JP6445861B2 - オキシトシン検出のためのサンプルの前処理方法 - Google Patents

オキシトシン検出のためのサンプルの前処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、生体液中に存在するオキシトシンを検出するためのサンプルの前処理方法に関する。
オキシトシン(OT)は陣痛促進剤として発見された9個のアミノ酸からなる環状ペプチドであり、主として脳視床下部のオキシトシン作動性ニューロンで合成され、下垂体後葉の神経末端から循環中に放出される。オキシトシンの生理的機能としては、分娩時の子宮収縮、乳汁分泌の促進等の生殖関連ホルモンとしての作用と、中枢神経系における神経伝達物質・神経モジュレーター(変調物質)としての作用が知られている。ここ10年程の間に、脳内オキシトシンは、社会性行動(信頼、友好、愛情など)において重要な作用を有することで注目されるようになってきている(非特許文献1−3)。例えば、自閉症児の脳内オキシトシン濃度は健常人に比べて低く、オキシトシンを鼻腔からスプレー投与することにより、症状が改善することが報告されている。
生体内でのオキシトシン濃度の測定には、抗原抗体反応に基づくEIA(enzyme immunoassay)やRIA(radioimmunoassay)法が用いられている(非特許文献4)。また、最近では、液体クロマトグラフィー質量分析法(LC-MS/MS)による高感度分析も報告されている(非特許文献5)。
一方、タンパク質と糖との反応により、つまり非酵素的糖付加反応(メイラード反応あるいはグリケーション)により、シッフ塩基、アマドリ転位生成物(前期生成物)を経由し、脱水、酸化、縮合等の複雑な反応を経て、後期糖化反応生成物(advanced gylcation end-products、AGE)が形成する。AGEはこのようなグリケーションによって生ずる構造体の総称であり、糖尿病合併症、動脈硬化、神経変性疾患さらには老化にも関与すると注目されている。
AGE受容体として発見されたRAGE(後期糖化反応生成物受容体(Receptor for advanced gylcation end-products))は、炎症及び血管障害に代表される種々の疾患に関連するタンパク質である。RAGEは、一つのAger遺伝子から生じる選択的スプライシングによって主要な二種類のスプライシングバリアントが存在する。一方は膜結合型RAGE(membrane-bound full-length RAGE, mRAGE)であり、他方はC端側の膜貫通領域を欠き分泌型となる内在性分泌型RAGE(endogenous secretory RAGE, esRAGE)である(特許文献1)。更に、血漿中にはmRAGEの細胞外ドメイン切断形態の可溶性RAGE(soluble RAGE、sRAGE)も存在する(非特許文献6)。
mRAGEは、Sternらのグループにより、AGEの細胞表面特異受容体タンパク質として分離され、その一次構造が決定された(非特許文献7)。現在では糖鎖修飾を受けた全長型(膜結合型)ヒトRAGEの分子量は55 kDaであることが分かっている。mRAGEは、イムノグロブリンスーパーファミリーに属する1回膜貫通型の受容体で、V、C1、C2の3つのイムノグロブリン様ドメインからなる細胞外領域と短い細胞内領域とを有し、最もN末端のイムノグロブリン可変領域様ドメイン部分(V)の内部にAGEリガンド結合部位がある。
近年、RAGEはマルチリガンドレセプターとして認識されるに至り、AGE以外のリガンドとして、アルツハイマー病の脳に蓄積するβ-アミロイドタンパク質、癌転移との関連及び炎症との関連が指摘されているhigh mobility group box 1 (HMGB-1)、免疫系細胞から分泌される炎症メディエーターS100/calgranulin、白血球の細胞表面にあるMac1/CD11b、細菌の膜構成成分リポポリサッカライド、補体C3a、アポトーシス細胞上のフォスファチジルセリンなどが報告されている。RAGEはこれまで、糖尿病、糖尿病性血管障害、アルツハイマー病等の疾患との関連性が報告されており、AGE、β-アミロイド等のリガンドがRAGEと結合してNF-κBの活性化を介するシグナルが様々な病態とその発症、重症化に関わる、生体にとって好ましくない作用を有するとされている。
特開2003-125786
Carter,C.S. et al., Annu. Rev. Psychol. 65, 17-39 (2014) Insel,T.R., Neuron 65, 768-779 (2010) Modi,M.E. & Young,L.J., Horm. Behav. 61, 340-350 (2012) A.Szeto et al.,Psychosomatic Medicine 73,393-400(2011) G.Zhang et al., Anal. Biochem. 416, 45-52(2011) Yamamoto,Y. & Yamamoto,H. J. Diabetes Invest. 2(3) 155-157, 2011 Neeper,M. et al., J. Biol. Chem. 267, 14998-15004 (1992)
患者の状態を把握するために、また、治療効果を確認するために、生体内でのオキシトシン濃度を正確に測定することが必要である。しかしながら、脳内及び血中でのオキシトシンは極微量であり、従来の検出方法では、測定条件によって分析値(濃度)が2〜3桁と大きく変動してしまうのが実情であった。従って、例えば健常人血漿中のオキシトシンの濃度についても、報告されている値は信頼性に乏しいものであった。
本発明は、生体サンプル中に極微量(ng〜pg/mL)に存在するオキシトシンをより正確に検出するための手段を提供することを目的とする。
一般的に、血液等の生物学的サンプル中のペプチドは、種々のペプチダーゼによって分解されてしまうために寿命が短いことが知られている。ペプチダーゼ耐性を有するペプチドには、アルブミンや受容体等の血液中に安定に存在するタンパク質と複合体を形成するもの、分子内で複数のジスルフィド結合を形成するもの、あるいはシアル酸等の糖鎖を有するもの等があり、いずれもペプチダーゼによる攻撃を免れている。
オキシトシンは、配列番号1に示すアミノ酸配列を有し、1位と6位のシステイン残基がジスルフィド結合して環状構造をとる分子量約1000のペプチドである。脳内に存在するオキシトシンの半減期は数時間とされているが、血中では不安定であり、半減期は数分〜数十分とされている。本発明者等は、オキシトシン濃度の検出における分析値のバラつきの原因として、サンプル中の何らかの成分がオキシトシンと複合体を形成している可能性を検討した。
生体内でオキシトシンと結合するタンパク質としては、種々の組織の細胞膜上で発現しているオキシトシン受容体があるが、その他にはオキシトシンと結合して複合体を形成するタンパク質はこれまで知られていなかった。
本発明者等は、驚くべきことに、オキシトシンが、後期糖化反応生成物受容体(Receptor for advanced gylcation end-products、RAGE)と複合体を形成することを発見した。そして、オキシトシンとRAGEとの結合親和性を利用することで、従来の方法では前処理操作中等に損失していたサンプル中のオキシトシンをより正確に検出できることを見出した。
本発明者等は更に、RAGEがマルチリガンドレセプターであることから、上記の方法を更に発展させて、オキシトシンを含む、RAGEに結合するリガンドを全体として解析し、病態との関連を探るために使用するRAGEフォーカスメタボロミクスに利用することができることを見出した。
すなわち本発明は、以下の(1)〜(5)を提供する。
(1)生物学的サンプル中の後期糖化反応生成物受容体(Receptor for advanced glycation end-products, RAGE)結合性リガンドの定量的検出のための前処理方法であって、生物学的サンプルを、RAGEタンパク質を固定化したカラムを用いたアフィニティークロマトグラフィーに供するステップを含む、上記方法。
(2)生物学的サンプル中のRAGE結合性リガンドの定量的検出のための前処理方法であって、生物学的サンプルを、抗esRAGE抗体又は抗sRAGE抗体を固定化したカラムを用いたアフィニティークロマトグラフィーに供するステップを含む、上記方法。
(3)生物学的サンプル中のRAGE結合性リガンドの定量的検出のための前処理方法であって、生物学的サンプルを、
(a)RAGEタンパク質を固定化したカラムを用いたアフィニティークロマトグラフィーに供するステップ、及び
(b)抗esRAGE抗体又は抗sRAGE抗体を固定化したカラムを用いたアフィニティークロマトグラフィーに供するステップ、を含む、上記方法。
(4)RAGE結合性リガンドがオキシトシンを含む、上記(1)〜(3)のいずれか記載の方法。
(5)生物学的サンプル中のオキシトシンの検出方法であって、上記(1)〜(3)のいずれか記載の方法によって前処理されたサンプルを用い、免疫学的検出又は質量分析によってオキシトシンを検出する、上記方法。
RAGEタンパク質(mRAGE、esRAGE、sRAGE)及び抗RAGE抗体を用いることにより、多種多様な成分と共存している生体液中のオキシトシンの捕集、精製が可能になる。従って、このサンプル前処理方法を用いることにより、生体液中の微量オキシトシンを再現性良く、かつ高感度で分析することが可能になる。
ヒト、ウシ、ラット及びマウス由来mRAGEポリペプチドのアミノ酸配列(配列番号2〜5)のアライメント、及び配列中のV、C1及びC2領域を示す。signal:シグナル配列、TM:膜結合領域。 表面プラズモン共鳴法(SPR)の固相結合アッセイによる、センサーチップ上に固定されたesRAGEへのオキシトシンの結合を示す。KA = 5.59 x 10-6 M-1 及び KD = 1.76 x 10-7 M。 マイクロタイタープレートアッセイ (n = 6)。固定化した1μg/ml esRAGEへのオキシトシンの結合の濃度依存性を示す。 マイクロタイタープレートアッセイ (n = 6)。固定化した1μM オキシトシンへのesRAGEの結合の濃度依存性を示す。 オキシトシン、及び本発明で使用した安定同位体標識オキシトシンを説明する。 本発明の方法を用いて作成したオキシトシン(a)及び[13C,15N]オキシトシン(b)の検量線を示す。 esRAGEをビーズに固定化したアフィニティカラムによるヒト血清中のオキシトシンの濃縮精製を示す。 LC-MS/MS クロマトグラムにおける内在性オキシトシンのピークを示す。 LC-MS/MS クロマトグラムにおける内在性オキシトシン+スパイクしたオキシトシン(100 ng)のピークを示す。 LC-MS/MS クロマトグラムにおけるスパイクした[13C,15N]オキシトシンのピークを示す。 抗esRAGE抗体をセファローズビーズ表面に固定化したアフィニティカラムによる精製の様子をモニターしたクロマトグラムの結果を示す。 LC-MS/MS(MRM)法で分取液(50μL)中のヒト血清内在性オキシトシンを定量分析した結果を示す。
本発明者等は、後期糖化反応生成物受容体(RAGE)タンパク質の種々の形態、すなわち、膜結合型RAGE(mRAGE)、内在性分泌型RAGE(esRAGE)、及びmRAGEの細胞外ドメイン切断形態であるsRAGEが、いずれもオキシトシンと結合して複合体を形成することを見出した。これらのRAGEタンパク質は、特に血液中に存在する可溶性RAGE、すなわちesRAGE及びsRAGEは、血中でのオキシトシンを安定化させる保護剤としての機能を有することが想定される。従って、本明細書において、「RAGEタンパク質」とは、mRAGE、esRAGE及びsRAGEを含む。
本発明者等は更に、上記の知見に着目し、RAGEとオキシトシンとの親和性を利用することで、サンプル中のオキシトシンを効率的に捕集し得ること、更にはRAGEに対する抗体を利用して、より正確にオキシトシンの検出を可能にすることができることを見出した。本発明の方法は、生体液中に極微量に存在するオキシトシンを捕集する有効な手段になり得る。
本発明は更に、RAGEがマルチリガンドレセプターであるため、RAGE結合性リガンドを全体として解析するために利用することができる。
すなわち、本発明は、一実施形態として、生物学的サンプル中の後期糖化反応生成物受容体(Receptor for advanced glycation end-products, RAGE)結合性リガンドの定量的検出のための前処理方法であって、生物学的サンプルを、RAGEタンパク質を固定化したカラムを用いたアフィニティークロマトグラフィーに供するステップを含む、上記方法を提供する。本発明の方法により、サンプル中に遊離の形態で存在し得るRAGE結合性リガンド、好ましくはオキシトシンを含むリガンドがRAGEタンパク質を固定化したカラムに捕捉され、その後、これを適切な溶出液を用いて溶出させることができる。
本発明における定量的検出の対象となるRAGE結合性リガンドとしては、S100B/calgranulin、AGE、アミロイドβ、HMGB1、低分子量ヘパリン、オキシトシン、バソプレッシン、Mac1/CD11b、リポポリサッカライド、補体C3a、アポトーシス細胞上のフォスファチジルセリン等が挙げられる。特に、本発明の方法は、従来RAGEとの結合が知られていなかったオキシトシンを含むことが最大の特徴である。
本発明の方法において使用するRAGEタンパク質は、mRAGE、esRAGE又はsRAGEのいずれであっても良い。本発明において利用可能なmRAGEポリペプチドとしては、例えば配列番号2のアミノ酸配列で表されるヒト由来mRAGEポリペプチド、配列番号3のアミノ酸配列で表されるマウス由来mRAGEポリペプチド、配列番号4のアミノ酸配列で表されるラット由来mRAGEポリペプチド、及び配列番号5のアミノ酸配列で表されるウシ由来mRAGEポリペプチドが挙げられる。また、本発明において利用可能なesRAGEポリペプチドとしては、例えば配列番号6のアミノ酸配列で表されるヒト由来esRAGE、配列番号7のアミノ酸配列で表されるマウス由来esRAGEポリペプチドが挙げられる。更に、sRAGEとしては、上記のように、mRAGEの細胞外ドメイン切断形態のものが挙げられるが、より広義に、RAGEのV領域を含む可溶性ペプチド、及びV領域とC1領域を含む可溶性ペプチドを含むことができる。
本発明の方法において、RAGEタンパク質は、配列番号2〜7で表されるアミノ酸配列からなるタンパク質に加え、配列番号2〜7で表されるアミノ酸配列において1〜数個、例えば10個以下、5個以下、3個以下のアミノ酸の付加、欠失、若しくは置換を有し、かつオキシトシンとの結合能を有するタンパク質を含む。
オキシトシンとRAGEタンパク質との結合は、例えば表面プラズモン共鳴法、プレート結合アッセイ等によって定性的・定量的に確認することができる。表面プラズモン共鳴法では、オキシトシンは固定化した組換えesRAGEと結合し、本発明者等が行った試験において、見かけの解離速度定数(KD)は179nMであった(図2a)。結合の濃度依存性及び選択性は、プレートアッセイによって確認された(図2b及び2c)。本明細書において、「結合能」とは、オキシトシンに対して10μM以下、好ましくは3μM以下、より好ましくは1μM以下、更により好ましくは500nM以下、最も好ましくは300nM以下の解離定数で規定される結合強度を有することをいう。
本発明において利用できるRAGEタンパク質は、オキシトシンとの結合能を有する限りにおいて、断片であっても良い。例えばヒト由来esRAGEのアミノ酸配列を示す配列番号6のアミノ酸配列において、位置38〜99のアミノ酸を必須に含む、62残基以上の断片であれば、本発明において好適に利用することができる。
図1に、上記のヒト、ウシ、ラット及びマウス由来mRAGEポリペプチドのアミノ酸配列(配列番号2〜5)のアライメントを示す。図中に示すように、ヒトmRAGEアミノ酸配列(配列番号2)中の位置38〜99のアミノ酸がV領域、位置144〜208のアミノ酸がC1領域、位置258〜301のアミノ酸がC2領域のアミノ酸に相当する。当業者であれば、この配列情報に基づいて、必要とするペプチド断片を合成することができる。
可溶型RAGEタンパク質のアミノ酸配列及び機能については、例えば特開2003-125786号公報、特開2003-128700号公報等に開示されており、当業者であれば、本発明において好適に利用可能な断片を容易に認識することが可能である。
アフィニティークロマトグラフィーの手法は、当分野において良く知られており、当業者であれば、本明細書の記載に基づいて、本発明に使用可能なアフィニティーカラムを調製することができる。アフィニティークロマトグラフィー用のカラム及び充填剤は、例えばGE ヘルスケア・ジャパン株式会社、東ソー株式会社、昭和電工株式会社製のもの等を市販品として入手することができる。本発明の方法で使用するアフィニティーカラムは、例えばセファロース等の充填剤にスペーサーを介してRAGEタンパク質を結合させることで調製することができる。
本発明の方法は、生物学的サンプルを、上記カラムを用いたアフィニティークロマトグラフィーに供するステップを含む。生物学的サンプルとしては、RAGE結合性リガンドが存在することが想定される、被験体から採取したサンプルであって、例えば血漿、血清、唾液、胸水、腹水、脳脊髄液等の体液等であり得る。このステップにより、サンプル中に存在するRAGE結合性リガンド、特にオキシトシンを含むRAGE結合性リガンドがカラムに捕捉される。
本発明者等の知見によれば、オキシトシンは、血液中に存在するesRAGE又はsRAGEと結合して安定な複合体を形成して存在する可能性がある。従って、本発明の方法は、上記の(第1の)アフィニティークロマトグラフィーに加えて、あるいはこれとは別個に、抗esRAGE抗体又は抗sRAGE抗体を固定化したカラムを用いた(第2の)アフィニティークロマトグラフィーを行うステップを含む。
従って、本発明の別の実施形態は、生物学的サンプル中のRAGE結合性リガンドの定量的検出のための前処理方法であって、生物学的サンプルを、抗esRAGE抗体又は抗sRAGE抗体を固定化したカラムを用いたアフィニティークロマトグラフィーに供するステップを含む、上記方法である。本発明の方法により、サンプル中でRAGEタンパク質と結合して複合体を形成しているリガンドが、抗esRAGE抗体又は抗sRAGE抗体を固定化したカラムに捕捉され、その後、これを適切な溶出液を用いて溶出させることができる。
抗esRAGE抗体又は抗sRAGE抗体は、上記のesRAGE又はsRAGEを抗原として用い、当業者に公知の方法によって作製することができる。より具体的には、例えば可溶型RAGEに対する抗体は、例えば特開2003-128700号公報に記載された方法等によって作製することができる。
抗esRAGE抗体又は抗sRAGE抗体をビーズ表面に固定化してカラムに充填すれば、これら複合体用のアフィニティカラムを作製できる。あるいはまた、磁気ビーズ表面に上記抗体を固定化すれば、磁場のオンオフで上記複合体の捕集、洗浄、溶出を容易に行える。その後、受容体からオキシトシンを遊離させることができる。磁気ビーズ固定化抗体の利点については、VERITAS 社の“Dynabeads”の資料(http://www.veritastk.co.jp/attached/4911/Dynabeads_catalog)に記載されており、操作がより迅速かつ容易である等の点が挙げられる。
また、本発明の別の実施形態は、生物学的サンプル中のRAGE結合性リガンドの定量的検出のための前処理方法であって、生物学的サンプルを、
(a)RAGEタンパク質を固定化したカラムを用いたアフィニティークロマトグラフィーに供するステップ、及び
(b)抗esRAGE抗体又は抗sRAGE抗体を固定化したカラムを用いたアフィニティークロマトグラフィーに供するステップ、を含む、上記方法である。ここで、ステップ(a)及び(b)は、いずれのステップを先に実施しても良い。
上記のステップ(a)により、サンプル中に遊離の形態で存在し得るRAGE結合性リガンド、好ましくはオキシトシンを含むリガンドがRAGEタンパク質を固定化したカラムに捕捉され、その後、これを適切な溶出液を用いて溶出させることができる。
また、上記のステップ(b)により、サンプル中でRAGEタンパク質と結合して複合体を形成しているリガンドが、抗esRAGE抗体又は抗sRAGE抗体を固定化したカラムに捕捉され、その後、これを適切な溶出液を用いて溶出させることができる。
上記のステップ(a)及び(b)を組み合わせることで、サンプル中でRAGEタンパク質と複合体を形成しているリガンド、並びに遊離の形態で存在しているリガンドの双方を確実に検出することができるようになる。
例えば、ステップ(a)における(第1の)アフィニティークロマトグラフィーにおいて、遊離の形態のRAGE結合性リガンドはカラムに固定化されたRAGEタンパク質と結合して捕捉される。しかしながら、サンプル中で既にesRAGE又はsRAGEと複合体を形成しているRAGE結合性リガンドはカラムに捕捉されずに溶出する可能性がある。ここで溶出した複合体形態のRAGE結合性リガンドは、次いで、ステップ(b)の(第2の)アフィニティークロマトグラフィーに供することにより、カラムに固定化された抗esRAGE抗体又は抗sRAGE抗体と結合して捕捉され得る。
あるいはまた、ステップ(a)とステップ(b)の順番を逆にすることもできる。すなわち、生物学的サンプルを、まずステップ(b)のアフィニティークロマトグラフィーに供することにより、サンプル中で既にesRAGE又はsRAGEと複合体を形成しているRAGE結合性リガンドが抗esRAGE抗体又は抗sRAGE抗体を固定化したカラムに捕捉される。この場合、サンプル中に遊離の形態で存在するRAGE結合性リガンドはカラムに捕捉されずに溶出する可能性がある。従って、ここで溶出した遊離の形態のRAGE結合性リガンドを、次いで、ステップ(a)のアフィニティークロマトグラフィーに供することにより、カラムに固定化されたRAGEタンパク質と結合して捕捉され得る。
本発明は、別の実施形態として、生物学的サンプル中のオキシトシンの検出方法であって、上記のいずれかの方法によって前処理されたサンプルを用い、免疫学的検出又は質量分析によってオキシトシンを検出する、上記方法を提供する。
オキシトシンの免疫学的検出は、例えば市販のオキシトシン ELISAキット(Enzo Life Sciences, NY, USA)を用い、以前に報告された前処理(Jin D. et al., Nature 446, 41-45 (2007))を行わずに定量することができる。
本発明において、質量分析は、高速液体クロマトグラフィーと組み合わせた液体クロマトグラフィータンデム型質量分析法(LC-MS/MS)で行うことができ、ペプチドの定量的検出のために当分野において広く用いられているマルチプルリアクションモニタリング(MRM)によって行うことができる。タンデム型MS(MRM)分析は、目的のペプチド由来の前駆イオンを選択して更に質量分析に供するものであり、生成されたプロダクトイオンによってペプチドの同定・定量をすることができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲における記載の範囲内で種々の変更が可能である。
本実施例で使用した材料は、以下のようにして入手した。オキシトシンは株式会社ペプチド研究所から入手した。高圧液体クロマトグラフィー質量分析装置(LC-MS)グレードの水、アセトニトリル(ACN)、ギ酸、トリフルオロ酢酸(TFA)及びトリクロロ酢酸(TCA)は和光純薬工業株式会社から購入した。リン酸緩衝生理食塩水(PBS)はSigma-Aldrich社(St. Louis, USA)から購入した。安定同位体オキシトシンは、[13C×5,15N×1]プロリン及び[13C×6,15N×1]ロイシンを用い、オキシトシンの7位のプロリンと8位のロイシンをそれぞれ[13C,15N]プロリン及び[13C,15N]ロイシンと置き換えたものを合成した。得られたオキシトシン同位体を、本明細書中において[13C,15N]OTと記載する。HPLCで確認して、[13C,15N]OT TFA塩の純度は95%超であった。分子量の理論値は1020.2であり、天然のオキシトシンの1007.2より高かった。
酵素免疫アッセイにおいて、オキシトシンの免疫反応性のレベルは、市販のオキシトシン ELISAキット(Enzo Life Sciences, NY, USA)を用い、以前に報告された前処理(Jin D. et al., Nature 446, 41-45 (2007))を行わずに定量した。全ての実験で同じロット番号のキットを使用した(カタログ番号AD1901-153)。脳脊髄液(CSF)サンプル(5μl)を融解し、アッセイバッファーで1:20に希釈した。血漿サンプル(100μl)は氷上で融解し、取扱説明書に従ってアッセイした。オキシトシンアッセイの感度は5pg/mlであり、アッセイ間及びアッセイ内の変動係数は15%未満であった。
[実施例1]
RAGEに対するオキシトシンの結合
オキシトシンのRAGEへの結合を調べるために、精製した組換えesRAGE(COS細胞発現株からアフィニティーカラムで精製、Biochem. J. (2003) 370, 1097-1109)を用い、表面プラズモン共鳴法、及びプレート結合アッセイを実施した。
まず、リガンド結合ドメインを有する精製ヒトesRAGEを、アミンカップリングキットを用いてBIAcore CM5 研究グレードセンサーチップに約5,000応答単位(RU)の密度で固定化した。固定化したLPSに結合したesRAGEへのオキシトシンの結合を、BIAcore 2000システム(GE Healthcare, Japan)を用いて測定した。フローバッファーは10mM HEPES(pH7.4)、0.15M NaCl、3mM Na-EDTA及び0.005%(V/V)の界面活性剤P-20を含有する。会合及び解離を25℃、流速20μL/分で測定した。
その結果、esRAGEとオキシトシンとの間で物理的直接結合が観察された(図2a)。esRAGEへのオキシトシン結合において算出された見かけの解離(KD)速度定数は179 nMであった。
プレート結合アッセイにおけるRAGEへのオキシトシンの結合、及び種々のRAGEリガンドとオキシトシン-RAGE結合との競合は、オキシトシンを被覆した96ウェルプレート、ヒトesRAGEタンパク質及びHRP-標識抗-ヒトRAGE抗体(B-Bridge International, Inc. esRAGE ELISA Kitのものと同様のものを作製)とを用いてアッセイした。ELISA用の96ウェルプレートにオーバーナイトで100μMのオキシトシンを100μlで被覆化し、その後洗浄、1% BSA/PBS液にてブロッキングを行い、さらにその後洗浄、esRAGEタンパクを濃度を振って入れ2時間室温でインキュベーション、さらにその後洗浄操作を行い、ヒトRAGE抗体で結合しているesRAGEタンパク量を定量化した。
オキシトシンとesRAGEとの結合は、オキシトシン濃度及びesRAGE濃度に依存していた(図2b及び2c)。9個のアミノ酸を有する2種の同様のペプチドについても試験した結果、結合はオキシトシンに特異的であることが判明した。アルギニン-バソプレッシンはRAGEに対して低い親和性で結合し、ブラジキニンの結合は観察されなかった(データは示さない)。
[実施例2]
オキシトシン及び[ 13 C, 15 N]オキシトシンの検量線の作成
髄液をマトリクスとして用い、5つの異なる濃度のオキシトシン(OT、0.0-40ng/mL)及び安定同位体置換([13C,15N])オキシトシン(0.0-30.2ng/mL)(図3)の標準サンプルを調製した。OT及び[13C,15N]OTのストック溶液は、OT(100μg)及び[13C, 15N]OT(75μg)から0.1% TFA(1mL)を用いて調製し、-80℃で保存した。標準サンプルは必要に応じてストック溶液を0.1% TFAで希釈して調製した。
これらの標準サンプルを、液体クロマトグラフィータンデム型質量分析法で反復して分析した。LC-MS/MSシステムは、Shimazu UFLC(島津製作所)及びAB Sciex 4000 QTRAP(AB Sciex社)で構成されたシステムを使用し、サンプルをZORBAX 300SB-C8カラム(2.1×150mm、5μm)で分離し、MS/MSシステムのマルチプルリアクションモニタリング(MRM)モードで検出した(以下、LS-MS/MS(MRM)法と記述する)。
オキシトシン及び[13C,15N]オキシトシンのそれぞれについて、ピーク面積、平均面積(Ave)、標準偏差(SD)、及び相対SD(RSD%)を表1及び2に示す。全てのデータの最小二乗法による最適フィッティングによって検量線を作成した。検量線及びMRMクロマトグラム(図4)から相関係数(オキシトシン:0.997及び[13C,15N]オキシトシン:0.998)及び定量下限値(オキシトシン:0.3ng/mL及び[13C,15N]オキシトシン:0.06ng/mL)を推定した。
Figure 0006445861
Figure 0006445861
[実施例3]
第1のアフィニティークロマトグラフィー
精製esRAGE(0.5mg)をNHS-活性化セファローズビーズ表面に固定化したアフィニティカラム(内径1.6mm、長さ2.5mm、商品名HiTrap NHS-activated HP(GE Healthcare 社製))を作製した。PBSで予め平衡化したカラム(HiTrap-esRAGEカラム)に、既知量のオキシトシン(100ng)をスパイクした、もしくはスパイクしていないヒト血清(50mL)由来の低分子量画分(MW<3,000、Amicon Ultracel3K)をアプライした。PBS溶液50mLでカラムを洗浄した後、10mM Tris-HCl(pH 7.4)及び2M NaClでカラムから溶出させた。
図5aは、アフィニティカラム精製の様子をUV(280nm)検出器でモニターし、記録したクロマトグラムである。矢印で示すピーク画分を捕集して、EIAでアッセイし、オキシトシンとの免疫反応性を有するピークであることを確認した。すなわち、内在性オキシトシン及びヒト血清にスパイクした合成オキシトシン(100ng)はいずれも固定化したesRAGEに結合し、その後溶出させることができた。
本実施例の結果から、オキシトシンとRAGEタンパク質との結合親和性を利用して、サンプル中に存在し得るオキシトシンの精製濃縮が可能であり、オキシトシンの定量的検出のための前処理方法としてRAGEタンパク質を固定化したアフィニティークロマトグラフィーを用い得ることが実証された。
[実施例4]
LC-MS/MS(MRM)分析
図5a中で矢印で示すピーク画分を捕集して、LC-MS/MS分析を行った。
HPLCからの溶出は2種の溶離液:A(0.1%(v/v)ギ酸/水)及びB(0.1%(v/v)ギ酸/アセトニトリル)を用い、溶離液Bを0-30%(0.0-8.0分)で直線的に増加させて行った。HPLCポンプの流速は0.3ml/分に設定し、カラム温度は50℃に維持した。MS/MS(MRM)分析条件は以下の通りである:正イオンエレクトロスプレー(ESI)モード(キャピラリー電圧5kV);脱溶媒圧(75V);カーテンガス(窒素、12 l/h、65psi及び600℃)、窒素ガス圧(65psi)、及び衝突圧(30V)。MRM遷移イオン及びフラグメントの型は以下の通り:OT:(m/z:1008.2, 723.2(b6))、[13C, 15N]OT:(m/z:1021.2, 723.2(b6))。全てのデータはAB Sciex Analyst Version 1.4.1で取得し、解析した。
図5b及び5cはその結果である。図5bは血清中の内在性のオキシトシン量、図5cは血清に既知量(100ng)のオキシトシンをスパイクしたものを分析したときのオキシトシン量を示している。この2つのデータのピーク面積値から、内在性のオキシトシン濃度(1.6ng/mL)が算出できた。また、図5dは血清に内部標準としてスパイクした安定同位体置換[13C,15N]OTの検出ピークである。
一般に、血清のような複雑なサンプルの分析では、選択性の高いLC-MS/MS分析でも、多数の妨害ピークが見られるが、本発明の方法でアフィニティカラムにより精製濃縮されたサンプルでは、妨害ピークも少ないことが判明した。
[実施例5]
第2のアフィニティークロマトグラフィー
モノクローナル抗esRAGE抗体(1.0mg)をNHS-活性化セファローズビーズ表面に固定化したアフィニティカラム(内径1.6mm、長さ2.5mm、商品名HiTrap NHS-activated HP(GE Healthcare 社製))を作製した。50mM Tris-HCl(pH7.4)及び0.15M NaClで予め平衡化したカラム(HiTrap-anti-RAGEカラム)に健常ヒト血清70mlをアプライした。5ベッド体積の平衡化緩衝液で洗浄した後、結合したタンパク質を100mM グリシン-HCl緩衝液(pH 2.5)で溶出させ、分取(1mL)した。アフィニティカラム精製の様子をUV(280nm)検出器でモニターし記録したクロマトグラムの結果を図6aに示す。
実施例2と同様にLC-MS/MS(MRM)法で分取液(50μL)中のオキシトシンを定量分析した。図6bはその結果である。
本実施例の結果から、内在性オキシトシンの一部が血中でesRAGEとの複合体として存在していることが示唆されると共に、オキシトシンとRAGEタンパク質との結合親和性を利用して、オキシトシンの定量的検出のための前処理方法として抗esRAGE抗体又は抗sRAGE抗体を固定化したアフィニティークロマトグラフィーを用い得ることが実証された。
本発明の方法は、生物学的サンプル中のRAGE結合性リガンドを網羅的に抽出し、それぞれの量の増減を測定することで、種々の病態との関連性を調べるのに有効である。
また、従来は血中での挙動が不明であったオキシトシンとRAGEとの結合を見出したことで、血漿等の夾雑物を含む生物学的サンプル中のオキシトシン濃度をより正確に定量することが可能となり、オキシトシンの投与前後のより正確な血中濃度をモニタリングすることができる。

Claims (5)

  1. 生物学的サンプル中のオキシトシンの定量的検出のための前処理方法であって、生物学的サンプルを、後期糖化反応生成物受容体(Receptor for advanced glycation end-products, RAGE)タンパク質を固定化したカラムを用いたアフィニティークロマトグラフィーに供するステップを含む、上記方法。
  2. 生物学的サンプル中のオキシトシンの定量的検出のための前処理方法であって、生物学的サンプルを、抗esRAGE抗体又は抗sRAGE抗体を固定化したカラムを用いたアフィニティークロマトグラフィーに供するステップを含む、上記方法。
  3. 生物学的サンプル中のRAGE結合性リガンドの定量的検出のための前処理方法であって、生物学的サンプルを、
    (a)RAGEタンパク質を固定化したカラムを用いたアフィニティークロマトグラフィーに供するステップ、及び
    (b)抗esRAGE抗体又は抗sRAGE抗体を固定化したカラムを用いたアフィニティークロマトグラフィーに供するステップ、を含む、上記方法。
  4. RAGE結合性リガンドがオキシトシンを含む、請求項記載の方法。
  5. 生物学的サンプル中のオキシトシンの検出方法であって、請求項1〜3のいずれか1項記載の方法によって前処理されたサンプルを用い、免疫学的検出又は質量分析によってオキシトシンを検出する、上記方法。
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