における位置を特定することを可能にする、2つの軸(すなわち、第1の軸(例えば、x)及び第2の軸(例えば、y))における2つの自由度を有する。
コンピュータ・システム1300は、コンピュータ・システムとの組合せで、特殊用途向マシンにコンピュータ・システム1300がなるようにするか又は特殊用途向マシンにコンピュータ・システム1300がなるようにプログラムするカスタムの配線ロジック、1つ又は複数のASIC若しくはFPGA、ファームウェア及び/又はプログラム・ロジック若しくはコンピュータ・ソフトウェアを使用して本明細書及び特許請求の範囲記載の手法を実現し得る。一実施例によれば、前述の手法は、主メモリ1306に含まれた1つ又は複数の命令の1つ又は複数のシーケンスをプロセッサ1304が実行することに応じてコンピュータ・システム1300によって行われる。前述の命令は、記憶装置1310などのコンピュータ読み取り可能な別の媒体から主メモリ1306に読み込み得る。主メモリ1306に含まれる命令のシーケンスの実行により、プロセッサ1304は本明細書及び特許請求の範囲記載の処理工程を行う。代替的な実施例では、配線回路を、ソフトウェア命令の代わりに、又はソフトウェア命令と組み合わせて使用して実施例を実現し得る。よって、実施例は、ハードウェア回路及びソフトウェアの何れの特別な組合せにも限定されない。
本明細書及び特許請求の範囲記載の「コンピュータ読み取り可能な媒体」の語は、コンピュータに特定の態様で動作させるデータの提供に参加する何れかの媒体を表す。コンピュータ・システム1300を使用して実現された実施例では、(例えば、実行するためにプロセッサ1304に命令を供給することにおいて)種々のコンピュータ読み取り可能な媒体が関係する。前述の媒体は、限定列挙でないが、不揮発性媒体及び揮発性媒体を含む多くの形態を呈し得る。不揮発性媒体は例えば、記憶装置1310などの光ディスク又は磁気ディスクを含む。揮発性媒体は主メモリ1306などのダイナミック・メモリを含む。一般的な形態のコンピュータ読み取り可能な媒体は、例えば、フロッピー(登録商標)・ディスク、フレキシブル・ディスク、ハード・ディスク、磁気テープ、又は何れかの他の磁気媒体、CD−ROM、何れかの他の光媒体、RAM、PROM、及びEPROM、FLASH−EPROM、何れかの他のメモリ・チップ若しくはメモリ・カートリッジ、又はコンピュータが読み取ることが可能な何れかの他の媒体を含む。
種々の形態のコンピュータ読み取り可能な媒体が、実行するためにプロセッサ1304に1つ又は複数の命令の1つ又は複数のシーケンスを収容するために関係し得る。例えば、命令は当初、遠隔コンピュータの磁気ディスク上に収容し得る。遠隔コンピュータは、そのダイナミック・メモリに命令をロードし、モデムを使用して電話線を介して命令を送出することが可能である。コンピュータ・システム1300の局所にあるモデムは、電話回線上でデータを受信し、赤外線送信器を使用してデータを赤外線信号に変換することが可能である。赤外線検出器は赤外線信号において収容されたデータを受信することが可能であり、適切な回路がデータをバス1302上に入力することが可能である。バス1302はデータを主メモリ1306まで搬送し、そこから、プロセッサ1304は命令を取り出し、実行する。主メモリ1306によって受け取られた命令は任意的には、プロセッサ1304による実行の前又は後に記憶装置1310上に記憶し得る。
コンピュータ・システム1300は更に、バス1302に結合された通信インタフェース1318を含む。通信インタフェース1318は、ローカル・ネットワーク1322に結合されたネットワーク・リンク1320との双方向データ通信結合を提供する。例えば、通信インタフェース1318は、対応するタイプの電話回線とのデータ通信接続を提供するためのモデム又は統合サービス・ディジタル・ネットワーク(ISDN)カードであり得る。別の例として、通信インタフェース1318は、互換のLANとのデータ通信接続を提供するためのローカル・エリア・ネットワーク(LAN)カードであり得る。無線リンクも実現し得る。前述の何れの実現形態でも、通信インタフェース1318は、各種情報を表すディジタル・データ・ストリームを収容する電気信号、電磁気信号、又は光信号を送受信する。
ネットワーク・リンク1320は通常、他のデータ装置に対して、1つ又は複数のネットワークを介したデータ通信を提供する。例えば、ネットワーク・リンク1320は、インターネット・サービス・プロバイダ(ISP)1326によって運営されるデータ機器又はホスト・コンピュータ1324との、ローカル・ネットワーク1322を介した接続を提供し得る。ISP1326は今度は、「インターネット」1328として現在通常表されるワールドワイド・パケット・データ通信ネットワークを介してデータ通信サービスを提供する。ローカル・ネットワーク1322及びインターネット1328は何れも、ディジタル・データ・ストリームを収容する電気信号、電磁気信号、又は光信号を使用する。
コンピュータ・システム1300は、通信インタフェース1318、ネットワーク・リンク1320、及びネットワークを介して、プログラム・コードを含め、データを受信し、メッセージを送出することが可能である。インターネットの例では、サーバ1330は、インターネット1328、ISP1326、ローカル・ネットワーク1322、及び通信インタフェース1318を介して、アプリケーション・プログラムについて要求されたコードを送信し得る。受信されたコードは、受信される都度、プロセッサ1304によって実行し、かつ/又は、後の実行のために記憶装置1310又は他の不揮発記憶装置に記憶し得る。
上記明細書では、実現形態によって変わり得る数多くの特定の詳細を参照して実施例を説明している。よって、本発明であり、本発明であると本出願人によって意図された唯一かつ排他的な指標は、何らかの後続する補正を含む請求項が得られる特定の形態における、本出願によって得られる請求項の組である。よって、請求項に明記されていない限定、構成要素、特性、構成、効果、又は属性は如何なる態様においても前述の請求項の範囲を限定すべきでない。よって、明細書及び添付図面は、制限的意味合いというよりもむしろ例証的意味合いでとらえられるものとする。