JP6438081B2 - 高層建物の解体物搬送方法、及び搬送設備 - Google Patents
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しかし、ブームが届かないような高層建物を解体する場合には、クレーンで最上階に重機を持ち上げてから、施工階において、ある程度小分けに破砕してから、地上まで別のクレーン(テルハ、ホイスト)で吊り下げ、地上で運搬できる状態まで解体し、廃棄する。
また、高さ60mを超える超高層建物の解体では、施工階でパワーショベルにより躯体を破砕し、その破砕した廃棄物を外部タワークレーンにより吊り下げる。
しかし、超高層建物においては、階段での昇降は事実上不可能なため、建物外部に人貨両用のリフトなど専用の昇降動力設備を設置する必要があり、これが解体工事でのコストアップの要因となっていた。
高層建物の解体時において、
施工階の解体物を吊り下げて地上まで搬送すると同時に、
その吊り下げ荷重を利用して地上から作業員を施工階まで上昇させる高層建物の解体物搬送方法であって、
前記高層建物の1階床で作業員を載せる昇降装置の下方に形成されたピットに、レベル差を設けた二種類のスプリングを設置して、常時の衝撃緩衝用と落下時の人命保護用にスプリングを使い分けることを特徴とする。
請求項1に記載の高層建物の解体物搬送方法であって、
施工階で解体物を吊り下げ装置に載せて、前記吊り下げ装置を地上まで下降する一方、
前記吊り下げ装置にワイヤで連結して施工階から吊り下げられた前記昇降装置に地上で作業員を載せて、前記昇降装置を施工階まで上昇することを特徴とする。
請求項2に記載の高層建物の解体物搬送方法であって、
地上で前記吊り下げ装置から解体物を搬出した後、
施工階で前記昇降装置に作業員を載せて、前記昇降装置を地上まで下降すると同時に、
前記吊り下げ装置を施工階まで上昇させることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、
請求項1から3のいずれか一項に記載の高層建物の解体物搬送方法であって、
前記昇降装置は、前記高層建物の躯体に垂直方向に固定されたガイドレールに沿って昇降することを特徴とする。
高層建物の解体時に施工階から解体物を地上に搬送する設備であって、
施工階から解体物を載せて地上まで下降可能な吊り下げ装置と、
作業員が乗り込んで地上と施工階との間を昇降可能な昇降装置と、
前記吊り下げ装置と前記昇降装置を結んで施工階から吊り下げられるワイヤと、を備える高層建物の解体物搬送設備であり、
前記高層建物の1階床で前記昇降装置の下方に形成されたピットに設置された、レベル差を設けた緩衝用スプリングと人命保護用スプリングを備えることを特徴とする。
請求項5に記載の高層建物の解体物搬送設備であって、
前記高層建物の躯体に垂直方向に固定された、前記昇降装置が昇降可能に組み付けられたガイドレールを備えることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、
請求項5又は6に記載の高層建物の解体物搬送設備であって、
前記ワイヤの移動速度を制御する速度制御装置を備えることを特徴とする。
請求項6又は7に記載の高層建物の解体物搬送設備であって、
前記ワイヤの移動速度の監視に基づいて緊急停止作動する緊急停止装置を備えることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、
請求項5から8のいずれか一項に記載の高層建物の解体物搬送設備であって、
前記吊り下げ装置には、重量測定手段と、
前記重量測定手段の重量測定に基づいて所定の重量の荷が積載されるまで前記ワイヤを動かさないよう規制するストッパー機構と、が備えられていることを特徴とする。
(概要)
高層建物の解体時に、その施工階から重い解体物を地上に降ろす際の吊り下げ装置の位置エネルギーを活用して、別の昇降装置の上昇力に利用する。
この場合、吊り下げ装置重量十吊り荷重量>昇降装置重量の関係が成り立つ。
また、吊り下げ装置重量<昇降装置重量とすることで、吊り下げ装置を上昇させることができる。
そして、吊り下げ装置と昇降装置がこれら連結するワイヤを介して相互にカウンターウエイト機能を果たし、例えば別々の昇降設備とした場合と比較して、ワイヤに必要な緊急停止機構や速度制御機構の負荷が軽減できる。
また、昇降装置の下方の底面には、二種類のスプリングを埋め込み、レベル差を設けることで、常時の衝撃緩衝用と落下時の人命保護用スプリングを使い分けられる。
図1は本発明を適用した高層建物の解体作業の一実施形態の構成を示すもので、1は高層建物、2は鉄骨フレーム、3は防音壁、4は吊り下げ装置、5は昇降装置、6はワイヤ、7はガイドレール、8は滑車、11は速度制御装置、12は緊急停止装置である。
そして、鉄骨フレーム2には、施工階で小分割に粉砕した躯体などの重量物(解体物)を載せて地上に吊り下げるための吊り下げ装置4の籠と、人もしくは資材を作業階まで昇降させる昇降装置5の籠の天井とが、同一のワイヤ6を介してそれぞれ吊り下げ支持されている。
そして、昇降装置5を通す開口部1bを貫通して垂直方向にガイドレール7が躯体に固定され、例えば柱にアンカー止めかPC締付等により設置されて、このガイドレール7に沿って昇降装置5の籠が昇降可能に組み付けられている。
なお、ガイドレール7は各階単位で分割できるように構成する。
さらに、鉄骨フレーム2には、一対の滑車8の間において、ワイヤ6の移動速度を制御する歯車機構や減速機構による速度制御装置11が備えられて、ワイヤ6の移動を手動等により緊急停止する緊急停止装置12が備えられている。
また、必要であれば、既存のスラブ、梁を補強する。
先ず、吊り下げ装置重量A≒昇降装置重量Bとすることで、相互にカウンターウエイトの機能を有する。
そして、吊り下げ装置4を下降して昇降装置5を上昇したいときは、A>Bとすることで、駆動力を得られる。
逆に、吊り下げ装置4を上昇して昇降装置5を下降したいときは、A<Bとすることで、駆動力を得られる。
さらに、一対の緩衝用スプリング14の間において、墜落事故時のための人命保護用強力スプリング16を設置する。この人命保護用強力スプリング16は、常時は作用しないよう緩衝用スプリング14より低い位置になるように設置する。
吊り下げ装置4において、重量測定手段により重量を測定して、所定の重量の荷が積載されるまではストッパー機構によりワイヤ6を動かないよう規制する。
昇降装置5は、電力、油圧などの動力源を必要とせず、施工階(最上階)まで到達する。
ガイドレール7は、各階で分割可能なため、解体の進行とともに、レールを一層ずつ除去することが可能である。
また、人命保護用強力スプリング16は、高速落下時に緩衝用スプリング14が縮み切る前に作用し、強力なバネのために、昇降装置5が地面に直接激突することを回避する。
以上の通り、高層建物1の解体で、エレベータが使用できない場合の人もしくは資材を作業階まで昇降させる昇降装置5を提供することができる。
しかも、解体作業では、施工階から大量の重量物(解体物)を地上まで吊り下げる作業が必要で、その位置エネルギーを利用した昇降装置5なので、一般的なエレベータやリフトで必要となる動力源である電源及び動力装置もしくは油圧装置等の動力源は不要となり、省エネルギー効果がある。
逆に、吊り下げ装置4に荷(解体物)がない場合、吊り下げ装置重量Aを昇降装置重量Bより軽くすることで、吊り下げ装置4を施工階に戻すことが可能である。
従って、動力装置が不要でコストを抑えることできる。
以上の実施形態の他、具体的な細部構造等について適宜に変更可能であることは勿論である。
1a 開口部
1b 開口部
2 鉄骨フレーム
3 防音壁
4 吊り下げ装置
5 昇降装置
5a 緊急停止ボタン
6 ワイヤ
7 ガイドレール
8 滑車
11 速度制御装置
12 緊急停止装置
13 ピット
14 緩衝用スプリング
15 籠受け部材
16 人命保護用強力スプリング
Claims (9)
- 高層建物の解体時において、
施工階の解体物を吊り下げて地上まで搬送すると同時に、
その吊り下げ荷重を利用して地上から作業員を施工階まで上昇させる高層建物の解体物搬送方法であって、
前記高層建物の1階床で作業員を載せる昇降装置の下方に形成されたピットに、レベル差を設けた二種類のスプリングを設置して、常時の衝撃緩衝用と落下時の人命保護用にスプリングを使い分けることを特徴とする高層建物の解体物搬送方法。 - 施工階で解体物を吊り下げ装置に載せて、前記吊り下げ装置を地上まで下降する一方、
前記吊り下げ装置にワイヤで連結して施工階から吊り下げられた前記昇降装置に地上で作業員を載せて、前記昇降装置を施工階まで上昇することを特徴とする請求項1に記載の高層建物の解体物搬送方法。 - 地上で前記吊り下げ装置から解体物を搬出した後、
施工階で前記昇降装置に作業員を載せて、前記昇降装置を地上まで下降すると同時に、
前記吊り下げ装置を施工階まで上昇させることを特徴とする請求項2に記載の高層建物の解体物搬送方法。 - 前記昇降装置は、前記高層建物の躯体に垂直方向に固定されたガイドレールに沿って昇降することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の高層建物の解体物搬送方法。
- 高層建物の解体時に施工階から解体物を地上に搬送する設備であって、
施工階から解体物を載せて地上まで下降可能な吊り下げ装置と、
作業員が乗り込んで地上と施工階との間を昇降可能な昇降装置と、
前記吊り下げ装置と前記昇降装置を結んで施工階から吊り下げられるワイヤと、を備える高層建物の解体物搬送設備であり、
前記高層建物の1階床で前記昇降装置の下方に形成されたピットに設置された、レベル差を設けた緩衝用スプリングと人命保護用スプリングを備えることを特徴とする高層建物の解体物搬送設備。 - 前記高層建物の躯体に垂直方向に固定された、前記昇降装置が昇降可能に組み付けられたガイドレールを備えることを特徴とする請求項5に記載の高層建物の解体物搬送設備。
- 前記ワイヤの移動速度を制御する速度制御装置を備えることを特徴とする請求項5又は6に記載の高層建物の解体物搬送設備。
- 前記ワイヤの移動速度の監視に基づいて緊急停止作動する緊急停止装置を備えることを特徴とする請求項6又は7に記載の高層建物の解体物搬送設備。
- 前記吊り下げ装置には、重量測定手段と、
前記重量測定手段の重量測定に基づいて所定の重量の荷が積載されるまで前記ワイヤを動かさないよう規制するストッパー機構と、が備えられていることを特徴とする請求項5から8のいずれか一項に記載の高層建物の解体物搬送設備。
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