JP6455991B2 - 肉用牛の飼育方法 - Google Patents
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Description
イネを飼料として利用する方法として、籾部分と茎葉部分を完熟前に同時に収穫して発酵させてから給与する稲発酵粗飼料(ホールクロップ)がある。特許文献1は、このような稲発酵粗飼料に関して調整機能に優れた乳酸菌を提案している。
これに対して、イネを飼料として利用する方法には籾の部分だけを給与する方法がある。
籾米のデンプン含量は小麦やトウモロコシと同等で、籾米を蒸気圧ぺんや破砕処理しても、粗タンパク質やデンプン含量は変化しないことが分かっている。
そこで、特にトウモロコシをはじめとする輸入肥料の代替飼料として、籾の部分だけを給与する飼料用米がある。飼料用米については、籾殻を含めた籾米を用いる場合と、籾殻を剥離した玄米として用いる場合がある。
籾殻は、嗜好性が悪く、また消化率が非常に低く第二胃や第三胃に滞留しやすいことから、食欲不振の一因にもなると考えられている。
しかし、籾米は、玄米と比較して、籾摺りの手間が省けるだけでなく、籾殻には胃を物理的に刺激する粗飼料としての役割が期待される。
消化性の高いデンプンを多く含む飼料用米は、多給によって第一胃内で急速に多量の乳酸やVFAが発生するため、第一胃内pHが極度に低下してルーメンアシドーシスが生じるとの指摘があり、多給によって採食量低下を引き起こしている。
そのような状況の中で、収穫後に乾燥させた米を用いる場合には、粉砕、粗挽き、および圧ぺんなど、米を加工するための処理の違いや米を粉砕する粒度の違いによる、消化性に与える影響について研究されている。
例えば、非特許文献1によれば、飼料用米「ホシアオバ」(籾米)の第一胃内での有効分解率は、蒸気圧ぺんは68.4%、2mm粉砕は64.8%、粗挽きは48.4%、無処理は1.3%であることが示されている。
また、籾米の嗜好性と消化性を向上させるために、子実の粉砕物を膨化させて多孔構造とし、この多孔構造内に籾殻の粉砕物を混在させる飼料が提案されている(特許文献2)。
一方、生籾米を乾燥させずに粉砕処理して乳酸発酵させた飼料としてイネSGS(ソフトグレインサイレージ)がある。
イネSGSについては、嗜好性が高く消化率が向上すること、乳牛に対して濃厚飼料の約30%をイネSGSで代替しても、乳量や乳成分率に影響がないとの試験報告が出されている。
例えばトウモロコシなどの輸入飼料についてトレーサビリティを構築することは難しく、食の安全性の面から、国内産飼料だけでの肉用牛の飼育が望まれる。
しかし、飼料用米の比率を高めなければ100%国内産飼料での飼育は実現できない。
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の肉用牛の飼育方法において、前記第1肥育期及び前記第2肥育期では、前記穀類飼料として、少なくとも2種類の前記米飼料の他に、麦飼料を含むことを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、請求項1または請求項2に記載の肉用牛の飼育方法において、前記第1肥育期及び前記第2肥育期では、前記米飼料として、少なくとも前記サイレージ籾米飼料を含むことを特徴とする。
請求項4記載の本発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の肉用牛の飼育方法において、前記サイレージ籾米飼料が、収穫した生籾米を乾燥させずに粉砕処理し、その後に乳酸発酵させたものであることを特徴とする。
請求項5記載の本発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の肉用牛の飼育方法において、少なくとも2種類の前記米飼料の合計給与量を、前記穀類飼料に対して重量比で22%〜67%としたことを特徴とする。
請求項6記載の本発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の肉用牛の飼育方法において、前記第2肥育期を、少なくとも前記出荷日前4ヶ月以上としたことを特徴とする。
請求項7記載の本発明は、請求項1から請求項6のいずれかに記載の肉用牛の飼育方法において、前記第2肥育期で給与する前記穀類飼料として、輸入トウモロコシ飼料を用いず、前記米飼料を主成分とする国内産飼料だけを用いたことを特徴とする。
請求項8記載の本発明の肉用牛の飼育方法は、生後3ヶ月〜6ヶ月程度までの哺育期と、前記哺育期の後に牧草主体の飼料でルーメンの発達を促す育成期と、前記育成期から出荷日までの肥育期とからなり、前記肥育期における肉用牛の飼育方法であって、前記肥育期を、第1肥育期と、前記第1肥育期の後で前記出荷日までの第2肥育期とに分け、前記第2肥育期では、穀類飼料として、籾米を蒸気圧ぺん処理した圧ぺん籾米飼料、玄米を破砕処理した破砕玄米飼料、蒸し米、および前記籾米を発酵させたサイレージ籾米飼料から、少なくとも2種類の米飼料を含む飼料を給与し、少なくとも2種類の前記米飼料の合計給与量を、前記穀類飼料に対して重量比で22%〜100%としたことを特徴とする。
請求項9記載の本発明の肉用牛の飼育方法は、生後3ヶ月〜6ヶ月程度までの哺育期と、前記哺育期の後に牧草主体の飼料でルーメンの発達を促す育成期と、前記育成期から出荷日までの肥育期とからなり、前記肥育期における肉用牛の飼育方法であって、前記肥育期を、第1肥育期と、前記第1肥育期の後で前記出荷日までの第2肥育期とに分け、前記第2肥育期では、穀類飼料として、籾米を蒸気圧ぺん処理した圧ぺん籾米飼料、玄米を破砕処理した破砕玄米飼料、蒸し米、および前記籾米を発酵させたサイレージ籾米飼料から、少なくとも2種類の米飼料を含む飼料を給与し、少なくとも2種類の前記米飼料の合計給与量を、濃厚飼料に対して重量比で15%を越え、前記穀類飼料に対して重量比で16%を越えることを特徴とする。
図1は、肉用牛の飼育ステージを示す図である。
図1に示すように、肉用牛の飼育ステージは、生後3ヶ月〜6ヶ月程度までの哺育期と、哺育期の後に牧草主体の飼料でルーメンの発達を促す育成期と、育成期から出荷日までの肥育期とからなる。
哺育期初期には、母乳の他、生乳や代用乳などの液体飼料が給与され、哺育期後期には穀類を含む配合飼料が用いられる。
子牛は、生後7ヶ月から12ヶ月の間に市場に出され、畜産農家に引き取られる。
育成期は、いわゆる「腹をつくる」期間であり、充実したルーメン(第一胃)を早く発達させることを目的に、牧草主体の飼料を給与する。例えば牧草:配合肥料を7:3の比率とする。牧草主体とすることでビタミン摂取量を多くすることができる。
肉用牛の種類や飼育地域によって異なるが、肥育期は出荷日前10ヶ月〜12ヶ月である。
肉用牛には、黒毛和種、褐毛和種、日本短角種、無角和種、交雑種があるが、本実施例では黒毛和牛を用いている。また飼育地域は山形県天童市である。
圧ぺん籾米飼料は、籾米を蒸気圧ぺん処理した米飼料で、加熱蒸気を加えて圧ペンすることでデンプンの一部がアルファ化し、吸水性が高くなり酵素の作用を受けやすい。
破砕玄米飼料は、玄米を破砕処理した玄米飼料で、粉砕によって玄米の消化を向上させる。
サイレージ籾米飼料は、籾米を発酵させた米飼料で、破砕もしくは膨軟処理後に、加水して水分30%〜40%に調整し、乳酸菌添加後に密封して約1ヶ月で発酵させており、圧ぺん籾米飼料や破砕玄米飼料よりも更に消化性は高い。発酵は、乳酸発酵の他にアルコール発酵でもよい。破砕は、粗挽きまたは粉砕処理を含み、膨軟処理は、カントリーエレベータに設置されている籾殻処理用のプレスパンダーを用いる。サイレージ籾米飼料として、収穫した生籾米を乾燥させずに粉砕処理し、その後に乳酸発酵させたイネSGS(ソフトグレインサイレージ)を用いることができる。
また、圧ぺん籾米飼料、破砕玄米飼料、およびサイレージ籾米飼料以外の米飼料としては、加熱処理した玄米飼料や蒸し米飼料を用いることができる。
飼料は、濃厚飼料と粗飼料とからなり、濃厚飼料は、穀類、そうこう類、および油粕類に分かれる。穀類としての飼料には、主に、トウモロコシ、マイロ、大麦、小麦、および米があり、そうこう類としての飼料には、ふすま、米ぬか、脱脂米ぬか、麦ぬか、およびそば粉があり、油粕類としての飼料には、大豆粕、アマニ粕、および菜種粕がある。粗飼料としては一般に稲わらを用いる。なお、飼料には、バカスやビール粕を用いることができる。
生の穀類を飼料として用いた試験では、生の穀類が濃厚飼料に対して重量比が20%を越えると食滞や軟便の症状が多く見られた。生の穀類を用いる場合には、濃厚飼料に対して重量比で10%以下、好ましくは5%を上限として用いる。
従って、穀類飼料として破砕玄米飼料を含める場合には、破砕玄米飼料は、濃厚飼料に対して10%以下、好ましくは5%を上限として用いることが好ましい。
なお、破砕玄米飼料をペレット状に加工する場合には、加工工程で加熱されるため、濃厚飼料に対して5%以上を用いることができる。ペレット状に加工する場合には、破砕玄米飼料だけを用いてもよいが、未粉砕の玄米飼料を混ぜることで、消化速度を調整することができる。未破砕の玄米飼料に重量比で20%以上の破砕玄米飼料を混ぜることでペレット状に加工できる。このようにペレット状に加工するものが、加熱処理した玄米飼料の一形態である。
第2肥育期では、圧ぺん籾米を、濃厚飼料に対して重量比で13%〜17%、穀類飼料に対して重量比で22%〜26%含めた飼料で、10ヶ月〜14ヶ月肥育した。第1肥育期では、第2肥育期での圧ぺん籾米の25%〜42%を給与した。すなわち、第1肥育期では、圧ぺん籾米を、濃厚飼料に対して重量比で3%〜7%、穀類飼料に対して重量比で6%〜11%含めた飼料で、8ヶ月〜10ヶ月肥育した。
第1肥育期で用いる米飼料の給与量を、第2肥育期で用いる米飼料の給与量より少なくしたことで、ルーメン微生物が適応したと推測され、第2肥育期における十分な肥育を行うことができる。
図2は、穀類飼料として、圧ぺん籾米飼料とサイレージ籾米飼料とを含む試験区の給与飼料と、圧ぺん籾米飼料だけとした対照区の給与飼料を示す図である。
図2(a)に示すように、試験区での基本給与量は、圧ぺん籾米を、濃厚飼料に対して重量比で16%、穀類飼料に対して重量比で25%含め、サイレージ籾米飼料を、濃厚飼料に対して重量比で26%、穀類飼料に対して重量比で42%含めた飼料とした。従って、米飼料は、濃厚飼料に対して重量比で42%、穀類飼料に対して重量比で67%とした。米飼料以外の穀類飼料には、圧ぺん小麦飼料を、濃厚飼料に対して重量比で8%、穀類飼料に対して重量比で5%含め、圧ぺん大麦飼料を、濃厚飼料に対して重量比で16%、穀類飼料に対して重量比で25%含め、トウモロコシは用いておらず、100%国内産飼料を用いている。
図2(b)に示す配合飼料は、穀類55.9%、そうこう類31.4%、および脱脂類10%の比率であり、穀類には、圧ぺんトウモロコシを54.7%、圧ぺん大麦を25%、乾熟大豆を1.2%用いている。
従って、対照区での基本給与量は、圧ぺん籾米を、濃厚飼料に対して重量比で15%、穀類飼料に対して重量比で16%含めた飼料とした。米飼料以外の穀類飼料には、圧ぺんトウモロコシ飼料を、濃厚飼料に対して重量比で47%、穀類飼料に対して重量比で50%含め、圧ぺん大麦飼料を、濃厚飼料に対して重量比で21%、穀類飼料に対して重量比で23%含め、乾熟大豆飼料を、濃厚飼料に対して重量比で15%、穀類飼料に対して重量比で16%含めている。
第2肥育期では、基本給与量を給与している。第1肥育期では、第2肥育期で用いる米飼料である圧ぺん籾米飼料およびサイレージ籾米飼料を含み、第1肥育期で用いる米飼料の給与量は、第2肥育期で用いる米飼料の給与量より少なくしている。
第1肥育前期では、第2肥育期に対して、圧ぺん籾米飼料を33%、サイレージ籾米飼料を32%、第1肥育後期では、第2肥育期に対して、圧ぺん籾米飼料を67%、サイレージ籾米飼料を68%としている。
また、給与量を異ならせる肥育期は、畜産作業者の作業性を向上させ、間違いを無くす上では7日単位、すなわち週単位とすることが好ましい。
なお、試験区では、35日より前の第1肥育期は対照区の飼料を給与している。
図3に示すように、試験区は、対照区と比較して枝肉重量では低下しているが、歩留肉質等級、BMS、皮下脂肪厚、および歩留基準値において対照区を上回る結果となっている。
試験区7〜16では、各試験区3頭を用い、米飼料を、濃厚飼料に対して重量比で58%〜74.1%、穀類飼料に対して重量比で72.2%〜100%含めた飼料で、第2肥育期として6ヶ月肥育した。
試験区7〜16は、第1肥育期を12ヶ月とした。
試験区7〜11は、第1肥育期では、第2肥育期に対して、圧ぺん籾米飼料を30%〜70%、サイレージ籾米飼料を30%〜70%とした。試験区12〜16は、第1肥育期では、図2(b)に示す配合飼料を用いた。
試験区8及び試験区13は、破砕玄米を、濃厚飼料に対して重量比で4.7%、穀類飼料に対して重量比で6.9%含め、圧ぺん籾米を、濃厚飼料に対して重量比で21.0%、穀類飼料に対して重量比で31.2%含め、サイレージ籾米飼料を、濃厚飼料に対して重量比で27.6%、穀類飼料に対して重量比で41.0%含めた飼料とした。従って、米飼料は、濃厚飼料に対して重量比で58%、穀類飼料に対して重量比で79.2%とした。
試験区9及び試験区14は、破砕玄米を、濃厚飼料に対して重量比で4.7%、穀類飼料に対して重量比で6.9%含め、圧ぺん籾米を、濃厚飼料に対して重量比で35.0%、穀類飼料に対して重量比で52.1%含め、サイレージ籾米飼料を、濃厚飼料に対して重量比で27.6%、穀類飼料に対して重量比で41.0%含めた飼料とした。従って、米飼料は、濃厚飼料に対して重量比で72.0%、穀類飼料に対して重量比で100%とした。
試験区10及び試験区15は、破砕玄米を、濃厚飼料に対して重量比で4.3%、穀類飼料に対して重量比で6.2%含め、圧ぺん籾米を、濃厚飼料に対して重量比で19.4%、穀類飼料に対して重量比で27.9%含め、サイレージ籾米飼料を、濃厚飼料に対して重量比で46.0%、穀類飼料に対して重量比で65.9%含めた飼料とした。従って、米飼料は、濃厚飼料に対して重量比で74.1%、穀類飼料に対して重量比で100%とした。
試験区11及び試験区16は、破砕玄米を、濃厚飼料に対して重量比で4.5%、穀類飼料に対して重量比で6.5%含め、圧ぺん籾米を、濃厚飼料に対して重量比で24.5%、穀類飼料に対して重量比で35.6%含め、サイレージ籾米飼料を、濃厚飼料に対して重量比で39.9%、穀類飼料に対して重量比で57.9%含めた飼料とした。従って、米飼料は、濃厚飼料に対して重量比で73.3%、穀類飼料に対して重量比で100%とした。
試験区7〜16は、図3に示す対照区1〜5と比較して枝肉重量では低下しているが、歩留肉質等級およびBMSにおいて対照区1〜5を上回る結果となっている。
試験区中24頭について、平均1.04mg/gのグリコーゲンを含有していた。
米飼料を全く含まない飼料で飼育した2頭の黒毛和牛では、グリコーゲンの含有量は、0.17mg/g、0.36mg/gであった。
また、濃厚飼料に対して重量比で3%の米飼料を含む飼料で飼育した6頭の黒毛和牛では、グリコーゲンの含有量は、0.32mg/g、0.19mg/g、0.34mg/g、0.62mg/g、0.27mg/g、0.21mg/gであった。
米飼料を全く含まない飼料で飼育した黒毛和牛を比較例1、濃厚飼料に対して重量比で3%の米飼料を含む飼料で飼育した黒毛和牛を比較例2とすると、比較例1ではグリコーゲン含有量が平均0.27mg/g、比較例2ではグリコーゲン含有量が平均0.33mg/gである。
また、穀類飼料として、少なくとも2種類の米飼料の他に、麦飼料を含め、多種の穀類飼料を給与することで、栄養価を高めるとともに口飽きを無くして嗜好性を高めることができる。
また、畜産農家でも容易に製造可能なサイレージ籾米飼料を米飼料に含めることで飼料費を低く抑えることができる。
また、米飼料を、濃厚飼料に対して重量比で15%を越え、好ましくは42%〜74.1%、穀類飼料に対して重量比で16%を越え、好ましくは67%〜100%含めた飼料で、少なくとも出荷日前4ヶ月以上肥育することで、歩留肉質等級やBMSが向上する。更に、この場合の米飼料は、未加熱処理および未発酵処理の米飼料(生米飼料)を濃厚飼料に対して5%以下とし、その他の米飼料は加熱処理または発酵させたもので、特に、圧ぺん籾米飼料、破砕玄米を加熱処理した飼料、玄米に破砕玄米を混ぜて加熱処理した飼料、サイレージ籾米飼料、または蒸し米を用いることが好ましい。
また、第2肥育期を、少なくとも出荷日前4ヶ月以上とすることで、特に肉質等級や皮下脂肪厚において良好な結果を得ることができ、脂肪質を変えることができる。
また、少なくとも2種類の米飼料の合計給与量を、穀類飼料に対して重量比で22%以上にでき、好ましくは43%〜67%として米飼料の比率を高めることで、特に輸入飼料であるトウモロコシの給与量を無くして100%国内産飼料を用いた肥育が可能となり、更には一定量以上の米飼料を給与することで、さっぱり感のある脂肪質にできる。
Claims (9)
- 生後3ヶ月〜6ヶ月程度までの哺育期と、前記哺育期の後に牧草主体の飼料でルーメンの発達を促す育成期と、前記育成期から出荷日までの肥育期とからなり、
前記肥育期における肉用牛の飼育方法であって、
前記肥育期を、第1肥育期と、前記第1肥育期の後で前記出荷日までの第2肥育期とに分け、
前記第2肥育期では、
穀類飼料として、籾米を蒸気圧ぺん処理した圧ぺん籾米飼料、玄米を破砕処理した破砕玄米飼料、加熱処理した玄米飼料、蒸し米飼料、および前記籾米を発酵させたサイレージ籾米飼料から、少なくとも2種類の米飼料を含む飼料を給与し、
前記第1肥育期では、
前記第2肥育期で用いる前記米飼料を含み、
前記第1肥育期で用いる前記米飼料の給与量を、前記第2肥育期で用いる前記米飼料の給与量より少なくした
ことを特徴とする肉用牛の飼育方法。 - 前記第1肥育期及び前記第2肥育期では、前記穀類飼料として、少なくとも2種類の前記米飼料の他に、麦飼料を含むことを特徴とする請求項1に記載の肉用牛の飼育方法。
- 前記第1肥育期及び前記第2肥育期では、前記米飼料として、少なくとも前記サイレージ籾米飼料を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の肉用牛の飼育方法。
- 前記サイレージ籾米飼料が、収穫した生籾米を乾燥させずに粉砕処理し、その後に乳酸発酵させたものであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の肉用牛の飼育方法。
- 少なくとも2種類の前記米飼料の合計給与量を、前記穀類飼料に対して重量比で22%〜100%としたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の肉用牛の飼育方法。
- 前記第2肥育期を、少なくとも前記出荷日前4ヶ月以上としたことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の肉用牛の飼育方法。
- 前記第2肥育期で給与する前記穀類飼料として、輸入トウモロコシ飼料を用いず、前記米飼料を主成分とする国内産飼料だけを用いたことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の肉用牛の飼育方法。
- 生後3ヶ月〜6ヶ月程度までの哺育期と、前記哺育期の後に牧草主体の飼料でルーメンの発達を促す育成期と、前記育成期から出荷日までの肥育期とからなり、
前記肥育期における肉用牛の飼育方法であって、
前記肥育期を、第1肥育期と、前記第1肥育期の後で前記出荷日までの第2肥育期とに分け、
前記第2肥育期では、
穀類飼料として、籾米を蒸気圧ぺん処理した圧ぺん籾米飼料、玄米を破砕処理した破砕玄米飼料、加熱処理した玄米飼料、蒸し米飼料、および前記籾米を発酵させたサイレージ籾米飼料から、少なくとも2種類の米飼料を含む飼料を給与し、
少なくとも2種類の前記米飼料の合計給与量を、前記穀類飼料に対して重量比で22%〜100%とした
ことを特徴とする肉用牛の飼育方法。 - 生後3ヶ月〜6ヶ月程度までの哺育期と、前記哺育期の後に牧草主体の飼料でルーメンの発達を促す育成期と、前記育成期から出荷日までの肥育期とからなり、
前記肥育期における肉用牛の飼育方法であって、
前記肥育期を、第1肥育期と、前記第1肥育期の後で前記出荷日までの第2肥育期とに分け、
前記第2肥育期では、
穀類飼料として、籾米を蒸気圧ぺん処理した圧ぺん籾米飼料、玄米を破砕処理した破砕玄米飼料、加熱処理した玄米飼料、蒸し米飼料、および前記籾米を発酵させたサイレージ籾米飼料から、少なくとも2種類の米飼料を含む飼料を給与し、
少なくとも2種類の前記米飼料の合計給与量を、濃厚飼料に対して重量比で15%を越え、前記穀類飼料に対して重量比で16%を越える
ことを特徴とする肉用牛の飼育方法。
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