JP6442934B2 - Fail-safe device - Google Patents
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Description
本発明は、TMD制振装置のフェールセーフ装置に関する。 The present invention relates to a fail-safe device for a TMD vibration damping device.
制振対象物の振動を抑制する制振装置として、制振対象物の頂部に質量体(例えば錘)、復元部材、減衰部材などを設け、その振動系の振動周期を制振対象物の固有周期に対応させるようにようにしたTMD(Tuned Mass Damper)タイプのものが知られている(例えば特許文献1参照)。このようなTMD制振装置の場合、想定以上の地震が発生すると質量体が可動範囲を超えて移動するおそれがある。そこで、その対策として、可動範囲を超えないように質量体の周りに防護用のフレームを設けたり、当該フレームに緩衝材を設けたりすることがある。 As a vibration control device that suppresses vibration of the vibration suppression object, a mass body (for example, a weight), a restoring member, a damping member, and the like are provided on the top of the vibration suppression object, and the vibration period of the vibration system is determined by A TMD (Tuned Mass Damper) type adapted to correspond to a cycle is known (see, for example, Patent Document 1). In the case of such a TMD vibration control device, if an earthquake more than expected occurs, the mass body may move beyond the movable range. Therefore, as a countermeasure, a protective frame may be provided around the mass body so as not to exceed the movable range, or a buffer material may be provided on the frame.
しかしながら、フレームや緩衝材などを設けていても、大型の質量体がフレームに衝突するときの衝撃力は非常に大きく、フレームの損傷のみならず、質量体の損傷や、制振対象物の損傷を引き起こすおそれがある。 However, even if a frame or cushioning material is provided, the impact force when a large mass collides with the frame is very large, not only damage to the frame, but also damage to the mass body and damage to the vibration control object May cause.
本発明はかかる課題に鑑みてなされたもので、その主な目的は、TMD制振装置の過大変形を抑制することにある。 This invention is made | formed in view of this subject, The main objective is to suppress the excessive deformation | transformation of a TMD damping device.
かかる目的を達成するために本発明のフェールセーフ装置は、質量体と、前記質量体を支持する架台であって前記質量体よりも質量が小さい架台と、を備え制振対象物の揺れを抑制するTMD制振装置のフェールセーフ装置であって、前記制振対象物と前記TMD制振装置の間に配置され、前記TMD制振装置の前記架台から伝達される力が所定範囲内のときは前記制振対象物に対して前記架台を固定し、前記力が前記所定範囲を超えるときは前記架台の固定を解除するトリガー機構を備える、ことを特徴とする。
このようなフェールセーフ装置によれば、TMD制振装置の過大変形を抑制することができる。
In order to achieve this object, the fail-safe device of the present invention includes a mass body and a gantry that supports the mass body and has a mass smaller than that of the mass body, and suppresses shaking of the vibration suppression object. A fail-safe device for a TMD vibration control device, which is disposed between the vibration suppression object and the TMD vibration control device, and the force transmitted from the gantry of the TMD vibration control device is within a predetermined range. A trigger mechanism is provided that fixes the gantry to the object to be controlled and releases the gantry when the force exceeds the predetermined range.
According to such a fail safe device, excessive deformation of the TMD vibration control device can be suppressed.
かかるフェールセーフ装置であって、前記架台の固定が、弾性固定あるいは半固定であってもよい。 In such a fail-safe device, the mount may be fixed elastically or semi-fixed.
かかるフェールセーフ装置であって、前記トリガー機構は、前記架台を固定するピン部材を有し、前記力が前記ピン部材の破断強度を超える時、前記架台の固定を解除するようにしてもよい。
このようなフェールセーフ装置によれば、架台から伝達される力(せん断力)に応じて自動的に作動するようにできる。
In this fail-safe device, the trigger mechanism may include a pin member that fixes the gantry, and when the force exceeds the breaking strength of the pin member, the gantry may be unfixed.
According to such a fail safe apparatus, it can operate automatically according to the force (shearing force) transmitted from the gantry.
かかるフェールセーフ装置であって、前記トリガー機構は、前記架台を固定する摩擦部材を有し、前記力が前記摩擦部材の静止摩擦力を超える時、前記架台の固定を解除するようにしてもよい。
このようなフェールセーフ装置によれば、架台から伝達される力(せん断力)に応じて自動的に作動するようにできる。
In this fail-safe device, the trigger mechanism may include a friction member that fixes the gantry, and when the force exceeds a static friction force of the friction member, the gantry may be unfixed. .
According to such a fail safe apparatus, it can operate automatically according to the force (shearing force) transmitted from the gantry.
かかるフェールセーフ装置であって、前記架台の固定を解除した後、前記架台の変位を制御する変位制御機構を有することが望ましい。
このようなフェールセーフ装置によれば、フェールセーフ装置の過大変形を抑制することができる。
It is desirable that the fail-safe device has a displacement control mechanism that controls the displacement of the gantry after the gantry is fixed.
According to such a fail safe device, excessive deformation of the fail safe device can be suppressed.
かかるフェールセーフ装置であって、前記変位制御機構は、復元機構、又は、摩擦機構、又は、減衰機構、又は、ストッパー機構、又は、油圧リリーフ装置であることが望ましい。 In this fail-safe device, it is desirable that the displacement control mechanism is a restoring mechanism, a friction mechanism, a damping mechanism, a stopper mechanism, or a hydraulic relief device.
かかるフェールセーフ装置であって、前記TMD制振装置を支承する支承体を備えることが望ましい。
このようなフェールセーフ装置によれば、TMD制振装置を相対変位可能に支持することができる。
It is desirable that the fail-safe device includes a support body that supports the TMD vibration control device.
According to such a fail safe device, the TMD vibration damping device can be supported so as to be capable of relative displacement.
本発明によれば、TMD制振装置の過大変形を抑制することが可能である。 According to the present invention, it is possible to suppress excessive deformation of the TMD vibration damping device.
===第1実施形態===
<<<TMD制振装置について>>>
TMD制振装置とは、制振対象物である構造体の頂部に質量体(例えば錘)、復元機構、減衰機構などを設け、予め、振動系の振動周期を制振対象の構造体の固有周期に対応させるように調整(チューニング)した制振装置である。
=== First Embodiment ===
<<< About TMD vibration control device >>>
A TMD damping device is a mass body (for example, a weight), a restoring mechanism, a damping mechanism, and the like provided on the top of a structure that is the object to be damped. It is a vibration damping device adjusted (tuned) to correspond to the period.
図1A〜図1Cは、本実施形態で用いるTMD制振装置1の説明図である。なお、図に示すように、x方向、y方向、z方向を定めている。z方向は鉛直方向であり、x方向及びy方向は、z方向と垂直な面(水平面)において直交する2方向である。図1Aはx方向に沿った断面図であり、図1Bはy方向に沿った断面図(錘30よりも上の構成は省略)であり、図1Cは上面図である。
1A to 1C are explanatory diagrams of the TMD vibration damping device 1 used in the present embodiment. As shown in the figure, the x direction, the y direction, and the z direction are defined. The z direction is a vertical direction, and the x direction and the y direction are two directions orthogonal to each other on a plane (horizontal plane) perpendicular to the z direction. 1A is a cross-sectional view along the x direction, FIG. 1B is a cross-sectional view along the y direction (the configuration above the
TMD制振装置1は、制振対象となる構造物(高層ビルなど)の頂部に設けられるものであり、基礎架台10、中間架台20、錘30(質量体に相当)を備えている。
The TMD vibration damping device 1 is provided on the top of a structure (a high-rise building or the like) to be damped, and includes a
基礎架台10は、本実施形態のTMD制振装置1のうちの最も下部に設けられている。基礎架台10の上面には、z方向の上側に凸状に突出した凸部11がy方向に複数列(ここでは4列)設けられている(図1B参照)。各凸部11はそれぞれx方向に沿って形成されている。
The
中間架台20は、基礎架台10の上に配置されている。中間架台20の下面には、z方向の下側に凸状に突出した凸部210がy方向に4列設けられている(図1B参照)。各凸部21はそれぞれx方向に沿って形成されている。また、基礎架台10と中間架台20との間にはローラー50が転動可能に複数設けられている。さらに、中間架台20の上面には、z方向の上側に凸状に突出した凸部22がx方向に4列設けられている(図1A参照)。各凸部22は、それぞれy方向に沿って形成されている。
The
錘30は、TMD制振用の大型(本実施形態では500トン)の錘であり、中間架台20の上に配置されている。なお、中間架台20及び基礎架台10の質量は、錘30の質量よりも非常に小さい。錘30の下面には、z方向の下側に凸状に突出した凸部31がx方向に4列設けられている。各凸部31は、それぞれy方向に沿って形成されている。また、中間架台20と錘30との間にもローラー50が転動可能に複数設けられている。なお、基礎架台100と中間架台200の間の構造、及び、中間架台200と錘300の間の構造については後述する。
The
また、本実施形態のTMD制振装置1は、フレーム41、積層ゴム43、連結板44、オイルダンパー45、緩衝材47を備えている。
Further, the TMD vibration damping device 1 of the present embodiment includes a
フレーム41は、下端が基礎架台10の4辺の角部に固定されており、さらに、錘30の上に上方空間を形成するように設けられている。
The lower end of the
積層ゴム43は、円形のゴム層と内部鋼板を交互に積層した円柱形の部材であり、2つの部材間に設けられて、これらの2つの部材が相対変位した際に、2つの部材の位置関係を復元させるものである。本実施形態では、積層ゴム43は、錘30の上面とフレーム41との間に設けられている。すなわち、積層ゴム43は、錘30よりも上の上方空間に設けられている。
The
連結板44は、上下方向に並ぶ積層ゴム43の間に設けられた正方形状の鋼製の板状部材である。錘30上、及び、連結板44上の同一水平面には4つの積層ゴム43が配置されている。このように、同一水平面(xy平面)上に積層ゴム43を複数(ここでは4個)配置することで、変形時の安定性をより確保することができる。さらに、本実施形態では積層ゴム43を鉛直方向に4段に積み上げている(積層している)。こうすることで、大変形に追従可能となり、上方空間をより有効に利用することができる。
The connecting
オイルダンパー45は、粘性流体であるオイルを用いて、相対変位する2つの部材間の振動エネルギーを吸収し振動を減衰させるものである。オイルダンパー45は、通常、積層ゴム43などと組み合わされて使用される。本実施形態では、オイルダンパー45は、錘30の各辺に沿うように(x方向及びy方向に沿うように)して、錘30の上面とフレーム41との間(上方空間)に設けられている。なお、各辺において、オイルダンパー45は、連結板44を介して上下2段に配置されている。このようにオイルダンパー45を配置することにより、x方向及びy方向についてそれぞれ振動を効率的に減衰させることができる。
The
緩衝材47は、錘30がフレーム41に衝突する際の衝撃をやわらげるためのものであり、フレーム41において錘30と対向するように設けられている。
The
このように本実施形態では、錘30の上(錘30とフレーム41によって形成される上方空間)に積層ゴム43及びオイルダンパー45を設けている。これにより、錘30の上の上方空間を有効利用することができ、設置面積の縮小を図ることができる。また、もし仮に、積層ゴム43の上に錘30を配置した場合、変位が大きくなった際に積層ゴム43が座屈して錘30が落下する恐れがある。また、錘30を、例えばフレーム41に吊るすようにした場合も同様に、錘30が落下するおそれがある。本実施形態では、錘30の上の上方空間に積層ゴム43やオイルダンパー45を設けているので、錘30の落下を抑制しつつ制振することができる。
As described above, in this embodiment, the
<基礎架台10と中間架台20の間の構造について>
前述したように、基礎架台10の上面には凸部11が設けられており、中間架台20の下面には凸部21が設けられている。凸部11と凸部21は、y方向の中央に対して対称となるように、隣接して配置されている(y方向の一方側と他方側では、凸部11と凸部21の位置関係が逆である)。これにより、中間架台20は、基礎架台10に対してy方向に移動できなくなっている。一方、凸部21と凸部11はともにx方向に沿って形成されているので、中間架台20は基礎架台10に対してx方向に移動(相対変位)することが可能である。また、基礎架台10(凸部11)と中間架台20(凸部21)の間には、x方向への転がり支承(転動体)として、ローラー50が複数設けられている。
<About the structure between the
As described above, the
以上の構成により、中間架台20は基礎架台10に対してx方向にのみ移動(変位)することができる。
With the above configuration, the
<中間架台20と錘30の間の構造について>
前述したように、中間架台20の上面には凸部22が設けられており、錘30の下面には凸部32が設けられている。凸部22と凸部32は、x方向に交互に配置されている。これにより、錘30は中間架台20に対してx方向に移動できなくなっている。一方、凸部22と凸部32はともにy方向に沿って形成されているので、錘30は中間架台20に対してy方向に移動することが可能である。また、中間架台20(凸部22)と錘30(凸部32)の間にも、転がり支承(転動体)として、ローラー50が複数設けられている。ただし、中間架台20と錘30の間のローラー50は、y方向への転がり支承(転動体)となっている。つまり、中間架台20と錘30の間のローラー50と、基礎架台10と中間架台20のローラー50とは、配置の方向(転動方向)が90度異なっている。
<About the structure between the
As described above, the
以上の構成により、錘30は、中間架台20に対してy方向にのみ移動(変位)することができる。
With the above configuration, the
このように、中間架台20は、基礎架台10に対してx方向にのみ移動可能であり、且つ、錘30は、中間架台20に対してy方向にのみ移動可能である。すなわち、錘30は、基礎架台10に対して、x方向及びy方向に移動可能となっている。このように、一方向への転がり支承装置を転動方向が直交するように鉛直方向に2段に重ねることにより異なる2方向(x方向及びy方向)の変位に対して、捩れを生じさせることなく錘30を支承することができる。
As described above, the
そして、TMD制振装置1は、地震などにより制振対象物が振動した場合、錘30が基礎架台10に対して相対変位(振動)することに基づいて制振対象物の振動を抑制する。
The TMD damping device 1 suppresses the vibration of the damping object based on the relative displacement (vibration) of the
<<<フェールセーフ装置について>>>
<フェールセーフ装置の必要性について>
図2は、TMD制振装置が過大変形したときの運動エネルギーなどの特性を示す図である。
同図では、同調周期4.5秒、錘重量500トン、錘の限界変形が200cmのTMD制振装置で、錘が限界変形を超えて過大変形しようとし、フレームなどに衝突した時の錘の運動エネルギーと、この運動エネルギーをフレームに内在させた1000トンクラスの(摩擦)緩衝ダンパーで吸収しようとした時のダンパー変位を示している。
<<< About fail-safe devices >>>
<Necessity of fail-safe device>
FIG. 2 is a diagram showing characteristics such as kinetic energy when the TMD damping device is excessively deformed.
In the figure, a TMD vibration control device with a tuning cycle of 4.5 seconds, a weight of 500 tons, and a limit deformation of the weight of 200 cm. It shows the kinetic energy and the damper displacement when trying to absorb this kinetic energy with a 1000-ton class (friction) shock absorber built in the frame.
フレームがない場合(無衝突時)にTMDの錘が225cm〜300cm変形してしまうようなケースで、錘が限界変形200cm近傍で保有している運動エネルギーは5000〜25000t・cmとなる。このエネルギーを1000トンクラスの緩衝ダンパーで吸収しようとするとダンパーの変形(フレームの変形)は図2のように5cm〜25cmとなり、衝突の度合いによってはTMDのフレームには初期状態への復元が不能な変形が生じることになる。 In the case where the TMD weight is deformed by 225 cm to 300 cm when there is no frame (no collision), the kinetic energy held by the weight near the limit deformation of 200 cm is 5000 to 25000 t · cm. If this energy is absorbed by a 1000-ton class shock absorber, the deformation of the damper (frame deformation) will be 5 to 25 cm as shown in FIG. 2, and the TMD frame cannot be restored to its initial state depending on the degree of collision. Will be deformed.
よって、大型の錘を用いるTMD制振装置では、過大変形を抑制するためフェールセーフ装置を設けることが望ましい。 Therefore, in the TMD vibration damping device using a large weight, it is desirable to provide a fail-safe device in order to suppress excessive deformation.
<比較例>
図3は、TMD制振装置1にフェールセーフ装置(比較例)を設けた場合の説明図である。なお、図3において図1と同一構成の部分には同一符号を付し説明を省略する。また、図3では便宜上、図において錘30よりも奥側のフレーム41を錘30よりも手前側に示している。
<Comparative example>
FIG. 3 is an explanatory diagram when a fail-safe device (comparative example) is provided in the TMD vibration damping device 1. In FIG. 3, parts having the same configuration as in FIG. For the sake of convenience, FIG. 3 shows the
この図3では、TMD制振装置1のフェールセーフ装置として、衝撃ダンパー60を錘30の周囲のフレーム41に組み込んでいる。この例では衝撃ダンパー60を鉛直方向に沿って設けているが、これには限られず、例えば鉛直方向に対して斜めに組み込んでもよい。
In FIG. 3, an
このような衝撃ダンパー60をフレーム41に組み込むことにより、錘30がフレーム41に衝突すると、フレーム41が変形し、フレーム41に組み込んだ衝撃ダンパー60が錘30の運動エネルギーを吸収する。
By incorporating such an
しかしこの場合においても、フレーム41と制振対象物との間、あるいは、制振対象物の上層階にも大きなせん断力が生じ、これらの部位が破壊するおそれがある。
However, even in this case, a large shearing force is generated between the
また、衝突後、フレーム41が変形してしまい、場合によってはTMD制振装置1が機能しなくなるおそれがある。
Further, after the collision, the
<第1実施形態のフェールセーフ装置について>
図4は、第1実施形態のフェールセーフ装置100をTMD制振装置1に設けた場合の説明図である。なお、図1と同一構成の部分には同一符号を付し説明を省略する。
<About the fail-safe device of the first embodiment>
FIG. 4 is an explanatory diagram when the fail-
本実施形態のフェールセーフ装置100は、制振対象物(不図示)とTMD制振装置1との間に設けられている。より具体的には、制御対象物の頂部と、TMD制振装置1の架台10との間に設けられている。また、フェールセーフ装置100は、FS架台110、積層ゴム120、摩擦トリガー130(トリガー機構に相当)を備えている。
The fail-
FS架台110は、フェールセーフ装置100用の架台であり、例えば高層ビルなどの制振対象物(不図示)の頂部に固定される。
The FS mount 110 is a mount for the fail-
積層ゴム120は、積層ゴム43と同様の構成のものであり、FS架台110と基礎架台10との間に設けられている。そして、積層ゴム120は、基礎架台10(換言するとTMD制振装置1)をFS架台110(換言すると制振対象物)に対して相対変位可能に支持するとともに、基礎架台10とFS架台110との相対的な位置関係を復元させる。すなわち、積層ゴム120は、支承機構及び復元機構を有している。
The
摩擦トリガー130は、オイルダンパー45に似た形状をしており、一端は基礎架台10に固定され、他端はFS架台110に固定されている。
The
図5A、及び、図5Bは摩擦トリガー130の構成の一例を説明するための図である。
5A and 5B are diagrams for explaining an example of the configuration of the
摩擦トリガー130は、板材131、圧接板材132、摩擦材133、座金134、皿ばね135、ボルト136、及びナット137を備えている。
The
板材131は、摩擦トリガー130において長手方向の一端側(図では左側)に設けられている。板材131は、長手方向に垂直な断面がH型の鋼材である(図5B参照)。また、板材131には、長手方向に沿った長穴131aが設けられている(図5A参照)。
The
圧接板材132は、摩擦トリガー130において長手方向の他端側(図では右側)に設けられている。圧接板材132は、図5Bに示すように、長手方向に垂直な断面がU字型の形状をしており、U字の底部で板材131を挟むように当該板材131の両側に配置されている。また、圧接板材132には後述するボルト136を通す貫通孔(不図示)が形成されている。
The
摩擦材133は、所定の摩擦係数のものであり、板材131と圧接板材132との間に設けられている。
The
そして、図5Bに示すように、板材131と、圧接板材132を、座金134及び板ばね135を介して、ボルト136及びナット137で両側から締め付けている。
Then, as shown in FIG. 5B, the
以上の構成の摩擦トリガー130は、両端(長手方向の一端と他端)に加えられる力が、所定値(摩擦材133の摩擦係数に応じた値)以下では作動しないが、その値を超えると動き出す。なお、摩擦トリガー130は、図の構成には限られず、他の構成であってもよい。
The
図4のように配置された摩擦トリガー130は、基礎架台10から伝達される力(せん断力)が所定範囲内では作動しない。すなわち、基礎架台10(換言するとTMD制振装置1)はFS架台110(換言すると制振対象物)に固定された状態となっている。また、摩擦トリガー130は、基礎架台10から伝わる力(せん断力)が所定範囲内を超えると作動する。すなわち、固定が解除されて基礎架台10はFS架台110に対して相対変位可能になる。このときフェールセーフ装置100は、錘30の運動エネルギーを摩擦トリガー130の摩擦エネルギーで吸収するとともに、積層ゴム120のポテンシャルエネルギーで蓄積する。
The
なお、上記の所定範囲は摩擦トリガー130の摩擦係数に応じて定まる値であり、TMD制振装置1が変形限界に到達する直前、あるいは、TMD制御装置1の錘30がフレーム41に衝突した直後のタイミングとなるように設定すればよい。
The predetermined range is a value determined according to the friction coefficient of the
地震の揺れが小さくなり上記せん断力が所定範囲内になると、TMD制振装置1の制振機能(以下、TMD機能ともいう)は回復するが、FS架台110と基礎架台10との間には残留変位が残ることがある。この場合、地震が収束した後に、ジャッキなどで残留変位を解消する。
When the shaking of the earthquake is reduced and the shear force is within a predetermined range, the damping function (hereinafter also referred to as TMD function) of the TMD damping device 1 is restored, but between the
以上、説明したように、本実施形態のフェールセーフ装置100は、TMD制振装置1の基礎架台10と制振対象物との間に設けられている。なお、TMD制振装置1の錘30を支持する基礎架台10(及び中間架台20)は、錘30よりも質量が小さい。
As described above, the fail-
また、フェールセーフ装置100は、基礎架台10から伝達されるせん断力が所定範囲内のときはFS架台100(制振対象物)に対して基礎架台10を固定し、せん断力が所定範囲を超えると基礎架台10の固定を解除する摩擦トリガー130を備えている。
Further, when the shear force transmitted from the
このようなフェールセーフ装置100をTMD制振装置1と制振対象物との間に設けることで、TMD制振装置1の過大変形を抑制することができ、フレーム41の損傷、錘30の損傷、制振対象物の損傷などを防止することができる。
By providing such a fail-
また、フェールセーフ装置100は摩擦トリガー130を備えているので、基礎架台10から伝達されるせん断力の大きさに応じて自動的に作動するようにできる。
Moreover, since the fail
===第2実施形態===
図6は、第2実施形態のフェールセーフ装置101をTMD制振装置1に設けた場合の説明図である。なお、前述した実施形態と同一構成の部分には同一符号を付し説明を省略する。
=== Second Embodiment ===
FIG. 6 is an explanatory diagram when the fail-
第2実施形態のフェール装置101は、FS架台111を備えている。FS架台111は、TMD制振装置1を囲む(より具体的には、水平方向の端部がz方向の上側に突出した)壁部を有しており、その壁部の内側には緩衝材111aが設けられている。
The
なお、この壁部はストッパー機構に相当する。また、緩衝材111aは、TMD制振装置1がFS架台111(壁部)に衝突する際の衝撃をやわらげるためのものである。
This wall portion corresponds to a stopper mechanism. Moreover, the
この第2実施形態のフェールセーフ装置101の動作は第1実施形態と同様である。ただし、第2実施形態では、フェールセーフ装置101も限界変形に達すると、TMD制振装置1が、FS架台111の壁部(緩衝材111a)に衝突する。
The operation of the fail
よって、第2実施形態では、TMD制振装置1の過大変形を抑制することができるとともに、フェールセーフ装置101の過大変形も抑制できる。
Therefore, in 2nd Embodiment, while being able to suppress the excessive deformation | transformation of the TMD damping device 1, the excessive deformation | transformation of the fail
===第3実施形態===
図7は、第3実施形態のフェールセーフ装置102をTMD制振装置1に設けた場合の説明図である。なお、前述した実施形態と同一構成の部分には同一符号を付し説明を省略する。
=== Third Embodiment ===
FIG. 7 is an explanatory diagram when the fail-
第3実施形態のフェールセーフ装置102は、FS架台112、滑り支承140(トリガー機構に相当)、を備えている。なお、第3実施形態のTMD制振装置1の基礎架台10の下面中央部分には、下方に突出した凸部12が設けられている。
The fail
FS架台112は、第1実施形態のFS架台110と同様の架台であるが、上面の中央部分に溝部112aが形成されている。当該溝部112aには基礎架台10の凸部12が挿入されている。なお、FS架台112の溝部112aはストッパー機構に相当する。
また、溝部112a内の側部には緩衝材112bが設けられている。
The FS mount 112 is the same mount as the
Further, a
滑り支承140は、静止摩擦係数μが所定値(例えばμ=0.3)の支承体であり、基礎架台10から伝達される力(せん断力)が所定範囲内では作動しない。すなわち、このとき基礎架台10(換言するとTMD制振装置1)はFS架台112(換言すると制振対象物)に固定された状態となっている。また、滑り支承140は、基礎架台10から伝わる力(せん断力)が所定範囲を超えると作動する(滑り出す)。
The sliding
この動き出すときの値(所定範囲の値)が、TMD制振装置1の最大制御力、あるいは、フレーム41の緩衝材47に錘30が衝突した直後になるように、静止摩擦係数μを設定すればよい。こうすることで、TMD制振装置1の最大制御力となったとき、あるいは、フレーム41の緩衝材47に錘30が衝突した直後に固定を解除することができる、
固定が解除されると(すなわち、FS架台112と基礎架台10とが相対変位可能になる)と、フェールセーフ装置102は、錘30の運動エネルギーを滑り支承140の摩擦エネルギーとして吸収する。
The static friction coefficient μ is set so that the value (a value in a predetermined range) at the start of the movement is the maximum control force of the TMD vibration control device 1 or immediately after the
When the fixing is released (that is, the
地震の揺れが小さくなり上記せん断力が所定範囲内になると、TMD機能は回復するが、FS架台110と基礎架台10との間には残留変位が残ることがある。この場合、地震が収束した後に、ジャッキなどで残留変位を解消する。
When the shaking of the earthquake is reduced and the shear force is within a predetermined range, the TMD function is restored, but a residual displacement may remain between the
なお、この第3実施形態では、フェールセーフ装置102も限界変形に達すると、基礎架台10の凸部12が、FS架台112の溝部112aの側部(緩衝材112b)に衝突する。
In the third embodiment, when the fail-
このように、第3実施形態においてもTMD制振装置1の過大変形を抑制することができる。また、第3実施形態では、FS架台112の内部にストッパー(溝部112a)を設けているので、設置面積を小さくすることができる。
Thus, the excessive deformation of the TMD vibration damping device 1 can be suppressed also in the third embodiment. Moreover, in 3rd Embodiment, since the stopper (groove
===第4実施形態===
図8は、第4実施形態のフェールセーフ装置103をTMD制振装置1に設けた場合の説明図である。なお、前述した実施形態と同一構成の部分には同一符号を付し説明を省略する。
=== Fourth Embodiment ===
FIG. 8 is an explanatory diagram when the fail-
第4実施形態のフェールセーフ装置103は、FS架台111、滑り支承140(トリガー機構に相当)、を備えている。
The fail-
滑り支承140は、基礎架台10から伝達される力(せん断力)が所定範囲内では作動しない。すなわち、このとき基礎架台10(換言するとTMD制振装置1)はFS架台112(換言すると制振対象物)に固定された状態となっている。また、滑り支承140は、基礎架台10から伝達される力(せん断力)が所定範囲を超えると作動する(滑り出す)。このとき、フェールセーフ装置103は、錘30の運動エネルギーを滑り支承140の摩擦エネルギーとして吸収する。
The sliding
地震の揺れが小さくなり上記せん断力が所定範囲内になると、TMD機能が回復するが、FS架台111と基礎架台10との間には残留変位が残ることがある。この場合、地震が収束した後に、ジャッキなどで残留変位を解消する。
When the shaking of the earthquake is reduced and the shear force is within a predetermined range, the TMD function is restored, but residual displacement may remain between the
なお、この第4実施形態では、第2実施形態と同様にフェールセーフ装置103も限界変形に達すると、TMD制振装置1が、FS架台111の壁部(緩衝材111a)に衝突する。
In the fourth embodiment, as in the second embodiment, when the fail-
===第5実施形態===
図9は、第5実施形態のフェールセーフ装置104をTMD制振装置1に設けた場合の説明図である。なお、前述した実施形態と同一構成の部分には同一符号を付し説明を省略する。
=== Fifth Embodiment ===
FIG. 9 is an explanatory diagram when the fail-
第5実施形態のフェールセーフ装置104は、FS架台111、滑り支承140、ピントリガー150を備えている。
The fail-
ピントリガー150は、FS架台111の上面と、基礎架台10の下面をピン(ピン部材に相当)で繋いだ構成になっている。そして、ピントリガー150は、基礎架台10から伝達される力(せん断力)が所定範囲内では基礎架台10をFS架台111に対して固定した状態に維持している。基礎架台10から伝達される力(せん断力)が所定範囲を超えると、ピントリガー150のピンが破断して、FS架台111と基礎架台10とが滑り支承140により相対変位可能になる。このとき、フェールセーフ装置104は、錘30の運動エネルギーを滑り支承140の摩擦エネルギーとして吸収する。
The
このように本実施形態では、滑り支承140とピントリガー150とを組み合わせたトリガー機構となっている。
Thus, in this embodiment, the trigger mechanism is a combination of the sliding
地震の揺れが小さくなり上記せん断力が所定範囲内になると、TMD機能はある程度回復するが、ピンが無いため制御力は減少する。また、FS架台110と基礎架台10との間には残留変位が残ることがある。この場合、地震が収束した後に、ジャッキなどで残留変位を解消する。
When the shaking of the earthquake is reduced and the shear force is within a predetermined range, the TMD function is restored to some extent, but the control force is reduced because there is no pin. Further, residual displacement may remain between the
なお、フェールセーフ装置104も変形限界に達すると、TMD制振装置1が、FS架台111の壁部(緩衝材111a)に衝突する。
When the fail
===第6実施形態===
図10は、第6実施形態のフェールセーフ装置105をTMD制振装置1に設けた場合の説明図である。なお、前述した実施形態と同一構成の部分には同一符号を付し説明を省略する。
=== Sixth Embodiment ===
FIG. 10 is an explanatory diagram when the fail
第6実施形態のフェールセーフ装置105は、FS架台111、積層ゴム120、ピントリガー150を備えている。
The
ピントリガー150は、基礎架台10から伝達される力(せん断力)が所定範囲内では基礎架台10をFS架台111に対して固定した状態に維持している。基礎架台10から伝達される力(せん断力)が所定範囲を超えると、ピントリガー150のピンが破断して、基礎架台10とFS架台111が積層ゴム120により相対変位可能になる。このとき、フェールセーフ装置105は、錘30の運動エネルギーを積層ゴム120のポテンシャルエネルギーで蓄積する。
The
第6実施形態では、地震の揺れが小さくなり上記せん断力が所定範囲内なってもTMD機能は回復しないが、FS架台110と基礎架台10との間には残留変位が残らない。なお、ピンを復旧するとTMD機能は回復する。
In the sixth embodiment, the TMD function does not recover even when the earthquake shake is reduced and the shear force is within a predetermined range, but no residual displacement remains between the
なお、フェールセーフ装置105も変形限界に達すると、TMD制振装置1が、FS架台111の壁部(緩衝材111a)に衝突する。
When the fail
===第7実施形態===
図11は、第7実施形態のフェールセーフ装置106をTMD制振装置1に設けた場合の説明図である。なお、前述した実施形態と同一構成の部分には同一符号を付し説明を省略する。
=== Seventh Embodiment ===
FIG. 11 is an explanatory diagram when the fail
第7実施形態のフェールセーフ装置106は、FS架台111、積層ゴム120、滑り支承140、ピントリガー150を備えている。本実施形態では第5実施形態と同様に滑り支承140とピントリガー150とを組み合わせたトリガー機構となっている。当該トリガー機構は、基礎架台10から伝達される力(せん断力)が所定範囲内では基礎架台10とFS架台111とを固定した状態に維持している。基礎架台10から伝達される力(せん断力)が所定範囲を超えると、ピントリガー150のピンが破断して、FS架台111と基礎架台10とが滑り支承140により相対変位可能になる。
The fail
固定が解除される(すなわちFS架台111と基礎架台10とが相対変位可能になる)と、フェールセーフ装置106は、錘30の運動エネルギーを滑り支承140の摩擦エネルギーで吸収するとともに、積層ゴム120のポテンシャルエネルギーで蓄積する。
When the fixing is released (that is, the
地震の揺れが小さくなり上記せん断力が所定範囲内になると、TMD機能はある程度回復するが、ピンが無いため制御力は減少する。また、FS架台110と基礎架台10との間には残留変位が残ることがある。この場合、地震が収束した後に、ジャッキなどで残留変位を解消する。
When the shaking of the earthquake is reduced and the shear force is within a predetermined range, the TMD function is restored to some extent, but the control force is reduced because there is no pin. Further, residual displacement may remain between the
なお、フェールセーフ装置106も変形限界に達すると、TMD制振装置1が、FS架台111の壁部(緩衝材111a)に衝突する。
When the fail-
===第8実施形態===
図12は、第8実施形態のフェールセーフ装置107をTMD制振装置1に設けた場合の説明図である。なお、前述した実施形態と同一構成の部分には同一符号を付し説明を省略する。
=== Eighth Embodiment ===
FIG. 12 is an explanatory diagram when the fail-
第8実施形態のフェールセーフ装置107は、FS架台111、積層ゴム120、滑り支承140ピントリガー150、オイルダンパー160を備えている。
The fail-
オイルダンパー160は、オイルダンパー45と同様の構成のものであり、一端がFS架台111に固定され、他端が基礎架台10に固定されている。
The
ピントリガー150は、基礎架台10から伝達される力(せん断力)が所定範囲内では基礎架台10とFS架台111とを固定した状態に維持している。基礎架台10から伝達される力(せん断力)が所定範囲を超えると、ピントリガー150のピンが破断して、FS架台111と基礎架台10とが滑り支承140により相対変位可能になる。
The
固定が解除される(すなわちFS架台111と基礎架台10とが相対変位可能になる)と、フェールセーフ装置107は、錘30の運動エネルギーをオイルダンパー160で吸収するとともに、積層ゴム120のポテンシャルエネルギーで蓄積する。
When the fixing is released (that is, the
オイルダンパー160の設計により、上記せん断力が所定範囲内になると、TMD機能はある程度回復するが、ピンが無い分、制御力は減少する。
When the shear force falls within a predetermined range due to the design of the
また、積層ゴム120により、FS架台110と基礎架台10との間には残留変位が残らない。また、ピンを復旧するとTMD機能は回復する。
Further, the
なお、フェールセーフ装置107も変形限界に達すると、TMD制振装置1が、FS架台111の壁部(緩衝材111a)に衝突する。
When the fail
===その他の実施の形態===
上記実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
=== Other Embodiments ===
The above embodiment is for facilitating the understanding of the present invention, and is not intended to limit the present invention. The present invention can be changed and improved without departing from the gist thereof, and it is needless to say that the present invention includes equivalents thereof. In particular, the embodiments described below are also included in the present invention.
<TMD制振装置について>
前述の実施形態のTMD制振装置1では、基礎架台10と中間架台20の間、及び、中間架台20と錘30との間の支承としてローラー50を用いた転がり支承を用いていたが、これには限られない。例えば、球体を用いて平面的に転がるようにしたものでもよい。あるいは、摩擦抵抗の小さい滑り材を用いた滑り支承を適用してもよい。これらの場合、中間架台200は無くてもよい。
<About TMD vibration control device>
In the TMD vibration damping device 1 of the above-described embodiment, the rolling support using the
また、中間架台20を錘としてもよい。この場合、基礎架台10に対するx方向とy方向への付加質量がそれぞれ異なることになる。よって、2つの方向で固有周期が異なる制振対象物を効率的に制振させることができる。
The
また、前述の実施形態では錘30の上に積層ゴム43及びオイルダンパー45を設けていたが、これには限られない。基礎架台10と錘30との間に積層ゴム43やオイルダンパー45を設けた構成としてもよい。または、フレーム41から錘30を吊るした構成
など、他の構成であってもよい。
In the above-described embodiment, the
また、前述の実施形態では、積層ゴム43を同一平面に複数配置し、さらに鉛直方向に複数段に配置していたがこれは限られない。例えば錘30とフレーム41との間(上方空間)に一つの積層ゴムを配置したものであってもよい。また、復元機構として積層ゴム以外の部材(例えばバネ)を用いてもよい。
In the above-described embodiment, a plurality of the
また、前述の実施形態では、オイルダンパー45を用いていたが、これには限られず、他の部材(例えば摩擦ダンパー)を用いてもよい
<フェールセーフ装置について>
前述の実施形態では、フェールセーフ装置の支承体として滑り支承140や積層ゴム120を用いていたがこれには限られない。例えば、球体やローラーを用いた転がり支承でもよい。
In the above-described embodiment, the
In the above-described embodiment, the sliding
また、前述の実施形態では、トリガー機構(ピントリガー150等)は、基礎架台10から伝達される力(せん断力)が所定範囲内では基礎架台10を完全に固定していたが、これには限られず、弾性固定あるいは半固定の状態に固定してもよい。
In the above-described embodiment, the trigger mechanism (
また、復元機構として、積層ゴム120以外の部材(例えば、ばね)を用いてもよい。
Further, a member (for example, a spring) other than the
図13は、フェールセーフ装置の別の形態を示す概念図である。この例では、制振対象物とTMD制振装置との間にフェールセーフ装置200が設けられている。フェールセーフ装置200は、転がり支承210、油圧リリーフ装置220、復元ばね230を備えている。
FIG. 13 is a conceptual diagram showing another form of the fail-safe device. In this example, a fail-
転がり支承210は、転動体(球体、ローラーなど)を有している。当該転動体は、TMD制振装置を支承するとともに、制振対象物とTMD制振装置との相対変位に応じて転動する。
The rolling
油圧リリーフ装置220(小さいオリフィス付き)は、ダッシュポット221と油柱ばね222を備えており、トリガー機構兼変位抑制機構として機能する。ダッシュポット221は、両端にかかる荷重が所定値以下では変形せず、所定値を超えると変形し始める。すなわち、油圧リリーフ装置220は、TMD制振装置から伝達される力(せん断力)が所定範囲内では制振対象物に対してTMD制振装置を固定する。ただし、厳密には油柱ばね222が弾性伸縮するので、半固定の状態となる。そして、所定範囲を超えるとトリガーが解除される。
The hydraulic relief device 220 (with a small orifice) includes a
復元ばね230は、制振対象物とTMD制振装置との相対的な位置関係を復元させる(復元機構)。
The restoring
以上の構成により、通常地震時には、油圧リリーフ装置220はリリーフしない。ただし油柱ばね222は弾性変形する(半固定)。過大地震が発生するとトリガーが解除され、フェールセーフ装置200(転がり支承210、油圧リリーフ装置220、復元ばね230)が変形する。過大地震直後はフェールセーフ装置200に残留変形が残るが、復元ばね230が油圧リリーフ装置220を引き戻し、オリフィスを通じて油が少しずつ流れて残留変形が解消する。
With the above configuration, the
また、前述の実施形態では、支承体として積層ゴム120を使用していない場合、ジャッキを用いて残留変位を解消していたが、例えば、基礎架台10及びFS架台(例えばFS架台111とする)の一方にリールを設け、他方にワイヤーの一端を固定し、そのワイヤーの他端側をリールに巻回させるようにしてもよい。
Further, in the above-described embodiment, when the
これにより、地震が発生した際には、基礎架台10とFS架台111の相対変位に応じてリールからワイヤーが繰り出される。そして、地震の収束後、ワイヤーをリールに巻き取ることで残留変位を解消することができる。
Thereby, when an earthquake occurs, the wire is fed out from the reel in accordance with the relative displacement between the
また、例えば、前述の実施形態のピントリガー150は、基礎架台10から伝達される力(せん断力)が所定範囲を超えると、ピンが破断するようになっていたが、これには限られない。例えば基礎架台10及びFS架台(例えばFS架台111とする)の一方側にピンを上下に昇降させる機構を設け、他方側にピンと嵌合する嵌合溝を設けてもよい。そして、せん断力が所定範囲内では、ピンを嵌合溝に嵌合させ、せん断力が所定範囲を超えるとピンを嵌合溝から離間させるようにしてもよい。この場合、ピンが破断しないので、地震収束後にピンを復旧させなくてもよい。
Further, for example, in the
また、前述の実施形態のフェールセーフ装置はFS架台を備えていたが、FS架台は無くてもよい。制振対象物の頂部に積層ゴム120などを直接配置してもよい。
Moreover, although the fail safe apparatus of the above-mentioned embodiment was provided with the FS mount, the FS mount may not be provided. A
10 基礎架台
11 凸部
12 凸部
20 中間架台
21 凸部
22 凸部
30 錘
32 凸部
41 フレーム
43 積層ゴム
44 連結板
45 オイルダンパー
47 緩衝材
60 衝撃ダンパー
100〜107 フェールセーフ装置
110 FS架台
111 FS架台
111a 緩衝材
112 FS架台
112a 溝部
112b 緩衝材
120 積層ゴム
130 摩擦トリガー
131 板材
132 圧接板材
133 摩擦材
134 座金
135 皿ばね
136 ボルト
137 ナット
140 滑り支承
150 ピントリガー
160 オイルダンパー
200 フェールセーフ装置
210 転がり支承
220 油圧リリーフ装置
221 ダッシュポット
222 油柱ばね
230 復元ばね
DESCRIPTION OF
Claims (7)
前記制振対象物と前記TMD制振装置の間に配置され、
前記TMD制振装置の前記架台から伝達される力が所定範囲内のときは前記制振対象物に対して前記架台を固定し、前記力が前記所定範囲を超えるときは前記架台の固定を解除するトリガー機構を備える、
ことを特徴とするフェールセーフ装置。 A fail-safe device for a TMD damping device that includes a mass body and a platform that supports the mass body and has a mass smaller than that of the mass body, and that suppresses the vibration of the vibration damping object.
It is arranged between the vibration control object and the TMD vibration control device,
When the force transmitted from the gantry of the TMD vibration control device is within a predetermined range, the gantry is fixed to the object to be controlled, and when the force exceeds the predetermined range, the gantry is released from being fixed. Equipped with a trigger mechanism
A fail-safe device characterized by that.
前記架台の固定が、弾性固定あるいは半固定である
ことを特徴とするフェールセーフ装置。 The fail-safe device according to claim 1,
The fail-safe device is characterized in that the mounting of the gantry is elastic fixing or semi-fixing.
前記トリガー機構は、前記架台を固定するピン部材を有し、
前記力が前記ピン部材の破断強度を超える時、前記架台の固定を解除する
ことを特徴とするフェールセーフ装置。 The fail-safe device according to claim 1 or 2,
The trigger mechanism has a pin member for fixing the gantry,
When the force exceeds the breaking strength of the pin member, the fail-safe device is released.
前記トリガー機構は、前記架台を固定する摩擦部材を有し、
前記力が前記摩擦部材の静止摩擦力を超える時、前記架台の固定を解除する
ことを特徴とするフェールセーフ装置。 The fail-safe measure according to claim 1 or 2,
The trigger mechanism has a friction member for fixing the gantry,
When the force exceeds the static frictional force of the friction member, the fail-safe device is released.
前記架台の固定を解除した後、前記架台の変位を制御する変位制御機構を有する
ことを特徴とするフェールセーフ装置。 A failsafe device according to any one of claims 1 to 4,
A fail-safe device having a displacement control mechanism for controlling the displacement of the gantry after the gantry is fixed.
前記変位制御機構は、復元機構、又は、摩擦機構、又は、減衰機構、又は、ストッパー機構、又は、油圧リリーフ装置である
ことを特徴とするフェールセーフ装置。 The fail-safe device according to claim 5,
The fail-safe device, wherein the displacement control mechanism is a restoring mechanism, a friction mechanism, a damping mechanism, a stopper mechanism, or a hydraulic relief device.
前記TMD制振装置を支承する支承体を備える
ことを特徴とするフェールセーフ装置。 A fail-safe device according to any one of claims 1 to 6,
A fail-safe device comprising a support body for supporting the TMD vibration control device.
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