JP6446943B2 - インプリント用テンプレート及びインプリント方法 - Google Patents
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Description
インプリント用テンプレート101を製造するには、例えば図11に示すように、まず、基材111Aの主面の上にハードマスク層160を形成し(図11(a))、次に、電子線描画等の製版技術を用いてハードマスク層160の上に、第1の凹構造113を形成するためのレジストパターン部170aと第2の凹構造114を形成するためのレジストパターン部170bを有するレジストパターン170を形成する(図11(b))。
次に、ハードマスクパターン161から露出する部分の基材111Aをエッチングして、第1の凹構造113と第2の凹構造114を形成し(図11(d))、その後、ハードマスクパターン161を除去して、インプリント用テンプレート101を得る(図11(e))。
それゆえ、ハードマスクパターン部161aとハードマスクパターン部161bとの相対位置精度も高精度なものになり、第1の凹構造113と第2の凹構造114との相対位置精度も高精度なものとなる。
そして、第2の凹構造114が樹脂によって充填された状態になると、インプリント用テンプレート101の基部111を構成する材料(一般的には、合成石英ガラス)の屈折率と樹脂の屈折率が、ほぼ同じ値であることから、第2の凹構造114を光学的に識別すること、すなわち、インプリント用テンプレート101のアライメントマークを光学的に識別することが困難になってしまうという問題がある。
次に、その上からレジスト膜182を形成し、段差基板を押し付けて、第2の凹構造114が形成されている領域の膜厚(H15)が、第1の凹構造113が形成されている領域の膜厚(H14)よりも厚くなるようにレジスト膜182を変形させる(図13(c))。
その後、レジスト膜182の所定の厚み分をドライエッチングして、第2の凹構造114の内部のみにレジスト膜182が残る状態にする(図13(d))。
次に、レジスト膜182から露出する高屈折膜115Aをドライエッチングして除去し、最後に、第2の凹構造114の内部のレジスト膜182を除去して、第2の凹構造114の底面の上に高屈折膜115を有するインプリント用テンプレート102を得る(図13(e))。
より詳しくは、現在、第1の凹構造113の開口幅は20nm程度であり、その深さは60nm程度であるが、さらに、第1の凹構造113の開口幅の縮小化が進むと、このような微細な凹構造ではアスペクト比2程度が加工技術の限界になり、その深さは、例えば40nm以下になる。
そして、上記のように、図11に示す従来の製造方法では、インプリント用テンプレート102の第1の凹構造113の深さ(H11)と第2の凹構造114の深さ(H12)は同じ値になることから、第2の凹構造114の深さ(H12)も浅くなる(例えば40nm以下になる)。
それゆえ、インプリント用テンプレート102においても、アライメントマークを光学的に識別することが困難になってしまい、高精度なアライメントができなくなるという問題がある。
H2>H1
の関係を満たすものであることを特徴とするインプリント用テンプレートである。
H2≧H3
の関係を満たすものであることを特徴とする請求項2に記載のインプリント用テンプレートである。
2×[{(H2−H3)×n3+H3×n2}−H2×n1]≧λ/8
の関係を満たし、n1>n2である場合には、
2×[H2×n1−{(H2−H3)×n3+H3×n2}]≧λ/8
の関係を満たすものであることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のインプリント用テンプレートである。
H2−H1≧H3
の関係を満たすものであることを特徴とする請求項3乃至請求項5のいずれか一項に記載のインプリント用テンプレートである。
2×[{(H2−H3)×n3+H3×n2}−H2×n1]≧λ/8
の関係を満たし、n1>n2である場合には、
2×[H2×n1−{(H2−H3)×n3+H3×n2}]≧λ/8
の関係を満たすものであることを特徴とするインプリント方法である。
まず、本発明に係るインプリント用テンプレートについて説明する。
図1は、インプリント用テンプレート1について説明する図であり、図2は、インプリント用テンプレート2について説明する図である。
図1に示すように、インプリント用テンプレート1は、主面12から基部11が掘り下げられた第1の凹構造13と第2の凹構造14を有しており、主面12から第1の凹構造13の底面までの距離をH1とし、主面12から第2の凹構造14の底面までの距離をH2とした場合に、H2>H1の関係を満たすものである。
詳しくは、後述する本発明に係るインプリント用テンプレートの製造方法において説明するが、図2に示すインプリント用テンプレート2は、上記のインプリント用テンプレート1から製造されるものである。
なお、インプリント用テンプレート2において、第1の凹構造13は転写パターンを構成するものであり、第2の凹構造14はアライメントマークを構成するものである。
インプリント用テンプレート2において、主面12よりも突出する部分があると、インプリント工程に際して、上記の突出する部分に対応する被転写基板上の硬化型樹脂は、その膜厚が薄くなってしまう。そして、このような膜厚が薄くなってしまった樹脂部分を有する被転写基板をエッチング加工した場合、被転写基板の表面を均一に加工することができなくなるという問題が生じるからである。
それゆえ、第2材料膜15が主面12よりも突出することが無いように、上記の関係を満たすことが好ましい。
H2−H1≧H3
の関係を満たすものであることが好ましい。
上記の関係を満たすことにより、転写パターンの微細化が進んでも、このインプリント用テンプレート2を用いてパターン転写された被転写基板において、アライメントマークが形成されている領域の表面が損傷を受けるということを防止できるからである。詳しくは、後述する本発明に係るインプリント方法において説明する。
次に、本発明に係るインプリント方法について説明する。
図3は、本発明に係るインプリント方法の一例を説明する図であり、図4は、インプリント用テンプレート2を用いた位置合わせの一例を説明する図であり、図5は、インプリント用テンプレート2を用いて形成された樹脂パターンの一例を説明する図である。
2×[{(H2−H3)×n3+H3×n2}−H2×n1]
になり、n1>n2である場合には、
2×[H2×n1−{(H2−H3)×n3+H3×n2}]≧λ/8
になる。
それゆえ、インプリント用テンプレート2において、n2>n1である場合には、
2×[{(H2−H3)×n3+H3×n2}−H2×n1]≧λ/8
の関係を満たすことが好ましく、n1>n2である場合には、
2×[H2×n1−{(H2−H3)×n3+H3×n2}]≧λ/8
の関係を満たすことが好ましい。
この樹脂パターン部31a、31bの高さについて、図5を用いて詳しく説明する。
同様に、インプリント用テンプレート2において、主面12から第2の凹構造14の底面までの距離がH2であって、その底面の上に形成されている第2材料膜15の膜厚がH3の場合、第2の凹構造14に対応する樹脂パターン部31bの凸部の高さは(H2−H3)となる。
それゆえ、上記の関係を満たす樹脂パターンを用いて被転写基板20をエッチング加工した場合、インプリント用テンプレート2の転写パターンを構成する第1の凹構造13に対応する樹脂パターン部31aの凸部よりも先に、インプリント用テンプレート2のアライメントマークを構成する第2の凹構造14に対応する樹脂パターン部31bの凸部が消失してしまうということは生じなくなる。
それゆえ、上記の関係を満たす樹脂パターンを用いて被転写基板20をエッチング加工する場合には、エッチング加工を終了する時点において、インプリント用テンプレート2のアライメントマークを構成する第2の凹構造14に対応する樹脂パターン部31bの凸部は残っていることになり、被転写基板20のアライメントマーク21が形成されている領域の表面がエッチングされて損傷してしまうということを防止できることになる。
次に、上記のインプリント用テンプレートの製造方法について説明する。
図6および図7は、インプリント用テンプレート1の製造方法の第1の実施形態の一例を説明する図であり、図8は、インプリント用テンプレート1の製造方法の第2の実施形態の一例を説明する図であり、図9は、インプリント用テンプレート2の製造方法の一例を説明する図である。
(第1の実施形態)
まず、インプリント用テンプレート1の製造方法について説明する。
インプリント用テンプレート1を製造するには、例えば図6に示すように、まず、基材11Aの主面の上にハードマスク層60を形成し(図6(a))、次に、電子線描画等の製版技術を用いてハードマスク層60の上に、第1の凹構造13を形成するためのレジストパターン部70aと第2の凹構造14を形成するためのレジストパターン部70bを有するレジストパターン70を形成する(図6(b))。
それゆえ、ハードマスクパターン部61aとハードマスクパターン部61bとの相対位置精度も高精度なものになり、第1の凹構造13と第2の凹構造14との相対位置精度も高精度なものとすることができる。
次に、図8を用いて、インプリント用テンプレート1の製造方法の他の例を説明する。この第2の実施形態に係る製造方法は、イオン注入によって基材11Aのエッチング速度が向上する現象を利用するものである。
なお、この図8(b)に示すハードマスクパターン61は、上記の図6(a)〜(c)の工程と同様にして形成することができるため、ここでの説明は省略する。
それゆえ、注入イオンのドーズ量等を制御することにより、図8(d)に示すように、主面12から第1の凹構造13の底面までの距離をH1とし、主面12から第2の凹構造14の底面までの距離をH2とした場合に、H2>H1の関係を満たす、第1の凹構造13と第2の凹構造14を有するインプリント用テンプレート1を製造することができる。
次に、インプリント用テンプレート2の製造方法について説明する。
インプリント用テンプレート2を製造するには、例えば図9に示すように、まず、上記のインプリント用テンプレート1を準備し(図9(a))、スパッタ法等の手法を用いて、主面12の上、第1の凹構造13の底面の上、及び第2の凹構造14の底面の上に、第2材料膜15Aを形成する(図9(b))。
その後、レジスト膜82の所定の厚み分(H5以上の厚み)をドライエッチングして、第2の凹構造14の内部のみにレジスト膜82が残る状態にする(図9(d))。
それゆえ、転写パターンの微細化(すなわち、インプリント用テンプレート2の第1の凹構造13の開口幅の縮小化)が進むことにより、第1の凹構造13の深さ(H1)が、より浅いもの(例えば40nm以下)になったとしても、第2の凹構造14の深さ(H2)を、従来と同様な深さ(例えば60nm)とすることができる。
11 基部
11A 基材
12 主面
13 第1の凹構造
14 第2の凹構造
15、15A 第2材料膜
20 被転写基板
21 アライメントマーク
30 硬化型樹脂
31 樹脂パターン
31a、31b 樹脂パターン部
40 検出器
41、41a、41b 検出光
50 紫外線
60 ハードマスク層
61 ハードマスクパターン
61a、61b ハードマスクパターン部
70 レジストパターン
70a、70b レジストパターン部
81、82 レジスト膜
90 イオン
101、102 インプリント用テンプレート
111 基部
111A 基材
112 主面
113 第1の凹構造
114 第2の凹構造
115、115A 高屈折膜
120 被転写基板
121 アライメントマーク
132a、132b 樹脂パターン部
160 ハードマスク層
161 ハードマスクパターン
161a、161b ハードマスクパターン部
170 レジストパターン
170a、170b レジストパターン部
182 レジスト膜
Claims (3)
- 主面から基部が掘り下げられた第1の凹構造と第2の凹構造を有するインプリント用テンプレートであって、
前記第1の凹構造が、前記インプリント用テンプレートの転写パターンを構成し、
前記第2の凹構造が、前記インプリント用テンプレートのアライメントマークを構成し、
前記第2の凹構造の底面の上に、前記基部を構成する第1の材料とは屈折率が異なる第2の材料から構成される第2材料膜が形成されており、
前記主面から前記第1の凹構造の底面までの距離をH1とし、
前記主面から前記第2の凹構造の底面までの距離をH2とし、
前記第2材料膜の膜厚をH3とした場合に、
H 1 ≦40nm
であり、
H2>H1
及び
H2≧H3
であって、且つ、
H2−H1≧H3
の関係を満たし、
前記基部を構成する前記第1の材料が、SiO 2 を含むものであり、
前記第2材料膜を構成する前記第2の材料が、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、ジルコニウム(Zr)のいずれか1種を含む金属材料、または、該金属材料の酸化物、窒化物、酸窒化物のいずれか1種を含むものであることを特徴とするインプリント用テンプレート。 - 前記インプリント用テンプレートが、
前記第2の凹構造と被転写基板に設けられたアライメントマークとを光学的に位置合わせして、前記第1の凹構造を前記被転写基板上に形成された硬化型樹脂に転写するインプリント方法に用いられるインプリント用テンプレートであって、
前記主面から前記第1の凹構造の底面までの距離をH1とし、前記主面から前記第2の凹構造の底面までの距離をH2とし、前記第2材料膜の膜厚をH3とし、
前記光学的位置合わせに用いる検出光の波長をλとし、
前記基部を構成する第1の材料の波長λにおける屈折率をn1とし、
前記第2材料膜を構成する第2の材料の波長λにおける屈折率をn2とし、
前記硬化型樹脂の波長λにおける硬化前の屈折率をn3とした場合において、
n2>n1である場合には、
2×[{(H2−H3)×n3+H3×n2}−H2×n1]≧λ/8
の関係を満たし、
n1>n2である場合には、
2×[H2×n1−{(H2−H3)×n3+H3×n2}]≧λ/8
の関係を満たすものであることを特徴とする請求項1に記載のインプリント用テンプレート。 - 請求項1または請求項2に記載のインプリント用テンプレートと、アライメントマークを有する被転写基板を用い、前記インプリント用テンプレートの前記第2の凹構造と前記被転写基板に設けられたアライメントマークとを光学的に位置合わせして、前記第1の凹構造を前記被転写基板上に形成された硬化型樹脂に転写するインプリント方法であって、
前記インプリント用テンプレートにおける前記主面から前記第1の凹構造の底面までの距離をH1とし、前記主面から前記第2の凹構造の底面までの距離をH2とし、前記第2材料膜の膜厚をH3とし、
前記光学的位置合わせに用いる検出光の波長をλとし、
前記基部を構成する第1の材料の波長λにおける屈折率をn1とし、
前記第2材料膜を構成する第2の材料の波長λにおける屈折率をn2とし、
前記硬化型樹脂の波長λにおける硬化前の屈折率をn3とした場合において、
n2>n1である場合には、
2×[{(H2−H3)×n3+H3×n2}−H2×n1]≧λ/8
の関係を満たし、
n1>n2である場合には、
2×[H2×n1−{(H2−H3)×n3+H3×n2}]≧λ/8
の関係を満たすものであることを特徴とするインプリント方法。
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